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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040961
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】フィルター用積層濾材
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/16 20060101AFI20240318BHJP
   D04H 3/16 20060101ALI20240318BHJP
   D04H 3/011 20120101ALI20240318BHJP
   B32B 5/26 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
B01D39/16 A
B01D39/16 E
D04H3/16
D04H3/011
B32B5/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145636
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】722014321
【氏名又は名称】東洋紡エムシー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】坂口 恵子
(72)【発明者】
【氏名】増森 忠雄
【テーマコード(参考)】
4D019
4F100
4L047
【Fターム(参考)】
4D019AA01
4D019AA03
4D019BA13
4D019BB04
4D019BB10
4D019CA02
4D019DA02
4D019DA03
4F100AK07B
4F100AK42A
4F100BA02
4F100BA26
4F100DG15A
4F100DG15B
4F100GB56
4F100YY00A
4F100YY00B
4L047AA14
4L047AA21
4L047AB07
4L047BA08
4L047BA17
4L047CA05
4L047CB01
4L047CC12
(57)【要約】
【課題】粉塵の捕集性能に優れた濾材を提供する。
【解決手段】本発明の積層濾材は、平均繊維径が10~40μmの繊維からなるスパンボンド不織布と、平均繊維径が1~6μmの繊維からなるメルトブロー不織布とが積層されて成り、メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比が0.1~0.8であり、メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との破断伸度比が0.3~2.0である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均繊維径が10~40μmの繊維からなるスパンボンド不織布と、平均繊維径が1~6μmの繊維からなるメルトブロー不織布とが積層した濾材であり、
前記メルトブロー不織布と前記スパンボンド不織布との弾性率比が0.1~0.8であり、
前記メルトブロー不織布と前記スパンボンド不織布との破断伸度比が0.3~2.0であることを特徴とする積層濾材。
【請求項2】
前記メルトブロー不織布側に平均繊維径が20~50μmの繊維からなる不織布の支持層が積層されたことを特徴とする請求項1に記載の積層濾材。
【請求項3】
前記支持層の繊維は、ポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする請求項2に記載の積層濾材。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1に記載の積層濾材を用いたフィルター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉塵の捕集性能に優れ、さらには加工性に優れた積層濾材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粉塵を除去するためのエアフィルター、あるいは液体フィルターの材料として種々の不織布が提案されている。特に近年では、剛性に優れる熱圧着タイプの長繊維不織布がプリーツ形状のフィルターとして好適に使用されている。プリーツ形状のフィルター材を使用すると濾過面積を広く取れるため濾過風速を低減することが可能であり、粉塵の捕集能力の向上や機械圧損の低減を図れるという利点がある。
【0003】
しかしながら、従来ある熱圧着タイプの長繊維不織布では構成繊維の繊維径は細くても10μm程度であり、十分な捕集能力を有するものではない。
【0004】
例えば特許文献1には異形繊維からなるフィルター用複合長繊維不織布が提案されている。当該技術によれば、フィルター用不織布の機械的特性や寸法安定性の向上が可能であるが、構成繊維の繊維径は2~15デシテックス、すなわち細くても13μm程度であり、粒径数μm以下の粉塵を十分に捕集できない。
【0005】
さらに特許文献2には複数の不織布を積層したフィルター用の不織布が提案されている。当該技術によれば目付の高いフィルター用不織布の製造も容易であり、通気性にも優れたフィルター用不織布を得ることができる。しかしながら、当該技術で提案された不織布は、繊維径が7~20μmの不織布と繊維径20~50μmの不織布等を積層一体化させたものであり、特許文献1のものと同様、粒径数μm以下の粉塵を十分に捕集できない。
【0006】
また、加工時にはプリーツの頂点部分に力がかかり、その部分に穴があいたり破断し易くなったりする。脆化した不織布は強度が低下して物理的に破壊され、下流側にダストとして流れ込む可能性があり、問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001-276529号公報
【特許文献2】特開2004-124317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされ、粉塵の捕集性能に優れた積層濾材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の積層濾材は、平均繊維径が10~40μmの繊維からなるスパンボンド不織布と、平均繊維径が1~10μmの繊維からなるメルトブロー不織布を積層した濾材であり、さらにメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の弾性率の比が0.1~0.8であり、破断伸度の比が0.3~2.0であることを特徴とするフィルター用積層濾材である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記構成によれば、加工性に優れ、かつ粉塵の捕集性能に優れた積層濾材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態の積層濾材は、平均繊維径が10~40μmの繊維からなるスパンボンド不織布と、平均繊維径が1~6μmの繊維からなるメルトブロー不織布を積層した濾材であり、さらにメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の弾性率の比が0.1~0.8であり、破断伸度の比が0.3~2.0である。
【0012】
濾材は支持層と積層され、プリーツ形状に加工し、除塵用フィルターとして使用される。本発明はメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の弾性率の比が0.1~0.8であり、破断伸度の比が0.3~2.0であることで、プリーツ加工時の頂点破れなどなくプリーツ形状を保持し、除塵効率が低下しないことを特徴としている。
【0013】
本発明におけるフィルター用積層濾材は支持層と積層することで補強され、より加工性が向上する。支持層としては、ポリプロピレンやポリエステルを主原料としたサーマルボンド不織布や樹脂含浸スパンボンド不織布、レジンポンド不織布といった一般的に公知な不織布を好適に用いることが出来る。支持繊維層としては厚みが1.0mm以下、ガーレ法剛軟度で1mN以上の繊維層で圧力損失が出来るだけ小さいものを使用することが好ましい。また、抗菌、抗カビ性や難燃性を付与したい場合は、こうした機能を持つ公知の添加剤が添加された繊維を混ぜてもよい。
【0014】
本発明におけるフィルター用積層濾材はメルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比(メルトブロー不織布の弾性率/スパンボンド不織布の弾性率)が0.1~0.8が好ましい。0.8より大きいとプリーツ加工時に頂点に応力が残り破断しやすくなる傾向があり、好ましくない。また、破断伸度の比が0.3より小さいと頂点の保護効果が小さくなる可能性があり、2.0より大きいと積層時に皺になりやすく、加工性に難がある。
【0015】
本発明におけるメルトブロー不織布は、溶融したポリマーを口金より押し出し、これに加熱高速ガス流体等を吹き当てながら該溶融ポリマーを引き伸ばすことにより極細繊維化し、捕集してシートとする方法に代表される、いわゆるメルトブロー法により製造されたものである。
【0016】
前記メルトブロー不織布を構成する繊維の平均繊維径は、1~6μmであり、必要とされる除塵の捕集効率によって選定される。平均繊維径が1μmよりも小さいときは、ポリマーを引き伸ばして極細繊維化する際に、繊維が切れやすくなり、塊状のポリマーが混入する場合があり好ましくない。さらには不織布の通気性が低下する傾向もあり好ましくない。平均繊維径が6μmを超える場合は、繊維が太くなり過ぎるため、粉塵の捕集性能が低下する傾向があり好ましくない。なお、ここでいう平均繊維径は、不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡等で500~3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維直径を測定し、平均値の小数点以下第一位を四捨五入し算出することで求められるものをいう。
【0017】
また、本発明におけるメルトブロー不織布は、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維など一般的な繊維が用いられる。
【0018】
さらに前記メルトブロー不織布の原料樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤や艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤、親水剤等を添加してもよい。また、本来の機能を損なうことがなければ、微量の共重合体成分を含むものでもよい。
【0019】
また、本発明におけるスパンボンド不織布は、ポリエステルテレフタレートを含むことが好ましい。ポリエステル系不織布は、融点が高いため耐熱性に優れ、さらには剛性にも優れることから好ましいものである。また、耐酸化性にも非常に優れており、除塵性能、形状保持の観点からも好ましい。前記ポリエステルテレフタレートを含む不織布は、ポリエチレンテレフタレートのみからなるスパンボンド不織布あるいは、芯部がポリエチレンテレフタレートを含んでなり、鞘部が芯部のポリマーより融点の低い共重合ポリエステルを含んでなる芯鞘型繊維からなるスパンボンド不織布が、不織布の強度や剛性の点から好ましい形態である。前記共重合ポリエステルは、芯部に含まれるポリエチレンテレフタレートと比較して、15℃以上融点が低いことが好ましい。また、前記共重合ポリエステルは、共重合ポリエチレンテレフタレートが好ましく、共重合成分としてはイソフタル酸、アジピン酸が好ましい。
【0020】
前記スパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊維径は、10~40μmであり、好ましくは、12~35μmの範囲である。平均繊維径が10μmよりも小さい場合は、不織布の通気性が低下し、不織布の剛性も低下する傾向があり好ましくない。またスパンボンド不織布製造時に、糸切れが生じやすく生産安定性の面からも好ましくない方向である。平均繊維径が40μmよりも大きい場合は、スパンボンド不織布製造時に、糸条の冷却不良により糸切れが生じやすく生産安定性の面から好ましくない。なお、ここでいう平均繊維径は、不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡等で500~3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維直径を測定し、平均値の小数点以下第一位を四捨五入し算出することで求められるものをいう。
【0021】
さらに前記スパンボンド不織布を構成する繊維の断面形状は何ら制限されるものではないが、円形、中空丸形、楕円形、扁平型、あるいはX型、Y型等の異形型、多角型、多葉型、等が好ましい形態である。円形でない繊維の繊維径は、繊維断面に対して外接円と、内接円を取り、それぞれの直径の平均値を繊維径とすればよい。
【0022】
また、さらに、本発明におけるスパンボンド不織布の原料樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤や艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤、親水剤等を添加してもよい。また、本来の機能を損なうことがなければ、微量の共重合体成分を含むものでもよい。
【0023】
本発明におけるメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の積層、さらには、積層濾材と支持層の一体化は、公知の方法で接着され、濾材となる。積層方法としては、たとえば、ウォータージェットパンチ加工やニードルパンチ加工により機械的に絡合させた後に部分的熱圧着を行う方法や、熱エンボスロールによる熱接着、ホットメルト樹脂の吹付・塗布による接着などが挙げられる。
【0024】
また、本発明におけるメルトブロー不織布とスパンボンド不織布の積層方法は何ら制限されるものではないが、一旦メルトブロー不織布とスパンボンド不織布をそれぞれ製作した後に積層一体化する方法、一旦製作したスパンボンド不織布の上にメルトブロー法にて糸条を噴射し積層する方法、一旦製作したメルトブロー不織布の上にスパンボンド法にて糸条を噴射し積層する方法、さらにはこれらの組み合わせにより実施することが出来る。また、メルトブローウェブとスパンボンドウェブを連続的に積層させた後に、熱圧着などにより一体化させ不織布とする方法でも実施することができる。
【0025】
またさらに、本発明におけるメルトブロー不織布(M)とスパンボンド不織布(S)の積層形態は何ら制限されるものではないが、SM積層、SMS積層、SMMS積層等が好ましい形態である(なお、例えばSMS積層とは、1層のメルトブロー不織布が両側からそれぞれ1層のスパンボンド不織布に挟まれた状態で積層された積層体を指す。)。メルトブロー不織布やスパンボンド不織布を複数層積層する場合、それぞれの構成繊維の平均繊維径や繊維形状が異なっていても前述の平均繊維径や繊維形状の範囲内であれば何ら問題ない。
【0026】
本発明における積層一体化されてなる不織布には、本発明の効果を損なわない範囲で、防カビ剤や抗菌剤、難燃剤、親水剤、顔料、染料等が部分的あるいは全体に付与されていてもよい。
【0027】
本実施形態の積層濾材と支持層を一体化した濾材は剛性に優れているため、プリーツ形状の加工も容易であり、またプリーツ形態の保持性にも優れている。従って、プリーツ状としてのフィルターとして使用するのが好ましい形態である。
【実施例0028】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。しかし本発明は、下記の実施例に限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更することも可能である。そして、それら適宜変更したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0029】
まず、実施例および比較例中で測定した特性値およびその測定方法を以下に示す。

[測定方法]
【0030】
(1)平均繊維径(μm)
不織布からランダムに小片サンプル10個を採取し、走査型電子顕微鏡で500~3000倍の写真を撮影し、各サンプルから10本ずつ、計100本の繊維直径を測定し、平均値の小数点以下第一位を四捨五入し算出する。
【0031】
(2)目付(g/m
不織布を200mm角の寸法で切り出し、試料の重量をそれぞれ測定し、単位面積当たりに換算、小数点以下第一位を四捨五入する。
【0032】
(3)捕集効率(%)
60mm角のアクリルカラムにサンプルをセットし、線速10cm/sに設定した空気を流して、濾材の上流側と下流側の空気をサンプリングし、パーティクルカウンター(RION 社製:KC-01)を用いて1.0~5.0μの粒子の粒子数をカウントする。捕集効率の計算式は下式を用いて求める。
捕集効率(%)=〔1-(D1/D2)〕×100 ここで、D1:下流の粒子数(2回の合計)、D2:上流の粒子数(2回の合計)である。
(4)破断伸度
JIS L-1906に準じ、CD方向に均等になる様に、CD方向5cm、MD方向20cmの試料を5点切り取り、引張試験機で、つかみ間隔15cm引張速度20cm/分で測定した。タテ方向5点の試料を測定し、測定値を平均して破断伸度を算出した。
(5)弾性率
上記(4)で求めたグラフより、横軸を歪み[cm]とし、縦軸を引張応力[cN]とした場合、傾きから弾性率を算出した。
(6)プリーツ加工性
レシプロ折式のプリーツ加工機にてプリーツ折高さ60mm、スリット幅600mm、折り速度20山/分でプリーツ加工を実施した。プリーツ加工性の評価は、山高さが安定し、山および谷の頂点が鋭角に折れている場合を○(プリーツ性は良好)と判定し、プリーツ加工はできるが山高さが安定しなかったり、目視で山谷の部分に破れが見られたりする場合を△(プリーツ加工性はやや不良)と判定し、プリーツ加工ができなかったり、目視で山谷の部分に大きな破れが見られたりする場合を×(プリーツ加工性は不良)と判定し、評価した。
【0033】
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート製スパンボンド不織布(平均繊維径10μm、目付20g/m)に合成ゴム系接着剤を霧状に2g/mで噴射し、ポリプロピレンメルトブロー不織布(平均繊維径3μm、目付30g/m)を積層し、実施例1の積層濾材を製造した。メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比(メルトブロー不織布の弾性率/スパンボンド不織布の弾性率)は、0.6、破断伸度の比は1.5であった。
【0034】
[実施例2]
ポリエチレンテレフタレート製スパンボンド不織布(平均繊維径40μm、目付20g/m)に合成ゴム系接着剤を霧状に2g/mで噴射し、ポリプロピレンメルトブロー不織布(平均繊維径3μm、目付30g/m)を積層し、実施例2の積層濾材を製造した。メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比は、0.38、破断伸度の比は0.8であった。
【0035】
[比較例1]
ポリプロピレン製スパンボンド不織布(平均繊維径20μm、目付15g/m)に合成ゴム系接着剤を霧状に2g/mで噴射し、ポリプロピレンメルトブロー不織布(平均繊維径3μm、目付30g/m)を積層し、比較例1の積層濾材を製造した。メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比は、1.0、破断伸度の比は2.7であった。
【0036】
[比較例2]
ポリプロピレン製スパンボンド不織布(平均繊維径20μm、目付15g/m)に合成ゴム系接着剤を霧状に2g/mで噴射し、ポリプロピレンメルトブロー不織布(平均繊維径7μm、目付20g/m)を積層し、比較例2の積層濾材を製造した。メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比は、0.7、破断伸度の比は0.2であった。
【0037】
次に、フィルターについて説明する。
支持層としてポリエチレンテレフタレート製サーマルボンド不織布(平均繊維径40μm、目付45g/m)を使用し、合成ゴム系接着剤を霧状に2g/mで噴射し、上記実施例1,2及び比較例1,2の積層濾材のメルトブロー不織布側と重ねて、カレンダーロールを通してフィルターを作製した。作製したフィルターの捕集効率、プリーツ加工性について測定した。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
表1から分かるように、本発明の実施例の積層濾材は、メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との弾性率比が0.1~0.8であり、メルトブロー不織布とスパンボンド不織布との破断伸度比が0.3~2.0である。実施例の積層濾材を用いたフィルターは、比較例の積層濾材を用いたフィルターに対して高い粉塵除去効率と加工性に優れていることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の濾材は加工性に優れる上に、粉塵捕集性能に優れ、機械的強度も良好である。よって、例えば、工業用のエアフィルターや液体フィルターとして好適に利用することができる。