(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040975
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】画像処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/10 20060101AFI20240318BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240318BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20240318BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20240318BHJP
【FI】
H04N1/10
H04N1/00 C
H04N5/222 300
H04N5/225 600
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145653
(22)【出願日】2022-09-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】一ノ渡 靖
(72)【発明者】
【氏名】野口 由希
(72)【発明者】
【氏名】大久保 恵
(72)【発明者】
【氏名】萩原 美輝
【テーマコード(参考)】
5C062
5C072
5C122
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB49
5C062AC02
5C062AC05
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF06
5C072AA01
5C072CA02
5C072EA04
5C072RA02
5C122DA28
5C122EA15
5C122GG10
5C122GG28
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くした画像処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、載置部を上側から撮影する撮影部と、載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、プロセッサと、を備え、プロセッサは、載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、
前記載置部を上側から撮影する撮影部と、
前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
画像処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知していない場合は、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記発光装置による発光は、点滅による発光である
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
自装置が設定された時間以上操作されなかった場合、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
自装置において利用する機能を選択させるための選択画面が表示部に表示されている際に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
自装置の動作状態が節電状態の場合は、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
自装置の動作状態が節電状態から通常動作状態に復帰し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
自装置がユーザの認証処理を行う場合、認証処理が完了するまで、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
認証処理が完了し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、
前記載置部を上側から撮影する撮影部と、
前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、
プロセッサと、を備えた画像処理装置の制御を行うためのプログラムであって、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御するステップ
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、1組の補助光発光部を設けて、複数の撮影光学系による撮影に際して補助光として発光することを可能としたカメラ付き携帯電話が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くした画像処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様の画像処理装置は、筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、前記載置部を上側から撮影する撮影部と、前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、プロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【0006】
第2態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、前記載置部に原稿が載置されたことを検知していない場合は、前記発光装置に対して発光を行うように制御する。
【0007】
第3態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記発光装置による発光は、点滅による発光である。
【0008】
第4態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、自装置が設定された時間以上操作されなかった場合、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【0009】
第5態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、自装置において利用する機能を選択させるための選択画面が表示部に表示されている際に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【0010】
第6態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、自装置の動作状態が節電状態の場合は、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【0011】
第7態様の画像処理装置は、第6態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、自装置の動作状態が節電状態から通常動作状態に復帰し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する。
【0012】
第8態様の画像処理装置は、第1態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、自装置がユーザの認証処理を行う場合、認証処理が完了するまで、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する。
【0013】
第9態様の画像処理装置は、第8態様の画像処理装置において、前記プロセッサは、認証処理が完了し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する。
【0014】
第10態様のプログラムは、筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、前記載置部を上側から撮影する撮影部と、前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、プロセッサと、を備えた画像処理装置の制御を行うためのプログラムであって、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御するステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
第1態様の画像処理装置によれば、原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くすことができる。
【0016】
第2態様の画像処理装置によれば、載置部に原稿が載置されていない場合に、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0017】
第3態様の画像処理装置によれば、載置部における発光を目立たせることができる。
【0018】
第4態様の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0019】
第5態様の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が行われない状況において、ユーザに原稿を載置することを促さないようにすることができる。
【0020】
第6態様の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0021】
第7態様の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が可能な状況において、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0022】
第8態様の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0023】
第9態様の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が可能な状況において、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0024】
第10態様のプログラムによれば、原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態の画像形成装置の外観を示す図であって、(A)は画像形成装置の側面図であり、(B)は画像形成装置の正面図である。
【
図2】載置部及び発光装置の外観を示す上面図である。
【
図3】載置部及び発光装置の構成を説明するための上面図である。
【
図4】載置部及び発光装置の構成を説明するための正面図である。
【
図5】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図8】画像形成装置における原稿撮影時の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例としての画像形成装置10の外観を示す図であって、(A)は画像形成装置10の側面図であり、(B)は画像形成装置10の正面図である。画像形成装置10は、複合機等のようなオフィスに設置される装置である。
【0027】
図1に示すように、画像形成装置10は、装置本体12、媒体排出部としての排出トレイ14、載置部16、撮影装置18、四つの光源20a、20b、20c、及び、20dで構成された照射装置20、操作パネル22、及び、発光装置24等から構成されている。
【0028】
排出トレイ14は、媒体の一例である用紙が排出されるところである。また、排出トレイ14は、立った状態のユーザによって媒体が取り出される位置に設けられている。
【0029】
載置部16は、詳細には後述するが、装置本体12の天面であって、装置本体12の上部に配置されている。また、載置部16は、排出トレイ14よりも鉛直方向において上方に設置されている。また、載置部16は、用紙、名刺、及び、レシート等の原稿が載置できるように構成されている。
【0030】
また、載置部16の天板下方の装置本体12内には、両面同時読取機能を有する原稿送り装置が設けられている。載置部16の天板の一部を平面方向にスライドすることにより、原稿送り装置を用いることができるように構成されている。
【0031】
撮影装置18は、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備え、原稿等の被写体を撮影して画像データを取得する。撮影装置18は、載置部16よりも上方に設置され、載置部16に載置された原稿を上方から撮影するよう構成されている。ここで、載置部16よりも上方とは、載置部16の上面を基準面とした場合に、基準面の垂直上方に限らず、鉛直方向において上方であって、基準面よりも高い位置にあることをいう。撮影装置18は、本開示の技術における撮影部の一例である。
【0032】
また、装置本体12の天面であって、載置部16の上面奥側には支柱26が設けられている。支柱26は、載置部16の上面に対して、略垂直に上方向に延び、端部が載置部16の上方に屈曲して設けられている。支柱26の端部には、撮影装置18が装着されている。
【0033】
排出トレイ14と載置部16との間には、載置部16に載せた被写体の画像を形成する画像形成部が設けられている。つまり、排出トレイ14上方には、この排出トレイ14に排出される用紙に画像を形成する画像形成部が設けられている。
【0034】
照射装置20は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の1つ以上の光源で構成され、例えば光源20a、20b、20c、20dから構成される。光源20a、20b、20c、20dは、支柱26に設けられている。つまり、光源20a、20b、20c、20dは、載置部16の上方に設けられている。
【0035】
具体的には、光源20a、20bは、撮影装置18の近傍であって、支柱26の撮影装置18の両側に下向きに設けられている。光源20c、20dは、操作パネル22の近傍であって、操作パネル22の下端の支柱26の両側に斜め下向きに設けられている。
【0036】
つまり、光源20a、20bと光源20c、20dは、載置部16からの高さが異なる位置に配置されている。すなわち、光源20a、20b、20c、20dは、それぞれ被写体にあたる光の角度が異なる位置に配置され、原稿に向かってそれぞれ異なる方向から光を照射するように構成されている。これにより、原稿と載置部16との判別性を向上させている。
【0037】
操作パネル22は、表示画面を備え、画像形成装置10の設定を行うように構成されている。この操作パネル22は、装置本体12の奥側において、載置部16と撮影装置18との間の支柱26に設置されている。
【0038】
次に、載置部16及び発光装置24の構成について詳細に説明する。
図2は、載置部16及び発光装置24の外観を示す上面図である。
図3は、載置部16及び発光装置24の構成を説明するための上面図である。
図4は、載置部16及び発光装置24の構成を説明するための正面図である。
【0039】
図2に示すように、載置部16は、原稿が載置される載置面16aを備える。また、載置面16aの中央部には、発光部16bが形成されている。
図2に示す例では、一例として、発光部16bの態様は十字形状であるが、これ以外にも、例えば、矩形、円形、文字、又は、記号としたり、これらの内のいくつかを組み合わせたものとする等、どのような態様としてもよい。
【0040】
載置面16aである装置本体12の天面は、光透過性の樹脂から構成されており、載置面16aにおいて発光部16bを除く領域が、例えば黒色等の遮光性の塗料により塗装されている。
【0041】
このように構成された載置部16において、発光部16bの下方から後述の発光装置24により光を照射することにより、発光部16bが発光して見えるようになる。
【0042】
筐体の外面の一部が原稿の載置部16になっている場合、ユーザは載置部16に原稿を置いたらよいかが分からない場合がある。そのため、このように載置部16に発光部16bを設けて、載置部16の少なくとも一部を発光させることにより、ユーザに対して載置部16に原稿を載置することを促すことができる。
【0043】
なお、載置部16の構成は、上記のような構成に限らず、例えば、載置部16を構成する装置本体12の天面を遮光性の樹脂から構成し、遮光性の天面において発光部16bを開口するとともに、発光部16bを光透過性の部材により封止したものとする等、どのような態様としてもよい。
【0044】
図3及び
図4に示すように、発光装置24は、載置部16を上方から見た場合に、載置部16の中央部に配置されている。発光装置24は、光源51及び導光部52等から構成されている。
【0045】
光源51は、例えばLED(Light Emitting Diode)又はOLED(Organic Light Emitting Diode)等の発光素子により構成される。
【0046】
導光部52は、入光部52aと出光部52bを備える。導光部52は、入光部52aから入光した光を出光部52bから出光させるように構成されていればどのような構成としてもよく、例えば、樹脂又はガラス等により形成されたレンズとしてもよいし、内面が光を反射するように構成された箱体としてもよい。本実施形態において、導光部52は、白色樹脂により形成され、入光部52a及び出光部52bが開口された箱体とする。
【0047】
光源51は、入光部52aと対向する位置に配置されている。また、載置部16の発光部16bは、出光部52bと対向する位置に配置されている。
【0048】
光源51から出射した光Lは、導光部52の入光部52aから入光し、箱体内で反射して、出光部52bから出光する。出光部52bから出光した光Lは、載置部16の発光部16bに下方から照射される。その結果、画像形成装置10の装置外側から載置部16を見た場合に、発光部16bが発光して見えるようになる。
【0049】
次に、本実施形態の画像形成装置10のハードウェア構成について説明する。
図5は、画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0050】
図5に示すように、画像形成装置10は、CPU31、メモリ32、ハードディスクドライブ等の記憶装置33、ネットワークを介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)34、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置35、スキャナ36、プリントエンジン37、撮影装置18、照射装置20、及び、発光装置24を有する。これらの構成要素は、制御バス40を介して互いに接続されている。
【0051】
通信IF34は、外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う。UI装置35は、ユーザからの指示入力を受け付ける。スキャナ36は、画像形成装置10に装填された原稿を、画像データとして読み取る。プリントエンジン37は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0052】
CPU31は、メモリ32又は記憶装置33に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU31は、メモリ32又は記憶装置33内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、これに限定されるものではない。この制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、このプログラムをCD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくは、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、この制御プログラムを、通信IF34に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0053】
次に、本実施形態の画像形成装置10の機能構成について説明する。
図6は、画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0054】
図6に示すように、画像形成装置10は、制御部41、通信部42、表示入力部43、記憶部44、画像読取部45、画像形成部46、画像出力部47、撮影装置18、照射装置20、及び、発光装置24を有する。
【0055】
制御部41は、画像形成装置10の全体動作を制御しており、発光装置24の発光の制御の他、例えば、ユーザからの指示入力に基づいて、撮影装置18により原稿を撮影する制御、画像出力部47により原稿画像等の印刷データを出力する制御等を行う。
【0056】
通信部42は、外部の装置との間でデータの送受信を行う。表示入力部43は、制御部41による制御に基づいて、操作パネル22の表示画面に各種情報を表示する。また、表示入力部43は、操作パネル22においてユーザにより行われた各種操作情報を入力する。表示入力部43は、本開示の技術における表示部の一例である。記憶部44は、制御プログラムの他、制御部41により生成された画像データ等の各種データを格納する。
【0057】
画像読取部45は、制御部41による制御に基づいて、各種原稿を読み取るスキャン動作を行う。画像形成部46は、制御部41による制御に基づいて、画像出力部47から出力するための画像を形成する。画像出力部47は、制御部41による制御に基づいて、画像形成部46において形成された画像を、印刷用紙等の記録媒体上に出力する。
【0058】
本実施形態の画像形成装置10は、載置部16に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影することが可能である。以後、このような撮影を自動撮影と呼称する。
【0059】
載置部16に原稿が載置されたことを検知する方法としては、撮影装置18により載置部16を撮影した画像を用いて検知したり、載置部16に原稿が載置されたことを検出するセンサを搭載して検知する等、どのような態様としてもよい。
【0060】
撮影装置18により載置部16を撮影した画像を用いて検知する場合は、例えば、撮影した画像から原稿画像を抽出し、原稿画像の位置が一定時間変化しなかった場合に原稿が載置されたと判断する等、どのような態様としてもよい。
【0061】
このような自動撮影により載置部16に載置された原稿を撮影する際、又は、ユーザが手動により載置部16に載置された原稿を撮影する際に、載置部16の発光部16bが発光していると、原稿の撮影に影響を及ぼすおそれがある。
【0062】
そのため、制御部41は、載置部16に原稿が載置されたことを検知した場合に、発光装置24に対して発光を行わないように制御する。
【0063】
本実施形態の画像形成装置10において、制御部41は、載置部16に原稿が載置されたことを検知していない場合は、発光装置24に対して発光を行うように制御してもよい。
【0064】
また、発光装置24による発光は、点滅による発光としてもよい。
【0065】
また、制御部41は、自装置が設定された時間以上操作されなかった場合、発光装置24に対して発光を行わないように制御してもよい。
【0066】
また、制御部41は、自装置において利用する機能を選択させるための選択画面が表示入力部43である操作パネル22に表示されている際に、発光装置24に対して発光を行わないように制御してもよい。
【0067】
選択画面は、例えば
図7に示すように、「おくだけスキャン&プリント」、「コピー」、及び、「スキャン送信」等、自装置において利用する機能を選択することが可能に構成された画面である。なお、
図7において、「おくだけスキャン」とは、上記の自動撮影を意味する。
【0068】
また、制御部41は、自装置の動作状態が節電状態の場合は、発光装置24に対して発光を行わないように制御してもよい。
【0069】
この場合、制御部41は、自装置の動作状態が節電状態から通常動作状態に復帰し、かつ、自動撮影を行うように設定されている場合、発光装置24に対して発光を行うように制御してもよい。
【0070】
また、制御部41は、自装置がユーザの認証処理を行う場合、認証処理が完了するまで、発光装置24に対して発光を行わないように制御してもよい。
【0071】
この場合、制御部41は、認証処理が完了し、かつ、自動撮影を行うように設定されている場合、発光装置24に対して発光を行うように制御してもよい。
【0072】
次に、本実施形態の画像形成装置10における原稿撮影時の処理について、
図8のフローチャートを参照して説明する。
【0073】
先ず、制御部41は、ステップS11において、載置部16の発光部16bを発光させるため、発光装置24を発光させる。
【0074】
次に、制御部41は、ステップS12において、載置部16に原稿が載置されたことを検知したか否かの判定を行う。
【0075】
ステップS12において、原稿の載置を検知していないと判定された場合、制御部41は、原稿の載置を検知するまで、ステップS12の判定を繰り返す。
【0076】
ステップS12において、原稿の載置を検知したと判定された場合、制御部41は、ステップS13において、発光装置24を消灯させる。
【0077】
次に、制御部41は、ステップS14において、原稿の撮影を行う。ここで、ステップS14における原稿の撮影について詳細に説明する。
【0078】
制御部41は、原稿の載置を検知した場合、表示入力部43にライブビュー画像を表示する。ユーザは、ライブビュー画像を見ながら原稿の状態を確認することができる。制御部41は、ライブビュー画像において原稿画像の位置が一定時間変化しなかった場合に、原稿の撮影を行い、取得された原稿の画像を表示入力部43にプレビュー画像として表示する。その後、ユーザから画像の保存又はプリント等の指示が入力された場合、制御部41は、ユーザに指示に応じた処理を行う。
【0079】
次に、制御部41は、ステップS15において、載置部16に載置された原稿が除去されたことを検知したか否かの判定を行う。
【0080】
ステップS15において、原稿の除去を検知していないと判定された場合、制御部41は、原稿の除去を検知するまで、ステップS15の判定を繰り返す。
【0081】
ステップS15において、原稿の除去を検知したと判定された場合、制御部41は、ステップS11に遷移し、載置部16の発光部16bを発光させるため、発光装置24を発光させる。
【0082】
[変形例]
以上、本発明の一実施形態の画像形成装置について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されず、適宜変更することもできる。
【0083】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0084】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、画像形成装置として複合機に対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスキャナ等の種々の画像処理装置に対しても適用することができる。
【0086】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0087】
(((1)))
筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、
前記載置部を上側から撮影する撮影部と、
前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
画像処理装置。
【0088】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知していない場合は、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
(((1)))に記載の画像処理装置。
【0089】
(((3)))
前記発光装置による発光は、点滅による発光である
請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【0090】
(((4)))
前記プロセッサは、
自装置が設定された時間以上操作されなかった場合、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
(((1)))から(((3)))のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0091】
(((5)))
前記プロセッサは、
自装置において利用する機能を選択させるための選択画面が表示部に表示されている際に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
(((1)))から(((4)))のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0092】
(((6)))
前記プロセッサは、
自装置の動作状態が節電状態の場合は、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
(((1)))から(((5)))のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0093】
(((7)))
前記プロセッサは、
自装置の動作状態が節電状態から通常動作状態に復帰し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
(((6)))に記載の画像処理装置。
【0094】
(((8)))
前記プロセッサは、
自装置がユーザの認証処理を行う場合、認証処理が完了するまで、前記発光装置に対して発光を行わないように制御する
(((1)))から(((7)))のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【0095】
(((9)))
前記プロセッサは、
認証処理が完了し、かつ、前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、ユーザからの指示を受けることなく、原稿を撮影するように設定されている場合、前記発光装置に対して発光を行うように制御する
(((8)))に記載の画像処理装置。
【0096】
(((10)))
筐体の上面に設けられ、原稿を載置する載置部と、
前記載置部を上側から撮影する撮影部と、
前記載置部の少なくとも一部を発光させる発光装置と、
プロセッサと、を備えた画像処理装置の制御を行うためのプログラムであって、
前記載置部に原稿が載置されたことを検知した場合に、前記発光装置に対して発光を行わないように制御するステップ
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0097】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0098】
(((1)))の画像処理装置によれば、原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くすことができる。
【0099】
(((2)))の画像処理装置によれば、載置部に原稿が載置されていない場合に、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0100】
(((3)))の画像処理装置によれば、載置部における発光を目立たせることができる。
【0101】
(((4)))の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0102】
(((5)))の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が行われない状況において、ユーザに原稿を載置することを促さないようにすることができる。
【0103】
(((6)))の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0104】
(((7)))の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が可能な状況において、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0105】
(((8)))の画像処理装置によれば、装置を省電力化できる。
【0106】
(((9)))の画像処理装置によれば、載置部に載置された原稿の撮影が可能な状況において、ユーザに原稿を載置することを促すことができる。
【0107】
(((10)))のプログラムによれば、原稿の撮影時に、載置部の発光による影響を無くすことができる。
【符号の説明】
【0108】
10 画像形成装置
12 装置本体
14 排出トレイ
16 載置部
16a 載置面
16b 発光部
18 撮影装置
20 照射装置
22 操作パネル
24 発光装置
26 支柱
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
34 通信インタフェース
35 ユーザインタフェース装置
36 スキャナ
37 プリントエンジン
40 制御バス
41 制御部
42 通信部
43 表示入力部
44 記憶部
45 画像読取部
46 画像形成部
47 画像出力部
51 光源
52 導光部
52a 入光部
52b 出光部