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  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図1
  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図2
  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図3
  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図4
  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図5-1
  • 特開-顧客情報管理システムの情報管理方法 図5-2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041017
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】顧客情報管理システムの情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20240101AFI20240318BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALI20240318BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20240318BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/02 470
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022171004
(22)【出願日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】P 2022161263
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】522392173
【氏名又は名称】株式会社フルビズ
(72)【発明者】
【氏名】古谷 武道
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
5L049BB01
5L049CC27
(57)【要約】      (修正有)
【課題】顧客情報管理システムの情報管理方法及び情報提供方法を提供する。
【解決手段】顧客情報管理システムにおいて、顧客は、スマートフォンにニックネームとアンケート情報を入場前に入力し、見学するモデルハウスに設置された端末に入場時に情報を送信して入場する。また、後に見学した住宅会社の中から営業活動を許可する住宅会社を選択できる機能を設ける。
【効果】顧客は、必要な住宅会社から営業を受けるようになり、必要のない住宅会社からの営業の連絡を受ける煩わしさから解放されることになる。これにより顧客は多くのモデルハウスを見学でき、顧客が見学した住宅会社は、多くの見学者の情報が取得できる事で、顧客の動向や自社の評価に関する情報を広く取得できる。モデルハウスの販売会社は、より多くの顧客と接する機会が増え、自社の営業や経営分析に活用できる顧客情報の提供を行うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末機と、住宅展示場のモデルハウスに備えた情報収集端末機と、住宅会社が情報を管理する管理端末機と、各端末に接続して情報管理会社が情報を管理する管理サーバーとを備えた情報管理システムを用いた情報管理方法において。
・顧客がユーザー端末に登録する仮名(ニックネーム)を登録すると、
・管理サーバーは顧客コードを生成し、
・ユーザー端末に顧客がアンケート情報として顧客の不動産の購入予定情報を入力すると、
・顧客コードに紐付けされ
・顧客が住宅展示場のモデルハウスに設置された情報収集端末機に顧客コードを読み取らせるとアンケート情報が住宅展示場の住宅会社に設置された情報収集端末機に表示され、
・表示されたアンケート情報は管理サーバーを通じて管理端末機からアクセス可能にした情報管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報管理方法であって、
・顧客はユーザー端末機に個人情報として住所・氏名・連絡先を入力し、
・顧客は見学した住宅展示場のモデルハウスの中から特定の住宅会社に対して営業を許可する営業許可選択をユーザー端末機で設定すると、前記ユーザー端末機から管理サーバーに前記個人情報が送られ、
・前記営業許可を可と設定した住宅会社は前記個人情報が前記管理サーバーを通じて利用可能とする情報管理方法。
【請求項3】
ユーザー端末機と、住宅展示場のモデルハウスに備えた情報収集端末機と、住宅会社が情報を管理する管理端末機と、各端末に接続して情報管理会社が管理する管理サーバーとを備えた情報管理システムを用いた情報管理方法において、
・顧客がユーザー端末機に仮名(ニックネーム)を登録すると、
・管理サーバーは顧客コードを生成し、
・顧客ユーザー端末機に見学した住宅会社からのお知らせ通知の可否を入力すると前記管理サーバーに当該お知らせ通知の可否情報が送られ、
・住宅会社から送信するお知らせ情報に応じた不動産購入予定の対象範囲を設定すると前記管理サーバーは当該対象範囲の顧客データを管理端末機に提供し、
・管理端末は管理サーバーから受信した顧客データに基づいて、お知らせ情報を送信する情報提供方法。
【請求項4】
ユーザー端末機と、住宅展示場のモデルハウスに備えた情報収集端末機と、住宅会社が情報を管理する管理端末機と、各端末を接続して情報管理会社が管理する管理サーバーとを備えた情報管理システムを用いた情報管理方法において、
・顧客がユーザー端末に登録する仮名(ニックネーム)を登録すると、
・管理サーバーは顧客コードを生成し、
・アンケート情報として顧客の不動産の購入予定情報を入力すると、
・顧客コードに紐付けされ、
・顧客が住宅展示場のモデルハウスに設置された情報収集端末機に顧客コードを読み取らせるとモデルハウスIDが管理サーバーに送られ、
・住宅会社の管理端末機から特定の顧客の行動履歴として他の住宅会社を含めたモデルハウスの見学日とモデルハウス名を閲覧可能とした情報提供方法。
【請求項5】
ユーザー端末機と、商品展示店に備えた情報端末機と、商品販売会社が情報を管理する管理端末機と、各端末に接続して情報管理会社が情報を管理する管理サーバーとを備えた情報管理システムを用いた情報管理方法において、
・顧客がユーザー端末に登録する仮名(ニックネーム)を登録すると、
・管理サーバーは顧客コードを生成し、
・アンケート情報として顧客の購入予定情報を入力すると、
・顧客コードに紐付けされ
・顧客が商品展示店に設置された情報収集端末機に顧客コードを入力するとアンケート情報が商品展示店の商品販売会社に設置された情報収集端末機に表示され、
・表示されたアンケート情報は管理サーバーを通じて商品販売会社の管理端末機からアクセス可能にした情報管理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報管理方法であって、
・顧客はユーザー端末機に個人情報として住所・氏名・連絡先を入力し、
・顧客は入店した商品展示店の中から営業を許可する特定の商品販売会社に対して営業許可をユーザー端末機で可と設定すると、前記ユーザー端末機から管理サーバーに前記個人情報が送られ、
・前記営業許可を設定した商品販売会社は前記個人情報が前記管理サーバーを通じて利用可能とする情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は不動産や動産の商品の購入を希望する顧客の情報を商品の販売会社に提供して顧客と販売会社との間に有益な情報を円滑に提供するための情報管理・提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モデルハウス、住宅展示場、モデルルーム等の展示住空間施設を利用して顧客の嗜好性に合わせて情報を提供するシステムは存在しました。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003―331033
【特許文献2】特開2007―109132
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不動産の購入を希望する顧客は住宅展示場に行き、個人情報として住所・氏名・連絡先の電話番号などを記入した上で見学を行なう事が一般的に行われている。住宅会社はその名簿をもとにセールスを行うが、顧客にとっては、個人情報を公開していることにより意図しないセールスを受けることになる。見学した社数分のセールスの可能性があり、そのセールスに抵抗感や不安を感じている。それを原因としてモデルハウス等の見学に消極的になる。住宅の購入形態は、ここ数年、新築住宅のみならず中古住宅などの比率も上がっており、本来、実際の家屋を見学しながら検討したり、参考にするべきであるが、セールスに対する抵抗感や不安から多くの顧客は行動できずにいる。住宅は生活の基盤であるだけでなく、産業においても多数の業種と関連する主要産業である。その活性化を図るために購入検討者の早期の活動を促す事が求められている。多数の住宅展示場を抵抗感なく見学することで、将来的な購入検討層の関心を高め、マーケットの活性化を促す必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
顧客は展示場にあるモデルハウスに入場するたびに個人情報を記入する事を求められることなく、顧客のスマートフォンであるユーザー端末機に入力した仮名としてのニックネームと見学前アンケートの結果を、入力する事で顧客QRコードを取得し、顧客QRコードをモデルハウスに設置されたタブレット端末等を使った情報収集端末に読み取らせる事で個人情報を提示せずに入場できるようになる。また、顧客は複数のモデルハウスを見学した後で営業を許可する住宅会社を選定でき、営業を許可すると選定された住宅会社には顧客のスマートフォンに入力した個人情報(本名・住所・電話番号やメールアドレス等)と共に購入希望情報を提供できるようにした情報管理・提供システムである。
【発明の効果】
【0006】
顧客はモデルハウスに入場する際には個人情報が提供されなくなるため意図しない営業活動を販売会社から受けることが無くなる。また、モデルハウスの販売会社はより多くの顧客と接する機会が増え、個人情報がなくとも自社の販促情報をメッセージとしてユーザー端末に提供する事ができる。また、販売会社には即時の営業活動につながらない顧客の情報を含めてより多くの顧客情報が得られることで、自社の営業や経営分析に活用できる顧客情報の提供を行うものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】システム全体の構成図
図2】ユーザー端末の画面推移
図3】住宅会社の情報収集端末の画面推移
図4】住宅会社の管理端末の画面推移
図5-1】ユーザー端末と住宅会社の情報収集端末並びに管理サーバーで実行される処理フロー
図5-2】住宅会社の管理端末と情報管理会社の管理サーバーで実行される処理フロー
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は本発明の情報管理・提供システム全体のネットワーク構成を示している。このシステムには情報管理システム全体を管理する情報管理会社が保有する管理サーバーがあり、この管理サーバーにはユーザー端末にダウンロードするアプリケーションプログラムやモデルハウスの情報収集端末に提供するアプリケーションプログラム並びに住宅会社で情報管理を行うためのソフトウェアとそれらに各端末で入力・収集された情報を保存するデータベースが接続されている。
【0009】
情報管理会社の管理サーバーでは、システム全体の運用管理を行う処理フローが実行される。その詳細は図5で詳細を説明するが、主に顧客が住宅展示場にあるモデルハウスの見学を行うときに提供される様々な情報をデータベースに保存する機能と、モデルハウスの営業担当者と住宅会社の間で管理する情報を保管し分析した結果を住宅会社に提供する機能がある。一連の情報を保管するデータベースとしては住宅会社ID、モデルハウスID、顧客プロフィール、顧客行動履歴、モデルハウスお知らせ通知、などを保存管理する機能が含まれている。
【0010】
顧客が保有するユーザー端末ではニックネーム登録、見学前アンケート入力、端末の顧客QRコード表示、モデルハウスのQRコード読み取り、見学後アンケート、営業許可設定、お知らせ通知設定、個人情報登録、モデルハウス問合せ等の機能がある。それぞれの機能については図2で詳細を説明する。
【0011】
住宅展示場には複数の住宅会社のモデルハウスがあり、本システムを契約した住宅会社のモデルハウスに設置される情報収集端末では、ユーザー端末の顧客QRコード読み取り、顧客が入力した見学前アンケート表示(顧客プロフィール)、モデルハウスのモデルハウスQRコード表示、顧客一覧表示の機能がある。情報収集端末の機能については図3で説明する。
【0012】
顧客のユーザー端末やモデルハウスの情報収集端末から送られてくる様々な情報は管理サーバーのデータベースに保存される。住宅会社が管理する管理端末から、情報管理会社の管理サーバーにアクセスする事ができ、管理端末には顧客一覧、顧客プロフィール、見学前・見学後アンケート確認、お知らせ通知、モデルハウスQRコード生成等の機能がある。管理端末の機能については図4で詳細を説明する。
【0013】
本システムでは、顧客は本システムで使うユーザー端末用アプリケーションプログラムをダウンロードする事で、ユーザー端末機から本システムにアクセスできるようになり、初期画面で仮名(ニックネーム)と見学前アンケートを入力するだけでユーザー端末機に顧客QRコードが生成されるようになる。顧客はユーザー端末機に表示される顧客QRコードをモデルハウスの情報収集端末機にかざすだけでモデルハウスや住宅会社が最低限必要とする情報を得られモデルハウスへの入場者の管理が可能になるものである。
【0014】
ユーザーがモデルハウスを見学した後でモデルハウスに設置されたモデルハウスIDを示すモデルハウスQRコードを顧客ユーザー端末機で読み込むことで見学後アンケート調査の入力が可能となる。
【0015】
顧客は複数のモデルハウスを見学した後で特定の住宅会社に営業活動を許可する営業許可情報を設定すると、営業許可が設定された住宅会社に顧客の個人情報が提供されるようになる。
【0016】
図2は顧客がユーザー端末に顧客用のアプリケーションプログラムで実行される画面を表している。図2ー1はインストール時に初期画面で表示される初回登録画面であり、ここで仮名としてニックネームを入力し、図2ー2で表示される見学前アンケートを入力して回答するボタンをタップするとユーザー端末IDとニックネーム及び見学前アンケート結果が通信回線を通じて情報管理会社のサーバーに送られ、データベースに保存される。見学前アンケートでは、現在の購入予定情報として土地から探すか、土地あり建物のみか、建て替えか、中古住宅か、リフォームか、などを聞くことに加え、年齢・同居家族人数・世帯年収などに答えてもらうと情報管理会社の管理サーバーに接続されたデータベースに顧客プロフィールとして保存される。
【0017】
顧客がモデルハウスに入場する時には、図示しないホーム画面から顧客QRコード表示ボタンをタップする事で、図2ー3に表示される顧客QRコードをモデルハウスに設置された情報収集端末にかざして読み取らせる事でニックネームと見学前アンケート情報がモデルハウス端末及び住宅会社の情報管理端末で閲覧できる状態になる。
【0018】
顧客がモデルハウスを見学し終わった時には、図2ー4の画面でモデルハウスQRコードを読み取る事で、図2ー5に示すように見学後アンケートが表示される。見学後アンケートでは、モデルハウスの印象・スタッフの対応や住宅会社からの情報配信を希望するかを聞く。
【0019】
図2ー5に示した個別のモデルハウスを見学した後に見学後アンケート画面に回答を入力して回答するボタンをタップするとモデルハウスに対応する住宅会社側管理端末及び管理サーバーへ送信される。
【0020】
図2ー6は、複数のモデルハウスを見学後に、商談に進んでも良いと顧客が判断した場合、設定画面より営業許可設定をタップし、見学したモデルハウス一覧の中から営業を許可するモデルハウスを選択し、タップするとアプリケーションに登録されている個人情報が選択されたモデルハウスに対応する住宅会社の管理端末及び管理サーバーへ送信される。この際、個人情報が未入力の場合、入力を促す画面が表示される。顧客が入力する個人情報は、本名・住所及び連絡先の電話番号やメールアドレスなどである。
【0021】
図2ー7は見学したモデルハウスの住宅会社の一覧から顧客が有益な情報を得たいと考える住宅会社を選択する事によって、イベント情報等のお知らせや一連のお知らせ情報を入手可能とする住宅会社の設定画面である。
お知らせ通知が必要と設定された住宅会社は顧客の不動産購入予定情報に基づいて有益な情報をプッシュ通信する事ができ、例えば、土地を探しているとのアンケート結果に基づいて、該当する顧客に新たに住宅地として開発される情報を提供する。
【0022】
図2ー8は個人情報の登録画面である。この情報は、ユーザーが見学したモデルハウスが表示され、図2ー6の営業許可設定の選択を可としない限り見学した住宅会社へは個人情報は提供されない。
【0023】
図2ー9は見学履歴画面であり、ユーザーが見学したモデルハウスが表示され、その中から質問したいモデルハウスに問合せ等が行える画面である。
【0024】
図3はモデルハウスに設置する情報端末画面であり、情報収集用のアプリケーションプログラムを管理サーバーからインストールし、情報管理会社からモデルハウスに割り当てられるモデルハウスID、パスワードを入力する事により顧客の受付が可能となる。
【0025】
図3ー1はモデルハウスID、パスワードの入力画面である。入力することにより本システムに情報収集端末がログインが可能となる。
【0026】
図3ー2は顧客のユーザー端末に表示される顧客QRコードを読み取る画面である。この画面は情報収集端末機の図示しないホーム画面からQRコード読み取りボタンをタップするとこの画面が表示される。
【0027】
図3ー3は顧客QRコードを読み取ったことにより顧客見学前アンケートが表示され、住宅会社側担当名の入力画面が表示される。担当者名を入力する事により顧客と担当者が紐付けられ、販売会社の管理端末及び情報管理会社の管理サーバーへ仮名(ニックネーム)や見学前アンケート結果と共にモデルハウスIDと担当者名の情報が送信される。
【0028】
図3ー4は見学者である顧客が見学を終了した後に回答してもらう見学後アンケート表示用のモデルハウスQRコードである。このモデルハウスQRコードをモデルハウスの情報収集端末から顧客に読み取らせることで顧客側のユーザー端末に見学後アンケートを表示させる。
【0029】
図3ー5はモデルハウスへ入館した顧客一覧を確認できる画面である。図示しないホーム画面の顧客一覧をタップする事で表示される。
【0030】
図4は住宅会社の管理端末に表示される画面である。情報管理会社から住宅会社に割り振られたURL、住宅会社ID、パスワードを入力する事により、サイトへのアクセスが可能となる。
【0031】
図4ー1は見学者一覧の画面であり、モデルハウスに入場した顧客の仮名(ニックネーム)、個人情報と見学前、見学後アンケート及び行動履歴が確認できる。
【0032】
図4ー2は顧客詳細情報のうち、顧客が営業許可設定を可とした場合に表示される。表示される情報はニックネーム・見学前・見学後アンケート・個人情報や行動履歴である。この画面のアンケート結果タブをタップすると図4ー4の画面が表示され、タップされた顧客のアンケート結果が確認できる。
【0033】
図4ー3は顧客詳細情報のうち、当システムを利用しているモデルハウスへの見学行動履歴が確認できる。行動履歴には見学日時、住宅会社名、モデルハウス名が表示される。これにより、住宅会社は自社のみならず顧客の他社への検討範囲を把握することができ営業活動に役立つ。
【0034】
図4ー5はアンケート分析画面である。見学前アンケート内容を時系列で集計分析したものが表示される。
【0035】
図4ー6はお知らせ通知の登録画面である。顧客がユーザー端末機で特定の住宅会社に通知設定をONにしている場合はその住宅会社から顧客に対してお知らせ通知が可能となり、住宅会社は見学前アンケート項目に基づいた送信群に対してキャンペーン情報等の告知活動が行える。例えば、本画面で送信対象を中古住宅検討として、その対象者に向けたメッセージを入力すると、管理端末機から管理サーバーにその情報が送られて、管理サーバーではデータベースからその住宅会社を通知可として選んだ該当者を見学前アンケート情報に基づいてフィルターで絞り込み、該当者にメッセージを送信する。
【0036】
図5ー1は情報管理システムの管理サーバーとユーザー端末機とモデルハウスの情報収集端末機との間の処理フローを示している。図5ー1ではユーザー端末機で実行される処理をSa1からSa8で説明する。それと共に情報管理会社のサーバーで実行される処理はSb1からSb4で説明し、モデルハウスに設置された情報収集端末で実行される受付アプリの処理をSc1からSc5で説明する。図5ー2では管理サーバーと住宅会社情報管理端末で実行される処理ステップをSd1からSd6で説明する。
【0037】
図5ー1のSa1は顧客がアプリケーションをダウンロード後に、ニックネームの登録を行い、ユーザー端末機で登録ボタンをタップすると見学前アンケート画面に移る。
【0038】
Sa2では見学前アンケートの入力を行い、ユーザー端末機の回答するボタンをタップすると、ニックネーム情報と見学前アンケート結果がユーザー端末機に保存され、同じ情報が情報管理会社の管理サーバーに送信される。管理サーバーはSb1で受信した情報をユーザー情報データベースに保存すると共に顧客に対応した顧客QRコードを割り当てる。
【0039】
Sa3ではユーザー端末機のホーム画面からQRコード表示ボタンをタップするとモデルハウス入館時に提示する顧客QRコードが管理サーバーから送られユーザー端末機の表示を行う。顧客はその顧客QRコードをモデルハウスに設置された情報収集端末機にかざして入場する。
【0040】
Sc1ではモデルハウスの情報収集端末機にモデルハウスID・パスワードを入力する事で管理サーバーより情報収集端末機の機能をアクティブにされ、顧客QRコードの読込準備をする。
【0041】
Sc2ではモデルハウス情報収集端末機を操作する事で、QRコード読込画面が呼び出され、Sa3で表示された顧客QRコードを読み込む。
【0042】
Sc3ではモデルハウス情報収集端末機で、顧客QRコードを読み取り、情報収集端末には管理サーバーにある顧客のニックネーム及び見学前アンケート情報が表示される。
【0043】
Sc4では表示された顧客情報とモデルハウスで応対した住宅会社の担当者名を紐付けるために担当者名入力を行う。入力された担当者名は管理サーバーに送られ住宅会社IDのデータベースに保存される。
【0044】
Sc5では顧客の見学が終了した後、モデルハウス情報収集端末機を操作する事によって表示されたモデルハウスQRコードを顧客に表示する。なお、このQRコードは前もって紙に出力して受付などに表示しても良い。
【0045】
Sa4ではSc5で表示されたモデルハウスQRコードをユーザー端末機で読み込むことにより見学後アンケートをユーザー端末機に表示させる。
【0046】
Sa5では見学後アンケートに入力した結果を回答するボタンをタップする事により見学後アンケート結果データが管理サーバーに送られ、Sb2で管理サーバーのユーザー情報データベースに保存される。
【0047】
ユーザー端末機のホーム画面から通知設定のボタンをタップするとSa6では顧客が見学したモデルハウスの一覧が表示され、その中からプッシュ通信による住宅会社からのお知らせ通知の可否を選択すると、その情報が管理サーバーに送られて、Sb2でユーザー情報データベースに保存される。これにより住宅会社は情報管理端末機を介して夫々の顧客の要望に沿った情報をプッシュ通信することができる。
【0048】
ユーザー端末機のホーム画面から営業許可設定のボタンをタップすると見学したモデルハウスの一覧が表示され、Sa7では住宅会社からの営業を受け入れる可否をユーザー端末機の操作により選択することができ、その情報は管理サーバーに送られて、Sb4でユーザー情報データベースに保存される。この時個人情報が未入力の場合にはSa8にとび、個人情報の登録を促す。
【0049】
ユーザー端末機のホーム画面から個人情報の登録のボタンをタップするとSa8の個人情報の登録画面に移り個人情報の入力が可能となる。この個人情報は入力が終わると管理サーバーに送られて、Sb5のユーザー情報データベースに保存される。管理サーバーでは、顧客が特定の住宅会社にプッシュ通信を許可したり、営業活動を許可する事により該当する顧客のユーザー情報がユーザー情報データベースから取得可能となる処理を行う。
【0050】
図5ー1で説明した顧客やモデルハウスからの情報が情報管理会社のサーバーに接続されたデータベースに保存されている。それらの情報を使い住宅会社の情報管理端末では様々な入力情報や統計分析した情報の閲覧や取得など利用できるので、それらの処理をSd1からSd6で説明する。Sd1ではモデルハウス情報管理端末機にて顧客の一覧を確認することができるので、見学者一覧ボタンをタップするとSd1で住宅会社のすべてのモデルハウスに見学に来たすべての顧客のリストが一覧表示される。情報管理の担当者が特定の個人の情報を確認したいときは一覧の中から該当する顧客のボタンをタップするとSd2に移る。
【0051】
見学者一覧から特定の顧客のアンケート結果を確認する時にはSd2でモデルハウス顧客の見学前・見学後のアンケート内容を確認することができる。
【0052】
見学者一覧から特定の顧客の行動履歴を確認する時にはSd3ではモデルハウスを見学した顧客が当システムを利用して見学した他社を含めたすべての住宅会社での行動履歴(いつ・どのモデルハウス)を確認することができる。
【0053】
Sd4では顧客が営業許可設定で可とした場合に表示される個人情報を確認できる。
【0054】
住宅会社の情報管理端末機のホーム画面からお知らせ通知ボタンをタップするとSd5で見学者である顧客がお知らせ通知設定で可としている場合にプッシュ通信により、情報管理端末機から自社のキャンペーン情報などの情報提供を行うことができる。情報提供を行うための処理は情報管理会社管理サーバーSb5で行われる。住宅会社の管理端末機で行われるSd5の通知を行うにあたっては、フィルターするための条件がSd5で設定されるようになっている。フィルター条件としては例えば土地のみを探している、建物のみを探している、その他の条件を設定することによって、Sb5では情報管理サーバーに接続されているデータベースの中から対象とする顧客をフィルターによって抽出し、その情報を住宅会社の情報管理端末機に送る。Sd5ではフィルターされた顧客リストに基づき情報提供をする。
【0055】
本発明は住宅展示場のモデルハウスを訪れる顧客と住宅会社を結びつけるシステムで説明した。しかし、不動産に限らず例えば車の購入をする顧客も異なるブランド車の販売会社の販売店(商品展示店)を訪れてから、営業を許可して商談に移行する販売店を選ぶ事で、いくつもの車を見た後に商談に移行する販売店を絞っていく事を可能にするシステムにも適用できる。
【0056】
車の販売に関しては、ショールーム(商品展示店)に展示してある複数のメーカーの車(商品)を比較検討したいと考える顧客は、事前にニックネームと購入予定である車の種類(セダン、SUVや電気自動車、ハイブリッド車など)や主要装備、価格帯をユーザー端末機に事前に登録する事で情報管理会社の管理サーバーに登録され、顧客のユーザー端末機にはQRコードが情報管理会社から提供され、そのQRコードをショールームに設置した情報収集端末に読み取らせることでニックネームと購入予定情報などが商品販売店であるメーカーの販売会社に送られる。
【0057】
また、顧客は複数のメーカーの車を比較検討したところで、商談に進んでも良いと考える商品販売会社をユーザー端末機で選ぶと、ユーザー端末機に登録した個人情報である氏名(本名)・住所・連絡先などが対応する商品販売会社に送られるので、顧客は商談を希望するメーカーの販売店からのみ連絡を受け、商談を希望しないメーカーの販売店からの連絡を受けないようになる。
【0058】
このように、住宅販売においても自動車販売でも多くの商品を比較検討を行う事に抵抗感がなくなり、商談を希望する販売会社のみから連絡を受けることになる。これに伴い、商品の販売会社はより多くの顧客の情報を取得する事が出来るので、市場調査のデータをより多く取得する事が可能となる。
図1
図2
図3
図4
図5-1】
図5-2】