(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041039
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】スクロール圧縮機
(51)【国際特許分類】
F04C 18/02 20060101AFI20240318BHJP
F04C 29/00 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
F04C18/02 311Z
F04C29/00 C
F04C29/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023115826
(22)【出願日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2022-0115088
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0039859
(32)【優先日】2023-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム, クァン ジン
(72)【発明者】
【氏名】イ, ギョン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン, ゾン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン, ス チョル
【テーマコード(参考)】
3H039
3H129
【Fターム(参考)】
3H039AA02
3H039AA12
3H039BB15
3H039CC28
3H039CC30
3H039CC31
3H039CC33
3H129AA02
3H129AA18
3H129AB03
3H129BB16
3H129BB32
3H129CC04
3H129CC19
(57)【要約】 (修正有)
【課題】注入バルブ組立体において、ガスケットリテーナーの変形を防止できるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】ハウジングと、モーターと、回転軸と、旋回運動される旋回スクロール、及び旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールを含み、ハウジングは、冷媒を収容する吐出室を形成するリアハウジングを含み、固定スクロールとリアハウジングとの間には、導入室の冷媒が流入する流入口を有するカバープレートと、カバープレートに結合されて、流入口を通じて流入した冷媒が流出する流出口を有するバルブプレートと、カバープレートとバルブプレートとの間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー及びカバープレートとガスケットリテーナーとの間に介在されて流入口を開閉する注入バルブを含み、バルブプレートには注入バルブに向かって突出形成される面圧増大部が備えられることを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、
前記ハウジング内に備えられるモーター、
前記モーターにより回転される回転軸、
前記回転軸に連動されて旋回運動される旋回スクロール及び
前記旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールを含み、
前記ハウジングは、前記圧縮室から吐出される冷媒を収容する吐出室を形成するリアハウジングを含み、
前記固定スクロールと前記リアハウジングとの間には、前記リアハウジング内に前記ハウジングの外部から冷媒が流入する導入室を区画して、前記導入室の冷媒を前記圧縮室に案内する注入バルブ組立体が備えられ、
前記注入バルブ組立体は、
前記リアハウジングに結合されて、前記導入室の冷媒が流入する流入口を有するカバープレート、
前記カバープレートに結合されて、前記流入口を通じて流入した冷媒が流出する流出口を有するバルブプレート、
前記カバープレートと前記バルブプレートとの間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー、及び
前記カバープレートと前記ガスケットリテーナーとの間に介在されて前記流入口を開閉する注入バルブを含み、
前記バルブプレートには前記注入バルブに向かって突出形成される面圧増大部が備えられることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項2】
前記面圧増大部は前記バルブプレートの前記ガスケットリテーナーを対向する面に備えられ、前記ガスケットリテーナーは前記注入バルブの少なくとも一部を支持することを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
【請求項3】
前記注入バルブは、
前記流入口を開閉する頭部及び
前記頭部から延びて開閉動作を遂行する脚部を含み、
前記面圧増大部は前記頭部と反対側の前記脚部の端部を対向する位置に備えられることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。
【請求項4】
前記流入口は複数個からなり、前記注入バルブの頭部と脚部はそれぞれ複数個からなり、
前記注入バルブは前記複数個の脚部を連結する連結部をさらに含み、
前記面圧増大部は、前記連結部の少なくとも一部を対向する位置にさらに備えられることを特徴とする請求項3に記載のスクロール圧縮機。
【請求項5】
前記面圧増大部は一体につながる面に形成されることを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機。
【請求項6】
前記面圧増大部は、前記頭部と反対側の前記脚部の端部及び前記連結部の少なくとも一部を対向する位置にそれぞれ離隔されて備えられる複数の面に形成されることを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機。
【請求項7】
前記複数個の流入口は、第1流入口;及び前記第1流入口と独立して形成される第2流入口を含み、
前記複数個の頭部は、前記第1流入口を開閉する第1頭部及び前記第2流入口を開閉する第2頭部を含み、前記複数個の脚部は、前記第1頭部から延びて開閉動作を遂行する第1脚部及び前記第2頭部から延びて開閉動作を遂行する第2脚部を含み、
前記連結部は前記第1脚部と前記第2脚部を連結し、
前記面圧増大部は、
前記第1脚部の前記連結部が連結される端部を対向する位置に備えられる第1面圧増大部、
前記第2脚部の前記連結部が連結される端部を対向する位置に備えられる第2面圧増大部及び
前記連結部の少なくとも一部を対向する位置に備えられる連結面圧増大部を含むことを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機。
【請求項8】
前記第1面圧増大部は前記第1脚部の幅方向に延びるように形成されて、前記第2面圧増大部は前記第2脚部の幅方向に延びるように形成されて、
前記第1面圧増大部と前記第2面圧増大部は互いに一定距離離隔されて平行するように配置されることを特徴とする請求項7に記載のスクロール圧縮機。
【請求項9】
前記バルブプレートは前記面圧増大部が突出形成されるベース面に凹んで形成される傾斜空間を含み、
前記第1及び第2面圧増大部は前記傾斜空間より表面粗さが低いことを特徴とする請求項7に記載のスクロール圧縮機。
【請求項10】
前記バルブプレートは、位置決定ピンが挿入される位置決定溝を含み、
前記面圧増大部には前記位置決定溝を回避するために凹んで形成される回避部が備えられることを特徴とする請求項4に記載のスクロール圧縮機。
【請求項11】
前記バルブプレートが前記ガスケットリテーナーを対向する面の周りには段差が形成されることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮機。
【請求項12】
前記段差は前記面圧増大部の半径方向外側で前記面圧増大部の面より突出形成される段差形成面により形成されることを特徴とする請求項11に記載のスクロール圧縮機。
【請求項13】
前記ガスケットリテーナーは、
前記注入バルブが開かれる方向に傾斜加工されるリテーナー部及び
一面から突出形成されて前記リテーナー部を囲むビード部を含み、
前記ビード部は前記段差形成面を対向することを特徴とする請求項12に記載のスクロール圧縮機。
【請求項14】
ハウジング、
前記ハウジング内に備えられるモーター、
前記モーターにより回転される回転軸、
前記回転軸に連動されて旋回運動される旋回スクロール及び
前記旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールを含み、
前記ハウジングは、前記圧縮室から吐出される冷媒を収容する吐出室を形成するリアハウジングを含み、
前記固定スクロールと前記リアハウジングとの間には、前記リアハウジング内に前記ハウジングの外部から冷媒が流入する導入室を区画して、前記導入室の冷媒を前記圧縮室に案内する注入バルブ組立体が備えられ、
前記注入バルブ組立体は、
前記リアハウジングに結合されて、前記導入室の冷媒が流入する流入口を有するカバープレート、
前記カバープレートに結合されて、前記流入口を通じて流入した冷媒が流出する流出口を有するバルブプレート、
前記カバープレートと前記バルブプレートとの間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー及び
前記カバープレートと前記ガスケットリテーナーとの間に介在されて前記流入口を開閉する注入バルブを含み、
前記バルブプレートが前記ガスケットリテーナーを対向する面の周りには段差が形成されることを特徴とするスクロール圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスクロール圧縮機に係り、より詳しくは、注入バルブ組立体において注入バルブの支持が必要な位置で面圧を増大させることができ、ガスケットリテーナーのビード高さを低くすることができ、ガスケットリテーナーの変形を防止できるスクロール圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動車には室内の冷暖房のための空調装置(Air Conditioning; A/C)が設置される。このような空調装置は冷房システムの構成として蒸発器から引引き込まれた低温低圧の気相冷媒を高温高圧の気相冷媒に圧縮させて凝縮機に送る圧縮機を含む。
圧縮機にはピストンの往復運動によって冷媒を圧縮する往復式と、回転運動をして圧縮を行う回転式がある。往復式には駆動源の伝達方式によってクランクを使用して複数個のピストンに伝達するクランク式、斜板が設置されたシャフトに伝達する斜板式などがあり、回転式には回転するロータリー軸とベインを使用するベインロータリー式、旋回スクロールと固定スクロールを使用するスクロール式がある。
スクロール圧縮機は他の種類の圧縮機に比べて相対的に高い圧縮比を得ることができ、冷媒の吸入、圧縮、吐出行程がスムーズにつながり安定したトルクを得ることができる長所のため、空調装置などにおいて冷媒圧縮用として広く使われている。
特許文献1に開示される従来のスクロール圧縮機は吸入圧の冷媒だけが圧縮室に吸入されて圧縮された後、外部に吐出される一連の過程をたどる。しかし、このような従来のスクロール圧縮機においては、圧縮室から吐出される冷媒吐出量が決まっており、圧縮機の性能及び効率向上に限界があるという問題点がある。
これを解決するために、特許文献2には
図1及び2に図示されるように、圧縮機の外部から流入する中間圧の冷媒を圧縮室(C)に案内する注入流路を開閉するための注入バルブ及び漏洩防止手段を含む注入バルブ組立体(700)が備えられるスクロール圧縮機が開示される。
【0003】
具体的に、注入バルブ組立体(700)はカバープレート(710)、注入バルブ(720)、バルブプレート(730)及び漏洩防止手段としてガスケットリテーナー(790)を含む。ガスケットリテーナー(790)はカバープレート(710)とバルブプレート(730)との間で圧搾されて、その間を密封し、それにより注入バルブ(720)がカバープレート(710)とガスケットリテーナー(790)との間で共に圧搾されて固定される。
そのために、ガスケットリテーナー(790)はガスケットリテーナー上面でカバープレート(710)を向かって突出するビード部(792)を含む。この時、ビード部(792)の突出した高さ(h)は注入バルブ(720)の厚さ(t)より大きいか同じに形成される。
特に、注入バルブ(720)はバルブの開/閉動作のために、第1脚部(724a)で連結部(726)が連結される端部及び第2脚部(724b)で連結部(726)が連結される端部がはっきりと支持されなければならない。
しかし、
図2に図示されるように、バルブプレート(730)でガスケットリテーナー(790)を支持する面は傾斜空間(734)を除いて1つの平面からなる。それによって、ガスケットリテーナー(790)がカバープレート(710)とバルブプレート(730)との間で圧搾されても注入バルブ(720)の支持が必要な位置で充分の面圧が形成されない恐れがある。
また、ビード部(792)の突出した高さ(h)が注入バルブ(720)の厚さ(t)より大きいか同じに形成されなければならないため、高いビード部の押さえによってガスケットリテーナーに意図しない変形が発生するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許第2018-0094483号公報
【特許文献2】韓国特許第2021-0118743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、注入バルブ組立体において、注入バルブの支持が必要な位置で面圧を増大させることができ、ガスケットリテーナーのビード高さを低くすることができ、ガスケットリテーナーの変形を防止できるスクロール圧縮機を提供することをその目的とする。
本発明が実現しようとする技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は下記から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に分かるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ハウジングと、前記ハウジング内に備えられるモーターと、前記モーターにより回転される回転軸と、前記回転軸に連動されて旋回運動される旋回スクロール;及び前記旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールを含み、前記ハウジングは、前記圧縮室にから吐出される冷媒を収容する吐出室を形成するリアハウジングを含み、前記固定スクロールと前記リアハウジングとの間には、前記リアハウジング内に前記ハウジングの外部から冷媒が流入する導入室を区画して、前記導入室の冷媒を前記圧縮室に案内する注入バルブ組立体が備えられ、前記注入バルブ組立体は、前記リアハウジングに結合されて、前記導入室の冷媒が流入する流入口を有するカバープレート;と、前記カバープレートに結合されて、前記流入口を通じて流入した冷媒が流出する流出口を有するバルブプレートと、前記カバープレートと前記バルブプレートとの間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー及び前記カバープレートと前記ガスケットリテーナーとの間に介在されて前記流入口を開閉する注入バルブを含み、前記バルブプレートには前記注入バルブに向かって突出形成される面圧増大部が備えられることを特徴とする。
【0007】
前記面圧増大部は前記バルブプレートの前記ガスケットリテーナーを対向する面に備えられ、前記ガスケットリテーナーは前記注入バルブの少なくとも一部を支持することができる。
前記注入バルブは、前記流入口を開閉する頭部、及び前記頭部から延びて開閉動作を遂行する脚部を含み、前記面圧増大部は前記頭部と反対側の前記脚部の端部を対向する位置に備えられることができる。
前記流入口は複数個からなり、前記注入バルブの頭部と脚部はそれぞれ複数個からなり、前記注入バルブは前記複数個の脚部を連結する連結部をさらに含み、前記面圧増大部は、前記連結部の少なくとも一部を対向する位置にさらに備えられることができる。
【0008】
前記面圧増大部は一体につながる面に形成されることができる。
前記面圧増大部は、前記頭部と反対側の前記脚部の端部及び前記連結部の少なくとも一部を対向する位置にそれぞれ離隔されて備えられる複数の面に形成されることができる。
【0009】
前記複数個の流入口は、第1流入口及び前記第1流入口と独立して形成される第2流入口を含み、前記複数個の頭部は、前記第1流入口を開閉する第1頭部及び前記第2流入口を開閉する第2頭部を含み、前記複数個の脚部は、前記第1頭部から延びて開閉動作を遂行する第1脚部及び前記第2頭部から延びて開閉動作を遂行する第2脚部を含み、前記連結部は前記第1脚部と前記第2脚部を連結し、前記面圧増大部は、前記第1脚部の前記連結部が連結する端部を対向する位置に備えられる第1面圧増大部と、前記第2脚部の前記連結部が連結される端部を対向する位置に備えられる第2面圧増大部及び前記連結部の少なくとも一部を対向する位置に備えられる連結面圧増大部を含むことができる。
【0010】
前記第1面圧増大部は前記第1脚部の幅方向に延びるように形成されて、前記第2面圧増大部は前記第2脚部の幅方向に延びるように形成されて、前記第1面圧増大部と前記第2面圧増大部は互いに一定距離離隔されて平行するように配置されることができる。
【0011】
前記バルブプレートは前記面圧増大部が突出形成されるベース面に凹んで形成される傾斜空間を含み、前記第1及び第2面圧増大部は前記傾斜空間より表面粗さが低いことができる。
また、前記バルブプレートは、位置決定ピンが挿入される位置決定溝を含み、前記面圧増大部には前記位置決定溝を回避するために凹んで形成される回避部が備えられることができる。
前記バルブプレートが前記ガスケットリテーナーを対向する面の周りには段差が形成されることができる。
前記段差は前記面圧増大部の半径方向外側で前記面圧増大部の面より突出形成される段差形成面により形成されることができる。前記ガスケットリテーナーは、前記注入バルブが開かれる方向に傾斜加工されるリテーナー部及び一面から突出形成されて前記リテーナー部を囲むビード部を含み、前記ビード部は前記段差形成面を対向することができる。
【0012】
また、本発明は、ハウジングと、前記ハウジング内に備えられるモーターと、前記モーターにより回転される回転軸と、前記回転軸に連動されて旋回運動される旋回スクロール及び前記旋回スクロールと共に圧縮室を形成する固定スクロールを含み、前記ハウジングは、前記圧縮室にから吐出される冷媒を収容する吐出室を形成するリアハウジングを含み、前記固定スクロールと前記リアハウジングとの間には、前記リアハウジング内に前記ハウジングの外部から冷媒が流入する導入室を区画して前記導入室の冷媒を前記圧縮室に案内する注入バルブ組立体が備えられ、前記注入バルブ組立体は、前記リアハウジングに結合されて、前記導入室の冷媒が流入する流入口を有するカバープレートと、前記カバープレートに結合されて、前記流入口を通じて流入した冷媒が流出する流出口を有するバルブプレートと、前記カバープレートと前記バルブプレートとの間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー及び前記カバープレートと前記ガスケットリテーナーとの間に介在されて前記流入口を開閉する注入バルブを含み、前記バルブプレートが前記ガスケットリテーナーを対向する面の周りには段差が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、スクロール圧縮機の圧縮室に吸入圧の冷媒だけではなく、中間圧の冷媒が導入されることによって圧縮室から吐出される冷媒吐出量を増加させることができ、圧縮機の性能及び効率を向上させることができる。
また、バルブプレートに面圧増大部が形成されることによって注入バルブ組立体において注入バルブの支持が必要な位置で、すなわちバルブの開/閉動作が行われる開始部で面圧を増大させて注入バルブをはっきりと支持することができる。
さらに、バルブプレートの周りには面圧増大部より高く段差が形成されることによってガスケットリテーナーのビード高さを低くすることができ、ガスケットリテーナーの変形を防止することができる。
本発明の効果は前述した効果に限定されるのではなく、本発明の詳細な説明または特許請求範囲に記載される発明の構成から推論可能な全ての効果を含むことを理解しなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】従来のスクロール圧縮機を図示する断面図である。
【
図2】
図1の注入バルブ組立体を分離して図示する分解斜視図である。
【
図3】本発明の位置実施例によるスクロール圧縮機の注入バルブ組立体を図示する分解斜視図である。
【
図4】
図3でバルブプレートを分離して図示する背面斜視図である。
【
図5】
図3でガスケットリテーナーを分離して図示する背面斜視図である。
【
図7】
図3の注入バルブ組立体がリアハウジングに締結された状態を図示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のスクロール圧縮機について添付図面を参照して説明する。
また、後述する用語は本発明での機能を考慮して定義された用語で、これは使用者、運用者の意図または慣例によって変わり得、下記の実施例は本発明の権利範囲を限定するのではなく、本発明の請求範囲に提示される構成要素の例示的な事項にすぎない。
本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて同一または類似の構成要素に対しては同じ参照符号を付ける。明細書全体で、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに備えられることを意味する。
【0016】
本発明のスクロール圧縮機は、ハウジング(100)、ハウジング(100)内に備えられるモーター(200)、モーター(200)により回転される回転軸(300)、回転軸(300)に連動されて旋回運動される旋回スクロール(400)、旋回スクロール(400)と共に圧縮室(C)を形成する固定スクロール(500)及び固定スクロール(500)の一面上に配置されて圧縮室(C)で圧縮された冷媒が吐出される固定スクロールの吐出口(512)を開閉する吐出バルブ(600)を含む。ここで、
図1及び
図2に図示する特許文献2のスクロール圧縮機の構成と同じ構成に対しては同じ図面符号を使用し、同じ構成に対しては詳細な説明を省略する。
【0017】
そして、スクロール圧縮機はハウジング(100)の外部(スクロール圧縮機、凝縮機、膨脹バルブ及び蒸発器を含む蒸気圧縮式冷凍サイクルで、例えば凝縮機の下流)から中間圧の冷媒を圧縮室(C)に案内する注入流路を形成して注入流路を開閉するための注入バルブ組立体(2700)をさらに含む。
【0018】
ハウジング(100)は、回転軸(300)が貫通するセンターハウジング(110)、モーター(200)が収容されるモーター収容空間を形成するフロントハウジング(120)及び圧縮室(C)から吐出される冷媒を収容する吐出室(D)を形成するリアハウジング(130)を含み、注入バルブ組立体(2700)は固定スクロール(500)とリアハウジング(130)との間に介在されることができる。注入バルブ組立体(2700)はリアハウジング(130)内にハウジングの外部から冷媒が流入する導入室(I)を区画して、導入室(I)の冷媒を圧縮室(C)に案内する。
【0019】
具体的に注入バルブ組立体(2700)は
図3に図示するように、リアハウジング(130)に結合されて導入室(I)の冷媒が流入する流入口(712)を有するカバープレート(710)、カバープレート(710)に結合されて流入口(712)を通じて流入した冷媒が流出する流出口(736)を有するバルブプレート(2730)、カバープレート(710)とバルブプレート(2730)との間に介在されて冷媒の漏洩を防止するガスケットリテーナー(2790)、及びカバープレート(710)とガスケットリテーナー(2790)との間に介在されて流入口(712)を開閉する注入バルブ(720)を含む。ここで、先行文献2のスクロール圧縮機の構成と同じ構成に対しては同じ図面符号を使用し、同じ構成に対しては詳細な説明を省略する。すなわち、カバープレート(710)及び注入バルブ(720)の構成は先行文献2のスクロール圧縮機の構成と同一である。
【0020】
バルブプレート(2730)は
図3及び
図4に図示するように、先行文献2のバルブプレート(730)と比較して突出部(732)、傾斜空間(734)、流出口(736)、第1締結ホール(739a)及び第2位置決定溝(739b)は同一に適用されることができるが、バルブプレート(2730)がガスケットリテーナー(2790)を対向する面に面圧増大部(2738)と段差が形成されるという差異点がある。すなわち、先行文献2のバルブプレート(730)がガスケットリテーナー(790)を対向する面は傾斜空間(734)を除いて平面に形成されるが、本実施例のバルブプレート(2730)がガスケットリテーナー(2790)を対向する面は傾斜空間(734)を除いても高さが互いに異なる3個の面が存在する。下記ではバルブプレート(2730)のガスケットリテーナー(2790)を対向する面を上面、その反対側の面を背面と称する。
【0021】
具体的に、バルブプレート(2730)の上面には傾斜空間(734)が凹んで形成されるベース面(2737)が形成される。また、バルブプレート(2730)の上面にはベース面(2737)から注入バルブ(720)に向かって突出形成される面圧増大部(2738)が備えられる。すなわち、ベース面(2737)の高さが面圧増大部(2738)より低く形成される。面圧増大部(2738)はベース面(2737)から突出形成されることによってガスケットリテーナー(2790)と注入バルブ(720)の少なくとも一部を支持する。
この時、面圧増大部(2738)は注入バルブ(720)でバルブの開/閉動作が行われる開始部、すなわちバルブが開いて閉める動作をする時基準点の役割を果たす部分を支持することが好ましい。それにより、注入バルブ(720)の支持が必要な位置で面圧を増大させて注入バルブをはっきりと支持することができる。
具体的に、注入バルブ(720)が流入口を開閉する頭部(722)と、頭部(722)から延びて開閉動作を遂行する脚部(724)を含む時、面圧増大部(2738)は頭部(722)と反対側に配置される脚部(724)の端部を対向する位置に備えられることができる。
【0022】
流入口(712)は特許文献2と同一の複数個からなり、それぞれ独立して導入室(I)と連通される第1流入口(712a)と第2流入口(712b)を含む。また、本実施例で注入バルブ(720)の頭部(722)と脚部(724)もそれぞれ複数個からなり、注入バルブ(720)は複数個の脚部(724)を連結する連結部(726)をさらに含む。この場合、注入バルブ(720)の安定した支持のために、面圧増大部(2738)は連結部(726)の少なくとも一部を対向する位置にさらに備えられることができる。
具体的に、注入バルブ(720)は第1流入口(712a)を開閉する第1頭部(722a)、第1頭部(722a)から延びて開閉動作を遂行する第1脚部(724a)、第2流入口(712b)を開閉する第2頭部(722b)、第2頭部(722b)から延びて開閉動作を遂行する第2脚部(724b)及び第1脚部(724a)と第2脚部(724b)を連結する連結部(726)を含む。
【0023】
ここで、注入バルブ(720)の支持が必要な位置は
図3に図示するように第1脚部(724a)で連結部(726)が連結される端部(a部分)及び第2脚部(724b)で連結部(726)が連結される端部(b部分)である。第1頭部(722a)がa部分を基準点としてベンディング(bending)しながら第1流入口(712a)を開閉して、第2頭部(722b)がb部分を基準点としてベンディングしながら第2流入口(712b)を開閉するためである。したがって、面圧増大部(2738)は前記a部分を対向する位置に備えられる第1面圧増大部(2738a)と、前記b部分を対向する位置に備えられる第2面圧増大部(2738b)を含んで注入バルブ(720)のa部分とb部分を支持することができる。
この時、第1面圧増大部(2738a)は第1脚部(724a)の幅方向に延びるように形成されて、第2面圧増大部(2738b)は第2脚部(724b)の幅方向に延びるように形成されている。特に、第1面圧増大部(2738a)と第2面圧増大部(2738b)は互いに一定距離離隔されて平行するように配置されることができる。
【0024】
また、面圧増大部(2738)は連結部(726)の少なくとも一部を対向する位置に備えられる連結面圧増大部(2738c )を含む。連結面圧増大部(2738c)は互いに一定距離離隔された第1面圧増大部(2738a)と第2面圧増大部(2738b)との間で連結部(726)の長さ方向に沿って配置されることができる。すなわち、面圧増大部(2738)は前記a部分及びb部分を対向する位置に備えられると同時に注入バルブを横切る位置にも備えられることができる。本実施例で面圧増大部(2738)は同じ高さに形成するために、一体につながる面に形成されている。すなわち、第1面圧増大部(2738a)、第2面圧増大部(2738b)及び連結面圧増大部(2738c)が一体につながっている。しかし、これに限定されるのではなく、面圧増大部(2738)がそれぞれ離隔されて備えられる複数の面に形成されることができる。すなわち、第1面圧増大部(2738a)、第2面圧増大部(2738b)及び連結面圧増大部(2738c)がそれぞれ離隔されて備えられることができる。
また、場合によって面圧増大部(2738)には第2位置決定溝(739b)を回避するために凹んで形成される回避部(2738d)が備えられることができる。
【0025】
第1及び第2面圧増大部(2738a、2738b)は傾斜空間(734)より表面粗さが低いことができる。傾斜空間(734)は精密加工が必要ではないため、素材表面そのままで形成されることができるが、第1及び第2面圧増大部(2738a、2738b)は面圧を均等で且つ一定に増大させる必要があり、公差を最小化することが重要であるため、精密加工して形成されなければならないためである。
さらに、バルブプレート(2730)の上面には面圧増大部(2738)が形成されると同時に、周りに段差が形成されることができる。この時、段差は面圧増大部(2738)の半径方向外側で面圧増大部(2738)の面より突出形成される段差形成面(2739)により形成されることができる。
これによって、バルブプレート(2730)がガスケットリテーナー(2790)を対向する面は段差形成面(2739)、次に面圧増大部(2738)、そして次にベース面(2737)の順で高さが低くなる。
ここで、段差形成面(2739)は後述するガスケットリテーナー(2790)のビード部(2792)を対向する。それにより、締結ボルト(770)により注入バルブ組立体(2700)がリアハウジング(130)に締結される時、段差形成面(2739)がビード部(2792)を押さえて変形させて面圧を形成してバルブプレート(2730)とカバープレート(710)との間を密封することができる。
【0026】
それと共に、段差形成面(2739)の内側に形成されるキャビティにはガスケットリテーナー(2790)の内側部分と注入バルブ(720)が装着できる。 このように、ガスケットリテーナー(2790)の内側部分と注入バルブ(720)がキャビティに装着されることによって、ビード部(792)の突出した高さ(h)が注入バルブ(720)の厚さ(t)より大きいか、同じでなければならない先行文献2に対応してビード部(2792)の高さを低くすることができる。したがって、ガスケットリテーナー(2790)の変形を防止することができ、ガスケットリテーナー成形とボルト締結力維持にも有利である。これは下記でガスケットリテーナー(2790)の説明と共により詳細に説明する。
【0027】
図5及び
図6に示すとおり、ガスケットリテーナー(2790)は、先行文献2と同様に注入バルブ(720)が開かれる方向に傾斜加工されるリテーナー部(794)と、締結ボルト(770)が挿入されるようにリテーナー部(794)の半径方向外側に貫通形成される複数の第3締結ホール(796)を含む。ただし、ビード部(2792)が第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)を含むという点で差異点があり、メーン流動ホール(2790c)と一対の補助流動ホール(2790d、2790e)の形状が相違する。
具体的に、ビード部(2792)は一面から突出形成されてリテーナー部(794)を囲みながら複数の第3締結ホール(796)の半径方向内側に延びる第1ハーフ-ビード(half-bead)(2792a)と、一面から突出形成されて第1ハーフ-ビード(2792a)を囲みながら複数の第3締結ホール(796)の半径方向外側に延びる第2ハーフ-ビード(half-bead)(2792b)を含む。
ここで、先行文献2とは異なって第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)はバルブプレート(2730)を対向するガスケットリテーナー下面(790b)から突出形成されるが、これに限定されるものではない。
【0028】
この時、複数の第3締結ホール(796)と離隔された部分、すなわち隣接する第3締結ホール(796)間の空間では第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)が互いに接触して膨らんだ形状のフル-ビード(full-bead)をなす。
図5及び6に図示するように、膨らんだ形状のフル-ビードが延びたが第3締結ホール(796)に隣接すれば第1及び第2ハーフ-ビード(2792a、2792b)にそれぞれ分れて第3締結ホール(796)の内側と外側に延びて、以後また合ってフル-ビードに延びる。
第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)はそれぞれ四分円の断面形状を有し、複数の第3締結ホール(796)と離隔された部分では第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)が互いに接触して半円の断面形状をなすことができる。
このように複数の第3締結ホール(796)周囲にもビード部が形成されることによって、締結ボルト(770)により注入バルブ組立体(2700)がリアハウジング(130)に締結される時、ボルト締結力が第3締結ホール(796)周辺でも支持されることができ、バルブプレート(2730)の変形が最小化できる。
特に、面圧の強い第3締結ホール(796)周辺では締結ボルト(770)を支持できるように、第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)がそれぞれ構成されて、面圧の弱い第3締結ホール(796)と離隔された部分では第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)が互いに接触されてフル-ビードが形成できるので、均等な面圧を通じてバルブプレート(2730)の変形を防止することができる。
【0029】
また、リテーナー部(794)で傾斜が始まる一端部と隣接する第1ハーフ-ビード(2792a)が直接連結されないように、ガスケットリテーナー(2790)にはリテーナー部(794)の一端部外側を囲むように延びるホールが形成される。本実施例では後述する第1補助流動ホール(2790d)がリテーナー部(794)の一端部外側を囲むように延びるホールの役割を果たす。それにより、ビード部(2792)が押さえられて発生する変形が注入バルブ(720)を支持する内側部まで伝達されない。
具体的に、リテーナー部(794)は先行文献2と同様にスケットリテーナー(2790)の本体で切開により傾斜加工されるが、ガスケットリテーナー(2790)はリテーナー部(794)の傾斜角度も維持するために、リテーナー部(794)の両側とこれとそれぞれ向き合うガスケットリテーナー(2790)の本体を連結する一対の翼部(795)をさらに含む。この時、一対の翼部(795)はリテーナー部(794)の傾斜が始まる一端部と反対である他端部の両側に連結されることが好ましい。
このように、注入バルブ(720)の開/閉動作が行われる開始部(基準点)を支持するリテーナー部(794)の一端部でビード部(2792)が直接連結されず変形が伝達されず、最小限の連結として一対の翼部(795)がリテーナー部(794)の他端部に連結されるによって注入バルブ(720)がはっきりと支持されることができる。
【0030】
一対の翼部(795)の一側にはリテーナー部(794)の他端部を囲み、略U字形を有するメーン流動ホール(2790c)が形成されて、他側にはリテーナー部(794)の長さ方向に沿って延びる一対の補助流動ホール(2790d、2790e)が形成される。この時、一対の補助流動ホールの中、外側に位置する第1補助流動ホール(2790d)は内側に位置する第2補助流動ホール(2790e)より長く延びてリテーナー部(794)の一端部外側を囲む。すなわち、
図6に図示するように、第2補助流動ホール(2790e)はリテーナー部(794)の長さ方向に沿って一字状に延びるが、第1補助流動ホール(2790d)はリテーナー部(794)の長さ方向に沿って一字状に延びた後に折曲がってさらに延びることができる。第1補助流動ホール(2790d)は第2補助流動ホール(2790e)と同じ線上に位置するか、越える時まで延びることができる。
【0031】
具体的に、リテーナー部(794)は複数個からなるが、第1リテーナー部(794a)及び第1リテーナー部は離隔されて形成される第2リテーナー部(794b)を含む。この場合、第1リテーナー部(794a)の第1補助流動ホール(2790d)は第1リテーナー部(794a)の長さ方向に沿って一字状に延びた後に第2リテーナー部(794b)のメーン流動ホール(2790c)に向けて曲がって延びて、第2リテーナー部(794b)の第1補助流動ホール(2790d)は第2リテーナー部(794b)の長さ方向に沿って一字状に延びた後に第1リテーナー部(794a)のメーン流動ホール(2790c)に向けて曲がって延びることができる。
場合によって、
図6を基準に下方に位置するメーン流動ホール(2790c)のように、メーン流動ホール(2790c)は少なくともガスケットリテーナー(2790)の周り方向に沿って一部延びることもできる。 本実施例でガスケットリテーナー(2790)は先行文献2のガスケットリテーナー(790)と相違する構造であると説明されるが、これに限定されるのではなく、先行文献2のガスケットリテーナー(790)が適用されることができることは言うまでもない。
【0032】
最後に、
図7乃至
図9を参考として本実施例の注入バルブ組立体(2700)がリアハウジング(130)に結合された状態を説明する。
図8は締結ボルト(770)と離隔された部分の断面図であり、
図9は締結ボルト(770)が締結された部分の断面図である。
図8に示すとおり、締結ボルト(770)と離隔された部分ではガスケットリテーナー(2790)の第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)が合い、フル-ビードを成している。また、第1補助流動ホール(2790d)によりリテーナー部(794)がビード部(2792)に直接連結されず、ビード部(2792)の変形がリテーナー部(794)まで伝達されず、結果としてリテーナー部(794)が平らな状態を維持することが分かる。また、バルブプレート(2730)の段差形成面(2739)内側に形成されるキャビティにガスケットリテーナー(2790)の内側部分と注入バルブ(720)が装着されている。
図9に示すとおり、締結ボルト(770)が締結された部分ではガスケットリテーナー(2790)の第1ハーフ-ビード(2792a)と第2ハーフ-ビード(2792b)が締結ボルト(770)の内側と外側でそれぞれ形成されていることを分かり、これによりバルブプレート(2730)が支持されて変形が最小化することが分かる。このように、バルブプレート(2730)とガスケットリテーナー(2790)の変形が最小化して注入バルブ(720)の支持がはっきりと行われることができ、安定した動作が行われることができる。
本発明は前述した特定の実施例及び説明に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸することなく本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、多様な変形実施が可能であり、そのような変形は本発明の保護範囲内にある。
【符号の説明】
【0033】
100:ハウジング
110:センターハウジング
120:フロントハウジング
130:リアハウジング
200:モーター
300:回転軸
400:旋回スクロール
500:固定スクロール
2700:注入バルブ組立体
710:カバープレート
712:流入口
720:注入バルブ
722:頭部
724:脚部
726:連結部
2730:バルブプレート
732:突出部
734:傾斜空間
736:流出口
2737:ベース面
2738:面圧増大部
2738a:第1面圧増大部
2738b:第2面圧増大部
2738c:連結面圧増大部
2738d:回避部
2739:段差形成面
739a:第1締結ホール
739b:第2位置決定溝
770:締結ボルト
2790:ガスケットリテーナー
2790c:メーン流動ホール
2790d:第1補助流動ホール
2790e:第2補助流動ホール
2792:ビード部
2792a:第1ハーフ-ビード
2792b:第2ハーフ-ビード
794:リテーナー部
795:翼部
796:第3締結ホール