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特開2024-41051磁気共鳴イメージングシステム用高周波コイルアセンブリおよびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041051
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】磁気共鳴イメージングシステム用高周波コイルアセンブリおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/055 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
A61B5/055 360
A61B5/055 350
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023141891
(22)【出願日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】17/943,911
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】319011672
【氏名又は名称】ジーイー・プレシジョン・ヘルスケア・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・エル・ルゴール
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・ジェイ・ヴァンネッタ
(72)【発明者】
【氏名】ゲインズ・ハートリー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ジェイ・ボノー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ケイ・フー
(72)【発明者】
【氏名】ダン・ケイ・スペンス
【テーマコード(参考)】
4C096
【Fターム(参考)】
4C096AB46
4C096CC05
4C096CC12
4C096CC40
(57)【要約】
【課題】MRIシステム(10)用の高周波コイルアセンブリ(2)を提供する。
【解決手段】支持構造体(6,130)は、第1の方向において第1の端部(86)と第2の端部(88)との間に延在し、第1の方向に垂直な第2の方向において内面(82)と反対側の外面(80)との間に延在する。支持構造体(6,130)は、第2の方向において支持構造体(6,130)内に延びるチャネル(100)を有する。RFコイル(4)は、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されている。RFコイル(4)は、支持構造体(6,130)の外面(80)によって支持されている。チャネル(100)は、少なくとも部分的に、第1の方向において支持構造体(6,130)とRFコイル(4)との間に配置され、使用時に支持構造体(6,130)を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用のRFコイルアセンブリ(2)であって、
第1の方向において第1の端部(86)と第2の端部(88)との間に延在し、前記第1の方向に垂直な第2の方向において内面(82)と反対側の外面(80)との間に延在する支持構造体(6,130)であって、支持構造体(6,130)が、前記第2の方向において支持構造体(6,130)内に延在するチャネル(100)を有する、前記支持構造体(6,130)と、
RF信号を送信および/または受信するように構成されたRFコイル(4)であって、前記RFコイル(4)が前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)によって支持される、前記RFコイル(4)と、
を含み、
前記チャネル(100)は、前記第1の方向において、前記支持構造体(6,130)と前記RFコイル(4)との間に少なくとも部分的に配置され、前記チャネル(100)は、使用時に前記支持構造体(6,130)を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成される、RFコイルアセンブリ(2)。
【請求項2】
前記支持構造体(6,130)が円筒形状であり、前記チャネル(100)が前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)から半径方向内側に延びている、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項3】
前記チャンネル(100)は、別個の複数の環状チャンネルである、請求項2に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項4】
前記支持構造体(6,130)は、前記第1の方向において、前記第1の端部(86)と前記第2の端部(88)との間の長さ(87)を延び、前記チャネル(100)は、一緒になって前記第1の方向に距離を延び、前記チャネルが延びる距離は、前記支持構造体の前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さの50%未満である、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項5】
前記支持構造(6,130)は、ベース部分(132)とスタンドオフ部分(144)とを備え、前記スタンドオフ部分(144)は、前記ベース部分(132)と前記RFコイル(4)との間に配置され、前記チャネル(100)は、少なくとも部分的に前記スタンドオフ部分(144)によって画定される、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項6】
前記支持構造体(6,130)は、ベース部分(132)とスタンドオフ部分(144)とを備え、前記スタンドオフ部分(144)は、前記ベース部分(132)と前記RFコイル(4)との間に配置され、前記チャンネル(100)は、前記スタンドオフ部分(144)と前記ベース部分(132)との間に配置されている、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項7】
前記チャネル(100)内に配置された1つ以上の管(124)をさらに備え、前記冷却媒体は、使用時に前記支持構造体(6,130)を冷却するために前記チャネル(100)内の1つ以上の管(124)内に搬送される液体である、請求項1に記載のRFコイルアセンブリ。
【請求項8】
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用のRFコイルアセンブリ(2)を製造するための方法であって、
第1の方向において第1の端部(86)と第2の端部(88)との間に延在し、前記第1の方向に垂直な第2の方向において内面(82)と反対側の外面(80)との間に延在する支持構造体(6,130)を提供するステップであって、チャネル(100)が前記支持構造体(6,130)内に設けられ、前記チャネル(100)が前記第2の方向において前記支持構造体(6,130)内に延在する、ステップと
前記RFコイル(4)を、前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)によって支持されるように、かつ前記チャネル(100)が前記第1の方向において前記RFコイル(4)と前記支持構造体(6,130)との間に少なくとも部分的に配置されるように位置決めするステップと。
を含み、
前記RFコイル(4)がRF信号を送信および/または受信するように構成され、前記チャネル(100)が、使用時に前記支持構造体(6,130)を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成される、方法。
【請求項9】
その中にチャネルを提供するために前記支持構造体(6,130)の前記外面を機械加工するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記チャネル(100)が複数の別個の環状チャネルであるように、前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)を機械加工するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記支持構造体(6,130)が、前記第1の方向において、前記第1の端部(86)と前記第2の端部(88)との間のある長さ(87)を延在し、前記チャネル(100)を、前記支持構造体(6,130)の前記第1の端部(86)と前記第2の端部(88)との間の長さ(87)の50%未満である前記第1の方向の距離に共に延びるように設けるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
スタンドオフ部分(144)をベース部分(132)の外面に結合することによって前記支持構造体(6,130)を形成するステップをさらに含み、前記RFコイル(4)を前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)によって支持されるように位置決めするときに、前記RFコイル(4)を前記スタンドオフ部分(144)上に位置決めするステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記RFコイル(4)が少なくとも部分的に前記チャネルを形成するように、前記RFコイル(4)を前記スタンドオフ部分(144)上に位置決めするステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記チャネル内に冷却媒体として空気を送風するためにファン(112)を動作可能に連結するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記チャネル(100)内に位置決めされた1つ以上の管(124)を位置決めするステップと、ポンプ(114)を前記1つ以上の管(124)に流体連結し、使用時に前記支持構造体(6,130)を冷却するために、前記チャネル(100)内の前記1つ以上の管(124)を通して液体を循環させるようにポンプ(114)を構成するステップとをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、高周波(RF:radio frequency)コイルアセンブリ及びその製造方法に関し、より詳細には、磁気共鳴イメージングシステム用のRFコイルアセンブリ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本セクションには、以下に現在開示されている主題の様々な側面の理解を助けることを意図した考察が含まれている。この考察は、先行技術と認めるものとして解釈されるべきではない。
【0003】
現代の磁気共鳴イメージング(MRI)システムは、電磁波(例えば、高周波信号:radio frequency signa)及び様々な磁場を患者等の対象物に導入する効果に基づくイメージングを提供する。MRIシステムは、一次磁場を生成する一次コイルアセンブリ(又は一次磁石:primary magnet)と、一次磁場と相互作用して磁気勾配を生成する1つ以上の勾配コイルと、RF信号を磁場に出力する高周波(RF)送信機と、一次磁場を通過するRF信号を受信するRF受信機とを含むことができる。RF送信機とRF受信機は、RFトランシーバー、アンテナ、またはボディコイルと総称されることもある。そして、MRIシステムは、これらのRF信号と磁場が対象物に与える影響に基づいて、対象物の視覚的表現として画像データを生成する。
【0004】
RF信号および磁界の発生、送信、および/または受信に関与する構成要素(コンポーネント:components)は、通常、使用中に熱を発生することが認識されるであろう。様々な規制及び安全要件が、これら及び他の構成要素によって発生する熱が患者の傷害又は不安定な装置(patient injury or unstable equipment)の原因とならないことを保証するために課されている。従って、MRIシステムには、使用中にこれらの構成要素を冷却するための様々な冷却構成要素も含まれている。
【発明の概要】
【0005】
この発明の概要は、詳細な説明に後述する概念の一部を紹介するために提供される。この発明の概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、特許請求の範囲を限定する際の補助として使用することを意図したものでもない。
【0006】
本開示の一態様は、概して、磁気共鳴イメージング(MRI)システム用のRFコイルアセンブリに関する。RFコイルアセンブリは、第1の方向において第1の端部と第2の端部との間に延在し、第1の方向に垂直な第2の方向において内面と反対側の外面との間に延在する支持構造体を含む。支持構造体は、第2の方向に支持構造体内に延びるチャネルを有する。RF信号を送信および/または受信するように構成されたRFコイルであって、RFコイルが支持構造体の外面によって支持されているRFコイル。チャネルは、少なくとも部分的に、第1の方向において支持構造体とRFコイルとの間に配置されている。チャネルは、使用時に支持構造体を冷却するための冷却媒体を搬送(convey a cooling medium)するように構成されている。冷却媒体は、強制空気流または強制冷却空気流(forced air flow or forced cooled-air flo)を含む。本発明の顕著な態様は、RFコイルアセンブリを効率的に冷却して温度安定性を維持することができる構造を提供することに関する。
【0007】
ある実施例では、支持構造体は円筒形をしており、チャネルは支持構造体の外面から半径方向内側に延びている。
【0008】
ある実施例では、チャネルは別個の環状チャネル(separate annular channels)である。さらに別の例では、別個の環状チャンネルは互いに平行になるように形成される。
【0009】
特定の実施例では、支持構造体は、第1の方向に第1の端部と第2の端部との間の長さを延び、チャネルは、一緒になって第1の方向に距離を延び、チャネルが延びる距離は、支持構造体の第1の端部と第2の端部との間の長さの50%未満である。更なる実施例では、RFコイルは、その第1及び第2の端部間の長さを第1の方向に延び、チャネルが延びる距離は、RFコイルの長さの50%から200%の間である。
【0010】
ある実施例では、支持構造はベース部分とスタンドオフ部分とを含み、スタンドオフ部分はベース部分とRFコイルの間に位置し、チャンネルは少なくとも部分的にスタンドオフ部分によって画定される。
【0011】
ある実施例では、支持構造はベース部分とスタンドオフ部分とを含み、スタンドオフ部分はベース部分とRFコイルとの間に位置し、チャンネルはそれぞれスタンドオフ部分とベース部分との間に位置する。
【0012】
特定の例では、冷却媒体は空気であり、チャネル内の空気を循環させるためのファンをさらに含む。
【0013】
本開示による別の態様は、概して、磁気共鳴イメージング(MRI)システム用のRFコイルアセンブリを製造するための方法に関する。本方法は、第1の方向において第1の端部と第2の端部との間に延在し、第1の方向に垂直な第2の方向において内面と反対側の外面との間に延在する支持構造体を提供することを含む。チャネルが支持構造内に設けられ、チャネルはそれぞれ、第2の方向において内面よりも外面に近い。方法は、支持構造体の外面によって支持されるようにRFコイルを位置決めすること、およびチャネルが第1の方向においてRFコイルと支持構造体との間に少なくとも部分的に位置決めされるようにRFコイルを位置決めすることをさらに含む。RFコイルは、RF信号を送信および/または受信するように構成されている。チャネルは、使用時に支持構造体を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成されている。
【0014】
ある実施例では、方法はさらに、支持構造体の外面を機械加工してそこにチャネルを設けることを含む。
【0015】
ある実施例では、方法は、各チャンネルが別個の環状チャンネル(a separate, annular channel)を形成するように、支持構造の外面を機械加工することをさらに含む。
【0016】
ある実施例では、方法は、複数のチャネルが支持構造体の周囲にらせん状に巻かれた1つのチャネルによって形成されるように、支持構造体の外面を機械加工することをさらに含む。
【0017】
ある実施例では、支持構造体は、第1の方向において第1の端部と第2の端部との間の長さを延在し、方法は、支持構造体の第1の端部と第2の端部との間の長さの50%未満である第1の方向の距離を共にまたぐ(together span)ようにチャネルを提供することをさらに含む。
【0018】
ある実施例では、方法は、チャンネルに対して第1の方向の中心に位置するようにRFコイルを位置決めすることをさらに含む。
【0019】
ある実施例では、方法は、スタンドオフ部をベース部の外面に結合することにより支持構造体を形成すること、RFコイルを支持構造体の外面に支持されるように位置決めする際にRFコイルをスタンドオフ部上に位置決めすることをさらに含む。
【0020】
ある実施例では、方法は、RFコイルが少なくとも部分的にチャネルを形成するように、RFコイルをスタンドオフ部分に位置決めすることをさらに含む。
【0021】
ある実施例では、方法は、チャネル内に冷却媒体として空気を送風するためにファンを作動的に連結(operatively couple)することをさらに含む。
【0022】
ある実施例では、方法は、チャネル内に配置された1つ以上の円形または管(one or more circular or tubes)を位置決めすることと、1つ以上の管にポンプを流体連結することと、使用時に支持構造体を冷却するために、チャネル内の1つ以上の管を通して液体を循環させるようにポンプを構成することとをさらに含む。
【0023】
本開示の様々な他の特徴、目的、および利点は、図面と共に取られる以下の説明から明らかになるであろう。
【0024】
本開示は、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示によるMRIシステムの概略図である。
図2】本開示によるMRIシステムの断面側面図である。
図3】MRI装置用コイルフォーム内面の温度マップである。
図4】本開示によるRFコイルアセンブリのアイソメトリック底面図である。
図5】本開示によるRFコイルアセンブリのクローズアップ側面図である。
図6】本開示による別のRFコイルアセンブリのクローズアップ側面図である。
図7】本開示による別のRFコイルアセンブリのアイソメトリック側面図である。
図8】本開示による別のRFコイルアセンブリのクローズアップ側面図である。
図9】本開示による別のRFコイルアセンブリのクローズアップ側面図である。
図10】本開示によるRFコイルアセンブリの製造方法の工程フローチャートである。
図11図4のコイルフォームのクローズアップ底面図である。
図12図4のコイルフォームの内面底部のアイソメトリック上面図である。
図13図4のコイルフォームの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、一般に、高周波(RF)コイルアセンブリ及びその製造方法に関し、より詳細には、磁気共鳴イメージング(MRI)システム用のRFコイルアセンブリ及びその製造方法に関する。さらに後述するように、これらのRFコイルアセンブリは、例えばGE Healthcare(登録商標)社製の3.0T SIGNA(商標)MRなど、当該技術分野で現在知られているものと同様のMRIシステム内に組み込むことができる。
【0027】
図1は、本開示によるRFコイルアセンブリ2を組み込んだMRIシステム10を示す。MRIシステム10は、撮像部12と、当該技術分野において現在公知の方法で撮像部12から受信したデータを処理するように構成された処理部14とを含む。MRIシステム10の撮像部12は、一般にハウジング16内に支持されている。撮像部12の構成要素は、MRIシステム10のボア18を概ね取り囲むようにハウジング16内に支持されている。ボア18は、患者テーブル20上に横たわる人間の患者19のような撮像のために物体がその中に配置され得るように構成されている。
【0028】
撮像部12内の磁石システム22は、ハウジング16内に支持され、一次コイルアセンブリ30とEMI遮蔽コイルアセンブリ40とを含む。一次コイルアセンブリ30は、当該技術分野で公知の方法で、コイルフォームとして示される支持構造の周りに巻かれる導電性材料(例えば、金属ワイヤ)の1つ以上のコイル状部分を有する。一次コイルアセンブリ30は、当該技術分野で公知の方法で、ボア18を横切る静的で安定した空間的に均一な磁場(B0磁場とも呼ばれる)を生成するように構成されている。
【0029】
また、EMIシールドコイルアセンブリ40は、当該技術分野で公知の方法でコイルフォームに巻き付けられる導電性材料(例えば、金属ワイヤ)で形成された1つ以上のコイル部で構成される。EMI遮蔽コイルアセンブリ40は、一次コイルアセンブリ30によって生成されるB0磁場を低周波電磁干渉(EMI)から遮蔽または保護するように構成される。一例として、低周波EMIの発生源としては、MRIシステムの近傍に磁束を発生させる近傍の交通、駐車場、または移動する金属物が挙げられ、これらの磁束は、緩和されないとB0磁場の均一性を乱す。一次コイルアセンブリ30とEMIシールドコイルアセンブリ40の両方の導電性材料は、使用時に超伝導になるように構成されている。超伝導時には、これらのコイルは抵抗がほぼゼロになり、したがって非常に大きな電流が流れる。これにより、高画質の画像を提供するための強力な磁場が発生する。
【0030】
図1に示すように、一次コイルアセンブリ30とEMI遮蔽コイルアセンブリ40は、真空下で液体ヘリウムが充填されたクライオスタット容器32に囲まれている。液体ヘリウムは、一次コイルアセンブリ30内とEMIシールドコイルアセンブリ40内の温度を絶対零度付近に維持するために使用される。これらの低温により、一次コイルアセンブリ30を通した超伝導能力が可能になり、同様にEMIシールドコイルアセンブリ40を通した超伝導能力も可能になる。クライオスタット容器32の外面は、一次コイルアセンブリ30およびEMIシールドコイルアセンブリ40の冷却を最大化するように、当該技術分野で周知の方法で断熱材34によって囲まれている。一次コイルアセンブリ30とEMIシールドコイルアセンブリ40の間には、後述する重要な例外を除いて、一般にその間の熱伝導を防止するために追加の断熱材を設けることもできる。
【0031】
図1のMRIシステム10は、ハウジング16内に支持され、当該技術分野で現在知られている様々な機能を提供する追加のコイル組立体を含む。これらの追加コイル組立体50は、アクティブシム、パッシブシム、及び降圧コイルと同様に、勾配磁石コイル52を含むことができる。これらの追加コイルアセンブリ50は、3つのX軸、Y軸、およびZ軸のいずれかに沿って一次コイルアセンブリ30によって生成されたB0磁場内に集合的に磁気勾配を発生させる1つ以上のコイルセクションを含む。
【0032】
図1のMRIシステム10は、本開示によるRFコイルアセンブリ2をさらに含む。特定の実施例では、RFコイルアセンブリ2は、1つ以上のRFコイル4と、RFコイル4を支持する支持構造体、例えばRFコイル4が巻かれたコイルフォーム(coil-form)6とを含む。RFコイル4は、「鳥かご:bird-cage」とも呼ばれる当技術分野で現在知られている方法で構成することができる。本実施形態のRFコイルアセンブリ2は、高周波(RF)信号を送信及び受信するように構成されている。特に、RF信号はコイル4からボア18に送信され、RF信号はRFコイル4を介してボア18から受信される。他の実施形態では、RF信号の送信と受信に別々のコイルを使用してもよい。次いで、RFコイル4によって受信されたRF信号は、処理部14によって処理され、当該技術分野において公知の方法で、MRIシステム10のボア18内の対象物を表す画像データを生成する。
【0033】
MRIシステム10の処理部14はまた、制御装置60、一次磁場制御装置62、EMI遮蔽コイル制御装置64、勾配磁場制御装置65、RF送信機66、RF送受信(T-R)スイッチ68、RF受信機70、記憶装置72、及び表示装置74(a controller 60, a primary magnetic field controller 62, an EMI shielding coil controller 64, a gradient field control 65, an RF transmitter 66, an RF transmit-receive (T-R) switch 68, an RF receiver 70, a memory system 72, and a display device 74)を含む。制御装置60は、特に一次磁場制御装置62を介して、一次コイルアセンブリ30を通る電流の流れを制御し、それによってボア18内の電磁B0磁場の強さを制御する。同様に、制御装置60は、EMI遮蔽コイル制御装置64を介してEMI遮蔽コイルアセンブリ40を通る電流の流れを制御し、勾配磁場制御装置65を介して磁気勾配コイル52を通る電流の流れを制御する。一次コイルアセンブリ30、EMI遮蔽コイルアセンブリ40、および上述した他の構成要素を制御するための具体的な機構は、当該技術分野において一般的に知られている。
【0034】
RF信号の送受信に関して、T-Rスイッチ68は、RFコイル4をRF送信機66およびRF受信機70に選択的に電気的に結合する。制御装置60は、T-Rスイッチ68を介して、RF送信機66により高周波(RF)磁場パルスを発生させる。これらのRFパルスは、磁場によってボア18内の物体内の磁気共鳴の励起を引き起こす。特定の実施形態では、RF送信機66は、陽子(水素原子核、1H)および/または炭素(例えば、13C原子核)のラーモア周波数を中心とする共鳴周波数で信号を生成する。RF受信機70は、これらのRF励起パルスが生成されている間、T-Rスイッチ68によって切断される。T-Rスイッチ128は、RFコイル4をRF送信機66から切り離し、RF受信機70をRFコイル4に接続する。これにより、RF受信機70は、RF励起パルスにより励起された対象物内の原子核から生じる磁気共鳴信号を受信することができる。これらの磁気共鳴信号は、制御装置60によって受信され、当該技術分野で現在知られている処理技術によって、対象物の画像を生成するために使用される。
【0035】
図2は、本開示によるRFコイルアセンブリ2を示すMRIシステム10の断面図である。この例では、RFコイルアセンブリ2は、コイルフォーム6の周りに直接巻き付けられる導電性材料の1つ以上のRFコイル4を含む。コイルフォーム6は、支持構造体(support structure)とも呼ばれ、概して円筒形であり、第1の方向の長さ87に沿って第1の端部86と第2の端部88との間に延びている。コイルフォーム6は、外面80と内面82とを有し、その間の厚さ84が第1の方向に垂直な第2の方向に規定されている。コイルフォーム6は、繊維強化ガラスエポキシ樹脂および/または当該技術分野で現在知られている他の複合材料で形成することができる。
【0036】
図3は、本発明者らによって収集された、撮像中にRF信号を送受信する際にRFコイル4を動作させることによってMRIシステム10内で発生する熱を示す実験データを示している。特に、図3は、第1の端部86と第2の端部88との間の長さ87に沿った異なる位置におけるコイルフォーム6の内面82の温度マップ7を示している。RFコイル4の部分断面図も温度マップ7の隣に重ねて示されている。RFコイル4は、第1の端部90と第2の端部92との間からエンドリング91、94まで延びている。このように、図3は、コイルフォーム6に対するエンドリング91、94の位置を示している。温度マップ7は、RFコイル4のエンドリング91、94と軸方向に整列している内面82の領域96、98が、コイルフォーム6の残りの部分よりも温度が高いことを示している。一例として、支持構造の内面82に影響を与える可能性のある発熱源がいくつかある。エンドリング91、94は、勾配コイル自体と同様に、RFまたは渦電流を介して熱を発生する可能性がある。エンドリング91、94のRF(RF of the end rings)は、支持構造体に対して最大のピーク温度を発生させる可能性がある。本発明者らは、当該技術分野で現在知られているようにコイルフォーム6の外側から冷却を行うことは効率的でないことを確認した。特に、支持構造体の端部からそれらのピーク温度位置に到達するためには、支持構造体の全長に沿った外面を冷却しなければならない。さらに、その空気は勾配コイルの内径から熱を奪うことになる。
【0037】
図2及び図3を参照すると、本発明者らは、RFコイル4のエンドリング91、94が、RF信号の送信から、また、RFコイル4、又は勾配コイル52を動作させることによって発生する磁場の急激な変化によって引き起こされる渦電流から、かなりの熱を発生することを確認した。一例として、これらのRF信号を送信するためのエンドリング91、94への入力電力は200Wである場合があり、実質的な熱源として機能する。エンドリング91、94を含むRFコイル構造内に誘導される直線磁場勾配の高速スイッチングによって発生する渦電流も、実質的な発熱および温度上昇に寄与する可能性がある。
【0038】
上述したように、コイルフォーム6は、ボア18内で患者19に最も近いMRIシステム10の構成要素の一つである。したがって、コイルフォーム6の内面82における温度は、ピーク温度および平均温度の両方において、患者の安全性および規制遵守のために非常に重要である。ピーク温度又は平均温度が許容可能な閾値限界を超えて上昇すると、現在当該技術分野で知られているMRIシステムは、この温度を低下させるために定格を下げる(コイルへの電力を低下させる)。しかしながら、これはまた、高画質を提供するシステムの性能を低下させる。一例として、これらの閾値限界は、ピーク温度41℃、平均温度25℃とすることができる。同様に、ピーク温度又は平均温度の上昇を最小にするために、磁場勾配振幅及びスルーレートを低下させる必要がある場合がある。どちらもMRIシステムの性能を低下させ、画質を損なう。
【0039】
当該技術分野で現在知られているMRIシステムは、コイルフォームに冷却を提供することによって、具体的には、RFコイルと勾配コイルとの間の環状空間、及び/又はコイルフォームと患者との間の環状空間を冷却することによって、温度を制御しようとする。この冷却は、MRIシステム内、またはダクトや他の導管を使用してMRIシステム内に気流を導くMRIシステム外のいずれかのファンからの気流として提供することができる。同様に、この環状空間に配置された導管を通して液体冷却剤を循環させることによって冷却を行うこともできる。液体冷却剤の例としては、脱イオン水(deionized water)、穏やかな殺藻剤入りの脱イオン水(deionized water with a mild algaecide)、またはグリコール(glycol)が挙げられる。
【0040】
特定の実施例では、これらの導管は、コイルフォームの内面も間接的に冷却する目的で、外面の冷却を最大にするために、コイルフォームの外面に接触して配置される。空気流であれ液体冷却剤の循環であれ、当該技術分野で現在知られているMRIシステムは、MRIアセンブリの一端から始めて反対側の端部まで、コイルフォームの全長に沿って冷却を提供する。従来の冷却は、局所的な温度上昇領域の冷却に特化しておらず、効率が低下する可能性がある。
【0041】
実験と開発を通じて(Through experimentation and development)、本発明者らは、当該技術分野で現在知られている冷却技術は、コイルフォームの温度を管理するという目的を達成する上で非効率的であり、効果がないことを発見した。特に、コイルフォームの外面全体を覆うためには、かなりの空気流(または液体冷却用の導管)が必要である。図3のMRIシステム10に示すように、コイルフォーム6の外面は一様に加熱されるのではなく、エンドリング91、94と整列した部分(portions aligned with the end ring)に集中する。この点を考慮して、本明細書で開示するシステムおよび方法は、RFコイル4のエンドリング91、94という熱源で特に冷却を行うことにより、コイルフォーム6の冷却を部分的に改善する。
【0042】
図4は、MRIシステム10から分離された本開示によるコイルフォーム6を示す。上述したようなRFコイル4が、その間の軸方向の整列を示すためにコイルフォーム6の隣に重ね合わされている。図示されたコイルフォーム6の例では、チャネル100は、外面8から周方向および半径方向内側に形成され、ここでは、深さ102、幅104、および矩形の断面を有する。深さ102はコイルフォーム6の厚さ84より小さい。特定の例では、深さ102は2~25mm、4~12mm、または7~10mmである。さらなる例として、この深さ102は、コイルフォーム6の全厚さ84(例えば、4~12mmの間の厚さを有することができる)の25~75%の間であってもよい。同様に、幅104の例は、3~20mmの間、または7~15mmの間である。各チャンネル100のサイズおよび形状は、例えば、半円、正方形(図5参照)、三角形、および/または形状である断面を含む、図4に示されるものとは異なってよい。同様に、本開示は、コイルフォーム6の長さ87に沿って異なる数及び/又は密度のチャネル100を有する構成を企図する。
【0043】
チャネル100は、コイルフォーム6の長さ87に沿って、第1の領域97および第2の領域99に画定される。第1の領域97および第2の領域99は、概して、RFコイル4の第1および第2のエンドリング91、94からそれぞれ最も多くの熱が発生する第1の領域96および第2の領域98と一致する。空気を介して冷却するように構成され得る図4の例では、チャネル100は、RFコイル4がその上に配置されたときに各チャネル100を囲むトップカバーとして機能するRFコイル4と互いに平行に画定される。各チャンネル100を囲むために、例えばフィルムや薄い材料など、コイルフォーム6の外面とRFコイル4との間に他のカバーを配置してもよいことが認識されるべきである。各チャンネル100には、マニホールド210および導管116を介して冷却空気が供給される。図4の実施例に関連する追加の詳細を以下に示す。
【0044】
特定の実施例では、第1の領域97および第2の領域99は、コイルフォーム6の長さ87の80%未満、75%未満、66%未満、50%未満、33%未満、または25%未満の組み合わされた長さを有する。ある場合には、第1の領域97と第2の領域99の組み合わせられた長さは、RFコイル4の第1と第2の端部90、92の間の長さ95の50%から200%の間である。同様に、チャネル100を有するコイルフォーム6の第1の領域97および第2の領域99は、互いに同じ軸方向長さに渡る(span the same axial length as each other)ことがあり、および/または、一般に、図3の温度マップ7において熱が増加した第1の領域96および第2の領域98の長さに対応する。このようにして、チャネル100は、一般に、温度マップ7がコイルフォーム6の内面82の残りの部分に対して温度が増加することを示した場所に配置される。
【0045】
ある実施例では、チャネル100は、機械加工によってコイルフォーム6の外面80内に形成される。他の実施例では、コイルフォーム6は、外面80から半径方向内側に延びるチャネル100を予め有するように製造されるか、または他の方法で形成される。同様に、ある実施例では、チャネル100は、互いに平行でコイルフォーム6の中心軸と同軸に整列された別個の環状チャネルとして形成される。他の実施例では、所定の領域(すなわち、第1の領域97)内のチャネル100は、(コイルフォーム6の外面80を取り囲む)単一の、連結された、らせん状の形成物として形成される。この場合、チャネル100は、直列に接続されるようになっている。
【0046】
それぞれの場合において、チャネル100は、RFコイル4によって最も加熱される領域内で特にコイルフォーム6の外面80を冷却するために冷却媒体を搬送するように構成されている。図2を参照すると、チャネル100は、チャネル100との間で冷却媒体を搬送し、また熱交換および抽出システムを通して媒体を冷却する冷却システム110に流体的に結合されている。RFコイル4は、それ自体が全てのチャネル100を覆っているわけではないので、チャネル100は、別の方法で覆われているか、又は(図示のように)その中に配置された別個の密閉された導管116を有していることを認識すべきである。冷却システム110は、1つ以上のファン及び関連するダクトワーク(集合的に参照番号112として示される)、及び/又は、冷却媒体として空気又は液体冷却剤をそれぞれ搬送するためのポンプ及びリザーバシステム114を含むことができる。冷却システム110は、MRIシステム10のケーシングの内側に配置されてもよいし、ケーシングの外側(MRIシステム10が設置される部屋の内側であっても外側であってもよい)に配置されてもよい。冷却システム110は、図1に関連して上述した制御装置60を介して制御されてもよいし、当技術分野で現在知られているようなコイルフォーム6の冷却に使用されるものと同様の別の制御システムを介して制御されてもよい。
【0047】
図2の例では、冷却システム110は、冷却媒体を搬送するために冷却システム110とチャネル100との間に延びる導管116を必要とするほど、チャネル100から十分に離れている。図2の構成はさらに、チャネル100が第1および第2の領域97、99の各々内で単一のらせん溝として一緒に形成されるように構成される。 さらに、第2の領域99に最も近い第1の領域97のチャネル100は、第1および第2の領域97、99の間の流れを提供する接続導管118を介してそれに流体的に結合される。一例として、接続導管118は、コイルフォーム6内の別のチャネル内に配置されてもよいし、第1および第2の領域97、99のチャネル100のうちの2つを流体的に結合する管であってもよい。これにより、単一の導管116が、冷却システム110からコイルフォーム6への流入流を(ここでは第2の領域99を介して)提供し、また、単一の導管116が、コイルフォーム6から冷却システム110に戻る流出流を(ここでは第1の領域97内のチャネル100の最後の部分でコイルフォーム6から出る)提供することができる。
【0048】
図5は、冷却媒体がコイルフォーム6のチャンネル100に直接接触するRFコイルアセンブリ2の例を示す。コイルフォーム6の一部分のみが現在示されており、ここでは一般に図4の領域99に対応していることを認識されたい。冷却媒体として空気を使用する場合、上述したような1つ以上のファンが、コイルフォーム6を冷却するために、チャネル100の壁(walls)120および床(floors)122を横切って空気を直接吹き付ける。1つ以上のファンまたはダクトワーク(ductwork)112は、当該技術分野で現在知られているMRIシステムで使用されているものと同じタイプ、または実際には同じファンまたはファン(および関連するダクトワーク)であってもよい。図1の例では、1つ以上のファン又は関連するダクトワーク112は、コイルフォーム6のチャネル100に直接空気を吹き込むようにRFコイル4と磁石システム22との間の環状空間内に配置されて示されている。ファンは、強磁性吸引及び性能低下の潜在的な危険性(potential hazards of ferro-magnetic attraction and loss of performance)のために撮像室の外部に物理的に配置されることもあり、当該技術分野で公知の方法でダクトを介してMRIシステムの内部に空気流を提供することが認識されるべきである。特定の実施例では、第1のファン及び/又はダクトワーク112からの気流は、コイルフォーム6の第1の領域97(図4参照)のチャネル100と整列され、第2のファン及び/又はダクトからの気流は、コイルフォームの第2の領域99のチャネル100と整列される。後述するように、現在開示されているRFコイルアセンブリ2では、コイルフォーム6のかなり小さい部分が冷却されるので、ファンは、当該技術分野で現在知られているMRIシステムで必要とされるものよりも小さくてもよい。図5はまた、エンドリング(ここではエンドリング94を示している)がRFコイル4の全体的なパッケージングの端部5になくてもよいことを示している。
【0049】
図6は、本開示によるRFコイルアセンブリ2の別の例を示しており、今度は、冷却媒体が、チャネル100内に配置された導管124(例えば、管)を通って移動している。冷却媒体は、再び、空気または液体冷却剤であってもよい。導管124は、例えば、ナイロン、PTFE、または他の非鉄材料(nylon, PTFE, or other non-ferrous materials)で形成することができる。導管124は、冷却媒体を循環させて冷却するために、空気の場合にはファンに、および/または液体冷却剤の場合にはポンプおよびリザーバシステム(reservoir system)114に流体的に結合される。図6の構成では、コイルフォーム6は、導管124内の冷却媒体とコイルフォーム6との間の熱伝達を介して、具体的にはチャネル100の壁120および床122との接触を介して間接的に冷却される。導管124は、冷却システム110(図2参照)に延びる導管106に使用されるものと同じタイプであってもよく、現場での設置及び保守を容易にするために、クイックディスコネクト接続部(quick-disconnect connections)を介して流体的に接続されてもよい。
【0050】
導管124は、接着剤126、例えば高い誘電率を有するエポキシ(「高k:high k」エポキシ樹脂とも呼ばれる)を介してチャネル100内の所定の位置に固定され得る。接着剤126は、導管124を壁120、床122、またはその両方に接着することができる。接着剤126は、導管124とコイルフォーム6との間の熱交換を改善するように選択することもできる。
【0051】
冷却媒体をチャネル100に搬送するための他の機構も、本開示によって企図されることが認識されるべきである。同様に、上述したように、冷却システム110は、ハウジング16の内部、ハウジング16の外部、またはそれらのハイブリッド(組み合わせ)に配置され得る。ダクトまたはマニホールドの代替形態も、本開示によって企図される。
【0052】
コイルフォーム6は、当該技術分野で公知の付加製造方法(additive manufacturing methods)を介して一体で製造され得る。この実施形態では、冷却チャネル124は、付加製造プロセス中にコイルフォーム6の同じ材料から直接作製される。この実施形態は、チャネル100の壁122及び床120が冷却チャネル124を直接形成することができるので、チャネルの追加の材料の必要性を排除する。付加製造によって冷却チャネルを製造または設計する能力は、同じ目的を達成する製造の代替方法として、異なる実施形態に対して示唆される。
【0053】
特定の実施例では、チャネル100用の冷却媒体は、MRIシステム10内の他の構成要素の冷却に使用される他の冷却システムから搬送される。例えば、勾配磁石コイル52を冷却するために使用される気流または液体冷却剤システムは、RFコイルアセンブリ2のコイルフォーム6内のチャネル100にも気流を供給するようにルーティングすることができる。このようにして、MRIシステム内に既に存在するものを超える追加のファンまたはポンプを必要とせず、スペース、コスト、および設置および保守時間を節約することができる。
【0054】
本開示は、チャネル100がコイルフォーム6の外面80の周りの円周リングとして形成されない構成も企図する。図7は、チャネル100がコイルフォーム6の外面80内に1つ以上の蛇行した溝として形成されているRFコイルアセンブリ2を示す。この例では、冷却システム110(図2)からの導管106は、第1の領域97及び第2の領域99のチャネル100に冷却媒体の別個の流れを供給するためのスプリッタを含む。同様に、第1及び第2の領域97、99のチャネル100から出た冷却媒体は、共有導管(shared conduit)106を介して冷却システム110に戻されるように合流する。チャネル100および導管106の他の構成も、本開示によって企図される。
【0055】
図7の例はさらに、冷却能力がコイルフォーム6内の第2の領域99に対して第1の領域97内で変化する構成を示す。多くの場合、ほぼ同量の熱が各エンドリング91、94で発生する。図3の熱マップ7は、RFコイル4の第1の端部90のエンドリング91において、RFコイル4の第2の端部92のエンドリング94よりも多くの熱が発生する構成を示す。これを考慮して、図7のRFコイルアセンブリ2は、第1の領域97においてチャネル100を形成する蛇行溝が、第2の領域99においてよりも外面80のより大きな表面積をカバーすることを提供する。これは、図示されるように、より多くのターン数を有すること、より大きなチャネル100(及び/又はその中の管)、及び/又はそのようなものによって達成され得る。
【0056】
図8は、本開示によるRFコイルアセンブリ2の別の実施例を示しており、この場合、チャネル100を有するようにコイルフォーム6を機械加工またはその他の方法で形成する代替アプローチを提供する。RFコイルアセンブリ2は、コイルフォーム6の外面80に支持される(例えば、高誘電率エポキシ樹脂を用いてそれにエポキシされる:epoxied thereto using high-k epoxy resin)支持格子130を含む。支持格子(support lattice)130は、第1の端部140から反対側の第2の端部142まで延びるベース(基部:base)132を有する。ベース132はさらに、その間に厚さ138を有する第1の表面134と反対側の第2の表面136を有する。フィンガー144は、第2の表面136から先端(tips)148まで距離146だけ垂直に離れるように延びる壁150によって形成されている。
【0057】
チャネル152が隣接するフィンガー144の壁150の間に形成されるが、このチャネル152は他の点では上述したチャネル100と同様であってもよい。特定の実施例では、支持格子130は繊維強化ガラスエポキシ樹脂で形成され、これはコイルフォーム6の材料と同じであっても異なっていてもよい。ベース132およびフィンガ144は、一体的に形成されるか、別個に形成された後に接着されるか、あるいは当該技術分野で公知の技術を用いて機械加工または製造される。フィンガー144は、支持格子130のスタンドオフ部分と呼ばれることもある。同様に、ベース132も支持格子130のベース部分と呼ばれることがある。ベース132および/またはフィンガ144は、コイルフォームの全周を包囲してもよいし、材料、コストおよび重量を低減するために(例えば、ハブから延びるスポークとして)角部を規定する周期的な半径方向間隔で設けてもよい。
【0058】
フィンガー144の先端部148は、上述した実施例においてコイルフォーム6の外面80がRFコイル4を支持した方法と同様に、RFコイル4をその上で支持するように構成されている。このように、コイルフォーム6、支持格子130、またはこれらの組み合わせは、本明細書に開示されるRFコイルアセンブリ2においてRFコイル4を支持する支持構造体とも呼ばれ得る。
【0059】
本発明者らは、コイルフォーム6に直接ではなく、支持格子130にチャネル152を設けることが、有利には、当該技術分野で現在知られているコイルフォーム6を本開示に従って冷却することを可能にすることを認識した。これにより、新しいMRIシステムのより簡単な統合、及び/又は既存のMRIシステムの改修若しくは改造の機会が可能になる。支持格子130はまた、チャネル100がその中に形成されるようにコイルフォーム6を機械加工または他の方法で形成するための、より費用効果の高い解決策を提供し得る。
【0060】
図8の例では、支持格子130のベース132とフィンガ144との間に形成されたチャネル152は、MRIシステムのボア18から半径方向に離れて開口している。対照的に、図9は、チャネル152がボア18に向かって半径方向内側に開口するようにコイルフォーム6の外面80上に配置され支持された同様の支持格子130を示す。各場合において、冷却媒体は、チャネル152を直接、または(上述し、図6に示すように)その中に配置された導管を介して流れるように提供される。
【0061】
図9は、上述したような、本開示によるMRIシステム用のRFコイルアセンブリを製造するための方法160の一例を示す。ステップ162は、第1の方向において第1の端部と第2の端部との間に延在し、第1の方向に垂直な第2の方向において内面と反対側の外面との間に延在する支持構造体を提供することを提供する。この支持構造体は、上述したように、コイルフォーム単独であってもよいし、支持格子などの他の構造体と組み合わせたコイルフォームであってもよい。導管は支持構造内に設けられ、導管はそれぞれ第2の方向において内面よりも外面に近い。ステップ164は、支持構造体の外面によって支持されるようにRFコイルを位置決めし、導管が第1の方向においてRFコイルと支持構造体との間に少なくとも部分的に位置決めされるようにする。RFコイルは、RF信号を送信および/または受信するように構成されている。導管は、使用時にRFコイルの内面を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成されている。
【0062】
次に、図11~13をさらに参照して、図4の実施例について追加の詳細を提供する。上述したように、図4のコイルフォームは、空気を介して冷却されるように構成されている。開口部200がコイルフォーム6を貫通して設けられ、第1の開口部200は第1の領域97のチャネル100と整列し、第2の開口部200は第2の領域99のチャネルと整列する。各開口部200は、第1の端部202と第2の端部204との間の長さに沿って延び、第3の端部206と第4の端部208との間の幅に沿って延びる。2つのマニホールド210が、開口部211内の締結具(例えば、ねじ、リベット、または当該技術分野で公知の他の締結具)を介してコイルフォーム6の内面82に結合されている。マニホールド210はそれぞれ、第1の端部212と第2の端部214との間の長さに沿って、第3の端部216と第4の端部218との間の幅に沿って、および頂部220と底部222との間の長さに沿って延びている。マニホールド210の長さは開口部200の長さと一致している。特定の実施例では、開口部(openings)200はコイルフォーム6の底部に配置され、図1に示すように、マニホールド210(コイルフォーム6の内部にある)を患者テーブル20の下方で見えなくすることができる。
【0063】
図4および図13を引き続き参照すると、空気は、導管(conduits、上述)に接続されたポート224を介してマニホールドに入り、コイルフォーム6内のチャネル100を垂直に横切るように向けられる。その後、空気は、各チャンネル100を独立して循環してから、ここではコイルフォーム6の反対側(例えば、患者の上方で、患者カバーの下に隠れて見えない)にある出口チャンネル230を通って出る。図13は、コイルフォーム6の外面80内、特にチャネル100に対して垂直に走る第1の端部232から第2の端部234まで延びる出口チャネル230の例を示す。このようにして、所与の領域(第1の領域97および第2の領域99)内の全てのチャネル100は、その領域を流れる全ての空気が統合され、対応する出口チャネル230を介して一緒に出るように相互接続される。
【0064】
出口チャネル230の第2の端部(second ends)234は、最も外側のチャネル100よりもコイルフォームの端部(すなわち、場合により第1の端部86および第2の端部88)に近い位置まで延びていることを認識すべきである。これは、第2の端部234がチャネル100を囲むRFコイル4または他の被覆装置によって覆われないようにするために必要である。したがって、空気は、コイルフォーム6の内面のマニホールド210を介してコイルフォーム6に入り、コイルフォーム6の外面の出口チャネル234を介して出る。マニホールドおよび出口の他の位置および構成も本開示によって企図されることをさらに認識すべきである。
【0065】
実験および計算により、本発明者らは、RFコイル4がコイルフォーム6に伝達される熱を発生するコイルフォーム6の領域(主にエンドリング91、94と位置合わせされた領域)のみを冷却することにより、当該技術分野で現在知られている構成と比較して、より少ない冷却で済むことを発見した。例えば、当該技術分野で現在知られている典型的なシステムでは、コイルフォーム6を冷却するために毎分2~2.5立方メートルの流量が必要となる場合がある。対照的に、本発明者らは、コイルフォーム6の第1および第2の領域97、99(図4を参照)のみを冷却することが、この流量のわずか8分の1(1/8th)で達成され得ることを見出した。これにより、より小型のファン(または液体冷却剤の場合はポンプおよびリザーバ)を使用することができ、MRIシステム10内(またはその外部の冷却システム)のスペースを節約することができる。また、ファンやポンプを作動させる際の騒音レベルも低減され、コストも節約できる。可変速ファンもまた、所与の時間における音響レベルと冷却要求のバランスをとるためなどの柔軟性のために使用することができる。
【0066】
同様に、現在開示されているシステム及び方法によって提供される改善された冷却は、使用中のコイルフォーム6の内面82の動作温度をより低くする。これにより、RFコイル4、一次コイルアセンブリ、EMI遮蔽コイルアセンブリ、勾配磁石、及び/又はシムコイルの動作を低下させ(de-rate operation)て発熱を低減させる必要性を回避するとともに、MRIシステム10を動作させる際の安全性及び規制遵守性が改善される。
【0067】
本開示は一般にMRIシステム、及び患者を撮像するためのそのようなシステムの使用に焦点を当てているが、他の使用も企図されていることを認識すべきである。例えば、MRIシステムは、コンピュータ断層撮影法(CT)、陽電子放出断層撮影法(PET)、単一光子放出コンピュータ断層撮影法(SPECT)、超音波、又は画像を生成するための任意の他のシステムなどの他のタイプの医用撮像技術と組み合わせることができる。さらに、本明細書で開示されるシステムは、患者(人間または動物)を撮像するためのシステムに限定される必要はなく、セキュリティまたは他の目的(例えば、空港の荷物スキャナ)にも使用することができる。
【0068】
図に提供される機能ブロック図、動作シーケンス、およびフロー図は、本開示の新規な態様を実行するための例示的なアーキテクチャ、環境、および方法論の代表である。説明を簡単にする目的で、本明細書に含まれる方法論は、機能図、動作シーケンス、またはフロー図の形態であってもよく、一連の行為として説明されてもよいが、いくつかの行為は、それに従って、本明細書に示され、説明されるものとは異なる順序で、および/または他の行為と同時に発生してもよいので、方法論は、行為の順序によって限定されないことを理解し、理解されたい。例えば、当業者は、方法論が、状態図のような一連の相互に関連する状態または事象として代替的に表現され得ることを理解し、諒解するであろう。さらに、方法論に例示されているすべての行為が、新規な実施に必要とされるとは限らない。
【0069】
本明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、また、当業者であれば誰でも本発明を製造および使用できるようにするために、実施例を用いている。特定の用語は、簡潔、明瞭、および理解のために使用されている。このような用語は説明の目的のみに使用され、広く解釈されることが意図されているため、そこから先行技術の要件を超える不必要な制限が推論されることはない。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって定義され、当業者に思いつく他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない特徴または構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の特徴または構造要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0070】
[実施形態1]
磁気共鳴イメージング(MRI)システム(10)用のRFコイルアセンブリ(2)であって、
第1の方向において第1の端部(86)と第2の端部(88)との間に延在し、前記第1の方向に垂直な第2の方向において内面(82)と反対側の外面(80)との間に延在する支持構造体(6,130)であって、支持構造体(6,130)が、前記第2の方向において支持構造体(6,130)内に延在するチャネル(100)を有する、前記支持構造体(6,130)と、
RF信号を送信および/または受信するように構成されたRFコイル(4)であって、前記RFコイル(4)が前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)によって支持される、前記RFコイル(4)と、
を含み、
前記チャネル(100)は、前記第1の方向において、前記支持構造体(6,130)と前記RFコイル(4)との間に少なくとも部分的に配置され、前記チャネル(100)は、使用時に前記支持構造体(6,130)を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成される、RFコイルアセンブリ。
[実施形態2]
前記支持構造体(6,130)が円筒形状であり、前記チャネル(100)が前記支持構造体(6,130)の前記外面(80)から半径方向内側に延びている、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態3]
前記チャンネル(100)は、別個の複数の環状チャンネルである、実施形態2に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態4]
前記別個の複数の環状チャネルは、互いに平行になるように形成されている、実施形態3に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態5]
前記支持構造体は、前記第1の方向において前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さを延び、前記複数のチャネルは、前記第1の方向においてある距離で一緒に延び、前記複数のチャネルが延びる前記距離は、前記支持構造体の前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さの50%未満である、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態6]
前記RFコイルは、前記第1の方向における前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さを延び、前記複数のチャンネルが延びる前記距離は、前記RFコイルの長さの50%から200%の間である、実施形態5に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態7]
前記支持構造は、ベース部分とスタンドオフ部分とを備え、前記スタンドオフ部分は、前記ベース部分と前記RFコイルとの間に配置され、前記複数のチャンネルは、前記スタンドオフ部分によって少なくとも部分的に画定される、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態8]
前記支持構造は、ベース部分とスタンドオフ部分とを備え、前記スタンドオフ部分は、前記ベース部分と前記RFコイルとの間に配置され、前記複数のチャンネルは、前記スタンドオフ部分と前記ベース部分との間に配置される、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態9]
前記冷却媒体は空気であり、前記複数のチャンネル内の空気を循環させるファンをさらに備える、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態10]
前記複数のチャンネル内に配置された1つ以上の管をさらに備え、前記冷却媒体は、使用時に前記支持構造を冷却するために前記複数のチャンネル内の前記1つ以上の管内を搬送される液体である、実施形態1に記載のRFコイルアセンブリ。
[実施形態11]
磁気共鳴イメージング(MRI)システム用のRFコイルアセンブリを製造する方法であって、
第1の方向において第1の端部と第2の端部との間に延び、前記第1の方向に垂直な第2の方向において内面と反対側の外面との間に延びる支持構造体であって、複数のチャネルが前記支持構造体内に設けられ、前記複数のチャネルが前記第2の方向において前記支持構造体内に延びる、前記支持構造体を提供するステップと、
前記支持構造体の前記外面によって支持されるようにRFコイルを位置決めし、前記複数のチャネルが前記第1の方向において前記RFコイルと前記支持構造体との間に少なくとも部分的に位置決めするステップと、
を含み、前記RFコイルは、RF信号を送信および/または受信するように構成され、前記複数のチャネルが、使用時に前記支持構造体を冷却するための冷却媒体を搬送するように構成される、方法。
[実施形態12]
その中に前記複数のチャネルを提供するために前記支持構造体の前記外面を機械加工するステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
[実施形態13]
前記複数のチャネルが別個の複数の環状チャネルとなるように前記支持構造体の前記外面を機械加工するステップをさらに含む、実施形態12に記載の方法。
[実施形態14]
前記複数のチャネルが前記支持構造体の周囲に螺旋状に巻かれたチャネルとして形成されるように、支持構造体の外面を機械加工するステップをさらに含む、実施形態12に記載の方法。
[実施形態15]
前記支持構造体は、前記第1の方向において前記第1の端部と前記第2の端部との間のある長さを延在し、前記複数のチャネルは、前記支持構造体の前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さの50%未満である前記第1の方向における距離を共に延びるように提供するステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
[実施形態16]
前記RFコイルを、前記複数のチャンネルに対して第1の方向で中心になるように位置決めするステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
[実施形態17]
スタンドオフ部をベース部の外面に結合することによって前記支持構造体を形成するステップをさらに含み、前記RFコイルを前記支持構造体の前記外面によって支持されるように位置決めする際に、前記RFコイルを前記スタンドオフ部上に位置決めするステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
[実施形態18]
前記RFコイルが少なくとも部分的に前記複数のチャネルを形成するように、前記RFコイルを前記スタンドオフ部分に位置決めするステップをさらに含む、実施形態17に記載の方法。
[実施形態19]
前記複数のチャネル内に冷却媒体として空気を送風するファンを動作可能に連結するステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
[実施形態20]
前記複数のチャネル内に位置決めされた1つ以上の管を位置決めするステップをさらに含み、前記1つ以上の管にポンプを流体連結し、使用時に前記支持構造体を冷却するために、前記複数のチャネル内の前記1つ以上の管を通して液体を循環させるように前記ポンプを構成するステップをさらに含む、実施形態11に記載の方法。
【符号の説明】
【0071】
2:RFコイルアセンブリ 4:RFコイル 5:端部 6:コイルフォーム 7:温度マップ 10:MRIシステム 12:撮像部 14:処理部 16:ハウジング 18:ボア 19:患者 20:患者テーブル 22:磁石システム 30:一次コイルアセンブリ 32:クライオスタット容器 34:断熱材 40:EMI遮蔽コイルアセンブリ 50:追加のコイルアセンブリ 52:勾配磁石コイル 60:制御装置 62:一次磁場制御装置 64:EMI遮蔽コイル制御装置 65:勾配磁場制御装置 66:RF送信機 68:RF送受信(T-R)スイッチ 70:RF受信機 72:記憶装置 74:表示装置 80:外面 82:内面 84:厚さ 86:第1の端部 87:長さ 88:第2の端部 90:第1の端部 91、94:エンドリング 92:第2の端部 95:長さ 96、98:領域 97:第1の領域 99:第2の領域 100:チャネル 102:深さ 104:幅 106:導管 110:冷却システム 112:ダクト 114:リザーバシステム 116:導管 118:接続導管 120:壁 122:床 124:導管 126:接着剤 128:T-Rスイッチ 130:支持格子 132:ベース 134:第1の表面 136:第2の表面 140:第1の端部 142:第2の端部 144:フィンガー 146:距離 148:先端部 150:壁 152:チャネル 200:開口部 202:第1の端部 204:第2の端部 206:第3の端部 208:第4の端部 210:マニホールド 212:第1の端部 214:第2の端部 216:第3の端部 218:第4の端部 220:頂部 222:底部 224:ポート 230:出口チャネル 232:第1の端部 234:第2の端部
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【外国語明細書】