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特開2024-41057プローブヘッド、プローブアセンブリ及びバネ式プローブ構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041057
(43)【公開日】2024-03-26
(54)【発明の名称】プローブヘッド、プローブアセンブリ及びバネ式プローブ構造
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/067 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
G01R1/067 C
G01R1/067 B
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023146583
(22)【出願日】2023-09-09
(31)【優先権主張番号】111134569
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523281076
【氏名又は名称】晝思有限公司
【氏名又は名称原語表記】AZOTH STUDIO LTD. CO.
(74)【代理人】
【識別番号】100228304
【弁理士】
【氏名又は名称】呂 勁毅
(72)【発明者】
【氏名】林卓儀
【テーマコード(参考)】
2G011
【Fターム(参考)】
2G011AA09
2G011AB01
2G011AB03
2G011AB04
2G011AC14
2G011AC21
2G011AC31
2G011AE03
2G011AF05
(57)【要約】
【課題】パイプとプローブヘッドを接合することが容易となり、優れた接合剛性を有するプローブヘッド、プローブアセンブリ及びバネ式プローブ構造。
【解決手段】順に積層されて互いに接続された接触部と、第1ボディ部と、第2ボディ部と、第3ボディ部とを含むプローブヘッドであって、前記接触部は、前記第1ボディ部から離れるにつれてサイズが小さくなり、前記接触部は、測定対象物と接触するように用いられ、前記第1ボディ部の径方向サイズは、前記第2ボディ部の径方向サイズ及び前記第3ボディ部の径方向サイズよりも大きく、前記第2ボディ部は、周辺が第2凹面壁と第2境界壁で構成され、前記第2凹面壁は、内側凹状空間が形成され、第3ボディ部は、径方向サイズが前記第2境界壁の径方向サイズ以下であり、前記第2凹面壁の最小径方向サイズよりも大きい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に測定するためのプローブアセンブリに用いられるプローブヘッドであって、
前記プローブヘッドは、順に積層されて互いに接続された接触部と、第1ボディ部と、第2ボディ部と、第3ボディ部とを含み、
前記接触部は、前記第1ボディ部から離れるにつれてサイズが小さくなり、
前記接触部は、測定対象物と接触するように用いられ、
前記第1ボディ部は、前記接触部と前記第2ボディ部との間に位置し、
前記第1ボディ部の径方向サイズは、前記第2ボディ部の径方向サイズ及び前記第3ボディ部の径方向サイズよりも大きく、
前記第2ボディ部は、前記第1ボディ部と前記第3ボディ部との間に位置し、
前記第2ボディ部は、周辺が第2凹面壁と第2境界壁で構成され、
前記第2凹面壁は、内側凹状空間が形成され、径方向サイズが前記第2境界壁の径方向サイズよりも小さく、
第3ボディ部は、径方向サイズが前記第2境界壁の径方向サイズ以下であり、前記第2凹面壁の最小径方向サイズよりも大きいことを特徴すとするプローブヘッド。
【請求項2】
前記第1ボディ部、前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、それぞれビッカース硬度(Hv)が500以下であることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項3】
前記第2凹面壁は、10μm以上の開口を有することを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項4】
前記第2凹面壁は、10μm以上の深さを有することを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項5】
前記第2凹面壁の数は、複数であり、
複数の前記第2凹面壁の少なくとも1つの開口のサイズは、他の前記第2凹面壁の開口のサイズとは異なることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項6】
前記第2凹面壁の数は、複数であり、
複数の前記第2凹面壁のうち隣接する前記第2凹面壁同士の距離は10μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項7】
前記第1ボディ部、前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、それぞれ国際的に採択された焼鈍標準軟銅の30%以上の材料であることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項8】
前記材料は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、カーボン(C)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、錫(Sn)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、インジウム(In)及びルテニウム(Ru)から選択される少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする請求項7に記載のプローブヘッド。
【請求項9】
前記第1ボディ部と、前記第2ボディ部と、前記第3ボディ部とがMEMESプロセスによって積層されたことを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項10】
前記第1ボディ部は、円柱であることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項11】
前記第1ボディ部は、周辺が第1境界壁及び第1凹面壁で構成された多角柱であり、
前記第1凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第1境界壁の径方向サイズよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項12】
前記第3ボディ部は、円柱であることを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項13】
前記第3ボディ部は、周辺が第3境界壁及び第3凹面壁で構成された多角柱であり、
前記第3凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第3境界壁の径方向サイズよりも小さく、
前記第3境界壁の径方向サイズは、前記第2境界壁の径方向サイズよりも小さく、前記第2凹面壁の最小径方向サイズよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のプローブヘッド。
【請求項14】
第4ボディ部をさらに含み、
前記第3ボディ部が前記第4ボディ部と前記第2ボディ部に挟まれており、
前記第4ボディ部の径方向サイズは、前記第3ボディ部の径方向サイズ以下であることを特徴とする請求項13に記載のプローブヘッド。
【請求項15】
前記第4ボディ部は、円柱であり、
前記第4ボディ部の径方向サイズは、前記第2凹面壁の最小径方向サイズ又は前記第3凹面壁の最小径方向サイズよりも大きいことを特徴とする請求項14に記載のプローブヘッド。
【請求項16】
前記第4ボディ部は、周辺が第4境界壁及び第4凹面壁で構成された多角柱であり、
前記第4凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第4境界壁の径方向サイズよりも小さく、
前記第4境界壁の径方向サイズは、前記第3凹面壁の最小径方向サイズよりも大きく、
前記第4境界壁と前記第3凹面壁は、同一の軸方向に位置することを特徴とする請求項14に記載のプローブヘッド。
【請求項17】
請求項1~請求項16のいずれか一項に記載のプローブヘッドと、それに接合して内部に放置空間を有するパイプとを含むプローブアセンブリであって、
前記プローブヘッドは、前記第1ボディ部によって前記パイプの開口位置に固定されており、
前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、前記放置空間に位置し、
前記パイプは、パイプ内に突出した突出部を有し、
前記突出部は、前記プローブヘッドと前記パイプが分離しないように、前記第2凹面壁で形成された空間内に部分的に固定されていることを特徴とするプローブアセンブリ。
【請求項18】
前記突出部の数は、複数であり、
複数の前記突出部の少なくとも1つのパイプ内への突出サイズは、他の前記突出部のパイプ内への突出サイズとは異なることを特徴とする請求項17に記載のプローブアセンブリ。
【請求項19】
前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部の外径は、それぞれ前記パイプの内径以下であることを特徴とする請求項17に記載のプローブアセンブリ。
【請求項20】
前記第2凹面壁の数は、前記突出部の数以上であることを特徴とする請求項17に記載のプローブアセンブリ。
【請求項21】
前記第4ボディ部の外径は、前記パイプの内径以下であることを特徴とする請求項17に記載のプローブアセンブリ。
【請求項22】
前記突出部は、前記第3凹面壁内に形成された空間内に部分的に固定されていることを特徴とする請求項17に記載のプローブアセンブリ。
【請求項23】
前記第2凹面壁及び前記第3凹面壁の総数は、前記突出部の数以上であることを特徴とする請求項22に記載のプローブアセンブリ。
【請求項24】
請求項17に記載のプローブアセンブリと、前記パイプの前記放置空間内に設置される移動可能なプランジャーと、弾性部材とを含むバネ式プローブ構造であって、
前記プランジャーは、サイズの小さいピン部が前記パイプの外部へと延長することができ、
前記プランジャーは、離脱しないように、前記パイプ内に移動でき、
前記弾性部材は、前記放置空間内に設置される圧縮可能なバネであって、両端が前記プランジャーと前記プローブヘッドにそれぞれ接触されることを特徴とするバネ式プローブ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に測定するためのプローブに係る技術分野に属し、特にMEMSプロレスによって製造され、特殊な構造形状を有するプローブヘッドに関し、大きい付着面積、高い接合強度を有する多層構造を備えるMEMSプローブヘッド及びそのプローブアセンブリを形成する。
【背景技術】
【0002】
ウェハは、半導体製造工程によって製造された後、多数のダイの品質をチェックするために、電気的接触を介して信号伝達が正常に動作し、又は演算することができるかを測定する必要がある。一般には、ダイ回線の電気的接続が確実であるか、又は信号伝達に問題があるかを測定するために、プローブを測定装置と測定対象であるチップとの間における測定媒介として、信号伝達及び電気信号分析により、測定対象であるダイの測定結果を取得する。
【0003】
プローブ装置は、測定時に、場合によって、例えば、接触パッドのような平面の構造を測定するのではなく、三次元の接触構造、例えば、導体材料からなるボール形状を測定することもある。このような三次元の接触構造について、ボールである場合はバンプと呼ばれ、金属柱(特に銅である)である場合はボスと呼ばれる。当該ボールやボスは、測定対象の表面から突出した。上記測定作業に適用されるものは、バネ式プローブが好ましい。
【0004】
のプローブは、測定作業中に電気的接触を行う主な要素であり、ウェハに散在しているダイの数が多くなるほど、隣接するダイ同士の距離が小さくなるため、プローブのサイズを縮小する必要がある。図1は、従来のバネ式プローブを示す模式図である。当該実施例では、前記プローブヘッド91はMEMESプロセスによって製造された。プローブヘッド91は、先端が突出した接触部911、第1本体部912、第2本体部913及び第3本体部914を含む。しかし、このようなMEMSプロセスによって製造されたプローブヘッド91は、多層平面が積層された構造であるため、半導体製造工程によって垂直方向に順に積層されて製造される。しかし、一定の高さまで積層されないと、組み合わせる際の難易度を下げることができない。このようなプローブヘッド91は、容易に金属ケース90、バネ93、プランジャー92等の構造と組み合わせてバネ式プローブを構成する。バネ式プローブのサイズは、ウェハ測定時の距離が小さくなるにつれて小さくなるため、要求するMEMSプローブヘッドのサイズも縮小する。しかし、MEMSプロセスによって製造されたプローブヘッドは、垂直方向に積層された多層平面構造である。詳しく言えば、平面構造の各層は、パターン転写工程、パターン現像工程、金属蒸着工程、研削平坦化工程、化学エッチング工程等の複数の工程によって製造される必要がある。一層の平面構造を製造した後、垂直方向に次の層の平面構造を製造しなければならないため、MEMSプローブヘッドの構造の強度は、平面構造の各層とその上層又は下層の平面構造との接合強度によるものとなる。付着している面積が大きい場合は、平面構造同士の接合強度が強くなる一方、付着している面積が小さい場合は、平面構造同士の接合強度が弱くなる。図1に示すように、前記第1本体部913の外径は、中間部912の外径及び第2本体部914の外径よりも小さいため、この層と他層との接合強度が弱くなる。また、いずれかの層の平面構造の接合強度が良くない場合、MEMSプローブヘッドの構造が分離する可能性がある。それに加えて、微小化されたMEMSプローブヘッドと他の構成との間の接合剛性空間も縮小するから、加工や組み合わせる難易度も高くなる。プローブは、高電流伝達性を有するだけでなく、繰り返して電気的に接触、分離する測定作業中において、MEMSプローブヘッドの構造強度及び他の構成との間の接合剛性を維持しなければならない。よって、本発明は、高構造強度を有するMEMSプローブヘッド及び加工や組み合わせる工程において、優れた接合剛性を確保することを課題としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾出願第109143333号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、内側凹状構造を有するMEMSプローブヘッド及びそのプローブアセンブリを提供することを目的としている。このように構成されたMEMSプローブヘッドは、平面構造が大きい付着面積を有するため、平面構造同士の接合強度が向上し、MEMSプローブヘッドが優れた構造強度を有するようになる。さらに、MEMSプローブヘッドとパイプを組み合わせる利便性が向上し、組み合わせた後の接合剛性が優れた。その後、バネ式プローブを完成する場合、プローブが長期間にわたって測定を行っても、部品が分離することもなく、高測定寿命、高接合剛性、高電流伝達効果、及び低抵抗値の安定性等の要求を満たす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を実現するために、本発明は、下記手段を採用する。
【0008】
本発明は、電気的に測定するためのプローブアセンブリに用いられるプローブヘッドであって、前記プローブヘッドは、順に積層されて互いに接続された接触部と、第1ボディ部と、第2ボディ部と、第3ボディ部とを含み、前記接触部は、前記第1ボディ部から離れるにつれてサイズが小さくなり、前記接触部は、測定対象物と接触するように用いられ;前記第1ボディ部は、前記接触部と前記第2ボディ部との間に位置し、前記第1ボディ部の径方向サイズは、前記第2ボディ部の径方向サイズ及び前記第3ボディ部の径方向サイズよりも大きく、前記第2ボディ部は、前記第1ボディ部と前記第3ボディ部との間に位置し、前記第2ボディ部は、周辺が第2凹面壁と第2境界壁で構成され、前記第2凹面壁は、内側凹状空間が形成され、径方向サイズが前記第2境界壁の径方向サイズよりも小さく、第3ボディ部は、径方向サイズが前記第2境界壁の径方向サイズ以下であり、前記第2凹面壁の最小径方向サイズよりも大きい。
【0009】
好ましい実施形態として、前記第1ボディ部、前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、それぞれビッカース硬度(Hv)が500以下である。
【0010】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁は、10μm以上の開口を有する。
【0011】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁は、10μm以上の深さを有する。
【0012】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁の数は、複数であり、複数の前記第2凹面壁の少なくとも1つの開口のサイズは、他の前記第2凹面壁の開口のサイズとは異なる。
【0013】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁の数は、複数であり、複数の前記第2凹面壁のうち隣接する前記第2凹面壁同士の距離は10μm以上である。
【0014】
好ましい実施形態として、前記第1ボディ部、前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、国際的に採択された焼鈍標準軟銅の30%以上の材料である。
【0015】
好ましい実施形態として、前記材料は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、カーボン(C)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、錫(Sn)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、インジウム(In)及びルテニウム(Ru)から選択される少なくとも1種類の元素を含む。
【0016】
好ましい実施形態として、前記第1ボディ部と、前記第2ボディ部と、前記第3ボディ部とがMEMESプロセスによって積層された。
【0017】
好ましい実施形態として、前記第1ボディ部は円柱である。
【0018】
好ましい実施形態として、前記第1ボディ部は、周辺が第1境界壁及び第1凹面壁で構成された多角柱であり、前記第1凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第1境界壁の径方向サイズよりも小さい。
【0019】
好ましい実施形態として、前記第3ボディ部は円柱である。
【0020】
好ましい実施形態として、前記第3ボディ部は、周辺が第3境界壁及び第3凹面壁で構成された多角柱であり、前記第3凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第3境界壁の径方向サイズよりも小さく、前記第3境界壁の径方向サイズは、前記第2境界壁の径方向サイズよりも小さく、前記第2凹面壁の最小径方向サイズよりも大きい。
【0021】
好ましい実施形態として、第4ボディ部をさらに含み、前記第3ボディ部が前記第4ボディ部と前記第2ボディ部に挟まれており、前記第4ボディ部の径方向サイズは、前記第3ボディ部の径方向サイズ以下である。
【0022】
好ましい実施形態として、前記第4ボディ部は、円柱であり、前記第4ボディ部の径方向サイズは、前記第2凹面壁の最小径方向サイズ又は前記第3凹面壁の最小径方向サイズよりも大きい。
【0023】
好ましい実施形態として、前記第4ボディ部は、周辺が第4境界壁及び第4凹面壁で構成された多角柱であり、前記第4凹面壁は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第4境界壁の径方向サイズよりも小さく、前記第4境界壁の径方向サイズは、前記第3凹面壁の最小径方向サイズよりも大きく、前記第4境界壁と前記第3凹面壁は、同一の軸方向に位置する。
【0024】
本発明は、プローブヘッドと、それに接合して内部に放置空間を有するパイプとを含むプローブアセンブリであって、前記プローブヘッドは、前記第1ボディ部によって前記パイプの開口位置に固定されており前記第2ボディ部及び前記第3ボディ部は、前記放置空間に位置し、前記パイプは、パイプ内に突出した突出部を有し、前記突出部は、前記プローブヘッドと前記パイプが分離しないように、前記第2凹面壁で形成された空間内に部分的に固定されている。
【0025】
好ましい実施形態として、前記突出部の数は、複数であり、複数の前記突出部の少なくとも1つのパイプ内への突出サイズは、他の前記突出部のパイプ内への突出サイズとは異なる。
【0026】
好ましい実施形態として、前記第2ボディ部及び第3ボディ部の外径は、前記パイプの内径以下である。
【0027】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁は、前記突出部の数以上である。
【0028】
好ましい実施形態として、前記第4ボディ部の外径は、前記パイプの内径以下である。
【0029】
好ましい実施形態として、前記突出部は、前記第3凹面壁内に形成された空間内に固定されている
【0030】
好ましい実施形態として、前記第2凹面壁及び前記第3凹面壁の総数は、前記突出部の数以上である。
【0031】
本発明は、プローブアセンブリと、前記パイプの前記放置空間内に設置される移動可能なプランジャーと、弾性部材とを含むバネ式プローブ構造であって、前記プランジャーは、サイズの小さいピン部が前記パイプの外部へと延長することができ、前記プランジャーは、離脱しないように、前記パイプ内に移動でき、前記弾性部材は、前記放置空間内に設置される圧縮可能なバネであって、両端が前記プランジャーと前記プローブヘッドにそれぞれ接触される。
【発明の効果】
【0032】
従来技術と比べて、本発明に係るプローブヘッド及びそのプローブアセンブリは、MEMESプロセスによって、内側凹状を備える平面構造を有し、多層が垂直に積層されて前記プローブヘッドを形成する。これにより、前記プローブヘッドは、高硬度を有する接触部及び高導電率の各ボディ部を備えるのみならず、各ボディ部同士が大きい付着面積を有することで、前記プローブヘッドの構造強度が向上し、前記プローブヘッドが微小化された時にパイプとを組み合わせる歩留まりを改善することができる。さらに、前記パイプは、外力を受けて内側に突出した前記突出部が形成され、前記第2凹面壁で形成された空間内に固定されていることで、従来の固定方式と比べて、内側凹状によって形成された制限空間が優れた押圧効果を有することで、前記パイプと前記プローブヘッドの接合剛性を最大化することができる。その後、パイプと組み合わせてMEMSプローブヘッドを有するバネ式プローブを完成することで、測定時に、高硬度、長い測定寿命、構造安定性及び低抵抗値の安定性を有するため、現在のプローブの微小化要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、従来のバネ式プローブの分解模式図である。
図2図2は、本発明の第1実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図3図3は、本発明の第1実施例に係るプローブヘッドの断面図である。
図4図4は、本発明に係るプローブアセンブリの分解図である。
図5A図5Aは、本発明に係るプローブアセンブリの縦断面図である。
図5B図5Bは、本発明に係るプローブアセンブリの第2ボディ部の横断面図である。
図6図6は、本発明に係る他の実施例のプローブヘッドの接触部の図である。
図7図7は、本発明に係るさらなる他の実施例のプローブヘッドの接触部の図である。
図8図8は、本発明の第2実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図9図9は、本発明の第3実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図10A図10Aは、本発明の第4実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図10B図10Bは、本発明の第4実施例に係るプローブヘッドの側面図である。
図11図11は、本発明の第5実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図12図12は、本発明の第6実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図13図13は、本発明の第7実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図14図14は、本発明の第8実施例に係るプローブヘッドの立体図である。
図15図15は、本発明に係るバネ式プローブの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、具体的な実施例及び図面を参照しながら、本発明に係る技術を詳細に説明する。また、一方の要素が他の要素に「取り付け又は固定されている」と記載する場合とは、一方の要素が他の要素に直接に設置され、又はさらなる要素を介して設置されることを意味する。さらに、一方の要素が他方の要素に「接続する」と記載する場合とは、一方の要素が他の要素に直接に接続され、又はさらなる要素を介して接続されることを意味する。「軸方向」とは、要素の中心軸の方向を意味する。「径方向」とは、要素の中心軸に垂直となる方向を意味する。下記に示す実施例です、「外径」とは、要素の中心軸を通じる直径である。上、下、左、右、前、後等の方向は相対的であって、本願における異なる要素の構造及び動きが相対的であることを意味する。図面に示す位置に要素が設置される場合、このような表現が正しい。しかし、要素の位置に関する説明が変わる場合、このような表現がそれに応じて変わる。
【0035】
特別な定義がない限り、本明細書に記載されている技術的用語及び科学的用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一の意味をもつ。本明細書に記載されている技術的用語は、具体的な実施例を説明するために用いられ、本発明を制限する意図がない。本明細書に記載されている「及び/又は」は、1つ又は複数の関連要素を任意に組み合わせ、又はその全部を組み合わせることを意味する。
【0036】
図2及び図3は、それぞれ本発明の第1実施例に係るプローブヘッドの立体図及び断面図である。前記プローブヘッド10は、順に積層されて互いに接続された接触部11と、第1ボディ部12と、第2ボディ部13と、第3ボディ部14を含む。前記接触部11は、サイズが前記第1ボディ部12から離れるにつれて小さくなる。前記接触部11は、測定対象物と接触するように用いられる端子である。前記第1ボディ部12は、前記接触部11と前記第2ボディ部13との間に位置する。前記第1ボディ部12の径方向サイズは、前記第2ボディ部13の径方向サイズと前記第3ボディ部14の径方向サイズよりも大きい。前記第2ボディ部13は、前記第1ボディ部12と前記第3ボディ部14との間に位置する。前記第2ボディ部13の周辺は、第2凹面壁131と第2境界壁132で形成される。好ましい実施例では、前記第2ボディ部13の周辺は、少なくとも2つの第2凹面壁131と少なくとも2つの第2境界壁132が交互に配置されて形成される。前記第2凹面壁131の径方向サイズは、内側凹状空間を形成するように、前記第2境界壁132の径方向サイズよりも小さい。この内側凹状空間は、前記突出部22の位置をガイドする機能を有する。前記第3ボディ部14の径方向サイズは、前記第2境界壁132の径方向サイズ以下であり、前記第2凹面壁131の最小径方向サイズよりも大きい。
【0037】
図4は、本発明に係るプローブアセンブリの分解図である。本発明プローブアセンブリは、前記プローブヘッド10及びこれに接合するパイプ20を含む。前記パイプ20は、パイプ内に放置空間21を形成する。組み合わせる際に、前記放置空間21は、前記第2ボディ部13及び前記第3ボディ部14を放置するように用いられる。前記第1ボディ部12は、前記パイプ20のパイプの開口位置に固定されていることで、前記パイプ20と前記プローブヘッド10のそれぞれの部分が正確な箇所に位置することを確保する。図5A及び図5Bに示すように、その後、前記パイプ20は、外壁が外力を受けてパイプ内に突出する突出部22を形成する。前記突出部22のそれぞれは、対応する前記第2凹面壁131で形成された空間内に部分的に位置することで、前記突出部22が前記第2凹面壁131内に部分的に「嵌め込まれる」とともに、前記第2凹面壁131の限られた領域により、前記突出部22は上、下、左、右で「クランプされる」效果を有する。詳しく言えば、前記突出部22は、前記第1ボディ部12又は前記第2ボディ部13によって上、下で固定されながら、前記第2凹面壁131で空間上に左、右で覆われる。また、内側凹状空間は、前記突出部22の位置をガイドする機能を有するため、前記突出部22が最初に形成された箇所が内側凹状空間の相對的中心に位置しなくても、内側凹状空間によって前記突出部22が最終に前記第2凹面壁131内に形成されることができる。これにより、優れた固定效果を有することで、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が分離できなくなる。さらに、このような内側凹状の構造により、パイプ20と固定の強度が向上し、今後微小化したプローブと組み合わせる歩留まりに有利となる。また、前記突出部22の数は、複数であり、複数の前記突出部22の少なくとも1つのパイプ内への突出サイズは、他の前記突出部22のパイプ内への突出サイズとは異なる。その後、本発明は、複数の実施形態のプローブヘッド10を提供する。前記プローブヘッド10は、前記パイプ20と組み合わせてプローブアセンブリを形成することができる。
【0038】
続いて、図2及び図3を参照しながら、本発明の各部品を詳しく説明する。
【0039】
本発明のプローブヘッド10は、MEMES(microelectromechanical systems)プロセスによって順に積層された前記接触部11と、前記第1ボディ部12と、前記第2ボディ部13と、前記第3ボディ部14を含む。まず、前記接触部11を形成する。そして、前記接触部11に、一体として前記第1ボディ部12を形成する。続いて、前記第1ボディ部12に、一体として前記第2ボディ部13を形成する。最後、前記第2ボディ部13に、一体として前記第3ボディ部14を形成する。本発明は、半導体製造工程により、基板に一定のパターンをエッチングし、対応の導電材料を順に繰り返して積層することにより、各ボディ部の形状を形成する。このプロセスにおいて、積層する時間を調整することにより、前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13、及び前記第3ボディ部14のそれぞれの軸方向サイズを調整する。最後、残る材料を取り除くことにより、本発明に係るプローブヘッド10を形成する。
【0040】
前記接触部11、前記第1ボディ部12、第2ボディ部13、及び第3ボディ部14は、優れた導電性を有する材料で構成されるが、材料が必ずしも同一ではない。前記接触部11は、電気的測定を行う際に測定対象と繰り返して接触するために用いられるため、優れた摩耗性及び高硬度の材料、例えば、ニッケル及びニッケル合金で構成される。そこで、前記ニッケル合金は、ニッケル及び鉄(Fe)、タングステン(W)、銅(Cu)、ホウ素(B)、炭素(C)、コバルト(Co)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)から選択される少なくとも1種類の合金元素を含む。前記接触部11の形状は、サイズが前記ドッキング部12から離れるにつれて小さくなる。その形状は、円錐形、四角錐形、又は多角形の立体斜円錐形であってもよい。本実施例において、前記接触部11の数が1つである例を示すが、これに限定されない。図6及び図7を参照し、図6は、前記接触部11が複数の四角錐の形状を有するものを示し、図7は、前記接触部11が複数の円錐形状を有するものを示す。前記接触部11の数は1つである場合、高さが525μmよりも小さい。前記接触部11の尖端の最大径方向サイズは、25μmよりも小さい。また、前記接触部11の数が複数である場合、接触部11同士の距離は少なくとも10μmである。また、接触部11は、中摩耗性、低抵抗値の材料、例えば、パラジウム、又はパラジウム合金を使用してもよい。当該パラジウム合金は、パラジウム(Pd)及びニッケル(Ni)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、銀(Ag)、インジウム(In)、マンガン(Mn)、及びカーボン(C)から選択される少なくとも1種類の合金元素を含んでもよい。
【0041】
前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13及び前記第3ボディ部14は、国際的に採択された焼鈍標準軟銅(IACS)の30%以上の導電率を有する材料で構成される。前記材料は、下記銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、カーボン(C)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、錫(Sn)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、インジウム(In)及びルテニウム(Ru)から選択される少なくとも1種類の元素を含む。前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13及び前記第3ボディ部14は、それぞれビッカース硬度(Hv)が500以下である。また、本発明の前記プローブヘッド10は、マイクロプローブであるため、前記第1ボディ部12の径方向サイズは、700μmよりも小さい。積層される場合、前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13及び前記第3ボディ部14の軸方向サイズは、1000μmよりも小さい。
【0042】
また、組み合わせる便利性を図るため、前記プローブヘッド10の各部のサイズ及び形状については、それぞれの制限がある。図1図4に示すように、第1實例に係るプローブヘッドでは、前記第1ボディ部12は円柱である。前記第1ボディ部12の外径は、前記第2ボディ部13の外径と前記第3ボディ部14の外径よりも大きく、前記パイプ20の内径よりも大きい。前記第2ボディ部13は円柱である。前記第2ボディ部13の周辺は、少なくとも2つの前記第2凹面壁131及び少なくとも2つの前記第2境界壁132で形成される。前記第2境界壁132の外径は、前記第2ボディ部13の外径である。内側凹状空間を形成するように、前記第2凹面壁131の径方向サイズは、前記第2境界壁132の径方向サイズよりも小さい。本実施例において、前記第2凹面壁131は、180度で分離して設置される。図2には、1つを見えるが、図3には、異なる位置で2つを見える。前記第2凹面壁131は、前記パイプ20の前記突出部22に配合するため、加工の利便性及び組み合わせた後の接合剛性を図るために、前記第2凹面壁131は、10μm以上の開口を有する。前記第2凹面壁131は、10μm以上の深さを有する。前記第2ボディ部13の軸方向サイズは、少なくとも10μmである。前記第3ボディ部14は、円柱である。前記第3ボディ部14の外径は、前記第2境界壁132の外径以下である。また、前記第3ボディ部14の外径は、前記第2凹面壁131の最小径方向サイズよりも大きい。これにより、組み合わせた後に、前記突出部22が前記第2ボディ部13から滑り出されることを防止することができる。前記第2ボディ部13の外径と前記第3ボディ部14の外径は、前記パイプ20の内径以下である。
【0043】
本発明に係るプローブヘッド10は、MEMS(microelectromechanical systems)プロセスによって製造された。異なるパターンをエッチングし、対応の導電材料を順に積層されることにより、プローブヘッド10の各部分を異なる形状として形成することができる。異なる形状は、組み合わせる場合、又は位置合わせる場合には、それぞれの利便性を有する。よって、本発明は、様々な実施例を説明する。
【0044】
図8は、本発明の第2実施例に係るプローブヘッドの立体図である。本実施例に係る前記プローブヘッド10は、第1実施例に類似するが、前記第2ボディ部13の形状が異なる。本実施例において、前記第2ボディ部13は、多角柱である。前記第2ボディ部13の周辺形状は、複数の前記第2凹面壁131及び複数の前記第2境界壁132が交互に配置されて形成される。本実施例において、前記第2ボディ部13の周辺に同一の角度で分布された複数の前記第2凹面壁131を有する。内側凹状空間の数が多いため、前記パイプ20が前記突出部22を形成する場合、そのうちの1つの前記第2凹面壁131で形成された空間内に容易に固定されていることで、組み合わせる難易度を軽減し、組み合わせる歩留まりを向上することができる。また、本実施例において、複数の前記第2凹面壁131は、同一の形状かつ同一の角度で前記第2ボディ部13の周辺に分布されているが、これに限定されない。即ち、前記第2凹面壁131の数は、複数であり、複数の前記第2凹面壁131の少なくとも1つの開口のサイズは、他の前記第2凹面壁131の開口のサイズとは異なる。前記第2凹面壁131の数は、複数であり、複数の前記第2凹面壁131のうち隣接する前記第2凹面壁131同士の距離は10μm以上である。
【0045】
図9は、本発明の第3実施例に係るプローブヘッドの立体図である。前記プローブヘッド10は、同様に前記接触部11と、前記第1ボディ部12と、前記第2ボディ部13と、前記第3ボディ部14とを含む。本実施例において、前記接触部11は、サイズが大きい円錐形である。前記第1ボディ部12は、円柱である。前記第2ボディ部13は、多角柱である。前記第2ボディ部13は、複数の前記第2凹面壁131と複数の前記第2境界壁132が交互に配置されて形成される。本実施例において、前記第2境界壁132は、円弧面状であり、外側から内側へと細くなる前記第2凹面壁131に接合される。したがって、本発明に係る前記第2ボディ部13の形状は、様々であるから、特定の形状ではない。前記第3ボディ部14は、多角柱である。前記第3ボディ部14は、複数の前記第3凹面壁141と複数の前記第3境界壁142で形成される。本実施例において、前記第3境界壁142は、同様に円弧面状であり、外側から内側へと細くなる前記第3凹面壁141に接合される。また、前記第3境界壁142は、前記第2凹面壁131と同一の軸方向に位置するため、組み合わせる際に、前記突出部22は、前記第2凹面壁131で形成された空間内に制限されている。
【0046】
図10A及び図10Bは、それぞれ本発明の第4実施例に係るプローブヘッドの立体図及び断面図である。本実施例において、前記プローブヘッド10の前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13、及び前記第3ボディ部14は、それぞれ多角形である。前記第1ボディ部12は、周辺が複数の第1境界壁121と複数の第1凹面壁122が交互に配置されて構成された多角柱である。前記第1境界壁122の外径は、前記第1ボディ部12の外径である。前記第1凹面壁121は、内側凹状となり、径方向サイズが前記第1境界壁122の径方向サイズよりも小さい。前記第2ボディ部13の周辺は、複数の第2凹面壁131と複数の第2境界壁132で構成された。この部分は、同図8に係る実施例と同一であるため、説明を省略する。前記第3ボディ部14は、周辺が複数の第3凹面壁142と複数の第3境界壁141が交互に配置されて構成された多角柱である。前記第3境界壁142の外径は、前記第3ボディ部14の外径である。前記第3凹面壁141は、内側凹状となり、径方向サイズが前記第3境界壁142の径方向サイズよりも小さい。本実施例において、前記第1境界壁122と第3境界壁142は、それぞれ前記第2凹面壁131の軸方向の両側に位置するため、組み合わせる際に、前記突出部22は、前記第2凹面壁131内に制限されている。
【0047】
図9及び図10に係る実施例において、前記第2ボディ部13における複数の第2凹面壁131と、前記第3ボディ部14における複数の第3凹面壁141は、異なる軸方向に交互に配置された内側凹状空間が形成される。水平方向における前記突出部22により、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が相對的に運動することを制限することで、組み合わせた後に、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が分離することを防止することができる。
【0048】
上記実施例において、前記第1凹面壁121の数が複数であるが、これに限定されず、1つであってもよく、2つであってもよく、複数であってもよい。複数の前記第1凹面壁121の少なくとも1つの形状は、他の前記第2凹面壁121の形状とは異なる。この場合、前記第1凹面壁121の形状は、位置合わせをするために用いられることができる。自動光学検査(AOI)により図形識別の画像認識を容易に行い、設備により物体を自動的にピック及び放置する行為が容易になる。これにより、ピッキング、放置、及び位置合わせを正確、迅速に行われるため、本発明に係る自動生産の需要を満たすことができる。
【0049】
上記実施例において、前記プローブヘッド10のボディ部は、前記第1ボディ部12と、前記第2ボディ部13と、前記第3ボディ部14とで構成される。各部の軸方向の厚さは同一であってもよく、異なってもよい。この部分は、必要に応じて自由に選択又は変更することができる。例えば、前記第2ボディ部13は、前記突出部22を固定するように用いられるため、前記第2ボディ部13の軸方向サイズは、前記第1ボディ部12の軸方向サイズ又は前記第3ボディ部14軸方向サイズよりも大きいる。しかし、これに限定されず、他の実施例であってもよい。
【0050】
図11は、本発明の第5実施例に係る立体図である。本実施例において、前記プローブヘッド10は、前記接触部11と、前記第1ボディ部12と、前記第2ボディ部13と、前記第3ボディ部14と、第4ボディ部15を含む。そこで、前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13、及び前記第3ボディ部14は、上記実施例と同様に、円柱又は多角柱であってもよいため、説明を省略する。本実施例において、前記第4ボディ部15の外径は、前記第3ボディ部14の外径以下である。本実施例において、前記第2ボディ部13は、周辺に第2凹面壁131を有する。前記第3ボディ部14は、周辺に前記第3凹面壁141を有する。前記第2凹面壁131と前記第3凹面壁141は、同一の軸方向に位置することなく、交互に配置される。前記第4ボディ部15の径方向サイズは、前記第3凹面壁141の最小径方向サイズよりも大きく、前記第2凹面壁131の最小径方向サイズよりも大きくてもよい。このような実施例は、メリットとして、異なる軸方向に内側凹状空間が交互に配置されることにより、水平方向における前記突出部22を有することで、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が分離しないように、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が相對的に運動することが制限される。それに加えて、垂直方向に異なる高さに位置する内側凹状空間を有することにより、パイプ20を組み合わせる場合、垂直方向に異なる高さに位置する内側凹状空間を形成することができるため、前記突出部22は、前記第2凹面壁131又は前記第3凹面壁141で形成された空間に位置することができる。したがって、組み合わせた後の接合剛性を向上することができる。また、後述の実施例は、同様に上記のようなメリットを有する。
【0051】
図12は、本発明の第6実施例に係るプローブヘッドの立体図である。本実施例は、上記実施例に類似するが、前記第2ボディ部13の形状及び前記第3ボディ部14の形状が異なる。本実施例において、前記第2ボディ部13は、複数の前記第2凹面壁131を有する。前記第3ボディ部14は、同様に複数の前記第3凹面壁141を有する。前記第2凹面壁131と前記第3凹面壁141は、同一の軸方向に位置しない。これにより、プローブヘッド10の前記第2ボディ部13、前記第3ボディ部14及び前記第4ボディ部15が前記パイプ20の前記放置空間21内に挿入される場合、前記パイプ20の外壁に外力を与えることで、パイプ内で水平・垂直方向に2つ以上の前記突出部22が形成されることができる。前記突出部22は、対向する前記第2凹面壁131又は第3凹面壁141に位置することで、前記パイプ20と前記プローブヘッド10との接合剛性を強化することができる。本実施例において、組み合わせた後、前記突出部22の数は、前記第2凹面壁131と前記第3凹面壁141の総数以下であってもよい。
【0052】
図13は、本発明の第7実施例に係るプローブヘッドの立体図である。本実施例において、前記プローブヘッド10の前記第1ボディ部12、前記第2ボディ部13、及び前記第3ボディ部14は、それぞれ多角形であるが、前記第4ボディ部15は円柱である。前記第1ボディ部12は、周辺形状が複数の第1凹面壁122と複数の第1境界壁121が形成された。前記第2ボディ部13は、周辺形状が複数の第2凹面壁131と複数の第2境界壁132で形成された。前記第3ボディ部14は、周辺形状が複数の第3凹面壁141と複数の第3境界壁142で形成された。そこで、第1境界壁122の外径は、前記第2境界壁132の外径及び第3境界壁142の外径よりも大きい。前記第2境界壁132と前記第3境界壁142は、同一の軸方向に位置しない。前記第4ボディ部15の径方向サイズは、前記第3凹面壁141の最小径方向サイズよりも大きい。この方式は、上記実施例に類似し、組み合わせた後に、前記プローブヘッド10と前記パイプ20が複数の箇所で固定されることができる。
【0053】
図14は、本発明の第8実施例に係るプローブヘッドの立体図である。本実施例は、上記第7実施例に類似するが、前記第4ボディ部15の形状が異なる。本実施例において、前記第4ボディ部15は、周辺が複数の第4凹面壁151と複数の第4境界壁152が交互に配置されて構成された多角柱である。前記第4境界壁152の外径は、前記第4ボディ部15の外径である。前記第4凹面壁151は、内側凹状空間が形成されるように、径方向サイズが前記第4境界壁152の径方向サイズよりも小さい。前記第4境界壁152と前記第3凹面壁141は、同一の軸方向に位置する。前記第4境界壁152の径方向サイズは、前記第3凹面壁141の最小径方向サイズよりも大きい。
【0054】
以上により、本発明に係るプローブアセンブリは、プローブヘッド10とパイプ20を組み合わせて形成される。MEMESプロセスによって製造されたプローブヘッド10は、上記様々な実施例に示すような形状であってもよい。本発明は、MEMESプロセスによって前記第2凹面壁131で形成された内側凹状を有する前記第2ボディ部13が製造され、多層が垂直に積層されて前記プローブヘッド10が形成されることで、前記プローブヘッド10は、高硬度の接触部及び高導電率の各ボディ部を有する。それに加えて、各ボディ部との間は、大きい付着面積を有するこで、前記プローブヘッド10の強度を向上することができるため、前記プローブヘッド10を微小化するときに、前記パイプ20と組み合わせる歩留まりを改善することができる。その後、外力を与えて前記パイプ20で内側に突出する前記突出部22を形成し、前記第2凹面壁131で形成された空間内に固定されている。従来の固定方式と比べて、内側凹状で形成された制限空間により、優れた押圧効果を有するとともに、前記プローブヘッド10は、垂直方向に複数の内側凹状空間を有することで、前記パイプ20と組み合わせる際に、垂直方向における前記突出部22を増加することができる。そして、前記パイプ20内で水平方向及び垂直方向に形成された複数の前記突出部22は、相對的位置における前記第2凹面壁131又は前記第3凹面壁141で形成された空間内に固定されていることで、前記パイプ20と前記プローブヘッド10との接合剛性を最大化することができる。このような組み合わせは、自動化の機械手段でなされることができるため、コスト及び組み合わせる難易度を大幅に低減することができる。また、製品の歩留まりを向上させ、プローブアセンブリを製造する需要を満たすことができる。
【0055】
図15は、本発明に係るプローブアセンブリを備えるバネ式プローブの分解図である。前記バネ式プローブは、前記プローブヘッド10、前記パイプ20、弾性部材30及び移動可能なプランジャー40を含む。前記パイプ20の放置空間21は、前記プランジャー40を放置し、前記プランジャー40におけるサイズの小さいピン部41が前記パイプ20の外部に延長するように用いられる。しかし、前記プランジャー40は、下方で前記放置空間21から離脱しないように、前記パイプ20内に移動することができる。前記弾性部材30は、圧縮可能なバネである。前記放置空間21内に設置される場合、前記弾性部材30は、両端が前記プランジャー40及び前記プローブヘッド10にそれぞれ接触する。前記プランジャー40、前記弾性部材30が前記放置空間21に放置され、前記プローブヘッド10の一部が前記パイプ20内に挿入される場合、前記パイプ20に外力を与えて前記突出部22が前記第2凹面壁131で形成された空間に固定されている。即ち、前記パイプ20を封止して全体を固定する形態となる。測定するとき、複数の前記バネ式プローブが測定座(図示しない)に取り付けられ、両端で前記プローブヘッド10が測定対象物にそれぞれ接触し、前記プランジャー40が回路基板における対応の回線に電気的に接続することにより、必要な測定を行うことができる。
【0056】
上記は、あくまでも本発明に係る好ましい実施例を説明したもので、本発明に係る実施例の範囲を限定するものではない。本発明の特許請求の範囲と均等な変更及び修正は、全て本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
10:プローブヘッド
11:接触部
12:第1ボディ部
121:第1凹面壁
122:第1境界壁
13:第2ボディ部
131:第2凹面壁
132:第2境界壁
14:第3ボディ部
141:第3凹面壁
142:第3境界壁
15:第4ボディ部
151:第4凹面壁
152:第4境界壁
20:パイプ
21:放置空間
22:突出部
30:弾性部材
40:プランジャー
41:ピン部
90:ケース
91:プローブヘッド
911:接触部
912:第1本体部
913:第2本体部
914:第3本体部
92:プランジャー
93:バネ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
【外国語明細書】