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特開2024-41100スクリュープレスのスクリーン洗浄装置
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  • 特開-スクリュープレスのスクリーン洗浄装置 図1
  • 特開-スクリュープレスのスクリーン洗浄装置 図2
  • 特開-スクリュープレスのスクリーン洗浄装置 図3
  • 特開-スクリュープレスのスクリーン洗浄装置 図4
  • 特開-スクリュープレスのスクリーン洗浄装置 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041100
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】スクリュープレスのスクリーン洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 29/66 20060101AFI20240319BHJP
   B01D 29/17 20060101ALI20240319BHJP
   B30B 9/14 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
B01D29/38 510C
B01D29/30 501
B01D29/38 520A
B30B9/14 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145738
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000197746
【氏名又は名称】株式会社石垣
(72)【発明者】
【氏名】本田 伸夫
(72)【発明者】
【氏名】近藤 厚
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA30
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC45
4D116BC48
4D116BC77
4D116DD06
4D116DD07
4D116KK04
4D116QB03
4D116QB50
4D116RR05
4D116RR14
4D116RR21
4D116RR26
4D116VV12
(57)【要約】
【課題】
洗浄管を旋回可能に構成することで、洗浄管の洗浄ノズルの閉塞を防止するとともに、洗浄ノズルを容易に取り外すことができる円筒状スクリーンの洗浄装置を提供する。
【解決手段】
円筒状のスクリーン外方に設けた洗浄ガイド体に複数の洗浄ノズルを備えた洗浄管を取り付けたスクリュープレスのスクリーン洗浄装置において、スクリーン全長にわたって移動自在な洗浄ガイド体と、洗浄ガイド体に係合自在な一対の洗浄管と、洗浄時に洗浄管を吐出位置に位置させるとともに、脱水運転時に洗浄管を離反位置に位置させるよう各洗浄管を旋回させる洗浄管旋回装置と、を備えたことで、洗浄ノズルの閉塞を防止できる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のスクリーン(102)外方に設けた洗浄ガイド体(5)に複数の洗浄ノズル(11)を備えた洗浄管(7)を取り付けたスクリュープレス(101)のスクリーン洗浄装置(1)において、
スクリーン(102)全長にわたって移動自在な洗浄ガイド体(5)と、
洗浄ガイド体(5)に係合自在な一対の洗浄管(7)と、
洗浄時に洗浄管(7)を吐出位置(P3)に位置させるとともに、脱水運転時に洗浄管(7)を離反位置(P4)に位置させるよう各洗浄管(7)を旋回させる洗浄管旋回装置(15)と、
を備えた
ことを特徴とするスクリュープレスのスクリーン洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄管旋回装置(15)は、
旋回駆動機(37)と、
一端を旋回駆動機(37)に接続し、他端を洗浄管(7)に接続した旋回軸(19)と、
洗浄管(7)と洗浄液供給配管(32)を連結する回転継手(29)と、
で構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のスクリュープレスのスクリーン洗浄装置。
【請求項3】
前記回転継手(29)を洗浄管(7)から側方に分岐して下方に曲折した連結洗浄管(9)と連結するとともに、旋回軸(19)を連結洗浄管(9)の曲折部に接続し、
洗浄管(7)が回転継手(29)の中心を支点に旋回する構成とした
ことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリュープレスのスクリーン洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒状のスクリーンに外方から洗浄液を噴射するスクリュープレスのスクリーン洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、円筒のスクリーン内にスクリュー羽根を巻き掛けたスクリュー軸を配設し、スクリュー軸を回転させながら外筒の始端部に供給した汚泥を搬送しつつ、ろ液をスクリーンから排出して外筒の終端部から脱水汚泥を取り出すスクリュープレスが固液分離機として用いられている。
【0003】
特許文献1には、洗浄管のノズルを円環状に配設し、洗浄水をスクリーンの外周に噴射してスクリーンを洗浄するスクリュープレスが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、非洗浄時に回転駆動装置にて下方の洗浄管の向きを変え、ノズルの閉塞を防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭63-11198号公報
【特許文献2】特開2021-62323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、常時スクリーンの下方に洗浄ノズルが位置しているため、スクリュープレスの脱水運転でスクリーンを透過したろ液中に混在する固形物やスクリーンを目抜けした汚泥により洗浄ノズルが目詰まりしやすい。目詰まりした洗浄ノズルを洗浄するためには洗浄管をスクリュープレス本体から取り外す必要があり、メンテナンス作業に手間を要していた。
【0007】
特許文献2は、非洗浄時に回転駆動装置を駆動して下方の洗浄管をスクリーンと反対方向に向けることで洗浄ノズルに固形物が堆積しないが、下方の洗浄管のみを回動させる構成であるため、スクリーン上部から下部にかけて半円状に形成している洗浄管には適用できない。
【0008】
本発明は、洗浄管を非洗浄時にスクリーンから離反する位置に回動させておくことで、洗浄ノズルの目詰まりを防止できるとともに、洗浄管を回動自在に構成したことで洗浄ノズルのメンテナンス作業を容易に行うことができるスクリュープレスのスクリーン洗浄装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、円筒状のスクリーン外方に設けた洗浄ガイド体に複数の洗浄ノズルを備えた洗浄管を取り付けたスクリュープレスのスクリーン洗浄装置において、スクリーン全長にわたって移動自在な洗浄ガイド体と、洗浄ガイド体に係合自在な一対の洗浄管と、洗浄時に洗浄管を吐出位置に位置させるとともに、脱水運転時に洗浄管を離反位置に位置させるよう各洗浄管を旋回させる洗浄管旋回装置と、を備えたことで非洗浄時に洗浄管をスクリーンから離反するように旋回させることができる。
【0010】
前記洗浄管旋回装置は、旋回駆動機と、一端を旋回駆動機に接続し、他端を洗浄管に接続した旋回軸と、洗浄管と洗浄液供給配管を連結する回転継手と、で構成されることで、洗浄管の旋回を安定して行うことができる。
【0011】
前記回転継手を洗浄管から側方に分岐して下方に曲折した連結洗浄管と連結するとともに、旋回軸を連結洗浄管の曲折部に接続し、洗浄管が回転継手の中心を支点に旋回する構成としたことで、旋回駆動機の動力を洗浄管に旋回力として伝えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、非洗浄時に洗浄管をスクリーンから離反する位置に旋回させておくことで、脱水運転時に排出されるろ液中のSS分等により洗浄ノズルが目詰まりすることを防止できる。また、洗浄管を人為的に回動させる必要がなく、作業員の手間を省くことができる。洗浄管を旋回可能に構成したことで、洗浄管をスクリュープレス本体から取り外すことなく容易に洗浄ノズルのメンテナンス作業が行える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るスクリュープレスの概略断面図である。
図2】本発明に係るスクリュープレスの洗浄装置の正面図である。
図3】本発明に係るスクリュープレスの洗浄装置の部分拡大図である。
図4】本発明に係るスクリュープレスの洗浄装置の側面図である。
図5】同じく、本発明に係るスクリュープレスの洗浄装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明に係るスクリュープレスの概略断面図である。
まず、本発明の実施形態に係るスクリーン洗浄装置1が使用されるスクリュープレス101について図1を参照しつつ説明する。
スクリュープレス101は、周部にろ過面を有するスクリーン102にスクリュー羽根103を巻き掛けたスクリュー軸104を内設している。スクリュー軸104は、汚泥の供給側からケーキの排出側に向かって拡径しており、スクリーン102とスクリュー軸104との間のろ過室105は供給側から排出側に向かって縮小している。
【0015】
スクリュープレス101の供給側における構成について説明する。スクリュープレス101は、スクリュー軸104に凝集スラリーの供給路が設けてあり、ろ過室105の始端部に供給孔106を開口して、スクリュー軸104の延設部と濃縮汚泥供給管(図示せず)が連結している。供給孔106からろ過室105内に圧入される濃縮汚泥がスクリュー軸104に巻き掛けたスクリュー羽根103の間から供給するように構成されており、凝集された軟弱な汚泥等の濃縮汚泥がスクリュー羽根103の影響を受けないように配設されている。
【0016】
スクリュープレス101の排出側における構成について説明する。スクリュープレス101は、スクリーン102の排出側に連結した回転板をフレーム108に支架してあり、スクリーン102に内設したスクリュー軸104にスクリュー駆動軸109が連結している。ろ過室105の排出口117に対設した背圧調整用のプレッサー115をフレーム108に配設した移動軸116に摺動自在に支架している。
【0017】
スクリュー軸104に連結したスクリュー駆動軸109は、フレーム108の架台110に設けた軸受111に軸支している。スクリュー駆動軸109に、スプロケット112が嵌着しており、フレーム108に載置するスクリュー駆動機113に連動連結する。スクリュー軸104のスクリュー駆動機113を作動させ、スクリュー軸104の供給孔106からろ過室105に濃縮汚泥を供給し、濃縮汚泥をスクリュー羽根103で移送しながら、スクリーン102からろ液を分離する。
【0018】
プレッサー115でろ過室105の排出口117の開口量を調節し、ろ過室105に背圧を加えながら固液分離を促進させて脱水ケーキを排出する。なお、スクリーン102の下方にろ液トラフ114が配設され、スクリュープレス101の終端部においてろ液トラフ114に隣接し、脱水ケーキを受溜するケーキ受槽が配設されている。また、排出側(P1)に図示するように、スクリーン102周囲にスクリーン洗浄装置1を設けている。
【0019】
ここで説明の便宜のために、スクリーン洗浄装置1(スクリュープレス101)における汚泥の供給側を前側、ケーキの排出側を後側とした水平な一方向を前後方向とし、前後方向に対して直交する水平な一方向を左右方向とし、前後方向と左右方向とに対して直交する方向を上下方向とする。
【0020】
スクリーン洗浄装置1は、図2で示すように、概ね環状に形成されており、この環を円筒状のスクリーン102が通り抜ける態様で、スクリュープレス101に設けられている。スクリーン洗浄装置1は、前後方向でスクリーン102の全長(P1からP2の間)にわたり移動できるようになっている。
【0021】
スクリーン洗浄装置1は、図2等で示すように、洗浄ガイド体5と洗浄管7を備えて構成されている。洗浄ガイド体5は、スクリュープレス101のスクリーン102から僅かに離れて、スクリーン102の外側に設けられている。
【0022】
洗浄管7は、洗浄ガイド体5に係合できる構成としている。洗浄管7には複数の洗浄ノズル11が設けられており、洗浄管7内を流れてきた洗浄液をスクリーン102に向けて吐出(噴射)するようになっている。
【0023】
スクリーン洗浄装置1は、洗浄管旋回装置15と連結されている。洗浄管旋回装置15は、洗浄管7を吐出位置P3(図2図4参照)から離反位置P4(図5参照)にかけて旋回させる機構を有している。
【0024】
洗浄管旋回装置15は、図2、3で示すように旋回駆動機37と旋回軸19と回転継手29から構成されており、上下方向に設置する回転継手29の中心軸C1を中心に、洗浄管7を旋回させることができる。
【0025】
図4で示すように吐出位置P3では、スクリーン102を洗浄するために、洗浄管7が洗浄ガイド体5に一体的に係合されており、スクリーン102に向けて洗浄ノズル11から洗浄液(図2参照)を吐出するようになっている。
【0026】
図5で示すように離反位置P4では、脱水運転時にスクリーン102から排出されるろ液中の懸濁物によって洗浄ノズル11が目詰まりすることを防ぐために、洗浄管7を旋回させて洗浄ノズル11をスクリーン102から離反させている。離反位置P4に旋回可能としたことで、洗浄ノズル11が閉塞した際、洗浄ノズル11を離反位置P4に位置する洗浄管7より取り外しできるため、ノズルの掃除等、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0027】
また、スクリーン洗浄装置1には、洗浄ガイド体移動部17が設けられている(図1図2参照)。洗浄ガイド体移動部17は、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で、洗浄ガイド体5を洗浄管7とともにスクリーン102の中心軸の延伸方向(前後方向)で移動させるようになっている。すなわち、洗浄ガイド体移動部17は、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で、スクリーン洗浄装置1を、図1に実線で示す位置(後端位置)P1と二点鎖線で示す(前端位置)位置P2との間で移動させるようになっている。
【0028】
洗浄ガイド体移動部17によって洗浄ガイド体5及び洗浄管7が移動をしているときに洗浄ノズル11から洗浄液を吐出してスクリーン102を洗浄するようになっている。スクリーン102を洗浄しているときには、図2で示すように、複数の洗浄ノズル11の洗浄液の吐出口のそれぞれは、スクリーン102から僅かに離れてスクリーン102に対向している。また、スクリーン102を洗浄するときには、各洗浄ノズル11の洗浄液の吐出口のそれぞれとスクリーン102との距離(スクリーン102の径方向での距離)の値が、一定になっている。
【0029】
スクリーン洗浄装置1では、洗浄管7が洗浄ガイド体5に対して旋回をするときおよび洗浄管7が離反位置P4にあるときには、洗浄ガイド体移動部17によって洗浄ガイド体5と洗浄管7とが前後方向で所定の箇所に位置している。前後方向で所定の箇所とは、たとえば、後端の位置P1(図1参照)である。
【0030】
洗浄管7は、半円弧状(半円弧よりの僅かに短い円弧状)に形成されている。また、上下方向で、洗浄管7の上端がスクリーン102よりも上側に位置しており、洗浄管7の下端がスクリーン102よりも下側に位置している。さらに、上下方向で、洗浄管7の中央部とスクリーン102の中央部との位置がお互いに一致している。
【0031】
洗浄ガイド体5は、図2に示すように、半円弧状に形成されて一対で設けられており、一対の洗浄ガイド体5(5A、5B)をお互いに接合することで、一対の洗浄ガイド体5が円環状になっている。
【0032】
一対の洗浄ガイド体5の接合部位21のうちの一方の接合部位21Aが洗浄ガイド体5の上端部に位置している。一対の洗浄ガイド体5の接合部位21のうちの他方の接合部位21Bが洗浄ガイド体5の下端部に位置している。
【0033】
洗浄管7も一対で設けられており、一対の洗浄管7が吐出位置P3にあるときには、図2で示すように、前後方向で見て、一対の洗浄管7の円弧のそれぞれが、一対の洗浄ガイド体5の円弧のそれぞれに重なっている。
【0034】
前後方向で見ると、円環状の一対の洗浄ガイド体5(5A、5B)の円の中心と、スクリーン102の円の中心とがお互いが一致している。また、一対の洗浄管7が吐出位置P3にある状態を前後方向で見ると、一対の洗浄管7の円弧の中心のそれぞれと、スクリーン102の円周の中心とはお互いが一致している。
【0035】
洗浄ガイド体移動部17は、図2で示すように、レール部材23と洗浄ガイド体支持部材25とを備えて構成されている。レール部材23は、洗浄ガイド体5の上側で、洗浄ガイド体5から離れて前後方向に延びている。
【0036】
洗浄ガイド体支持部材25の下端部が洗浄ガイド体5に一体的に設けられており、洗浄ガイド体支持部材25の上側の部位が洗浄ガイド体5から上側に突出している。
【0037】
洗浄ガイド体支持部材25の上端部がレール部材23に係合することで、洗浄管7が吐出位置P3にある状態で洗浄ガイド体5と洗浄管7とが、吊り下げられた状態で、スクリーン102の中心軸の延伸方向(前後方向)で移動できるように構成されている。
【0038】
洗浄管旋回装置15について説明する。図3で示すように、洗浄管7の側方から分岐して下方に曲折した連結洗浄管9が、回転継手29の上部に連結されている。連結洗浄管9の曲折部には旋回軸19を接続し、旋回軸19が回転継手29の中心軸C1を支点に回転できるようになっている。旋回軸19は洗浄ガイド体5に支持部材28で適宜固定される。支持部材28の内部には軸受を備えることで旋回軸19を回転可能に構成している。
【0039】
回転継手29の下部には洗浄液供給配管32が接続されている。洗浄液供給配管32は固定部材27にて洗浄ガイド体5に固定されており、旋回軸19が回転している場合においても一切回転しないよう構成される。
【0040】
回転継手29は、例えばカプリングであり、内部を流れる流体が外部に漏洩することはない。スクリーン102を洗浄する際には、脱水機内に供給された洗浄液が下部洗浄液供給配管32、回転継手29、連結洗浄管9の順に運ばれて洗浄管7に導入される。
【0041】
旋回軸19の上端は、例えばユニバーサルジョイントのような自在継手部材33と旋回用駆動軸35を連結していくことで回転軸方向を変え、洗浄ガイド体移動部17の上部に載置された旋回駆動機37に接続される。旋回駆動機37からの動力を受けて旋回軸19が旋回中心軸C1にて回転し、旋回軸19に接続される連結洗浄管9が洗浄管7と共に旋回する。これにより、洗浄管7を旋回させることができる。なお、一対の旋回軸19、19にそれぞれ旋回駆動機37、37を接続して旋回軸19を回転させてもよい。
【0042】
本発明の実施例では上述した構成によって洗浄管7を旋回させているが、その他の機構を用いて洗浄管7を旋回させてもよい。また、本実施形態では洗浄管7の支持及び旋回を連結洗浄管9のみで行っているが、別途部材を用いてもよく、この形態に限定されない。
【実施例0043】
以下、本発明の実施例を図1図5に基づいて説明する。
<脱水工程>
洗浄ガイド体移動部17により洗浄ガイド体5を特定の位置で停止させた後、洗浄管7を離反位置P4に旋回させる。この状態で脱水運転を行うことでスクリーン102から分離排出されるろ液が洗浄管7の洗浄ノズル11に付着することを防止できる。
【0044】
<洗浄工程>
洗浄管7を吐出位置P3に旋回させた状態で、洗浄管7が一体的に係合された洗浄ガイド体5を洗浄ガイド体移動部17によりスクリーン102の全長にかけて移動させる。この時、洗浄管7からスクリーン102へ洗浄液を噴射してスクリーン102に付着した汚れを剥離させ、スクリーン102の目詰まりを解消する。洗浄完了後は再度洗浄管7を離反位置P4に旋回させる。
【0045】
<点検工程>
洗浄ガイド体移動部17を停止させて、洗浄管7を離反位置P4まで旋回させる。この時、洗浄ガイド体移動部17の停止位置を脱水機枠側部のカバー(図示しない)を取り外すことができる位置とすることで、洗浄管7や洗浄ノズル11の点検・交換を容易に行える。
【0046】
なお、本発明は、洗浄管の旋回を各工程の初期に自動で行うものであるが、状況に応じて手動で行ってもよい。
【0047】
また、洗浄管7を任意の角度に旋回させて洗浄ガイド体移動部17を走行させるようにすれば、洗浄ノズル11の洗浄面が多方向に広がるため、あらゆる方向に洗浄液を噴射することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実
施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。また、本発明の洗浄装置は、スクリュープレスのみならず、ドラム型濃縮機など、円筒状のスクリーンを備える固液分離装置の洗浄に利用できる。
【符号の説明】
【0049】
1 スクリーン洗浄装置
5 洗浄ガイド体
7 洗浄管
9 連結洗浄管
11 洗浄ノズル
15 洗浄管旋回装置
19 旋回軸
29 回転継手
32 洗浄液供給配管
37 旋回駆動機
101 スクリュープレス
102 スクリーン
P3 吐出位置
P4 離反位置
図1
図2
図3
図4
図5