(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041154
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】アウトリガー付きボルト緊解装置
(51)【国際特許分類】
E01B 29/28 20060101AFI20240319BHJP
【FI】
E01B29/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145804
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】390041379
【氏名又は名称】株式会社山崎歯車製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121496
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 重雄
(72)【発明者】
【氏名】山崎 清水
【テーマコード(参考)】
2D057
【Fターム(参考)】
2D057BA29
(57)【要約】
【課題】軌間が変更した場合でも容易に対応することができ、かつ、アウトリガーの着脱作業に手間がかからないアウトリガー付きボルト緊解装置を提供する。
【解決手段】一方のレールR上を走行する台車11上にレール締結装置のボルトやナットの締結および緩解等の緊解作業を行う緊解装置本体12と、緊解装置本体12の台車11の側面に連結され、他方のレールR’上を走行するアウトリガー本体13とを備え、アウトリガー本体13は、台車11の側面に固定される基部と、基部に対し着脱可能に固定された大径ロッド部13aと、大径ロッド部13aに対し伸縮可能に取り付けられた小径ロッド部13bと、小径ロッド部13b先端に設けられ、他方のレールR’上を転動するアウトリガー用車輪13jとを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方のレール上を転動する台車用車輪が設けられた台車と、
その台車に設けられ、レール締結装置のボルトやナットの締結および緩解等の緊解作業を行う緊解装置本体と、
前記台車の側面に連結され、他方のレール上を転動するアウトリガー用車輪が設けられたアウトリガー本体とを備え、
前記台車の側面には、前記アウトリガー本体を取付けるためのアウトリガー取付軸が設けられている一方、
前記アウトリガー本体は、
前記アウトリガー取付軸に取付けられ、中空部を有すると共に、その先端外周にはネジ部を有するコレットが設けられた大径ロッド部と、
前記大径ロッド部の中空部に挿入され、前記大径ロッド部に対し伸縮可能に設けられると共に、その先端部には前記アウトリガー用車輪が回転可能に設けられた小径ロッド部と、
前記大径ロット部先端外周のコレットのネジ部に螺合し、回転することにより前記コレットを窄ませて前記大径ロット部先端に前記小径ロッド部を固定させる固定ナットとを有することを特徴とするアウトリガー付きボルト緊解装置。
【請求項2】
請求項1記載のアウトリガー付きボルト緊解装置において、
前記台車用車輪は、両端部にそれぞれツバ部が設けられた両ツバ付き車輪である一方、
前記アウトリガー用車輪は、両端部にそれぞれツバ部が設けられてなく、レールの頭部の幅よりも幅が大きい円筒状または円柱状のツバ無し車輪であることを特徴とするアウトリガー付きボルト緊解装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のアウトリガー付きボルト緊解装置において、
前記アウトリガー取付軸における前記大径ロッド部側には、前記大径ロッド部に挿入して連結される挿入連結部が設けられている一方、
前記大径ロッド部における前記アウトリガー取付軸側には、前記アウトリガー取付軸の挿入連結部が挿入される連結部が設けられ、その連結部の側面には連結用鋼球が嵌る鋼球出没孔が設けられていると共に、その連結部の外周に当該大径ロッド部の長手方向にスライドし、かつ、内側に鋼球押出し傾斜面が設けられ、その鋼球押出し傾斜面によって前記連結用鋼球を常時、前記連結部の中心に向かって押し出すスリーブが設けられ、
前記アウトリガー取付軸の挿入連結部には、前記連結用鋼球が嵌る嵌合部が設けられ、
前記スリーブをスライドさせることによって前記アウトリガー取付軸に対し前記大径ロッド部が着脱可能に取り付けられることを特徴とするアウトリガー付きボルト緊解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール締結装置のボルトやナットを緊解するボルト緊解装置本体が一方のレール上を走行する一方、他方のレール上を転動するアウトリガー用車輪が設けられたアウトリガー本体を備えたアウトリガー付きボルト緊解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レール締結装置のボルトやナットを緊解するボルト緊解装置として、ボルト緊解装置本体にアウトリガー本体を設けたアウトリガー付きボルト緊解装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
アウトリガー付きボルト緊解装置では、レール締結装置のボルトやナットを緊解するボルト緊解装置本体が設けられた台車の前後にはそれぞれ一方のレール上を転がる前輪および後輪が設けられている一方、その台車の側面には他方のレール上を転がるアウトリガー用車輪が設けられたアウトリガー本体が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献1のアウトリガー付きレール緊解装置では、アウトリガーの長さを調整できないため、軌間であるレール間の間隔が変更すると使用することができないという問題があった。
【0005】
そのため、例えば、軌間が1435mmの新幹線と軌間が1067の在来線用にそれぞれ専用のボルト緊解装置を用意する必要があり、レールの管理を行う会社としては、軌間に応じてボルト緊解装置を用意する必要があり、コストがかかるという問題があった。
【0006】
また、この特許文献1のアウトリガー付きレール緊解装置のアウトリガーの車輪は、ツバ付きの車輪であるため、レールが交差した分岐する分岐器等においてレールの軌間が変更するだけでなく、トングレール(図示せず。)やガードレール(図示せず。)、ノーズレール(図示せず。)等の主レール以外の補助レールに車輪のツバが干渉してしまい、使用できない場合があるという問題もあった。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、第1には、軌間が変更した場合でも容易に対応することができ、第2には、レールの分岐器等であっても問題なくボルトを緊解することができるアウトリガー付きボルト緊解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明に係るアウトリガー付きボルト緊解装置では、一方のレール上を転動する台車用車輪が設けられた台車と、その台車に設けられ、レール締結装置のボルトやナットの締結および緩解等の緊解作業を行う緊解装置本体と、前記台車の側面に連結され、他方のレール上を転動するアウトリガー用車輪が設けられたアウトリガー本体とを備え、前記台車の側面には、前記アウトリガー本体を取付けるためのアウトリガー取付軸が設けられている一方、前記アウトリガー本体は、前記アウトリガー取付軸に取付けられ、中空部を有すると共に、その先端外周にはネジ部を有するコレットが設けられた大径ロッド部と、前記大径ロッド部の中空部に挿入され、前記大径ロッド部に対し伸縮可能に設けられると共に、その先端部には前記アウトリガー用車輪が回転可能に設けられた小径ロッド部と、前記大径ロット部先端外周のコレットのネジ部に螺合し、回転することにより前記コレットを窄ませて前記大径ロット部先端に前記小径ロッド部を固定させる固定ナットとを有することを特徴とする。
また、本発明に係るアウトリガー付きボルト緊解装置は、前記台車用車輪は、両端部にそれぞれツバ部が設けられた両ツバ付き車輪である一方、前記アウトリガー用車輪は、両端部にそれぞれツバ部が設けられてなく、レールの頭部の幅よりも幅が大きい円筒状または円柱状のツバ無し車輪であることも特徴とする。
また、本発明に係るアウトリガー付きボルト緊解装置は、前記アウトリガー取付軸における前記大径ロッド部側には、前記大径ロッド部に挿入して連結される挿入連結部が設けられている一方、前記大径ロッド部における前記アウトリガー取付軸側には、前記アウトリガー取付軸の挿入連結部が挿入される連結部が設けられ、その連結部の側面には連結用鋼球が嵌る鋼球出没孔が設けられていると共に、その連結部の外周に当該大径ロッド部の長手方向にスライドし、かつ、内側に鋼球押出し傾斜面が設けられ、その鋼球押出し傾斜面によって前記連結用鋼球を常時、前記連結部の中心に向かって押し出すスリーブが設けられ前記アウトリガー取付軸の挿入連結部には、前記連結用鋼球が嵌る嵌合部が設けられ、前記スリーブをスライドさせることによって前記アウトリガー取付軸に対し前記大径ロッド部が着脱可能に取り付けられることも特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るアウトリガー付きボルト緊解装置は、緊解装置本体が搭載された台車の側面には、アウトリガー本体を取付けるためのアウトリガー取付軸が設けられ、アウトリガー本体は、アウトリガー取付軸に対し着脱可能に連結される大径ロッド部と、大径ロッド部の中空部に挿入され、大径ロッド部に対し伸縮可能に設けられる小径ロッド部と、大径ロット部先端に小径ロッド部を固定させる固定ナットと、他方のレール上を転動するアウトリガー用車輪とを有することを第1の特徴とする。
そのため、アウトリガー本体は軌間方向に対し伸縮可能となるため、例えば、在来線や新幹線等のように軌間が変更した場合でも容易に対応することができ、1台のアウトリガー付きボルト緊解装置のみで対応することが可能となる。
また、本発明に係るアウトリガー付きボルト緊解装置では、アウトリガー用車輪は両端部にそれぞれツバ部が設けられてなく、レールの頭部の幅よりも幅が大きい円筒状または円柱状のツバ無し車輪とする第2の特徴により、レールの分岐器等のように軌間の変更が大きかったり、主レール以外のガードレールやトングレール等の補助レールと干渉することなくボルトを緊解することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置全体の斜視図である。
【
図2】本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置全体の平面図である。
【
図3】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置の正面図、右側面図である。
【
図4】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を構成する大径ロッド部の先端部と、基端部の要部拡大断面図である。
【
図5】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を構成する小径ロッド部の大径ロッド部側先端と、アウトリガー用車輪を含むアウトリガー用車輪側先端のアウトリガー用車輪の要部拡大断面図である。
【
図6】(a)~(c)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を構成する大径ロッド部の先端部に装着し、その回転によりコレットを窄ませて小径ロッド部を固定する固定ナットの左側面図、断面図、右側面図である。
【
図7】(a)~(c)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を構成する大径ロッド部の先端部に装着し、固定ナットの回転によって先端を窄ませて小径ロッド部を固定するコレットの左側面図、断面図、右側面図である。
【
図8】本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置の大径ロッド部と小径ロッド部の連結部分(継ぎ目部分)の要部拡大断面図である。
【
図9】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を軌間1435mmの新幹線のレールに合わせて伸長させた状態と、軌間1067mmの在来線のレールに合わせて収縮させた状態を示す図である。
【
図10】本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を台車に連結するアウトリガー取付軸と大径ロッド部とが連結状態の要部拡大断面図である。
【
図11】(a)~(c)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー本体を構成する大径ロッド部のアウトリガー取付軸側に装着するスリーブの断面図、左側面図、右側面図である。
【
図12】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー取付軸と大径ロッド部とを連結する直前の状態を示す要部断面図、その状態においてスリーブをスライドさせた状態を示す要部断面図である。
【
図13】(a),(b)それぞれ本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置のアウトリガー取付軸と大径ロッド部とをスリーブをスライドさせた状態で連結した状態を示す要部断面図、スリーブから手を離してアウトリガー取付軸と大径ロッド部との連結を固定した状態を示す要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、下記に説明する実施形態は、あくまで、本発明の一例であり、本発明は、下記に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で適宜改変可能である。
【0012】
<実施形態に係るアウトリガー付きボルト緊解装置1の構成>
実施形態に係るアウトリガー付きボルト緊解装置1は、台車11と、緊解装置本体12と、アウトリガー本体13等を備えている。
【0013】
<台車11>
台車11は、
図1~
図3に示すように、その上面側に緊解装置本体12を搭載して一方のレールR上を走行するもので、ほぼ直方体状の台車本体11aの前後両側にそれぞれレールRの頭部の幅に応じたツバ部が両側に設けられた両ツバ付き車輪11b,11cを備えて構成されている。
【0014】
台車本体11aの左右両側には、それぞれ、
図10に示すようにアウトリガー本体13を着脱可能に取付けるためのアウトリガー取付軸11a2,11a2(
図10参照。)が設けられていると共に、アウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21には、後述するず10等に示すように「連結用鋼球13i,13iが嵌る鋼球用嵌合部11a21aが設けられている。
【0015】
<緊解装置本体12>
緊解装置本体12は、
図1~
図3に示すように、台車11上に設けられ、両側のレールR,R’をマクラギMに固定する板バネ等のレール押え金具2aを締結するボルト2bやナット2cの締結および緩解等の緊解作業を行うもので、レールRを跨いで両側のレール締結装置2のボルト2bやナット2cの緊解作業を同時に行えるように2台のレンチユニット12a,12aをそれぞれ単独で昇降機構部12bによって昇降させてレール締結装置2の緊解作業を行う2頭式のボルト緊解装置で構成されており、ほぼ特開2022-84036号公報に開示されたレール押えボルトの緊解装置と同じ構成であるため簡単に説明する。尚、
図1~
図3では、マクラギMは一部のみを図示している。
【0016】
(レンチユニット12a)
レンチユニット12aは、特開2022-84036号公報に開示されたレンチユニットとほぼ同様に構成されており、
図1~
図3に示すように既製品で着脱可能な充電式バッテリ12a2がハンドル部12a6後端に着脱可能に装着して電源として使用する携帯型のインパクトレンチ12a1と、そのインパクトレンチ12a1を上方から下向きに挿入し、インパクトレンチ12a1のソケット(内部ソケット)12a3に連結されて回転駆動力を下部に突出したレンチ軸12a4及びレンチソケット12a5に出力するように構成されている。
【0017】
(昇降機構部12b)
昇降機構部12bも特開2022-84036号公報に開示されたレール押えボルトの緊解装置の昇降ガイドとほぼ同じ構成で、簡単に説明すると、昇降機構部12bの本体フレームは、レンチユニット12aを取付けるスライダ12b1を取付けた上部のガイドケース12b2と、このガイドケース12b2と一体的に接続される下部の支持ケース12b3とを備えて構成され、ガイドケース12b2内にはスプリング(図示せず。)が格納されている。
【0018】
そのため、レンチユニット12aはスライダ12b1に下向きに取付けられることにより、インパクトレンチ12a1のハンドル12a6を把持してスライダ12b1と共に、昇降機構部12bに沿ってその背面側で弾力的に押下方向にスライド操作することができ、押下方向の力を解除すると、ガイドケース12b2内のスプリング(図示せず。)の弾力により上限位置まで上昇復帰する。尚、昇降機構部12bは、モータ(図示せず。)等によりレンチユニット12aを電動で昇降するように構成しても勿論良い。
【0019】
(アウトリガー本体13)
アウトリガー本体13は、台車本体11aの左右両側にそれぞれ設けられたアウトリガー取付軸11a2,11a2に着脱可能に連結され、
図1~
図3に示す場合は台車11が走行するレールRとは反対側の他方のレールR’上を転動するアウトリガー用車輪13jを有するもので、大径ロッド部13aと、小径ロッド部13bと、固定ナット13cと、コレット13dと、抜け止め栓13eと、スリーブ13fと、圧縮バネ13gと、バネ押え円環板13hと、連結用鋼球13i,13iと、アウトリガー用車輪13j等を備えて構成される。
【0020】
(大径ロッド部13a)
大径ロッド部13aは、
図10~
図13等に示すようにアウトリガー取付軸11a2,11a2に対し着脱可能に連結され、かつ、小径ロッド部13bが伸縮できるように中空部13a1を有して構成される。
【0021】
大径ロッド部13aの先端部側である小径ロッド部13b側には、外周面にネジ部13d3を有するコレット13d(
図7(a)~(c)参照。)を取付けるため、
図4(a)に示すようにコレット取付け孔13a2が設けられている。
【0022】
その一方、大径ロッド部13aの基端部側であるアウトリガー取付軸11a2,11a2側には、
図4(b)等に示すようにアウトリガー取付軸11a2,11a2に取付けるためのアウトリガー側連結栓13a3が設けられている。
【0023】
アウトリガー側連結栓13a3は、
図4(b)等に示すように大径ロッド部13aの中空部13a1に嵌入される嵌入部13a31と、大径ロッド部13aの基端部から突出してアウトリガー取付軸11a2,11a2が挿入される連結用中空部13a32aを有する連結部13a32等を有しており、連結部13a32には外部(外周側)から連結用中空部13a32aにまで達する一対の鋼球出没孔13a32b,13a32bを有しており、その一対の鋼球出没孔13a32b,13a32bにそれぞれ連結用鋼球13i,13iを出没自在に収納して構成されている。
【0024】
また、連結部13a32の外周には、バネ押え板嵌合溝13a32dが設けられ、そのバネ押え板嵌合溝13a32dには後述する
図10等に示すように圧縮バネ13gの反対側を押えるバネ押え円環板13hが嵌めて設けられており、後述する
図11(a)~(c)に示すように当該大径ロッド部13aの長手方向にスライドし、かつ、内側に鋼球押出し傾斜面13f1が設けられ、その鋼球押出し傾斜面13f1と圧縮バネ13gおよびバネ押え円環板13h(
図10等参照。)によって連結用鋼球13i,13iを常時、連結部13a32の中心方向に向かって押し出すスリーブ13fが装着される。
【0025】
(小径ロッド部13b)
小径ロッド部13bは、後述する
図8に示すように大径ロッド部13aの中空部13a1に挿入され、大径ロッド部13aに対し伸縮可能に設けられるもので、大径ロッド部13aと同様に中空部13b1を有すると共に、その先端部には
図5(a)に示すように抜け止め栓13eが装着されている。
【0026】
抜け止め栓13eは、小径ロッド部13bの中空部13b1に嵌入される嵌入部13e1と、小径ロッド部13b先端から突出して後述するように大径ロッド部13a先端内側に当接して抜け止め機能を発揮する抜け止め部13e2等を有する。
【0027】
また、小径ロッド部13bの先端側には、
図5(b)に示すように車輪支持軸13b2が設けられ、アウトリガー用車輪13jを回転可能に支持している。
【0028】
(固定ナット13c)
固定ナット13cは、
図6(a)~(c)に示すようにその内周面13c1に大径ロッド部13aに装着されたコレット13d(
図7参照。)外周のネジ部13d3に螺合する雌ネジ部13c2が設けられていると共に、先端部にはコレット13dのチャック部13d4のコレット側傾斜面13d41を押圧してそのチャック部13d4を窄ませ、内径を小さくさせて小径ロッド部13bを固定するナット側傾斜面13c3が設けられている。
【0029】
(コレット13d)
コレット13dは、後述する
図8に示すように大径ロッド部13a先端の中空部13a1に装着されて、固定ナット13cの回転によって小径ロッド部13bを固定するもので、
図7(a)~(c)に示すように構成されている。
【0030】
つまり、コレット13dは、筒状のコレット本体13d1と、コレット本体13d1後端部をU字形状にカットする共にコレット本体13d1の外周面より突出させて、大径ロッド部13a先端のコレット取付け孔13a2に嵌合する嵌合用突出部13d2と、コレット本体13d1の外周面に設けられ、固定ナット13c内周面の雌ネジ部13c2に螺合する雄ネジ部13d3と、コレット本体13d1先端の外周面にその軸方向に切込み入れて複数(ここでは、例えば、8個とする。)設けられたチャック部13d4等を備えている。
【0031】
そして、複数のチャック部13d4の先端部には、固定ナット13c先端のナット側傾斜面13c3が当接して中心に向かって押圧して小径ロッド部13bを固定するコレット側傾斜面13d41が設けられている。
【0032】
そのため、固定ナット13cを回転させて固定ナット13cが大径ロッド部13a基部側にスライドすると、固定ナット13cのナット側傾斜面13c3がコレット13dのチャック部13d4のコレット側傾斜面13d41を押圧しチャック部13d4を窄ませ内径を小さくさせて小径ロッド部13bを固定することができるのに対し、固定ナット13cを逆回転させて固定ナット13cが大径ロッド部13a先端側にスライドすると、固定ナット13cのナット側傾斜面13c3がコレット13dのチャック部13d4のコレット側傾斜面13d41の押圧を解除してチャック部13d4を緩め内径を大きくさせて小径ロッド部13bの固定を解除し、小径ロッド部13bをフリーに(開放)する。
【0033】
(抜け止め栓13e)
抜け止め栓13eは、
図5(a)や
図8に示すように小径ロッド部13bの中空部13b1に挿入して嵌合される挿入嵌合部13e1と、大径ロッド部13aの中空部13a1の内径と同じ外径を有し、小径ロッド部13b先端から突出する抜け止め部13e2とを有する。
【0034】
そのため、大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを最大限、伸ばしても、抜け止め栓13eの抜け止め部13e2がコレット13d(
図7(a)~(c)参照。)の後端部に当接して、大径ロッド部13aから小径ロッド部13bが脱落することを容易かつ確実に防止することができる。
【0035】
(スリーブ13f)
スリーブ13fは、
図11(a)~(c)に示すように構成され、内側面に鋼球押出し傾斜面13f1が設けられていると共に、圧縮バネ13gが収納されるバネ収納溝13f2が設けられている。
【0036】
そのため、スリーブ13fは、鋼球押出し傾斜面13f1と圧縮バネ13gおよびバネ押え円環板13h(
図10等参照。)によって連結用鋼球13i,13iを常時、連結部13a32の中心方向に向かって押し出して、大径ロッド部13aの基部側をアウトリガー取付軸11a2,11a2に着脱可能に連結する機能を有している。
【0037】
(圧縮バネ13g)
圧縮バネ13gは、コイル状のスプリングであって、
図10に示すようにスリーブ13fのバネ収納溝13f2に収納され、バネ押え円環板13hとの間でスリーブ13fを常時、大径ロッド部13aの方へ付勢するものである。
【0038】
(バネ押え円環板13h)
バネ押え円環板13hは、アウトリガー側連結栓13a3のバネ押え板嵌合溝13a32d(
図4(b)参照。)に装着して、圧縮バネ13gをスリーブ13fとの間で挟むリングである。
【0039】
(連結用鋼球13i,13i)
連結用鋼球13i,13iは、アウトリガー側連結栓13a3の鋼球出没孔13a32b,13a32bに格納されて外側または連結用中空部13a32aへ突出して大径ロッド部13aの基部側をアウトリガー取付軸11a2,11a2に連結するものである。
【0040】
(アウトリガー用車輪13j)
アウトリガー用車輪13jは、小径ロッド部13b先端の車輪支持軸13b2にベアリング13j1,13j1等を介して回転可能に取り付けられ、台車11が一方のレールR上を走行する場合、反対側となる他方のレールR’上を転動する車輪であって、台車11の前後の両ツバ付き車輪11b,11cとは異なり、
図5(b)に示すように円筒状または円柱状のツバ無し車輪であって、その幅W1をレールRの頭部の幅W2より大きく構成している。例えば、アウトリガー用車輪13jの幅W1は、レールRの頭部の幅W2が65mmの場合、W2の3倍程度である200mm程度としている。
【0041】
アウトリガー用車輪13jを円筒状または円柱状のツバ無し車輪とした理由は、緊解装置本体12が搭載された台車11側の車輪は、両ツバ付き車輪11b,11cであるため、台車11側の脱輪は両ツバ付き車輪11b,11cで防止できる一方、アウトリガー本体13はあくまで台車11に連結され、台車11に追従して他方のレールR’上を走行するに過ぎず、ツバ無し車輪で全く問題ないからであり、また軌間が徐々に拡がり、またガードレール(図示せず。)やノーズレール(図示せず。)、ウイングレール(図示せず。)等が存在するレールの分岐箇所等における軌間の変更や主レール以外の補助レール等を考慮すると、例えば、ツバ無し車輪でその幅W1をレールRの頭部の幅W2の3倍程度以上とすることにより大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを伸縮させなくてもほぼ対応できるからである。
【0042】
<アウトリガー本体13の伸縮および取付け>
次に、以上のように構成された実施形態に係るアウトリガー付きボルト緊解装置1におけるアウトリガー本体13の伸縮および取付けについて説明する。
【0043】
(アウトリガー本体13の伸縮)
アウトリガー本体13を伸縮させる場合、つまり大径ロット部13aに対し小径ロッド部13bをスライドさせる場合には、固定ナット13cを大径ロッド部13aの基部側から離れるように回転させる。
【0044】
すると、大径ロッド部13aの基部から遠ざかると、固定ナット13cのナット側傾斜面13c3がコレット13dのチャック部13d4のコレット側傾斜面13d41を開放しチャック部13d4を拡げさせて緩むため、小径ロッド部13bをフリーにすることができる。
【0045】
そして、作業員が大径ロット部13aに対し小径ロッド部13bをスライドさせアウトリガー本体13を伸縮させた後、固定ナット13cを大径ロッド部13aの基部側に近付くように回転させると、固定ナット13cのナット側傾斜面13c3がコレット13dのチャック部13d4のコレット側傾斜面13d41を押圧しチャック部13d4を窄ませ内径を小さくさせて小径ロッド部13bを固定して、アウトリガー本体13を任意の長さに伸縮させて固定することができる。
【0046】
そのため、
図9(a)に示すように例えば軌間が1435mmの新幹線のレールR,R’のレール締結装置2のボルト2bやナット2cの緊解作業を行う場合でも、
図9(b)に示すように軌間が1067mmの在来線13のレールR,R’のレール締結装置2のボルト2bやナット2cの緊解作業を行う場合でも、アウトリガー本体13を伸縮させることによって対応することが可能となり、コストを低減することができると共に、使用勝手を向上させることができる。
【0047】
尚、小径ロッド部13bの中空部13b1には、抜け止め栓13eが設けられており、小径ロッド部13b先端から大径ロッド部13aの中空部13a1の内径と同じ外径を有する抜け止め部13e2が突出しているため、大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを最大限、伸ばしても、抜け止め栓13eの抜け止め部13e2がコレット13d(
図7(a)~(c)参照。)の後端部に当接して、大径ロッド部13aから小径ロッド部13bが脱落することを容易かつ確実に防止することができ、この点でも使用勝手を向上させることができる。
【0048】
また、小径ロッド部13bに回転可能に取り付けられたアウトリガー用車輪13jは、レールRの頭部の幅よりも幅が大きい円筒状または円柱状のツバ無し車輪であるため、分岐箇所等において軌間が大きく変更したり、ガードレール(図示せず。)やノーズレール(図示せず。)、ウイングレール(図示せず。)等の主レール以外の補助レール等が存在する場合でも、大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを伸縮させないで対応することが可能となり、この点でもボルトの緊解作業の作業効率を向上させることができる。
【0049】
(台車11へのアウトリガー本体13の取付け)
アウトリガー本体13を台車11に装着していない場合は、
図12(a)に示すように圧縮バネ13gによってスリーブ13fが常時、大径ロッド部13aに近付くように押圧されているため、連結用鋼球13i,13iは鋼球押出し傾斜面13f1によってアウトリガー側連結栓13a3の鋼球出没孔13a32b,13a32bで連結用鋼球13i,13iを押圧してその一部を連結用中空部13a32aへ突出させている。
【0050】
そのため、
図12(a)に示す状態では、連結用鋼球13i,13iが連結用中空部13a32aへ突出しているので、大径ロッド部13aをアウトリガー取付軸11a2,11a2に連結できない。
【0051】
そこで、
図12(b)に示すように作業員等が圧縮バネ13gの圧縮力に対向してスリーブ13fを大径ロッド部13aから離れるようにスライドさせると、
図12(a)に示す場合よりも鋼球押出し傾斜面13f1の内径が大きくなるため、鋼球出没孔13a32b,13a32bで連結用鋼球13i,13iが連結用中空部13a32aから引っ込み突出しない状態となる。
【0052】
そのため、
図13(a)に示すようにスリーブ13fを大径ロッド部13aから離れるようにスライドさせた状態で大径ロッド部13aのアウトリガー側連結栓13a3の連結用中空部13a32aにアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21を差し込むと、アウトリガー側連結栓13a3の連結用中空部13a32aにアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21を差し込むことが可能となるので、連結用鋼球13i,13iがアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21の鋼球用嵌合部11a21aに到達するまでアウトリガー本体13aの大径ロッド部13aをアウトリガー取付軸11a2,11a2に差し込む。
【0053】
そして、
図13(a)に示すように連結用鋼球13i,13iがアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21の鋼球用嵌合部11a21aに到達し、作業員がスリーブ13fから手を離すと、
図13(b)に示すように圧縮バネ13gの圧縮力によってスリーブ13fが大径ロッド部13aに近付くようにスライドし、連結用鋼球13i,13iはスリーブ13f内側の鋼球押出し傾斜面13f1によって押圧され、アウトリガー側連結栓13a3の鋼球出没孔13a32b,13a32bで連結用中空部13a32aへ突出して連結用鋼球13i,13iの一部がアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21の鋼球用嵌合部11a21aに嵌合することになる。
【0054】
これにより、アウトリガー本体13aの大径ロッド部13aを台車11のアウトリガー取付軸11a2,11a2に取付けることができる。
【0055】
(台車11からのアウトリガー本体13の取外し)
これに対し、台車11のアウトリガー取付軸11a2,11a2からアウトリガー本体13aを取り外す場合には、取付ける場合と同様に、作業員等が圧縮バネ13gの圧縮力に対向してスリーブ13fを大径ロッド部13aから離れるようにスライドさせる。すると、
図12(b)に示すように鋼球押出し傾斜面13f1の内径が大きくなるため、鋼球出没孔13a32b,13a32bで連結用鋼球13i,13iが連結用中空部13a32aから引っ込ませた状態にして作業を行なう。
【0056】
<本発明に係る実施形態に係るアウトリガー付きボルト緊解装置1のまとめ>
以上説明したように、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1は、緊解装置本体12が搭載された台車11の両側にそれぞれアウトリガー本体13を取付けるためのアウトリガー取付軸11a2,11a2を設け、アウトリガー本体13は、アウトリガー取付軸11a2,11a2に対し着脱可能に装着される大径ロッド部13aと、大径ロッド部13aの中空部131に挿入され、大径ロッド部13aに対し伸縮可能に設けた小径ロッド部13bと、大径ロッド部13a先端に小径ロッド部13bを固定させる固定ナット13cと、小径ロッド部13b先端に回転可能に設けたアウトリガー用車輪13jとを有する。
【0057】
そのため、アウトリガー本体13は軌間方向に対し伸縮可能となるため、例えば、軌間が1435mmの新幹線や、軌間が1067mmの在来線等でも、アウトリガー本体13を伸縮させることにより容易に対応してレール締結装置2のボルト2bやナット2cの緊解作業を行うことができる。
【0058】
また、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1では、アウトリガー本体13を取付けるためのアウトリガー取付軸11a2,11a2を台車11の左右両側に設けているため、アウトリガー本体13を左右のアウトリガー取付軸11a2,11a2で左右に付け替えることにより左右どちらのレールR,R’側にもアウトリガー本体13を設けることができると共に、台車11からアウトリガー本体13を取り外した状態で台車11に搭載された緊解装置本体12のみで使用することもできるので、作業現場に応じたアウトリガー本体13の使用が可能となり、使用勝手を向上させることができる。
【0059】
また、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1は、アウトリガー用車輪13jは、レールRの頭部の幅よりも幅が大きい円筒状または円柱状のツバ無し車輪としている。
【0060】
そのため、分岐器ではレールR,R’の軌間が変更するだけでなく、車輪にツバ部があるとガードレール(図示せず。)やノーズレール(図示せず。)、ウイングレール(図示せず。)等の主レール以外の補助レール等が干渉して走行ができないが、アウトリガー用車輪13jの両側にツバが無い円筒または円柱形状のツバ無し車輪で、かつ、その幅W1がレールRの頭部の幅W2より大きいため、分岐器においてレールR,R’の軌間が多少変更しても、さらにはガードレール(図示せず。)やノーズレール(図示せず。)、ウイングレール(図示せず。)等があっても大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを伸縮させないでも対応することが可能となり、レール締結装置のボルトの緊解作業の作業効率を向上させることができる。
【0061】
また、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1は、アウトリガー取付軸11a2,11a2における大径ロッド部13a側には、大径ロッド部13aに挿入して連結される挿入連結部11a21が設けられている一方、大径ロッド部13aにおけるアウトリガー取付軸11a2,11a2側には、アウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21が挿入される連結部が設けられ、その連結部の側面には連結用鋼球13i,13iが嵌る鋼球出没孔が設けられていると共に、その連結部の外周に当該大径ロッド部13aの長手方向にスライドし、かつ、内側に鋼球押出し傾斜面13f1が設けられ、その鋼球押出し傾斜面13f1によって連結用鋼球13i,13iを常時、連結部の中心に向かって押し出すスリーブ13fが設けられアウトリガー取付軸11a2,11a2の挿入連結部11a21には、連結用鋼球13i,13iが嵌る嵌合部が設けられ、スリーブ13fをスライドさせることによってアウトリガー取付軸11a2,11a2に対し大径ロッド部13aが着脱可能に構成している。
【0062】
そのため、アウトリガー本体13は、緊解装置本体12が搭載された台車11から容易に着脱可能であると共に、大径ロッド部13aの中空部13aに小径ロッド13bを収納させてアウトリガー本体13全体の長さを短くして保管することが可能となるため、使用勝手を向上させることができる。
【0063】
特に、本発明に係る実施形態のアウトリガー付きボルト緊解装置1のアウトリガー本体13では、大径ロッド部13aに対し小径ロッド部13bを最大限、伸ばした場合でも、小径ロッド部13b先端に設けた抜け止め栓13eの抜け止め部13e2がコレット13d(
図7(a)~(c)参照。)の後端部に当接して、大径ロッド部13aから小径ロッド部13bが抜けないため、大径ロッド部13aから小径ロッド部13bが脱落することを容易かつ確実に防止することができる。
【0064】
また、台車本体11aの左右両側には、アウトリガー取付軸11a2,11a2がそれぞれ設けられているため、アウトリガー本体13を台車本体11aの左右両側の双方に着脱可能に装着することが可能とあり、アウトリガー本体13を台車本体11aの左右両側に付け替えることにより、左右のレールR,R’のレール締結装置2のボルト2bやナット2cの緊解作業を行う場合にもアウトリガー本体13を利用することが可能となり、レール締結装置のボルトの緊解作業の作業効率を向上させることができる。
【0065】
尚、上記実施形態の説明では、アウトリガー用車輪13jの幅W1は、レールRの頭部の幅W2が65mmの場合、W2の3倍程度である200mm程度として説明したが、本発明ではこれに限定されるものではなく、アウトリガー用車輪13jの幅W1がレールRの頭部の幅W2より大きく構成していれば十分である。
【0066】
1 アウトリガー付きボルト緊解装置
11 台車
11a 台車本体
11a1 内側面
11a2 アウトリガー取付軸
11a21 挿入連結部
11a21a 鋼球用嵌合部
11b,11c 両ツバ付き車輪
12 緊解装置本体
12a レンチユニット
12a1 インパクトレンチ
12a2 充電式バッテリ
12a3 ソケット(内部ソケット)
12a4 レンチ軸
12a5 レンチソケット
12a6 ハンドル
12b 昇降機構部
12b1 スライダ
12b2 ガイドケース
12b3 支持ケース
13 アウトリガー本体
13a 大径ロッド部
13a1 中空部
13a2 コレット取付け孔
13a3 アウトリガー側連結栓
13a31 嵌入部
13a32 連結部
13a32a 連結用中空部
13a32b,13a32b 鋼球出没孔
13a32d バネ押え板嵌合溝
13b 小径ロッド部
13b1 中空部
13b2 車輪支持軸
13c 固定ナット
13c1 内周面
13c2 雌ネジ部
13c3 ナット側傾斜面
13d コレット
13d1 コレット本体
13d2 嵌合用突出部
13d3 雄ネジ部
13d4 チャック部
13e 抜け止め栓
13e1 挿入嵌合部
13e2 抜け止め部
13f スリーブ
13f1 鋼球押出し傾斜面
13f2 バネ収納溝
13g 圧縮バネ
13h バネ押え円環板
13i 連結用鋼球
13j アウトリガー用車輪
13j1 ベアリング
2 レール締結装置
2a レール押え金具
2b ボルト
2c ナット