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  • 特開-圧力センサ 図1
  • 特開-圧力センサ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041171
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】圧力センサ
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/00 20060101AFI20240319BHJP
   G01L 7/08 20060101ALI20240319BHJP
   G01L 19/14 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
G01L19/00 A
G01L7/08
G01L19/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145830
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】竹林 竜
(72)【発明者】
【氏名】今村 信也
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055AA39
2F055BB20
2F055CC02
2F055DD11
2F055EE40
2F055FF49
2F055GG25
2F055HH05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】圧力センサをイナート対応としたことに起因して生じる問題を解決する。
【解決手段】非金属材料で構成されたシート状のダイアフラム8と、非金属材料で構成され、ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面10を有し、ダイアフラム対向面がダイアフラムによって覆われるように配置され、ダイアフラム側を向く流体入口14及び流体出口18が設けられている本体ブロック4と、圧力伝達液24を収容する窪み22を有し、窪みの開口がダイアフラムによって塞がれるようにダイアフラムを挟んで本体ブロックとは反対側に配置され、ダイアフラムとダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力をダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッド6と、を備え、流体入口及び流体出口はダイアフラム対向面よりもダイアフラムから離間して設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、
非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、
圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、を備え、
前記流体入口及び前記流体出口は前記ダイアフラム対向面よりも前記ダイアフラムから離間して設けられている、圧力センサ。
【請求項2】
前記ダイアフラム対向面に凹部が設けられており、前記流体入口及び前記流体出口がそれぞれ前記凹部の底面に設けられている、請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項3】
前記凹部は前記流体入口と前記流体出口の間を繋ぐ溝を形成している、請求項2に記載の圧力センサ。
【請求項4】
非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、
非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、
圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、
前記ダイアフラムの周縁部に接するように設けられ、前記ダイアフラムの前記周縁部からの前記圧力伝達液の漏れを防止するためのパッキンと、
前記本体ブロックとは別体として設けられ、前記本体ブロックの前記ダイアフラム対向面の外周を囲うスペーサと、を備え、
前記センサヘッドの前記本体ブロック側を向く面と前記スペーサとの間に前記パッキンが挟み込まれており、それによって前記ダイアフラムの前記周縁部が封止されている、圧力センサ。
【請求項5】
前記流体入口及び前記流体出口は前記ダイアフラム対向面よりも前記ダイアフラムから離間して設けられている、請求項4に記載の圧力センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体クロマトグラフにおいて、例えば、送液ポンプの後段に設けられて移動相の圧力を検出する圧力センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフは、送液ポンプによって分析流路中で移動相を送液し、移動相中に試料を注入して分離カラムへ導き、分離カラムで互いに分離された試料中の成分を分離カラムの下流に設けられた検出器を用いて検出する分析装置である。液体クロマトグラフでは、移動相の流量の変動が分析結果に大きな影響を与える。そのため、送液ポンプの後段に圧力センサを設け、圧力センサによって検出される移動相の圧力が所定圧力で一定になるように送液ポンプの動作を制御することがよく行なわれている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2020/183774号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高速液体クロマトグラフでは、移動相を高圧状態で送液する必要があるため、分析流路を構成する各部品の素材としてステンレス鋼などの高硬度金属材料が用いられる。一方で、分析対象の試料が金属に対して吸着性のある生体試料などである場合、移動相の流通経路内に金属を露出させることができない。そのため、分析流路を構成する配管の内面に非金属コーティングを施すなどのイナート対応が採られる。その場合、送液ポンプの後段の圧力センサの構成部品のうち移動相が流れる部分も同様に、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂などの非金属材料で構成してイナート対応を採る必要がある。
【0005】
送液ポンプの後段の圧力センサは、流体入口及び流体出口が設けられた平坦面を有する本体ブロックと、流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックの平坦面を覆うように設けられた膜状部材と、が内部に設けられており、膜状部材の変形量を検出することによって本体ブロックの流体入口から流体出口に向かって流れる移動相の圧力を検出するようになっている。このような構造の圧力センサをイナート対応とするには、本体ブロック及び膜状部材をPEEK樹脂などの非金属材料で構成することになる。しかし、イナート対応の圧力センサは、非金属材料がステンレス鋼などの高硬度材料に比べて耐圧性が低いことに起因して、本体ブロック及び膜状部材が高硬度材料で構成されている圧力センサでは生じなかった問題が生じることがわかった。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、圧力センサをイナート対応としたことに起因して生じる問題を解決することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
圧力センサをイナート対応とすると、本体ブロックと膜状部材とが互いに吸着しやすくなるため、流体入口及び/又は流体出口が塞がれて圧力センサの内部を流体が流れなくなるという事態が生じ得る。
【0008】
上記問題を解決するために、本発明に係る圧力センサの第1の形態では、非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、を備え、前記流体入口及び前記流体出口は前記ダイアフラム対向面よりも前記ダイアフラムから離間して設けられている。
【0009】
また、センサヘッドの窪みに収容されている圧力伝達液がダイアフラムの周縁部から漏れないようにダイアフラムの周縁部をパッキンで挟み込んで封止する必要がある。このとき、本体ブロック側に配置されるパッキンを本体ブロックで支持する構造にすると、圧力センサ内部に高い圧力が掛かったときに非金属材料で構成されている本体ブロックが変形し、パッキンを支持する力が低下してダイアフラムの周縁部をパッキンで挟み込む力が低下し、圧力伝達液が漏れてセンサヘッド内に収容されている圧力伝達液の量が減少する恐れがある。センサヘッド内の圧力伝達液が減少すると、圧力センサ内に圧力が掛かったときのダイアフラムの変形量が大きくなり、流体の圧力を正確に検出できなくなるだけでなく、ダイアフラムが塑性変形したり破損したりする恐れがある。
【0010】
上記の問題を解決するために、本発明に係る圧力センサの第2の形態では、非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、前記ダイアフラムの周縁部に接するように設けられ、前記ダイアフラムの前記周縁部からの前記圧力伝達液の漏れを防止するためのパッキンと、前記本体ブロックとは別体として設けられ、前記本体ブロックの前記ダイアフラム対向面の外周を囲うスペーサと、を備え、前記センサヘッドの前記本体ブロック側を向く面と前記スペーサとの間に前記パッキンが挟み込まれており、それによって前記ダイアフラムの前記周縁部が封止されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る圧力センサの第1の形態によれば、本体ブロックの流体入口及び流体出口がダイアフラム対向面よりもダイアフラムから離間して設けられているので、ダイアフラムが本体ブロックのダイアフラム対向面に吸着しても流体入口及び流体出口がダイアフラムによって塞がれることが防止される。これにより、本体ブロックと膜状部材との間を流体が流れなくなる事態が防止される。
【0012】
本発明に係る圧力センサの第2の形態によれば、本体ブロックとは別体のスペーサが本体ブロックのダイアフラム対向面の外周を囲うように設けられており、センサヘッドの本体ブロック側を向く面とスペーサとの間にパッキンが挟み込まれることでダイアフラムの周縁部が封止されているので、圧力センサの内部に高い圧力が掛かって本体ブロックが変形しても本体ブロック側でパッキンを支持する力が低下することが抑制される。これにより、ダイアフラムの周縁部からの圧力伝達液の漏れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】圧力センサの一実施例を示す断面図である。
図2】同実施例の本体ブロックのダイアフラム側の面の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明に係る圧力センサの一実施例について説明する。
【0015】
図1に示されているように、圧力センサ1は、ハウジング2、本体ブロック4、センサヘッド6、及びダイアフラム8を備えている。
【0016】
ハウジング2は、中空円筒形状を有するステンレス鋼製の部材である。本体ブロック4はハウジング2の内部に収容されている。センサヘッド6は、外周面にネジが設けられており、外周面のネジをハウジング2の内周面に設けられたネジと螺合させることによって、ハウジング2に取り付けられている。本体ブロック4とセンサヘッド6との間にダイアフラム8が挟み込まれている。
【0017】
本体ブロック4及びダイアフラム8は、PEEK樹脂などの非金属材料で構成されている。ダイアフラム8は表裏面(図における上下面)を主平面とするシート状の部材である。本体ブロック4は、ダイアフラム対向面10、入口流路12、及び出口流路16を有する。
【0018】
本体ブロック4のダイアフラム対向面10は、ダイアフラム8の主平面(図における下面)と対向する平坦面である。ダイアフラム8はダイアフラム対向面10の全体を覆うように配置されている。入口流路12は、ダイアフラム8とダイアフラム対向面10との間の空間へ流体を導入ための流路であり、入口流路12のダイアフラム8側を向く端部14が流体入口をなしている(以下、流体入口14と称する)。出口流路16は、ダイアフラム8とダイアフラム対向面10との間の空間から流体を排出するための流路であり、出口流路16のダイアフラム8側を向く端部18が流体出口をなしている(以下、流体出口18と称する)。
【0019】
センサヘッド6は、主要部がステンレス鋼などの高硬度材料で構成されている部材である。センサヘッド6はダイアフラム8側(図において下側)に開口を有する窪み22を有する。窪み22の開口はダイアフラム8によって塞がれている。窪み22の内部には圧力伝達液24が収容されている。
【0020】
センサヘッド6の窪み22のダイアフラム8側の内側に円環形状の上側パッキン28と下側パッキン29が嵌め込まれている。ダイアフラム8の周縁部は上側パッキン28と下側パッキン29との間に挟み込まれている。そして、本体ブロック4のダイアフラム側対向面10の外周を囲うように、本体ブロック4とは別体である円環形状のスペーサ30が配置されている。下側パッキン29の下面はスペーサ30によって支持されており、センサヘッド6が本体ブロック4へ接近するようにセンサヘッド6がハウジング2に対して締め込まれることで、上側パッキン28が下側パッキン29に対して押圧され、ダイアフラム8の周縁部における液密が確保されている。上側パッキン28及び下側パッキン29の材質は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂であり、スペーサ30の材質は、例えば炭素繊維強化PEEK樹脂である。
【0021】
入口流路12を通じて圧力センサ1の内部に流体が導入されると、導入された流体はダイアフラム8とダイアフラム対向面10との間を流体入口14から流体出口18へ向かって流れ、出口流路16を通じて圧力センサ1の外部へ排出される。ダイアフラム8は、圧力センサ1の内部に導入された流体の圧力によって撓み、圧力伝達液24が窪み22の奥側へ押される。窪み22の最奥部にはセンサ部26が設けられている。センサ部26は、ダイアフラム8の撓みによる圧力を圧力伝達液24から受けて圧力センサ1の内部に導入された流体の圧力を検出する。
【0022】
ところで、圧力センサ1では、流体圧力が高い場合に、非金属材料で構成されている本体ブロック4が変形する。ダイアフラム8の周縁部を封止している下側パッキン29を本体ブロック4で支持する構造とした場合、本体ブロック4の変形によって下側パッキン29を支持する力が低下し、上側パッキン28と下側パッキン29とでダイアフラム8を挟み込む力が弱くなり、ダイアフラム8の周縁部における液密性が低下して圧力伝達液24が漏れる恐れがある。一方で、この実施例では、本体ブロック4側に本体ブロック4とは別体であるスペーサ30を設け、下側パッキン29をスペーサ30で支持する構造を採用しているため、本体ブロック4のダイアフラム対向面10が変形するほどに流体の圧力が高くても、下側パッキン29を支持する力の低下が抑制され、上側パッキン28と下側パッキン29とでダイアフラム8を挟み込む力を維持することができる。これにより、ダイアフラム8の周縁部における液密性の低下を抑制することができ、窪み22から圧力伝達液24が漏れることを防止できる。
【0023】
なお、この実施例では、本体ブロック4のダイアフラム対向面10の外周の側面とスペーサ30の内周面との間に、例えば0.1mm程度の隙間が形成されるように設計されており、流体の圧力によってダイアフラム対向面10の変形に伴ってスペーサ30も変形することが防止されている。
【0024】
また、本体ブロック4の流体入口14及び流体出口18は、ダイアフラム対向面10に設けられた凹部20の底面に設けられていることによって、ダイアフラム対向面10よりもダイアフラム8から離間している。これにより、ダイアフラム8がダイアフラム対向面10に吸着した場合にも、流体入口14及び流体出口18がダイアフラム8によって塞がれることが防止される。
【0025】
なお、図2に示されているように、凹部20は、流体入口14と流体出口18とを常に流体連通させるように設けられた円形状の溝を形成していてもよい。凹部20によって流体入口14と流体出口18とを常に流体連通させることで、ダイアフラム対向面10に対するダイアフラム8の吸着が発生した場合にも、圧力センサ1の内部を流体が流れなくなることを確実に防止できる。なお、流体入口14と流体出口18との間を繋ぐ凹部20は、必ずしも完全な円形状である必要はない。
【0026】
また、上記実施例では、本体ブロック4に入口流路12(流体出口14)及び出口流路16(流体出口18)がそれぞれ1つずつ設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、入口流路及び出口流路の少なくともいずれか一方が複数設けられていてもよい。
【0027】
以上において説明した実施例は、本発明に係る圧力センサの実施形態の一態様を示したに過ぎない。本発明に係る圧力センサの実施形態は以下のとおりである。
【0028】
本発明に係る圧力センサの第1の実施形態では、非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、を備え、前記流体入口及び前記流体出口は前記ダイアフラム対向面よりも前記ダイアフラムから離間して設けられている。
【0029】
上記第1の実施形態の具体的態様では、前記ダイアフラム対向面に凹部が設けられており、前記流体入口及び前記流体出口がそれぞれ前記凹部の底面に設けられている。
【0030】
上記具体的態様において、前記凹部は前記流体入口と前記流体出口の間を繋ぐ溝を形成していてもよい。これにより、ダイアフラム対向面に対するダイアフラムの吸着が発生した場合にも、流体入口と流体出口との間の流体連通を維持することができ、圧力センサの内部を流体が流れなくなることを防止できる。
【0031】
本発明に係る圧力センサの第2の実施形態では、非金属材料で構成されたシート状のダイアフラムと、非金属材料で構成され、前記ダイアフラムの主平面と対向するダイアフラム対向面を有し、前記ダイアフラム対向面が前記ダイアフラムによって覆われるように配置され、前記ダイアフラム側を向く流体入口及び流体出口が設けられている本体ブロックと、圧力伝達液を収容する窪みを有し、前記窪みの開口が前記ダイアフラムによって塞がれるように前記ダイアフラムを挟んで前記本体ブロックとは反対側に配置され、前記ダイアフラムと前記ダイアフラム対向面との間を流れる流体の圧力を前記ダイアフラムの変形量によって検出するように構成されたセンサヘッドと、前記ダイアフラムの周縁部に接するように設けられ、前記ダイアフラムの前記周縁部からの前記圧力伝達液の漏れを防止するためのパッキンと、前記本体ブロックとは別体として設けられ、前記本体ブロックの前記ダイアフラム対向面の外周を囲うスペーサと、を備え、前記センサヘッドの前記本体ブロック側を向く面と前記スペーサとの間に前記パッキンが挟み込まれており、それによって前記ダイアフラムの前記周縁部が封止されている。
【0032】
上記第2の実施形態は上記第1の実施形態と組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0033】
1 圧力センサ
2 ハウジング
4 本体ブロック
6 センサヘッド
8 ダイアフラム
10 ダイアフラム対向面
12 入口流路
14 流体入口
16 出口流路
18 流体出口
20 凹部
22 窪み
24 圧力伝達液
26 センサ部
28 上側パッキン
29 下側パッキン
30 スペーサ
図1
図2