(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041183
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】音響空間形成装置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20240319BHJP
【FI】
H04R1/10 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145845
(22)【出願日】2022-09-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年1月12日 ウェブサイト”https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002038.000008372.html”にて公開 令和4年1月17日 ウェブサイト”https://twitter.com/hatrangam/status/1483025287239507969”にて公開 令和4年1月18日 ウェブサイト”http://lookandfeel.xsrv.jp/file/korishow/korishow_20220118_2/cocoo.html”にて公開 令和4年1月19日~25日 伊勢丹新宿店で開催した展示会「“つぐ”KORI-SHOW PROJECT・ISETAN」にて公開 令和4年2月2日 放送番組「堀潤モーニングFLAG」にて公開 令和4年2月10日 放送番組「WORLD BUSINESS SATELLITE」にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱中 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】太田 政典
(72)【発明者】
【氏名】水品 隆広
(72)【発明者】
【氏名】西本 浩二
(72)【発明者】
【氏名】市村 優太郎
(72)【発明者】
【氏名】長見 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】松永 駿
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BD01
(57)【要約】
【課題】周囲の環境に左右されることなく、使用者の楽音への没入感を向上させることが可能な音響空間形成装置を提供する。
【解決手段】音響空間形成装置1は、使用者Uの頭部の略全体を覆うフード50と、フード50に収容され、使用者Uの頭部のうち側頭部USに対応する位置に設けられる左スピーカ10L及び右スピーカ10Rと、を備えている。そして、フード50は、使用者Uの側頭部USとフード50との間で、略一定の距離Lで離間した状態での形状を保持することで音響空間を形成する。使用者Uの両耳が各スピーカ10L,10Rと接触することなく、使用者Uは、フード50によって形成される音響空間内で楽音に集中することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭部の略全体を覆うフードと、
前記フードに収容され、前記使用者の頭部のうち側頭部に対応する位置に設けられる少なくとも一つのスピーカと、を備え、
前記フードは、前記使用者の前記側頭部と前記フードとの間で、略一定の距離で離間した状態での形状を保持することで音響空間を形成する、
音響空間形成装置。
【請求項2】
前記フードは、前記使用者の頭部の前方側に延在した位置に開口する開口部を備える、
請求項1に記載の音響空間形成装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記使用者の頭部のうち頭頂部側に対応する位置よりも顎部側に対応する位置の方がより前方側に延在した位置に設けられる、
請求項2に記載の音響空間形成装置。
【請求項4】
前記フードに支持され、前記フードの形状を保持する少なくとも一つのフレームを備える、
請求項2に記載の音響空間形成装置。
【請求項5】
前記フードは、少なくとも前記使用者の頭部のうち頭頂部を覆うとともに前記開口部まで延びる第1分割部、少なくとも前記使用者の頭部のうち後頭部及び前記側頭部を覆う第2分割部、及び前記第2分割部前記開口部との間に設けられる第3分割部を有する、
請求項4に記載の音響空間形成装置。
【請求項6】
前記フードは、前記使用者の肩部のうち首周りの部分を覆う第4分割部を有する、
請求項5に記載の音響空間形成装置。
【請求項7】
前記フードは、前記第2分割部に前記スピーカが収容される収容部を有し、
前記収容部における前記スピーカの収容開口は、前記第2分割部と前記第4分割部の間に設けられる、
請求項6に記載の音響空間形成装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つのフレームは、前記フードのうち前記後頭部及び前記側頭部を覆う部分に及ぶように設けられる、
請求項4に記載の音響空間形成装置。
【請求項9】
前記少なくとも一つのフレームは、
前記第4分割部側に開放された略アーチ状とされ、前記第1分割部から前記第4分割部に亘って設けられるメインフレームと、
前記開口部側に開放された略アーチ状とされ、前記メインフレームと交差するように前記第2分割部に設けられる複数の第2分割部フレームと、を有する、
請求項6に記載の音響空間形成装置。
【請求項10】
前記複数のフレームは、前記第4分割部に設けられる第4分割部フレームを有する、
請求項9に記載の音響空間形成装置。
【請求項11】
前記フードのうち前記使用者の頭部のうち顎部に対応する位置に設けられ、前記スピーカに接続されることにより前記使用者による前記スピーカの操作を受け付ける操作部を備える、
請求項1に記載の音響空間形成装置。
【請求項12】
前記フードに支持され、前記使用者の頭部のうち頭頂部に対応する位置に設けられるとともに前記頭頂部に載置される略アーチ状又は略環状の載置部材を備え、
前記載置部材は、可撓性を有する、
請求項1~11のいずれか1項に記載の音響空間形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音響空間形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スピーカを身体の一部に装着することにより、スピーカから出力される楽音を楽しむための音響空間形成装置が知られている。例えば特許文献1には、スピーカユニットを備え、身体装着物に取り付けられる身体装着物取付用スピーカシステムが開示されている。この身体装着物取付用スピーカシステムが取り付けられる身体装着物の一例として、ベストの他、ヘルメットやサンバイザー等、使用者の頭部に装着されるものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば自宅で音響空間形成装置を使用する際等では、スピーカから出力される楽音に集中したい場合がある。しかしながら、上記特許文献1の身体装着物取付用スピーカシステムは、身体装着物に取り付けられた状態でスピーカユニットが外部に露出されるため、使用する周囲の環境によっては、楽音への集中が乱されることがある。
【0005】
本発明は、周囲の環境に左右されることなく、使用者の楽音への没入感を向上させることが可能な音響空間形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の音響空間形成装置は、使用者の頭部の略全体を覆うフードと、前記フードに収納され、前記使用者の頭部のうち側頭部に対応する位置に設けられる少なくとも一つのスピーカと、を備え、前記フードは、前記使用者の前記側頭部と前記フードとの間で、略一定の距離で離間した状態での形状を保持することで音響空間を形成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、周囲の環境に左右されることなく、使用者の楽音への没入感を向上させることが可能な音響空間形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る音響空間形成装置の全体斜視図である。
【
図3】実施形態に係るフードを正面側上方から見た斜視図である。
【
図5】実施形態に係るフードにおける収容部の内部を示す模式図である。
【
図6】実施形態に係るフードにおける取付部の断面を示す模式図である。
【
図7】実施形態に係るフードの全体斜視図であって、(a)~(d)は、フードにおける第1縫製部~第5縫製部の各位置を示す図である。
【
図8】実施形態に係るフードの全体斜視図であって、各フレームの配置箇所を示す図である。
【
図9】実施形態に係るフードを後側上方から見た斜視図であって、各フレームの配置箇所を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に示す音響空間形成装置1は、使用者Uの頭部に装着されるフード型の音響空間形成装置1であり、スピーカ10と、フード50とを備えている。スピーカ10は、ヘッドフォン型の平面スピーカであり、左側スピーカ10L(
図2参照)及び右側スピーカ10Rを有している。フード50は、使用者Uの頭部の略全体を覆うように装着される。以下では、音響空間形成装置1を使用者Uが装着した場合における使用者Uの頭部に対応して、顔側を前方、その反対側(後頭部UB側)を後方、左手側を左方、右手側を右方、頭頂部UT側を上方、その反対側(顎部UJ側(
図2参照))を下方として説明する。また、フード50の内部に向けられた側を内側(内面側)、フード50の外部に向けられた側を外側(外面側)として説明する。
【0010】
左側スピーカ10L及び右側スピーカ10Rは、互いに対称の略同一構造とされている。
図2に示すように、左側スピーカ10L及び右側スピーカ10Rは、フード50に収容されて支持されており、フード50を装着した使用者Uの頭部における両側頭部USに対応する位置に設けられている。具体的には、左側スピーカ10Lは、内面側に設けられた放音部12が使用者Uの左耳側に向けられるようにフード50に支持されており、右側スピーカ10Rは、内面側に設けられた放音部12(
図4参照)が使用者Uの右耳側に向けられるようにフード50に支持されている。フード50の左右両側には収容部54(
図4参照)がそれぞれ設けられており、各スピーカ10L,10Rは、各収容部54の下側部分に設けられた収容開口54aから収容されて保持されている。
【0011】
フード50は、布製とされ、外布50Oと内布50I(
図4参照)の二層構造とされている。フード50の外布50Oは、例えば一般的に被服に用いられる化学繊維や天然繊維からなる生地により形成されている。フード50は、各スピーカ10L,10Rを保持できる程度や、自立できる程度の変形のし難さを有するために、外布50Oと内布50I(
図4参照)との少なくとも一方を、生地に応じた所定以上の厚みを有するように調整してもよい。フード50の内布50Iは、例えば通気性に優れるとともに音の反射を防止するメッシュ生地により形成されている。特に、フード50のうち使用者Uの頭部における頭頂部UT(
図2等参照)に対応する部分は、他の部分よりも薄い生地で形成されており、優れた通気性が確保されている。
【0012】
フード50は、使用者Uの頭部の略全体部を覆う本体部52を有し、内部に設けられたフレーム60~64(
図8参照)によりその形状が保持されるように構成されている。
図2に示すように、フード50は、使用者Uが装着した状態で、使用者Uの側頭部USとフード50のうち左側スピーカ及10L及び右側スピーカ10Rが収容された箇所との間で、略一定の距離Lで離間した状態での形状を保持する。なお、フード50及びフレーム60~64の構成については、後で詳しく説明する。
【0013】
スピーカ10は、オーディオプレーヤやスマートフォン等の外部機器と無線通信等を介して接続される。
図4に示すように、スピーカ10は、左側スピーカ10L及び右側スピーカ10Rの放音部12をそれぞれ囲むハウジング部20を有している。ハウジング部20は、角R状とされた略三角形状をなしており、その外面側がフード50の外布50Oの形状に沿って丸みを帯びている。左側スピーカ10Lと右側スピーカ10Rの間は、第1配線22aにより電気的に接続されている。左側スピーカ及10L及び右側スピーカ10Rの上方には、フード50の外部で発生している音を収音する第1マイク24aがそれぞれ設けられ、第2配線22bを介して各スピーカ10L,10Rと接続されている。また、各スピーカ10L,10Rの放音部12側には、各スピーカ10L,10Rから放音される音を収音する第2マイク24bがそれぞれ設けられている。
【0014】
また、
図1及び
図2に示すように、フード50における使用者Uの顎部UJに対応する位置には、使用者Uによるスピーカ10の操作を受け付ける略平板状のコントローラ(操作部)30が設けられている。コントローラ30は、右側スピーカ10Rと第3配線22cにより電気的に接続されている。
図3及び
図4に示すように、コントローラ30のうち使用者U側に向けられる面には、各種操作用のボタン等を有する入力部32が設けられている。入力部32には、スピーカ10の音量調整、電源のオンオフ、ノイズキャンセルの設定、再生、停止、早送り等の外部機器に対する操作等の各種設定を行うためのボタンや、スピーカ10の充電状態を示す点灯部等が設けられている。
【0015】
次に、フード50の構成について説明する。上述したように、フード50は、その大部分が外布50Oと内布50Iの少なくとも二層構造とされている。
図1に示すように、フード50は、使用者Uの頭部のうち前方側を除いた部分を覆うとともに使用者Uの肩部のうち首周りの部分を覆うように装着される。フード50の前側には、使用者Uの頭部よりも前方側に延びる延在部56が設けられている。延在部56の前方端部は、前方側に開口する開口部56aとされている。
図2に示すように、開口部56aは、前方側から見て、使用者Uの顔の略全体が前方側に露出するような縦長の略楕円形状に開口している。また、
図3に示すように、開口部56aは、使用者Uの頭部のうち頭頂部UT側に対応する位置よりも顎部UJ側に対応する位置の方がより前方側に延在した位置に設けられている。この延在部56により、使用者Uの前方以外の視界を遮ることにより、使用者Uは周囲の環境に左右されることなく楽音に集中することができる。
【0016】
また、フード50の下側部分には、使用者Uの肩部のうち首周りの部分を覆う襟部58が設けられている。フード50のうち、延在部56及び襟部58を除いた部分が本体部52とされる。襟部58は、本体部52の下端部から使用者Uの肩部に沿うように下方外側にわずかにせり出す形で設けられており、その外縁部が略曲線状に形成されている。上述した収容部54の収容開口54aは、本体部52の下端部(本体部52と襟部58の間)に設けられている。なお、本体部52の外布50Oのうち左側スピーカ10L及び右側スピーカ10Rが配置される箇所の下側後方には、収容部54において各スピーカ10L,10Rが収容される箇所に膨らみを持たせるためのギャザー50Gが設けられている。
【0017】
延在部56における開口部56aの下端部には、面ファスナーによる係合機構を備える前側係合部56bが設けられている。また、襟部58の前端部には面ファスナーによる係合機構を備える下側係合部58aが設けられている。前側係合部56b及び下側係合部58aの係合をそれぞれ外すことにより、フード50の前方部を左右両側に開くことができる(
図4参照)。使用者Uは、フード50の前方部を開いた状態でフード50を頭部に被り、前側係合部56b及び下側係合部58aをそれぞれ係合させてフード50の前側部分を閉じることによりフード50を頭部に装着することができる。
【0018】
図2、
図4、及び
図8に示すように、フード50の内面側のうち使用者Uの頭頂部UTに対応する位置には、円柱状の部材である載置部材70が設けられている。載置部材70は、可撓性を有する金属材料又は樹脂材料により形成されており、例えば線対称形状といった前方側が開放された略U字状又は略C字状(略アーチ状)に屈曲された状態で配置されている。載置部材70は、フード50の上部において外布50Oと内布50Iの間に設けられた上部収納部55(
図4参照)に収納されており、フード50により支持されている。使用者Uにフード50が装着された状態では、載置部材70は、使用者Uの頭頂部UTに載置される。使用者Uは、頭部にフード50を装着する際に載置部材70を自分の頭部の形状に合わせて撓ませ、調整することにより、フード50を快適に装着することができる。また、本実施形態における載置部材70は、前方に開放され、かつ線対称形状であるため、使用者Uによって撓ませるよう調整されたとしても、使用者Uの頭部とフード50(左スピーカ10L及び右スピーカ10R)との距離を一定に保つことができる。
【0019】
次に、
図5を参照して、フード50の本体部52に設けられた収容部54について説明する。なお、
図5では右スピーカ10Rが収容される収容部54を図示するが、左スピーカ10Lが収容される収容部も同様の構成である。
図5に示すように、収容部54は、外布50Oと内布50Iの間に設けられる空間により構成され、収容開口54a(
図1参照)から当該空間内に右スピーカ10Rを収容できるようになっている。収容部54内における右スピーカ10Rが配置される位置には、右スピーカ10Rが収容されるポケット状の収容ポケット54bが設けられている。収容ポケット54bは、右スピーカ10Rの外径寸法(ハウジング部20の外形寸法)より一回り大きく形成されており、チャック54b1により開閉できるようになっている。収容ポケット54bに右スピーカ10Rを収容して、収容ポケット54bから配線を引き出した状態でチャック54b1を閉じることにより、右スピーカ10Rを所定の位置に保持した状態で収容部54に収容することができる。
【0020】
次に、
図3及び
図6を参照して、フード50に対するコントローラ30の取付態様について説明する。
図3に示すように、延在部56の下側部分には、コントローラ30が取り付けられる取付部56cが設けられている。取付部56cは、外布50Oと内布50Iの間に設けられる空間により構成されるポケット状とされている。
図6に示すように、取付部56cの外布50Oの一部には、コントローラ30が収容される収容開口である切欠き56c1が設けられている。また、取付部56c内の内布50I側には、側方側に窪んでなる窪み部56c2が設けられている。窪み部56c1は、取付部56cの外縁部に沿って環状に設けられている。
【0021】
一方、コントローラ30のうち内布50Iに向けられる側の外縁部には、鍔状に迫り出す係止鍔部30aが環状に設けられている。コントローラ30は、切欠き56c1から取付部56c内に挿入され、係止鍔部30aが取付部56cの窪み部56c2に係止されることにより、取付部56c内に取り付けられる。このようにコントローラ30は、取付部56cに対して容易に着脱することができる。なお、取付部56cの内布50Iには、取付部56c内に取り付けられたコントローラ30の入力部32に対応する位置に開口する操作開口部56c3が設けられており、この操作開口部56c3から使用者Uがフード50の内側からコントローラ30を視認及び操作できるようになっている。
【0022】
次に、
図7を参照して、フード50の分割態様について説明する。フード50は、5つの縫製部分に立体裁断することができ、製造過程においてこれらの5つの縫製部分を互いに縫合することにより形成されている。即ち、フード50は、5つの縫製部分に分割してカットすることができる。具体的には、フード50は、第1縫製部(第1分割部)P1(
図7(a)のグレーアウト部参照)、第2縫製部(第2分割部)P2(
図7(b)のグレーアウト部参照)、第3縫製部(第3分割部)P3(
図7(c)のグレーアウト部参照)、第4縫製部P4(
図7(d)の下側のグレーアウト部参照)、及び第1縫製部P1から第4縫製部(第4分割部)P4のいずれにも含まれない第5縫製部(第5分割部)P5(
図7(d)の上側のグレーアウト部参照)を互いに縫合することによりなっている。
【0023】
図7(a)に示すように、第1縫製部P1は、フード50のうち、使用者Uの頭頂部UTを覆うとともに前方側の開口部56aまで延びる部分を構成する。具体的には、第1縫製部P1は、フード50の後方上側部分を占めるとともに、当該部分から使用者Uの頭頂部UTを覆う部分を介して開口部56aに亘って延びている。第1縫製部P1のうち、使用者Uの頭頂部UTを覆う部分から開口部56aまで延びる部分は、他の縫製部分との境界線が前方下側に傾斜する形で延びている。このため、第1縫製部P1は、延在部56の上側の略1/3程度の領域を含んでいる。
【0024】
図7(b)に示すように、第2縫製部P2は、フード50のうち、使用者Uの後頭部UB及び両側頭部USを覆う部分を構成する。第2縫製部P2は、その前方側の繋ぎ部PS(前方下側に向けて傾斜する境界線)において第1縫製部P1と繋がっており、他の部分は第1縫製部P1から離間している。第2縫製部P2の前端部は、フード50の本体部52と延在部56との境界部に一致する。第2縫製部P2には、各スピーカ10L,10Rの収容部54が設けられている。第2縫製部P2の下端部(後述する第4縫製部P4との境界部)は、フード50の本体部52の下端部と一致しており、収容部54の収容開口54aとなっている。
【0025】
図7(c)に示すように、第3縫製部P3は、第2縫製部P2と開口部56aの間の部分を構成する。即ち、第3縫製部P3は、延在部56の下側及び中央部の略2/3程度の領域(延在部56のうち第1縫製部P1に含まれる部分を除いた部分)を含んでいる。さらに、第3縫製部P3は、フード50の襟部58の前側部分を含んでいる。このため、第3縫製部P3には、前側係合部56b及び下側係合部58aが設けられている。
【0026】
図7(d)に示すように、第4縫製部P4は、使用者Uの肩部のうち首周りの部分を覆う部分を構成する。即ち、第4縫製部P4は、フード50の襟部58のうち第3縫製部P3に含まれる部分を除いた部分により構成される。第5縫製部P5は、使用者Uの後頭部UBの上側部分を覆う部分を構成し、第1縫製部P1と第2縫製部P2の間に設けられる。
【0027】
次に、
図8及び
図9を参照して、フード50に設けられたフレーム60~64について説明する。
図8及び
図9に示すように、フード50には、5つのフレーム60~64が支持されており、これによりフード50の形状が保持される。各フレーム60~64は、可撓性を有する金属材料又は樹脂材料で形成され、所定の太さを有する線状(棒状)の部材とされている。各フレーム60~64は、太さが略等しくされ、長さが異なっている。各フレーム60~64は、それぞれ屈曲された状態でフード50にライン状に設けられたメイン挿通部50a、第1挿通部50b、第2挿通部50c、第3挿通部50d、第4挿通部50eに対応する部分の外布50O又は内布50Iに挿通されて縫い付けられており(
図4及び
図9参照)、フード50の外側及び内側から視認できないようになっている。
【0028】
各フレーム60~64は、それぞれ一方が開放された略U字状(略アーチ状)に屈曲されている。各フレーム60~64は、開放された側を下方側に向けた形でフード50に対して略鉛直に設けられたメインフレーム60、及び開放された側を前方側に向けた形でフード50に対して略水平に設けられた第1サブフレーム(第2分割部フレーム)61、第2サブフレーム(第2分割部フレーム)62,第3サブフレーム(第2分割部フレーム)63、第4サブフレーム(第4分割部フレーム)64により構成される。即ち、メインフレーム60は、その屈曲部分が上端に位置しており、開放された側である両端部が下端に位置している。一方、各サブフレーム61,62,63,64は、その屈曲部分が後端に位置しており、開放された側である両端部が前端に位置している。なお、第1サブフレーム61、第2サブフレーム62、第3サブフレーム63は、フード50のうち使用者Uの後頭部UB及び側頭部USを覆う部分に延びる形で(及ぶ形で)それぞれ伸びている。
【0029】
メインフレーム60は、メイン挿通部50aに挿通されており、上側部分が下側部分よりもやや後方に位置するように後ろ倒しに傾斜した形で、各スピーカ10L,10Rの後側に略鉛直に設けられている。メインフレーム60の屈曲部分は、フード50の後方上端部において載置部材70と近接した形で配置されている。メインフレーム60の両端部は、本体部52と襟部58の間(第2縫製部P2と第4縫製部P4の間)のうち前後方向における略中央部に位置している。換言すれば、メインフレーム60は、第4縫製部P4側が開放され、第1縫製部P1から第2縫製部P2の下端部に亘って設けられている。
【0030】
第1サブフレーム61,第2サブフレーム62,第3サブフレーム63は、それぞれメインフレーム60と交差する形で第2縫製部P2(他の縫製部との境界部を含む)に設けられている。第1サブフレーム61は、第1縫製部P1と第2縫製部P2の境界部及び第5縫製部P5と第2縫製部P2の境界部に亘って設けられた第1挿通部50bに挿通されている。第1サブフレーム61の屈曲部分は、フード50の後方略中央部に配置されている。第1サブフレーム61の両端部は、フード50のうち使用者Uの頭頂部UTを覆う部分の前方側に配置されている。このため、第1サブフレーム61は、前側部分が後側部分よりもやや上方に位置するように傾斜する形で設けられている。
【0031】
第2サブフレーム62は、各スピーカ10R,10Lの後方側に設けられた第2挿通部50cに挿通されている。第2サブフレーム62の両端部は、各スピーカ10R,10Lの後方部に近接した位置に配置されている。第3サブフレーム63は、第2縫製部P2における後方下側から第2縫製部P2と第3縫製部P3の境界部にかけて設けられた第3挿通部50dに挿通されている。第3サブフレーム63の屈曲部分は、フード50の後方下側(本体部52と襟部58の境界部近傍)に配置されている。第3サブフレーム63の両端部は、屈曲部分から本体部52と延在部56の境界部にかけて上方に傾斜する形で延びている。以上説明した第1サブフレーム61,第2サブフレーム62,第3サブフレーム63により、第2縫製部P2の形状が保持され、第2縫製部P2と接続される他の縫製部の形状も保持される。
【0032】
第4サブフレーム64は、第4縫製部P4に二重に設けられている。第4サブフレーム64は、第2縫製部P2と第4縫製部P4の境界部に沿って設けられた第4挿通部50eに挿通されている。このため、第4サブフレーム64の屈曲部分はフード50の後方下端部に配置されており、第4サブフレーム64の両端部はフード50の襟部58の前方側に配置されている。第4サブフレーム64は、その一部がメインフレーム60の両端部と交差する形で近接又は当接している。第4サブフレーム64により、第4縫製部P4の形状が保持される。
【0033】
以上のような構成とされた音響空間形成装置1のフード50は、以下のように縫合されて形成される。即ち、まず、各縫合部P1~P5の内布50Iのみを先に縫合して使用者Uの頭部の略全体を覆うような形状に形成する。次に、第2サブフレーム62、第3サブフレーム63、及び第4サブフレーム64をそれぞれ内布50Iの対応する部分(第2挿通部50c、第3挿通部50d、第4挿通部50e)に縫い付ける。次に、メインフレーム60を第2サブフレーム62、第3サブフレーム63、第4サブフレーム64と交差するように内布50Iの対応する部分(メイン挿通部50a)に縫い付ける。一方、第1サブフレーム及び第4サブフレームをそれぞれ外布50Oの対応する部分(メイン挿通部50a、第1挿通部50b)に縫い付ける。その後、各縫合部P1~P5の外布50Oを縫合して内布Iと外布50Oとの間を縫合することにより、各縫合部P1~P5が結合されたフード50が形成される。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係る音響空間形成装置1は、使用者Uの頭部の略全体を覆うフード50と、フード50に収容され、使用者Uの頭部のうち側頭部USに対応する位置に設けられる左スピーカ10L及び右スピーカ10Rと、を備えている。そして、フード50は、使用者Uの側頭部USとフード50との間で、略一定の距離Lで離間した状態での形状を保持することで音響空間を形成する。
【0035】
本実施形態に係る音響空間形成装置1は、上記のような構成とされていることにより、フード50を装着した使用者Uの両耳と各スピーカ10L,10Rとの間が一定の距離Lを設けて離間した形でフード50の形状が保持されるため、フード50の装着時に使用者Uの両耳が各スピーカ10L,10Rと接触することなく、使用者Uは快適に楽音を楽しむことができる。このため、音響空間形成装置1では、使用者Uは、フード50によって形成される音響空間内で楽音に集中することができ、使用者Uの楽音への没入感を向上させることができる。
【0036】
また、音響空間形成装置1では、フード50は、使用者Uの頭部の前方側に延在した位置に開口する開口部56aを備える。これにより、各スピーカ10L,10Rが設けられたフード50を装着した使用者Uは、使用者Uの頭部の前方に延在した位置に設けられた開口部56aから前方を視認することができ、前方以外の視界がフード50(本実施形態ではフード50の延在部56)によって遮られる。このように音響空間形成装置1では、使用者Uは、その視界が狭められた状態で快適に楽音を楽しむことができ、周囲の環境に左右されることなく楽音に集中することができる。このため、音響空間形成装置1では、フード50の内部で頭部の周りに外部から遮音された音響空間が形成され、使用者Uの楽音への没入感を一層向上させることができる。
【0037】
また、音響空間形成装置1では、開口部56aは、使用者Uの頭部のうち頭頂部UT側に対応する位置よりも顎部UJ側に対応する位置の方がより前方側に延在した位置に設けられる。これにより、フード50を装着した使用者Uは、視線の斜め下側の視界がフード50(本実施形態ではフード50の延在部56)により遮られるため、頭部の周りに外部から一層遮音された音響空間が形成され、使用者Uの楽音への没入感を一層向上させることができる。
【0038】
また、音響空間形成装置1では、フード50の形状を保持する複数のフレーム60,61,62,63,64を備える。これにより、フード50の形状を立体的に保持しながらフード50の強度を確保することができ、フード50の内部に外部から遮音された音響空間を実現するための具体的な構成を提供することができる。
【0039】
また、音響空間形成装置1では、フード50は、少なくとも使用者Uの頭部のうち頭頂部UTを覆うとともに開口部56aまで延びる第1縫製部P1、少なくとも使用者Uの頭部のうち後頭部UBの一部及び側頭部USを覆う第2縫製部P2、及び第2縫製部P2と開口部56aとの間に設けられる第3縫製部P3を有する。このため、それぞれ立体裁断された第1縫製部P1、第2縫製部P2、第3縫製部P3を互いに縫合し、フレーム60,61,62,63,64を設けることにより、使用者Uの両耳と各スピーカ10L,10Rとの間が離間した形でその形状が保持される立体的なフード50を実現することができる。
【0040】
また、音響空間形成装置1では、フード50は、使用者Uの肩部のうち首周りの部分を覆う第4縫製部P4を有する。これにより、フード50に設けられた各スピーカ10L,10Rの荷重は、フード50を装着した使用者Uの頭頂部UTに加わるだけでなく、第4縫製部P4を介して使用者Uの肩に分散される。このため、フード50の装着感を向上させることができる。
【0041】
また、音響空間形成装置1では、フード50は、第2縫製部P2に各スピーカ10L,10Rが収容される収容部54を有し、収容部54における各スピーカ10L,10Rの収容開口54aは、第2縫製部P2と第4縫製部P4の間に設けられる。このようにフード50を構成する縫製部分の境界部に各スピーカ10L,10Rの収容開口54aの収容開口が設けられることにより、フード50に対する各スピーカ10L,10Rの取り付け及び取り外しを容易にすることができる。
【0042】
また、音響空間形成装置1では、複数のフレーム60,61,62,63,64の少なくとも一つは、フード50のうち使用者Uの後頭部UB及び側頭部USを覆う部分に延びるように設けられる。これにより、使用者Uの両耳と各スピーカ10L,10Rとの間が離間した形でフード50の立体形状を保持するためのフレーム60,61,62,63,64の具体的な配置を提供することができる。
【0043】
また、音響空間形成装置1では、複数のフレーム60,61,62,63,64は、第4縫製部P4側に開放された略アーチ状とされ、第1縫製部P1から第4縫製部P4に亘って挿通されるメインフレーム60、及び開口部56a側に開放された略アーチ状とされ、メインフレーム60と交差するように第2縫製部P2に挿通される第1~第3サブフレーム61,62,63を有する。これにより、フード50の形状がメインフレーム60により略鉛直方向に保持され、フード50の形状が第1~第3サブフレーム61,62,63により略水平方向に保持される。このため、使用者Uの両耳と各スピーカ10L,10Rとの間が離間した形でフード50の立体形状を強固に保持するためのフレーム60,61,62,63,64の具体的な配置を提供することができる。
【0044】
また、音響空間形成装置1では、複数のフレーム60,61,62,63,64は、第4縫製部P4に沿って挿通される第4サブフレーム64を有する。これにより、第4サブフレーム64により第4縫製部P4の強度が高められるため、フード50に設けられた各スピーカ10L,10Rの荷重を、第4縫製部P4を介して使用者Uの肩により効果的に分散させることができる。
【0045】
また、音響空間形成装置1では、複数のフレーム60,61,62,63,64は、可撓性を有する。これにより、フード50を装着した使用者Uは、フレーム60,61,62,63,64を撓ませることによりフード50の形状を使用者Uの頭部の形状に応じて自由に調整することができ、調整後の形状でフード50を保持させることできる。このため、フード50の装着感を向上させることができ、使用者Uの楽音への没入感を一層向上させることができる。さらに、フード50の未使用時には各フレーム60,61,62,63,64を撓ませてフード50を畳むことができ、コンパクトにすることができるため、ヘルメットのように嵩張ることがなく、収納性を向上させることができる。
【0046】
また、音響空間形成装置1は、フード50のうち使用者Uの頭部のうち顎部UJに対応する位置に設けられ、スピーカ10に接続されることにより使用者Uによるスピーカ10の操作を受け付けるコントローラ30を備える。これにより、使用者Uはフード50を装着した状態でコントローラ30を視認しながら各スピーカ10L,10Rの操作を行うことができるため、使用者Uの楽音への没入感を一層向上させることができる。
【0047】
また、音響空間形成装置1では、フード50に支持され、使用者Uの頭部のうち頭頂部UTに対応する位置に設けられるとともに頭頂部UTに載置される略アーチ状の載置部材70を備え、載置部材70は、可撓性を有する。これにより、フード50を装着した使用者Uは、使用者Uの頭部の形状に応じて載置部材70を撓ませることにより、フード50に設けられた各スピーカ10L,10Rの荷重が加わる頭頂部UTにおいて、載置部材70を介したフード50の装着感を向上させることができる。このため、使用者Uの楽音への没入感を一層向上させることができる。
【0048】
なお、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0049】
例えば上記の実施形態では、音響空間形成装置が複数のフレームを備え、複数のフレームによりフードの形状が保持される構成を例示したが、これに限定されない。例えばフードの全体に形状保持性及び可撓性を有するメッシュ素材が設けられた構成であってもよいし、フードがその形状が確実に保持される合成樹脂製とされた構成であってもよい。また、上記の実施形態では、載置部材が略アーチ状とされた構成を例示したが、載置部材が略O字状(略環状)とされた構成であってもよい。また、上記の実施形態では、各縫合部が縫合されることにより結合される構成を例示したが、各縫合部の結合態様は限定されない。例えば各縫合部が面ファスナー等の係合機構により係合されて結合される構成であってもよい。また、上記の実施形態では、フードに複数のフレームが設けられた構成を例示したが、複数のフレーム同士が繋がり、全体として一体となった一つのフレームとされた構成であってもよい。
【0050】
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]使用者の頭部の略全体を覆うフードと、
前記フードに収容され、前記使用者の頭部のうち側頭部に対応する位置に設けられる少なくとも一つのスピーカと、を備え、
前記フードは、前記使用者の前記側頭部と前記フードとの間で、略一定の距離で離間した状態での形状を保持することで音響空間を形成する、
音響空間形成装置。
[2]前記フードは、前記使用者の頭部の前方側に延在した位置に開口する開口部を備える、
前記[1]に記載の音響空間形成装置。
[3]前記開口部は、前記使用者の頭部のうち頭頂部側に対応する位置よりも顎部側に対応する位置の方がより前方側に延在した位置に設けられる、
前記[2]に記載の音響空間形成装置。
[4]前記フードに支持され、前記フードの形状を保持する少なくとも一つのフレームを備える、
前記[2]に記載の音響空間形成装置。
[5]前記フードは、少なくとも前記使用者の頭部のうち頭頂部を覆うとともに前記開口部まで延びる第1分割部、少なくとも前記使用者の頭部のうち後頭部の一部及び側頭部を覆う第2分割部、及び前記第2分割部と前記開口部との間に設けられる第3分割部を有する、
前記[4]に記載の音響空間形成装置。
[6]前記フードは、前記使用者の肩部のうち首周りの部分を覆う第4分割部を有する、前記[5]に記載の音響空間形成装置。
[7]前記フードは、前記第2分割部に前記スピーカが収容される収容部を有し、
前記収容部における前記スピーカの収容開口は、前記第2分割部と前記第4分割部の間に設けられる、
前記[6]に記載の音響空間形成装置。
[8]前記少なくとも一つのフレームは、前記フードのうち前記使用者の後頭部及び前記側頭部を覆う部分に及ぶように設けられる、
前記[4]に記載の音響空間形成装置。
[9]前記少なくとも一つのフレームは、前記第4分割部側に開放された略アーチ状とされ、前記第1分割部から前記第4分割部に亘って設けられるメインフレーム、及び前記開口部側に開放された略アーチ状とされ、前記メインフレームと交差するように前記第2分割部に設けられる複数の第2分割部フレームを有する、
前記[6]に記載の音響空間形成装置。
[10]複数のフレームは、前記第4分割部に設けられる第4分割部フレームを有する、前記[9]に記載の音響空間形成装置。
[11]前記フードのうち前記使用者の頭部のうち顎部に対応する位置に設けられ、前記スピーカに接続されることにより前記使用者による前記スピーカの操作を受け付ける操作部を備える、前記[2]に記載の音響空間形成装置。
[12]前記フードに支持され、前記使用者の頭部のうち頭頂部に対応する位置に設けられるとともに前記頭頂部に載置される略アーチ状又は略環状の載置部材を備え、
前記載置部材は、可撓性を有する、
前記[1]から[11]のいずれかに記載の音響空間形成装置。
【符号の説明】
【0051】
1 音響空間形成装置 10 スピーカ
10L 左スピーカ 10R 右スピーカ
12 放音部 20 ハウジング部
22a 第1配線 22b 第2配線
22c 第3配線 24a 第1マイク
24b 第2マイク 30 コントローラ
30a 係止鍔部 32 入力部
50 フード 50G ギャザー
50I 内布 50O 外布
50a メイン挿通部 50b 第1挿通部
50c 第2挿通部 50d 第3挿通部
50e 第4挿通部 52 本体部
54 収容部 54a 収容開口
54b 収容ポケット 54b1 チャック
55 上部収納部 56 延在部
56a 開口部 56b 前側係合部
56c 取付部 56c1 切欠き
56c2 窪み部 56c3 操作開口部
58 襟部 60 メインフレーム
61 第1サブフレーム 62 第2サブフレーム
63 第3サブフレーム 64 第4サブフレーム
70 載置部材 L 距離
P1 第1縫製部 P2 第2縫製部
P3 第3縫製部 P4 第4縫製部
P5 第5縫製部 PS 繋ぎ部
U 使用者 UB 後頭部
UJ 顎部 US 側頭部
UT 頭頂部