(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041193
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】ゲームシステム、それに用いるコンピュータプログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240319BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240319BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20240319BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20240319BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/55
A63F13/45
A63F13/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145858
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100161090
【弁理士】
【氏名又は名称】小田原 敬一
(72)【発明者】
【氏名】小松 和登
(72)【発明者】
【氏名】尾山 雄一
(72)【発明者】
【氏名】増田 裕一
(57)【要約】
【課題】ゲームのメインパートとは別のサブパートとしてメインパートの興趣性の向上を図るパートを提供することができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲーム機3は、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置36、及びそのプレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタ51を含む対戦画面50を表示する表示装置37を通じて、対戦やコミュニケーションといった所定の展開に沿って進行する育成モードを含む育成ゲームを提供する。また、ゲーム機3は、育成モードに登場する各キャラクタ51を素材として含むストーリーを作成するための作成機会を介して作成された複数のストーリーのうち自己が作成した自己ストーリー、及び公開された他のユーザのストーリーを特定し、それらを観覧(視聴)するためのストーリーモードを育成モードとは別のモードとして提供する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステムであって、
前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手段と、
前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手段と、
を備える、ゲームシステム。
【請求項2】
前記メインパートには、複数のキャラクタが登場し、
各コンテンツは、前記複数のキャラクタの一のキャラクタを利用した第1の内容、及び当該第1の内容の後に当該第1の内容とセットで提供される内容として他のキャラクタを利用した第2の内容を含んでいる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
各コンテンツは、前記一のキャラクタと前記他のキャラクタとの間の会話として構成され、
前記第1の内容、及び前記第2の内容は、各キャラクタの発言として前記一のキャラクタの台詞、及び前記他のキャラクタの台詞をそれぞれ含んでいる、請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記第1の内容、及び前記第2の内容は、各キャラクタの動作、及び各キャラクタの感情を表現するためのエフェクトの少なくともいずれか一方を含み、
各キャラクタの動作は、前記ゲーム画面に各キャラクタが登場する登場動作、前記ゲーム画面から各キャラクタが退出する退出動作、各キャラクタの台詞に対応する音声を発生する発生動作、及び各キャラクタの台詞に応じた表情を表現する表情動作の少なくともいずれか一つを含んでいる、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲームは、前記一のキャラクタ、前記他のキャラクタ、前記エフェクト、前記音声、前記表情の少なくとも一部を所定の対価と引き換え、又は前記メインパートの進行状況に応じて付与するように構成される、請求項4に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記メインパートは、前記複数のキャラクタのうち各ユーザが所有するキャラクタとしての所有キャラクタを介して前記所定の展開が進行するように構成され、
前記一のキャラクタ、及び前記他のキャラクタの少なくともいずれか一方は、前記所有キャラクタに限定される、請求項2~5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記入力装置には、一のユーザによって当該一のユーザが作成したコンテンツを他のユーザに公開するための公開指示が入力され、
前記ゲームは、各ユーザを特定しつつ提供され、
前記対象条件は、前記作成機会を介して自己が作成したコンテンツ、及び前記公開指示を通じて公開が指示されたコンテンツによって満たされる、請求項1~5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記作成機会を各ユーザに提供するユーザ端末装置にネットワークを介して接続され、各ユーザの前記ユーザ端末装置から各コンテンツを取得する情報取得手段を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータを、請求項1~5のいずれか一項に記載のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
【請求項10】
各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、
前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手順と、
前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手順と、
を実行させる、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及びそのプレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及びそのプレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステムが知られている(例えば非特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として非特許文献2が存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Gotcha Gotcha Games,“イベント編”,“話しかけると会話するイベント”,[online],[令和4年8月29日検索],インターネット,<URL:https://tkool.jp/mz/guide/event/kihon.html>
【非特許文献2】“マンガ・カ・ケール”,[online],[令和4年8月29日検索],インターネット,<URL:https://www.manga-kakeru.com/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1のゲームでは、オリジナルのRPG(ロールプレイングゲーム)がユーザによって作成される。このゲームでは、RPGに登場する村人の会話が作成される場合がある。しかし、このゲームではあくまでもメインパートのゲームが作成されるに過ぎず、そこに登場するキャラクタを素材として利用する他のパートが生成される構成ではない。
【0005】
一方、非特許文献2のツール(ソフトウエア)では、キャラクタ、コマ割り、台詞などを選択、設定してくことでオリジナルの漫画が作成される。このツールはゲームの一部ではないが、ゲームのキャラクタが漫画のキャラクタとして使用される場合もあるかもしれない。しかし、このツールはあくまでも漫画作成用のツールに過ぎず、ゲームとは基本的に無関係である。漫画の読者からゲームに興味を持つ者も出てくる可能性もあるかもしれないが、それは結果に過ぎず、そのツールが意図する目的ではない。例えばゲームのユーザとそのユーザが使用するキャラクタとの親密度を高める等、ゲームのメインパートにおける興趣性を向上させる意図はそもそもない。
【0006】
そこで、本発明は、ゲームのメインパートとは別のサブパートとしてメインパートの興趣性の向上を図るパートを提供することができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲームシステムは、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステムであって、前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手段と、前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手段と、を備える、ものである。
【0008】
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータを、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成された、ものである。
【0009】
また、本発明の制御方法は、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手順と、前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手順と、を実行させる、ものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムが適用されたネットワークシステムの概略構成を示す図。
【
図2】ネットワークシステムの制御系の要部を示す機能ブロック図。
【
図7】公開関連の各種画面の一例を説明するための説明図。
【
図9】各要素(オプション)の取得方法の一例を説明するための説明図。
【
図11】ストーリー選択処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図12】ストーリー提供処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(ネットワークシステムの全体構成)
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、
図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムが適用されたネットワークシステム1の全体構成を説明する。ネットワークシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワークNTを介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0012】
ゲーム機3は、ネットワークシステム1において本発明のゲームシステムとして機能する。ネットワークシステム1には適宜の数のゲーム機3が含まれていてよいが、
図1の例ではゲーム機3として三台(三種類)のゲーム機3A、3B、3Cが示されている。ゲーム機3はいずれもゲームを提供するゲーム装置の一例である。ゲーム機3として適宜のゲーム装置が利用されてよいが、
図1の例ではゲーム機3Aは所定の対価の支払いと引き換えにそのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる業務用ゲーム機として構成されている。この種のゲーム機はアーケードゲーム機と呼ばれることもある。この種のゲーム機3A(以下、アーケードゲーム機3Aと呼ぶ場合がある)は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗等の所定の施設に設置される場合が多い。
【0013】
一方、ゲーム機3B、3Cは、ユーザの個人的な使用に供されるユーザ端末装置として構成されている。ユーザ端末装置は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。ユーザ端末装置として、例えば据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ(PC)、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置、スマートフォンを含む携帯電話といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置が利用され得るが、
図1の例ではゲーム機3B、3Cとして、PC、及びスマートフォンがそれぞれ利用されている。以下、ゲーム機3B、3CをPC3B、或いはスマートフォン3Cとそれぞれ呼ぶ場合があり、これらを区別しない場合にはパーソナルゲーム機3と呼ぶ場合がある。なお、
図1の例では、複数種類のゲーム機3がセンターサーバ2に接続されているが、センターサーバ2に接続されるゲーム機3は一種類であってもよい。
【0014】
パーソナルゲーム機3は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。そして、パーソナルゲーム機3は、このようなソフトウエアとして、ゲーム用のアプリケーション(以下、ゲームアプリと呼ぶ場合がある)を実装することにより、ゲームを提供するゲーム機3として機能する。
【0015】
ゲーム機3は、複数のキャラクタが敵と味方とに分かれて対戦する対戦型のゲームを提供する。対戦型のゲームは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シューティングゲーム、或いはタイミングゲーム(音楽ゲーム)等の適宜の形式で提供されてよいが、一例としてシミュレーションゲームの形式で提供される。このシミュレーションゲームは対戦要素のみで構成されてもよいが、一例として他の要素を含む複合型のゲームとして構成される。
【0016】
具体的には、ゲーム機3は、シミュレーションゲームの一例として、複数のキャラクタ間で対戦等を通じて各キャラクタを育成する育成モードと、各キャラクタを素材とするコンテンツを視聴(観覧)するストーリーモードと、を含むキャラクタ育成型のゲーム(以下、育成ゲームと呼ぶ場合がある)を提供する。育成ゲームは、有料(所定の対価の徴収と引換に所定範囲のプレイが提供される場合、或いはアイテムの購入、特定の展開等の対戦ゲームの一部が所定の対価の徴収と引換にプレイされる場合、つまり課金式のアプリの場合の両方を含む)でプレイされてもよいし、無料(ゲームアプリのダウンロードが有料の場合を含む)でプレイされてもよいが、一例としてアーケードゲーム機3A、及びパーソナルゲーム機3のいずれも有料で提供される。
【0017】
ネットワークシステム1には、ネットワークNTを介してユーザ端末装置4が接続される場合もある。このようなユーザ端末装置は、上述のとおり各種のコンピュータソフトウエアを通じて各種の機能を発揮する。このため、実行されるソフトウエア(アプリケーション)に応じてゲーム機3として機能したり、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させるユーザ端末装置4として機能したりする。ユーザ端末装置4には上述のとおり各種の装置が含まれるが、
図1の例では据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ4A、あるいは携帯電話のようなモバイル端末装置4Bがユーザ端末装置4として示されている。
【0018】
ネットワークNTは、センターサーバ2に対してゲーム機3、或いはユーザ端末装置4をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワークNTは、WANとしてのインターネットと、センターサーバ2及びゲーム機3等のそれぞれをインターネットに接続するLAN、あるいはアクセスポイントAPといった各種の接続設備又は機器等と、を含んでいる。
【0019】
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスはゲーム機3に関する各種のサービスを適宜に含んでいてよく、例えばネットワークNTを介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービス、及びネットワークNTを介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービスを含んでいる。ゲーム機用サービスは、例えばその他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービス、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービス、ユーザから料金を徴収する課金サービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを適宜に含み得る。
【0020】
また、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4が接続される場合、ユーザ端末装置4又はそのユーザに対して各種のWebサービスを提供する。Webサービスはゲーム機3が提供するゲームに関連する各種のサービスを適宜に含み得るが、例えばストーリー作成サービスを含んでいる。ストーリー作成サービスの詳細は後述する。なお、Webサービスは、その他にも例えばゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
【0021】
(ネットワークシステムの制御系)
次に、
図2を参照してネットワークシステム1の制御系の要部を説明する。センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部22が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0022】
記憶部22は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット内に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG1が記録される。また、記憶部22には、各種のサービスの提供に必要なサーバ用データが記憶される。そのようなサーバ用データはゲーム機サービス用の各種のデータを適宜に含み得るが、
図2の例ではプレイデータPD、キャラクタデータCD、及びストーリーデータSDが示されている。
【0023】
プレイデータPDは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。プレイデータPDは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。各キャラクタがプレイ状況、或いは所定の対価と引き換えに各ユーザに付与され、所有される場合、各ユーザが所有するキャラクタはプレイ実績の一部としてプレイデータPDによって管理される。各種アイテム等がユーザに付与される場合も同様である。また、育成ゲームの各キャラクタがプレイ状況に応じて成長する場合、過去の実績にはその成長分のパラメータの情報が含まれる。成長分(変化分)のパラメータの値は適宜に管理されてよいが、一例としてこのようにプレイデータPDにおいて管理される。
【0024】
一方、キャラクタデータCDは、各キャラクタを定義するパラメータの情報が記述されたデータである。このようなキャラクタデータCDは成長後のパラメータの情報を含んでいてもよいが、一例として初期値(変化前)に対応するパラメータの値を管理する。つまり、各キャラクタのパラメータが変化した場合、その変化後のパラメータはプレイデータPD(変化分)、及びキャラクタデータCD(初期値)との組合せにより再現される。
【0025】
ストーリーデータSDは、各ストーリー(コンテンツ)を実現するためのデータである。育成ゲームには、各キャラクタを育成したり各キャラクタを介して対戦したりするための育成モードとは別にストーリーモードが設けられる。ストーリーモードは各ストーリーを観覧するためのモードである。ストーリーは育成モードに登場する各キャラクタを素材として含むコンテンツを意味する。ストーリーは各キャラクタを素材とした適宜のコンテンツであってよく、例えば無音声の各キャラクタのアニメーション(動画)であっても、一体のキャラクタによる発言(無音を含む)であってもよいが、一例としてアニメーション及び音声を含む会話として構成される。また、ストーリーモードで視聴可能なストーリーはゲーム機3の管理者等によって予め用意されていてもよいが、一例として各ユーザによって作成されたコンテンツ(作品)を含んでいる。ストーリーデータSDはこれらのストーリー(コンテンツ)の再現に使用される。ストーリーデータSDの詳細は後述する。
【0026】
なお、サーバ用データには、例えばその他にもユーザID等の各種IDを管理するためのIDデータ、BGM等の楽曲を含む各種音声を再生する音声データ、各キャラクタに各種の動作を実行させるための動作データ、或いはゲーム画面の各種画像を表示するための画像データといったデータが適宜に含まれ得る。
【0027】
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム機サービス管理部24、及びWebサービス管理部25が設けられる。ゲーム機サービス管理部24は、上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。そのような各種処理には、例えば、プレイデータPD等の各種データをゲーム機3に配信したり、対戦相手のユーザをマッチングするためのマッチングを実行したりする処理が含まれる。同様に、Webサービス管理部25は、上述のWebサービスを実現するための各種の処理を実行する。そのような処理には、例えばストーリー作成サービスを実現するための処理が含まれる。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0028】
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0029】
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG2が記録される。また、記憶部32には、ゲームの提供に必要なゲームデータが記録される。そのようなゲームデータには、ゲーム用の各種のデータが含まれ得るが、
図2の例ではプレイデータPD、キャラクタデータCD、及びストーリーデータSDが示されている。
【0030】
プレイデータPD、キャラクタデータCD、及びストーリーデータSDは上述のとおりである。ゲームデータは、適宜の手法により記憶部32に記憶されてよく、例えばゲーム機3にプレインストールされていてもよいし、各種の記録媒体を介して記憶部32に記憶されてもよい。このようにゲームデータは適宜の手法により記憶部32に記憶され得るが、一例としてプレイデータPD、キャラクタデータCD、及びストーリーデータSDいずれも必要な部分を含むように配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。なお、ゲームデータには、例えばその他にも上述のID管理データ、音声データ、動作データ、及び画像データといったゲームのための各種のデータが適宜に含まれ得る。しかし、これらの図示は省略した。
【0031】
制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG2との組合せによって各種の論理的装置が構成される。そして、それらの論理的装置を通じてゲームの提供に必要な各種の処理(センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が提供するゲーム機用サービスを享受するために必要な処理を含む)が実行されるが、
図2の例では、ゲームに関連する論理的装置として、ゲーム提供部33、及びデータ管理部34が示されている。
【0032】
ゲーム提供部33は、育成ゲームを提供するための各種の処理を実行する。このような処理には育成モードを実現するための処理が含まれる。また、育成ゲームには育成モードだけでなく、ストーリーモードも含まれる。このため、ゲーム提供部33が実行する処理には、このようなストーリーモードを実現するための処理が含まれる。このような処理には、例えばストーリー選択処理、及びストーリー提供処理が含まれる。ストーリー選択処理、及びストーリー提供処理の手順の詳細は後述する。
【0033】
データ管理部34は、記憶部32に記憶されるデータを管理するための各種の処理を実行する。このような処理には、例えばプレイデータPDを更新する処理、或いはそのような更新後のプレイデータPDをセンターサーバ2に提供する処理が含まれる。また、ゲーム機3においてストーリーの作成や更新が許容される場合、データ管理部34は作成された(あるいは更新された)ストーリーを保存したりセンターサーバ2に提供したりする処理を実行してもよい。
【0034】
また、ゲーム機3にはアーケードゲーム機3A、或いはパーソナルゲーム機3等の種類に応じて適宜に各種の出力装置、及び入力装置が設けられてよいが、
図2の例では出力装置の一例としてモニタ37、及びスピーカSPが示されている。モニタ37、及びスピーカSPは、それぞれゲーム画面等を表示するための周知の表示装置、及び音声を再生するための周知の音声再生装置である。同様に、
図2の例では、ゲーム機3に設けられる入力装置の一例として、ユーザのプレイ行為(操作、或いは動作)を入力するための入力装置36が示されている。入力装置36は、ゲーム機3の種類に応じて適宜に構成されてよい。例えば、アーケードゲーム機3Aの場合、入力装置36の一例として複数の押ボタンが設けられたコントロールパネルが利用される。このような場合、手で押しボタンを押す操作がプレイ行為として利用される。
【0035】
また、PC3Bの場合、入力装置36の一例として複数の押しボタンを含むキーボード、或いは専用のコントローラが使用される。この場合、それらの押しボタンを押す操作がプレイ行為として利用される。同様に、例えば、スマートフォン3Cの場合、入力装置36の一例として、例えば、モニタ37の表示面を覆うように配置され、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を出力するタッチセンサが利用される。この場合、タッチ操作がプレイ行為として利用される。
【0036】
なお、その他にもゲーム機3には各種の入力装置及び出力装置が適宜に設けられてよく、例えばアーケードゲーム機3Aには、現金、代替硬貨、メダル、電子通貨(ポイントを含む)、クレジットカード機能等を利用してユーザからゲームに必要な所定の対価を徴収するための対価徴収装置が入力装置として設けられてもよい。そして、そのような装置によって、例えば電子通貨の残量を記録するカードを介して電子通貨等の各種の対価が徴収されてよい。同様の装置は、ユーザIDを記録するIDカード等の読み取りに使用されてもよい。あるいは、このような読み取りを実行する別の装置(リーダ)が設けられてもよい。
【0037】
(育成ゲームの概要)
次に
図3~
図9を参照して、育成ゲームについて更に説明する。
図3は、育成ゲームの概要を説明するための説明図である。
図3に示すように、育成ゲームは育成モード、及びストーリーモードを含んでいる。育成モード、及びストーリーモードは互いに異なるモードとして用意される。具体的には、育成モードは所定の展開に沿って進行するプレイを提供する。所定の展開には各キャラクタを介して進行する対戦やコミュニケーション、或いはカスタマイズ等が含まれる。つまり、育成モードは、各キャラクタを介して他のキャラクタと対戦したり各キャラクタを育成したりする実際のプレイを提供する。一方、ストーリーモードは、育成ゲームに登場するキャラクタを素材としたストーリー(会話)を観覧する機会が提供される。つまり、ストーリーモードにおいて各ユーザは各キャラクタを介してプレイするのではなく、ストーリー(コンテンツ)を単に観覧(画像及び音声の両方を含む場合、視聴の用語を使用する場合があるが、視聴は観覧に含まれる)する。この例において育成モード、及びストーリーモードが、本発明のメインパート、及び観覧パートとしてそれぞれ機能する。
【0038】
育成モード、及びストーリーモードは適宜に提供されてよく、例えばストーリーモードは育成モードの始め、途中、或いは終わりといった適宜のタイミングに介在するように提供されてもよい(ただし、この場合でも育成モードを進行させるのではなく、単なる観覧機会として提供される)が、一例としてプレイ開始時に両者を択一的に選択するためのモード選択機会がユーザに提供され、そこで選択されたモードが提供される。なお、例えばパーソナルゲーム機3においてゲームアプリを介して提供される場合等、ストーリーモードは無料(育成モードとは別の料金体系)で提供されてもよい。また、ストーリーモードはゲーム機3の回転率(所定期間あたりの利用者数)を低下させる可能性があるため、時間制限等の適宜の制限が設けられてもよい。
【0039】
育成モード、及びストーリーモードは、それぞれ別々のゲーム画面を通じて提供される。育成モード用のゲーム画面は、例えば対戦画面50を含んでいる。育成モードは、各キャラクタをカスタマイズしたり各キャラクタとコミュニケーションを図ったりする要素を適宜に含み、それらに応じたゲーム画面にて提供されるが、他のユーザ(コンピュータを含む)のキャラクタと対戦する対戦の要素を含んでいる。対戦画面50は、このような対戦を実現するためのゲーム画面である。
【0040】
対戦画面50はゲーム機3の種類に応じて異なる構成を適宜に含み得るが、
図3の例はアーケードゲーム機3Aに表示される対戦画面50を模式的に示している。
図3に示すように、対戦画面50は、キャラクタ画像51、及びライフゲージ53を含んでいる。キャラクタ画像51は、対戦パートに登場する各キャラクタを示す画像である。キャラクタ画像51は、味方キャラクタ画像51Aと、敵キャラクタ画像51Bと、を含んでいる。育成モードにおける対戦では、各キャラクタは味方キャラクタと敵キャラクタとに分類される。味方キャラクタ画像51A、及び敵キャラクタ画像51Bは、各キャラクタのうち味方キャラクタ、及び敵キャラクタにそれぞれ対応する画像である。
【0041】
味方キャラクタは、対戦パートをプレイするユーザに対応するキャラクタである。味方キャラクタはユーザによって直接的に操作され、アクションゲームとしてプレイされても、オートプレイによって操作されてもよい。オートプレイの場合、味方キャラクタは所定の規則に従った自動動作を通じて対戦を実行する。自動動作(所定の規則)は適宜に実行されてよいが、一例として各キャラクタの特性(性格等)、及び対戦における戦略等に関する指示(例えば攻撃重視、防御重視、近距離重視、遠距離重視等)を反映するように実行される。
【0042】
育成モードの対戦では適宜の数の味方キャラクタが登場してよく、1体多、多対多等の適宜の形式で対戦が実現されてよいが、一例として三体の味方キャラクタが登場する。これらの味方キャラクタは対戦パートに用意される対戦用のフィールド(対戦パートにおいて対戦が実行される範囲)に同時に登場してもよいが、一例として一体ずつ順に登場する。具体的には、フィールド上の一体の味方キャラクタが敵キャラクタに倒されると次の味方キャラクタがフィールドに登場する。このため、
図3の例では一体の味方キャラクタ画像51A(一体の味方キャラクタ)が示されている。
【0043】
一方、敵キャラクタは、味方キャラクタの敵に対応するキャラクタである。対戦には適宜の数の敵キャラクタが登場してよいが、
図3の例では複数の敵キャラクタ画像51B(複数の敵キャラクタ)が示され、一体の味方キャラクタ対複数の敵キャラクタ(1体多)の対戦が実行されている。各敵キャラクタの動作は適宜に実現されてよく、コンピュータ制御による自動動作によって実現されても、対戦相手のユーザによる直接操作によって実現されても、味方キャラクタと同様に所定の規則に従って実現されてもよい(これらが混在する場合を含む)。
【0044】
ライフゲージ53は、攻撃を受けることによって減少するライフポイント(体力)を示すゲージである。ライフゲージ53は、味方ライフゲージ53Aと、敵ライフゲージ53Bとを含んでいる。味方ライフゲージ53Aは味方キャラクタのライフポイントを、敵ライフゲージ53Bは敵キャラクタのライフポイントを、それぞれ示すライフゲージ53である。敵ライフゲージ53Bはコンピュータ制御の敵キャラクタにも表示されてよいが、一例として対戦相手のユーザに対応する敵キャラクタにのみ表示される。ライフポイントがゼロになると、対戦継続不可(倒された)と判断される。
【0045】
複数の味方キャラクタは一部ずつフィールドに表示されるため、フィールド外で待機する待機の味方キャラクタとフィールドの登場する味方キャラクタとに分類される。待機の味方キャラクタとフィールドの味方キャラクタとは適宜に交代されてよいが、一例として対戦継続不可の場合にその対戦不可のキャラクタは予め指定された順番に従って次の待機の味方キャラクタと交代される。対戦パートにおいてユーザ間の勝敗は適宜に判定され得るが、一例としてフィールドにて対戦継続可能なキャラクタが存在しなくなった方が負けと判定される。
【0046】
対戦画面50には、その他にも例えば味方キャラクタの攻撃対象を示すターゲットマーク、対戦の残り時間を示す時刻画像、敵キャラクタの位置を示すレーダー画像56、ユーザの名称を示す情報、各キャラクタの名前の情報、待機中の味方キャラクタが存在する場合にその味方キャラクタを示す情報といった、対戦に関連する各種の情報(画像を含む)が適宜に表示され得る。しかし、それらの説明は省略する。この例において、対戦画面50が本発明のゲーム画面として機能する。
【0047】
ストーリーモード用のゲーム画面は、ストーリー画面60を含んでいる。ストーリーモードは観覧するストーリーの選択、ストーリーの作成が許容される場合のストーリーの作成といった要素を適宜に含み、それらに応じたゲーム画面にて提供されるが、ストーリーを観覧する要素を含んでいる。ストーリー画面60は、このようなストーリーの観覧を実現するためのゲーム画面である。ストーリー画面60はゲーム機3の種類に応じて異なる構成を適宜に含み得るが、
図3の例はアーケードゲーム機3Aに表示されるストーリー画面60を模式的に示している。ストーリー画面60の詳細は後述する。
【0048】
ストーリー画面60では各種のストーリーが観覧されるが、そこにはユーザによって作成されたストーリー(以下、UGCストーリーと呼ぶ場合がある)が含まれる。UGCストーリーを作成するための作成機会は適宜に提供されてよく、例えばゲーム機3を介して提供されてもよいが、一例としてユーザ端末装置4を介して提供される。ストーリー作成サービスは、この作成機会を提供するサービスである。ストーリー作成サービスはユーザ端末装置4に適宜に提供されてよく、例えば専用のアプリケーションを通じて提供されてもよいが、一例として作成機会用のWebサイト(以下、ゲームサイトと呼ぶ場合がある)を通じて提供される。このため、ユーザ端末装置4のユーザは各種Webサイトを閲覧するためのWebアプリを介してストーリー作成サービス(作成機会の提供)を享受する。
【0049】
ゲームサイトは各種の機能を含み、その各種の機能に応じた適宜のサイト画面にて表示され得るが、そのようなサイト画面の一つとして作成画面70を含んでいる。作成画面70は各ユーザがストーリーを作成するためのサイト画面である。つまり、ユーザ端末装置4のユーザには作成画面70を通じて作成機会が提供される。作成画面70では、例えば各キャラクタの発言(いわばキャラクタの演出による台詞)等のストーリーを構成する各種の要素が作成される。作成画面70はゲーム機3の種類に応じて異なる構成を適宜に含み得るが、
図3の例はモバイル端末装置4Bに表示される作成画面70を模式的に示している。作成画面70の詳細は後述する。
【0050】
作成画面70を介してストーリーの作成に必要な情報が登録されると、その情報に基づいてその情報に対応するストーリーを実現するためのストーリーデータSDが生成される。この生成はユーザ端末装置4において実行されてもよいが、一例としてセンターサーバ2において実行される。センターサーバ2は適宜の時期にそのストーリーデータSDをゲーム機3に送信する。そして、ゲーム機3はそのストーリーデータSDに基づいてUGCストーリーを観覧するためのストーリー画面60を表示する。一例として、このような流れでストーリーモードにおいてUGCストーリーは観覧される。
【0051】
(ストーリー画面)
次に
図4を参照して、ストーリー画面60の詳細について説明する。
図4は、ストーリー画面60の一例を模式的に示す図である。
図4の例は、
図3の例に対応するストーリー画面60を示している。また、
図4の例は、ストーリーとしてキャラクタのアニメーション、及び音声を含む会話型のコンテンツが提供される場合を示している。この場合、
図4に示すように、ストーリー画面60は、会話表示欄61、及び終了ボタン62を含んでいる。終了ボタン62はストーリー画面60の表示を終了するための仮想ボタンを示す画像である。終了ボタン62にはタッチ操作、クリック操作、或いはカーソル等を介して終了ボタン62の位置が指定された後の押しボタンといった、ゲーム機3に設けられる入力装置36に応じた所定の操作(指示)が実行される。
【0052】
会話表示欄61は、ストーリーの内容(コンテンツ)を表示するための領域である。ストーリーは一例として複数のキャラクタ間の会話として構成される。このため、会話表示欄61にはキャラクタ毎の発言(台詞)が表示される。また、ストーリーにおいて会話は適宜の数のキャラクタ間において実行されてよく、会話表示欄61はその数等に応じて適宜に構成され得るが、
図4の例では会話表示欄61に二体のキャラクタ間(会話の最小数)の会話が表示されている。この場合、会話表示欄61は、二体のキャラクタにそれぞれ対応する第1キャラクタ欄63、及び第2キャラクタ欄64を含んでいる。
【0053】
第1キャラクタ欄63及び第2キャラクタ欄64は適宜に構成され得るが、
図4の例ではいずれもキャラクタ拡大画像65、キャラクタ名称部66、及びテキスト部67を含んでいる。キャラクタ拡大画像65はキャラクタ画像51の一部を拡大した画像である。キャラクタ拡大画像65は適宜の一部の拡大画像であってよいが、
図4の例では頭部の拡大画像として表示されている。キャラクタ拡大画像65には装飾の一種として各種の感情等を表現するためのエフェクトFIが表示される場合がある。
図4の例では第1キャラクタ欄63のキャラクタ拡大画像65に狼狽等の感情を示すエフェクトFIとして汗の画像が付加されている。キャラクタ名称部66は各キャラクタの名称を示す部分である。テキスト部67は各キャラクタの台詞を示す部分である。第1キャラクタ欄63及び第2キャラクタ欄64には、これらがキャラクタ毎に表示される。この例において第1キャラクタ欄63及び第2キャラクタ欄64の内容が、本発明の第1の内容、及び第2の内容として機能する。
【0054】
(ストーリー画面における各キャラクタの登場)
第1キャラクタ欄63及び第2キャラクタ欄64は適宜に表示開始されてよいが、一例として会話におけるキャラクタ毎(換言すれば台詞毎)に順に表示開始される。例えば、第1キャラクタ欄63に対応するキャラクタ(以下、第1キャラクタと呼ぶ場合がある)、第2キャラクタ欄64に対応するキャラクタ(以下、第2キャラクタと呼ぶ場合がある)の順に発言する会話の場合、第1キャラクタ欄63、第2キャラクタ欄64の順にアニメーション(操作)付きで表示される。つまり、ストーリーにおける各キャラクタのアニメーション(動画)には、ストーリー画面60に各キャラクタが登場する登場動作が含まれる。
【0055】
具体的には、まず第1キャラクタ欄63が第1登場方向68に沿って左側から右側に向かってスライド移動するアニメーションを通じて登場する。つまり、第1キャラクタ欄63はストーリー画面60の画面外からストーリー画面60内にフレームインするように左からスライド移動し、表示開始される。第1キャラクタ欄63は第1キャラクタのキャラクタ拡大画像65を含んでいる。このため、このフレームインは第1キャラクタの登場動作として機能する。
【0056】
また、各キャラクタの動作には登場動作の他にも各種の動作が適宜に含まれる。例えば、第1キャラクタはフレームインに合わせて第1キャラクタ欄63に表示される台詞を所定の音声で読み上げる。つまり、第1キャラクタ欄63の台詞(“マスタ、最近この木、元気がないような”といったテキスト部67の発言)に対応する音声を実際に発声(発言)する発声動作を実行する。さらに、第1キャラクタ欄63のキャラクタ拡大画像65(第1キャラクタ)は台詞に対応する所定の表情を浮かべるように表示される。つまり、キャラクタ拡大画像65は台詞に応じた表情を表現する表情動作を含んでいる。この表情動作はアニメーション(動画)としてキャラクタ拡大画像65の動きを通じて表示されてもよいが、一例として静止画(キャラクタ拡大画像65)に含まれる表情の変化として表現される。つまり、キャラクタの動作には動画だけでなく、キャラクタの動きを表現する静止画が含まれる。
【0057】
エフェクトFIが表示される場合、エフェクトFIもキャラクタ拡大画像65と同様に適宜に表示されてよく、例えば台詞に対応するように動くアニメーション(例えば上から下に落ちてくる動画)として表示されてもよいが、一例としてキャラクタ拡大画像65に付随する静止画として表示される。つまり、エフェクトFIが付加された状態でキャラクタ拡大画像65はストーリー画面60に登場する。
【0058】
第2キャラクタの登場も第1キャラクタと同様である。具体的には、第1キャラクタの登場後(台詞の読み上げ後)、第2キャラクタ欄64は第2登場方向69に沿って右側から左側に向かってスライド移動するアニメーションを通じて登場する。つまり、第2キャラクタ欄64(第2キャラクタ)は第1キャラクタ欄63とは反対側の画面外からストーリー画面60内にフレームインするようにスライド移動し、表示開始される。台詞の読み上げ、表情、及びエフェクトFI(付加される場合)についても第1キャラクタと同様である。つまり、第2キャラクタはフレームインに合わせて第1キャラクタの発言(台詞)に応答する会話の一部としてセットで提供される台詞(“マスタと神姫さん、水やりマシーンに「エラー」がでているようです。・・・”)を読み上げるとともに、その台詞に対応する表情、及びエフェクトFI(付加される場合)を含むようにキャラクタ拡大画像65(第2キャラクタ)が表示される。この例において第1キャラクタ、及び第2キャラクタが、本発明の一のキャラクタ、及び他のキャラクタとしてそれぞれ機能する。また、各テキスト部67に表示される台詞(発言)が、本発明の各キャラクタの台詞として機能する。
【0059】
(ストーリー画面における連続的な会話)
ストーリーにおける会話の数(台詞のやりとりの数)は適宜に設定され得る。このため、二回(一つの台詞とそれに対応する回答)に限定されず、三回以上の連続的な会話(例えば最大30回等、適宜の制限が設けられてもよい)が実行される場合がある。また、三回以上の会話は二体のキャラクタに限定されず、三体、四体といった多くのキャラクタによって実行される場合もある。この場合、ストーリー画面では、テキスト部67に表示される台詞の内容や登場済のキャラクタの表示が変化する。例えば、第2キャラクタの台詞の後に再度第1キャラクタが発言する場合、テキスト部67の台詞(文章)がその発言を示す文章に変化するとともに、第1キャラクタはその発言を所定の音声で読み上げる。第1キャラクタの表情は、その発言の内容に応じて変化する。つまり、第1キャラクタには表情の変化を示すアニメーション(動画)が付加される。エフェクトFIについても同様である。
【0060】
一方、第2キャラクタの発言の後に別のキャラクタ(以下、第3キャラクタ)が発言する場合、まず適宜のタイミング(例えば第2キャラクタの発言が終了した後)において第1キャラクタがストーリー画面60から退出(退場)する退出動作を実行する。つまり、各キャラクタは、このような退出動作を実行するアニメーションとして表示される場合がある。具体的には、第1キャラクタが退出する場合、第1キャラクタ欄63は、第1登場方向68の反対方向に向かってストーリー画面60の画面外にスライド移動するアニメーションにて表示される。つまり、第1キャラクタ欄63は登場とは逆の右から左に向かってストーリー画面60からフレームアウトして消える。続いて第3キャラクタに対応するキャラクタ欄が第1キャラクタ欄63と同様にフレームインする。このキャラクタ欄は第1キャラクタ欄63等と同様に構成されるが、キャラクタ拡大画像65、キャラクタ名称部66、及びテキスト部67はそれぞれ第3キャラクタ、その名称、及びその発言(三つ目の会話の台詞)にそれぞれ対応する。連続的な会話は適宜に実現され得るが、一例としてこのように実現される。
【0061】
(プレビュー画面)
次に、
図5を参照して、プレビュー画面について説明する。
図5は、プレビュー画面の一例を模式的に示す図である。各ユーザには適宜の数の自己ストーリーの作成が許容されてよいが、
図5の例は複数の自己ストーリーの作成が許容される場合のプレビュー画面50を示している。プレビュー画面80は、ストーリーの一部を試し見する(プレビュー)するためのゲーム画面である。プレビュー画面80は適宜に構成され得るが、
図5の例は視聴対象のストーリーを選択するための選択機会としても機能する場合を示している。この場合、
図5に示すように、プレビュー画面80は、サムネイル部81、背景プレビュー部82、オプション表示部83、ID表示部84、削除ボタン85、再生ボタン86、更新ボタン87、公開ボタン88、及び一覧切替ボタン89を含んでいる。
【0062】
サムネイル部81は、各ストーリーを識別するためのサムネイルとして機能するサムネイル画像81aを表示するための部分である。サムネイル画像81aは適宜に構成され得るが、
図5の例では各ストーリーの会話表示欄61の画像として構成されている。サムネイル画像81aの会話表示欄61は適宜に構成されてよく、例えば実際の会話表示欄61の情報の一部のみを含んでいてもよいが、
図5の例では実際と同様の表情、エフェクトFI、キャラクタ名称部66、及びテキスト部67を含んでいる。ストーリーモードでは各種のストーリーが適宜に視聴され得るが、例えばUGCストーリーでは自己(一のユーザ)の作成した各ストーリー(以下、自己ストーリーと呼ぶ場合がある)、及び他のユーザによって作成された各ストーリーのうちその作成者によって公開が指示された各ストーリー(以下、公開ストーリーと呼ぶ場合がある)の二種類が視聴可能なストーリーに含まれる。サムネイル部81には、これらのうち自己ストーリーに対応するサムネイル画像81aが一覧的に表示される。つまり、プレビュー画面80はサムネイル部81を通じて自己ストーリーの一覧を表示するためのゲーム画面としても機能する。
【0063】
ただし、サムネイル部81に表示されるサムネイル画像81aの数は限定される。その数は適宜に設定され得るが、
図5の例では三つのサムネイル画像81aに限定されている。このため、サムネイル部81には、他のサムネイル画像81aを表示させるためのスライド操作部81bが設けられる。スライド操作部81bはサムネイル部81に表示されるサムネイル画像81aを変化させるための操作(指示)が実行される部分である。スライド操作部81bは適宜に構成され得るが、
図5の例では上下にスライド操作されるように構成されている。
【0064】
背景プレビュー部82は、ストーリー画面60において会話表示欄61の背後に表示されるべき背景画像のサムネイルとしてミニ背景画像82aを表示するための部分である。
図4の例では省略されているが、ストーリー画面60では各種の背景画像が会話表示欄61の背後に適宜に表示されてよく、背景プレビュー部82には各会話表示欄61の背景画像に対応するミニ背景画像82aがプレビューとしてサムネイル画像81aとは別に表示される。ただし、各ミニ背景画像82aは各サムネイル画像81aと対応するため、対応するサムネイル画像81aと横並びに配置される。
【0065】
オプション表示部83は、各ストーリーにおいて選択可能なオプションを示すための部分である。オプション表示部83も対応するサムネイル画像81aと横並びに配置される。各ストーリーには各種の選択的な要素が用意されてよく、それらが適宜にオプションとして機能し得るが、
図5の例ではボイス、効果音、及びBGMの三つが示されている。このため、オプション表示部83は、これらにそれぞれ対応するボイス部83a、効果音部83b、及びBGM部83cを含んでいる。
【0066】
ボイスは各キャラクタの音声を示す情報である。ストーリーモードには複数のボイス(音声)が用意され、各キャラクタの音声はボイスの選択を通じて設定される。効果音は各ストーリーに挿入される効果音である。効果音はストーリーに適宜に挿入されてよいが、例えば開始時に挿入され、再生される。複数種類の効果音が用意される場合、それらは適宜の条件で選択されてよいが、一例として所定の対価と引き換えに購入され、所有する効果音のみが選択可能とされる。このため、効果音は設定されない可能性もある。また、BGMは各ストーリーに挿入される効果音である。BGMもストーリーに適宜に挿入されてよいが、例えば会話中に挿入され、再生される。複数種類のBGMが用意される場合、効果音と同様にそれらは適宜の条件で選択されてよいが、一例としてBGMも所定の対価と引き換えに購入され、所有するBGMのみが選択可能とされる。このため、BGMも設定されない可能性もある。これらのボイス等とそれらを選択可能にするための使用条件との関係の詳細は後述する。
【0067】
ID表示部84は、各ストーリーを識別するためにストーリー毎にユニークに付与されるストーリーIDを表示するための部分である。ストーリーIDは各自己ストーリーを識別するように付与されてもよいが、一例として公開ストーリーも含む全UGCストーリーにおいてユニークに付与される。ID表示部84には選択中(指定中)のストーリーに対応するストーリーIDが表示される。
【0068】
削除ボタン85は選択中(各ストーリーの選択はタッチ操作等の適宜の操作を通じて実現されてよい)のストーリーを削除するための仮想ボタンを示す画像である。削除ボタン85への操作を通じて各自己ストーリーの削除が実行される。再生ボタン86は選択中の自己ストーリーを再生(視聴)するための仮想ボタンを示す画像である。再生ボタン86に所定の操作(タッチ操作等の適宜の操作)が実行されると、ストーリー画面60が起動し、そこで選択中の自己ストーリーが再生される。
【0069】
更新ボタン87は編集されたストーリーの内容をプレビュー画面80等のゲーム画面に反映するための仮想ボタンを示す画像である。各自己ストーリーの編集は適宜に実行されてよく、例えばゲーム機3において実行されてもよいが、一例として作成機会と同様にストーリー作成サービスを通じてユーザ端末装置4にて実行される。つまり、各ストーリーの編集はゲームサイトを通じて実行される。更新ボタン87に所定の操作が実行されると、その編集内容がセンターサーバ2を介して取得され、ゲーム機3に反映される。
【0070】
公開ボタン88は自己ストーリーを他のユーザに公開するための仮想ボタンを示す画像である。公開ボタン88に所定の操作が実行されると、自己ストーリーは他のユーザにとっての公開ストーリーに変化する。つまり、各ユーザは公開ボタン88への操作を通じて自己ストーリーを他のユーザが自由に視聴可能なコンテンツに変更する。一覧切替ボタン89は、公開ストーリーの一覧を表示する一覧画面にゲーム画面を切り替えるための仮想ボタンを示す画像である。一覧切替ボタン89に所定の操作が実行されると、ゲーム画面はプレビュー画面80から一覧画面に切り替えられる。
【0071】
なお、自己ストーリーの作成はユーザ毎に一つずつに制限されてもよい。この場合、プレビュー画面80は、その一つの自己ストーリーに含まれる複数の台詞の各台詞をプレビューするように構成されてよい。つまり、プレビュー画面80は複数の自己ストーリーの一覧ではなく、一つの自己ストーリーに含まれる各台詞の一覧として機能してもよい。具体的には、プレビュー画面80の各サムネイル部81には、会話表示欄61の全体(第1キャラクタ欄63、及び第2キャラクタ欄64を含む)の代わりに、第1キャラクタ欄63のみ、或いは第2キャラクタ欄64のみが表示されてもよい。この場合、例えば自己ストーリーが五つの台詞を含む会話として作成されるときには、プレビュー画面80にはそれらの五つの台詞に順(会話における発言順)に対応する五つのサムネイル部81(ただし、四つ目以降はスライド操作部81bによって切り替えられる)が表示される。そして、各サムネイル部81には、五つの台詞の各台詞に対応する第1キャラクタ欄63、若しくは第2キャラクタ欄64が表示される。この場合、背景プレビュー部82、オプション表示部83は会話全体等の適宜の単位で設定されてもよいが、一例としてサムネイル部81と同様に台詞の単位に設定される。つまり、
図5の例と同様に、第1キャラクタ欄63、或いは第2キャラクタ欄64といった台詞毎のサムネイル部81の並びに、各台詞に対応する背景等を示す背景プレビュー部82、及びオプション表示部83が表示される。
【0072】
(一覧画面)
次に、
図6を参照して、一覧画面について説明する。
図6は、一覧画面の一例を模式的に示す図である。一覧画面90は、公開ストーリー(換言すれば公開ボタン88を通じて公開されたUGCストーリー)の一覧を表示するためのゲーム画面である。
図6に示すように、一覧画面90は、概要表示部91、ID入力部92、再生ボタン93、戻るボタン94、及びスライド操作部95を含んでいる。
【0073】
概要表示部91は、各公開ストーリーの概要を表示するための部分である。一覧画面90には公開ストーリー毎の概要表示部91が設けられる。各概要表示部91は適宜に表示されてよいが、一例としてタイトル部96、サムネイル画像97、及び再生ボタン93を含んでいる。タイトル部96は各ストーリー(会話)のタイトルを表示するための部分である。サムネイル画像97は上述のサムネイル画像81aと同様の画像である。各概要表示部91には各公開ストーリーに対応するサムネイル画像97が表示される。再生ボタン93は上述の再生ボタン86と同様に機能する仮想ボタンを示す画像である。つまり、再生ボタン93に所定の操作が実行されると、対象の公開ストーリーを視聴するためのストーリー画面60が起動する。
【0074】
ID入力部92は、ストーリーIDを入力するための部分である。各概要表示部91を通じて各公開ストーリーが把握され、再生されてよいが、例えば対象のIDが分かるときにはストーリーIDにて対象を指定する方が好ましい場合がある。この場合に、ID入力部92にストーリーIDが入力され、その横の再生ボタン93に所定の操作が実行されると、ID入力部92に入力されたストーリーIDのストーリーを視聴するためのストーリー画面60が起動する。
【0075】
スライド操作部95は上述のスライド操作部81bと同様に機能する部分である。一覧画面90には適宜の数の概要表示部91が表示され得るが、
図6の例では三つの概要表示部91が表示されている。スライド操作部95は、これらの概要表示部91を切り替えるために使用される。具体的には、スライド操作部95はスライド操作部81bと同様に上下にスライド操作されるように構成され、そのような操作を通じて表示対象の概要表示部91が変化する。
【0076】
戻るボタン94は、前のゲーム画面に戻るための仮想ボタンを示す画像である。このため、戻るボタン94に所定の操作が実行されると、前の画面に戻る。具体的には、戻るボタン94に所定の操作が実行されると、ゲーム画面は一覧画面90から前のプレビュー画面80に切り替えられる。つまり、戻るボタン94が操作されと、プレビュー画面80が再度起動する。この例において、各概要表示部91に対応する公開ストーリー、及びプレビュー画面80の各サムネイル画像81aに対応する自己ストーリーの少なくともいずれか一方が、本発明のコンテンツ(観覧用のコンテンツ)として機能する。
【0077】
(公開関連の画面)
次に、
図7を参照して、自己ストーリーの公開に関連する公開関連の各種画面について説明する。
図7は、公開関連の各種画面の一例を説明するための説明図である。
図7の例の(A)は公開指示画面PI1を、(B)は公開確認画面PI2をそれぞれ模式的に示している。自己ストーリーは、公開ボタン88への操作に伴い確認等を経由せず、直接的に公開されてもよいが、一例として公開指示画面PI1、及び公開確認画面PI2を経由して公開される。
【0078】
具体的には、公開指示画面PI1は、プレビュー画面80において公開ボタン88に所定の操作が実行された場合に表示されるゲーム画面(プレビュー画面80の上に重畳的に表示されるポップアップ画面を含む)である。
図7の(A)に示すように、公開指示画面PI1は、解説部PII、肯定ボタンPIY、及び否定ボタンPINを含んでいる。解説部PIIは公開による効果(影響)を解説する解説文が掲載される部分である。解説部PIIには各種の解説文が掲載され得るが、
図7の例では“公開することで全国のマスタがこのお話を見ることができます。過去に公開のおはなしは削除されます。”といった解説文が含まれる。
【0079】
肯定ボタンPIYは、公開を肯定し、実際に自己ストーリーを公開する指示を実行するための仮想ボタンを示す画像である。肯定ボタンPIYに所定の操作が実行されると、公開確認画面PI2を経て実際に自己ストーリーが他のユーザに公開され、他のユーザがプレイするストーリーモードにおいて視聴可能になる。一方、否定ボタンPINは、公開を否定し、元のプレビュー画面80に戻る指示を実行するための仮想ボタンを示す画像である。つまり、否定ボタンPINに所定の操作が実行されると元のプレビュー画面80に戻り、今回の公開ボタン88に対する操作が取り消される。
【0080】
公開確認画面PI2は、公開指示画面PI1の肯定ボタンPIYへの操作に伴い表示されるゲーム画面(プレビュー画面80の上に重畳的に表示されるポップアップ画面を含む)である。
図7の(B)に示すように、公開確認画面PI2は、確認情報部PIC、及び情報確認ボタンPIAを含んでいる。確認情報部PICは公開される自己ストーリーに関する各種情報を確認用に表示するための部分である。確認情報部PICには確認用の各種情報が適宜に表示され得るが、
図7の例では公開対象のストーリーIDの情報等が表示されている。情報確認ボタンPIAは、確認情報部PICの情報に同意(了解)する指示が実行されるべき仮想ボタンを示す画像である。情報確認ボタンPIAに所定の操作が実行されると、公開確認画面PI2が終了して(閉じられて)元のプレビュー画面80に戻る。一例として、自己ストーリーの公開はこれらのゲーム画面を経由して実現される。この例において肯定ボタンPIYへの所定の操作が、本発明の公開指示として機能する。
【0081】
(作成画面)
次に、
図8を参照して、作成画面70、及びストーリー作成サービスの詳細について説明する。ストーリー作成サービスは、上述のとおり作成画面70を介してUGCストーリーを作成する機会を提供するサービスである。ストーリー作成サービスは適宜に提供され得るが、一例として作成画面70を介して実現される。また、ストーリー作成サービスには、ユーザIDが要求される。このため、ストーリー作成サービスはユーザIDを付与するサービスを適宜に含んでいてもよい。そして、ストーリー作成サービスでは、ユーザIDに基づく各ユーザ(作成者)の認証の後に作成画面70がユーザ端末装置4に提供される。
【0082】
図8の例は、作成画面70の一例を模式的に示す図である。作成画面70はUGCストーリーを作成可能なように適宜に構成され得るが、
図8の例は各ストーリーにおける発言(台詞)毎に作成されるように構成される場合を示している。この場合、
図8に示すように、作成画面70は、題名部71、キャラクタ部72、表情部73、ボイス部74、エフェクト部75、装備選択肢EO、SE部76、BGM部77、テキスト部78、及び進行選択肢79を含んでいる。
【0083】
題名部71は各ストーリーの題名(タイトル)が入力されるべき部分である。題名部71に入力されたタイトル(例えば“パソコンおじさんのはなし”)は、例えば一覧画面90においてタイトル部96に表示される。キャラクタ部72は各発言を行うキャラクタが設定されるべき部分である。ストーリーモードでは育成モードに登場する複数のキャラクタが適宜に活用され得るが、一例としてそれらのキャラクタのうち各ユーザが所有するキャラクタ(所有キャラクタ)のみに使用対象が限定される。このため、各ユーザが複数のキャラクタを所有している場合、それらのいずれかがキャラクタ部72に設定される。このいずれかの所有キャラクタの選択はゲーム機3に設けられる入力装置36の種類等に応じて適宜に実現され得るが、例えばキャラクタ部72への最初のタッチ操作により候補のキャラクタ(複数の所有キャラクタ)が表示され、続いてそれらの候補のいずれかへのタッチ操作で対象が決定されるといった手順で実現される。そして、キャラクタ部72には設定されたキャラクタの種類を示す情報(“キャラクタA”)が表示される。各キャラクタの所有については、表情等の他の要素とともに後述する。
【0084】
表情部73、ボイス部74、エフェクト部75、SE部76、及びBGM部77は、各キャラクタの発言時に使用されるべき表情、ボイス(声)、エフェクトFI、効果音(サウンドエフェクト)、及びBGMがそれぞれ設定されるべき部分である。表情、ボイス、エフェクトFI、効果音、及びBGMとしていずれにも複数の候補が用意され、表情部73等にはそれらのいずれかが設定される。また、表情等の各要素の候補は適宜に実現されてよいが、一例としてキャラクタと同様に各ユーザが所有する表情等の要素が各候補として使用される。それらの候補から表情部73等に設定される対象は適宜に選択されてよいが、一例として表情部73等のいずれにも候補表示ボタンCBが設けられる。候補表示ボタンCBに所定の操作(例えばタッチ操作)が実行されると各候補が表示され、その各候補のいずれかへのタッチ操作を通じて設定対象が決定される。決定された要素(例えば“笑顔”、“喜び”、“キラキラ”、“キラキラ”、及び“オープニング”)は表情部73等にそれぞれ表示される。
【0085】
装備選択肢EOは、装備の有り無し、を設定するための選択肢である。装備有が設定された場合、ストーリー画面60のキャラクタ拡大画像65(その他のゲーム画面においてサムネイルに表示される場合を含む)は育成モードの装備内容にて表示される。一方、装備無しが設定された場合、キャラクタ拡大画像65は育成モードの装備内容を引き継がず、ユーザによって設定された装備を含まない初期状態(育成ゲーム用に設定されたキャラクタの初期の状態)で表示される。装備選択肢EOは、装備有に対応するあり選択肢EO1、装備無しに対応するなし選択肢EO2を含んでいる。これらは適宜に構成され得るが、
図8の例ではいずれか一方が択一的に選択されるラジオボタンとして構成されている。
【0086】
テキスト部78は、ストーリーにおける各キャラクタの台詞(発言内容)が入力されるべき部分である。テキスト部78への入力内容はストーリー画面60のテキスト部67に表示される。例えば、テキスト部78に“パソコンが壊れました”と入力された場合、ストーリー画面60のテキスト部67には各キャラクタの台詞として同様の“パソコンが壊れました”という文章が表示されるとともに、各キャラクタのボイスにてその台詞が再生される。
【0087】
進行選択肢79は、進行を選択するための選択肢である。進行選択肢79は進行に関する各種の選択肢を適宜に含み得るが、
図8の例では追加選択肢79A、及び登録選択肢79Bの二つの選択肢を含んでいる。追加選択肢79Aは会話を追加するための選択肢である。追加選択肢79Aが選択される(操作される)と、作成画面70は追加分の会話(発言)を入力可能なように拡張される。具体的には、作成画面70には、第1発言領域70A、第2発言領域70Bが形成される。第1発言領域70A、及び第2発言領域70Bはいずれも上述の題名部71、キャラクタ部72、表情部73、ボイス部74、エフェクト部75、装備選択肢EO、SE部76、BGM部77、及びテキスト部78を含む領域として形成されるが、第1発言領域70Aは会話における一言目に対応する台詞に、第2発言領域70Bはその台詞に応答するようにセットで発言される台詞にそれぞれ対応する。そして、第2発言領域70Bのキャラクタ部72等にはその応答する台詞に対応するキャラクタ等が適宜に設定される(一例として題名部71は第1発言領域70Aの入力結果が複製される)。
【0088】
登録選択肢79Bは、題名部71等への入力結果(作成結果)の登録(確定)を指示する選択肢である。つまり、登録選択肢79Bが選択される(操作される)と、題名部71等への入力内容が実際にUGCストーリーとして作成される。また、例えば第1発言領域70A、及び第2発言領域70Bが形成される場合、進行選択肢79は第2発言領域70B(会話における最後の台詞に対応する領域)にのみ表示される。このため、作成画面70の拡張は、進行選択肢79が第2発言領域70Bに移動するように実行される。そして、登録選択肢79Bが選択された場合、第1発言領域70A、及び第2発言領域70Bの両方の入力結果がUGCストーリーとして登録される。
【0089】
(各種オプションの使用条件)
次に、
図9を参照して、ボイス等の各種オプションとそれらをUGCストーリーにおいて使用可能(選択可能)にするための使用条件との関係について説明する。ボイス等の各オプション(要素)は、一例として無条件に使用可能なもの、及び所有により使用可能となるものを含む。つまり、一部のオプションについては所有により使用条件が満たされる。
図9は、各要素(オプション)の取得(所有)方法の一例を説明するための説明図である。
図9の例では、各要素(項目)の説明、及びその取得方法が一覧として示されている。
【0090】
図9に示すように、UGCストーリーではキャラクタ等の各要素の使用は所有する要素に限定される場合があるが、その取得方法は要素毎に相違する。具体的には、題名はUGCストーリーの題名(タイトル)に対応する要素であるが、これはユーザによって任意に入力される。このため、題名には取得の概念はない。同様に、エフェクトFIは予め用意された選択肢から選択され、装備は育成モードにおいて設定された装備が利用されるため、取得の概念がない。エフェクトFIは各キャラクタを装飾するための要素であるが、上述の狼狽(汗マーク)の他にも怒りを示す怒りマーク等の候補が用意される。装備も上述のとおりであるが、装備なしが選択された場合(“Off”の場合)には装備なしでキャラクタ拡大画像65が表示され、装備ありが選択された場合(“On”の場合)には育成モードにおいて最後に設定された装備にてキャラクタ拡大画像65が表示される。
【0091】
一方、キャラクタ、表情、ボイス、効果音、BGM、及び背景は所定の取得方法にて取得される。この取得方法には、販売、及び成長の二種類が含まれる。販売は所定の対価と引き換えに取得(購入)する方法である。一方、成長は、育成ゲームのプレイ状況を利用する方法である。プレイ状況として、例えば所定の敵を倒した場合、所定のスコアを獲得した場合、或いは一定以上に進行した場合といった適宜のプレイ状況が利用され得るが、一例として各キャラクタに設定されたレベルが利用される。つまり、成長は、育成ゲームにおける各キャラクタの成長(育成)を通じて取得する方法である。各要素には、これらが適宜に設定され得るが、一例としてキャラクタ、効果音、BGM、及び背景には販売のみが設定される。つまり、各ユーザは、これらのキャラクタ等の要素を販売にて(所定の対価と引き換えに)取得(所有)し、その購入したキャラクタ等をUGCストーリーの素材(登場人物等)として活用することができる。
【0092】
一方、ボイス、及び表情には販売、及び成長の両方が取得方法として設定される。このため、各ユーザは購入を通じて各種のボイスや表情を取得できるだけでなく、育成モードにおける育成(プレイ状況)を通じても各種のボイスや表情を取得し、所有することができる。そして、それらの所有するボイス等がUGCストーリーの素材として活用される。表情には各種の感情等に表現するための適宜の候補が含まれ得るが、
図9の例では笑顔、泣き顔、或いは怒り顔といった表情が示されている。取得方法は要素の特性等に応じて適宜に設定され得るが、一例としてこのように設定される。
【0093】
(ストーリーデータ)
次に、
図10を参照して、ストーリーデータSDの詳細について説明する。
図10は、ストーリーデータSDの構成の一例を示す図である。
図10に示すように、ストーリーデータSDは、ストーリー毎にその内容を管理するストーリーレコードSDRを含んでいる。また、このようなストーリーレコードSDRは、“ストーリーID”、“作成者”、“種別”、“題名”、“会話種類”、“キャラクタ”、“表情”、“ボイス”、“エフェクト”、“装備”、“効果音”、“BGM”、“台詞”、及び“背景”の情報を含んでいる。ストーリーレコードSDRには、これらの情報が相互に関連付けられるように記録されている。
【0094】
“ストーリーID”、及び“題名”は、上述のストーリーID、及び題名(タイトル)をそれぞれ示す情報である。複数の発言を含む会話の場合、一つの会話を形成する各発言には同じストーリーIDが使用される。“作成者”はUGCストーリーを作成したユーザ(作成者)を示す情報である。“作成者”はUGCストーリーの場合に使用される。作成者を示す情報として各種の情報が適宜に使用されてよいが、一例として各ユーザを識別するためにユーザ毎にユニークに付与されるユーザIDの情報が使用される。つまり、“作成者”には作成者の情報として各UGCストーリーを作成したユーザのユーザIDの情報が記述される。
【0095】
“種別”は、非公開のストーリー、及び公開ストーリーといった各ストーリーの種別を示す情報である。UGCストーリーの他に予め用意されるストーリーが存在している場合には、それらのUGCストーリー等を区別するための情報として使用されてもよい。“会話種類”は、各ストーリー(会話)内における各発言の種類を示す情報である。会話には一人言、二人との会話、或いは三人との会話といった適宜に人数で会話が実現されてよく、複数のキャラクタ間の会話の場合には各キャラクタが順に発言する。“会話種類”にはこれらの会話において最初の発言、次の発言といった発言の種類(順番)を示す情報が記述される。
【0096】
“キャラクタ”は各キャラクタを識別するための情報である。このような情報として適宜の情報が利用されてよいが、例えばキャラクタ毎にユニークなキャラクタIDの情報が利用される。つまり、各会話において各台詞を発言するキャラクタのキャラクタIDの情報が“キャラクタ”に記述される。
【0097】
“表情”、“ボイス”、“エフェクト”、“効果音”、“BGM”、及び“背景”は、上述の表情、ボイス、エフェクトFI、効果音、BGM、及び背景画像をそれぞれ示す情報である。例えば、表情には笑顔、泣き顔、怒り顔といった表情の候補毎に各表情を識別するための表情IDが付与される。そして、“表情”には各発言において各キャラクタが浮かべるべき表情を示す表情IDの情報が記述される。ボイス、エフェクトFI、効果音、BGM、及び背景画像についても同様である。つまり、ボイス等の各要素にそれぞれ用意される複数の候補には各候補を識別するIDが付与される。そして、各台詞を読み上げるボイス、各台詞に付与されるべきエフェクトFI、効果音、BGM、及び背景画像をそれぞれ示すIDの情報が“ボイス”等に記述される。
【0098】
“装備”、及び“台詞”は、上述の装備、及び台詞(発言)をそれぞれ示す情報である。例えば育成モードにおいて用意される各装備には各装備を識別するための装備IDが付与され、装備ありが設定されている場合には“装備”には育成モードにおける最新(最後)の装備に対応する装備IDの情報が記述される。一方、装備なしの場合、装備なしを示す情報が“装備”に記述される。なお、ストーリーデータSDは、これらの情報に限定されず、ストーリーを再現するための適宜の情報を管理してよい。あるいは、これらの情報が適宜に省略されてもよい。
【0099】
(ゲーム機の処理)
次に、
図11~
図12を参照して、ストーリー選択処理、及びストーリー提供処理について説明する。ストーリー選択処理は、視聴(再生)する対象のストーリーを選択する選択機会を提供するための処理である。このような選択機会は適宜に提供されてよいが、
図11の例はこの選択機会がプレビュー画面80を通じて提供される場合を示している。この場合、ゲーム提供部33は、モード選択機会においてストーリーモードが選択されると
図11のストーリー選択処理を開始し、まずストーリーモードをプレイするユーザを特定するためにそのユーザのユーザIDを取得する(ステップS101)。この取得は適宜に実現されてよく、例えばプレイ開始の条件として開始時にユーザIDが要求され、そこで取得されたユーザIDの取得(ユーザIDを記録するIDカード等の読み取りを介して取得されてもよい)により実現されても、ステップS101においてユーザIDの入力が要求され、そこで入力されたユーザIDの取得により実現されてもよい。
【0100】
続いて、ゲーム提供部33は、ストーリーデータSDを取得する(ステップS102)。ゲーム提供部33はステップS101において記憶部32のストーリーデータSD(事前にセンターサーバ2から取得され、保存されているストーリーデータSD)を取得してもよいが、一例としてセンターサーバ2から最新のストーリーデータSDを取得する。また、ストーリーデータSDは各ストーリーの内容を含み、各ストーリーの再生に使用される。このため、ストーリーデータSDの取得は各ストーリーの取得に相当する。つまり、ゲーム提供部33は、ステップS102においてストーリーデータSDを介してUGCストーリーを含む各ストーリーをセンターサーバ2から取得する。
【0101】
次にゲーム提供部33は、ストーリーデータSDを参照して、対象条件を満たすストーリーを特定する(ステップS103)。対象条件は、ストーリー画面60において視聴(観覧)可能なストーリーを特定するための条件である。このため、対象条件は、ストーリー画面60にて視聴可能なストーリーによって満たされる。また、ストーリー画面60ではUGCストーリーのうち自己ストーリー、及び公開ストーリーが視聴可能である。この場合、対象条件は、UGCストーリーのうち自己ストーリー、及び公開ストーリーによって満たされる。具体的には、ゲーム提供部33は、ストーリーデータSDの“作成者”、及び“種別”を参照して、ストーリーモードを要求するユーザの自己ストーリー、及び他のユーザによって公開されている公開ストーリーを、対象条件を満たす(視聴可能な)ストーリーとして特定する。
【0102】
なお、プレビュー画面80ではサムネイル部81に表示されるストーリーは、これらの二種類のうち自己ストーリーであり、公開ストーリーは一覧画面90に表示される。このため、公開ストーリーはプレビュー画面80において一覧切替ボタン89が操作された場合に特定されてもよく、ゲーム提供部33はステップS102において視聴可能なストーリーとして自己ストーリーのみを特定してもよい。この例において自己ストーリー及び公開ストーリー、或いはその一方の自己ストーリーのみが本発明の対象コンテンツとして機能する。
【0103】
続いてゲーム提供部33は、ステップS103の特定結果に基づいて視聴可能なストーリーのうち実際に視聴する対象のストーリーを選択するための選択機会(ストーリー選択機会)を提供する(ステップS104)。例えば、自己ストーリーを選択するための機会はプレビュー画面80を通じて提供され、公開ストーリーを選択するための機会は一覧画面90を通じて提供されるが、一覧画面90はプレビュー画面80の一覧切替ボタン89に所定の操作が実行された場合に表示される。つまり、公開ストーリーを選択するための機会はプレビュー画面80を経由して提供される。このため、ゲーム提供部33は、プレビュー画面80をモニタ37に表示させることによりそのプレビュー画面80を通じてストーリー選択機会を提供する。そして、このストーリー選択機会の提供の後(プレビュー画面80の表示の後)にゲーム提供部33は今回のストーリー選択処理を終了する。
【0104】
図11の手順により、視聴可能なストーリー(対象条件を満たすストーリー)としてUGCストーリーのうち自己ストーリー、及び公開ストーリーが特定され、それらを選択肢に含むストーリー選択機会が提供される。具体的には、そのようなストーリー選択機会としてプレビュー画面80(自己ストーリーを選択する選択機会、及び公開ストーリーを選択する選択機会を間接的に提供する機会)が表示される。
【0105】
ストーリー提供処理は、ストーリー選択機会で選択されたストーリーをユーザに提供する(視聴させる)ための処理である。ストーリーは適宜に提供されてよいが、
図12の例はストーリー画面60を通じて提供される場合を示している。この場合、ゲーム提供部33はプレビュー画面80の再生ボタン86、若しくは一覧画面90の再生ボタン93が操作されると、
図12のストーリー提供処理を開始し、まずプレビュー画面80若しくは一覧画面90における選択結果、換言すれば操作された再生ボタン86、若しくは再生ボタン93に対応する対象のストーリーの情報を取得する(ステップS201)。
【0106】
続いてゲーム提供部33は、ステップS201で取得した選択結果に基づいて対象のストーリーのストーリーデータSDを取得する(ステップS202)。次にゲーム提供部33は、その取得したストーリーデータSDに基づいて、対象のストーリーを提供する(ステップS203)。具体的には、ゲーム提供部33は、ストーリーデータSDを参照しつつ、ストーリー画面60をモニタ37に表示させることによりそのストーリー画面60を通じて対象のストーリーを提供する。そして、その提供の後にゲーム提供部33は今回のストーリー提供処理を終了する。これにより、プレビュー画面80等にて選択されたストーリーを視聴するためのストーリー画面60が表示され、そのストーリー画面60を通じて実際にストーリーが視聴される。
【0107】
以上に説明したように、この形態によれば、作成機会を介して視聴用のストーリーが各ユーザによって作成され、それらのUGCストーリーのうち自己ストーリー、及び公開ストーリーを視聴するストーリーモードが所定の展開をプレイする育成モードとは別のモード(プレイ形態)として提供される。このストーリーモードでは育成モードに登場するキャラクタが素材として使用される。一方で、ストーリーモードは視聴(観覧)が目的であり、キャラクタを操作できないが、育成モードとは別に用意されるため、特に所定の展開や育成モードにおける個性(デフォルト的に設定される性格や口調等)等に縛られない。このため、育成モードに登場するキャラクタをストーリーの作成に自由に活用することができる。これにより、各キャラクタに育成モードにない個性を与えたり他のキャラクタ等との関係性を生じさせたりキャラクタとの親密度を向上させたりすることができるので、新しい興趣性を付与することができる。結果として、ゲームの育成モードとは別のモードとして育成モードの興趣性の向上を図るストーリーモードを提供することができる。
【0108】
また、ストーリーにはボイス等の各種オプションが作成要素として用意されるが、例えばこれら使用条件(取得方法)として育成モードにおける成長(レベル)が利用される場合、ストーリーモードに育成モードとの関連性を持たせることができる。あるいは、これらが所定の対価と引き換えに購入される場合、育成モードとは別のストーリーモードを通じて対価を徴収する機会を増やすことができる。このため、育成モードの利用や対価の支払いを促進することができる。さらに、視聴対象のUCGストーリーには公開ストーリーが含まれる。このため、自己ストーリーだけでなく、公開ストーリーを、ストーリーモードを介して視聴させることができる。これにより、ストーリーモードの興趣性、ひいては育成モードの興趣性の更なる向上を図ることができるとともに、ストーリーを他のユーザとのコミュニケーションツールとして活用することができる。結果として、これらにより、育成モードの利用促進を図ることができる。
【0109】
一方で、自己ストーリー等のUGCストーリーを作成する作成機会はストーリー作成サービスを通じてユーザ端末装置4を介して提供される。この場合、作成機会はゲーム機3とは別の装置を介して提供される。ストーリーの作成には時間がかかる可能性が高い。このため、例えば、ゲーム機3を介して作成機会が提供されると、一人のユーザによって一台のゲーム機3が長時間占領されてしまう可能性がある。作成機会は無償で提供されても有償で提供されてもよいが、一人のユーザによる占領は回転率の低下を招き、ひいてはゲーム機3における収益性(対価の徴収額)の低下につながる可能性がある。ユーザ端末装置4を介して作成機会が提供される場合、このような回転率の低下、或いは収益性の低下といった長時間の占領によるデメリットを抑制することができる。
【0110】
以上の形態において、ゲーム機3のゲーム提供部33が、
図11のステップS103の処理を実行することにより本発明の対象特定手段として機能する。同様に、ゲーム機3のゲーム提供部33が、
図12のステップS203の処理を実行することにより本発明の観覧提供手段として機能する。さらに、ゲーム機3のゲーム提供部33が、
図11のステップS102を実行することにより本発明の情報取得手段として機能する。
【0111】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。また、本発明は、上述の形態、及び以下の変形等が施された形態に含まれる各種の技術的手段が適宜に組み合わされて得られる形態にて実施されてもよい。例えば、上述の形態では、公開ストーリーは特に評価等されていない。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、ストーリーモードには公開ストーリーを評価する仕組みが設けられてもよい。この評価は各公開ストーリーを視聴したユーザによって実行されても、再生数等の各種実績に基づく所定のアルゴリズムによって自動的に実行されてもよい。
【0112】
また、上述の形態では、自己ストーリーの公開に特に特典は設けられていない。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、自己ストーリーを公開したユーザには各種の特典が適宜に付与されてもよい。例えば、そのような特典には特別なボイス等、ストーリーにおける各種のオプションが含まれていてもよい。あるいは、そのような特典には育成モードで使用可能なアイテム、或いは展開といった育成モードに関する要素が含まれていてもよい。つまり、ストーリーモードは育成モードに影響を与えてもよい。また、公開ストーリーが評価される場合、このような特典にはその評価結果が反映されてもよい。
【0113】
上述の形態では、ストーリーはゲーム機3において視聴されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、ストーリーの視聴(観覧)はWebサービスの一部としてユーザ端末装置4に提供されてもよい。つまり、公開ストーリーはWebサービスを通じてゲームサイト(Webサイト)にて公開されてもよい。
【0114】
上述の形態では、作成画面において自由なストーリーの作成が許容されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、作成画面には、不適切な表現や文章を自動的にチェックするチェック機能が設けられていてもよい。自己ストーリーの公開にも同様のチェックが設けられてもよい。具体的には、不適切な表現等を含むストーリーの公開は制限されてもよい。あるいは、公開後に自動チェックが実行され、その結果に基づいて公開ストーリーを非公開化する処理が実行されてもよい。さらに、不適切な公開ストーリーをユーザに通報させるための通報機能が設けられてもよい。
【0115】
上述の形態では、
図11~
図12の処理をゲーム機3のゲーム提供部33が実行している。結果として、ゲーム機3の単体が本発明のゲームシステムとして機能している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、上述の形態のゲーム機3の役割(各種処理等)の全部或いは一部をセンターサーバ2が実行してもよい。例えば、
図11~
図12の処理の全部をセンターサーバ2が実行する場合、センターサーバ2単体(複数のサーバ装置によって構成される場合を含む)が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。また、例えば
図11~
図12の処理が、センターサーバ2とゲーム機3とによって適宜に分担されてもよく、その場合、ネットワークシステム1が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。
【0116】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0117】
本発明のゲームシステムは、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタ(51)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(37)を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステム(3)であって、前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手段(33)と、前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手段(33)と、を備える、ものである。
【0118】
本発明によれば、作成機会を介して観覧用のコンテンツが各ユーザによって作成され、それらのコンテンツのうちの対象条件を満たすコンテンツを観覧する観覧パートが所定の展開をプレイするメインパートとは別のパートとして提供される。観覧用のコンテンツではメインパートに登場するキャラクタが素材として使用される。観覧パートは観覧が目的であり、キャラクタを操作できないが、メインパートとは別に用意されるため、特に所定の展開やメインパートにおける個性(性格や口調等)等に縛られない。このため、メインパートに登場するキャラクタをコンテンツの作成に自由に活用することができる。これにより、各キャラクタにメインパートにない個性を与えたり他のキャラクタ等との関係性を生じさせたりキャラクタとの親密度を向上させたりすることができるので、新しい興趣性を付与することができる。結果として、ゲームのメインパートとは別のサブパートとしてメインパートの興趣性の向上を図る観覧パートを提供することができ、ひいてはメインパートの利用促進を図ることができる。
【0119】
コンテンツはメインパートのキャラクタを素材として使用する適宜のコンテンツであってよい。例えば、一体のキャラクタのみを素材として利用するコンテンツであっても、複数のキャラクタを素材とするコンテンツであってもよい。同様に、例えば各コンテンツは一体のキャラクタの静止画であっても動作を示すアニメーション(動画)のみ(音声なし)であっても、更には音声付きのアニメーションであってもよい。複数のキャラクタについての同様の静止画、或いはアニメーションであってもよい。また、各キャラクタは発言(台詞)を有していてもよい(音声なし、及び音声ありのいずれでもよい)し、発言を含んでいなくてもよい。その他にも効果音、BGM等の各種の演出的音声、或いは感情表現等を補助する各種の演出的画像といった各種の演出要素を含んでいてもいなくてもよい。
【0120】
具体的には、本発明のゲームシステムの一態様において、前記メインパートには、複数のキャラクタ(51)が登場し、各コンテンツは、前記複数のキャラクタの一のキャラクタ(65)を利用した第1の内容(63)、及び当該第1の内容の後に当該第1の内容とセットで提供される内容として他のキャラクタ(65)を利用した第2の内容(64)を含んでいてもよい。この態様において、各コンテンツは、前記一のキャラクタと前記他のキャラクタとの間の会話として構成され、前記第1の内容、及び前記第2の内容は、各キャラクタの発言として前記一のキャラクタの台詞(67)、及び前記他のキャラクタの台詞(67)をそれぞれ含んでいてもよい。また、この態様において、前記第1の内容、及び前記第2の内容は、各キャラクタの動作、及び各キャラクタの感情を表現するためのエフェクト(FI)の少なくともいずれか一方を含み、各キャラクタの動作は、前記ゲーム画面に各キャラクタが登場する登場動作、前記ゲーム画面から各キャラクタが退出する退出動作、各キャラクタの台詞に対応する音声を発生する発生動作、及び各キャラクタの台詞に応じた表情を表現する表情動作の少なくともいずれか一つを含んでいてもよい。
【0121】
また、コンテンツではメインパートに登場する全キャラクタが無条件に使用されてもよいし、適宜の条件付きで使用されてもよい。条件付きで使用される場合、各キャラクタを使用可能な条件は適宜に設定されてよく、例えばキャラクタ毎に相違する条件が設定されても、いずれにも同様の条件が設定されてもよい。具体的には、例えば、コンテンツで使用可能なキャラクタは各ユーザ(作成機会を通じてコンテンツを作成する作成者)が所有するキャラクタに限定されてもよい。また、各キャラクタは各ユーザに適宜に付与されてよく、例えば所定のスコアの取得、所定の展開のクリア、所定のレベルへの到達といった各種のプレイ状況に応じて付与されてもよいし、抽選等を通じてプレイ状況とは無関係に付与されてもよい。あるいは、所定の対価と引き換えに購入されてもよい。エフェクトや表情等の要素をコンテンツが含んでいる場合、これらのエフェクト等の要素についても同様である。
【0122】
具体的には、例えば、エフェクト等の要素を含む態様において、前記ゲームは、前記一のキャラクタ、前記他のキャラクタ、前記エフェクト、前記音声、前記表情の少なくとも一部を所定の対価と引き換え、又は前記メインパートの進行状況に応じて付与するように構成されてもよい。あるいは、本発明のゲームシステムの一態様において、前記メインパートは、前記複数のキャラクタのうち各ユーザが所有するキャラクタ(51A)としての所有キャラクタを介して前記所定の展開が進行するように構成され、前記一のキャラクタ、及び前記他のキャラクタの少なくともいずれか一方は、前記所有キャラクタに限定されてもよい。これらの場合、観覧パートにメインパートとの関連性を持たせることができ、観覧パートを通じてメインパートの利用や対価の支払いを促進することができる。
【0123】
対象条件は適宜に設定されてよく、対象条件を満たすコンテンツには各種のコンテンツが適宜に含まれていてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記入力装置には、一のユーザによって当該一のユーザが作成したコンテンツを他のユーザに公開するための公開指示(PIY)が入力され、前記ゲームは、各ユーザを特定しつつ提供され、前記対象条件は、前記作成機会を介して自己が作成したコンテンツ、及び前記公開指示を通じて公開が指示されたコンテンツによって満たされてもよい。この場合、自己のコンテンツだけでなく、他のユーザによる公開指示を通じてその他のユーザが作成したコンテンツを、観覧パートを介して観覧させることができる。これにより、観覧パートの興趣性、ひいてはメインパートの興趣性の更なる向上を図ることができるだけでなく、コンテンツを他のユーザとのコミュニケーションツールとして活用することができる。
【0124】
作成機会は適宜に提供されてよい。例えば、ゲームシステムを介して提供されても、ゲームシステムに接続される別の装置等を通じて提供されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記作成機会を各ユーザに提供するユーザ端末装置(4)にネットワーク(NT)を介して接続され、各ユーザの前記ユーザ端末装置から各コンテンツを取得する情報取得手段(33)を備える態様が採用されてもよい。この場合、作成機会はゲームシステムに接続されるユーザ端末装置、つまりゲームシステムとは別の装置を介して提供される。コンテンツの作成には時間がかかる可能性が高い。このため、例えば、ゲームシステムが業務用のゲーム機として構成される場合においてそのゲーム機を介して作成機会が提供されると、一人のユーザによって一台のゲーム機が長時間占領されてしまう可能性がある。作成機会は無償で提供されても有償で提供されてもよいが、一人のユーザによる占領は回転率の低下を招き、ひいては業務用のゲーム機における収益性(対価の徴収額)の低下につながる可能性がある。ユーザ端末装置(別の装置)を介して作成機会が提供される場合、このような回転率の低下、或いは収益性の低下といった長時間の占領によるデメリットを抑制することができる。
【0125】
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG2)は、前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成された、ものである。
【0126】
また、本発明の制御方法は、各ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)、及び当該プレイ行為に応じた動作を実行するキャラクタ(51)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(37)を通じて、所定の展開に沿って進行するメインパートを含むゲームを提供するゲームシステム(3)に組み込まれるコンピュータ(31)に、前記メインパートに登場する前記キャラクタを素材として含む観覧用のコンテンツを作成するための作成機会を介して作成された複数のコンテンツのうち対象条件を満たすコンテンツとしての対象コンテンツを特定する対象特定手順と、前記対象コンテンツを観覧するための観覧パートを前記メインパートとは別のパートとして提供する観覧提供手順と、を実行させる、ものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0127】
3 ゲーム機(ゲームシステム)
31 制御ユニット(コンピュータ)
33 ゲーム提供部(対象特定手段、観覧提供手段、情報取得手段)
50 対戦画面(ゲーム画面)
51 キャラクタ
63 第1キャラクタ欄(第1の内容)
64 第2キャラクタ欄(第2の内容)
65 キャラクタ拡大画像(一のキャラクタ、他のキャラクタ)
67 テキスト部(台詞)
FI エフェクト
NT ネットワーク
SD ストーリーデータ
PG2 プログラム(コンピュータプログラム)