IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧

特開2024-41415健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム
<>
  • 特開-健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム 図1
  • 特開-健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム 図2
  • 特開-健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム 図3
  • 特開-健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041415
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240319BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20240319BHJP
   G16H 50/30 20180101ALI20240319BHJP
【FI】
A61B5/00 G
A61B5/11 200
G16H50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146231
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 圭佑
(72)【発明者】
【氏名】新川 智
(72)【発明者】
【氏名】今井 友裕
(72)【発明者】
【氏名】光澤 茂信
(72)【発明者】
【氏名】酒井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】小野 浩
(72)【発明者】
【氏名】木村 真弘
【テーマコード(参考)】
4C038
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C038VA18
4C038VB01
4C038VB35
4C038VC20
4C117XA05
4C117XB02
4C117XC11
4C117XE54
4C117XH12
4C117XJ16
4C117XJ38
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体データに欠損期間がある場合にも、健康状態を適切に評価し得るようにする。
【解決手段】健康評価システムは、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部と、取得部がウェアラブル端末から生体計測データを取得することができない欠損期間について、生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部と、生体計測データおよび補完生体データに基づき、対象者の健康状態を評価する評価部と、を備え、取得部は、対象者が所持する携帯端末から対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、補完部は、携帯端末から得られる、欠損期間における対象者の運動情報に基づいて、補完生体データを生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部と、
前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部と、
前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部と、
を備え、
前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、
前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、
健康評価システム。
【請求項2】
前記携帯端末から得られる前記運動情報には、前記携帯端末において所定の時間間隔で計測される加速度データ及び又は測位データが含まれる、
請求項1に記載の健康評価システム。
【請求項3】
前記生体計測データと、当該生体計測データが取得されたときに前記携帯端末から取得された前記運動情報と、に基づき、前記運動情報から算出される所定の運動パラメータと生体データ値との関係を示す相関情報を生成して記憶装置に記憶させる記録部を備え、
前記補完部は、前記携帯端末から取得される前記欠損期間における前記運動情報から前記運動パラメータを算出し、当該算出した運動パラメータと前記相関情報とに基づいて前記欠損期間における生体データ値を算出することにより、前記補完生体データを生成する、
請求項1に記載の健康評価システム。
【請求項4】
前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、
前記評価部は、前記補完生体データを用いて前記健康状態を評価したときは、前記通知部に指示して、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる、
請求項1に記載の健康評価システム。
【請求項5】
前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記ウェアラブル端末から生体計測データを取得する計測データ部を備え、
前記計測データ部は、所定の閾値時間以上に亘り前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得できないときは、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末において出力する、
請求項1に記載の健康評価システム。
【請求項6】
前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、
前記評価部は、前記補完生体データにより前記生体計測データを補完して前記健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続したときは、前記通知部に指示して、健康状態に関する情報を入力するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の健康評価システム。
【請求項7】
コンピュータが実行する健康評価方法であって、
対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得ステップと、
前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完ステップと、
前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価ステップと、
を有し、
前記取得ステップでは、さらに、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、
前記補完ステップでは、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、
健康評価方法。
【請求項8】
健康評価システムが備えるコンピュータを、
対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部、
前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部、および、
前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部、
として機能させる健康評価プログラムであって、
前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、
前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、
健康評価プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康評価システム、健康評価方法、および健康評価プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、歩行者に対して最適な歩行テンポを出力する携帯用電子機器が開示されている。この携帯用電子機器では、心拍数と歩行テンポを検出し、検出した心拍数が記憶済みの最高心拍数以上の数値であるときは、記憶されている歩行テンポの中から、上記検出した歩行テンポより遅いテンポを選択して出力する。
特許文献2には、サーバと脈波を検出し得るスマートフォンとが連携して、そのスマートフォンの利用者の精神面を解析するプログラムが開示されている。このプログラムでは、スマートフォンを操作してコンテンツを参照する利用者の指先の映像を当該スマートフォンに搭載されたカメラにより撮影し、指先ビデオ輝度信号と、上記コンテンツの情報と、脈波検出の時刻と、を関連付けた紐付データをサーバへ送信し、当該サーバにおいて、上記解析が行われる。
特許文献3には、利用者が携帯端末を用いて入力した健康情報を記憶して蓄積し、これらの健康情報から、利用者ごとの体調の変化の傾向を分析して健康に関するルールを作成し、利用者が健康に関する情報を入力する度に、利用者の携帯端末に、この健康に関するルールを送信する、健康情報管理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-14258号公報
【特許文献2】特開2019-180666号公報
【特許文献3】特開2005-45696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人の健康状態を正しく判断するには、その人について継続的ないし時間的に連続して計測された生体データを用いることが望ましい。そのような時間的に連続する生体データを計測し得る装置として、人が身体に装着して利用することのできるスマートウォッチ等のウェアラブル端末があり得る。しかしながら、例えば腕時計型のような、比較的装着感のないウェアラブル端末であっても、これを常時装着することは、人により又は日常生活における様々な場面に依存して、必ずしも容易なことではなく、人がウェアラブル端末を外して過ごす時間が存在し得る。このような時間は、生体データを計測することのできない期間(以下、欠損期間)となり、生体データに基づく健康状態の判断に誤差ないし誤りを生じさせ得る。
【0005】
本発明の目的は、ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体データに欠損期間がある場合にも健康状態を適切に評価し得るようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様は、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部と、前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部と、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部と、を備え、前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価システムである。
本発明の他の態様によると、前記携帯端末から得られる前記運動情報には、前記携帯端末において所定の時間間隔で計測される加速度データ及び又は測位データが含まれる。
本発明の他の態様によると、前記生体計測データと、当該生体計測データが取得されたときに前記携帯端末から取得された前記運動情報と、に基づき、前記運動情報から算出される所定の運動パラメータと生体データ値との関係を示す相関情報を生成して記憶装置に記憶させる記録部を備え、前記補完部は、前記携帯端末から取得される前記欠損期間における前記運動情報から前記運動パラメータを算出し、当該算出した運動パラメータと前記相関情報とに基づいて前記欠損期間における生体データ値を算出することにより、前記補完生体データを生成する。
本発明の他の態様によると、前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、前記評価部は、前記補完生体データを用いて前記健康状態を評価したときは、前記通知部に指示して、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる。
本発明の他の態様によると、前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記ウェアラブル端末から生体計測データを取得する計測データ部を備え、前記計測データ部は、所定の閾値時間以上に亘り前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得できないときは、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末において出力する。
本発明の他の態様によると、前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、前記評価部は、前記補完生体データにより前記生体計測データを補完して前記健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続したときは、前記通知部に指示して、健康状態に関する情報を入力するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる。
本発明の他の態様は、コンピュータが実行する健康評価方法であって、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得ステップと、前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完ステップと、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価ステップと、を有し、前記取得ステップでは、さらに、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完ステップでは、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価方法である。
本発明の他の態様は、健康評価システムが備えるコンピュータを、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部、前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部、および、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部、として機能させる健康評価プログラムであって、前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価プログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体データに欠損期間がある場合にも、当該欠損期間における生体データを適切に補完して、健康状態を適切に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る健康評価システムの構成を示す図である。
図2図2は、健康評価システムを構成する評価装置の構成を示す図である。
図3図3は、健康評価システムを構成する携帯端末の構成を示す図である。
図4図4は、健康評価システムが実行する健康評価方法の処理の手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る健康評価システム1の構成を、その利用シーンの一例と共に説明するための図である。健康評価システム1は、対象者Pの生体データを継続的に取得して、対象者Pの健康状態を評価する。
【0010】
健康評価システム1は、対象者Pが利用するウェアラブル端末2および携帯端末3と、評価装置4と、を含む。ウェアラブル端末2と携帯端末3とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信により通信可能に接続される。また、携帯端末3と評価装置4とは、インターネット等の通信ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。
【0011】
携帯端末3は、例えば、スマートフォンであり、加速度センサ、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサ等を備える。ウェアラブル端末2は、例えば腕時計型の端末装置であり、従来技術に従い、脈波センサ、心拍センサ、血圧センサ、加速度センサ、及び又はGNSSセンサ等の種々のセンサを備えて、対象者Pの生体データを計測し、計測した生体データ(以下、生体計測データともいう)を、携帯端末3へ送信する。
【0012】
なお、図1において、複数の対象者Pの表示は、様々な活動場面における同一の対象者Pを示しているものと理解されたい。ウェアラブル端末2は、常に又は1日のうちほとんどの時間帯において対象者Pの腕に装着され、自宅Hにおける就寝、食事等のほか、運動(例えば、散歩、ランニング、ジムでの身体トレーニング)、買い物、通勤等々の様々な日常活動における対象者Pの生体データを、例えば所定の時間間隔で、継続的に又は時間的に連続して計測する。ウェアラブル端末2は、計測した生体データを携帯端末3へ送信し、携帯端末3は、これを受信して取得する。
【0013】
評価装置4は、携帯端末3を介して、ウェアラブル端末2から、対象者Pについての生体計測データを取得する。評価装置4は、また、上記取得した生体計測データに基づき、対象者Pの健康状態を評価する。本実施形態では、特に、評価装置4は、ウェアラブル端末2から生体計測データを取得することができない欠損期間があるときは、対象者Pが所持する携帯端末3から得られる対象者Pの運動情報に基づき、上記欠損期間における生体計測データを補完する補完生体データを生成する。そして、評価装置4は、生体計測データおよび補完生体データに基づいて、対象者Pの健康状態を評価する。
【0014】
これにより、健康評価システム1では、ウェアラブル端末2により継続的に計測される対象者Pの生体計測データに欠損期間がある場合にも、当該欠損期間における生体データを適切に補完して、健康状態を適切に評価することができる。
【0015】
図2は、健康評価システム1を構成する評価装置4の構成を示す図である。
評価装置4は、第1プロセッサ10と、第1メモリ11と、第1通信器12と、を備える。第1メモリ11は、揮発性及び又は不揮発性の半導体メモリで構成され得る。第1通信器12は、評価装置4が携帯端末3と通信するための送受信機である。
【0016】
第1プロセッサ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を備えるコンピュータである。第1プロセッサ10は、プログラムが書き込まれたROM(Read Only Memory)、データの一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)等を有する構成であってもよい。そして、第1プロセッサ10は、機能要素又は機能ユニットとして、取得部20と、記録部21と、補完部22と、評価部23と、通知部24と、を備える。
【0017】
第1プロセッサ10が備えるこれらの機能要素は、例えば、コンピュータである第1プロセッサ10が第1メモリ11に記憶された第1プログラム27を実行することにより実現される。第1プログラム27は、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。なお、これに代えて、第1プロセッサ10が備える上記機能要素の全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成してもよい。ここで、第1プログラム27は、携帯端末3の第2プログラム44と共に、本開示における健康評価プログラムを構成する。
【0018】
取得部20は、携帯端末3を介して、対象者Pが装着するウェアラブル端末2により計測される対象者Pの生体データである生体計測データを取得する。取得部20は、また、対象者Pが所持する携帯端末3から対象者Pの運動に関する情報である運動情報を取得する。運動情報には、例えば、携帯端末3において所定の時間間隔で計測される、携帯端末3に加わる加速度を示す加速度データと、携帯端末3の位置を示す測位データとが含まれる。これにより、健康評価システム1では、運動情報に基づいて、欠損期間における対象者Pの移動速度や移動時間等の運動状態を把握して、上記欠損期間における生体データを適切に推定することができる。
【0019】
記録部21は、取得部20がウェアラブル端末2から取得した生体計測データと、当該生体計測データが取得されたときに携帯端末3から取得された運動情報と、に基づき、運動情報から算出される所定の運動パラメータと生体データ値との関係を示す一つ又は複数の標本データを算出し、これらの標本データを、記憶装置である第1メモリ11に相関情報25として記憶する。運動パラメータは、例えば、運動情報から得られる加速度データ及び又は測位データの時系列データに基づいて算出される、対象者Pの移動速度、移動時間、及び又は所定時間当たりの歩数を含み得る。また、生体データ値は、心拍数、血流量、血圧値、及び又は発汗量を含み得る。標本データは、例えば、移動速度6km/hで10分間移動すると、生体データ値としての心拍数が**拍/分となる、等の、運動パラメータと生体データ値との相関関係を表すデータであり得る。
【0020】
補完部22は、取得部20がウェアラブル端末2から生体計測データを取得することができない期間である欠損期間について、生体計測データを補完する生体データである補完生体データを生成する。本実施形態では、特に、補完部22は、取得部20により携帯端末3から得られる、上記欠損期間における対象者Pの運動情報に基づいて、補完生体データを生成する。これにより、健康評価システム1では、ウェアラブル端末2により継続的に計測される対象者Pの生体計測データに欠損期間がある場合にも、運動情報に基づいて、欠損期間における対象者Pの移動速度や移動時間等の運動状態を把握して、上記欠損期間における補完生体データを適切に生成することができる。
【0021】
具体的には、補完部22は、携帯端末3から取得される上記欠損期間における運動情報から運動パラメータを算出し、当該算出した運動パラメータと相関情報25とに基づいて上記欠損期間における生体データ値を算出することにより、補完生体データを生成する。ここで、欠損期間における運動パラメータは、例えば、所定の時間間隔の時刻毎に算出され得る。補完部22は、上記算出した時刻毎の運動パラメータと、第1メモリ11に記憶されている相関情報25と、に基づいて、欠損期間における上記時刻毎の心拍数等の生体データ値を算出する。そして、補完部22は、上記算出した欠損期間における時刻毎の生体データ値を、補完生体データとする。
【0022】
評価部23は、取得部20が取得した生体計測データおよび補完部22が生成した補完生体データに基づき(すなわち、補完生体データにより生体計測データを補完して)、対象者Pの健康状態を評価する。例えば、評価部23は、上記健康状態の評価を所定の時間間隔(例えば、1週間毎)に実施し、上記評価の結果を時系列にまとめた健康推移情報26を、第1メモリ11に記憶する。
【0023】
本実施形態では、また、評価部23は、補完生体データを用いて対象者Pの健康状態を評価したときは、後述する通知部24に指示して、対象者Pにウェアラブル端末2を装着するよう促す通知を携帯端末3に出力させる。これにより、対象者Pに対しウェアラブル端末2の装着を適切なタイミングで促すことができる。
【0024】
評価部23は、補完生体データにより生体計測データを補完して対象者Pの健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続したときは、通知部24に指示して、健康状態に関する情報を入力するよう促す通知である入力要求通知を携帯端末3に出力させてもよい。例えば、上記閾値期間を3週間と定めたときに、1週間毎に行う健康状態の評価が、連続して3回以上に亘り(すなわち、連続して3週間以上に亘り)、補完生体データにより生体計測データを補完することで行われたときは、評価部23は、上記の入力要求通知を行う。
【0025】
入力要求通知は、例えば、「体調は普段と変わりないですか?」、「現在の体調を5段階評価で入力してください(1悪い~5良い)」等の、通知であり得る。携帯端末3は、通知部24からの指示に応じて、例えば、上記通知を携帯端末3が備えるタッチパネル33(後述)にテキストメッセージとして表示する。
【0026】
これに対し、対象者Pは、タッチパネル33に回答を入力することができる。入力された回答は、携帯端末3から評価装置4へ送信され、評価部23は上記回答を取得する。評価部23は、取得した上記回答を、健康推移情報26に追加して記憶する。これにより、健康評価システム1では、補完生体データを用いた健康状態の評価が所定期間以上連続した場合に、対象者自身から健康状態についての情報を取得するので、健康状態の評価における累積的な誤差の発生を抑制することができると共に、対象者に対しウェアラブル端末の装着の重要性を間接的に認識させることができる。
【0027】
通知部24は、携帯端末3に通知を出力させる。例えば、通知部24は、出力すべき通知の内容を示すテキストメッセージと出力要求とを携帯端末3へ送信する。このとき、通知部24は、上記通知が、対象者Pからの入力を求めるものであるときは、上記出力要求と共に、入力要求を送信する。携帯端末3は、上記出力要求を受信したことに応じて、上記テキストメッセージをタッチパネルに表示する。また、携帯端末3は、上記入力要求を受信したときは、上記テキストメッセージを表示した後にタッチパネルに入力される情報である入力情報を、評価装置4へ送信する。そして、通知部24は、上記入力情報を取得する。このとき、通知部24は、上記通知が、評価部23からの指示によるものであるときは、上記取得した入力情報を評価部23に渡す。
【0028】
図3は、健康評価システム1を構成する携帯端末3の構成を示す図である。
携帯端末3は、第2プロセッサ30と、第2メモリ31と、第2通信器32と、タッチパネル33と、スピーカ34と、マイク35と、カメラ36と、加速度センサ37と、GNSSセンサ38と、を備える。
【0029】
第2メモリ31は、揮発性及び又は不揮発性の半導体メモリで構成され得る。第2通信器32は、携帯端末3が、ウェアラブル端末2及び評価装置4と通信するための送受信機である。例えば、第2通信器32は、ウェアラブル端末2との間でBluetooth通信規格に準拠した近距離通信を行うための近距離通信器と、通信ネットワーク5を介して評価装置4と通信するための遠距離通信器と、を含む。
【0030】
第2プロセッサ30は、例えば、CPU等を備えるコンピュータである。第2プロセッサ30は、プログラムが書き込まれたROM、データの一時記憶のためのRAM等を有する構成であってもよい。そして、第2プロセッサ30は、機能要素又は機能ユニットとして、計測データ部40と、HMI制御部41と、運動情報部42と、画像部43と、を備える。
【0031】
第2プロセッサ30が備えるこれらの機能要素は、例えば、コンピュータである第2プロセッサ30が第2メモリ31に記憶された第2プログラム44を実行することにより実現される。第2プログラム44は、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。なお、これに代えて、第2プロセッサ30が備える上記機能要素の全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成してもよい。上述したように、第2プログラム44は、評価装置4の第1プログラム27と共に、本開示における健康評価プログラムを構成する。
【0032】
計測データ部40は、第2通信器32を介して、所定の時間間隔で(例えば、1分毎に)、ウェアラブル端末2から対象者Pの生体計測データを取得して第2メモリ31に記憶する。計測データ部40は、また、評価装置4からの要求により、又は所定の時間間隔で(例えば、1日毎に)、上記記憶した生体計測データを、評価装置4へ送信する。
【0033】
また、計測データ部40は、所定の閾値時間以上に亘りウェアラブル端末2から生体計測データを取得できないときは、後述するHMI制御部41に指示して、対象者Pにウェアラブル端末2を装着するよう促す通知を携帯端末3において出力する。上記通知は、例えば、タッチパネル33にテキストメッセージを表示することにより行われ得る。
これにより、健康評価システム1では、ウェアラブル端末2の非装着時間に基づいて、対象者Pに対しウェアラブル端末2の装着を早期に促すことができる。
【0034】
HMI制御部41は、タッチパネル33の表示動作および入力動作を制御する。また、HMI制御部41は、スピーカ34への音響出力を制御し、及びマイク35からの音声入力を処理する。本実施形態では、また、HMI制御部41は、計測データ部40からの指示により、対象者Pにウェアラブル端末2を装着するよう促す通知をタッチパネル33に表示する。また、HMI制御部41は、評価装置4から指示により、指示された通知をタッチパネル33に表示し、及び上記通知に応じて対象者Pがタッチパネル33に入力する情報を取得して、評価装置4へ送信する。
【0035】
運動情報部42は、加速度センサ37およびGNSSセンサ38からのセンサ信号に基づき、携帯端末3に加わる加速度および携帯端末3の位置を所定の時間間隔で(例えば、1分毎に)取得して、上記加速度を示す加速度データおよび上記位置を示す測位データのそれぞれの時系列データを、運動情報として第2メモリに記憶する。また、運動情報部42は、評価装置4からの要求により、又は所定の時間間隔で(例えば、1日毎に)、上記記憶した運動情報を、評価装置4へ送信する。
【0036】
画像部43は、例えば、評価装置4からの指示により、カメラ36により撮像した画像を、評価装置4へ送信する。
【0037】
次に、健康評価システム1における動作の手順について説明する。図4は、健康評価システム1が実行する健康評価方法における主要な処理の手順を示すフロー図である。図4の処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行される。なお、図4に示す処理とは別に又は当該処理と並行して、健康評価システム1を構成する携帯端末3の計測データ部40および運動情報部42は、それぞれ、例えば健康評価方法の一部として、所定の時間間隔で継続的に、ウェアラブル端末2から対象者Pについての生体計測データを取得し、および携帯端末3における加速度データと測位データとを含む運動情報を取得するものとする。また、携帯端末3の計測データ部40は、図4に示す処理とは別に又は当該処理と並行して、例えば健康評価方法の一部として、所定の閾値時間以上に亘りウェアラブル端末2から生体計測データを取得できないときは、対象者Pにウェアラブル端末2を装着するよう促す通知を携帯端末3において出力する。
【0038】
図4に示す処理を開始すると、まず、健康評価システム1を構成する評価装置4の取得部20は、ウェアラブル端末2が計測した対象者Pについての生体計測データと運動情報とを、携帯端末3から取得する(S100)。続いて、記録部21は、上記生体計測データと運動情報とに基づき、運動情報から算出される所定の運動パラメータと生体データ値との関係を示す標本データを算出し、これらの標本データを、相関情報25として第1メモリ11に記憶する(S102)。例えば、記録部21は、相関情報25が既に第1メモリ11に記憶されているときは、記算出した標本データにより相関情報25を更新する。
【0039】
次に、補完部22は、ステップS100で取得した生体計測データに、欠損期間があるか否かを判断する(S104)。そして、欠損期間がないときは(S104、NO)、評価部23は、生体計測データに基づいて対象者Pの健康状態を評価し(S106)、当該評価の結果を第1メモリ11が記憶する健康推移情報26に追加して、本処理を終了する。
【0040】
一方、欠損期間があるときは(S104、YES)、補完部22は、ステップS100で取得した運動情報に含まれる当該欠損期間における運動情報と、相関情報25と、に基づき、上記欠損期間における補完生体データを生成する(S108)。
【0041】
次に、評価部23は、生体計測データと補完生体データとに基づいて(すなわち、補完生体データにより生体計測データを補完して)、対象者Pの健康状態を評価する(S110)。評価部23は、当該評価の結果を、第1メモリ11が記憶する健康推移情報26に追加する。
【0042】
続いて、評価部23は、通知部24に指示して、対象者Pにウェアラブル端末2を装着するよう促す通知を携帯端末3に出力させる(S112)。また、評価部23は、補完生体データにより生体計測データを補完して対象者Pの健康状態を評価した期間、すなわち、補完生体データを用いて健康状態を評価した期間が、所定の閾値期間以上連続したか否かを判断する(S114)。そして、補完生体データを用いて健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続したときは(S114、YES)、評価部23は、通知部24に指示して、健康状態に関する情報を入力するよう促す通知を携帯端末3に出力させる(S116)。評価部23は、当該通知に対する対象者Pの回答を携帯端末3から取得して、その回答を健康推移情報26に追加したのち(S118)、本処理を終了する。
【0043】
一方、ステップS114において、補完生体データを用いて健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続していないときは(S114、NO)、評価部23は、本処理を終了する。
上記において、ステップS100は、本開示における取得ステップに相当する。また、ステップS108は、本開示における補完ステップに相当する。また、ステップS106およびS110は、本開示における評価ステップに相当する。
【0044】
[他の実施形態]
本実施形態の評価装置4が備える機能要素の一部は、評価装置4と通信可能に接続された携帯端末3等の他の装置に集中して又は分散して備えられるものとしてもよい。例えば、図2に示す評価装置4が備える取得部20、記録部21、補完部22、評価部23,及び通知部24は、携帯端末3に集中して備えられるものとしてもよい。この場合には、これらの機能要素を実現する第2プログラム44も、携帯端末3において実行され、健康評価システム1は、携帯端末3のみで実現されることとなり得る。また、この場合には、第1プログラム27と第2プログラム44とを含む健康評価プログラムは、携帯端末3において実行される一つのアプリケーションプログラムとして提供され得る。なお、そのようなアプリケーションプログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくものとすることができる。
【0045】
あるいは、健康評価システム1は、携帯端末3および評価装置4と通信可能に接続された、情報処理のための追加のサーバを含むものとし、取得部20、記録部21、補完部22、評価部23,及び又は通知部24が、上記追加のサーバのコンピュータにおいて実現されるものとしてもよい。もしくは、取得部20、記録部21、補完部22、評価部23,及び又は通知部24は、携帯端末3と評価装置4と追加のサーバとに分散して実現されてもよい。これらの場合には、評価装置4が実行する第1プログラム27と、携帯端末3が実行する第2プログラム44と、上記追加のサーバのコンピュータが実行するプログラムと、の全体が、本開示における健康評価プログラムに相当する。
【0046】
なお、本発明は上記の実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
【0047】
[上記実施形態によりサポートされる構成]
上述した実施形態は、以下の構成をサポートする。
【0048】
(構成1)対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部と、前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部と、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部と、を備え、前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価システム。
構成1の健康評価システムによれば、ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体計測データに欠損期間がある場合にも、当該欠損期間における生体データを適切に補完して、健康状態を適切に評価することができる。
【0049】
(構成2)前記携帯端末から得られる前記運動情報には、前記携帯端末において所定の時間間隔で計測される加速度データ及び又は測位データが含まれる、構成1に記載の健康評価システム。
構成2の健康評価システムによれば、運動情報に基づいて、欠損期間における対象者の移動速度や移動時間等の運動状態を把握して、上記欠損期間における生体データを適切に推定することができる。
【0050】
(構成3)前記生体計測データと、当該生体計測データが取得されたときに前記携帯端末から取得された前記運動情報と、に基づき、前記運動情報から算出される所定の運動パラメータと生体データ値との関係を示す相関情報を生成して記憶装置に記憶させる記録部を備え、前記補完部は、前記携帯端末から取得される前記欠損期間における前記運動情報から前記運動パラメータを算出し、当該算出した運動パラメータと前記相関情報とに基づいて前記欠損期間における生体データ値を算出することにより、前記補完生体データを生成する、構成1または2に記載の健康評価システム。
構成3の健康評価システムによれば、実測された生体計測データと当該生体計測データと同時に取得された運動情報とに基づいて生成された相関情報に基づいて、現実との乖離が少なく精度高い補完生体データを算出し得る。
【0051】
(構成4)前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、前記評価部は、前記補完生体データを用いて前記健康状態を評価したときは、前記通知部に指示して、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる、構成1ないし3のいずれかに記載の健康評価システム。
構成4の健康評価システムによれば、対象者に対しウェアラブル端末の装着を適切なタイミングで促すことができる。
【0052】
(構成5)前記携帯端末は、所定の時間間隔で前記ウェアラブル端末から生体計測データを取得する計測データ部を備え、前記計測データ部は、所定の閾値時間以上に亘り前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得できないときは、前記対象者に前記ウェアラブル端末を装着するよう促す通知を前記携帯端末において出力する、構成1ないし4のいずれかに記載の健康評価システム。
構成5の健康評価システムによれば、ウェアラブル端末の非装着時間に基づいて、対象者に対しウェアラブル端末の装着を早期に促すことができる。
【0053】
(構成6)前記携帯端末に通知を出力させる通知部を備え、前記評価部は、前記補完生体データにより前記生体計測データを補完して前記健康状態を評価した期間が所定の閾値期間以上連続したときは、前記通知部に指示して、健康状態に関する情報を入力するよう促す通知を前記携帯端末に出力させる、構成1ないし5のいずれかに記載の健康評価システム。
構成6の健康評価システムによれば、補完生体データを用いた健康状態の評価が所定期間以上連続した場合に、対象者自身から健康状態についての情報を取得するので、健康状態の評価における累積的な誤差の発生を抑制することができると共に、対象者に対しウェアラブル端末の装着の重要性を間接的に認識させることができる。
【0054】
(構成7)コンピュータが実行する健康評価方法であって、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得ステップと、前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完ステップと、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価ステップと、を有し、前記取得ステップでは、さらに、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完ステップでは、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価方法。
構成7の健康評価方法によれば、ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体計測データに欠損期間がある場合にも、当該欠損期間における生体データを適切に補完して、健康状態を適切に評価することができる。
【0055】
(構成8)健康評価システムが備えるコンピュータを、対象者が装着するウェアラブル端末により計測される前記対象者の生体データである生体計測データを取得する取得部、前記取得部が前記ウェアラブル端末から前記生体計測データを取得することができない欠損期間について、前記生体計測データを補完する補完生体データを生成する補完部、および、前記生体計測データおよび前記補完生体データに基づき、前記対象者の健康状態を評価する評価部、として機能させる健康評価プログラムであって、前記取得部は、前記対象者が所持する携帯端末から前記対象者の運動に関する情報である運動情報を取得し、前記補完部は、前記携帯端末から得られる、前記欠損期間における前記対象者の前記運動情報に基づいて、前記補完生体データを生成する、健康評価プログラム。
構成8の健康評価プログラムによれば、ウェアラブル端末により継続的に計測される対象者の生体計測データに欠損期間がある場合にも、当該欠損期間における生体データを適切に補完して、健康状態を適切に評価することができる健康評価システムを実現することができる。
【符号の説明】
【0056】
1…健康評価システム、2…ウェアラブル端末、3…携帯端末、4…評価装置、5…通信ネットワーク、10…第1プロセッサ、11…第1メモリ、12…第1通信器、20…取得部、21…記録部、22…補完部、23…評価部、24…通知部、25…相関情報、26…健康推移情報、27…第1プログラム、30…第2プロセッサ、31…第2メモリ、32…第2通信器、33…タッチパネル、34…スピーカ、35…マイク、36…カメラ、37…加速度センサ、38…GNSSセンサ、40…計測データ部、41…HMI制御部、42…運動情報部、43…画像部、44…第2プログラム。
図1
図2
図3
図4