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特開2024-41438データファイル生成装置、データファイル生成方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041438
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】データファイル生成装置、データファイル生成方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/182 20190101AFI20240319BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
G06F16/182 100
H04N1/00 L
H04N1/00 127A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146260
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(74)【代理人】
【識別番号】100205545
【弁理士】
【氏名又は名称】神保 智子
(74)【代理人】
【識別番号】100216367
【弁理士】
【氏名又は名称】水谷 梨絵
(72)【発明者】
【氏名】屋敷 光宏
(72)【発明者】
【氏名】橋本 勇太
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB25
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC23
5C062AC41
5C062AE01
5C062AE15
5C062AF02
5C062AF13
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】 読取又は送信キャンセル時に送信された不要なファイルを削除するデータファイル生成装置を提供する。
【解決手段】 スキャナ装置2は、データファイルを生成するファイル生成部と、ファイル生成部により生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むファイル書込み部と、ファイル書込み部により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として記録領域に書き込む削除候補書込み部と、既定のデータファイルが記録領域に正常に記録されたことを条件として、削除候補書込み部により書き込まれた削除候補情報を無効化する削除候補無効化部とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データファイルを生成するファイル生成部と、
前記ファイル生成部により生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むファイル書込み部と、
前記ファイル書込み部により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込む削除候補書込み部と、
既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補書込み部により書き込まれた削除候補情報を無効化する削除候補無効化部と
を有するデータファイル生成装置。
【請求項2】
データファイルを外部の記録領域に書き込むファイル書込み部と、
前記ファイル書込み部により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込む削除候補書込み部と、
外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するファイル削除部と
を有するデータファイル生成装置。
【請求項3】
前記削除候補書込み部により外部記録領域に書き込まれた削除候補情報を参照して、この外部記録領域からデータファイルを削除するファイル削除部を
さらに有する請求項1に記載のデータファイル生成装置。
【請求項4】
前記ファイル削除部は、前記ファイル生成部によるファイル生成処理、又は、前記ファイル書込み部によるファイル書込み処理がキャンセルされた場合に、前記削除候補書込み部により外部記録領域に書き込まれた削除候補情報を参照して、この外部記録領域からデータファイルを削除する
請求項3に記載のデータファイル生成装置。
【請求項5】
前記削除候補書込み部は、前記ファイル書込み部が連続的に複数のデータファイルを記録領域に書き込む場合に、書込み処理と並行して、削除候補情報を追記する
請求項1又は2に記載のデータファイル生成装置。
【請求項6】
前記削除候補無効化部は、前記ファイル生成部により連続的に生成された複数のデータファイルが正常に記録されたことを条件として、これらのデータファイルに関する削除候補情報を記録領域から削除する
請求項1に記載のデータファイル生成装置。
【請求項7】
前記ファイル生成部によるファイル生成処理は、連続スキャン処理である
請求項1に記載のデータファイル生成装置。
【請求項8】
前記ファイル削除部は、既定のタイミングで記録領域の削除候補情報を探索し、発見された削除候補情報に従って、記録領域からデータファイルを削除する
請求項2又は3に記載のデータファイル生成装置。
【請求項9】
前記ファイル削除部は、他のデータファイル生成装置により記録領域に書き込まれた削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除する
請求項2又は3に記載のデータファイル生成装置。
【請求項10】
前記ファイル削除部は、既定のタイミングで記録領域の削除候補情報を探索し、発見された削除候補情報に従って、記録領域からデータファイルを削除し、他の記録領域に、削除されるデータファイルを移動させる
請求項2又は3に記載のデータファイル生成装置。
【請求項11】
データファイルを生成するステップと、
前記データファイルを生成するステップにより生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むステップと、
前記データファイルを外部の記録領域に書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、
既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補情報を前記記録領域に書き込むステップにより書き込まれた削除候補情報を無効化するステップと
を有するデータファイル生成方法。
【請求項12】
データファイルを生成するステップと、
前記データファイルを生成するステップにより生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むステップと、
前記データファイルを外部の記録領域に書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、
既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補情報を前記記録領域に書き込むステップにより書き込まれた削除候補情報を無効化するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項13】
データファイルを外部の記録領域に書き込むステップと、
前記データファイルを書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、
外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するステップと
を有するデータファイル生成方法。
【請求項14】
データファイルを外部の記録領域に書き込むステップと、
前記データファイルを書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、
外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データファイル生成装置、データファイル生成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、外部装置と通信可能な画像読取装置であって、複数の送信プロトコルから選択されたプロトコルを用いて画像データを前記外部装置に送信する指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段で指示を受け付けた場合、複数枚の原稿を読み取って画像データを生成する読取手段と、前記読取手段で1枚の原稿を読み取る度に、他の原稿を読み取るか、読み取りを終了するかをユーザに問い合わせる問い合わせ手段と、前記受付手段で指示を受け付けた場合に選択されたプロトコルを用いて、前記読取手段で1枚の原稿を読み取る度に、前記読取手段で生成された画像データを前記外部装置に送信する逐次型送信手段と、前記問い合わせ手段による問い合わせの応答として読み取りを終了することを示す応答があるまでは、前記読取手段で読み取った原稿から生成された画像データをメモリに蓄積し、その蓄積した画像データを前記選択されたプロトコルを用いて前記外部装置に送信する蓄積型送信手段と、前記選択されたプロトコルが、前記画像読取装置と前記外部装置との間で確立するセッションのタイムアウトが存在するプロトコルである場合、前記読取手段で読み取って生成された画像データを前記蓄積型送信手段で送信するように制御し、前記選択されたプロトコルが、前記画像読取装置と前記外部装置との間で確立するセッションのタイムアウトが存在しないプロトコルである場合、前記読取手段で読み取って生成された画像データを前記逐次型送信手段で送信するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像読取装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザー操作を受け付ける操作画面を表示する画面表示手段と、前記操作画面において原稿のスキャン指示を受け付けると、原稿を読み取ってスキャンデータを生成するスキャンデータ生成手段と、前記操作画面において、前記スキャンデータの保存先の指定を受け付ける保存先受付手段と、前記操作画面において、前記スキャンデータのファイル名の自動生成指示を受け付けると、当該ファイル名を自動生成するファイル名生成手段と、前記スキャンデータを前記指定された保存先に前記自動生成したファイル名で保存するスキャンデータ保存手段と、前記自動生成したファイル名でスキャンデータを保存した場合に、前記操作画面において、当該スキャンデータの削除指示を受け付けるための表示を行う表示手段と、を備えることを特徴とする画像読み取り装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、 原稿から画像を読み取る読取部と,第1外部機器および第2外部機器と通信を行う通信部と,記憶部と,制御部と,を備え,前記制御部は,原稿の画像データの送信先として第1外部機器と第2外部機器とが指定された場合,前記読取部を制御して,原稿の画像を読み取らせて画像データを生成させる生成処理と,前記生成処理により生成された原稿の画像データを,前記記憶部に記憶させる記憶処理と,前記記憶処理により前記記憶部に記憶された前記画像データを,前記通信部を制御して前記第1外部機器に送信させる第1送信処理と,前記第1送信処理によって前記第1外部機器への前記画像データの送信が成功したか否かを判断する第1判断処理と,前記記憶部に記憶された前記画像データを,前記通信部を制御して前記第2外部機器に送信させる第2送信処理と,前記第2送信処理によって前記第2外部機器への前記画像データの送信が成功したか否かを判断する第2判断処理と,前記第1判断処理にて前記第1外部機器への前記画像データの送信が成功したと判断し,前記第2判断処理にて前記第2外部機器への前記画像データの送信が成功しなかったと判断した場合に,前記通信部を制御して,前記第1外部機器に,前記画像データを削除する削除指示を送信させる削除処理と,を実行することを特徴とする画像読取装置が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献4には、スキャナを備える送信装置であって、画像データを生成するために、前記スキャナを用いた複数ページの原稿の読み取りを制御する第1制御手段と、前記生成された画像データの変換処理を行う第2制御手段と、前記変換処理が行われたデータのネットワークを介した外部装置への送信を制御する第3制御手段と、を有し、前記第3制御手段は、前記第1制御手段による制御に従い原稿の読み取りが行われている間に、セッションを開始して、既に前記変換処理が行われたデータについては、前記ネットワークを介した外部装置への送信を実行し、さらに前記第3制御手段は、前記原稿の読み取りに際して前記スキャナでエラーが発生した場合に、前記開始されたセッションを切断し、前記エラーが解消した場合に、前記セッションを再度、接続して、前記変換処理が行われたデータについて、前記ネットワークを介した外部装置への送信を実行する、ことを特徴とする送信装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-142680
【特許文献2】特開2021-87110
【特許文献3】特開2018-107604
【特許文献4】特開2020-88683
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
読取又は送信キャンセル時に送信された不要なファイルを削除するデータファイル生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るデータファイル生成装置は、データファイルを生成するファイル生成部と、前記ファイル生成部により生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むファイル書込み部と、前記ファイル書込み部により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込む削除候補書込み部と、既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補書込み部により書き込まれた削除候補情報を無効化する削除候補無効化部とを有する。
【0009】
好適には、データファイルを外部の記録領域に書き込むファイル書込み部と、前記ファイル書込み部により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込む削除候補書込み部と、外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するファイル削除部とを有する。
【0010】
好適には、前記削除候補書込み部により外部記録領域に書き込まれた削除候補情報を参照して、この外部記録領域からデータファイルを削除するファイル削除部をさらに有する。
【0011】
好適には、前記ファイル削除部は、前記ファイル生成部によるファイル生成処理、又は、前記ファイル書込み部によるファイル書込み処理がキャンセルされた場合に、前記削除候補書込み部により外部記録領域に書き込まれた削除候補情報を参照して、この外部記録領域からデータファイルを削除する。
【0012】
好適には、前記削除候補書込み部は、前記ファイル書込み部が連続的に複数のデータファイルを記録領域に書き込む場合に、書込み処理と並行して、削除候補情報を追記する。
【0013】
好適には、前記削除候補無効化部は、前記ファイル生成部により連続的に生成された複数のデータファイルが正常に記録されたことを条件として、これらのデータファイルに関する削除候補情報を記録領域から削除する。
【0014】
好適には、前記ファイル生成部によるファイル生成処理は、連続スキャン処理である。
【0015】
好適には、前記ファイル削除部は、既定のタイミングで記録領域の削除候補情報を探索し、発見された削除候補情報に従って、記録領域からデータファイルを削除する。
【0016】
好適には、前記ファイル削除部は、他のデータファイル生成装置により記録領域に書き込まれた削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除する。
【0017】
好適には、前記ファイル削除部は、既定のタイミングで記録領域の削除候補情報を探索し、発見された削除候補情報に従って、記録領域からデータファイルを削除し、他の記録領域に、削除されるデータファイルを移動させる。
【0018】
本発明に係るデータファイル生成方法は、データファイルを生成するステップと、前記データファイルを生成するステップにより生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むステップと、前記データファイルを外部の記録領域に書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補情報を前記記録領域に書き込むステップにより書き込まれた削除候補情報を無効化するステップとを有する。
【0019】
本発明に係るプログラムは、データファイルを生成するステップと、前記データファイルを生成するステップにより生成されたデータファイルを、外部の記録領域に書き込むステップと、前記データファイルを外部の記録領域に書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、既定のデータファイルが前記記録領域に正常に記録されたことを条件として、前記削除候補情報を前記記録領域に書き込むステップにより書き込まれた削除候補情報を無効化するステップとをコンピュータに実行させる。
【0020】
本発明に係るデータファイル生成方法は、データファイルを外部の記録領域に書き込むステップと、前記データファイルを書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するステップとを有する。
【0021】
本発明に係るプログラムは、データファイルを外部の記録領域に書き込むステップと、前記データファイルを書き込むステップにより書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報として前記記録領域に書き込むステップと、外部に設けられた記録領域から削除候補情報を探索し、削除候補情報が発見された場合に、発見された削除候補情報に基づいて、この記録領域からデータファイルを削除するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0022】
読取又は送信キャンセル時に送信された不要なファイルを削除するデータファイル生成装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】従来の読取装置により送信されたデータファイルが保存される外部記録装置の共有フォルダの中身を例示する図である。
図2】データファイル生成システム1の全体構成を例示する図である。
図3】スキャナ装置2のハードウェア構成を例示する図である。
図4】スキャナ装置2の機能構成を例示する図である。
図5】読取リストを例示する図である。
図6】スキャナ装置2によるデータファイル削除処理(S10)を説明するフローチャートである。
図7】(a)は、原稿の読み取り中に表示されるタッチパネル例であり、(b)は、原稿の読み取り完了時に表示されるタッチパネル例である。
図8】スキャナ装置2による定期的な不整合データの削除処理(S20)を説明するフローチャートである。
図9】他のスキャナ装置2により生成された不整合データの削除処理(S30)を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[背景]
図1は、従来の読取装置により送信されたデータファイルが保存される外部記録装置の共有フォルダの中身を例示する図である。
本発明がなされた背景を説明する。
紙媒体のドキュメントを電子化することができる読取装置によって、ドキュメント管理業務の効率化を図ることができる。しかし、読み取った電子データを外部記録装置に送信する際、読み取り又は送信のキャンセルを行ったとき、そのデータは不要にもかかわらず外部記録装置に残ってしまい、かえってドキュメント管理業務の妨げになることがある。
【0025】
具体的には、ネットワークにつながった外部記録装置に、読み取った電子データを保存する読取装置は、特定の命名規則に従って、読み取った電子データからファイルを生成し、外部記録装置に保存する。しかし、複数人がそれぞれ異なる読取装置を使い、同一の外部記録装置に読み取りデータからファイルを生成し、保存した場合、命名規則に従うため、同名のファイルが生成され上書きされるようなことはないが、図1に例示するように、各々のファイルが混在した状態となる。そこで読取をやり直したい場合は、保存したファイルは不要なので削除する必要がある。その場合、外部記録装置にアクセスし、ファイル名を確認するか、ファイルを開いて中身を確認し、自分が送信したものかどうか判断しなければならず、削除する手間がかかり、業務効率が下がるという問題がある。
本発明ではこの不要なドキュメントを外部記録装置に残さないようにすることで、ドキュメント管理業務の効率を向上させるものである。
【0026】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図2は、データファイル生成システム1の全体構成を例示する図である。
図2に例示するように、データファイル生成システム1は、スキャナ装置2(スキャナ装置2a及びスキャナ装置2bを称してスキャナ装置2とする。)、及びファイルサーバ3を含み、ネットワーク4を介して互いに接続している。
スキャナ装置2は、ユーザが使用するネットワークスキャナであり、例えば、ユーザの操作に応じて、原稿から画像を読み取り、読み取られた画像データのデータファイルを、ファイルサーバ3に保存する。スキャナ装置2は、本発明に係るデータファイル生成装置の一例である。スキャナ装置2は、原稿の読み取り情報を読取リストとして生成し、ファイルサーバ3に保存する。スキャナ装置2は、読取リストに基づいて、原稿の読取処理により発生した不要なデータファイルを削除する。スキャナ装置2とファイルサーバ3とはFTPネットワークプロトコルで接続されている。
ファイルサーバ3は、複数のスキャナ装置2により共用され、スキャナ装置2により生成されたデータファイルを格納するコンピュータ端末である。ファイルサーバ3は、本発明に係る外部の記録領域の一例である。ファイルサーバ3は、スキャナ装置2により生成された読取リストを保存する。
【0027】
図3は、スキャナ装置2のハードウェア構成を例示する図である。
図3に例示するように、スキャナ装置2は、CPU200、揮発性のメモリ202、不揮発性メモリ204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、及び、タッチパネル208を有し、これらの構成はバス210を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
メモリ202は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
不揮発性メモリ204は、例えば、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラム(例えば、図4のデータファイル生成プログラム22)やその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースである。
タッチパネル208は、操作画面の一例であり、例えば、液晶タッチパネルである。
【0028】
図4は、スキャナ装置2の機能構成を例示する図である。
図4に例示するように、本例のスキャナ装置2には、データファイル生成プログラム22がインストールされる。
データファイル生成プログラム22は、例えば、CD-ROM等の記録媒体に格納されており、この記録媒体を介して、または、インターネット上のプログラム提供サーバに格納されており、ネットワークからダウンロードされてスキャナ装置2にインストールされる。
データファイル生成プログラム22は、接続確認部220、ファイル生成部222、ファイル書込み部224、削除候補書込み部226、削除候補無効化部228、ファイル削除部230、検知部232、時間管理部234、活性判定部236、及びステータス取得部238を有する。
なお、データファイル生成プログラム22の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0029】
データファイル生成プログラム22において、接続確認部220は、スキャナ装置2がネットワーク4に接続しているか否かを確認する。また、接続確認部220は、スキャナ装置2とファイルサーバ3との接続状態を確認する。
ファイル生成部222は、原稿を読み取り、読み取った原稿のデータファイルを生成する。具体的には、ファイル生成部222によるファイル生成処理は、原稿の連続スキャン処理である。また、ファイル生成部222は、命名規則に則り、生成したデータファイルに、ファイル名を付与する。本例では、データファイルを生成した年月日時分秒をファイル名とする。
ファイル書込み部224は、ファイル生成部222により生成されたデータファイルを、ファイルサーバ3に書き込む。ファイル書込み部224は、連続的に複数のデータファイルをファイルサーバ3に書き込む。
【0030】
削除候補書込み部226は、ファイル書込み部224により書き込まれたデータファイルの識別情報を、削除されるファイルの候補を示す削除候補情報としてファイルサーバ3に書き込む。具体的には、削除候補情報とは、図5に例示するように、ファイル生成部222により読み取られた原稿情報の読取リストであり、より具体的には、生成したデータファイルのファイル名のリストである。削除候補書込み部226は、一時ファイルとして読取リストを生成し、ファイルサーバ3へ、フォルダ共有、又はFTP等のネットワークプロトコルを用いて保存する。ファイルサーバ3に送信された読取リストは、ネットワーク4の切断等により、読取ジョブが失敗した場合には、不整合データとして扱われる。
また、削除候補書込み部226は、ファイル書込み部224が連続的に複数のデータファイルを記録領域に書き込む場合に、書込み処理と並行して、読取リストを追記する。
削除候補無効化部228は、既定のデータファイルがファイルサーバ3に正常に記録されたことを条件として、削除候補書込み部226により書き込まれた読取リストを無効化する。また、削除候補無効化部228は、ファイル生成部222により連続的に生成された複数のデータファイルが、ファイル書込み部224により正常に記録されたことを条件として、これらのデータファイルに関する読取リストをファイルサーバ3から削除する。
【0031】
ファイル削除部230は、ファイルサーバ3の読取リストを探索し、読取リストが発見された場合に、発見された読取リストに基づいて、ファイルサーバ3からデータファイルを削除する。具体的には、ファイル削除部230は、読取リストに基づいて、Linux(登録商標)のrmコマンドのようなOSに準じた削除コマンドを生成し、送信することでデータファイルを削除する。
また、ファイル削除部230は、ファイル生成部222によるファイル生成処理、又は、ファイル書込み部224によるデータファイルの書き込み処理がキャンセルされた場合に、ファイルサーバ3に書き込まれた読取リストを参照して、ファイルサーバ3からデータファイルを削除する。
さらに、ファイル削除部230は、既定のタイミングでファイルサーバ3の読取リストを探索し、発見された読取リストに従って、ファイルサーバ3からデータファイルを削除する。具体的には、ファイル削除部230は、時間管理部234(後述)により既定のタイミングが到来したことを通知された場合に、ファイルサーバ3の読取リストを探索し、発見された読取リストに従って、ファイルサーバ3からデータファイルを削除する。
【0032】
ファイル削除部230は、他のスキャナ装置2よりファイルサーバ3に書き込まれた読取リストを探索し、読取リストが発見された場合に、発見された読取リストに基づいて、ファイルサーバ3からデータファイルを削除する。具体的には、ファイル削除部230は、他のスキャナ装置2により書き込まれた読取リストが活性判定部236(後述)により活性状態であると判定された場合には、発見された読取リストに基づいたデータファイルの削除は行わない。
また、ファイル削除部230は、既定のタイミングでファイルサーバ3の読取リストを探索し、発見された読取リストに従って、ファイルサーバ3のデータファイルが保存されている領域からデータファイルを削除し、他の記録領域に、削除されるデータファイルを移動させてもよい。具体的には、ファイル削除部230は、Linux(登録商標)のmoveコマンドのように、データファイルを保存していたフォルダからデータファイルを、ゴミ箱フォルダ、削除用のテンポラリーフォルダ、又は既定のフォルダに移動させる。したがって、データファイルの完全削除は、ユーザに委ねることができ、また、データファイルを復元することもできる。
【0033】
検知部232は、スキャナ装置2へのユーザによるタッチパネル208への操作を検知する。具体的には、ユーザによる原稿の読み取りを中止するキャンセルボタンの押下、又は、複数の原稿の読み取り完了後に、データファイルを保存するか否かを選択するボタンの押下を検知する。
時間管理部234は、既定のタイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、時間管理部234は、設定された時刻(例えば、1日、1週間、又は、1カ月単位の既定時刻)、が到来したか否かを判定する。
活性判定部236は、ファイルサーバ3に存在する他のスキャナ装置2により生成された読取リストが、活性状態か非活性状態化を判定する。具体的には、活性判定部236は、他のスキャナ装置2により生成された読取リストがロックされているか、ファイル名により活性状態が示されているか、又は一定時間監視して更新されている場合に、活性状態であると判定する。
ステータス取得部238は、スキャナ装置2の稼働状態を取得する。具体的には、ステータス取得部238は、スキャナ装置2が待機状態であるか否かを判定する。
【0034】
図6は、スキャナ装置2によるデータファイル削除処理(S10)を説明するフローチャートである。
初めに、図6のデータファイル削除処理(S10)を用いて、複数の原稿の読み取り中に、ユーザにより読み取りをキャンセルする場合について説明する。
ステップ100(S100)において、接続確認部220は、ファイルサーバ3との接続確認を行う。
ステップ105(S105)において、ファイル削除部230は、ファイルサーバ3に不整合データが残っているか否かを判定する。ファイル削除部230により、不整合データが残っていないと判定された場合にS110へ移行し(S105:No)、不整合データデータが残っていると判定された場合に、S190へ移行する(S105:Yes)。
ステップ110(S110)において、スキャナ装置2のファイル生成部222は、原稿の読み取りを開始する。
ステップ115(S115)において、検知部232は、ユーザによる、図7(a)に例示されるキャンセルボタンの押下を検知した場合に、S120へ移行し(S115:Yes)、検知しない場合に、S135へ移行する(S115:No)。
ステップ120(S120)において、スキャナ装置2は、給紙を停止する。給紙を停止するまでに読み取られた原稿については読取リストが生成されており、読取リストが存在している場合に、S125へ移行し(S120:Yes)、読取リストが存在していない場合、例えば、原稿の1枚目の読み取り中にキャンセルをした場合に、読取リストは作成されておらず、処理を終了する。
ステップ125(S125)において、ファイル削除部230は、読取リストのファイル名と送信先フォルダパスとに基づいて、削除コマンドを作成する。
ステップ130(S130)において、ファイル削除部230は、作成したコマンドを対象データファイルに送信し、ファイルサーバ3からデータファイルが削除される。
【0035】
次に、複数の原稿を全て読み取り、読み取り完了後にデータファイルの保存をキャンセルする場合について説明する。
S115において、キャンセルされることなく、原稿の読み取りが続いた場合、ステップ135(S135)において、ファイル生成部222は、読み取った原稿のデータファイルを生成する。
ステップ140(S140)において、ファイル生成部222は、生成したデータファイルのファイル名を、命名規則に従って決定し、データファイルに付与する。本例において、ファイル生成部222は、データファイルを作成した年月日時分秒に基づいて命名する。
ステップ145(S145)において、ファイル書込み部224は、データファイルの送信先フォルダパスに、同じファイル名が存在しているか否かを検索する。同じファイル名が存在している場合に、S150へ移行し(S145:Yes)、同じファイル名が存在していない場合に、S155へ移行する(S145:No)。
ステップ150(S150)において、ファイル生成部222は、付与したファイル名の末尾に連番を付け、同じファイル名のデータファイルを送信先フォルダに送信するのを防ぐ。
ステップ155(S155)において、ファイル書込み部224は、ファイル生成部222により生成され、命名されたデータファイルをファイルサーバ3に保存する。
ステップ160(S160)において、削除候補書込み部226は、ファイル書込み部224により保存されたデータファイルの識別情報を読取リストに追加する。
ステップ165(S165)において、削除候補書込み部226は、追加した読取リストをファイルサーバ3に保存、又は更新する。
【0036】
ステップ170(S170)において、次に読み取る原稿が存在する場合に、S110へ移行し(S170:Yes)、全ての原稿を読み取った場合にS175へ移行する(S170:No)。
ステップ175(S175)において、図7(b)に例示される、読み取ったデータを保存するか否かを問うウインドウにおいて、ユーザが、「いいえ」を選択し、検知部232が、これを検知した場合に、S125へ移行する(S175:No)。
複数の原稿の読み取りは完了し、削除候補書込み部226により原稿の読取情報は、読取リストに格納されているため、S125において、ファイル削除部230は、読取リストに基づいて削除コマンドを作成し、S130において、ファイル削除部230は、ファイルを削除する。これにより、読み取ったデータを保存しない場合でも、ファイルサーバ3に不要なファイルが残ることはない。
ステップ175(S175)において、ユーザが、「はい」を選択し、検知部232が、これを検知した場合に、S180へ移行する(S175:Yes)。
ステップ180(S180)において、ファイル書込み部224は、ファイル生成部222により生成されたデータファイルをファイルサーバ3へ保存する。
ステップ185(S185)において、削除候補無効化部228は、削除候補書込み部226により書き込まれた読取リストをファイルサーバ3から削除する。
【0037】
次に、複数の原稿の読み取り中にネットワークが切断された場合について説明する。
具体的には、読取ジョブの動作中にネットワーク4が切断され、ファイルサーバ3に読取リストが不整合データとして残っている場合について説明する。
S100において、接続確認部220は、ファイルサーバ3との接続確認を行い、S105において、ファイル削除部230がファイルサーバ3に自身の不整合データが残っているか否かを確認する。ネットワーク4が切断されるまでは、読み取った原稿のデータファイルが生成され、ファイル名が付けられ、ファイルサーバ3に送信されている。また、ファイルサーバ3には、読取リストが一時ファイルとして保存・更新されている。ネットワーク4が切断されてしまうと、原稿の読み取りに失敗するため、ファイルサーバ3に保存された読取リストは不整合データとして存在する。この状態でユーザがもう一度読取ジョブを実行すると、S105において、ネットワーク4の切断時の不整合データが残っている場合(S105:Yes)に相当し、S190へ移行する。
ステップ190(S190)において、ファイル削除部230は、不整合データである読取リストのファイル名と送信先フォルダパスとに基づいて削除コマンドを作成する。
ステップ195(S195)において、ファイル削除部230は、作成したコマンドを対象ファイル一つ一つに対して送信し、ファイルを削除する。削除が完了すると、削除候補無効化部228は、不整合データを削除する。
【0038】
図8は、スキャナ装置2による定期的な不整合データの削除処理(S20)を説明するフローチャートである。
ここでは、不整合データが他のスキャナ装置2によって削除されずに残っている場合について説明する。
ステップ200(S200)において、ユーザ操作によりスキャナ装置2の電源が入る。
ステップ205(S205)において、接続確認部220は、スキャナ装置2がネットワーク4に接続されているか否かを確認する。接続されている場合にS210へ移行し(S205:Yes)、接続されていない場合にS205へ移行し、再度接続確認を行う。
ステップ210(S210)において、時間管理部234は、指定時刻が到来したか否かを判定する。時間管理部234により指定時刻が到来したと判定された場合に、S215へ移行し(S210:Yes)、指定時刻が到来したと判定されていない場合に、S205へ移行する(S210:No)。
ステップ215(S215)において、ファイル書込み部224は、ファイルサーバ3に送信するジョブがあるか確認する。送信するジョブがある場合に、S220へ移行し(S215:Yes)、送信するジョブがない場合にS205へ移行する(S215:No)。
ステップ220(S220)において、ステータス取得部238は、スキャナ装置2が待機状態であるか否かを判定する。ステータス取得部238によりスキャナ装置2が、待機状態であると判定された場合に、S230へ移行し(S220:Yes)、待機状態でないと判定された場合に、S225へ移行する(S220:No)。
【0039】
ステップ225(S225)において、ユーザのオペレーションを実行し、S205へ移行する。
ステップ230(S230)において、ファイル削除部230は、各ジョブのファイルサーバ3のファイル情報を取得する。
ステップ235(S235)において、接続確認部220は、スキャナ装置2とファイルサーバ3とが接続されているか否かを確認する。接続されている場合に、S240へ移行し(S235:Yes)、接続されていない場合にS205へ移行する(S235:No)。
ステップ240(S240)において、ファイル削除部230は、S230において取得したファイル情報の中に不整合データが存在するか否かを検索する。不整合データが見つかった場合に、S245へ移行し(S240:Yes)、不整合データが見つからなければS205へ移行する(S240:No)。
ステップ245(S245)において、ファイル削除部230は、不整合データである読取リストのファイル名と送信先フォルダパスとに基づいて削除コマンドを作成する。ファイル削除部230は、作成したコマンドを対象ファイル一つ一つに対して送信し、ファイルを削除する。削除が完了すると、削除候補無効化部228は、不整合データを削除する。
定期的に不整合データを探索し、削除することにより、ファイルサーバ3に不要なファイルが残ることを防ぐ。
【0040】
図9は、他のスキャナ装置2により生成された不整合データの削除処理(S30)を説明するフローチャートである。
ここでは、読み取り中に他のスキャナ装置2が先行して読取処理を行い、ファイルサーバ3に他の読取リストが存在している場合について説明する。
ステップ300(S300)において、スキャナ装置2のファイル生成部222は、原稿を読み取る。
ステップ305(S305)において、ファイル生成部222は、読み取った原稿のデータファイルを作成する。
ステップ310(S310)において、ファイル生成部222は、生成したデータファイルのファイル名を命名規則に従って決定し、データファイルに付与する。
ステップ315(S315)において、ファイル書込み部224は、ファイル生成部222により生成され、命名されたデータファイルをファイルサーバ3に保存する。
ステップ320(S320)において、削除候補書込み部226は、ファイル書込み部224により保存されたデータファイルの識別情報を読取リストに追加する。
ステップ325(S325)において、削除候補書込み部226は、追加した読取リストをファイルサーバ3に保存、又は更新する。
【0041】
ステップ330(S330)において、読み取ったデータを保存するか否かを問うウインドウにおいて、ユーザが、「はい」を選択し、検知部232が、ユーザの選択を検知する。ファイル書込み部224は、データファイルをファイルサーバ3に保存する。
ステップ335(S335)において、削除候補無効化部228は、ファイルサーバ3から読取リストを削除する。
ステップ340(S340)において、ファイル削除部230は、ファイルサーバ3に、他のスキャナ装置2により生成された読取リストが存在しているか否かを確認する。他の読取リストが存在している場合に、S345へ移行し(S340:Yes)、他の読取リストが存在してない場合に、処理を終了する(S340:No)。
ステップ345(S345)において、活性判定部236は、他のスキャナ装置2により生成された読取リストが活性状態であるか否かを判定する。活性判定部236により、読取リストが非活性状態であると判定された場合に、S350へ移行し(S345:No)、活性状態であると判定された場合に、処理を終了する(S345:Yes)。
ステップ350(S350)において、ファイルサーバ3に残っている他の読取リストを不整合データとみなし、ファイル削除部230は、不整合データである読取リストのファイル名と送信先フォルダパスとに基づいて削除コマンドを作成する。作成したコマンドを対象ファイル一つ一つに対して送信し、ファイルを削除する。
ステップ355(S355)において、削除候補無効化部228は、不整合データを削除する。
【0042】
以上説明したように、スキャナ装置2は、原稿の読み取り中やデータファイルの送信中に読取処理をキャンセルした場合、読取完了後にデータファイルを保存しない場合、又は、ネットワーク切断などのエラーが起こった場合に、ファイルサーバ3へ送信済みの不要なデータファイルを削除する。これにより、ユーザ自身が操作する端末から、ファイルサーバ3へアクセスし、ファイル名を確認、又はファイルを開いて中身を確認し、削除対象を判断して削除処理を行わなければならないという手間を省き、業務効率を上げることができる。
【0043】
[変形例]
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
上記実施形態では、データファイルがスキャナ装置2により生成された画像データである場合を説明したが、これに限定されず、例えば、データファイルは、音声データや、動画像データであってもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…データファイル生成システム
2…スキャナ装置
3…ファイルサーバ
4…ネットワーク
22…データファイル生成プログラム
220…接続確認部
222…ファイル生成部
224…ファイル書込み部
226…削除候補書込み部
228…削除候補無効化部
230…ファイル削除部
232…検知部
234…時間管理部
236…活性判定部
238…ステータス取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9