(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004151
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】蓄エネルギー装置
(51)【国際特許分類】
F28D 20/00 20060101AFI20240109BHJP
F24S 20/00 20180101ALI20240109BHJP
H02J 15/00 20060101ALI20240109BHJP
F28F 21/04 20060101ALN20240109BHJP
【FI】
F28D20/00 A
F24S20/00
H02J15/00 H
F28F21/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103654
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 志宏
(72)【発明者】
【氏名】石川 温士
(57)【要約】
【課題】効率よく蓄熱し、蓄熱した熱を効率よく利用する。
【解決手段】蓄エネルギー装置は、気体供給口より上方から固体粒子が供給される第1熱交換器と、第1熱交換器に気体を供給する気体供給部と、気体供給部から第1熱交換器に供給される気体または第1熱交換器内の気体を加熱する加熱器と、第1熱交換器から排出された固気混合物を固気分離する固気分離器と、固気分離された固体粒子を貯留する高温槽と、高温槽から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器と、高温槽から第2熱交換器に供給される固体粒子の流量を調整する流量調整機構と、第2熱交換器から固体粒子を排出する排出部と、排出された固体粒子を貯留する低温槽と、低温槽に貯留された固体粒子を第1熱交換器に供給する低温粒子供給部と、第2熱交換器によって熱交換された流体が有する熱エネルギーを利用する熱利用機器と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面または下部に形成された気体供給口から気体が供給され、前記気体供給口より上方から固体粒子が供給され、前記気体と前記固体粒子とを熱交換する第1熱交換器と、
前記第1熱交換器に気体を供給する気体供給部と、
前記気体供給部から前記第1熱交換器に供給される気体、および、前記第1熱交換器内の気体のうち、いずれか一方または両方を加熱する加熱器と、
前記第1熱交換器から排出された固気混合物を固気分離する固気分離器と、
前記固気分離器によって分離された前記固体粒子を貯留する高温槽と、
前記高温槽から前記固体粒子が供給され、前記固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器と、
前記高温槽から前記第2熱交換器に供給される前記固体粒子の流量を調整する流量調整機構と、
前記第2熱交換器から前記固体粒子を排出する排出部と、
前記排出部によって排出された前記固体粒子を貯留する低温槽と、
前記低温槽に貯留された前記固体粒子を前記第1熱交換器に供給する低温粒子供給部と、
前記第2熱交換器によって熱交換された前記流体が有する熱エネルギーを利用する熱利用機器と、
を備える蓄エネルギー装置。
【請求項2】
前記排出部は、前記第1熱交換器に前記固体粒子を排出し、
前記低温槽には、前記排出部によって排出され、前記第1熱交換器において前記気体と熱交換され、前記固気分離器によって固気分離された前記固体粒子が供給される、請求項1に記載の蓄エネルギー装置。
【請求項3】
前記固気分離器によって分離された高温の前記気体が有する熱で、気体を予熱する予熱器を備え、
前記気体供給部は、前記予熱器によって予熱された前記気体を前記第1熱交換器に供給する、請求項1または2に記載の蓄エネルギー装置。
【請求項4】
前記固気分離器によって分離された前記固体粒子の供給先を、前記高温槽または前記低温槽に切り換える切換部を備える、請求項1または2に記載の蓄エネルギー装置。
【請求項5】
前記加熱器は、電力を消費して、前記気体を加熱し、
前記気体供給部、前記加熱器、前記流量調整機構、および、前記低温粒子供給部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
蓄熱モードおよび放熱モードを含む複数のモードのうち、
前記蓄熱モードにおいて、前記気体供給部を制御して前記第1熱交換器に気体を供給し、前記加熱器を動作させて前記気体を加熱し、前記低温粒子供給部を制御して前記低温槽から前記第1熱交換器に前記固体粒子を供給して、前記第1熱交換器において前記気体で前記固体粒子を加熱し、前記固気分離器によって分離された前記固体粒子を前記高温槽に供給し、
前記放熱モードにおいて、前記流量調整機構を制御して前記高温槽から前記第2熱交換器に前記固体粒子を供給し、前記第2熱交換器において前記固体粒子で流体を加熱させ、加熱された前記流体を前記熱利用機器において利用させ、前記排出部を通じて前記第2熱交換器から前記第1熱交換器に前記固体粒子を供給し、前記加熱器を停止して、前記気体供給部を制御して前記第1熱交換器に気体を供給し、前記第1熱交換器において前記固体粒子で前記気体を加熱し、前記固気分離器によって分離された前記固体粒子を前記低温槽に供給する、請求項2に記載の蓄エネルギー装置。
【請求項6】
前記加熱器は、電力を消費して、前記気体を加熱し、
前記気体供給部、前記加熱器、前記流量調整機構、および、前記低温粒子供給部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、
蓄熱モードおよび放熱モードを含む複数のモードのうち、
前記蓄熱モードにおいて、前記気体供給部を制御して前記第1熱交換器に気体を供給し、前記加熱器を動作させて前記気体を加熱し、前記低温粒子供給部を制御して前記低温槽から前記第1熱交換器に前記固体粒子を供給して、前記第1熱交換器において前記気体で前記固体粒子を加熱し、前記固気分離器によって分離された前記固体粒子を前記高温槽に供給し、前記固気分離器によって分離された前記気体を前記予熱器に供給し、
前記放熱モードにおいて、前記流量調整機構を制御して前記高温槽から前記第2熱交換器に前記固体粒子を供給し、前記第2熱交換器において前記固体粒子で流体を加熱させ、加熱された前記流体を前記熱利用機器において利用させ、前記排出部を通じて前記第2熱交換器から前記第1熱交換器に前記固体粒子を供給し、前記加熱器を停止して、前記気体供給部を制御して前記第1熱交換器に気体を供給し、前記第1熱交換器において前記固体粒子で前記気体を加熱し、前記固気分離器によって分離された前記固体粒子を前記低温槽に供給する、請求項3に記載の蓄エネルギー装置。
【請求項7】
前記加熱器は、太陽光によって前記気体を加熱する、請求項1に記載の蓄エネルギー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄エネルギー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発電された電力量(以下、「発電電力量」という)と需要される電力量(以下、「需要電力量」という)とは、必ずしも一致しない。このため、電力が余剰したり(つまり、発電電力量-需要電力量 > 0)、電力が足りなくなったり(つまり、発電電力量-需要電力量 < 0、例えば、電力が不足)する場合がある。特に、風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギーを利用した発電では、余剰する電力量や、不足する電力量が多い。
【0003】
そこで、電気ヒータが内蔵され、内部に流路が形成されたレンガブロックを備えた装置が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の技術は、電力が余剰した時に電気ヒータを動作させてレンガブロックを加熱し蓄熱しておく。そして、特許文献1の技術は、電力が必要となった際(例えば、電力が不足した際)に流路に水を通過させて蓄熱した熱で加熱し、加熱された水(水蒸気)でタービンを回転させて発電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0219651号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、電力グリッドの安定化(スマートグリッドの実現)のために、余剰した電力を熱に変換して蓄熱しておき、必要となった際に蓄熱した熱を利用する技術等の蓄熱および放熱を行う技術において、効率よく蓄熱したり、蓄熱した熱を効率よく利用したりする技術の開発が希求されている。
【0006】
本開示は、このような課題に鑑み、効率よく蓄熱し、蓄熱した熱を効率よく利用することが可能な蓄エネルギー装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る蓄エネルギー装置は、底面または下部に形成された気体供給口から気体が供給され、気体供給口より上方から固体粒子が供給され、気体と固体粒子とを熱交換する第1熱交換器と、第1熱交換器に気体を供給する気体供給部と、気体供給部から第1熱交換器に供給される気体、および、第1熱交換器内の気体のうち、いずれか一方または両方を加熱する加熱器と、第1熱交換器から排出された固気混合物を固気分離する固気分離器と、固気分離器によって分離された固体粒子を貯留する高温槽と、高温槽から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器と、高温槽から第2熱交換器に供給される固体粒子の流量を調整する流量調整機構と、第2熱交換器から固体粒子を排出する排出部と、排出部によって排出された固体粒子を貯留する低温槽と、低温槽に貯留された固体粒子を第1熱交換器に供給する低温粒子供給部と、第2熱交換器によって熱交換された流体が有する熱エネルギーを利用する熱利用機器と、を備える。
【0008】
また、排出部は、第1熱交換器に固体粒子を排出し、低温槽には、排出部によって排出され、第1熱交換器において気体と熱交換され、固気分離器によって固気分離された固体粒子が供給されてもよい。
【0009】
また、上記蓄エネルギー装置は、固気分離器によって分離された高温の気体が有する熱で、気体を予熱する予熱器を備え、気体供給部は、予熱器によって予熱された気体を第1熱交換器に供給してもよい。
【0010】
また、上記蓄エネルギー装置は、固気分離器によって分離された固体粒子の供給先を、高温槽または低温槽に切り換える切換部を備えてもよい。
【0011】
また、加熱器は、電力を消費して、気体を加熱し、上記蓄エネルギー装置は、気体供給部、加熱器、流量調整機構、および、低温粒子供給部を制御する制御部を備え、制御部は、蓄熱モードおよび放熱モードを含む複数のモードのうち、蓄熱モードにおいて、気体供給部を制御して第1熱交換器に気体を供給し、加熱器を動作させて気体を加熱し、低温粒子供給部を制御して低温槽から第1熱交換器に固体粒子を供給して、第1熱交換器において気体で固体粒子を加熱し、固気分離器によって分離された固体粒子を高温槽に供給し、放熱モードにおいて、流量調整機構を制御して高温槽から第2熱交換器に固体粒子を供給し、第2熱交換器において固体粒子で流体を加熱させ、加熱された流体を熱利用機器において利用させ、排出部を通じて第2熱交換器から第1熱交換器に固体粒子を供給し、加熱器を停止して、気体供給部を制御して第1熱交換器に気体を供給し、第1熱交換器において固体粒子で気体を加熱し、固気分離器によって分離された固体粒子を低温槽に供給してもよい。
【0012】
また、加熱器は、電力を消費して、気体を加熱し、上記蓄エネルギー装置は、気体供給部、加熱器、流量調整機構、および、低温粒子供給部を制御する制御部を備え、制御部は、蓄熱モードおよび放熱モードを含む複数のモードのうち、蓄熱モードにおいて、気体供給部を制御して第1熱交換器に気体を供給し、加熱器を動作させて気体を加熱し、低温粒子供給部を制御して低温槽から第1熱交換器に固体粒子を供給して、第1熱交換器において気体で固体粒子を加熱し、固気分離器によって分離された固体粒子を高温槽に供給し、固気分離器によって分離された気体を予熱器に供給し、放熱モードにおいて、流量調整機構を制御して高温槽から第2熱交換器に固体粒子を供給し、第2熱交換器において固体粒子で流体を加熱させ、加熱された流体を熱利用機器において利用させ、排出部を通じて第2熱交換器から第1熱交換器に固体粒子を供給し、加熱器を停止して、気体供給部を制御して第1熱交換器に気体を供給し、第1熱交換器において固体粒子で気体を加熱し、固気分離器によって分離された固体粒子を低温槽に供給してもよい。
【0013】
また、加熱器は、太陽光によって気体を加熱してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、効率よく蓄熱し、蓄熱した熱を効率よく利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る蓄エネルギー装置を説明する図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る第2熱交換器および排出部の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、蓄熱モードにおける制御部の処理を説明する図である。
【
図4】
図4は、放熱モードにおける制御部の処理を説明する図である。
【
図5】
図5は、第1の変形例に係る蓄エネルギー装置を説明する図である。
【
図6】
図6は、第2の変形例に係る熱交換装置を説明する図である。
【
図7】
図7は、
図6におけるVI-VI線の断面を上から見た図である。
【
図9】
図9は、第3運転処理における固体粒子の流れを説明する図である。
【
図10】
図10は、第4運転処理における固体粒子の流れを説明する図である。
【
図11】
図11は、第3の変形例に係る熱交換装置を説明する図である。
【
図12】
図12は、第2の実施形態に係る蓄エネルギー装置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0017】
[第1の実施形態:蓄エネルギー装置100]
図1は、第1の実施形態に係る蓄エネルギー装置100を説明する図である。
図1に示すように、蓄エネルギー装置100は、気体供給部110と、予熱器120と、加熱室130と、第1熱交換器140と、固気分離器150と、切換部152と、高温槽160と、高温粒子供給部162と、第2熱交換器170と、流体供給部180と、熱利用機器182と、排出部190と、低温槽200と、低温粒子供給部210と、気体送出部220と、熱利用機器230と、制御部240とを含む。なお、
図1中、実線の矢印は、固体粒子および固気混合物の流れを示す。また、破線の矢印は、気体および流体の流れを示す。
【0018】
気体供給部110は、後述する加熱室130に気体を供給する。気体供給部110によって供給される気体は、例えば、空気、二酸化炭素、燃焼排ガスである。気体供給部110は、ブロワ112と、気体供給路114とを含む。
【0019】
ブロワ112は、気体を吸引して加熱室130に吐出する。ブロワ112の吸入側は、気体の供給源に接続される。ブロワ112の吐出側は、気体供給路114に接続される。
【0020】
気体供給路114は、ブロワ112の吐出側と、加熱室130とを接続する流路である。
【0021】
予熱器120は、気体供給路114を通過する気体を予熱する。本実施形態において、予熱器120は、後述する固気分離器150によって分離された高温の気体と、気体供給路114を通過する気体とを熱交換させる熱交換器である。つまり、予熱器120は、固気分離器150によって分離された高温の気体が有する熱で、気体を予熱する。
【0022】
加熱室130は、箱体132と、加熱器134とを含む。箱体132は中空形状の容器である。箱体132の上面は通気可能な分散板で構成されている。箱体132の上面は、後述する第1熱交換器140の底面としても機能する。箱体132には、気体供給部110(ブロワ112)から気体が供給される。
【0023】
本実施形態において、加熱器134は、電力を消費して気体を加熱する。加熱器134は、例えば、抵抗加熱装置(電力が供給された導体から生じる熱を利用する装置)やアーク加熱装置(アーク放電の際に生じる熱を利用する装置)である。加熱器134は、箱体132内に配される。加熱器134は、箱体132内に供給された気体を加熱する。したがって、加熱器134が動作する際、気体供給部110から箱体132内に供給された気体は、加熱器134によって加熱された後、第1熱交換器140に供給される。
【0024】
第1熱交換器140は、底面または下部から気体および固体粒子が供給され、気体と固体粒子とを熱交換する。固体粒子は、後述する熱利用機器182の要求温度より融点が高い材料で構成される。
【0025】
固体粒子は、例えば、シリカ、アルミナ、バライト砂(重晶石、硫酸バリウム)、部分仮焼した粘土、ガラス球、回収石油触媒等である。固体粒子は、好ましくは、シリカ、および、アルミナのうちいずれか一方または両方である。固体粒子をシリカとする場合、固体粒子に要するコストを低減することができる。また、固体粒子(シリカ)として、砂漠の砂や、川砂を用いることにより、低コストかつ容易に入手することが可能となる。また、固体粒子を相対的に融点が高いアルミナとすることで、固体粒子を高温にすることができ、より高い蓄エネルギー密度とすることが可能となる。
【0026】
固体粒子は、粒径が0.01mm以上10mm以下の粒子である。固体粒子の形状に限定はなく、球形状であってもよいし、球形状でなくてもよい。
【0027】
本実施形態において、第1熱交換器140は、中空形状の容器である。第1熱交換器140には、後述する高温槽160および低温槽200から固体粒子が供給される。また、上記したように、第1熱交換器140には、加熱室130を通じて気体供給部110から気体が供給される。気体供給部110によって第1熱交換器140に供給される気体の流速は、第1熱交換器140内の固体粒子の終端速度(terminal velocity)以上である。また、固体粒子は、第1熱交換器140の底面に配される分散板(ディストリビュータ)に形成された気体供給口140aより上方から供給される。したがって、固体粒子および気体の固気混合物は、第1熱交換器140内を下部から上部(底面から上面)に向かって通過する。また、第1熱交換器140内において、固体粒子および気体の固気混合物が形成され、また、固体粒子と気体とが強く攪拌されることから、固体粒子と気体とが効率よく接触して熱交換される。
【0028】
固気分離器150は、第1熱交換器140から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離器150は、例えば、サイクロンや、フィルタである。
【0029】
切換部152は、固気分離器150によって固気分離された固体粒子の供給先を高温槽160または低温槽200に切り換える。切換部152は、配管154a、154bと、バルブ156a、156bとを含む。配管154aは、固気分離器150の固体粒子の排出口と、高温槽160とを接続する。バルブ156aは、配管154aに設けられる。配管154bは、固気分離器150の固体粒子の排出口と、低温槽200とを接続する。バルブ156bは、配管154bに設けられる。なお、バルブ156aとバルブ156bとは、後述する制御部240によって排他的に開閉される。
【0030】
高温槽160は、固気分離器150によって固気分離された固体粒子を貯留する。高温槽160は、例えば、ホッパである。
【0031】
高温粒子供給部162は、高温槽160に貯留された固体粒子を、後述する第2熱交換器170に供給する。高温粒子供給部162は、配管164と、流量調整機構166とを含む。配管164は、高温槽160の下部と第2熱交換器170とを接続する。
【0032】
流量調整機構166は、配管164に設けられる。流量調整機構166は、高温槽160から第2熱交換器170に供給される固体粒子の流量を調整する。流量調整機構166は、例えば、Jバルブ型ループシール、Lバルブ型ループシールである。
【0033】
第2熱交換器170は、高温槽160から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる。流体は、例えば、水、水蒸気、空気、燃焼排ガスである。
【0034】
排出部190は、第2熱交換器170から第1熱交換器140に固体粒子を排出する。
【0035】
図2は、本実施形態に係る第2熱交換器170および排出部190の一例を示す図である。
図2に示すように、第2熱交換器170は、容器172と、分散板174aと、排気管174bと、流動化ガス供給部176と、伝熱管178とを含む。
【0036】
容器172は、例えば、角筒形状である。分散板174aは、容器172内に設けられる。分散板174aは、水平方向に延在して、容器172内を、収容室172aと、風箱室172bとに分割する。分散板174aには、複数の孔が形成される。複数の孔の大きさは、固体粒子が通過不可能、または、通過困難となる大きさである。収容室172aは、容器172の上部に形成される。風箱室172bは、容器172内における収容室172aの下方に形成される。分散板174aは、収容室172aの底面として機能する。
【0037】
本実施形態において、高温粒子供給部162の配管164は、容器172の上面を貫通する。配管164の上端は、高温槽160の下部に接続される。また、配管164の下端は、収容室172a内に配される。配管164の下端は、後述する排出管192の上端より下方に位置する。本実施形態において、配管164の下端は、分散板174aの近傍に位置する。
【0038】
高温槽160に貯留された固体粒子は、配管164を通じて、収容室172aに供給される。したがって、収容室172aには、固体粒子が収容される。
【0039】
流動化ガス供給部176は、例えば、ポンプ、ブロワ等である。流動化ガス供給部176の吸入側は、流動化ガスの供給源に接続される。流動化ガス供給部176の吐出側は、風箱室172bに接続される。流動化ガスは、例えば、水蒸気、空気、二酸化炭素、燃焼排ガスである。流動化ガス供給部176は、分散板174aを通じて収容室172a内に供給される流動化ガスの空塔速度が、最小流動化速度Umf以上、終端速度未満となるように、流動化ガスを風箱室172b内に供給する。これにより、高温槽160から供給された固体粒子は、流動化ガスによって流動化し、収容室172a内において流動層(気泡流動層)が形成される。また、流動化ガス供給部176によって供給される流動化ガスの空塔速度は、終端速度未満であるため、収容室172aから固体粒子が飛散することはない。
【0040】
伝熱管178の一部は、収容室172a内に臨む。伝熱管178の入口には、流体供給部180が接続される。伝熱管178の出口には、熱利用機器182が接続される。
【0041】
また、容器172の上面には、排気管174bが接続される。排気管174bは、後述する熱利用機器230に流動化ガスを供給する。
【0042】
流体供給部180は、伝熱管178に流体を供給する。流体供給部180は、例えば、ポンプである。流体供給部180によって伝熱管178に供給された流体は、伝熱管178の出口を通じて熱利用機器182に供給される。流体は、伝熱管178の通過過程において、収容室172a内に形成された固体粒子の流動層と熱交換され、加熱される。このため、熱利用機器182には、加熱された流体が供給される。
【0043】
熱利用機器182は、第2熱交換器170によって熱交換(加熱)された流体が有する熱エネルギーを利用する機器である。熱利用機器182は、例えば、ガスタービン発電機、蒸気タービン発電機(ボイラ)、蒸気を提供するボイラ、炉(ファーネス、キルン)、空調機器である。
【0044】
本実施形態において、排出部190は、排出管192を含む。排出管192は、収容室172aと第1熱交換器140の下部とを接続する配管である。排出管192の上端は、容器172の側面のうち、収容室172aにおける流動層の上面近傍に接続される。排出管192の下端は、第1熱交換器140における気体供給口140aの上方に接続される。
【0045】
上記したように、収容室172a内には、固体粒子の流動層が形成される。このため、配管164を通じて、高温槽160から固体粒子が供給されると、供給された分の固体粒子が排出管192に押し出される(オーバーフローする)。そして、押し出された固体粒子は、排出管192を通じて、第1熱交換器140に供給される。
【0046】
図1に戻って説明すると、低温槽200は、固気分離器150によって固気分離された固体粒子を貯留する。低温槽200には、高温槽160とタイミングを異にして固体粒子が供給される。低温槽200は、例えば、ホッパである。
【0047】
低温粒子供給部210は、低温槽200に貯留された固体粒子を第1熱交換器140に供給する。低温粒子供給部210は、配管212と、流量調整機構214とを含む。配管212は、低温槽200の下部と第1熱交換器140の下部とを接続する。本実施形態において、配管212の上端は、低温槽200の下部に接続される。配管212の下端は、第1熱交換器140における気体供給口140aの上方に接続される。
【0048】
流量調整機構214は、配管212に設けられる。流量調整機構214は、低温槽200から第1熱交換器140に供給される固体粒子の流量を調整する。
【0049】
気体送出部220は、固気分離器150によって固気分離された気体を熱利用機器230または予熱器120に供給する。気体送出部220は、配管222a、222bと、バルブ224a、224bとを含む。配管222aは、固気分離器150の気体の排気口と、熱利用機器230とを接続する。バルブ224aは、配管222aに設けられる。配管222bは、固気分離器150の気体の排気口と、予熱器120とを接続する。バルブ224bは、配管222bに設けられる。なお、本実施形態において、バルブ224aとバルブ224bとは、制御部240によって排他的に開閉される。
【0050】
熱利用機器230は、固気分離器150によって分離された気体、または、第2熱交換器170から排気された流動化ガスが有する熱エネルギーを利用する機器である。熱利用機器230は、例えば、ガスタービン発電機、蒸気タービン発電機(ボイラ)、蒸気を提供するボイラ、炉(ファーネス、キルン)、空調機器である。
【0051】
制御部240は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。制御部240は、ROMからCPUを動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。制御部240は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、蓄エネルギー装置100全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部240は、気体供給部110(ブロワ112)、加熱器134、切換部152(バルブ156a、156b)、流量調整機構166、流動化ガス供給部176、流体供給部180、流量調整機構214、気体送出部220(バルブ224a、224b)を制御する。
【0052】
本実施形態において、制御部240は、電力が余剰(つまり、発電電力量-需要電力量 > 所定値(例えば0))する期間、余剰した電力を熱エネルギーに変換して蓄熱する。以下、電力を熱エネルギーに変換して蓄熱する運転モードを、蓄熱モードという。一方、制御部240は、熱あるいは電力が必要なとき、蓄熱した熱エネルギーを熱利用機器182、230で利用する。以下、蓄熱した熱エネルギーを熱利用機器182、230で利用する運転モードを、放熱モードという。なお、初期状態において、ブロワ112、加熱器134、流体供給部180は停止しており、バルブ156a、156b、224a、224b、流量調整機構166、214は閉じられている。また、初期状態において、固体粒子は、低温槽200に貯留されている。以下、蓄熱モードおよび放熱モードそれぞれにおける制御部240の処理について説明する。
【0053】
[蓄熱モード]
図3は、蓄熱モードにおける制御部240の処理を説明する図である。なお、理解を容易にするために、
図3中、蓄熱モードにおいて利用されない構成を省略する。
【0054】
制御部240は、バルブ156b、224aおよび、流量調整機構166を閉じる。制御部240は、流動化ガス供給部176、流体供給部180を停止する。また、
図3に示すように、制御部240は、ブロワ112、および、加熱器134を動作させる。また、制御部240は、バルブ156a、224bを開弁する。制御部240は、流量調整機構214を開いて開度を調整する。
【0055】
そうすると、加熱器134によって余剰の電力が消費される。ブロワ112によって加熱室130に供給された気体は、加熱器134によって加熱される。加熱器134は、固体粒子の耐熱温度未満、熱利用機器182の要求温度を満たす第1温度に気体を加熱する。例えば、加熱器134は、気体によって加熱される固体粒子が上記要求温度を満たす第2温度になるように、気体を加熱する。固体粒子がシリカである場合には、気体を1600℃以下に加熱する。また、第2温度は、第1温度より低いが、温度差は小さい。第2温度と、第1温度との温度差は、例えば、50℃程度である。
【0056】
こうして加熱された高温の気体(第1温度の気体)は、第1熱交換器140に供給される。また、低温槽200から第1熱交換器140に低温の固体粒子が供給される。したがって、第1熱交換器140において、高温の気体と低温の固体粒子とが強く攪拌され、高温の気体と低温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、気体によって固体粒子が加熱され、固体粒子によって気体が冷却される。なお、第1熱交換器140の出口において、固体粒子の温度と気体の温度とはほぼ等しくなる(第2温度となる)。
【0057】
そして、固気分離器150は、第1熱交換器140から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離された高温の固体粒子(第2温度の固体粒子)は、配管154aを通じて高温槽160に供給される。高温槽160は、高温の固体粒子を貯留する。
【0058】
一方、固気分離された第2温度の気体は、配管222bを通じて、予熱器120に供給される。予熱器120は、配管222bを通じて固気分離器150から供給された第2温度の気体と、ブロワ112によって加熱室130に供給される気体とを熱交換する。したがって、ブロワ112によって加熱室130に供給される気体は、第2温度の気体によって、第3温度に加熱される。第3温度は、常温(例えば、25℃)より高い温度である。つまり、予熱器120は、第1熱交換器140から排出された気体が有する熱で、加熱室130に供給される前の気体を予熱することができる。
【0059】
このように、蓄熱モードにおいて、余剰の電力が熱に変換されて、まず、気体に伝熱される。そして、高温の気体と低温の固体粒子とで熱交換が為され、熱が固体粒子に伝達される。こうして、余剰の電力が熱エネルギーに変換されて固体粒子に保持(蓄熱)される。なお、固体粒子の熱容量は気体(空気)より大きいので、固体粒子の蓄熱密度(J/m3)は気体より高い。
【0060】
なお、制御部240は、余剰した電力の量(以下、「余剰電力量」という)に基づいて、流量調整機構214の開度を調整する。具体的に説明すると、加熱器134によって余剰電力量の電力が熱エネルギーに変換され、この熱エネルギーで(気体を介して)固体粒子を加熱した場合に、第2温度となる固体粒子の量が決定される。したがって、制御部240は、決定された量の固体粒子が、第1熱交換器140に供給されるように流量調整機構214の開度を調整する。
【0061】
これにより、余剰電力量が変動した場合(余剰電力量が時間的に変動した場合)であっても、高温槽160に貯留される固体粒子の温度を、定常的に第2温度に維持することができる。つまり、余剰電力量の変動に対応することができる。したがって、後述する放熱モードにおいて、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、要求温度を満たす第4温度の流体を熱利用機器182に供給することが可能となる。
【0062】
[放熱モード]
図4は、放熱モードにおける制御部240の処理を説明する図である。なお、理解を容易にするために、
図4中、放熱モードにおいて利用されない構成を省略する。
【0063】
制御部240は、バルブ156a、224b、流量調整機構214を閉じる。制御部240は、加熱器134を停止する。また、
図4に示すように、制御部240は、バルブ156b、224aを開弁し、流量調整機構166を開いて開度を調整する。制御部240は、ブロワ112、流動化ガス供給部176、流体供給部180を動作させる。
【0064】
そうすると、第2熱交換器170には、高温槽160から高温の固体粒子(第2温度の固体粒子)が供給される。また、流動化ガス供給部176によって、収容室172a内に流動化ガスが供給される。これにより、第2熱交換器170において、高温の固体粒子の流動層が形成される。また、流体供給部180から伝熱管178に流体が供給される。したがって、第2熱交換器170において、低温の流体と高温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、固体粒子によって流体が加熱され、流体によって固体粒子が冷却される。こうして、第2熱交換器170において、加熱された流体は、熱利用機器182に供給される。なお、熱利用機器182に供給される流体、および、第2熱交換器170から排出される固体粒子の温度は、概ね等しく、第4温度である。第4温度は、熱利用機器230の要求温度を満たす所定の温度であり、第2温度より低い。
【0065】
そして、第2熱交換器170において、流体と熱交換されることで第2温度から冷却された、第4温度の固体粒子は、排出部190(排出管192)を通じて、第1熱交換器140に供給される。また、ブロワ112から、箱体132を通じて第1熱交換器140に気体が供給される。したがって、第1熱交換器140において、低温の気体と高温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、固体粒子によって気体が加熱され、気体によって固体粒子が冷却される。なお、第1熱交換器140から排出される固体粒子および気体の温度は、概ね等しく、第5温度である。
【0066】
そして、固気分離器150は、第1熱交換器140から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離された高温の気体(第5温度の気体)は、配管222aを通じて熱利用機器230に供給される。なお、第5温度は、熱利用機器230の要求温度を満たす所定の温度であり、第4温度より低い。また、第2熱交換器170において、第4温度に加熱された流動化ガスは、排気管174bを通じて、熱利用機器230に供給される。これにより、熱利用機器230において、気体が有する熱エネルギーが利用される(例えば、発電される)。一方、固気分離された第5温度の固体粒子は、配管154bを通じて低温槽200に供給される。低温槽200は、第5温度の固体粒子を貯留する。
【0067】
このように、放熱モードにおいて、高温の固体粒子と低温の流体とで熱交換が為され、熱が流体に伝達される。そして、必要となった際(例えば、電力が不足している期間)において、高温の流体(第4温度の流体)が熱利用機器182で利用される(例えば、発電される)。
【0068】
なお、制御部240は、熱利用機器182の要求温度および要求流量に基づいて、流量調整機構166の開度を調整する。具体的に説明すると、流体供給部180が熱利用機器182の要求流量で、第2熱交換器170の伝熱管178に流体を供給し、高温槽160に貯留された第2温度の固体粒子で流体を加熱する場合に、流体を第4温度に加熱するための固体粒子の量が決定される。したがって、制御部240は、決定された量の固体粒子が、第2熱交換器170に供給されるように流量調整機構166の開度を調整する。
【0069】
これにより、熱利用機器182に供給される流体の温度を熱利用機器182の要求温度にすることができる。したがって、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、安定的に、要求温度を満たす第4温度の流体を熱利用機器182に供給することが可能となる。熱利用機器182の要求温度(例えば、要求される発電量)が時間的に変動しても、固体粒子の供給量を調整して対応できる。
【0070】
また、第1熱交換器140において、第2熱交換器170から排出された固体粒子と気体とで熱交換が為される。こうして、固体粒子の熱を回収した気体は、固気分離器150、配管222aを通じて、熱利用機器230に供給される。熱利用機器230は、気体が有する熱を利用する。気体供給部110および第1熱交換器140を備える構成により、流体を第4温度に加熱した後の固体粒子の熱を有効利用することができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態にかかる蓄エネルギー装置100は、余剰の電力を熱エネルギーに変換して固体粒子に保持させておく。これにより、余剰の電力を二次電池に蓄電する従来技術や余剰の電力を水素に転換する従来技術と比較して低コストでエネルギーを保持することが可能となる。また、余剰の電力を水素に転換して保持しておく従来技術と比較して、必要となった際(例えば、電力が不足している場合)に、保持させたエネルギーを高速で熱エネルギーや電気エネルギーに変換することができる。
【0072】
さらに、レンガブロックで蓄熱する従来技術と比較して、蓄熱モードにおいて、蓄熱させる固体粒子の量を調整することで、余剰電力が変動しても、指定する第2温度の固体粒子を貯留することができる。
【0073】
また、放熱モードにおいて、流体供給部180が供給する流体の流量を熱利用機器182の要求流量とし、第2熱交換器170に供給される固体粒子の量を調整することによって、熱利用機器182に供給される流体の温度を熱利用機器182の要求温度とすることができる。したがって、補助燃料を要さずとも、熱利用機器182の時間的な負荷変動に対しても対応することが可能となる。
【0074】
また、上記したように、第2熱交換器170は、高温槽160に貯留された第2温度の固体粒子と、熱利用機器182によって利用される流体とを熱交換させる。したがって、第2熱交換器170は、固体粒子が有する熱を直接流体に伝達することができる。つまり、第2熱交換器170は、他の熱媒体を介さずに、固体粒子が有する熱を流体に伝達することが可能となる。このため、第2熱交換器170は、効率よく流体を加熱することができる。これにより、熱利用機器182は、固体粒子によって蓄熱された熱を効率よく利用することが可能となる。
【0075】
また、上記したように、蓄エネルギー装置100は、予熱器120を備える。予熱器120は、蓄熱モードにおいて、固気分離器150によって分離された高温の気体で、加熱器134に供給される前の気体を予熱する。これにより、蓄熱モードにおいて、加熱器134によって発生させた熱を効率よく固体粒子に蓄熱させることができる。
【0076】
[第1の変形例:蓄エネルギー装置300]
上記第1の実施形態において、蓄エネルギー装置100が熱利用機器230を備える場合を例に挙げた。しかし、蓄エネルギー装置300は、熱利用機器230を備えなくてもよい。
【0077】
図5は、第1の変形例に係る蓄エネルギー装置300を説明する図である。
図5に示すように、蓄エネルギー装置300は、気体供給部110と、予熱器120と、加熱室130と、第1熱交換器140と、固気分離器150と、切換部152と、高温槽160と、高温粒子供給部162と、第2熱交換器170と、流体供給部180と、熱利用機器182と、排出部190と、低温槽200と、低温粒子供給部210と、気体送出部320と、制御部240とを含む。なお、
図5中、実線の矢印は、固体粒子および固気混合物の流れを示す。また、破線の矢印は、気体および流体の流れを示す。また、上記蓄エネルギー装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0078】
第1の変形例において、気体送出部320は、固気分離器150によって固気分離された気体をブロワ112または予熱器120に供給する。気体送出部320は、配管322a、322bと、流量調整機構324a、324bとを含む。配管322aは、固気分離器150の気体の排気口と、予熱器120とを接続する。流量調整機構324aは、配管322aに設けられる。配管322bは、固気分離器150の気体の排気口と、ブロワ112の吸入側とを接続する。流量調整機構324bは、配管322bに設けられる。
【0079】
第1の変形例において、制御部240は、蓄熱モードにおいて、流量調整機構324aを開き、流量調整機構324bを閉じる。これにより、蓄熱モードにおいて、予熱器120に高温の気体を供給することにより、低温槽200に貯留される固体粒子の温度を高くすることができる。なお、蓄熱モードにおいて、ブロワ112は、大気(空気)を吸入する。また、制御部240は、放熱モードにおいて、流量調整機構324bを開き、流量調整機構324aを閉じる。これにより、放熱モードにおいて、ブロワ112を介して、高温の気体を再循環させることができる。
【0080】
第1の変形例において、気体送出部320が、放熱モードにおいて、ブロワ112に高温の気体を供給することにより、低温槽200に貯留される固体粒子の温度を高くすることができる。したがって、次回の蓄熱モードにおいて、加熱器134に供給される電力が少なくても、高温槽160が貯留する第2温度の固体粒子の量を増加させることが可能となる。
【0081】
[第2の変形例]
上記第1の変形例において、予熱器120と、第2熱交換器170とが別体である構成を例に挙げた。しかし、予熱器120と第2熱交換器170とは、一体形成されてもよい。
【0082】
図6は、第2の変形例に係る熱交換装置400を説明する図である。
図7は、
図6におけるVI-VI線の断面を上から見た図である。
図8は、風箱室WRの水平断面図である。なお、
図7中、理解を容易にするために、伝熱管178、伝熱管480、サイクロン490、および、固体粒子の記載を省略する。
【0083】
図6に示すように、熱交換装置400は、容器410と、分散板420と、仕切板430と、第1区画板432と、第2区画板434と、第1分割板440と、第2分割板442と、第3分割板444と、流動化ガス供給装置450と、伝熱管178と、伝熱管480と、サイクロン490とを含む。なお、
図6中、実線の矢印は、流体の流れを示す。また、上記蓄エネルギー装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0084】
容器410は、例えば、角筒形状である。第2の変形例において、容器410の上面TSには、排気口412が形成される。
【0085】
分散板420は、容器410内に設けられる。分散板420は、水平方向に延在して、容器410内を、収容室ARと、風箱室WRとに分割する。分散板420には、複数の孔が形成される。複数の孔の大きさは、後述する固体粒子が通過不可能、または、通過困難となる大きさである。
【0086】
収容室ARは、容器410の上部に形成される。収容室ARには、固体粒子が収容される。分散板420は、収容室ARの底面として機能する。
【0087】
風箱室WRは、容器410内における収容室ARの下方に形成される。
【0088】
仕切板430は、収容室AR内に設けられる。仕切板430は、鉛直方向に延在する板である。仕切板430の上端は、収容室ARの上面(容器410の上面TS)から離隔する。仕切板430の下端は、分散板420(収容室ARの底面)から離隔する。
【0089】
図7に示すように、仕切板430における水平方向(前後方向、左右方向)の両端は、容器410の側面SSに接続される。仕切板430は、収容室AR内を第1室FRと第2室SRとに区画する。
【0090】
なお、図示は省略するが、第2の変形例において、高温粒子供給部162の配管164は、容器410の上面TSの上面を貫通する。配管164の下端は、第1室FR内に配される。配管164の下端は、排出管192の上端より下方に位置する。第2の変形例において、配管164の下端は、第1室FRにおける分散板174aの近傍に位置する。また、排出管192の上端は、容器410の側面のうち、第1室FRにおける流動層の上面近傍に接続される。
【0091】
図6に戻って説明すると、第1区画板432は、収容室ARにおける第1室FRの底面(分散板420のうちの第1室FRに位置する箇所)から上方に立設する板である。第1区画板432の上端(先端)は、仕切板430の下端よりも上方に位置する。
【0092】
第2区画板434は、収容室ARにおける第2室SRの底面(分散板420のうちの第2室SRに位置する箇所)から上方に立設する板である。第2区画板434の上端(先端)は、仕切板430の下端よりも上方に位置する。
【0093】
図7に示すように、第1区画板432における水平方向の両端は、容器410の側面SSに接続される。同様に、第2区画板434における水平方向の両端は、容器410の側面SSに接続される。
【0094】
図6に戻って説明すると、第1分割板440、第2分割板442、および、第3分割板444は、風箱室WR内に設けられる。第1分割板440、第2分割板442、および、第3分割板444によって、風箱室WR内の空間が4分割される。
【0095】
第1分割板440は、風箱室WR内における第1区画板432に対応する位置に設けられる。第1分割板440は、鉛直方向に延在する板である。第1分割板440の上端は、風箱室WRの上面(分散板420)に接続される。第1分割板440の下端は、風箱室WRの底面(容器410の底面)に接続される。
【0096】
第2分割板442は、風箱室WR内における第2区画板434に対応する位置に設けられる。第2分割板442は、鉛直方向に延在する板である。第2分割板442の上端は、風箱室WRの上面に接続される。第2分割板442の下端は、風箱室WRの底面に接続される。
【0097】
第3分割板444は、風箱室WR内における第1分割板440と第2分割板442との間に設けられる。第2の変形例において、第3分割板444は、風箱室WR内における仕切板430に対応する位置に設けられる。第3分割板444は、鉛直方向に延在する板である。第3分割板444の上端は、風箱室WRの上面に接続される。第3分割板444の下端は、風箱室WRの底面に接続される。
【0098】
図8に示すように、第1分割板440における水平方向の両端は、容器410の側面SSに接続される。同様に、第2分割板442における水平方向の両端は、容器410の側面SSに接続される。また、第3分割板444における水平方向の両端は、容器410の側面SSに接続される。
【0099】
したがって、分散板420と、容器410の側面SSおよび底面と、第1分割板440とによって、第1分割空間P(第1空間)が形成される。また、分散板420と、容器410の側面SSおよび底面と、第2分割板442とによって、第2分割空間S(第2空間)が形成される。分散板420と、容器410の底面と、第1分割板440と、第3分割板444とによって、第3分割空間Q(第5空間)が形成される。また、分散板420と、容器410の底面と、第2分割板442と、第3分割板444とによって、第4分割空間R(第4空間)が形成される。
【0100】
図6に戻って説明すると、流動化ガス供給装置450は、風箱室WRに流動化ガスを供給する。第2の変形例において、流動化ガスは、固気分離器150によって固気分離された高温の気体である。流動化ガス供給装置450は、配管322aと、第1分岐管460と、第1流量調整弁V1と、第2分岐管462と、第2流量調整弁V2と、第3分岐管464と、第3流量調整弁V3と、第4分岐管466と、第4流量調整弁V4とを含む。
【0101】
第1分岐管460は、配管322aと第1分割空間Pとを接続する。第1流量調整弁V1は、第1分岐管460に設けられる。第1流量調整弁V1は、第1分岐管460に形成される流路断面積を変更する。
【0102】
第2分岐管462は、配管322aと第2分割空間Sとを接続する。第2流量調整弁V2は、第2分岐管462に設けられる。第2流量調整弁V2は、第2分岐管462に形成される流路断面積を変更する。
【0103】
第3分岐管464は、配管322aと第3分割空間Qとを接続する。第3流量調整弁V3は、第3分岐管464に設けられる。第3流量調整弁V3は、第3分岐管464に形成される流路断面積を変更する。
【0104】
第4分岐管466は、配管322aと第4分割空間Rとを接続する。第4流量調整弁V4は、第4分岐管466に設けられる。第4流量調整弁V4は、第4分岐管466に形成される流路断面積を変更する。
【0105】
伝熱管178は、一部が第1室FR内に臨む。
【0106】
伝熱管480は、一部が第2室SR内に臨む。伝熱管480の入口には、ブロワ112の吐出側が接続される。また、伝熱管480の出口には、気体供給路114が接続される。
【0107】
サイクロン490は、容器410の排気口412から排気された固気混合物を固気分離する。固気混合物は、固体粒子と流動化ガスとを含む。サイクロン490によって分離された流動化ガスは、外部に排気される。また、サイクロン490によって分離された固体粒子は、収容室AR内に返送される。
【0108】
第2の変形例において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3、第4流量調整弁V4の開度を調整する。第2の変形例に係る制御部240は、蓄熱モードにおいて、予熱運転処理を行う。以下、予熱運転処理について説明する。
【0109】
[予熱運転処理]
予熱運転処理は、伝熱管480を通過する気体と固体粒子とを熱交換させ、伝熱管178を通過する流体と固体粒子との熱交換を停止する処理である。
【0110】
予熱運転処理において、制御部240は、第2流量調整弁V2の開度を調整する。第2の変形例において、制御部240は、第2分割空間S、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度Vbが、最小流動化速度Umf超の所定の速度VBより大きくなるように、第2流量調整弁V2の開度を調整する。速度VBは、下記式(1)で表される。
VB = Umf×(第2分割空間Sの水平断面積+第4分割空間Rの水平断面積)/(第2分割空間Sの水平断面積) 式(1)
【0111】
また、予熱運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第3流量調整弁V3および第4流量調整弁V4を閉じる。
【0112】
予熱運転処理が実行されると、第2室SR内の固体粒子が流動化する。また、流動化ガスが有する熱で、第2室SR内の固体粒子が加熱される。これにより、流動化された固体粒子と、伝熱管480内を通過する気体との間で熱交換が行われる。また、第1室FRへの流動化ガスの供給が停止されるため、第1室FR内の固体粒子は、流動化しない。つまり、第1室FR内の固体粒子は、ほとんど動かない。また、第1室FR内の固体粒子は、流動化ガスによって加熱されない。
【0113】
つまり、予熱運転処理において、第2室SRおよび伝熱管480は、気体供給路114を通過する気体を予熱する予熱器として機能する。
【0114】
また、第2の変形例に係る制御部240は、放熱モードにおいて、第1運転処理、第2運転処理、または、第3運転処理を行う。以下、各運転処理について説明する。
【0115】
[第1運転処理]
第1運転処理は、伝熱管178を通過する流体と固体粒子とを熱交換させ、伝熱管480を通過する気体と固体粒子との熱交換を停止する処理である。
【0116】
第1運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1の開度を調整する。第2の変形例において、制御部240は、第1分割空間P、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度Vaが、最小流動化速度Umf超の所定の速度VAより大きくなるように、第1流量調整弁V1の開度を調整する。速度VAは、下記式(2)で表される。
VA = Umf×(第1分割空間Pの水平断面積+第3分割空間Qの水平断面積)/(第1分割空間Pの水平断面積) 式(2)
【0117】
また、第1運転処理において、制御部240は、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3および第4流量調整弁V4を閉じる。
【0118】
第1運転処理が実行されると、第1室FR内の固体粒子が流動化する。また、流動化ガスが有する熱で、第1室FR内の固体粒子が加熱される。これにより、流動化された固体粒子と、伝熱管178内を通過する流体との間で熱交換が行われる。また、第2室SRへの流動化ガスの供給が停止されるため、第2室SR内の固体粒子は、流動化しない。つまり、第2室SR内の固体粒子は、ほとんど動かない。また、第2室SR内の固体粒子は、流動化ガスによって加熱されない。このため、伝熱管480内を通過する気体に対する熱交換は行われない。
【0119】
つまり、第1運転処理において、第1室FRおよび伝熱管178は、高温槽160から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器として機能する。
【0120】
[第2運転処理]
第2運転処理は、伝熱管178を通過する流体と固体粒子とを熱交換させ、伝熱管480を通過する気体と固体粒子とを熱交換させ、流体および気体の温度を実質的に等しくする処理である。
【0121】
第2運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3、および、第4流量調整弁V4の開度を調整する。第2の変形例において、制御部240は、第1分割空間P、第3分割空間Q、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度、ならびに、第2分割空間S、第4分割空間R、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3、および、第4流量調整弁V4の開度を調整する。
【0122】
第2運転処理が実行されると、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が流動化する。また、流動化ガスが有する熱で、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が加熱される。これにより、第1室FRにおいて、流動化された固体粒子と、伝熱管178内を通過する流体との間で熱交換が行われ、第2室SR内において、流動化された固体粒子と、伝熱管480内を通過する気体との間で熱交換が行われる。
【0123】
また、制御部240は、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度と、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度とを実質的に等しくする。これにより、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子を実質的に等しく加熱させることができる。また、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子を実質的に等しく流動化させることができる。このため、第2運転処理が実行されることにより、流体および気体の温度を実質的に等しくすることができる。
【0124】
つまり、第2運転処理において、第1室FRおよび伝熱管178は、高温槽160から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器として機能する。また、第2運転処理において、第2室SRおよび伝熱管480は、気体供給路114を通過する気体を予熱する予熱器として機能する。
【0125】
[第3運転処理]
第3運転処理は、伝熱管178を通過する流体と固体粒子とを熱交換させ、伝熱管480を通過する気体と固体粒子とを熱交換させ、気体の温度を流体の温度よりも高くする処理である。
【0126】
第3運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3、および、第4流量調整弁V4の開度を調整する。第2の変形例において、制御部240は、第1分割空間P、第3分割空間Q、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfとなるように、第1流量調整弁V1および第3流量調整弁V3の開度を調整する。また、制御部240は、第2分割空間S、第4分割空間R、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第2流量調整弁V2、および、第4流量調整弁V4の開度を調整する。
【0127】
図9は、第3運転処理における固体粒子の流れを説明する図である。なお、
図9中、白抜き矢印は、流動化ガスの流れを示す。また、
図9中、黒い塗りつぶしの矢印は、固体粒子の流れを示す。
【0128】
第3運転処理が実行されると、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が流動化する。また、流動化ガスが有する熱で、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が加熱される。これにより、第1室FRにおいて、流動化された固体粒子と、伝熱管178内を通過する流体との間で熱交換が行われ、第2室SR内において、流動化された固体粒子と、伝熱管480内を通過する気体との間で熱交換が行われる。
【0129】
また、上記したように、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも大きい。このため、
図9に示すように、第2室SR内の固体粒子は、第2室SR内を上昇し、仕切板430を超えて、第1室FRに移動する。また、上記したように、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、最小流動化速度Umfである。したがって、第2室SRから第1室FRに供給された固体粒子の分、仕切板430と分散板420との間を通じて、第1室FRから第2室SRへ固体粒子が移動する。こうして、固体粒子は、第2室SRと第1室FRとを循環することになる。
【0130】
また、上記したように、第4分割空間Rから第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、最小流動化速度Umfより大きい。このため、第1室FRから第2室SRへの固体粒子の移動を促進させることができる。
【0131】
また、上記したように、第3分割空間Qから第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第4分割空間Rから第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも小さい。このため、第2室SRから第1室FRへの固体粒子の逆流を防止することができる。
【0132】
また、上記したように、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも大きい。したがって、第2室SR内の固体粒子の方が、第1室FR内の固体粒子よりも、流動化ガスによって加熱される。
【0133】
このため、第3運転処理が実行されることにより、気体の温度を流体よりも高くすることができる。
【0134】
つまり、第3運転処理において、第1室FRおよび伝熱管178は、高温槽160から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器として機能する、また、第3運転処理において、第2室SRおよび伝熱管480は、気体供給路114を通過する気体を予熱する予熱器として機能する。
【0135】
[第4運転処理]
第4運転処理は、伝熱管178を通過する流体と固体粒子とを熱交換させ、伝熱管480を通過する気体と固体粒子とを熱交換させ、流体の温度を気体の温度よりも高くする処理である。
【0136】
第4運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、第3流量調整弁V3、および、第4流量調整弁V4の開度を調整する。第2の変形例において、制御部240は、第1分割空間P、第3分割空間Q、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第1流量調整弁V1、および、第3流量調整弁V3の開度を調整する。また、制御部240は、第2分割空間S、第4分割空間R、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfとなるように、第2流量調整弁V2および第4流量調整弁V4の開度を調整する。
【0137】
図10は、第4運転処理における固体粒子の流れを説明する図である。なお、
図10中、白抜き矢印は、流動化ガスの流れを示す。また、
図10中、黒い塗りつぶしの矢印は、固体粒子の流れを示す。
【0138】
第4運転処理が実行されると、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が流動化する。また、流動化ガスが有する熱で、第1室FR内の固体粒子および第2室SR内の固体粒子が加熱される。これにより、第1室FRにおいて、流動化された固体粒子と、伝熱管178内を通過する流体との間で熱交換が行われ、第2室SR内において、流動化された固体粒子と、伝熱管480内を通過する気体との間で熱交換が行われる。
【0139】
また、上記したように、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも大きい。このため、
図10に示すように、第1室FR内の固体粒子は、第1室FR内を上昇し、仕切板430を超えて、第2室SRに移動する。また、上記したように、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、最小流動化速度Umfである。したがって、第1室FRから第2室SRに供給された固体粒子の分、仕切板430と分散板420との間を通じて、第2室SRから第1室FRへ固体粒子が移動する。こうして、固体粒子は、第1室FRと第2室SRとを循環することになる。
【0140】
また、上記したように、第3分割空間Qから第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、最小流動化速度Umfより大きい。このため、第2室SRから第1室FRへの固体粒子の移動を促進させることができる。
【0141】
また、上記したように、第4分割空間Rから第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第3分割空間Qから第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも小さい。このため、第1室FRから第2室SRへの固体粒子の逆流を防止することができる。
【0142】
また、上記したように、第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度は、第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度よりも大きい。したがって、第1室FR内の固体粒子の方が、第2室SR内の固体粒子よりも、流動化ガスによって加熱される。
【0143】
このため、第4運転処理が実行されることにより、流体の温度を気体よりも高くすることができる。
【0144】
つまり、第4運転処理において、第1室FRおよび伝熱管178は、高温槽160から固体粒子が供給され、固体粒子と流体とを熱交換させる第2熱交換器として機能する。また、第4運転処理において、第2室SRおよび伝熱管480は、気体供給路114を通過する気体を予熱する予熱器として機能する。
【0145】
以上説明したように、第2の変形例に係る熱交換装置400は、1つの収容室AR内に伝熱管178、および、伝熱管480を備え、伝熱管178が設けられる第1室FRと、伝熱管480が設けられる第2室SRとにおいて、固体粒子の流動状態を異ならせることができる。これにより、熱交換装置400は、流体と、気体とを異なる温度に熱交換しつつ、小型化することが可能となる。
【0146】
[第3の変形例]
上記第2の変形例では、熱交換装置400が第3分割板444を備える場合を例に挙げた。しかし、熱交換装置400は、第3分割板444を備えないとしてもよい。
【0147】
図11は、第3の変形例に係る熱交換装置500を説明する図である。
図11に示すように、熱交換装置500は、容器410と、分散板420と、仕切板430と、第1区画板432と、第2区画板434と、第1分割板440と、第2分割板442と、流動化ガス供給装置550と、伝熱管178と、伝熱管480と、サイクロン490とを含む。なお、
図11中、実線の矢印は、流体の流れを示す。また、上記熱交換装置400と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0148】
熱交換装置500は、熱交換装置400とは異なり、第3分割板444を備えない。このため、熱交換装置500において、分散板420と、容器410の側面SSおよび底面と、第1分割板440とによって、第1分割空間P(第1空間)が形成される。また、分散板420と、容器410の側面SSおよび底面と、第2分割板442とによって、第2分割空間S(第2空間)が形成される。分散板420と、容器410の底面と、第1分割板440と、第2分割板442とによって、分割空間T(第3空間)が形成される。
【0149】
流動化ガス供給装置550は、配管322aと、第1分岐管460と、第1流量調整弁V1と、第2分岐管462と、第2流量調整弁V2と、第3分岐管464と、第3流量調整弁V3とを含む。
【0150】
第3分岐管464は、配管322aと分割空間Tとを接続する。第3流量調整弁V3は、第3分岐管464に設けられる。第3流量調整弁V3は、第3分岐管464に形成される流路断面積を変更する。
【0151】
第3の変形例において、制御部240は、第2流量調整弁V2の開度を調整して、予熱運転処理を実行する。予熱運転処理において、制御部240は、第2分割空間S、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度Vbが、上記速度VBより大きくなるように、第2流量調整弁V2の開度を調整する。また、予熱運転処理において、制御部240は、第1流量調整弁V1および第3流量調整弁V3を閉じる。
【0152】
第3の変形例において、制御部240は、第1流量調整弁V1の開度を調整して、第1運転処理を実行する。第1運転処理において、制御部240は、第1分割空間P、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度Vaが、上記速度VAより大きくなるように、第1流量調整弁V1の開度を調整する。また、第1運転処理において、制御部240は、第2流量調整弁V2および第3流量調整弁V3を閉じる。
【0153】
第3の変形例において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、および、第3流量調整弁V3の開度を調整して、第2運転処理を実行する。第2運転処理において、制御部240は、第1分割空間P、分割空間T、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度、ならびに、第2分割空間S、分割空間T、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、および、第3流量調整弁V3の開度を調整する。
【0154】
第3の変形例において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、および、第3流量調整弁V3の開度を調整して、第3運転処理を実行する。第3運転処理において、制御部240は、第1分割空間P、分割空間T、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfとなるように、第1流量調整弁V1および第3流量調整弁V3の開度を調整する。また、制御部240は、第2分割空間S、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第2流量調整弁V2の開度を調整する。
【0155】
第3の変形例において、制御部240は、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、および、第3流量調整弁V3の開度を調整して、第4運転処理を実行する。第4運転処理において、制御部240は、第2分割空間S、分割空間T、および、分散板420を通じて第2室SR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfとなるように、第2流量調整弁V2および第3流量調整弁V3の開度を調整する。また、制御部240は、第1分割空間P、および、分散板420を通じて第1室FR内に供給される流動化ガスの空塔速度が最小流動化速度Umfより大きい所定の速度となるように、第1流量調整弁V1の開度を調整する。
【0156】
第3の変形例に係る熱交換装置500においても、1つの収容室AR内に伝熱管178、および、伝熱管480を備え、伝熱管178が設けられる第1室FRと、伝熱管480が設けられる第2室SRとにおいて、固体粒子の流動状態を異ならせることができる。これにより、熱交換装置500は、流体と、気体とを異なる温度に熱交換しつつ、小型化することが可能となる。
【0157】
[第2の実施形態:蓄エネルギー装置600]
図12は、第2の実施形態に係る蓄エネルギー装置600を説明する図である。
図12に示すように、蓄エネルギー装置600は、気体供給部110と、予熱器120と、加熱室610と、第1熱交換器140と、固気分離器150と、固体粒子供給管620と、高温槽160と、高温粒子供給部162と、第2熱交換器170と、流体供給部180と、熱利用機器182と、排出部630と、低温槽200と、低温粒子供給部210と、気体送出部640と、制御部650とを含む。なお、
図12中、実線の矢印は、固体粒子および固気混合物の流れを示す。また、破線の矢印は、流体および気体の流れを示す。一点鎖線の矢印は、集光された太陽光を示す。また、上記蓄エネルギー装置100、300と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0158】
第2の実施形態において、加熱室610は、箱体132と、加熱器612とを含む。本実施形態において、加熱器612は、太陽光を集光して、気体を加熱する。加熱器612は、例えば、集光装置である。加熱器612は、箱体132内に供給された気体に、太陽光を集光する。これにより、箱体132内の空気が加熱される。
【0159】
固体粒子供給管620は、固気分離器150によって固気分離された固体粒子を高温槽160に供給する。固体粒子供給管620の上端は、固気分離器150に接続される。固体粒子供給管620の下端は、高温槽160に接続される。
【0160】
排出部630は、第2熱交換器170から低温槽200に固体粒子を排出する。本実施形態において、排出部630は、排出管632を含む。排出管632は、収容室172aと低温槽200とを接続する配管である。排出管632の上端は、容器172の側面のうち、収容室172aにおける流動層の上面近傍に接続される。排出管632の下端は、低温槽200の上面に接続される。
【0161】
気体送出部640は、配管322aおよび流量調整機構324aを備える。
【0162】
制御部650は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。制御部650は、ROMからCPUを動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。制御部650は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して、蓄エネルギー装置600全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部650は、気体供給部110(ブロワ112)、加熱器612、流量調整機構166、流動化ガス供給部176、流体供給部180、流量調整機構214、気体送出部640(流量調整機構324a)を制御する。
【0163】
[蓄熱モード]
制御部650は、流量調整機構166を閉じる。制御部650は、流動化ガス供給部176、流体供給部180を停止する。また、制御部650は、ブロワ112、および、加熱器612を動作させる。また、制御部650は、流量調整機構324aを開いて開度を調整する。制御部650は、流量調整機構214を開いて開度を調整する。
【0164】
そうすると、加熱器612によって太陽光が集光され、気体供給部110から箱体132に供給された気体が加熱される。加熱器612は、第1温度に気体を加熱する。
【0165】
こうして加熱された高温の気体(第1温度の気体)は、第1熱交換器140に供給される。また、低温槽200から第1熱交換器140に低温の固体粒子が供給される。したがって、第1熱交換器140において、高温の気体と低温の固体粒子とが強く攪拌され、高温の気体と低温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、気体によって固体粒子が加熱され、固体粒子によって気体が冷却される。なお、第1熱交換器140の出口において、固体粒子の温度と気体の温度とはほぼ等しくなる(第2温度となる)。
【0166】
そして、固気分離器150は、第1熱交換器140から排出された固気混合物を固気分離する。固気分離された高温の固体粒子(第2温度の固体粒子)は、固体粒子供給管620を通じて高温槽160に供給される。高温槽160は、高温の固体粒子を貯留する。
【0167】
一方、固気分離された第2温度の気体は、配管322aを通じて、予熱器120に供給される。予熱器120は、配管322aを通じて固気分離器150から供給された第2温度の気体と、ブロワ112によって加熱室610に供給される気体とを熱交換する。したがって、ブロワ112によって加熱室610に供給される気体は、第2温度の気体によって、第3温度に加熱される。
【0168】
このように、蓄熱モードにおいて、太陽光が熱に変換されて、まず、気体に伝熱される。そして、高温の気体と低温の固体粒子とで熱交換が為され、熱が固体粒子に伝達される。こうして、太陽光が熱エネルギーに変換されて固体粒子に保持(蓄熱)される。なお、固体粒子の熱容量は気体(空気)より大きいので、固体粒子の蓄熱密度は気体より高い。
【0169】
なお、制御部650は、集光された太陽光が有するエネルギーに基づいて、流量調整機構214の開度を調整する。具体的に説明すると、加熱器612によって集光された太陽光のエネルギーが熱エネルギーに変換され、この熱エネルギーで(気体を介して)固体粒子を加熱した場合に、第2温度となる固体粒子の量が決定される。したがって、制御部650は、決定された量の固体粒子が、第1熱交換器140に供給されるように流量調整機構214の開度を調整する。
【0170】
これにより、太陽光の光量が変動した場合(太陽光の光量が時間的に変動した場合)であっても、高温槽160に貯留される固体粒子の温度を、定常的に第2温度に維持することができる。つまり、太陽光の光量の変動に対応することができる。したがって、後述する放熱モードにおいて、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、要求温度を満たす第4温度の流体を熱利用機器182に供給することが可能となる。
【0171】
[放熱モード]
制御部650は、流量調整機構324a、流量調整機構214を閉じる。制御部650は、ブロワ112、加熱器612を停止する。また、制御部650は、流量調整機構166を開いて開度を調整する。制御部650は、流体供給部180を動作させる。
【0172】
そうすると、第2熱交換器170には、高温槽160から高温の固体粒子(第2温度の固体粒子)が供給される。また、流体供給部180から伝熱管178に流体が供給される。したがって、第2熱交換器170において、低温の流体と高温の固体粒子とで熱交換が為される。これにより、固体粒子によって流体が加熱され、流体によって固体粒子が冷却される。こうして、第2熱交換器170において、加熱された流体は、熱利用機器182に供給される。なお、熱利用機器182に供給される流体、および、第2熱交換器170から排出される固体粒子の温度は、概ね等しく、第4温度である。
【0173】
そして、第2熱交換器170において、流体と熱交換されることで第2温度から冷却された、第4温度の固体粒子は、排出部630(排出管632)を通じて、低温槽200に供給される。低温槽200は、第4温度の固体粒子を貯留する。
【0174】
このように、放熱モードにおいて、高温の固体粒子と低温の流体とで熱交換が為され、熱が流体に伝達される。そして、必要となった際(例えば、電力が不足している期間)において、高温の流体(第4温度の流体)が熱利用機器182で利用される(例えば、発電される)。
【0175】
なお、制御部650は、熱利用機器182の要求温度および要求流量に基づいて、流量調整機構166の開度を調整する。具体的に説明すると、流体供給部180が熱利用機器182の要求流量で、第2熱交換器170の伝熱管178に流体を供給し、高温槽160に貯留された第2温度の固体粒子で流体を加熱する場合に、流体を第4温度に加熱するための固体粒子の量が決定される。したがって、制御部650は、決定された量の固体粒子が、第2熱交換器170に供給されるように流量調整機構166の開度を調整する。
【0176】
これにより、熱利用機器182に供給される流体の温度を熱利用機器182の要求温度にすることができる。したがって、追加のエネルギーを使用せずとも(例えば、補助燃料を燃焼させずとも)、安定的に、要求温度を満たす第4温度の流体を熱利用機器182に供給することが可能となる。熱利用機器182の要求温度(例えば、要求される発電量)が時間的に変動しても、固体粒子の供給量を調整して対応できる。
【0177】
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0178】
例えば、上述した実施形態および変形例において、気体供給部110が、ブロワ112を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、気体供給部110は、気体を第1熱交換器140に供給できれば構成に限定はない。例えば、気体供給部110は、ブロワ112に代えて、圧縮気体源(例えば、圧縮空気源)やポンプを備えてもよい。
【0179】
また、上記実施形態および変形例において、第1熱交換器140の底面から気体が供給される構成を例に挙げて説明した。しかし、気体は、第1熱交換器140における固体粒子の供給箇所より下方から供給されればよい。例えば、気体は、第1熱交換器140の下部から供給されてもよい。また、気体供給部110は、常圧の気体を供給してもよいし、加圧した気体を供給してもよい。
【0180】
また、上記実施形態および変形例において、第2熱交換器170が固体粒子の流動層を形成する構成を例に挙げて説明した。これにより、放熱モードにおいて固体粒子の熱で効率よく流体を予熱することができる。しかし、第2熱交換器170は、固体粒子と流体とを熱交換させることができれば構成に限定はない。例えば、第2熱交換器170は、固体
【0181】
また、上記第1の実施形態において、電力が余剰(発電電力量-需要電力量 > 所定値(例えば0))する期間を蓄熱モードとした。しかし、電力を他のエネルギーに転換する必要があるとき(例えば、電力グリッドを安定させるために電力を消費する必要があるとき)に、蓄熱モードとしてもよい。また、必要となった際に放熱モードとした。しかし、熱を利用する必要があるとき(例えば、セメント工場で熱を利用したい場合)に放熱モードとしてもよい。
【0182】
また、上記第2の変形例および第3の変形例において、制御部240が、予熱運転処理、第1運転処理、第2運転処理、第3運転処理、および、第4運転処理を実行する場合を例に挙げた。しかし、制御部240は、予熱運転処理、および、第1~第4運転処理のうちのいずれか1の運転処理を実行すればよい。
【0183】
また、上記第1の変形例において、気体送出部320が流量調整機構324aを備える構成を例に挙げた。しかし、気体送出部320は、流量調整機構324aを備えなくてもよい。
【0184】
また、上記第2の実施形態において、蓄エネルギー装置600が気体送出部640を備える構成を例に挙げた。しかし、蓄エネルギー装置600は、気体送出部640に代えて、気体送出部320を備えていてもよい。つまり、蓄エネルギー装置600は、配管322a、322bと、流量調整機構324a、324bとを含む気体送出部320を
備えていてもよい。
【0185】
また、第1熱交換器140の内部に、加熱器、あるいは、熱交換器が設置されてもよい。
【0186】
本開示は、例えば、持続可能な開発目標(SDGs)の目標7「手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」に貢献することができる。
【符号の説明】
【0187】
100 蓄エネルギー装置
110 気体供給部
120 予熱器
134 加熱器
140 第1熱交換器
140a 気体供給口
150 固気分離器
152 切換部
160 高温槽
166 流量調整機構
170 第2熱交換器
182 熱利用機器
190 排出部
200 低温槽
210 低温粒子供給部
240 制御部
300 蓄エネルギー装置
600 蓄エネルギー装置
612 加熱器
630 排出部