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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041543
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】電子機器及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240319BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240319BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240319BHJP
   G06F 1/3231 20190101ALI20240319BHJP
   G06F 1/3234 20190101ALI20240319BHJP
【FI】
B41J29/38 104
G03G21/00 398
G03G21/00 384
H04N1/00 885
G06F1/3231
G06F1/3234
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146418
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 孝樹
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5B011
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061HK11
2C061HN15
2H270KA46
2H270LA58
2H270LA62
2H270LC10
2H270LD01
2H270LD02
2H270LD09
2H270LD10
2H270LD14
2H270ME01
2H270MG03
2H270MG05
2H270MG07
2H270MH19
2H270PA56
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC08
2H270ZD05
5B011EA10
5B011EB08
5B011KK01
5B011LL11
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB40
5C062AB46
5C062AB49
5C062AC15
5C062AC58
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定可能な電子機器及びプログラムを提供する。
【解決手段】測定対象物を第1の検知範囲又は第2の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させ、測定対象物を第3の検知範囲で検知した際に、自機を第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させ、自機が第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を第2の検知範囲及び第3の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物の有無を検知する人感センサと、
プロセッサと、を備え、
前記人感センサの検知範囲は、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有し、
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させ、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させ、
自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる
電子機器。
【請求項2】
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知していない、又は、自機が前記第3の電力消費状態でない場合は、前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲における第4の電力消費状態に移行するための測定対象物の検知を無効とする
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第4の電力消費状態は、前記第1の電力消費状態と電力消費が同じ状態である
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記プロセッサは、
測定した測定対象物を個々に認識し、
認識した特定の測定対象物が前記第2の検知範囲から前記第3の検知範囲に移動したことを検知した場合でも、前記特定の測定対象物とは異なる他の測定対象物が前記第1の検知範囲又は第2の検知範囲にいる場合は、自機を前記第4の電力消費状態に移行させない
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記プロセッサは、
自機が前記第3の電力消費状態の際に、自機に対して行われた操作内容に応じて、前記第2の検知範囲の広さを変更するように設定する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記プロセッサは、
自機において用紙を出力する操作が行われた場合、自機において用紙を出力しない操作が行われた場合よりも、前記第2の検知範囲が広くなるように設定する
請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記第2の検知範囲の広さを変更し、自機に対して行われた操作が完了した後に、前記第2の検知範囲の広さを変更前の広さに戻すように設定する
請求項5に記載の電子機器。
【請求項8】
前記人感センサは、音波センサである
請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記プロセッサは、
複数の測定対象物が検知された場合、前記人感センサに最も近い位置で検知された測定対象物を検知対象とする
請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
測定対象物の有無を検知する人感センサと、
プロセッサと、を備え、
前記人感センサの検知範囲は、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有し、
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させ、
自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させる
電子機器。
【請求項11】
測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、
測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させるステップと、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させるステップと、
自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、
測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させるステップと、
自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、自装置の周囲に存在する移動体を、自装置からの距離が異なる複数の検知範囲に分けて検知し、装置の電力消費状態を節電状態から段階的に通常状態に復帰させる技術が提案されている。特許文献1では、装置を利用しない通行人を検知することによる通常状態への誤復帰を回避するため、自装置からの距離が最も近い検知範囲で移動体を検知した際に、通常状態へ復帰するようにしている。
【0003】
特許文献2では、特許文献1において提案されているような技術において、通常状態へ復帰させる制御を行うための検知範囲で移動体が検知された後に、この検知範囲で移動体が検知されなくなった際に、節電状態に移行させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5348295号公報
【特許文献2】特許第5790854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば省エネルギー化のため、人感センサを電子機器に搭載し、測定対象物が人感センサの検知範囲に入ってきた場合に節電状態から通常動作状態へ移行させ、測定対象物が検知範囲から出た場合に通常動作状態から節電状態へ移行させる制御が行われている。
【0006】
しかしながら、1つの検知範囲により節電状態と通常動作状態とを切り替える制御を行う場合、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定することができない。
【0007】
本発明の目的は、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定可能な電子機器及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様の電子機器は、測定対象物の有無を検知する人感センサと、プロセッサと、を備え、前記人感センサの検知範囲は、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有し、前記プロセッサは、測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させ、測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させ、自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる。
【0009】
第2態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記プロセッサは、測定対象物を前記第1の検知範囲で検知していない、又は、自機が前記第3の電力消費状態でない場合は、前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲における第4の電力消費状態に移行するための測定対象物の検知を無効とする。
【0010】
第3態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記第4の電力消費状態は、前記第1の電力消費状態と電力消費が同じ状態である。
【0011】
第4態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記プロセッサは、測定した測定対象物を個々に認識し、認識した特定の測定対象物が前記第2の検知範囲から前記第3の検知範囲に移動したことを検知した場合でも、前記特定の測定対象物とは異なる他の測定対象物が前記第1の検知範囲又は第2の検知範囲にいる場合は、自機を前記第4の電力消費状態に移行させない。
【0012】
第5態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記プロセッサは、自機が前記第3の電力消費状態の際に、自機に対して行われた操作内容に応じて、前記第2の検知範囲の広さを変更するように設定する。
【0013】
第6態様の電子機器は、第5態様の電子機器において、前記プロセッサは、自機において用紙を出力する操作が行われた場合、自機において用紙を出力しない操作が行われた場合よりも、前記第2の検知範囲が広くなるように設定する。
【0014】
第7態様の電子機器は、第5態様の電子機器において、前記プロセッサは、前記第2の検知範囲の広さを変更し、自機に対して行われた操作が完了した後に、前記第2の検知範囲の広さを変更前の広さに戻すように設定する。
【0015】
第8態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記人感センサは、音波センサである。
【0016】
第9態様の電子機器は、第1態様の電子機器において、前記プロセッサは、複数の測定対象物が検知された場合、前記人感センサに最も近い位置で検知された測定対象物を検知対象とする。
【0017】
第10態様の電子機器は、測定対象物の有無を検知する人感センサと、プロセッサと、を備え、前記人感センサの検知範囲は、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有し、前記プロセッサは、測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させ、自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させる。
【0018】
第11態様のプログラムは、測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させるステップと、測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させるステップと、自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させるステップと、をコンピュータに実行させる。
【0019】
第12態様のプログラムは、測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させるステップと、自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させるステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
第1態様の電子機器によれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0021】
第2態様の電子機器によれば、不要な処理を行わないようにすることができる。
【0022】
第3態様の電子機器によれば、第4の電力消費状態が第1の電力消費状態と電力消費が異なる状態の場合と比較して、電力消費状態の制御を簡素化できる。
【0023】
第4態様の電子機器によれば、第2の検知範囲から第1の検知範囲に移動した測定対象物があったとしても、電子機器を利用しているユーザがいると思われる状況では、第3の電力消費状態を維持できる。
【0024】
第5態様の電子機器によれば、自機に対して行われた操作内容に応じた測定対象物の移動特性を考慮して、自機の動作状態を制御できる。
【0025】
第6態様の電子機器によれば、利用者が自機の周囲で動くことが想定される操作が行われた場合に、誤って通常動作状態から節電状態へ移行させることを防ぐことができる。
【0026】
第7態様の電子機器によれば、自機に対して行われた操作が完了した場合には、通常の広さの第3の検知範囲に戻すことができる。
【0027】
第8態様の電子機器によれば、例えば焦電センサ等と比較して、広範囲の測定対象物を検出することができる。
【0028】
第9態様の電子機器によれば、複数の測定対象物が検知された場合に、動作状態の制御に有効な測定対象物のみを対象として、動作状態の制御を行うことができる。
【0029】
第10態様の電子機器によれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0030】
第11態様のプログラムによれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0031】
第12態様のプログラムによれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】一実施形態の画像形成装置の概略構成を説明するための外観図である。
図2】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】人感センサの検知範囲を説明するための図であり、後述の図6の表における状態1の状態を示す図である。
図5】人感センサである超音波センサの検出信号の状態の一例を示すグラフである。
図6】本実施形態の画像形成装置10における各検知範囲の検知状態と自機の電力消費状態との関係を示す表である。
図7図6の表における状態2の状態を示す図である。
図8図6の表における状態3の状態を示す図である。
図9図6の表における状態4の状態を示す図である。
図10図6の表における状態5の状態を示す図である。
図11】人感センサの検知範囲に2つの測定対象物が存在する状態を示した図であり、2つの測定対象物が両方とも第1の検知範囲又は第2の検知範囲に存在する状態を示した図である。
図12】人感センサの検知範囲に2つの測定対象物が存在する状態を示した図であり、2つの測定対象物のうちの一方の測定対象物が第2の検知範囲よりも外側に存在する状態を示した図である。
図13】本実施形態の画像形成装置の人感センサにおいて、第2の検知範囲の広さを変更した状態を示す図である。
図14】本実施形態の画像形成装置における電力消費状態の制御時の処理の流れについて説明するためのフローチャートである。
図15】他の実施形態の画像形成装置の人感センサの検知範囲を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置10の概略構成を説明するための外観図である。図1におけるX軸、Y軸、及び、Z軸は、画像形成装置10における座標軸を示している。X軸方向は水平方向であって装置幅方向を示し、Y軸方向は水平方向であって装置奥行方向を示し、Z軸方向は垂直方向であって装置上下方向を示している。
【0034】
図1に示されるように、画像形成装置10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。画像形成装置10は、本開示の技術における電子機器の一例である。
【0035】
画像形成装置10は、自装置を利用する利用者を検知する人感センサ18を備えている。利用者は一般的に画像形成装置10が設置されている位置に向かって近づいてくるため、人感センサ18は、このような利用者を検知するように設定される。
【0036】
本実施形態の画像形成装置10では、例えば、この人感センサ18を用いて自装置を利用する利用者を検知することにより、自装置を省電力状態から通常動作状態に復帰させるような、動作状態の制御が行われる。
【0037】
次に、本実施形態の画像形成装置10のハードウェア構成について説明する。図2は、画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0038】
画像形成装置10は、図2に示されるように、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、通信インタフェース(IFと略す。)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17、及び、人感センサ18を有する。これらの構成要素は、制御バス19を介して互いに接続されている。
【0039】
CPU11は、RAM12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、RAM12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、これに限定されるものではない。この制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、このプログラムをCD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくは、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、この制御プログラムを、通信IF14に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0040】
通信IF14は、外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う。UI装置15は、ユーザからの指示入力を受け付ける。スキャナ16は、画像形成装置10に装填された原稿を、画像データとして読み取る。プリントエンジン17は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0041】
人感センサ18は、測定対象物の有無を検知可能なセンサであればどのような方式のセンサでもよく、例えば、超音波センサ、又は、省電センサ等を用いることができる。本実施形態では、超音波センサを用いた場合の例について説明する。
【0042】
次に、本実施形態の画像形成装置10の機能構成について説明する。図3は、画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0043】
本実施形態の画像形成装置10は、図3に示されるように、制御部31、記憶部32、操作入力部33、表示部34、データ送受信部35、認証部36、画像読取部37、画像出力部38、及び、人感センサ18を備えている。
【0044】
制御部31は、画像形成装置10の全体動作を制御しており、例えば、ユーザからの指示入力に基づいて、画像読取部37によって原稿画像を読み取る制御、印刷データを画像出力部38から出力する制御等を行う。また、制御部31は、人感センサ18の検知信号を用いて、測定対象物を検知する制御等を行う。記憶部32は、制御プログラム等のデータを記憶する。
【0045】
操作入力部33は、ユーザにより行われた各種操作の情報を入力する。表示部34は、制御部31により制御され、ユーザに各種情報を表示する。データ送受信部35は、外部の装置との間でデータの送受信を行う。認証部36は、画像形成装置10を利用しようとするユーザに対する認証処理を実行する。
【0046】
画像読取部37は、制御部31による制御に基づいて、装填された原稿から原稿画像を読み取る。画像出力部38は、制御部31による制御に基づいて、印刷用紙等の記録媒体上に画像を出力する。
【0047】
次に、画像形成装置10が備える人感センサ18における測定対象物の検知について詳細に説明する。図4は、本実施形態の人感センサ18の検知範囲を説明するための図であり、後述の図6の表における状態1の状態を示す図である。また、図5は、人感センサ18である超音波センサの検出信号の状態の一例を示すグラフである。
【0048】
図4に示されるように、人感センサ18の検知範囲は、第1の検知範囲R1と、人感センサ18からの距離が第1の検知範囲R1よりも遠くに設定された第2の検知範囲R2と、第2の検知範囲R2を含み、かつ、人感センサ18からの距離が第2の検知範囲R2よりも遠くまで設定された第3の検知範囲R3と、を有する。
【0049】
第1の検知範囲R1は、人感センサ18の検知範囲のうち、人感センサ18から距離D1までの間の範囲である。また、第2の検知範囲R2は、人感センサ18の検知範囲のうち、距離D1よりも遠く距離D2までの間の範囲である。また、第3の検知範囲R3は、人感センサ18の検知範囲のうち、距離D1よりも遠く距離D3までの間の範囲である。
【0050】
図5に示されるように、本実施形態の人感センサ18である超音波センサにより検出された信号は、横軸を人感センサ18からの距離D(m)、縦軸を電圧の振幅V(V)とするグラフにおいて、パルス状の信号Sとして表される。
【0051】
制御部31は、このグラフにおいて、設定された閾値VTh以上の振幅の信号Sが検出された場合、該当する検知範囲において測定対象物が検知されたと認識する。
【0052】
制御部31は、測定対象物を第3の検知範囲R3で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させ、測定対象物を第1の検知範囲R1で検知した際に、自機を第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させ、自機が第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を第1の検知範囲R1及び第2の検知範囲R2で検知しなくなった際に、自機を第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる。
【0053】
以下、制御部31における自機の電力消費状態の制御について詳細に説明する。図6は、本実施形態の画像形成装置10における各検知範囲の検知状態と自機の電力消費状態との関係を示す表である。図7は、図6の表における状態2の状態を示す図である。図8は、図6の表における状態3の状態を示す図である。図9は、図6の表における状態4の状態を示す図である。図10は、図6の表における状態5の状態を示す図である。
【0054】
先ず、図6の表の状態1及び図4に示されるように、人感センサ18の検知範囲内に測定対象物Mが存在しない場合、制御部31は、自機の電力消費状態を、電力消費が最も小さい第1の電力消費状態とする。
【0055】
制御部31は、制御部31、タッチパネル、画像読取部37、及び、画像出力部38の各々の通電状態を変化させることにより、段階的に自機の電力消費状態を変化させることができる。なお、タッチパネルは、操作入力部33及び表示部34を兼ねたデバイスである。
【0056】
第1の電力消費状態は、一例として、節電状態であり、制御部31を節電状態、タッチパネルをオフ状態、画像読取部37をオフ状態、画像出力部38をオフ状態とした状態である。
【0057】
次に、図6の表の状態2及び図7に示されるように、人感センサ18の検知範囲のうち、第3の検知範囲R3で測定対象物Mを検知した際に、制御部31は、自機を第1の電力消費状態から、第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させる。
【0058】
第2の電力消費状態は、一例として、半起動状態であり、制御部31をオン状態、タッチパネルをオン状態、画像読取部37をオフ状態、画像出力部38をオフ状態とした状態である。なお、半起動状態において、タッチパネルは、オン状態であるが、パネルが消灯された状態である。
【0059】
次に、図6の表の状態3及び図8に示されるように、人感センサ18の検知範囲のうち、第1の検知範囲R1で測定対象物Mを検知した際に、制御部31は、自機を第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させる。
【0060】
第3の電力消費状態は、一例として、通常動作態であり、制御部31をオン状態、タッチパネルをオン状態、画像読取部37をオフ状態、画像出力部38をオフ状態とした状態である。
【0061】
なお、通常動作状態において、タッチパネルは、オン状態であり、かつ、パネルが点灯された状態である。また、画像読取部37及び画像出力部38は、通常は両者ともオフ状態であるが、画像形成装置10において実行されるジョブに応じて、画像読取部37のみオン状態、画像出力部38のみオン状態、両者ともオン状態のいずれかに切り替え可能である。
【0062】
次に、図6の表の状態4及び図9に示されるように、測定対象物Mが第1の検知範囲R1又は第2の検知範囲R2に存在している状態、すなわち、利用者が自機周辺で操作を行っていると思われる状態では、制御部31は、第3の電力消費状態を維持する。
【0063】
なお、図6の表の状態4では、測定対象物Mが第2の検知範囲R2において検知された状態を示している。また、このとき、画像形成装置10においてコピーのジョブが実行され、画像出力部38のみオン状態となった例を示している。
【0064】
最後に、図6の表の状態5及び図10に示されるように、自機が第3の電力消費状態になった後に、測定対象物Mが第1の検知範囲R1又は第2の検知範囲R2で検知しなくなった際、すなわち、利用者が自機周辺から離脱した際に、制御部31は、自機を第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる。
【0065】
第4の電力消費状態は、第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい状態であればよく、例えば、第2の電力消費状態と電力消費が同じ状態としてもよいし、第1の電力消費状態と電力消費が同じ状態としてもよい。本実施形態では、第4の電力消費状態は、第1の電力消費状態と同じ電力消費状態とする。
【0066】
このような態様とすることにより、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定することができる。
【0067】
なお、本実施形態においては、制御部31は、測定対象物を第1の検知範囲R1で検知していない、又は、自機が第3の電力消費状態でない場合は、第1の検知範囲R1及び第2の検知範囲R2における第4の電力消費状態に移行するための測定対象物の検知を無効としてもよい。ここで、「第1の検知範囲R1及び第2の検知範囲R2における第4の電力消費状態に移行するための測定対象物の検知を無効とする」とは、第1の検知範囲R1及び第2の検知範囲R2における測定対象物の検知は行うが、これらの範囲における検知結果に応じて第4の電力消費状態に移行する処理を行わないことを意味する。
【0068】
また、制御部31は、測定した測定対象物を個々に認識し、認識した特定の測定対象物が第2の検知範囲R2から第3の検知範囲R3に移動したことを検知した場合でも、特定の測定対象物とは異なる他の測定対象物が第1の検知範囲R1にいる場合は、自機を第4の電力消費状態に移行させないようにしてもよい。
【0069】
このときの処理について詳細に説明する。図11は、人感センサ18の検知範囲に2つの測定対象物が存在する状態を示した図であり、2つの測定対象物が両方とも第1の検知範囲R1又は第2の検知範囲R2に存在する状態を示した図である。図12は、人感センサ18の検知範囲に2つの測定対象物が存在する状態を示した図であり、2つの測定対象物のうちの一方の測定対象物が第2の検知範囲R2よりも外側に存在する状態を示した図である。
【0070】
一例として図11に示されるように、人感センサ18の検知範囲に2つの測定対象物MA及びMBが存在する場合、制御部31は、2つの測定対象物MA及びMBを個々に認識する。
【0071】
ここで、複数の測定対象物を個々に認識する方法としては、例えば、超音波センサの検出信号の状態を示すグラフにおいて、検出された信号に個別にIDを付与し、同一IDの信号の移動を追跡することにより、測定対象物の位置を個々に認識する等、どのような方法でもよい。
【0072】
図11に示される状態から、図12に示されるように、一方の測定対象物MAが第2の検知範囲R2から第3の検知範囲R3に移動したことを検知した場合でも、他方の測定対象物MBが第1の検知範囲R1又は第2の検知範囲R2にいる場合は、制御部31は、自機を第4の電力消費状態に移行させないようにする。
【0073】
また、制御部31は、自機が第3の電力消費状態の際に、自機に対して行われた操作内容に応じて、第2の検知範囲R2の広さを変更するように設定してもよい。
【0074】
この場合、制御部31は、自機において用紙を出力する操作が行われた場合、自機において用紙を出力しない操作が行われた場合よりも、第2の検知範囲R2が広くなるように設定してもよい。
【0075】
このときの処理について詳細に説明する。用紙を出力しない操作として、例えば、ファックス又はメール送信等のジョブが実行された場合の第2の検知範囲R2の広さを、図4に示される広さとする。用紙を出力する操作として、例えば、コピー又はプリント等のジョブが実行された場合、制御部31は、図13に示されるように、第2の検知範囲R2aの広さを、用紙を出力しない操作が行われた場合の第2の検知範囲R2よりも広くなるように設定する。
【0076】
また、制御部31は、第2の検知範囲R2の広さを変更し、自機に対して行われた操作が完了した後に、第2の検知範囲R2の広さを変更前の広さに戻すように設定してもよい。
【0077】
また、制御部31は、複数の測定対象物が検知された場合、人感センサ18に最も近い位置で検知された測定対象物を検知対象としてもよい。例えば、図11に示されるように、2つの測定対象物MA及びMBが検知された場合、人感センサ18に最も近い位置で検知された測定対象物MAを検知対象とし、それ以外の測定対象物MBについては、検知されていないものとみなしてもよい。
【0078】
次に、本実施形態の画像形成装置10における電力消費状態の制御時の処理の流れについて、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
人感センサ18の検知範囲内に測定対象物Mが存在しない場合、制御部31は、自機の電力消費状態を、電力消費が最も小さい第1の電力消費状態とする。
【0080】
この状態において、制御部31は、ステップS11において、第3の検知範囲R3で測定対象物を検知した場合、ステップS12において、自機の電力消費状態を、第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させる。
【0081】
次に、制御部31は、ステップS13において、第1の検知範囲R1で測定対象物を検知した場合、ステップS14において、自機の電力消費状態を、自機を第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させる。
【0082】
その後、制御部31は、ステップS15において、第1の検知範囲R1及び第2の検知範囲R2で測定対象物が検知されなくなったことを検知した場合、ステップS16において、自機の電力消費状態を、第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる。
【0083】
[変形例]
上記実施形態では、人感センサ18の検知範囲を、第1の検知範囲R1、第2の検知範囲R2、及び、第3の検知範囲R3の3つに分けていたが、このような態様に限らず、2つの検知範囲に分けてもよい。
【0084】
すなわち、図15に示されるように、人感センサ18の検知範囲は、第4の検知範囲R4と、第4の検知範囲R4を含み、かつ、人感センサ18からの距離が第4の検知範囲R4よりも遠くまで設定された第5の検知範囲R5と、を有し、制御部31は、測定対象物を第5の検知範囲R5で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させ、自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を第4の検知範囲R4で検知した後に、測定対象物を第4の検知範囲R4で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させるようにしてもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、本発明を画像形成装置10に適用した例について説明したが、本発明はこのような場合に限定されるものではない。例えば、ATM(Automatic Teller Machine)装置又は券売機等のユーザが近づいてきて操作を行うような情報処理装置、あるいは、自走式の無人搬送車又はロボット掃除機等の障害物の検知を行う装置に対しても同様に本発明を適用することができる。
【0086】
また、上記実施形態では、人感センサ18の検知結果のみで電力状態を制御したが、人感センサ18とタッチパネルへの入力を踏まえて電力状態を制御してもよい。具体的には、タッチパネルの入力をもって通常状態へ復帰させてもよい。
【0087】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0088】
(((1)))
測定対象物の有無を検知する人感センサと、
プロセッサと、を備え、
前記人感センサの検知範囲は、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有し、
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させ、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させ、
自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させる
電子機器。
【0089】
(((2)))
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知していない、又は、自機が前記第3の電力消費状態でない場合は、前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲における第4の電力消費状態に移行するための測定対象物の検知を無効とする
(((1)))に記載の電子機器。
【0090】
(((3)))
前記第4の電力消費状態は、前記第1の電力消費状態と電力消費が同じ状態である
請求項1または2に記載の電子機器。
【0091】
(((4)))
前記プロセッサは、
測定した測定対象物を個々に認識し、
認識した特定の測定対象物が前記第2の検知範囲から前記第3の検知範囲に移動したことを検知した場合でも、前記特定の測定対象物とは異なる他の測定対象物が前記第1の検知範囲又は第2の検知範囲にいる場合は、自機を前記第4の電力消費状態に移行させない
(((1)))から(((3)))のいずれか1項に記載の電子機器。
【0092】
(((5)))
前記プロセッサは、
自機が前記第3の電力消費状態の際に、自機に対して行われた操作内容に応じて、前記第2の検知範囲の広さを変更するように設定する
(((1)))から(((4)))のいずれか1項に記載の電子機器。
【0093】
(((6)))
前記プロセッサは、
自機において用紙を出力する操作が行われた場合、自機において用紙を出力しない操作が行われた場合よりも、前記第2の検知範囲が広くなるように設定する
(((5)))に記載の電子機器。
【0094】
(((7)))
前記プロセッサは、
前記第2の検知範囲の広さを変更し、自機に対して行われた操作が完了した後に、前記第2の検知範囲の広さを変更前の広さに戻すように設定する
(((5)))または(((6)))に記載の電子機器。
【0095】
(((8)))
前記人感センサは、音波センサである
(((1)))から(((7)))のいずれか1項に記載の電子機器。
【0096】
(((9)))
前記プロセッサは、
複数の測定対象物が検知された場合、前記人感センサに最も近い位置で検知された測定対象物を検知対象とする
(((1)))から(((8)))のいずれか1項に記載の電子機器。
【0097】
(((10)))
測定対象物の有無を検知する人感センサと、
プロセッサと、を備え、
前記人感センサの検知範囲は、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有し、
前記プロセッサは、
測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させ、
自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させる
電子機器。
【0098】
(((11)))
測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第1の検知範囲と、前記人感センサからの距離が前記第1の検知範囲よりも遠くに設定された第2の検知範囲と、前記第2の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第2の検知範囲よりも遠くまで設定された第3の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、
測定対象物を前記第3の検知範囲で検知した際に、自機を第1の電力消費状態から、前記第1の電力消費状態よりも電力消費が大きい第2の電力消費状態に移行させるステップと、
測定対象物を前記第1の検知範囲で検知した際に、自機を前記第2の電力消費状態よりも電力消費が大きい第3の電力消費状態に移行させるステップと、
自機が前記第3の電力消費状態になった後に、測定対象物を前記第1の検知範囲及び前記第2の検知範囲で検知しなくなった際に、自機を前記第3の電力消費状態よりも電力消費が小さい第4の電力消費状態に移行させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0099】
(((12)))
測定対象物の有無を検知する人感センサであって、第4の検知範囲と、前記第4の検知範囲を含み、かつ、前記人感センサからの距離が前記第4の検知範囲よりも遠くまで設定された第5の検知範囲と、を有する前記人感センサから検知信号を取得するステップと、
測定対象物を前記第5の検知範囲で検知した際に、自機の電力消費状態を電力消費が大きい状態に移行させるステップと、
自機の電力消費状態が電力消費が大きい状態になり、かつ、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知した後に、測定対象物を前記第4の検知範囲で検知しなくなった際に、自機の電力消費状態を電力消費が小さい状態に移行させるステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0100】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0101】
(((1)))の電子機器によれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0102】
(((2)))の電子機器によれば、不要な処理を行わないようにすることができる。
【0103】
(((3)))の電子機器によれば、第4の電力消費状態が第1の電力消費状態と電力消費が異なる状態の場合と比較して、電力消費状態の制御を簡素化できる。
【0104】
(((4)))の電子機器によれば、第2の検知範囲から第1の検知範囲に移動した測定対象物があったとしても、電子機器を利用しているユーザがいると思われる状況では、第3の電力消費状態を維持できる。
【0105】
(((5)))の電子機器によれば、自機に対して行われた操作内容に応じた測定対象物の移動特性を考慮して、自機の動作状態を制御できる。
【0106】
(((6)))の電子機器によれば、利用者が自機の周囲で動くことが想定される操作が行われた場合に、誤って通常動作状態から節電状態へ移行させることを防ぐことができる。
【0107】
(((7)))の電子機器によれば、自機に対して行われた操作が完了した場合には、通常の広さの第3の検知範囲に戻すことができる。
【0108】
(((8)))の電子機器によれば、例えば焦電センサ等と比較して、広範囲の測定対象物を検出することができる。
【0109】
(((9)))の電子機器によれば、複数の測定対象物が検知された場合に、動作状態の制御に有効な測定対象物のみを対象として、動作状態の制御を行うことができる。
【0110】
(((10)))の電子機器によれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0111】
(((11)))のプログラムによれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【0112】
(((12)))のプログラムによれば、節電状態から通常動作状態への移行位置と通常動作状態から節電状態への移行位置をそれぞれ独立して設定できる。
【符号の説明】
【0113】
10 画像形成装置
11 CPU
12 RAM
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 ユーザインタフェース装置
16 スキャナ
17 プリントエンジン
18 人感センサ
19 制御バス
31 制御部
32 記憶部
33 操作入力部
34 表示部
35 データ送受信部
36 認証部
37 画像読取部
38 画像出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15