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  • 特開-非水電解液二次電池 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041549
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】非水電解液二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/052 20100101AFI20240319BHJP
   H01M 10/0569 20100101ALI20240319BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20240319BHJP
   H01M 4/13 20100101ALI20240319BHJP
【FI】
H01M10/052
H01M10/0569
H01M4/62 Z
H01M4/13
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146424
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】上原 幸俊
【テーマコード(参考)】
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
5H029AJ02
5H029AJ05
5H029AK01
5H029AK03
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL08
5H029AM02
5H029AM03
5H029AM04
5H029AM05
5H029AM07
5H029BJ02
5H029BJ14
5H029DJ15
5H029EJ04
5H029HJ00
5H029HJ07
5H050AA02
5H050AA07
5H050BA17
5H050CA01
5H050CA08
5H050CA09
5H050CB07
5H050CB08
5H050CB09
5H050DA02
5H050DA10
5H050EA08
5H050FA05
5H050FA16
5H050HA00
5H050HA07
(57)【要約】
【課題】出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れる非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と、負極と、非水電解液とを備える。前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に支持された正極活物質層とを備える。前記正極活物質層は、正極活物質と、カーボンナノチューブとを含有する。前記非水電解液は、非水溶媒と、支持塩とを含む。前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを2~9体積%含有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極と、
負極と、
非水電解液と、
を備える非水電解液二次電池であって、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に支持された正極活物質層とを備え、
前記正極活物質層は、正極活物質と、カーボンナノチューブとを含有し、
前記非水電解液は、非水溶媒と、支持塩とを含み、
前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを2~9体積%含有する、
非水電解液二次電池。
【請求項2】
前記カーボンナノチューブが、多層カーボンナノチューブである、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
【請求項3】
前記カルボン酸エステルの炭素数が、4以下である、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
【請求項4】
前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを3~8体積%含有する、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
【請求項5】
ハイブリッド車の車両駆動電源用である、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水電解液二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(BEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
【0003】
昨今、HEVの需要が急速に増大しており、HEVの駆動電源用二次電池のさらなる高性能化が望まれている。HEVの駆動電源用二次電池としての非水電解液二次電池の正極には、一般的に、正極活物質と、導電材としてアセチレンブラックとが用いられている。また、HEVの駆動電源用二次電池としての非水電解液二次電池の非水電解液には、非水溶媒としてカーボネート類が一般的に用いられている。一方で、当該非水溶媒として、カルボン酸エステルを使用可能であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-305035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HEVの駆動電源用二次電池の高性能化については、高出力化と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性の向上とがとりわけ望まれている。特に、HEVにおいては、狭いSOC範囲において、駆動電源用二次電池の充放電が繰り返されるという特徴がある。しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、従来技術の非水電解液二次電池では、高出力化、および大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性の向上に対する要求の昨今の高まりに対し、十分に応えることができないという問題があることを見出した。
【0006】
そこで本発明は、出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示される非水電解液二次電池は、正極と、負極と、非水電解液とを備える。前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に支持された正極活物質層とを備える。前記正極活物質層は、正極活物質と、カーボンナノチューブとを含有する。前記非水電解液は、非水溶媒と、支持塩とを含む。前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを2~9体積%含有する。
【0008】
このような構成によれば、出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れる非水電解液二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本明細書において言及していない事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。なお、本明細書において「A~B」として表現される数値範囲には、AおよびBが含まれる。
【0011】
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイスをいい、いわゆる蓄電池、および電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
【0012】
以下、扁平形状の捲回電極体と扁平形状の電池ケースとを有する扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
【0013】
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液80とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36とが設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液80を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。なお、図1は、非水電解液80の量を正確に表すものではない。
【0014】
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、正極シート50と、負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。正極シート50は、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された構成を有する。負極シート60は、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成されている構成を有する。正極活物質層非形成部分52a(すなわち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)および負極活物質層非形成部分62a(すなわち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)は、捲回電極体20の捲回軸方向(すなわち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように形成されている。正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aには、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
【0015】
正極活物質層54の主面の面積に対する負極活物質層64の主面の面積の比は、好ましくは1.05~1.15である。
【0016】
正極シート50を構成する正極集電体52としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の正極集電体を用いてよく、その例としては、導電性の良好な金属(例えば、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)製のシートまたは箔が挙げられる。正極集電体52としては、アルミニウム箔が好ましい。
【0017】
正極集電体52の寸法は特に限定されず、電池設計に応じて適宜決定すればよい。正極集電体52としてアルミニウム箔を用いる場合には、その厚みは、特に限定されないが、例えば5μm以上35μm以下であり、好ましくは7μm以上20μm以下である。
【0018】
正極活物質層54は、正極活物質、およびカーボンナノチューブ(CNT)を含有する。正極活物質としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の正極活物質を用いてよい。具体的に例えば、正極活物質として、リチウム複合酸化物、リチウム遷移金属リン酸化合物等を用いることができる。正極活物質の結晶構造は、特に限定されず、層状構造、スピネル構造、オリビン構造等であってよい。
【0019】
リチウム複合酸化物としては、遷移金属元素として、Ni、Co、Mnのうちの少なくとも1種を含むリチウム遷移金属複合酸化物が好ましく、その具体例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム系複合酸化物、リチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物等が挙げられる。
【0020】
なお、本明細書において「リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物」とは、Li、Ni、Co、Mn、Oを構成元素とする酸化物の他に、それら以外の1種または2種以上の添加的な元素を含んだ酸化物をも包含する用語である。かかる添加的な元素の例としては、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Y、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Na、Fe、Zn、Sn等の遷移金属元素や典型金属元素等が挙げられる。また、添加的な元素は、B、C、Si、P等の半金属元素や、S、F、Cl、Br、I等の非金属元素であってもよい。このことは、上記したリチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム系複合酸化物、リチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物等についても同様である。
【0021】
リチウム遷移金属リン酸化合物としては、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸マンガン鉄リチウム等が挙げられる。
【0022】
これらの正極活物質は、1種単独で用いてよく、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。正極活物質としては、初期抵抗特性等の諸特性に優れることから、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物が特に好ましい。
【0023】
正極活物質の平均粒子径(メジアン径:D50)は、特に限定されないが、例えば、0.05μm以上25μm以下であり、好ましくは1μm以上20μm以下であり、より好ましくは3μm以上15μm以下である。なお、正極活物質の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザ回折散乱法により求めることができる。
【0024】
正極活物質層54中の正極活物質の含有量(すなわち、正極活物質層54の全質量に対する正極活物質の含有量)は、特に限定されないが、例えば80質量%以上であり、87質量%以上が好ましく、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上であり、最も好ましくは97質量%以上である。
【0025】
本実施形態においては、正極活物質層54の導電材として、CNTを使用する。CNTは、通常、単独の粒子および/または凝集体の形態で、正極活物質と共に正極活物質層54内で分散している。CNTは、正極活物質層54の導電性を向上させることができ、リチウムイオン二次電池100の出力を高めることができる。そして、本実施形態では、CNTを、特定量のカルボン酸エステルと組み合わせて用いる。これにより、リチウムイオン二次電池100の出力をさらに高めることができ、加えて、リチウムイオン二次電池100に大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性を顕著に高めることができる。これは次の理由によるものと考えられる。
【0026】
炭素数の小さいカルボン酸エステルは、非水電解液80を低粘度化する効果がある。ここで、炭素数の小さいカルボン酸エステルを、正極活物質層54の導電材であるCNTと併用することにより、正極活物質層54と非水電解液80との濡れ性(すなわち、正極活物質層54の構成成分に対する非水電解液80の付着のし易さ)を向上させることができる。この濡れ性の向上には、CNTが中空の円筒構造を有しており、この中空部内にもカルボン酸エステル等の非水溶媒が浸入して、中空部も非水電解液80の流通に使用できることが寄与していると考えられる。
【0027】
正極活物質層54と非水電解液80とのこの濡れ性の向上によって、出力抵抗を低減することができる。また、この濡れ性の向上よって、大電流での充放電サイクル時の充放電の均一性が向上し、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化を抑制することができる。
【0028】
使用されるCNTの種類は特に限定されず、例えば、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、2層カーボンナノチューブ(DWCNT)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)などを用いることができる。これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。CNTは、アーク放電法、レーザアブレーション法、化学気相成長法等により製造されたものであってよい。一般に、SWCNTよりもMWCNTの方が内径が大きい。よって、CNTの中空部において、非水電解液80をより流通させやすいことから、CNTとしては、MWCNTが好ましい。
【0029】
CNTの平均長さは特に限定されない。CNTの平均長さが長過ぎると、CNTが凝集して分散性が低下する傾向にある。また、CNT内部を拡散するLiイオンが、CNTから出にくくなる。そのため、CNTの平均長さは、15μm以下が好ましく、8.0μm以下がより好ましく、5.0μm以下がさらに好ましい。一方、CNTの平均長さが短過ぎると、正極活物質表面をCNTが被覆し難くなり、正極活物質間の導電パスが形成され難くなる傾向にある。そのため、CNTの平均長さは、0.1μm以上が好ましい。
【0030】
CNTの平均直径は、特に限定されず、例えば0.1nm~150nmである。CNTの中空部において、非水電解液80を流通させやすいことから、CNTの平均直径は、好ましくは1.0nm以上であり、より好ましくは2.0nm以上である。一方、CNTの平均直径が大きすぎると、CNTの粒子の柔軟性が低下して、棒状形状に近くなり、CNTが正極活物質を被覆し難くなる。その結果、正極活物質表面の濡れ性向上の程度が小さくなるおそれがある。そのため、CNTの平均直径は、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下である。
【0031】
なお、CNTの平均長さおよび平均直径は、例えば、CNTの電子顕微鏡写真を撮影し、100個以上のCNTの長さおよび直径の平均値として、それぞれ求めることができる。具体的に例えば、CNT分散液を希釈した後乾燥して、測定試料を調製する。この試料について走査型電子顕微鏡(SEM)観察を行い、100個以上のCNTの長さおよび直径を求め、平均値を算出する。このとき、CNTが再凝集している場合には、凝集したCNTの束に対して、長さおよび直径を求める。
【0032】
典型的には、正極活物質層54の導電材には、CNTのみが用いられる。しかしながら、正極活物質層54は、本発明の効果を顕著に阻害しない範囲内で、CNT以外の導電材(例、カーボンブラック等)を含有していてもよい。
【0033】
正極活物質層54中のCNTの含有量は、特に制限はない。正極活物質層54中のCNTの含有量が小さ過ぎると、上述の効果が小さくなるおそれがある。一方、CNTの含有量が多過ぎると、リチウムイオン二次電池100の製造時における、正極スラリーの増粘や、正極活物質層54への非水電解液80の含浸性の低下等が起こるおそれがある。そのため、正極活物質層54中のCNTの含有量は、0.1質量%以上3.0質量%以下が好ましく、0.3質量%以上2.5質量%以下がより好ましく、0.5質量%以上2.0質量%以下がさらに好ましい。
【0034】
正極活物質層54は、正極活物質以外の成分、例えば、リン酸三リチウム、バインダ、カーボンナノチューブ分散剤(CNT分散剤)等を含んでいてもよい。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。
【0035】
CNT分散剤としては、例えば、界面活性剤型分散剤(低分子型分散剤とも呼ばれる)、高分子型分散剤、無機型分散剤等を用いることができる。CNT分散剤は、アニオン性、カチオン性、両性または非イオン性のいずれであってもよい。よって、CNT分散剤は、その分子構造中に、アニオン性基、カチオン性基、およびノニオン性基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有していてもよい。なお、界面活性剤とは、分子構造内に親水性部位と親油性部位を備え、これらが共有結合で結合した化学構造を有する両親媒性物質をいう。
【0036】
CNT分散剤の具体例としては、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物アンモニウム塩、メチルナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩等の重縮合系の芳香族系界面活性剤;ポリアクリル酸およびその塩、ポリメタクリル酸およびその塩等のポリカルボン酸およびその塩;トリアジン誘導体系分散剤(好ましくはカルバゾリル基、またはベンゾイミダゾリル基を含むもの);ポリビニルピロリドン(PVP);ピレン、アントラセン等の多核芳香族を側鎖に有するポリマー;ピレンアンモニウム誘導体(例、ピレンにアンモニウムブロマイド基が導入された化合物)、アントラセンアンモニウム誘導体等の多核芳香族アンモニウム誘導体;などが挙げられる。これらのCNT分散剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。CNT分散剤としては、多核芳香族を含むものが好ましい。具体的には、CNT分散剤としては、多核芳香族を側鎖に有するポリマー、および多核芳香族アンモニウム誘導体が好ましい。
【0037】
正極活物質層54中のリン酸三リチウムの含有量は、特に制限はないが、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上12質量%以下がより好ましい。正極活物質層54中のバインダの含有量は、特に制限はないが、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.2質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.3質量%以上2質量%以下がさらに好ましい。
【0038】
CNT分散剤の量は、CNTおよびCNT分散剤の種類に応じて適宜決定してよい。ここで、CNT分散剤の割合が小さ過ぎると、分散性が不十分となるおそれがある。一方、CNT分散剤の割合が大き過ぎると、CNT表面に過剰にCNT分散剤が付着して、抵抗増加を起こし得る。CNTがSWCNTである場合には、CNT分散剤の使用量は、CNT100質量部に対して、例えば1質量部~400質量部であり、好ましくは20質量部~200質量部である。CNTがMWNTである場合には、CNT分散剤の使用量は、CNT100質量部に対して、例えば1質量部~100質量部であり、好ましくは4質量部~40質量部である。
【0039】
正極活物質層54の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm以上300μm以下であり、好ましくは20μm以上200μm以下である。
【0040】
正極シート50は、正極活物質層非形成部分52aと正極活物質層54との境界部に絶縁層(図示せず)を含有していてもよい。当該絶縁層は、例えば、セラミック粒子等を含有する。
【0041】
負極シート60を構成する負極集電体62としては、リチウムイオン二次電池に用いられる公知の負極集電体を用いてよく、その例としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)製のシートまたは箔が挙げられる。負極集電体62としては、銅箔が好ましい。
【0042】
負極集電体62の寸法は特に限定されず、電池設計に応じて適宜決定すればよい。負極集電体62として銅箔を用いる場合には、その厚みは、特に限定されないが、例えば5μm以上35μm以下であり、好ましくは6μm以上20μm以下である。
【0043】
負極活物質層64は負極活物質を含有する。当該負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。黒鉛は、天然黒鉛であっても人造黒鉛であってもよく、黒鉛が非晶質な炭素材料で被覆された形態の非晶質炭素被覆黒鉛であってもよい。
【0044】
負極活物質の平均粒子径(メジアン径:D50)は、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上50μm以下であり、好ましくは1μm以上25μm以下であり、より好ましくは5μm以上20μm以下である。なお、負極活物質の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザ回折散乱法により求めることができる。
【0045】
負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
【0046】
負極活物質層64中の負極活物質の含有量は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上99質量%以下がより好ましい。負極活物質層64中のバインダの含有量は、0.1質量%以上8質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3質量%以下がより好ましい。負極活物質層64中の増粘剤の含有量は、0.3質量%以上3質量%以下が好ましく、0.5質量%以上2質量%以下がより好ましい。
【0047】
負極活物質層64の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm以上400μm以下であり、好ましくは20μm以上300μm以下である。
【0048】
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から構成される多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、セラミック粒子等を含有する耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
【0049】
セパレータ70の厚みは特に限定されないが、例えば5μm以上50μm以下であり、好ましくは10μm以上30μm以下である。セパレータ70のガーレー試験法によって得られる透気度は特に限定されないが、好ましくは350秒/100cc以下である。
【0050】
非水電解液80は、非水溶媒と支持塩とを含有する。本実施形態においては、非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを所定量含有する。
【0051】
炭素数6以下のカルボン酸エステルは、非水電解液80の粘度を低減するように作用する。上述のように炭素数6以下のカルボン酸エステルと、正極50の導電材としてのCNTとを組合わせることにより、リチウムイオン二次電池100の出力を顕著に高めることができ、加えて、リチウムイオン二次電池100に大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性を顕著に高めることができる。
【0052】
フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルの例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ジフルオロ酢酸メチル、トリフルオロ酢酸エチル、酢酸ジフルオロメチル、酢酸トリフルオロエチル、酢酸ビニル等の酢酸エステル;プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ビニル等のプロピオン酸エステル;ブタン酸メチル、ブタン酸エチル等のブタン酸エステル等が挙げられる。
【0053】
CNTの中空部に入りやすいことから、当該カルボン酸エステルの炭素数は、好ましくは4以下であり、より好ましくは3以下である。また、カルボン酸エステルは、フッ素原子で置換されていないことが好ましい。カルボン酸エステルとして特に好ましくは、酢酸メチルである。
【0054】
非水溶媒中のカルボン酸エステルの含有量が少な過ぎると、出力向上効果が不十分となる。そのため、非水溶媒中のカルボン酸エステルの含有量は、2体積%以上であり、好ましくは3体積%以上であり、より好ましくは5体積%以上である。一方、非水溶媒中のカルボン酸エステルの含有量が多過ぎると、リチウムイオン二次電池100に大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性向上効果が不十分となる。そのため、非水溶媒中のカルボン酸エステルの含有量は、9体積%以下であり、好ましくは8.5体積%以下であり、より好ましくは8体積%以下であり、さらに好ましくは7体積%以下である。
【0055】
非水溶媒は、カルボン酸エステル以外の有機溶媒を含む。当該有機溶媒の例としては、カーボネート類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等が挙げられ、なかでも、カーボネート類が好ましい。カーボネート類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような有機溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0056】
非水電解液80は、支持塩(言い換えると、電解質塩)を含有し得る。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
【0057】
なお、非水電解液80は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、オキサラト錯体等の被膜形成剤;ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;等の各種添加剤を含んでいてもよい。
【0058】
リチウムイオン二次電池100は、出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れる。よって、リチウムイオン二次電池100は、出力および耐久性が高い。リチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(BEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。また、リチウムイオン二次電池100は、小型電力貯蔵装置等の蓄電池として使用することができる。ここで、HEVの駆動用電源には、出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れることが望まれている。また、リチウムイオン二次電池100は、狭いSOC範囲において大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性に特に優れる。よって、リチウムイオン二次電池100の特に好適な用途は、HEVの駆動用電源である。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
【0059】
以上、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体(すなわち、複数の正極と、複数の負極とが交互に積層された電極体)を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池、ラミネートケース型リチウムイオン二次電池等として構成することもできる。
【0060】
本実施形態に係る二次電池は、公知方法に従ってリチウムイオン二次電池以外の非水電解液二次電池として構成することができる。
【0061】
以下、本発明に関する実施例を詳細に説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
【0062】
〔実施例1~4および比較例1~5〕
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3と、導電材と、バインダとしてのPVdFとを、活物質:導電材:PVdF=97.5:1.5:1.0の質量比で混合した。導電材として、実施例1~4および比較例1,2では、MWCNT(平均直径15nm、平均長さ0.5μm)を用いた。比較例3~5では、アセチレンブラック(AB:平均粒子径35nm、平均アグリゲート径1μm)を用いた。
【0063】
これにN-メチル-2-ピロリドンを適量加えて、正極スラリーを調製した。正極スラリーを、正極集電体としての厚み12μmのアルミニウム箔の両面に塗布した。このとき、リード接続部として、アルミニウム箔上に、正極スラリー未塗工部を設けた。また、正極スラリーの塗布量を、形成される正極活物質層の目付量が、両面の合計で11mg/cmとなるように調整した。
【0064】
塗布したスラリーを乾燥して正極活物質層を形成した。得られたシートに対してローラーを用いてプレス処理を行って、正極活物質層の空隙率を40体積%に調整した。なお、正極活物質層の空隙率は、水銀ポロシメーターにより測定した。これを所定の寸法に裁断して、正極集電体の両面に正極活物質層が形成された正極を得た。
【0065】
炭素系負極活物質としての黒鉛と、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC-Na)と、スチレンブタジエンラバー(SBR)のディスパージョンとを、固形分の質量比として黒鉛:CMC-Na:CMC=98:1:1で混合した。さらにイオン交換水を適量加えて、負極スラリーを調製した。負極スラリーを、負極集電体としての厚み8μmの銅箔の両面に塗布した。このとき、リード接続部として、銅箔上に、負極スラリー未塗工部を設けた。
【0066】
塗布したペーストを乾燥して負極活物質層を形成した。得られたシートに対してローラーを用いてプレス処理を行った後、所定の寸法に裁断して、負極集電体の両面に負極活物質層が形成された負極を得た。負極活物質層の充填密度は、1.20g/cmであった。
【0067】
上記作製した正極および負極のそれぞれに、リードを取り付けた。単層のポリプロピレン製のセパレータを用意した。正極と、負極とをセパレータを介して交互に1枚ずつ積層して、積層型電極体を作製した。
【0068】
エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、酢酸メチルとを、25:35:40-x:xの体積比で含む混合溶媒を用意した。この混合溶媒に、ビニレンカーボネートを1質量%の濃度で溶解させ、リチウムビス(オキサレート)ボレートを0.8質量%の濃度で溶解させ、支持塩としてのLiPFを1.15mol/Lの濃度で溶解させた。これにより、非水電解液を得た。
【0069】
上記作製した積層型電極体と非水電解液とを、角型の電池ケースに収容し、封止して、角型の評価用リチウムイオン二次電池を得た。なお、非水電解液の注入量は、9.0g/Ahとした。
【0070】
<出力評価-出力抵抗測定>
各評価用リチウムイオン二次電池を、定電流定電圧(CC-CV)充電によって、SOC(State of charge)50%に調製した後、25℃の環境下に置いた。40Cの電流値で10秒間放電を行い、このときの電圧上昇量ΔVを取得した。この電圧上昇量ΔVと電流値とを用いて、各評価用二次電池の出力抵抗値を算出した。結果を表1に示す。
【0071】
<ハイレートサイクル特性評価>
各評価用リチウムイオン二次電池を、25℃の環境下に置き、充電電圧4.15V、充電電流0.5CでのCC-CV充電を3時間行った。その後、放電電流0.5Cで、2.5Vまで定電流(CC)放電した。このときの放電容量を測定して、初期容量とした。
【0072】
次に、各評価用リチウムイオン二次電池を、75℃の環境下に置いた。各評価用リチウムイオン二次電池をSOC40%まで充電し、12Cで1分間の定電流充電および12Cで1分間の定電流放電を1サイクルとする充放電を25サイクル行った。その後、各評価用リチウムイオン二次電池をSOC0%まで放電した。
【0073】
SOC40%まで充電、上記の充放電を25サイクル、およびSOC0%まで放電の操作を400回繰り返した。その後、初期容量と同様にして充放電サイクル後の放電容量を測定した。(充放電サイクル後の放電容量/初期容量)×100より、容量維持率(%)を算出した。結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
表1の結果が示すように、正極の導電材としてCNTを用い、かつ非水電解液の非水溶媒として酢酸メチルを2~9体積%の範囲内で用いる実施例1~4では、低い出力抵抗と、大電流で充放電を繰り返した後の高い容量とを両立することができた。すなわち、実施例1~4では、高い出力特性、および大電流で充放電を繰り返した際の高い容量劣化耐性の両方を得ることができた。
【0076】
特に、比較例3~5は、非水電解液二次電池の正極の導電材として一般的であるアセチレンブラックを用いた従来技術の例である。比較例3~5と実施例1~4の比較より、実施例1~4で得られた出力特性向上効果および大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性向上効果は、顕著に高いことがわかる。一方、比較例1の結果より、酢酸メチルを用いずに単にCNTを使用したのみでは、出力特性の向上が不十分であることがわかる。
【0077】
〔実施例5~7および比較例6~10〕
非水溶媒の酢酸メチルの代わりにプロピオン酸メチルを用いた以外は、上記と同様にして角型の評価用リチウムイオン二次電池を得た。得られた評価用リチウム二次電池に対して、上記と同様にして出力特性評価およびハイレートサイクル特性評価を行った。結果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】
表2の結果が示すように、酢酸メチルの代わりにプロピオン酸メチルを用いた場合でも、表1と同様の結果が得られた。このことから、分子サイズがある程度小さいカルボン酸エステルであれば、出力特性向上効果および大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性向上効果が得られることがわかる。よって、ここに開示される非水電解液二次電池によれば、出力特性と、大電流で充放電を繰り返した際の容量劣化耐性との両方に優れることがわかる。
【0080】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0081】
すなわち、ここに開示される非水電解液二次電池は、以下の項[1]~[5]である。
[1]正極と、
負極と、
非水電解液と、
を備える非水電解液二次電池であって、
前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体に支持された正極活物質層とを備え、
前記正極活物質層は、正極活物質と、カーボンナノチューブとを含有し、
前記非水電解液は、非水溶媒と、支持塩とを含み、
前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを2~9体積%含有する、
非水電解液二次電池。
[2]前記カーボンナノチューブが、多層カーボンナノチューブである、項[1]に記載の非水電解液二次電池。
[3]前記カルボン酸エステルの炭素数が、4以下である、項[1]または[2]に記載の非水電解液二次電池。
[4]前記非水溶媒は、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数6以下のカルボン酸エステルを3~8体積%含有する、項[1]~[3]のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
[5]ハイブリッド車の車両駆動電源用である、項[1]~[4]のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
【符号の説明】
【0082】
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
80 非水電解液
100 リチウムイオン二次電池
図1
図2