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特開2024-41556情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041556
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240319BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
B65G1/137 G
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146433
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 彩代
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022BB01
3F022LL07
3F022MM13
3F022QQ17
3F522AA02
3F522BB25
3F522BB35
3F522CC01
3F522DD04
3F522DD05
3F522LL25
(57)【要約】
【課題】効果的にアイテムをピッキングすることができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、情報処理装置は、第1のインターフェースと、第2のインターフェースと、プロセッサと、を備える。第1のインターフェースは、アイテムを格納するケースを棚から取得して搬送するケース搬送装置とデータを送受信する。第2のインターフェースは、前記棚を搬送する棚搬送装置とデータを送受信する。プロセッサは、前記アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、前記ケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当て、前記オーダリストに基づいて、前記棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムを格納するケースを棚から取得して搬送するケース搬送装置とデータを送受信する第1のインターフェースと、
前記棚を搬送する棚搬送装置とデータを送受信する第2のインターフェースと、
前記アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、前記ケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当て、
前記オーダリストに基づいて、前記棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる、
プロセッサと、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記オーダリストから同一のピッキングステーションで処理される複数のオーダを抽出し、
前記ケース搬送装置に、抽出された前記オーダの前記アイテムを格納する前記ケースを前記ピッキングステーションへ搬送する搬送作業を割り当て、
残りの前記オーダリストに基づいて、前記棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記棚の状態を示す棚管理リストと、前記ケースの状態を示すケース管理リストと、を格納するメモリを備え、
前記プロセッサは、前記棚管理リスト及び前記ケース管理リストに基づいて、前記オーダリストから、同一のピッキングステーションで処理される現時点で処理可能な複数のオーダを抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、ピッキングが完了した前記ケース搬送装置に、前記ケース搬送装置に格納されている前記ケースを棚へ返却する返却作業を割り当てる、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記オーダリストから同一のピッキングステーションで処理される複数のオーダを抽出し、
前記ケース搬送装置に、抽出された前記オーダのアイテムを格納するケースを空きがある棚に格納する格納作業を割り当て、
前記棚搬送装置に、抽出された前記オーダのアイテムを格納するケースを格納している前記棚を前記ピッキングステーションへ搬送する搬送作業を割り当てる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記オーダリストから、同一の棚に格納されている互いに異なるアイテムをピッキングする第1のオーダと第2のオーダとを抽出し、
前記第2のオーダと同一のピッキングステーションで処理される複数のオーダを抽出し、
前記ケース搬送装置に、抽出された複数の前記オーダ及び前記第2のオーダのアイテムを格納するケースを空きがある棚に格納する格納作業を割り当てる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記棚の状態を示す棚管理リストと、前記ケースの状態を示すケース管理リストと、を格納するメモリを備え、
前記プロセッサは、前記棚管理リスト及び前記ケース管理リストに基づいて、前記オーダリストから同一のピッキングステーションで処理される現時点で処理可能な複数のオーダと現時点で処理可能な前記第1のオーダ及び第2のオーダとを抽出する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ケース搬送装置に、ピッキングが完了した前記棚からケースを取り出す取出作業を割り当て、
前記ケース搬送装置に、取り出された前記ケースを返却する返却作業を割り当てる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、アイテムを格納するケースを棚から取得して搬送するケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当て、
前記オーダリストに基づいて、前記棚を搬送する棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる、
情報処理方法。
【請求項10】
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、アイテムを格納するケースを棚から取得して搬送するケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当てる機能と、
前記オーダリストに基づいて、前記棚を搬送する棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項11】
ケース搬送装置と情報処理装置とを備えるシステムであって、
前記ケース搬送装置は、
アイテムを格納するケースから棚を取得する把持機構と、
前記把持機構を移動する移動機構と、
から構成され、
前記情報処理装置は、
前記ケース搬送装置とデータを送受信する第1のインターフェースと、
前記棚を搬送する棚搬送装置とデータを送受信する第2のインターフェースと、
前記アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、前記ケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当て、
前記オーダリストに基づいて、前記棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる、
プロセッサと、
を備える
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動搬送装置を用いてアイテムを格納した棚をピッキングステーションに搬送するシステムが提供されている。ピッキングステーションでは、オペレータ又はロボットが自動搬送装置によって搬送された棚からアイテムをピッキングして所定のケースなどへ投入する。
【0003】
複数のピッキングステーションが存在する場合、システムは、同じ棚が格納するアイテムを異なるピッキングステーションにおいてピッキングすることがある。そのような場合、システムは、棚を順番にピッキングステーションに搬送するため、ピッキングステーションにて待ち時間が発生することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6970831号公報
【特許文献2】特許第6736788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、効果的にアイテムをピッキングすることができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、情報処理装置は、第1のインターフェースと、第2のインターフェースと、プロセッサと、を備える。第1のインターフェースは、アイテムを格納するケースを棚から取得して搬送するケース搬送装置とデータを送受信する。第2のインターフェースは、前記棚を搬送する棚搬送装置とデータを送受信する。プロセッサは、前記アイテムをピッキングするオーダから構成されるオーダリストに基づいて、前記ケース搬送装置に、前記アイテムを前記ケースからピッキングするピッキングステーションへ前記ケースを搬送する搬送作業を割り当て、前記オーダリストに基づいて、前記棚搬送装置に、前記ピッキングステーションへ前記棚を搬送する搬送作業を割り当てる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係るピッキングシステムの構成例を概略的に示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る棚の構成例を概略的に示す図である。
図3図3は、第1の実施形態に係るピッキングシステムの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、第1の実施形態に係るWCSの構成例を示すブロック図である。
図5図5は、第1の実施形態に係るケース搬送AGVの側面図である。
図6図6は、第1の実施形態に係るケース搬送AGVの構成例を示すブロック図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る棚搬送AGVの構成例を示すブロック図である。
図8図8は、第1の実施形態に係るオーダリストの構成例を示す図である。
図9図9は、第1の実施形態に係るケース管理リストの構成例を示す図である。
図10図10は、第1の実施形態に係る棚管理リストの構成例を示す図である。
図11図11は、第1の実施形態に係る更新後のケース管理リストの構成例を示す図である。
図12図12は、第1の実施形態に係る更新後の棚管理リストの構成例を示す図である。
図13図13は、第1の実施形態に係る更新後のオーダリストの構成例を示す図である。
図14図14は、第1の実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
図15図15は、第1の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図16図16は、第1の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図17図17は、第1の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図18図18は、第1の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図19図19は、第1の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図20図20は、第2の実施形態に係るケース管理リストの構成例を示す図である。
図21図21は、第2の実施形態に係る棚管理リストの構成例を示す図である。
図22図22は、第2の実施形態に係るオーダリストの構成例を示す図である。
図23図23は、第2の実施形態に係るケース管理リストの構成例を示す図である。
図24図24は、第2の実施形態に係る棚管理リストの構成例を示す図である。
図25図25は、第2の実施形態に係るオーダリストの構成例を示す図である。
図26図26は、第2の実施形態に係るピッキングシステムの動作例を示す図である。
図27図27は、第2の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
図28図28は、第2の実施形態に係るWCSの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係るピッキングシステムは、物流システムなどにおいてアイテムを格納しているケースからアイテムをピッキングする。ケースは、棚に格納されている。ピッキングシステムは、ケース搬送AGV(automated guided vehicle)を用いてケースを棚からピッキングステーションに搬送する。また、ピッキングシステムは、棚搬送AGVを用いて棚をピッキングステーションに搬送する。
【0009】
ピッキングシステムは、ピッキングステーションにおいてケースからアイテムをピッキングし、所定のケースなどに当該アイテムを投入する。ピッキングシステムは、オペレータ又はロボットにケースからアイテムをピッキングさせ、所定のケースなどに投入させる。
たとえば、ピッキングシステムは、物流センタ又は倉庫などで用いられる。
【0010】
図1は、実施形態に係るピッキングシステム100の構成例を示す図である。
図1に示すように、ピッキングシステム100は、棚1乃至4、ピッキングステーションP(P1乃至P4)、ケース搬送AGV6、棚搬送AGV7、ピッキングロボット111、及び表示装置112などを備える。ここでは、ピッキングシステム100は、複数の棚を代表して棚1乃至4を備えるものとする。
【0011】
ピッキングステーションP1乃至P4は、ケース搬送AGV6が搬送するケース、又は、棚搬送AGV7が搬送する棚1乃至4などが格納するケースからアイテムをピッキングする。
【0012】
ピッキングステーションP1乃至P4には、ピッキングロボット111及び表示装置112がそれぞれ設置される。ピッキングシステム100は、各ピッキングステーションP1乃至P4において、ピッキングロボット111を稼働しピッキングロボット111によりアイテムをピッキングすることができる。また、ピッキングシステム100は、ピッキングロボット111の稼働を停止して係員113を配置し係員113にアイテムをピッキングさせることもできる。係員113は、表示装置112に表示されるアイテム処理スケジュール等を目視確認してアイテムを処理することができる。なお、表示装置112は、係員113に割り当てられた無線通信端末であってもよい。
【0013】
また、ピッキングステーションP1乃至P4に表示装置112を設置し、一部のピッキングステーションにピッキングロボット111を設置するようにしてもよい。この場合、ピッキングロボット111が設置されていないピッキングステーションは、係員113用のピッキングステーションとして利用される。なお、ピッキングロボット111が設置されているピッキングステーションは、ピッキングロボット111用及び係員113用の何れかのピッキングステーションとしても利用可能である。
【0014】
なお、ピッキングシステム100は、複数のカメラを備えてもよい。また、複数のカメラのうちの1又は数台を固定式カメラとし、残りを移動式カメラとしてもよい。固定式カメラは、例えば天井、壁面、及びピッキングステーションP1乃至P4に対する上面と側面等に固定されたカメラであり、倉庫全体及び倉庫内で処理されるアイテムを撮影し、撮影データをリアルタイムに出力する。撮影データは、撮影日時データ(撮影時刻含む)及び撮影画像データを含む。撮影画像データは、静止画データ及び動画データである。また、固定式カメラは、上位装置などからの撮影制御信号に基づき上下左右に回動してもよい。固定式カメラが、上下左右に回動することにより、広範囲に倉庫内を監視することができる。
【0015】
ケース搬送AGV6(ケース搬送装置)は、棚1乃至4などが格納するケースを積載して搬送する自動搬送装置である。ケース搬送AGV6は、アイテムを格納するケースを棚1乃至4などから取得する。ケース搬送AGV6は、ケースを取得すると、ピッキングステーションPに移動する。
ケース搬送AGV6については、後に詳述する。
【0016】
棚搬送AGV7(棚搬送装置)は、棚1乃至4などを積載して搬送する自動搬送装置である。棚搬送AGV7は、指定された積み込み位置へ向かって走行し、指定された積み込み位置の棚1乃至4の1つを積載する。棚搬送AGV7は、棚1乃至4の1つを積載すると、ピッキングステーションPに移動する。
棚搬送AGV7については、後に詳述する。
次に、棚1乃至4について説明する。
図2は、棚1乃至4の構成例を概略的に示す。
棚1乃至4は、アイテムを格納するケースを格納する。たとえば、棚1乃至4は、複数の棚段から構成される。ここでは、棚1乃至4は、4つの棚段から構成される。
【0017】
棚1乃至4の各棚段には、アイテムを格納するケースが格納されている。図2が示すように、棚1は、下から順にケース1-1、ケース1-2、ケース1-3及びケース1-4を格納する。また、棚2は、下から順にケース2-1、ケース2-2、ケース2-3及びケース2-4を格納する。また、棚3は、下から順にケース3-1、ケース3-2、ケース3-3及びケース3-4を格納する。また、棚4は、下から順にケース4-1、ケース4-2、ケース4-3及びケース4-4を格納する。
【0018】
また、棚1乃至4は、四本の支柱で直立する。棚1乃至4の棚下の高さは(床面から棚底までの高さ)、棚搬送AGV7の高さよりも高い。これにより、棚搬送AGV7は、棚1乃至4の棚下に潜り込むことができる。棚下に潜り込んだ棚搬送AGV7は、プッシャーにより床面から支柱の先端が数センチ離れる程度に棚1乃至4を持ち上げて、棚1乃至4を持ち上げた状態で走行する。このようにして棚搬送AGV7は、棚1乃至4を搬送する。
【0019】
また、棚1乃至4には、固定式カメラ又は移動式カメラ等で読み取り可能な棚識別情報が貼り付けられていてもよい。アイテムにも、固定式カメラ又は移動式カメラ等で読み取り可能なアイテム識別情報が貼り付けられていてもよい。例えば、棚識別情報及びアイテム識別情報は、バーコードや二次元コードである。なお、ピッキングシステムは、固定式カメラ又は移動式カメラとは別に、これら棚識別情報及びアイテム識別情報を読み取る複数のリーダを備えてもよい。
【0020】
次に、ピッキングシステム100の制御系について説明する。
図3は、実施形態に係るピッキングシステム100の制御系の構成例を示すブロック図である。図3が示すように、ピッキングシステム100は、上位装置5、ケース搬送AGV6、棚搬送AGV7、WCS10、コントローラ20及びコントローラ30などを備える。
【0021】
WCS10は、上位装置5、コントローラ20及びコントローラ30に接続する。コントローラ20は、ケース搬送AGV6に接続する。コントローラ30は、棚搬送AGV7に接続する。
ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7については、前述の通りである。
【0022】
上位装置5は、1つ又は複数のコンピュータで実現可能である。上位装置5は、外部装置などから、ピッキングするアイテムを示すオーダから構成されるオーダリストを取得する。上位装置5は、オーダリストをWCS10に送信する。なお、上位装置5は、外部装置からのオーダリストを編集した後にWCS10に送信してもよい。たとえば、上位装置5は、倉庫運用管理システム(WES(Warehouse Execution System))である。
【0023】
WCS10(Warehouse Control System)(情報処理装置)は、倉庫制御システムと呼ばれ、1つ又は複数のコンピュータで実現可能である。WCS10は、上位装置5からのオーダリストなどに基づいてケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7などを制御する。WCS10については、後に詳述する。
【0024】
コントローラ20は、WCS10からの制御に従ってケース搬送AGV6を制御する。たとえば、コントローラ20は、ケース搬送AGV6の移動、ケースの取得及びケースの開放などを制御する。
コントローラ30は、WCS10からの制御に従って棚搬送AGV7を制御する。たとえば、コントローラ30は、棚搬送AGV7の移動及び棚1乃至4の持ち上げなどを制御する。
【0025】
次に、WCS10について説明する。
図4は、WCS10の構成例を示すブロック図である。図4が示すように、WCS10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、操作部15、表示部16、通信インターフェース17、ケース搬送AGVインターフェース18及び棚搬送AGVインターフェース19などを備える。
【0026】
プロセッサ11と、ROM12、RAM13、NVM14、操作部15、表示部16、通信インターフェース17、ケース搬送AGVインターフェース18及び棚搬送AGVインターフェース19と、は、データバスなどを介して互いに接続する。
なお、WCS10は、図4が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、WCS10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0027】
プロセッサ11は、WCS10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0028】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0029】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、WCS10の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0030】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0031】
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。たとえば、NVM14は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、WCS10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0032】
NVM14は、アイテムを格納するケースの保管状態を示すケース管理リストと、棚1乃至4などの保管状態を示す棚管理リストと、を格納する。ケース管理リスト及び棚管理リストについては、後に詳述する。
【0033】
操作部15は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部15は、入力された操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。たとえば、操作部15は、マウス、キーボード又はタッチパネルなどから構成される。
【0034】
表示部16は、プロセッサ11からの画像データを表示する。たとえば、表示部16は、液晶モニタから構成される。なお、操作部15がタッチパネルから構成される場合、表示部16は、操作部15としてのタッチパネルと一体的に形成されるものであってもよい。
【0035】
通信インターフェース17は、上位装置5などとデータを送受信するインターフェースである。たとえば、通信インターフェース17は、ネットワークなどを介して上位装置5に接続する。たとえば、通信インターフェース17は、有線又は無線のLAN(Local Area Network)接続をサポートする。
【0036】
ケース搬送AGVインターフェース18(第1のインターフェース)は、コントローラ20を通じて、ケース搬送AGV6とデータを送受信するインターフェースである。たとえば、ケース搬送AGVインターフェース18は、ネットワークなどを介してケース搬送AGV6に接続する。たとえば、ケース搬送AGVインターフェース18は、有線又は無線のLAN接続をサポートする。
【0037】
棚搬送AGVインターフェース19(第2のインターフェース)は、コントローラ30を通じて、ケース搬送AGV6とデータを送受信するインターフェースである。たとえば、棚搬送AGVインターフェース19は、ネットワークなどを介して棚搬送AGV7に接続する。たとえば、棚搬送AGVインターフェース19は、有線又は無線のLAN接続をサポートする。
【0038】
なお、通信インターフェース17、ケース搬送AGVインターフェース18及び棚搬送AGVインターフェース19(又はそれの一部)は、一体的に形成されるものであってもよい。
【0039】
次に、ケース搬送AGV6について説明する。
図5は、ケース搬送AGV6の側面図である。
【0040】
図5が示すように、ケース搬送AGV6は、ベース601を備える。ベース601は、ケース搬送AGV6全体を移動させる移動機構として機能する。ベース601は、後述するタイヤ60などを備える。なお、ベース601は、床面に貼付されているコードなどを読み取るカメラなどを備えるものであってもよい。
【0041】
また、ベース601には、上部に延びる部材602が形成されている。たとえば、部材602は、上方に伸びる2つの棒状の部材と当該部材間に渡って形成される棒状の部材とから構成される。即ち、部材602は、はしご状に形成されている。
【0042】
部材602には、複数の背面トレイ603が形成されている。ここでは、背面トレイ603は、部材602に5つ形成されている。背面トレイ603は、部材602から水平方向に延びる板状の部材である。背面トレイ603は、ケースを積載する。背面トレイ603は、1つのケースを積載する。
【0043】
部材602には、シャトル部604(把持機構)が形成されている。シャトル部604は、部材602に対して背面トレイ603と逆方向に形成されている。シャトル部604は、後述する駆動部66などにより部材602に沿って上下に移動可能である。
【0044】
シャトル部604は、前方(図5では、左側)にあるケースを把持する。シャトル部604は、把持されたケースを背面トレイ603の1つに積載する。
また、シャトル部604は、背面トレイ603の1つに積載されているケースを把持する。シャトル部604は、把持されたケースを前方で開放する。
シャトル部604は、棚1乃至4からケースを取得する。また、シャトル部604は、棚1乃至4へケースをセットする。
【0045】
シャトル部604は、カメラ605を備える。カメラ605は、前方を撮影するように設置されている。カメラ605は、コードなどを撮影する。カメラ605は、照明などを備えるものであってもよい。
【0046】
次に、ケース搬送AGV6の制御系について説明する。
図6は、ケース搬送AGV6の構成例を示すブロック図である。ケース搬送AGV6は、プロセッサ61、ROM62、RAM63、NVM64、通信部65、駆動部66、バッテリー68、充電機構69、タイヤ60、シャトル部604及びカメラ605などを備える。
【0047】
プロセッサ61は、ケース搬送AGV6全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ61は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ61は、内部メモリ、ROM62又はNVM64が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0048】
たとえば、プロセッサ61は、CPU(Central Processing Unit)である。なお、プロセッサ61は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウエアにより実現されてもよい。
【0049】
ROM62は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する。また、ROM62は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。RAM63は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM63は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0050】
NVM64は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、NVM64は、プロセッサ61が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ61での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0051】
通信部65は、コントローラ20などを通じてWCS10などとデータを送受信するインターフェースである。たとえば、通信部65は、無線LAN接続をサポートする。
【0052】
駆動部66は、タイヤ60を駆動する。駆動部66は、タイヤ60を回転させるモータ等であり、プロセッサ61から出力される駆動信号に基づきモータを回転又は停止する。モータの動力は、タイヤ60に伝達される。このようなモータからの動力により、ケース搬送AGV6は、目的位置へ移動する。
【0053】
また、駆動部66は、シャトル部604を駆動する。たとえば、駆動部66は、シャトル部604を上下方向に移動させる。また、駆動部66は、シャトル部604の把持動作を行わせる。駆動部66は、シャトル部604を駆動させるモータ等である。
【0054】
なお、駆動部66は、タイヤ60を駆動させるための機構とシャトル部604を駆動させるための機構とから構成されるものであってもよい。
【0055】
バッテリー68は、駆動部66等に必要な電力を供給する。充電機構69は、充電ステーションとバッテリー68とを接続する機構であり、バッテリー68は、充電機構69を介して充電ステーションなどから供給される電力により充電される。
【0056】
タイヤ60は、駆動部66からの動力によって回転する。ケース搬送AGV6は、タイヤ60の回転により、前進、後退又は方向転換などを行う。
【0057】
なお、ケース搬送AGV6は、図5及び図6が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、ケース搬送AGV6から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0058】
プロセッサ61は、加速、減速、停止、方向転換、及びシャトル部604の動作に必要な演算及び制御などの処理を行う。プロセッサ61は、WCS10などからの制御信号に基づき、ROM62又はNVM64等に記憶されたプログラムを実行することにより、駆動信号を生成し各部に出力する。
【0059】
プロセッサ61は、WCS10から送信される制御信号に応じた駆動信号を出力する。これにより、ケース搬送AGV6は、現在位置から所定の位置への移動、及び、ケースの把持、開放並びに積載などの動作を行う。
【0060】
プロセッサ61は、ケースの搬送に関して自身の状態を取得する。たとえば、ケース搬送AGV6の状態は、「アイドル」、「走行中(棚の置き場所へ)」、「ケースを取り出し中」、「一部取り出し完了」、「取り出し完了」、「走行中(ピッキングステーションへ)」、「ピッキング待ち中」、「ピッキング完了」、「走行中(ケースの返却棚へ)」、「返却棚へリリース中」、「一部ケース返却完了」、「ケース返却完了」、「アイドル」の順に変化する。
【0061】
なお、ケース搬送AGV6の状態は、ケースの積載数に応じて「走行中(棚の置き場所へ)」、「ケースを取り出し中」、「一部取り出し完了」、「返却棚へリリース中」「一部アイテム返却完了」を繰り返すものであってもよい。
【0062】
プロセッサ61は、通信部65を通じて、自身の状態を示す機器情報をWCS10に送信する。ここでは、プロセッサ61は、通信部65を通じてWCS10から機器情報のリクエストを受信すると、自身の機器情報を含むレスポンスをWCS10に送信する。
【0063】
次に、棚搬送AGV7について説明する。
図7は、実施形態に係る棚搬送AGV7の構成例を示すブロック図である。
棚搬送AGV7は、プロセッサ71、ROM72、RAM73、補助記憶デバイス74、通信インターフェース75、駆動部76、センサ77、バッテリー78、充電機構79及びタイヤ70などを備える。
【0064】
なお、棚搬送AGV7は、図7が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、棚搬送AGV7から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0065】
プロセッサ71は、棚搬送AGV7全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ71は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ71は、内部メモリ、ROM72又は補助記憶デバイス74が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0066】
たとえば、プロセッサ71は、CPUである。なお、プロセッサ71は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウエアにより実現されてもよい。
【0067】
プロセッサ71は、加速、減速、停止、方向転換及び棚搬送AGV7の積み降ろし等の動作に必要な演算及び制御などの処理を行う。プロセッサ71は、コントローラ20などからの制御信号に基づき、ROM72等に記憶されたプログラムを実行することにより、駆動信号を生成し各部に出力する。
【0068】
ROM72は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する。また、ROM72は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。RAM73は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM73は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0069】
補助記憶デバイス74は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であり、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス74は、プロセッサ71が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ71での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0070】
通信インターフェース75は、コントローラ30などを通じてWCS10などとデータを送受信するインターフェースである。たとえば、通信インターフェース75は、無線LAN接続をサポートする。
【0071】
駆動部76は、モータ等であり、プロセッサ71から出力される駆動信号に基づきモータを回転又は停止する。モータの動力は、タイヤ70に伝達され、操舵機構に伝達される。このようなモータからの動力により、棚搬送AGV7は、目的位置へ移動する。駆動部76は、棚搬送AGV7を搬送する搬送機構として機能する。
【0072】
また、棚搬送AGV7が棚1乃至4下に潜り込んだ状態で、駆動部76は、プロセッサ71から出力される駆動信号に基づきモータを回転(順回転)する。このモータからの動力によりプッシャーが上昇し棚1乃至4が持ち上げられる。また、棚搬送AGV7が目的位置に到達した後、駆動部76は、プロセッサ71から出力される駆動信号に基づきモータを回転(逆回転)する。このモータからの動力によりプッシャーが下降し棚1乃至4が床面に降ろされる。
【0073】
センサ77は、複数の反射センサである。各反射センサは、棚搬送AGV7の周囲に取り付けられる。各反射センサは、レーザ光を照射し、レーザ光を照射してからレーザ光が物体で反射して戻るまでの時間を検出し、検出された時間に基づき物体までの距離を検知し、検知信号をプロセッサ71へ通知する。プロセッサ71は、センサ77からの検知信号に基づき、棚搬送AGV7の走行を制御する制御信号を出力する。例えば、プロセッサ71は、センサ77からの検知信号に基づき、物体への衝突を回避する減速又は停止等の制御信号を出力する。なお、センサ77以外に、カメラを備え、カメラが、周辺を撮影し撮影画像をプロセッサ71へ出力してもよい。この場合、プロセッサ71は、撮影画像を解析し、物体への衝突を回避する減速又は停止等の制御信号を出力する。
【0074】
バッテリー78は、駆動部76等に必要な電力を供給する。充電機構79は、充電ステーションとバッテリー78とを接続する機構であり、バッテリー78は、充電機構79を介して充電ステーションなどから供給される電力により充電される。
【0075】
棚搬送AGV7のプロセッサ71は、WCS10から送信される制御信号に応じた駆動信号を出力する。これにより、棚搬送AGV7は、現在位置から所定の位置への移動、及び、棚1乃至4の持ち上げなどの動作を行う。
【0076】
プロセッサ71は、棚1乃至4などの搬送に関して自身の状態を取得する。たとえば、棚搬送AGV7の状態は、「アイドル」、「走行中(棚の置き場所へ)」、「棚の持ち上げ中」、「持ち上げ完了」、「走行中(ピッキングステーションへ)」、「ピッキング待ち中」、「ピッキング完了」、「走行中(棚の返却位置へ)」、「棚のリリース中」、「アイドル」の順に変化する。
【0077】
プロセッサ71は、通信インターフェース75を通じて、自身の状態を示す機器情報をWCS10に送信する。ここでは、プロセッサ71は、通信インターフェース75を通じてWCS10から機器情報のリクエストを受信すると、自身の機器情報を含むレスポンスをWCS10に送信する。
【0078】
次に、WCS10が実現する機能について説明する。WCS10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0079】
まず、プロセッサ11は、オーダリストを取得する機能を有する。
たとえば、プロセッサ11は、通信インターフェース17を通じて、オーダリストを上位装置5から取得する。プロセッサ11は、上位装置5からプッシュ通知でオーダリストを取得するものであってもよい。また、プロセッサ11は、オーダリストのリクエストを上位装置5に送信するものであってもよい。
【0080】
図8は、オーダリストの構成例を示す。図8が示すように、オーダリストは、「オーダNo」、「アイテムNo」、「個数」、「棚No」及び「Sta.No」を対応付けた複数のオーダを格納する。
【0081】
「オーダNo」は、オーダを識別する識別子である。ここでは、「オーダNo」は、数字である。
【0082】
「アイテムNo」は、ピッキングされるアイテムを識別する識別子である。ここでは、「アイテムNo」は、数字である。
「個数」は、ピッキングされるアイテムの個数である。
【0083】
「棚No」は、棚1乃至4を識別する識別子である。ここでは、「棚No」は、数字である。また、「棚No」は、棚1乃至4の参照符号に対応してもよい。
【0084】
「Sta.No」は、当該アイテムをピッキングするピッキングステーションPを識別する識別子である。ここでは、「Sta.No」は、数字である。ここでは、「1」は、ピッキングステーションP1を示す。「2」は、ピッキングステーションP2を示す。「3」は、ピッキングステーションP3を示す。「4」は、ピッキングステーションP4を示す。
【0085】
また、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の機器情報を取得する機能を有する。
【0086】
プロセッサ11は、ケース搬送AGVインターフェース18を通じて、機器情報のリクエストをケース搬送AGV6に送信する。プロセッサ11は、ケース搬送AGVインターフェース18を通じて、機器情報を各ケース搬送AGV6から受信する。
【0087】
また、プロセッサ11は、棚搬送AGVインターフェース19を通じて、機器情報のリクエストを棚搬送AGV7に送信する。プロセッサ11は、棚搬送AGVインターフェース19を通じて、機器情報を各棚搬送AGV7から受信する。
【0088】
また、プロセッサ11は、オーダリストなどに基づいて、ケース搬送AGV6に対する搬送作業の割り当てを示す搬送作業計画を生成する機能を有する。
【0089】
機器情報を取得すると、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在するかを判定する。状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在すると判定すると、プロセッサ11は、ケース管理リストをNVM14から取得する。
【0090】
図9は、ケース管理リストの構成例を示す。図9が示すように、ケース管理リストは、「アイテムNo」、「棚No」、「保管位置」及び「保管状態」を対応付けたレコードを複数個格納する。
【0091】
「アイテムNo」は、棚1乃至4などに格納されているアイテムを識別する識別子である。
【0092】
「棚No」は、対応する「アイテムNo」が示すアイテムを格納している棚(棚1乃至4など)を識別する識別子である。
【0093】
「保管位置」は、当該アイテムを格納するケースの保管位置を示す。「保管位置」は、ケースが保管されている棚及び棚段を示す。たとえば、「1-2」は、棚1の二段目にケースが格納されていることを示す。
【0094】
「保管状態」は、アイテムを格納しているケースの状態を示す。ここでは、「保管状態」は、「保管中」、「待機中」又は「搬送中」の何れかを示す。
【0095】
「保管中」は、ケースが棚に保管されている状態を示す。また、「保管中」は、ケース搬送AGV6の搬送が予約されていないことを示す。即ち、「保管中」は、ケース搬送AGV6が搬送可能であることを示す。
【0096】
「待機中」は、ケースが棚に保管されているがケース搬送AGV6の搬送が予約されていることを示す。即ち、「待機中」は、他のケース搬送AGV6が搬送できないことを示す。
【0097】
「搬送中」は、ケース搬送AGV6がケースを搬送していることを示す。即ち、「搬送中」は、他のケース搬送AGV6が搬送できないことを示す。
【0098】
ケース管理リストを取得すると、プロセッサ11は、棚管理リストをNVM14から取得する。
【0099】
図10は、棚管理リストの構成例を示す。図10が示すように、棚管理リストは、「棚No」、「棚置き場」及び「保管状態」を対応付けたレコードを複数個格納する。
【0100】
「棚No」は、ピッキングシステム100が備える棚を識別する識別子である。
「棚置き場」は、対応する「棚No」が示す棚が配置されている場所を示す。
【0101】
「保管状態」は、当該棚の状態を示す。ここでは、「保管状態」は、「保管中」、「待機中」又は「搬送中」の何れかを示す。
【0102】
「保管中」は、「棚置き場」に棚が保管されている状態を示す。即ち、「保管中」は、棚搬送AGV7が搬送可能であることを示す。
【0103】
「待機中」は、「棚置き場」棚が保管されているが搬送が不可能であることを示す。たとえば、「待機中」は、ケース搬送AGV6によるケースを取り出し待ち又は返却待ちの状態である。即ち、「待機中」は、他の棚搬送AGV7が搬送できないことを示す。
【0104】
「搬送中」は、棚搬送AGV7が棚を搬送していることを示す。即ち、「搬送中」は、他の棚搬送AGV7が搬送できないことを示す。
【0105】
棚管理リストを取得すると、プロセッサ11は、ケース管理リスト及び棚管理リストを参照して、オーダリストから、同一のピッキングステーションで処理される現時点で処理可能なオーダを5つ抽出する。即ち、プロセッサ11は、何れも、ピッキングされるアイテムを格納するケースが「保管中」であり当該ケースを格納する棚が「保管中」である5つのオーダを抽出する。
【0106】
たとえば、プロセッサ11は、ピッキングステーションPごとに処理可能なオーダの個数をカウントする。カウントが5に達すると、プロセッサ11は、当該5つのオーダを抽出する。
【0107】
図8が示す例では、プロセッサ11は、ピッキングステーションP1で処理される5つのオーダ(斜線が示すオーダ)を抽出する。
【0108】
5つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、抽出された5つのオーダに基づいてケース管理リスト及び棚管理リストを更新する。
【0109】
プロセッサ11は、ケース管理リストにおいて、5つのオーダのアイテムを格納するケースの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。図9が示す例では、斜線が示すレコード(「アイテムNo」が「2」「3」「5」「9」及び「10」のレコード)の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0110】
図11は、更新後のケース管理リストを示す。図11が示すように、「アイテムNo」が「2」「3」「5」「9」及び「10」のレコードの「保管状態」は、「待機中」である。
【0111】
また、プロセッサ11は、棚管理リストにおいて、当該5つのケースを格納する棚の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。図10が示す例では、斜線が示すレコード(「棚No」が「1」「3」「4」「5」及び「6」のレコード)の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0112】
図12は、更新後の棚管理リストを示す。図12が示すように、「棚No」が「1」「3」「4」「5」及び「6」のレコードである「保管状態」は、「待機中」である。
【0113】
ケース管理リスト及び棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、抽出された5つのオーダのアイテムを格納しているケースを特定する。ケースを特定すると、プロセッサ11は、当該各ケースを棚から取り出してピッキングステーションPへ搬送する搬送作業を、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6に割り当てる。
【0114】
搬送作業をケース搬送AGV6に割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから5つのオーダを削除する。
【0115】
図13は、5つのオーダが削除されたオーダリストの例を示す。図13が示すように、オーダリストにおいて、ピッキングステーションP1で処理される5つのオーダ(図8において斜線が示すオーダ)が削除されている。
【0116】
プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が他に存在する場合、同様に当該ケース搬送AGV6に搬送作業を割り当てる。
【0117】
割り当てが完了すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対する搬送作業の割り当てを示す搬送作業計画を生成する。
【0118】
なお、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在しないと判定すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成しなくともよい。
【0119】
また、プロセッサ11は、オーダリスト(5つのオーダが削除された残りのオーダリスト)などに基づいて、棚搬送AGV7に対する搬送作業の割り当てを示す搬送作業計画を生成する機能を有する。
【0120】
まず、プロセッサ11は、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在するかを判定する。状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在すると判定すると、プロセッサ11は、ケース管理リスト及び棚管理リストをNVM14から取得する。
【0121】
ケース管理リスト及び棚管理リストを取得すると、プロセッサ11は、ケース管理リスト及び棚管理リストを参照して、オーダリストから、現時点で処理可能なオーダを1つ抽出する。即ち、プロセッサ11は、ピッキングされるアイテムを格納するケースが「保管中」であり当該ケースを格納する棚が「保管中」であるオーダを1つ抽出する。
【0122】
1つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、抽出された1つのオーダに基づいてケース管理リスト及び棚管理リストを更新する。
【0123】
プロセッサ11は、ケース管理リストにおいて、当該1つのオーダのアイテムを格納するケースの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
また、プロセッサ11は、棚管理リストにおいて、当該1つのケースを格納する棚の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0124】
ケース管理リスト及び棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、抽出された1つのオーダのアイテムを格納する棚(アイテムのケースを格納している棚)を特定する。棚を特定すると、プロセッサ11は、当該棚をピッキングステーションPへ搬送する搬送作業を、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7に割り当てる。
を棚搬送AGV7に搬送作業を割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから当該1つのオーダを削除する。
【0125】
プロセッサ11は、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が他に存在する場合、同様に当該棚搬送AGV7に搬送作業を割り当てる。
割り当てが完了すると、プロセッサ11は、棚搬送AGV7に対する搬送作業の割り当てを示す搬送作業計画を生成する。
【0126】
なお、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在しないと判定すると、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成しなくともよい。
【0127】
また、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対する返却作業の割り当てを示す返却作業計画を生成する機能を有する。
【0128】
まず、プロセッサ11は、状態が「ピッキング完了」(又は「一部ケース返却完了))であるケース搬送AGV6が存在するかを判定する。即ち、プロセッサ11は、ピッキングステーションPにおいてピッキングが完了したケース搬送AGV6が存在するかを判定する。
【0129】
状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在すると判定すると、プロセッサ11は、棚管理リストを取得する。棚管理リストを取得すると、プロセッサ11は、棚管理リストを参照して、ケース搬送AGV6が格納しているケースを返却する棚(返却棚)の「保管状態」を取得する。
【0130】
「保管状態」を取得すると、プロセッサ11は、少なくとも1つの返却棚の「保管状態」が「保管中」であるかを判定する。即ち、プロセッサ11は、少なくとも1つのケースを返却可能であるかを判定する。
【0131】
少なくとも1つの返却棚の「保管状態」が「保管中」であると判定すると、プロセッサ11は、棚管理リストを更新する。即ち、プロセッサ11は、返却棚の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0132】
棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、返却棚へのケースの返却作業をケース搬送AGV6に割り当てる。なお、「保管状態」が「保管中」である返却棚が複数存在する場合、プロセッサ11は、複数の返却作業をケース搬送AGV6に割り当てる。
【0133】
プロセッサ11は、状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が他に存在する場合、同様に当該ケース搬送AGV6に返却作業を割り当てる。
【0134】
割り当てが完了すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対する返却作業の割り当てを示す返却作業計画を生成する。
【0135】
「保管状態」が「保管中」である返却棚が存在しないと判定すると、プロセッサ11は、所定の一時待機場所への移動作業をケース搬送AGV6に割り当てる。
【0136】
なお、状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在しないと判定すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成しなくともよい。
【0137】
また、プロセッサ11は、他の状態のケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の作業計画を生成してもよい。たとえば、プロセッサ11は、状態が「ピッキング完了」である棚搬送AGV7に当該棚を返却する返却作業を割り当ててもよい。
【0138】
また、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の走行パスを生成する機能を有する。
【0139】
たとえば、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の搬送作業計画に基づいて、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6の走行パスを生成する。即ち、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の現在位置から棚を経由してピッキングステーションPまでの走行パスを生成する。
【0140】
また、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の搬送作業計画に基づいて、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7の走行パスを生成する。即ち、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の現在位置から棚を経由してピッキングステーションPまでの走行パスを生成する。
【0141】
また、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画に基づいて、状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6の走行パスを生成する。即ち、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の現在位置から返却棚までの走行パスを生成する。
【0142】
また、他の作業計画を生成した場合、プロセッサ11は、他の作業計画に基づいて、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の走行パスを生成してもよい。
【0143】
走行パスを生成すると、プロセッサ11は、走行パスをケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7に設定する。たとえば、プロセッサ11は、ケース搬送AGVインターフェース18を通じて、ケース搬送AGV6に、当該ケース搬送AGV6に対応する走行パスを設定する。また、プロセッサ11は、棚搬送AGVインターフェース19を通じて、棚搬送AGV7に、当該棚搬送AGV7に対応する走行パスを設定する。
【0144】
ここで、ケース搬送AGV6は、設定された走行パスに沿って移動し、割り当てられた作業(搬送作業、返却作業など)を処理する。同様に、ケース搬送AGV6は、設定された走行パスに沿って移動し、割り当てられた作業(搬送作業、返却作業など)を処理する。
【0145】
図14は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の動作例を示す。図14では、ピッキングステーションP1は、ケース4-1、4-2及び4-3を要求するものとする。また、ピッキングステーションP2は、ケース4-4を要求するものとする。
【0146】
図14が示す例では、ケース搬送AGV6は、ケース4-4を棚4から取り出す。ケース搬送AGV6は、ケース4-4をピッキングステーションP2に搬送する。なお、ケース搬送AGV6は、ピッキングステーションP2に搬送する他のケースを他の棚から取り出した後にピッキングステーションP2に移動してもよい。
【0147】
また、棚搬送AGV7は、ケース4-4が取り出された後の棚4を積載する。棚搬送AGV7は、棚4をピッキングステーションP1に搬送する。
【0148】
次に、WCS10の動作例について説明する。
まず、WCS10が走行パスを設定する動作例について説明する。
図15は、WCS10が走行パスを設定する動作例について説明するためのフローチャートである。
【0149】
まず、WCS10のプロセッサ11は、通信インターフェース17を通じてオーダリストを上位装置5から取得する(S1)。オーダリストを取得すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の機器情報を取得する(S2)。
【0150】
機器情報を取得すると、プロセッサ11は、搬送作業計画及び返却作業計画などを生成する(S3)。搬送作業計画及び返却作業計画などを生成すると、プロセッサ11は、搬送作業計画及び返却作業計画などに基づいて走行パスを生成する(S4)。
【0151】
走行パスを生成すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7に走行パスを設定する(S5)。
走行パスを設定すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0152】
次に、プロセッサ11が搬送作業計画及び返却作業計画などを生成する動作例(S3)について説明する。
【0153】
図16は、プロセッサ11が搬送作業計画及び返却作業計画などを生成する動作例(S3)について説明するためのフローチャートである。
【0154】
まず、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在するかを判定する(S11)。状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在すると判定すると(S11、YES)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成する(S12)。
【0155】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在しないと判定した場合(S11、NO)、又は、ケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成した場合(S12)、プロセッサ11は、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在するかを判定する(S13)。
【0156】
状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在すると判定すると(S13、YES)、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する(S14)。
【0157】
状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在しないと判定した場合(S13、NO)、又は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成した場合(S14)、プロセッサ11は、状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在するかを判定する(S15)。
【0158】
状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在すると判定すると(S15、YES)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する(S16)。
【0159】
状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在しないと判定した場合(S15、NO)、又は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成した場合(S16)、プロセッサ11は、他の作業計画を生成する(S17)。
他の作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0160】
次に、プロセッサ11がケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成する動作例(S12)について説明する。
【0161】
図17は、プロセッサ11がケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成する動作例(S12)について説明するためのフローチャートである。
【0162】
まず、プロセッサ11は、同一のピッキングステーションPで処理される5つのオーダをオーダリストから抽出する(S21)。5つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、ケース管理リスト及び棚管理リストを更新する(S22)。
【0163】
ケース管理リスト及び棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に5つのオーダのケースを搬送する搬送作業を割り当てる(S23)。ケース搬送AGV6に搬送作業を割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから5つのオーダを削除する(S24)。
【0164】
オーダリストから5つのオーダを削除すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成する(S25)。
ケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0165】
次に、プロセッサ11が棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する動作例(S14)について説明する。
【0166】
図18は、プロセッサ11が棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する動作例(S14)について説明するためのフローチャートである。
【0167】
まず、プロセッサ11は、1つのオーダをオーダリストから抽出する(S31)。1つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、棚管理リストを更新する(S32)。
【0168】
棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、棚搬送AGV7に、1つのオーダのアイテムを格納する棚を搬送する搬送作業を割り当てる(S33)。棚搬送AGV7に搬送作業を割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから1つのオーダを削除する(S34)。
【0169】
オーダリストから1つのオーダを削除すると、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する(S35)。
棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する
次に、プロセッサ11がケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する動作例(S16)について説明する。
【0170】
図19は、プロセッサ11がケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する動作例(S16)について説明するためのフローチャートである。
【0171】
まず、プロセッサ11は、棚管理リストを参照して、返却棚の「保管状態」を取得する(S41)。返却棚の「保管状態」を取得すると、プロセッサ11は、少なくとも1つの返却棚の状態が「保管中」であるかを判定する(S42)。
【0172】
少なくとも1つの返却棚の状態が「保管中」であると判定すると(S42、YES)、プロセッサ11は、棚管理リストを更新する(S43)。
【0173】
棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に、返却棚へのケースの返却作業を割り当てる(S44)。
【0174】
何れの返却棚の状態も「保管中」でないと判定すると(S42、NO)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に一時待機場所への移動作業を割り当てる(S45)。
【0175】
ケース搬送AGV6に返却作業を割り当てた場合(S44)、又は、ケース搬送AGV6に一時待機場所への移動作業を割り当てた場合(S45)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する(S46)。
ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する
なお、プロセッサ11は、ケースの返却先として、当該ケースが元々格納されていた棚以外の返却棚を設定するものであってもよい。
また、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6に5つ以下のオーダを割り当てるものであってもよい。
【0176】
以上のように構成されたピッキングシステムは、同一のピッキングステーションでアイテムをピッキングされる複数のケースを1つのケース搬送AGVに集める。ピッキングステーションは、当該ケース搬送AGVを当該ピッキングステーションに搬送してアイテムをピッキングする。
【0177】
その結果、ピッキングシステムは、同じ棚が格納するアイテムを異なるピッキングステーションにおいてピッキングする場合、ケース搬送AGVを用いて当該棚からケースを取り出してピッキングステーションに搬送する。また、ピッキングシステムは、ケースが取り出された後の棚を他のピッキングステーションに搬送する。そのため、ピッキングシステムは、同じ棚が格納するアイテムを異なるピッキングステーションにおいて同時にアイテムをピッキングすることができる。
【0178】
また、ピッキングシステムは、ピッキングステーションにて棚搬送AGVの入れ替わり回数を抑制することができる。
また、ピッキングシステムは、棚の積載重量を軽減することができる。その結果、ピッキングシステムは、棚搬送AGVの速度を上げることができる。
よって、ピッキングシステムは、効果的にアイテムをピッキングすることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係るピッキングシステムは、ケース搬送AGV6を用いて、空きがある棚へケースを格納する点で第1の実施形態に係るそれと異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0179】
図1は、第2の実施形態に係るピッキングシステム100’の構成例を示す。ピッキングシステム100’は、棚1乃至4、棚X、ピッキングステーションP(P1乃至P4)、ケース搬送AGV6、棚搬送AGV7、ピッキングロボット111、及び表示装置112などを備える。
【0180】
棚Xは、ケースを格納していない空の棚(空きがある棚)である。たとえば、棚Xは、ケースを格納していない4つの棚段を備える。
なお、棚Xは、ケースを格納可能な棚段(空きがある棚段)を有していればよく、ケースを格納していてもよい。
【0181】
ケース搬送AGV6のプロセッサ61は、ケースの搬送に関して自身の状態を取得する。
【0182】
ここでは、ケース搬送AGV6は、棚1乃至4からケースを取り出して棚Xに格納する。この場合、ケース搬送AGV6の状態は、「アイドル」、「走行中(棚の置き場所へ)」、「ケースを取り出し中」、「一部取り出し完了」、「取り出し完了」、「走行中(棚Xへ)」、「棚Xへリリース中」、「棚Xへリリース完了」、「アイドル」の順に変化する。
【0183】
また、ケース搬送AGV6は、棚Xからケースを取り出して返却棚へ返却する。この場合、ケース搬送AGV6の状態は、「アイドル」、「走行中(棚Xの置き場所へ)」、「返却ケースを取り出し中」、「返却ケース保持完了」、「走行中(ケースの返却棚へ)」、「返却棚へリリース中」、「一部ケース返却完了」、「アイドル」の順に変化する。
【0184】
その他における第2の実施形態に係るピッキングシステム100’の制御系の構成例は、第1の実施形態に係るピッキングシステム100と同様であるため説明を省略する。
【0185】
次に、WCS10が実現する機能について説明する。WCS10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0186】
第2の実施形態に係るWCS10は、第1の実施形態に係るそれが実現する機能に加えて以下の機能を実現する。
【0187】
まず、プロセッサ11は、オーダリストなどに基づいて、ケース搬送AGV6に対する、棚Xへのケースの格納作業の割り当てを示す格納作業計画を生成する機能を有する。
【0188】
プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、空の棚Xが存在するかを判定する。
【0189】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、空の棚Xが存在すると判定すると、プロセッサ11は、ケース管理リストをNVM14から取得する。
【0190】
図20は、ケース管理リストの構成例を示す。ケース管理リストは、第1の実施形態に係るそれと同様である。
【0191】
ケース管理リストを取得すると、プロセッサ11は、棚管理リストをNVM14から取得する。
【0192】
図21は、棚管理リストの構成例を示す。棚管理リストは、第1の実施形態に係るそれと同様である。
図21が示すように、棚管理リストは、棚Xの「棚置き場」及び「保管状態」を示す。
【0193】
棚管理リストを取得すると、プロセッサ11は、オーダリストから、同一の棚に格納されている互いに異なるアイテムをピッキングする2つのオーダ(オーダ(a)(第1のオーダ)及びオーダ(b)(第2のオーダ))を抽出する。プロセッサ11は、ケース管理リスト及び棚管理リストを参照して、現時点で処理可能な2つのオーダを抽出する。即ち、プロセッサ11は、何れも、ピッキングされるアイテムを格納するケースが「保管中」であり当該ケースを格納する棚が「保管中」である2つのオーダを抽出する。
【0194】
図22は、オーダリストの構成例を示す。オーダリストは、第1の実施形態に係るそれと同様である。
【0195】
図22が示す例では、プロセッサ11は、「棚No」が「1」であり「アイテムNo」が「7」であるオーダをオーダ(a)として抽出する。また、プロセッサ11は、「棚No」が「1」であり「アイテムNo」が「2」であるオーダをオーダ(b)として抽出する。
【0196】
オーダ(a)及びオーダ(b)では、「棚No」が同じであり、「アイテムNo」が互いに異なる。即ち、オーダ(a)及びオーダ(b)は、同一の棚に格納されている互いに異なるアイテムをピッキングする2つのオーダである。
【0197】
オーダ(a)及びオーダ(b)を抽出すると、プロセッサ11は、オーダ(b)と同一のピッキングステーションPで処理される現時点で処理可能な3つのオーダを抽出する。
図22が示す例では、「オーダNo」が「3」「4」及び「7」である3つのオーダ(斜線が示すオーダ)を抽出する。3つのオーダ及びオーダ(b)では、「Sta.No」がいずれも「1」で同じである。即ち、3つのオーダ及びオーダ(b)は、いずれもピッキングステーションP1で処理される。
【0198】
3つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、3つのオーダ及びオーダ(b)に基づいてケース管理リスト及び棚管理リストを更新する。
【0199】
プロセッサ11は、ケース管理リストにおいて、3つのオーダ及びオーダ(b)のアイテムを格納するケースの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。図20が示す例では、「アイテムNo」が「2」「3」「9」及び「10」であるレコードの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0200】
図23は、更新後のケース管理リストを示す。図23が示すように、「アイテムNo」が「2」「3」「9」及び「10」のレコードの「保管状態」は、「待機中」である。
【0201】
また、プロセッサ11は、棚管理リストにおいて、3つのオーダ及びオーダ(b)のアイテムのケースを格納する棚の「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。図21が示す例では、「棚No」が「1」「3」「4」及び「6」のレコードの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
【0202】
また、プロセッサ11は、棚Xの「保管状態」を「保管中」から「待機中」に変更する。
図24は、更新後の棚管理リストを示す。図24が示すように、「棚No」が「1」「3」「4」「6」及び「X」のレコードの「保管状態」は、「待機中」である。
【0203】
ケース管理リスト及び棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、3つのオーダ及びオーダ(b)のアイテムを格納するケースを棚から取り出して棚Xに格納する格納作業をケース搬送AGV6に割り当てる。
【0204】
格納作業をケース搬送AGV6に割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから3つのオーダ及びオーダ(b)を削除する。
【0205】
図25は、3つのオーダ及びオーダ(b)が削除されたオーダリストの例を示す。図25が示すように、オーダリストにおいて、3つのオーダ及びオーダ(b)(図22において斜線が示すオーダ)が削除されている。
【0206】
プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が他に存在する場合、同様に当該ケース搬送AGV6に格納作業を割り当てる。
【0207】
割り当てが完了すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対する格納作業の割り当てを示す格納作業計画を生成する。
【0208】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在せず、又は、空の棚Xが存在しないと判定すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の格納作業計画を生成しなくともよい。
【0209】
また、プロセッサ11は、オーダリストなどに基づいて、棚搬送AGV7に対する搬送作業を示す搬送作業計画を生成する機能を有する。
【0210】
ここでは、プロセッサ11は、ケースを格納している棚Xを含めて棚搬送AGV7に搬送作業を割り当てる。即ち、プロセッサ11は、棚搬送AGV7に、棚XをピッキングステーションPに搬送する搬送作業に割り当てる。
【0211】
搬送作業の割り当てに関するその他の動作については、第1の実施形態に係るそれと同様であるため説明を省略する。
【0212】
また、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対してケースの取出作業を割り当てる機能を有する。
【0213】
まず、プロセッサ11は、ピッキングが完了した棚Xが存在するかを判定する。ピッキングが完了した棚Xが存在するかを判定すると、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在するかを判定する。
【0214】
プロセッサ11は、状態が「ピッキング完了」であるケース搬送AGV6が存在すると判定すると、プロセッサ11は、ピッキングが完了した棚Xからケース(返却ケース)を取り出す取出作業をケース搬送AGV6に割り当てる。
【0215】
また、プロセッサ11は、返却ケースを格納するケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する機能を有する。
【0216】
プロセッサ11は、返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在するかを判定する。返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在すると判定すると、プロセッサ11は、返却ケースの返却作業をケース搬送AGV6に割り当てる。プロセッサ11は、第1の実施形態と同様に、ケースの返却作業をケース搬送AGV6に割り当てる。返却作業の割り当ては、第1の実施形態のそれと同様であるため説明を省略する。
【0217】
プロセッサ11は、返却ケースを格納するケース搬送AGV6が他に存在する場合、同様に当該ケース搬送AGV6に返却作業を割り当てる。
【0218】
割り当てが完了すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に対する返却作業の割り当てを示す返却作業計画を生成する。
【0219】
なお、返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在しないと判定すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成しなくともよい。
【0220】
次に、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の動作例について説明する。
図26は、ケース搬送AGV6及び棚搬送AGV7の動作例を示す。図26では、ピッキングステーションP1は、ケース4-1、4-2及び4-3を要求するものとする。また、ピッキングステーションP2は、ケース4-4を要求するものとする。
【0221】
図26が示す例では、ケース搬送AGV6は、ケース4-4を棚4から取り出す。ケース搬送AGV6は、取り出したケース4-4を棚Xに格納する。なお、ケース搬送AGV6は、ピッキングステーションP2に搬送する他のケースを他の棚から取り出して棚Xに格納してもよい。
【0222】
また、棚搬送AGV7は、ケース4-4が取り出された後の棚4を積載する。棚搬送AGV7は、棚4をピッキングステーションP1に搬送する。
また、他の棚搬送AGV7は、ケース4-4を格納する棚Xを積載する。棚搬送AGV7は、棚XをピッキングステーションP2に搬送する。
【0223】
次に、WCS10の動作例について説明する。
WCS10が走行パスを設定する動作例は、第1の実施形態に係るそれと同様であるため説明を省略する。
【0224】
次に、プロセッサ11が搬送作業計画及び返却作業計画などを生成する動作例(S3)について説明する。
【0225】
図27は、プロセッサ11が搬送作業計画及び返却作業計画などを生成する動作例(S3)について説明するためのフローチャートである。
【0226】
まず、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、空の棚Xが存在するかを判定する(S51)。状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、空の棚Xが存在すると判定すると(S51、YES)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の格納作業計画を生成する(S52)。
【0227】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在せず、又は、空の棚Xが存在しないと判定した場合(S51、NO)、又は、ケース搬送AGV6の格納作業計画を生成した場合(S52)、プロセッサ11は、状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在するかを判定する(S53)。
【0228】
状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在すると判定すると(S53、YES)、プロセッサ11は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する(S54)。
【0229】
状態が「アイドル」である棚搬送AGV7が存在しないと判定した場合(S53、NO)、又は、棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成した場合(S54)、プロセッサ11は、状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、ピッキングが完了した棚Xが存在するかを判定する(S55)。
【0230】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在し、かつ、ピッキングが完了した棚Xが存在すると判定する(S55、YES)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に取出作業を生成する(S56)。
【0231】
状態が「アイドル」であるケース搬送AGV6が存在せず、又は、ピッキングが完了した棚Xが存在しないと判定した場合(S55、NO)、又は、ケース搬送AGV6に取出作業を割り当てた場合(S56)、プロセッサ11は、返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在するかを判定する(S57)。
【0232】
返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在すると判定すると(S57、YES)、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する(S58)。
【0233】
返却ケースを格納するケース搬送AGV6が存在しないと判定した場合(S57、NO)、又は、ケース搬送AGV6の返却作業計画を生成した場合(S58)、プロセッサ11は、他の作業計画を生成する(S59)。
他の作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0234】
次に、プロセッサ11がケース搬送AGV6の格納作業計画を生成する動作例(S52)について説明する。
【0235】
図28は、プロセッサ11がケース搬送AGV6の搬送作業計画を生成する動作例(S52)について説明するためのフローチャートである。
【0236】
まず、プロセッサ11は、オーダリストから、同一の棚に格納されている互いに異なるアイテムをピッキングするオーダ(a)及びオーダ(b)を抽出する(S61)。オーダ(a)及びオーダ(b)を抽出すると、プロセッサ11は、オーダリストから、オーダ(b)と同一のピッキングステーションPで処理される3つのオーダを抽出する(S62)。
【0237】
3つのオーダを抽出すると、プロセッサ11は、3つのオーダ及びオーダ(b)に基づいて、ケース管理リスト及び棚管理リストを更新する(S63)。
【0238】
ケース管理リスト及び棚管理リストを更新すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6に、3つのオーダ及びオーダ(b)のアイテムを格納するケースを棚Xに格納する格納作業を割り当てる(S64)。
【0239】
ケース搬送AGV6に格納作業を割り当てると、プロセッサ11は、オーダリストから3つのオーダ及びオーダ(b)を削除する(S65)。
【0240】
オーダリストから3つのオーダ及びオーダ(b)を削除すると、プロセッサ11は、ケース搬送AGV6の格納作業計画を生成する(S66)。
ケース搬送AGV6の格納作業計画を生成すると、プロセッサ11は、動作を終了する。
【0241】
プロセッサ11が棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する動作例(S54)は、第1の実施形態に係るプロセッサ11が棚搬送AGV7の搬送作業計画を生成する動作例(S14)と同様であるため説明を省略する。
【0242】
また、プロセッサ11がケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する動作例(S58)は、プロセッサ11がケース搬送AGV6の返却作業計画を生成する動作例(S16)と同様であるため説明を省略する。
【0243】
なお、プロセッサ11は、3つ以下又は5つ以上のケースの取出作業をケース搬送AGV6に割り当ててもよい。プロセッサ11がケース搬送AGV6に割り当てる取出作業の個数は、特定の個数に限定されるものではない。
【0244】
また、ピッキングシステム100’は、ピッキングが完了した棚Xからケースを取り出さなくともよい。即ち、ピッキングシステム100’は、ケースを備える棚Xをそのまま用いるものであってもよい。
【0245】
以上のように構成されたピッキングシステムは、ケース搬送AGVを用いて空の棚に同一のピッキングステーションに搬送するケースを集める。ピッキングシステムは、棚搬送AGVを用いて当該棚をピッキングステーションに搬送する。その結果、ピッキングシステムは、ケース搬送AGVの移動距離を削減することができる。
【0246】
本実施形態に係るプログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記憶媒体に記憶された状態で譲渡されてもよい。記憶媒体は、非一時的な有形の媒体である。記憶媒体は、コンピュータ可読媒体である。記憶媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0247】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0248】
1…棚、1-1…ケース、1-2…ケース、1-3…ケース、1-4…ケース、2…棚、2-1…ケース、2-2…ケース、2-3…ケース、2-4…ケース、3…棚、3-1…ケース、3-2…ケース、3-3…ケース、3-4…ケース、4…棚、4-1…ケース、4-2…ケース、4-3…ケース、4-4…ケース、5…上位装置、6…ケース搬送AGV、7…棚搬送AGV、10…WCS、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…NVM、15…操作部、16…表示部、17…通信インターフェース、18…ケース搬送AGVインターフェース、19…棚搬送AGVインターフェース、20…コントローラ、30…コントローラ、60…タイヤ、61…プロセッサ、62…ROM、63…RAM、64…NVM、65…通信部、66…駆動部、68…バッテリー、69…充電機構、70…タイヤ、71…プロセッサ、72…ROM、73…RAM、74…補助記憶デバイス、75…通信インターフェース、76…駆動部、77…センサ、78…バッテリー、79…充電機構、100…ピッキングシステム、100’…ピッキングシステム、111…ピッキングロボット、112…表示装置、113…係員、601…ベース、602…部材、603…背面トレイ、604…シャトル部、605…カメラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図24
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図28