(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041604
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】広告出力装置、広告出力方法、及び広告出力プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240319BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146516
(22)【出願日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】515064009
【氏名又は名称】ソフトバンクロボティクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】池田 潤
(72)【発明者】
【氏名】和中 克久
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雅也
(72)【発明者】
【氏名】谷口 佑介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】本発明は、施設内の人物に対して高い販売促進効果を得ることが可能な広告表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る広告出力装置は、施設内を自律走行するための駆動部と、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知する物品検知部と、複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得する物品情報取得部と、施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部と、物品情報に基づいて、人物情報に対応した物品を選択する広告情報選択部と、広告情報選択部が選択した広告情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内を自律走行するための駆動部と、
自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知する物品検知部と、
前記複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得する物品情報取得部と、
施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部と、
前記物品情報に基づいて、前記人物情報に対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、
前記広告情報選択部が選択した広告情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする広告出力装置。
【請求項2】
施設内を自律走行するための駆動部と、
施設内における自己の位置情報を取得する位置情報取得部と、
施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部と、
前記位置情報に基づいて、前記人物情報に対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、
前記広告情報選択部が選択した広告情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする広告出力装置。
【請求項3】
施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部を更に有し、
前記広告情報選択部は、前記物品情報に基づいて、前記人物情報、並びに、前記気象情報、前記販売情報、及び前記催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する、
請求項1に記載の広告出力装置。
【請求項4】
施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部を更に有し、
前記広告情報選択部は、前記位置情報に基づいて、前記人物情報、並びに、前記気象情報、前記販売情報、及び前記催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する、
請求項2に記載の広告出力装置。
【請求項5】
施設内を自律走行するための駆動部と、
自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品のそれぞれに関する物品情報または、施設内における自己の位置情報を取得する第1情報取得部と、
気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つを取得する第2情報取得部と、
前記物品情報または前記位置情報に基づいて、前記気象情報、前記販売情報、及び前記催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、
前記広告情報選択部が選択した物品の広告情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする広告出力装置。
【請求項6】
施設内を自律走行しながら、物品の広告を出力する広告出力方法であって、
物品検知部が、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知し、
物品情報取得部が、前記複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得し、
人物情報取得部が、施設内の人物に関する人物情報を取得し、
広告情報選択部が、前記物品情報に基づいて、前記人物情報に対応した広告情報を選択し、
出力部が、前記広告情報選択部が選択した広告情報を出力する、
ことを特徴とする広告出力方法。
【請求項7】
施設内を自律走行しながら、物品の広告を出力する広告出力プログラムであって、
プロセッサに、
自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知し、
前記複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得し、
施設内の人物に関する人物情報を取得し、
前記物品情報に基づいて、前記人物情報に対応した物品を選択し、
選択した物品の広告情報を出力する、
各ステップを実行させることを特徴とする広告出力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告出力装置、広告出力方法、及び広告出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでに、店舗等内に陳列された商品のCMを表示する移動可能なロボットが知られている(例えば、特許文献1)。従来のロボットは、空間内の所定場所に移動したときに当該所定場所の近傍の商品の商品情報をサーバからダウンロード、あるいは予め格納した媒体から読み出す、あるいは商品に貼付されたICタグまたは商品の近傍に配置されたICタグから読み出す手段と、ダウンロードあるいは読み出した近傍の商品の商品情報をもとに、当該商品のCMをサーバからダウンロードあるいは予め格納した媒体から読み出す手段と、ダウンロードあるいは読み出したCMを表示する表示装置あるいは音声を発声する発声器と、を備えたことを特徴としている。
【0003】
従来のロボットは、ロボットが店舗等内の所定場所に移動したときに当該所定場所の近傍の商品のCMを表示、発声すると共にアームで該当商品を指し示すことにより、CMと商品の関係を判り易く提示して販売を効率的に促進することができるというものである。
【0004】
しかしながら、従来のロボットは、店舗に入店している客がどのような客層であるかといった情報とは無関係に商品のCMを表示等しているため、広告の効果が必ずしも高くないといった問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、施設内の人物に対して高い販売促進効果を得ることが可能な広告表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置は、施設内を自律走行するための駆動部と、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知する物品検知部と、複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得する物品情報取得部と、施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部と、物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、広告情報選択部が選択した広告情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置は、施設内を自律走行するための駆動部と、施設内における自己の位置情報を取得する位置情報取得部と、施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部と、位置情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、広告情報選択部が選択した広告情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
【0009】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置において、施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部を更に有し、広告情報選択部は、物品情報に基づいて、人物情報、並びに、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択してよい。
【0010】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置において、施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部を更に有し、広告情報選択部は、位置情報に基づいて、人物情報、並びに、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択してよい。
【0011】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置は、施設内を自律走行するための駆動部と、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品のそれぞれに関する物品情報または、施設内における自己の位置情報を取得する第1情報取得部と、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つを取得する第2情報取得部と、物品情報または位置情報に基づいて、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する広告情報選択部と、広告情報選択部が選択した物品の広告情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
【0012】
本開示の一実施形態に係る広告出力方法は、施設内を自律走行しながら、物品広告を出力する広告出力方法であって、物品検知部が、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知し、物品情報取得部が、複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得し、人物情報取得部が、施設内の人物に関する人物情報を取得し、広告情報選択部が、物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択し、出力部が、広告情報選択部が選択した広告情報を出力する、ことを特徴とする。
【0013】
本開示の一実施形態に係る広告出力プログラムは、施設内を自律走行しながら、物品広告を出力する広告出力プログラムであって、プロセッサに、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知し、複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得し、施設内の人物に関する人物情報を取得し、物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択し、選択した広告情報を出力する、各ステップを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本開示の一実施形態に係る広告出力装置によれば、施設内の人物に対して高い販売促進効果を得ることが可能な広告表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の一実施形態に係る広告出力装置を含む広告出力システムの構成概略図である。
【
図2】本開示の実施例1に係る広告出力装置のブロック図である。
【
図3】本開示の実施例1に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報及び人物情報との関係の一例を示す表である。
【
図4】本開示の実施例1に係る広告出力装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【
図5】本開示の実施例2に係る広告出力装置のブロック図である。
【
図6】本開示の実施例3に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び気象情報との関係の一例を示す表である。
【
図7】本開示の実施例3に係る広告出力装置において、気象情報の時間的変化と、気象情報に対応して選択した広告情報との関係の一例を示す図である。
【
図8】本開示の実施例3に係る広告出力装置において、気象情報の時間的変化と、気象情報に対応して選択した広告情報との関係の他の例を示す図である。
【
図9】本開示の実施例4に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び販売情報との関係の一例を示す表である。
【
図10】本開示の実施例5に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び催事情報との関係の一例を示す表である。
【
図11】本開示の実施例5に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、人物情報、催事情報、及び対象広告配信エリアとの関係を示す図である。
【
図12】本開示の実施例6に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報、気象情報、及び販売情報との関係の一例を示す表である。
【
図13】本開示の実施例10に係る広告出力装置のブロック図である。
【
図14】本開示の実施例10に係る広告出力装置の動作手順を説明するためのフローチャートである。
【
図15】本開示の実施例10に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報及び気象情報との関係の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明に係る広告出力装置、広告出力方法、及び広告出力プログラムについて説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0017】
[広告表示システム]
図1に本開示の一実施形態に係る広告出力装置を含む広告出力システム1000の構成概略図を示す。広告出力装置は、例えば、施設内を自律走行するロボット100であってよい。以下、施設が、スーパーマーケット等の店舗である場合を例にとって説明するが、このような例には限定されない。ロボット100は、複数の物品20が陳列された施設内を自律走行し、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品20を検知する。ここで、「物品」には、施設等に陳列された商品が含まれてよい。
【0018】
ロボット100は、複数の物品20のそれぞれに関する物品情報を取得する。例えば、ロボット100は、クラウド300上に配置されたサーバ200と通信を行い、サーバ200から物品情報を取得してよい。あるいは、ロボット100に設けられた記憶装置に物品情報を格納してよい。物品情報には、物品の種類、品質、特徴、容量、価格等の情報が含まれてよい。
【0019】
ロボット100は、施設内の人物30に関する人物情報を取得する。ここで、「人物」には、店舗等に来店している客が含まれてよい。人物30には、例えば、主婦31、単身の男性32、老人33等が含まれる。ただし、これらの例には限定されない。ロボット100は、人物30の顔の画像を認識して画像解析によって、人物の年齢や性別等を推定し、人物30がどのような階層(分類)であるか(例えば、主婦31、単身の男性32、老人33等)といった情報を含む人物情報を取得してよい。
【0020】
ロボット100は、取得した物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する。広告情報とは、広告に関する情報であって、例えば、表示装置に表示するための動画や静止画を含む情報であってよく、音声出力装置から出力する音声を含む情報であってよい。例えば、複数の物品20が、お茶やビール等を含む飲料のコーナーに配置されているものとする。この場合、従来のロボットは、人物情報によらずにCMを流していたため、人物30の関心が得られない場合も生じていた。例えば、施設内に主婦31や老人33のみが滞在している場合において、主たる購買層を男性として開発されたビールのCMを流したとしても、主婦31や老人33によってビールが購入される可能性は低く、販売促進効果を高くすることは難しい場合があった。
【0021】
これに対して、本開示の一実施形態に係る広告出力装置であるロボット100は、人物情報を取得することにより、人物30が、主婦31、単身の男性32、老人33等のいずれであるかを分析し、それぞれの人物情報に合わせて広告情報を選択している。例えば、単身の男性32に対してはビールに関する広告を選択し、老人33に対してはお茶に関する広告を選択する。
【0022】
ロボット100は、タブレット端末等の出力装置を用いて、上記のようにして選択した広告情報を出力する。ただし、出力装置は、このような例には限られない。例えば、出力装置は、ディスプレイ、プロジェクター、ホログラム、スピーカー等であってよい。広告情報は、ロボット100の周辺に存在する人物30の人物情報に合わせた内容となっているため、人物30の購買意欲を高めることができ、販売促進効果を向上させることができる。
【0023】
また、サーバ200は、外部に設けられた物品情報提供サーバ401、気象情報提供サーバ402、販売情報提供サーバ403、催事情報提供サーバ404から、それぞれ、物品情報、気象情報、販売情報、催事情報を取得してよい。
【0024】
[実施例1]
次に、本開示の一実施形態に係る広告出力装置について説明する。
図2に、本開示の一実施形態に係る広告出力装置のブロック図を示す。広告出力装置であるロボット100は、駆動部1と、物品検知部2と、出力部6と、撮像部7と、送受信部8と、記憶部9と、制御部10とを有し、これらは内部バス14により接続されている。
【0025】
制御部10は、物品情報取得部3と、人物情報取得部4と、広告情報選択部5と、追加情報取得部20と、を備えている。制御部10には、CPU(プロセッサ)を用いてよい。後述するように、追加情報取得部20は、気象情報取得部11、販売情報取得部12、及び催事情報取得部13の少なくとも1つを備えてよい。物品情報取得部3、人物情報取得部4、広告情報選択部5、追加情報取得部20(気象情報取得部11、販売情報取得部12、及び催事情報取得部13)は、記憶部9に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0026】
駆動部1は、施設内を自律走行するための機構を備えている。ここで、施設には、物品を販売する店舗、図書館、及び病院等が含まれるが、これらの例には限定されない。ロボット100は、例えば、店舗内を清掃するロボットであってよい。ただし、このような例には限定されず、ロボット100は、店舗以外の図書館や病院等の施設において動作するものであってよく、清掃以外の動作を行うものであってよい。
【0027】
本実施形態においては、ロボット100が店舗内を走行し、人物に対して店舗内の物品について、人物情報に対応した物品の広告を出力する例について説明するが、このような例には限定されない。例えば、ロボット100は、図書館内を自動走行し、本を分類するジャンル等の本棚情報及び人物情報に基づいて、人物に対しておすすめの本や、人物が関心を持ちそうなイベント等に関する宣伝を流すようにしてよい。
【0028】
あるいは、ロボット100は、病院内を自動走行し、病院内におけるロボット100の位置情報及び病院内の人物情報に基づいて、病院内の施設の案内を行ったり、健康イベントを紹介するための宣伝を流したりしてよい。
【0029】
ロボット100は障害物を検知するセンサを備えてよい。センサを用いることにより、施設内の物品や施設内の人物との接触を回避することができる。
【0030】
ロボット100は、充電式の電動モータにより駆動されてよい。これにより、ロボット100は、コードレスかつ低騒音で動作することができる。
【0031】
ロボット100は送受信部8を備えており、動作状況に関する情報を外部に発信することができる。さらにロボット100は、送受信部8を用いて、外部から信号を受信し、遠隔操作されるようにしてもよい。
【0032】
物品検知部2は、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知する。ロボット100は、施設内を自律走行することにより、施設内の物品20から所定の範囲内に接近することができる。物品20の近傍にはビーコンを配置してよく、物品検知部2は、ビーコンから発信される信号を受信することにより、どのような物品が自己の周辺に配置されているかを検知することができる。例えば、ロボット100が飲料のコーナーに接近した場合に、お茶やビールといった物品ごとに配置されたビーコンからの信号を受信することにより、これらの物品が自己の周辺に配置されていることを検知することができる。
【0033】
物品情報取得部3は、複数の物品20のそれぞれに関する物品情報を取得する。物品情報には、物品の種類、品質、特徴、容量、価格等の情報が含まれてよい。
【0034】
物品の種類は、例えば、物品の大まかな分類であってよく、例えば、冷凍食品や、飲料や、鍋料理等、種々の階層に対応した複数の物品を含んでよい。また、特定のジャンルに含まれる複数種類の物品は、所定の範囲にまとめて陳列されている場合があり、物品の種類は、所定の範囲にまとめて陳列されている物品名であってよい。例えば、物品名を飲料とした場合、飲料にはジュースや、お茶や、ビール等が含まれる。これらの飲料は主たる購買層が大きく異なっていると考えられるため、階層に合わせた広告を出力することが好ましい。
【0035】
物品の品質、特徴、容量、価格等の情報も主たる購買層を決定する要因となり得る。例えば、鍋料理の場合を例に挙げると、容量が2~3人用であれば、主婦が主たる購買層と想定され、容量が1人用であれば、単身の男性が主たる購買層と想定される。また、塩分が控えめな製品は老人が主たる購買層であると想定される。このように、物品情報は主たる購買層を決定する重要な情報である。
【0036】
物品情報及び物品の広告情報は、ロボット100の記憶部9に記憶してよい。あるいは、ロボット100は、物品情報及び物品の広告情報をサーバ200(
図1)から取得するようにしてよい。
【0037】
人物情報取得部4は、施設内の人物30に関する人物情報を取得する。ロボット100は、人物30の顔の画像を撮像する撮像部7を備えてよい。人物情報取得部4は、撮像部7が撮像した顔の画像を解析して、人物の年齢や性別等を推定してよい。人物情報取得部4は、推定した人物の年齢や性別等に基づいて、人物30がどのような階層であるか(例えば、主婦31、単身の男性32、老人33等)といった情報を含む人物情報を取得してよい。人物情報はこれらの情報に限定されず、人物情報として年齢や性別等の情報を選択してよい。さらに、人物情報として、年齢、性別、身長、体形、服装等に関する情報の複数の情報の組み合わせを選択してよい。
【0038】
あるいは、人物30が有している携帯端末に、施設への入場を通知するアプリをインストールしておき、人物情報取得部4が人物の来店を検知するようにしてよい。アプリに人物の性別や年齢等の情報を登録しておくことにより、人物情報取得部4は人物の来店情報から人物情報を取得することができる。
【0039】
広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する。
図3に、本開示の実施例1に係る広告出力装置であるロボット100を用いて選択した広告情報と、物品情報及び人物情報との関係の一例を示す。例えば、物品情報が鍋料理であり、人物情報に、例えば、主婦、単身男性、老人が含まれている場合を例にとって説明する。この場合、主婦に対しては、容量が3~4人用の「鍋料理A」に関する広告情報を選択し、単身男性に対しては、容量が1人用の「鍋料理B」に関する広告情報を選択し、老人に対しては塩分が控えめな「鍋料理C」に関する広告情報を選択するようにしてよい。このように、人物情報と物品情報との関係を予め設定しておくことによって、人物情報に応じて適切な広告情報を選択することができる。
【0040】
出力部6は、広告情報選択部5が選択した広告情報を出力する。出力部6は、ロボット100に設けられたタブレット端末等であってよい。
図3に示したような人物情報と物品情報とを関係づけた情報を予め用意しておくことにより、ロボット100の近傍に老人33が接近した場合には、「鍋料理C」に関する広告を出力部6から出力することができ、人物情報に対応した適切な広告を出力することができる。
【0041】
図3に示した物品情報及び人物情報の内容は一例であって、これらの例には限定されない。即ち、上記の例においては、ロボット100が「鍋料理」の売り場に接近した場合に、ロボット100の近傍に存在する人物の人物情報に応じて、「鍋料理A」、「鍋料理B」又は「鍋料理C」に関する広告を出力する例について説明したが、広告を出力する物品は、複数種類の物品群の中から適切な物品に関する広告情報を選択する場合には限定されず、ある物品の関連商品に関する広告情報を選択してよい。例えば、ロボット100が「鍋料理」の売り場に接近した場合に、ロボット100の近傍に存在する人物の人物情報に応じて、鍋料理に合う「関連商品」の広告を出力するようにしてよい。例えば、鍋料理の関連商品として、主婦に対しては、鍋料理に用いる「調味料」に関する広告情報を選択し、単身男性に対しては、鍋料理に合う「お酒」に関する広告情報を選択し、老人に対しては、鍋料理に合う「漬物」に関する広告情報を選択するようにしてよい。このように、人物情報と関連商品に関する物品情報との関係を予め設定しておくことによって、人物情報に応じて適切な関連商品に関する広告情報を選択することができる。また、例えば、鍋料理と関連商品に関する広告をそれぞれ独立して出力する場合には限られず、鍋料理と関連商品の両者についての広告を併せて出力してよい。
【0042】
次に、本開示の一実施形態に係る広告出力装置の動作手順について説明する。
図4に、本開示の実施例1に係る広告出力装置の動作手順を説明するためのフローチャートを示す。まず、ステップS101において、ロボット100が、施設内を自律走行する。ロボット100は、施設のマップに関する情報を備えてよく、GPS等によって取得した位置情報に従って、施設内を自律走行してよい。あるいは、施設の通路にマーカを付しておき、ロボット100がマーカを読み取りながら自律走行してよい。
【0043】
また、ロボット100を自律走行させる自律走行プログラムは、記憶部9に格納してよく、ロボット100は、自律走行プログラムに従って自律走行してよい。従って、自律走行プログラムを書き換えることにより、ロボット100が施設内を自立走行する経路を変更することができる。例えば、ロボット100は、施設内の人物の混み具合に関する情報を取得し、人物が多く集まっているエリアに移動するように自立走行してよい。
【0044】
また、ロボット100は、施設内に人物が多く存在している場合には、施設の通路の中央付近を走行してよい。これは、ロボット100が物品に近づきすぎると人物が物品を手に取る際に妨げとなる恐れがあるためである。
【0045】
次に、ステップS102において、物品検知部2が、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品を検知する。施設の物品の陳列棚には各物品に関する位置情報を発信するビーコンを配置してよく、物品検知部2は、ビーコンからの信号に基づいて物品の位置を検出してよい。
【0046】
あるいは、物品検知部2は、撮像部7が撮像した物品の画像を分析することにより、物品の種類及び位置を検知するようにしてよい。また、ビーコンからの信号に基づいて物品の位置を検知し、かつ、その位置の画像から物品の画像が検出されなかった場合は、物品が欠品していることを検出してよい。その場合は、送受信部8が、サーバ200に対して、物品が欠品している旨の情報を送信してよい。
【0047】
次に、ステップS103において、物品情報取得部3が、複数の物品のそれぞれに関する物品情報を取得する。物品情報には、物品の種類、品質、特徴、容量、価格等の情報が含まれてよい。物品情報取得部3は、送受信部8を介して、サーバ200から物品情報を取得してよい。また、サーバ200は、外部に設けられた物品情報提供サーバ401から物品情報を取得してよい。物品情報取得部3が取得した物品情報は、記憶部9に記憶してよい。
【0048】
次に、ステップS104において、人物情報取得部4が、施設内の人物に関する人物情報を取得する。人物情報取得部4は、撮像部7が撮像した人物の顔を含む画像を解析することにより人物情報を取得してよい。あるいは、人物情報取得部4は、送受信部8を介して人物の携帯端末等と通信を行うことにより、人物情報を取得してよい。また、人物情報取得部4が取得した人物情報は、記憶部9に記憶してよい。記憶部9に記憶した人物情報から、所定の期間に来店した人物の情報を取得することができる。
【0049】
また、人物情報を取得した時間を人物情報と併せて記憶することにより、どの時間帯にどのような階層の人物が来店したかを分析することができる。さらに、物品の販売実績と人物情報とを組み合わせることによって、人物に対して出力した広告の効果を時間帯毎、及び階層ごとに分析することができる。
【0050】
次に、ステップS105において、広告情報選択部5が、物品情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する。例えば、
図3に示すように、物品が鍋料理である場合を例にとって説明すると、人物情報取得部4が取得した人物情報に従って、ロボット100の近傍の人物が主婦であると推測される場合は、容量が3~4人用の「鍋料理A」に関する広告情報を選択してよい。また、人物情報取得部4が取得した人物情報に従って、ロボット100の近傍の人物が単身男性であると推測される場合は、例えば、容量が1人用の「鍋料理B」に関する広告情報を選択してよい。同様に、人物情報取得部4が取得した人物情報に従って、ロボット100の近傍の人物が老人であると推測される場合は、例えば、塩分が控えめな「鍋料理C」に関する広告情報を選択してよい。
【0051】
次に、ステップS106において、出力部6が、広告情報選択部5が選択した広告情報を出力する。例えば、ロボット100の近傍の人物が主婦であると推測される場合は、上記の「鍋料理A」の広告を出力する。
【0052】
ここで、出力部6は、人物情報に基づいて、広告の出力方法を調整してよい。例えば、主婦に対しては、物品内容を料理方法まで含めて長時間の広告を出力し、単身男性に対しては、比較的短時間の広告を出力してよい。また、老人に対してはタブレットによる映像ではなく、スピーカーから比較的大きな音声のみで広告を出力する等、階層に応じて広告方法を調整してよい。
【0053】
また、出力部6は、販売促進効果の向上を目的として、人物情報に適合させた物品の利用シーンを提案する広告や、物品の利点や効能等に関する付加情報を含む広告を出力してよい。例えば、鍋料理に関する広告として、主婦に対しては、親子が鍋を囲むシーンを含む広告を出力し、単身男性に対しては、鍋とビールを楽しむシーンを含む広告を出力し、老人に対しては、鍋の健康効果を説明する広告を出力するようにしてよい。このように、人物情報に応じて広告の内容を適合させることにより、種々の人物に合わせて効果的な広告を出力することができる。
【0054】
以上のように、本開示の一実施形態に係る広告出力装置によれば、人物情報に対応させて物品の広告を出力するようにしているため、広告による販売促進効果を向上させることができる。
【0055】
上記の実施例1に係る広告出力装置においては、物品情報に基づいて、人物情報に対応した物品の広告を出力する例について説明したが、このような例には限られない。即ち、広告出力装置は、施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部20を更に有し、広告情報選択部は、物品情報に基づいて、人物情報、並びに、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択してよい。具体的な構成については後述する。
【0056】
[実施例2]
図5に、本開示の実施例2に係る広告出力装置のブロック図を示す。実施例1においては、ロボット100が物品(商品)を検知する例について説明したが、このような例には限定されない。即ち、実施例2に係る広告出力装置であるロボット102は、施設内における自己の位置情報を取得する位置情報取得部15と、施設内の人物に関する人物情報を取得する人物情報取得部4と、位置情報に基づいて、人物情報に対応した広告情報を選択する広告情報選択部5と、広告情報選択部5が選択した広告情報を出力する出力部6と、を有してよい。
【0057】
ロボット102は、位置情報取得部により自己の位置から、当該位置情報を検知し、位置情報及び人物情報に対応する広告情報を選択するようにしてよい。即ち、施設における物品の位置情報が予め設定されている場合は、物品自体を検知することなく、位置情報から当該位置に配置された物品に関する広告情報を選択してよい。
【0058】
例えば、位置情報取得部15は、位置情報として、ロボット102を自律走行させる店舗等の施設のマップにおける位置情報を取得してよい。あるいは、位置情報取得部15は、施設の床面等に配置された位置マーカや、物品が配置された棚等に配置されたビーコン等を用いて位置情報を取得してよい。
【0059】
記憶部9は、位置情報に対応させて、広告情報を予め記憶してよい。例えば、ロボット102が、飲料売り場に移動した場合、広告情報選択部5が、ロボット102の位置情報に基づいて、飲料に関する広告情報を取得することができる。出力部6は、位置情報及び人物情報に基づいて、記憶部9に記憶された飲料に関する広告情報を出力することができる。また、例えば、ロボット102が、施設の入り口付近の区域に移動した場合は、広告情報選択部5が、ロボットの位置情報に基づいて、「施設案内」や「本日のお買い得商品」等、来店時の人物に伝えたい広告情報を取得するようにしてもよい。このように位置情報に基づいて広告情報を選択することにより、物品を検出する段階を省略しつつ、施設の位置に応じた適切な宣伝をすることができるため、ロボット102が、所定の物品が配置された位置に移動してから、人物に対して当該物品に関する広告を出力するまでの時間を短縮しつつ、施設内の位置に応じた効果的な宣伝を行うことができる。
【0060】
記憶部9は、位置情報に対応させて、物品情報及び当該物品に関する広告情報を予め記憶してよい。例えば、ロボット102が、文具売り場に移動した場合、物品情報取得部3が、ロボット102の位置情報に基づいて記憶部9からロボット102の周辺に配置された文具に関する物品情報を取得することができる。出力部6は、物品情報及び人物情報に基づいて、記憶部9に記憶された文具に関する広告情報を出力することができる。このように位置情報に基づいて物品情報を取得することにより、物品を検出する段階を省略することができるため、ロボット102が、所定の物品が配置された位置に移動してから、人物に対して当該物品に関する広告を出力するまでの時間を短縮することができる。
【0061】
上記の実施例2に係る広告出力装置においては、位置情報に基づいて、人物情報に対応した物品の広告を出力する例について説明したが、このような例には限られない。即ち、広告出力装置は、施設周辺の気象情報、物品の販売に関する販売情報、及び物品の販売に関する催事情報の少なくとも1つを取得する追加情報取得部を更に有し、広告情報選択部は、位置情報に基づいて、人物情報、並びに、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択してよい。具体的な構成については後述する。
【0062】
[実施例3]
実施例1に係る広告出力装置では、人物情報に対応した物品の広告を出力する例について説明したが、人物情報及び気象情報に対応した物品の広告を出力する実施例3について説明する。実施例3に係る広告出力装置が、実施例1に係る広告出力装置と異なっている点は、施設周辺の気象情報を取得する気象情報取得部11を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報及び気象情報に対応した広告情報を選択する点である。気象情報取得部11は、追加情報取得部20の一例である。実施例3に係る広告出力装置におけるその他の構成は、実施例1に係る広告出力装置における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、実施例3に係る広告出力装置においては、
図2に示した販売情報取得部12、及び催事情報取得部13は利用しない。
【0063】
なお、実施例3に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報及び気象情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0064】
気象情報取得部11は、ロボット100が配置された施設の周辺の気象情報を取得する。気象情報取得部11は、例えば、送受信部8を用いてサーバ200を介して、気象情報提供サーバ402から気象情報を取得してよい。気象情報は、施設の当日の気象に関する情報を含んでよく、さらに、当日から所定の期間に渡る気象情報を含んでよい。気象情報には、天候、気温、湿度、風速に関する情報が含まれてよい。さらに、施設の所在地に向かって台風が接近している場合は、気象情報取得部11が取得する気象情報には台風に関する情報が含まれてよい。例えば、所定の期間内に台風が接近することによって、天候が大幅に悪化することが予測される場合は、広告の中に、人物に対して、外出を控え買い置きをすることを推奨する情報を含ませるようにしてよい。
【0065】
図6に、本開示の実施例3に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び気象情報との関係の一例を示す。ある気象の状態において人物が好む物品は階層に応じて異なったものとなることが予測される。例えば、物品が飲料の場合を例にとって説明すると、気象状態が「晴れ」の場合に、主婦は炭酸飲料を好み、単身男性はハイボールを好み、老人はウーロン茶を好むというように、ある気象状態において、人物に対して出力する広告は階層に対応させる必要があると考えられる。さらに、人物が主婦である場合について考えると、主婦は、気象が晴れの場合は炭酸飲料を好み、曇りの場合は麦茶を好み、雨の場合は緑茶を好むといったデータが存在する場合には、ある階層の人物に対して出力する広告は、気象状態に対応させる必要があると考えられる。
【0066】
同様に、広告情報選択部5は、単身男性の人物に対しては、気象状態が晴れの場合はハイボールに関する広告情報を選択し、曇りの場合はビールに関する広告情報を選択し、雨の場合は日本酒に関する広告情報を選択してよい。出力部6は、人物である単身男性に対して広告情報選択部5が選択した広告情報を出力することによって、階層及び気象状態に応じて適切な広告を出力することができ、販売促進効果を向上させることができる。
図6に示した通り、人物が老人である場合も同様に、気象状態に応じて適切な広告情報を選択し、適切な広告を出力することができる。
【0067】
図6に示した物品情報、人物情報、及び気象情報の内容は一例であって、これらの例には限定されない。また、
図6においては、気象情報として天候に関する情報を選択した例を示したが、このような例には限定されず、気象情報として気温や湿度等の情報を選択してよい。さらに、気象情報として、天候、気温、湿度等に関する情報の複数の情報の組み合わせを選択してよい。
【0068】
また、気象情報が時間帯によって変化する場合は、気象情報を複数の時間帯に分類してよい。
図7に、本開示の実施例3に係る広告出力装置において、気象情報の時間的変化と、気象情報に対応して選択された広告情報との関係の一例を示す。例えば、飲料コーナーにおいては、朝から夕方にかけて天候が晴れで気温が28~36℃である場合は、炭酸飲料の広告を出力し、夜においてはビールの広告を出力するようにしてよい。なお、
図7には人物情報を明記していないが、朝から夕方にかけて、飲料コーナーの近傍には主婦が存在し、夜においては、飲料コーナーの近傍に単身男性が存在した場合を例示している。同様に、冷凍/菓子コーナーにおいては、朝は天候が晴れで、気温が28℃であるためアイスクリームの広告を出力し、昼から夜にかけて気温が一旦36℃まで上昇したため氷菓系アイスの広告を出力してよい。以上のように、天候の時間的変化に応じて、人物の好みに応じた適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0069】
図7に示した例では、時間帯によって天候が晴れで気温のみが変化する場合の例について示したが、時間帯によって天候が変化する場合についても同様に気象情報の時間的変化に応じて適切な広告を出力してよい。
図8に、本開示の実施例3に係る広告出力装置において、気象情報の時間的変化と、気象情報に対応して選択された広告情報との関係の他の例を示す。例えば、飲料コーナーにおいては、朝から夕方にかけて天候が曇りまたは雨で気温が23~25℃である場合は、お茶の広告を出力し、夜においてはビールの広告を出力するようにしてよい。なお、
図8には人物情報を明記していないが、朝から夕方にかけて、飲料コーナーの近傍には主婦が存在し、夜においては、飲料コーナーの近傍に単身男性が存在した場合を例示している。同様に、冷凍/菓子コーナーにおいては、朝から昼にかけて天候が曇りで気温が23~25℃であるためアイスクリームの広告を出力し、夕方から夜にかけて天候が雨で気温が19~23℃と低下した場合は冷凍餃子の広告を出力してよい。以上のように、天候の時間的変化に応じて、人物の好みに応じた適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0070】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報及び気象情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0071】
[実施例4]
実施例3においては、人物情報及び気象情報に基づいて、出力する広告情報を選択する例について説明したが、人物情報に組み合わせる情報は販売情報であってよい。実施例4に係る広告出力装置が、実施例1に係る広告出力装置と異なっている点は、物品の販売に関する販売情報を取得する販売情報取得部12を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報及び販売情報に対応した広告情報を選択する点である。販売情報取得部12は、追加情報取得部20の一例である。実施例34に係る広告出力装置におけるその他の構成は、実施例1に係る広告出力装置における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、実施例4に係る広告出力装置においては、
図2に示した気象情報取得部11、及び催事情報取得部13は利用しない。
【0072】
なお、実施例4に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報及び販売情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0073】
販売情報取得部12は、物品の販売動向等に関する販売情報を取得する。販売情報取得部12は、例えば、送受信部8を用いてサーバ200を介して、販売情報提供サーバ403から販売情報を取得してよい。販売情報には、販売実績が優れている物品に関する情報や、最近販売された物品に関する情報や、在庫が増えている物品に関する情報等が含まれてよい。また、販売実績が優れた物品の情報には、SNSや放送メディア等で話題となり、今後販売実績が向上することが予測される物品に関する情報を含んでよい。また、販売実績に関する情報は、階層ごとに異なる販売実績に関する情報を含んでよい。
【0074】
図9に、本開示の実施例4に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び販売情報との関係の一例を示す。例えば、物品が冷凍食品である場合を例にとると、主婦に人気の物品と単身男性に人気の物品は異なっていてよい。例えば、主婦に人気の物品は冷凍食品Aであり、単身男性に人気の物品は冷凍食品Dであり、老人に人気の物品は冷凍食品Gであるといった販売情報が存在する場合は、人物に対して出力する人気の冷凍食品の広告は、これらの販売情報及び人物情報に対応させてよい。
【0075】
同様に、メーカー推奨物品として、主婦には冷凍食品Bが推奨され、単身男性には冷凍食品Eが推奨され、老人には冷凍食品Hが推奨されるという販売情報が存在する場合は、人物に対して出力するメーカーが推奨する冷凍食品の広告は、これらの販売情報及び人物情報に対応させてよい。また、在庫が多く存在する物品がある場合であって、冷凍食品Cの購買層は主婦であり、冷凍食品Fの購買層は単身男性であり、冷凍食品Iの購買層は老人であるといった販売情報が存在する場合は、人物に対して出力する在庫が多い冷凍食品の広告は、これらの販売情報及び人物情報に対応させてよい。
【0076】
図9に示した物品情報、人物情報、及び販売情報の内容は一例であって、これらの例には限定されない。また、
図9においては、販売情報として、人気物品、メーカー推奨物品、在庫が多い物品に関する情報を選択した例を示したが、このような例には限定されず、販売情報として、今後販売実績が向上すると推定される物品に関する情報を含めてよい。以上のように、人物情報及び販売情報に基づいて適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0077】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報及び販売情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0078】
[実施例5]
実施例4においては、人物情報及び販売情報に基づいて、出力する広告情報を選択する例について説明したが、人物情報に組み合わせる情報は催事情報であってよい。実施例5に係る広告出力装置が、実施例1に係る広告出力装置と異なっている点は、物品の販売に関する催事情報を取得する催事情報取得部13を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報及び催事情報に対応した広告情報を選択する点である。催事情報取得部13は、追加情報取得部の一例である。実施例5に係る広告出力装置におけるその他の構成は、実施例1に係る広告出力装置における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、実施例4に係る広告出力装置においては、
図2に示した気象情報取得部11、及び販売情報取得部12は利用しない。
【0079】
なお、実施例5に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報及び催事情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0080】
催事情報取得部13は、施設等で行う催しに伴って販売する物品に関する催事情報を取得する。催事情報取得部13は、例えば、送受信部8を用いてサーバ200を介して、催事情報提供サーバ404から催事情報を取得してよい。催事情報には、父の日や母の日等の行事に伴って販売される物品に関する情報や、特定の産地に関する物品を集中的に販売する催しに伴って販売する物品に関する情報等が含まれてよい。
【0081】
図10に、本開示の実施例5に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報及び催事情報との関係の一例を示す。例えば、物品がギフトである場合を例にとると、父の日に主婦に対して出力するために選択した広告情報と、父の日に単身男性に対して出力するために選択した広告情報は異なっていてよい。例えば、父の日に主婦に対して出力するために選択した広告情報はギフトAに関する広告情報であり、父の日に単身男性に対して出力するために選択した広告情報はギフトDに関する広告情報であり、父の日に老人に対して出力するために選択した広告情報はギフトGに関する広告情報であるといった催事情報が存在する場合は、人物に対して出力するギフトの広告は、これらの催事情報及び人物情報に対応させてよい。
【0082】
同様に、母の日に主婦に対して出力するために選択した広告情報はギフトBに関する広告情報であり、母の日に単身男性に対して出力するために選択した広告情報はギフトEに関する広告情報であり、母の日に老人に対して出力するために選択した広告情報はギフトHに関する広告情報であるといった催事情報が存在する場合は、人物に対して出力するギフトの広告は、これらの催事情報及び人物情報に対応させてよい。
【0083】
図10に示した物品情報、人物情報、及び催事情報の内容は一例であって、これらの例には限定されない。また、
図10においては、催事情報として、父の日、母の日、こどもの日に関する情報を選択した例を示したが、このような例には限定されず、催事情報として、特定の地域の産品を販売する催しや、クリスマス等の行事に関する情報を催事情報として選択してよい。
【0084】
図11に、本開示の実施例5に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、人物情報、催事情報、及び対象広告配信エリアとの関係を示す。例えば、
図11に示した表2000は、催事情報が父の日である場合を例示している。また、表2000は、郊外のベッドタウンに位置するA店に関する情報200Aと、再開発エリアに位置するB店に関する情報200Bを表示している。一例として、A店では、人物情報が40代以上の中高年主婦層である場合は、自宅消費ニーズに応える「父の日の団らんメニュー」に関する広告情報を選択する例を示している。また、B店では、人物情報が20~40代女性である場合は、贈答用「父の日ギフト」に関する広告情報を選択する例を示している。このように、人物情報及び催事情報に基づいて適切な広告情報を選択し、出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0085】
また、対象広告を配信するエリアは催事情報に関する物品が陳列されている棚の位置に応じて決定してよい。
図11の対象広告配信エリアの欄に、A店の配置
図201AとB店の配置
図201Bを示す。例えば、A店には、物品の陳列棚21A~29Aが配置され、このうち、「父の日団らんメニュー」に関連する物品が棚21A~23A、26A、29Aに陳列されているとすると、ロボット100は、これらの棚の近傍を走行する経路202Aを選択して、「父の日団らんメニュー」に関する広告を出力してよい。同様に、例えば、B店には、物品の陳列棚21B~29Bが配置され、このうち、「父の日ギフト」に関連する物品が棚24B~29Bに陳列されているとすると、ロボット100は、これらの棚の近傍を走行する経路202Bを選択して、「父の日ギフト」に関する広告を出力してよい。
【0086】
また、配置
図201A及び201Bにおいて、203A及び203Bは人物が存在している位置を示しており、ロボット100は、経路202A及び202Bにおいて、人物203A及び203Bの密度が高いエリアを優先して走行するようにしてよい。
【0087】
以上のように、人物情報及び催事情報に対応して、広告を出力するエリアを決定することにより、広告による販売促進効果を向上させることができる。
【0088】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報及び催事情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0089】
[実施例6]
実施例3においては、人物情報及び気象情報に基づいて、出力する広告情報を選択する例について説明したが、これらに加えて、販売情報をさらに組み合わせてよい。実施例6に係る広告出力装置が、実施例3に係る広告出力装置と異なっている点は、物品の販売に関する販売情報を取得する販売情報取得部12を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報、気象情報、及び販売情報に対応した広告情報を選択する点である。気象情報取得部11及び販売情報取得部12は、追加情報取得部20の一例である。実施例6に係る広告出力装置におけるその他の構成は、実施例3に係る広告出力装置における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、実施例6に係る広告出力装置においては、
図2に示した催事情報取得部13は利用しない。
【0090】
なお、実施例6に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報、気象情報、及び販売情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0091】
実施例6に係るロボット100は、気象情報取得部11と販売情報取得部12の両者を備えている。気象情報取得部11による気象情報の取得方法及び販売情報取得部12よる販売情報の取得方法は上述した通りである。
【0092】
図12に、本開示の実施例6に係る広告出力装置を用いて選択した広告情報と、物品情報、人物情報、気象情報、及び販売情報との関係の一例を示す。例えば、物品が衣類である場合を例にとると、主婦に人気の物品に関する広告情報と単身男性に人気の物品に関する広告情報は異なっていてよい。例えば、天候が晴れの場合に、主婦に人気の衣類は衣類Aであり、天候が晴れの場合に、単身男性に人気の衣類は衣類Gであり、天候が晴れの場合に、老人に人気の衣類は衣類Mであるといった販売情報が存在する場合は、人物に対して出力する人気の衣類に関する広告情報は、これらの人物情報、気象情報、及び販売情報に対応させてよい。
【0093】
同様に、天候が雨の場合に、在庫が多くなる可能性がある衣類として、在庫の増加を抑制するために、主婦には衣類Fの販売が推奨され、単身男性には衣類Lの販売が推奨され、老人には衣類Rの販売が推奨されるという販売情報が存在する場合は、人物に対して出力する在庫を減らしたい衣類の広告情報は、これらの人物情報、気象情報、及び販売情報に対応させてよい。
【0094】
図12に示した物品情報、人物情報、気象情報、及び販売情報の内容は一例であって、これらの例には限定されない。また、
図12においては、販売情報として、人気物品、及び在庫が多い物品に関する情報を選択した例を示したが、このような例には限定されず、販売情報として、メーカー推奨物品に関する情報や、今後販売実績が向上すると推定される物品に関する情報等を含めてよい。以上のように、人物情報、気象情報、及び販売情報に基づいて適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0095】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報、気象情報及び販売情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0096】
[実施例7]
実施例7に係る広告出力装置は、実施例3に係る広告出力装置に加えて、物品の販売に関する催事情報を取得する催事情報取得部13を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報、気象情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択してよい。即ち、この場合、実施例7に係る広告出力装置は、気象情報取得部11と催事情報取得部13の両者を備えている。気象情報取得部11及び催事情報取得部13は、追加情報取得部20の一例である。なお、実施例7に係る広告出力装置においては、
図2に示した販売情報取得部12は利用しない。
【0097】
なお、実施例7に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報、気象情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0098】
実施例7に係る広告出力装置によれば、人物情報、気象情報及び催事情報に基づいて適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0099】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報、気象情報及び催事情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0100】
[実施例8]
実施例8に係る広告出力装置は、実施例4に係る広告出力装置に加えて、物品の販売に関する催事情報を取得する催事情報取得部13を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報、販売情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択してよい。即ち、この場合、実施例8に係る広告出力装置は、販売情報取得部12及び催事情報取得部13の両者を備えている。販売情報取得部12及び催事情報取得部13は、追加情報取得部20の一例である。なお、実施例6に係る広告出力装置においては、
図2に示した気象情報取得部11は利用しない。
【0101】
なお、実施例8に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報、販売情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0102】
実施例8に係る広告出力装置によれば、人物情報、販売情報及び催事情報に基づいて適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0103】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報、販売情報及び催事情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0104】
[実施例9]
実施例9に係る広告出力装置は、実施例8に係る広告出力装置に加えて、施設周辺の気象情報を取得する気象情報取得部11を更に有し、広告情報選択部5は、物品情報に基づいて、人物情報、気象情報、販売情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択してよい。即ち、この場合、実施例9に係る広告出力装置は、気象情報取得部11、販売情報取得部12及び催事情報取得部13の3者を備えている。気象情報取得部11、販売情報取得部12及び催事情報取得部13は、追加情報取得部20の一例である。
【0105】
なお、実施例9に係る広告出力装置の動作手順は、
図4を用いて実施例1について説明した動作手順と同様であるが、ステップS105において、人物情報に対応した広告情報を選択する代わりに、人物情報、気象情報、販売情報、及び催事情報に対応した広告情報を選択する点で相違している。
【0106】
実施例9に係る広告出力装置によれば、人物情報、気象情報、販売情報、及び催事情報に基づいて適切な広告を出力することにより、広告の販売促進効果を向上させることができる。
【0107】
なお、物品情報に代えて、位置情報に基づいて、人物情報、気象情報、販売情報及び催事情報に対応する広告情報を選択する構成としてもよい。
【0108】
[実施例10]
次に、実施例10に係る広告出力装置について説明する。
図13に、本開示の実施例10に係る広告出力装置104のブロック図を示す。
【0109】
本開示の実施例10に係る広告出力装置は、施設内を自律走行するための駆動部1と、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品のそれぞれに関する物品情報または、施設内における自己の位置情報を取得する第1情報取得部16と、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つを取得する第2情報取得部17と、物品情報または位置情報に基づいて、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する広告情報選択部5と、広告情報選択部5が選択した物品の広告情報を出力する出力部6と、を有することを特徴とする。
【0110】
また、実施例10に係る広告出力装置104は、
図2に示した実施例1に係る広告出力装置100と同様に、撮像部7と、送受信部8と、記憶部9と、制御部10と、を備えており、これらは、内部バス14により接続されている。
【0111】
広告出力装置104は、第1情報取得部16及び第2情報取得部17をさらに備えてよい。第1情報取得部16は、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品、または、施設内における自己の位置情報を取得する。第2情報取得部17は、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つを取得する。気象情報は、施設の当日の気象に関する情報を含んでよく、さらに、当日から所定の期間に渡る気象情報を含んでよい。気象情報には、天候、気温、湿度、風速に関する情報が含まれてよい。販売情報には、販売実績が優れている物品に関する情報や、最近販売された物品に関する情報や、在庫が増えている物品に関する情報等が含まれてよい。催事情報には、父の日や母の日等の行事に伴って販売される物品に関する情報や、特定の産地に関する物品を集中的に販売する催しに伴って販売する物品に関する情報等が含まれてよい。
【0112】
図14に、本開示の実施例10に係る広告出力装置104の動作手順を説明するためのフローチャートを示す。まず、ステップS201において、ロボット100が、施設内を自律走行する。
【0113】
次に、ステップS202において、第1情報取得部16が、自己の位置から所定の範囲内に配置された複数の物品のそれぞれに関する物品情報または、施設内における自己の位置情報を取得する。
【0114】
次に、ステップS203において、第2情報取得部17が、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つを取得する。
【0115】
次に、ステップS204において、広告情報選択部5が、物品情報または位置情報に基づいて、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択する。
【0116】
次に、ステップS205において、出力部6が、選択した広告情報を出力する。
【0117】
図15に、本開示の実施例10に係る広告出力装置104を用いて選択した広告情報と、物品情報及び気象情報との関係の一例を示す表を例示する。ここでは、広告情報選択部5が、物品情報に基づいて、気象情報に対応した広告情報を選択し、物品が飲料である場合を例にとって説明する。第2情報取得部17が取得した気象情報が「晴れ」である場合は、例えば、出力部6は、「炭酸飲料」の広告を出力してよい。また、第2情報取得部17が取得した気象情報が「曇り」である場合は、例えば、出力部6は、「麦茶」の広告を出力してよい。また、第2情報取得部17が取得した気象情報が「雨」である場合は、例えば、出力部6は、「緑茶」の広告を出力してよい。ただし、これらの例には限定されない。
【0118】
本開示の実施例10に係る広告出力装置104は、ロボットが配置された地域の周辺の気象情報に対応させて、適切な物品の広告を出力することができるため、人物の購買意欲を高めることができ、販売促進効果を向上させることができる。
【0119】
実施例10に示した例では、広告情報選択部5が、物品情報に基づいて、気象情報に対応した広告情報を選択する例につい説明したが、このような例には限られず、広告情報選択部5は、物品情報の代わりに施設内における自己の位置情報に基づいて、広告情報を選択してよい。
【0120】
また、実施例10に示した例では、広告情報選択部5が、物品情報に基づいて、気象情報に対応した広告情報を選択する例につい説明したが、このような例には限られず、広告情報選択部5は、気象情報、販売情報、及び催事情報のうちの少なくとも1つに対応した広告情報を選択してよい。
【符号の説明】
【0121】
1 駆動部
2 物品検知部
3 物品情報取得部
4 人物情報取得部
5 広告情報選択部
6 出力部
7 撮像部
8 送受信部
9 記憶部
10 制御部
11 気象情報取得部
12 販売情報取得部
13 催事情報取得部
14 内部バス
15 位置情報取得部
16 第1情報取得部
17 第2情報取得部
20 追加情報取得部
100 ロボット