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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041716
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】無電源漏水遮断装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 17/36 20060101AFI20240319BHJP
   G01M 3/08 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
F16K17/36 Z
G01M3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130067
(22)【出願日】2023-08-09
(31)【優先権主張番号】10-2022-0115509
(32)【優先日】2022-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523304113
【氏名又は名称】チョ,グクレ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】チョ,グクレ
【テーマコード(参考)】
2G067
3H061
【Fターム(参考)】
2G067AA11
2G067CC02
2G067DD27
2G067EE15
3H061AA10
3H061BB02
3H061CC02
3H061CC18
3H061CC20
3H061DD03
3H061EA45
3H061EC04
3H061ED02
3H061GG02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】設置位置が自由であり、漏水を迅速に遮断することができるだけでなく、多様なバルブ構造にも適用することができる無電源漏水遮断装置を提供する。
【解決手段】無電源漏水遮断装置に関し、管体の一側に設けられ、流路を開閉する開閉部材と、管体と開閉部材との間に介在され、開閉部材に流路を遮断する方向に弾性力を提供する弾性部材と、一端部が開閉部材の一側に連結され、他端部が延設されるワイヤ部材と、ワイヤ部材の外面の一側を取り囲むように形成される支持部材と、開閉部材が流路を開放するようにワイヤ部材が引かれた状態でワイヤ部材の他端部を支持部材の一側に固定し、漏水する流体によって解体されてワイヤ部材の固定状態を解除する漏水遮断部材と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に流体が移動する管体の一側に設けられ、漏水が発生する場合、前記管体の流路を遮断する無電源漏水遮断装置であって、
前記管体の一側に設けられ、前記流路を開閉する開閉部材と、
前記管体と前記開閉部材との間に介在され、前記開閉部材に前記流路を遮断する方向に弾性力を提供する弾性部材と、
一端部が前記開閉部材の一側に連結され、他端部が延設されるワイヤ部材と、
前記ワイヤ部材の外面の一側を取り囲むように形成される支持部材と、
前記開閉部材が前記流路を開放するように前記ワイヤ部材が引かれた状態で前記ワイヤ部材の他端部を前記支持部材の一側に固定し、漏水する流体によって解体されて前記ワイヤ部材の固定状態を解除する漏水遮断部材と、を含むことを特徴とする、無電源漏水遮断装置。
【請求項2】
前記支持部材は、
前記ワイヤ部材の外面の少なくとも一部を取り囲むように設けられ、一側が前記管体に配置されるチューブと、
前記チューブの他側に設けられ、一側に前記ワイヤ部材の他端部が前記漏水遮断部材によって固定される固定部材と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の無電源漏水遮断装置。
【請求項3】
前記ワイヤ部材は、
一端部が前記開閉部材の一側に連結される作動ワイヤと、
前記作動ワイヤの他端部に結合され、前記漏水遮断部材によって前記支持部材の一側に固定され、前記漏水遮断部材が破断されると固定状態が解除される固定補助部材と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の無電源漏水遮断装置。
【請求項4】
前記固定部材は、一側が前記チューブの他側に設けられ、他側が広がって弾性を有するように両側部が形成され、前記両側部の内側に支持突起が形成され、
前記固定部材の両側部が互いに近接し、前記ワイヤ部材の他端部が前記支持突起に支持された状態で前記固定部材の両側部の外面に漏水遮断部材が巻かれることによって前記ワイヤ部材の他端部が前記固定部材に固定されることを特徴とする、請求項2に記載の無電源漏水遮断装置。
【請求項5】
前記開閉部材は、
前記管体内に回転可能に設けられ、流路を開閉するバルブユニットと、
前記バルブユニットと一体に結合され、前記ワイヤ部材が連結されたハンドルと、
前記管体とハンドルとの間に介在され、前記ハンドルに回転力を提供する弾性体と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の無電源漏水遮断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無電源漏水遮断装置に関し、より詳しくは、小型に製作することができ、漏水発生の際、迅速に流路を遮断して漏水を防止することができるだけでなく、設置位置が自由であり、多様なバルブ構造に適用することができる無電源漏水遮断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭、事務室、工場などで水を使用する機器、例えば浄水器、食器洗い機、洗濯機、産業機械などは、一般的に水道配管から分岐された配管から水を受けて使用する。この際、その分岐された配管または水を使用する機器で漏水が発生する場合、底が浸水されるかまたは機器が被害を受けることがある。
【0003】
一部では、このような漏水による被害を予防するために、管路のうち漏水が疑心される領域に対応する位置に漏水感知センサーを装着し、漏水感知センサーによって漏水を感知すると、管理者が漏水発生位置を探して措置している。
【0004】
しかし、漏水が感知してから措置を行うまで相当な時間が経過するから、被害が大きくなることがある。したがって、漏水の感知と同時に管路を遮断して被害を減らす装置が必要である。このような装置の一例が図1に示されている。
【0005】
図1は従来の漏水遮断装置を示す図である。
【0006】
図1に示すように、従来の漏水遮断装置100は、用水供給対象物Mに用水を供給する管体Pの一側に設けられるソレノイドバルブ110と、用水供給対象物Mに対応する位置のうち漏水疑心領域に対応する領域に設けられる漏水感知センサー120と、漏水感知センサー120から感知信号を受けてソレノイドバルブ110を制御して管体Pの流路を遮断する制御部130とから構成される。
【0007】
このような従来の漏水遮断装置100は、用水供給対象物Mで漏水が発生し、漏水感知センサー120がこれを感知すると、感知信号を発生し、発生した感知信号に応じて制御部130がソレノイドバルブ110を制御して用水の供給される管体Pの流路を遮断することで、漏水を遮断することになる。
【0008】
しかし、このような従来の漏水遮断装置100は、それぞれの構成が動作するようにするためには電源が要求されるが、停電が発生した場合またはバッテリー電源が消尽された場合、それぞれの構成に電源を供給しにくければ、漏水発生の際、前述したような漏水遮断動作をなすことができない問題点があった。
【0009】
それで、最近では、電源を使用しない無電源漏水遮断装置が開発されたことがあり、このような従来の無電源漏水遮断装置が図2a及び図2bに示されている。
【0010】
図2a及び図2bは従来の無電源漏水遮断装置を示す図である。
【0011】
図2a及び図2bに示すように、従来の無電源漏水遮断装置200は、一側が用水供給対象物Mに連結され、他側が外部の用水供給ラインと連結され、外部から供給される用水を用水供給対象物Mに伝達し、用水供給対象物Mのうち漏水疑心領域に配置されるハウジング210と、ハウジング210の一側に上下方向に移動可能に設けられ、下方に移動するとハウジング210内の流路を遮断する開閉ユニット220と、ハウジング210の内面と開閉ユニット220との間に介在され、開閉ユニット220に下方への弾性力を提供する弾性部材230と、開閉ユニット220の一側から下方に延設される作動ロッド240と、開閉ユニット220が流路を開放する位置に配置された状態で作動ロッド240の下部に設けられて作動ロッド240を支持する水溶性部材250とから構成される。
【0012】
このような従来の無電源漏水遮断装置200は、用水供給対象物Mに供給される用水の供給路または用水供給対象物Mから漏水が発生し、漏水した水が水溶性部材250に接触すると、水溶性部材250が水を吸収して収縮し、弾性部材230によって作動ロッド240及び開閉ユニット220が下方に移動して用水の流路を遮断する。
【0013】
しかし、前述した従来の無電源漏水遮断装置200は、作動ロッド240を支持するために水溶性部材250が所定の高さを有するブロック状に形成され、このような水溶性部材250が収縮するためには比較的多量の水を吸収しなければならないので、流路を遮断するまでの時間が遅延される問題点があり、少量の漏水には動作しない問題点がある。
【0014】
さらに、従来の無電源漏水遮断装置200は、開閉ユニット220、水溶性部材250、作動ロッド240などが一体に構成される構造を有するので、その設置位置が非常に限定的であり、多様な構造のバルブに適用しにくい問題点がある。
【0015】
また、従来の無電源漏水遮断装置200は、水溶性部材250が作動ロッド240を安定的に支持するために所定強度以上の強度を有するように形成されなければならなくてかなり大きい体積を有することになるので、これを適用するためにバルブの大きさも相対的に増大する問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0455931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、設置位置が自由であり、漏水を迅速に遮断することができるだけでなく、多様なバルブ構造にも適用することができる無電源漏水遮断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記のような目的を達成するために、本発明の一側面によれば、内部に流体が移動する管体の一側に設けられ、漏水が発生する場合、前記管体の流路を遮断する無電源漏水遮断装置であって、前記管体の一側に設けられ、前記流路を開閉する開閉部材と、前記管体と前記開閉部材との間に介在され、前記開閉部材に前記流路を遮断する方向に弾性力を提供する弾性部材と、一端部が前記開閉部材の一側に連結され、他端部が延設されるワイヤ部材と、前記ワイヤ部材の外面の一側を取り囲むように形成される支持部材と、前記開閉部材が前記流路を開放するように前記ワイヤ部材が引かれた状態で前記ワイヤ部材の他端部を前記支持部材の一側に固定し、漏水する流体によって解体されて前記ワイヤ部材の固定状態を解除する漏水遮断部材を含むことを特徴とする無電源漏水遮断装置を提供する。
【0019】
前記支持部材は、前記ワイヤ部材の外面の少なくとも一部を取り囲むように設けられ、一側が前記管体に配置されるチューブと、前記チューブの他側に設けられ、一側に前記ワイヤ部材の他端部が前記漏水遮断部材によって固定される固定部材とを含むことができる。
【0020】
前記ワイヤ部材は、一端部が前記開閉部材の一側に連結される作動ワイヤと、前記作動ワイヤの他端部に結合され、前記漏水遮断部材によって前記支持部材の一側に固定され、前記漏水遮断部材が破断されると固定状態が解除される固定補助部材とを含むことができる。
【0021】
前記固定部材は、一側が前記チューブの他側に設けられ、他側が広がって弾性を有するように両側部が形成され、前記両側部の内側に支持突起が形成され、前記固定部材の両側部が互いに近接し、前記ワイヤ部材の他端部が前記支持突起に支持された状態で前記固定部材の両側部の外面に漏水遮断部材が巻かれることによって前記ワイヤ部材の他端部が前記固定部材に固定されることができる。
【0022】
前記開閉部材は、前記管体内に回転可能に設けられ、流路を開閉するバルブユニットと、前記バルブユニットと一体に結合され、前記ワイヤ部材が連結されたハンドルと、前記管体とハンドルとの間に介在され、前記ハンドルに回転力を提供する弾性体とを含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
前記のような本発明によれば、設置位置が自由であり、漏水を迅速に遮断することができるだけでなく、多様なバルブ構造にも適用することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】従来の漏水遮断装置を示す図である。
図2a】従来の無電源漏水遮断装置を示す図である。
図2b】従来の無電源漏水遮断装置を示す図である。
図3】本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置が設置された状態を概略的に示す図である。
図4】本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置を示す拡大断面図である。
図5】本発明の一実施例による漏水遮断部材を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施例による、漏水が発生して漏水遮断部材が解体される状態を示す図である。
図7】本発明の一実施例による開閉部材が流路を遮断する状態を示す図である。
図8a】本発明の他の実施例による無電源漏水遮断装置を示す拡大図である。
図8b】本発明の他の実施例による無電源漏水遮断装置の動作を示す図である
図9】本発明のさらに他の実施例による開閉部材を示す斜視図である。
図10a】本発明のさらに他の実施例による開閉部材の動作を示す図である。
図10b】本発明のさらに他の実施例による開閉部材の動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下で、添付図面に基づいて本発明の好適な一実施例を詳細に説明する。
【0026】
図3は本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置が設置された状態を概略的に示す図であり、図4は本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置を示す拡大断面図であり、図5は本発明の一実施例による漏水遮断部材を示す斜視図である。
【0027】
図3図5に示すように、本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置は、開閉部材10と、弾性部材20と、ワイヤ部材30と、支持部材40と、漏水遮断部材50とを含んでなる。
【0028】
開閉部材10は管体P内の流路Yに対応する位置に設けられ、流路Yを開閉する役割を果たすものであり、密閉力の高い構造または材質から形成されることが好ましい。
【0029】
ここで、管体Pは、外部から用水が供給される水道管または分岐管に一側が連結され、他側が用水供給対象物Mに連結されることで、用水供給対象物Mに用水を供給する。
【0030】
一方、本発明による開閉部材10は、管体P内の流路Yの構造に応じて多様な形態または方向に設けられることができる。本実施例では、図4のように、円錐台11及び円柱12が一体に結合された形状の開閉部材10を使用し、円柱12が管体Pを貫いて往復することにより、流路Yの開閉動作がより安定的になされるようにした。この場合、突出部Hが形成された管体Pが使用され、突出部Hに後述するチューブ41の一側が設けられる。図示されていないが、他の実施例として、略円錐台状の開閉部材10が管体Pの内部に設けられ、後述する作動ワイヤ31が管体Pを貫いて開閉部材10に連結されることもできる。この場合、管体Pの突出部Hが不要なので、管体Pの構造が簡単であり、開閉部材10の形状も簡単であるが、誤作動が発生する可能性がある。開閉部材10または作動ワイヤ31が管体Pを貫いて往復する一側に密閉部材Sが設けられる。
【0031】
弾性部材20としては、一般的なコイルスプリングを使用することができ、管体Pと開閉部材10との間に介在され、開閉部材10に流路Yを遮断する方向に弾性力を提供する。
【0032】
ワイヤ部材30は、一端部が開閉部材10の一側に連結される作動ワイヤ31と、作動ワイヤ31の他端部に結合される固定補助部材32とを含んでなることができる。作動ワイヤ31は、開閉部材10が流路Yを開放した状態で固定補助部材32が後述する固定部材42に固定される場合、開閉部材10と固定部材42との間に張力を提供して流路Yの開放状態を維持させる。
【0033】
そして、固定補助部材32は略棒状に形成され、ワイヤ部材30の他端部が支持部材40の外面の一側により容易に固定できるようにする役割を果たす。さらに、固定補助部材32は、作動ワイヤ31が連結される端部に連結具Gを備え、連結具Gに作動ワイヤ31が連結されることで、作動ワイヤ31が容易に折れることを防止して誤作動を最小化することが好ましい。
【0034】
支持部材40は、一側が管体Pに配置されるチューブ41と、チューブ41の他側に設けられ、ワイヤ部材30の他端部の一側を固定するように設けられる固定部材42とを含んでなることができる。
【0035】
チューブ41は内部に中空41aが形成され、作動ワイヤ31が内部に挿入され、チューブ41の配置経路に沿って安定的に移動するようにする。
【0036】
ここで、チューブ41及び作動ワイヤ31は柔軟に撓む材質から形成されることが好ましい。
【0037】
固定部材42はワイヤ部材30の他端部、すなわち固定補助部材32を一定の位置で支持する役割を果たす。そして、固定部材42は円筒状、半円筒状または棒状に形成されることができるが、本実施例では円筒状の固定部材を説明する。
【0038】
漏水遮断部材50は固定補助部材32を固定部材42の一側に固定させ、漏水が発生すると、漏水した水を吸収して解体されて固定を解除する役割を果たす。
【0039】
このような漏水遮断部材50は、水を吸収すると素早く解体される材質であればいずれでも使用可能であるが、本実施例ではちり紙材質を使用する。
【0040】
図6は漏水が発生して漏水遮断部材が水を吸収して解体される状態を示す図であり、図7は本発明の一実施例による開閉部材が流路を遮断する状態を示す図である。
【0041】
このような構成を有する本発明の一実施例による無電源漏水遮断装置の動作を添付の図6及び図7を参照して説明すると次のようである。
【0042】
まず、本発明の一実施例による漏水遮断部材50をセットする方法を説明すると、固定補助部材32を引いて開閉部材10が流路Yを開放するようにする。
【0043】
そして、固定補助部材32を固定部材42の外面に配置し、固定部材42及び固定補助部材32を漏水遮断部材50で巻いて固定した後、これを用水供給対象物Mが設けられた底面または漏水した用水が流れ込む位置に配置する。
【0044】
その後、漏水が発生して漏水遮断部材50の配置された位置に流れ込むと、漏水遮断部材50がこれを吸収して解体されるので、固定補助部材32及び固定部材42の固定状態が解除される。
【0045】
固定状態が解除されて固定補助部材32が固定部材42から離脱すると、弾性部材20の復元力によって開閉部材10が流路Yを閉鎖することによって用水供給が中断される。
【0046】
図8aは本発明の他の実施例による無電源漏水遮断装置を示す拡大図であり、図8bは本発明の他の実施例による無電源漏水遮断装置の動作を示す図である。
【0047】
図8a及び図8bに示す実施例の基本的な構成は図3図7の実施例と同様であるが、固定補助部材32及び固定部材42の固定状態をより安定的に維持することができる構造に形成されたものである。
【0048】
図8aに示すように、本実施例は、以前の実施例とは違い、固定部材42の一側がチューブ41の他側に結合され、他側が広がって弾性を有するように両側部が形成され、両側部の内面のうち互いに対向する領域にそれぞれ支持突起42bが形成される。
【0049】
作動ワイヤ31は、一端部が開閉部材10の一側に連結され、他端部に結合された固定補助部材32が支持突起42bに支持されることにより、開閉部材10の流路Yの開放状態を維持するようにする。
【0050】
このような構成を有する本発明の他の実施例による無電源漏水遮断装置のセッティング方法及び動作を添付の図8a及び図8bを参照して説明すると次のようである。
【0051】
先に、本発明の一実施例による漏水遮断部材50をセットする方法を説明すると、作業者が固定補助部材32を引くことにより、開閉部材10が流路Yを開放するようにする。
【0052】
そして、固定部材42の両側部を互いに近接させることで、固定補助部材32が一対の支持突起42bに支持されるようにし、固定部材42の両側部の外面に漏水遮断部材50を巻くことにより、支持突起42bに支持された固定補助部材32の固定状態を維持させる。
【0053】
その後、漏水が発生して固定部材42に流れ込むと、漏水遮断部材50が漏水を吸収して解体され、固定部材42の両側部がそれぞれ外側方向に広がる。
【0054】
この際、一対の支持突起42bも互いに離隔する方向に広がって固定補助部材32の支持状態が解除され、弾性部材20によって開閉部材10が流路Yを遮断する。
【0055】
図9は本発明のさらに他の実施例による開閉部材を示す斜視図であり、図10a及び図10bは本発明のさらに他の実施例による開閉部材の動作を示す図である。
【0056】
図9図10bに示す実施例の基本的な構成は図3図8bの実施例と同様であるが、開閉部材10’が回転型に構成されたものである。
【0057】
図9に示すように、本実施例は、以前の実施例とは違い、開閉部材10’が略球状に形成され、中央にホール11’aが形成され、管体P内に回転可能に設けられて流路Yを開閉するバルブユニット11’と、バルブユニット11’と一体に結合され、作動ワイヤ31が連結されたハンドル12’と、管体Pとハンドル12’との間に介在される弾性体13’とを含んでなる。
【0058】
このような本実施例は、図10aに示すように、漏水が発生する前にはバルブユニット11’が流路Yを開放する状態を維持しているが、漏水によって固定補助部材32の支持状態が解除されると、図10bに示すように、ハンドル12’を支持する作動ワイヤ31の支持状態も解除され、ハンドル12’が弾性体13’の回転復元力によって回転し、ハンドル12’に一体に結合されたバルブユニット11’が一緒に回転して流路Yを閉鎖する。
【0059】
図面には示されていないが、他の形態として、弾性体13’の一端がハンドルの縁部に連結され、他端が管体に連結されることで、弾性体13’の復元力による伸縮動作によってハンドルが回転することができる。
【0060】
その他の構造は前述した基本実施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0061】
たとえ本発明が先に言及した好適な実施例に基づいて説明したたが、発明の要旨及び範囲から逸脱することなしに多様な修正や変形をなすことができる。したがって、添付の特許請求の範囲は本発明の要旨に属するこのような修正や変形を含むであろう。
【符号の説明】
【0062】
10 開閉部材
11 円錐台
12 円柱
20 弾性部材
30 ワイヤ部材
31 作動ワイヤ
32 固定補助部材
40 支持部材
41 チューブ
41a 中空
42 固定部材
42b 支持突起
50 漏水遮断部材
10’ 開閉部材
11’ バルブユニット
11’a ホール
12’ ハンドル
13’ 弾性体
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9
図10a
図10b