(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041733
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】自動車トラクション電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6557 20140101AFI20240319BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20240319BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20240319BHJP
H01M 10/6567 20140101ALI20240319BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240319BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240319BHJP
【FI】
H01M10/6557
H01M50/211
H01M10/647
H01M10/6567
H01M50/249
H01M10/625
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023147863
(22)【出願日】2023-09-12
(31)【優先権主張番号】10 2022 123 454.1
(32)【優先日】2022-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D-70435 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110003421
【氏名又は名称】弁理士法人フィールズ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク グラス
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー シュタイナー
(72)【発明者】
【氏名】ティム シュミット
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ゲーリング
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
5H031EE01
5H031KK06
5H040AA28
5H040AS07
5H040AT04
5H040LL01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】パウチ電池セル及び効果的な冷却構造を有する、自動車トラクション電池モジュールを提供する。
【解決手段】複数のプレート形状のパウチ電池セル20、20’が互いに平行に配置されている、剛性の電池ハウジングを有する自動車トラクション電池モジュールであって、冷却液体50が、2つのスタッド加工済みプレート32、33と、スタッドピーク44間のスタッド谷45におけるそれぞれの直接隣接する電池セル側壁22、22’との間に流れ、その結果、それぞれの電池セル側壁22、22’が、前記冷却液体50によって直接冷却される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレート形状のパウチ電池セル(20、20’)が互いに平行に配置されている、剛性の電池ハウジング(12)を有する自動車トラクション電池モジュール(10)であって、
冷却液体(50)によって、前記パウチ電池セル(20、20’)を直接冷却するためのプレート形状の冷却構造(30)が、2つの隣接する前記パウチ電池セル(20、20’)の間に配置されており、前記冷却構造(30)は、横断方向(Y)に圧縮可能であり、かつそのプレート平面(xz)に垂直であり、
複数の成形された中空スタッド(40)を伴って一定のプレート厚を有する剛性の第1のスタッド加工済みプレート(32)であって、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)のスタッドピーク(44)が、隣接する前記パウチ電池セル(20)の側壁(22)に接触する、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)と、
前記第1のスタッド加工済みプレート(32)と同一形状である剛性の第2のスタッド加工済みプレート(33)であって、前記第2のスタッド加工済みプレート(33)の前記スタッドピーク(44)が、隣接する前記パウチ電池セル(20’)の側壁(22’)と接触する、前記第2のスタッド加工済みプレート(33)と、
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)間の弾性圧力構造(34)であって、前記弾性圧力構造(34)を介して前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、それらの表面全体にわたって互いから離れる方向に押される、前記弾性圧力構造(34)と、を備え、
冷却液体(50)が、前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)と、前記スタッドピーク(44)間のスタッド谷(45)における前記それぞれの直接隣接する電池セル側壁(22、22’)との間に流れ、その結果、前記それぞれの電池セル側壁(22、22’)が、前記冷却液体(50)によって直接冷却される、自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項2】
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、それらの表面全体にわたって互いの方へ配向されており、そのため、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)の前記スタッドピーク(44)が、前記横断方向(y)における前記第2のスタッド加工済みプレート(33)の前記スタッド谷(45)と整列している、請求項1に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項3】
前記スタッド加工済みプレート(32、33)は、一方の前記スタッド加工済みプレート(32)の前記スタッドピーク(44)が、他方の前記スタッド加工済みプレート(33)の前記スタッド谷(45)と入れ子にされ得るように構成されている、請求項2に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項4】
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、金属シート本体(32’、33’)によって形成されている、先行請求項のいずれか一項に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項5】
前記スタッドピーク(44)と前記スタッド谷(45)とを有する前記スタッド加工済みプレート(32、33)が、断面にほぼ正弦プロファイルを有する、先行請求項のいずれか一項に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項6】
前記圧力構造(34)が、モノリシックで本質的に弾性の圧力本体(34’)から形成されている、先行請求項のいずれか一項に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本質的に剛性の電池ハウジングを有する、液冷式自動車トラクション電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車トラクション電池モジュールは、最大1000V超の端子電圧を有する、いわゆる高電圧電池モジュールである。トラクション電池モジュールの充電中及び放電中に、永続的に高い電力出力を実現できるようにするために、トラクション電池モジュールは、内部液体冷却システムを有していなければならない。独国特許出願公開第10 2017 221347A1号明細書、国際公開第2020 212 652A1号パンフレット、及び欧州特許出願公開第3 780 147A1号明細書から、内部液体冷却システムを有する自動車トラクション電池モジュールとして好適な様々な電池アセンブリが既知であり、複数のプレート形状の電池セルが、本質的に剛性の電池ハウジングにおいて設置されている。内部液体冷却は、冷却液体が流れるプレート形状の冷却構造によって実現され、冷却液体は、各場合に2つのプレート形状の電池セル間に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2017 221347A1号明細書
【特許文献2】国際公開第2020 212 652A1号パンフレット
【特許文献3】欧州特許出願公開第3 780 147A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
いわゆるパウチ電池セルは、電池セルとしてよく使用され、電池セルの構造が単純であるため、高い電気効率、低い製造コスト、高い寿命、及び高い内部熱伝導性を有する。しかしながら、パウチ電池セルは、その寿命にわたって著しい容積成長を自然に呈する。
【0005】
本発明によって対処される課題は、パウチ電池セル及び効果的な冷却構造を有する、自動車トラクション電池モジュールを作成することである。
【0006】
この課題は、請求項1に記載の特徴を有する自動車トラクション電池モジュールによる本発明に従って解決される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による自動車トラクション電池モジュールは、100V超~1000V超の高電圧範囲における、端子電圧を有する、いわゆる高電圧トラクション電池モジュールである。トラクション電池モジュールは、本質的に剛性で耐衝撃性の電池ハウジング、好ましくは金属電池ハウジングを備える。電池ハウジング内で、複数のプレート形状のパウチ電池セルは、互いに平行に配置される。本事例では、パウチ電池セルは、必ずしも物理的又は化学的に定義される特定のタイプのセルである必要はなく、むしろ、動作中、特に加熱及び/又は経年化の際に著しく拡張する任意のタイプのセルを意味すると理解される。
【0008】
冷却構造に隣接する2つのパウチ電池セルのアクティブ及びダイレクト液体冷却のための、2つの隣接するパウチ電池セル間にプレート形状の冷却構造が提供される。パウチ電池セルの拡張のための空間を与えるために、プレート形状の冷却構造は、横断方向に圧縮可能であり、プレート形状の冷却構造の基部平面又はプレート形状のパウチ電池セルの基部平面に垂直になるように構成されている。
【0009】
冷却構造は、複数の成形された中空スタッドを用いる一定のプレート厚を有する本質的に剛性の第1のスタッド加工済みプレートを備え、その外向きに凸状に丸まったスタッドピーク又はスタッドピーク頂部は、隣接するパウチ電池セルの側壁に接触する。更に、冷却構造は、第1のスタッド加工済みプレートと同一の形状である、本質的に剛性の第2のスタッド加工済みプレートを含む。第2のスタッド加工済みプレートのスタッドピークは、隣接する他のパウチ電池セルの一方の側壁に接触する。中空スタッドは、規則的な分布パターンで配置されることが好ましい。好ましくは、各中空スタッドは、3つ又は4つの横方向に隣接する中空スタッドからの同一の横方向距離を有する。
【0010】
弾性圧力構造が、2つのスタッド加工済みプレート間に配置されており、2つのスタッド加工済みプレートのスタッドピークが、それぞれ、特定の付勢力で電池セル側壁に対して押し付けられるように、弾性圧力構造を介して2つのスタッド加工済みプレートが、それらの表面全体にわたって互いから離れる方向に押される。圧力構造は弾性的に適合しているため、隣接する電池セルは横断方向に拡張し、圧力構造を圧縮することができるが、2つのスタッド加工済みプレートは著しく変形しない。弾性圧力構造は、概して、様々な方法で実現することができる。
【0011】
スタッド加工済みプレートとスタッドピーク間のスタッド谷のそれぞれの直接隣接する電池セル側壁との間に冷却液体が流れ、その結果、それぞれの電池セル側壁が冷却液体によって直接濡れて冷却される。前述のスタッドは全て、互いに流体接続され、その結果、冷却液体のための全表面冷却液体空洞が、それから生じる。スタッドピークと直接隣接する電池セル側壁との間の接触点の領域においてのみ、電池セル側壁との冷却液体の直接接触がないだけであり、その結果、電池セル側壁との冷却液体の実質的に全面的な接触が実現される。
【0012】
冷却構造の2つのスタッド加工済みプレートは、それらに隣接する2つのパウチ電池セルの拡張時に著しく変形しないように、剛性かつ耐屈曲性で形成され、その結果、それぞれのスタッド加工済みプレートと電池セル側壁との間に画定される冷却液体空洞は、実質的に変化しないままである。
【0013】
横断方向の電池セルの拡張は、実質的にバランスがとれており、又は弾性圧力構造によってのみ補償される。これにより、膨張したパウチ電池セルの場合、利用可能な最大冷却能力は実質的に変化しないことが保証される。例えば、冷却液体は、非導電性の好適な冷却オイルとすることができる。
【0014】
好ましくは、2つの同一のスタッド加工済みプレートは、それらの表面全体にわたって互いに平行に配向されており、そのため、第1のスタッド加工済みプレートのスタッドピークは、第2のスタッド加工済みプレートの対応するスタッド谷と横断方向に整列している。1つのスタッド加工済みプレートのスタッドピークは全て、他のスタッド加工済みプレートのスタッド谷の対応する低点と横断方向に整列している。このように、2つのスタッド加工済みプレートは、横断方向における各点で互いにほぼ同じ距離を有し、その結果、弾性圧力構造も均一に圧縮され、全ての点で横断方向にほぼ同じ拡張を有する。
【0015】
特に好ましくは、スタッド加工済みプレートは、一方のスタッド加工済みプレートのスタッドピーク及びスタッド谷が、他方のスタッド加工済みプレートのスタッド谷及びスタッドピークと入れ子にすることができ、すなわち、圧力構造がそれを防止しない場合、理論上互いに押し込まれ得るように構成される。したがって、プレートのピーク及び谷は、最も広い又は最も狭いセンスで、又は対応するように湾曲して、円錐状である。圧力構造がなければ、2つのスタッド加工済みプレートは、いかなる間隔もなく互いに上に置かれ、その結果、2つのスタッド加工済みプレート間に全表面距離がなくなる。
【0016】
特に好ましくは、スタッド加工済みプレートの交互のスタッドピーク及びスタッド谷は、断面においてほぼ正弦プロファイルを形成する。
【0017】
原理的には、スタッド加工済みプレートは、例えば、プラスチックから形成され得る。しかしながら、特に好ましくは、スタッド加工済みプレートは、高い強度及び剛性を有し、良好な熱導電率特性を有し、かつスタッド加工済みプレートの安価な製造を可能にする金属シート本体から形成される。
【0018】
原理的には、ばね弾性圧力構造は、例えば、複数の個々のばね要素によって形成され得る、様々な方法で構成され得る。好ましくは、圧力構造は、モノリシックで本質的に弾性の圧力本体、例えば、高い永久弾性を有する発泡体から形成される。モノリシック圧力本体は、横断方向の2つのスタッド加工済みプレートに完全に均一な圧力を及ぼす。モノリシックプラスチック圧力本体は、安価に取得することができ、使用しやすい。圧力本体は、例えば、2つのスタッド加工済みプレートに接着され得る。
【0019】
本発明の例示的な実施形態は、図面を参照して以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明による自動車トラクション電池モジュールの概略的な長手方向セクションである。
【
図2】
図1からのトラクション電池モジュールの拡大詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面は、例えば、約800Vの端子電圧を有する高電圧電池モジュールである、自動車トラクション電池モジュール10の概略長手方向断面を示す。本事例では、トラクション電池モジュール10は概略的にのみ示されており、本事例では、3つのプレート形状のパウチ電池セル20、20’のみが、一実施例として、本質的に剛性で耐衝撃性の金属電池ハウジング12で示されている。
【0022】
しかしながら、パウチ電池セル20、20’の残留張力、所望の端子電圧、及び所望のトラクション電池容量に基づいて、対応する複数のパウチ電池セルが、トラクション電池モジュール10に設置される。例えば、5~10個のパウチ電池セルを、電池ハウジングのセルスタックに組み合わせることができる。
【0023】
プレート形状のパウチ電池セル20、20’は、プレート平面xzにおいて互いに平行に横たわっており、互いに同一であり、加熱及び横断方向Yでの経年変化によって著しく拡張し得る。プレート状冷却構造30は、互いに隣接する2つのパウチ電池セル20、20’の間に配置される。
【0024】
プレート状冷却構造30は、2つの電池セル20、20’の2つの側壁22、22’がそれぞれ、流れている冷却液体50によって大きな表面積にわたって直接冷却されるように、互いに隣接する2つのパウチ電池セル20、20’間に配置される。本事例では、冷却液体50は、非導電性の冷却オイルである。
【0025】
電池ハウジング12は、面積が大きく、平坦であり、その壁平面を有して、互いに対して平行であり、電池セル20、20’のプレート平面xz及びプレート形状の冷却構造30に平行な、2つの金属側壁14、15を備える。横断方向yで圧縮可能な冷却構造30は、第1の本質的に剛性のスタッド加工済みプレート32、同一の第2のスタッド加工済みプレート33、及び圧力構造34からなり、この構造は、モノリシックで本質的に弾性の圧力本体34’によって形成される、2つのスタッド加工済みプレート32、33を互いに離して間隔を置き、それらを互いに接続する。2つのスタッド加工済みプレート32、33は、圧力本体34’に接着される。
【0026】
各スタッド加工済みプレート32、33は、それぞれの金属シート本体32’、33’によって形成され、その表面全体にわたって横断方向yに実質的に一定のプレート厚を有する。スタッド加工済みプレート32、33は、通常の技術パターンで配置された複数の凸状に形成された中空スタッド40を画定し、そのスタッドピーク44は、隣接するパウチ電池セル20、20’の隣接する側壁22、22’にそれぞれ接触する。図に示される断面で分かるように、スタッド加工済みプレート32、33はそれぞれ、断面においてほぼ正弦プロファイルを有する。横断方向yで見ると、一方のスタッド加工済みプレート32、33のスタッドピーク44は、他方のスタッド加工済みプレート33、32の対応するスタッド谷45と正確に整列し、そのため、横断方向yの2つのスタッド加工済みプレート32、33間の距離は、全ての点でほぼ等しくなる。
【0027】
流体的に相互接続されたスタッド谷45のために、メッシュ状の連続冷却液体空洞38が、各スタッド加工済みプレート32、33と、隣接する電池セル側壁22、22’との間に形成され、それぞれの電池セル側壁22、22’が冷却液体50によってほぼその表面全体にわたって直接冷却されるように、空洞を冷却液体50が流れる。
【0028】
パウチ電池セル20、20’が横断方向yに拡張されると、圧力構造体34は弾性的に圧縮され、スタッド加工済みプレート32、33は実質的に形状が変化せず、その結果、冷却液体空洞38は実質的に変化しない。これにより、膨張したパウチ電池セル20、20’であっても、利用可能な最大冷却能力は実質的に変化しない。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレート形状のパウチ電池セル(20、20’)が互いに平行に配置されている、剛性の電池ハウジング(12)を有する自動車トラクション電池モジュール(10)であって、
冷却液体(50)によって、前記パウチ電池セル(20、20’)を直接冷却するためのプレート形状の冷却構造(30)が、2つの隣接する前記パウチ電池セル(20、20’)の間に配置されており、前記冷却構造(30)は、横断方向(Y)に圧縮可能であり、かつそのプレート平面(xz)に垂直であり、
複数の成形された中空スタッド(40)を伴って一定のプレート厚を有する剛性の第1のスタッド加工済みプレート(32)であって、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)のスタッドピーク(44)が、隣接する前記パウチ電池セル(20)の側壁(22)に接触する、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)と、
前記第1のスタッド加工済みプレート(32)と同一形状である剛性の第2のスタッド加工済みプレート(33)であって、前記第2のスタッド加工済みプレート(33)の前記スタッドピーク(44)が、隣接する前記パウチ電池セル(20’)の側壁(22’)と接触する、前記第2のスタッド加工済みプレート(33)と、
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)間の弾性圧力構造(34)であって、前記弾性圧力構造(34)を介して前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、それらの表面全体にわたって互いから離れる方向に押される、前記弾性圧力構造(34)と、を備え、
冷却液体(50)が、前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)と、前記スタッドピーク(44)間のスタッド谷(45)における前記それぞれの直接隣接する電池セル側壁(22、22’)との間に流れ、その結果、前記それぞれの電池セル側壁(22、22’)が、前記冷却液体(50)によって直接冷却される、自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項2】
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、それらの表面全体にわたって互いの方へ配向されており、そのため、前記第1のスタッド加工済みプレート(32)の前記スタッドピーク(44)が、前記横断方向(y)における前記第2のスタッド加工済みプレート(33)の前記スタッド谷(45)と整列している、請求項1に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項3】
前記スタッド加工済みプレート(32、33)は、一方の前記スタッド加工済みプレート(32)の前記スタッドピーク(44)が、他方の前記スタッド加工済みプレート(33)の前記スタッド谷(45)と入れ子にされ得るように構成されている、請求項2に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項4】
前記2つのスタッド加工済みプレート(32、33)が、金属シート本体(32’、33’)によって形成されている、請求項1に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項5】
前記スタッドピーク(44)と前記スタッド谷(45)とを有する前記スタッド加工済みプレート(32、33)が、断面にほぼ正弦プロファイルを有する、請求項1に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【請求項6】
前記圧力構造(34)が、モノリシックで本質的に弾性の圧力本体(34’)から形成されている、請求項1に記載の自動車トラクション電池モジュール(10)。
【外国語明細書】