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特開2024-41761PETおよびチェレンコフ発光画像化に有用な18F標識ペプチドリガンド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041761
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】PETおよびチェレンコフ発光画像化に有用な18F標識ペプチドリガンド
(51)【国際特許分類】
   C07K 7/54 20060101AFI20240319BHJP
   A61K 51/08 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 38/31 20060101ALI20240319BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240319BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 38/12 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 38/10 20060101ALI20240319BHJP
   G01T 1/161 20060101ALN20240319BHJP
【FI】
C07K7/54
A61K51/08 200
A61K38/31
A61P35/00
A61P35/04
A61K38/12
A61K38/10
G01T1/161 Z
G01T1/161 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023211824
(22)【出願日】2023-12-15
(62)【分割の表示】P 2020534202の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】62/610,132
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510243539
【氏名又は名称】コーネル ユニバーシティー
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【弁理士】
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100162503
【弁理士】
【氏名又は名称】今野 智介
(74)【代理人】
【識別番号】100144794
【弁理士】
【氏名又は名称】大木 信人
(72)【発明者】
【氏名】バビッチ,ジョン ダブリュー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】18Fで標識された化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物を提供する。
【解決手段】一態様として、18Fで標識された特定の構造を有するソマトスタチン受容体アゴニストである化合物であって、対象に投与するステップ;ならびに、投与に続いて、陽電子放出、陽電子放出および消滅からのガンマ線、ならびに陽電子放出によるチェレンコフ放射の1つまたは複数を検出するステップを含む方法に使用する化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化1】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
10およびZ11は、各々独立にHまたはOHであり;
、W、およびWの1つが、
【化2】

であるか、または
およびYの1つが
【化3】

であり、
残りのW、W、Wは、各々独立にHであり、残りのYおよびYはOHまたはN
であり;ここで、Tは、-C(O)-または-C(O)NH-であり、R、R
、およびRの1つならびにR10、R11、およびR12の1つは
【化4】

であり、
、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R10、R11、およびR12
残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、SまたはNHであり;
m’およびa’は、各々独立に0、1、2、または3であり;
nは0または1であり;
p’は0、1、2、または3であり、ただし、p’が0である場合、Xは存在せず;
q’は、1または2であり;x’は0、1、2、または3であり;
y’は1または2である)。
【請求項2】
式IAの化合物
【化5】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項1に記載
の化合物。
【請求項3】
式IBの化合物
【化6】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項1に記載
の化合物。
【請求項4】
式IIによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化7】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
は、HまたはOHであり;
およびWの1つが
【化8】

であるか、または

【化9】

であり、残りのWおよびWは各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造が上
で示されていなくても)はOHまたはNHであり;
ここで、Tは、-C(O)-または-C(O)NH-であり、R13、R14、および
15の1つならびにR16、R17、およびR18の1つは
【化10】

であり、R13、R14、およびR15の残りの2つは各々Hであり、R16、R17
およびR18の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
m’’およびa’’は各々独立に0、1、2、または3であり;
n’は0または1であり;
p’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’が0である場合、Xは存在せず

q’’は1または2であり;
x’’は、0、1、2、または3であり;
y’’は1または2である)。
【請求項5】
式IIAの化合物
【化11】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項4に記載
の化合物。
【請求項6】
式IIIによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化12】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
およびZは、各々独立にHまたはOHであり;
は、C(O)YまたはCHOHであり;
およびWの1つが
【化13】

であるか、
またはY
【化14】

であり、残りのWおよびWは各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造が上
で示されていなくても)はOHまたはNHであり;ここで、
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり;
19、R20、およびR21の1つならびにR22、R23、およびR24の1つは、
【化15】

であり、R19、R20、およびR21の残りの2つは各々Hであり、R22、R23
およびR24の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
m’’’およびa’’’は、各々独立に0、1、2、または3であり;
n’’は0または1であり;
p’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’’が0である場合、Xは存在
せず;
q’’’は1または2であり;
x’’’は0、1、2、または3であり;
y’’’は1または2である)。
【請求項7】
式IIIAの化合物
【化16】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項6に記載
の化合物。
【請求項8】
式IVによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化17】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
、Z、およびZは、各々独立にHまたはOHであり;
およびW10の1つは
【化18】

であり、WおよびW10の残りの1つはHであり、ここで、
は-C(O)-または-C(O)NH-であり;
25、R26、およびR27の1つは
【化19】

であり、R25、R26、およびR27の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
m’’’’は0、1、2、または3であり;
n’’’は0または1であり;
p’’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’’’が0である場合、X
存在せず;
q’’’’は1または2であり;
x’’’’は0、1、2、または3であり;
y’’’’は1または2である)。
【請求項9】
式IVAの化合物
【化20】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項8に記載
の化合物。
【請求項10】
式Vによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化21】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
およびZは、各々独立にHまたはOHであり;
11およびW12の1つが
【化22】

であるか、またはY
【化23】

であり、残りのW11およびW12は各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造
が上で示されていなくても)はOHまたはNHであり;ここで、
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり;
28、R29、およびR30の1つならびにR31、R32、およびR33の1つは、
【化24】

であり、R28、R29、およびR30の残りの2つは各々Hであり、R31、R32
およびR33の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
m’’’’’およびa’’’’は、各々独立に0、1、2、または3であり;
n’’’’は、0または1であり;
p’’’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’’’’が0である場合、X
は存在せず;
q’’’’’は1または2であり;
x’’’’’は0、1、2、または3であり;
y’’’’’は1または2である)。
【請求項11】
式VAの化合物
【化25】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物である、請求項10に記
載の化合物。
【請求項12】
式VIまたは式VIAの18Fで標識されたボンベシン受容体アゴニストである化合物
【化26】

【化27】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物
(式中、式VIおよびVIAの各々において独立に、W13およびW14の1つが、
【化28】

であるか、またはY、Y、Y、およびY10の1つが
【化29】

であり、
残りのW13およびW14は各々独立にHであり、残りのY、Y、Y、およびY
(すなわち、構造が上で示されていなくても)はOHまたはNHであり;ここで、
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり;
28、R29、およびR30の1つならびにR31、R32、およびR33の1つは、
【化30】

であり、R28、R29、およびR30の残りの2つは各々Hであり、R31、R32
およびR33の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
bおよびeは、各々独立に0、1、2、または3であり;
fは0、1、2、または3であり、ただし、fが0である場合、Xは存在せず;
gは1または2であり;
cは0、1、2、または3であり;
dは1または2である)。
【請求項13】
15に共有結合した、第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のNH、もし
くはアミジニル基のNH、または-C(O)Y11基に改変されたセプラーゼ結合化合
物のカルボン酸もしくはアミドを含むセプラーゼ結合化合物を含む18Fで標識されたセ
プラーゼ結合化合物であって、ここで、
15は、
【化31】

であり、
11
【化32】

であり、
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり;
34、R35、およびR36の1つならびにR37、R38、およびR39の1つは
【化33】

であり、R40、R41、およびR42の残りの2つは各々Hであり、R43、R44
およびR45の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
b’およびe’は、各々独立に0、1、2、または3であり;
f’は0、1、2、または3であり、ただし、f‘が0である場合、Xは存在せず;
g’は1または2であり;
c’は0、1、2、または3であり;
d’は1または2である化合物。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の化合物を対象に投与するステップ;ならびに
投与に続いて、陽電子放出、陽電子放出および消滅からのガンマ線、ならびに陽電子放出
によるチェレンコフ放射の1つまたは複数を検出するステップ
を含む方法。
【請求項15】
有効量の前記化合物を対象に投与するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
対象に投与されるときに、対象が、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラ
ーゼ、またはそれらの任意の2つ以上の組合せを発現する哺乳動物組織を患っていると疑
われる、請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
哺乳動物組織が、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管作
用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、お
よび転移癌の1種または複数を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物を投与するステップが非経口投与を含む、請求項14~17のいずれか一項
に記載の方法。
【請求項19】
ペプチドリガンドを改変して、18Fで標識されたペプチドリガンドを提供するステッ
プを含む方法であって、前記改変は
ペプチドリガンドの第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のNH、もしくはア
ミジニル基のNHをWに共有結合するステップ;または
ペプチドリガンドのカルボン酸もしくはアミドを-C(O)Y基に変換するステップ
の一方または両方を含み;
ここで、

【化34】

であり;

【化35】

であり;
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり、
、R、およびRの1つならびにR、R、およびRの1つは
【化36】

であり、R、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R、R、およびR
の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、S、またはNHであり;
mおよびaは、各々独立に0、1、2、または3であり;
nは1または2であり;
pは0、1、2、または3であり、ただし、pが0である場合、Xは存在せず;
qは1または2であり;xは0、1、2、または3であり;
yは1または2である、
方法。
【請求項20】
画像を得る方法であって、
ソマトスタチン受容体アゴニスト、ボンベシン受容体アゴニスト、またはセプラーゼ結合
化合物を含む18Fで標識されたペプチドリガンドの有効量を対象に投与するステップ;
ならびに
投与に続いて、陽電子放出、陽電子放出および消滅からのガンマ線、ならびに陽電子放出
によるチェレンコフ放射の1つまたは複数を検出するステップ
を含む方法。
【請求項21】
対象に投与されるときに、対象が、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラ
ーゼ、またはそれらの任意の2つ以上の組合せを発現する哺乳動物組織を患っていると疑
われる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
哺乳動物の組織が、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管
作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、
および転移癌の1種または複数を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記18Fで標識されたペプチドリガンドを投与するステップが非経口投与を含む、請
求項20~22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月22日出願の米国仮出願第62/610,132号の優先
日の利益を主張し、その開示の全体が、あらゆる目的で、参照により本明細書に組み込ま
れる。
【0002】
本発明の技術は、本明細書でより詳細に開示される、18Fで標識されたペプチドリガ
ンド、例えば、18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニスト、18Fで標識され
たボンベシン受容体アゴニスト、および18Fで標識されたセプラーゼ結合化合物などに
よる哺乳動物組織の画像化に関連する化合物、組成物、および方法を対象とする。
【発明の概要】
【0003】
本発明の技術は、陽電子放出断層撮影(PET)および/またはチェレンコフ発光画像
化などによる、例えば哺乳動物組織の画像化に有用な、18Fで標識されたペプチドリガ
ンドを提供する。さらに、本発明の技術は、本発明の技術の18Fで標識されたペプチド
リガンドの容易で迅速な生産を可能にする先進的な中間体を提供して、使用前に本発明の
技術の化合物を比較的容易に生産することを可能にする。
【0004】
したがって、一態様において、本発明の技術は、例えば、ソマトスタチン受容体陽性腫
瘍の陽電子放出断層撮影(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用な18
Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストを提供する。そのような18Fで標識さ
れたソマトスタチン受容体アゴニストは、Wに共有結合したソマトスタチン受容体アゴ
ニストの第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基
のNHを有するソマトスタチン受容体アゴニストを含み、またはソマトスタチン受容体
アゴニストのカルボン酸もしくはアミドは-C(O)Y基に改変されており、ここで、
【0005】
【化1】

であり、Y
【0006】
【化2】

であり、式中、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R、R、および
の1つならびにR、R、およびRの1つは
【0007】
【化3】

であり、
、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R、R、およびRの残りの
2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNHであり;mおよびaは
各々独立に0、1、2、または3であり;nは1または2であり;pは0、1、2、また
は3であり、ただし、pが0である場合、Xは存在せず;qは1または2であり;xは
0、1、2、または3であり;yは1または2であり、またはそれらの薬学的に許容され
る塩および/もしくは溶媒和物である。
【0008】
一態様において、本発明の技術は、例えば、ボンベシン受容体陽性組織の陽電子放出断
層撮影(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用な18Fで標識されたボ
ンベシン受容体アゴニスト(BBR-1アゴニスト、BBR-2アゴニスト、およびBB
R-3アゴニストなど)を提供する。そのような18Fで標識されたボンベシン受容体ア
ゴニストは、W’に共有結合したボンベシン受容体アゴニストの第一級アミン、第二級ア
ミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基のNHまたは-C(O)Y’基
に改変されたボンベシン受容体アゴニストのカルボン酸もしくはアミドを有するボンベシ
ン受容体アゴニストを含み、ここで、W’は、
【0009】
【化4】

であり、Y’は
【0010】
【化5】

であり、式中、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R34、R35、お
よびR36の1つならびにR37、R38、およびR39の1つは、
【0011】
【化6】

であり、
34、R35、およびR36の残りの2つは各々Hであり、R37、R38、およびR
39の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNHであり;
bおよびeは各々独立に0、1、2、または3であり;fは0、1、2、または3であり
、ただし、fが0である場合、Xは存在せず;gは1または2であり;cは0、1、2
、または3であり;dは1または2である。
【0012】
一態様において、本発明の技術は、例えば、セプラーゼ担持組織の陽電子放出断層撮影
(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用なセプラーゼ(「セプラーゼ結
合化合物」)に結合する18Fで標識されたペプチドを提供する。そのようなセプラーゼ
結合化合物はセプラーゼ阻害剤を含む。18Fで標識されたセプラーゼ結合化合物は、W
15に共有結合した第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のNH、もしくはア
ミジニル基のNHまたは-C(O)Y11基に改変されたセプラーゼ結合化合物のカル
ボン酸もしくはアミドを有するセプラーゼ結合化合物を含み、ここで、W15
【0013】
【化7】

であり、Y11
【0014】
【化8】

であり、式中、
は、-C(O)-または-C(O)NH-であり、R34、R35、およびR36
1つならびにR37、R38、およびR39の1つは
【0015】
【化9】

であり
40、R41、およびR42の残りの2つは各々Hであり、R43、R44、およびR
45の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNHであり;
b’およびe’は各々独立に0、1、2、または3であり;f’は0、1、2、または3
であり、ただし、f‘が0である場合、Xは存在せず;g’は1または2であり;c’
は0、1、2、または3であり;d’は1または2である。
【0016】
本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドの任意の1種を調製するための中
間体も提供される。18F化合物は、典型的には使用前に比較的短時間で発生されるので
、本発明の技術の中間体は、利用可能な供給源に対する実質的改善を提供して、標的を画
像化する本発明の技術の化合物を高い放射化学的収率で迅速に生産することを非常に容易
にする。
【0017】
関連する態様において、本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドおよび薬
学的に許容される担体の任意の1種を含む組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0018】
種々の態様において、本発明の技術は、哺乳動物組織を画像化するための化合物および
方法を提供する。本明細書で提供される化合物は、開示された方法で、有用な医薬組成物
および医薬に製剤化することができる。医薬製剤および医薬の調製における化合物の使用
も提供される。
【0019】
以下の用語は、全体を通して下で定義されるように使用される。
【0020】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される、「a」および「an」およ
び「the」などの単数の冠詞および、構成要素を記載する文脈(特に以下の請求項の文
脈)における同様な指示は、本明細書中で特に断りのない限りまたは文脈によって明らか
に矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるべきである。本明細書
中における値の範囲の記述は、本明細書中で特に断りのない限り、範囲内に入る別々の各
値を個々に挙げることを省略した方法として役立つことを単に意図されるもので、別々の
各値が、あたかもそれが本明細書中で個々に挙げられたかのように、本明細書中に組み込
まれる。本明細書で記載される全ての方法は、本明細書中で特に断りのない限り、または
そうではなくて文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適当な順序で実施すること
ができる。本明細書で提供されるあらゆる例、または例示的な言葉(例えば、「など」)
の使用は、実施形態をより明らかにすることが単に意図され、特に断りのない限り請求項
の範囲に限定を課すことはない。明細書中における言い回しは、特許請求されていない如
何なる構成要素も、必須と指示すると解釈されるべきでない。
【0021】
本明細書において使用される「約」は、当業者によって理解され、およびそれが使用さ
れる文脈に依存して、ある程度変化するであろう。当業者にとって明確でない用語の使用
があれば、それが使用されている文脈を考慮して、「約」は、特定の限界のプラスマイナ
ス10%までを意味するであろう。
【0022】
本明細書において使用する用語「アミノ酸」は、天然に生ずるα-アミノ酸および合成
α-アミノ酸(例えば、フェニルグリシンとも称される2-アミノ-2-フェニル酢酸)
、ならびに天然に生ずるアミノ酸と同様な様式で機能するα-アミノ酸類似体およびアミ
ノ酸模倣体を含む。該用語は、特異的立体異性体が示されていない限り、そのようなα-
アミノ酸のLおよびD型の両方をさらに含む。天然に生ずるアミノ酸は、遺伝子コードに
よりコードされたアミノ酸、ならびに後で改変されたこれらのアミノ酸、例えば、ヒドロ
キシプロリン、γ-カルボキシグルタミン酸、およびO-ホスホセリンである。アミノ酸
類似体とは、天然に生ずるアミノ酸と同じ基本的化学的構造、例えば、α-炭素を担持す
る有機基を有する化合物、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド
、メチオニンメチルスルホニウムを指す。そのような類似体は、改変された有機基(例え
ば、ノルロイシン)または改変されたペプチド骨格を有していてもよいが、天然に生ずる
アミノ酸と同じ基本的化学的構造を保持する。アミノ酸模倣体とは、アミノ酸の一般的化
学的構造と異なる構造を有するが、天然に生ずるアミノ酸と同様な様式で機能する化合物
を指す。本明細書では、アミノ酸は、それらの一般的に知られている3文字記号かまたは
IUPAC-IUBの生化学的命名法委員会により推奨されている1文字記号のいずれか
で参照され得る。
【0023】
本明細書において使用される用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク
質」は、本明細書で互換的に使用されて、ペプチド結合により互いに連結した2個以上の
アミノ酸または改変されたペプチド結合、すなわち、ペプチドアイソスターを含むポリマ
ーを意味する。ポリペプチドは、ペプチド、グリコペプチド、またはオリゴマーと一般的
に称される短鎖および一般的にタンパク質と称されるより長い鎖の両方を指す。ポリペプ
チドは、20個の遺伝子でコードされたアミノ酸以外のアミノ酸を含むことがある。ポリ
ペプチドは、翻訳後プロセシングなどの天然の過程または当技術分野で周知の化学的改変
技法のいずれかにより改変されたアミノ酸配列、ならびに合成アミノ酸を含む。
【0024】
一般的に、水素すなわちHなどのある種の元素に対する言及は、その元素の全ての同位
体を含むことが意味される。例えば、R基が水素すなわちHを含むと定義されていれば、
それは、重水素およびトリチウムも含む。したがって、トリチウム、14C、32P、お
よび35Sなどの放射性同位体を含む化合物は、本発明の技術の範囲内である。そのよう
な標識を本発明の技術の化合物中に挿入する手順は、本開示に基づいて当業者には容易に
明らかであろう。
【0025】
一般的に、「置換された」とは、有機基に含有される水素原子に対する1つまたは複数
の結合が、非水素または非炭素原子に対する結合により置き換えられた、下で定義される
ような有機基(例えば、アルキル基)を指す。置換された基は、炭素(単数または複数)
または水素(単数または複数)原子に対する1つまたは複数の結合が、ヘテロ原子に対す
る二重または三重結合を含む1つまたは複数の結合により置き換えられた基も含む。した
がって、置換された基は、他のように特定されない限り、1つまたは複数の置換基で置換
されている。いくつかの実施形態では、置換された基は、1、2、3、4、5、または6
個の置換基で置換されている。置換基の例には、ハロゲン(すなわち、F、Cl、Br、
およびI)、ヒドロキシル、アルコキシ、アルケンオキシ、アリールオキシ、アラルキル
オキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルオキシ、およびヘテ
ロシクリルアルコキシ基、カルボニル(オキソ)、カルボキシレート、エステル、ウレタ
ン、オキシム、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、アラルコキシアミン、チオール
、スルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホニル、ペンタフルオロスルファニル(す
なわち、SF)、スルホンアミド、アミン、N-オキシド、ヒドラジン、ヒドラジド、
ヒドラゾン、アジド、アミド、ウレア、アミジン、グアニジン、エナミン、イミド、イソ
シアネート、イソチオシアネート、シアネート、チオシアネート、イミン、ニトロ基、ニ
トリル(すなわち、CN)等が含まれる。
【0026】
置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルおよびヘテロアリール基などの
置換された環基は、水素原子に対する結合が、炭素原子に対する結合で置き換えられた環
および環系も含む。それ故、置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルおよ
びヘテロアリール基は、下で定義される置換または非置換のアルキル、アルケニル、およ
びアルキニル基で置換されていることもある。
【0027】
アルキル基は、1から12個の炭素原子、および典型的には、1から10個の炭素、ま
たは、いくつかの実施形態では、1から8個、1から6個、または1から4個の炭素原子
を有する直鎖および分岐鎖のアルキル基を含む。アルキル基は、置換されていても、また
は非置換であってもよい。直鎖アルキル基の例には、メチル、エチル、n-プロピル、n
-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、およびn-オクチル基などの基
が含まれる。分岐アルキル基の例には、イソプロピル、イソ-ブチル、sec-ブチル、
tert-ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、および2,2-ジメチルプロピル基が
含まれるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアルキル基は、上でリストに挙
げた置換基などで、1回または複数回置換されていてもよく、ハロアルキル(例えば、ト
リフルオロメチル)、ヒドロキシアルキル、チオアルキル、アミノアルキル、アルキルア
ミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシアルキル、カルボキシアルキル等
を含むが、これらに限定されない。
【0028】
シクロアルキル基は、環(単数または複数)中に、3から12個の炭素原子、または、
いくつかの実施形態では、3から10、3から8、もしくは3から4、5、もしくは6個
の炭素原子を有する単環、二環または三環式アルキル基を含む。シクロアルキル基は、置
換されていてもまたは非置換であってもよい。例示的な単環式シクロアルキル基には、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およ
びシクロオクチル基が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、シ
クロアルキル基は、3から8個の環メンバーを有するが、他の実施形態では、環炭素原子
の数は、3から5、3から6、または3から7個の範囲にある。二環および三環式環系に
は、架橋シクロアルキル基および縮合環の両方、例えば、ビシクロ[2.1.1]ヘキサ
ン、アダマンチル、デカリニル等が含まれるが、これらに限定されない。置換されたシク
ロアルキル基は、上で定義された非水素および非炭素基で1回または複数回置換されてい
ることもある。しかしながら、置換されたシクロアルキル基は、上で定義された直鎖また
は分岐鎖のアルキル基で置換されている環も含む。代表的な置換されたシクロアルキル基
は、1回置換されていても、または2回以上、例えば、2,2-、2,3-、2,4-2
,5-もしくは2,6-ジ置換シクロヘキシル基などの、ただしこれらに限定されない回
数置換されていてもよく、それらは、上でリストに挙げた置換基などで置換されていても
よい。
【0029】
シクロアルキルアルキル基は、アルキル基に対する水素または炭素の結合が上で定義さ
れたシクロアルキル基に対する結合で置き換えられた上で定義されたアルキル基である。
シクロアルキルアルキル基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。いくつか
の実施形態では、シクロアルキルアルキル基は、4から16個の炭素原子、4から12個
の炭素原子、および典型的には4から10個の炭素原子を有する。置換されたシクロアル
キルアルキル基は、アルキル、シクロアルキルまたは基のアルキルおよびシクロアルキル
の両方の部分で置換されていてもよい。代表的な置換されたシクロアルキルアルキル基は
、モノ置換または2回以上の置換、例えば、上でリストに挙げた置換基などで、モノ-、
ジ-またはトリ-置換されていてもよいが、これらに限定されない。
【0030】
アルケニル基は、2個の炭素原子間の二重結合が少なくとも1つ存在することを除いて
、上で定義された直鎖および分岐鎖アルキル基を含む。アルケニル基は、置換されていて
もまたは非置換であってもよい。アルケニル基は、2から12個の炭素原子、典型的には
2から10個の炭素または、いくつかの実施形態では、2から8、2から6、もしくは2
から4個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、1、2、また
は3個の炭素-炭素二重結合を有する。例には、とりわけ、ビニル、アリル、-CH=C
H(CH)、-CH=C(CH、-C(CH)=CH、-C(CH)=C
H(CH)、-C(CHCH)=CHが含まれるが、これらに限定されない。代
表的な置換されたアルケニル基は、モノ置換されていても、または2回以上置換されてい
ても、例えば、上でリストに挙げた置換基などでモノ-、ジ-またはトリ-置換されてい
てもよいが、これらに限定されない。
【0031】
シクロアルケニル基は、少なくとも1つの2個の炭素原子間に二重結合を有する上で定
義されたシクロアルキル基を含む。シクロアルケニル基は、置換されていてもまたは非置
換であってもよい。いくつかの実施形態では、シクロアルケニル基は、1、2または3個
の二重結合を有することができるが、芳香族化合物は含まない。シクロアルケニル基は、
4から14個の炭素原子、または、いくつかの実施形態では、5から14個の炭素原子、
5から10個の炭素原子、またはさらに5、6、7、または8個の炭素原子を有する。シ
クロアルケニル基の例には、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニ
ル、シクロブタジエニル、およびシクロペンタジエニルが含まれる。
【0032】
シクロアルケニルアルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義された
シクロアルケニル基に対する結合で置き換えられた、上で定義されたアルキル基である。
シクロアルケニルアルキル基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。置換さ
れたシクロアルケニルアルキル基は、基のアルキル、シクロアルケニルまたはアルキルお
よびシクロアルケニル部分の両方で置換されていてもよい。代表的な置換されたシクロア
ルケニルアルキル基は、上でリストに挙げた置換基などで1回または複数回置換されてい
てもよい。
【0033】
アルキニル基は、2個の炭素原子間の三重結合が少なくとも1つは存在することを除い
て、上で定義された直鎖および分岐鎖アルキル基を含む。アルキニル基は置換されていて
もまたは非置換であってもよい。アルキニル基は、2から12個の炭素原子、典型的には
2から10個の炭素または、いくつかの実施形態では、2から8、2から6、もしくは2
から4個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、1、2、また
は3個の炭素-炭素三重結合を有する。例には、とりわけ、-C≡CH、-C≡CCH
、-CHC≡CCH、-C≡CCHCH(CHCHが含まれるが、これら
に限定されない。代表的な置換されたアルキニル基は、上でリストに挙げた置換基などで
、モノ置換されたまたは2回以上置換された、例えば、モノ、ジ-またはトリ-置換され
ていてもよいが、これらに限定されない。
【0034】
アリール基は、ヘテロ原子を含有しない環状芳香族炭化水素である。アリール基は、置
換されていてもまたは非置換であってもよい。本発明におけるアリール基は、単環式、二
環式および三環式の環系を含む。したがって、アリール基は、フェニル、アズレニル、ヘ
プタレニル、ビフェニル、フルオレニル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニ
ル、インダニル、ペンタレニル、およびナフチル基を含むが、これらに限定されない。い
くつかの実施形態では、アリール基は、6から14個の炭素、および他の場合には、基の
環部分に、6から12個またはさらに6から10個の炭素原子を含有する。いくつかの実
施形態では、アリール基はフェニルまたはナフチルである。語句「アリール基」は、縮合
環、例えば、融合芳香族-脂肪族環系(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチル等)
などを含有する基を含む。代表的な置換されたアリール基は、モノ置換されていても、ま
たは2回以上置換されていてもよい。例えば、モノ置換されたアリール基は、2-、3-
、4-、5-、または6-置換されたフェニルまたはナフチル基を含み、上でリストに挙
げた置換基などで置換されていてもよいが、これらに限定されない。
【0035】
アラルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたアリール基に対
する結合で置き換えられた、上で定義されたアルキル基である。アラルキル基は置換され
ていてもまたは非置換であってもよい。いくつかの実施形態では、アラルキル基は、7か
ら16個の炭素原子、7から14個の炭素原子、または7から10個の炭素原子を含有す
る。置換されたアラルキル基は、アルキル、アリールまたは基のアルキルおよびアリール
部分の両方で置換されていてもよい。代表的なアラルキル基は、ベンジルおよびフェネチ
ル基および融合(シクロアルキルアリール)アルキル基、例えば4-インダニルエチルな
どを含むが、これらに限定されない。代表的な置換されたアラルキル基は、上でリストに
挙げた置換基などで1回または複数回置換されていてもよい。
【0036】
ヘテロシクリル基は、3個以上の環メンバーを含有する芳香族(ヘテロアリールとも称
される)および非芳香族環化合物を含み、メンバーの1個または複数が、N、O、および
Sなどの、ただしこれらに限定されないヘテロ原子である。ヘテロシクリル基は、置換さ
れていてもまたは非置換であってもよい。いくつかの実施形態で、ヘテロシクリル基は、
1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する。いくつかの実施形態で、ヘテロシクリル
基は、3から16個の環メンバーを有する単環、二環および三環式環を含むが、それに対
して、他のそのような基は、3から6、3から10、3から12、または3から14個の
環メンバーを有する。ヘテロシクリル基は、芳香族、部分的に不飽和および飽和の環系、
例えば、イミダゾリル、イミダゾリニルおよびイミダゾリジニル基などを包含する。語句
「ヘテロシクリル基」は、融合芳香族および融合非芳香族基、例えば、ベンゾトリアゾリ
ル、2,3-ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、およびベンゾ[1,3]ジオキソ
リルなどを含む基を含む融合環種を含む。この語句は、キヌシクリジルなどの、ただしこ
れに限定されないヘテロ原子を含有する架橋された多環式環系も含む。ヘテロシクリル基
には、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル
、チアゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソリル、
フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、ピラ
ゾリル、ピラゾリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル
、チアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピ
ペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、テ
トラヒドロチオピラニル,オキサチアン、ジオキシル、ジチアニル、ピラニル、ピリジル
、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ジヒドロピリジル、ジヒド
ロジチイニル、ジヒドロジチオニル、ホモピペラジニル、キヌシクリジル、インドリル、
インドリニル、イソインドリル、アザインドリル(ピロロピリジル)、インダゾリル、イ
ンドリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオ
フェニル、ベンズチアゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾオキサジニル、ベンゾジ
チイニル、ベンゾオキサチイニル、ベンゾチアジニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチア
ゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピアゾロピリジル、イ
ミダゾピリジル(アザベンズイミダゾリル)、チアゾロピリジル、イソオキサゾロピリジ
ル、プリニル、キサンチニル、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、
キノリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリ
ジニル、プテリジニル、チアナフチル、ジヒドロベンゾチアジニル、ジヒドロベンゾフラ
ニル、ジヒドロインドリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、テトラヒドロインドリル、テ
トラヒドロインダゾリル、テトラヒドロベンズイミダゾリル、テトラヒドロベンゾトリア
ゾリル、テトラヒドロピロロピリジル、テトラヒドロピアゾロピリジル、テトラヒドロイ
ミダゾピリジル、テトラヒドロチアゾロピリジル、およびテトラヒドロキノリニル基が含
まれるが、これらに限定されない。代表的な置換されたヘテロシクリル基は、1回置換さ
れたかまたは2回以上置換された、例えば、上でリストに挙げた種々の置換基などで2-
、3-、4-、5-、または6-置換された、または二置換されたピリジルまたはモルホ
リニル基であってもよいが、これらに限定されない。
【0037】
ヘテロアリール基は、5個以上の環メンバーを含有する芳香族環化合物であり、環メン
バーの1個または複数が、N、O、およびSなどの、ただしこれらに限定されないヘテロ
原子である。ヘテロアリール基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。ヘテ
ロアリール基には、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル
、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニ
ル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザ
インドリル(ピロロピリジニル)、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾピリジ
ニル(アザベンズイミダゾリル)、ピラゾロピリジニル、トリアゾロピリジニル、ベンゾ
トリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダ
ゾピリジニル、イソオキサゾロピリジニル、チアナフチル、プリニル、キサンチニル、ア
デニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキ
サリニル、およびキナゾリニル基などの基が含まれるが、これらに限定されない。ヘテロ
アリール基は、全ての環がインドリル基などの芳香族である融合環化合物を含み、および
環の1つだけが2,3-ジヒドロインドリル基などの芳香族である融合環化合物を含む。
語句「ヘテロアリール基」は、融合環化合物を含む。代表的な置換されたヘテロアリール
基は、種々の上でリストに挙げた置換基などで1回または複数回置換されていてもよい。
【0038】
ヘテロシクリルアルキル基は、上で定義されたアルキル基であり、アルキル基の水素ま
たは炭素結合が、上で定義されたヘテロシクリル基に対する結合で置き換えられている。
ヘテロシクリルアルキル基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。置換され
たヘテロシクリルアルキル基は、アルキル、ヘテロシクリルで、または基のアルキルおよ
びヘテロシクリル部分の両方で置換されていてもよい。代表的なヘテロシクリルアルキル
基には、モルホリン-4-イル-エチル、フラン-2-イル-メチル、イミダゾール-4
-イル-メチル、ピリジン-3-イル-メチル、テトラヒドロフラン-2-イル-エチル
、およびインドール-2-イル-プロピルが含まれるが、これらに限定されない。代表的
な置換されたヘテロシクリルアルキル基は、上でリストに挙げた置換基などで1回または
複数回置換されていてもよい。
【0039】
ヘテロアラルキル基は、上で定義されたアルキル基であり、アルキル基の水素または炭
素結合が、上で定義されたヘテロアリール基に対する結合で置き換えられている。ヘテロ
アラルキル基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。置換されたヘテロアラ
ルキル基は、アルキル、ヘテロアリールまたは基のアルキルおよびヘテロアリール部分の
両方で置換されていてもよい。代表的な置換されたヘテロアラルキル基は、上でリストに
挙げた置換基などで1回または複数回置換されていてもよい。
【0040】
本発明の技術の化合物内に2箇所以上の連結点を有する(すなわち、2価、3価、また
は多価)本明細書に記載された基は、接尾辞「エン」の使用により表示される。例えば、
2価アルキル基はアルキレン基であり、2価アリール基はアリーレン基であり、2価ヘテ
ロアリール基は2価ヘテロアリーレン基である等々。本発明の技術の化合物に対する単一
の連結点を有する置換された基は、「エン」の表示を使用して表されることはない。した
がって、例えば、クロロエチルは、ここで、クロロエチレンと称されることはない。
【0041】
アルコキシ基は、水素原子に対する結合が、上で定義された置換または非置換のアルキ
ル基の炭素原子に対する結合で置き換えられたヒドロキシル基(-OH)である。アルコ
キシ基は、置換されていてもまたは非置換であってもよい。直鎖状アルコキシ基の例には
、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ等が含まれるが
、これらに限定されない。分岐したアルコキシ基の例には、イソプロポキシ、sec-ブ
トキシ、tert-ブトキシ、イソペントキシ、イソヘキソキシ等が含まれるが、これら
に限定されない。シクロアルコキシ基の例には、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオ
キシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が含まれるが、これらに限定され
ない。代表的な置換されたアルコキシ基は、上でリストに挙げた置換基などで1回または
複数回置換されていてもよい。
【0042】
本明細書において使用される用語「アルカノイル」および「アルカノイルオキシ」は、
それぞれ、各々2~5個の炭素原子を含有する-C(O)-アルキル基および-O-C(
O)-アルキル基を指すことができる。同様に、「アリーロイル」および「アリーロイル
オキシ」は、-C(O)-アリール基および-O-C(O)-アリール基を指す。
【0043】
用語「アリールオキシ」および「アリールアルコキシ」は、それぞれ、酸素原子に結合
した置換または非置換のアリール基、およびアルキルで酸素原子に結合した置換または非
置換のアラルキル基を指す。例には、フェノキシ、ナフチルオキシ、およびベンジルオキ
シが含まれるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアリールオキシおよびアリ
ールアルコキシ基は、上でリストに挙げた置換基などで1回または複数回置換されていて
もよい。
【0044】
用語「尿素」は、-NR84-C(O)-NR8586基を指す。R84、R85
およびR86基は、独立に、水素、または本明細書で定義された、置換または非置換のア
ルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシク
リル、またはヘテロシクリルアルキル基である。
【0045】
本明細書において使用される用語「ハロゲン」または「ハロ」は、臭素、塩素、フッ素
、またはヨウ素を指す。いくつかの実施形態で、ハロゲンはフッ素である。他の実施形態
では、ハロゲンは塩素または臭素である。
【0046】
本明細書において使用される用語「ヒドロキシル」は、-OHまたはそのイオン化形態
、-Oを指すことができる。「ヒドロキシアルキル」基は、ヒドロキシルで置換された
アルキル基、例えばHO-CH-などである。
【0047】
当業者により理解されるように、あらゆる目的に対して、特に書かれた記載を提供する
用語では、本明細書で開示された全ての範囲は、あらゆる可能な部分範囲およびそれらの
部分範囲の組合せも包含する。任意のリストに挙げられた範囲は、記載のように十分容易
に認識することができて、同じ範囲を少なくとも半分、3分の1、4分の1、5分の1、
10分の1等に等しく分割することを可能にすることができる。限定するものではない例
として、本明細書で論じられた各範囲を、下部の第3の、中央の第3のおよび上部の第3
の範囲等に容易に分割することができる。やはり当業者により理解されるように、全ての
言い回し、例えば、「まで」、「少なくとも」、「を超える」、「未満」等は、挙げられ
た数およびその後上で論じたように部分範囲に分割され得る範囲を指す数を含む。最終的
に、当業者により理解されるように、範囲は各個々のメンバーを含む。したがって、例え
ば、1~3個の原子を有する基は、1、2、または3個の原子を有する基のことである。
同様に、1~5個の原子を有する基は、1、2、3、4、または5個の原子を有する基等
々のことである。
【0048】
本明細書に記載された化合物の薬学的に許容される塩は、本発明の技術の範囲内であり
、所望の薬理学的活性を保持して、生物学的に望ましくないことがない(例えば、塩が、
過度に毒性、アレルギー誘発性、または刺激性でなくて、および生体利用可能である)酸
添加または塩基添加塩を含む。本発明の技術の化合物が塩基性基、例えば、アミノ基など
を有する場合、薬学的に許容される塩は、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、およ
びリン酸など)、有機酸(例えば、アルギン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香
酸、グルコン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸
、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、およびp
-トルエンスルホン酸)または酸性アミノ酸(アスパラギン酸およびグルタミン酸など)
と共に形成することができる。本発明の技術の化合物が、酸性基、例えば、カルボン酸基
などを有する場合、それは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属(例えば、Na+、
+、+、Ca2+、Mg2+、ZN2+)などの金属、アンモニアまたは有機アミン
(例えばジシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピ
コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン)または塩基性
アミノ酸(例えばアルギニン、リシンおよびオルニチン)と塩を形成することができる。
そのような塩は、化合物の単離および精製中にその場で、または精製された化合物を、そ
れぞれ、その遊離の塩基もしくは遊離酸の形態で適当な酸または塩基と別に反応させて、
そのようにして形成された塩を単離することにより調製することができる。
【0049】
当業者は、本発明の技術の化合物が、互変異性の現象、配座異性、幾何学的異性および
/または立体異性を示すことがあることを認識しているであろう。明細書および請求項内
の式の図は、可能な互変異性、配座異性、立体化学的または幾何学的異性体形態の1つだ
けを表すことができるので、本発明の技術は、本明細書に記載された1つまたは複数の用
途を有する、化合物の任意の互変異性、配座異性、立体化学的および/または幾何学的異
性体形態ならびにこれらの種々の異なる形態の混合物を包含することが理解されるべきで
ある。
【0050】
「互変異性体」とは、互いに平衡にある化合物の異性体形態を指す。この異性体形態の
存在および濃度は、化合物が見出される環境に依存して、例えば、化合物が固体であるか
または有機溶液または水溶液中にあるかに依存して異なり得る。例えば、水溶液中で、キ
ナゾリノンは、以下の異性体形態を示すことができて、それらは互いの互変異性体と言わ
れる。
【0051】
【化10】

別の例として、グアニジンは、プロトン性有機溶液中で以下の異性体形態を示すことがで
きて、やはり互いの互変異性体と言われる。
【0052】
【化11】
【0053】
化合物を構造式により表すことの限界のために、本明細書に記載された化合物の全ての
化学的式は、化合物の全ての互変異性形態を表し、本発明の技術の範囲内であると理解さ
れるべきである。
【0054】
化合物の立体異性体(光学異性体としても知られている)は、特定の立体化学が明白に
指示されていない限り、キラル、ジアステレオ異性、およびラセミ形態の構造を全て含む
。したがって、本発明の技術で使用される化合物は、描写から明らかな任意のまたは全て
の非対称原子で富化されたかまたは分割された光学異性体を含む。ラセミ体およびジアス
テレオマーの両者の混合物、ならびに個々の光学異性体は、それらのエナンチオマーのま
たはジアステレオマーの相手方を実質的に含まないように、単離されまたは合成され得て
、これらの立体異性体は全て本発明の技術の範囲内である。
【0055】
本発明の技術の化合物は、溶媒和物、特に水和物として存在することもできる。水和物
は、化合物または化合物を含む組成物の製造中に形成されることもあり、または水和物は
、化合物の引湿性の性質に基づいて時間が経つ間に形成されることもある。本発明の技術
の化合物は、とりわけDMF、エーテル、およびアルコールの溶媒和物を含む有機溶媒和
物としても同様に存在することもできる。任意の特定の溶媒和物の同定および調製は、合
成有機化学または医薬の化学の当業者の技術のうちである。
【0056】
本発明の技術
スキーム1で例示されたソマトスタチンは、内分泌系を調節して、神経伝達およびGタ
ンパク質共役ソマトスタチン受容体との相互作用による細胞増殖および多数の二次ホルモ
ンの放出の阻害に影響を及ぼすペプチドホルモンである。ソマトスタチンは、単一のプレ
プロタンパク質の選択的切断により産生される2通りの活性形態を有する。5種の知られ
ているソマトスタチン受容体があり、全てGタンパク質共役7回膜貫通型受容体:SST
1(SSTR1);SST2(SSTR2);SST3(SSTR3);SST4(SS
TR4);およびSST5(SSTR5)である。例示的なソマトスタチン受容体アゴニ
ストは、ソマトスタチンそれ自体、ランレオチド、オクトレオテート、オクトレオチド、
パシレオチド、およびバプレオチドを含む。
【0057】
【化12】
【0058】
多くの神経内分泌腫瘍は、SSTR2および他のソマトスタチン受容体を発現する。長
く作用するソマトスタチンアゴニスト(例えば、オクトレオチド、ランレオチド)は、S
STR2受容体を刺激するために使用されて、したがって、さらなる腫瘍増殖を阻害する
。Zatelli MCら、(Apr 2007).「Control of pitu
itary adenoma cell proliferation by soma
tostatin analogs, dopamine agonists and
novel chimeric compounds」。European Journ
al of Endocrinology/European Federation
of Endocrine Societies。156、Suppl.1:S29-3
5ページを参照されたい。オクトレオチドは、天然のソマトスタチンを模倣するが、有意
により長い半減期をインビボで有するオクタペプチドである。オクトレオチドは、成長ホ
ルモンを産生する腫瘍(先端巨大症および巨人症)、手術が禁忌である場合に、甲状腺刺
激ホルモンを分泌する(thyrotropinoma)下垂体腫瘍、類癌腫症候群と関
連する下痢および顔面紅潮症状ならびに血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍(VIPオ
ーマ)を有する人々における下痢の処置のために使用される。ランレオチドは、神経内分
泌腫瘍、なかでも類癌腫症候群により引き起こされる先端巨大症および症状の管理におい
て使用される。パシレオチドは、SSTR5に対する親和性が他のソマトスタチンアゴニ
ストと比較して増大したソマトスタチン類似体であり、クッシング病および先端巨大症の
処置のために承認されている。バプレオチドは、肝硬変およびAIDSに関連する下痢を
有する患者における食道の静脈瘤の出血の処置で使用される。
【0059】
ボンベシンは、最初、ヨーロッパスズガエル(Bombina bombina)の皮
膚から単離されたペプチドである。G細胞からのガストリン放出を刺激することに加えて
、ボンベシンは、少なくとも3種の異なったGタンパク質共役受容体:BBR1、BBR
2、およびBBR3を活性化して、そのような活性は、脳中におけるそのような受容体の
主動(agonism)を含む。ボンベシンは、肺の小細胞癌、胃癌、膵癌、および神経
芽細胞腫のための腫瘍マーカーでもある。
【0060】
セプラーゼ(または線維芽細胞活性化タンパク質(FAP))は、内在性膜セリンペプ
チダーゼである。ゼラチナーゼ活性に加えて、セプラーゼは、腫瘍発達において二重機能
を有する。セプラーゼは、ECMに対する細胞の侵襲性を助長し、腫瘍の成長および増殖
も支持する。
【0061】
低分子リガンドは、前立腺癌などの癌のための単一光子放射コンピューター断層撮影(
SPECT)または陽電子放出断層撮影(PET)の画像化剤として記載されてきて、そ
れらの幾つかは、男性で臨床研究中である。例えば、7種の前立腺特異的膜抗原(PSM
A)リガンドが、合衆国および/またはヨーロッパで第I/II/III相の臨床試験に
入ったかまたはその最中である:(i)Molecular Insight Phar
maceuticals,Inc.により開発された放射性ヨード化されたMIP-10
95(SPECT/CTのためのI-123およびPET/CTのためのI-124)お
よびMIP-1072(SPECT/CTのためのI-123)、(ii)99mTc-
MIP-1404および99mTc-MIP-1405、Molecular Insi
ght Pharmaceuticalsのプラットホームから出現した2種のさらなる
SPECT画像化剤、(iii)PET/CTのための[68Ga]Ga-PSMA-H
BED-CC([68Ga]PSMA-11および[68Ga]DKFZ-PSMA-1
1としても知られている)ならびに(iv)PET/CTのための[18F]DCFBC
およびその次世代誘導体[18F]DCFPyL。男性における最初の評価を受けるため
に新たに導入された化合物は、セラノスティックリガンドであるように開発されて、17
Lu-DKFZ-617として治療の場面で評価されている68Ga-DKFZ-61
7および構造的に関連する68Ga-CHX-A”-DTPAを含む。
【0062】
SPECTよりも大きい感度およびより高い空間的分解能のPETは、この技法を多く
の臨床環境において好ましい画像化プラットホームにした。フッ素-18およびガリウム
-68が、ヨウ素-124より好ましく、その理由は、それらのより短い半減期、関連し
て、より低い放射線照射投与量および陽電子放出のより高い有効度(それぞれ、97%お
よび89%対23%)である。さらに、ヨウ素-124の走査は、シグナル対ノイズ比を
最小にするために複雑な再構成アリゴリズムを必要として、そのことが、ヨウ素-124
の長い半減期(t1/2=4.18日)および望ましくないベータ粒子の放出との組合せ
で、低分子の薬物動態に対する適合をしばしば不十分にする。それに加えて、ガリウム-
68は、現在68Ge/68Ga発生装置で生産されて、サイクロトロンの利用と独立の
放射性調剤における単回のバッチ合成におけるその使用が可能になり、ガリウム-68の
キレート化は、大抵の低分子およびペプチドと適合する条件下で、汚染されずしかも迅速
である。例えば、これらの考慮が、臨床開発でPSMA PETの放射性トレーサーとし
て現在最も広く使用される[68Ga]Ga-PSMA-HBED-CCの出現に寄与し
た。
【0063】
チェレンコフ発光画像化(CLI)は、一般的に、画像に誘導される手術のための、お
よび特に手術の周辺に関しての画像化モダリティーである。CLIは、PET画像化剤に
より放出されるチェレンコフ光子の検出に基づく。チェレンコフ光子は、荷電粒子(陽電
子または電子)が、誘電媒体を通って、その媒体中における光の速度を超える速度で移動
するときに、放出される。チェレンコフ現象は、19世紀の末期にマリー・キュリーによ
って最初に、観察されたと思われる。彼女の伝記で、彼女は、彼女の実験室で、ラジウム
を含有する瓶からの青白いグローを観察したことを記載している。チェレンコフ放射を系
統的に記載した最初の人物は、パーヴェル・チェレンコフであり、イリア・ミハイロビッ
チ・フランクおよびイーゴリ・エヴゲーニエヴィチ・タムと共に理論的フレームワークを
発展させて、彼らはチェレンコフ効果の発見に対する彼らの貢献のために1958年にノ
ーベル物理学賞を得た。一般には、チェレンコフ放射は、核反応装置を取りまく冷水盤中
の青いグローとして知られている。PET画像化トレーサーからの光学光子を検出するこ
とにより、CLIは、光学と分子画像化と組み合わせる。PET剤を用いるCLIが、癌
をインビボで画像化するために使用されて、その時以来、この技術は、バイオメディカル
画像化の分野で急速に台頭した。例えば、Robertson R,Germanos
MS,Li C,Mitchell GS,Cherry SR,Silva MD.O
ptical imaging of Cerenkov light generat
ion from positron-emitting radiotracers.
Phys Med Biol 2009,54(16):N355~365ページ(do
i:10.1088/0031-9155/54/16/n01)およびM.R.Gro
otendorst MR,Cariati M,Kothari A,Tuch DS
,・Purushotham A.Cerenkov luminescence im
aging(CLI)for image-guided cancer surger
y.Clin Transl Imaging 2016,4:353~366ページ(
doi:10.1007/s40336-016-0183-x)を参照されたい。CL
I画像は、陽電子を放出する放射性トレーサーからのチェレンコフ光を、電子倍増電荷カ
ップルデバイス(EMCCD)カメラなどの超高感度光学カメラを使用して検出すること
により得ることができる。CLI画像は、光子放射で半定量的に分析することができる。
数件の研究が、異なる放射性医薬について、CLIとPETとの間の強い相関関係をイン
ビトロ、エクスビボ、およびインビボで示した。
【0064】
本発明の技術は、18Fで標識されたペプチドリガンドにより、例えば、疾患組織に対
する親和性を有するペプチドの使用により疾患を画像化する必要性に取り組む。さらに、
本発明の技術は、本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドの容易で迅速な生
産を可能にする先進的な中間体を提供して、使用前に本発明の技術の化合物を比較的容易
に生産することを可能にする。
【0065】
したがって、一態様において、本発明の技術は、例えば、ソマトスタチン受容体陽性腫
瘍の陽電子放出断層撮影(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用な18
Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニスト(本明細書では、「本発明の技術の化合
物」とも称される)を提供する。そのような18Fで標識されたソマトスタチン受容体ア
ゴニストは、Wに共有結合したソマトスタチン受容体アゴニストの第一級アミン、第二
級アミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基のNHを有するソマトスタ
チン受容体アゴニストを含み、またはソマトスタチン受容体アゴニストのカルボン酸もし
くはアミドは-C(O)Y基に改変されており、ここで、W
【0066】
【化13】

であり、Y
【0067】
【化14】

であり、式中、Tは、-C(O)-または-C(O)NH-であり、R、R、およ
びRの1つならびにR、R、およびRの1つは
【0068】
【化15】

であり、R、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R、R、およびR
の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNHであり;mお
よびaは各々独立に0、1、2、または3であり;nは1または2であり;pは0、1、
2、または3であり、ただし、pが0である場合、Xは存在せず;qは1または2であ
り;xは0、1、2、または3であり;yは1または2であり、またはそれらの薬学的に
許容される塩および/もしくは溶媒和物である。
【0069】
例示的な18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストは、下で例示される式I
~Vの化合物を含むが、これらに限定されない。したがって、本明細書における任意の実
施形態において、18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストは、式Iの化合物
【0070】
【化16】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい(式中
10およびZ11は各々独立にHまたはOHであり;
、W、およびWの1つが
【0071】
【化17】

であるか、またはYおよびYの1つが
【0072】
【化18】

であり、残りのW、W、Wは各々独立にHであり、残りのYおよびYはOHま
たはNHであり、ここで、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R
、およびRの1つならびにR10、R11、およびR12の1つは
【0073】
【化19】

であり、R、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R10、R11、および
12の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNHであり
;m’およびa’は各々独立に0、1、2、または3であり;nは0または1であり;p
’は0、1、2、または3であり、ただし、p’が0である場合、Xは存在せず;q’
は1または2であり;x’は0、1、2、または3であり;y’は1または2である)。
【0074】
本明細書における任意の実施形態において、式Iの18Fで標識されたソマトスタチン
受容体アゴニストは、式IAの化合物
【0075】
【化20】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0076】
本明細書における任意の実施形態において、式Iの18Fで標識されたソマトスタチン
受容体アゴニストは、式IBの化合物
【0077】
【化21】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0078】
本明細書における任意の実施形態において、18Fで標識されたソマトスタチン受容体
アゴニストは、式IIの化合物
【0079】
【化22】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい(式中、
およびWの1つが
【0080】
【化23】

であるか、またはY
【0081】
【化24】

であり、残りのWおよびWは各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造が上
で示されていなくても)はOHまたはNHであり、ここで、Tは-C(O)-または
-C(O)NH-であり、R13、R14、およびR15の1つならびにR16、R17
、およびR18の1つは
【0082】
【化25】

であり、R13、R14、およびR15の残りの2つは各々Hであり、R16、R17
およびR18の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;m’’およびa’’は各々独立に0、1、2、または3であり;n’は0または
1であり;p’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’が0である場合、X
は存在せず;q’’は1または2であり;x’’は0、1、2、または3であり;y’’
は1または2であり;ZはHまたはOHである)。本明細書における任意の実施形態に
おいて、式IIの18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストは式IIAの化合
【0083】
【化26】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0084】
本明細書における任意の実施形態において、18Fで標識されたソマトスタチン受容体
アゴニストは、式IIIの化合物
【0085】
【化27】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい(式中、
およびZは各々独立にHまたはOHであり;
はC(O)YまたはCHOHであり;
およびWの1つが
【0086】
【化28】

であるか、またはY
【0087】
【化29】

であり、残りのWおよびWは各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造が上
で示されていなくても)はOHまたはNHであり、ここで、Tは-C(O)-または
-C(O)NH-であり、R19、R20、およびR21の1つならびにR22、R23
、およびR24の1つは
【0088】
【化30】

であり、R19、R20、およびR21の残りの2つは各々Hであり、R22、R23
およびR24の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;m’’’およびa’’’は各々独立に0、1、2、または3であり;n’’は0
または1であり;p’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’’が0である
場合、Xは存在せず;q’’’は1または2であり;x’’’は0、1、2、または3
であり;y’’’は1または2である)。
【0089】
本明細書における任意の実施形態において、式IIIの18Fで標識されたソマトスタ
チン受容体アゴニストは、式IIIAの化合物
【0090】
【化31】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0091】
本明細書における任意の実施形態において、18Fで標識されたソマトスタチン受容体
アゴニストは、式IVの化合物
【0092】
【化32】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい(式中、
およびW10の1つは
【0093】
【化33】

であり、WおよびW10の残りの1つはHであり、ここで、Tは-C(O)-または
-C(O)NH-であり、R25、R26、およびR27の1つは
【0094】
【化34】

であり、R25、R26、およびR27の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しな
いか、O、S、またはNHであり;m’’’’は0、1、2、または3であり;n’’’
は0または1であり;p’’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’’’’が
0である場合、Xは存在せず;q’’’’は1または2であり;x’’’’は0、1、
2、または3であり;y’’’’は1または2であり;Z、Z、およびZは、各々
独立にHまたはOHである)。本明細書における任意の実施形態において、式IVの化合
物は、式IVAの化合物
【0095】
【化35】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0096】
本明細書における任意の実施形態において、18Fで標識されたソマトスタチン受容体
アゴニストは、式Vの化合物
【0097】
【化36】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい(式中、
11およびW12の1つが
【0098】
【化37】

であるか、またはY
【0099】
【化38】

であり、
残りのW11およびW12は各々独立にHであり、残りのY(すなわち、構造が上で示
されていなくても)はOHまたはNHであり、ここで、Tは-C(O)-または-C
(O)NH-であり、R28、R29、およびR30の1つならびにR31、R32、お
よびR33の1つは
【0100】
【化39】

であり、R28、R29、およびR30の残りの2つは各々Hであり、R31、R32
およびR33の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;m’’’’’およびa’’’’は各々独立に0、1、2、または3であり;n’
’’’は0または1であり;p’’’’’は0、1、2、または3であり、ただし、p’
’’’’が0である場合、Xは存在せず;q’’’’’は1または2であり;x’’’
’’は0、1、2、または3であり;y’’’’’は1または2であり;ZおよびZ
は、各々独立にHまたはOHである)。
【0101】
本明細書における任意の実施形態において、式Vの化合物は、式VAの化合物
【0102】
【化40】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物であってもよい。
【0103】
一態様において、本発明の技術は、例えば、ボンベシン受容体陽性組織の陽電子放出断
層撮影(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用な18Fで標識されたボ
ンベシン受容体アゴニスト(BBR-1アゴニスト、BBR-2アゴニスト、およびBB
R-3アゴニストなど)を提供する。そのような18Fで標識されたボンベシン受容体ア
ゴニストは、W’に共有結合したボンベシン受容体アゴニストの第一級アミン、第二級ア
ミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基のNH、または-C(O)Y’
基に改変されたボンベシン受容体アゴニストのカルボン酸もしくはアミドを有するボンベ
シン受容体アゴニストを含み、ここで、W’は
【0104】
【化41】

であり、Y’は
【0105】
【化42】

であり、式中、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R34、R35、お
よびR36の1つならびにR37、R38、およびR39の1つは
【0106】
【化43】

であり、R34、R35、およびR36の残りの2つは各々Hであり、R37、R38
およびR39の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;bおよびeは、各々独立に0、1、2、または3であり;fは0、1、2、また
は3であり、ただし、fが0である場合、Xは存在せず;gは1または2であり;cは
0、1、2、または3であり;dは1または2である。
【0107】
例示的な18Fで標識されたボンベシン受容体アゴニストは、式VIおよび式VIAの
化合物
【0108】
【化44】
【0109】
【化45】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物を含むが、これらに限定
されない;
ここで、式VIおよびVIAの各々において独立に、W13およびW14の1つが
【0110】
【化46】

であるか
またはY、Y、Y、およびY10の1つが
【0111】
【化47】

であり、残りのW13およびW14は各々独立にHであり、残りのY、Y、Y、お
よびY10(すなわち、構造が上で示されていなくても)はOHまたはNHであり、こ
こで、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R28、R29、およびR
の1つならびにR31、R32、およびR33の1つは
【0112】
【化48】

であり、R28、R29、およびR30の残りの2つは各々Hであり、R31、R32
およびR33の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;bおよびeは各々独立に0、1、2、または3であり;fは0、1、2、または
3であり、ただし、fが0である場合、Xは存在せず;gは1または2であり;cは0
、1、2、または3であり;dは1または2である。
【0113】
一態様において、本発明の技術は、例えば、セプラーゼ担持組織の陽電子放出断層撮影
(PET)および/またはチェレンコフ発光画像化に有用なセプラーゼ(「セプラーゼ結
合化合物」)に結合する18Fで標識されたペプチドを提供する。そのようなセプラーゼ
結合化合物は、セプラーゼ阻害剤を含む。18Fで標識されたセプラーゼ結合化合物は、
15に共有結合した第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のNH、もしくは
アミジニル基のNH、または-C(O)Y11基に改変されたセプラーゼ結合化合物の
カルボン酸もしくはアミドを有するセプラーゼ結合化合物を含み、ここで、W15は、
【0114】
【化49】

であり、Y11
【0115】
【化50】

であり、
式中、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R34、R35、およびR
の1つならびにR37、R38、およびR39の1つは
【0116】
【化51】

であり、R40、R41、およびR42の残りの2つは各々Hであり、R43、R44
およびR45の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;b’およびe’は各々独立に0、1、2、または3であり;f’は0、1、2、
または3であり、ただし、f‘が0である場合、Xは存在せず;g’は1または2であ
り;c’は0、1、2、または3であり;d’は1または2である。
【0117】
本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドのいずれか1種を調製するための
中間体も提供される。18F化合物は、典型的には、使用前に比較的短時間で発生される
ので、本発明の技術の中間体は、利用可能な供給源に対する実質的な改善を提供して、標
的を画像化する本発明の技術の化合物を高い放射化学的収率で迅速に生産することを非常
に容易にする。
【0118】
本発明の技術の18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストを生産するために
特に有用な中間体は、W16(下で説明される)に共有結合した第一級アミン、第二級ア
ミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基のNHを有するソマトスタチン
受容体アゴニストを含む中間体を含むが、これらに限定されず、またはソマトスタチン受
容体アゴニストのカルボン酸もしくはアミドは、-C(O)Y12基(Y12は下で説明
される)に改変されている。例示的な中間体は、
(i)W、W、W、Y、およびYの挙げられた基を例外として、式I、式IA
、および式IBの化合物にそれぞれ対応する式VIIの中間体、式VIIAの中間体、お
よび式VIIBの中間体であって、式VII、VIIA、およびVIIBにおける、W
、W、およびWの1つがW16であるかまたはYおよびYの1つがY12であり
、残りのW、W、およびW(すなわち、W16ではないときに)が各々独立にHで
あり、残りのYおよびY(すなわち、Y12ではないときに)が各々独立にOHまた
はNHである中間体;
(ii)W、W、およびYの挙げられた基を例外として、式IIの化合物および式
IIAの化合物にそれぞれ対応する、式VIIIの中間体および式VIIIAの中間体で
あって、式VIIIおよびVIIIAにおける、WおよびWの1つがW16であるか
またはYがY12であり、残りのWおよびW(すなわち、W16ではないときに)
が各々独立にHであり、残りのY(すなわち、Y12ではないときに)がOHまたはN
である中間体;
(iii)W、W、およびYの挙げられた基を例外として、式IIIの化合物およ
び式IIIAの化合物にそれぞれ対応する式IXの中間体および式IXAの中間体であっ
て、式IXおよびIXAにおける、WおよびWの1つがW16であるかまたはY
12であり、残りのWおよびW(すなわち、W16ではないときに)が、各々独立
にHであり、残りのY(すなわち、Y12ではないときに)がOHまたはNHである
中間体;
(iv)WおよびW10の挙げられた基を例外として、式IVの化合物および式IVA
の化合物にそれぞれ対応する、式Xの中間体および式XAの中間体であって、式Xおよび
XAにおける、WおよびW10の1つがW16であり、残りのWおよびW10(すな
わち、W16ではないときに)がHである中間体;
(v)W11、W12、およびYの挙げられた基を例外として、式Vの化合物および式
VAの化合物にそれぞれ対応する式XIの中間体および式XIAの中間体であって、式X
IおよびXIAにおける、W11およびW12の1つがW16であるかまたはYがY
であり、残りのW11およびW12(すなわち、W16ではないときに)が各々独立に
Hであり、残りのY(すなわち、Y12ではないときに)がOHまたはNHである中
間体
を含む。
【0119】
同様に、本発明の技術の18Fで標識されたボンベシン受容体アゴニストを生産するた
めの中間体は、W16に共有結合した第一級アミン、第二級アミン、グアナジニル基のN
、もしくはアミジニル基のNH、または-C(O)Y12基に改変されたボンベシ
ン受容体アゴニストのカルボン酸もしくはアミドを有するボンベシン受容体アゴニストを
含む中間体を含むが、これに限定されない。例示的な中間体は、W13、W14、Y
、Y、およびY10の挙げられた基を例外として、式VIの化合物および式VIA
の化合物にそれぞれ対応する式Xの中間体および式XAの中間体であって、式XおよびX
Aにおける、W13およびW14の1つがW16であるかまたはY、Y、Y、およ
びY10の1つがY12であり、残りのW13およびW14(すなわち、W16ではない
ときに)が各々独立にHであり、残りのY、Y、Y、およびY10(すなわち、Y
12ではないときに)が、各々独立にOHまたはNHである中間体を含む。
【0120】
本発明の技術は、18Fで標識されたセプラーゼ結合化合物に対する中間体も提供し、
そのような中間体は、W16に共有結合したセプラーゼ結合化合物の第一級アミン、第二
級アミン、グアナジニル基のNH、もしくはアミジニル基のNH、または-C(O)
11基に改変されたセプラーゼ結合化合物のカルボン酸もしくはアミドを有するセプラ
ーゼ結合化合物を含む。
【0121】
上で記載された例示的な中間体について、W16は、出現ごとに、独立に
【0122】
【化52】

であり、
12は、出現ごとに、独立に
【0123】
【化53】

であり、式中、Tは-C(O)-または-C(O)NH-であり、R46、R47、お
よびR48の1つならびにR49、R50、およびR51の1つは
【0124】
【化54】

であり、R46、R47、およびR48の残りの2つは各々Hであり、R49、R50
およびR51の残りの2つは各々Hであり;Xは、存在しないか、O、S、またはNH
であり;αおよびδは各々独立に0、1、2、または3であり;εは0、1、2、または
3であり、ただし、εが0である場合、Xは存在せず;βは0、1、2、または3であ
る。
【0125】
関連する態様において、18Fで標識されたペプチドリガンドの任意の態様および実施
形態の化合物を形成する方法が提供される。該方法は、溶媒の存在下で本明細書において
記載された中間体の任意の態様および実施形態、銅塩ならびに式XXのアジド
【0126】
【化55】

(式中、χは、出現ごとに、独立に1または2である)
を接触させるステップを含む。該銅塩は、銅(I)塩(ヨウ化銅(I)など)、銅(II
)塩(硫酸銅(II)など)、またはそれらの混合物であってもよい。溶媒は、プロトン
性溶媒であっても、非プロトン性溶媒であっても、またはそれらの混合物であってもよい
。本発明において使用されるプロトン性溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH
OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオロエ
タノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール)、カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリ
ン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸)、アンモニア(
NH)、1級アミノ化合物(例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン)
、2級アミノ化合物(例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ(n-プロピル)ア
ミン)、水、またはそれらの任意の2種以上の混合物を含むが、これらに限定されない。
本発明において使用される極性非プロトン性溶媒は、エーテル(例えば、テトラヒドロフ
ラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2Me-THF)、ジメトキシエタン
(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケト
ン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、カーボネート
(例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、トリメチレンカーボネート
)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA
))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CHCN)、プロピオニトリル(CH
CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキ
シド、「DMSO」ともいわれる)、スルホン(例えば、スルホラン)、またはそれらの
任意の2種以上の混合物を含むが、これらに限定されない。例えば、溶媒は、DMFおよ
びDMSOを含むこともできる。
【0127】
本発明の技術の一態様において、本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンド
および薬学的に許容される担体の態様および実施形態のいずれか1つを含む組成物が提供
される。本明細書において使用される「薬学的に許容される担体」は、担体および/また
は賦形剤を含む。関連する態様において、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR1、
SSTR2、SSTR3、SSTR4、およびSSTR5の1種または複数)、ボンベシ
ン受容体(例えば、BBR1、BBR2、およびBBR3の1種または複数)、セプラー
ゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰発現している
)哺乳動物組織を含む状態を画像化するための本発明の技術の18Fで標識されたペプチ
ドリガンドの態様および実施形態のいずれか1つの有効量の化合物を含む医薬組成物が提
供される。ソマトスタチン受容体の発現を含む例示的な状態は、成長ホルモンを産生して
いる腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍(例えば、甲状腺刺激ホルモンを分泌するもの)
、神経内分泌腫瘍、類癌腫症候群、血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、クッシング病
、先端巨大症、肝硬変およびAIDSに関連する下痢を含むが、これらに限定されない。
ボンベシン受容体の発現を含む例示的な状態は、肺の小細胞癌、胃癌、膵癌、および神経
芽細胞腫を含むが、これらに限定されない。セプラーゼの発現を含む例示的な状態は、種
々の転移癌を含む。さらなる関連する態様では、本発明の技術の18Fで標識されたペプ
チドリガンドの態様および実施形態のいずれか1種の化合物を投与するステップ(例えば
、有効量を投与するステップなど)または本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリ
ガンドの態様および実施形態のいずれか1種の有効量の化合物を含む医薬組成物を対象に
投与するステップ、ならびに投与に続いて、陽電子放出を検出するステップ、陽電子放出
および消滅からのガンマ線を検出するステップ(陽電子放出断層撮影などにより)および
/または陽電子放出によるチェレンコフ放射を検出するステップ(チェレンコフ発光画像
化などにより)を含む画像化方法が提供される。画像化方法の任意の実施形態において、
対象は、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、SST
R4、およびSSTR5の1種または複数)、ボンベシン受容体(例えば、BBR1、B
BR2、およびBBR3の1種または複数)、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以
上の組合せを発現している(例えば、過剰発現している)哺乳動物組織を含む状態を患っ
ていると疑われていてもよく、例示的な状態は上で示されている。検出ステップは、対象
に対する手術操作、例えば、該方法により画像化される哺乳動物組織を除去する操作中に
行うこともできる。検出ステップは、検出ステップを実行するための手で持てる器具の使
用を含むこともできる。例えば、チェレンコフ発光画像は、電子倍増電荷カップルデバイ
ス(EMCCD)カメラなどの超高感度光学カメラを使用して、チェレンコフ光を検出す
ることにより得ることができる。
【0128】
「有効量」とは、所望の効果を生ずるために必要な化合物または組成物の量、例えば、
選ばれた検出方法により検出されるために必要な本発明の技術の化合物の量などを指す。
例えば、本発明の技術の有効量の化合物は、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫
瘍、下垂体腫瘍、血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌
組織、神経芽細胞腫、および転移癌の1種または複数を含むが、これらに限定されない目
的の標的に対する化合物の結合の検出を可能にするために十分な量を含む。有効量の別の
例は、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、SSTR
4、およびSSTR5の1種または複数)、ボンベシン受容体(例えば、BBR1、BB
R2、およびBBR3の1種または複数)、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上
の組合せを発現している(例えば、過剰発現している)組織を有する対象における、陽電
子放出および消滅からの検出可能なガンマ線放射(バックグラウンドを超える)、例えば
、バックグラウンドを超える統計的に有意な放出などを提供することができる量または投
薬量を含む。有効量の別の例は、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラーゼ
、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰発現している)
組織を有する対象における、陽電子放出(バックグラウンドを超える)、例えば、バック
グラウンドを超える放出に統計的に有意な放出などによる検出可能なチェレンコフ放射の
放出を提供することができる量または投薬量を含む。本明細書において使用される、「対
象」または「患者」は、哺乳類、例えば、ネコ、イヌ、齧歯類、または霊長類などである
。典型的には対象は、ヒトおよび、好ましくは、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容
体、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰
発現している)哺乳動物組織、例えば、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、
下垂体腫瘍、血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織
、神経芽細胞腫、および転移癌の1種または複数を含む状態を患っているかまたは患って
いると疑われるヒトである。用語「対象」および「患者」は互換的に使用されてもよい。
【0129】
本発明の技術は、本明細書で開示された任意の実施形態の18Fで標識されたペプチド
リガンドの任意の1種または複数(例えば、18Fで標識されたソマトスタチン受容体ア
ゴニスト、18Fで標識されたボンベシン受容体アゴニスト、18Fで標識されたセプラ
ーゼ結合化合物、式I、IA、IB、II、IIA、III、IIIA、IV、IVA、
V、VA、VI、およびVIAの任意の1種または複数の任意の実施形態の化合物)およ
び薬学的に許容される担体または1種もしくは複数の賦形剤もしくは充填剤(そのような
担体、賦形剤、充填剤、その他は、より特定の用語が使用されない限り、総称的に「薬学
的に許容される担体」と称することにする)を含む医薬組成物および医薬を提供する。該
組成物は、本明細書に記載された方法および画像化で使用することができる。そのような
組成物および医薬は、本明細書に記載された状態の1種または複数を画像化するための、
本明細書に記載された有効量の任意の18Fで標識されたペプチドリガンド(例えば、
Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニスト、18Fで標識されたボンベシン受容
体アゴニスト、18Fで標識されたセプラーゼ結合化合物、式I、IA、IB、II、I
IA、III、IIIA、IV、IVA、V、VA、VI、およびVIAの任意の1種ま
たは複数の任意の実施形態の化合物)を含む。医薬組成物は、単位剤形で梱包することも
できる。例えば、単位剤形は、対象に投与されるときに、ソマトスタチン受容体、ボンベ
シン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例え
ば、過剰発現している)哺乳動物組織の画像化に有効である。そのような哺乳動物組織は
、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管作用性腸ペプチドを
分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、および転移癌の1種
または複数を含んでいてもよい。
【0130】
医薬組成物および医薬は、1種または複数の本発明の技術の化合物、薬学的に許容され
るそれらの塩、それらの立体異性体、それらの互変異性体、またはそれらの溶媒和物を、
薬学的に許容される担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合することによりソマトスタ
チン受容体、ボンベシン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを
発現している(例えば、過剰発現している)哺乳動物組織と関連する障害を、対象に投与
されるときに、画像化するために調製することができる。そのような哺乳動物組織は、成
長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管作用性腸ペプチドを分泌
する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、および転移癌の1種また
は複数を含んでいてもよい。本明細書に記載された化合物および組成物は、そのような哺
乳動物組織と関連する種々の障害を画像化するための製剤および医薬を調製するために使
用することができる。そのような組成物は、例えば、顆粒剤、散剤、錠剤、カプセル剤、
シロップ剤、坐剤、注射剤、エマルション剤、エリキシル剤、懸濁液剤または溶液剤の形
態であり得る。本発明の組成物は、例えば、非経口または全身投与による種々の投与経路
のために製剤化することができる。非経口または全身投与は、皮下、静脈内、腹腔内、お
よび筋肉注射を含むが、これらに限定されない。以下の投薬形態は、例として示すもので
、本発明の技術を限定すると解釈されるべきでない。
【0131】
投与のための液体剤形は、薬学的に許容されるエマルション剤、懸濁液剤、および溶液
剤の形態であってもよく、それは水などの不活性希釈剤を含有していてもよい。医薬製剤
および医薬は、例えば、油、水、アルコール、およびこれらの組合せなどの、ただしこれ
らに限定されない滅菌液体を使用して、懸濁液または溶液として調製することもできる。
薬学的に適当な界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤が、経口または非経口投与のために添加さ
れてもよい。
【0132】
上で言及したように、懸濁液は油を含むこともできる。そのような油には、ピーナツ油
、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油およびオリーブ油が含まれるが、これらに限定されな
い。懸濁液の製剤は、脂肪酸のエステル、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソ
プロピル、脂肪酸グリセリドおよびアセチル化された脂肪酸グリセリドなどを含有するこ
ともできる。懸濁液製剤は、アルコール、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール
、ヘキサデシルアルコール、グリセロールおよびプロピレングリコールなどを含むことも
できるが、これらに限定されない。ポリ(エチレングリコール)などの、ただしこれらに
限定されないエーテル、鉱油およびワセリンなどの石油炭化水素;および水も懸濁液製剤
で使用されてもよい。
【0133】
注射用投薬形態は、一般的に、適当な分散剤または加湿剤および懸濁化剤を使用して調
製され得る水性懸濁液または油懸濁液を含む。注射用の形態は、溶液相または懸濁液の形
態であってもよく、それは、溶媒または希釈剤を用いて調製される。許容される溶媒また
はビヒクルは、滅菌された水、リンゲル溶液、または等張の食塩水溶液を含む。等張溶液
は、対象と等張として理解されるであろう。あるいは、滅菌油が、溶媒または懸濁化剤と
して使用されてもよい。典型的には、油または脂肪酸は、非揮発性であり、天然または合
成油、脂肪酸、モノ-、ジ-またはトリ-グリセリドを含む。
【0134】
注射のために、医薬製剤および/または医薬は、上で記載された適当な溶液で再構成す
るために適当な粉末であってもよい。これらの例には、凍結乾燥された、回転乾燥された
または噴霧乾燥された散剤、非晶質散剤、顆粒、沈殿物、または粒子が含まれるが、これ
らに限定されない。注射のためには、製剤は、安定剤、pH改変剤、界面活性剤、バイオ
アベイラビリティ改変剤およびこれらの組合せを、任意選択で含有することもできる。
【0135】
上で記載されたこれらの代表的投薬形態に加えて、薬学的に許容される賦形剤および担
体が、当業者に一般的に知られており、したがって本発明の技術に含まれる。そのような
賦形剤および担体は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる「Remington
s Pharmaceutical Sciences」 Mack Pub.Co.、
New Jersey(1991)に記載されている。
【0136】
本発明の組成物は、例えば、ミセルまたはリポソーム、またはいくつかの他のカプセル
化された形態を含むこともできて、または徐放性形態で投与されて、長期貯蔵および/ま
たは送達効果を提供することもできる。
【0137】
特定の投薬量は、疾患の状態、対象の年齢、体重、一般的健康状態、性別、および食事
、投与量間隔、投与経路、排泄速度、および薬剤の組合せに応じて調節することができる
。有効量を含有する上の投薬形態のいずれも、十分日常的実験の範囲内であり、それ故、
本発明の技術の十分範囲内である。
【0138】
当業者は、本発明の技術の化合物を患者に、例えば、対象に投与されるときに、ソマト
スタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合
せを発現している(例えば、過剰発現している)哺乳動物組織の統計的に有意な分解能(
例えば、陽電子放出断層撮影またはチェレンコフルミネッセンス画像化により)が達成さ
れるまで、単に量を増大させて投与することにより、有効量を容易に決定することができ
る。そのような哺乳動物組織は、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体
腫瘍、血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経
芽細胞腫、および転移癌の1種または複数を含んでいてもよい。本発明の技術の化合物は
、患者に1日に約0.1から約1,000mgの範囲内の投薬量レベルで投与されてもよ
い。体重が約70kgの正常なヒト成人のためには、体重1kg当たり1日に約0.01
から約100mgの範囲内の投薬量で十分である。しかしながら、使用される特定の投薬
量は、当業者により適当と考えられるように変えることができるか、または調節すること
もできる。例えば、投薬量は、患者の必要性、画像化される状態の重症度および使用され
る化合物の薬理学的活性を含む多くの要因に依存し得る。特定の患者のための最適投薬量
の決定は、当業者に周知である。種々のアッセイおよびモデルシステムを、本発明の技術
による化合物の有効性を決定するために容易に使用することができる。
【0139】
本発明の技術の化合物は、対象に投与されるときに、ソマトスタチン受容体、ボンベシ
ン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例えば
、過剰発現している)哺乳動物組織の画像化に有用と思われる他の従来の画像化剤と一緒
に、患者に投与することもできる。そのような哺乳動物組織は、成長ホルモンを産生する
腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞
癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、および転移癌の1種または複数を含んでいても
よい。したがって、本発明の技術の医薬組成物は、本発明の技術の18Fで標識されたペ
プチドリガンドと異なる画像化剤をさらに含むこともできる。投与は、非経口投与を含む
ことができる。任意のこれらの実施形態で、投与は、皮下注射、静脈注射、腹腔内注射、
または筋肉注射を含むこともできる。本発明の技術の方法は、1種または複数の本発明の
技術の化合物を、順次または従来の画像化剤との組合せのいずれかで、対象に投与される
ときに、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意の
2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰発現している)哺乳動物組織の画像化の
ために、潜在的にまたは相乗的に有効であり得る量で投与することも含むことができる。
【0140】
一態様において、本発明の技術の化合物は、画像化のために適当な量または投薬量で、
患者に投与される。一般的に、本発明の技術の化合物を含む単位投薬量は、患者の考慮に
依存して変化するであろう。そのような考慮は、例えば、年齢、プロトコル、状態、性別
、疾患の程度、禁忌、同時進行の療法等を含む。これらの考慮に基づく例示的単位投薬量
は、当業者の医師により調節または改変されることもできる。例えば、患者のための、本
発明の技術の化合物を含む単位投薬量は、1×10-4g/kgから1g/kg、好まし
くは、1×10-3g/kgから1.0g/kgで変化することができる。本発明の技術
の化合物の投薬量は、0.01mg/kgから100mg/kgまたは、好ましくは、0
.1mg/kgから10mg/kgで変化することもできる。
【0141】
本発明の技術の化合物は、薬物動態学的性質、毒性またはバイオアベイラビリティ(例
えば、増大したインビボの半減期)を改善するために、例えば、有機部分の共有結合連結
またはコンジュゲートによっても改変され得る。コンジュゲートは、直鎖状または分岐し
た親水性ポリマー基、脂肪酸基または脂肪酸エステル基であり得る。ポリマー基は、例え
ば、薬物動態学的性質、毒性またはバイオアベイラビリティを改善するために、当業者に
より調節され得る分子量を含むことができる。例示的コンジュゲートは、各々約8から約
70個の炭素原子を独立に含むことができるポリアルカングリコール(例えば、ポリエチ
レングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物ポリマー
、アミノ酸ポリマーまたはポリビニルピロリドンおよび脂肪酸または脂肪酸エステル基を
含むことができる。本発明の技術の化合物と共に使用するためのコンジュゲートは、例え
ば、任意の適当な置換基または基、放射性標識(マーカーまたはタグ)、ハロゲン、タン
パク質、酵素、ポリペプチド、他の治療剤(例えば、医薬または薬物)、ヌクレオシド、
色素、オリゴヌクレオチド、脂質、リン脂質および/またはリポソームとのリンカーとし
ても役立つことができる。一態様において、コンジュゲートは、ポリエチレンアミン(P
EI)、ポリグリシン、PEIとポリグリシンのハイブリッド、ポリエチレングリコール
(PEG)またはメトキシポリエチレングリコール(mPEG)を含むことができる。コ
ンジュゲートは、本発明の技術の化合物を、例えば、標識(蛍光性または発光性)または
マーカー(放射性核種、放射性同位体および/または同位体)と連結して、本発明の技術
のプローブを含むこともできる。本発明の技術の化合物と共に使用するためのコンジュゲ
ートは、一態様において、インビボにおける半減期を改善することができる。本発明の技
術の化合物ならびにそれらの適用および関連する技法で使用するための他の例示的コンジ
ュゲートは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,672,662号に一般
的に記載されたものを含む。
【0142】
用語「関連する」および/または「結合する」は、例えば、本発明の技術の化合物と対
象とする標的の間の化学的または物理的相互作用を意味することができる。会合または相
互作用の例は、共有結合、イオン結合、親水性-親水性相互作用、疎水性-疎水性相互作
用および錯化を含む。関連するとは、各々が、種々の化学的または物理的相互作用を記載
するために使用され得るときに、「結合」または「親和性」を一般的に指すこともできる
。結合または親和性の測定も、当業者にとって日常的である。例えば、本発明の技術の化
合物は、対象とする標的または前駆体、それらの部分、フラグメントおよびペプチドおよ
び/またはそれらの堆積物と結合または相互作用することができる。
【0143】
本明細書中の例は、本発明の技術の利点を例示するために、および当業者が本発明の技
術の化合物または塩、医薬組成物、それらの誘導体、溶媒和物、代謝物、プロドラッグ、
ラセミ混合物または互変異性形態を調製または使用することをさらに助けるために提供さ
れている。本明細書中の例は、本発明の技術の好ましい態様をより完全に例示する目的で
も提供されている。例は、添付の請求項により規定された本発明の技術の範囲を制限する
と決して解釈されるべきでない。例は、上で記載された本発明の技術の任意の変形または
態様を含むかまたは組み込むことができる。上で記載された変形または態様は、本発明の
技術の任意のまたは全ての他の変形または態様の変形を各々さらに含むかまたは組み込む
こともできる。
【実施例0144】
本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドの合成
本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドのペプチドは、当技術分野で知ら
れている任意の方法によって合成することができる。ペプチドを化学的に合成する例示的
な非限定的な方法は、StuartおよびYoungにより「Solid Phase
Peptide Synthesis」、第2版、Pierce Chemical C
ompany(1984)および「Solid Phase Peptide Synt
hesis」、Methods Enzymol.289、Academic Pres
s,Inc、New York(1997)に記載された方法を含む。さらに、組換え型
のペプチドは、Current Protocols in Molecular Bi
ology、I~III巻、Ausubel編(1997);Sambrookら、Mo
lecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版(
Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold
Spring Harbor、NY、1989);DNA Cloning:A Pr
actical Approach、IおよびII巻、Glover編(1985);O
ligonucleotide Synthesis、Gait編(1984);Nuc
leic Acid Hybridization、Hames & Higgins編
(1985);Transcription and Translation、Ham
es & Higgins編(1984);Animal Cell Culture、
Freshney編(1986);Immobilized Cells and En
zymes(IRL Press、1986);Perbal、A Practical
Guide to Molecular Cloning;Meth.Enzymol
.シリーズ、(Academic Press,Inc.、1984);Gene Tr
ansfer Vectors for Mammalian Cells、Mille
r & Calos編(Cold Spring Harbor Laboratory
、NY、1987);およびMeth. Enzymol.、154および155巻、W
u & GrossmanおよびWu編にそれぞれに記載されたものなどの、分子生物学
、タンパク質生化学、細胞生物学、および微生物学における従来の技法を使用して発生さ
せることができる。
【0145】
ペプチドからの本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドの合成も、本開示
を考慮に入れた当業者によって容易に理解されるが、本発明の技術の18Fで標識された
ペプチドリガンドの合成のための例示的なプロトコルは、参照により本明細書に組み込ま
れる国際出願第PCT/US2017/039710号に記載されたものと同様なプロト
コルを含み、国際出願第PCT/US2017/039710号の実施例のより詳細な考
察が下で提供される。
【0146】
国際出願第PCT/US2017/039710号で提供された合成および実施例
国際出願第PCT/US2017/039710号の実施例のために、全ての溶媒はS
igma Aldrichから購入し、特に断りのない限り、試薬規格品質であった。溶
媒を、活性化されたステンレス鋼カラム(Pure Process Technolo
gy、LLC)カラムで蒸留により脱水するか、または活性化されたモレキュラーシーブ
スで脱水するかによりいずれかで脱水した。試薬は、Sigma Aldrich、Al
fa Aesar、Combi Blocks、ChemBridge and Ena
mineから購入して、およびHPLCにより80~85%の純度であった3-(プロパ
-2-イン-1-イルオキシ)アニリン(Enamine)を例外として、試薬規格のも
のであった。
【0147】
全ての反応は、乾燥したガラス器具中で実施した。精製は、VWR(登録商標)高純度
シリカゲル60Åでシリカクロマトグラフィーを使用して実施した。分取HPLCは、X
Bridge(商標)分取C185μmOBD(商標)19×100mmカラム(Wat
ers)をAgilent ProStar325 二重波長UV-Vis検出器を備え
たデュアルポンプAgilent ProStar HPLCで使用して実施した。UV
吸収を、220nmおよび280nmでモニターした。HO+0.01%TFAを含む
溶媒Aおよび90%v/vMeCN/HO+0.01%TFAからなる溶媒Bを用いる
2元溶媒システムを使用した。精製は、以下のグラジエントHPLC法を使用して達成し
た:0%Bで0~1分、0~100%Bで1~28分、100~0%Bで28~30分。
【0148】
最終生成物は、薄層クロマトグラフィー、分析HPLC、質量分析法およびNMR分光
法を使用して、同定し、キャラクタライズした。分析HPLCは、XSelect(商標
)CSH(商標)C18 5μm、4.6×50mmカラム(Waters)を使用して
実施した。質量の決定は、Waters SQ Detector2と組み合わせたWa
tersのACQUITY UPLC(登録商標)を使用するLCMS分析により実施し
た。NMR分析は、Bruker Avance III 500 MHz分光計を使用
して実施した。スペクトルは、ppmとして報告され、DMSO-d6またはクロロホル
ム-d(Sigma Aldrich)における溶媒の共鳴を基準として参照した。生物
学的アッセイで評価した全ての化合物の純度は、LC-MSおよびH NMRにより判
定して、>95%の純度であった。
【0149】
国際出願第PCT/US2017/039710号の中間体の代表的合成。代表的合成
手順(経路AおよびB)を、国際出願第PCT/US2017/039710号の例示的
中間体を生成するためのスキーム2で下に示す。
【0150】
【化56】

a.DMAP、CDI、NEt;b.MeOTf、NEt、0℃;c.HN-Ly
s(Cbz)-OtBu;d.H、Pd/C;e.DMAP、CDI、NEt;f.
MeOTf、NEt、0℃;g.2-もしくは4-(2-プロピン-1-イルオキシ)
アニリンまたは3-エチニルアニリン、室温;h.TFA/CHCl;i.TFA/
CHCl;j.トリホスゲン、NEt、還流;k.NEt、室温.
経路Aおよび経路Bを通る例示的中間体の合成を、下で説明する。
【0151】
ジ-tert-ブチル(1H-イミダゾール-1-カルボニル)-L-グルタメート(
17)。L-H-Glu(OtBu)-OtBuの塩酸塩(1.25g、4.23mmo
l)を、CHCl(30mL)に触媒量のN,N’-ジメチルアミノピリジン(50
mg)と共に溶解して、溶液を0℃に冷却してAr下で攪拌した。トリエチルアミン(4
.5mL)に続いて1,1’-カルボニルジイミダゾール(754mg、4.65mmo
l)を加えて、生じた混合物を室温に温めながら終夜攪拌した。次に反応混合物をCH
Clで希釈して、HOに続けて飽和NaCl溶液で洗浄した。有機層をMgSO
脱水して、濾過し、減圧下で濃縮すると油が生じて、それは静置すると固化した。粗生成
物をシリカクロマトグラフィー(EtOAc中0~100%のMeOH)により精製して
、生成物のジ-tert-ブチル(1H-イミダゾール-1-カルボニル)-L-グルタ
メート(17)を、透明な油として得た(1.00g、61%収率)。1H NMR (500 MHz,
CDCl3) δ 8.18 (s, 1H), 7.48 (d, 1H, J = 6.2 Hz), 7.42 (s, 1H), 7.10 (s, 1H), 4
.45 (m, 1H), 2.44 (m, 2H), 2.18 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 1.46 (s, 9H).
【0152】
トリ-tert-ブチル(9S,13S)-3,11-ジオキソ-1-フェニル-2-
オキサ-4,10,12-トリアザペンタデカン-9,13,15-トリカルボキシレー
ト(18)。ジ-tert-ブチル(1H-イミダゾール-1-カルボニル)-L-グル
タメート(17)(572mg、1.48mmol)のジクロロエタン(6mL)中の溶
液を、0℃に冷却してAr下で攪拌した。トリメチルアミン(0.42mL、3.0mm
ol)のジクロロエタン(1mL)中の溶液に続いてメチルトリフレート(160μL、
1.5mmol)のジクロロエタンの溶液を加えた。反応混合物を60分間攪拌して、室
温に温めた。次に、L-H-Lys(Cbz)-OtBu.HCl(552mg、1.4
8mmol)のジクロロエタン(10mL)中の溶液を加えて、反応混合物を6時間50
℃、Ar下で攪拌した。次に混合物を、室温に冷却して減圧下で濃縮すると油が生じた。
油をシリカクロマトグラフィー(20%EtOACヘキサンから50%EtOAcヘキサ
ンへ)により精製して、生成物のトリ-tert-ブチル(9S,13S)-3,11-
ジオキソ-1-フェニル-2-オキサ-4,10,12-トリアザペンタデカン-9,1
3,15-トリカルボキシレート(18)を、透明な油として得た(678mg、74%
収率)。
【0153】
ジ-tert-ブチル(((S)-6-アミノ-1-(tert-ブチルオキシ)-1
-オキソヘキサン-2-イル)カルバモイル)-L-グルタメート(1)。活性化された
パラジウム炭素(0.1eq)をトリ-tert-ブチル(9S,13S)-3,11-
ジオキソ-1-フェニル-2-オキサ-4,10,12-トリアザペンタデカン-9,1
3,15-トリカルボキシレート(18)(500mg)のEtOH(15mL)中の溶
液に懸濁した。懸濁液を室温でH雰囲気下に終夜攪拌した。次に混合物を、セライトを
通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、生成物のジ-tert-ブチル(((S)-6
-アミノ-1-(tert-ブチルオキシ)-1-オキソヘキサン-2-イル)カルバモ
イル)-L-グルタメート(1)を粘稠な油として得た(360mg、92%収率)。
【0154】
経路Aによる合成
ジ-tert-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-6-(1H-イミダ
ゾール-1-カルボキシアミド)-1-オキソヘキサン-2-イル)カルバモイル)-L
-グルタメート(2)。化合物1(1.46g、3.0mmol)を、ジクロロエタン(
10mL)中に、トリエチルアミン(0.84mL、6.0mmol)および触媒量のN
,N’-ジメチルアミノピリジン(15mg)と共に溶解して、室温でAr下に攪拌した
。5分後に、1,1’-カルボニルジイミダゾール(486mg、3.3mmol)のジ
クロロエタン(2mL)中の懸濁液を加えて、反応混合物をAr下で終夜攪拌した。次に
溶液を、HO中で1%v/vのAcOHおよび飽和NaCl溶液で順に洗浄した。有機
層をMgSOで脱水して濾過し、減圧下で濃縮すると黄色の油が生じた。油をシリカク
ロマトグラフィー(ヘキサン中で50%EtOAcからEtOAc中で10%MeOHに
)により精製して、生成物のジ-tert-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキ
シ)-6-(1H-イミダゾール-1-カルボキシアミド)-1-オキソヘキサン-2-
イル)カルバモイル)-L-グルタメート(2)をオフホワイトの粉末として得た(60
%収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.34 (s, 1H), 7.94 (br s, 1H), 7.69 (s, 1H)
, 7.05 (s, 1H), 5.95 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 5.58 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 4.21 (m, 1H)
, 4.16 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.28 (m, 1H), 2.30 (m, 2H), 2.05 (m, 1H), 1.83 (m,
1H), 1.79 (m, 1H), 1.72 (m, 1H), 1.50 (m, 2H), 1.43 (s, 18H), 1.38 (s, 9H), 1.3
2 (m, 2H). ESI(+) = 582.5 (M+H)+. 質量計算値: 581.34
【0155】
ジ-tert-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-1-オキソ-6-(
3-(2-プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル)ウレイド)ヘキサン-2-イ
ル)カルバモイル)-L-グルタメート(3)。ジ-tert-ブチル(((S)-1-
(tert-ブトキシ)-6-(1H-イミダゾール-1-カルボキシアミド)-1-オ
キソヘキサン-2-イル)カルバモイル)-L-グルタメート(2)(182mg、0.
30mmol)のジクロロエタン(4mL)中の溶液を、0℃に冷却してAr下で攪拌し
た。トリエチルアミン(87μL、0.63mmol)のジクロロエタン(1mL)中の
溶液を加えて、続いてメチルトリフレート(34μL、0.31mmol)のジクロロエ
タン(1mL)中の溶液を加えた。反応混合物を、60分間攪拌して、室温に温めた。次
に反応混合物の2mLを、Ar下で、2-(2-プロピン-1-イルオキシ)アニリン(
15mg、0.10mmol)のジクロロエタン(1mL)中の溶液を含有する丸底フラ
スコに移した。生じた混合物を室温で16時間Ar下で攪拌した。混合物を次に室温に冷
却して減圧下で濃縮すると油が生じた。油を逆相分取HPLC(12mL/分で、30分
かけて0%Bから100%Bへ、続いて100%Bで5分;λ=220nm、254nm
)により精製した。生成物を含有するピークを凍結乾燥して、生成物のジ-tert-ブ
チル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-1-オキソ-6-(3-(2-プロパ-
2-イン-1-イルオキシ)フェニル)ウレイド)ヘキサン-2-イル)カルバモイル)
-L-グルタメート(3)を、白色粉末として単離した(28mg、45%収率)。1H N
MR (500 MHz, CDCl3) δ 8.20 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.45 (br s, 1H), 6.97 (m, 1H),
6.84 (m, 2H), 6.71 (m, 2H), 6.00 (br s, 1H), 5.69 (br s, 1H), 5.50 (d, 1H, J = 7
.0 Hz), 4.67 (dd, 2H, J1 = 7.2 Hz, J2 = 2.4 Hz), 4.36 (m, 1H), 4.21 (m, 1H), 3.1
2 (m, 2H), 2.54 (t, 1H, J = 2.4 Hz), 2.33 (m, 2H), 2.03 (m, 1H), 1.87 (m, 1H), 1
.75 (m, 1H), 1.54-1.38 (m, 5H), 1.41 (s, 18H), 1.37 (s, 9H). ESI(+) = 661.5 (M+H
)+. 質量計算値: 660.37
【0156】
ジ-tert-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-6-(3-(2-エ
チニルフェニル)ウレイド)-1-オキソヘキサン-2-イル)カルバモイル)-L-グ
ルタメート(4)。上記化合物を同じ方法によって3-エチニルアニリン(1.1eq)
および尿素(2)(1.0eq)から合成して、橙色の半固体として単離した(33%)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.90 (s, 1H), 7.58 (t, 1H, J = 1.7 Hz), 7.51 (dd, 1
H, J1= 8.2 Hz, J2 = 1.3 Hz), 7.18 (t, 1H, J = 7.9 Hz), 7.05 (d, 1H, J = 7.7 Hz),
6.38 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 6.28 (br s, 1H), 5.77 (d, 1H, J = 6.9 Hz), 4.32 (m, 1
H), 4.02 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.05 (m, 1H), 3.00 (s, 1H), 2.39 (m, 2H), 2.07 (
m, 1H), 1.88 (m, 1H), 1.74 (m, 1H), 1.62 (m, 1H), 1.49-1.37 (m, 4H), 1.41 (s, 18
H), 1.37 (s, 9H). ESI(+) = 631.5 (M+H)+. 質量計算値: 630.36
【0157】
ジ-tert-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-1-オキソ-6-(
3-(4-プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル)ウレイド)ヘキサン-2-イ
ル)カルバモイル)-L-グルタメート(5)。上記化合物を、同じ方法によって、[4
-(2-プロピン-1-イルオキシ)フェニル]アミン塩酸塩(1.1eq)および尿素
(2)(1.0eq)から合成して、薄い褐色の油として単離した(46%)。1H NMR (
500 MHz, CDCl3) δ 7.60 (s, 1H), 7.33 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.86 (d, 2H, J = 9.0
Hz), 6.24 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 6.05 (br s, 1H), 5.71 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 4.61 (
d, 2H, J = 2.3 Hz), 4.30 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.45 (m, 1H), 3.05 (m, 1H), 2.47
(t, 1H, J = 2.3 Hz), 2.31 (m, 2H), 2.06 (m, 1H), 1.83 (m, 1H), 1.75 (m, 1H), 1.
48 (m, 3H), 1.41 (s, 9H), 1,39 (s, 9H), 1.37 (s, 9H),1.31 (m, 2H). ESI(+) = 661.
4 (M+H)+. 質量計算値: 660.37
【0158】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)
フェニル)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)-L-グルタミン酸(6)。ジ-ter
t-ブチル(((S)-1-(tert-ブトキシ)-1-オキソ-6-(3-(2-プ
ロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル)ウレイド)ヘキサン-2-イル)カルバモ
イル)-L-グルタメート(3)(4.2mg、6.4μmol)を、CHCl(0
.5mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加えて、混合物を終夜室温で
攪拌した。揮発性溶媒をNのストリーム下で除去して、生じた粗残留物を凍結乾燥して
、生成物、(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-(プロパ-2-イン-1-イ
ルオキシ)フェニル)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)-L-グルタミン酸(6)を
、白色粉末として得た(3.1mg、98%収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.1
0 (m, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.03 (m, 1H), 6.90 (br s, 1H), 6.86 (m, 2H), 6.33 (d, 1
H, J = 12.5 Hz), 6.31 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 4.86 (d, 2H, J = 2.3 Hz), 4.10 (m, 2
H), 3.60 (t, 1H, J = 2.3 Hz), 3.06 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.69 (m,
2H), 1.56 (m, 1H), 1.42 (m, 2H), 1.32 (m, 2H). ESI(+) = 493.3 (M+H)+. 質量計算
値: 492.19
【0159】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(3-エチニルフェニル)ウレイド)ペンチル
)カルバモイル)-L-グルタミン酸(7)。アルキン(4)を同じ方法により脱保護し
て表題の化合物を白色粉末として単離した(61%)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8
.42 (s, 1H), 7.11 (m, 2H), 6.91 (d, 1H, J = 8.2 Hz), 6.50 (dd, 1H, J1 = 8.2 Hz,
J2 = 2.4 Hz), 6.31 (m, 2H), 6.13 (br s, 1H), 4.71 (d, 2H, J = 2.2 Hz), 4.08 (m,
2H), 3.05 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.91 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.54 (m, 1H), 1.41
(m, 2H), 1.30 (m, 2H). ESI(+) = 463.3 (M+H)+. 質量計算値: 462.18
【0160】
((1-カルボキシ-5-(3-(4-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル
)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)グルタミン酸(8)。アルキン(5)を、同じ方
法により脱保護して表題の化合物を白色粉末として単離した(96%)。1H NMR (500 MH
z, DMSO-d6) δ 8.28 (s, 1H), 7.31 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.87 (d, 2H, J = 9.0 Hz),
6.35 (d, 1H, J = 11.4 Hz), 6.34 (d, 1H, J = 11.4 Hz), 6.09 (br s, 1H), 4.72 (d,
2H, J = 2.3 Hz), 4.10 (m, 2H), 3.54 (t, 1H, J = 2.3 Hz), 3.06 (m, 2H), 2.25 (m,
2H), 1.93 (m, 1H), 1.63 (m, 2H), 1.53 (m, 1H), 1.42 (m, 2H), 1.31 (m, 2H). ESI(
+) = 493.3 (M+H)+. 質量計算値: 492.19
【0161】
経路Bによる合成
(((S)-5-アミノ-1-カルボキシペンチル)カルバモイル)-L-グルタミン酸
(9)。化合物(1)(1.22g、2.5mmol)をCHCl(5mL)に溶解
した。トリフルオロ酢酸(1.5mL)を加えて、反応混合物を終夜室温で攪拌した。揮
発性材料をNのストリーム下で除去して、粗生成物を凍結乾燥して、(((S)-アミ
ノ-1-カルボキシペンチル)カルバモイル)-L-グルタミン酸(9)を粘稠な油とし
て得た(700mg、88%)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.71 (s, 2H), 6.37 (m
, 2H), 4.08 (m, 2H), 2.78 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.5
3 (m, 3H), 1.32 (m, 2H).
【0162】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-エチニルフェニル)ウレイド)ペンチル
)カルバモイル)-L-グルタミン酸(10)。2-エチニルアニリン(30μL、0.
26mmol)のトルエン(1mL)中の溶液を、トリホスゲン(56mg、0.19m
mol)のトルエン(3mL)中の溶液に室温でAr下にゆっくり加えた。トリエチルア
ミン(42μL、0.30mmol)を加えて反応混合物を加熱して6時間還流させた。
溶媒を減圧下で除去して、粗残留物の黄色/白色半固体を、DMF(2mL)に溶解した
。次に、アミン(9)(60mg、0.19mmol)のDMF(1mL)中の溶液を加
え、続いてトリエチルアミン(42μL、0.30mmol)を加えた。反応混合物を室
温で90分間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮して、粗残留物を逆相分取HPLC(12
mL/分で、30分かけて0%Bから100%Bへ、続いて100%Bで5分;λ=22
0nm、254nm)により精製した。生成物を含有するピークを捕集して凍結乾燥して
、(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-エチニルフェニル)ウレイド)ペンチ
ル)カルバモイル)-L-グルタミン酸(10)を白色粉末として得た(27mg、31
%収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.13 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.86 (s, 1H), 7
.37 (dd, 1H, J1= 7.6 Hz, J2 = 1.3 Hz), 7.27 (m, 1H), 7.23 (br s, 1H), 6.90 (t, 1
H, J = 7.6 Hz), 6.34 (m, 2H), 4.56 (s, 1H), 4.10 (m, 2H), 3.08 (m, 2H), 2.25 (m,
2H), 1.93 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.57 (m, 1H), 1.44 (m, 2H), 1.33 (m, 2H). ESI(
+) = 463.5 (M+H)+; ESI(-) = 461.2 (M-H)-. 質量計算値: 462.18
【0163】
((1-カルボキシ-5-(3-(3-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル
)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)グルタミン酸(11)。上記化合物を、同じ方法
によって、アミン(9)および3-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)アニリンから
合成して、薄い褐色粉末として単離した(13%)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.5
4 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.32 (dd, 1H, J1 = 8.1 Hz, J2= 1.3 Hz), 7.21 (t, 1H, J
= 7.8 Hz), 6.98 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 6.33 (m, 2H), 6.21 (br s, 1H), 4.11 (s, 2H)
, 4.08 (m, 2H), 3.06 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.71 (m, 2H), 1.55 (m,
1H), 1.43 (m, 2H), 1.31 (m, 2H). ESI(+) = 493.1 (M+H)+. 質量計算値: 492.19
【0164】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(4-エチニルフェニル)ウレイド)ペンチル
)カルバモイル)-L-グルタミン酸(12)。上記化合物を、同じ方法によって、アミ
ン(9)および4-エチニルアニリンから合成して、青白い緑色の粉末として単離した(
38%)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 7.40 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7
.32 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 6.33 (m, 2H), 6.22 (br s, 1H), 4.10 (m, 2H), 3.99 (s, 1
H), 3.07 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.55 (m, 1H), 1.43 (
m, 2H), 1.31 (m, 2H). ESI(+) = 463.4 (M+H)+; ESI(-) = 461.3 (M-H)-. 質量計算値:
462.18
【0165】
代表的中間体からの国際出願第PCT/US2017/039710号の代表的19F化
合物
代表的合成手順を、国際出願第PCT/US2017/039710号の18F化合物
の例示となる例示的19F化合物を生成することにおける下のスキーム3で示し、続いて
これらの例示的19F化合物の合成をより詳細に説明する。
【0166】
【化57】
【0167】
2-フルオロエチルトシレート(13)。テトラブチルフッ化アンモニウムの溶液(2
.2mL、THF中1.0M)を、ジ(p-トルエンスルホニル)エタンジオール(74
0mg、2.0mmol)のTHF(15mL)中の懸濁液に加えて、混合物を加熱して
Ar下で終夜還流させた。次に反応混合物を室温に冷却して、溶媒を減圧下で除去した。
粗残留物をHOとEtOAcとの間に分配した。層を分離して水性層をEtOAcで抽
出した。有機層を合わせてMgSOで脱水し、濾過して減圧下で濃縮すると無色の油が
生じた。油をシリカクロマトグラフィー(ヘキサン中20%のEtOAc)により精製し
て、2-フルオロエチルトシレート(13)を無色の油として得た(225mg、52%
収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.79 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.35 (d, 2H, J = 8.
6 Hz), 4.61 (m, 1H), 4.51 (m, 1H), 4.28 (m, 1H), 4.22 (m, 1H), 2.45 (s, 3H).
【0168】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-(1-(2-フルオロエチル)-1H-
1,2,3-トリアゾール-4-イル)フェニル)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)
-L-グルタミン酸(RPS-042)。ナトリウムアジド(10mg、150μmol
)を、2-フルオロエチルトシレート(7.5mg、30μmol)のDMF(0.3m
L)中の溶液に懸濁させた。懸濁液を終夜室温で攪拌してから濾過した。濾液に、アルキ
ン(6)(0.9mg、1.83μmol)のDMSO(0.2mL)中の溶液を加えた
。別のバイアル中で、0.5MのCuSO(100μL)および1.5Mのアスコルビ
ン酸ナトリウム(100μL)を5分間混合して、次に反応バイアルにDMF(100μ
L)中の溶液として移した。反応混合物を60分間室温で攪拌して、逆相分取HPLC(
12mL/分で、30分かけて0%Bから100%B、続いて100%Bで5分;λ=2
20nm、254nm)により精製した。生成物を含有するピークを凍結乾燥して、RP
S-042を白色粉末として単離した(0.8mg、75%収率)。1H NMR (500 MHz, D
MSO-d6) δ 8.64 (s, 1H), 8.16 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.61 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.2
6 (dd, 1H, J1 = 8.3 Hz, J2 = 7.3 Hz), 7.12 (br s, 1H), 7.02 (m, 2H), 6.33 (d, 1H
, J = 8.3 Hz), 6.31 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 4.97 (m, 1H), 4.86 (m, 2H), 4.80 (m, 1H
), 4.10 (m, 2H), 3.07 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.94 (m, 1H), 1.70 (m, 2H), 1.57 (m
, 1H), 1.44 (m, 2H), 1.32 (m, 2H). ESI(+) = 552.4 (M+H)+; ESI(-) = 550.3 (M-H)-.
質量計算値: 551.21
【0169】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(3-(1-(2-フルオロエチル)-1H-
1,2,3-トリアゾール-4-イル)フェニル)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)
-L-グルタミン酸(RPS-040)。RPS-040をアルキン(7)から、RPS
-042と同じ方法によって合成して、白色粉末として単離した(82%収率)。1H NMR
(500 MHz, DMSO-d6) δ 8.52 (s, 2H), 7.94 (s, 1H), 7.32 (m, 2H), 7.26 (m, 1H), 6
.32 (m, 2H), 6.15 (t, 1H, J = 5.2 Hz), 4.91 (t, 1H, J = 4.6 Hz), 4.82 (t, 1H, J
= 4.6 Hz), 4.77 (t, 1H, J = 4.6 Hz), 4.71 (t, 1H, J = 4.6 Hz), 4.08 (m, 2H), 3.0
7 (d, 2H, J1 = 12.4 Hz, J2 = 6.8 Hz), 2.25 (m, 2H), 1.91 (m, 1H), 1.67 (m, 2H),
1.54 (m, 1H), 1.43 (m, 2H), 1.30 (m, 2H). ESI(+) = 552.4 (M+H)+. ESI(-) = 550.3.
質量計算値: 551.21
【0170】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(4-(1-(2-フルオロエチル)-1H-
1,2,3-トリアゾール-4-イル)フェニル)ウレイド)ペンチル)カルバモイル)
-L-グルタミン酸(RPS-041)。RPS-041を、アルキン(8)からRPS
-042と同じ方法によって合成して、白色粉末として単離した(50%収率)。1H NMR
(500 MHz, DMSO-d6) δ 8.57 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.70 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.4
7 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 6.35 (d, 1H, J = 9.3 Hz), 6.33 (d, 1H, J = 9.3 Hz), 6.22
(br s, 1H), 4.92 (t, 1H, J = 4.7 Hz), 4.83 (t, 1H, J = 4.7 Hz), 4.77 (t, 1H, J =
4.7 Hz), 4.72 (t, 1H, J = Hz), 4.10 (m, 2H), 3.10 (m, 2H), 2.21 (m, 2H), 1.93 (
m, 1H), 1.85 (m, 2H), 1.63 (m, 1H), 1.43 (m, 2H), 1.33 (m, 2H). ESI(+) = 552.5
(M+H)+; ESI(-) = 550.3 (M-H)-. 質量計算値: 551.21
【0171】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(2-((1-(2-フルオロエチル)-1H
-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)フェニル)ウレイド)ペンチル)カ
ルバモイル)-L-グルタミン酸(RPS-039)。RPS-039を、アルキン(1
0)からRPS-042と同じ方法によって合成して、白色粉末として単離した(34%
収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.30 (s, 1H), 8.09 (d, 1H, J = 9.7 Hz), 7.7
4 (s, 1H), 7.16 (d, 1H, J = 9.6 Hz), 6.95 (t, 1H, J = 5.4 Hz), 6.86 (m, 2H), 6.3
2 (m, 2H), 5.24 (s, 2H), 4.90 (t, 1H, J = 4.4 Hz), 4.78 (m, 2H), 4.72 (t, 1H, J
= 4.4 Hz), 4.10 (m, 2H), 3.05 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.71 (m, 2H),
1.55 (m, 1H), 1.40 (m, 2H), 1.32 (m, 2H). ESI(+) = 582.4 (M+H)+; ESI(-) = 580.3
(M-H)-. 質量計算値: 581.22
【0172】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(3-((1-(2-フルオロエチル)-1H
-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)フェニル)ウレイド)ペンチル)カ
ルバモイル)-L-グルタミン酸(RPS-043)。RPS-043を、アルキン(1
1)からRPS-042と同じ方法によって合成して、白色粉末として単離した(60%
収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.40 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.18 (br s, 1H)
, 7.10 (t, 1H, J = 8.1 Hz), 6.89 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 6.57 (d, 1H, J = 8.2 Hz),
6.31 (m, 2H), 6.13 (br s, 1H), 5.09 (s, 1H), 4.87 (t, 1H, J = 4.6 Hz), 4.76 (m,
2H), 4.69 (t, 1H, J = 4.6 Hz), 4.08 (m, 2H), 3.05 (m, 2H), 2.24 (m, 2H), 1.91 (m
, 1H), 1.69 (m, 2H), 1.55 (m, 1H), 1.40 (m, 2H), 1.31 (m, 2H). ESI(+) = 582.4 (M
+H)+; ESI(-) = 580.2 (M-H)-. 質量計算値: 581.22
【0173】
(((S)-1-カルボキシ-5-(3-(4-((1-(2-フルオロエチル)-1H
-1,2,3-トリアゾール-4-イル)メトキシ)フェニル)ウレイド)ペンチル)カ
ルバモイル)-L-グルタミン酸(RPS-038)。RPS-038を、アルキン(1
2)からRPS-042と同じ方法によって合成して、白色粉末として単離した(77%
収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.27 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.30 (d, 2H, J
= 9.0 Hz), 6.91 (d, 2H, J = 9.0 Hz), 6.34 (m, 2H), 6.10 (t, 1H, J = 5.3 Hz), 5.0
9 (s, 2H), 4.89 (t, 1H, J = 4.5 Hz), 4.78 (m, 2H), 4.71 (t, 1H, J = 4.5 Hz), 4.1
0 (m, 2H), 3.06 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.93 (m, 1H), 1.73 (m, 2H), 1.60 (m, 1H),
1.42 (m, 2H), 1.32 (m, 2H). ESI(+) = 582.3 (M+H)+; ESI(-) = 580.3 (M-H)-. 質量
計算値: 581.22
【0174】
国際出願第PCT/US2017/039710号におけるDCFPyLの合成
冷リガンドDCFPyLおよび前駆体トリメチルアンモニウム塩補欠基(20)の合成
を、各々参照により本明細書に組み込まれる、Olberg DE,Arukwe JM
,Grace D,Hjelstuen OK,Solbakken M,Kindbe
rg GM,Cuthbertson A.One Step Radiosynthe
sis of 6-[18F]Fluoronicotinic Acid 2,3,5
,6-Tetrafluorophenyl Ester([18F]F-Py-TFP
):A New Prosthetic Group for Efficient L
abeling of Biomolecules with Fluorine-18
.J Med Chem.2010;53:1732~40ページおよびChen Y,
Pallumbhatla M,Foss CA,Byun Y,Nimmagadda
S,Senthamizhchelvan S,ら 2-(3-{1-Carboxy
-5-[(6-[18F]Fluoro-Pyridine-3-Carbonyl)-
Amino]-Pentyl}-Ureido)-Pentanedioic Acid
,[18F]DCFPyL,a PSMA-Based PET Imaging Ag
ent for Prostate Cancer.Clin Cancer Res.
2011;17:7645~53ページに記載された手順に従って試みた。
【0175】
N,N,N-トリメチル-5-((2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシ)-カ
ルボニル)ピリジン-2-アミニウムトリフルオロメタンスルホネート(20)。表題化
合物を、6-クロロニコチン酸から3ステップで白色結晶として単離した(137mg、
19%収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.42 (d, 1H, J = 2.2 Hz), 8.94 (dd, 1H,
J1 = 8.7 Hz, J2= 2.2 Hz), 8.29 (d, 1H, J = 8.7 Hz), 7.57 (m, 1H), 3.76 (s, 9H).
ESI(+) = 329.3 (M+-OTf). 質量計算値: 329.09
【0176】
6-フルオロニコチン酸2,3,5,6-テトラフルオロフェニルエステル(21)。
表題化合物を、トリメチルアンモニウム塩(20)から、白色粉末として合成した(2.
5mg、14%収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 9.11 (d, 1H, J = 2.1 Hz), 8.59
(dt, 1H, J1 = 8.2 Hz, J2= 2.4 Hz), 7.15 (dd, 1H, J1 = 8.6 Hz, J2 = 2.9 Hz), 7.10
(m, 1H).
【0177】
2-(3-{1-カルボキシ-5-[(6-フルオロピリジン-3-カルボニル)-ア
ミノ]-ペンチル}-ウレイド)-ペンタン二酸(DCFPyL)。表題化合物を、活性
化されたエステル(21)から2ステップで、白色粉末として合成した(2.0mg、5
5%収率)。1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.67 (m, 2H), 8.38 (m, 1H), 7.30 (dd, 1
H, J1 = 8.6 Hz, J2= 2.6 Hz), 6.33 (m, 2H), 4.08 (m, 2H), 3.26 (m, 2H), 2.25 (m,
2H), 1.93 (m, 1H), 1.72 (m, 2H), 1.58 (m, 3H), 1.36 (m, 2H). ESI(+) = 499.4 (M+H
)+. 質量計算値: 498.21
【0178】
国際出願第PCT/US2017/039710号の化合物の放射性合成
一般的方法。全ての溶媒および試薬は、Sigma Aldrichから購入し、特に
断りのない限り、試薬規格品質のものであった。全ての反応は、オーブンで乾燥したガラ
ス器具中で実施した。フッ素-18は、TR19サイクロトロン(Advanced C
yclotron Systems、Inc.)を使用して、H 18O(Rotem
Industries)の照射により18O(p,n)18F形質転換を通して得た。衝
撃終了時の活性は、典型的には、5.55~9.25GBq(150~250mCi)で
あった。分析およびセミ分取HPLCを、二重UV-Vis検出器およびNaI(Tl)
検出器(Bioscan)を備えた二重ポンプVarian HPLC(Agilent
Technologies)で実施した。溶媒AはHO中0.01%のTFAであり
、溶媒Bは90:10v/vMeCN:HO中0.01%のTFAであった。セミ分取
HPLCをBondapakのC18 7.8×300mm、125Åカラム(Wate
rs)で実施して、一方、分析HPLCはSymmetryのC18 4.6×50mm
、100Åカラム(Waters)で実施した。UV吸収スペクトルを220nmおよび
280nmでモニターした。セミ分取HPLCは、15%Bの定組成溶媒混合物を使用し
て4mL/分の流速で実施した。分析HPLCは、一般的に、2ml/分の流速で、以下
のグラジエント;0%B0~1分、0~100%B1~8分、100~0%B8~10分
を使用して実施した。全ての放射化学的収率は、合成開始時に、[18F]フッ化物の活
性測定に対して補正した。報告された反応条件は、手を使用した放射性合成により得られ
た最高の収率を代表する。
【0179】
国際出願第PCT/US2017/039710号の例示的18F化合物の放射性合成
国際出願第PCT/US2017/039710号のある例示的18F化合物のための
代表的合成スキームを、下のスキーム4で提供する。特定の手順の詳細はこの後に続く。
【0180】
【化58】
【0181】
2-アジドエタノール(14)。ブロモエタノール(250mg、2.0mmol)を
O(7mL)に溶解した。ナトリウムアジド(195mg、3.0mmol)のH
O(3mL)中の溶液を加えて、反応混合物を4時間室温で、次に16時間80℃で攪拌
した。次に反応混合物を室温に冷却してEtOAcで抽出した。有機層を合わせて、Mg
SOで脱水して濾過し、減圧下で濃縮して、2-アジドエタノール(14)を透明な液
体として得た(149mg、86%収率)。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 3.88 (t, 2H,
J = 5.1 Hz), 3.39 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 3.14 (br s, 1H).
【0182】
2-アジドエチルトシレート(15)。p-トルエンスルホニルクロリド(394mg
、2.07mmol)のCHCl(5mL)中の溶液を2-アジドエタノール(14
9mg、1.72mmol)のCHCl(10mL)中の溶液に加えた。トリエチル
アミン(0.48mL、3.44mmol)を加えて、反応混合物を5時間室温でAr下
で攪拌した。次に反応混合物を、1M HCl、HOおよび飽和NaCl溶液で次々に
洗浄した。有機層をMgSOで脱水して濾過し、減圧下で濃縮すると、青白い油が生じ
た。油をシリカクロマトグラフィー(33%EtOAcヘキサン中)により精製して2-
アジドエチルトシレート(15)を無色の油として得た(204mg、49%収率)。1H
NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.74 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 4.0
8 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 3.41 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 2.39 (s, 3H).
【0183】
2-[18F]フルオロエチルアジド(16)。担体無添加[18F]フッ化物を、予
め活性化されたSep-PakQMAカートリッジ(Waters)に捕捉して、2.7
mgのKCOおよび4mgのKryptofix-222を含有する1mLの80%
v/vMeCN/HO溶液で溶出した。該溶液をMeCN(2×0.5mL)と100
℃で10分共沸させて脱水した。脱水された[18F]フッ化物に、2-アジドエチルト
シレート(15)(6mg)のMeCN(300μL)中の溶液を加えた。生じた溶液を
80℃で10分間攪拌すると、2-[18F]フルオロエチルアジドが生じた。2-[
F]フルオロエチルアジドを、バイアルを130℃で加熱することによる蒸留により精
製して、2-[18F]フルオロエチルアジドを、0℃に冷却された100μLのDMF
を含有するバイアルで捕捉した。
【0184】
国際出願第PCT/US2017/039710号の代表的18F化合物の例示的合成
。DMF(100μL)中で予め混合された0.5MのCuSO(50μL)および1
.5Mのアスコルビン酸ナトリウム(50μL)の溶液を、2-[18F]フルオロエチ
ルアジド溶液を含有するバイアルに加え、続いてDMSO(100~150μL)中の1
mgのアルキン前駆体(6~8;10~12)を加えた。反応混合物を100℃で20分
間攪拌した。次に、それを室温に冷却して、2mLのHOで希釈して、0.45μmの
ナイロン注射器フィルター(Cole-Parmer)を通して濾過した。フィルターを
1mLのHOで洗浄して、洗浄液を濾液に加えた。濾液を、セミ分取逆相HPLC(4
mL/分;0~100%B;30分)により精製して、18Fで標識されたトリアゾール
に対応するピークを捕集して、HOで希釈して、予め活性化されたOasis(商標)
固相抽出カートリッジ(Waters)を通した。保持された活性をEtOHで溶出させ
て、0.9%のNaCl溶液で、エタノールの濃度が5%v/v未満になり、放射能濃度
が最小の74MBq/mLになるまで希釈した。合成、精製および最終の調製は、合成開
始から105分で達成された。最適化された定組成HPLC精製方法(4mL/分;15
%B;30分)を使用して、[18F]RPS-040および[18F]RPS-041
を、減衰を補正された20~40%の放射化学的収率、99%を超える放射化学的純度お
よび391GBq/μmolまでの特異的活性で単離した。
【0185】
68Ga]Ga-PSMA-HBED-CC。表題の化合物を、参照により本明細書
に組み込まれる、Amor-Coarasa A,Schoendorf M,Meck
el M,Vallabhajosula S,Babich J.Comprehen
sive Quality Control of the ITG Ge-68/Ga
-68 Generator and Synthesis of Ga-68-DOT
ATOC and Ga-68-PSMA-HBED-CC for Clinical
Imaging.J Nucl Med.2016 Apr 21(PMID:271
03024)に記載された手順に従って生成させた。特に、1.85GBqの68Ga/
68Ge発生源(ITG)を4mLの0.05M HClで溶出させて、68GaCl
を185~222MBq/mLの溶液として得た。この貯蔵溶液から、1mL(約185
MBqを含有する)を取って、95℃で、それをHO中1mg/mLのPSMA-HB
ED-CC(ABX)溶液の5μLと組み合わせた。20μLの3N NaOAc溶液の
添加により反応を開始させて、Thermomixer上で20分間95℃に加熱し続け
た。次に、それを、予め活性化されたSep-PakOasis(商標)カートリッジ(
Waters)に通して、カートリッジをHOで洗浄した。[68Ga]Ga-PSM
A-HBED-CCを食塩水中10%v/vのEtOH溶液中に溶出させて、約100M
Bq/mLの最終濃度に希釈した。減衰を補正した放射化学的収率は、95%を超えて、
放射化学的純度は99%を超えた。
【0186】
18F]DCFPyL。2mLのH 18O中の10.73GBq(290mCi)
18F]フッ化物を、HO中100μg/mLのKF溶液50μLおよび4mgのk
ryptofix-222の存在下において100℃で、MeCNと共沸させて脱水した
。脱水された混合物に、1mLのMeCN中の9mgの6-トリメチルアンモニウム塩(
20)を加えて、反応混合物を40℃で70分間攪拌した。反応混合物を10mLで希釈
して予め活性化されたSep-Pakシリカカートリッジ(Waters)に通した。溶
出液を60℃で蒸発乾固した。乾燥された混合物に、10μLのMeCN、5μLのNE
および1mLのCHCl中の1mgのジ-tert-ブチル(((S)-6-ア
ミノ-1-(tert-ブチルオキシ)-1-オキソヘキサン-2-イル)カルバモイル
)-L-グルタメート(1)を加えた。反応混合物を20分間40℃で攪拌して、次に1
0μLのMeCNおよび5μLのNEt中の別の1mg(1)を加えた。反応混合物を
さらに30分間攪拌した後、溶媒を蒸発させて、粗生成物を100μLのTFAに溶解し
て、20分間40℃で攪拌した。揮発性物質を真空下で蒸発させ、粗残留物をHOに溶
解して、セミ分取HPLC(2mL/分、10分グラジエント)により精製した。生成物
を含有するピークを捕集して、HOで希釈して、予め活性化されたSep-PakOa
sis(商標)カートリッジ(Waters)で捕捉した。活性成分を600μLのMe
CNで溶出させて、真空下100℃で濃縮した。粗残留物を200μLの0.9%NaC
l溶液に溶解した。合成時間の合計は230分であり、減衰を補正された放射化学的収率
は0.9%であり、放射化学的純度は96%を超え、特異的活性は35GBq/μmol
を超えた。
【0187】
ある特定の実施形態が例示および記載されているが、当業者は、前述の詳述を読んだ後
で、本明細書で説明した、本発明の技術の化合物または塩、医薬組成物、誘導体、プロド
ラッグ、代謝物、互変異性体またはそれらのラセミ混合物に対する等価物の変化、置換お
よび他のタイプの変更を実行することができる。上で記載された各態様および実施形態は
、任意のまたは全ての他の態様および実施形態に関して開示されるそのような変形または
態様も、それと共に含み、または組み込んでいることができる。
【0188】
本発明の技術は、本発明の技術の個々の態様の単なる例示として意図される、本明細書
に記載された特定の態様に関して限定されることもない。当業者には明らかであるように
、本発明の技術の多くの改変および変形が、その精神および範囲から逸脱することなく為
され得る。本明細書で列挙された方法に加えて、前述の記載から、本発明の技術の範囲内
で機能的に等価の方法が、当業者には明らかであろう。そのような改変および変形は、添
付の請求項の範囲内に入ることが意図されている。本発明の技術は、言うまでもなく、特
定の方法、試薬、化合物、組成物、標識された化合物または生物学的システムに限定され
ず、変化し得ることが理解されるべきである。本明細書で使用された用語は、特定の態様
を説明する目的だけのものであり、制限されることは意図されないことも理解されるべき
である。したがって、本明細書は、添付の請求項、その中の定義およびそれらの任意の等
価物によってのみ指示された本発明の技術の幅、範囲および精神についての例としてのみ
役立つものと考えられることが意図される。
【0189】
本明細書で例示として記載された実施形態は、本明細書で特に開示されていない任意の
構成要素(単数または複数)の存在、限定(単数または複数)なしで、適当に実施されて
もよい。したがって、例えば、用語「を含む(comprising)」、「を含む(i
ncluding)」、「含有する(containing)」等は、拡大して読まれる
べきで限定されない。それに加えて、本明細書で使用される用語および表現は、記載の用
語として限定なしで使用されており、示されたおよび記載された特徴の任意の等価物また
はそれらの部分を排除するような用語および表現の使用の意図はないが、種々の改変が特
許請求された技術の可能な範囲内であることが認識されている。それに加えて、語句「か
ら本質的になる」は、特に挙げられたこれらの構成要素および特許請求された技術の基本
的なおよび新規な特性に実質的に影響しない追加の構成要素を含むと理解されるであろう
。語句「からなる」は、特定されていない如何なる構成要素も排除する。
【0190】
それに加えて、本開示の特徴または態様がマーカッシュ群の表現で記載されている場合
、当業者は、開示が、それによりマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはサブグル
ープに関しても記載されていることを認識するであろう。包括的な開示のうちに入る、よ
り狭い種および亜属の集団の各々も、本発明の部分を形成する。これは、本発明の包括的
な記載を含むが、ただし、条件付きであり、すなわち、削除された材料が、本明細書で特
に挙げられているか否かにかかわらず、任意の対象事物を属から除外する否定的限定を有
する。
【0191】
当業者により理解されるように、あらゆる目的に対して、特に書かれた記載を提供する
ことに関して、本明細書で開示された全ての範囲は、あらゆる可能な部分範囲およびそれ
らの部分範囲の組合せも包含する。任意のリストに挙げられた範囲は、同じ範囲を十分に
記載して、それが少なくとも同等の半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1、
その他に分割されることを可能にすると容易に認識することができる。制限するものでな
い例として、本明細書で論じられた各範囲は、下部の3分の1、中央の3分の1、および
上部の3分の1等々に容易に分割され得る。やはり当業者により理解されるように、「ま
で」、「少なくとも」、「を超える」、「未満」等の全ての言い回しは、挙げられた数を
含み、上で論じた部分範囲に後で分割され得る範囲を指す。最終的に、当業者により理解
されるように、範囲は各々個々のメンバーを含む。
【0192】
本明細書で言及された全ての出版物、特許出願、発布された特許、および他の文献(例
えば、定期刊行物、論文および/または教科書)は、あたかも各個の公表、特許出願、発
布された特許、または他の文献が、参照によりその全体で組み込まれると具体的におよび
個々に示されたかのように、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれ
るテキストに含有される定義は、それらが本開示における定義と矛盾する程度に応じて除
外される。
【0193】
本発明の技術は、以下に書かれた段落で挙げた特徴および特徴の組合せを含むことがで
きるが、これらに限定されず、以下の段落は本明細書に添付された請求項の範囲を制限す
ること、または全てのそのような特徴が、そのような請求項に必ず含まれなければならな
いことを義務づけると解釈されるべきでないことが理解される。
A.本明細書に記載された任意の実施形態の18Fで標識されたペプチドリガンド、例え
ば、本明細書に記載された任意の実施形態の18Fで標識されたソマトスタチン受容体ア
ゴニスト、本明細書に記載された任意の実施形態の18Fで標識されたボンベシン受容体
アゴニスト、本明細書に記載された任意の実施形態の18Fで標識されたセプラーゼ結合
化合物、および本明細書に記載された式I、IA、IB、II、IIA、III、III
A、IV、IVA、V、VA、VI、およびVIAの任意の1つまたは複数の任意の実施
形態の化合物。
B.本発明の技術の18Fで標識されたペプチドリガンドの任意の1種を調製するための
本明細書に記載された任意の実施形態である、段落Aの18Fで標識されたペプチドリガ
ンドを調製するための中間体。
C.段落Aの18Fで標識されたペプチドリガンドおよび薬学的に許容される担体を含む
組成物。
D.段落Aの有効量の18Fで標識されたペプチドリガンドおよび薬学的に許容される担
体を含む、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプラーゼ、またはそれらの任意
の2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰発現している)哺乳動物組織を検出す
るための医薬組成物。
E.哺乳動物組織が、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管
作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、
および転移癌の1種または複数を含む、段落Dの医薬組成物。
F.段落Aの18Fで標識されたペプチドリガンドを対象に投与するステップ;ならびに
投与に続いて、陽電子放出、陽電子放出および消滅からのガンマ線、ならびに陽電子放出
によるチェレンコフ放射の1種または複数を検出するステップ
を含む方法。
G.有効量の18Fで標識されたペプチドリガンドを対象に投与するステップを含む、段
落Fの方法。
H.対象に投与されるときに、対象が、ソマトスタチン受容体、ボンベシン受容体、セプ
ラーゼ、またはそれらの任意の2種以上の組合せを発現している(例えば、過剰発現して
いる)哺乳動物組織を患っていると疑われる、段落Fまたは段落Gの方法。
I.哺乳動物組織が、成長ホルモンを産生する腫瘍、神経内分泌腫瘍、下垂体腫瘍、血管
作用性腸ペプチドを分泌する腫瘍、肺の小細胞癌、胃癌組織、膵癌組織、神経芽細胞腫、
および転移癌の1種または複数を含む、段落Jの方法。
J.化合物を投与するステップが非経口投与を含む、段落F~Iの任意の1つの方法。
K.溶媒の存在下で段落Bの中間体、銅塩、および式XXのアジドを接触させるステップ
を含む、段落Aの18Fで標識されたペプチドリガンドを形成する方法
【0194】
【化59】

(式中、χは、出現ごとに、独立に1または2である)。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iによる18Fで標識されたソマトスタチン受容体アゴニストである化合物
【化1】

またはそれらの薬学的に許容される塩および/もしくは溶媒和物(式中、
10およびZ11は、各々独立にHまたはOHであり;
、W、およびWの1つが、
【化2】

であるか、または
およびYの1つが
【化3】

であり、
残りのW、W、Wは、各々独立にHであり、残りのYおよびYはOHまたはNHであり;ここで、Tは、-C(O)-または-C(O)NH-であり、R、R、およびRの1つならびにR10、R11、およびR12の1つは
【化4】

であり、
、R、およびRの残りの2つは各々Hであり、R10、R11、およびR12の残りの2つは各々Hであり;
は、存在しないか、O、SまたはNHであり;
m’およびa’は、各々独立に0、1、2、または3であり;
nは0または1であり;
p’は0、1、2、または3であり、ただし、p’が0である場合、Xは存在せず;
q’は、1または2であり;x’は0、1、2、または3であり;
y’は1または2である)。