(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041769
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】埋め込み装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/1473 20060101AFI20240319BHJP
A61B 5/1486 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A61B5/1473
A61B5/1486
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023214576
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2022143382の分割
【原出願日】2020-08-03
(31)【優先権主張番号】62/882,140
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】109100992
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】518115285
【氏名又は名称】華廣生技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BIONIME CORPORATION
【住所又は居所原語表記】No.100, Section 2, Daqing St., South District, Taichung City Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュン-ム、ハン
(72)【発明者】
【氏名】チー-シン、チェン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】センサーと埋め込み装置の製造工程を減らし、ユーザーの利便性を高め、移植前に生理的パラメーターセンサーの乾燥状態を効果的に維持し、衛生的で痛みのない埋め込み装置を提供する。
【解決手段】埋め込み装置は、ハウジング11と、埋め込みモジュール30と、着脱モジュールと、底部カバー20とを含む。ハウジング11は、底部開口を有する。埋め込みモジュール30は、埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む。着脱モジュールは、埋め込みモジュール30と取り外し可能に係合するセンサー70と、センサー70を取り付けるベース50を含む。底部カバー20は、ハウジング11と底部カバー20が共に収容空間を形成するように、底部開口に取り外し可能に結合される。埋め込みモジュール30及び着脱モジュールは、収容空間に収容される。底部カバー20は、力を支える操作部と、操作部の反対側の端部に形成される支持部とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の生体液中の分析物の生理信号を測定するセンサーを皮下に迅速に埋め込むための埋め込み装置であって、
底部開口を有するハウジングと、
埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、
埋め込みモジュールと取り外し可能に係合する前記センサーと、前記センサーを取り付けるように構成されるベースと、含む着脱モジュールと、
前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、
前記埋め込みモジュール及び前記着脱モジュールは、前記収容空間に収容され、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、ユーザーは前記底部カバーと前記ハウジングとの間の側面の分離を引き起こし、
前記底部カバーが前記底部開口から分離された後、前記ハウジングが操作されて、前記埋め込みモジュールに作用力を解放させて、前記着脱モジュールを前記埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、生理信号を測定する、埋め込み装置。
【請求項2】
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部である、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から凹む凹部である、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項4】
前記操作部は、前記底部カバーの側壁である、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項5】
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項6】
前記操作モーメントは、3~1000kgf-mmの範囲内にある、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項7】
前記操作モーメントは、0.2~10kgf-mmの範囲内にある、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項8】
前記操作部と前記支持部との間の距離は、15~100ミリメートルの範囲内にある、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項9】
前記収容空間は、気密空間である、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項10】
前記ハウジングの前記底部カバーは、第一配合部を有し、
前記ハウジングは、第二配合部を有し、
前記第一と第二配合部は互いに当接しているように構成される、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項11】
前記底部カバーは、基準点を限定し、
前記基準点から前記第一配合部まで延びる第一仮想線と前記基準点から前記操作部まで延びる第二仮想線によって形成される角度は、5~180度の範囲にある、請求項10に記載の埋め込み装置。
【請求項12】
迅速に組み立てる及び生体内の検体の生理信号を測定するための生理信号監視システムであって、
底部開口を有するハウジングと、埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、を含む埋め込み装置と、
前記生体に取り外し可能に部分的に埋め込まれるセンサーと、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後、前記センサーが配置されるベースと、前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を含む着脱モジュールと、
前記センサーによって測定された前記生理信号を送信するように、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後に前記ベースに結合される送信機と、を備え、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、
前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、
前記ハウジングは、前記埋め込みモジュールを操作するように操作条件下に置かれ、前記着脱モジュールを埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、前記生理信号を測定する、生理信号監視システム。
【請求項13】
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部であり、前記凸部の長さは1ミリメートル以上である、請求項12に記載の生理信号監視システム。
【請求項14】
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から凹む凹部である、請求項12に記載の生理信号監視システム。
【請求項15】
前記操作部は、前記底部カバーの側壁である、請求項12に記載の生理信号監視システム。
【請求項16】
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、請求項12に記載の生理信号監視システム。
【請求項17】
迅速に組み立てる及び皮膚表面を有する生体の生理信号を測定するための生理信号監視システムであって、
底部開口を有するハウジングと、
前記ハウジングに配置される機構モジュールと、
前記皮膚表面に付着されるように前記機構モジュールに取り外し可能に配置されるセンサーモジュールと、
前記ハウジングと底部カバーが一緒に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、
前記機構モジュールと前記センサーモジュールは収容空間に収容されており、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、
前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、前記ハウジングは、前記生理信号を測定するために、前記センサーモジュールが前記皮膚表面に付着されるように操作状態に置かれる、生理信号監視システム。
【請求項18】
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部である、請求項17に記載の生理信号監視システム。
【請求項19】
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、請求項17に記載の生理信号監視システム。
【請求項20】
前記収容空間は気密空間である、請求項17に記載の生理信号監視システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願との相互参照】
【0001】
この出願は、2019年8月2日に提出された米国仮特許出願番号62/882,140及び2020年1月10日に提出された台湾特許出願番号109100992の出願日の利益を主張し、これらの開示は、それらの全体が本明細書中に参考として援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、容器に関し、特に、センサーを搭載するための容器及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0003】
糖尿病や慢性心血管疾患などの慢性疾患は、都市部に住む人々の生活様式により、世界でこれまで以上に一般的である。このため、慢性疾患のある患者の特定の生理学的パラメータを定期的に監視して、状態を効果的に制御し、悪化を回避して迅速な治療を提供する必要がある。
【0004】
ただし、生理学的データの多くは生体内の方法で取得する必要がある。また、監視を効率的に行うためには、毎日複数の測定データを取得する必要がある。複数の採血又は体液の抽出によって引き起こされる患者の不快感を回避するために、一部の当業者は、信号処理構成部分と一致させて皮膚表面に固定するように、皮下組織に埋め込まれた小さな感知要素を比較的長い時間使用する。これは何日も使用でき、取り除く必要がなく、生理学的パラメータを提供する血糖値、血中脂肪、コレステロール濃度又は他の測定値などのデータをいつでも収集及び分析して、即時の生理学的データ監視を提供できる。同様の概念は、チップなどの電子装置を動物の皮膚に埋め込む場合にも適用できる。
【0005】
このタイプの生理学的パラメータ測定装置は、製造プロセスが困難であるため、伝統的に、センサーと埋め込み装置を別々に組み立てることによって作られている。センサーには酵素などの試薬が含まれており、体内に配置する必要がある。試薬は製造中に防湿性で滅菌する必要があるが、埋め込み装置はこれらの手順を必要としない。
【0006】
従来の方法、例えば米国特許第9,693,713号に開示されている装置及び方法によれば、センサーは、汚染源を隔離し、乾燥した衛生状態を維持するために、乾燥剤を備えた容器に密封される。容器が必要な滅菌条件を達成できない場合、容器は更にブリスターシェルに保管されてもよい。生理学的テストを実行する前に、ユーザーはブリスターシェルを引きはがし、気密容器を開き、センサーを埋め込み装置の下部に組み立て、最後に埋め込み装置を使用してセンサーを皮膚に配置する。このような装置の製造プロセスは比較的単純であるが、二つの装置の個別の製造プロセスにより製造コストが増加している。ユーザーにとって、埋め込み装置とセンサーは使用前に一緒に組み立てられる必要があり、不便と面倒になる。また、米国特許公開公報US20170188912と米国特許US8764657B2の明細書の説明において、埋め込み装置は、循環式によって開かれ、完全に開くのに通常少なくとも一回、典型的には二~三回かかるので、時間がかかるという問題がある。
【0007】
更に、センサーの埋め込みプロセス中、基本的に二つのステップ(針の埋め込みと針の抽出)に分けることができる。これらの手順のいずれかをすぐに完了できない場合、或いは手順に一貫性がない場合、ユーザーに痛みや不快感を与える可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、センサーと埋め込み装置の製造工程を減らしながらユーザーの利便性を高め、移植前に生理的パラメーターセンサーの乾燥状態を効果的に維持し、衛生的で痛みのない方法での埋め込みを可能にする方法などのいくつかの問題は解決すべき技術的な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、生体の生体液中の分析物の生理信号を測定するセンサーを皮下に迅速に埋め込むための埋め込み装置が開示される。前記埋め込み装置は、ハウジングと、埋め込みモジュールと、着脱モジュールと、底部カバーと、を含む。前記ハウジングは、底部開口を有する。前記埋め込みモジュールは、埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む。前記着脱モジュールは、埋め込みモジュールと取り外し可能に係合する前記センサーと、前記センサーを取り付けるように構成されるベースと、含む。前記底部カバーは、前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される。前記埋め込みモジュール及び前記着脱モジュールは、前記収容空間に収容される。前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有する。前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、ユーザーは前記底部カバーと前記ハウジングとの間の側面の分離を引き起こす。前記底部カバーが前記底部開口から分離された後、前記ハウジングが操作されて、前記埋め込みモジュールに作用力を解放させて、前記着脱モジュールを前記埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、生理信号を測定する。
【0010】
本発明の別の態様によれば、迅速に組み立てる及び生体内の検体の生理信号を測定するための生理信号監視システムが開示されている。前記生理信号監視システムは、埋め込み装置及び送信機を備える。前記埋め込み装置は、底部開口を有するハウジングと、埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、センサー、ベース及び底部カバーを含む着脱モジュールと、を含む。前記センサーは、前記生体に取り外し可能に部分的に埋め込まれる。前記ベースは、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後、前記センサーが前記ベースに配置されるためのものである。前記底部カバーは、前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される。前記送信機は、前記センサーによって測定された前記生理信号を送信するように、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後に前記ベースに結合される。前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、前記操作部と前記支持部との間の距離及び力は、操作モーメントを形成し、前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、前記ハウジングは、前記埋め込みモジュールを操作するように操作条件下に置かれ、前記着脱モジュールを埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、前記生理信号を測定する。
【0011】
本発明の別の態様によれば、迅速に組み立てる及び皮膚表面を有する生体の生理信号を測定するための生理信号監視システムが開示されている。前記生理信号監視システムは、底部開口を有するハウジングと、前記ハウジングに配置される機構モジュールと、前記皮膚表面に付着されるように前記機構モジュールに取り外し可能に配置されるセンサーモジュールと、前記ハウジングと底部カバーが一緒に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、前記機構モジュールと前記センサーモジュールは収容空間に収容されており、前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、前記ハウジングは、前記生理信号を測定するために、前記センサーモジュールが前記皮膚表面に付着されるように操作状態に置かれる。
【0012】
本発明の新規な設計は、製造コストを削減するという要件を完全に満たすことができる。従って、本発明は産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の目的および利点は、以下の詳細な説明及び添付図面を検討した後、当業者にはより容易に明らかになるであろう。
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る、センサーを運び、センサーを生体の皮下部分に埋め込むための気密乾燥容器の組立図である。
【
図2A】
図1の実施形態に係るいくつかの要素のより詳細を示す組立図である。
【
図2B】本発明のいくつかの実施形態に係る埋め込みデバイスを示す概略斜視図である。
【
図3】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図であり、保管状態で埋め込まれる容器を示している。
【
図4】
図3に示す実施形態の線IV-IVに沿った、又は
図2Bに示される一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図5】
図1に示す実施形態の概略図であり、底部カバーが取り外され、埋め込みの準備ができている段階にあることを示している。
【
図6】
図5に示す実施形態の線VI-VIに沿った断面図である。
【
図7】
図1に示す実施形態の概略図であり、底部カバーが取り外され、針が皮下部分に埋め込まれていない間、埋め込みが瞬時に行われ得ることを示している。
【
図8】
図7に示す実施形態の線VIII-VIIIに沿った断面図である。
【
図9】
図1に示す実施形態の概略図であり、容器が埋め込まれた直後の段階にあることを示している。
【
図10】
図9に示す実施形態のX-X線に沿った断面図である。
【
図11】
図1に示す実施形態の概略図であり、埋め込みの後の針抜取りの段階を示している。
【
図12】
図11に示す実施形態の線XII-XIIに沿った断面図である。
【
図13】
図1に示す実施形態の概略図であり、埋め込みが完了した段階を示している。
【
図14】
図11に示す実施形態の線XIV-XIVに沿った断面図である。
【
図15】
図1に示す実施形態の概略図であり、底部カバーが復元されていることを示している。
【
図16】
図15に示す実施形態の線XVI-XVIに沿った断面図である。
【
図17】本発明の気密乾燥容器の別の実施形態の部分的に組み立てられた斜視図である。
【
図18】
図17に示す実施形態の概略図であり、埋め込みの準備ができている段階を示している。
【
図19】
図18に示す実施形態の線XIX-XIXに沿った断面図である。
【
図20】
図17に示す実施形態の概略図であり、埋め込み中の一例を示している。
【
図21】
図20に示す実施形態の線XXI-XXIに沿った断面図である。
【
図22】本発明の別の実施形態に係る気密乾燥容器を示す概略図である。
【
図23】
図17に示す実施形態の概略図であり、底部カバーが取り外され、埋め込みの準備ができている段階にあることを示している。
【
図24】
図17に示す実施形態の概略図であり、埋め込み作業を示している。
【
図25】
図17に示す実施形態の概略図であり、底部カバーを取り外す前の段階を示している。
【
図26】
図17に示す実施形態の底部カバーが取り外されるときに、引き剥がし要素で剥離層を取り除く概略図である。
【
図27】本発明に係る気密乾燥容器の概略操作フロー図である。
【
図28A】第一実施形態において、針埋め込み作業が完了してセンサーが皮下部分に埋め込まれた場合に、ベースアセンブリを覆っていない上カバーを示す模式図である。
【
図28B】第一実施形態において、針埋め込み作業が完了し、センサーが皮下部分に埋め込まれた後、ベースアセンブリを覆う上カバーを示す概略図である。
【
図29】
図3の拡大部分を示す概略図であり、センサーアセンブリが、針埋め込み支持体によって気密乾燥容器の内側に固定されることを示している。
【
図31】本発明に係る生体の表面に配置された着脱モジュールの概略断面図である。
【
図32】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図である。
【
図33】
図2Bに示す一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図34】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図である。
【
図35】
図2Bに示す一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図36】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図である。
【
図37】
図2Bに示す一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図38】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図である。
【
図39】
図2Bに示す一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図40】
図2Bに示す一つの実施形態のx-x方向に沿った概略断面図である。
【
図41】
図2Bに示す一つの実施形態のy-y方向に沿った概略断面図である。
【
図42】
図2Bに示す実施形態のうちの一つの線y-yに沿う概略断面図であり、ハウジングは底部カバーから分離されている。
【
図43】
図2Bに示す実施形態のうちの一つの線y-yに沿う概略断面図である。
【
図44】本発明の底部カバーとハウジングとの組み合わせの概略斜視図である。
【
図45】
図44による底部カバーとハウジングとの組み合わせの上面図である。
【
図46A】本発明の一実施形態に係る底部カバーを開く連続的な動作の概略図である。
【
図46B】本発明の一実施形態に係る底部カバーを開く連続的な動作の概略図である。
【
図46C】本発明の一実施形態に係る底部カバーを開く連続的な動作の概略図である。
【
図46D】本発明の一実施形態に係る底部カバーを開く連続的な動作の概略図である。
【
図47】本発明の一つの実施形態に係るユーザーが手で底部カバーをハウジングから取り外すことを示す概略斜視図である。
【
図48】本発明の一つの実施形態に係る取付パッドを介して生体の表面に取り付けられたベース上に配置された送信機の組み合わせの概略図である。
【
図49】本発明の送信機、ベース及びセンサーアセンブリの分解概略図である。
【
図50】本発明の別の実施形態に係る埋め込み装置のハウジング及び底部カバーの概略図である。
【
図51】
図50の実施形態の線y-yに沿った概略断面図である。
【
図52】本発明の更にに別の実施形態に係る埋め込み装置のハウジング及び底部カバーの概略図である。
【
図53】
図52の実施形態の線x-xに沿った概略断面図である。
【
図54】本発明の別の実施形態に係る埋め込み装置の底部カバーの概略図である。
【
図55】
図54の実施形態の線y-yに沿った概略断面図である。
【
図56】底部カバーが開かれた後の埋め込み装置の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を以下の実施形態を参照してより具体的に説明する。
本発明の好ましい実施形態の以下の説明は、例示及び説明のみを目的として本明細書に提示されることに留意されたい。それらは網羅的であること、又は開示された正確な形式に限定されることを意図していない。
【0016】
本発明の気密乾燥容器は、埋め込みデバイスを感知装置に組み込み、装置の乾燥環境を維持する。
図1~10を参照する。
図1によれば、乾燥容器100は、ハウジング11と底部カバー20で維持される気密接合部により、内部に密閉空間が形成されている。ケーシングアセンブリ10は、ハウジング11と、ハウジング11の内側に配置されるライニングピース12と、ハウジング11の周囲に選択的に追加されて配置される防漏リング13とを含む。ハウジング11と底部カバー20によって一緒に形成される気密空間は、埋め込みモジュール30、下部マウントベース50、センサーアセンブリ70及び乾燥素子60などの他の要素を収容するためのものである。下部マウントベース50及びセンサーアセンブリ70は、埋め込みプロセスの完了の後に乾燥容器100から分離され、センサーを埋め込む必要がある生体の皮膚表面に配置されるモジュールの形を構成する。従って、下側マウントベース50とセンサーアセンブリ70の組み合わせは、着脱モジュールとしてもよい。
図3と
図4から、下側マウントベース50とセンサーアセンブリ70は、保管状態で異なる場所に別々に配置され、埋め込まれることが分かる。
【0017】
図1~4に示すように、ハウジング11の形状はカップのようなものであり、上壁111はカップの底のような部分に配置されている。軸線Lに沿って上壁111と反対側の下面112に底部開口がある。本実施形態によれば、ハウジング11の底部開口には、底部カバー20に結合される第一結合部が形成されている。第一結合部は、スリーブ係合(ハード干渉)を介して底部カバー20に結合されるが、これに限定されない。ハウジング11は凹形状を有する配合部116を更に含む。一つの実施形態において、人が乾燥素子60の乾燥状態を観察できるようにするために、コバルト含有湿度インジケータ又はコバルトフリー湿度インジケータなどの乾燥インジケータ61を、透明又は半透明の材料で作られたハウジング11や底部カバー20の位置に配置することができる。乾燥インジケータ61の別の例としては、ゼオライト含有樹脂の印刷層であり、水分を吸収して樹脂層を透明にすることによって判断することができる。乾燥インジケータ61は、異常な製品の使用を回避するために、ユーザーが容器内の乾燥を観察するために使用できる。
【0018】
ライニングピース12は、中空の円筒形のカップの形状を有し、ハウジング11内にスリーブされる。ライニングピース12は、ハウジング11の内面117と密接に接触し、埋め込みモジュール30を収容するための収容空間14を画定できる内周面121と、内周面121の反対側の外周面122と、、内周面121から突出する一対の作動部123と、作動部123側からそれぞれ軸線Lに沿って配置される一対の係止部124と、外周面122から突出し、外周面122とそれぞれ収容溝125を限定する複数のスロット座126と、を有する。係止部124は、外周面122と内周面121とを連通する貫通孔を有する。収容溝125は、乾燥剤60を配置するために使用することができる。
【0019】
ライニングピース12とハウジング11とは、複数の嵌合部127を介して密着しているため、両者の相対位置を変更しなくてもよい。ライニングピース12の上面に複数の嵌合部127が存在することによりライニングピース12とハウジング11との間に形成される隙間には、乾燥剤60が設けられる。この実施形態において、ライニングピース12は、ライニングピース12の上部に乾燥剤収容空間及びライニングピース12の側壁から延びる複数の収容溝125のうちの少なくとも1つを限定することができる。別の実施形態において、ライニングピース12の内周面121は、乾燥剤収容空間(図示せず)を含んでもよい。本発明の別の実施形態によれば、
図32と33に示すように、ライニングピース12は、ハウジング11の一部と見なすことができ、逆もまた同様である。つまり、本発明の範囲から逸脱することなく、ライニングピース12とハウジング11が独立した構成要素であり得ること、又は2つの構成要素が一体的に形成され得ることを意味する。
【0020】
底部カバー20は、ハウジング11に着脱自在に取り付けられており、軸線Lに略直交するシャーシ部21と、シャーシ部21の周囲から延びる周壁22とを有している。周壁22は、内側面221と、内側面221と反対側の外側面222と、内側面221と外側面222との間に接続されたブリム223と、凸状リング115を埋め込むことができ、内側面221に凹んだリング溝224と、内側面221から突出する一対の閉塞部226と、ブリム223から突出するやや半円の板状位置決め片227とを備えている。ハウジング11の底部開口は、底部カバー20の構成と一致する。位置決め片227は、配合部116に入れ子にすることができる。位置決め片227と配合部116との間の配合は、容器を開閉するように操作するとき、フールプルーフとアライメントの機能をユーザーに提供する。更に、乾燥容器の内部構成要素に方向性の要件がある場合、配合部116と位置決め片227との組み合わせは、一組の確実な整列として使用でき、生産効率を改善するのに有益である。また、配合部116は、ハウジング11の開口の変形量を推定するための基準点となるハウジング11の位置決め部材として利用して、射出成形時にハウジング11の開口を丸い外観にし、これは気密プロセスに役立つ。
【0021】
底部カバー20の外側面222は、ブリム223に隣接して外側面222から突出する力付与部228を有する。力付与部228は、ユーザーが底部カバー20を容易に開閉できるようにする。更に、力付与部228は、開封力を2キログラム力(kgf)以下に制御するために設けられているので、容器は容易に開封でき、負圧に耐性があり、少ない力でユーザーが迅速に分解できる。
【0022】
この実施形態によれば、底部カバー20の内側面221は、ハウジング11の第一接合部と係合される第二接合部を限定するが、他の方法に限定されない。別の実施形態において、弾性材料を有する弾性ワッシャで形成された防漏リング13は、底部リング113の外側リング面114にもスリーブされることができる。防漏リング13は、リング溝224の片側に配置され、防漏リング13の外側に配置されたリング部225に気密にスリーブされることができる。
図3に示すように、ハウジング11と底部カバー20とを組み立てると、防漏リング13は、両者を気密状態で組み合わせることができる。別の実施形態によれば、底部カバー20のリング溝224及びハウジング11の凸状リング部115も気密状態で接合部を形成することができる。別の実施形態によれば、乾燥容器100に気密保管環境を提供するために、底部カバー20はアルミニウム箔(図示せず)の形態で実装されてもよく、これも密封効果を提供し得る。
【0023】
さまざまな温度および湿度環境で保管された乾燥容器の負圧テストの結果を異なる時間に取り出して気密機能を確認し、乾燥容器の毎日の平均吸湿量を計量テストで確認する。実験結果によれば、本発明の乾燥気密容器の吸湿率は、1日200mg以下、1日50mg以下、1日1mg以下、1日0.5 mg以下、1日0.3 mg以下、又は1日0.25 mg以下である。別の実施形態において、乾燥気密容器は、相対湿度0~100%と温度0~45℃の保管条件、相対湿度0~100%と温度0℃40℃の保管条件、又は相対湿度が10~90%、温度が4~30°Cの保管条件に到達することができ、少なくとも2年又は少なくとも1年の保管期間を維持し、どちらも良好な気密効果がある。本発明は、実施例によって開示されるハード干渉パターンの実施形態によって限定されない。
【0024】
通常、ヒンジ接続(図示せず)が乾燥容器100の底部カバー20とハウジング11との間に配置されることは言及する価値がある。凸状リングとリング溝を備えた本発明の缶開口設計を利用することにより、乾燥容器100を操作してセンサー埋め込みながら、ハウジング11を生体の皮膚の表面により容易に押し付けて埋め込む。本発明の凸状リング及びリング溝スリーブ設計は、ねじ回転式の缶開口設計と比較して、製造プロセスをより単純にし、製造金型が摩耗する確率を低減でき、プロセス歩留まりを改善するのに有益である。
【0025】
センサーアセンブリ70は、
図3、
図4及び
図31に示されるように、センサー72を含む。センサー72は、生体の皮下部分である皮膚表面Pに埋め込まれ、生体の生理信号を測定するものである。センサーアセンブリ70は、センサーベース71と、センサーベース71に接続され、部分的に埋め込み針362内に保持されるセンサー72とを含む。センサーベース71は、補助埋め込みシート38の接続部383と係合するように構成される複数の凹状係合部711を有する。センサーアセンブリ70は、単一モジュールと見なすこともできる。例えば、センサー72は基板722を含んでもよく、少なくとも一つの作用電極724と基準電極725が基板722上に配置される。少なくとも作用電極724は、少なくとも一つの分析物応答性酵素726とポリマー膜層728を含む化学試薬720を有する。化学試薬720は、グルコース濃度又は間質液中の他のパラメータなど、生体内の特定の生理学的パラメータに関するデータを取得するように構成される。
【0026】
センサー72は、他のタイプの電極配置構造に限定されない。センサー72は保管中及び埋め込み前に気密乾燥状態に保つ必要があるため、センサーアセンブリ70を運ぶための気密乾燥容器100の収容空間14には、試薬の長期安定期間(1年以上など)を維持するための乾燥剤60が備えられている。 本発明の乾燥容器100内の各要素間の隙間は、乾燥剤60のための通気孔として使用でき、乾燥剤60が水分吸収のための良好な機能を維持するように、センサー72と連通する。特に、別の実施形態において、本発明の気密容器100は、乾燥剤60を配置する必要さえない。気密性に優れた状態では、製造初期と同様に容器内部の湿度が非常に低くなるため、湿度の影響を受けず、化学試薬の長期有効性を維持できる。従って、センサー72は、保管期間中、1年、2年又はそれより長い間、一貫して良好な正確な性能を有することができる。
【0027】
乾燥剤60は、乾燥容器100内の任意の適切な位置に配置され得る。
図1と2Aに示される実施形態のように、乾燥剤60は、ライニングピース12の収容溝125に配置される。センサーアセンブリ70を運搬する埋め込みモジュール30は、ライニングピース12の内側の収容空間14に配置される。別の見方をすると、ライニングピース12は、ハウジング11と埋め込みモジュール30との間に配置される。乾燥剤60はまた、ライニングピース12の外周表面122上の複数の嵌合部127の間に配置され得る。別の実施形態によれば、
図2A及び
図3~4に示されるように、乾燥剤60は、ライニングピース12の外周面122とハウジング11との間に挟まれてもよく、又は内周面121に配置されてもよい。乾燥剤60は、埋め込みモジュール30又は底部カバー20の適切な位置に配置され得るか、乾燥剤60は、センサーアセンブリ70の近くに配置され得るか、又は乾燥剤60は、センサーベース71と一体的に形成され得る。乾燥剤60は、環境要件に従って、異なる位置に組み合わせて配置することができる。乾燥剤60は、乾燥剤組み込みポリマー、吸水材料、吸湿性材料、モレキュラーシーブ乾燥シート、乾燥剤組み込みプラスチックシート、又は容器100の内部構成要素を用いた射出成形によって形成される乾燥シートであり得る。
【0028】
埋め込みモジュール30は、収容空間14に設置され、中空円筒形状の本体31と、本体31に接続され、本体31とともに変位空間301を限定するメインカバー32と、 軸線Lに沿って変位空間301内に移動可能に配置された針埋め込みシート33と、予圧縮方式で針埋め込みシート33とメインカバー32との間に配置される第一弾性要素34と、軸線Lに沿って針埋め込みシート33の内部にスライド可能に設置される針抜取りシート35と、針抜取りシート35に接続される針埋め込み片36と、別の予圧縮方式で針埋め込みシート33と針抜取りシート35との間に配置される第二弾性要素37と、を含む。第一弾性要素34は、埋め込み方向Fに沿ってメインカバー32から離れるために、針埋め込みシート33に弾性力を提供するように構成される。第二弾性要素37は、針抜取りシート35に、針抜取り方向Rに沿って移動する弾性力を提供するように構成される。埋め込みモジュール30内の構成要素は、針埋め込み片36を駆動する駆動グループを形成し、埋め込みモジュール30に力を解放させて、生体の皮下にセンサー72を埋め込む。
【0029】
本体31は、底壁311と、底壁311に交差して接続される円筒壁312と、底壁311から突出した中空管状の導管313と、円筒壁312に接続され互いに対向する二つの弾性片314と、係止部124とそれぞれ係合できる一対のラッチ部315と、を有する。円筒壁312は、軸線Lに沿って延びる一対のスライド溝310と、一対の凹部316と、凹部316に隣接する一対の停止部317と、一対のバックル耳318と、を有する。導管313は、内側に向かって狭くなり、外側に向かって広がる押し穴319を有する。スライド溝310は、押し穴319に接続されており、弾性片314は、軸線Lに対して偏りを生じる可能性がある弾性を有している。ラッチ部315は、弾性片314の可動端にそれぞれ配置されている。
【0030】
メインカバー32は、軸線Lに対応する中央穴321と、バックル耳318にそれぞれ留めることができる一対のバックル穴322と、軸線Lに沿って互いに反対側に配置される一対の拘束要素323と、を有する。
【0031】
針埋め込みシート33は、平板部331と、平板部331と交差して接続する内筒部材332と、平板部331と交差して接続し、且つ内筒部材332を囲む外筒部材333と、針抜取りシート35を針埋め込みシート33に対して一定の位置に維持するように、内側チューブ部材332に配置される制限要素334と、外筒部材333にそれぞれ配置され、停止部317に取り外し可能に座っている一対のバックル部335と、平行軸線Lに平行に延在して延び、制限要素334に隣接する一対の制限溝336と、を有する。バックル部335は、ばねの形状であり、軸線Lに対して偏りを引き起こす可能性がある弾性を有する。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、第一及び第二弾性要素34、37は、圧縮ばねである。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、針埋め込み片36は、本体部361と、本体部361に接続される中空形状の埋め込み針362とを有する。
【0034】
特に、埋め込みモジュール30は、針埋め込み片36に取り外し可能に配置された補助埋め込みシート38をさらに含み、センサーアセンブリ70は、補助埋め込みシート38に対する位置を取り外し可能に維持する。補助埋め込みシート38は、ベースマウント381と、ベースマウント381から外向きに延びる三つのフィン382と、ベースマウント381の底部から突出し、ほぞ形状を有する複数の接続部383と、を有する。フィン382はそれぞれ複数の凹部384を有し、軸線Lに垂直な半径方向に圧縮されることが可能であり、圧縮された後に外向きに跳ね上がる能力を有する。針を埋め込む前の補助埋め込みシート38と本体31との拘束位置により、生体の皮下に針を埋め込む際の左右のたわみや引っ張りを回避することができる。針の安定性を高め、生体や患者の痛みを軽減する。センサーアセンブリ70は、補助埋め込みシート38上に取り外し可能に運搬することができる。他の実施形態において、補助埋め込みシート38は、埋め込みモジュール30又はセンサーアセンブリ70(図示せず)の他の構成要素と統合されてもよい。
【0035】
固定部材40は、本体31のスライド溝310にそれぞれ設置され、スライド溝310に沿ってスライド可能である。固定部材40のそれぞれは、閉塞部226に対応する押圧部41と、押圧と反対の支持部42と、押圧部41と支持部42との間に配置される第一フック43と、押圧部41と支持部42との間に配置されるガイド傾斜面441を有するガイド部44と、を有する。
【0036】
下部マウントベース50は、本体31に対して着脱可能に配置されている。下部マウントベース50上のセンサーアセンブリ位置決め部は、センサーアセンブリ70が補助埋め込みシート38から取り外した後に座屈して位置決めできるように構成される溝78を含む。下部マウントベース50は、ベースマウント51と、ベースマウント51に固定される接着パッド52と、ベースマウント51上に配置されるバックル組53と、第一フック43と着脱可能にフックするように構成される第二フック54と、接着パッド52に解放可能に取り付けられ、製造プロセスの前に除去できる剥離層55と、を有する。
【0037】
ベースマウント51は、センサーアセンブリ70を位置決めするためのセンサーアセンブリ位置決め部511を有する。センサーアセンブリ位置決め部511は、センサーアセンブリ70への汚染を防止するために、閉じている上面512を有する弾性シート材料であってもよい。バックル組53は、上面512から突出し、逆V字形の断面を有し、少なくとも一方向に弾性である。。
【0038】
別の実施形態(
図38~39を参照)において、バックル組53は両面ステッカー56で置き換えることができ、センサーベース71の底部は両面ステッカー56に接着され、センサーベース71の側壁は、センサーアセンブリ位置決め部511に挟まれている。別の実施形態(
図40~41を参照)において、センサーアセンブリ位置決め部511の弾性リング514及びセンサーベース71は、センサーアセンブリ70を下部マウントベース50上に位置決めさせるために圧入することができ、バックル組53はもはや必要ではない。別の実施形態において、下側マウントベース50及びセンサーアセンブリ70は、予め組み立てることができる(図示せず)。
【0039】
本発明の要素の協働の効果、技術的手段の使用、及び期待される効果を更に説明するために、以下のように説明する。当業者は、本発明をより深くかつ具体的に理解することができると考えられている。
【0040】
図3と
図4に示す実施形態において、本発明の乾燥気密容器100の第一実施形態が組み立てられると、底部カバー20はハウジング11に対して気密に閉じられる。未使用状態においては、凸状リング115に埋め込まれたリング溝224を利用して、底部カバー20とハウジング11とを気密に組み合わせることができ、ケーシングアセンブリ10(又はハウジング11)の内部及び底部カバー20に気密空間が形成され、乾燥剤60と組み合わせて、耐湿性の目的を達成し、センサー72の検出精度を確保することができる。別の実施形態において、凸状リング115は底部カバー20上に配置されてもよく、リング溝224はハウジング11上に設けられる。
【0041】
保管状態において、変位空間301における針埋め込みシート33の位置がメインカバー32に隣接しており、本体31の係止部317と針埋め込みシート33のバックル部335とが拘束状態を形成している。針埋め込みシート33は上方位置にある。第一弾性要素34は、針埋め込みシート33とメインカバー32との間で予め圧縮されており、解放可能な弾性力を含む。拘束要素323は、制限溝336にそれぞれ挿入され、制限要素334を半径方向の撓みから制限するように構成される。制限要素334は、針埋め込みシート33に対して位置決めされた針抜取りシート35上にラッチを生成するために使用され、その結果、埋め込み方向Fにおける針埋め込みシート33の変位が制限される。メインカバー32とライニングピース12との間には距離Dがある。
【0042】
乾燥容器100が完全に組み立てられて使用されていない状態において、固定部材40は底部カバー20に当接する。具体的には、固定部材40の押圧部41は、底部カバー20の閉塞部226によってそれぞれ拘束される。固定部材40の設置方法により、ライニングピース12の移動が制限され、乾燥容器100が誤って落下して内部部品が飛散したり故障したりして誤作動ることが防止され、有効に活用できる。一方、固定部材40の支持部42は、センサーアセンブリ70のセンサーベース71に支持効果を生じさせるためにも用いられ、第一フック43が第二フック54に係合することにより、下マウントベース50が本体31に対して位置決めされる。
【0043】
図5~6に示すように、底部カバー20が取り外され又は開かれ、乾燥容器100が生体の皮膚表面上に配置されるとき(水平方向に破線で示される)、
図7~8に示されるように、ハウジング11は、ライニングピース12を下方に、すなわち皮膚表面に向かう方向に動かすように操作され得る。プロセス中、ライニングピース12の作動部123は、バックル部335をその傾斜面に沿って押し、最終的に停止部317とバックル部335との間の拘束状態を解放し、埋め込みモジュール内の第一弾性要素34に針埋め込みシート33を埋め込み方向Fに押す力を自動的に解放させ、センサー72を生体の皮下に埋め込むことができる。ハウジング11が外力により下向きに押されると、ライニングピース12の下端が固定部材40のガイド部44を駆動し、同時に固定部材40は軸線Lから離れて移動し、支持部42をセンサーベース71の支持から離れることにより、第一フック43も第二フック54からそれぞれ分離される。ガイド傾斜面441の使用は、固定部材40を駆動するライニングピース12の動きを非常に滑らかにすることができる。
【0044】
埋め込みプロセス中、ハウジング11がライニングピース12を下向きに駆動するように操作されると、メインカバー32とライニングピース12との間の距離Dがなくなり、ライニングピース12の内周面121上の作動部123のみをバックル部335の斜面に沿ってスライドし、ハウジング11に加えられた外力が本体31の下方に伝わらないので、埋め込まれた生体は外力を感じない。第一弾性要素34の復元力は、前記カバー本体12の押し下げ中にカバー本体12に作用しないように構成される。ライニングピース12をユーザーが押圧した後は、作動部123が本体31の下部に引っ掛かるため、ユーザーが振動や騒音を感じることなく、ライニングピース12を上昇させることができない。
図7~
図8に示すように、この時点では、メインカバー32の拘束要素323及び針埋め込みシート33の制限溝336は依然として拘束状態にあり、針抜取り拘束構造が解放されていない。
図8~
図10に示すように、底部カバー20が取り外され又は開かれた後、埋め込みプロセス中に、下側マウントベース50がセンサーアセンブリ70から分離され、着脱モジュールが埋め込みモジュール30によって解放される力により埋め込まれると、 センサーアセンブリ70は、下部マウントベース50に組み立てられ、センサー72は、生体の皮膚の下に埋め込まれる。
【0045】
図3~10に示す実施形態において、埋め込みモジュール30のメインカバー32は、個別の構成要素である。当業者は、図面に従って装置を組み合わせることができる。例えば、異なる実施形態によれば、
図36~37に示されるように、自動針埋め込みみおよび自動針抜取りの操作プロセスは、前の実施形態のものに似ている、ライニングピース12は、メインカバー32の機能を有するように設計されてもよく。従って、メインカバー32は、個別の構成要素として保持する必要がなく、本体31とライニングピース12とが互いに接続される。埋め込みモジュール30は、ライニングピース12に接続される本体31を含み、本体31及びライニングピース12は、変位空間301を構成する。
【0046】
本体31は、各係止部124とそれぞれ係合可能な一対のラッチ部315と、ライニングピース12に対して取り外し可能に拘束を形成し、本体31とライニングピース12との間の変位空間301内で移動可能な針埋め込みシート33と、針埋め込みシート33及びライニングピース12との間に配置され、予め圧縮されたばねである第一弾性要素34と、針埋め込みシート33に対する拘束を維持できる針抜取りシート35と、針埋め込みシート33と針抜取りシート35との間で予め圧縮される第二弾性要素37と、を有する。ライニングピース12の内周面には、少なくとも一つの作動部123があり、針埋め込みシート33は、作動部123によって駆動可能であり、本体31内に着脱可能に配置されるバックル部335を有する。本体31の停止部317に抵抗する針埋め込みシート33のバックル部335により、作動拘束構造は、針抜取りシート35と本体31との間に形成される。
【0047】
別の実施形態において、
図34~35に示すように、ハウジング11は、ライニングピース12とメインカバー32を含む技術的特徴を有するので、別個のライニングピース12とメインカバー32でさえも必要とされない場合がある。埋め込みモジュールは、ハウジング11に結合され、ハウジング11と共に変位空間301を形成する本体31と、ハウジング11に対して取り外し可能に拘束を形成し、本体31とハウジング11との間の変位空間301内で移動可能な針埋め込みシート33と、針埋め込みシート33とハウジング11との間に配置され、予め圧縮されたばねである第一弾性要素34と、針埋め込みシート33に対する拘束を維持できる針抜取りシート35と、針埋め込みシート33と針抜取りシート35との間で予め圧縮される第二弾性要素37と、を含む。
【0048】
別の実施形態において、
図32~33に示すように、ハウジング11とライニングピース12は一体的に形成されてケーシングアセンブリ10を構成する。埋め込みモジュールは、ケーシングアセンブリ10に結合され、ケーシングアセンブリ10と共に変位空間301を形成する本体31と、ケーシングアセンブリ10に対して取り外し可能に拘束を形成し、本体31とケーシングアセンブリ10との間の変位空間301内で移動可能な針埋め込みシート33と、針埋め込みシート33とケーシングアセンブリ10との間に配置され、予め圧縮されたばねである第一弾性要素34と、針埋め込みシート33に対する拘束を維持できる針抜取りシート35と、針埋め込みシート33と針抜取りシート35との間で予め圧縮される第二弾性要素37と、を含む。
【0049】
図9~10に示すように、埋め込みモジュール30の第一弾性要素34が力を解放すると、針埋め込みシート33がメインカバー32から離れて押し出され、メインカバー32の拘束要素323と針埋め込みシート33の制限溝336の制約を自動解放させる。このとき、ハウジング11が押し下げられている間、制限要素334により、針抜取りシート35は、針埋め込みシート33に対する位置に維持される。
【0050】
図11~12に示すように、拘束要素323の分離のために、最初に針抜取りシート35を針埋め込みシート33に対する位置に保持した制限要素334は、もはやそれ自体を初期位置に保つことができず、制限溝336の方向に逸脱する。これにより、針抜取りシート35は、針埋め込みシート33の拘束から解放され、針抜取り方向Rへの針抜取りシート35の移動に対する拘束が解除される。従って、このとき、針埋め込みシート33と針抜取りシート35との間にばね荷重が加えられた第二弾性要素37は、その弾性力を解放し、針抜取りシート35を針抜取り方向Rに移動させることができる。そのため、埋め込み手順が完了したばかりの針362を即座に引き抜いて、連続的な埋め込みと抜取り操作を完了することができる。
【0051】
第一と第二弾性要素34、37は、例えば、つる巻きばね又は空気圧/空気圧要素で作ることができる。予め圧縮された二つの弾性要素34、37の瞬間的な弾性解放により、針の埋め込みと針抜取りが完了するため、本発明は、自動メカニズムを使用することにより、容器に格納された埋め込み装置から皮下にセンサーを埋め込み、非常に短時間で針埋め込みと針抜取り作業を完了することができ、埋め込んだ人に不快感を与えず、埋め込み作業を終えた後も、生体が苦痛を感じない。ユーザーは、ハウジング11を押圧する際の第一弾性要素34の反力を感じないため、自動針埋め込み・抜取りプロセスの円滑性が向上し、自動針埋め込み・抜取り操作を完了する時間は、100ミリ秒(ms)以下、50ms以下、8ms、6ms、4ms又は2ms以下である。
【0052】
また、本発明によれば、ハウジング11の上壁111に外力が加わった後、ロックの解除、針埋め込み、針抜取り等の動作を継続して完了することができる。操作中、ユーザーはハウジング11から手を離さずに埋め込みを完了することができ、埋め込みデバイスは、ユーザーの手でそれを押し下げるのではなく、弾性針の埋め込みによって機能する。従って、本発明の埋め込み装置は、従来の方法で、ユーザーの操作の習熟度が低いため、埋め込みと針抜取りの滑らかさに影響を与えるという問題を効果的に解決することができる。
図13~14は、針362が、針抜取りプロセス後にライニングピース12の収容空間14内に完全に引き戻され、より明確には補助埋め込みシート38の内側にあり、鋭い針362がハウジング開口の外側に露出して事故を起こすことを防ぐ。
【0053】
図15~16は、使用後に底部カバー20がどのように再結合されるかを示す。埋め込みが完了した後、ユーザーは、正確なアライメントとフールプルーフの目的を達成するために、底部カバー20上の位置決め片227及びハウジング11の底部開口における配合部116を用いて、底部カバー20及びハウジング11を容易に組み合わせることができ、目的を達成する。また、乾燥密閉型保管装置100は、廃棄物保管手段として利用することができる。使用済みの下部ベースマウント50は、取り外して元の乾燥密閉型保管装置100に保管することができ、これにより、ユーザーは医療廃棄物処理要件に従って廃棄することができる。
【0054】
図17~19に示すように、本発明に係る乾燥気密容器の別の実施形態は、保護リング80が追加され、保護リング80がハウジング11の底部にスリーブされる点で第一実施形態とは異なる。下部マウントベース50は、埋め込み前の保護リング80の下端の内側に配置されるため、保護リング80の下端が生体の皮膚表面に当接すると、下部マウントベース50は、皮膚表面に接触していない。ユーザーは、埋め込み装置を移植される位置に移動することができ、次に、ケーシングアセンブリ10(又はハウジング11)を押し下げるトリガー動作が実行され(
図20と
図21に示されるように)、ハウジング11が押し下げられる 。埋め込み後、力を加えることにより、保護リング80をケーシングアセンブリ10(又はハウジング11)に対して後退させることができ、次いで、下部ベースマウント50が皮膚表面に接着される。従って、この実施形態の保護リング80を利用して、針の埋め込み操作が行われる前に必要な皮膚位置に調整することができ、これは使用において非常に便利である。
【0055】
図22~26(説明の便宜上、
図22~26は簡略化された図でのみ示される)に示すように、埋め込み装置及びセンサーと一体化する本発明の乾燥容器100は、ハウジング11及び底部カバー20を有し、内部で気密状態の気密結合構造を形成する。乾燥剤60は、乾燥容器内の任意の適切な位置に配置することができる。また、一つの実施形態において、乾燥剤は、ハウジング11の内周面又はライニングピース12の外周面に配置される。周辺表面又は埋め込みモジュール30に関連する少なくとも一つの構成要素は、乾燥剤60と一体的に形成され、又は乾燥剤60を配置するための収容空間で構成される(
図22と
図23に示すように)、又は、センサーアセンブリ70は、乾燥剤60(図示せず)を有し、又は、
図25に示すように、ハウジング11又は底部カバー20の内周面に乾燥剤層62を形成し、又は乾燥剤60を配置するための収容空間が配置される(図示せず)。これは、乾燥容器の内部を乾いた状態に保ち、センサーアセンブリ70の濡れを防ぎ、特にセンサー72の化学試薬720が潮解するのを防ぎ(
図31に示すように)、センサー72の検出精度を確保する。化学試薬720は、例えば、少なくとも一つの分析物応答性酵素726及びポリマーフィルム層728を含む。
【0056】
別の実施形態において、
図25と
図26に示すように、下部ベースマウント50は、シャーシ部21に取り付けられた引き裂き要素23を更に有する。引き裂き要素23は、接着パッド52上にある剥離層55に接続されている。容器が開かれると(すなわち、底部カバー20が取り除かれると)、剥離層55は、引き裂き要素23と共に引き裂かれ、その結果、ユーザーは、埋め込みの間際に、剥離層55を引き剥がし、接着パッド52を露出し得る。これは皮膚への接着パッド52の接着を改善するのに役立つ。
【0057】
別の実施形態において、センサー72は、特定の剛性を有するように設計されてもよく、従って、針埋め込み片36を備える必要はなく、埋め込みモジュール30は、針抜取り装置を含む必要がない。
【0058】
更に、
図27を参照すると、本発明による埋め込み装置の操作方法は、以下のように説明することができる。
【0059】
図3と
図4に示すように、ハウジング11は、底部カバー20と組み合わされて、内部に収容空間14が形成されている。埋め込みモジュール30は、収容空間14内に配置されている。針埋め込みシート33と本体31は、トリガー拘束状態にある。底部カバー20は、偶発的な落下や地面への落下などの予期しない状況下で、固定部材40を拘束して、第一操作状態(埋め込みではなく保管状態)から第二操作状態(埋め込み状態)への変化を防止する。
【0060】
図5と
図6に示すように、ユーザーは、ハウジング11の底部から底部カバー20を取り外して固定部材40に対する拘束を解除し、下部ベースマウント50を生体の皮膚表面に配置することができる。いくつかの実施形態において、底部カバー20は、埋め込みプロセス中にハウジング11から取り外されずに開かれる。
【0061】
図7~12に示すように、ユーザーは、ハウジング11を押して、トリガー制約を解放し、埋め込みモジュール30に、第一操作状態から第二操作状態に移行することができる。埋め込みモジュール30が第二動作状態に移行すると、センサーアセンブリ70が下部ベースマウント50上に配置され、針(又はは鋭利な針)362が皮下部分に埋め込まれ、針埋め込みプロセスが完了する。
図13と
図14に示すように、針抜取りプロセスの間、埋め込みモジュール30は、第一操作状態の位置に向かって移動し、従って、針362は、外部に露出することなく、ハウジング11の内部に引き戻される。
【0062】
図15と
図16に示すように、底部カバー20は、ハウジング11に結合するように再結合される。
【0063】
特に、本発明の構成要素の組み立て順序では、第一弾性要素34、針抜取りシート35、第二弾性要素37及び針埋め込みシート33は、メインカバー32と本体31との間に予め取り付けられている。針埋め込み片36は、最終的に、補助埋め込みシート38とセンサーアセンブリ70との間に置かれる。針埋め込み片36は、針抜取りシート35に結合するために使用され、これにより、センサーアセンブリ70及び埋め込みモジュール30がクラッチ設計を形成し、アセンブリの歩留まりを大幅に向上させるだけでなく、センサーアセンブリ70のコストを効果的に削減できる。
【0064】
本発明の乾燥容器100の組み立て方法は、
図1、
図28A、
図28B及び
図29に示すように、埋め込みモジュール30の構成要素が組み立てられた後、ハウジング11は埋め込みモジュール30上に設置される。このとき、センサーアセンブリ70は、補助埋め込みシート38を介して埋め込みモジュール30の内部に予め締め付けられており、最後に、底部カバー20がハウジング11と組み合わされる。換言すれば、本発明は、埋め込みモジュール30によってセンサーアセンブリ70を下部ベースマウント50上に把持する操作を必要としない。上記の乾燥容器100の組み立て方法は、基本的に工場で組み立てられるが、埋め込みモジュール30を分割して埋め込むことにより、医療従事者やユーザーが組み立てることに限定されるものではない。ユーザーは、装置を使用したいとき、乾燥容器を押すなど、簡単に埋め込み装置を操作する必要があるだけである。下部マウントベース50上のセンサーアセンブリ70は、埋め込みプロセスを通じて設置され、下部マウントベース50の接着パッド52は、下部マウントベース50を皮膚表面に貼り付ける。
【0065】
図28Aと
図28Bは、センサー72が生体の皮膚表面Pの下に埋め込まれた後、生体の皮膚表面P上に同時に配置されるセンサーアセンブリ70及び下部マウントベース50が送信機90を装備して動作する必要があることを示す。送信機90は、センサー72によって測定された生理学的信号を処理し、信号が外部に送信されることを可能にするように使用される。
図28Aは、送信機90が下部マウントベース50に取り付けられていないことを示し、
図28Bの上部の点線の輪郭は、下部マウントベース50に上部カバーの形態で取り付けられた送信機90を示す。埋め込みプロセス中に埋め込まれる構成要素の数を減らし、乾燥容器の負荷を減らすために、本発明の着脱モジュールは、送信機を含まない。別個に配置された送信機90及びセンサーアセンブリ70は、電子部品が滅菌プロセスによって損傷されないことを確実にするため、装置の生産歩留まりを改善することができる。
【0066】
図42と
図43を参照し、両方とも、
図2Bに示す実施形態の一つのy-y線に沿った概略断面図と見なされるが、
図42のハウジング11及び底部カバー20が分離されている。ハウジング11の下の底部開口111'の横の凸状リング115は、底部カバー20のリング溝224と組み合わせるために使用され、底部カバー20とハウジング11とをハード干渉によってしっかりと係合させることができる。
図42では、底部カバー凸状リング224'が底部カバー開口20'の近くに形成されて凸リング115に当接し、ハウジングリング溝115'がハウジング11に形成されて底部カバー凸状リング224'を収容する。
図43では、底部カバー凸状リング224'が凸リング115の上に配置され、凸リング115もリング溝224内に配置されており、これにより、ハード干渉の効果を達成し、底部カバー20が底部開口111'から分離されないようにする。
図42と
図43に示す凸状リング115及びハウジングリング溝115 'は、外側に向かう。すなわち、底部開口111'の反対側を向いている。一方、リング溝224と底部カバー凸リング224 'は内側に向かう。すなわち、底部カバー開口20'に面している。従って、底部カバー20を底部開口111'から取り外す場合、底部カバー凸状リング224'は、凸状リング115を通過する必要がある。すなわち、凸状リング115の障害を突破する必要がある。更に、防漏リング13(
図4参照)は、ハウジングリング溝115'に追加して設けることができる。これは、気密性及び防湿性の効果を達成するために、ハウジングリング溝115'でしっかりと密封されるだけでなく、凸状リング224'でもしっかりと密封される。別の実施形態において、凸状リング115は、底部カバー20上に配置され、リング溝224は、底部開口部111'上にある。
【0067】
図44と
図45から分かるように、ハウジング11の側面には凹部118とフランジ118'を有し、底部カバー20は、操作部(力付与部)228を有し、反対側の端部は、自然に力支持部228'となっており、力支持部228'は、底部カバー20を開いた時のプロセスにおいて支持を提供する。力付与の原理は、力支持部228'から操作部228までの距離D'及び加えた力F'が力モーメントを形成することであり、すなわち、「力モーメント」は、「距離D'」に「加えた力F'」を掛けた値に等しくなる。従って、距離D'及び加えた力F'を制御することにより、ハウジング11のサイズ及びハウジング11を開くために必要な力の大きさを調整することができる。
【0068】
例えば、埋め込み装置の気密性を高めるためには、原則として、底部カバー20とハウジング11の締まりが良いほど良いが、底部カバー20を開くのに必要な力が過剰になる。使用するには非常に不便である。ユーザーが底部カバー20を開くために過度の力を加えると、埋め込み装置はしばしば手から投げ出され、内部の物体を損傷させる。本発明の埋め込み装置を例として、発明者は、装置の容易な開放と気密性の両方を考慮した上で埋め込み装置のカバー開放モーメント設計を考えた。容器が異なる形態又は異なるサイズの針埋め込み機構及び/又は針抜取り機構に対応できることを考慮して、操作部228から力支持部228'までの距離D'が15~100mmは非常に適切な距離であり、好ましい範囲は、30~80mmである。加えた力F'については、より大きな範囲が0.2~10kgfであり、一般的な範囲は0.5~6kgfである。より小さな力で底部カバー20を開きたい場合、その範囲は1~3kgf内にあり、又は開き力は2kgf以下であり得る。
【0069】
従って、加えた力F'の範囲と、支持部から力付与部までの距離D'の範囲の配置と組み合わせにより、力モーメントは約3~1000kgf-mmであり、より適切な範囲は6~800kgf-mmである。更に良い範囲は15~480kgf-mmであり、遥かに良い範囲は30~240kgf-mmである。小さな力で容器を開く必要がある場合、モーメントは約200kgf-mm以下になる。底部開口の大きさが変わらない場合は、操作部228の大きさを調整することにより、加えたモーメントを調整することができる。操作部228は凸部であるため、凸部の長さL'は1ミリメートル以上である。
【0070】
図46A~46Dに示すように、
図46A~46Dは本発明の実施形態に係る底部カバー20を連続的に開く動作の概略図である。操作部228が操作されると、ハウジング11と底部カバー20との間の側方開口opは、加えたモーメントにより、底部カバー20がハウジング11の底部開口111'から離れるように形成され、ハウジング11が操作可能な状態になり、埋め込みモジュール30は、センサー72の一部を皮下に埋め込み、生理信号を測定することができる。また、底部カバー20には、ハウジング11の配合部116(
図1、
図2B参照)と配合するための位置決め片227が設けられている。底部カバー20は、中心点20Cを有する。第一仮想線L1は、中心点20Cから配合部116(位置決め片227)まで延びており、中心点20Cは、第二仮想線L2を操作部228に向かって延びている。第一及び第二仮想線L1、L2は、5~180度の角度20Aを形成する。
【0071】
図46Aから46Dを参照し、
図46Aから46Dは、本発明の別の実施形態の底部カバー20を開く連続的な動作の概略図である。一連の連続的な動作図は、上向きの底部カバー20と組み合わされた本発明のハウジング11の側面図に基づいている。まず、
図46Aを参照し、
図46Aは、底部カバー20が操作部228を有し、操作部228の反対側の端部が力支持部分228'を形成することを示す。ユーザーが底部カバー20を開こうとすると、操作部228において、ハウジング11から離れる方向に力F'を加えることができる。本発明の一つの実施形態において、底部カバー20は、比較的弾性のある材料で形成される。ハウジング11内には乾燥剤60が存在するため、湿気を吸収すると、ハウジング11内の空気圧は大気圧よりも低くなるようにわずかに低下し、大気圧は、追加の圧力を提供して、底部カバー20をハウジング11により密接に適合させる。
【0072】
図46Aでは、加えた力F'により操作部228が押され、底部カバー20とハウジング11との間に側方開口(または部分側方開口)opがまだ形成されていないとき、第一アバットメントR-Aは、根元部228rの近くに配置され、外向きに突出する操作部分228は、加えた力F'に対して追加の力アームを提供して、底部カバー20を開くためのモーメントを増大させることができる。底部カバー20とハウジング11との間に軽微な分離が発生すると、外気の流入により、ハウジング11の内気圧と外気圧とのバランスをとることができるため、底部カバー20をハウジング11から離脱しやすくなる。
【0073】
図46Aから46Dを参照し、操作部228に加えた力F'が継続して加えられると、側方開口opは徐々に拡大し、底部カバー20とハウジング11との組み合わせにより発生した抵抗力が第一アバットメントR-Aから第二アバットメントR-Bまでに移動し、或いは、別の見方によると、操作部228の根元部228rの近くから力支持部分228'までに移動する。
図46Bに示すように、第二アバットメントR-Bは、操作部228から離れているため、力アームが長く、モーメントが大きく、開き操作が容易になる。同様に、
図46Cでは、第三アバットメントR-Cと操作部228との間の距離は、第二アバットメントR-Bと操作部228の距離よりも遠いので、力アームはより長く、開きの応用は遥かに容易である。最後に、
図46Dの状況では、底部カバー20が完全に開かれようとしている。このとき、第四アバットメントR-Dは力支持部228'とほぼ一致しており、力アーム全体の長さは、底部カバー20の径及び操作部228の長さに近い。なお、
図46A~46Dにおける底部カバー20の変形は、少し誇張されており、実際、底部カバー20がより硬い材料でできている場合、底部カバー20を開いたときの変形は非常に小さい。それにもかかわらず、力支持部分228'における変化は、
図46A~46Dに示されるものと依然として類似している。
【0074】
図47を参照し、ユーザーが片手でハウジング11を持ち、ほかの手で操作部228を引く力F'を加えて底部カバー20を開き、側方開口op底部カバー20とハウジング11との間に形成される。ハウジング11の保持方法は、ユーザーの都合に応じて選択できる。力付与部228が受ける力の方向は、底部開口111'から離れているので、底部カバー20の開きプロセス中の凸状リング115とリング溝22との間のクランプにより、加えた力F'は、ハウジング11に対して加えた力F'の方向に移動する傾向を与える。しかしながら、ユーザーは、ハウジング11が誤って飛び出さないように、ハウジング11を保持してこの傾向に抵抗する必要がある。本発明のハウジング11の凹部118(
図29参照)は、ユーザーの手がしっかりと保持するように構成され、フランジ118 'が手を止めるので、ハウジング11はハウジング11の軸方向に沿って手から外れにくい。
【0075】
図48と
図49を参照し、センサー90が下側マウントベース50上に配置され、センサー90の第二位置決め部90'が下側マウントベース50の第一位置決め部51'と嵌合することが分かる。これは、絶対確実な効果もあり、つまり、センサー90の取り付け方向が
図48の取り付け方向と逆の場合、センサー90を下部マウントベース50に配置できない。センサーアセンブリ70は、埋め込みプロセス中に、センサーアセンブリ位置決め部511上に配置される。
図28Bを参照し、センサー72の信号感知端721は皮下に埋め込まれ、センサー72の他端はセンサーベース71の上部に露出した信号出力端723である。送信機90が下部マウントベース50で覆われると、信号出力端723は、送信機90の入力部92の電気接続ポート921に電気的に接続され、次に、送信機90は、センサー72に測定された生理信号を無線で送信する。 送信機90は、自身のセンサー固定溝91と下部マウントベース50のセンサー固定バックル57との結合により、下部マウントベース50に固定される。接着パッド52(
図48参照)は、下部マウントベース50の底部に提供され、センサーモジュール(又は下部マウントベース50及びセンサーアセンブリ70を含む着脱モジュール)は、接着パッド52を介して生体の皮膚表面Pに固定される。
【0076】
図50と
図51は、第二操作部228aが底部カバー20の外側側壁に沿って延びる凹んだ構造であり、凹んだ構造が指により大きな摩擦を提供して、ユーザーが同様の方法で底部カバー20を底部開口111'から取り外すことを容易にすることを示す。凸状リング115、ハウジングリング溝115'、リング溝224などの要素間の接続関係については、
図42の図と同じであり、ここで繰り返し表示する必要はない。
【0077】
図52と
図53を参照し、
図52と
図53は、第三操作部228bが凹状構造であり、指に比較的大きな摩擦力を与えて、ユーザーが底部カバー20を同様に底部開口111'から取り外すのを容易にすることを示す。
図51及び
図42の実施形態とは異なり、ハウジング11の凸状リング115及びハウジングリング溝115'は、内側に面しており、すなわち、底部開口111'の中心を指向しており、底部カバー20のリング溝224及び凸状リング224'は、外側に面していおり、すなわち、凸状リング115及びハウジングリング溝115'に面している。
図53の実施形態において、リング溝224及び底部カバー凸状リング224'は、凸リング115及びハウジングリング溝115'によって囲まれていることが理解できる。従って、ユーザーが第三操作部228bを握ると、底部カバー20が内側に少し凹むため、リング溝224と凸状リング115とが接触状態から離れ、空気が流入する隙間ができる。その結果、ハウジング11はもはや負圧を維持することができない。すなわち、ハウジング11の内側と外側の空気圧がバランスが取れているので、ユーザーは底部カバー20を簡単に取り外すことができる。
【0078】
図54と
図55を参照し、
図54と
図55は、底部カバー20の底部カバー外壁228cが直接操作部となることを開示する。すなわち、ユーザーは、底部カバー20を開くために、底部カバー外壁228cに力を直接加えながら、底部カバー20にハウジング11から離れる方向に沿って力を加えてもよい。底部カバー外壁228cの全周を操作部として利用できるため、ユーザーが底部カバー外壁228cの位置を選択して力を加えると、この位置の反対側を力支持部228'とみなすことができる。
【0079】
図56を参照し、
図56は、本発明の一つの実施形態に係る底部カバーがハウジングから取り外された後の概略斜視図であり、例として突出の操作部228のみを取り上げているが、本発明はこれに限定されない。
図50~53の実施形態は、底部カバー20を開いた後の場合は実質的に同じである。底部カバー20が底部開口111'から分離されると、接着パッド52が接着面を有し、その下に下部マウントベース50があることが分かる。凸状リング115は、底部開口111'の近くに見ることができる。リング溝224は、底部カバー20の底部カバー開口20'から見ることができ、位置決め片227も配合部116から外されている。次に、ユーザーは、センサー72(
図49参照)が置かれている生体の皮膚表面Pに対して接着パッド52を押し、ハウジング11を操作して、センサーを配置する効果を達成することができる。
【0080】
本発明の主な効果は以下のように要約される。
【0081】
(一)本発明の乾燥気密容器は、底部カバーとハウジングが気密に組み合わされ、底部カバーとハウジングとが気密空間を形成し、かつ、 密閉空間内のセンサー上の化学試薬の乾燥、潮解を回避でき、センサーの検出精度を保証する。更に、乾燥表示ユニットをハウジングの外側又は内部に追加することもでき(乾燥表示ユニットが乾燥表示材料であってもよい)、ハウジングの反対側の部分に透明又は半透明の部分があるため、 乾燥表示ユニットにより、ユーザーはセンサーが濡れているかどうかを確認できる。乾燥剤の設置方法及び位置は、実施例に開示されている形によって限定されない。
【0082】
(二)本発明に係る気密容器の気密結合方法は、凸状リングとリング溝の結合方法によるものである。容器が閉じているとき、容器内の吸湿率は1日200mg以下、1日50mg以下、1日1mg以下、1日0.5mg以下、1日0.3mg以下、又は1日0.25mg以下であり、及び容器が0~100%の相対湿度と0~45°Cの温度での保管条件、0~100%の相対湿度と0~40°Cの温度での保管条件、又は10~90%の相対湿度と4~30°Cの温度の保管条件で達成し、保管中に少なくとも二年間又は少なくとも一年間効果を維持でき、良好な気密性の効果があり、開けやすく、負圧に強い。本発明は、ハード干渉の方法によって気密結合の効果を達成できる。
【0083】
(三)本発明の着脱モジュールは送信機を含まない。送信機とセンサーアセンブリは別々に配置されており、送信機の電子部品が、滅菌プロセスに必要な高温又は化学的環境が原因で損傷することがないようにする。従って、送信機の生産歩留まりを向上させることができる。
【0084】
(四)本発明の埋め込みモジュールは、主に二つの予め圧縮された弾性部材によって提供される弾性力を使用して、第一と第二弾性部材を順次使用するように埋め込みモジュールを自動機構にする。針を埋め込んだり抜いたりするための弾性力は、埋め込みモジュールによって提供されるため、針を押すためにユーザーの手からの力に依存する必要がない。又、ケーシングアセンブリをワンステップで押して、自動針の埋め込みと針抜取り動作を完了する効果もある。換言すれば、本発明は、動作の確実性を大幅に改善することができ、また、使用中のユーザーの熟練度により針埋め込みと針抜取りの滑らかさが影響を受けるという従来技術の問題を効果的に解決できる。
【0085】
(五)本発明に係る乾燥気密容器の全体的な組み立てが完了し、まだ使用されていない場合、底部カバーの当接部とハウジングの係合部とで形成される拘束部により、輸送中に容器が誤って落下することによる針の偶発的な埋め込みを回避することができる。
【0086】
(六)針埋め込み片は針埋め込みシートと補助埋め込みシートとの間の位置に引き抜いて露出させないようにし、使用の後に針埋め込み片を隠す効果を得ることができる。
【0087】
(七)メインカバーは、第一弾性要素がケーシングアセンブリに直接接触しないように、第一弾性要素を圧縮して蓄積する。
従って、操作者は、針の埋め込み操作のためにケーシングアセンブリが押し下げられたときに第一弾性要素からの弾性力に抵抗する必要がなく、埋め込み操作が楽になる。
【0088】
(八)針を埋め込む前の補助埋め込みシートと本体との拘束関係により、生体の皮下に針を埋め込む際の左右ずれや引っ張りを回避できる。針のストロークの安定性を向上させ、生体や患者の痛みを軽減する。
【0089】
(九)ユーザーがケーシングアセンブリを手で押した後、埋め込みモジュールがトリガーされ、第一と第二弾性要素によって提供される弾性力を自動的に使用し、順次に針を埋め込むと抜取る時間は、100ミリ秒以下、50ミリ秒以下、8ミリ秒以下、6ミリ秒以下、4ミリ秒以下、又は2ミリ秒以下である。
【0090】
(十)本発明の構成要素の組み立て順序において、第一弾性要素、針抜取りシート、第二弾性要素及び針埋め込みシートは、メインカバーと本体の間に予め取り付けられ、針埋め込み片は、最後に、補助埋め込みシートとセンサーアセンブリとの間に取り付ける。針埋め込み片は、針抜取りシートに結合するために使用される。これにより、センサーアセンブリと埋め込みモジュールクラッチ設計を形成し、アセンブリの歩留まりを大幅に向上させるだけでなく、センサーアセンブリのコストを効果的に削減できる。
【0091】
(十一)本発明のセンサーアセンブリは、補助埋め込みシートを介して埋め込みモジュールと予め組み立てられ、最後に、底部カバーがハウジングと組み合わされる。換言すれば、本発明は、埋め込みモジュールによって下部マウントベース上にセンサーアセンブリを把持する操作を必要としない。
【0092】
(十二)本発明の一実施形態によれば、保護リングをハウジングの底部にスリーブされることができる。下部ベースマウントは、埋め込み操作の前に保護リングの下端の内側に配置されているため、保護リングの下端が生体の皮膚表面に当たると、下部ベースマウントは皮膚表面に接触しない。ユーザーは、埋め込み装置を埋め込む位置に移動させることができ、その後、ケーシングアセンブリ又はハウジングを押し下げるトリガー動作が実行される。従って、この実施形態の保護リングを用いて、必要な位置に調整することができ、針の埋め込み作業が実施されることを強制し、使用に非常に便利である。
【0093】
(十三)底部カバーの外側面は、ブリムに隣接して外側面から突出する力付与部を有する。力付与部が存在することにより、ユーザーは底部カバーの開閉が容易になる。また、開封力を2kg(kgf)以下に制御する力付与部を設けているので、開封が容易で、負圧に強く、ユーザーの手間をかけずに素早く分解できる。位置決めピースと配合部との間の配合は、容器を開閉するように操作するとき、ユーザーにフールプルーフとアライメントの機能を提供する。
【0094】
(十四)底部カバーは、底部カバーを開けると同時に剥離層を剥がす効果を実現し、ユーザーが素手で剥離層を剥がす必要がないように、粘着パッドの剥離層の端を引き剥がすのを助けることができる引き裂き要素を備えている。従って、センサーの汚染による不正確な検知データのリスクを低減し、又、汚染された接着パッドが接着力の低下を引き起こす問題を回避する。
【0095】
前述の実施形態を通じて、本発明によって提供される乾燥状態を維持することができる保管装置及び方法は、技術分野における主要な革新であるべきである。明らかに、本発明の装置及び方法は、従来技術で期待することが困難な多くの効果を達成することができる。
【0096】
本発明は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものに関して説明されてきたが、本発明は、開示された実施形態に限定される必要はないことを理解されたい。それどころか、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれる様々な修正及び同様の配置を網羅することが意図され、これらの修正及び同様の構造をすべて包含するように最も広い解釈が与えられるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の生体液中の分析物の生理信号を測定するセンサーを皮下に迅速に埋め込むための埋め込み装置であって、
底部開口を有するハウジングと、
埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、
埋め込みモジュールと取り外し可能に係合する前記センサーと、前記センサーを取り付けるように構成されるベースと、含む着脱モジュールと、
前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、
前記埋め込みモジュール及び前記着脱モジュールは、前記収容空間に収容され、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される力支持部と、を有し、
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から前記底部開口の開口方向と直交する水平方向に突出する凸部であり、
前記底部カバーは、底部表面を有し、前記操作部と前記力支持部を通る距離線分は、前記底部表面と平行し、
前記操作部は、上表面及び下表面を有し、前記力は、前記下表面から前記下表面と直交する上方向に加えて、前記底部カバーを前記ハウジングから離れ、前記底部カバーを開け、前記力は、前記上表面から前記上表面と直交する下方向に加えて、前記底部カバーを前記ハウジングに接近させ、前記底部カバーを閉じ、
前記距離線分及び前記力は、操作モーメントを形成し、ユーザーは前記底部カバーと前記ハウジングとの間の側面の分離を引き起こし、
前記底部カバーが前記底部開口から分離された後、前記ハウジングが操作されて、前記埋め込みモジュールに作用力を解放させて、前記着脱モジュールを前記埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、生理信号を測定し、
前記ベースは、剥離層が貼り付けられる接着パッドを含み、
前記底部カバーは、引き裂き要素に取り付けられたシャーシ部を含み、
前記引き裂き要素は、前記剥離層に接続され、
前記引き裂き要素は、前記底部カバーが前記底部開口から取り外されるときに、前記剥離層を前記接着パッドから剥離するように構成される、埋め込み装置。
【請求項2】
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項3】
前記操作モーメントは、3~1000kgf-mm(0.0294~9.8[N-m])の範囲内にあり、
前記操作部に加え、前記底部開口から離れる前記力は、0.2~10kgf(1.96~98[N])の範囲内にあり、
前記操作部と前記力支持部との間の距離は、15~100ミリメートルの範囲内にある、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項4】
前記収容空間は、気密空間である、請求項1に記載の埋め込み装置。
【請求項5】
前記ハウジングの前記底部カバーは、第一配合部を有し、
前記ハウジングは、第二配合部を有し、
前記第一配合部と前記第二配合部は互いに当接しているように構成され、
前記底部カバーは、基準点を限定し、
前記基準点から前記第一配合部まで延びる第一仮想線と前記基準点から前記操作部まで延びる第二仮想線によって形成される角度は、5~180度の範囲にある、請求項1に記載の埋め込み装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0096】
本発明は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられるものに関して説明されてきたが、本発明は、開示された実施形態に限定される必要はないことを理解されたい。それどころか、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内に含まれる様々な修正及び同様の配置を網羅することが意図され、これらの修正及び同様の構造をすべて包含するように最も広い解釈が与えられるべきである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
生体の生体液中の分析物の生理信号を測定するセンサーを皮下に迅速に埋め込むための埋め込み装置であって、
底部開口を有するハウジングと、
埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、
埋め込みモジュールと取り外し可能に係合する前記センサーと、前記センサーを取り付けるように構成されるベースと、含む着脱モジュールと、
前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、
前記埋め込みモジュール及び前記着脱モジュールは、前記収容空間に収容され、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、ユーザーは前記底部カバーと前記ハウジングとの間の側面の分離を引き起こし、
前記底部カバーが前記底部開口から分離された後、前記ハウジングが操作されて、前記埋め込みモジュールに作用力を解放させて、前記着脱モジュールを前記埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、生理信号を測定する、埋め込み装置。
[2]
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部である、[1]に記載の埋め込み装置。
[3]
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から凹む凹部である、[1]に記載の埋め込み装置。
[4]
前記操作部は、前記底部カバーの側壁である、[1]に記載の埋め込み装置。
[5]
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、[1]に記載の埋め込み装置。
[6]
前記操作モーメントは、3~1000kgf-mmの範囲内にある、[1]に記載の埋め込み装置。
[7]
前記操作モーメントは、0.2~10kgf-mmの範囲内にある、[1]に記載の埋め込み装置。
[8]
前記操作部と前記支持部との間の距離は、15~100ミリメートルの範囲内にある、[1]に記載の埋め込み装置。
[9]
前記収容空間は、気密空間である、[1]に記載の埋め込み装置。
[10]
前記ハウジングの前記底部カバーは、第一配合部を有し、
前記ハウジングは、第二配合部を有し、
前記第一と第二配合部は互いに当接しているように構成される、[1]に記載の埋め込み装置。
[11]
前記底部カバーは、基準点を限定し、
前記基準点から前記第一配合部まで延びる第一仮想線と前記基準点から前記操作部まで延びる第二仮想線によって形成される角度は、5~180度の範囲にある、[10]に記載の埋め込み装置。
[12]
迅速に組み立てる及び生体内の検体の生理信号を測定するための生理信号監視システムであって、
底部開口を有するハウジングと、埋め込みデバイス及び針抜取り装置を含む埋め込みモジュールと、を含む埋め込み装置と、
前記生体に取り外し可能に部分的に埋め込まれるセンサーと、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後、前記センサーが配置されるベースと、前記ハウジングと底部カバーが共に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を含む着脱モジュールと、
前記センサーによって測定された前記生理信号を送信するように、前記センサーが前記生体に部分的に埋め込まれた後に前記ベースに結合される送信機と、を備え、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、
前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、
前記ハウジングは、前記埋め込みモジュールを操作するように操作条件下に置かれ、前記着脱モジュールを埋め込みモジュールから取り外し、前記センサーの一部を皮下に埋め込み、前記生理信号を測定する、生理信号監視システム。
[13]
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部であり、前記凸部の長さは1ミリメートル以上である、[12]に記載の生理信号監視システム。
[14]
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から凹む凹部である、[12]に記載の生理信号監視システム。
[15]
前記操作部は、前記底部カバーの側壁である、[12]に記載の生理信号監視システム。
[16]
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、[12]に記載の生理信号監視システム。
[17]
迅速に組み立てる及び皮膚表面を有する生体の生理信号を測定するための生理信号監視システムであって、
底部開口を有するハウジングと、
前記ハウジングに配置される機構モジュールと、
前記皮膚表面に付着されるように前記機構モジュールに取り外し可能に配置されるセンサーモジュールと、
前記ハウジングと底部カバーが一緒に収容空間を形成するように、前記底部開口に取り外し可能に結合される前記底部カバーと、を備え、
前記機構モジュールと前記センサーモジュールは収容空間に収容されており、
前記底部カバーは、力を支えるように構成される操作部と、前記操作部の反対側の端部に形成される支持部と、を有し、
前記操作部と前記支持部との間の距離及び前記力は、操作モーメントを形成し、
前記底部カバーと前記ハウジングの間の側面の分離が前記操作モーメントによって開始された後、前記底部カバーは前記底部開口から離れ、前記ハウジングは、前記生理信号を測定するために、前記センサーモジュールが前記皮膚表面に付着されるように操作状態に置かれる、生理信号監視システム。
[18]
前記操作部は、前記底部カバーの外壁面から突出する凸部である、[17]に記載の生理信号監視システム。
[19]
前記底部開口と前記底部カバーは、それぞれ第一接合部と第二接合部を有し、
前記第一接合部は、前記底部開口の縁に沿って配置された凸状リングであり、
前記第二接合部は、前記底部カバーの縁に沿って配置された環状溝であり、
前記凸状リングが前記環状溝に嵌合される、[17]に記載の生理信号監視システム。
[20]
前記収容空間は気密空間である、[17]に記載の生理信号監視システム。
【外国語明細書】