(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041776
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】合わせガラス用中間膜、合わせガラス及び自動車
(51)【国際特許分類】
C03C 27/12 20060101AFI20240319BHJP
B32B 7/12 20060101ALI20240319BHJP
B32B 17/10 20060101ALI20240319BHJP
B60J 1/00 20060101ALI20240319BHJP
F21S 43/20 20180101ALI20240319BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20240319BHJP
F21V 3/06 20180101ALI20240319BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20240319BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20240319BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20240319BHJP
F21W 104/00 20180101ALN20240319BHJP
【FI】
C03C27/12 N
B32B7/12
B32B17/10
B60J1/00 H
F21S43/20
F21V3/00 320
F21V3/06
F21S43/50
F21W103:45
F21W103:35
F21W104:00
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023216087
(22)【出願日】2023-12-21
(62)【分割の表示】P 2019541370の分割
【原出願日】2019-05-16
(31)【優先権主張番号】P 2018094419
(32)【優先日】2018-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】弁理士法人大阪フロント特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊豆 康之
(72)【発明者】
【氏名】柳井 正史
(72)【発明者】
【氏名】乾 浩彰
(72)【発明者】
【氏名】ファーフェイェン ルード
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 翔
(72)【発明者】
【氏名】ワカヤマ マヤ ミツカ
(57)【要約】
【課題】外観一体性に優れる合わせガラス用中間膜を提供する。
【解決手段】本発明に係る合わせガラス用中間膜は、中間膜の一端側に位置する部分を含む第1の着色部と、中間膜の他端側に位置する部分を含む第2の着色部とを有し、前記第1の着色部は、中間膜の前記一端側から前記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分を有し、前記第1のグラデーション部分は、中間膜の前記他端側における前記第1の着色部の先端を構成しており、前記第2の着色部は、中間膜の前記他端側から前記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分を有し、前記第2のグラデーション部分は、中間膜の前記一端側における前記第2の着色部の先端を構成しており、前記第1のグラデーション部と前記第2のグラデーション部とが特定の位置関係で存在する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端と、前記一端とは反対側に他端とを有し、
第1の着色部と、第2の着色部とを有し、
前記第1の着色部が、前記第2の着色部よりも中間膜の前記一端側に位置する部分を含み、前記第2の着色部が、前記第1の着色部よりも中間膜の前記他端側に位置する部分を含み、
前記第1の着色部は、中間膜の前記一端側から前記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分を有し、前記第1のグラデーション部分は、中間膜の前記他端側における前記第1の着色部の先端を構成しており、
前記第2の着色部は、中間膜の前記他端側から前記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分を有し、前記第2のグラデーション部分は、中間膜の前記一端側における前記第2の着色部の先端を構成しており、
中間膜は、以下の構成A、構成B又は構成Cを備える、合わせガラス用中間膜。
構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」
構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」
構成C:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の部分の距離が、0cmを超え30cm以下である」
【請求項2】
中間膜を平面視したときに、中間膜の全平面積100%中、前記第1の着色部及び前記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積が、80%以上である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項3】
JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である、請求項1又は2に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項4】
JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項5】
前記第1の着色部が、中間膜の前記一端に至っており、
前記第2の着色部が、中間膜の前記他端に至っている、請求項1~4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項6】
中間膜の厚み方向において、前記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部と、
中間膜の厚み方向において、前記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部とを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項7】
バックライト又はブレーキライト表示部に用いられる合わせガラス用中間膜である、請求項1~6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項8】
リアガラス、ルーフガラス又はリアルーフ一体型ガラスに用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項9】
前記構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項10】
前記構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項11】
前記構成C:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の距離が、0cmを超え30cm以下である」を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項12】
第1の合わせガラス部材と、
第2の合わせガラス部材と、
請求項1~11のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、
前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、合わせガラス。
【請求項13】
合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である、請求項12に記載の合わせガラス。
【請求項14】
合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である、請求項12又は13に記載の合わせガラス。
【請求項15】
自動車本体と、
自動車の窓ガラスとして合わせガラスとを備え、
前記合わせガラスは、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、請求項1~11のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、自動車。
【請求項16】
バックライト又はブレーキライトを備え、
前記中間膜が前記構成Aを備える場合に、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである部分が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部であり、
前記中間膜が前記構成Bを備える場合に、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部であり、
前記中間膜が前記構成Cを備える場合に、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の部分が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部である、請求項15に記載の自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラスに用いられる合わせガラス用中間膜に関する。また、本発明は、上記合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラス及び自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
一対のガラス板の間に合わせガラス用中間膜が挟み込まれた合わせガラスが知られている。この合わせガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に広く用いられている。近年、建築物用や自動車用の合わせガラスとして、プライバシー保護性を有する合わせガラスが求められている。プライバシー保護性を有する合わせガラスでは、例えば、光を透過させることができるが、合わせガラスの背後に位置する人又は物体を視認できない領域が存在する。
【0003】
プライバシー保護性を有する合わせガラスの一例として、下記の特許文献1には、不透明な層を有する多層中間膜を用いた合わせガラスが開示されている。この合わせガラスでは、合わせガラスの背後に位置する人又は物体を視認できなくする上記不透明な層によって、プライバシー保護性を実現している。
【0004】
下記の特許文献2,3には、グラデーション模様を有する中間膜を用いた合わせガラスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2006/082800A1
【特許文献2】WO2014/077328A1
【特許文献3】WO2015/072538A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
合わせガラスの設計技術が向上し、合わせガラスの用途が多様化している。また、合わせガラスとして、リアガラスやルーフガラスが知られている。このようなリアガラス及びルーフガラスでは、プライバシー保護性を有する着色合わせガラスが用いられる可能性がある。
【0007】
また、合わせガラスの新たな例として、リアガラスとルーフガラスとが一体となっている又はリアガラスとルーフガラスとが一体となって見えるリアルーフ一体型ガラスが想定される。このようなリアルーフ一体型ガラスでも、プライバシー保護性を有する着色合わせガラスを用いることができる可能性がある。
【0008】
また、一部の国では、自動車にハイマウントストップランプを設置することが義務付けられている。ハイマウントストップランプを車内に設置することにより、自動車の空力特性の向上を期待できる。
【0009】
しかしながら、ルーフガラス、リアガラス、及びリアルーフ一体型ガラスに用いる中間膜として、特許文献1に記載のようなプライバシー保護性を有する着色合わせガラスを用いた場合には、ハイマウントストップランプから発せられる光が、該合わせガラスを十分に透過しないことがある。
【0010】
特許文献2,3の
図1等には、中間膜の一端側のみに着色領域を有する中間膜が開示されている。この中間膜では、1つの着色領域の厚みが中間膜の面方向の内側に向かって連続的に減少している。従って、1つの着色領域によって、中間膜にグラデーション模様が付与されている。この中間膜を、ルーフガラス、リアガラス、及びリアルーフ一体型ガラス用中間膜として用いた場合、ハイマウントストップランプから発せられる光は、未着色領域を透過するが、着色領域を十分に透過しにくい。このため、着色領域と未着色領域とがはっきりと分かれて視認される。
【0011】
また、特許文献2,3の
図4には、中間膜の一端側と他端側とにそれぞれ着色領域を有する中間膜が開示されている。この中間膜では、2つの着色領域の厚みが中間膜の面方向の内側に向かって連続的に減少している。従って、2つの着色領域によって、中間膜にグラデーション模様が付与されている。しかしながら、この中間膜では、中間膜の面方向の中央に、着色領域が設けられていない未着色領域が大面積で存在する。このため、この中間膜を、ルーフガラス、リアガラス、及びリアルーフ一体型ガラス用中間膜として用いた場合でも、ハイマウントストップランプから発せられる光が、未着色領域を透過するが、着色領域を十分に透過しにくく、2つの着色領域とその間の未着色領域とがはっきりと分かれて視認される。
【0012】
近年、ルーフガラス、リアガラス、及びリアルーフ一体型ガラスの意匠性がより一層高度化し、ハイマウントストップランプから発せられる光を未着色領域で透過させ、かつ、合わせガラスを観察した際には着色領域と未着色領域とが同じ色合いで一体となって見える外観一体性という新たな意匠性が求められる場合がある。しかしながら、特許文献2,3に記載されたような従来の中間膜では着色領域と未着色領域とがはっきりと分かれて視認されるため、合わせガラスを一体的に視認することができない。
【0013】
本発明の目的は、外観一体性に優れる合わせガラス用中間膜を提供することである。
【0014】
また、本発明の目的は、上記合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラス及び自動車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の広い局面によれば、一端と、前記一端とは反対側に他端とを有し、第1の着色部と、第2の着色部とを有し、前記第1の着色部が、前記第2の着色部よりも中間膜の前記一端側に位置する部分を含み、前記第2の着色部が、前記第1の着色部よりも中間膜の前記他端側に位置する部分を含み、前記第1の着色部は、中間膜の前記一端側から前記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分を有し、前記第1のグラデーション部分は、中間膜の前記他端側における前記第1の着色部の先端を構成しており、前記第2の着色部は、中間膜の前記他端側から前記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分を有し、前記第2のグラデーション部分は、中間膜の前記一端側における前記第2の着色部の先端を構成しており、中間膜は、以下の構成A、構成B又は構成Cを備える、合わせガラス用中間膜(以下、中間膜と記載することがある)が提供される。
【0016】
構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」
構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」
構成C:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の部分の距離が、0cmを超え30cm以下である」
【0017】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜を平面視したときに、中間膜の全平面積100%中、前記第1の着色部及び前記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積が、80%以上である。
【0018】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である。
【0019】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である。
【0020】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、記第1の着色部が、中間膜の前記一端に至っており、前記第2の着色部が、中間膜の前記他端に至っている。
【0021】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、中間膜の厚み方向において、前記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部と、中間膜の厚み方向において、前記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部とを備える。
【0022】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、バックライト又はブレーキライト表示部に用いられる合わせガラス用中間膜である。
【0023】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、リアガラス、ルーフガラス又はリアルーフ一体型ガラスに用いられる。
【0024】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、前記構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」を備える。
【0025】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、前記構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」を備える。
【0026】
本発明に係る中間膜のある特定の局面では、中間膜は、前記構成C:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の距離が、0cmを超え30cm以下である」を備える。
【0027】
本発明の広い局面によれば、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、上述した合わせガラス用中間膜とを備え、前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、合わせガラスが提供される。
【0028】
本発明に係る合わせガラスのある特定の局面では、合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である。
【0029】
本発明に係る合わせガラスのある特定の局面では、合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である。
【0030】
本発明の広い局面によれば、自動車本体と、自動車の窓ガラスとして合わせガラスとを備え、前記合わせガラスは、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、上述した合わせガラス用中間膜とを備え、前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、自動車が提供される。
【0031】
本発明に係る自動車のある特定の局面では、前記自動車は、バックライト又はブレーキライトを備え、前記中間膜が前記構成Aを備える場合に、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである部分が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部であり、前記中間膜が前記構成Bを備える場合に、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部であり、前記中間膜が前記構成Cを備える場合に、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との間の部分が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部である。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る合わせガラス用中間膜は、一端と、上記一端とは反対側に他端とを有する。本発明に係る合わせガラス用中間膜は、第1の着色部と、第2の着色部とを有し、上記第1の着色部が、上記第2の着色部よりも中間膜の上記一端側に位置する部分を含み、上記第2の着色部が、上記第1の着色部よりも中間膜の上記他端側に位置する部分を含む。本発明に係る合わせガラス用中間膜では、上記第1の着色部は、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分を有し、上記第1のグラデーション部分は、中間膜の上記他端側における上記第1の着色部の先端を構成している。本発明に係る合わせガラス用中間膜では、上記第2の着色部は、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分を有し、上記第2のグラデーション部分は、中間膜の上記一端側における上記第2の着色部の先端を構成している。本発明に係る合わせガラス用中間膜は、上記の構成A、構成B又は構成Cを備える。本発明に係る合わせガラス用中間膜では、上記の全体の構成が備えられているので、外観一体性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の第3の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第4の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第5の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の第6の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第7の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第8の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の第9の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す平面図である。
【
図10】
図10は、本発明の第10の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す斜視図である。
【
図11】
図11は、従来の合わせガラスを模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0035】
本発明に係る合わせガラス用中間膜(以下、中間膜と記載することがある)は、一端と、上記一端の反対側に他端とを有する。本発明に係る中間膜の一端と他端とは、対向し合う両側の端部である。
【0036】
本発明に係る中間膜は、第1の着色部と、第2の着色部とを有する。上記第1の着色部が、上記第2の着色部よりも中間膜の上記一端側に位置する部分を含む。上記第2の着色部が、上記第1の着色部よりも中間膜の上記他端側に位置する部分を含む。中間膜の上記一端側における上記第1の着色部の先端は、中間膜の上記一端側における上記第2の着色部の先端よりも、中間膜の上記一端側に位置している。中間膜の上記他端側における上記第2の着色部の先端は、中間膜の上記他端側における上記第1の着色部の先端よりも、中間膜の上記他端側に位置している。
【0037】
上記第1の着色部は、第1のグラデーション部分を有する。上記第1のグラデーション部分は、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分である。この可視光線透過率の変化によって、上記第1のグラデーション部分の色調が変化している。例えば、上記第1のグラデーション部分では、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、色調が薄くなっている。上記第1のグラデーション部分は、中間膜の上記他端側における上記第1の着色部の先端を構成している。中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分の先端が、上記第1のグラデーション部分の先端である。
【0038】
上記第2の着色部は、第2のグラデーション部分を有する。上記第2のグラデーション部分は、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分である。この可視光線透過率の変化によって、上記第2のグラデーション部分の色調が変化している。例えば、上記第2のグラデーション部分では、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、色調が薄くなっている。上記第2のグラデーション部分は、中間膜の上記一端側における上記第2の着色部の先端を構成している。中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分の先端が、上記第2のグラデーション部分の先端である。
【0039】
本発明に係る中間膜は、上述した構成とともに、以下の構成A、構成B又は構成Cをさらに備える。
【0040】
構成A:「中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」
構成B:「中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」
構成C:「中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との間の部分の距離が、0cmを超え30cm以下である」
【0041】
本発明に係る中間膜では、上記の全体の構成が備えられているので、外観一体性に優れる。本発明に係る中間膜を用いた合わせガラスでは、中間膜の上記第1,第2のグラデーション部分又はその近傍にて、外観一体性に優れている。
【0042】
本明細書において、「外観一体性」とは、合わせガラス用中間膜を観察したときに、上記第1,第2のグラデーション部分又はその近傍とが同じ色合いで一体となって見える意匠性を意味する。
【0043】
また、本発明に係る中間膜は、合わせガラスを得るために用いられる。本発明に係る中間膜は、合わせガラスに適した合わせガラス用中間膜である。本発明に係る中間膜は、合わせガラスに用いることができる合わせガラス用中間膜である。上記合わせガラスは、自動車、鉄道車両、航空機、船舶及び建築物等に用いることができる。本発明に係る中間膜及び合わせガラスは、バックライト又はブレーキライト表示部に好適に用いられる。本発明に係る中間膜及び合わせガラスは、リアガラス、ルーフガラス又はリアルーフ一体型ガラスに好適に用いられ、リアルーフ一体型ガラスにより好適に用いられる。本発明に係る中間膜及び合わせガラスは、バックライト又はブレーキライトの表示部を有するリアガラス、バックライト又はブレーキライトの表示部を有するルーフガラス、又はバックライト又はブレーキライトの表示部を有するリアルーフ一体型ガラスに好適に用いられる。
【0044】
本発明に係る中間膜を用いた合わせガラスにおいて、中間膜の上記第1,第2のグラデーション部分又はその近傍にバックライト又はブレーキライトからの光を当てることにより、バックライト又はブレーキライトの光を、良好に視認することができる。
【0045】
図11は、従来の合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す斜視図である。
図11に示す中間膜111は、合わせガラス121とされた状態である。中間膜111では、透明部101内に、第1のグラデーション部分102Xを有する第1の着色部102のみが形成されており、第2の着色部は形成されていない。このような合わせガラス121では、第1のグラデーション部分102Xの一方側と他方側とがはっきりと分かれて視認され、外観一体性に劣る。
【0046】
上記第1の着色部は、通常、着色剤を含む。上記第1のグラデーション部分は、以下の(1)及び(2)等の方法により作製することができる。(1)中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、第1の着色部の厚みを薄くする方法。(2)中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、着色剤の濃度を低くする方法。
【0047】
上記第1のグラデーション部分は、例えば、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、第1の着色部の厚みが薄くなる部分、又は、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、第1の着色部における着色剤の濃度が低くなる部分である。グラデーション状態をより一層良好にする観点からは、上記第1のグラデーション部分は、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて、第1の着色部の厚みが薄くなる部分であることが好ましい。
【0048】
上記第2の着色部は、通常、着色剤を含む。上記第2のグラデーション部分は、以下の(1)及び(2)等の方法により作製することができる。(1)中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、第2の着色部の厚みを薄くする方法。(2)中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、着色剤の濃度を低くする方法。
【0049】
上記第2のグラデーション部分は、例えば、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、第2の着色部の厚みが薄くなる部分、又は、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、第2の着色部における着色剤の濃度が低くなる部分である。グラデーション状態をより一層良好にする観点からは、上記第2のグラデーション部分は、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて、第2の着色部の厚みが薄くなる部分であることが好ましい。
【0050】
本発明に係る中間膜は、透明部を有していてもよい。
【0051】
透明部であるか否かは、例えば、以下のようにして判断できる。JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に厚みが800μmの透明部を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの可視光線透過率が60%を超える場合に、透明部と判断する。透明部は、着色剤を含んでいてもよく、着色剤を含んでいなくてもよい。なお、中間膜の透明部の厚みが800μm未満である場合等に、可視光線透過率測定用の透明部を別途作製してもよい。中間膜の透明部の厚みが800μmを超える場合等に、透明部を切断して、可視光線透過率測定用の透明部を得てもよい。
【0052】
色調の劣化を抑える観点からは、上記中間膜は透明部を備えることが好ましく、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に透明部が配置されていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部の両方の表面側に透明部が配置されていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、透明部に、上記第1の着色部が埋め込まれていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、透明部の間に、上記第1の着色部が配置されていることが好ましい。
【0053】
色調の劣化を抑える観点からは、上記中間膜は透明部を備えることが好ましく、中間膜の厚み方向において、上記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に透明部が配置されていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、中間膜の厚み方向において、上記第2の着色部の両方の表面側に透明部が配置されていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、透明部に、上記第2の着色部が埋め込まれていることが好ましい。色調の劣化を抑える観点からは、透明部の間に、上記第2の着色部が配置されていることが好ましい。
【0054】
上記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に配置されている透明部と、上記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に配置される透明部とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。上記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に配置されている透明部と、上記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に配置される透明部とは、連なっていてもよく、連なっていなくてもよい。
【0055】
上記中間膜は、上記構成A、上記構成B又は上記構成Cを備える。上記中間膜は、上記構成A又は上記構成Bを備えていてもよく、上記構成A又は上記構成Cを備えていてもよく、上記構成B又は上記構成Cを備えていてもよい。上記中間膜は、上記構成Aを備えていてもよく、上記構成Bを備えていてもよく、上記構成Cを備えていてもよい。
【0056】
上記構成Aでは、中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである。上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端とが接していなくてもよい。上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端とが接していることが好ましい。上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである部分において、境界線があってもよく、境界線がなくてもよく、境界面があってもよく、境界面がなくてもよい。上記第1の着色部と、上記第2の着色部とが一体的に形成されていてもよい。上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端とが一体的に形成されていてもよい。上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端とは、面接触していてもよく、点接触していてもよい。
【0057】
上記構成Aにおいて、上記第1,第2のグラデーション部分を、一体的に視認することができる。このため、中間膜及び合わせガラスの外観一体性に優れる。中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである部分を中心として、両側に向けて色調が濃くなるグラデーション模様を視認することができる。
【0058】
上記構成Bでは、中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する。上記第1のグラデーション部分が、上記第2のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記他端側に位置する部分を含む。上記第2のグラデーション部分が、上記第1のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記一端側に位置する部分を含む。中間膜の上記他端側における上記第1のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記一端側における上記第2のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記他端側に位置している。中間膜の上記一端側における上記第2のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記他端側における上記第1のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記一端側に位置している。
【0059】
上記構成Bでは、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なる領域において、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とは、中間膜の厚み方向において、面接触していてもよく、面接触していなくてもよい。上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分との間に、透明部が配置されていてもよい。
【0060】
上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なる距離は、好ましくは30cm以下、より好ましくは20cm以下、更に好ましくは15cm以下、特に好ましくは10cm以下、最も好ましくは5cm以下である。
【0061】
上記重なる距離は、中間膜の上記一端と上記他端とを結ぶ方向での距離であることが好ましい。
【0062】
上記構成Bでは、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部と上記第2の着色部とは互いに、異なる深さ位置で存在していることが好ましい。この場合、合わせガラスを観察する方向や角度によって色合いが異なる意匠性を発現させることができる。
【0063】
外観一体性をより一層高める観点からは、中間膜を平面視したときに、上記構成Bでは、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なっていない領域が更に存在することが好ましい。上記第1のグラデーション部分が、上記第2のグラデーション部分よりも、中間膜の上記一端側に位置する部分を含むことが好ましい。上記第2のグラデーション部分が、上記第1のグラデーション部分よりも、中間膜の上記他端側に位置する部分を含むことが好ましい。中間膜の上記一端側における上記第1のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記一端側における上記第2のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記一端側に位置していることが好ましい。中間膜の上記他端側における上記第2のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記他端側における上記第1のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記他端側に位置していることが好ましい。
【0064】
上記構成Bにおいて、上記第1,第2のグラデーション部分を、一体的に視認することができる。このため、中間膜及び合わせガラスの外観一体性に優れる。
【0065】
上記構成Cでは、中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分と上記第2のグラデーション部分とが重なっておらず、かつ、中間膜を平面視したときに、上記第1のグラデーション部分の先端と上記第2のグラデーション部分の先端との間の部分の距離(以下、距離Dと記載することがある)が、0cmを超え30cm以下である。上記第1のグラデーション部分は、上記第2のグラデーション部分よりも、中間膜の上記他端側に位置する部分を含まない。上記第2のグラデーション部分は、上記第1のグラデーション部分よりも、中間膜の上記一端側に位置する部分を含まない。中間膜の上記他端側における上記第1のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記一端側における上記第2のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記一端側に位置している。中間膜の上記一端側における上記第2のグラデーション部分の先端は、中間膜の上記他端側における上記第1のグラデーション部分の先端よりも、中間膜の上記他端側に位置している。
【0066】
上記構成Cでは、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部と上記第2の着色部とは互いに、同じ深さ位置で存在していてもよく、異なる深さ位置で存在していてもよい。合わせガラスを観察する方向や角度によって色合いが異なる意匠性を発現させる観点からは、上記構成Cでは、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部と上記第2の着色部とは互いに、異なる深さ位置で存在していることが好ましい。合わせガラスを観察する方向や角度に依らず、均一な色合いの意匠性を発現させる観点からは、上記構成Cでは、中間膜の厚み方向において、上記第1の着色部と上記第2の着色部とは互いに、同じ深さ位置で存在していることが好ましい。
【0067】
上記構成Cにおいて、上記距離Dは比較的小さい。このため、中間膜及び合わせガラスにおいて、上記第1,第2のグラデーション部分を、ほぼ一体的に視認することができる。このため、中間膜及び合わせガラスの外観一体性に優れる。上記距離Dが小さくなるほど、上記第1,第2のグラデーション部分を、より一層一体的に視認することができる。
【0068】
外観一体性をより一層良好にする観点、及びバックライト又はブレーキライトの光を、より一層良好なグラデーション状態で視認する観点からは、上記距離Dは、好ましくは20cm以下、より好ましくは15cm以下、更に好ましくは10cm以下、特に好ましくは5cm以下である。
【0069】
上記距離Dは、中間膜の面方向における距離として求められる(後述する
図3、7、8参照)。
【0070】
外観一体性をより一層良好にする観点からは、中間膜を平面視したときに、中間膜の全平面積100%中、上記第1の着色部及び上記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、より一層好ましくは92%以上、更に好ましくは94%以上、更に一層好ましくは95%以上である。中間膜の全平面積100%中、上記第1の着色部及び上記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積は、100%以下である。中間膜の全平面積100%中、上記第1の着色部及び上記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積は、100%であってもよい。
【0071】
JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、得られる合わせガラスを合わせガラスL1とする。合わせガラスL1では、厚み2mmのグリーンガラスが用いられている。この場合に、上記グリーンガラスは、可視光線透過率測定用のグリーンガラスである。また、本発明に係る合わせガラス用中間膜を用いて実際に得られる合わせガラスを、合わせガラスL2とする。合わせガラスL2では、厚み2mmのグリーンガラスが用いられていてもよく、厚み2mmのグリーンガラスが用いられていなくてもよい。
【0072】
外観一体性をより一層良好にする観点からは、合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、より一層好ましくは92%以上、更に好ましくは94%以上、更に一層好ましくは95%以上である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積は、100%以下である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積は、100%であってもよい。
【0073】
外観一体性をより一層良好にする観点からは、合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が50%以下である部分の平面積は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、より一層好ましくは92%以上、更に好ましくは94%以上、更に一層好ましくは95%以上である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が50%以下である部分の平面積は、100%以下である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が50%以下である部分の平面積は、100%であってもよい。
【0074】
外観一体性をより一層良好にする観点からは、合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が40%以下である部分の平面積は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、より一層好ましくは92%以上、更に好ましくは94%以上、更に一層好ましくは95%以上である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が40%以下である部分の平面積は、100%以下である。合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全平面積100%中、可視光線透過率が40%以下である部分の平面積は、100%であってもよい。
【0075】
外観一体性をより一層良好にする観点からは、合わせガラスL1及び合わせガラスL2の全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率は、好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは40%以下である。
【0076】
上記合わせガラスL1、上記合わせガラスL2及び本発明に係る合わせガラスの可視光線透過率は、分光光度計(日立ハイテク社製「U-4100」)を用いて、JIS R3106:1998又はJIS R3212:1998に準拠して、合わせガラスの波長380nm~780nmにおける透過率を測定することで求められる。
【0077】
本発明に係る合わせガラスは、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、上記中間膜とを備える。上記第1の合わせガラス部材と上記第2の合わせガラス部材との間に、上記合わせガラス用中間膜が配置されている。
【0078】
本発明に係る自動車は、自動車本体と、自動車の窓ガラスとして合わせガラスとを備える。上記合わせガラスは、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、上記中間膜とを備える。上記第1の合わせガラス部材と上記第2の合わせガラス部材との間に、上記中間膜が配置されている。
【0079】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。なお、
図1~8における中間膜及び合わせガラスの大きさ及び寸法は、図示の便宜上、実際の大きさ及び形状から適宜変更している。なお、
図1~8において、異なる箇所は互いに置き換え可能である。なお、
図1~8において、同様に構成されていてもよい部分については、同じ符号を付す場合がある。
【0080】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0081】
【0082】
中間膜11は、一端11aと、一端11aの反対側に他端11bとを有する。
【0083】
中間膜11は、透明部1と、第1の着色部2と、第2の着色部3とを有する。第1の着色部2は、第2の着色部3よりも中間膜11の一端11a側に位置する部分を含む。第2の着色部3は、第1の着色部2よりも中間膜11の他端11b側に位置する部分を含む。第1の着色部2は、中間膜11の一端11aに至っている。第2の着色部3は、中間膜11の他端11bに至っている。中間膜11の厚み方向において、第1の着色部2と第2の着色部3とは互いに、同じ深さ位置で存在している。
【0084】
第1の着色部2の両方の表面側に、透明部1が配置されている。透明部1に、第1の着色部2が埋め込まれている。第2の着色部3の両方の表面側に、透明部1が配置されている。透明部1に、第2の着色部3が埋め込まれている。透明部1は、中間膜11の表面層である。第1の着色部2及び第2の着色部3はそれぞれ、中間膜11の中間層である。
【0085】
第1の着色部2は、中間膜11の一端11a側から他端11b側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分2Xを有する。第1のグラデーション部分2Xは、中間膜11の他端11b側における第1の着色部2の先端を構成している。第1の着色部2は、中間膜11の一端11a側に、第1の未グラデーション部分2Yを有する。第1の着色部2は、第1の未グラデーション部分2Yにて、中間膜11の一端11aに至っている。第1のグラデーション部分2Xは、中間膜11の一端11a側から他端11b側に向けて、第1の着色部2の厚みが薄くなる部分である。第1の未グラデーション部分2Yは、第1の着色部2の厚みが均一である部分である。
【0086】
第2の着色部3は、中間膜11の他端11b側から一端11a側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分3Xを有する。第2のグラデーション部分3Xは、中間膜11の一端11a側における第2の着色部3の先端を構成している。第2の着色部3は、中間膜11の他端11b側に、第2の未グラデーション部分3Yを有する。第2の着色部3は、第2の未グラデーション部分3Yにて、中間膜11の他端11bに至っている。第2のグラデーション部分3Xは、中間膜11の他端11b側から一端11a側に向けて、第2の着色部3の厚みが薄くなる部分である。第2の未グラデーション部分3Yは、第2の着色部3の厚みが均一である部分である。
【0087】
中間膜11を平面視したときに(
図1の矢印Pの方向)、第1のグラデーション部分2Xの先端2Xaと第2のグラデーション部分3Xの先端3Xaとの位置が同じである。第1のグラデーション部分2Xの先端2Xaと第2のグラデーション部分3Xの先端3Xaとは接している。
【0088】
図1では、中間膜11は、合わせガラス31とされた状態で示されている。合わせガラス31は、第1の合わせガラス部材21と、第2の合わせガラス部材22と、中間膜11とを備える。第1の合わせガラス部材21と第2の合わせガラス部材22との間に、中間膜11が配置されている。中間膜11の第1の表面側に、第1の合わせガラス部材21が配置されており、積層されている。中間膜11の第1の表面と反対の第2の表面側に、第2の合わせガラス部材22が配置されており、積層されている。
【0089】
中間膜11及び合わせガラス31は、バックライト又はブレーキライト51の表示部を有する。第1のグラデーション部分2Xの先端2Xaと第2のグラデーション部分3Xの先端3Xaとの位置が同じである部分が、バックライト又はブレーキライト51の表示部である。バックライト又はブレーキライト51から発せられる光は、第1のグラデーション部分2Xの先端2Xaと第2のグラデーション部分3Xの先端3Xaとの位置が同じである部分、及びその近傍にて、グラデーション状態で視認することができる。
【0090】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0091】
【0092】
中間膜11Aは、一端11Aaと、一端11Aaの反対側に他端11Abとを有する。
【0093】
中間膜11Aは、透明部1Aと、第1の着色部2Aと、第2の着色部3Aとを有する。第1の着色部2Aは、第2の着色部3Aよりも中間膜11Aの一端11Aa側に位置する部分を含む。第2の着色部3Aは、第1の着色部2Aよりも中間膜11Aの他端11Ab側に位置する部分を含む。第1の着色部2Aは、中間膜11Aの一端11Aaに至っている。第2の着色部3Aは、中間膜11Aの他端11Abに至っている。中間膜11Aの厚み方向において、第1の着色部2Aと第2の着色部3Aとは互いに、異なる深さ位置で存在している。
【0094】
第1の着色部2Aの両方の表面側に、透明部1Aが配置されている。透明部1Aに、第1の着色部2Aが埋め込まれている。第2の着色部3Aの両方の表面側に、透明部1Aが配置されている。透明部1Aに、第2の着色部3Aが埋め込まれている。透明部1Aは、中間膜11Aの表面層である。第1の着色部2A及び第2の着色部3Aはそれぞれ、中間膜11Aの中間層である。
【0095】
第1の着色部2Aは、中間膜11Aの一端11Aa側から他端11Ab側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分2AXを有する。第1のグラデーション部分2AXは、中間膜11Aの他端11Ab側における第1の着色部2Aの先端を構成している。第1の着色部2Aは、中間膜11Aの一端11Aa側に、第1の未グラデーション部分2AYを有する。第1の着色部2Aは、第1の未グラデーション部分2AYにて、中間膜11Aの一端11Aaに至っている。第1のグラデーション部分2AXは、中間膜11Aの一端11Aa側から他端11Ab側に向けて、第1の着色部2Aの厚みが薄くなる部分である。第1の未グラデーション部分2AYは、第1の着色部2Aの厚みが均一である部分である。
【0096】
第2の着色部3Aは、中間膜11Aの他端11Ab側から一端11Aa側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分3AXを有する。第2のグラデーション部分3AXは、中間膜11Aの一端11Aa側における第2の着色部3Aの先端を構成している。第2の着色部3Aは、中間膜11Aの他端11Ab側に、第2の未グラデーション部分3AYを有する。第2の着色部3Aは、第2の未グラデーション部分3AYにて、中間膜11Aの他端11Abに至っている。第2のグラデーション部分3AXは、中間膜11Aの他端11Ab側から一端11Aa側に向けて、第2の着色部3Aの厚みが薄くなる部分である。第2の未グラデーション部分3AYは、第2の着色部3Aの厚みが均一である部分である。
【0097】
中間膜11Aを平面視したときに(
図2の矢印Pの方向)、第1のグラデーション部分2AXと第2のグラデーション部分3AXとが重なる領域が存在する。
【0098】
図2では、中間膜11Aは、合わせガラス31Aとされた状態で示されている。合わせガラス31Aは、第1の合わせガラス部材21と、第2の合わせガラス部材22と、中間膜11Aとを備える。第1の合わせガラス部材21と第2の合わせガラス部材22との間に、中間膜11Aが配置されている。中間膜11Aの第1の表面側に、第1の合わせガラス部材21が配置されており、積層されている。中間膜11Aの第1の表面と反対の第2の表面側に、第2の合わせガラス部材22が配置されており、積層されている。
【0099】
中間膜11A及び合わせガラス31Aは、バックライト又はブレーキライト51の表示部を有する。第1のグラデーション部分2AXと第2のグラデーション部分3AXとが重なる部分が、バックライト又はブレーキライト51の表示部である。バックライト又はブレーキライト51から発せられる光は、第1のグラデーション部分2AXと第2のグラデーション部分3AXとが重なる部分、及びその近傍にて、グラデーション状態で視認することができる。
【0100】
図3は、本発明の第3の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0101】
【0102】
中間膜11Bは、一端11Baと、一端11Baの反対側に他端11Bbとを有する。
【0103】
中間膜11Bは、透明部1Bと、第1の着色部2Bと、第2の着色部3Bとを有する。第1の着色部2Bは、第2の着色部3Bよりも中間膜11Bの一端11Ba側に位置する部分を含む。第2の着色部3Bは、第1の着色部2Bよりも中間膜11Bの他端11Bb側に位置する部分を含む。第1の着色部2Bは、中間膜11Bの一端11Baに至っている。第2の着色部3Bは、中間膜11Bの他端11Bbに至っている。中間膜11Bの厚み方向において、第1の着色部2Bと第2の着色部3Bとは互いに、同じ深さ位置で存在している。
【0104】
第1の着色部2Bの両方の表面側に、透明部1Bが配置されている。透明部1Bに、第1の着色部2Bが埋め込まれている。第2の着色部3Bの両方の表面側に、透明部1Bが配置されている。透明部1Bに、第2の着色部3Bが埋め込まれている。透明部1Bは、中間膜11Bの表面層である。第1の着色部2B及び第2の着色部3Bはそれぞれ、中間膜11Bの中間層である。
【0105】
第1の着色部2Bは、中間膜11Bの一端11Ba側から他端11Bb側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分2BXを有する。第1のグラデーション部分2BXは、中間膜11Bの他端11Bb側における第1の着色部2Bの先端を構成している。第1の着色部2Bは、中間膜11Bの一端11Ba側に、第1の未グラデーション部分2BYを有する。第1の着色部2Bは、第1の未グラデーション部分2BYにて、中間膜11Bの一端11Baに至っている。第1のグラデーション部分2BXは、中間膜11Bの一端11Ba側から他端11Bb側に向けて、第1の着色部2Bの厚みが薄くなる部分である。第1の未グラデーション部分2BYは、第1の着色部2Bの厚みが均一である部分である。
【0106】
第2の着色部3Bは、中間膜11Bの他端11Bb側から一端11Ba側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分3BXを有する。第2のグラデーション部分3BXは、中間膜11Bの一端11Ba側における第2の着色部3Bの先端を構成している。第2の着色部3Bは、中間膜11Bの他端11Bb側に、第2の未グラデーション部分3BYを有する。第2の着色部3Bは、第2の未グラデーション部分3BYにて、中間膜11Bの他端11Bbに至っている。第2のグラデーション部分3BXは、中間膜11Bの他端11Bb側から一端11Ba側に向けて、第2の着色部3Bの厚みが薄くなる部分である。第2の未グラデーション部分3BYは、第2の着色部3Bの厚みが均一である部分である。
【0107】
中間膜11Bを平面視したときに(
図3の矢印Pの方向)、第1のグラデーション部分2BXの先端2BXaと第2のグラデーション部分3BXの先端3BXaとは重なっていない。中間膜11Bを平面視したときに、第1のグラデーション部分2BXの先端と第2のグラデーション部分3BXの先端との間の部分の距離Dは、30cm以下である。
【0108】
図3では、中間膜11Bは、合わせガラス31Bとされた状態で示されている。合わせガラス31Bは、第1の合わせガラス部材21と、第2の合わせガラス部材22と、中間膜11Bとを備える。第1の合わせガラス部材21と第2の合わせガラス部材22との間に、中間膜11Bが配置されている。中間膜11Bの第1の表面側に、第1の合わせガラス部材21が配置されており、積層されている。中間膜11Bの第1の表面と反対の第2の表面側に、第2の合わせガラス部材22が配置されており、積層されている。
【0109】
中間膜11B及び合わせガラス31Bは、バックライト又はブレーキライト51の表示部を有する。第1のグラデーション部分2BXの先端2BXaと第2のグラデーション部分3BXの先端3BXaとの間の部分が、バックライト又はブレーキライト51の表示部である。バックライト又はブレーキライト51から発せられる光は、第1のグラデーション部分2BXの先端2BXaと第2のグラデーション部分3BXの先端3BXaとの部分(距離Dの狭い部分)、及びその近傍にて、グラデーション状態で視認することができる。
【0110】
図4は、本発明の第4の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0111】
【0112】
中間膜11Cは、合わせガラス31Cとされた状態で示されている。
【0113】
中間膜11Cは、一端11Caと、一端11Caの反対側に他端11Cbとを有する。
【0114】
中間膜11Cは、透明部1Cと、第1の着色部2Cと、第2の着色部3Cとを有する。
【0115】
第1の着色部2Cの全体が、中間膜11Cの一端11Ca側から他端11Cb側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分である。該第1のグラデーション部分は、中間膜11Cの他端11Cb側における第1の着色部2Cの先端を構成している。第1の着色部2Cは、中間膜11Cの一端11Ca側に、未グラデーション部分を有しない。第1の着色部2Cは、グラデーション部分にて、中間膜11Cの一端11Caに至っている。第1の着色部2C(第1のグラデーション部分)の厚みは、中間膜11Cの一端11Ca側から他端11Cb側に向けて、薄くなっている。
【0116】
第2の着色部3Cの全体が、中間膜11Cの他端11Cb側から一端11Ca側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分である。該第2のグラデーション部分は、中間膜11Cの一端11Ca側における第2の着色部3Cの先端を構成している。第2の着色部3Cは、中間膜11Cの他端11Cb側に、未グラデーション部分を有しない。第2の着色部3Cは、グラデーション部分にて、中間膜11Cの他端11Cbに至っている。第2の着色部3C(第2のグラデーション部分)の厚みは、中間膜11Cの他端11Cb側から一端11Ca側に向けて、薄くなっている。
【0117】
中間膜11Cを平面視したときに、第1の着色部2C(第1のグラデーション部分)の先端2Caと第2の着色部3C(第2のグラデーション部分)の先端3Caとの位置が同じである。
【0118】
中間膜11Cのように、着色部全体がグラデーション部分であってもよい。上記構成B及び上記構成Cを備える中間膜においても、着色部全体がグラデーション部分であってもよい。
【0119】
図5は、本発明の第5の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0120】
【0121】
中間膜11Dは、合わせガラス31Dとされた状態で示されている。
【0122】
中間膜11Dは、一端11Daと、一端11Daの反対側に他端11Dbとを有する。
【0123】
中間膜11Dは、透明部1Dと、第1の着色部2Dと、第2の着色部3Dとを有する。
【0124】
第1の着色部2Dの一方の表面側のみに、透明部1Dが配置されている。透明部1Dに、第1の着色部2Dが埋め込まれていない。第2の着色部3Dの一方の表面側のみに、透明部1Dが配置されている。透明部1Dに、第2の着色部3Dが埋め込まれていない。透明部1Dは、中間膜11Dの表面層である。第1の着色部2D及び第2の着色部3Dはそれぞれ、中間膜11Dの表面層である。
【0125】
第1の着色部2Dは、第1のグラデーション部分2DXを有する。第1のグラデーション部分2DXは、中間膜11Dの他端11Db側における第1の着色部2Dの先端を構成している。第1の着色部2Dは、中間膜11Dの一端11Da側に、第1の未グラデーション部分2DYを有する。第1の着色部2Dは、第1の未グラデーション部分2DYにて、中間膜11Dの一端11Daに至っている。
【0126】
第2の着色部3Dは、第2のグラデーション部分3DXを有する。第2のグラデーション部分3DXは、中間膜11Dの一端11Da側における第2の着色部3Dの先端を構成している。第2の着色部3Dは、中間膜11Dの他端11Db側に、第2の未グラデーション部分3DYを有する。第2の着色部3Dは、第2の未グラデーション部分3DYにて、中間膜11Dの他端11Dbに至っている。
【0127】
中間膜11Dを平面視したときに、第1のグラデーション部分2DXの先端2DXaと第2のグラデーション部分3DXの先端3DXaとの位置が同じである。
【0128】
中間膜11Dのように、透明部に着色部が埋め込まれていなくてもよく、着色部が表面層であってもよい。上記構成B及び上記構成Cを備える中間膜においても、透明部に着色部が埋め込まれていなくてもよく、着色部が表面層であってもよい。
【0129】
図6は、本発明の第6の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0130】
【0131】
中間膜11Eは、合わせガラス31Eとされた状態で示されている。
【0132】
中間膜11Eは、一端11Eaと、一端11Eaの反対側に他端11Ebとを有する。
【0133】
図6では、着色剤Eを模式的に示しており、着色剤Eの存在量を模式的に示している。なお、着色剤が粒子状である場合に、着色剤の実際の大きさは、
図6に示される大きさよりもかなり小さい。なお、
図1~5,7及び8では、着色剤の図示は省略している。
【0134】
中間膜11Eは、透明部1Eと、第1の着色部2Eと、第2の着色部3Eとを有する。
【0135】
第1の着色部2Eは、第1のグラデーション部分2EXを有する。第1のグラデーション部分2EXは、中間膜11Eの他端11Eb側における第1の着色部2Eの先端を構成している。第1の着色部2Eは、中間膜11Eの一端11Ea側に、第1の未グラデーション部分2EYを有する。第1の着色部2Eは、第1の未グラデーション部分2EYにて、中間膜11Eの一端11Eaに至っている。第1のグラデーション部分2EXは、中間膜11Eの一端11Ea側から他端11Eb側に向けて、着色剤の濃度が低くなる部分である。第1の未グラデーション部分2EYは、着色剤の濃度が均一である部分である。
【0136】
第2の着色部3Eは、第2のグラデーション部分3EXを有する。第2のグラデーション部分3EXは、中間膜11Eの一端11Ea側における第2の着色部3Eの先端を構成している。第2の着色部3Eは、中間膜11Eの他端11Eb側に、第2の未グラデーション部分3EYを有する。第2の着色部3Eは、第2の未グラデーション部分3EYにて、中間膜11Eの他端11Ebに至っている。第2のグラデーション部分3EXは、中間膜11Eの他端11Eb側から一端11Ea側に向けて、着色剤の濃度が低くなる部分である。第2の未グラデーション部分3EYは、着色剤の濃度が均一である部分である。
【0137】
中間膜11Eを平面視したときに、第1のグラデーション部分2EXの先端2EXaと第2のグラデーション部分3EXの先端3EXaとの位置が同じである。
【0138】
中間膜11Eのように、グラデーション部分が、着色剤の濃度変化により形成されていてもよい。上記構成B及び上記構成Cを備える中間膜においても、グラデーション部分が、着色剤の濃度変化により形成されていてもよい。
【0139】
図7は、本発明の第7の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0140】
【0141】
中間膜11Fは、合わせガラス31Fとされた状態で示されている。
【0142】
中間膜11Fは、一端11Faと、一端11Faの反対側に他端11Fbとを有する。
【0143】
中間膜11Fは、透明部1Fと、第1の着色部2Fと、第2の着色部3Fと、第3の着色部4Fとを有する。
【0144】
第1の着色部2Fは、第1のグラデーション部分2FXを有する。第1のグラデーション部分2FXは、中間膜11Fの他端11Fb側における第1の着色部2Fの先端を構成している。第1の着色部2Fは、中間膜11Fの一端11Fa側に、第1の未グラデーション部分2FYを有する。第1の着色部2Fは、第1の未グラデーション部分2FYにて、中間膜11Fの一端11Faに至っている。
【0145】
第2の着色部3Fは、第2のグラデーション部分3FXを有する。第2のグラデーション部分3FXは、中間膜11Fの一端11Fa側における第2の着色部3Fの先端を構成している。第2の着色部3Fは、中間膜11Fの他端11Fb側に、第2の未グラデーション部分3FYを有する。第2の着色部3Fは、第2の未グラデーション部分3FYにて、中間膜11Fの他端11Fbに至っている。
【0146】
第3の着色部4Fは、第1のグラデーション部分2FXの先端と第2のグラデーション部分3FXの先端との間の部分に配置されている。第3の着色部4Fは、未グラデーション部分である。第3の着色部4Fは、未グラデーション部分であるので、第1の着色部2Fの先端を構成している第1のグラデーション部分2FXに含まれない。第3の着色部4Fは、未グラデーション部分であるので、第2の着色部3Fの先端を構成している第2のグラデーション部分3FXに含まれない。
【0147】
中間膜11Fを平面視したときに、第1のグラデーション部分2FXの先端2FXaと第2のグラデーション部分3FXの先端3FXaとは重なっていない。中間膜11Fを平面視したときに、第1のグラデーション部分2FXの先端と第2のグラデーション部分3FXの先端との間の部分の距離Dは、30cm以下である。
【0148】
中間膜11Fのように、第1,第2のグラデーション部分の間に、着色部が配置されてもよい。
【0149】
図8は、本発明の第8の実施形態に係る合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを模式的に示す断面図である。
【0150】
【0151】
中間膜11Gは、合わせガラス31Gとされた状態で示されている。
【0152】
中間膜11Gは、一端11Gaと、一端11Gaの反対側に他端11Gbとを有する。
【0153】
中間膜11Gは、透明部1Gと、第1の着色部2Gと、第2の着色部3Gとを有する。中間膜11Gの厚み方向において、第1の着色部2Gと第2の着色部3Gとは互いに、異なる深さ位置で存在している。
【0154】
第1の着色部2Gは、第1のグラデーション部分2GXを有する。第1のグラデーション部分2GXは、中間膜11Gの他端11Gb側における第1の着色部2Gの先端を構成している。第1の着色部2Gは、中間膜11Gの一端11Ga側に、第1の未グラデーション部分2GYを有する。第1の着色部2Gは、第1の未グラデーション部分2GYにて、中間膜11Gの一端11Gaに至っている。
【0155】
第2の着色部3Gは、第2のグラデーション部分3GXを有する。第2のグラデーション部分3GXは、中間膜11Gの一端11Ga側における第2の着色部3Gの先端を構成している。第2の着色部3Gは、中間膜11Gの他端11Gb側に、第2の未グラデーション部分3GYを有する。第2の着色部3Gは、第2の未グラデーション部分3GYにて、中間膜11Gの他端11Gbに至っている。
【0156】
中間膜11Gを平面視したときに、第1のグラデーション部分2GXの先端2GXaと第2のグラデーション部分3GXの先端3GXaとは重なっていない。中間膜11Gを平面視したときに、第1のグラデーション部分2GXの先端と第2のグラデーション部分3GXの先端との間の部分の距離Dは、30cm以下である。
【0157】
中間膜11Gのように、中間膜の厚み方向において、第1,第2のグラデーション部分の深さ位置が異なっていてもよい。上記構成Aを備える中間膜においても、中間膜を平面視したときに、第1のグラデーション部分の先端と第2のグラデーション部分の先端とが同じ位置であれば、第1,第2のグラデーション部分の深さ位置が異なっていてもよい。
【0158】
図9は、本発明の第9の実施形態に係る合わせガラス用中間膜を備える合わせガラスを模式的に示す平面図である。
図10は、本発明の第10の実施形態に係る合わせガラス用中間膜を備える合わせガラスを模式的に示す斜視図である。
【0159】
図9及び
図10では、中間膜は、合わせガラスとされた状態で示されている。色調が薄くなる部分が第1,第2のグラデーション部分である。第1,第2のグラデーション部分は、ライン状に配置されている。第1,第2のグラデーション部分は、バックライト又はブレーキライトの表示部として適用することができる。
図10に示す合わせガラスは、リアルーフ一体型ガラスである。
【0160】
以下、本発明に係る合わせガラスを構成する各部材の他の詳細を説明する。
【0161】
(第1,第2の合わせガラス部材)
上記第1,第2の合わせガラス部材としては、ガラス板及びPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等が挙げられる。上記合わせガラスには、2枚のガラス板の間に中間膜が挟み込まれている合わせガラスだけでなく、ガラス板とPETフィルム等との間に中間膜が挟み込まれている合わせガラスも含まれる。合わせガラスは、ガラス板を備えた積層体であり、少なくとも1枚のガラス板が用いられていることが好ましい。上記第1,第2の合わせガラス部材がそれぞれガラス板又はPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムであり、かつ上記合わせガラスが、上記第1,第2の合わせガラス部材として、少なくとも1枚のガラス板を含むことが好ましい。上記第1,第2の合わせガラス部材の双方がガラス板であることが特に好ましい。
【0162】
上記ガラス板としては、無機ガラス及び有機ガラスが挙げられる。上記無機ガラスとしては、フロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス及びグリーンガラス等が挙げられる。上記有機ガラスは、無機ガラスに代わる合成樹脂ガラスである。上記有機ガラスとしては、ポリカーボネート板及びポリ(メタ)アクリル樹脂板等が挙げられる。上記ポリ(メタ)アクリル樹脂板としては、ポリメチル(メタ)アクリレート板等が挙げられる。
【0163】
上記第1の合わせガラス部材及び上記第2の合わせガラス部材の各厚みは特に限定されないが、好ましくは1mm以上、好ましくは5mm以下である。上記合わせガラス部材がガラス板である場合に、該ガラス板の厚みは、好ましくは1mm以上、好ましくは5mm以下である。上記合わせガラス部材がPETフィルムである場合に、該PETフィルムの厚みは、好ましくは0.03mm以上、好ましくは0.5mm以下である。
【0164】
上記第1,第2の合わせガラス部材の厚みは、平均厚みを意味する。
【0165】
(中間膜)
上記中間膜の厚みは特に限定されない。実用面の観点、並びに合わせガラスの耐貫通性及び曲げ剛性を充分に高める観点からは、中間膜の厚みは、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.25mm以上、好ましくは3mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。中間膜の厚みが上記下限以上であると、合わせガラスの耐貫通性及び曲げ剛性がより一層高くなる。中間膜の厚みが上記上限以下であると、中間膜の透明性がより一層良好になる。
【0166】
上記中間膜の厚みは、平均厚みを意味する。
【0167】
樹脂:
上記中間膜は、樹脂を含むことが好ましい。上記透明部は、樹脂を含むことが好ましい。上記着色部は、樹脂を含むことが好ましい。上記樹脂としては、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂等が挙げられる。上記樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0168】
上記熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン-アクリル酸共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。これら以外の熱可塑性樹脂を用いてもよい。
【0169】
可塑剤:
上記中間膜は、可塑剤を含むことが好ましい。上記透明部は、可塑剤を含むことが好ましい。上記着色部は、可塑剤を含むことが好ましい。中間膜に含まれている熱可塑性樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂である場合に、中間膜(各層)は、可塑剤を含むことが特に好ましい。上記可塑剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0170】
上記可塑剤としては、一塩基性有機酸エステル及び多塩基性有機酸エステル等の有機エステル可塑剤、並びに有機リン酸可塑剤及び有機亜リン酸可塑剤などの有機リン酸可塑剤等が挙げられる。有機エステル可塑剤が好ましい。上記可塑剤は液状可塑剤であることが好ましい。
【0171】
上記一塩基性有機酸エステルとしては、グリコールと一塩基性有機酸との反応によって得られたグリコールエステル等が挙げられる。上記グリコールとしては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びトリプロピレングリコール等が挙げられる。上記一塩基性有機酸としては、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2-エチル酪酸、ヘプチル酸、n-オクチル酸、2-エチルヘキシル酸、n-ノニル酸、デシル酸及び安息香酸等が挙げられる。
【0172】
上記多塩基性有機酸エステルとしては、多塩基性有機酸と、炭素数4~8の直鎖又は分岐構造を有するアルコールとのエステル化合物等が挙げられる。上記多塩基性有機酸としては、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等が挙げられる。
【0173】
上記有機エステル可塑剤としては、トリエチレングリコールジ-2-エチルプロパノエート、トリエチレングリコールジ-2-エチルブチレート、トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジ-n-オクタノエート、トリエチレングリコールジ-n-ヘプタノエート、テトラエチレングリコールジ-n-ヘプタノエート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート、エチレングリコールジ-2-エチルブチレート、1,3-プロピレングリコールジ-2-エチルブチレート、1,4-ブチレングリコールジ-2-エチルブチレート、ジエチレングリコールジ-2-エチルブチレート、ジエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエート、ジプロピレングリコールジ-2-エチルブチレート、トリエチレングリコールジ-2-エチルペンタノエート、テトラエチレングリコールジ-2-エチルブチレート、ジエチレングリコールジカプリレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ヘキシルシクロヘキシル、アジピン酸ヘプチルとアジピン酸ノニルとの混合物、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ヘプチルノニル、セバシン酸ジブチル、油変性セバシン酸アルキド、及びリン酸エステルとアジピン酸エステルとの混合物等が挙げられる。これら以外の有機エステル可塑剤を用いてもよい。上述のアジピン酸エステル以外の他のアジピン酸エステルを用いてもよい。
【0174】
上記有機リン酸可塑剤としては、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート及びトリイソプロピルホスフェート等が挙げられる。
【0175】
上記可塑剤は、下記式(1)で表されるジエステル可塑剤であることが好ましい。
【0176】
【0177】
上記式(1)中、R1及びR2はそれぞれ、炭素数5~10の有機基を表し、R3は、エチレン基、イソプロピレン基又はn-プロピレン基を表し、pは3~10の整数を表す。上記式(1)中のR1及びR2はそれぞれ、炭素数6~10の有機基であることが好ましい。
【0178】
上記可塑剤は、トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエート(3GO)、トリエチレングリコールジ-2-エチルブチレート(3GH)又はトリエチレングリコールジ-2-エチルプロパノエートを含むことが好ましい。上記可塑剤は、トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエート(3GO)又はトリエチレングリコールジ-2-エチルブチレート(3GH)を含むことがより好ましく、トリエチレングリコールジ-2-エチルヘキサノエートを含むことが更に好ましい。
【0179】
上記中間膜において、上記樹脂100重量部(上記樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、上記熱可塑性樹脂100重量部;上記樹脂がポリビニルアセタール樹脂である場合には、上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部)に対する上記可塑剤の含有量を、含有量(0)とする。上記含有量(0)は、好ましくは25重量部以上、より好ましくは30重量部以上であり、好ましくは100重量部以下、より好ましくは60重量部以下、更に好ましくは50重量部以下である。上記含有量(0)が上記下限以上であると、合わせガラスの耐貫通性がより一層高くなる。上記含有量(0)が上記上限以下であると、中間膜の透明性がより一層高くなる。
【0180】
着色剤:
上記第1の着色部は、通常、着色剤を含む。該着色剤としては、無機粒子、顔料及び染料等が挙げられる。上記第2の着色部は、通常、着色剤を含む。該着色剤としては、無機粒子、顔料及び染料等が挙げられる。
【0181】
上記無機粒子としては、例えば、カーボンブラック粒子、酸化鉄粒子、酸化亜鉛粒子、炭酸カルシウム粒子、アルミナ粒子、カオリンクレー粒子、珪酸カルシウム粒子、酸化マグネシウム粒子、水酸化マグネシウム粒子、水酸化アルミニウム粒子、炭酸マグネシウム粒子、タルク粒子、長石粉粒子、マイカ粒子、バライト粒子、炭酸バリウム粒子、酸化チタン粒子、シリカ粒子及びガラスビ-ズ等が挙げられる。上記無機粒子は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0182】
上記無機粒子は、カーボンブラック粒子、炭酸カルシウム粒子、酸化チタン粒子又はシリカ粒子を含むことが好ましく、カーボンブラック粒子又は炭酸カルシウム粒子を含むことがより好ましく、カーボンブラック粒子を含むことが更に好ましい。これらの好ましい無機粒子の使用により、光が透過した際に、外観むらが抑えられ、外観一体性により一層優れた合わせガラスが得られる。
【0183】
上記無機粒子の平均粒子径は好ましくは1μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。上記平均粒子径は、重量平均粒子径を示す。上記平均粒子径は、光散乱測定装置を用いて、Arレーザーを光源として動的光散乱法により測定できる。上記光散乱測定装置としては、例えば、大塚電子社製「DLS-6000AL」等が挙げられる。
【0184】
上記染料としては、ピレン系染料、アミノケトン系染料、アントラキノン系染料、及びアゾ系染料等が挙げられる。上記染料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0185】
上記ピレン系染料としては、Solvent Green5(CAS79869-59-3)及びSolvent Green7(CAS6358-69-6)等が挙げられる。
【0186】
上記アミノケトン系染料としては、Solvent Yellow98(CAS12671-74-8)、Solvent Yellow85(CAS12271-01-1)及びSolvent Red179(CAS8910-94-5)、及びSolvent Red135(CAS71902-17-5)等が挙げられる。
【0187】
上記アントラキノン系染料としては、Solvent Yellow163(CAS13676091-0)、Solvent Red207(CAS15958-69-6),Disperse Red92(CAS12236-11-2)、Solvent Violet13(CAS81-48-1)、Disperse Violet31(CAS6408-72-6)、Solvent Blue97(CAS61969-44-6)、Solvent Blue45(CAS37229-23-5)、Solvent Blue104(CAS116-75-6)及びDisperse Blue214(CAS104491-84-1)等が挙げられる。
【0188】
上記アゾ系染料としては、Solvent Yellow30(CAS3321-10-4)、Solvent Red164(CAS70956-30-8)、及びDisperse Blue146(CAS88650-91-3)等が挙げられる。
【0189】
上記顔料は、有機顔料であってもよく、無機顔料であってもよい。上記有機顔料は、金属原子を有する有機顔料であってもよく、金属原子を有さない有機顔料であってもよい。上記顔料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0190】
上記有機顔料としては、フタロシアニン化合物、キナクドリン化合物、アゾ化合物、ペンタフェン化合物、ペリレン化合物、インドール化合物及びジオキサジン化合物等が挙げられる。
【0191】
上記無機顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化亜鉛及び酸化チタン等が挙げられる。
【0192】
上記無機顔料は、カーボンブラックを含むことがより好ましい。カーボンブラックの使用により、光が透過した際に、外観むらが抑えられ、外観一体性により一層優れた合わせガラスが得られる。
【0193】
上記着色部は、炭酸カルシウム粒子、酸化チタン粒子、シリカ粒子又はカーボンブラックを含むことがより好ましい。カーボンブラックの使用により、光が透過した際に、外観むらが抑えられ、外観一体性により一層優れた合わせガラスが得られる。
【0194】
他の成分:
上記中間膜、上記透明部及び上記着色部はそれぞれ、必要に応じて、遮熱粒子、遮光剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、接着力調整剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、耐湿剤、熱線反射剤及び熱線吸収剤等の添加剤を含んでいてもよい。上記添加剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0195】
以下、実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する。本発明は以下の実施例のみに限定されない。
【0196】
(実施例1~14及び比較例1,2)
透明部を形成するための組成物の作製:
ポリビニルブチラール樹脂100重量部と、可塑剤(3GO)40重量部とを配合し、ミキシングロールで充分に混練し、透明部を形成するための組成物を得た。
【0197】
第1の着色部及び第2の着色部を形成するための組成物の作製:
ポリビニルブチラール樹脂100重量部と、可塑剤(3GO)40重量部と、下記の表1,2に示す種類の着色剤とをミキシングロールで充分に混練し、第1,第2の着色部を形成するための組成物を得た。着色剤の配合量は表1に示す配合量とし、透明部、第1の着色部及び第2の着色部の厚みは得られる合わせガラスの可視光線透過率が、下記の表1,2に示す値となるように設定した。
【0198】
中間膜の作製:
下記の表1,2に示す構成(上記構成A、上記構成B、上記構成C、又はその他の構成)を備える中間膜を作製した。中間膜の一端と他端とを結ぶ方向の距離(幅方向の長さ)は、下記の表1,2に示すように設定した。中間膜の一端と他端とを結ぶ方向(幅方向)と直交する方向の距離は50cmとした。
【0199】
透明部を形成するための組成物と、第1の着色部及び第2の着色部を形成するための組成物とを、共押出機を用いて共押出して、中間膜を得た。中間膜の面方向において、第1の着色部における第1の未グラデーション部分の長さ、第1の着色部における第1のグラデーション部分の長さ、第2の着色部における第2の未グラデーション部分の長さ、及び第2の着色部における第2のグラデーション部分の長さをそれぞれ、下記の表1,2に示すように設定した。なお、構成Bを備える中間膜等では、得られた中間膜の厚み方向にスライスし、得られた中間膜の厚み方向の断面を露出させて、第1,第2の未グラデーション部分の長さ、上記第1,第2のグラデーション部分の長さを測定してもよい。
【0200】
なお、比較例1では、第1の着色部を形成したが、第2の着色部を形成しなかった。比較例1の中間膜は、上記構成A、上記構成B、及び上記構成Cを備えておらず、その他の構成を備える。比較例2では、第1の着色部及び第2の着色部を形成して、上記構成Cに類似する構成を採用したが、上記距離Dを50cmとした。比較例2の中間膜は、上記構成A、上記構成B、及び上記構成Cを備えておらず、その他の構成として上記構成Cに類似する構成(上記距離Dが30cmを超える)を備える。
【0201】
したがって、実施例1~14及び比較例1,2の中間膜は、上記第1のグラデーション部分として、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分を有する。実施例1~14及び比較例2の中間膜は、上記第2のグラデーション部分として、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分を有する。
【0202】
合わせガラスの作製:
JIS R3208に準拠した2枚のグリーンガラス(厚み2mm、縦100cm、横50cm)を用意した。この2枚のグリーンガラスの間に、グリーンガラスの縦方向と中間膜の一端と他端とを結ぶ方向とが同一方向となるように、また、グリーンガラスの横方向と中間膜の一端と他端とを結ぶ方向と直交する方向とが同一方向とになるように、得られた中間膜を挟み込んだ。次いで、真空ラミネーターにて90℃で30分間保持し、真空プレスし、合わせガラスを得た。なお、中間膜の一端と他端とを結ぶ方向の距離(幅方向の長さ)が1mを超える場合には、以下のようにして合わせガラスを得た。上記構成Aを備える中間膜においては、第1のグラデーション部分の先端及び第2のグラデーション部分の先端を、グリーンガラスの縦方向の中央に位置するように2枚のグリーンガラスの間に、得られた中間膜を挟み込んだ。上記構成B、上記構成C、又はその他の構成を備える中間膜においては、第1のグラデーション部分の先端及び第2のグラデーション部分の先端から等距離にある位置をグリーンガラスの縦方向の中央に位置するように2枚のグリーンガラスの間に、得られた中間膜を挟み込んだ。更に、グリーンガラスからはみ出た中間膜を切り取って合わせガラスを得た。
【0203】
(評価)
(1)可視光線透過率
分光光度計(日立ハイテク社製「U-4100」)を用いて、JIS R3106:1998に準拠して、得られた合わせガラスの波長380nm
~780nmにおける可視光線透過率(Visible Transmittance)を測定した。
【0204】
得られた合わせガラスについて、可視光線透過率の値をそれぞれ、下記の表1,2に示した。
【0205】
1)第1の着色部における第1の未グラデーション部分の可視光線透過率
2)第2の着色部における第2の未グラデーション部分の可視光線透過率
3)合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積の割合
4)合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率
【0206】
(2)外観一体性
合わせガラスを水平方向に対して30度の角度で設置した。20名の評価者が、3m離れた位置から、合わせガラス全体を目視で観察し、外観一体性を以下の基準で判定した。表1,2に、○と判定した人数を記載した。
【0207】
[外観一体性の判定基準]
○(良好):グラデーション部分及びその近傍(両側)にて、一体性があるように視認される
×(不良):グラデーション部分及びその近傍(両側)にて、一体性があるように視認されない
【0208】
(3)ライトの表示視認性
合わせガラスを30℃の角度で設置した。合わせガラスの一端から他端にかけて照射部位を移動させつつ、LEDライトの光を照射した。20名の評価者が、3m離れた位置から、光が照射された合わせガラスを目視で観察し、ライトの表示視認性を以下の基準で判定した。表1,2に、○と判定した人数を記載した。
【0209】
[表示視認性の判定基準]
○(良好):グラデーション部分及びその近傍(両側)にて、ライトが良好に視認される
×(不良):グラデーション部分及びその近傍(両側)にて、ライトが視認されにくい
【0210】
詳細及び結果を下記の表1,2に示す。
【0211】
【0212】
【0213】
実施例1~14で得られた合わせガラスでは、外観一体性に優れていた。また、実施例1~14で得られた合わせガラスでは、ライトの表示視認性にも優れていた。なお、実施例1~14では、樹脂としてポリビニルアセタール樹脂を用い、着色剤としてカーボンブラックを用いたが、本発明に係る構成を満足することができれば、ポリビニルアセタール樹脂以外の樹脂及びカーボンブラック以外の着色剤を用いたとしても、優れた外観一体性が発揮される。
【符号の説明】
【0214】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…透明部
2,2A,2B,2D,2E,2F,2G…第1の着色部
2C…第1の着色部(第1のグラデーション部分)
2X,2AX,2BX,2DX,2EX,2FX,2GX…第1のグラデーション部分
2Xa,2AXa,2BXa,2DXa,2EXa,2FXa,2GXa…先端
2Ca…先端
2Y,2AY,2BY,2DY,2EY,2FY,2GY…第1の未グラデーション部分
3,3A,3B,3D,3E,3F,3G…第2の着色部
3C…第2の着色部(第2のグラデーション部分)
3X,3AX,3BX,3DX,3EX,3FX,3GX…第2のグラデーション部分
3Xa,3AXa,3BXa,3DXa,3EXa,3FXa,3GXa…先端
3Ca…先端
3Y,3AY,3BY,3DY,3EY,3FY,3GY…第2の未グラデーション部分
4F…第3の着色部
11,11A,11B,11C,11D,11E,11F,11G…中間膜
11a,11Aa,11Ba,11Ca,11Da,11Ea,11Fa,11Ga…一端
11b,11Ab,11Bb,11Cb,11Db,11Eb,11Fb,11Gb…他端
21…第1の合わせガラス部材
22…第2の合わせガラス部材
31,31A,31B,31C,31D,31E,31F,31G…合わせガラス
51…バックライト又はブレーキライト
E…着色剤
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端と、前記一端とは反対側に他端とを有し、
第1の着色部と、第2の着色部とを有し、
前記第1の着色部が、前記第2の着色部よりも中間膜の前記一端側に位置する部分を含み、前記第2の着色部が、前記第1の着色部よりも中間膜の前記他端側に位置する部分を含み、
前記第1の着色部は、中間膜の前記一端側から前記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる第1のグラデーション部分を有し、前記第1のグラデーション部分は、中間膜の前記他端側における前記第1の着色部の先端を構成しており、
前記第2の着色部は、中間膜の前記他端側から前記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる第2のグラデーション部分を有し、前記第2のグラデーション部分は、中間膜の前記一端側における前記第2の着色部の先端を構成しており、
中間膜は、以下の構成A又は構成Bを備える、合わせガラス用中間膜。
構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」
構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」
【請求項2】
中間膜を平面視したときに、中間膜の全平面積100%中、前記第1の着色部及び前記第2の着色部の少なくとも一方が存在する部分の平面積が、80%以上である、請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項3】
JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である、請求項1又は2に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項4】
JIS R3208に準拠した、厚み2mmの2枚のグリーンガラスの間に合わせガラス用中間膜を挟み込むことにより合わせガラスを得たときに、合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項5】
前記第1の着色部が、中間膜の前記一端に至っており、
前記第2の着色部が、中間膜の前記他端に至っている、請求項1~4のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項6】
中間膜の厚み方向において、前記第1の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部と、
中間膜の厚み方向において、前記第2の着色部の少なくとも一方の表面側に配置された透明部とを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項7】
バックライト又はブレーキライト表示部に用いられる合わせガラス用中間膜である、請求項1~6のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項8】
リアガラス、ルーフガラス又はリアルーフ一体型ガラスに用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項9】
前記構成A:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである」を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項10】
前記構成B:「中間膜を平面視したときに、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が存在する」を備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜。
【請求項11】
第1の合わせガラス部材と、
第2の合わせガラス部材と、
請求項1~10のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、
前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、合わせガラス。
【請求項12】
合わせガラスの全平面積100%中、可視光線透過率が60%以下である部分の平面積が、80%以上である、請求項11に記載の合わせガラス。
【請求項13】
合わせガラスの全体の中で、可視光線透過率が最大である部分の可視光線透過率が60%以下である、請求項11又は12に記載の合わせガラス。
【請求項14】
自動車本体と、
自動車の窓ガラスとして合わせガラスとを備え、
前記合わせガラスは、第1の合わせガラス部材と、第2の合わせガラス部材と、請求項1~10のいずれか1項に記載の合わせガラス用中間膜とを備え、前記第1の合わせガラス部材と前記第2の合わせガラス部材との間に、前記合わせガラス用中間膜が配置されている、自動車。
【請求項15】
バックライト又はブレーキライトを備え、
前記中間膜が前記構成Aを備える場合に、前記第1のグラデーション部分の先端と前記第2のグラデーション部分の先端との位置が同じである部分が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部であり、
前記中間膜が前記構成Bを備える場合に、前記第1のグラデーション部分と前記第2のグラデーション部分とが重なる領域が、前記バックライト又はブレーキライトの表示部である、請求項14に記載の自動車。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0196
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0196】
(実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14及び比較例1,2)
透明部を形成するための組成物の作製:
ポリビニルブチラール樹脂100重量部と、可塑剤(3GO)40重量部とを配合し、ミキシングロールで充分に混練し、透明部を形成するための組成物を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0201
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0201】
したがって、実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14及び比較例1,2の中間膜は、上記第1のグラデーション部分として、中間膜の上記一端側から上記他端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分を有する。実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14及び比較例2の中間膜は、上記第2のグラデーション部分として、中間膜の上記他端側から上記一端側に向けて可視光線透過率が高くなる部分を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0211
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0211】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0212
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0212】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0213
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0213】
実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14で得られた合わせガラスでは、外観一体性に優れていた。また、実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14で得られた合わせガラスでは、ライトの表示視認性にも優れていた。なお、実施例1~7、参考例8~10、実施例11~14では、樹脂としてポリビニルアセタール樹脂を用い、着色剤としてカーボンブラックを用いたが、本発明に係る構成を満足することができれば、ポリビニルアセタール樹脂以外の樹脂及びカーボンブラック以外の着色剤を用いたとしても、優れた外観一体性が発揮される。