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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041894
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】フレッシュニング組成物
(51)【国際特許分類】
   A01N 31/08 20060101AFI20240319BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20240319BHJP
   A01N 35/02 20060101ALI20240319BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A01N31/08
A01P3/00
A01N35/02
A61L9/01 H
A61L9/01 J
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024002398
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2022080792の分割
【原出願日】2022-05-17
(31)【優先権主張番号】63/195,046
(32)【優先日】2021-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ラフル・ヴィアス
(72)【発明者】
【氏名】デスモンド・ング
(72)【発明者】
【氏名】ゴーラブ・サイニ
(72)【発明者】
【氏名】石田 佳樹
(57)【要約】      (修正有)
【課題】内部環境における表面での細菌の増殖を防止しながら(それによって細菌の悪臭を防止しながら)バランスの良い香りを提供するフレッシュニング組成物を提供する。
【解決手段】組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、シンナミルアルコール、バニリン、ベンジルアルコール、及びこれらの混合物の群から選択されるテルペンのフェノール誘導体とを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部環境の表面又は空気をフレッシュにする(freshening)ためのフレッシュニング(freshening)組成物であって、
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)式(I)、
【化1】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、
(i)、(ii)及び(iii)の総量が、前記組成物の0.05重量%~20重量%であり、
前記組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まない、フレッシュニング組成物。
【請求項2】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナール及び前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~35:1、より好ましくは1:2~20:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~30:1、より好ましくは1:4~10:1である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、前記組成物の15重量%以下、好ましくは0.006重量%~10重量%、より好ましくは0.01重量%~7重量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、シンナミルアルコール、バニリン、ベンジルアルコール、及びこれらの混合物の群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールと前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールとの重量比が、10:1~1:10、好ましくは5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C5~C8非置換直鎖状アルケナールを有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、1つのみの二重結合を含み、好ましくは、前記1つのみの二重結合が、C3位、C4位、又はC5位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが1つのみの二重結合を含み、好ましくは、前記1つのみの二重結合が、C2位、C3位、又はC4位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、前記組成物の0.005重量%~10重量%、好ましくは0.01重量%~8重量%、更により好ましくは0.02重量%~5重量%を構成する、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、前記組成物の0.01重量%~10重量%、好ましくは0.02重量%~8重量%、更により好ましくは0.03重量%~5重量%を構成する、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、C9~C12、好ましくはC9~C11、より好ましくはC10非置換直鎖状アルケナールである、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、C5~C7、好ましくはC6非置換直鎖状アルケナールである、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、2-トリデセン-1-アール、3-トリデセン-1-アール、4-トリデセン-1-アール、2-テトラデセン-1-アール、3-テトラデセン-1-アール、4-テトラデセン-1-アール、5-テトラデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更により好ましくは、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは2-デセン-1-アールである、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、2-オクテン-1-アール、3-オクテン-1-アール、4-オクテン-1-アール、及びこれらの混合物、好ましくは、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、及びこれらの混合物、より好ましくは、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは(E)-2-ヘキセン-1-アールである、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-ヘキセナールであり、前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-デセナールであり、前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体がチモールである、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、水を実質的に含まない、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、前記組成物の少なくとも85重量%の水を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
内部環境の空気又は表面をフレッシュにする(freshening)ためのフレッシュニング(freshening)組成物であって、前記フレッシュニング組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、式(I)、
【化2】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、前記(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、フレッシュニング組成物。
【請求項22】
前記内部環境が、布地、乾式壁、織布、紙、天然ポリマー、合成ポリマー、及び無機材料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される透過性材料を有する表面を含み、好ましくは、前記透過性材料は、テリータオル、綿、ビニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
ハウジング上に配置された1つ以上の開口部を備える前記ハウジングと、請求項1~19、21、22のいずれか一項に記載の組成物を収容する容器と、を有するデバイスを備えるエアフレッシュニング(air freshening)製品であって、前記製品が、送達部材を備え、前記送達部材が、液相の前記フレッシュニング組成物を収容し、前記液相の前記組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
【請求項24】
内部環境における通気口に装置を放出可能に取り付けるための装着部分に動作可能に接続可能なエアフレッシュニング製品であって、前記製品が、請求項1~19、21、22のいずれか一項に記載のフレッシュニング組成物を収容するリザーバを備え、前記製品が、送達部材を備え、前記送達部材が、液相の前記フレッシュニング組成物を収容し、前記液相の前記組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
【請求項25】
前記送達部材が、ウィック、膜、ゲル、多孔質又は半多孔質の基材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23又は24に記載の製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、内部環境の空気又は表面をフレッシュにする(freshening)ためのフレッシュニング(freshening)組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内部環境において、接触頻度の高い物及び接触頻度の高い表面を定期的に洗浄し、頻繁に消毒することで、物又は表面の細菌の増殖を防ぎ、細菌による感染を予防することが知られている。接触頻度の高い物及び/又は表面とは、例えば、ソファ、ベッド、使用頻度の高いアイテム、並びにゴミ箱、トイレ、壁紙、浴槽、及び床などのキッチン及び浴室の表面など、頻繁に触れられるあらゆるものであり得る。
【0003】
表面に存在する細菌などの微生物を低減又は除去するために、消毒又は洗浄機能を有する材料を含む抗菌洗浄組成物が使用されてきた。例えば、抗菌組成物に使用される典型的な消毒材料は、例えば、過酸、及び/又はハロゲン放出化合物、例えば次亜塩素酸塩を含み得る。このような抗菌洗浄組成物に関連する欠点は、このような消毒材料からの臭気が、消費者に不快であると認識される場合があることである。抗菌洗浄組成物には、消毒材料の臭気をマスキングするために香料が配合されることがあるが、そのような組成物は、概して、高、中、及びベースの香りの「香調」を含む「バランスの良い」香りを提供することはない。香料を添加しているにも関わらず、消毒材料からの臭気は、洗浄後も残ってしまったり、特に強くなってしまったりすることがあるようである。
【0004】
また、トイレの悪臭は、洗浄後も、ヒトによって排泄される糞便廃棄物を収容するために使用される便器の使用に由来し続けるものである。糞便廃棄物は、トイレ内の主要な悪臭源(実際に悪臭を生成する源)である細菌を含有する。便器に水を流すと、細菌の微粒子がトイレの内部領域の上方及び周囲に急速に広がり、トイレ内の様々な表面(例えば、テリータオル、ビニル製床マット、壁紙などの、透過性材料を含むがこれらに限定されない)上に定着する傾向がある。細菌の微粒子を含有するそのような表面は、副次的な悪臭源になる。前述の従来のエアフレッシュナーを使用して、トイレの直接的領域に香料を撒くという手法は、上述の主要な悪臭源から生じる悪臭をマスキングするのにはかなり効果的であった。更に、使用後に便器を洗浄し、かつフレッシュにするための便器洗浄剤用ディスペンサが開発されてきた。洗浄用化学物質及び/又は脱臭用化学物質を便器の内面に噴霧するためのディスペンサの1つのタイプが、米国特許第7,603,726(B2)号(譲受人:S.C.Johnson&Son,Inc)に記載されている。しかしながら、米国特許第7,603,726(B2)号の記述によれば、そのディスペンサは、活性物質をトイレの水に取り入れさせて、便器内に洗浄のための環境を作り出すことによって機能するものの、便器内ではない副次的悪臭源に細菌の増殖を防止させるのには必ずしも役立つものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,603,726(B2)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、内部環境における空気又は表面をフレッシュにするために使用することができ、内部環境における表面での細菌の増殖を防止しながら(それによって細菌の悪臭を防止しながら)バランスの良い香りを提供するフレッシュニング組成物を提供することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、内部環境の空気又は表面をフレッシュにするためのフレッシュニング組成物であって、
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)式(I)、
【0008】
【化1】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、
(i)、(ii)及び(iii)の総量が、組成物の0.05重量%~20重量%であり、
組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まない、フレッシュニング組成物に関するものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、内部環境における空気又は表面をフレッシュにし、内部環境における表面での細菌の増殖を防止しながら(それにより細菌の悪臭を防止しながら)、バランスの良い香りを提供するためのフレッシュニング組成物に関する。
【0010】
洗浄用の洗浄組成物、並びに密閉空間を構成する、及び/又は密閉空間内に含まれる材料は、空気中の臭気の存在において重要な役割を果たすことが見出されている。具体的には、洗浄組成物中の細菌、アミン、チオール、臭気性抗菌活性剤などの悪臭含有化合物は、多くの場合、透過性材料などの特定の物質によって吸収され、空気中に再揮散され、悪臭が別様に生成されていない期間中に、長引く悪臭を引き起こす。また、驚くべきことに、本発明によるフレッシュニング組成物中で0.05重量%~20重量%の濃度で配合された場合、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、C5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、及びテルペンのフェノール誘導体を含むフレッシュニング組成物は、受動気流条件で連続的に蒸発して悪臭含有化合物をその上に付着させた透過性材料を含む表面に付着され得ることが判明している。C5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、及びテルペンのフェノール誘導体の付着混合物は、透過性材料を有する表面をフレッシュにするために表面に吸着し、透過性材料上の細菌の増殖を防ぐのを助けることができる。
【0011】
テルペンのフェノール誘導体は、式(I)、
【0012】
【化2】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるものである。
【0013】
テルペンのフェノール誘導体と2つの異なる種類のアルケナールとの混合物を、フレッシュニング組成物の0.05重量%~20重量%の量で提供することにより、内部環境の表面に抗菌効果の利点を提供しながら所望の香りの特徴を送達し、それによって内部環境の空気をフレッシュにすることができる。
【0014】
二次的な抗菌効果の利点を提供するためのフレッシュニング組成物中で混合物を提供することは、混合物が快適効果を提供するために概ね使用される他の香料原料と適合性があるので有利である。具体的には、式(I)によるテルペンのフェノール誘導体は、2つの異なる種類のアルケナールと適合性があり、対象表面の悪臭を低減しながら対象表面の細菌増殖防止効果を提供し、それによって内部環境の表面及び/又は空気をフレッシュにするという2つの効果を達成することが可能である。内部環境は、布地、乾式壁、織布、紙、天然ポリマー、合成ポリマー、及び無機材料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される透過性材料を有する表面を含んでもよく、好ましくは、透過性材料は、テリータオル、綿、ビニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0015】
以下の説明では、説明される製品は、トイレの消臭剤などの消費者製品であり、トイレを含む浴室の内部占有空間でフレッシュニング組成物を蒸発させて、細菌増殖の防止、フレッシュニング、悪臭の除去、又は浴室内の空気への芳香付与などの、様々な利点をもたらすための製品である。しかしながら、製品は、様々な用途で使用されてフレッシュニング組成物を送達することで、家庭内及び商業施設内の部屋又は家庭用品保管用家具などの内部環境に効果をもたらすように構成され得るということが考えられ、エアフレッシュニング(air freshening)製品としては、例えば、エアフレッシュニング製品、エアフレッシュナー、布地フレッシュニング製品などの消費者製品が挙げられ得るが、それらに限定されない。
【0016】
製品はまた、送達部材を備えてもよく、送達部材は、液相の組成物を収容し、液相のフレッシュニング組成物をそこから蒸発させるように構成されている。送達部材としては、ウィック、膜、ゲル、フェルトパッドを含む多孔質又は半多孔質基材が挙げられ得る。例示的な送達部材は、物質の特定の成分を通過させるが他の成分は止める、半透過性材料である膜であってよい。膜を通過する成分について、膜は、成分の透過性を調節する(すなわち、特定の成分を他の成分よりも速く透過させる)。かかる成分としては、分子、イオン、又は粒子を挙げることができる。
【0017】
本発明を詳細に説明するのに先立ち、説明を分かりやすくために以下の用語を定義する。定義されない用語には、関連する技術分野の当業者によって理解される通常の意味が与えられるべきである。
【0018】
「内部環境」は、構築された環境における有限容積の空間を指す。内部環境は、車両環境、住宅環境又は商業環境内の部屋、例えば、衛生施設などであり得る。衛生施設としては、浴室、トイレ、トイレを含む浴室、ロッカー室を挙げることができる。内部環境はまた、例えば、シューキャビネット、ワードローブ、ジムロッカーを含むがそれらに限定されない個人用品目を保管するための家具などの密閉空間でもあり得、まだ同様にペット用砂の箱、猫砂、ペットケージ、ペットキャリアが挙げられる。ペットキャリアとは、例えば、ネコ、小型犬、ハムスター、モルモットなどの小さな動物を、ある場所から別の場所に輸送するために使用される小さな携帯用の箱、クレート、又はケージである。
【0019】
本明細書で使用するとき、「膜」は、物質の特定の成分は通過させるが、他の成分は止める、半透過性材料を指す。膜を通過する成分について、膜は、成分の透過性を調節する(すなわち、特定の成分を他の成分よりも速く透過させる)。かかる成分としては、分子、イオン、又は粒子を挙げることができる。
【0020】
本明細書で使用するとき、「微多孔膜」は、細孔の網状組織を有する材料を指す。
【0021】
本明細書で使用するとき、「自然対流」とは、水などの液体又は空気などの気体の流れや動きを指し、その中で流体の運動が、(ポンプ、ファン、吸引デバイスなどのような)いかなる外部のソースによっても生成されず、流体のうち、他の部分よりも重い一部によって生成されるものを指す。
【0022】
「非エネルギー印加式」は、製品が受動的であり、外部のエネルギー源によって動力を付与される必要がないことを意味する。特に、製品は、熱源、ガス、又は電流によって動力を付与される必要はない。製品は、エネルギー印加式デバイスとして構成されてもよい。例示的なエネルギー印加式デバイスは、電気式デバイスであってよい。エネルギー印加式デバイスは、フレッシュニング組成物を輸送し、かつ/又はフレッシュニング組成物をそこから蒸発させるための、以下の説明文で述べるようなウィック及び/又は膜を有する、自動車の電気コンセント又は電池で動作するエアフレッシュナー、あるいは他の加熱デバイス(例えば、触媒燃料システムなどの化学反応により動力付与されるデバイス、太陽光により動力付与されるデバイスなど)であってよい。
【0023】
本明細書で使用するとき、「透過性材料」とは、液体又は気体が通過することを可能にする任意の材料を指し、乾燥壁、壁紙、木材、ビニル、プラスチック、プラスタ、ウォールボード、布地、室内装飾材料、紙、織布、天然ポリマー、合成ポリマー及び無機材料、並びにこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるものではない。透過性材料はまた、無生物表面上に形成された残留物を含んでもよく、無生物表面上の粉塵粒子又はグリースを含むが、これらに限定されない。
【0024】
本明細書で使用される「無生物表面」は、限定されるものではないが、布地、カーペット、床、壁、カーペットパッド、タオルなどの家庭内にある表面を含む表面を指す。
【0025】
本明細書で使用するとき、「フレッシュニング組成物」は、更なるエネルギー源を必要とすることなく室温及び大気圧で揮発可能な材料を指す。組成物は、これらに限定されるものではないが、エアフレッシュニング、脱臭、臭気除去、悪臭中和、害虫防除、殺虫、防虫、薬剤/薬、消毒剤、殺菌、気分向上効果、アロマセラピー助剤、香り付き組成物、香り付きではない組成物、又はその場所の空気若しくは環境を調整、改質、又は他の形で変化させるように作用するフレッシュニング組成物を必要とする他の任意の使用法を含む、様々な用途に合わせて構成することができる。更に、組成物の成分物質の全てが揮発性である必要はない。任意の好適な組成物を、任意の量、又は液体、固体、ゲル、若しくはエマルションを含む任意の形態で使用することができる。本明細書での使用に好適な材料には、担体物質(例えば、水、溶媒など)のような不揮発性化合物が含まれてもよい。本明細書において組成物が、「送達される」、「発散される」、又は「放出される」ものとして述べられる場合、これは、組成物の揮発性成分の揮散を指し、組成物の不揮発性成分が発散される必要はない点も理解されるべきである。
【0026】
フレッシュニング組成物
本発明によるフレッシュニング組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、組成物の0.05重量%~20重量%の、以下の成分:
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)式(I)、
【0027】
【化3】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含む。
【0028】
前述のように、上記範囲のC5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、テルペンのフェノール誘導体の混合物を、本発明による組成物中に配合することにより、組成物からの混合物を放出させ、C5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、及びテルペンのフェノール誘導体を、細菌が付着した透過性材料を含む表面に付着させて、表面をフレッシュにするともに、透過性材料上での細菌の増殖を防止し、内部環境における細菌の悪臭を低減させることが可能となる。
【0029】
具体的には、実施例Iのデータは、組成物の総量3重量%中の、C6アルケナール((E)-2-ヘキセン-1-アール)、C10アルケナール((E)-2-デセン-1-アール)、及び式(I)によるテルペンのフェノール誘導体(例としてチモール)の混合物を有する本発明の組成物が、グラム陽性菌(黄色ブドウ球菌)及びグラム陰性菌(肺炎桿菌)に対して、Log2より大きい細菌増殖の減少に相当する2より大きい抗菌活性値を提供することを示す。
【0030】
式Iによるテルペンのフェノール誘導体は、チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、シンナミルアルコール、バニリン、ベンジルアルコール、及びこれらの混合物の群から選択することができる。上記の群からテルペンのフェノール誘導体を選択する技術的効果は、これらの化合物がC5~C8非置換直鎖状アルケナール及びC9~C14非置換直鎖状アルケナールと適合性のある香料原料であるため、細菌増殖防止という二次的な利点を提供しながら、フレッシュな香りを提供できるフレッシュニング組成物を調合することができるということである。
【0031】
フレッシュニング組成物は、C5~C8非置換直鎖状アルケナール及びC9~C14非置換直鎖状アルケナールと、式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~35:1、より好ましくは1:2~20:1、又は上記の上限及び下限の重量比の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の重量比の組み合わせで構成され得る。上記重量比の技術的効果は、C5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、及び式(I)によるテルペンのフェノール誘導体の量を、内部環境の容量に応じて適合できることであり、この内部環境において、C5~C8非置換直鎖状アルケナール、C9~C14非置換直鎖状アルケナール、及び式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、フレッシュニング効果及び抗菌効果を提供するのに十分な量で存在するように、フレッシュニング組成物を適用する。例えば、車両の客室空間などの内部占有空間で用いられるフレッシュニング組成物の一態様では、フレッシュニング組成物は、C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が2:1で構成され得る。トイレなどの内部占有空間で用いられるフレッシュニング組成物の別の態様では、フレッシュニング組成物は、C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が7:1で構成され得る。
【0032】
フレッシュニング組成物は、C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~30:1、より好ましくは1:4~10:1で構成され得る。理論に拘束されることを望むものではないが、式(I)によるテルペンのフェノール誘導体にC9~C14非置換直鎖状アルケナールの量を配合することの技術的利点は、個々の成分の特徴的な臭気がフレッシュニング組成物の全体の香り特性において顕著に特徴的ではないため、フレッシュニング組成物のバランスのとれた香りが可能になることである。
【0033】
フレッシュニング組成物は、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、1:20~20:1、1:4~2:1、又は上記の上限及び下限の重量比の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の重量比の組み合わせで構成され得る。
【0034】
フレッシュニング組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まなくてもよく、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、式(I)、
【0035】
【化4】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である。
【0036】
式(I)によるテルペンのフェノール誘導体は、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールの量に応じた組成物の重量量で構成され得る。式(I)によるテルペンのフェノール誘導体は、組成物の15重量%以下、0.006重量%~10重量%、0.01重量%~7重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせの量であり得る。
【0037】
フレッシュニング組成物は、C5~C8非置換直鎖状アルケナールとC9~C14非置換直鎖状アルケナールとの重量比が、10:1~1:10、5:1~1:5、3:1~1:3、又は上記の上限及び下限の重量比の異なる組み合わせ、又は上記の範囲における任意の重量比の組み合わせで構成され得る。
【0038】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、トランス配置、好ましくは、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールを含み得る。
【0039】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、トランス配置、好ましくは、(E)-2 C5~C8非置換直鎖状アルケナールを含み得る。
【0040】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、1つのみの二重結合を含み得、好ましくは、1つのみの二重結合が、C3、C4、又はC5位、より好ましくはC2又はC3位、更により好ましくはC2位にある。
【0041】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、1つのみの二重結合を含み得、好ましくは、1つのみの二重結合が、C2、C3、又はC4位、より好ましくはC2又はC3位、更により好ましくはC2位にある。
【0042】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、組成物の0.005重量%~10重量%、0.01重量%~8重量%、0.02重量%~5重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせで構成され得る。
フレッシュニング組成物が膜などの送達部材と共に使用するように構成される場合、C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、組成物の1重量%~10重量%、2重量%~8重量%、3重量%~5重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせの濃度であり得る。
【0043】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、組成物の0.01重量%~10重量%、0.02重量%~8重量%、0.03重量%~5重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせで構成され得る。
フレッシュニング組成物が膜などの送達部材と共に使用するように構成される場合、C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、組成物の1重量%~10重量%、2重量%~8重量%、3重量%~5重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせの濃度であり得る。
【0044】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、C9~C12、好ましくはC9~C11、より好ましくはC10非置換直鎖状アルケナールであり得る。
【0045】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、C5~C7、好ましくはC6非置換直鎖状アルケナールであり得る。
【0046】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、2-トリデセン-1-アール、3-トリデセン-1-アール、4-トリデセン-1-アール、2-テトラデセン-1-アール、3-テトラデセン-1-アール、4-テトラデセン-1-アール、5-テトラデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更により好ましくは、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは2-デセン-1-アールであり得る。
【0047】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールは、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、2-オクテン-1-アール、3-オクテン-1-アール、4-オクテン-1-アール、及びこれらの混合物、好ましくは、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、及びこれらの混合物、より好ましくは、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは(E)-2-ヘキセン-1-アールであり得る。
【0048】
C5~C8非置換直鎖状アルケナールはトランス-2-ヘキセナールであり得、C9~C14非置換直鎖状アルケナールはトランス-2-デセナールであり得、式(I)によるテルペンのフェノール誘導体はチモールであり得る。
【0049】
蒸発膜式エアフレッシュニングデバイスの場合、組成物は、内部環境におけるユーザーの洗浄作業の間に表面上の細菌の増殖を防止するための抗菌効果を提供しながら、フレッシュな香りを提供するための組成物を内部環境における表面上に付着させるための連続的な方法を持続できるように、水を実質的に含まないように配合することができる。本発明は、ハウジング上に配置された1つ以上の開口部を備えるハウジングと、本発明によるフレッシュニング組成物を収容する容器と、を有するデバイスを備えるエアフレッシュニング製品に関するものである。
【0050】
蒸発膜式エアフレッシュニングデバイスでは、組成物は、内部環境におけるユーザーの洗浄作業の間に表面上の細菌の増殖を防止するための抗菌効果を提供しながら、フレッシュな香りを提供するための組成物を内部環境における表面上に付着させるための連続的な方法を持続できるように、水を実質的に含まないように配合することができる。本発明は、ハウジング上に配置された1つ以上の開口部を備えるハウジングと、本発明によるフレッシュニング組成物を収容する容器と、を有するデバイスを備えるエアフレッシュニング製品に関するものである。
【0051】
本発明はまた、内部環境における通気口に装置を放出可能に取り付けるための装着部分に動作可能に接続可能なエアフレッシュニング製品であって、本発明によるフレッシュニング組成物を収容するリザーバを備える、エアフレッシュニング製品に関するものである。上述した製品は、送達部材を備えてもよく、送達部材は、液相のフレッシュニング組成物を収容し、液相の組成物をそこから蒸発させるように構成されている。送達部材は、ウィック、膜、ゲル、多孔質又は半多孔質の基材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0052】
布地又は家庭用表面スプレーなどのフレッシュニングのための即時用途の場合、組成物は、組成物の少なくとも85重量%の水、86重量%~99.5重量%、又は上記の上限及び下限の割合の異なる組み合わせ、又は上記の範囲内の任意の割合の組み合わせを含み得る。この程度の水量であれば、水はすぐに蒸発するため、ユーザーが組成物をスプレーする表面への残渣の付着を最小限に抑えることができる。組成物の少なくとも85重量%の水を含むフレッシュニング組成物は、デバイスに含有され得、好ましくは、デバイスは、トリガー噴霧器、手動エアロゾル噴霧器、自動エアロゾル噴霧器、ファンデバイス、及び熱ドロップオンデマンドデバイスからなる群から選択される。
【0053】
以下の実施例は、本発明をより完全に説明することを意図しており、本発明の範囲から逸脱することなく、その多くの変形例が可能であるので、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。本明細書における全ての部、百分率、及び比率は、別途指定されない限り、重量パーセントとして表される。
【実施例0054】
試料の調製及び材料
1)本発明の組成物-本発明による本発明の組成物は、香油にチモール及びアルケナールを目的組成となるよう適量混合することにより得ることができる。以下の表1は、本発明混合物の一覧であり、表2は、異なる容積/空間を有する異なる内部環境に対する、本発明による本発明のフレッシュニング組成物の一覧である。
2)デバイス-得られた混合物は、混合物を放出することができる任意のデバイス形態に注入することができる。この場合、車載用に設計された香料送達デバイスには2.6mLの混合物を注入し、トイレ又は浴室用に設計された香料送達デバイスには6.5mLの混合物を注入している。これらのデバイスは膜ベースで、非通電で連続的に香料を送達する。
3)表面-本発明によるフレッシュニング組成物を適用する表面としては、両方とも自動車の内装によく見られるポリウレタン合成皮革及びナイロン布、並びにトイレ及び浴室によく見られる金巾、ビニールクッション、床マットなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。各表面を希望のサイズにカットし、オートクレーブで処理する。以下の実施例IIでは、合成皮革を5cm×5cmの1枚に、ナイロン布を2cm×2cmの4枚に、金巾を2cm×2cmの9枚に、ビニールクッションを2cm×2cmの3枚に、床マットを2cm×2cmの1枚にカットし、表面を121℃で15分間、圧力15psiでオートクレーブ処理した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
快適効果のみを目的とした香料原料を含み、トランス-2-ヘキセナール、トランス-2-デセナール、トランス-4-デセナール、チモールを含まないその他の成分。
**その他の成分として、湿潤性界面活性剤、溶媒、悪臭中和剤が含まれる。
【0057】
試験法
I.内部環境における表面へのフレッシュニング組成物を付着させる試験方法
配合物を表面に付着させる手順は以下のとおりである。
1)デバイスを作動させ、配合物を放出できるようにする。
2)デバイスと試験表面を密閉された環境に置く。
・車、トイレ、及び浴室のシミュレーション:0.35mの容積を有するアクリル材料で作製された箱
3)デバイスを放置する。
・車のシミュレーション:箱のカバーを2時間開けてから閉め、その後箱の中のファンを毎日1時間オンにする。総経過日数6日。
・トイレ及び浴室のシミュレーション:箱は常時カバーに覆われている。総経過日数3日。
4)各試験表面の対照試料(配合物の付着なし)も調製する。
【0058】
II.細菌増殖防止効果のための試験方法
処理された表面は、ナイロン布、金巾、床マットはJIS L1902、合成皮革、ビニールクッションはJIS Z2801から発展させたエアフレッシュニング製品の抗菌効果を評価するための試験方法を用いて試験を行う。
【0059】
「繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果」と題する日本産業規格(JIS)L 1902法は、所定の期間にわたって細菌増殖を防ぐ目的で、抗菌剤によって処理された布地及び繊維の抗菌活性を試験するために使用される、既知のJIS方法である。JIS L 1902法では、3つの主要なタイプの試験がある:
JIS L 1902菌液吸収法-定量試験
JIS L 1902菌転写法-定量試験
JIS L 1902ハロー法-定性試験
【0060】
JIS L 1902菌液吸収法を使用するが、以下に記載されるナイロン布、金巾、床マットのエアフレッシュニング製品の抗菌効果を評価するための試験方法の工程のうちの1つで詳述する。
【0061】
「抗菌製品-抗菌活性及び効果の試験」と題する日本産業規格(JIS)Z2801法は、所定の期間にわたって細菌増殖を防ぐ目的で、微生物の増殖を防ぐために抗菌剤で処理された、プラスチック、金属、セラミックなどの硬質表面の抗菌活性を試験するために使用される、公知のJIS法である。
【0062】
なお、JIS Z2801は、後述の合成皮革及びビニールクッション用のエアフレッシュニング製品の抗菌効果を評価するための試験方法の一工程で使用され、詳細が記載されている。
【0063】
III.ナイロン布/金巾/床マットのエアフレッシュニング製品の抗菌効果を評価するための試験方法
1. 0.4gの未処理材料及び処理済み材料を、それぞれの30mlガラスバイアルに移し、各ガラスバイアルには1つの透過性材料のみが含まれるようにする。
2. 未処理材料及び処理済み材料のそれぞれについて、以下に示す細菌を用いて、後述のJIS L1902菌液吸収試験法により評価した。
・黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)
・表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)
・肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)
・ミラビリス変形菌(Proteus mirabilis)
・Mミクロコッカス・ルテウス(M Micrococcus luteus)
・大腸菌(Escherichia coli)
・エンテロコッカス・ヒラエ(Enterococcus hirae)
3.JIS L 1902菌液吸収試験法に従って、以下の工程を実施する。
4.細菌の各々を、個別のTSAプレート上にて35℃で一晩、18~24時間かけて継代培養し、24時間培養プレートを形成する。
5.上記(4)からの24時間培養プレートの各々の単一のコロニーを取得し、Falcon(登録商標)50mlチューブ内で、20mlの栄養ブロス中に懸濁させ、37℃にて120rpmで振盪しながら一晩インキュベートして、一晩培養物を形成する。
6.上記(5)からの0.2mlの一晩培養物をFalcon(登録商標)50mlチューブ内の別の20mlの栄養ブロス(室温)中に移し、37℃の温度下において120rpmで振盪しながら3時間インキュベートして、3時間培養物を形成する。
7.9.5mlの滅菌水に、0.5mlの滅菌栄養ブロスを添加することにより、5%の栄養ブロス溶液を調製する。
8.上記(7)からの5%栄養ブロス溶液を使用して、上記(6)からの3時間培養物を希釈して、約1×10cfu/mlを有する接種菌液を作製する。
9.生理食塩水で細菌集団を連続的に希釈し、TSAでプレートする。
10.プレートを37℃で24~48時間インキュベートする。
11.開始時点(「開始時点」)における細菌活性値を得るために、プレート上のコロニーを計数する。
12.バイアルに含まれる未処理材料及び処理済み材料のそれぞれに0.2mlの接種菌液を接種する。
13.接種後、各バイアルのキャップを閉じる。
14.バイアルを37℃で18~24時間インキュベートする。Mルテウスについては、37℃で48時間バイアルをインキュベートする。
15.上記のバイアルの各々に、20mlのMLBTを添加して、材料上の香料活性物質を中和し、ボルテックスミキサーで30秒間振盪する。
16.生理食塩水で細菌集団を連続的に希釈し、TSAでプレートする。
17.プレートを37℃で24~48時間インキュベートする。
18.各TSAプレートに現れるコロニーを計数する。
19.抗菌活性値は、以下の式によって求めることができる。
20.抗菌活性値=18~24時間のインキュベーション後に未処理材料から得られた細菌数の算術平均の常用対数-18~24時間のインキュベーション後に処理済み材料から得られた細菌の数の常用対数。
【0064】
IV.合成皮革/ビニールクッション用のエアフレッシュニング製品の抗菌効果を評価するための試験方法
1. 5cm×5cmの未処理材料及び処理済み材料を、透過性材料が1つだけ入った個別のペトリ皿に移す。
2. 未処理材料及び処理済み材料のそれぞれについて、以下に示す細菌を用いて、後述のJIS Z2801に従って評価した。
3. JIS Z2801に従って以下の手順を実行する。
4. 細菌の各々を、個別のTSAプレート上にて35℃で一晩、18~24時間かけて継代培養し、24時間培養プレートを形成する。
5. 上記(4)の24時間培養プレートのそれぞれに単一のコロニーを取り、個々のTSAプレート上でそれぞれの細菌を35℃で一晩、18~24時間継代培養し、24時間培養プレートを形成する。
6. 9.5mlの滅菌水に、0.5mlの滅菌栄養ブロスを添加することにより、5%の栄養ブロス溶液を調製する。
7. 2番目の継代培養プレートのコロニー数個を5%栄養ブロス溶液に懸濁し、約1×10cfu/mlとする。表皮ブドウ球菌及びMルテウスについては、トリプティックソイブロスを用いて希釈する。
8. 生理食塩水で細菌集団を連続的に希釈し、TSAでプレートする。
9. プレートを37℃で24~48時間インキュベートする。
10. 開始時点(「開始時点」)における細菌活性値を得るために、プレート上のコロニーを計数する。
11. 未処理材料及び処理済み材料のそれぞれに0.4mlの接種菌液を接種する。
12. 直ちに、4cm×4cmのプラスチックフィルムを接種物の上に置き、それを軽く押して、接種菌液の溶液をフィルムの下に分配する。
13. カバーを閉め、表面を37℃、90%RH超で18~24時間インキュベートする。Mルテウスの場合、表面を37℃、90%RH超で28時間インキュベートする。
14. 上記の各ペトリ皿に10mlのMLBTを加えて、材料上の香料活性物質を中和する。
15. 生理食塩水で細菌集団を連続的に希釈し、TSAでプレートする。
16. プレートを37℃で24~48時間インキュベートする。
17. 各TSAプレートに現れるコロニーを計数する。
18. 抗菌活性値は、以下の式によって求めることができる。
19. 抗菌活性値=18~24時間のインキュベーション後に未処理材料から得られた細菌数の算術平均の常用対数-18~24時間のインキュベーション後に処理済み材料から得られた細菌の数の常用対数。
【0065】
V.布地フレッシュニング組成物の抗菌効果を評価するための試験方法
1.グリセロールストックから下記の試験細菌を、TSAプレートに継代培養し(トランスファー#1)、35±2℃で24±4時間インキュベートする。
・ミラビリス変形菌
・表皮ブドウ球菌
・大腸菌
2.1日目からTSAプレートを別のTSAプレートに継代培養し(トランスファー#2)、35±2℃で24±4時間インキュベートする。
3.ループを使用して試験接種材料を準備し、プレートからコロニーを取り除き、生理食塩水に細菌懸濁液を作製する。
4.上記の細菌懸濁液9部と滅菌0.3%BSA溶液1部とを混合する。
5.オートクレーブ処理して乾燥させた35×35mmの布地担体を試料と対照にそれぞれ3枚用意し、滅菌ペトリ皿にそれぞれ入れる。
6.対照を含む各布地担体に、それぞれの接種菌液を50μLずつ接種する。接種菌液が接種されている間、鉗子を使用して布地担体の一端を保持する。接種菌液が布地担体全体を覆うようにした後、ペトリ皿に戻す。
7.接種した布を35±2℃で30分間乾燥させる。
8.試験は、接種した布地に1.0mlの製品をピペットで移す。対照として、布地担体1つ当たり0.85%(w/v)生理食塩水中の0.05%(v/v)Tween80を1.0ml接種する。
9.処理した布地担体を周囲条件で30分間乾燥させる。ペトリ皿にカバーをしない。
10.インキュベーション後、各布地担体を20mLのMLBTの入った50mLチューブに無菌的に移し、30秒間ボルテックスする。布地担体を少なくとも5分間中和して、プレーティングのための段階希釈を行う。
11.接種材料の場合は最大10-8、対照の場合は最大10-5、試料の場合は最大10-4の10倍段階希釈を実行する。接種材料の10-6、10-7、及び10-8、対照の10-3、10-4、及び10-5に対して溶融TSA(約48℃)を用い、試料に対して無希釈~10-4で1mLを2回用いて、注入プレーティングを実行した。
12.プレートを35±2℃で48±2時間インキュベートする。
13.目標希釈は、30~300CFUを含むプレートを有する。
【0066】
結果
実施例I-蒸発エアフレッシュナー-車両環境における自動車エアフレッシュナー
下記表3に記載の結果は、トランス-2-デセナール、トランス-2-ヘキセナール及びチモールの混合物を0.3%有する比較組成物5が、log2未満の対数減少を有すること、すなわち本発明の組成物1よりも有意に低いことを示している。
【0067】
【表3】
【0068】
実施例II-自動車エアフレッシュナー
組成物の97重量%の香料、1.5重量%のトランス-2-ヘキセナール、0.5重量%のトランス-2-デセナール及び1重量%のチモールを有する本発明の組成物1で処理した布及び合成皮革の細菌増殖防止効果の結果を下記表4に示す。
【0069】
【表4】
【0070】
実施例III-トイレ及び浴室エアフレッシュニング組成物
表5は、組成物の97重量%の香料、1.5重量%のトランス-2-ヘキセナール、0.25重量%のトランス-2-デセナール、1重量%のトランス-4-デセナール、及び0.25重量%のチモールを有する本発明の組成物2及び3で処理された、金巾、ビニールクッション、床マットなどの表面について測定した細菌増殖防止効果の結果を示したものである。
【0071】
【表5】
【0072】
実施例IV-布地フレッシュニング組成物のための混合物
以下、本明細書に記載の試験方法Vに従って評価した本発明による布地フレッシュニング組成物(本発明の組成物4)の例である。具体的には、フレッシュニング組成物は、下記表6に示す成分を有する香料混合物を含む。布地フレッシュニング組成物中の他の成分は、85%を超える量の水及び周知の他の成分を含み、したがって、これ以上の説明は省略する。
【0073】
【表6】
【0074】
特に、フレッシュニング組成物は、組成物の0.13875重量%の量のトランス-2-デセナール、トランス-2-ヘキセナール、及びチモールの本発明の混合物を含む。本発明の組成物4は、トランス-2-ヘキセナール及びトランス2デセナールとチモールとの重量比が12.75:15(0.85:1)であり、トランス2デセナールとチモールとの重量比が4.25:15(0.28:1)である。
【0075】
下記表7に示す結果は、組成物の0.13875重量%の本発明混合物を含む布地フレッシュニング組成物が、少なくとも4の抗菌効果をもたらすことを示している。
【0076】
【表7】
【0077】
一例は、以下に示されている:
A.内部環境の表面又は空気をフレッシュにするためのフレッシュニング組成物であって、
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)式(I)、
【0078】
【化5】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、
(i)、(ii)及び(iii)の総量が、組成物の0.05重量%~20重量%であり、
組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まない、フレッシュニング組成物。
B.C5~C8非置換直鎖状アルケナール及びC9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~35:1、より好ましくは1:2~20:1である、項Aに記載の組成物。
C.C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~30:1、より好ましくは1:4~10:1である、項A又はBに記載の組成物。
D.(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、項A~Cのいずれか一項に記載の組成物。
E.式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、組成物の15重量%以下、好ましくは0.006重量%~10重量%、より好ましくは0.01重量%~7重量%である、項A~Dのいずれか一項に記載の組成物。
F.式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、シンナミルアルコール、バニリン、ベンジルアルコール、及びこれらの混合物の群から選択される、項A~Eのいずれか一項に記載の組成物。
G.C5~C8非置換直鎖状アルケナールとC9~C14非置換直鎖状アルケナールとの重量比が、10:1~1:10、好ましくは5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3である、項A~Fのいずれか一項に記載の組成物。
H.C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールを有する、項A~Gのいずれか一項に記載の組成物。
I.C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C5~C8非置換直鎖状アルケナールを有する、項A~Hのいずれか一項に記載の組成物。
J.C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、1つのみの二重結合を含み、好ましくは、1つのみの二重結合が、C3位、C4位、又はC5位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、項A~Iのいずれか一項に記載の組成物。
K.C5~C8非置換直鎖状アルケナールが1つのみの二重結合を含み、好ましくは、1つのみの二重結合が、C2位、C3位、又はC4位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、項A~Jのいずれか一項に記載の組成物。
L.C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、組成物の0.005重量%~10重量%、好ましくは0.01重量%~8重量%、更により好ましくは0.02重量%~5重量%を構成する、項A~Kのいずれか一項に記載の組成物。
M.C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、組成物の0.01重量%~10重量%、好ましくは0.02重量%~8重量%、更により好ましくは0.03重量%~5重量%を構成する、項A~Lのいずれか一項に記載の組成物。
N.C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、C9~C12、好ましくはC9~C11、より好ましくはC10非置換直鎖状アルケナールである、項A~Mのいずれか一項に記載の組成物。
O.C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、C5~C7、好ましくはC6非置換直鎖状アルケナールである、項A~Nのいずれか一項に記載の組成物。
P.C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、2-トリデセン-1-アール、3-トリデセン-1-アール、4-トリデセン-1-アール、2-テトラデセン-1-アール、3-テトラデセン-1-アール、4-テトラデセン-1-アール、5-テトラデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更により好ましくは、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは2-デセン-1-アールである、項A~Oのいずれか一項に記載の組成物。
Q.C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、2-オクテン-1-アール、3-オクテン-1-アール、4-オクテン-1-アール、及びこれらの混合物、好ましくは、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、及びこれらの混合物、より好ましくは、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは(E)-2-ヘキセン-1-アールである、項A~Pのいずれか一項に記載の組成物。
R.C5~C8非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-ヘキセナールであり、C9~C14非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-デセナールであり、式(I)によるテルペンのフェノール誘導体がチモールである、項A~Qのいずれか一項に記載の組成物。
S.組成物が、水を実質的に含まない、項A~Rのいずれか一項に記載の組成物。
T.組成物が、組成物の少なくとも85重量%の水を含む、項A~Rのいずれか一項に記載の組成物。
U.内部環境の空気又は表面をフレッシュにするためのフレッシュニング組成物であって、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、式(I)、
【0079】
【化6】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、フレッシュニング組成物。
V.内部環境が、布地、乾式壁、織布、紙、天然ポリマー、合成ポリマー、及び無機材料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される透過性材料を有する表面を含み、好ましくは、透過性材料は、テリータオル、綿、ビニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、項A~Uのいずれか一項に記載の組成物。
W.ハウジング上に配置された1つ以上の開口部を備えるハウジングと、項A~S、U、Vのいずれか一項に記載の組成物を収容する容器と、を有するデバイスを備えるエアフレッシュニング製品であって、製品が、送達部材を備え、送達部材が、液相のフレッシュニング組成物を収容し、液相の組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
X.内部環境における通気口に装置を放出可能に取り付けるための装着部分に動作可能に接続可能なエアフレッシュニング製品であって、製品が、項A~S、U、Vのいずれか一項に記載のフレッシュニング組成物を収容するリザーバを備え、製品が、送達部材を備え、送達部材が、液相のフレッシュニング組成物を収容し、液相の組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
Y.送達部材が、ウィック、膜、ゲル、多孔質又は半多孔質の基材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、項W又はXに記載の製品。
【0080】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0081】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるいかなる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0082】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部環境の表面又は空気をフレッシュにする(freshening)ためのフレッシュニング(freshening)組成物であって、
(i)C5~C8非置換直鎖状アルケナールと、
(ii)C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、
(iii)式(I)、
【化1】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、
(i)、(ii)及び(iii)の総量が、前記組成物の0.05重量%~20重量%であり、
前記組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まない、フレッシュニング組成物。
【請求項2】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナール及び前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~35:1、より好ましくは1:2~20:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~30:1、より好ましくは1:4~10:1である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、前記組成物の15重量%以下、好ましくは0.006重量%~10重量%、より好ましくは0.01重量%~7重量%である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体が、チモール、カルバクロール、オイゲノール、イソオイゲノール、シンナミルアルコール、バニリン、ベンジルアルコール、及びこれらの混合物の群から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールと前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールとの重量比が、10:1~1:10、好ましくは5:1~1:5、より好ましくは3:1~1:3である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールを有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項9】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、トランス配置、好ましくは(E)-2 C5~C8非置換直鎖状アルケナールを有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項10】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、1つのみの二重結合を含み、好ましくは、前記1つのみの二重結合が、C3位、C4位、又はC5位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項11】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが1つのみの二重結合を含み、好ましくは、前記1つのみの二重結合が、C2位、C3位、又はC4位、より好ましくはC2位又はC3位、更により好ましくはC2位にある、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項12】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、前記組成物の0.005重量%~10重量%、好ましくは0.01重量%~8重量%、更により好ましくは0.02重量%~5重量%を構成する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項13】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、前記組成物の0.01重量%~10重量%、好ましくは0.02重量%~8重量%、更により好ましくは0.03重量%~5重量%を構成する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項14】
前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、C9~C12、好ましくはC9~C11、より好ましくはC10非置換直鎖状アルケナールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項15】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、C5~C7、好ましくはC6非置換直鎖状アルケナールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項16】
C9~C14非置換直鎖状アルケナールが、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、2-トリデセン-1-アール、3-トリデセン-1-アール、4-トリデセン-1-アール、2-テトラデセン-1-アール、3-テトラデセン-1-アール、4-テトラデセン-1-アール、5-テトラデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、2-ドデセン-1-アール、3-ドデセン-1-アール、4-ドデセン-1-アール、5-ドデセン-アール-1、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、2-ノネン-1-アール、3-ノネン-1-アール、4-ノネン-1-アール、5-ノネン-1-アール、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、2-ウンデセン-1-アール、3-ウンデセン-1-アール、4-ウンデセン-1-アール、5-ウンデセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更により好ましくは、2-デセン-1-アール、3-デセン-1-アール、4-デセン-1-アール、5-デセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは2-デセン-1-アールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項17】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールが、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、2-オクテン-1-アール、3-オクテン-1-アール、4-オクテン-1-アール、及びこれらの混合物、好ましくは、2-ペンテン-1-アール、3-ペンテン-1-アール、4-ペンテン-1-アール、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、2-ヘプテン-1-アール、3-ヘプテン-1-アール、4-ヘプテン-1-アール、及びこれらの混合物、より好ましくは、(E)-2-ヘキセン-1-アール、(Z)-2-ヘキセン-1-アール、3-ヘキセン-1-アール、4-ヘキセン-1-アール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更にいっそうより好ましくは(E)-2-ヘキセン-1-アールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項18】
前記C5~C8非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-ヘキセナールであり、前記C9~C14非置換直鎖状アルケナールがトランス-2-デセナールであり、前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体がチモールである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、水を実質的に含まない、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が、前記組成物の少なくとも85重量%の水を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項21】
内部環境の空気又は表面をフレッシュにする(freshening)ためのフレッシュニング(freshening)組成物であって、前記フレッシュニング組成物が、アニオン性界面活性剤を実質的に含まず、(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと、式(I)、
【化2】
[式中、
R1はアルコキシル基又はヒドロキシル基であり、
R2はアルキル基又は水素であり、
R3は水素であり、
R4は水素であり、
R5はアルキル基又は水素であり、
R6は水素又はアルキル基であり、
R5がアルキル基である場合、R6は水素であり、R5が水素である場合、R6はアルキル基である]によるテルペンのフェノール誘導体と、を含み、前記(E)-2 C9~C14非置換直鎖状アルケナールと前記式(I)によるテルペンのフェノール誘導体との重量比が、1:50~50:1、好ましくは1:20~20:1、より好ましくは1:4~2:1である、フレッシュニング組成物。
【請求項22】
前記内部環境が、布地、乾式壁、織布、紙、天然ポリマー、合成ポリマー、及び無機材料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される透過性材料を有する表面を含み、好ましくは、前記透過性材料は、テリータオル、綿、ビニル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は21に記載の組成物。
【請求項23】
ハウジング上に配置された1つ以上の開口部を備える前記ハウジングと、請求項1又は21に記載の組成物を収容する容器と、を有するデバイスを備えるエアフレッシュニング(air freshening)製品であって、前記製品が、送達部材を備え、前記送達部材が、液相の前記フレッシュニング組成物を収容し、前記液相の前記組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
【請求項24】
内部環境における通気口に装置を放出可能に取り付けるための装着部分に動作可能に接続可能なエアフレッシュニング製品であって、前記製品が、請求項1又は21に記載のフレッシュニング組成物を収容するリザーバを備え、前記製品が、送達部材を備え、前記送達部材が、液相の前記フレッシュニング組成物を収容し、前記液相の前記組成物をそこから蒸発させるように構成されている、エアフレッシュニング製品。
【請求項25】
前記送達部材が、ウィック、膜、ゲル、多孔質又は半多孔質の基材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の製品。
【請求項26】
前記送達部材が、ウィック、膜、ゲル、多孔質又は半多孔質の基材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24に記載の製品。
【外国語明細書】