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特開2024-42109熱処理用ボウルのための外科用ドレープ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042109
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】熱処理用ボウルのための外科用ドレープ
(51)【国際特許分類】
   A61B 46/10 20160101AFI20240319BHJP
【FI】
A61B46/10
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024017883
(22)【出願日】2024-02-08
(62)【分割の表示】P 2020517089の分割
【原出願日】2018-09-27
(31)【優先権主張番号】62/564,229
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】509238306
【氏名又は名称】マイクロテック メディカル,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】ハイディ フランシス ヘンドリックス
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド リチャード ローリングズ
(72)【発明者】
【氏名】ミッシェル ウィルソン
(57)【要約】
【課題】医療処置中に使用される機器用のドレープの提供。
【解決手段】医療処置中に使用される機器用のドレープは、ポリマー材料の可撓性シートで形成されてもよい。可撓性シートは、ドレープが掛けられることが意図される機器のボウルまたは貯留部に形状指標付けされたボウル部分を有することができる。可撓性シートは、ボウル部分に接続された側面シート部分も有することができる。側面シート部分は、ドレープが掛けられる機器のボウルまたは貯留部を覆って垂れ下がることができる。可撓性シートのボウル部分は折り畳み可能であり得る。その結果、ドレープを保管のために平面的なパッケージに折り畳むことができる。パッケージから取り出されると、ドレープのボウル部分は、ドレープが展開される機器のボウルの壁に適合するように拡張され得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用流体熱処理システムのためのドレープであって、
ボウル部分と、前記ボウル部分に接続された側面シート部分と、を有する可撓性シートを含み、
前記ボウル部分は、底壁および折り畳み可能な側壁を画定し、前記折り畳み可能な側壁は、前記外科用流体熱処理システムのボウルに前記ボウル部分が適合するように構成されるように前記ボウル部分が拡張された第1の構成から、前記ボウル部分が折り畳まれて前記可撓性シートが平面的である第2の構成に変形するように構成される、ドレープ。
【請求項2】
前記ボウル部分は、前記外科用流体熱処理システムの前記ボウルに対して形状指標付けされている、請求項1に記載のドレープ。
【請求項3】
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分が前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、前記ボウル部分の前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する、請求項1または2に記載のドレープ。
【請求項4】
前記第1の構成にあるとき、前記底壁は平坦であり、前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する前記折り畳み可能な側壁は湾曲している、請求項1~3のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項5】
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、湾曲した外周リップをさらに画定する、請求項1~4のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項6】
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分の前記底壁から変曲点まで上向きに延在し、前記変曲点からさらに下向きに延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項7】
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成から前記第2の構成に入れ子式に伸縮自在に折り畳むように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項8】
前記底壁は、可撓性かつ変形可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項9】
前記ボウル部分は、90°の角度のない弓形形状を画定する、請求項1~8のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項10】
前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分は、75mm~150mmの範囲の高さを画定し、前記第2の構成にあるとき、前記可撓性シートは、10mm~50mmの範囲の高さを画定する、請求項1~9のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項11】
前記ボウル部分が外周を画定し、前記側面シート部分が前記ボウル部分の前記外周の全体の周囲に延在する、請求項1~10のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項12】
前記側面シート部分は、前記ボウル部分の前記外周の全体の周囲で、前記ボウル部分の前記外周から少なくとも35センチメートル延在する、請求項11に記載のドレープ。
【請求項13】
前記可撓性シートは、前記ボウル部分と前記側面シート部分との間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの窓部分をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項14】
前記ボウル部分は、長さおよび幅を有する外周を画定し、前記少なくとも1つの窓部分は、前記ボウル部分の長さ方向の外周セクションから離れて突出する、請求項13に記載のドレープ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの窓部分は、第1の窓部分および第2の窓部分を含み、前記第1の窓部分は、前記ボウル部分の一方の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、前記第2の窓部分は、前記ボウル部分の反対側の長さ方向の外周セクションから離れて突出する、請求項14に記載のドレープ。
【請求項16】
前記ボウル部分および前記側面シート部分は不透明であり、前記少なくとも1つの窓部分は透明である、請求項1~15のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項17】
電子的に読み取り可能なタグをさらに含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項18】
前記電子的に読み取り可能なタグは、一緒に結合されて前記可撓性シートを画定する少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれている、請求項17に記載のドレープ。
【請求項19】
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、
前記可撓性シートは、前記ボウル部分と前記側面シート部分との間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの窓部分をさらに含み、
前記近距離通信タグは、一緒に結合された少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれ、前記可撓性シートの前記窓部分を画定する、請求項17に記載のドレープ。
【請求項20】
前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分は、前記ボウル部分の外周の周囲で略長方形の形状に移行する長円形の窪みを画定し、
前記可撓性シートは、前記ボウル部分の一方の長さ方向の側部に接続された第1の窓部分と、前記ボウル部分の反対側の長さ方向の側部に接続された第2の窓部分と、をさらに含み、
前記側面シート部分は、前記ボウル部分と第1および第2の窓部分とによって画定される全外周に接続される、請求項17に記載のドレープ。
【請求項21】
熱成形されたボウルが挿入されるように構成された外科用システムのボウルの形状に対して形状指標付けされた熱成形されたボウルであって、折り畳み可能である、熱成形されたボウルと、
前記熱成形されたボウルの全外周に結合され、かつその周囲に延在する可撓性側面シートと、を含む、ドレープ。
【請求項22】
前記熱成形されたボウルは、使用のために拡張されたときの75mmを超える高さから、包装のために折り畳まれたときの25未満の高さまで折り畳み可能である、請求項21に記載のドレープ。
【請求項23】
前記熱成形されたボウルは、前記熱成形されたボウルが前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、底壁と、前記熱成形されたボウルの前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する側壁と、を画定する、請求項21または22に記載のドレープ。
【請求項24】
前記可撓性側面シートは、前記熱成形されたボウルの前記外周の全体の周囲で、前記熱成形されたボウルの前記外周から少なくとも35センチメートル延在する、請求項21~23のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項25】
前記熱成形されたボウルは、華氏130度を超える溶融温度を有するポリマーで形成される、請求項21~24のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項26】
前記熱成形されたボウルと前記可撓性側面シートとの間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの可撓性窓シートをさらに含む、請求項21~25のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項27】
前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、前記熱成形されたボウルおよび前記可撓性側面シートの両方に熱的に結合される、請求項26に記載のドレープ。
【請求項28】
前記熱成形されたボウルは、長さおよび幅を有する外周を画定し、
前記少なくとも1つの可撓性窓は、第1の可撓性窓と第2の可撓性窓と、を含み、
前記第1の可撓性窓は、前記熱成形されたボウルの一方の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、かつそこに熱的に結合され、
前記第2の可撓性窓は、前記熱成形されたボウルの反対側の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、かつそこに熱的に結合され、
前記可撓性側面シートは、前記熱成形されたボウル、前記第1の可撓性窓、および前記第2の可撓性窓によって集合的に画定される外周の周囲で、前記熱成形されたボウル、前記第1の可撓性窓、および前記第2の可撓性窓に熱的に結合される、請求項26または27のいずれかに記載のドレープ。
【請求項29】
前記熱成形されたボウルは、第1のポリマー組成物から製造され、
前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、前記第1のポリマー組成物とは異なる第2のポリマー組成物から製造され、
前記可撓性側面シートは、前記第1のポリマー組成物および前記第2のポリマー組成物とは異なる第3のポリマー組成物から製造される、請求項26~28のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項30】
前記第1のポリマー組成物、前記第2のポリマー組成物、および前記第3のポリマー組成物は、それぞれポリウレタンを含む、請求項29に記載のドレープ。
【請求項31】
前記第2のポリマー組成物は粘着付与剤を含み、前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、ASTM D1894による1より大きい摩擦係数を示す、請求項29または30のいずれかに記載のドレープ。
【請求項32】
前記熱成形されたボウルは、前記可撓性側面シートの厚さより大きい厚さを有する、請求項21~31のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項33】
前記熱成形されたボウルは、底壁と、前記熱成形されたボウルの前記底壁から上向きに延在する側壁と、を画定し、前記可撓性側面シートは、前記側壁の周縁部に結合され、
前記側壁は、前記側壁の前記周縁部から前記底壁に向かって増加する厚さを画定する、請求項21~32のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項34】
前記側壁の厚さが、0.1mm~0.2mmの間の最小厚さから0.4mm以上の最大厚さまで変化する、請求項33に記載のドレープ。
【請求項35】
前記最大厚さは0.4mm~0.7mmの範囲である、請求項33または34に記載のドレープ。
【請求項36】
前記可撓性側面シートは、0.025mm~0.15mmの範囲の厚さを有する、請求項21~35のいずれか一項に記載のドレープ。
【請求項37】
電子的に読み取り可能なタグをさらに含む、請求項21~36のいずれか一項に記載のドレープであって、
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、
前記近距離通信タグは、一緒に結合された少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれ、前記少なくとも1つの可撓性窓シートを画定する、ドレープ。
【請求項38】
密封されたパッケージから畳まれて平坦なドレープを取り外すことと、
前記ドレープのボウル部分を外科用流体熱処理システムのボウルに挿入することと、
前記ドレープの前記ボウル部分を折り畳み構成から拡張構成に拡張することと、を含む、方法。
【請求項39】
前記ボウル部分は、底壁および側壁を画定し、前記ドレープの前記ボウル部分を拡張することは、前記ボウル部分の前記底壁を前記ボウル部分の中に下向きに押し入れ、それによって前記側壁を拡張させ、前記ドレープの前記ボウル部分を外科用流体熱処理システムの前記ボウルに適合させることを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記ドレープの前記ボウル部分を前記ボウルに挿入した後に、前記ボウル部分の拡張が行われる、請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
前記ドレープは、前記ボウル部分の全外周に結合され、かつその周囲に延在する可撓性側面シートをさらに含み、前記可撓性側面シートを外科用流体熱処理システムの前記ボウルの外側側面を覆って垂れ下げることをさらに含む、請求項38~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記ボウル部分は、前記ボウル部分が前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、底壁と、前記ボウル部分の前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する側壁と、を画定する、請求項38~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記ドレープは、前記ボウル部分と前記可撓性側面シートとの間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの可撓性窓シートをさらに含み、前記外科用流体熱処理システムのユーザインターフェースの上に前記少なくとも1つの可撓性窓シートを配置することをさらに含む、請求項38~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記ドレープは、電子的に読み取り可能なタグをさらに含み、前記外科用流体熱処理システムの非接触リーダーの読み取り可能な近接内に前記電子的に読み取り可能なタグを配置することをさらに含む、請求項38~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、前記非接触リーダーの読み取り可能な近接内に前記電子的に読み取り可能なタグを配置することは、前記非接触リーダーの10ミリメートル以内に前記近距離通信タグを配置することを含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記ボウル部分は熱成形される、請求項38~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記ドレープは、前記密封パッケージ内で畳まれて平坦であるときに10~50の範囲の高さを画定し、拡張されると75~150の範囲の高さに拡大する、請求項38~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
ドレープを畳む方法であって、
折り畳み可能なボウルと、前記折り畳み可能なボウルの外周の周囲に延在する可撓性側面シートと、を含むドレープを提供することであって、前記可撓性側面シートは、第1の縁部と、前記第1の縁部から反対側の可撓性側面シート上の第2の縁部と、を有する、提供することと、
前記折り畳み可能なボウルが折り畳まれて実質的に平面になるように前記ドレープを構成することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、前記折り畳み可能なボウルを横切る第1の折り線を形成することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部から畳み返して前記第1の折り線からオフセットされた第2の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第1のドレープパネルを提供することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、前記第2の折り線からオフセットされた第3の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第2のドレープパネルを提供することと、を含む、方法。
【請求項49】
前記第1の縁部を前記折り畳み可能なボウルの上に配置するために、前記ドレープの前記第1の縁部を前記第2の縁部に向かって畳むことをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第2の縁部から複数回畳み返して、前記折り畳み可能なボウルの上に配置される複数の更なるドレープパネルを形成することをさらに含む、請求項48または49のいずれかに記載の方法。
【請求項51】
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第2の縁部から複数回畳み返すことは、前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記折り畳み可能なボウルの上に、互いの上に垂直に積み重ねられた5個のドレープパネル~15個のドレープパネルを提供するのに十分な回数だけ前記ドレープの前記第2の縁部から畳み返すことを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記第1のドレープパネルおよび前記第2のドレープパネルは、それぞれ50mm~100mmの範囲である、請求項48~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、前記折り畳み可能なボウルを横切る第4の折り線を形成することと、
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部から畳み返して、前記第1の第4の線からオフセットされた第5の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第3のドレープパネルを提供することと、
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、前記第5の折り線からオフセットされた第6の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第4のドレープパネルを提供することと、をさらに含む、請求項48~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の縁部を前記折り畳み可能なボウルの上に配置するために、前記ドレープの前記第2の縁部を前記第1の縁部に向かって畳むことをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記ドレープの前記第1の縁部を前記第2の縁部に向かって畳んで、前記第1の縁部を前記第2の縁部に当接するように配置することであって、前記第1の縁部および前記第2の縁部の両方が前記折り畳み可能なボウルの実質的に中心に位置する、畳むことをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの第1の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第1の縁部から複数回畳み返して、前記折り畳み可能なボウルの上に配置される複数の更なるドレープパネルを形成することをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第1の縁部から複数回畳み返すことは、前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、その後、前記折り畳み可能なボウルの上に、互いの上に垂直に積み重ねられた5個のドレープパネル~15個のドレープパネルを提供するのに十分な回数だけ前記ドレープの前記第1の縁部から畳み返すことを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記可撓性シートは、前記第1の縁部および前記第2の縁部に実質的に垂直な第3の縁部と、前記可撓性側面シートの前記第3の縁部とは反対側の第4の縁部と、を有し、
前記第3の縁部と前記第1の折り線との交差によって形成される角を前記第2の縁部に向かって畳むことをさらに含む、請求項48~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
外科用流体熱処理システムを覆うための、請求項1~20のいずれか一項に記載のドレープの使用。
【請求項60】
外科用流体熱処理システムを覆うための、請求項21~37のいずれか一項に記載のドレープの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2017年9月27日出願の米国仮特許出願第62/564,229号の優先権を主張し、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、外科用ドレープに関し、より具体的には、処置中に医療機器をカバーするために使用される外科用ドレープに関する。
【背景技術】
【0003】
使い捨ての外科用ドレープは、医療処置中に滅菌野を確立するまたは維持するのに役立つように使用され、処置を受ける患者が汚染された表面または物体から感染する可能性を低下させる。例えば、外科用滅菌ドレープは、処置の開始前に、手術室または他の医療環境で使用される機器の上に展開されてもよい。外科用滅菌ドレープは、処置中に患者に導入されるおよび/または患者から除去される物質と、処置中に使用される機器との間に障壁を提供することができる。機器自体は使用前に滅菌することができるが、外科用滅菌ドレープを追加することで、処置中に患者が汚染されるおよび院内感染する可能性を低下させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実際には、外科用滅菌ドレープは、事前包装された、使い捨てのアイテムとして提供される。外科用滅菌ドレープは、便利に輸送および保管されるように十分に小さく包装することができる。しかしながら、外科用滅菌ドレープは、目的の医療機器をカバーするのに十分な未包装サイズを有し得る。外科用滅菌ドレープの展開中の接触汚染を回避するのを助けるために、ドレープは、ドレープを展開するユーザによる滅菌表面の接触を最小限に抑えるように畳んで包装することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一般に、本開示は、外科用ドレープ、ならびに便利な包装のために外科用ドレープを畳み、無菌展開のために外科用ドレープを広げるための技術を対象とする。いくつかの例では、外科用ドレープは、医療処置中に外科用流体を利用する前に該流体を熱処理するためのシステム等の外科用システムのボウル(basin)をカバーするように設計される。外科用流体は、温度を周囲温度よりも高く上昇させるか、または温度を周囲温度未満に下げるために、システム内で温度調整されてもよい。システムはまた、外科用流体が処置中に使用される準備ができるまで、周囲温度に対して上げられた温度または下げられた温度で外科用流体を維持することができる。使用中、外科用流体は、部位を洗浄し、体内物質を洗い流すために、ボウルから吸引され、患者上または患者内の手術部位の上に分注され得る。
【0006】
いくつかの例では、本開示によるドレープは、熱成形されたボウルと、熱成形されたボウルに結合される側面シートとを含む。熱成形されたボウルは、外科用システムのボウルの形状に対して形状指標を付けることができる。熱成形されたボウルは、ポリマー材料で形成されてもよく、折り畳み可能であるように十分に薄くてもよい。いくつかの構成では、例えば、ドレープは、底壁と折り畳み可能な側壁とによって画定されてもよい。コンパクトな包装を容易にするために、ドレープの側壁および/または底壁は、実質的に平坦なパッケージに折り畳むことができる。しかしながら、パッケージから取り出された後、側壁および/または底部は、熱処理システムのボウルに挿入可能なドレープの形状指標付きボウル部分を画定するように拡張することができる。このようにして、ドレープは、輸送および/または保管のためのコンパクトなパッケージを画定することができ、さらに折り畳み可能でない場合により多くの空間を占めるであろうボウル部分を含むように拡張することができる。
【0007】
本開示によるドレープは、本明細書に記載されるように様々な異なる特徴を有することができるが、いくつかの構成では、ドレープは可撓性窓部分を含む。可撓性窓部分は、熱成形されたボウル部分とドレープの可撓性側面シート部分との間に熱的に結合されてもよい。窓部分は、ドレープが展開される熱処理システムのユーザ入力デバイス(例えば、ディスプレイ画面)上に配置可能であり得る。窓部分は、ユーザにとって視覚的に透明なポリマーで形成されてもよい。使用されるポリマーの種類に応じて、ポリマーは、(例えば、ドレープの他の部分と比較して)窓の粘着性および/または摩擦を高めるために粘着付与剤を含有してもよい。これは、ユーザが窓を介してユーザインターフェースと相互作用するときに、その上に窓が配置されたユーザインターフェースに対して窓が摺動するのを防ぐのに役立つ。
【0008】
別の例示的な特徴として、ドレープは、ドレープに埋め込まれた電子的に読み取り可能なタグを含んでもよい。例えば、電子的に読み取り可能なタグは、2枚の材料シートを一緒に結合することによって形成されるポケット内に配置されてもよい。電子的に読み取り可能なタグは、ドレープが熱処理システムの上に置かれたときに、電子的に読み取り可能なタグが非接触リーダーの上に配置されるように、ボウル部分に対して方向付けられてもよい。この配置は、操作者による特別な位置決めを必要とすることなく、ドレープのボウル部分を熱処理システムのボウルに挿入することにより熱処理システムに対して適切に配置される、しっかりと取り付けられた電子的に読み取り可能なタグを提供することができる。
【0009】
一例では、外科用流体熱処理システムのためのドレープが記載される。ドレープは、ボウル部分と、ボウル部分に接続された側面シート部分とを有する可撓性シートを含む。ボウル部分は、底壁および折り畳み可能な側壁を画定する。折り畳み可能な側壁は、外科用流体熱処理システムのボウルにボウル部分が適合するように構成されるようにボウル部分が拡張された第1の構成から、ボウル部分が折り畳まれて可撓性シートが平面的である第2の構成に変形するように構成される。
【0010】
別の例では、熱成形されたボウルが挿入されるように構成された外科用システムのボウルの形状に対して形状指標付けされた熱成形されたボウルを含むドレープが記載されている。この例は、熱成形されたボウルが折り畳み可能であることを明記している。さらに、この例は、ドレープが、熱成形されたボウルの全外周に結合され、かつその周囲に延在する可撓性側面シートを含むと明記している。
【0011】
別の例では、密封されたパッケージから畳まれて平坦なドレープを取り出すことを含む方法が記載されている。この方法は、ドレープのボウル部分を外科用流体熱処理システムのボウルに挿入することと、ドレープのボウル部分を折り畳み構成から拡張構成に拡張することとを含む。
【0012】
別の例では、ドレープを畳む方法が記載されている。この方法は、折り畳み可能なボウルと、折り畳み可能なボウルの外周の周囲に延在する可撓性側面シートとを含むドレープを提供することを含み、可撓性側面シートは、第1の縁部と、第1の縁部から反対側の可撓性側面シート上の第2の縁部とを有する。この方法は、折り畳み可能なボウルが折り畳まれて実質的に平面になるようにドレープを構成することと、ドレープの第1の縁部をドレープの第2の縁部に向かって畳み、折り畳み可能なボウルを横切る第1の折り線を形成することとを含む。この方法は、ドレープの第1の縁部をドレープの第2の縁部から畳み返して第1の折り線からオフセットされた第2の折り線を形成し、それによって折り畳み可能なボウルの上に配置される第1のドレープパネルを提供することを含む。さらに、この方法は、ドレープの第1の縁部をドレープの第2の縁部に向かって畳み、第2の折り線からオフセットされた第3の折り線を形成することと、ドレープの第1の縁部をドレープの第2の縁部から畳み返して第3の折り線からオフセットされた第4の折り線を形成し、それによって折り畳み可能なボウルの上に配置される第2のドレープパネルを提供することと、を含む。
【0013】
1つ以上の実施形態の詳細が、添付の図面および以下の記述に記載される。他の特徴、目的、および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示によるドレープで覆われ得る例示的な外科用システムの斜視図である。
【0015】
図2】例示的なドレープの斜視図である。
図3】例示的なドレープの斜視図である。
【0016】
図4】それぞれ、図2および図3のドレープに使用することができるボウル部分の例示的なレイアウトを示す側面図および斜視図である。
図5】それぞれ、図2および図3のドレープに使用することができるボウル部分の例示的なレイアウトを示す側面図および斜視図である。
【0017】
図6図2および図3のドレープに使用することができるボウル部分に対する窓部分の例示的な配置を示す斜視図である。
【0018】
図7】ボウル部分の厚さが異なるボウル部分の例示的な構成を示す断面図である。
【0019】
図8図2および図3のドレープの例示的な折り畳み構成を示す斜視図である。
【0020】
図9】電子的に読み取り可能なタグをドレープにおいてどのように配置することができるかを示す、ドレープの例示的な部分の斜視図である。
【0021】
図10】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図11】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図12】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図13】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図14】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図15】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図16】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図17】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図18】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図19】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図20】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図21】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図22】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図23】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図24】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図25】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
図26】本開示によるドレープに利用することができる畳みおよび包装ステップの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示は概して、医療機器を保護するために使用されるドレープを対象とする。いくつかの例では、本開示によるドレープは個別に事前包装され、細菌または他の生物を含まないように滅菌される。ドレープを熱処理および/または化学処理(例えば、酸化エチレンへの曝露)に供して、手術環境内の医療機器上に配置することができる滅菌されたドレープを提供し、そのように覆われた医療機器上に滅菌野を確立することができる。ドレープは、使用後に廃棄することができ、その後の医療処置中、または長い処置の場合、同じ医療処置の後半部分には、新しいドレープが使用される。
【0023】
いくつかの例では、ドレープは、ボウル部分と側面シート部分とで構成される。側面シート部分は、ボウル部分に動作可能に接続することができ、いくつかの構成では、ボウル部分から離れて外向きに延在する。ドレープ全体が、人間の手の圧力で変形させることができる可撓性シート材料(複数可)で形成されてもよい。例えば、ドレープは、ボウル部分がそれ自体の上に折り畳まれ、側面シート部分が折り畳まれたボウルの上に畳まれた状態で、コンパクトで実質的に平坦なパッケージに畳まれてもよい。使用中、操作者は、ドレープをパッケージから取り出し、対応する覆われるべき医療機器上で、折り畳まれたボウル部分を挿入することができる。操作者は、折り畳まれたボウル部分をその拡大形状に拡張し、ボウル部分の壁を対応する覆われるべき医療機器に実質的に適合させることができる。側面シート部分は、医療機器を覆って下向きに垂れ下がることができる。折り畳み可能なボウルを有するドレープを構成することによって、他の機能の中でもとりわけ、硬いボウルの周囲に可撓性のプラスチック製ドレープを取り付けることによってドレープ構造が製造された場合よりも、輸送および保管のためによりコンパクトなパッケージを提供することができる。
【0024】
本開示によるドレープは、使用中に望ましくカバーされるあらゆるタイプの機器を覆うために使用することができるが、本ドレープは、医療環境内で使用される機器を覆って、機器上に滅菌ドレープ表面を提供するのに特に有用であり得る。医療、外科、または手術環境への言及には、介入または非介入技術を使用して疾病または損傷が診断または治療される病院、診療所、施設、または場所が含まれる。本開示によるボウル部分を有するドレープを使用して覆うことができる医療機器の例として、限定されないが、シンク槽、患者に導入されるまたは患者から除去される物質を計量するための計量トラフ、外科的処置中に使用される材料(例、ツール、綿棒)等保持するためのボウルが挙げられる。
【0025】
特定の一例として、医療処置中に流体を利用する前に、外科用流体を熱的に処理するためのシステム上にドレープを展開することができる。外科用流体は、温度を周囲温度よりも高く上昇させるか、または温度を周囲温度未満に下げるために、システム内で温度調整されてもよい。システムはまた、外科用流体が処置中に使用される準備ができるまで、周囲温度に対して上げられた温度または下げられた温度で外科用流体を維持することができる。
【0026】
図1は、本開示によるドレープで覆われ得る外科用流体を熱処理するためのシステム10の一例の斜視図である。図1の例では、システム10は、基部12とボウル14とを含む。ボウル14は、基部12によって支持され、その上方に垂直に上昇する。ボウル14は、外科用流体が分注され得るか、または他の処理されている材料が導入され得る開放貯留部を提供することができる。外科用流体はいったんボウル14に追加されると、ボウル内で温度調節され得る。例えば、ボウル14は、熱流体の温度を上昇または低下させることができる熱処理デバイスに熱的に結合されてもよい。ボウル14はまた、外科用流体がボウルから除去され、処置において使用されるまで、流体を標的温度に維持することができる。いくつかの例では、システム10は、ボウル14内の外科用流体を、華氏90度(32.2℃)~華氏120度(48.9℃)、例えば、華氏95度(35℃)~華氏105度(40.6度)等の、患者の正常な体温に近い温度に加熱することができる。
【0027】
操作者がシステム10と相互作用して、異なる設定を制御することを可能にするために、システム10は、ユーザインターフェースを含んでもよい。図1の例では、システム10は、少なくとも1つのユーザインターフェース16を含む。ユーザインターフェース16は、臨床医が情報をシステム10に入力するユーザ入力と、臨床医がシステムから情報を受信するユーザ出力とを含むことができる。例えば、ユーザインターフェース16は、システム10の設定を調節するため、ボウル14に新鮮な流体が追加されているという指標を提供するため、非外科用構成要素がシステム10に追加されているかまたはシステム10から除去されているという指標を提供するため、ボウル14内の流体が加熱される温度を変更するため等に、臨床医が相互作用することができる1つ以上の操作可能な入力を含んでもよい。操作可能なユーザ入力は、物理的に押し下げ可能なボタン(例えば、スイッチ)、臨床医が相互作用することができるタッチスクリーンの部分、または臨床医が情報をシステム10に伝達するために相互作用することができる他の特徴として実装されてもよい。ユーザインターフェース16のユーザ出力は、システム10の動作に関するグラフィックおよび/またはテキスト情報を提供するディスプレイであってもよい。
【0028】
システム10がディスプレイを含む用途において、システムは、単一のディスプレイまたは複数のディスプレイを有して構成され得る。図1において、システム10は、ユーザインターフェース16の一部を形成する第1のディスプレイと、第2のディスプレイ18とを有するものとして示される。第1のディスプレイがボウル14の片側の外部表面上に位置付けられている一方で、第2のディスプレイは、ボウルの実質的に反対側の外部表面上に位置付けられている。この配置は、ボウル14の異なる側で作業する臨床医がシステム10の動作に関する情報を見ることを可能にするのに有用であり得る。いくつかの例では、第2のディスプレイ18は、第1のユーザインターフェース16と同じ特徴および機能(例えば、ユーザ入力(複数可)および/またはユーザ出力(複数可))を含む、ユーザインターフェースの一部である。これは、臨床医がシステムのいずれかの側で作業するときに情報をシステム10に提示し、かつシステム10から情報を受信することを可能にすることができる。他の例では、第2のディスプレイ18は、ユーザ出力を提供するがユーザ入力制御は有しないディスプレイであってもよい。これらの用途において、臨床医は、ユーザインターフェース16上のユーザ入力(複数可)を通して情報またはコマンドを入力し得るが、両方のディスプレイ上で出力情報を見ることが可能である。
【0029】
医療処置中の任意のタイプの外科用流体を含む、任意のタイプの物質が、処置中にボウル14に導入され、かつボウル14から除去されてもよい。医療処置中に使用され得る医療用流体の例示的なタイプとしては、水、生理食塩水などが挙げられる。外科用流体は、抗菌特性、抗凝固/凝固特性、麻酔特性などを付与する化合物などの薬剤を含んでも含まなくてもよい。ボウル14に導入され得る代替の物質としては、計量のために患者から抽出された医療用検体(例えば、ボウルが重量を測定するように構成されている実施形態における)、血液、血小板、または患者に導入される前の熱調節のための物質、または非医療関連物質(例えば、システム10が医療環境で使用されない用途における)が挙げられ得る。追加的または代替的に、Aceptoバルブシリンジおよび/または目盛り付き測定容器等の医療ツールが、使用中にボウル14に追加されてもよく、またそこから取り出されてもよい。
【0030】
図1の構成では、ボウル14は、基部12によって支持され、その上方に垂直に上昇する。具体的には、ボウル14は、基部12から垂直に上向きに延在する細長い筐体20上に装着されている。基部12および筐体20は、ボウル14を、臨床医がボウルと相互作用するのに便利である位置に上昇させることができる。例示的な熱処理システムに関する更なる詳細は、2017年3月24日に出願された米国特許出願第15/469,476号に見出すことができ、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる。
【0031】
覆われるべき機器の構成とは無関係に、本開示によるドレープは、本明細書で論じられるような様々な異なる特徴および構成を有することができる。図2および図3は、図1のシステム10または任意の他の所望の機器を覆うために使用され得る例示的なドレープ30の斜視図である。図2はドレープ30の分解斜視図であり、図3は組み立てられた形態のドレープを示している。図示されるように、ドレープ30は、ボウル部分34および側面シート部分36を有する材料32の可撓性シートから形成され得る。側面シート部分36は、少なくとも部分的に、また示される例では全体的に、ボウル部分34の外周を取り囲むことができる。側面シート部分36は、単一の切れ目のないシート表面を画定するようにボウル部分34に物理的に接続することができる。図2および図3に示されるようないくつかの構成では、ドレープ30は、1つ以上の窓部分38、40を含む。ドレープ30の窓部分38、40は、図1のシステム10のユーザインターフェース16および/またはディスプレイ18等の、覆われている機器の視認可能および/または相互作用可能な特徴の上に配置されるように構成および設計され得る。
【0032】
ドレープ30のボウル部分34は、ドレープ30を平坦に畳むことおよび包装することを容易にするように折り畳み可能であり、使用中に覆われるべきボウルへのボウル部分の挿入を容易にするように拡張可能であり得る。図2および図3のボウル部分34は、ボウル部分がその最大容積を画定する拡張構成で示されており、例えば、ドレープが使用中であり、ドレープ30のボウル部分34がシステム10のボウル14に挿入された場合の構成等で示されている。ドレープ30のボウル部分34は、ボウル部分がよりコンパクトな形状に畳まれて実質的に平面になるように折り畳み可能であり得る(例えば、図7)。
【0033】
ドレープ30のボウル部分34は、ドレープがその間に配置された状態で覆われている機器に挿入される外科用流体または他の材料を受容および保持する貯留部を画定し得る。ドレープ30のボウル部分34は、任意の多角形(例えば、長方形、正方形、六角形)もしくは弓形(例えば、円形、楕円形)の形状、または多角形状と弓形形状の組み合わせさえも画定することができる。示される例では、ボウル部分34は、略長円形状として示され、底壁42と、基部から離れて垂直に上向きに延在する少なくとも1つの側壁44とを含む(例えば、ボウル部分が折り畳まれるのではなく拡張されている場合)。底壁42および側壁44は、ドレープが機器と材料との間に配置された状態でカバーされた機器に挿入される材料を受容および保持する開放上面を有する境界された窪みを集合的に形成する。
【0034】
ドレープ30の側面シート部分36は、ボウル部分34に接続することができ、ボウル部分から離れて外向きおよび/または下向きに延在する。例えば、ボウル部分34は、ボウル部分を区切る外周46を画定し得る。ボウル部分34の外周46は、ボウル部分が、貯留部の深さまたは高さ(例えば、拡張構成にあるとき)を画定する垂直方向の側壁から水平方向の側壁に移行する場所であり得る。いずれの場合でも、側面シート部分36は、例えば、直接的に、または外周と側面シートとの間に配置された窓38、40とともに間接的に、ボウル部分の外周46に物理的に接続することができる。側面シート部分36は、可撓性であり得、ドレープが設置される機器を覆って重力で下向きに下がるまたは垂れ下がることができる。例えば、ドレープ30が図1のシステム10上に展開されるとき、ボウル部分34は、側面シート部分36がボウル14および/またはハウジング24の外部表面の少なくとも一部を下向きに覆った状態で、システムのボウル14に挿入することができる。
【0035】
一般に、ドレープ30のボウル部分34は、ボウル部分34が挿入されることが意図されるボウルまたは貯留部の形状に形状指標付けされてもよい。ボウル部分34は、覆われるべき、かつボウル部分34が挿入されることが意図される機器の貯留部またはボウルと相補的なサイズおよび/または形状を有し得るという点で形状指標付けされてもよい。例えば、ボウル部分34は、覆われたボウル部分が挿入される構造(例えば、図1のシステム10のボウル14)の対応する壁面に底壁42および側壁44が物理的に接触および/または適合するように形状指標付けされてもよい。ボウル部分34の形状を、それが挿入されることが意図される構造に適合させることは、例えば、構造の加熱または冷却される壁面と、温度が調節されるボウル部分34に含まれる材料との間の効率的な熱伝達を促進するために、有用であり得る。
【0036】
ボウル部分34の形状は、底壁42および少なくとも1つの側壁44の構成によって確立することができる。一般に、側壁44は底壁42から上向きに延在する。ボウル部分34の側面構造を形成するように一緒に相互接続される側壁の数は、貯留部の形状に応じて変化し得る。例えば、円形断面形状(例えば、水平面内)を有するボウル部分は、単一の側壁で形成されてもよく、一方、正方形または長方形の断面形状を有するボウル部分は、相互接続された4つの側壁によって画定されてもよい。
【0037】
いくつかの例では、側壁が底壁42から離れて垂直に上向きにかつ外向きに垂直に延在するように、ボウル部分34を画定する少なくとも1つの側壁44が傾斜している。例えば、側壁44は、湾曲していてもよく、側壁が底壁42と交差して接合する場所の曲率半径を画定し得る。底壁42は、平坦であってもよいか、湾曲していてもよいか、または他の適切な形状プロファイルを有していてもよい。真っ直ぐな側壁の代わりに湾曲または傾斜したプロファイルを有する側壁44を構成することは、側壁44が底壁42と交差する角に材料が蓄積するのを防ぐのに役立ち得る。例えば、ボウル部分34は、材料がそのような角張った領域に蓄積するのを防ぐ助けとなるように、90°の角度のない弓形形状を画定してもよい。そうは言うものの、他の例では、側壁44は湾曲していなくてもよく、代わりに真っ直ぐ(例えば、地面と垂直)であってもよい。
【0038】
図4および図5は、それぞれ、ボウル部分の例示的なレイアウトを示す、ボウル部分34の側面図および斜視図である。この例に示すように、側壁44は、側壁が底壁42から外向きに延在して底壁42に接合する場所の曲率半径45を画定する。そのように構成される場合、ボウル部分34は、底壁42によって画定される断面積52よりも大きい断面積50を有する開口上面48を画定し得る。ボウル部分によって画定される開口上面48が底壁42よりも大きくなるようにボウル部分34を構成することは、ボウル部分がコンパクトなプロファイルに折り畳まれるための空間を提供するのに有用であり得る。例えば、ボウル部分34は、底壁42が外周46と実質的に同一平面上に配置され、側壁44が底壁と側壁上端部との間に折り畳まれた/集められた材料のリング内で入れ子になるかまたは畳まれた状態で、入れ子式に伸縮自在に折り畳まれてもよい。
【0039】
図4および図5に示される構成等のいくつかの構成では、側壁44は底壁42から垂直に上向きに延在し、湾曲した外周リップ54を画定する。湾曲した外周リップ54は、略垂直な方向から略水平な方向に移行する側壁44の移行領域であり得る。いくつかの例では、ボウル部分34の湾曲した外周リップ54は、側壁44を略上向きの垂直方向から略水平方向に、次いで、略下向きの垂直方向に移行させることができる。例えば、側壁44は、底壁42から変曲点56まで上向きに延在し、次いで、変曲点から地面に向かって下向きに延在してもよい(例えば、覆われている物体上に設置される場合)。重力で地面に向かって垂れ下がる側面シート部分36の重量は、この曲率をボウル部分34の外周リップに付与するのに役立ち得る。湾曲した外周リップを有するボウル部分34を構成することは、ドレープ30で覆われている機器のボウルまたは貯留部の上面をボウル部分が覆うのを助けるのに有用であり得る。
【0040】
ドレープ30は、覆われている機器の対応するボウルに挿入される単一のボウル部分34を有するものとして示されているが、ドレープは、材料の壁によって互いから隔てられた複数のボウル部分で形成されてもよい。例えば、ボウル部分34は、1つ以上の貯留部の窪みが1つ以上の他の貯留部の窪みと流体連通しないように隔てる内部パーティション(複数可)またはディバイダ(複数可)を有する、単一の窪みであってもよい。代替的に、ドレープ30は、互いから隔てられているが、物理的に一緒に接合された複数のボウル部分34を含んでもよい。
【0041】
上述のように、ドレープ30は、少なくとも1つの窓部分を含んでもよく、これは、図2および図3の例において2つの窓部分38、40として示されている。各窓部分は、覆われている機器のユーザインターフェース機能の上に配置されるように構成された透明な領域である。例えば、ドレープ30は、システム10(図1)のユーザインターフェース16上に配置されるように構成された第1の窓部分38と、システム10のディスプレイ18上に配置されるように構成された第2の窓部分40とを含み得る。透明な窓部分38、40を有するドレープ30を構成することによって、ユーザは、それぞれの窓部分の下に位置する機器の特徴をより良好に視認することができ、かつ/またはそれらと相互作用することができる。
【0042】
ドレープ30が窓部分を含む場合、ボウル部分34に対する窓部分の位置は、覆われることが意図される機器の構成に応じて変化し得る。いくつかの例では、ドレープ30は、ボウル部分34と側面シート部分36との間に配置された少なくとも1つの窓部分を含む。窓部分は、ボウル部分34および側面シート部分36に接続され、切れ目のないドレープ表面を集合的に形成することができる。
【0043】
図6は、ボウル部分に対する窓部分38および40の例示的な配置を示す、ボウル部分34の斜視図である。図示されるように、ボウル部分34は、長さ58および幅60を有する外周46を画定する。示される構成では、第1の窓部分38は、ボウル部分34の一方の長さ方向の外周セクションから離れて突出している。第2の窓部分40は、ボウル部分34の反対側の長さ方向の外周セクションから離れて突出している。この配置では、窓部分はボウル部分の横方向の外周セクションから離れて突出していないが、本開示の範囲から逸脱することなく他の窓配置を用いることができる。
【0044】
図6の配置では、ボウル部分34は、底壁42および側壁44によって集合的に形成された長円形の窪みを画定するものとして示されている。長円形の窪みは、外周46の周囲で略長方形の形状に移行する。例えば、側壁44の外周リップ54は、長円形の断面形状から略長方形の断面形状に移行するものとして示されている。ボウル部分34の略長方形の外周形状の角は、面取りされているかまたは丸みを帯びているように示されているが、他の構成では鋭い(例えば、90°)角度で交差してもよい。
【0045】
ドレープ30は、任意の適切な材料から製造することができるが、典型的には、ドレープは、1つ以上のポリマー材料から製造され得る。ドレープ30を製造するために使用され得るポリマーの例として、限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
ドレープ30を形成するために使用される特定の材料(単数または複数)は、その耐化学性および/もしくは耐熱性、その穿刺抵抗、その可撓性、またはさらなる性能特性等の、ドレープの所望の性能特性に基づいて選択され得る。例えば、ドレープ30が、ボウル部分34に入れた内容物の温度を周囲温度に対して調節する機器をカバーすることが意図される場合、少なくともボウル部分34は、覆われている機器との温度適合性のために選択されてもよい。いくつかの例では、ドレープ30および/またはドレープのボウル部分34は、120°F超、130°F超、または150°F超等の、100°Fを超える溶融温度を有するポリマーで形成されてもよい。これは、ボウル部分34に入れた内容物が人体の温度付近またはその温度よりわずかに高い温度で加熱される用途において、図1に示される例示的な温熱器等の温水器を覆うのに有用であり得る。
【0047】
いくつかの例では、ドレープ30の各部分(例えば、ボウル部分34、側面シート部分36、および窓38、40)は同じポリマーで形成される。他の例では、ドレープ30の少なくとも一部が、ドレープを形成する他の部分の少なくとも1つ(および任意選択的に全て)とは異なるポリマー組成物で形成されてもよい。例えば、ボウル部分34は第1のポリマー組成物で形成されてもよく、窓38、40は第2のポリマー組成物で形成されてもよく、側面シート部分36は第3のポリマー組成物で形成されてもよい。第1、第2、および第3のポリマー組成物は、それぞれ互いに異なっていてもよい。例えば、各ポリマー組成物が異なるタイプのモノマーから形成されてもよいか、または複数(例えば、全て)のポリマー組成物が、結果として異なる組成を提供するように異なる構成成分を配合に含む、同じタイプのモノマーから形成されてもよい。
【0048】
一例として、第1、第2、および第3のポリマー組成物は、それぞれポリウレタンモノマーから形成されてもよいが、互いに異なる組成物を提供するために異なる配合を有してもよい。第1、第2、および第3のポリマー組成物を製造するために使用される予備重合樹脂は、共通のポリウレタンモノマーを含有してもよいが、異なる添加剤および/または構成成分を含んでもよい。追加的または代替的に、重合のタイプおよび/または程度は、ドレープ30の異なる部分を製造するために使用される異なるポリマー組成物間で異なり得る。
【0049】
いくつかの例では、窓部分38、40を製造するために使用される第2のポリマー組成物は、ボウル部分34を製造するために使用される第1のポリマー組成物および側面シート部分36を製造するために使用される第3のポリマー組成物よりも粘着性のある表面特性を有するように選択される。例えば、第2のポリマー組成物は、窓部分38、40の粘着性に影響を及ぼす(例えば、第1および第3のポリマー組成物とは異なる量および/または異なる組成の)粘着付与剤を有してもよい。使用され得る粘着付与剤の例として、限定されないが、脂肪族炭化水素樹脂、ロジンエステルおよびロジン酸;混合脂肪族/芳香族粘着付与樹脂;ポリテルペン粘着剤;および水素化粘着付与樹脂、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、およびビニルトルエン等の芳香族原料の重合およびその後の水素化から生成されるもの等が挙げられる。
【0050】
粘着性および/または摺動摩擦に対する抵抗性を付与するポリマー組成物から窓部分38、40を製造することは、窓部分38、40の下にある覆われた機器の部分とのユーザ相互作用を容易にするのに有用であり得る。ボウル部分34および/または側面シート部分36よりも比較的高い窓部38、40の粘着性は、ユーザが窓部分の下にある機器特徴と相互作用するために窓部分の1つを押した場合に窓部分が移動するのを防ぐのを助けるのに有用であり得る。例えば、窓部分が覆われた機器のユーザインターフェース上に横たわる場合、ユーザは窓部分を押して、窓部分によってカバーされたユーザインターフェースに参加することができる。いくつかの例では、ドレープ30の窓部分を製造するために使用される材料(複数可)は、ASTM D1894による1より大きい摩擦係数を示し、かつ/または該標準に従って試験するには粘着性が高すぎる場合がある。
【0051】
ドレープ30の異なる部分を製造するために選択される材料(複数可)のタイプに応じて、異なる部分は、それぞれの場合において、可視光スペクトル内で透明から不透明に及ぶ任意の程度の光学的透明度を有し得る。例えば、ドレープ30またはその任意の部分は、透明、半透明、または不透明であってもよい。いくつかの例では、窓部分38、40は透明であり、側面シート部分36は透明または半透明である。この構成は、ユーザが、窓部分および/または側面シート部分の下に覆われた機器の特徴および/または構成要素を見るのに役立ち得る。追加的に、ドレープ30の任意の部分は、例えば、ドレープを形成するポリマー組成物に染料または顔料を組み込むことにより、着色されてもされなくてもよい。ドレープ30またはその一部、例えば側面シート部分36は、ドレープが無菌領域を画定していることを視覚的に示すのを助けるために青色であってもよい。
【0052】
ドレープ30が1つ以上のポリマー材料から形成される場合、ドレープまたはその任意の部分を製造するためにポリマー加工技術が使用されてもよい。例えば、ドレープ30は、鋳造、押出、カレンダー加工、および/または他のポリマー加工技術を使用して形成されてもよい。いくつかの例では、ドレープ30またはその任意の部分は、同じまたは異なる化学成分の単層フィルムまたは多層フィルムであり得る押出ポリマーフィルムから形成される。
【0053】
追加的または代替的に、ドレープ30のボウル部分34は、熱成形されたボウルを生成するための熱成形技術を使用して形成されてもよい。熱成形は一般に、プラスチックシートを柔軟になる(例えば、任意選択的にガラス転移温度を超える)まで加熱し、熱成形されるシートに付与されることが望ましい形状の反転形状を有する金型上で延伸することを含む。ポリマーシートは、冷却時に付与される金型の形状を有することができ、例えば、熱成形されたボウル部分34をもたらす。熱成形プロセスは、真空圧または陽圧下で行われ得る。真空熱成形を行う場合、プラスチックシートを柔軟になる(例えば、任意選択的にガラス転移温度を超える)まで加熱し、次いで、熱成形されるシートに付与されることが望ましい形状と同じ形状を有する型に真空引きされてもよい。
【0054】
ドレープ30のボウル部分34は、射出成形、ブロー成形、または回転成形等の他のポリマー成形技術を使用して形成されてもよいが、熱成形は、他のポリマー成形技術を使用した場合に得られるよりも薄い厚さを有するボウル部分を生成するのに有用であり得る。ドレープ30のボウル部分34は、平面形状に折り畳めない、より厚いゲージ材料で形成された場合よりも薄いゲージ材料で形成された場合に、より簡単に折り畳むことができ、包装および保管を容易にする。
【0055】
ドレープ30およびその各部分は、任意の適切な厚さの材料で形成され得るが、いくつかの例では、ボウル部分34は、側面シート部分36よりも厚い材料から製造される。より厚い材料からボウル部分34を製造することは、使用中にボウル部分34に入れた外科用ツールまたは他の潜在的に鋭利な物体がドレープを穿刺するのを防ぐのに役立ち得る。対照的に、比較的薄い材料から側面シート部分36を製造すると、側面シート部分の柔軟性が向上し、側面シート部分がドレープ30によってカバーされた物体を覆って下向きに垂れ下がるのに役立つ。
【0056】
いくつかの構成では、ボウル部分34は、0.1mm~0.5mm等の、0.05mm~1mmの範囲の厚さを有する。側面シート部分36は、0.15mm未満、または0.05mm未満等の0.2mm未満の厚さを有してもよい。例えば、側面シート部分36は、0.05mm~0.08mm等の、0.025mm~0.15mmの範囲の厚さを有してもよい。ドレープ30の窓部分(含まれる場合、窓部分38、40等)は、側面シート部分36、ボウル部分34の厚さと実質的に等しい厚さ、またはさらには異なる厚さを有することができる。例えば、ドレープ30の窓部分(複数可)は、側面シート部分36および/またはボウル部分34の厚さよりも薄い厚さを有し得る。窓部分(複数可)は、厚さを有し、窓の下のスクリーンおよび/またはボタンを、窓を介してスクリーンおよび/またはボタンを押すユーザに触知可能および感知可能にする材料で構築され得る。いくつかの例では、ドレープ30の窓部分(複数可)は、0.05mm~0.1mmの範囲の厚さを有し得る。ドレープ30の各部分の厚さは、ドレープ全体で一定であってもよいか、またはドレープ全体で異なってもよい。
【0057】
図7は、ボウルの厚さが変化するボウルの例示的な構成を示すボウル部分34の断面図である。この例では、ボウル部分34は、その周縁部46で最大厚さ62を画定する。ボウル部分34を形成する材料の厚さは、底壁42で最小厚さ64まで先細りになっている。図7は、周縁部46と底壁42との間の側壁44に沿って漸進的かつ連続的に厚さが減少する材料の厚さを示しているが、他の構成では、先細り部は不連続であってもよいか、または例示的な図に示されているものとは異なる程度であってもよい。ボウル部分34を形成する材料は、ボウル部分を形成するために使用されるポリマーシートがボウル形状をとるように延伸される際に、熱成形プロセス中に先細りにされてもよい。これにより、ボウル部分の実質的に水平/平面である周縁部と比較して、ボウルの凹部が確定される領域にわたって材料を薄くすることができ、それは熱成形プロセスを通して実質的に変形されない。
【0058】
いくつかの例では、側壁44の厚さは、0.4mm以上の最大厚さ62から、側壁が底壁42に接合する場所の0.4mm未満の最小厚さ64まで変化する。例えば、側壁44の最大厚さ62は、0.4mm~0.7mmの範囲であり得る。側壁44の最小厚さ64は、0.1mm~0.2mmの範囲であり得る。したがって、ボウル部分34の最小厚さで割った最大厚さの比は、3~5等の2~10の範囲であり得るが、他の厚さ比が用いられてもよい。
【0059】
ボウル部分34の側壁44の厚さが一定であるか変化するかに関係なく、厚さは、ボウル部分の側壁を折り畳むことができるように十分に小さくてもよい。側壁44は、人間の手の圧力で側壁を変形させることによって折り畳むことができ、それによって側壁が構造的剛性を失い、それ自体の上で折り重なるかまたはしわになる。側壁44は、変形力とは反対の人間の手の圧力で拡張力を加えることにより可逆的に拡張され、それによって折り重なったまたはしわになった側壁を引き伸ばすおよび/または伸長させてその伸長した壁状構造をとらせる。異なる例では、ボウル部分34の底壁42は、剛性であってもよいか、または側壁44と同様に可撓性かつ折り畳み可能(またはそれ以上)であってもよい。
【0060】
実際には、ドレープ30は、単一の材料シート(それ自体が単一の材料層であり得るか、または共押出等によって一体的に一緒に結合された複数の材料層であり得る)から製造され得るか、または一緒に接合された材料の異なるセクションから製造され得る。例えば、ドレープ30の各部分(例えば、側面シート部分36、ボウル部分34、窓38、40)は、別々に(例えば、材料の別々のセクションから)形成され、ドレープ30を形成するように一緒に接合されてもよい。代替的に、ドレープ30は、ボウル部分34がドレープを画定するように形成される、単一の、1枚の材料シートから形成されてもよい。したがって、本明細書においてドレープ30の異なる部分は一緒に接続されるものとして記載されているが、これらの部分は共通の材料シートの一部であることによって物理的に接続されてもよいか、またはドレープ30を形成するために異なる材料のシートもしくはセクションを一緒に結合することによって物理的に接続されてもよいことを理解されたい。
【0061】
いくつかの例では、ドレープ30の各部分(例えば、側面シート部分36、ボウル部分34、窓38、40)は、例えば、それぞれ異なるポリマー組成を有する、別々の材料のセクションまたはシートから形成される。ドレープ30の各部分は、結果として得られるドレープへの組み込みに適したサイズに切断されてもよく、例えば、切断部分の縁部が隣接する部分と重なってそれらの間に結合を形成する。ドレープ30の異なる部分を一緒に接合して、結果として得られるドレープ構造を形成するために、任意の適切な結合技術を使用することができる。例えば、ドレープ30の異なる部分は、接着剤および/または熱結合、例えば超音波結合、RF結合、レーザー結合、もしくは、熱を使用してポリマー材料の重なり合うセクションを溶融して一体的に接合し、それらの間に結合を形成する他の結合技術を使用して、一緒に結合されてもよい。
【0062】
一般に、ドレープ30およびその各部分の特定の寸法は、ドレープによってカバーされることが意図される機器の構成に応じて異なり得る。ドレープ30のボウル部分34は、ボウルが完全に拡張した形態(展開された使用状態)であるか、完全に折り畳まれた形態(包装状態)であるかに応じて変化する高さ66を画定することができる(図7)。いくつかの例では、ボウルが完全に拡張されたとき、ボウル部分34の高さ66は、75mm~150mmの範囲である。対照的に、ボウル部分34が完全に折り畳まれたとき、ボウル部分の高さは、25mm未満等の50mm未満であり得る。
【0063】
ボウル部分34を折り畳むために、底壁42および側壁44は、図7の矢印68によって示されるように、別様に拡張された状態のボウル部分によって画定される空隙空間に畳まれてもよい。例えば、底壁が側面シート部分と実質的に同一平面上になるまで、ボウル部分34の底壁42を上向きに押してもよく、かつ/または側面シート部分32をボウル部分に対して下向きに押してもよい。側面シート部分36と実質的に同一平面上になるように底壁42を移動させるプロセスにおいて、側壁44も同様に、底壁および側面シート部分と実質的に同一平面上になるように内向きに折り畳まれてもよい。その結果、拡張状態のボウル部分34によって画定される窪みは、実質的に平坦または平面であるドレープを提供するために排除することができる。こうして、保管のためのコンパクトな構造を提供するように、ドレープをさらに畳むことおよび/または包装することを容易にすることができる。
【0064】
図8は、平面的な可撓性シートを提供するために、ボウル部分34が折り畳まれた状態で示されるドレープ30の斜視図である。ドレープ30を形成するために使用される材料(複数化)の厚さおよびボウル部分34の構成等の要因に応じて、ドレープ30は、ボウル部分34が折り畳まれたとき、10mm未満、5mm未満、または1mm未満等の、25mm未満の高さ70を画定し得る。いくつかの例では、ボウル部分34が折り畳まれたとき、高さ70は、5mm~25mm等の1mm~50mmの範囲である。高さ70は、ボウル部分34が折り畳まれ、かつ側面シート部分36が広げられたときに(例えば、折り畳まれたボウル部分の上に積み重ねられているのとは対照的に)測定することができる。
【0065】
ドレープ30は、ドレープの性能および/または機能を強化するための様々な特徴を含み得る。一例として、ドレープ30は、ドレープに埋め込まれた電子的に読み取り可能なタグを含んでもよい。例えば、電子的に読み取り可能なタグは、2枚の材料シートを一緒に結合することによって形成されるポケット内に配置されてもよい。電子的に読み取り可能なタグは、例えば、ドレープ30でカバーされている機器に関連する対応する非接触電子タグリーダーの位置に対してタグを適切に位置合わせするために、ドレープ30の任意の部分(複数可)内に配置され得る。
【0066】
図9は、ドレープ部分に電子的に読み取り可能なタグ80をどのように配置することができるかを示す、ドレープ30の例示的な部分の斜視図である。示される例では、タグ80は、ドレープ30の第1の窓部分38内に配置されているが、タグは、本開示から逸脱することなく、ドレープの他の位置および/または他の部分に配置され得る。
【0067】
ドレープ30に電子的に読み取り可能なタグ80を固定して配置するために、電子的に読み取り可能なタグ80は、複数の層の間に結合されてもよい。図9の例では、例えば、電子的に読み取り可能なタグ80は、第1の材料層82と第2の材料層84との間に配置されているように示されている。各材料層82、84は、それ自体が単一の材料層であり得るか、または内面および外面を有する複合層を形成するように、共押出等によって一体的に結合された複数の材料層であり得る。いずれの場合でも、第1の材料層82および第2の材料層84は、材料層の間の空間に電子的に読み取り可能なタグ80を密封するように、例えば、前述の結合技術のいずれかを使用して、互いに結合させることができる。材料層は、電子的に読み取り可能なタグ80の外周まで直接的に密封および/もしくは一緒に接合されてもよいか、または電子的に読み取り可能なタグ80の周縁部を取り囲み、かつそこから隔てられたポケットを形成するように一緒に接合されてもよい。
【0068】
いくつかの例では、小さなスリット86(例えば、電子的に読み取り可能なタグ80の長さより短い長さを有する)が、電子的に読み取り可能なタグ80が配置される材料層の1つを通って形成される。スリット86は、その後のドレープ80の滅菌中に役立ち得、例えば、エチレンオキシド等の化学滅菌ガスが滅菌のために材料層82、84の間の空間に流入することを可能にする。
【0069】
電子的に読み取り可能なタグ80は、任意のタイプの非一時的な電子的に読み取り可能な媒体であってもよく、非接触リーダーを使用して読み取り可能であり得る。異なる例では、電子的に読み取り可能なタグ80は、バーコード、無線周波数識別(RFID)タグ、または近距離無線通信(NFC)タグとして使用して実装されてもよい。電子的に読み取り可能なタグ80は、電子的に読み取り可能なタグ80の上に商標を付けたステッカーを配置する等、製造業者または販売業者のロゴまたは商標で覆われていてもいなくてもよい。
【0070】
上記のように、ドレープ30は、医療処置のためにカバーされる機器の上に滅菌カバーを提供するために滅菌されてもよい。ドレープ30は、製造後、および任意選択的に、包装された後に、滅菌されてもよい。ドレープをその包装から取り出して、覆われるべき機器の上に展開するプロセスの間に、ドレープ30が操作者によって不注意に汚染されないことを確実にするために、ドレープの滅菌および無菌的な取り出しおよび展開を促進するようにドレープ30を包装することができる。例えば、ドレープ30は、滅菌され、外側を向いた、滅菌野を画定するドレープの表面に触れる程度を最小限に抑えながらまたは排除しながら、ユーザがその包装からドレープを取り出して、覆われるべき機器の上でそれを利用することができるように、畳んで包装されてもよい。
【0071】
図8および図10図26は、その後の滅菌取り出しおよび展開を容易にする畳まれたドレープを生成するために用いられ得る、例示的な畳みおよび包装ステップを示す。図8を参照すると、ドレープ30は、実質的に平面または平坦であるレイアウトで配置されるものとして示されており、これは、畳むための台の表面上にドレープを並べることによって達成され得る。ボウル部分34は、側面シート部分36と実質的に平面になるように折り畳まれる。示されるように、ドレープ30は、第1の周縁部100と、ドレープの第1の周縁部とは反対側の第2の周縁部102とを画定する。図8では、第1の周縁部100および第2の周縁部102は、略長方形状のドレープ外周の長さ方向の縁部である。しかしながら、他の例では、畳むために使用される周縁部は、長方形状の外周を有するドレープの横方向の縁部、円形状のドレープ外周の反対側の縁部、または畳まれるべきドレープの外側への範囲を画定する他の縁部であり得る。
【0072】
図8に示す畳み技術では、ドレープ30の第1の縁部100は、ドレープの第2の縁部102に向かって畳まれ、第1の折り線104を形成する。第1の折り線104は、ボウル部分34に平行に延在し得る。いくつかの例では、第1の折り線104は、第2の縁部102から離れた方向にボウル部分34からオフセットされている。追加的または代替的に、第1の折り線104は、ボウル部分34を横断する(例えば、横切る)ことができる。第1の折り線は、ボウル部分34を二等分してもよいか、または示される例では、第1の縁部100が第2の縁部102まで完全には畳まれないように、ボウル部分34を通って二等分する中心線からオフセットされてもよい。
【0073】
図10を参照すると、ドレープ30の第1の縁部100は、例えば、第1の縁部が第2の縁部に向かって最初に畳まれた方向とは反対の方向に、第2の縁部102から畳み返すことができる。第1の縁部100は、第1の縁部100が第2の縁部102に向かって以前に畳まれた距離よりも短い距離だけ第2の縁部102から畳み返されてもよい。結果として、これは、第1の折り線104からオフセットされた第2の折り線106を確立することができる。第1の折り線104と第2の折り線106との間の距離および/またはドレープ材料は、ドレープ材料の畳まれたセクションであり得る第1のドレープパネル108を画定することができる。ボウル部分36に対する第1の折り線104の位置に応じて、第1のドレープパネル108は、少なくとも部分的に、いくつかの例では完全に、折り畳まれたボウル部分36上に配置されてもよい。
【0074】
続いて図11を参照すると、ドレープ30の第1の縁部100は、ドレープの第2の縁部102に向かって再び畳まれてもよい。第1の縁部100は、第2の折り線106からオフセットされた第3の折り線110を画定するように、第1の縁部100が第2の縁部102に向かって以前に畳まれた距離よりも短い距離だけ第2の縁部102に向かって畳まれてもよい。第2の折り線106と第3の折り線110との間の距離および/またはドレープ材料は、畳まれたドレープ材料の第2のセクションであり得る第2のドレープパネル112を画定することができる。この場合も同様に、第2の折り線106および第3の折り線110の位置に応じて、第2のドレープパネル112は、少なくとも部分的に、いくつかの例では完全に、折り畳み可能なボウル部分36上に配置されてもされなくてもよい。異なる構成では、第1のパネル108は、第2のパネル112と同じ幅を有し得るか、または異なる幅を有し得る。
【0075】
ドレープ30の第1の縁部100を第2の縁部102に向かって畳み、第2の縁部から畳み返して、更なる折り線と、それに対応して折り線の間に畳まれる材料のパネルとを画定するプロセスは、1回以上(例えば、複数回)さらに繰り返すことができる。畳みプロセス中に作成される折り目および畳みパネルの数は、例えば、ドレープのサイズおよび畳みプロセス中に作成される各パネルのサイズに基づいて、変化し得る。図12図16は、更なる折り線114と、隣接する折り線の間の更なる畳みパネル116とを画定するようにドレープ30上で行うことができる、更なる例示的な畳みステップを示す。
【0076】
ドレープ30が適切な回数畳まれると、ドレープの自由縁部(例えば、第1の周縁部100)は、その後のドレープの展開中にユーザによって把持されるように配置することができる。図17に示す例等のいくつかの例では、第1の縁部100が第2の縁部102に向かって畳まれ、最終的な折り線118を画定し、第1の縁部100を折り畳み可能なボウル部分36の上に配置される。例えば、縁部がボウル部分36を二等分する軸上に配置されるように、第1の縁部100は、第2の縁部102に向かって畳まれてもよい。
【0077】
図18は、ドレープを畳むプロセスを通して形成され得る折り線およびドレープパネル部分の例示的な構成を示す、ドレープ30の側面図である。結果として得られる畳まれたドレープセクションは、積み重ねられた畳み構成を画定するように、互いの上に垂直に積み重ねられた複数のドレープパネルを有してもよい。いくつかの例では、垂直スタック内のドレープパネルの累積数は、5ドレープパネル~15ドレープパネル等の2パネル~20パネルの範囲であり得る。ドレープパネルは、折り畳まれたボウル部分36の上に配置されてもされなくてもよい。各パネルのサイズは異なってもよく、いくつかの例では、各パネルは、50mm~100mm等の25mm~200mmの範囲である。
【0078】
示される例のドレープ30は、側面シート部分がボウル部分36から第2の縁部102まで延在するのと同じ距離だけ、側面シート部分34がボウル部分36から第1の縁部100まで延在するように、対称に示されている。したがって、ボウル部分36と第1の縁部100との間の側面シート部分の半分に関する図8および図10図18について図示および記載される畳みプロセスは、側面シート部分の最初の半分を畳むのと同時に、その前に、またはその後に、側面シート部分34の第2の半分において再現することができる。ドレープ30の他の構成では、側面シート部分34は、ボウル部分36の一方の側からのみ延在し得るか、またはボウル部分から第1の縁部100まで、第2の縁部102とは異なる距離だけ延在し得る。したがって、畳む間に形成される折り目の数および/またはドレープパネルのサイズは、ボウル部分36の各側で同じであってもよいか、またはボウル部分の異なる側で異なってもよい。
【0079】
図19は、ドレープの両側を畳むプロセスを通して形成され得る折り線およびドレープパネル部分の例示的な構成を示す、ドレープ30の側面図である。図示されるように、ドレープ30の両側は、互いに隣り合って配置されたパネル部分の2つの垂直に積み重ねられたセクションを画定するように畳まれている。パネルセクションの第1のスタックは、第1の折り線104、第2の折り線106、第3の折り線110等を含み、第1のドレープパネル108、第2のドレープパネル112等を形成する。パネルセクションの第2のスタックは、第4の折り線120、第5の折り線122、第6の折り線124等を含み、第3のドレープパネル126、第4のドレープパネル128等を形成する。
【0080】
いくつかの例では、ドレープ30の第1の縁部100およびドレープの第2の縁部102は、互いに向かって畳まれ、完全なドレープの最も外側の折り目を形成する。例えば、ドレープ30の第1の縁部100とドレープの第2の縁部102とを隣接して位置合わせしてもよく、いくつかの例では当接接触させてもよい。縁部は、折り畳まれたボウル部分34の上で実質的に中心にあってもよく、例えば、ボウル部分を二等分する軸と位置合わせする。いくつかの構成では、タグ、ラベル、またはタブは、第1の縁部100および/または第2の縁部102に固定されている。それぞれのラベルは、2つの縁部を隣接して位置合わせすると同一直線上に位置合わせすることができ、ドレープ30を開くときにユーザが把持することが意図される把持面および/またはマーカーを提供し得る。それぞれのラベルは、ラベルを把持するときにユーザの手がドレープの最も内側の表面に位置するように配置することができ、これは、ユーザがドレープを開くときに非滅菌機器に触れるリスクを最小限に抑えるのに役立ち得る。
【0081】
いくつかの例では、ドレープ30は、図19に示される垂直に積み重ねられた構成を超えてさらに畳まれてもよい。例えば、図20図22は、コンパクトに畳まれたドレープ構造を提供するためにドレープ30に付けることができる更なる例示的な折り目を示している。図20の例示的な構成に示されるように、例えば、ドレープ30の対向する畳まれた縁部は、畳まれたドレープの全体的なサイズプロファイルを低減するように互いに向かって畳まれてもよい。例えば、ドレープ30は、第1の縁部100および第2の縁部102に実質的に垂直な第3の周縁部130を含んでもよい。ドレープはまた、ドレープの第3の縁部130とは反対側に第4の周縁部132を含んでもよい。ドレープ30は、第3の縁部130と第1の折り線104との交差によって形成される角134を、第2の縁部102および/または第4の折り線120に向かって畳むことによって畳むことができる。特定の折り線番号の指定は議論の目的のために使用されるのであって、折り線は、いずれか特定の番号順である必要も、またはドレープに付与されるいずれか特定の数の折り目を表す必要もないことを理解されたい。ドレープ30はまた、第4の縁部132と第1の折り線104との交差によって形成される角136を、第2の縁部102および/または第4の折り線120に向かって畳むことによって畳むこともできる。
【0082】
図21に示すように、第3の縁部130と第4の折り線120との交差によって形成される角138は、角134と重ねて、第1の縁部100および/または第1の折り線104に向かって畳まれてもよい。追加的に、第4の縁部132と第4の折り線120との交差によって形成される角140は、角136と重ねて、第1の縁部100および/または第1の折り線104に向かって畳まれてもよい。図22に示すように、ドレープ30の畳まれた本体を越えて延在する角138および140の重なり合う領域は、畳まれた本体の下に押し戻されてもよい。結果として得られる畳まれた本体の端部は、例えば、ボウル部分36に垂直に、畳まれてもよく、図23および図24に示されるような結果として得られる畳まれたドレープを画定する。
【0083】
畳んだ後、図25に示すように、畳まれたドレープを容器150に挿入することができる。次いで、ドレープ30および/または容器150に滅菌処理を施して、ドレープ30および/または容器150の内容物を滅菌することができる。容器150は、滅菌の前または後にドレープ30を容器内に封入するために(例えば、気密的に)密閉することができる。いくつかの例では、容器150はポリマー材料で形成されている。
【0084】
使用中、操作者は容器150を開放し、容器からドレープ30を取り外すことができる。操作者は、畳まれたドレープの端部を広げることができ、例えば、上記の畳みプロセスを逆に行うことができる。操作者は、ドレープを完全に広げる前に、ドレープ30を、より具体的にはドレープのボウル部分36を、覆われるべき機器の対応するボウルの上に置くことができる。例えば、操作者がドレープ30に付与された垂直に積み重ねられた折り目を広げる前に、操作者は、ドレープのボウル部分を覆われている機器のボウルの中または上に置くことができる。操作者は、例えば、各縁部に配置されたそれぞれのタブまたはラベルを把持することにより、第1の縁部100および第2の縁部102を把持することができる。次いで、操作者は、例えば、図26に示すように、縁部を外向きにかつ互いから離して引き、垂直に畳まれたドレープセクションを広げる。いくつかの例では、操作者は、折り畳まれたボウル部分36を覆われている機器のボウルの中に下向きに押し入れ、それによってドレープの折り畳まれたボウル部分を拡張し、覆われている機器のボウルの壁にボウル部分を適合させることができる。どちらの場合でも、ドレープ30を畳むことにより、操作者が展開中にドレープの外側を向いた面が接触する程度を最小限に抑えながらドレープを展開できるため、展開中にドレープの滅菌表面が汚染され得る可能性が低下する。
【0085】
種々の実施形態が記載されている。これらおよび他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。以下の項目[1]~[60]に、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
外科用流体熱処理システムのためのドレープであって、
ボウル部分と、前記ボウル部分に接続された側面シート部分と、を有する可撓性シートを含み、
前記ボウル部分は、底壁および折り畳み可能な側壁を画定し、前記折り畳み可能な側壁は、前記外科用流体熱処理システムのボウルに前記ボウル部分が適合するように構成されるように前記ボウル部分が拡張された第1の構成から、前記ボウル部分が折り畳まれて前記可撓性シートが平面的である第2の構成に変形するように構成される、ドレープ。
[2]
前記ボウル部分は、前記外科用流体熱処理システムの前記ボウルに対して形状指標付けされている、項目1に記載のドレープ。
[3]
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分が前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、前記ボウル部分の前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する、項目1または2に記載のドレープ。
[4]
前記第1の構成にあるとき、前記底壁は平坦であり、前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する前記折り畳み可能な側壁は湾曲している、項目1~3のいずれか一項に記載のドレープ。
[5]
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、湾曲した外周リップをさらに画定する、項目1~4のいずれか一項に記載のドレープ。
[6]
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分の前記底壁から変曲点まで上向きに延在し、前記変曲点からさらに下向きに延在する、項目1~5のいずれか一項に記載のドレープ。
[7]
前記折り畳み可能な側壁は、前記第1の構成から前記第2の構成に入れ子式に伸縮自在に折り畳むように構成される、項目1~6のいずれか一項に記載のドレープ。
[8]
前記底壁は、可撓性かつ変形可能である、項目1~7のいずれか一項に記載のドレープ。
[9]
前記ボウル部分は、90°の角度のない弓形形状を画定する、項目1~8のいずれか一項に記載のドレープ。
[10]
前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分は、75mm~150mmの範囲の高さを画定し、前記第2の構成にあるとき、前記可撓性シートは、10mm~50mmの範囲の高さを画定する、項目1~9のいずれか一項に記載のドレープ。
[11]
前記ボウル部分が外周を画定し、前記側面シート部分が前記ボウル部分の前記外周の全体の周囲に延在する、項目1~10のいずれか一項に記載のドレープ。
[12]
前記側面シート部分は、前記ボウル部分の前記外周の全体の周囲で、前記ボウル部分の前記外周から少なくとも35センチメートル延在する、項目11に記載のドレープ。
[13]
前記可撓性シートは、前記ボウル部分と前記側面シート部分との間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの窓部分をさらに含む、項目1~12のいずれか一項に記載のドレープ。
[14]
前記ボウル部分は、長さおよび幅を有する外周を画定し、前記少なくとも1つの窓部分は、前記ボウル部分の長さ方向の外周セクションから離れて突出する、項目13に記載のドレープ。
[15]
前記少なくとも1つの窓部分は、第1の窓部分および第2の窓部分を含み、前記第1の窓部分は、前記ボウル部分の一方の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、前記第2の窓部分は、前記ボウル部分の反対側の長さ方向の外周セクションから離れて突出する、項目14に記載のドレープ。
[16]
前記ボウル部分および前記側面シート部分は不透明であり、前記少なくとも1つの窓部分は透明である、項目1~15のいずれか一項に記載のドレープ。
[17]
電子的に読み取り可能なタグをさらに含む、項目1~16のいずれか一項に記載のドレープ。
[18]
前記電子的に読み取り可能なタグは、一緒に結合されて前記可撓性シートを画定する少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれている、項目17に記載のドレープ。
[19]
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、
前記可撓性シートは、前記ボウル部分と前記側面シート部分との間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの窓部分をさらに含み、
前記近距離通信タグは、一緒に結合された少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれ、前記可撓性シートの前記窓部分を画定する、項目17に記載のドレープ。
[20]
前記第1の構成にあるとき、前記ボウル部分は、前記ボウル部分の外周の周囲で略長方形の形状に移行する長円形の窪みを画定し、
前記可撓性シートは、前記ボウル部分の一方の長さ方向の側部に接続された第1の窓部分と、前記ボウル部分の反対側の長さ方向の側部に接続された第2の窓部分と、をさらに含み、
前記側面シート部分は、前記ボウル部分と第1および第2の窓部分とによって画定される全外周に接続される、項目17に記載のドレープ。
[21]
熱成形されたボウルが挿入されるように構成された外科用システムのボウルの形状に対して形状指標付けされた熱成形されたボウルであって、折り畳み可能である、熱成形されたボウルと、
前記熱成形されたボウルの全外周に結合され、かつその周囲に延在する可撓性側面シートと、を含む、ドレープ。
[22]
前記熱成形されたボウルは、使用のために拡張されたときの75mmを超える高さから、包装のために折り畳まれたときの25未満の高さまで折り畳み可能である、項目21に記載のドレープ。
[23]
前記熱成形されたボウルは、前記熱成形されたボウルが前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、底壁と、前記熱成形されたボウルの前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する側壁と、を画定する、項目21または22に記載のドレープ。
[24]
前記可撓性側面シートは、前記熱成形されたボウルの前記外周の全体の周囲で、前記熱成形されたボウルの前記外周から少なくとも35センチメートル延在する、項目21~23のいずれか一項に記載のドレープ。
[25]
前記熱成形されたボウルは、華氏130度を超える溶融温度を有するポリマーで形成される、項目21~24のいずれか一項に記載のドレープ。
[26]
前記熱成形されたボウルと前記可撓性側面シートとの間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの可撓性窓シートをさらに含む、項目21~25のいずれか一項に記載のドレープ。
[27]
前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、前記熱成形されたボウルおよび前記可撓性側面シートの両方に熱的に結合される、項目26に記載のドレープ。
[28]
前記熱成形されたボウルは、長さおよび幅を有する外周を画定し、
前記少なくとも1つの可撓性窓は、第1の可撓性窓と第2の可撓性窓と、を含み、
前記第1の可撓性窓は、前記熱成形されたボウルの一方の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、かつそこに熱的に結合され、
前記第2の可撓性窓は、前記熱成形されたボウルの反対側の長さ方向の外周セクションから離れて突出し、かつそこに熱的に結合され、
前記可撓性側面シートは、前記熱成形されたボウル、前記第1の可撓性窓、および前記第2の可撓性窓によって集合的に画定される外周の周囲で、前記熱成形されたボウル、前記第1の可撓性窓、および前記第2の可撓性窓に熱的に結合される、項目26または27のいずれかに記載のドレープ。
[29]
前記熱成形されたボウルは、第1のポリマー組成物から製造され、
前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、前記第1のポリマー組成物とは異なる第2のポリマー組成物から製造され、
前記可撓性側面シートは、前記第1のポリマー組成物および前記第2のポリマー組成物とは異なる第3のポリマー組成物から製造される、項目26~28のいずれか一項に記載のドレープ。
[30]
前記第1のポリマー組成物、前記第2のポリマー組成物、および前記第3のポリマー組成物は、それぞれポリウレタンを含む、項目29に記載のドレープ。
[31]
前記第2のポリマー組成物は粘着付与剤を含み、前記少なくとも1つの可撓性窓シートは、ASTM D1894による1より大きい摩擦係数を示す、項目29または30のいずれかに記載のドレープ。
[32]
前記熱成形されたボウルは、前記可撓性側面シートの厚さより大きい厚さを有する、項目21~31のいずれか一項に記載のドレープ。
[33]
前記熱成形されたボウルは、底壁と、前記熱成形されたボウルの前記底壁から上向きに延在する側壁と、を画定し、前記可撓性側面シートは、前記側壁の周縁部に結合され、
前記側壁は、前記側壁の前記周縁部から前記底壁に向かって増加する厚さを画定する、項目21~32のいずれか一項に記載のドレープ。
[34]
前記側壁の厚さが、0.1mm~0.2mmの間の最小厚さから0.4mm以上の最大厚さまで変化する、項目33に記載のドレープ。
[35]
前記最大厚さは0.4mm~0.7mmの範囲である、項目33または34に記載のドレープ。
[36]
前記可撓性側面シートは、0.025mm~0.15mmの範囲の厚さを有する、項目21~35のいずれか一項に記載のドレープ。
[37]
電子的に読み取り可能なタグをさらに含む、項目21~36のいずれか一項に記載のドレープであって、
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、
前記近距離通信タグは、一緒に結合された少なくとも2枚の材料シートの間に挟まれ、前記少なくとも1つの可撓性窓シートを画定する、ドレープ。
[38]
密封されたパッケージから畳まれて平坦なドレープを取り外すことと、
前記ドレープのボウル部分を外科用流体熱処理システムのボウルに挿入することと、
前記ドレープの前記ボウル部分を折り畳み構成から拡張構成に拡張することと、を含む、方法。
[39]
前記ボウル部分は、底壁および側壁を画定し、前記ドレープの前記ボウル部分を拡張することは、前記ボウル部分の前記底壁を前記ボウル部分の中に下向きに押し入れ、それによって前記側壁を拡張させ、前記ドレープの前記ボウル部分を外科用流体熱処理システムの前記ボウルに適合させることを含む、項目38に記載の方法。
[40]
前記ドレープの前記ボウル部分を前記ボウルに挿入した後に、前記ボウル部分の拡張が行われる、項目38または39に記載の方法。
[41]
前記ドレープは、前記ボウル部分の全外周に結合され、かつその周囲に延在する可撓性側面シートをさらに含み、前記可撓性側面シートを外科用流体熱処理システムの前記ボウルの外側側面を覆って垂れ下げることをさらに含む、項目38~40のいずれか一項に記載の方法。
[42]
前記ボウル部分は、前記ボウル部分が前記底壁の断面積よりも大きな断面積の開放上面を画定するように、底壁と、前記ボウル部分の前記底壁から上向きにかつ外向きに延在する側壁と、を画定する、項目38~41のいずれか一項に記載の方法。
[43]
前記ドレープは、前記ボウル部分と前記可撓性側面シートとの間に配置され、かつそれらに接続された少なくとも1つの可撓性窓シートをさらに含み、前記外科用流体熱処理システムのユーザインターフェースの上に前記少なくとも1つの可撓性窓シートを配置することをさらに含む、項目38~42のいずれか一項に記載の方法。
[44]
前記ドレープは、電子的に読み取り可能なタグをさらに含み、前記外科用流体熱処理システムの非接触リーダーの読み取り可能な近接内に前記電子的に読み取り可能なタグを配置することをさらに含む、項目38~43のいずれか一項に記載の方法。
[45]
前記電子的に読み取り可能なタグは近距離通信タグであり、前記非接触リーダーの読み取り可能な近接内に前記電子的に読み取り可能なタグを配置することは、前記非接触リーダーの10ミリメートル以内に前記近距離通信タグを配置することを含む、項目44に記載の方法。
[46]
前記ボウル部分は熱成形される、項目38~45のいずれか一項に記載の方法。
[47]
前記ドレープは、前記密封パッケージ内で畳まれて平坦であるときに10~50の範囲の高さを画定し、拡張されると75~150の範囲の高さに拡大する、項目38~46のいずれか一項に記載の方法。
[48]
ドレープを畳む方法であって、
折り畳み可能なボウルと、前記折り畳み可能なボウルの外周の周囲に延在する可撓性側面シートと、を含むドレープを提供することであって、前記可撓性側面シートは、第1の縁部と、前記第1の縁部から反対側の可撓性側面シート上の第2の縁部と、を有する、提供することと、
前記折り畳み可能なボウルが折り畳まれて実質的に平面になるように前記ドレープを構成することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、前記折り畳み可能なボウルを横切る第1の折り線を形成することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部から畳み返して前記第1の折り線からオフセットされた第2の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第1のドレープパネルを提供することと、
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、前記第2の折り線からオフセットされた第3の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第2のドレープパネルを提供することと、を含む、方法。
[49]
前記第1の縁部を前記折り畳み可能なボウルの上に配置するために、前記ドレープの前記第1の縁部を前記第2の縁部に向かって畳むことをさらに含む、項目48に記載の方法。
[50]
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第2の縁部から複数回畳み返して、前記折り畳み可能なボウルの上に配置される複数の更なるドレープパネルを形成することをさらに含む、項目48または49のいずれかに記載の方法。
[51]
前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第2の縁部から複数回畳み返すことは、前記ドレープの前記第1の縁部を前記ドレープの前記第2の縁部に向かって畳み、その後、前記折り畳み可能なボウルの上に、互いの上に垂直に積み重ねられた5個のドレープパネル~15個のドレープパネルを提供するのに十分な回数だけ前記ドレープの前記第2の縁部から畳み返すことを含む、項目50に記載の方法。
[52]
前記第1のドレープパネルおよび前記第2のドレープパネルは、それぞれ50mm~100mmの範囲である、項目48~51のいずれか一項に記載の方法。
[53]
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、前記折り畳み可能なボウルを横切る第4の折り線を形成することと、
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部から畳み返して、前記第1の第4の線からオフセットされた第5の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第3のドレープパネルを提供することと、
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、前記第5の折り線からオフセットされた第6の折り線を形成し、それによって前記折り畳み可能なボウルの上に配置される第4のドレープパネルを提供することと、をさらに含む、項目48~52のいずれか一項に記載の方法。
[54]
前記第2の縁部を前記折り畳み可能なボウルの上に配置するために、前記ドレープの前記第2の縁部を前記第1の縁部に向かって畳むことをさらに含む、項目53に記載の方法。
[55]
前記ドレープの前記第1の縁部を前記第2の縁部に向かって畳んで、前記第1の縁部を前記第2の縁部に当接するように配置することであって、前記第1の縁部および前記第2の縁部の両方が前記折り畳み可能なボウルの実質的に中心に位置する、畳むことをさらに含む、項目54に記載の方法。
[56]
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの第1の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第1の縁部から複数回畳み返して、前記折り畳み可能なボウルの上に配置される複数の更なるドレープパネルを形成することをさらに含む、項目53に記載の方法。
[57]
前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、その後、前記ドレープの前記第1の縁部から複数回畳み返すことは、前記ドレープの前記第2の縁部を前記ドレープの前記第1の縁部に向かって畳み、その後、前記折り畳み可能なボウルの上に、互いの上に垂直に積み重ねられた5個のドレープパネル~15個のドレープパネルを提供するのに十分な回数だけ前記ドレープの前記第1の縁部から畳み返すことを含む、項目56に記載の方法。
[58]
前記可撓性シートは、前記第1の縁部および前記第2の縁部に実質的に垂直な第3の縁部と、前記可撓性側面シートの前記第3の縁部とは反対側の第4の縁部と、を有し、
前記第3の縁部と前記第1の折り線との交差によって形成される角を前記第2の縁部に向かって畳むことをさらに含む、項目48~57のいずれか一項に記載の方法。
[59]
外科用流体熱処理システムを覆うための、項目1~20のいずれか一項に記載のドレープの使用。
[60]
外科用流体熱処理システムを覆うための、項目21~37のいずれか一項に記載のドレープの使用。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2024-03-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用流体熱処理システムのためのドレープであって、
ボウル部分と、前記ボウル部分に接続された側面シート部分と、を有する可撓性シートを含み、
前記ボウル部分は、底壁および折り畳み可能な側壁を画定し、前記折り畳み可能な側壁は、前記外科用流体熱処理システムのボウルに前記ボウル部分が適合するように構成されるように前記ボウル部分が拡張された第1の構成から、前記ボウル部分が折り畳まれて前記可撓性シートが平面的である第2の構成に変形するように構成される、ドレープ。