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特開2024-42123プログラム、端末、ゲームシステム及びゲーム管理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042123
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】プログラム、端末、ゲームシステム及びゲーム管理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/5375 20140101AFI20240315BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240315BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20240315BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/80 B
A63F13/54
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024020064
(22)【出願日】2024-02-14
(62)【分割の表示】P 2020048989の分割
【原出願日】2019-05-31
(31)【優先権主張番号】P 2018245730
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019021085
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス:https://www.aicarddass.com/zenonzard/about.php (2)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス:https://www.aicarddass.com/zenonzard/#gameRule (3)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス:https://www.openrec.tv/user/zenonzard_official (4)発行日 平成30年12月6日、刊行物名 週刊ファミ通 2018年12月20・27日合併号 第6-7頁 (5)掲載日 平成30年12月25日、掲載アドレス https://www.famitsu.com/news/201812/25169491.html (6)発行日 平成30年11月30日、刊行物名 カードゲーマー vol.43 第90-91頁 (7)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://yoyaku-top10.jp/u/a/Mjc4MDQ (8)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://gamegift.jp/news/1545696774437125 (9)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://web.lobi.co/game/zenonzard/group/0d5b6e60128b5f83f9b1bee26c84ac465eb24e49/bookmark (10)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://gamemarket-app.com/distribution/reservation/view/1305/ (11)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://appmedia.jp/newgame/2516785 (12)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://smartgame.jp/sp/reserve/detail.html?id=318
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (13)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス https://gamewith.jp/gamedb/search/results?query=%E3%82%BC%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%89&from=ios (14)掲載日 平成30年12月27日、掲載アドレス http://www.gamerexx.com/reserve/1032/ (15)掲載日 平成30年12月29日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=tc_q8fmV51Y (16)掲載日 平成31年1月13日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=seIP5BDc48g (17)掲載日 平成31年1月13日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=rM_Bsh6II24&t=73s (18)掲載日 平成31年1月13日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=7etZa2lATS0 (19)掲載日 平成31年1月13日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=79HPAmIFlqE (20)掲載日 平成31年1月20日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=SacUtA75KiU (21)掲載日 平成31年1月25日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=KnRqY5bb2AQ (22)掲載日 平成31年1月25日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=SOwRwBsWSFk (23)掲載日 平成31年1月25日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=ITiQ-6TBJl0 (24)掲載日 平成31年1月27日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=9HDfsetdh88
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (25)掲載日 平成31年1月27日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=dtQ5rDdUDVo (26)掲載日 平成31年1月27日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=Ti5jOsYD37Y (27)掲載日 平成31年1月31日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=4lSIPvgyPgE (28)掲載日 平成31年1月31日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=hNH0ARKjh4Y (29)掲載日 平成31年2月18日、掲載アドレス https://www.youtube.com/watch?v=wYxWFiyBK90 (30)掲載日 平成30年9月26日、掲載アドレス https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000035829.html (31)掲載日 平成30年9月26日、掲載アドレス https://heroz.co.jp/release/2018/09/26heroz-3/
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】猿舘 修
(72)【発明者】
【氏名】長瀬 裕
(72)【発明者】
【氏名】小谷 英斗
(72)【発明者】
【氏名】加藤 佑佳
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 真彦
(72)【発明者】
【氏名】李 賢秀
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させたゲームを提供すること。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、第1プレーヤのゲームの進行に応じて変化可能なキャラクター情報を持ち、第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターを設定する設定手段、第1プレーヤと第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段、第1プレーヤの操作により、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能な選択手段、第1プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、第1プレーヤに対するアドバイス情報を取得する取得手段、アドバイス情報を提供する提供手段、として機能させる。第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する第1プレーヤの選択対象とはならない。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プレーヤが保有するゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有するゲーム要素とを使用したゲームを、コンピュータに実行させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータを、
前記第1プレーヤのゲームの進行に応じて変化可能なキャラクター情報を持ち、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターを設定する設定手段、
前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段、
前記第1プレーヤの操作により、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能な選択手段、
前記第1プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第1プレーヤに対するアドバイス情報を取得する取得手段、
前記アドバイス情報を提供する提供手段、
として機能させ、
前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第1プレーヤの選択対象とはならない、
プログラム。
【請求項2】
前記提供手段は、前記第1プレーヤが操作可能なフェーズであり、かつ、前記選択手段が攻撃又は防御を行うゲーム要素と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能な状態において、前記アドバイス情報を提供する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムは、前記コンピュータを、
前記ノンプレーヤキャラクターを画像として表示する表示制御手段として機能させる、
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記提供手段は、前記アドバイス情報を、文字情報及び音声情報の少なくとも何れかで提供する、
請求項1から請求項3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記キャラクター情報は、前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦毎の対戦結果によって獲得した前記第1プレーヤの経験値の累積により上昇するレベルを持ち、
前記取得手段は、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのレベルの高さに応じて異なるアドバイス情報を取得する、
請求項1から請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記取得手段は、前記レベルが高いほど、ゲームの進行を有利にするアドバイス情報を取得する、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記キャラクター情報は、
ゲームの結果により得られる経験値により変化するパラメータと、
前記ゲーム要素の種類の使用によって変化するパラメータと、
前記ゲーム要素の種類の使用割合によって変化するパラメータと、
所定のイベントに応じて変化するパラメータと、
の少なくとも何れかから決定される、
請求項1から請求項5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、前記第1プレーヤが保有するゲーム要素のうち、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能である、
請求項1から請求項7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
第1プレーヤが保有するゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有するゲーム要素とを使用したゲームを行う端末であって、
前記第1プレーヤのゲームの進行に応じて変化可能なキャラクター情報を持ち、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターを設定する設定手段と、
前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段と、
前記第1プレーヤの操作により、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能な選択手段と、
前記第1プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第1プレーヤに対するアドバイス情報を取得する取得手段と、
前記アドバイス情報を提供する提供手段と、
を備え、
前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第1プレーヤの選択対象とはならない、
端末。
【請求項10】
第1プレーヤが保有するゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有するゲーム要素とを使用したゲームを行うゲームシステムであって、
端末と、ゲーム管理装置とを備え、
前記端末は、
プレーヤ毎のゲームの進行に応じて変化可能なキャラクター情報を持ち、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクター又は前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターを設定する設定手段と、
前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの操作により、前記ゲームにおいて、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択可能な選択手段と、
前記ゲーム管理装置から、
前記第1プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第1プレーヤに対するアドバイス情報、又は、
前記第2プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第2のプレーヤに対するアドバイス情報を受信する受信手段と、
取得した前記第1プレーヤのアドバイス情報を提供し、又は、取得した前記第2プレーヤのアドバイス情報を提供する提供手段と、
を備え、
前記ゲーム管理装置は、
前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段と、
前記第1プレーヤが設定したノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を取得し、前記第2プレーヤが設定したノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を取得する第1取得手段と、
取得した第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた前記第1プレーヤに対するアドバイス情報を取得し、取得した第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた前記第2プレーヤに対するアドバイス情報を取得する第2取得手段と、
前記第1プレーヤに対するアドバイス情報を前記第1プレーヤの端末に送信し、前記第2プレーヤに対するアドバイス情報を前記第2プレーヤの端末に送信する送信手段と、
前記第1プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を変化させ、前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を変化させるキャラクター情報変化手段と、
を備え、
前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第1プレーヤの選択対象とはならず、
前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第2プレーヤの選択対象とはならない、
ゲームシステム。
【請求項11】
第1プレーヤの端末及び前記第1プレーヤの対戦相手となる第2プレーヤの端末と通信可能なゲーム管理装置であって、
前記第1プレーヤと前記第2プレーヤとの対戦を実行する対戦実行手段と、
前記第1プレーヤが設定したノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を取得し、前記第2プレーヤが設定したノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を取得する第1取得手段と、
前記第1プレーヤの操作による、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第1プレーヤに対するアドバイス情報を取得し、前記第2プレーヤによる、攻撃又は防御を行うゲーム要素の選択と、前記ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、の選択に関するアドバイス情報であって、前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報に応じた、前記第2プレーヤに対するアドバイス情報を取得する第2取得手段と、
前記第1プレーヤのアドバイス情報を前記第1プレーヤの端末に送信し、前記第2プレーヤのアドバイス情報を前記第2プレーヤの端末に送信する送信手段と、
前記第1プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を変化させ、前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターのキャラクター情報を変化させるキャラクター情報変化手段と、
を備え、
前記第1プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第1プレーヤの選択対象とはならず、
前記第2プレーヤのノンプレーヤキャラクターは、攻撃又は防御を行うゲーム要素と、
ゲーム要素の攻撃又は防御の行動と、を選択する前記第2プレーヤの選択対象とはならない、
ゲーム管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプログラム、端末、ゲームシステム及びゲーム管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンや携帯電話機等をプラットフォームとするゲームが人気である。例えば、仮想的なカード等のゲーム要素を組合せたデッキを用いて、デッキを構成する各ゲーム要素のパラメータ値を用いて対戦ゲームの勝敗を決定するようにしたゲーム等である。
【0003】
一方、従来から、ユーザがゲーム内の街の環境を操作し、街を発展させることを目的とする街づくりシミュレーションゲームがある。このような街づくりゲームにおいては、ユーザは様々な施設や建物をゲーム内の街に設置して発展させ、また地震や公害等発生する諸問題に対処する。しかし、従来の街づくりゲームでは、ユーザの選択肢が多岐に渡り、またゲーム目的に終わりが無いため、街を更に発展させるためにユーザが次にどんな操作をすればよいか分からなくなることがあった。そこで、ユーザに次の操作をアドバイスすることにより、ユーザが何をすればよいか分からない状態になることを防ぐことができる技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-147527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載された技術は、サーバが、プレーヤからの街の採点要求を受けて、街を所定の項目について採点し、プレーヤに次の操作をアドバイスしている。別の言い方をするならば、プレーヤへのアドバイスは、プレーヤからの要求をトリガにしており、ゲームプレイ中のプレーヤの操作可能な状況において、適時、アドバイスを与えるものではなかった。
【0006】
特に、上述したデッキを構成する各カード等のゲーム要素を用いて行われる対戦ゲームの場合において、カード等のゲーム要素を操作可能の場合に、プレーヤからアドバイスを要求することなく、適時、装置側からアドバイスを受けることができれば、プレーヤであるユーザの利便性が高い。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ユーザの利便性を向上させたゲームを提供することができるプログラム、端末、ゲームシステム及びゲーム管理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、第1プレーヤが保有する第1ゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤが保有する第1ゲーム要素とを使用したゲームを、コンピュータに実行させるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータを、前記第1プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を設定する第1設定手段と、ゲームの進行に応じて変化可能なキャラクタ情報を持ち、前記デッキを構成しない前記第1プレーヤの第2ゲーム要素を設定する第2設定手段と、前記第1ゲーム要素の選択又は行動を決定する決定手段と、前記第1プレーヤのためのゲームの進行に係る情報であって、前記第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた操作補助情報を取得する取得手段と、前記第1プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、前記操作補助情報を提供する提供手段として機能させるプログラムである。
【0009】
本発明の一態様は、第1プレーヤが保有する第1ゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有する第1ゲーム要素とを使用したゲームを行う端末であって、前記第1プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を設定する第1設定手段と、ゲームの進行に応じて変化可能なキャラクタ情報を持ち、前記デッキを構成しない前記第1プレーヤの第2ゲーム要素を設定する第2設定手段と、前記第1ゲーム要素の選択又は行動を決定する決定手段と、前記第1プレーヤのためのゲームの進行に係る情報であって、前記第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた操作補助情報を取得する取得手段と、前記第1プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、前記操作補助情報を提供する提供手段とを備える端末である。
【0010】
本発明の一態様は、第1プレーヤが保有する第1ゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有する第1ゲーム要素とを使用したゲームを行うゲームシステムであって、端末と、ゲーム管理装置とを備え、前記端末は、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を設定する第1設定手段と、ゲームの進行に応じて変化可能なキャラクタ情報を持ち、前記デッキを構成しない前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素を設定する第2設定手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤによる前記第1ゲーム要素の選択又は行動を決定する決定手段と、前記ゲーム管理装置から、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのためのゲームの進行に係る操作補助情報を取得する取得手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、取得した操作補助情報を提供する提供手段とを備え、前記ゲーム管理装置は、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた前記操作補助情報を取得する取得手段と、取得した前記操作補助情報を前記端末に送信する送信手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報を変化させるキャラクタ情報変化手段とを備えるゲームシステムである。
【0011】
本発明の一態様は、第1プレーヤの端末及び前記第1プレーヤの対戦相手となる第2プレーヤの端末と通信可能なゲーム管理装置であって、前記第1プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を前記第2プレーヤの端末に送信し、前記第2プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を前記第1プレーヤの端末に送信する第1送信手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのデッキを構成しない第2ゲーム要素のキャラクタ能力を取得する第1取得手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのためのゲームの進行に係る情報であって、取得した前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた操作補助情報を取得する第2取得手段と、取得した前記操作補助情報を、前記第1プレーヤ又は第2プレーヤの端末に送信する第2送信手段と、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報を変化させるキャラクタ情報変化手段とを備えるゲーム管理装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、ユーザの利便性を向上させたゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図2図2はプレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのスタンバイフェーズ又はカード使用準備フェーズにおける画面表示の一例を示した図である。
図4図4はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される画面の表示の一例を示した図である。
図5図5はプレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
図6図6はプレーヤが保有するカードのカード設定データの一例を示した図である。
図7図7はデッキ設定データの一例を示す図である。
図8図8はプレーヤAのバディ設定データの一例を示す図である。
図9図9はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
図10図10はユーザ情報データの一例を示した図である。
図11図11はプレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するためのシーケンス図である。
図12図12はプレーヤ端末1に表示されるアイコン画像の一例である。
図13図13はバディの画像から文字情報として操作補助情報を出力した例を示す図である。
図14図14は操作補助情報の他の表示例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA,B毎に用意されるプレーヤ端末1と、ゲームサーバ2とを備えて構成される。プレーヤ端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
【0015】
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0016】
プレーヤ端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末1は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
【0017】
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。
【0018】
図2は、プレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、プレーヤ端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、スピーカ13とを備える。また、プレーヤ端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0019】
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0020】
本実施の形態では、上述のようなゲームシステムを、第1プレーヤAが保有する第1ゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤBが保有する第1ゲーム要素とを使用した対戦ゲームに適用した例を説明する。
【0021】
ここで、第1ゲーム要素は、仮想的又は実体のある物品に対応付けられたキャラクタである。仮想的又は実体ある物品の一例としては、例えば、コンピュータに表示される仮想的なカードや、実体のあるカード等である。そして、実行するゲームにおいて、カードの使用により登場させることが可能となる第1ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされるキャラクタであるものとし、カードには対応するキャラクタの図柄(該キャラクタの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。更に、これに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、キャラクタのようなゲーム要素を特定可能に構成されるものに限らず、アイテムや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。尚、物品は、カードに限られることなく、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
【0022】
更に、本実施の形態が適用される対戦ゲームでは、第1ゲーム要素とは異なる第2ゲーム要素が加わる。第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素と同様にキャラクタではあるが、かならずしも仮想的又は実体のある物品と対応付けられる必要はない。
【0023】
また、第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内の対戦においてプレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)が使用する攻撃又は防御の手段として使用されるものではなく、少なくともプレーヤが操作可能なフェーズにおいてゲームの進行に係る情報である操作補助情報をプレーヤに提供するという性質を備える。また、別の言い方をすると、第2ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされる第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内において自律的又は自発的に操作補助情報を提供するものともいえる。操作補助情報は、ゲームの進行に係る情報であれば、種類は問わないが、例えば、操作方法の情報、第1ゲーム要素の選択又は行動に対する情報(カードの選択、攻撃対象とすべき対戦相手のカード等のアドバイス情報)、ゲームの進行を有利にする情報(ゲームの対戦結果を有利にするカードの種類の提示等のアドバイス情報)等である。更に、別の言い方をすると、第2ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)とともにひとつのチームを組み、対戦プレーヤと対戦するものともいえる。
【0024】
上述した第2ゲーム要素の自律的又は自発的な操作補助情報の提供は、ゲームサーバ2が備えるAI機能によって行われる。このAI機能は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等を教師データとし、機械学習して得られたAI機能である。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。
【0025】
また、第2ゲーム要素の自律的又は自発的な操作補助情報の内容又は提供のタイミングは、第2ゲーム要素が持つキャラクタ情報によって変化する。このキャラクタ情報は、ゲームの進行に応じて変化する。キャラクタ情報は、複数のパラメータを持つことが可能である。例えば、本実施の形態では、キャラクタ情報は、ゲームの結果により得られる経験値により変化するパラメータ(以下、レベルと記載する)と、第1ゲーム要素の種類の使用頻度によって変化するパラメータ(以下、カード理解度と記載する)と、第1ゲーム要素の種類の使用割合によって変化するパラメータ(以下、パーソナリティと記載する)と、所定のイベントに応じて変化するパラメータ(以下、シンクロレベルと記載する)とを含む。
【0026】
レベルは、第2ゲーム要素の基本的なレベルを表し、対戦することによって得られる経験値によって上昇する。そして、レベルがアップすると、第2ゲーム要素の思考力が上昇可能である。思考力が高いほど、ゲームの状況に応じた適切な操作補助情報を提供することができる。
【0027】
カード理解度は、第1ゲーム要素に対する理解度(カードのキャラクタが発動する効果等に対する理解度)であり、理解度が高いほど、その第1ゲーム要素(カード)を使用するタイミングを適切に知らせる操作補助情報を提供することができる。
【0028】
パーソナリティは、第2ゲーム要素の属性を表し、第1ゲーム要素の属性(キャラクタに応じて属性を有している)の使用割合によって変化する。
【0029】
シンクロレベルとは、ゲーム内の所定のイベントを達成することによって上昇する。所定のイベントとは、ゲームへのログインや、ゲーム内で第2ゲーム要素がプレーヤと共に行動することである。このシンクロレベルが異なることにより、操作補助情報の表現内容等が異なる。例えば、シンクロレベルが高い程、より親密度の高い表現となる。
【0030】
ゲームサーバ2が備えるAI機能は、上述したキャラクタ情報に応じた複数のAI機能を持ち、キャラクタ情報の高さに応じた操作補助情報を提供することができる。すなわち、第2のゲーム要素のキャラクタ情報が高い程、より、適切な操作補助情報を提供することができる。
[ゲーム内容の概略]
次に、実施の形態の説明の理解を助けるために、プレーヤ端末1のディスプレイ11の表示画面を用いて、ゲームの概要を説明する。
【0031】
本実施形態のゲームでは、プレーヤA,Bは、ゲームオブジェクトである仮想的なゲームカード(第1ゲーム要素が化体しているカード、単に「カード」という。)をゲーム内で使用する。カードは複数種類用意され、各々に関連付けられたキャラクタの能力及びカード属性等の組合せによって区別される。カード属性は、例えば、赤、青といった色や、1から7の何れかの数字等で定められる。各カードには、コンピュータ制御の敵キャラクタや他プレーヤ等の対戦相手との対戦プレイ(バトル)に用いるレベルや攻撃力、HP(ヒットポイント)といった能力パラメータ値が定められている。
【0032】
カードは、アカウント登録時において対戦プレイ(バトル)に最低限必要な枚数が付与される他、ゲーム中に獲得したり、課金アイテムとして購入によって獲得したり、ガチャと呼ばれる抽選によって獲得することができる。加えて、カードは、実体のあるゲームカード(以下、「リアルカード」という。)を入手し、入手したリアルカードをゲーム内で使用可能とするための登録手続きをすることによっても獲得できる。具体的には、プレーヤA,Bは、リアルカードの登録手続きを行うと、そのリアルカードと対応付けられたカード種類のカードを獲得することができる。
【0033】
そして、プレーヤA,Bは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを構成し、デッキを用いた対戦プレイ(バトル)に挑む。デッキを用いた対戦プレイ(バトル)とは、デッキを構成するカード(デッキカード)に定められている能力パラメータ値(第1ゲーム要素のキャラクタ情報)を用いて、対戦相手との勝敗を決めるものである。
【0034】
バトルは、ログイン後に表示されるホーム画面からバトルメニューを選択操作(タッチ操作)することで開始される。なお、ゲームに先立ち、プレーヤA,Bは、アカウント登録を済ませ、デッキを編成しておく必要がある。デッキの編成は、ホーム画面等からカードメニューをタッチ操作し、その1つとして提示されるデッキ編成メニューから行えるようになっている。
【0035】
バトルは、プレーヤAのターンと、対戦相手であるプレーヤBのターンとが交互に実行される。各ターンは、デッキカードのうち手札をフィールド等の自プレーヤのプレーヤ領域に設定するスタンバイフェーズと、設定したデッキカードを使用するために、他のデッキカード等を準備するカード使用準備フェーズと、プレーヤ領域に設置したデッキカードを用いて、対戦プレーヤ又は対戦プレーヤのカードに攻撃を行う対戦フェーズ等の複数のフェーズから構成される。
【0036】
一方、第2ゲーム要素であるが、プレーヤA,Bは、アカウント登録時において、複数の第2ゲーム要素(以下、バディと記載する)から好みのバディを選択することにより、入手可能である。入手当初のバディのキャラクタ情報に含まれる複数のパラメータは初期状態(最も低いレベル)である。
【0037】
図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのスタンバイフェーズ又はカード使用準備フェーズにおける画面表示の一例を示した図である。ディスプレイ11の画面は、プレーヤAのカード等が設定される第1領域20と、対戦するプレーヤBのカード等が設定される第2領域21とを備えている。また、第1領域20と第2領域21との境界には、現在実行することが可能な操作の情報を表示する操作情報30が表示される。
【0038】
第1領域20、第2領域21の各領域は、自デッキより選択されたカード(手札)が5枚配置されるフィールド領域22と、フィールドに配置されたカードの行動又は効果を発動するために消費(行動コスト)されるカードが配置されるベース領域23と、カードの発動効果に影響を与え(フォース)、ライフ(HP)を持つ第1オブジェクト31と、同様にライフ(HP)を持つ第2オブジェクトが配置されるフォース領域24とを備える。尚、本実施の形態では、第2オブジェクト32は、第2ゲーム要素であるバディと兼ねて表示されている。
【0039】
対戦フェーズでは、図4に示すように、プレーヤAは、攻撃に使用するカードを、指でタッチし、攻撃対象となる相手のカード、第1又は第2オブジェクト31,32までドラックすることにより、攻撃に使用するカード及び攻撃対象となる対戦プレーヤBのカード、第1又は第2オブジェクト31,32を決定する。これにより、プレーヤAの攻撃が開始される。
【0040】
このようなフェーズ又はターンを、プレーヤAと対戦相手のプレーヤBとが交互に繰り返し、いずれかのプレーヤのライフが0になる、又は、デッキのカードが0枚になることにより、勝敗が決定する。
[機能構成]
図5は、プレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【0041】
図5に示すように、プレーヤ端末1は、操作入力部51と、処理部52と、画像表示部53と、音出力部54と、通信部55と、記憶部56とを備える。
【0042】
操作入力部51は、プレーヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部52に出力する。操作入力部51の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレーヤAが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。図2では、タッチ操作パネル12がこれに該当する。
【0043】
処理部52は、記憶部56に格納されるプログラムやデータ、操作入力部51からの操作入力信号等に基づいてプレーヤ端末1の動作を統括的に制御する。処理部52の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部52は、主な機能部として、ゲーム演算部61と、画像生成部62と、音生成部63と、通信制御部64とを備える。
【0044】
ゲーム演算部61は、本実施形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部62や音生成部63に出力する。ゲーム演算部61は、カード設定部71と、バディ設定部72と、行動決定部73と、操作補助情報取得部74と、操作補助情報提供部75と、ゲーム管理部76とを含む。
【0045】
カード設定部71は、後述するカード設定データ及びデッキ設定データを用い、プレーヤA,Bが現時点までに保有している保有カードを管理する。また、保有カードから各デッキを構成するカードを管理し、プレーヤA,Bが選択したデッキより、スタンバイフェーズ及びカード使用準備フェーズにおいて、各フィールドに設定されるカード及び手札を設定する。また、各フィールドに設定されるカード及び手札に関する情報であるカード設定情報を生成し、通信部55を介して、ゲームサーバ2に送信する。
【0046】
バディ設定部72は、アカウント登録時において、プレーヤA,Bにより選択された第2ゲーム要素としてのバディに関する情報(キャラクタ情報も含む)を、後述するバディ設定データを用いて管理する。また、バディ設定部72は、対戦中又はその他のメニュー画面において、バディの画像情報を画像生成部62に出力する。
【0047】
行動決定部73は、プレーヤA,Bのタッチ操作等により、カードの選択や、カードの行動を決定し、カードの選択又は行動の情報である行動選択情報を生成し、通信部55を介して、ゲームサーバ2に送信する。
【0048】
操作補助情報取得部74は、ゲーム進行中に、ゲームサーバ2から操作補助情報を取得する。
【0049】
操作補助情報提供部75は、取得した操作補助情報を、画像生成部122又は音生成部123を介して提供する。
【0050】
ゲーム管理部76は、ゲーム全体の進行を管理する。
【0051】
画像生成部62は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部103に出力する。画像生成部62の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0052】
音生成部63は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部54に出力する。音生成部63の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0053】
通信制御部64は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0054】
画像表示部53は、画像生成部62から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。画像表示部53の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図2では、画像表示部62は、ディスプレイ11に該当する。
【0055】
音出力部54は、音生成部63から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのものである。図2では、音出力部54は、スピーカ13に該当する。
【0056】
通信部55は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部55の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0057】
記憶部56には、プレーヤ端末1を動作させ、プレーヤ端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部56は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0058】
記憶部56には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、プレーヤ端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部52をゲーム演算部61として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、プレーヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
【0059】
また、記憶部56には、カード設定データと、デッキ設定データと、バディ設定データとが格納される。なお、その他にも、カードのキャラクタ及びバディの画像を表示するためのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、エフェクトデータ、ゲーム画面の背景画像、効果音等の音データ等が適宜ゲームに必要なデータとして配信され、記憶部56に格納される。
【0060】
カード設定データは、プレーヤが保有するカードのキャラクタ情報であり、カード種類毎に用意される。図6は、プレーヤが保有するカードのカード設定データの一例を示した図である。図6では、プレーヤが保有するカード識別情報”001”で特定される1枚のカードのカード設定データを示している。カード設定データは、カード識別情報、キャラクタ画像、カード名、カード種類、コスト数、色、種族、能力、攻撃力、ヒットポイント及びレアリティを含んでいる。尚、図6はカード設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。また、カード設定データは、プレーヤA,Bが保有するカードが増減することにより、増減する。
【0061】
デッキ設定データは、プレーヤの各デッキに関するデータであり、各デッキを構成するカードのカード識別情報を含む。図7は、デッキ設定データの一例を示す図である。図7の例では、プレーヤAのデッキ1のデッキ設定データの例であり、デッキ1がカード識別情報”001”~カード識別情報”023”のカードから構成されていることを示している例である。尚、図7はデッキ設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0062】
バディ設定データは、メニュー設定より選択されたバディのキャラクタ情報である。このバディのキャラクタ情報はゲームの進行に伴って変化するが、変化した場合には変化後のキャラクタ情報がゲームサーバ2から通知され、キャラクタ情報は更新される。図8はプレーヤAのバディ設定データの一例を示す図である。図8の例では、バディ設定データは、バディ識別情報、キャラクタ画像、バディ名、レベル、カード理解度、パーソナリティ及びシンクロレベルを含んでいる。尚、図8はバディ設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0063】
次に、ゲームサーバ2の構成を説明する。図9は、ゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【0064】
ゲームサーバ2は、処理部91と、通信部92と、記憶部93とを備える。
【0065】
処理部91は、記憶部93に格納されるプログラムやデータ、受信した情報等に基づいて、ゲームサーバ2の動作を統括的に制御する。処理部91の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。処理部91は、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、キャラクタ情報更新部104とを備える。
【0066】
プレーヤ管理部101は、後述するユーザ情報データを用いてアカウントやゲームの進行状況等を接続されるプレーヤ端末1毎に管理する。
【0067】
ゲーム管理部102は、プレーヤ端末1からのカード設定情報や行動選択情報等を受信し、カード設定情報や行動選択情報、後述するカードデータを用いて対戦処理を行い、その対戦結果を出力する。
【0068】
AI処理部103は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等の教師データを機械学習して得られたアルゴリズムを有する。このアルゴリズムは、バディのキャラクタ情報(バディの能力)に応じたアルゴリズムである。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。
【0069】
AI処理部103は、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報又は行動選択情報と、プレーヤ端末1のプレーヤのバディのキャラクタ情報(バディの能力)とを入力し、そのカード設定情報又は行動選択情報の状況における操作補助情報を出力する。尚、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報又は行動選択情報が同一であっても、プレーヤのバディのキャラクタ情報(バディの能力)が異なれば、異なる操作補助情報を出力する可能性がある点に留意すべきである。
【0070】
キャラクタ情報更新部104は、ゲーム管理部102からカード設定情報又は行動選択情報と、対戦結果を受信し、それらの情報を用いて、キャラクタ情報の各種パラメータ(レベル、カード理解度、パーソナリティ、シンクロレベル)を計算し、ユーザ情報データにおけるプレーヤA,Bのキャラクタ情報(バディの能力)を上昇又は変更する更新を行う。
【0071】
通信部92は、通信回線Nと接続して通信を実現する。
【0072】
記憶部93には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、ゲームサーバ2のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部91を、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、キャラクタ情報更新部104として機能させるためのプログラムである。
【0073】
更に、記録部92は、ユーザ情報データと、カードデータとが格納されている。
【0074】
ユーザ情報データは、ゲームに参加しているプレーヤの基本データであり、プレーヤ毎のユーザ情報データを記録している。図10はユーザ情報データの一例を示した図である。図10の例では、プレーヤのユーザ識別情報と、そのプレーヤのバディ設定データと、デッキ設定データとを含んでいる。尚、図10はユーザ情報データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0075】
カードデータは、本ゲームで使用されるカード全てのカードデータである。基本的に、上述した図6のカード設定データと同様なデータを、ゲームで使用される全てのカードについて格納している。尚、カードデータには、本ゲームで使用されるバディの基本データ(バディ識別情報、キャラクタ画像、バディ名、レベルの初期値、カード理解度の初期値、パーソナリティの初期値及びシンクロレベルの初期値)を含んでも良い。
[各装置の動作]
次に、プレーヤ端末1と、ゲームサーバ2との動作を説明する。図11は、プレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するためのシーケンス図である。以下の説明では、プレーヤA,Bがプレーヤ端末1を用いて対戦ゲームを行う場合を説明する。
【0076】
まず、各プレーヤA,Bは、ゲームのアカウント登録時において、バディを設定するバディ設定処理を行う(Step100)。バディ設定処理は、メニュー画面より、バディ設定を選択する。バディ設定では、複数のバディから好みのバディを選択することにより、バディを設定することが可能である。選択したバディの情報は、ゲームサーバ2に送信される。
【0077】
ゲームサーバ2のプレーヤ管理部101は、プレーヤ端末1から受信したバディの選択情報を用いて、プレーヤ端末1のユーザ識別情報に対応するユーザ情報データに、バディのキャラクタ情報(バディの基本データの初期値)を登録する(Step101)。登録したバディのキャラクタ情報は、プレーヤ端末1に送信される。
【0078】
プレーヤ端末1のバディ設定部72は、登録されたバディのキャラクタ情報を、バディ設定データとして登録する(Step100)。
【0079】
アカウント登録後、各プレーヤA,Bは、ゲームにログインする(Step102)。このとき、プレーヤ端末1は、ユーザ識別情報を含むログインの要求を送信する。
【0080】
ゲームサーバ2のプレーヤ管理部101は、ログインの要求に応答して、ログイン処理を行う(Step103)。ログイン処理は、ログインを要求したプレーヤのユーザ識別情報に対応するユーザ情報データを取得し、ゲーム管理部102に渡す処理を含む。ユーザ識別情報等の照合が終了すると、ゲームサーバ2とプレーヤ端末1との間でセッションが確立される。
【0081】
ログインが完了すると、各プレーヤA,Bのプレーヤ端末1では、カード設定処理が行われる(Step104)。カード設定処理は、設定したデッキの中からひとつのデッキを選択し、そのデッキのカードを、フィールド領域、ベース領域及びフォース領域と、手札に配置することにより行われる。配置されたカードのカード識別情報及びそのカードの配置状況等は、カード設定情報としてゲームサーバ2に送信される。
【0082】
カード設定情報を受信したゲームサーバ2は、操作補助情報提供処理を行う(Step105)。操作補助情報提供処理は、AI処理部103で行われる。まず、AI処理部103は、先攻のプレーヤAの操作補助情報提供処理を行う。AI処理部103は、プレーヤAのバディのキャラクタ情報を、ユーザ情報データから取得する。AI処理部103は、取得したプレーヤAのバディのキャラクタ情報と、各プレーヤA,Bのカード設定情報とを入力し、プレーヤAの操作補助情報を出力する。操作補助情報は、文字又は音声としてのアドバイス情報のみならず、その操作補助情報(アドバイス情報)があることを示すアイコン画像を、操作補助情報(アドバイス情報)の対象となるカードや操作情報に対応する位置に表示するための位置情報を含む。
【0083】
また、AI処理部103から出力される操作補助情報の数であるが、二つの方法が考えられる。
【0084】
一つ目の方法は、プレーヤのバディのキャラクタ情報で特定される能力が高くなればなるほど、出力する操作補助情報の数を増加(操作補助情報の発生率の増加)させる方法である。この方法の場合、バディの能力が高いほど、ユーザは多くの操作補助情報を得られるので、ユーザにとって選択又は行動を決定する幅が広がるという利点がある。
【0085】
二つ目の方法は、バディの能力の高さには関係なく、操作補助情報を一つに絞る方法である。この方法の場合、その場面における選択又は行動の決定に対する最良の一手となる操作補助情報を提供する。但し、操作補助情報の内容自体はバディの能力の高さに関係し、異なる内容となる。そして、バディの能力が高くなればなるほど、操作補助情報の内容は的確な内容となる。この方法は、ユーザにとって、選択の迷いがなくなるという利点がある。
【0086】
以上、AI処理部103から出力される操作補助情報の数について述べたが、いずれの方法であってもかまわない。また、他の方法を排除するものでもない。
【0087】
そして、上記のように出力された操作補助情報は、プレーヤAのユーザ端末1に送信される。尚、操作補助情報とともに、対戦相手であるプレーヤBのカード設定情報も送信される。このプレーヤBのカード設定情報は、プレーヤAのユーザ端末1にプレーヤBのカードを表示させるのに用いられる。
【0088】
プレーヤAのユーザ端末1では、行動選択処理が行われる(Step106)。行動選択処理は、行動決定部73、操作補助情報取得部74及び操作補助情報提供部75で行われる。まず、操作補助情報取得部74は、ゲームサーバ2から操作補助情報を取得し、操作補助情報提供部75に渡す。操作補助情報提供部75は、操作補助情報に含まれるアイコン画像の位置情報を用いて、対応する位置にアイコン画像を表示する。
【0089】
図12は、プレーヤ端末1に表示されるアイコン画像の一例である。図12では、行動を選択するフェーズにおいて、複数のアイコン画像40を表示している例である。図12の例では、操作補助情報の対象となるカードの画像上、または、カードの画像の近傍、操作情報の近傍に表示される。尚、図12の例では、アイコン画像40を、プレーヤAの第1領域のみならず、プレーヤBの第2領域にも表示している。これは攻撃対象となるカードを特定し、そのアドバイスを与えるためである。しかし、これに限定されることはない。例えば、プレーヤBがノンプレーヤであるような場合、かならずしも第1領域又は第2領域に表示する必要はない。このようなアイコン画像は、どの対象(例えば、カードやオブジェクト)について操作補助情報が存在するのかが一目で理解することができ、ユーザにとって利便性が高い。
【0090】
図12の例では、選択又は行動を決定する場面において、複数のアイコン画像を表示する例を示しているが、そのアイコン画像の数は、上述したAI処理部103から出力される操作補助情報の数の調整により増減する。すなわち、バディの能力が高いほど、ユーザは多くの操作補助情報を得られるので、アイコン画像の発生率が高くなる。一方、プレーヤがカード等を操作可能な場面において、ひとつのアイコン画像を表示する場合は、その場面におけるユーザの最良の操作に関する操作補助情報を提示することができ、ユーザは選択する迷いなくなるという利点がある。
【0091】
操作補助情報提供部75は、プレーヤAによるアイコン画像40のタッチ等を検出することにより、その対象となるカード等の操作補助情報を出力する。操作補助情報(アドバイス情報)の出力は、文字情報又は音声情報のいずれでも良い。図13は、バディの画像から文字情報として操作補助情報(アドバイス情報)を出力した例を示す図である。図13は、手札のアイコン画像40をタッチしたことにより、バディからの吹き出しの形式で、その手札の操作補助情報(アドバイス情報)である「このカードを選択しましょう」を表示する例を示している。
【0092】
更に、バディの操作補助情報(アドバイス情報)「このカードを選択しましょう」に従い、プレーヤAが対象となるアイコン画像40が表示されているカードの選択を決定する場合は、アイコン画像40が表示されているカードを指でタッチすることにより、そのカードの選択画面を表示するように、行動決定部73を構成することもできる。
【0093】
また、操作補助情報(アドバイス情報)が攻撃行動の情報である場合、操作補助情報提供部75は、バディの操作補助情報(アドバイス情報)に、攻撃行動をとるカードから、攻撃対象となるカードに至る矢印のような画像を表示しても良い。例えば、図14では、操作補助情報(アドバイス情報)「このカードでアタックです!」という表示とともに、攻撃行動をとるカードXから、攻撃対象となるカードYに至る矢印の画像を表示している例である。
【0094】
また、操作補助情報(アドバイス情報)に従い、プレーヤがカードの選択又は行動を決定した場合、その操作補助情報(アドバイス情報)を示すアイコン画像を非表示とすることも可能である。このようにすることにより、操作補助情報(アドバイス情報)に従って選択又は行動を決定する度に、操作補助情報(アドバイス情報)に従って選択又は行動を決定していないアイコン画像のみが表示されることになるので、ユーザは、一度決定した行動について、再度、アイコン画像により行動を決定するような間違いがなくなるという効果がある。
【0095】
尚、操作補助情報に基づく選択又は行動の決定の回数は、ひとつの対戦ゲームにおいて、所定の回数に制限することもできる。
【0096】
上述した行動選択処理の説明において、操作補助情報の存在を示すアイコン画像が表示され、その操作補助情報(アドバイス情報)に従い、プレーヤがカードの選択又は行動を決定する場合を中心に説明した。しかし、操作補助情報の存在を示すアイコン画像が表示されている場合であっても、アイコン画像に対応するカード等の選択又は行動以外にも、プレーヤの判断によって、カード等の選択又は行動を決定することが可能であることはいうまでもない。
【0097】
以上の処理により、プレーヤAによりカード等の選択又は行動が決定される。決定されたカード等の選択又は行動の情報は、行動選択情報として、行動決定部73がゲームサーバ2に送信する。
【0098】
ゲームサーバ2のゲーム管理部102は、プレーヤAの行動選択情報を受信し、プレーヤAの行動選択情報、各プレーヤA,Bのカード設定情報及びカードデータを用いて、対戦処理を行う(Step107)。対戦結果の情報は、各プレーヤA,Bのプレーヤ端末1に送信される。
【0099】
各プレーヤA,Bのプレーヤ端末1のゲーム管理部76は、対戦結果を受けて、対戦結果処理を行う(Step108)。対戦結果処理は、各プレーヤA,Bのプレーヤ端末1に、対戦の結果を表示する処理である。
【0100】
続いて、後攻のプレーヤBの操作補助情報提供処理(Step105)、行動選択処理(Step106)、対戦処理(Step107)及び対戦結果処理(Step108)が同様に行われる。
【0101】
このようにして、プレーヤAとプレーヤBとが交互に対戦を繰り返し、いずれかのプレーヤのライフが0になる、又は、デッキのカードが0枚になることにより、勝敗が決定する。
【0102】
勝敗が決定すると、ゲームサーバ2のキャラクタ情報更新部104は、キャラクタ情報更新処理を行う(Step109)。キャラクタ情報更新部104は、ゲーム管理部102から対戦中のカード設定情報及び対戦結果を受信し、その結果に応じて、プレーヤA,Bのキャラクタ情報を上昇又は変更する更新を行う。具体的には、対戦結果から得られる経験値によりレベルを計算し、対戦中に使用されたカードの種類に応じてカード理解度及びパーソナリティを計算し、所定のイベントを達成したならば、シンクロレベルを計算する。そして、計算された各パラメータの値で、ユーザ情報データのバディ設定データを更新する。更新されたキャラクタ情報は、プレーヤ端末1に送信される。
【0103】
キャラクタ情報更新部104の各パラメータの具体的な計算方法であるが、以下のような例が考えられる。
【0104】
レベルについては、レベル上昇に必要な経験値がレベル毎に設定されている。この場合、キャラクタ情報更新部104は、バトル終了時等の予め定められたタイミングで、ゲーム管理部102から取得した対戦に関する情報(カード設定情報、行動選択情報、対戦結果等)と所定の計算式を用いて、プレーヤの経験値を算出し、更新する。そして、更新後の経験値に基づいて、レベル上昇に必要な経験値に達したか否かを判定し、達した場合にはレベルを上昇させる更新を行う。尚、所定の計算式は、特定のカードをデッキに入れて使用することにより、得られる経験値が高くなるように設定するようにしても良い。特定のカードとは、例えば、複数段階あるレアリティのうち最も高いレアリティが付与されたカード等である。
【0105】
また、カード理解度については、カード理解度が上昇するための条件と各条件に対応する上昇率とが設定されている。カード理解度は、全てのカードについて、カード毎にそのカードに対する理解度を示すパラメータである。例えば、条件「カードをデッキに入れてバトルする」は、バトル時に、プレーヤがあるデッキを使用することを意味し、そのデッキを構成する40枚のカードがカード理解度の上昇対象となるカードとなる。そして、上昇率「x%」はその条件に合致すれば、そのデッキを構成する各カード理解度がx%上昇することを意味している。キャラクタ情報更新部104は、条件に合致した場合、その条件に対応する上昇率で、カード理解度の値を上昇させる。
【0106】
また、パーソナリティ(第1の性格、第2の性格、・・・第n性格)の各々がカード属性の一つ(本実施形態では、色)に対応付けられている。この場合、キャラクタ情報更新部104は、バトル終了時等の予め定められたタイミングで、ゲーム管理部102から取得した対戦に関する情報(カード設定情報、行動選択情報等)に基づき、対戦で使用されたカードについて、パーソナリティに設定されている色毎の累積値に、ポイントを加算していく。そして加算した結果、最も累積値が大きい(使用割合が大きい)色に対応する性格を選択してパーソナリティに設定する。尚、複数の性格に対応するカード属性として色を用いたが、これに限定されず、複数の種類からなる他のカード属性を用いても良い。
【0107】
シンクロレベルについては、例えば、シンクロレベル上昇のための条件と各条件に対応する上昇率が設定される。シンクロレベルが上昇する条件には、例えば、「バトルする」等が設定されている。この場合、キャラクタ情報更新部104は、バトル終了時に、所定の上昇率だけシンクロレベルを上昇させる更新を行う。
【0108】
上述したキャラクタ情報更新部104の更新は一例にすぎず、他の更新方法でも良い。
【0109】
プレーヤ端末1のバディ設定部72は、更新されたキャラクタ情報を受信し、バディ設定データを更新する(Step110)。
【0110】
以上で、プレーヤ端末1と、ゲームサーバ2との動作の説明を終了する。
【0111】
以上説明したように、本実施形態によれば、プレーヤから要求することなく、ゲームの進行に係る情報である操作補助情報(アドバイス情報)が提供されるので、複雑なゲームであっても、ユーザを適時サポートすることができ、ユーザの利便性が高いゲームを提供することができる。
【0112】
また、操作補助情報(アドバイス情報)があることを示すアイコン画像を、対象となるカード(第1ゲーム要素)等の画像上又はその近傍に表示しているので、プレーヤは、操作補助情報(アドバイス情報)の存在と、その操作補助情報(アドバイス情報)の対象を、容易に認識することができる。
【0113】
更に、プレーヤのバディ(第2ゲーム要素)のキャラクタ情報の相違により、提供される操作補助情報(アドバイス情報)は異なるので、プレーヤはバディ(第2ゲーム要素)を育てるという育成ゲーム的な楽しみ方もできる。
【0114】
尚、上述した実施の形態では、操作補助情報(アドバイス情報)を、プレーヤが操作可能なフェーズであり、第1ゲーム要素の選択又は行動を決定可能な状態において提供する例を説明した。しかし、提供するタイミングはこれに限られない。例えば、カード(第1ゲーム要素)が登場しないメニュー画面や、バディ(第2ゲーム要素)のみが登場する画面において、操作補助情報(アドバイス情報)を提供するようにしても良い。
【0115】
更に、上述した実施の形態では、バディ(第2ゲーム要素)について、仮想的に操作補助情報(アドバイス情報)を提供する役目を与えた例を説明した。しかし、操作補助情報(アドバイス情報)を提供するAI機能を用いれば、実プレーヤと同様に、カード(第1ゲーム要素)の選択や行動を自律的に決定することも可能である。そこで、実プレーヤとバディ(第2ゲーム要素)とがひとつのチームを編成し、実プレーヤとバディ(第2ゲーム要素)とがそれぞれ、同一のカード(第1ゲーム要素)を用いて、他のプレーヤと対戦することもできる。この場合、実プレーヤとバディ(第2ゲーム要素)とは、交互に交代しながら、同一のカード(第1ゲーム要素)の選択又は行動を決定する。
【0116】
また、操作補助情報(アドバイス情報)を提供する機能は、プレーヤ(ユーザ)の好みによって、有効又は無効のいずれかに設定することができるように構成することも可能である。
【0117】
また、上記した実施の形態では、仮想的なゲームカードを用いたカードゲームを例示したが、適用可能なゲームのジャンルは限定されない。例えば、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタを選手とするスポーツの対戦ゲームとしてもよいし、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタの育成ゲーム等であってもよい。
【0118】
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0119】
[付記1]
第1プレーヤが保有する第1ゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有する第1ゲーム要素とを使用したゲームを行う端末であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
前記第1プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を設定する第1設定処理と、
ゲームの進行に応じて変化可能なキャラクタ情報を持ち、前記デッキを構成しない前記第1プレーヤの第2ゲーム要素を設定する第2設定処理と、
前記第1ゲーム要素の選択又は行動を決定する決定処理と、
前記第1プレーヤのためのゲームの進行に係る情報であって、前記第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた操作補助情報を取得する取得処理と、
前記第1プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、前記操作補助情報を提供する提供処理と
を実行する端末。
【0120】
[付記2]
第1プレーヤが保有する第1ゲーム要素と対戦相手となる第2プレーヤが保有する第1ゲーム要素とを使用したゲームを行うゲームシステムであって、
端末と、ゲーム管理装置とを備え、
前記端末は、実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を設定する第1設定処理と、
ゲームの進行に応じて変化可能なキャラクタ情報を持ち、前記デッキを構成しない前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素を設定する第2設定処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤによる前記第1ゲーム要素の選択又は行動を決定する決定処理と、
前記ゲーム管理装置から、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのためのゲームの進行に係る操作補助情報を取得する取得処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、取得した操作補助情報を提供する提供処理と
を実行し、
前記ゲーム管理装置は、実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた前記操作補助情報を取得する取得処理と、
取得した前記操作補助情報を前記端末に送信する送信処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報を変化させるキャラクタ情報変化処理と
を実行する
ゲームシステム。
【0121】
[付記3]
第1プレーヤの端末及び前記第1プレーヤの対戦相手となる第2プレーヤの端末と通信可能なゲーム管理装置であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
前記第1プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を前記第2プレーヤの端末に送信し、前記第2プレーヤのデッキを構成する第1ゲーム要素を前記第1プレーヤの端末に送信する第1送信処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのデッキを構成しない第2ゲーム要素のキャラクタ能力を取得する第1取得処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤが操作可能なフェーズにおいて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのためのゲームの進行に係る情報であって、取得した前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じた操作補助情報を取得する第2取得処理と、
取得した前記操作補助情報を、前記第1プレーヤ又は第2プレーヤの端末に送信する第2送信処理と、
前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤのゲームの進行に応じて、前記第1プレーヤ又は前記第2プレーヤの第2ゲーム要素のキャラクタ情報を変化させるキャラクタ情報変化処理と
を備えるゲーム管理装置。
【0122】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【0123】
本出願は、2018年12月27日に出願された日本出願特願2018-245730、及び、2019年2月7日に出願された日本出願特願2019-021085を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0124】
1 プレーヤ端末
2 ゲームサーバ
11 ディスプレイ
12 タッチ操作パネル
13 スピーカ
20 第1領域
21 第2領域
22 フィールド領域
23 ベース領域
24 フォース領域
30 操作情報
31 第1オブジェクト
32 第2オブジェクト
40 アイコン画像
51 操作入力部
52 処理部
53 画像表示部
54 音出力部
55 通信部
56 記憶部
61 ゲーム演算部
62 画像生成部
63 音生成部
64 通信制御部
71 カード設定部
72 バディ設定部
73 行動決定部
74 操作補助情報取得部
75 操作補助情報提供部
76 ゲーム管理部
91 処理部
92 通信部
93 記憶部
101 プレーヤ管理部
102 ゲーム管理部
103 AI処理部
104 キャラクタ情報更新部
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