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特開2024-42163吸収性物品用包装袋、及び吸収性物品包装製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042163
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】吸収性物品用包装袋、及び吸収性物品包装製品
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/18 20060101AFI20240321BHJP
   B65D 75/62 20060101ALI20240321BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B65D85/18 D
B65D75/62 B
B65D33/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146676
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】栗原 涼子
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
3E068
【Fターム(参考)】
3E064AB03
3E064AB14
3E064BA01
3E064BA26
3E064BA30
3E064BB03
3E064BC18
3E064EA12
3E064FA01
3E064GA02
3E064HA06
3E064HB02
3E064HB03
3E064HB05
3E064HH04
3E064HM01
3E064HN05
3E064HP02
3E067AA12
3E067AB83
3E067AC03
3E067BA12A
3E067BB01A
3E067BB06A
3E067BB14A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB25A
3E067BB26A
3E067CA11
3E067EA06
3E067EB03
3E067EE02
3E067EE20
3E067EE59
3E067FA01
3E067FB07
3E067FC01
3E067GD07
3E068AA13
3E068AB02
3E068AB03
3E068AB07
3E068AC07
3E068BB08
3E068BB09
3E068CC22
3E068CE02
3E068CE03
3E068CE10
3E068DD02
3E068DE13
3E068EE26
3E068EE28
3E068EE32
(57)【要約】
【課題】吸収性物品用包装袋における易破断部が見つけ易く、開封時に手間や時間のかからない構成を提供する。
【解決手段】複数の吸収性物品を起立状態で収容できる、吸収性物品用の着色された包装袋であって、天面部と、底面部と、前記天面部と前記底面部との間の囲繞面部とを有する略直方体の形状を有し、前記囲繞面部が内部視認可能領域を有し、当該内部視認可能領域を通して前記吸収性物品の一部が視認可能であり、前記囲繞面部に、前記囲繞面部を上下方向に破断可能な易破断部が形成され、前記易破断部が、前記内部視認可能領域に、少なくとも部分的に重なっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の吸収性物品を起立状態で収容できる、吸収性物品用の着色された包装袋であって、
天面部と、底面部と、前記天面部と前記底面部とを接続する囲繞面部とを有する略直方体の形状を有し、
前記囲繞面部が内部視認可能領域を有し、当該内部視認可能領域を通して前記吸収性物品の一部が視認可能であり、
前記囲繞面部に、前記囲繞面部を上下方向に破断可能な易破断部が形成され、
前記易破断部が、前記内部視認可能領域に、少なくとも部分的に重なっている、吸収性物品用包装袋。
【請求項2】
前記易破断部が線状に形成され、
前記易破断部の全体の長さに対する、前記易破断部の前記内部視認可能領域に重なった部分の割合が50%以上である、請求項1に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項3】
前記易破断部が、前記吸収性物品用包装袋を取囲む方向に環状に形成され、
前記易破断部の全体が、前記内部視認可能領域内に形成されている、請求項2に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項4】
前記内部視認可能領域が、前記上下方向に直交する直交方向に細長であり、且つ前記直交方向の中央で幅広の形状を有する、請求項1に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項5】
前記内部視認可能領域が、前記易破断部より上側の上側内部視認可能領域と、前記易破断部より下側の下側内部視認可能領域とを有し、
前記下側内部視認可能領域の面積が、前記上側内部視認可能領域の面積よりも大きい、請求項1に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項6】
前記吸収性物品の情報が、前記易破断部よりも上側に付されている、請求項1に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項7】
複数の吸収性物品を起立状態で並べられてなる吸収性物品列を2以上、前記上下方向で収容可能であり、
前記易破断部が、前記2以上の吸収性物品列のうち最上の第1吸収性物品列の前記上下方向の範囲内に形成された第1易破断部と、前記第1吸収性物品列よりも下方に収容された第2吸収性物品列の前記上下方向の範囲内に形成された第2易破断部とを含み、
少なくとも前記第1易破断部が、前記内部視認可能領域に、少なくとも部分的に重なっている、請求項1に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項8】
前記吸収性物品の情報が、前記第1易破断部よりも上側に付されている、請求項7に記載の吸収性物品用包装袋。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の吸収性物品用包装袋に複数の吸収性物品が収容されてなる、吸収性物品包装製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品用包装袋、及び吸収性物品包装製品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、失禁用パッド、生理用ナプキン、使い捨てオムツ等の吸収性物品は、当該吸収性物品がそれぞれ折り畳まれ個装されて個装体とされ、そのような個装体が複数、包装袋内に収容された状態で提供されている。
【0003】
上述のような包装袋には、ミシン目等のように容易に破断できる線状部(易破断部)が設けられ、当該線状部にて包装袋を破断することで個装体の取出し口を形成できるように構成されているものが多い。例えば、特許文献1には、上開口部のシールラインよりも下方で充填収容される被包装物の上面又はその近傍に至るまでの区間で該包装袋の底面と概ね平行に破断線を付設した、紙おむつ等の包装袋が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-301859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
包装袋に形成された易破断部は、視認し難く、見つけ難いものが多い。そのため、包装袋を開封する際に易破断部を探すのに手間及び時間がかかり、使用者がストレスを感じる場合がある。
【0006】
上記に鑑みて、本発明の一態様は、吸収性物品用包装袋における易破断部が見つけ易く、開封時に手間や時間のかからない構成を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様は、複数の吸収性物品を起立状態で収容できる、吸収性物品用の着色された包装袋であって、天面部と、底面部と、前記天面部と前記底面部との間の囲繞面部とを有する略直方体の形状を有し、前記囲繞面部が内部視認可能領域を有し、当該内部視認可能領域を通して前記吸収性物品の一部が視認可能であり、前記囲繞面部に、前記囲繞面部を上下方向に破断可能な易破断部が形成され、前記易破断部が、前記内部視認可能領域に、少なくとも部分的に重なっている。
【0008】
上記第一の態様による吸収性物品用包装袋は着色されているので、外部から見て内部の吸収性物品又は吸収性物品の個装体の外観を視認し難くなっている。吸収性物品又は吸収性物品の個装体が人目に曝されることは恥ずかしいと感じられ、避けられているが、本態様の包装袋の着色により、そのような恥ずかしさを軽減できる。しかしながら、吸収性物品が本当に収容されているか否かを確認したい、若しくは収容された吸収性物品の外観を部分的に確認したい使用者、さらには包装袋の開封後に包装袋内に残っている吸収性物品を包装袋の外側から確認したい使用者もいる。そのような使用者は、包装袋の全体が完全に着色されていて中身が全く見えないと、不都合又は不安を感じることがある。これに対し、本態様によれば、包装袋の少なくとも囲繞面部に、吸収性物品の一部を視認できる内部視認可能領域が形成されているので、一瞥して中身の吸収性物品が直ちに認識されることを回避しつつ、吸収性物品が本当に収容されているか否か、吸収性物品の部分的な外観、包装袋の開封後に残っている吸収性物品等を確認したい場合には、その確認が可能となる。
【0009】
また、本態様では、囲繞面部に上下方向に破断可能な易破断部が形成されている。包装袋内の吸収性物品を取り出す際には、使用者は、上記易破断部にて包装袋を破断し、包装袋に取出し口を形成することができる。しかしながら、着色された包装袋に形成された易破断部は、外部から見て目立たないことが多く、見つけ難い。そのため、包装袋の開封に手間又は時間がかかり、使用者にとってストレスとなる場合がある。これに対し、本態様では、易破断部が、上記の内部視認可能領域に少なくとも部分的に重なっている。内部視認可能領域は光の透過率が高い領域であるので、そのような領域に存在する易破断部での光の反射は認識され易い。そのため、使用者は易破断部の位置を容易に見つけることができ、包装袋開封時の手間又は時間を低減できる。
【0010】
本発明の第二の態様では、前記易破断部が線状に形成され、前記易破断部の全体の長さに対する、前記易破断部の前記内部視認可能領域に重なった部分の割合が50%以上である。
【0011】
上記第二の態様によれば、易破断部と内部視認可能領域との重なり部分がある程度確保され、使用者が易破断部の位置を容易に見つけることができるという上述の効果を一層向上できる。
【0012】
本発明の第三の態様では、前記易破断部が、前記吸収性物品用包装袋を取囲む方向に環状に形成され、前記易破断部の全体が、前記内部視認可能領域内に形成されている。
【0013】
本発明の第三の態様によれば、易破断部が環状に連続しているため、包装袋を上下に破断して2つに分離することが容易となり、吸収性物品又は吸収性物品の個装体はより一層取り出し易くなる。さらに、易破断部の全体が内部視認可能領域内に形成されていることで、使用者が易破断部の位置を容易に見つけることができるという上述の効果を一層向上できる。
【0014】
本発明の第四の態様では、前記内部視認可能領域が、前記上下方向に直交する直交方向に細長であり、且つ前記直交方向の中央で幅広の形状を有する。
【0015】
第四の態様によれば、内部視認可能領域の幅が、内部視認可能領域の長手方向の中央で部分的に大きくなっていることで、内部視認可能領域自体が目に付きやすくなる。そのため、内部視認可能領域に重なっている易破断部をより一層見つけ易くなる。また、包装袋のデザイン性も向上する。
【0016】
本発明の第五の態様では、前記内部視認可能領域が、前記易破断部より上側の上側内部視認可能領域と、前記易破断部より下側の下側内部視認可能領域とを有し、前記下側内部視認可能領域の面積が、前記上側内部視認可能領域の面積よりも大きい。
【0017】
上記第五の態様によれば、易破断部にて包装袋を上下に、上部分と下部分とに分断した場合に、下部分に収容されている吸収性物品又は吸収性物品の個装体を、例えば正面視で視認できる面積をより大きくすることができる。そのため、収容されている吸収性物品又は吸収性物品の個装体が起立状態から斜めに倒れ、下部分の上縁から露出していなかったとしても、吸収性物品又は吸収性物品の個装体の存在を正面視で確認することができる。
【0018】
本発明の第六の態様では、前記吸収性物品の情報が、前記易破断部よりも上側に付されている。
【0019】
上記第六の態様によれば、易破断部にて包装袋を上下に、上部分(蓋部分)と下部分(本体部分)とに分断し、上部分を取り去った場合に、製品情報を下部分に残さない又は残された製品情報を少なくすることができる。そのため、下部分のみに収容された吸収性物品又は吸収性物品の個装体を、目に付く場所に置いておいたとしても、収容されている物品が吸収性物品であることが直ちに認識され難くなる。
【0020】
本発明の第七の態様では、複数の吸収性物品を起立状態で並べられてなる吸収性物品列を2以上、前記上下方向で収容可能であり、前記易破断部が、前記2以上の吸収性物品列のうち最上の第1吸収性物品列の前記上下方向の範囲内に形成された第1易破断部と、前記第1吸収性物品列よりも下方に収容された第2吸収性物品列の前記上下方向の範囲内に形成された第2易破断部とを含み、少なくとも前記第1易破断部が、前記内部視認可能領域に、少なくとも部分的に重なっている。
【0021】
上記第七の態様によれば、1つの包装袋に、複数の吸収性物品からなる吸収性物品列が上下2以上収容されている形態において、各例の吸収性物品の取出しが容易である。例えば、第1易破断部にて包装袋を上下に破断することで、上方の第1吸収性物品列の吸収性物品の上部が露出するため、当該第1吸収性物品列の吸収性物品の取出しが容易になる。上記第1吸収性物品列の吸収性物品を使用し終わった後には、下方の第2易破断部にて包装袋を上下に破断することができるので、これにより下方の第2吸収性物品列の吸収性物品の上部が露出し、当該第2吸収性物品列の吸収性物品の取出しが容易になる。そして、少なくとも第1易破断部が、内部視認可能領域に少なくとも部分的に重なっているので、包装袋を開封する際に最初に破断される第1易破断部が見つけ易くなり、開封時の手間又は時間を省くことができる。
【0022】
本発明の第八の態様では、前記吸収性物品の情報が、前記第1易破断部よりも上側に付されている。
【0023】
上記第八の態様によれば、吸収性物品の情報が付されている部分は、開封時に最初に破断される第1易破断部よりも上側の部分である。そのため、第1易破断部にて包装袋を破断し、上部分を取り去ってしまえば、包装袋の残された部分に記された吸収性物品の情報をなくす若しくは少なくできる。そのため、第六の態様と同様に、第1易破断部にて開封された包装袋を目に付く場所に置いておいたとしても、収容されている物品が吸収性物品であることが直ちに認識され難くなる。
【0024】
本発明の第九の態様は、第一から第八の態様のいずれかによる吸収性物品包装袋に複数の吸収性物品が収容されてなる、吸収性物品包装製品である。
【0025】
上記第九の態様によれば、第一から第八の態様のいずれかによる効果と同様の効果を奏する吸収性物品包装製品を提供できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、吸収性物品用包装袋における易破断部が見つけ易く、開封時に手間や時間のかからない構成を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】第1実施形態による吸収性物品用包装袋に吸収性物品が収容されてなる吸収性物品包装製品の斜視図である。
図2図1における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図3図1に示す吸収性物品包装製品の使用について説明する図である。
図4】第1実施形態の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図5図4における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図6】第1実施形態の別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図7図6における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図8】第1実施形態のさらに別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図9図8における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図10図8及び図9に示す吸収性物品用包装製品の利点について説明するための図である。
図11】第1実施形態のさらに別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図12図11における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図13】第1実施形態のさらに別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図14】第2実施形態による吸収性物品用包装袋に吸収性物品が収容されてなる吸収性物品包装製品の斜視図である。
図15図14における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図16】第2実施形態の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図17図16における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図18】第2実施形態の別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
図19図19における吸収性物品用包装袋の展開図である。
図20】第2実施形態のさらに別の変形例による吸収性物品包装製品の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0029】
<第1実施形態>
図1に、第1実施形態による吸収性物品用包装袋(以下、単に包装袋とも呼ぶ)10と、当該吸収性物品用包装袋10に収容された複数の吸収性物品1とを含む、吸収性物品包装製品100を示す。また、図2に、図1における吸収性物品用包装袋10を展開した図を示す。吸収性物品1は、失禁用パッド、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、使い捨てオムツ等であってよく、透液性のトップシートと、不透液性のバックシートと、これらのシート間に配置された吸収体とを備えた構成を有していてよい。図示の例では、吸収性物品1は失禁用パッドとする。
【0030】
図1に示すように、収容されている複数の吸収性物品1、1、…は、起立させた状態で、当該吸収性物品1の厚み方向に重ねて整列され、吸収性物品列1aを構成している。第1実施形態では、包装袋10には吸収性物品列1aが一列収容されている。本明細書では、吸収性物品1の起立方向を上下方向、吸収性物品1が並ぶ方向を左右方向(横方向)とし、上下方向及び左右方向に直交する方向を前後方向とする。
【0031】
図1の例では、吸収性物品1は、折り畳まれ、包装シートによって個装された状態のもの(個装体)である。吸収性物品1の個装体は、縦方向50~200mm、横方向50~200mm、及び厚み方向3~30mmの寸法を有するものであってよい。また、吸収性物品1は必ずしも個装された状態でなくともよい。すなわち、本明細書において、吸収性物品1は、個装されていない状態の吸収性物品であっても、個装された吸収性物品(吸収性物品の個装体)であってもよい。
【0032】
(包装袋)
図1に示すように、包装袋10は、全体として略直方体形状を有している。本明細書において、「略直方体形状」とは、長方形(正方形を含む)の6面を有する多面体である。略直方体形状は、必ずしも明確な稜及び/頂点が認識できるものでなくともよく、稜及び/又は頂点が丸められていてもよい。すなわち、6つの略矩形面を有する立体形状であればよい。「略矩形」の面の頂角は、凡そ直角であればよく、直角から好ましくは±10°、より好ましくは±5°程度逸脱していてもよい。このような略直方体形状の包装袋10は、上側の天面部11と、下側の底面部12と、天面部11と底面部12との間の囲繞面部15とを有しており、囲繞面部15は、前方の正面部15Fと、後方の背面部15Bと、左右の側面部15S、15Sとを有する。正面部15Fは、通常の方法で、包装袋10を店頭等に並べた状態等で購入者に対向させる面であり、包装袋10に含まれる面のうち、物品に関する情報(後に詳述)が最も目立つように表示される。
【0033】
第1実施形態による包装袋10(一列の吸収性物品列を収容)のサイズは、左右方向に80~300mm、前後方向に60~200mm、上下方向に70~150mm程度であってよい。
【0034】
包装袋10は、シート材から形成されている。シート材の種類は、特に限定されず、樹脂、不織布、紙等であってよい。シート材の種類が樹脂である場合、シート材は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムあってよい。また、包装袋10は、同じ又は異なる種類のシート材を2層以上積層若しくは接合させてなる1枚のシート、例えば紙と樹脂フィルムとからなるラミネートフィルムであってもよい。さらには、同じ又は異なる種類のシート材を接合せずに2枚以上重ねて、包装袋10を形成してもよい。
【0035】
包装袋10による包装方式は、特に限定されないが、図1に示すようなガゼット包装であると好ましい。包装袋10は、例えば、長尺のシート材の両縁を接合してなる長尺筒状シート材を形成し、長尺筒状シート材の長手方向に直交する幅方向の両端を折り込んでガゼット(マチ)を形成し、長手方向の所定位置で(吸収性物品包装製品同士の間の位置で)幅方向に沿って厚み方向にシート材を接合することによって形成できる。シート材の接合には、ヒートシール、超音波シール、接着剤等を利用することができる。よって、接合により接合される接合部は、包装袋10の天面部11側及び底面部12側に形成されるが、図1には、天面部11側に形成された接合部18のみを示し、底面部12側の接合部の図示は省略する。また、底面部12のガゼットの構成も図示を省略する。図2には、接合部18となる接合予定部18aを示す。
【0036】
なお、図2に示すように、接合予定部18aは、天面部11及び底面部12においてそれぞれ、さらに1つの側面部15Sと背面部15Bとの間にも形成される。図1及び図2に示すように、接合予定部18aのある端縁には、着色が施されていなくともよい。接合予定部18aとなる端縁は、包装袋10となるシート材を切り出す際、或いは吸収性物品1の収容後の包装袋10の切断位置に対応するので、着色がないことで切断位置の目印となり得る。よって、包装袋10のうち、内部視認可能領域30以外の領域が全て着色領域35になっていなくともよく、内部視認可能領域30以外の領域にも着色されていない領域があってよい。また、接合部18はシート材同士を面で接合させてなる部分であるため、インク等による着色を施さないことによって、接合強度の低下を防止することもできる。よって、接合部18に着色を施さない形態は、接合部18が、いわゆる耳として認識される幅を有するよう形成されている場合に、特に好適である。
【0037】
包装袋10には着色が施されている。当該着色は、少なくとも正面部15Fに、好ましくは正面部15F、側面部15S、15Sの3面に施されていると好ましい。また、包装袋10の囲繞面部15全体に、さらには全面に着色が施されていること(図2)が好ましい。包装袋10が着色された領域(着色領域)35は、不透明又は半透明の領域であって、当該着色領域35を通して内部が視認できないように形成されている。
【0038】
着色領域35の色の種類は、特に限定されないが、ベージュ、茶色、黒色、灰色等として認識される色を用いることが好ましい。さらに、マンセル表色系における彩度が、好ましくは8以下、より好ましくは6以下の色であってよい。上記色は、室内の通常の環境であまり目立たず、吸収性物品の包装袋であると認識されにくい。なお、着色領域35は、内部視認可能領域30(後述)を除いた領域であってよい。
【0039】
着色は(着色領域35の形成は)、包装袋10を構成するシート材に対して印刷を施すことによって行ってもよいし、シート材を製造する段階でシート材の材料に着色剤を含有させることによって行ってもよい。また、2以上のシート材を積層させてなるシートの場合には、外側に配置されるシート材を透明とし、内側に配置されるシート材を、部分的に除去された領域を有する着色シート材とすることができ、当該部分的に除去された領域は、内部視認可能領域(後に詳述)に対応するよう除去されている。
【0040】
着色領域35は、少なくとも正面から見て、収容されている吸収性物品1が、その縦方向、横方向、及び厚み方向の少なくとも1つの全体にわたって視認されないような範囲で設けられている。別の言い方をすると、少なくとも正面から見て、吸収性物品1の縦方向の一方の端から他方の端まで、且つ/又は横方向の一方の端から他方の端まで、及び厚み方向の一方の端から他方の端までが視認されないような、範囲及び大きさで設けられている。例えば、包装袋10の着色されている領域は、少なくとも正面部15Fにおいて、正面部15F全体の面積に対して、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上とすることができる。また、包装袋10全体としては、包装袋10の外面積の合計(略直方体の各面の面積の合計)に対して、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上とすることができる。着色領域35によって、吸収性物品包装製品100を一瞥しただけでは、その中身を直ちに認識できないようにできる。これにより、吸収性物品用包装袋10の外部から吸収性物品1の外観の大部分が見えることによって感じられる恥ずかしさ等を軽減できる。
【0041】
このように、包装袋10に着色が施されていることで、包装袋10の内部が見えることなく、吸収性物品1が人目に付くことによる恥ずかしさを軽減できる。しかしながら、包装袋10の全体が着色領域35となっていて中身が全く見えないと、不都合又は不安を感じ使用者もいる。例えば、包装袋10の中身が一瞥して認識されてしまうのは避けたいが、吸収性物品が本当に収容されているか否かを確認したい、若しくは収容された吸収性物品の外観(厚み、色等)を部分的に確認したい使用者もいる。
【0042】
これに対し、本形態による包装袋10には、図1及び図2に示すように、少なくとも囲繞面部15に、内部視認可能領域30が形成されている。内部視認可能領域30は、当該領域を通して包装袋10の中身を視認できる領域である。よって、内部視認可能領域30は、透明又は半透明であってよい。また、内部視認可能領域30は、通常の方法で包装袋10の内部を、内部視認可能領域30を通して見たとき、収容されている吸収性物品1の存在を認識できる透過率を有するものであれば、薄く着色されていたり小さな模様が含まれていたりしてもよい。内部視認可能領域30によって、吸収性物品1の外観全体が包装袋10の外側から視認されてしまうことを回避しつつ、吸収性物品が実際に収容されているか否か、吸収性物品の部分的な外観、包装袋10の開封後に残っている吸収性物品が多いか少ないか等を確認し易くなる。これにより、包装袋10の全体が着色されている場合に使用者が感じ得る不安又は不都合を低減できる。
【0043】
内部視認可能領域30は、囲繞面部15に形成されている。また、内部視認可能領域30は、目に付きやすい若しくは使用者が通常最初に目にする正面部15Fに少なくとも形成されていると好ましい。また、内部視認可能領域30は、図1及び図2に示すように、囲繞面部15の全てにわたって、包装袋10を囲むように環状に形成されていてもよい。これにより、正面のみならず、他の囲繞面から見ても、吸収性物品1を部分的に視認することが可能となるという点で好ましい。
【0044】
内部視認可能領域30の形状は、左右方向(横方向)に細長の形状であると好ましい。これにより、小さい面積の内部視認可能領域30の面積であっても、左右方向に並べられて配置された(整列した)吸収性物品1、1、…の吸収性物品列1aを、吸収性物品1の厚み方向にわたって視認することができるので、使用者が、吸収性物品1、1、…の数や、個々の吸収性物品1の厚みを確認しやすくなる。また、内部視認可能領域30の細長形状は、後述の易破断部20との関係でも好ましい。内部視認可能領域30が細長形状である場合、内部視認可能領域30の幅w(上下方向の長さ、図2)は、10~30mm程度であってよい。また、内部視認可能領域30の大きさは、例えば直径10mmの円を含むことができる大きさであってよい。
【0045】
さらに、略直方体形状の一面における内部視認可能領域30の面積は、一面の全体の面積に対して好ましくは2~40%以上、より好ましくは3~30%であってよい。また、包装袋10全体としては、包装袋10の外面積の合計(略直方体の各面の面積の合計)に対して好ましくは2~40%、より好ましくは3~30%であってよい。
【0046】
(易破断部)
さらに、図1及び図2に示すように、本形態による包装袋10には、包装袋10を上下方向に破断可能な易破断部20が形成されている。上下方向に破断可能とは、易破断部20において破断することで分割される部分が上下方向に離れることを指す。よって、易破断部20は、上下方向に略直交する方向に沿って延びている。「略直交する」とは、上下方向に対する完全な直交のみならず、直交する方向に対して好ましくは±15°、より好ましくは±10°であってよい。
【0047】
易破断部20は、包装袋10が脆弱化された線状の部分である。例えば、易破断部20は、図1及び図2に示すようなミシン目であってよい。ミシン目は、包装袋10を構成するシート材に形成された切込みであるカット部と、切り込みのないタイ部とが、交互に連続している線状の部分である。なお、易破断部20はミシン目に限られず、易破断部20を形成するための脆弱化を、シート材の厚みを小さくすること、シート材の剛性を異ならせること、又はシート材の材質を変性すること等によって行ってもよい。
【0048】
図1及び図2に示す例では、易破断部20は、上下方向を軸とする周方向に包装袋10を取り囲むように環状に形成されている。すなわち、囲繞面部15にわたって、より具体的には正面部15F、背面部15B、2つの側面部15S、15Sにわたって連続して形成されている。よって、易破断部20の全てを破断した場合、包装袋10を上部分と下部分とに分離することができる。
【0049】
易破断部20での包装袋10の破断については、図3も参照してさらに説明する。図3(a)に示すように、例えば、使用者は、正面部15Fと一方の側面部15Sとの間の稜の付近で、易破断部20の上方の部分を一方の手で、下方の部分を他方の手で持ち、矢印で示すように上下に引っ張ることができる。これにより、易破断部20にて包装袋10のシート材が開裂し、包装袋10を上方の上部分(蓋部分)10aと、下方の下部分(本体部分)10bとに分離することができる(図3(b))。上部分10aは、取り去ってもよいし、分離後も下部分10bの上に載せたままにして、吸収性物品1を取り出す度毎に取り外すようにしてもよい。下部分10bには、吸収性物品1、1、…の列1aが収容され、吸収性物品1、1、…の列1aの上側が露出した状態となるので、吸収性物品1の取出しが容易である。
【0050】
易破断部20が設けられている上下方向での位置は、包装袋10全体の上下方向の中央よりも上側であると好ましい。さらに、上部分10aの上下方向の中央より下側であると、すなわち、包装袋10全体を上下方向に4等分し、上から2番目の部分に形成されていると、好ましい。これにより、包装袋10の破断後、残された下部分10bに収容される吸収性物品1、1、……を、包装袋10に触れずに摘まんで取り出すことが可能となり、且つ吸収性物品1、1、…の起立状態を維持でき、吸収性物品1、1、…が包装袋10から過度に露出することを防止できる。
【0051】
図1図3に示す例では、易破断部20は、囲繞面部15全体にわたって連続して形成されているが、囲繞面部15のうち一部の面にのみ形成されていてもよい。例えば、易破断部20は、正面部15Fと、側面部15S、15Sとに、3面にわたって形成され、背面部15Bに形成しない構成とすることもできる。これにより、図3(a)の上部分10aは完全に分離されず、背面部15Bにて下部分10bと繋がった状態にすることができる。その場合、易破断部20が、側面部15Sと背面部15Bとの境界での終端する上下方向の位置において、背面部15Bの横方向に沿った折り線が形成され、その折り線にて上部分10aが枢動可能となる。上部分10aが後側に倒れることで、吸収性物品1、1、…を露出させることができる。
【0052】
易破断部20は、必ずしも連続していなくてもよく、例えば1つの面内で不連続部分を含み、横方向に複数に分離されていてもよい。その場合、不連続部分にて包装袋10を破断させずに使用してもよいし、脆弱化された部分の破断に続けて上記不連続部分も破断させてもよい。また、易破断部20は、上下方向に近接して複数本形成されていてもよい。その場合、包装袋10を上下方向に破断するための起点が上下方向に複数形成されるので、包装袋10の破断開封が一層容易になる。なお、上下方向に近接した複数の易破断部の場合、その長さは、当該複数の易破断部20を一体として計測される。
【0053】
(易破断部と内部視認可能領域との関係)
使用者は、包装袋10の開封時には、上述の易破断部20を直ちに見つけたいが、本形態による包装袋10は着色が施されているため、易破断部20が着色された領域に形成されていると、目立たないことが多い。これに対し、図1及び図2に示すように、本形態では、上述の易破断部20が、内部視認可能領域30に重なっている。上述のように内部視認可能領域30は透明性の高い領域であるので、そのような透明性の高い領域においては、脆弱化された線状部分である易破断部20での反射は認識されやすい。そのため、使用者は易破断部20の位置を容易に見つけることができる。また、内部視認可能領域30自体も着色領域35に対して目立つので、使用者が内部視認可能領域30を見つけるのは容易であり、さらに、内部視認可能領域30というその限られた領域内で易破断部20を見つけることも容易である。このように、易破断部の位置を容易に見つけることができ、包装袋10を開封する際の手間又は時間を低減できる。
【0054】
易破断部20を見つけ易くするという観点では、易破断部20が内部視認可能領域30との重なる部分は、易破断部20の全体の長さ(易破断部20が不連続に複数形成されている場合には易破断部20の合計)に対して、好ましくは50%以上、より好ましくは60%、さらに好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であってよい。さらに、図1及び図2に示すように、易破断部20が内部視認可能領域30と重なる部分が、易破断部20の長さの合計に対して100%、すなわち、易破断部20全体が内部視認可能領域30内に形成されていることが好ましい。また、使用者が通常最初に目にする正面部15Fにおいて、易破断部20が内部視認可能領域30と重なる部分が、易破断部20の正面部15Fにおける全体の長さに対して、50%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%、さらに好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上であってよく、正面部15Fにおいて易破断部20全体が内部視認可能領域30内にあることが好ましい。
【0055】
なお、収容される吸収性物品の外観色(個装されている場合には吸収性物品を包装する包装シート、又は個装されていない場合には吸収性物品自体の色)も特に限定されない。吸収性物品の外観色は、例えば、茶色、黒色、灰色、ベージュ等として認識される色であってよい。さらに、マンセル表色系における彩度が、好ましくは8以下、より好ましくは6以下の色であってよい。吸収性物品の外観色と、包装袋に付された色(着色領域35の色)との組み合わせについても特に限定されない。ここで、収容される吸収性物品の外観色及び包装袋に付された色を、互いの色の違いが使用者によって直ちに認識されるような組合せで選択した場合、例えば、両者の色差ΔEが4以上となるように選択した場合には、内部視認可能領域30を通して吸収性物品の外観色が目に付くようになるため、使用者は内部視認可能領域30を見つけ易くなる。よって、内部視認可能領域30に少なくとも部分的に重なっている易破断部20も見つけ易くなり、包装袋の開封時の手間又は時間の低減という効果を向上できる。なお、上記色差ΔEとは、CIE1976のL色空間の色差ΔEであり、ΔE=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2 を指す。
【0056】
一方、上記と別の観点からは、収容される吸収性物品の外観色及び包装袋に付された色が、互いの色の違いが使用者によって直ちに認識されないような組合せで選択する、例えば、両者の色差ΔEが4未満となるように選択することもできる。その場合、例えば、包装袋を破断させて上部分を外して吸収性物品の上部を露出させた状態(図3(b))で、例えば側面視で、包装袋と吸収性物品との境が分かり難く、包装袋の色に対して吸収性物品の外観色を目立たなくすることができる。よって、例えば吸収性物品包装製品がリビングルームに置いてあったとしても、その存在が意識され難くなる。
【0057】
また、内部視認可能領域30が離隔して複数形成されている場合には、複数の内部視認可能領域30には、易破断部20と少なくとも部分的に重なる重複内部視認可能領域(重複領域ともいう)と、易破断部20と重なっていない非重複内部視認可能領域(非重複領域ともいう)とが含まれていてよい。非重複領域は、易破断部を目立たせる機能は有していないが、吸収性物品が本当に収容されているか否かを確認したい使用者、収容された吸収性物品の外観(厚み、色等)を部分的に確認したい使用者等のニーズに応えるために利用される。そのため、非重複領域は、図1等に示される内部視認可能領域30のような細長形状を有していなくともよい。非重複領域は、例えば、上下方向の最大長さと、上下方向に直交する方向(左右方向又は前後方向)の最大長さとの比が、0.8:1.2~1.2:0.8程度である形状であってよい。また、非重複領域は、例えば直径600mmの円内に収まる大きさ及び形状のであると好ましい。円形、楕円形、四角形、三角形等の多角形、或いはその他の形状、例えばハート形、滴形等の形状であってよい。
【0058】
なお、上述のように、収容される吸収性物品の外観色及び包装袋に付された色を、互いの色の違いが使用者によって直ちに認識されるような組合せで選択した場合、非重複領域を確認しやすくなるため、非重複領域の形状を選択することで所望のデザインを包装袋に加えることができるので、デザイン性の向上という観点で好ましい。さらに、非重複領域内において、色を付して部分的に不透明又は半透明とし、そのような不透明又は半透明の部分によって絵、文字等を描いた場合には、絵、文字等の輪郭が明確になり、非重複領域内に所望の情報やデザインを含めることができる。
【0059】
(変形例)
以下、第1実施形態による吸収性物品用包装袋10の変形例を示す。以下で説明する変形例による包装袋10の基本的な構成、機能、及び使い方は、図1及び図2に示す例と同様である。以下に示すように変形例においても、囲繞面部15に易破断部20が形成されていて、当該易破断部20が、内部視認可能領域30に少なくとも部分的に重なっている。
【0060】
図4に、変形例による吸収性物品用包装袋10Aと、当該包装袋10Aに収容された吸収性物品とを含む吸収性物品包装製品100Aの斜視図を示す(吸収性物品の図示は省略)。また、図5に、図4の包装袋10Aの展開図を示す。図4及び図5に示す包装袋10Aは、内部視認可能領域30の大きさ及び形状が異なる点で、包装袋10(図1及び図2)と異なる。包装袋10Aでは、内部視認可能領域30は、正面部15F及び背面部15Bに形成されており、側面部15S、15Sには形成されていない。正面部15Fは通常、包装袋10の面のうち最も目に付く部分であるので、正面部15Fにおいて易破断部20を目立たせておくことは好ましい。また、本形態のように、正面部15F及び背面部15Bの面積が、側面部15Sの面積より大きくなっている場合には、面積の大きい正面部15F及び背面部15Bにおいて、易破断部20と重なる内部視認可能領域30を設けておくことで、易破断部20を見つけ易くできる。
【0061】
包装袋10Aでは、側面部15S、15Sに内部視認可能領域30を設けないことで、易破断部20の探し易さは維持しつつも、着色領域35を増やし、吸収性物品1が人目につくことに対する恥ずかしさを軽減することができる。
【0062】
包装袋10Aでは、内部視認可能領域30は、図1及び図2に示すような内部視認可能領域30のように長方形ではなく、細長の内部視認可能領域30の長手方向の中央の幅が大きくなっている。このように内部視認可能領域30の幅が場所によって異なっている場合、内部視認可能領域30の最大幅wmaxは、10~30mmであってよい。このように、幅が部分的に異なる内部視認可能領域30は、その形状が目につきやすいので、使用者は内部視認可能領域30自体を見つけ易くなる。内部視認可能領域30に着目すれば、内部視認可能領域30と重なる易破断部20の発見は容易であるので、開封時に易破断部20を直ちに見つけることができ、開封の手間又は時間を省くことができる。また、包装袋10のデザイン性も向上する。
【0063】
包装袋10Aでは、内部視認可能領域30は、長方形の上部分と当該長方形の長辺と同じ長さの底辺を有する二等辺三角形とが結合した五角形の形状となっているが、内部視認可能領域30の形状は特に限定されない。例えば、易破断部20の延在方向に沿って細長の、四角形及び五角形以外の多角形、楕円形、その他の形状等であってよい。また、1つの内部視認可能領域30において、幅が大きくなっている箇所が2以上あってもよい。内部視認可能領域30の輪郭も直線に限られず、曲線、例えば波形状になっていてもよい。
【0064】
図6に、別の変形例による包装袋10Bと、包装袋10Bに収容された吸収性物品とを含む吸収性物品包装製品100Bの斜視図を示す(吸収性物品の図示は省略)。また、図7に、図6の包装袋10Bの展開図を示す。図6及び図7に示す包装袋10Bは、内部視認可能領域30の大きさ及び形状が異なる点で、包装袋10(図1及び図2)と異なる。包装袋10Bでは、図1及び図2に示すように、1つの内部視認可能領域30が包装袋10を取り囲むように連続した構成ではない。包装袋10Bでは、内部視認可能領域30が2つに分かれており、それぞれの内部視認可能領域30が、囲繞面部15のうち隣接する2つの囲繞面部15に跨って形成されている。より具体的には、1つの内部視認可能領域30が、正面部15Fと一方の側面部15Sとに跨って形成され、もう1つの内部視認可能領域30が、背面部15Bと他方の側面部15Sとに跨って形成されている。隣り合う2つの囲繞面部15、15の境界部分は注目されやすいので、内部視認可能領域30が、隣り合う2つの囲繞面部15に跨って形成されていると、内部視認可能領域30自体を見つけ易く、ひいては内部視認可能領域30に重なっている易破断部20も見つけ易い。また、開封時には、隣り合う2つの囲繞面部15、15の境界部分の付近を持って引っ張ると(図3(b))、易破断部20を破断させ易く、開封しやすい。そのため、隣り合う2つの囲繞面部15に跨って形成された内部視認可能領域30は、隣り合う2つの囲繞面部15、15の境界付近での開封を誘導できるという観点からも好ましい。
【0065】
なお、包装袋10Bにおいても、易破断部20が内部視認可能領域30と重なる部分の長さは、易破断部20全体の長さに対して50%以上となっている。
【0066】
包装袋10Bにおいても内部視認可能領域30は細長形状を有するが、その形状の長手方向の端部の形状は、易破断部20の延在方向に突出している。より具体的には、内部視認可能領域30は、長方形と、長方形の長手方向の両端部にそれぞれ接続された、易破断部20上に頂点を有する三角形とが結合して形成された形状を有する。包装袋10Bにおける内部視認可能領域30の形状では、長手方向外側に向かうほど幅が狭くなっている。このような形状は、矢印を想起させ得る形状であるので、易破断部20の延在方向(開封方向)を一層強く意識させることができる。
【0067】
図8に、別の変形例による包装袋10Cと、当該包装袋10Cに収容された吸収性物品とを含む吸収性物品包装製品100Cの斜視図を示す(吸収性物品の図示は省略)。また、図9に、図8の包装袋10Cの展開図を示す。図8及び図9に示す包装袋10Cは、内部視認可能領域30の配置が異なる点で、包装袋10(図1及び図2)と異なる。
【0068】
包装袋10(図1及び図2)においては、易破断部20は、内部視認可能領域30の上下方向の中央に延在している。これに対し、図8及び図9に示す包装袋10Cにおいては、易破断部20は、内部視認可能領域30の上側に近い位置に延在している。或いは、内部視認可能領域30が易破断部20にて分離される場合に、上側の部分を上側内部視認可能領域30U、下側の部分を下側内部視認可能領域30Lとすると、下側内部視認可能領域30Lの幅(上下方向の長さ)wが、上側内部視認可能領域30Uの幅(上下方向の長さ)wより大きくなっている。また、正面部15Fにおいて、下側内部視認可能領域30Lの面積が、上側内部視認可能領域30Uの面積より大きい。さらには、囲繞面部15(15F、15B、15S、15S)全体で見ても、下側内部視認可能領域30Lの面積が、上側内部視認可能領域30Uの面積より大きくなっている。
【0069】
包装袋10Cによる利点について、図10を参照して説明する。図10には、易破断部20にて包装袋が破断され上部分10aを取り去った後の下部分10bに、吸収性物品1、1…が収容された状態を正面から見た図を示す。図10(a)には、下側内部視認可能領域30L'の面積が小さく、若しくは下側内部視認可能領域30'の幅(上下方向の長さ)が狭い下部分10b'が示されている。一方、図10(b)には、包装袋10Cの易破断部20における破断後に残された下部分10bを示す。図10(b)に示す例(包装袋10Cの下部分10b)では、図10(a)に比して、下側内部視認可能領域30Lの面積が大きいので、例えば正面視で、内部が視認されやすい。そのため、吸収性物品1、1、…が上下方向に起立している状態から倒れ込んだ場合であっても、吸収性物品1、1、…の存在、或いは吸収性物品1、1、…の数を確認しやすい。
【0070】
このように、包装袋10Cによれば、内部視認可能領域30全体の十分な幅wを確保して、易破断部20が見つけ易いという本形態の効果を維持しつつ、開封後に残された下部分10bに収容されている吸収性物品1、1、…の状態を囲繞面視(正面視、側面視、及び背面視の少なくとも1つ)で認識することが容易となる。
【0071】
なお、下側内部視認可能領域30Lの幅wと上側内部視認可能領域30Uの幅wとの大小関係に関わらず、下側内部視認可能領域30Lの幅wを15~25mmとしてもよい。これにより、囲繞面部15を通して吸収性物品1、1、…の状態を確認し易くなるとともに、開封後に残される下部分10bにおける下側内部視認可能領域30Lが過度に大きくなり、吸収性物品1全体が視認されてしまうことも回避できる。
【0072】
図11に、別の変形例による包装袋10Dと、当該包装袋10Dに包装された吸収性物品とを含む吸収性物品包装製品100Dの斜視図を示す(吸収性物品の図示は省略)。また、図12に、図11の包装袋10Dの展開図を示す。図11及び図12に示す包装袋10Dには、吸収性物品1、1、…が起立状態で収納されているが、包装袋10Dがシールされている位置、すなわち接合部18の位置が異なる点で、上述の包装袋10(図1及び図2)、包装袋10A(図4及び図5)、包装袋10B(図6及び図7)、並びに包装袋10C(図8及び図9)と異なる。包装袋10Dにおいては、接合部18は、側面部15Sに形成されている。
【0073】
このように、本形態では、包装袋のシール位置は特に限定されないが、包装の形態に関わらず、吸収性物品1の起立方向を上下方向として、上下方向の仮想線を囲むように配置される囲繞面部15に、易破断部20が設けられ、且つ易破断部20には内部視認可能領域30が少なくとも部分的に重なっている。
【0074】
図13に、別の変形例による包装袋10Eと、当該包装袋10Eに収容された吸収性物品とを含む吸収性物品包装製品100Eの斜視図を示す(吸収性物品の図示は省略)。図13に示す包装袋10Eは、包装袋10A(図4及び図5)に、物品に関する情報(吸収性物品の情報)50が表面に示されたものである。ここで、物品に関する情報50は、吸収性物品1の製品名、製造会社名、販売会社名、並びに製品仕様若しくは製品の特徴、例えば、製品長さ、ウィングの有無、厚さ(通常タイプ、スリムタイプ等)、吸収量、推奨用途(昼用、夜用、多い日用)、装着感(ふんわりタイプ、通気性良)、包装袋内の収容枚数、及び使用方法の1以上であってよい。物品に関する情報50は、文字、図、写真、符号、記号、ロゴマーク等であってよい。
【0075】
図13に示すように、物品に関する情報50は、購入時に、使用者が他の製品との区別を容易にできるよう、正面部15Fに付されていると好ましい。さらに、使用者の混乱を防ぐために、物品に関する情報50は、正面部15Fに付され且つ背面部15Bに付されていない方が好ましく、例えば、主たる情報は正面部15Fのみに付されていることがより好ましい。また、本形態では、物品に関する情報50は、易破断部20よりも上側に付されている。包装袋10Eを易破断部20にて破断して開封した場合、易破断部20よりも上側の部分は、上部分10a(図3(b))に相当する。そのため、上部分10aを切り離して取り去ってしまうか又は背面部15B側に枢動させた後に、下部分10bに残される物品に関する情報をなくす又わずかにすることができる。よって、包装袋10Eの開封後に、易破断部20より下側の部分、すなわち上部分10a(図3(b))に吸収性物品1、1、…が収容されたものを、目につく場所に置いたとしても、収容されている物品が吸収性物品であることが直ちに認識され難くなる。このような作用(認識され難さ)、吸収性物品1を包装する包装シートの構成(色、素材)や、包装袋に施された着色等によって、向上できる。なお、上記認識され難さを一層向上させる観点では、易破断部20よりも下側に(下部分10bに)、物品に関する情報を付さないことがより好ましい。
【0076】
<第2実施形態>
図14に、第2実施形態による吸収性物品用包装袋210と、当該吸収性物品用包装袋210によって収容された複数の吸収性物品1とを含む、吸収性物品包装製品200を示す。また、図15に、図14における吸収性物品用包装袋210を展開した図を示す。なお、第2実施形態に含まれる要素の基本的な構成及びその機能は、特段言及がない限り、第1実施形態に含まれる要素の構成及びその機能と同様であってよい。
【0077】
本形態による包装袋210も、第1実施形態による包装袋10と同様に着色が施されており、天面部211と、底面部212と、天面部211と底面部212とを接続する囲繞面部215(正面部215F、背面部215B、及び側面部215S、215S)とを有する略直方体の形状を有している。本形態による包装袋210にも、複数の吸収性物品1、1、…が起立状態で、当該吸収性物品1の厚み方向に重ねて整列されて収容されているが、包装袋210に収容されている吸収性物品1、1、…は、上下方向に2段以上になっている。すなわち、厚み方向に重ねて整列されなる複数の吸収性物品1、1、…の列が上下方向に複数配置されている。図14に示す例では、上方の吸収性物品1、1、…の列である第1吸収性物品列1aと、下方の吸収性物品1、1、…の列である第2吸収性物品列1bとの2つの列が、収容されている。
【0078】
第2実施形態による包装袋210のサイズは、吸収性物品列を上下に2列収容する場合には、左右方向に80~300mm、前後方向に60~200mm、上下方向に100~400mm程度であってよい。
【0079】
本形態においても、包装袋210には、囲繞面部215(正面部215F、背面部215B、側面部215S、215Sのうち1以上の面部分)に形成された易破断部20が形成されている。本形態における易破断部20は、第1吸収性物品列1aが収容されている上下方向の範囲に形成された第1易破断部21と、第2吸収性物品列1bが収容されている上下方向の範囲に形成された第2易破断部22とを含む。よって、第1易破断部21と第2易破断部22とは上下方向に離隔されている。
【0080】
使用開始する場合には、最上の易破断部で、図示の例では第1易破断部21にて、包装袋210を上下方向に破断し、吸収性物品包装製品200を開封する。第1易破断部21での破断は、図3を参照して説明した第1実施形態による易破断部20での破断と同様に、例えば隣接する囲繞面部15S、15S間の稜の付近を掴んで上下方向に引っ張ることによって行うことができる。
【0081】
包装袋210の破断によって、例えば第1易破断部21が囲繞面部15にわたって環状に形成されている場合には、第1易破断部21よりも上側の上部分(蓋部分)210aを取り去ることができ、第1吸収性物品列1aの上部分が露出した状態となる。さらに、第1吸収性物品列1aに含まれる吸収性物品1、1、…を使用した後には、使用者は、第2易破断部22にて包装袋210を上下方向に破断させることができる。第2易破断部22での破断によって、包装袋210の中間部分210b及び下部分210cが分離され、中間部分210bを取り去ることができる。これにより、第2吸収性物品列1bの上部分が露出した状態となり、第2吸収性物品列1bの吸収性物品1が取り出しやすくなる。なお、使用者は、第1吸収性物品列1aの吸収性物品1、1、…を使用した後に第2易破断部22を破断させずに、包装袋210に手を入れて第2吸収性物品列1bの吸収性物品1を取り出すこともできる。しかしながら、第2易破断部22にて、中間部分210bを取り去ることにより、吸収性物品1に容易に到達でき、吸収性物品1を取り出す際に吸収性物品1と包装袋とが、又は包装袋を構成するシート材同士が擦れて発生する音も低減できる。また、第1吸収性物品列1aがなくなった後の包装袋210がコンパクトになってすっきりした見た目にもなる。
【0082】
本形態による包装袋210においても、少なくとも囲繞面部15に内部視認可能領域30が形成されている。図14及び図15に示す例では、内部視認可能領域30は、第1易破断部21に少なくとも部分的に重なるよう形成されている。これにより、使用者が第1易破断部21を容易に見つけることができ、包装袋210の開封にかかる手間又は時間を低減できる。本形態のように吸収性物品列が複数収容され且つ易破断部が各列に対応するように形成されている場合、使用者は必ずしも全ての複数の易破断部で包装袋を破断させる必要はないが、開封のためには通常、最上に位置する第1易破断部21にて包装袋210を破断することになる。そのため、最上に位置する第1易破断部21が、内部視認可能領域30と部分的に重なることが好ましい。
【0083】
図16に、変形例による吸収性物品用包装袋210Aと、当該吸収性物品用包装袋210Aに収容された複数の吸収性物品1とを含む、吸収性物品包装製品200Aを示す。また、図17に、図16における吸収性物品用包装袋210Aを展開した図を示す。本変形例による包装袋210Aでは、内部視認可能領域30が、上下に分かれて複数形成されている点で、図14及び図15に示す包装袋210と異なる。すなわち、本例では、内部視認可能領域30は、第1易破断部21に少なくとも部分的に重なる第1内部視認可能領域31と、第2易破断部22に少なくとも部分的に重なる第2内部視認可能領域32とを含む。
【0084】
包装袋210Aにおいては、包装袋210(図14及び図15)と異なり、第2易破断部22も内部視認可能領域32(30)と重なっていることによって、使用者は、第2易破断部22も容易に見つけることができる。そのため、第1易破断部21での破断のみならず、第1吸収性物品列1aを使用した後に、中間部分210bと下部分210cとを分離させるための第2易破断部22での破断の際の手間又は時間も低減できる。
【0085】
図18に、別の変形例による吸収性物品用包装袋210Bと、当該吸収性物品用包装袋210Bに収容された複数の吸収性物品1とを含む、吸収性物品包装製品200Bを示す。また、図19に、図18における吸収性物品用包装袋210Bを展開した図を示す。本変形例による包装袋210Bでは、内部視認可能領域30が、囲繞面部15にわたって環状に形成されている点で、包装袋210(図14及び図15)と異なる。本例では、第1易破断部21の全体が内部視認可能領域30(第1内部視認可能領域31)内に含まれるように形成されている。一方、第2易破断部22には内部視認可能領域は重なっていない。
【0086】
包装袋210Bにおいても、包装袋210(図14及び図15)と同様に、最上に位置する第1易破断部21に内部視認可能領域31(30)が重なっている。そのため、使用が通常、包装袋の開封時に最初に破断させたい第1易破断部21を目立たせることができる。また、包装袋210Bの場合には、内部視認可能領域31(30)が4つの囲繞面部15にわたって環状に形成されていることから、吸収性物品包装製品200Bがどのような向きで置かれていても、内部視認可能領域31(30)が露出しているので、探すことが容易であり、第1易破断部21の位置も探しやすくなる。
【0087】
図20に、別の変形例による吸収性物品用包装袋210Cと、当該吸収性物品用包装袋210Cに収容された複数の吸収性物品1とを含む、吸収性物品包装製品200Bを示す。包装袋210Cは、包装袋210(図14及び図15)に、物品に関する情報(吸収性物品の情報)50が表面に示されたものである。物品に関する情報は、第1実施形態で説明した情報(図13)と同様である。
【0088】
図20に示すように、物品に関する情報50は、第1易破断部21よりも上側に、上部分210aに付されていることが好ましい。開封時には通常、上述のように第1易破断部21にて包装袋210Cを破断させ、上部分210aを切り離して取り去ってしまうか又は背面部215B側に倒して、収容されている吸収性物品の上部が露出するようにする。これにより、中間部分210b及び下部分210cに残される、物品に関する情報をなくす又わずかにすることができる。そのため、包装袋210Cの開封後に、第1易破断部21より下側の部分(中間部分210b及び下部分210c)を目につく場所に置いたとしても、収容されている物品が吸収性物品であることが直ちに認識され難くなる。
【0089】
収容されている物品が吸収性物品であることをより認識され難くするという観点では、吸収性物品包装製品210Cの使用期間にわたり最も長く存在し得る下部分210cには少なくとも、物品に関する情報を付さないことが好ましい。さらに、包装袋210Cの第1易破断部21よりも下側に(中間部分210b及び下部分210cに)、物品に関する情報を付さないことがより好ましい。
【0090】
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された範囲内において、様々な変更、修正、置換、付加、削除、及び組合せ等が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0091】
1 吸収性物品(失禁用パッド)
1a、1b 吸収性物品列
10、10A、10B、10C、10D、10E、210、210A、210B、210C 吸収性物品用包装袋(包装袋)
10a 上部分
10b 下部分
11、211 天面部
12、212 底面部
15、215 囲繞面部
15F、215F 正面部
15B、215B 背面部
15S、215S 側面部
18 接合部
18a 接合予定部
20、21、22 易破断部
30、31、32 内部視認可能領域
30L 下側内部視認可能領域
30U 上側内部視認可能領域
50 物品に関する情報
100、100A、100B、100C、100D、100E、200、200A、200B、200C 吸収性物品包装製品
210a 上部分
210b 中間部分
210c 下部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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