(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042224
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240321BHJP
A47J 31/44 20060101ALI20240321BHJP
A47J 31/10 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
A47J31/44 310
A47J31/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146793
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(72)【発明者】
【氏名】錦織 由和
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 伸二
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082BB01
3E082CC01
3E082CC03
3E082DD00
3E082FF09
4B104AA12
4B104BA66
4B104BA68
4B104CA13
4B104DA42
4B104EA09
(57)【要約】
【課題】非接触操作に応じて提供物を放出可能であると共に、意図しないタイミングで提供物が放出される可能性を低減し得るディスペンサを提供することを目的とする。
【解決手段】本体10には、前面から奥へ凹むように容器収容室18が設けられる。容器収容室18の上部に、氷を放出する放出部14a,24aが設けられる。容器収容室18の上部に、検出方向Xを下向きにして非接触検出センサ38が配設される。非接触検出センサ38における検出方向Xの前側に手指をかざすことで、非接触検出センサ38が手指を非接触で検出する。非接触検出センサ38の検出によって放出手段が動作し、前記放出部14a,24aから氷が放出される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の前面から奥へ凹むように設けられ、前方に開放する取出し口を介して容器が出し入れ可能な容器収容室と、該容器収容室の上部に設けられて提供物を下向きに放出する放出部と、を備え、容器収容室に収容した容器に、前記放出部から提供物を放出するよう構成されたディスペンサにおいて、
前記本体の前側から検出対象物が出入り可能な奥へ凹む空間の上部に、検出方向を下向きにして配設され、検出対象物を非接触で検出可能な非接触検出センサを備え、
該非接触検出センサによる検出対象物の検出に基づいて、前記放出部から提供物を放出するよう構成した
ことを特徴とするディスペンサ。
【請求項2】
前記空間は、前記容器収容室である請求項1記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記非接触検出センサは、前記容器収容室における前記放出部より手前の上部に配設された請求項2記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記非接触検出センサは、前記放出部に対して左右方向にずらして配設された請求項2記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記容器収容室の上部を画成する天井壁に、前記取出し口の上辺から奥に向けて下方傾斜する傾斜部が設けられ、該傾斜部に前記非接触検出センサが検出方向を下向きにして配設された請求項2記載のディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料水や氷、ジュース、汁物等を提供するディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
レストラン等の飲食店やホテルでは、飲料(飲料水やジュース、汁物)や氷等の提供物を客に提供するため、ディスペンサが使用されている(例えば、特許文献1参照)。ディスペンサは、本体に、前方に開放する取出し口が形成された容器収容室が内部に向けて凹設され、該容器収容室の天井に提供物の放出口が下向きに開口している。また、本体前面に、客等(ディスペンサの使用者)が操作する操作盤が設けられている。そして、客(使用者)は、容器収容室の底面にコップ等の容器を上向きに置いた状態で、操作盤に設けられた操作部を押圧操作することで、放出口から放出される提供物を容器で受け取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では衛生意識が高まっており、公衆の場ではなるべく他人との直接的・間接的な接触を避ける行動をとるのが常識となっている。これに関し、前述のように押圧式の操作部を操作して提供物の提供を受けるディスペンサは、多数の客(ディスペンサの使用者)が操作部に接触するので、衛生上の懸念を払拭するには、使用者に手指の除菌を促す等の対策を充分に採らねばならず、店員・客の双方に手間や負担がかかる。このような背景から、衛生面を考慮したディスペンサに対する需要が高まっている。
【0005】
ディスペンサの使用者がディスペンサに触れずに放出口から提供物を放出するには、本体の前に手指をかざす等の非接触操作を検出可能なセンサ(非接触検出センサ)を用いることが考えられる。この場合のセンサとしては、例えば、赤外線等の光を出射する投光部と、その光を受光する受光部とを有し、投光部から外部に出射した光の変化を受光部で感知して検出対象物の有無を検出する光電センサ等を採用可能である。例えば、本体の前方空間に検出方向(光の出射方向)を向けるように光電センサを配置すれば、ディスペンサの使用者が本体の前にかざした手指を非接触状態で検出できる。
【0006】
しかしながら、飲食店の客がディスペンサの前を横切ったり、立ち止まって操作方法等を確認している際に、その客の身体の一部が光電センサの検出範囲に入ってしまい、提供物が放出されてしまう虞がある。このように意図しないタイミングで提供物が放出されると、その放出された提供物が周囲に飛散して客の衣服や床面等を濡らしたり汚してしまう問題がある。
【0007】
但し、単に光電センサの検出範囲を狭くするのでは、ディスペンサのユーザビリティの観点で問題がある。すなわち、光電センサの検出範囲が極端に狭いと、ディスペンサの使用者が注意して手指をかざさなければ、そのかざした手指がディスペンサに触れてしまうことになり、衛生上の懸念を払拭し得ない。
【0008】
本発明は、従来のディスペンサに内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、非接触操作に応じて提供物を放出可能であると共に、意図しないタイミングで提供物が放出される可能性を低減し得るディスペンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係るディスペンサは、
本体(10)の前面から奥へ凹むように設けられ、前方に開放する取出し口(18a)を介して容器(22)が出し入れ可能な容器収容室(18)と、該容器収容室(18)の上部に設けられて提供物を下向きに放出する放出部(14a,24a)と、を備え、容器収容室(18)に収容した容器(22)に、前記放出部(14a,24a)から提供物を放出するよう構成されたディスペンサにおいて、
前記本体(10)の前側から検出対象物が出入り可能な奥へ凹む空間(18)の上部に、検出方向(X)を下向きにして配設され、検出対象物を非接触で検出可能な非接触検出センサ(38)を備え、
該非接触検出センサ(38)による検出対象物の検出に基づいて、前記放出部(14a,24a)から提供物を放出するよう構成したことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、検出対象物が出入り可能な空間内において検出方向を下向きにして非接触検出センサを配設したので、客等がディスペンサの前側近傍を移動したり立ち止まったりした場合に、その客等の身体の一部が検出範囲に入って意図しないタイミングで提供物が放出されるといった不具合が生じる可能性を低減させ得る。また、非接触検出センサの検出範囲を狭くすることなく誤動作を防ぐことができるので、ユーザビリティに優れている。また、意図しないタイミングで提供物が放出されることで故障と誤認され、クレームの対象となる事態も防ぐことができる。また、非接触検出センサを検出対象物が出入り可能な空間の上部に配設したので、放出される氷や飲料が非接触検出センサの検出面に付着して検出精度が低下するのを防ぐことができる。更に、非接触検出センサは空間内に位置しているので、客等がディスペンサの前側近傍を移動する際に、客等の持ち物がぶつかって物理的故障が発生するのを防ぐことができる。
【0010】
請求項2の発明では、前記空間(18)は、前記容器収容室(18)であることを要旨とする。
請求項2の発明によれば、容器収容室に非接触検出センサを配設したので、検出対象物が出入り可能な空間を別途設ける必要はなく、製造コストを低廉に抑えることができる。
【0011】
請求項3の発明では、前記非接触検出センサ(38)は、前記容器収容室(18)における前記放出部(14a,24a)より手前の上部に配設されたことを要旨とする。
請求項3の発明によれば、非接触検出センサの検出方向前側に手指をかざす非接触操作に際し、手指が放出部に誤って接触してしまうのを抑制でき、衛生的に使用できる。
【0012】
請求項4の発明では、前記非接触検出センサ(38)は、前記放出部(14a,24a)に対して左右方向にずらして配設されたことを要旨とする。
請求項4の発明によれば、非接触検出センサを、放出部に対して左右方向にずらして配設したので、放出部の真下に背の高い容器を置いた状態であっても、該容器を避けて非接触操作を容易に行うことができる。また、アイスペール等の大型の容器を容器収容室に収容する際に、容器の手前側を持つ手が意図せずに検出範囲に入ってしまって誤動作するのを抑制できる。
【0013】
請求項5の発明では、前記容器収容室(18)の上部を画成する天井壁(24)に、前記取出し口(18a)の上辺から奥に向けて下方傾斜する傾斜部(24b)が設けられ、該傾斜部(24b)に前記非接触検出センサ(38)が検出方向(X)を下向きにして配設されたことを要旨とする。
請求項5の発明によれば、前から奥に向けて下方傾斜する傾斜部に非接触検出センサを配設したので、ディスペンサの前に立った客(使用者)から非接触検出センサの配設位置の視認性が向上し、非接触検出センサの検出方向前側に手指をかざす非接触操作の際に、誤って放出部に手指が接触してしまうのを抑制でき、衛生的に使用できる。また、傾斜部に配設した非接触検出センサの検出方向は、前方に向けて斜め下向きとなるが、その検出範囲が本体の前側に大きく延出することはなく、客等がディスペンサの前を移動したり立ち止まったりした場合であっても、誤検出するのを抑制して誤動作を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るディスペンサによれば、非接触操作に応じて提供物を放出可能であると共に、意図しないタイミングで提供物が放出される可能性を低減し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施例1に係るディスペンサの要部を縦断して示す概略側面図である。
【
図2】実施例1に係るディスペンサの要部正面図である。
【
図3】実施例1に係るディスペンサにおける電気的な接続関係を示すブロック図である。
【
図4】実施例2に係るディスペンサの要部正面図である。
【
図5】実施例3に係るディスペンサを示すものであって、(a)は要部を縦断して示す概略側面図であり、(b)は前天井部および奥天井部の傾斜角度を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明に係るディスペンサにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。本実施例では、提供物としての氷を提供可能なディスペンサについて説明する。なお、氷と飲料、或いは飲料のみを提供するディスペンサや、汁物を提供するディスペンサ等にも、本発明の構成を適用し得る。また、以下の説明では、ディスペンサを正面側(前側)から見た状態を基準として、左右方向、上下方向および前後(手前・奥)方向を規定して説明する。
【実施例0017】
実施例1のディスペンサは、
図1および
図2に示すように、本体10の内部に、製氷機12(
図3参照)で製造された所定寸法の氷を貯留する貯氷庫14が形成されると共に、この貯氷庫14の内部には、該貯氷庫14に設けた放出口14aに向けて氷を搬送する氷搬送装置等の放出手段16が配設されている。本体10には、前方に開放する取出し口18aが形成された容器収容室(空間)18が、本体10の前面から奥に向けて凹設され、該収容室18の底面20が、容器22の載置部とされて、取出し口18aから出し入れされる容器22が載置部20に上向きに載置される。取出し口18aの開口寸法は、容器22を容易に出し入れし得る値に設定される。容器収容室18の上部を画成する天井壁24には、載置部20における容器22の載置位置の真上において上下方向に開放する供給口24aが設けられ、該供給口24a内に、下方に向けて開口する前記放出口14aが位置している。すなわち、放出口14aから放出された氷は、供給口24aを介して載置部20の載置位置に載置された容器22に落下供給されるよう構成される。実施例1では、放出口14aおよび供給口24aから提供物の放出部が構成される。なお、載置部20にはスノコや排出口が設けられ、放出口14aから滴下した融氷水や、容器22から飛び出した氷の融氷水等を機外に排出し得るよう構成される。また、容器収容室18における載置部前端部には、所定高さだけ上方に立上がる堰部26が形成され、載置部(底面)20に滴下した水滴等が本体前面に流れ出るのを防止するよう構成してある。
【0018】
ディスペンサは、
図3に示すように、製氷機12や放出手段16の動作を制御するコントロールボード(制御手段)28に、オペレーションボード30および後述する非接触検出センサ38が電気的に接続されている。オペレーションボード30は、本体前面に設けられた操作盤32(
図2参照)の背後に重ねて配置されるスイッチ基板であり、その前面に押しボタン式のスイッチ34(押圧操作を検出する接触操作検出手段)が設けられている。
【0019】
前記操作盤32は、
図2に示すように、「手動放出」と文字が表示された部分の下方に、円形の放出操作部36が設けられ、操作盤32の背後に重なるオペレーションボード30には、該放出操作部36に対応するように前記スイッチ34が配置されている。そして、放出操作部36が前から押圧されると、スイッチ34がオン(検出状態)となるように構成されている。スイッチ34のオン(検出状態)により生じる検出信号は、コントロールボード28に入力される。スイッチ34からの検出信号がコントロールボード28に入力された場合には、その検出信号に基づいてコントロールボード28が放出手段16を動作させて、放出口14aから氷が放出される。
【0020】
図1に示す如く、前記容器収容室18を画成する天井壁24には、前記供給口24aより前側の前天井部24bに、上下方向に開放する開口部24cが設けられ、該開口部24cに対応して光電センサ等の非接触検出センサ38が配設されている。すなわち、実施例1では、容器収容室18における放出部14a,24aより手前の上部に、非接触検出センサ38が配設されている。非接触検出センサ38は、光を出射する投光部と、光を感知する受光部と、受光部による受光量を判定する判定部とを有し、投光部が予め定めた強度の光を出射する状態において、受光部で感知する受光量が閾値を超えていると判定部が判定する場合に、前述したコントロールボード28のCPUに向けて検出信号を出力する。このため、非接触検出センサ38は、投光部による光の出射方向である検出方向に検出対象物(すなわち、ディスペンサの使用者が非接触操作として非接触検出センサ38の表側にかざした手指等)があると、その検出対象物に光が反射して受光部での受光量が増加するため、光の出射方向における検出対象物の有無(すなわち、非接触操作の有無)を検出し得る。なお、非接触検出センサ38としては、焦電形、誘導形、静電容量形、超音波形、温感形、磁気形等の各種の近接センサを採用することができる。実施例1では、容器収容室18を、客等の使用者の手指を出し入れ可能な空間として利用し、該空間の上部に検出方向Xを下向きにして非接触検出センサ38を配設している。
【0021】
前記コントロールボード28は、非接触検出センサ38からの検出信号が入力された場合に、その検出信号に基づいて前記放出手段16を動作し、氷を放出口14aから放出させる。このように、非接触検出センサ38は、前述したオペレーションボード30に備えられるスイッチ34と同様、氷を放出部14a,24aから放出させる操作を検出する用途で用いられる。
【0022】
実施例1のディスペンサは、
図1に示す如く、前記非接触検出センサ38の検出方向(光の出射方向であって中心検出方向)Xは、略真下を向くよう配置されている。また、客等の非接触操作を検出するための非接触検出センサ38の検出範囲RDの全体が、容器収容室18内に収まって取出し口18aの開口位置より外方に延出しないよう構成される。
図1に二点鎖線で示する検出範囲RDは、実施例1では、投光部から出射される光の届く範囲であって、投光部からの最大離間位置までの寸法は、概ね60mm前後となるように設定されているが、載置部20における載置位置に置かれる容器22が臨む領域に及ばない範囲で適宜の寸法に設定すればよい。
図2に示す如く、前記本体10の前面には、取出し口18aより上側の位置に、非接触検出センサ38における検出方向Xの前側に手指をかざすことで、非接触検出センサ38が検出して氷が放出されることが理解可能なイラストが描かれた表示部40が設けられている。この表示部40は、非接触検出センサ38の配設位置に対応する前側に配置されており、該表示部40によって手指をかざすべき非接触検出センサ38の位置を客等が認識し得るようになっている。
【0023】
実施例1のディスペンサは、前記非接触検出センサ38を、前記容器収容室18の上部において、検出方向Xが略真下を向くよう配設したので、客等がディスペンサの前側近傍を移動したり立ち止まったりした場合に、その客等の身体の一部が検出範囲RDに入って意図しないタイミングで提供物が放出されるといった不具合が生じる可能性を低減させ得る。すなわち、検出方向Xが下向きで、検出範囲RDが容器収容室18内に位置しているので、客等が意図して手指を容器収容室18内に差し込んで非接触検出センサ38の検出範囲RDに臨まさない限りは、誤検出されることはなく、ディスペンサの誤動作を防ぐことができる。また、非接触検出センサの検出範囲RDを極端に狭くする必要はなく、ユーザビリティに優れている。また、意図しないタイミングで氷が放出されることもなく、故障と誤認されてクレームの対象となる事態も防ぐことができる。また、非接触検出センサ38を容器収容室18の上部に配設しているので、放出部14a,24aから放出される氷の融氷水等が非接触検出センサ38の検出面に付着して検出精度が低下するのを防ぐことができる。更に、非接触検出センサ38は容器収容室18内に位置して本体10より前方に突出していないので、客等がディスペンサの前側近傍を移動する際に、非接触検出センサ38に客等の持ち物がぶつかって物理的故障が発生するのを防ぐことができる。
【0024】
実施例1のディスペンサは、前記非接触検出センサ38を、容器収容室18における放出部14a,24aより手前の前天井部24bに配置してあるので、非接触検出センサ38の検出方向Xの前側に手指をかざす非接触操作に際し、手指が放出部14a,24aに誤って接触してしまうのを抑制でき、衛生的に使用できる。また、前記本体10の前面には、
図2に示す如く、非接触検出センサ38の配設位置に対応する前側に、氷を放出させる方法を客等に理解させるための表示部40が設けられているので、客等が迷うことなく非接触検出センサ38の検出方向Xの前側に手指をかざして氷を放出させることができる。また、容器収容室18に非接触検出センサ38を配設しているので、手指(検出対象物)が出入り可能な空間を本体10に別途設ける必要はなく、製造コストを低廉に抑えることができる。
実施例2のディスペンサは、前記容器収容室18の前天井部24bにおいて、前記放出部14a,24aに対して左右方向の一方(図示例では右方)にずれた位置に、前記開口部24cが設けられると共に、該開口部24cに対応して非接触検出センサ38が配置されている。この非接触検出センサ38の検出方向Xは、実施例1と同じであって、略真下を向いている。
実施例2のディスペンサによれば、非接触検出センサ38を、放出部14a,24aに対して左右方向にずらして配設したので、実施例1が奏する作用効果に加えて、放出部14a,24aの真下に背の高い容器22を置いた状態であっても、該容器22を避けて非接触操作を容易に行うことができる。また、アイスペール等の大型の容器22を容器収容室18に収容する際に、容器22の手前側を持つ手が意図せずに非接触検出センサ38の検出範囲RDに入ってしまって誤動作するのを抑制することができる。また、前記表示部40は、放出部14a,24aに対して非接触検出センサ38をずらした方向にずらして設けているので、実施例1と同様に、客等が迷うことなく非接触検出センサ38の検出方向Xの前側に手指をかざして氷を放出させることができる。