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特開2024-42226エレベータインフォメーションシステム
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  • 特開-エレベータインフォメーションシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042226
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】エレベータインフォメーションシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20240321BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20240321BHJP
【FI】
B66B3/00 Z
B66B3/00 U
G06Q30/02 380
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146796
(22)【出願日】2022-09-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-11
(71)【出願人】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】弁理士法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田村 聡
【テーマコード(参考)】
3F303
5L049
【Fターム(参考)】
3F303DC32
5L049BB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】個人が建物内で撮影した画像と撮影したときの情報(階、お店、料理、雑貨、衣料など)をエレベータ内の表示装置に表示し、個人が自身の情報を周辺の他人と共有できる情報共有の端末として使用できるエレベータインフォメーションシステムを提供する。
【解決手段】予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムにおいて、広告コンテンツ情報を格納する記憶部21と、広告コンテンツ情報を表示する表示部24と、記憶部21に格納された広告コンテンツ情報を取り出して表示部24に表示させる処理部22と、利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワーク50を介して受信する通信部23と、を備え、処理部22は、個人投稿情報を表示部24に表示させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムにおいて、
前記広告コンテンツ情報を格納する記憶部と、
前記広告コンテンツ情報を表示する表示部と、
前記記憶部に格納された前記広告コンテンツ情報を取り出して前記表示部に表示させる処理部と、
利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワークを介して受信する通信部と、を備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報を前記表示部に表示させる、
エレベータインフォメーションシステム。
【請求項2】
前記個人投稿情報は、利用者により登録されているSNSサーバを介して投稿される、
請求項1記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項3】
前記通信部は、前記個人投稿情報を受信すると、前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項4】
前記処理部は、前記記憶部に格納された前記個人投稿情報データが存在するときは、該個人投稿情報を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項5】
前記処理部は、前記利用者端末により指定された日時に前記個人投稿情報を表示させるように制御する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項6】
利用者が各階及び方向別に乗りかごを呼ぶための乗り場呼びボタンをさらに備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記乗りかご内で乗り場呼びボタンが押下された数を、前記個人投稿情報に対する所定の意思表示としての「いいね!」の回数として前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項7】
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記格納された所定の意思表示としての「いいね!」の回数を前記表示部に表示する、
請求項6記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項8】
前記処理部は、前記記憶部に保存された写真のGPS情報に基づいてインフォメーションシステムの周囲にある建物や施設の情報を取得し、前記表示部に表示させる、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータインフォメーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータが設置された施設のエレベータの乗りかご内には液晶ディスプレイ(モニタ)や有機ELディスプレイ(モニタ)などの画像や文字などを表示する表示装置(表示部)が設けられている。この表示装置には、乗りかごの現在位置やエレベータの運行状況だけではなく、ニュースや広告等の複数のコンテンツ情報がローテーションしながら表示される。
【0003】
乗りかごに乗った利用者は、該乗りかごでの移動時間を利用してコンテンツ情報を視聴することができ、時間施設内のお店(飲食店,服屋,雑貨屋など)の情報を視覚的に収集できる。
【0004】
一方で、SNSが普及している現在においては、個人が自身の情報を周辺の他人と共有したいという要求がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-196597号公報
【特許文献2】特開2021-557040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のエレベータの乗りかご内の表示装置に表示される情報は、エレベータが設置された建物側で準備された画像、コンテンツ配信をおこなう企業から配信された画像、建物会社により用意された画像が表示され、個人からの情報が表示されることは不可能であった。
【0007】
本発明は上述の事情によりなされたもので、建物側で準備された画像、コンテンツ配信をおこなう企業から配信された画像、建物会社により用意された画像が表示されるだけでなしに、個人が建物内で撮影した画像と撮影したときの情報(階、お店、料理、雑貨、衣料など)をエレベータ内の表示装置に表示し、SNS(ソーシャルネットワークサービス)を介して、個人が自身の情報を周辺の他人と共有できる情報共有の端末として使用できるエレベータインフォメーションシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、実施形態に係るエレベータインフォメーションシステムは、予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムである。該エレベータインフォメーションシステムは、記憶部と、表示部と、処理部と、通信部とを備える。記憶部は、広告コンテンツ情報を格納する。表示部は、広告コンテンツ情報を表示する。処理部は、記憶部に格納された広告コンテンツ情報を取り出して表示部に表示させる。通信部は、利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワークを介して受信する。処理部は、個人投稿情報を表示部に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る表示制御装置20及びその周辺の構成要素を備えたエレベータシステム100の構成を示すブロック図
図2図1のエレベータ装置10の斜視図
図3図2の複数のエレベータ装置10が設置されたエレベータホール120の平面図
図4図1の表示制御装置20により実行される個人投稿表示処理を示すフローチャート
図5】乗りかご7内の表示部24に表示された画像の一例を示した図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各変形例において、同様の構成要素については同一の符号を付して説明は省略する。
【0011】
実施形態.
本実施形態に係る表示制御装置20は、予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内の表示装置(モニタ)に表示するエレベータインフォメーションシステムである。ここで、エレベータの走行時には乗りかご内の利用者に、建物内にある商業施設や居住施設などの広告コンテンツ情報を提供することが可能となる。
本実施形態に係るエレベータインフォメーションシステムによれば、広告コンテンツ情報を表示するだけでなしに、SNS(ソーシャルネットワークサービス)などを介して商用施設などの利用者が建物内で撮影した飲食店の料理の写真などの個人投稿情報も表示させることができる。
【0012】
図1は、本実施形態に係る表示制御装置20及びその周辺の構成要素を備えたエレベータシステム100の構成を示すブロック図である。図1において、エレベータシステム100は、商業施設や居住施設などの建物内に設けられた複数の昇降路Lの内部に配置されたエレベータ装置10と、該商業施設や居住施設などの広告コンテンツ情報をエレベータ内の表示装置(モニタ)である表示部24(後述する)に表示する表示制御装置20と、各階の乗り場ごとに、利用者が各階及び方向別に乗りかご7を呼ぶための乗り場呼びボタン12とを備えて構成される。ここで、利用者は、各階及び方向別に乗り場呼びボタン12を押下することによって乗り場呼びを登録し、登録された階(登録階)及び登録された方向(登録方向)に乗りかご7を移動させる。なお、本実施形態では、便宜上、乗りかご7を6基として説明したが、本発明はこれに限定されず、それ以外の複数台の乗りかご7を備えたとしてもよい。
【0013】
本実施形態に係るエレベータインフォメーションシステムは、表示制御装置20と、エレベータの利用者が携帯する利用者端末である携帯端末40と、通信ネットワーク50と、エレベータ装置10内の乗りかご7内に配置された表示部24とを備えて構成されている。
【0014】
図1の表示制御装置20は、記憶部21と、処理部22と、携帯端末40と通信ネットワーク50を介して接続される通信部23とを備えて構成される。ここで、携帯端末40は、例えば、スマートフォン(多機能携帯電話端末)、携帯電話端末、タブレットPC、ノートPC等であってもよい。また、本実施形態では、「部」とは、例えば、広義の回路によって実現されるハードウェア資源と、該ハードウェア資源によって具体的に実現されるソフトウェアプログラムとを組み合わせたものを含んでもよい。
【0015】
図1の記憶部21は、建物内にある商業施設や居住施設などの広告コンテンツ情報と、各曜日及び時間帯とを紐づけたコンテンツ情報データベースとして格納する。該コンテンツ情報データベースは、例えば、各曜日及び時間帯ごとに表示部24に表示される商業施設などの広告コンテンツ情報であり、ここで、時間帯は、時刻(時、分、秒など)や表示時間期間だけでなく、月及び季節などの情報を含むように構成されてもよい。なお、広告コンテンツ情報は、所定のサービスに関する情報を施設利用者に視認させることで当該サービスの利用意欲を向上させることを目的として表示させる。また、記憶部21は、ハードディスク(HDD)、フラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)のような不揮発性の記録媒体を含み、不揮発性の記録媒体であればどのような種別のものであってもよい。
【0016】
図1の通信部23は、利用者端末により入力された個人投稿情報をインターネットなどの通信ネットワーク50を介して受信して記憶部21に格納する。処理部22は、記憶部21に格納された広告コンテンツ情報をコンテンツ情報データベースから出力して表示部24に表示させる。ここで、利用者は登録しているSNSサーバにアクセスし、当該利用者のアカウントおよびパスワードを用いて個人投稿情報を投稿する。通信部23は、SNSサーバとしての機能を有し、個人投稿情報には、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)、Instagram(登録商標)google+(登録商標)、mixi(登録商標)、YouTube(登録商標)などに、利用者が投稿した文字情報もしくは画像や動画等の画像情報等であってもよい。
【0017】
また、図1の乗りかご7(A号機~F号機)内に設置された表示部24は、例えばLED(light emitting diode)、LCD(liquid crystal display)やOELD(organic electroluminescent display)等で構成される表示用ディスプレイを含み、該表示用ディスプレイには、建物内にある商業施設や居住施設などの広告コンテンツ情報や利用者端末により入力された個人投稿情報が表示される。
【0018】
図1のエレベータ装置10は、昇降モータ2とプーリー3とを有する駆動装置4と、当該プーリー3に掛けられたワイヤ5によって吊り下げられ、当該昇降モータ2の駆動力によって昇降路L内を昇降する乗りかご7及びカウンタウエイト6と、各号機の乗りかご7をそれぞれ単体で運転制御する台制御装置1とを備えて構成される。図1において、台制御装置1は、乗りかご7ごとに設けられた駆動装置4に接続され、群管理制御部31からの制御信号に基づいて駆動装置4を制御して乗りかご7を乗り場呼びが登録された階(登録階)に向かって上方向もしくは下方向に移動させる。
【0019】
乗り場呼びボタン12は、利用者が乗り場呼びボタン12を操作して乗りかご7が呼び出される階及び方向が登録されたことに応答して、乗り場呼びがあったことを示す信号を発生して当該信号を群管理制御部31に送信する。群管理制御部30は、乗り場呼びボタン12から乗り場呼びがあったことを示す信号を受信して、当該受信された信号に基づいて、登録階及び登録方向の乗り場呼びに対して最適な乗りかご7を割り当て、当該乗りかご7を登録階に移動させる。すなわち、群管理制御部30が乗り場呼びボタン12からの信号に基づいて、各号機の乗りかご7の割当制御を行う。なお、乗り場呼びに割り当てる乗りかご7の台数(配車台数)は2台以上であってもよく、予め配車台数を決定する。なお、曜日や時間帯などの条件に応じて異なる配車台数としてもよい。さらに、群管理制御部30は、運転モード選択部23からの指令信号を受信して、当該指令信号に基づいて、登録階及び登録方向の乗り場呼びに割り当てる配車台を制御する制御信号を生成して、当該制御信号を台制御装置1に送信する。
【0020】
図2は、図1のエレベータ装置10の斜視図である。図2において、重力方向と逆方向にZ軸をとり、Z軸と直交する平面を形成する2軸をX軸、Y軸とする。図2のエレベータ装置10は、乗りかご7と、カウンタウエイト(釣合おもり)6と、昇降モータ2とプーリー3とを有する駆動装置4と、ガイドレール50,51,52,53と、台制御装置1と、表示部24とを備えて構成される。
【0021】
図2の乗りかご7は、利用者を収容して昇降路Lを昇降するユニットである。乗りかご7は、ガイドレール50,51の間に配置され、ガイドレール50,51に対して、上下方向に移動可能に取り付けられている。乗りかご7の+X側の側面には、内部に出入りするための開口部7bが形成されている。開口部7bは、乗りかご7の側面に沿って移動する一対の扉7aによって、閉塞或いは開放される。
【0022】
図2のカウンタウエイト6は、ガイドレール52,53に対して、上下方向に移動可能に取り付けられている。カウンタウエイト6の重量は、乗りかご7の重量に対して所定の割合になるように調整される。
【0023】
図2の昇降モータ2は、乗りかご7を昇降させるための昇降モータである。昇降モータ2は、昇降路Lの上部に回転軸がY軸に平行になるように配置されている。昇降モータ2の回転軸にはプーリー3が固定されている。図2の昇降モータ2のプーリー(駆動シーブ)3には、ワイヤ5が巻回されている。ワイヤ5は、ワイヤ5の一端は乗りかご7に固定され、ワイヤ5の他端はカウンタウエイト6に固定されている。
【0024】
図2の表示部24は、一対の扉7aの中央上方部に配置され、乗りかご7内に乗車した利用者が見上げる位置に配置されている。なお、表示部24の配置はこれに限定されず、乗りかご7の側面に配置されてもよく、乗りかご7内の利用者が表示部7に表示される情報を見ることができる位置であればどこに配置されるように構成されてもよい。
【0025】
図3は、図2の複数のエレベータ装置10が設置されたエレベータホール120の平面図である。乗りかご7内には、行先階の登録及び扉7aの開閉を操作するための操作パネル41が設けられている。また、エレベータホール120の壁には、乗りかご7を呼ぶための乗りかご呼びパネル43が設けられている。ここで、「乗りかご呼び」とは、乗りかご7内に設けられた操作パネル41の行先呼びボタンの操作により登録される呼びの信号のことであり、行先階の情報を含む。
【0026】
次に、本実施形態に係る表示制御装置20の動作について説明する。
【0027】
図4は、図1の表示制御装置20により実行される個人投稿表示処理を示すフローチャートである。図1の表示制御装置20は、一定時間間隔ごとにもしくは所定の時刻ごとに図4のフローチャートで示された処理を実行する。図4において、通信部23が、利用者端末により入力された個人投稿情報を受信したか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101では、通信部23が個人投稿情報を受信したと判定すると次のステップS102に移動し(ステップS101のYES)、個人投稿情報を受信していないと判定すると、ステップS101を繰り返す(ステップS101のNO)。
【0028】
ステップS102では、通信部23は、個人投稿情報を記憶部21に格納して、次のステップS103に移動する。ステップS103では、処理部22が記憶部21に格納された個人投稿情報に関するデータが存在するか否かを確認する。ここで、処理部22が記憶部21に個人投稿情報が存在すると判定すると(ステップS103のYES)、次のステップS104に移動する。また、処理部22が記憶部21に個人投稿情報が存在しないと判定すると(ステップS103のNO)、ステップS101に戻る。ステップS104では、処理部22が個人投稿情報を表示部24に表示して、ステップS103に戻る。すなわち、処理部22は記憶部21に個人投稿情報に関するデータが存在しなくなるまで、ステップS103が繰り返される。図5には乗りかご7内の表示部24に表示された画像の一例を示した図である。ここで、中央部には利用者が気に入ったお店の写真などの画像が表示され、上部には画像の店の場所(3階)と店の名前が表示されており、下部にはその店に対するコメントが表示されている。このように、表示部24には、利用者により投稿された画像、階、場所、コメントなどが表示される。
【0029】
以上のような本実施形態に係る表示制御装置20によれば、エレベータ管理会社から一方的に発信される広告コンテンツ情報だけではなく、個人が建物内で撮影した画像や撮影したときの情報(階、お店)を乗りかご内の表示装置に表示させることが可能となる。従って、各乗りかごに乗った利用者は、乗りかごでの移動時間を利用してローテーションしながら配信される広告コンテンツ情報以外の他人が発信した個人投稿情報を視聴することができ、乗りかごでの移動を楽しいものとさせることができ、強いては、建物や施設内のお店(飲食店,服屋,雑貨屋など)の情報を視聴覚的に収集することが可能となる。
【0030】
以上のような本実施形態に係る表示制御装置20によれば、乗りかごでの移動時間を利用して個人が自身の情報を周辺の他人と共有することができ、自身の情報を共有したいという要求を満たすことが可能となる。
【0031】
変形例1.
以上の実施形態では、個人から投稿された個人投稿情報が周辺の他人からどのような評価をされているか判断することができなかった。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、表示されている個人投稿情報が周辺の他人からどのように評価されているか判断できるように構成されてもよい。
その場合には、エレベータインフォメーションシステムにおいて、利用者が各階及び方向別に乗りかご7を呼ぶための乗り場呼びボタン12をさらに備え、該乗り場呼びボタン12は、個人投稿情報に対して「良い」、「おもしろい」、「興味を持った」などの感情を有したときに押下するボタンであるように構成されてもよい。
また、処理部22が、例えば、個人投稿情報が表示部24に表示される期間内において、乗りかご7内で呼びが押下された数を、個人投稿情報に対する所定の意思表示(一例として「いいね!」)の回数として記憶部21に格納されるように構成されてもよい。さらに、処理部22が、個人投稿情報が表示部24に表示される時間期間内において、格納された「いいね!」の回数が表示部24に表示されるように構成されてもよい。
ここで、「いいね!」とは、個人投稿情報に対する乗りかご7内の利用者による個人投稿情報に対するアクションであって、「いいね!」の代わりに、例えば、「フォロー」、「スクリーンショット」、「リツィート」、「ブックマーク」などのアクションであってもよい。例えば、表示部24に表示された個人投稿情報における画像データ付近に「いいね!」が押下された数が表示される。
【0032】
本変形例によれば、上述した実施形態と同様の効果を有する。さらに、上述した実施形態と比較すると、さらに、エレベータの乗りかご7内の利用者が現在表示されている個人投稿情報に対してどれほどの評価を受けているか判断することが可能となる。さらに、周辺の他人も表示されている個人投稿情報が投稿者周辺の他人に対してどれだけ評価を受けているかを判断することができるとともに、投降者に対してもその評価次第でさらに投稿意欲が駆り立てられることが可能となる。
【0033】
変形例2.
以上の実施形態では、処理部22は記憶部21に個人投稿情報が存在するときには、表示部24に個人投稿情報を表示するように制御した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、処理部22は、スケジュール設定により、建物側(顧客)で用意された既存の画像などのコンテンツ情報と個人投稿情報とをそれぞれ日にち、曜日、時間などで切り替えて表示するように制御されるように構成されてもよい。
この場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態と比較すると、建物や施設内にSNSを頻繁に利用する層が来る時間帯や曜日においては、建物側等が準備した広告コンテンツ情報を表示する時間期間をより短くするとともにSNSによる個人投稿情報を表示する時間期間をより長くするように設定することができる。従って、エレベータの乗りかご7内の利用者はさらに楽しい乗車時間期間を過ごすことが可能となる。
【0034】
変形例3.
以上の実施形態では、建物や施設内の情報がエレベータインフォメーションシステムにより表示された。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、写真のGPS情報に基づいてエレベータインフォメーションシステムが該建物や施設の外にある建物や施設の情報などを表示するように制御するように構成されてもよい。
【0035】
変形例4.
以上の実施形態では、複数の乗りかご7内の表示部24において同一の個人投稿情報が同時に表示されるように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、各乗りかご7内に乗車している利用者がそれぞれ個人投稿情報を投稿した場合において、各利用者の乗りかご7内の表示部24に各利用者の個人投稿情報が優先的に表示されるように構成されてもよい。
【0036】
変形例5.
以上の実施形態では、建物や施設内の情報がエレベータインフォメーションシステムにより表示された。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、写真のGPS情報に基づいてエレベータインフォメーションシステムが該建物や施設の外にある建物や施設の情報などを表示するように制御するように構成されてもよい。
【0037】
変形例6.
以上の実施形態では、利用者により投稿された個人投稿情報は順次表示部24に表示されるように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、各投稿者は表示する時間帯を設定できるように構成されてもよい。
【0038】
変形例7.
以上の実施形態では、各乗りかご7の走行方向や走行位置(階)に関係なしに個人投稿情報を表示するように構成されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、各号機の乗りかご7をそれぞれ運転制御する群管理制御部31と表示制御装置20の処理部22とが信号のやり取りを行って、個人投稿情報が表示されるお店の階数に近づく可能性がある号機の乗りかご7の表示部24において、その個人投稿情報が表示されるように構成されてもよい。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
1 台制御装置
2 昇降モータ
3 プーリー
4 駆動装置
5 ワイヤ
6 カウンタウエイト
7 乗りかご
12 乗り場呼びボタン
20 表示制御装置
21 記憶部
22 処理部
23 通信部
24 表示部
40 携帯端末
50 通信ネットワーク
43 乗りかご呼びパネル
50~53 ガイドレール
100 エレベータシステム
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記課題を解決するために、実施形態に係るエレベータインフォメーションシステムは、予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムである。該エレベータインフォメーションシステムは、記憶部と、表示部と、処理部と、通信部とを備える。記憶部は、広告コンテンツ情報を格納する。表示部は、広告コンテンツ情報を表示する。処理部は、記憶部に格納された広告コンテンツ情報を取り出して表示部に表示させる。通信部は、利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワークを介して受信する。処理部は、個人投稿情報を表示部に表示させる。処理部は、記憶部に保存された写真のGPS情報に基づいてインフォメーションシステムの周囲にある建物や施設の情報を取得し、表示部に表示させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムにおいて、
前記広告コンテンツ情報を格納する記憶部と、
前記広告コンテンツ情報を表示する表示部と、
前記記憶部に格納された前記広告コンテンツ情報を取り出して前記表示部に表示させる処理部と、
利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワークを介して受信する通信部と、を備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報を前記表示部に表示させ
前記処理部は、前記記憶部に保存された写真のGPS情報に基づいてインフォメーションシステムの周囲にある建物や施設の情報を取得し、前記表示部に表示させる、
エレベータインフォメーションシステム。
【請求項2】
前記個人投稿情報は、利用者により登録されているSNSサーバを介して投稿される、
請求項1記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項3】
前記通信部は、前記個人投稿情報を受信すると、前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項4】
前記処理部は、前記記憶部に格納された前記個人投稿情報データが存在するときは、該個人投稿情報を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項5】
前記処理部は、前記利用者端末により指定された日時に前記個人投稿情報を表示させるように制御する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項6】
各階の乗り場ごとに、利用者が各階及び方向別に乗りかごを呼ぶための乗り場呼びボタンをさらに備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記乗りかご内で乗り場呼びボタンが押下された数を、前記個人投稿情報に対する所定の意思表示としての「いいね!」の回数として前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項7】
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記格納された所定の意思表示としての「いいね!」の回数を前記表示部に表示する、
請求項6記載のエレベータインフォメーションシステム。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め保持した広告コンテンツ情報を複数台のエレベータ内に表示するエレベータインフォメーションシステムにおいて、
前記広告コンテンツ情報を格納する記憶部と、
前記広告コンテンツ情報を表示する表示部と、
前記記憶部に格納された前記広告コンテンツ情報を取り出して前記表示部に表示させる処理部と、
利用者端末により入力された個人投稿情報を通信ネットワークを介して受信する通信部と、を備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報を前記表示部に表示させ、
前記処理部は、前記記憶部に保存された写真のGPS情報に基づいてインフォメーションシステムの周囲にある建物や施設の情報を取得し、前記表示部に表示させる、
エレベータインフォメーションシステム。
【請求項2】
前記個人投稿情報は、利用者により登録されているSNSサーバを介して投稿される、
請求項1記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項3】
前記通信部は、前記個人投稿情報を受信すると、前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項4】
前記処理部は、前記記憶部に格納された前記個人投稿情報データが存在するときは、該個人投稿情報を前記表示部に表示させる、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項5】
前記処理部は、前記利用者端末により指定された日時に前記個人投稿情報を表示させるように制御する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項6】
各階の乗り場ごとに、利用者が各階及び方向別に乗りかごを呼ぶための乗り場呼びボタンをさらに備え、
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記乗りかご内で行き先呼びボタンが押下された数を、前記個人投稿情報に対する所定の意思表示としての「いいね!」の回数として前記記憶部に格納する、
請求項1又は2記載のエレベータインフォメーションシステム。
【請求項7】
前記処理部は、前記個人投稿情報が前記表示部に表示される期間内において、前記格納された所定の意思表示としての「いいね!」の回数を前記表示部に表示する、
請求項6記載のエレベータインフォメーションシステム。