(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042231
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/15 20060101AFI20240321BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
H04N7/15
H04M3/56 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146805
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健司
(72)【発明者】
【氏名】笹谷 奈翁美
(72)【発明者】
【氏名】池松 香
【テーマコード(参考)】
5C164
5K201
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164PA33
5C164UB41S
5C164UB87S
5C164VA07P
5C164YA08
5C164YA09
5K201AA10
5K201BB09
5K201CA06
5K201CB13
5K201CB16
5K201EC06
5K201ED07
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを隠して画面共有する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、共有相手(共有者となる他のユーザ)と対象画面を共有する際に、対象画面の中から、対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定部と、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、対象画面を共有相手に出力する画面共有部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有相手と対象画面を共有する際に、前記対象画面の中から、前記対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり前記共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定部と、
特定された前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力する画面共有部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、前記個人最適化されたコンテンツのうち、前記共有相手と共有すべきではないと判定されるコンテンツを前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザの属性情報及び履歴情報に基づいて、前記対象画面の中から個人最適化された前記非共有対象コンテンツを特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザによる前記共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は前記共有相手の属性情報に基づいて、前記対象画面の中から個人最適化された前記非共有対象コンテンツを特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザがあらかじめ選択又は登録した種別のコンテンツを、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザの所在、該ユーザの周囲の状況、該ユーザの生活様式、又は該ユーザの行動が推定される情報を、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザを対象とした広告、記事、おすすめ商品又は特定カテゴリのランキングに関する情報を、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザの検索結果又は検索履歴に関する情報を、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザが利用している金融機関又はオンラインサービスのページ、ログイン画面、アカウント及びパスワードに関する情報を、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザが利用しているアプリ、又は前記対象画面に表示されているアイコンを、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記特定部は、前記対象画面を提供するユーザが保有している機密情報であって前記共有相手には非公開の情報を、個人最適化された前記非共有対象コンテンツとして特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記共有相手に対して前記非共有対象コンテンツを隠す必要があるか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記画面共有部は、
前記共有相手に対して前記非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、前記対象画面に含まれる前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力し、
前記共有相手に対して前記非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、前記対象画面に含まれる前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様を維持した状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記対象画面を提供するユーザによる前記共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は前記共有相手の属性情報に応じて、特定された前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる程度又は手法を変える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
共有相手と対象画面を共有する際に、前記対象画面の中から、前記対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり前記共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定工程と、
特定された前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力する画面共有工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項15】
共有相手と対象画面を共有する際に、前記対象画面の中から、前記対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり前記共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定手順と、
特定された前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力する画面共有手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
リモート会議等、音を伝える通信のときに、通信の相手に伝えられるべきではない音が伝えられることを防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、音にしか注目していない。例えば、リモート会議、Web会議等においては、意図せず、画面共有の時に個人最適化されたプライベートな情報が表示されてしまうという問題があった。例えば、リモート会議中に、利用者のユーザ情報に基づく当該利用者向けの個人的なおすすめ広告や、会議中の相手とは関係ない別の相手や別件のメッセージや連絡、資料、作成中の業務データ等が表示されてしまうこともあった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを隠して画面共有することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、共有相手(共有者となる他のユーザ)と対象画面を共有する際に、前記対象画面の中から、前記対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり前記共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定部と、特定された前記非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、前記対象画面を前記共有相手に出力する画面共有部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを隠して画面共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、隠蔽情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、履歴情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、モデル情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理方法の概要を示す説明図である。なお、
図1では、共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを隠して画面共有する場合を例に挙げて説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。端末装置10とサーバ装置100とは、ネットワークN(
図2参照)を介して有線又は無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10は、サーバ装置100と連携する。
【0012】
端末装置10は、利用者U(ユーザ)により使用されるデスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であって、ネットワークN(
図2参照)を介して他の端末装置10と画面共有してWeb会議等を行うことが可能な情報処理装置である。
【0013】
また、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスのように、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置であってもよい。この場合、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者Uから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。
【0014】
サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10と連携し、各利用者Uの端末装置10に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、コンピュータやクラウドシステム等により実現される。
【0015】
また、サーバ装置100は、各利用者Uの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、サーバ装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、サーバ装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0016】
なお、サーバ装置100は、利用者Uに関する利用者情報を取得可能である。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの性別、年代、居住地域といった利用者Uの属性に関する情報を取得する。そして、サーバ装置100は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者Uの属性に関する情報を記憶して管理する。
【0017】
また、サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、サーバ装置100は、利用者Uの位置や日時の履歴である位置履歴を端末装置10から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uの商品購入や決済処理の履歴である購入履歴(決済履歴)を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、サーバ装置100は、利用者Uのマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得してもよい。また、サーバ装置100は、利用者Uの投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。なお、上記の各種サーバ等は、サーバ装置100自体であってもよい。すなわち、サーバ装置100が上記の各種サーバ等として機能してもよい。
【0018】
〔1-1.画面共有時の最適化隠し〕
本実施形態では、画面共有の時に個人最適化された画面が表示されてしまうという問題を解決するため、個人最適化された非共有対象コンテンツを特定し、隠して画面共有する。個人最適化された非共有対象コンテンツとは、共有対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり共有相手(共有者となる他のユーザ)と共有すべきではない非共有対象コンテンツである。例えば、ユーザごとにパーソナライゼーション(個人最適化)されたコンテンツであり、ユーザ独自のコンテンツや、特定のユーザに合わせた内容のコンテンツ等である。
【0019】
具体的には、Web会議等に参加する利用者Uの端末装置10は、共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを特定し、特定されたコンテンツの表示態様を変化させた状態で、当該Web会議等に参加する他の利用者の端末装置10と共有対象画面を共有する。
【0020】
例えば、
図1に示すように、利用者Uの端末装置10は、Web会議アプリ(あるいはWeb会議アプリと連携するアプリ/サブアプリ/アドイン等)の機能として、画面共有を行う際に、共有対象画面を特定する(ステップS1)。
【0021】
続いて、利用者Uの端末装置10は、特定された共有対象画面内に配置されたコンテンツのうち、個人最適化された非共有対象コンテンツを特定する(ステップS2)。
【0022】
個人最適化された非共有対象コンテンツの例として、以下のようなものが考えられる。
(1)広告(ターゲティング広告等)
(2)ニュース・SNSの記事・閲覧履歴
(3)電子商店街等の提案商品・ランキング・購入履歴
(4)検索履歴・場所に関する検索結果・ブラウザのタブ・ブックマーク等
(5)行動履歴・移動履歴
(6)カメラに写る背景・窓の外の景色・部屋の中にあるもの等
(7)個人情報(名前・住所・アカウント・パスワード等)
(8)金融機関のページ・ログイン画面
(9)あらかじめ利用者が選択/登録した種別のコンテンツ
(10)グループウェア・アプリ
(11)端末画面・デスクトップ画面・アイコン・壁紙
(12)他社データ・機密情報
【0023】
ニュースの記事や広告等のターゲティングされたものや、提案商品、又は検索履歴や閲覧履歴、さらにブックマーク・インストール済みのアプリ等からは、ユーザの興味関心や趣味嗜好、これを見ました/調べました/利用しています等のプライベートな情報が推定される可能性がある。また、行動履歴や移動履歴、画面に写り込んだ窓の外の景色等や部屋の中にあるもの等からは、ユーザの現在地や周辺環境が推定される可能性がある。また、住所・アカウント・パスワード等は個人情報であり、金融機関ページ・ログイン画面等からは、ユーザがどの金融機関やサイトを利用しているか推定される可能性がある。すなわち、利用者Uの端末装置10は、個人的なコンテンツ等、会議中の相手との間で画面共有することが好ましくないコンテンツを特定する。
【0024】
なお、個人最適化された非共有対象コンテンツの設定については、例えばアプリインストール時の初期設定でもよいし、アプリやソフトウェアによる自動更新等により設定していてもよいし、利用者Uが端末装置10を用いて手動で設定してもよい。また、端末装置10は、利用者Uのユーザ属性(ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)や過去の履歴、現在の設定内容等から、機械学習等により、ユーザごとに個人最適化された非共有対象コンテンツを推定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、個人最適化コンテンツごとに、共有相手と共有すべきではないか否かを判定し、個人最適化されたコンテンツのうち、共有相手と共有すべきではないと判定されるコンテンツを非共有対象コンテンツとして特定してもよい。無論、個人最適化されていれば(すなわち、個人最適化コンテンツであれば)、共有すべきではないか否かにかかわらず(無条件で)表示させない非共有対象コンテンツとして特定するようにしてもよい。
【0025】
例えば、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uの属性情報及び履歴情報に基づいて、共有対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に基づいて、共有対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uがあらかじめ選択又は登録した種別のコンテンツを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。
【0026】
このとき、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uの所在、該利用者Uの周囲の状況(部屋など)、該利用者Uの生活様式、又は該利用者Uの行動が推定される情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uを対象とした広告、記事、おすすめ商品又は特定カテゴリのランキングに関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uの検索結果又は検索履歴に関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uが利用しているアプリ、又は共有対象画面に表示されているアイコンを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、共有対象画面を提供する利用者Uが保有している機密情報であって共有相手には非公開の情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定してもよい。
【0027】
続いて、利用者Uの端末装置10は、特定されたコンテンツ(個人最適化された非共有対象コンテンツ)を自動的に隠蔽する処理を行う(ステップS3)。
【0028】
例えば、利用者Uの端末装置10は、特定されたコンテンツに対して、モザイク/ぼやかし/黒塗り/概念化/抽象化/他のコンテンツへの変換等の処理を行う。概念化は、特定されたコンテンツを概念化して文字で表現するものであってもよい。例えば、コンテンツの名称やカテゴリ等を文字で表現するものであってもよいし、「非表示」や「社外秘」等の文字で表現するものであってもよい。抽象化は、特定されたコンテンツを抽象化したアイコンやピクトグラム等で表現するものであってもよい。他のコンテンツへの変換は、同一カテゴリの他のコンテンツへの変換であってもよいし、ランダム選択された他のコンテンツへの変換であってもよい。例えば、「酒(アルコール飲料)の缶」を「お茶又はジュース(清涼飲料水)の缶」に変換してもよい。共有相手やWeb会議のレベルに合わせてTPO(Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場面))を弁えた画像に変換すると好ましい。なお、変換後の画像は、当該利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツではないことが前提である。ただし、実際には、これらの例に限定されない。
【0029】
このとき、利用者Uの端末装置10は、利用者Uから手動(手入力)で、個人最適化された非共有対象コンテンツの設定とともに隠蔽方法や隠蔽度の設定を受け付けてもよいし、利用者Uのユーザ属性や過去の履歴、現在の設定内容等から、機械学習等により、ユーザごとに隠蔽方法や隠蔽度を推定してもよい。なお、隠蔽度は、個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽の程度や段階を示す。実際には、隠蔽度は、隠蔽方法に含まれていてもよい。
【0030】
続いて、利用者Uの端末装置10は、特定されたコンテンツを隠蔽した状態の画面共有用のデータを出力する(ステップS4)。
【0031】
すなわち、利用者Uの端末装置10は、特定されたコンテンツに対して、モザイク/ぼやかし/黒塗り/概念化/抽象化/他のコンテンツへの変換等の処理を行った状態の画面共有用のデータを、他の利用者の端末装置10と共有する。
【0032】
〔1-2.許可設定〕
基本的に、利用者Uの端末装置10は、個人最適化された非共有対象コンテンツを隠蔽する際、全ての共有相手(共有者となる他のユーザ)に対して一律に隠蔽すると好ましいが、実際には、ユーザによる/システム上の許可ユーザ設定に応じて一部の/特定の共有相手に対しては隠蔽せずに共有してもよい。許可ユーザ設定は、どの内容のコンテンツまで共有を許すかを定めた段階的な許容度であってもよい。
【0033】
このとき、利用者Uの端末装置10は、利用者Uから、個人最適化された非共有対象コンテンツの設定とともに許容度の設定を受け付けてもよいし、利用者Uのユーザ属性や過去の履歴、現在の設定内容等から、機械学習等により、ユーザごとに許容度を推定してもよい。また、利用者Uの端末装置10は、個人最適化コンテンツごとに、共有相手と共有すべきではないか否かを判定し、個人最適化されたコンテンツのうち、共有相手と共有すべきではないと判定されるコンテンツを非共有対象コンテンツとして特定してもよい。
【0034】
例えば、他社データ・機密情報等のコンフィデンシャル(confidential)がついているファイルは通常は共有相手に見せないが、相手が同じ会社の人(社内・部内の人間)なら見せてもよいと設定してもよい。
【0035】
このとき、利用者Uの端末装置10は、配信先(画面共有先)に応じてコンテンツをマスキングするか否かを判断し、コンテンツをマスキングする場合には、あらかじめ設定されたプライバシーレベルに合わせて変更してもよい。
【0036】
また、利用者Uの端末装置10は、モザイク等に限らず、見ている人に合わせた別の広告に変更してもよい。例えば、利用者Uの端末装置10は、ユーザを対象としたターゲティング広告を、画面共有の相手である共有相手を対象としたターゲティング広告に変更した上で、画面共有してもよい。
【0037】
また、利用者Uの端末装置10は、共有相手ごと(全員一括/グループ単位でも可)に、その共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があるか否かを判定してもよい。
【0038】
例えば、利用者Uの端末装置10は、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させ、共有対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、共有対象画面を当該共有相手に出力する。
【0039】
また、利用者Uの端末装置10は、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、共有対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様で表示させることを決定し、非共有対象コンテンツが含まれた共有対象画面(非共有対象コンテンツがそのまま表示される共有対象画面)を当該共有相手に出力する。
【0040】
また、利用者Uの端末装置10は、対象画面を提供する利用者Uによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に応じて、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる程度(度合)又は手法を変えてもよい。すなわち、利用者Uの端末装置10は、共有相手の設定や属性等に応じて、非共有対象コンテンツの隠蔽の程度や隠蔽方法を変更してもよい。
【0041】
〔1-3.サーバ側での処理〕
個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽は、個々の利用者Uの端末装置10が行う形態に限らず、サーバ装置100が各利用者Uの共有対象画面のデータを集約して行ってもよい。すなわち、利用者Uの端末装置10は、ネットワークN(
図2参照)を介してサーバ装置100上で(オンラインで)個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽を行ってもよい。
【0042】
あるいは、利用者Uの端末装置10は、ネットワークN(
図2参照)を介して、サーバ装置100と連携し、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法に関する情報をサーバ装置100に提供してもよい。サーバ装置100は、機械学習により、利用者Uのユーザ属性(ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)ごとに、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法について学習し、学習結果に基づく個人最適化された非共有対象コンテンツの推定モデルを生成/更新する。
【0043】
このとき、サーバ装置100は、ネットワークN(
図2参照)を介して、不特定多数の利用者Uの端末装置10から、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法に関する情報を収集する。あるいは、サーバ装置100は、連合学習(Federated Learning)により、データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う場合、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、学習結果(差分データや特徴量)を取得してもよい。
【0044】
そして、サーバ装置100は、ネットワークN(
図2参照)を介して、各利用者Uの端末装置10に、生成/更新された推定モデルを提供する。利用者Uの端末装置10は、推定モデルを用いて、個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽を行う。
【0045】
〔1-4.共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツへの変換〕
本実施形態において、利用者Uの端末装置10は、共有相手と共有対象画面を共有する際に、共有対象画面において、利用者U(ユーザ)に個人最適化された非共有対象コンテンツを、共有相手(共有者となる他のユーザ)に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換して、共有対象画面を共有相手に出力してもよい。なお、共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツもまた、その共有相手にしか表示されない(他のユーザとは共有しない)ものとする。
【0046】
(方法1:共有相手の端末装置側で変換)
例えば、利用者Uの端末装置10は、共有相手と共有対象画面を共有する際に、Web会議アプリ(あるいはWeb会議アプリと連携するアプリ/サブアプリ/アドイン等)の機能として、共有対象画面において、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、提供対象となる共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換するように(又は単に隠蔽するように)、提供対象となる共有相手の端末装置10に要求/依頼する。
【0047】
共有相手の端末装置10は、Web会議アプリ(あるいはWeb会議アプリと連携するアプリ/サブアプリ/アドイン等)の機能として、利用者Uの端末装置10からの要求/依頼に応じて、共有対象画面において、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換する。そして、共有相手の端末装置10は、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換させた状態で、共有対象画面を表示する。
【0048】
(方法2:サーバ上で変換)
あるいは、利用者Uの端末装置10は、Web会議アプリ(あるいはWeb会議アプリと連携するアプリ/サブアプリ/アドイン等)の機能として、提供予定の共有対象画面において、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、提供対象となる共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換するように(又は単に隠蔽するように)、サーバ装置100に要求/依頼する。
【0049】
サーバ装置100は、利用者Uの端末装置10からの要求/依頼に応じて、提供予定の共有対象画面において、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、提供対象となる共有相手ごとに個人最適化された非共有対象コンテンツに変換した上で、提供対象となる共有相手に共有対象画面を出力する。
【0050】
このとき、サーバ装置100は、提供対象となる共有相手ごとに、当該共有相手の属性情報や履歴情報等に基づいて、当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツを推定/選定し、提供予定の共有対象画面において、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツを、当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換してもよい。変換後の当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツは、変換前の利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツと同じカテゴリ/ジャンルの情報、又は対応する情報であると好ましい。例えば、サーバ装置100は、利用者Uに個人最適化された広告/商品/ニュース等に関する情報を、当該共有相手に個人最適化された広告/商品/ニュース等に関する情報に変換する。無論、実際には、サーバ装置100は、共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツとして、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツとは全く異なるカテゴリ/ジャンルの情報を選定して変換してもよい。
【0051】
これにより、提供対象となる共有相手の端末装置10においては、共有対象画面に含まれる利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツが、当該共有相手に個人最適化された非共有対象コンテンツに変換された状態で表示される。
【0052】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係るサーバ装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10とサーバ装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0053】
また、
図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、
図2では、図示の簡略化のため、端末装置10を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0054】
端末装置10は、利用者Uによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、PC(Personal Computer)、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機やAV機器、情報家電・デジタル家電、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。また、端末装置10は、IOT(Internet of Things)に対応した住宅・建物、車、家電製品、電子機器等であってもよい。
【0055】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、サーバ装置100と通信することができる。
【0056】
サーバ装置100は、例えばPCやブレードサーバ(blade server)等のコンピュータ、あるいはメインフレーム又はワークステーション等である。なお、サーバ装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0057】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、
図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。
図3は、端末装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、測位部14と、センサ部20と、制御部30(コントローラ)と、記憶部40とを備える。
【0058】
(通信部11)
通信部11は、ネットワークN(
図2参照)と有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、サーバ装置100との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)やアンテナ等によって実現される。
【0059】
(表示部12)
表示部12は、位置情報等の各種情報を表示する表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescent Display)である。また、表示部12は、タッチパネル式のディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0060】
(入力部13)
入力部13は、利用者Uから各種操作を受け付ける入力デバイスである。例えば、入力部13は、文字や数字等を入力するためのボタン等を有する。なお、入力部13は、入出力ポート(I/O port)やUSB(Universal Serial Bus)ポート等であってもよい。また、表示部12がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部12の一部が入力部13として機能する。また、入力部13は、利用者Uから音声入力を受け付けるマイク等であってもよい。マイクはワイヤレスであってもよい。
【0061】
(測位部14)
測位部14は、GPS(Global Positioning System)の衛星から送出される信号(電波)を受信し、受信した信号に基づいて、自装置である端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。すなわち、測位部14は、端末装置10の位置を測位する。なお、GPSは、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例に過ぎない。
【0062】
また、測位部14は、GPS以外にも、種々の手法により位置を測位することができる。例えば、測位部14は、位置補正等のための補助的な測位手段として、下記のように、端末装置10の様々な通信機能を利用して位置を測位してもよい。
【0063】
(Wi-Fi測位)
例えば、測位部14は、端末装置10のWi-Fi(登録商標)通信機能や、各通信会社が備える通信網を利用して、端末装置10の位置を測位する。具体的には、測位部14は、Wi-Fi通信等を行い、付近の基地局やアクセスポイントとの距離を測位することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0064】
(ビーコン測位)
また、測位部14は、端末装置10のBluetooth(登録商標)機能を利用して位置を測位してもよい。例えば、測位部14は、Bluetooth(登録商標)機能によって接続されるビーコン(beacon)発信機と接続することにより、端末装置10の位置を測位する。
【0065】
(地磁気測位)
また、測位部14は、予め測定された構造物の地磁気のパターンと、端末装置10が備える地磁気センサとに基づいて、端末装置10の位置を測位する。
【0066】
(RFID測位)
また、例えば、端末装置10が駅改札や店舗等で使用される非接触型ICカードと同等のRFID(Radio Frequency Identification)タグの機能を備えている場合、もしくはRFIDタグを読み取る機能を備えている場合、端末装置10によって決済等が行われた情報とともに、使用された位置が記録される。測位部14は、かかる情報を取得することで、端末装置10の位置を測位してもよい。また、位置は、端末装置10が備える光学式センサや、赤外線センサ等によって測位されてもよい。
【0067】
測位部14は、必要に応じて、上述した測位手段の一つ又は組合せを用いて、端末装置10の位置を測位してもよい。
【0068】
(センサ部20)
センサ部20は、端末装置10に搭載又は接続される各種のセンサを含む。なお、接続は、有線接続、無線接続を問わない。例えば、センサ類は、ウェアラブルデバイスやワイヤレスデバイス等、端末装置10以外の検知装置であってもよい。
図3に示す例では、センサ部20は、加速度センサ21と、ジャイロセンサ22と、気圧センサ23と、気温センサ24と、音センサ25と、光センサ26と、磁気センサ27と、画像センサ(カメラ)28とを備える。
【0069】
なお、上記した各センサ21~28は、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、センサ部20は、各センサ21~28のうちの一部を備える構成であってもよいし、各センサ21~28に加えてあるいは代えて、湿度センサ等その他のセンサを備えてもよい。
【0070】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、及び、加速度等の端末装置10の物理的な動きを検知する。ジャイロセンサ22は、端末装置10の角速度等に基づいて3軸方向の傾き等の端末装置10の物理的な動きを検知する。気圧センサ23は、例えば端末装置10の周囲の気圧を検知する。
【0071】
端末装置10は、上記した加速度センサ21やジャイロセンサ22、気圧センサ23等を備えることから、これらの各センサ21~23等を利用した歩行者自律航法(PDR:Pedestrian Dead-Reckoning)等の技術を用いて端末装置10の位置を測位することが可能になる。これにより、GPS等の測位システムでは取得することが困難な屋内での位置情報を取得することが可能になる。
【0072】
例えば、加速度センサ21を利用した歩数計により、歩数や歩くスピード、歩いた距離を算出することができる。また、ジャイロセンサ22を利用して、利用者Uの進行方向や視線の方向、体の傾きを知ることができる。また、気圧センサ23で検知した気圧から、利用者Uの端末装置10が存在する高度やフロアの階数を知ることもできる。
【0073】
気温センサ24は、例えば端末装置10の周囲の気温を検知する。音センサ25は、例えば端末装置10の周囲の音を検知する。光センサ26は、端末装置10の周囲の照度を検知する。磁気センサ27は、例えば端末装置10の周囲の地磁気を検知する。画像センサ28は、端末装置10の周囲の画像を撮像する。
【0074】
上記した気圧センサ23、気温センサ24、音センサ25、光センサ26及び画像センサ28は、それぞれ気圧、気温、音、照度を検知したり、周囲の画像を撮像したりすることで、端末装置10の周囲の環境や状況等を検知することができる。また、端末装置10の周囲の環境や状況等から、端末装置10の位置情報の精度を向上させることが可能になる。
【0075】
(制御部30)
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポート等を有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。また、制御部30は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路等のハードウェアで構成されてもよい。制御部30は、送信部31と、受信部32と、処理部33とを有する。
【0076】
(送信部31)
送信部31は、例えば入力部13を用いて利用者Uにより入力された各種情報や、端末装置10に搭載又は接続された各センサ21~28によって検知された各種情報、測位部14によって測位された端末装置10の位置情報等を、通信部11を介してサーバ装置100へ送信することができる。
【0077】
(受信部32)
受信部32は、通信部11を介して、サーバ装置100から提供される各種情報や、サーバ装置100からの各種情報の要求を受信することができる。
【0078】
(処理部33)
処理部33は、表示部12等を含め、端末装置10全体を制御する。例えば、処理部33は、送信部31によって送信される各種情報や、受信部32によって受信されたサーバ装置100からの各種情報を表示部12へ出力して表示させることができる。
【0079】
また、処理部33は、設定部33Aと、特定部33Bと、判定部33Cと、表示制御部33Dと、画面共有部33Eとを有する。
【0080】
(設定部33A)
設定部33Aは、入力部13(又は通信部11)を介して、利用者U(ユーザ)から、個人最適化された非共有対象コンテンツの設定とともに隠蔽方法や隠蔽度の設定を受け付ける。なお、設定部33Aは、受信部32を介して、ネットワーク上のサーバ装置100や他のサーバから、利用者Uの属性情報や履歴情報を取得し、利用者Uのユーザ属性や過去の履歴、現在の設定内容等から、機械学習等により、隠蔽方法や隠蔽度を推定して設定してもよい。
【0081】
また、設定部33Aは、入力部13を介して、対象画面を提供する利用者Uによる共有相手(共有者となる他のユーザ)に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定を受け付け、当該設定に基づいて隠蔽方法や隠蔽度を設定してもよい。また、設定部33Aは、受信部32を介して、ネットワーク上のサーバ装置100や他のサーバから、共有相手の属性情報を取得し、共有相手の属性情報に応じて隠蔽方法や隠蔽度を設定してもよい。
【0082】
(特定部33B)
特定部33Bは、共有相手(共有者となる他のユーザ)と対象画面を共有する際に、対象画面の中から、対象画面を提供する利用者Uに対して個人最適化されたコンテンツであり共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する。なお、特定部33Bは、共有相手と対象画面を共有する際に、共有相手に提供予定の対象画面を特定してもよい。
【0083】
このとき、特定部33Bは、個人最適化コンテンツごとに、共有相手と共有すべきではないか否かを判定し、個人最適化されたコンテンツのうち、共有相手と共有すべきではないと判定されるコンテンツを非共有対象コンテンツとして特定してもよい。あるいは、特定部33Bは、個人最適化されていれば、共有すべきではないか否かにかかわらず表示させない非共有対象コンテンツとして特定してもよい。
【0084】
例えば、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uの属性情報及び履歴情報に基づいて、対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定する。
【0085】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に基づいて、対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定する。
【0086】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uがあらかじめ選択又は登録した種別のコンテンツを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0087】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uの所在、該利用者Uの周囲の状況、該利用者Uの生活様式、又は該利用者Uの行動が推定される情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0088】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uを対象とした広告、記事、おすすめ商品又は特定カテゴリのランキングに関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0089】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uの検索結果又は検索履歴に関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0090】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uが利用している金融機関又はオンラインサービスのページ、ログイン画面、アカウント及びパスワードに関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0091】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uが利用しているアプリ、又は対象画面に表示されているアイコンを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0092】
また、特定部33Bは、対象画面を提供する利用者Uが保有している機密情報であって共有相手には非公開の情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0093】
(判定部33C)
判定部33Cは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があるか否かを判定する。
【0094】
(表示制御部33D)
表示制御部33Dは、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる。
【0095】
例えば、表示制御部33Dは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる。
【0096】
あるいは、表示制御部33Dは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様で表示させることを決定する。
【0097】
また、表示制御部33Dは、対象画面を提供する利用者Uによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に応じて、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる程度又は手法を変える。
【0098】
(画面共有部33E)
画面共有部33Eは、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、対象画面を共有相手に出力する。このとき、画面共有部33Eは、送信部31を介して、ネットワーク上のサーバ装置100を経由して共有相手に対象画面のデータを送信する。
【0099】
例えば、画面共有部33Eは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、対象画面を共有相手に出力する。
【0100】
また、画面共有部33Eは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様を維持した状態で、対象画面を共有相手に出力する。
【0101】
また、画面共有部33Eは、共有相手から対象画面を取得して表示する。このとき、画面共有部33Eは、受信部32を介して、ネットワーク上のサーバ装置100を経由して共有相手から対象画面のデータを受信する。
【0102】
(記憶部40)
記憶部40は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部40には、各種プログラムや各種データ等が記憶される。
【0103】
例えば、記憶部40は、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法との組を記憶する。また、記憶部40は、許容度や許可ユーザなど、各種の設定を記憶する。
図4に示すように、記憶部40は、隠蔽情報データベース40Aを有する。
【0104】
(隠蔽情報データベース40A)
隠蔽情報データベース40Aは、個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽に関する各種情報を記憶する。
図4は、隠蔽情報データベース40Aの一例を示す図である。
図4に示した例では、隠蔽情報データベース40Aは、「対象コンテンツ」、「隠蔽方法」、「隠蔽度」、「許容度」といった項目を有する。
【0105】
「対象コンテンツ」は、個人最適化された非共有対象コンテンツを識別するための識別情報を示す。また、「隠蔽方法」は、個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽方法を示す。例えば、隠蔽方法は、モザイク/ぼやかし/黒塗り/概念化/抽象化/他のコンテンツへの変換等である。また、「隠蔽度」は、個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽の程度や段階を示す。また、「許容度」は、どの内容のコンテンツまで共有を許すかを定めた段階的な許容度を示す。なお、許容度は、コンテンツの共有を許可するユーザの範囲(許可ユーザ、グループ、社内等)を示す情報であってもよい。
【0106】
例えば、
図4に示す例において、対象コンテンツ「C#1」により識別される個人最適化された非共有対象コンテンツは、隠蔽方法「M#1」により隠蔽度「G#1」で隠蔽され、許容度「P#1」に基づいて許可されるユーザに対してのみ共有されることを示す。
【0107】
ここで、
図4に示す例では、「C#1」、「M#1」、「G#1」及び「P#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「C#1」、「M#1」、「G#1」及び「P#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0108】
なお、隠蔽情報データベース40Aは、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、隠蔽情報データベース40Aは、利用者Uを識別するための識別情報(利用者ID)を記憶してもよい。また、隠蔽情報データベース40Aは、個人最適化された非共有対象コンテンツのカテゴリ(分類)に関する情報を記憶してもよい。また、隠蔽情報データベース40Aは、個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽が必要となる会議(私的な会合、社内会議、社外との打ち合わせ等)に関する情報を記憶してもよい。
【0109】
〔4.サーバ装置の構成例〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係るサーバ装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係るサーバ装置100の構成例を示す図である。
図5に示すように、サーバ装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0110】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。また、通信部110は、ネットワークN(
図2参照)と有線又は無線で接続される。
【0111】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、HDD、SSD、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図5に示すように、記憶部120は、利用者情報データベース121と、履歴情報データベース122と、モデル情報データベース123とを有する。
【0112】
(利用者情報データベース121)
利用者情報データベース121は、利用者Uに関する利用者情報を記憶する。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの属性等の種々の情報を記憶する。
図6は、利用者情報データベース121の一例を示す図である。
図6に示した例では、利用者情報データベース121は、「利用者ID(Identifier)」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「興味」といった項目を有する。
【0113】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。なお、「利用者ID」は、利用者Uの連絡先(電話番号、メールアドレス等)であってもよいし、利用者Uの端末装置10を識別するための識別情報であってもよい。
【0114】
また、「年齢」は、利用者IDにより識別される利用者Uの年齢を示す。なお、「年齢」は、利用者Uの具体的な年齢(例えば35歳など)を示す情報であってもよいし、利用者Uの年代(例えば30代など)を示す情報であってもよい。あるいは、「年齢」は、利用者Uの生年月日を示す情報であってもよいし、利用者Uの世代(例えば80年代生まれなど)を示す情報であってもよい。また、「性別」は、利用者IDにより識別される利用者Uの性別を示す。
【0115】
また、「自宅」は、利用者IDにより識別される利用者Uの自宅の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「自宅」は、「LC11」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0116】
また、「勤務地」は、利用者IDにより識別される利用者Uの勤務地(学生の場合は学校)の位置情報を示す。なお、
図6に示す例では、「勤務地」は、「LC12」といった抽象的な符号を図示するが、緯度経度情報等であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0117】
また、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uの興味を示す。すなわち、「興味」は、利用者IDにより識別される利用者Uが関心の高い対象を示す。例えば、「興味」は、利用者Uが検索エンジンに入力して検索した検索クエリ(キーワード)等であってもよい。なお、
図6に示す例では、「興味」は、各利用者Uに1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0118】
例えば、
図6に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、自宅が「LC11」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、勤務地が「LC12」であることを示す。また、例えば、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「スポーツ」に興味があることを示す。
【0119】
ここで、
図6に示す例では、「U1」、「LC11」及び「LC12」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「LC11」及び「LC12」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。以下、他の情報に関する図においても、抽象的な値を図示する場合がある。
【0120】
なお、利用者情報データベース121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、利用者Uの端末装置10に関する各種情報を記憶してもよい。また、利用者情報データベース121は、利用者Uのデモグラフィック(人口統計学的属性)、サイコグラフィック(心理学的属性)、ジオグラフィック(地理学的属性)、ベヘイビオラル(行動学的属性)等の属性に関する情報を記憶してもよい。例えば、利用者情報データベース121は、氏名、家族構成、出身地(地元)、職業、職位、収入、資格、居住形態(戸建、マンション等)、車の有無、通学・通勤時間、通学・通勤経路、定期券区間(駅、路線等)、利用頻度の高い駅(自宅・勤務地の最寄駅以外)、習い事(場所、時間帯等)、趣味、興味、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0121】
(履歴情報データベース122)
履歴情報データベース122は、利用者Uの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。
図7は、履歴情報データベース122の一例を示す図である。
図7に示した例では、履歴情報データベース122は、「利用者ID」、「位置履歴」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「投稿履歴」といった項目を有する。
【0122】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。また、「位置履歴」は、利用者Uの位置や移動の履歴である位置履歴を示す。また、「検索履歴」は、利用者Uが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す。また、「閲覧履歴」は、利用者Uが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す。また、「購入履歴」は、利用者Uによる購入の履歴である購入履歴を示す。また、「投稿履歴」は、利用者Uによる投稿の履歴である投稿履歴を示す。なお、「投稿履歴」は、利用者Uの所有物に関する質問を含んでいてもよい。
【0123】
例えば、
図7に示す例において、利用者ID「U1」により識別される利用者Uは、「位置履歴#1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購入履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴#1」の通りに投稿したことを示す。
【0124】
ここで、
図7に示す例では、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「U1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「閲覧履歴#1」、「購入履歴#1」及び「投稿履歴#1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0125】
なお、履歴情報データベース122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、履歴情報データベース122は、利用者Uの所定のサービスの利用履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴等を記憶してもよい。また、履歴情報データベース122は、利用者Uの端末装置10を用いた決済(電子決済)での決済履歴等を記憶してもよい。
【0126】
(モデル情報データベース123)
モデル情報データベース123は、所定の対象物OBJを抽象化した抽象化コンテンツABSを推定する推定モデルに関する各種情報を記憶する。
図8は、モデル情報データベース123の一例を示す図である。
図8に示した例では、モデル情報データベース123は、「ユーザ属性」、「モデル」、「対象コンテンツ」、「隠蔽方法」、「隠蔽度」、「許容度」といった項目を有する。
【0127】
「ユーザ属性」は、利用者Uのユーザ属性(ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)を示す。また、「モデル」は、ユーザ属性ごとに、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法とを推定する推定モデルを識別するための識別情報、又は推定モデル自体を示す。また、「対象コンテンツ」は、個人最適化された非共有対象コンテンツを識別するための識別情報を示す。また、「隠蔽方法」は、個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽方法を示す。例えば、隠蔽方法は、モザイク/ぼやかし/黒塗り/概念化/抽象化/他のコンテンツへの変換等である。また、「隠蔽度」は、個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽の程度や段階を示す。また、「許容度」は、どの内容のコンテンツまで共有を許すかを定めた段階的な許容度を示す。なお、許容度は、コンテンツの共有を許可するユーザの範囲(許可ユーザ、グループ、社内等)を示す情報であってもよい。
【0128】
例えば、
図8に示す例において、ユーザ属性「属性#A」を有する利用者Uには、推定モデル「モデル#A」が提供され、この推定モデル「モデル#A」に対し、対象コンテンツ「C#A1」により識別される個人最適化された非共有対象コンテンツを入力すると、隠蔽方法「M#A1」、隠蔽度「G#A1」及び許容度「P#A1」が出力されることを示す。
【0129】
ここで、
図8に示す例では、「属性#A」、「モデル#A」、「C#A1」、「M#A1」、「G#A1」及び「P#A1」といった抽象的な値を用いて図示するが、「属性#A」、「モデル#A」、「C#A1」、「M#A1」、「G#A1」及び「P#A1」には、具体的な文字列や数値等の情報が記憶されるものとする。
【0130】
なお、モデル情報データベース123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、モデル情報データベース123は、利用者Uのユーザ属性ではなく、個々の利用者Uを識別するための識別情報を記憶してもよい。すなわち、推定モデルは、ユーザ属性ごとに限らず、個々のユーザごとに用意されていてもよい。例えば、モデル情報データベース123は、ユーザごとにカスタマイズされた推定モデルを記憶してもよい。また、モデル情報データベース123は、ユーザごとに、個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽が必要となる端末装置10(複数でも可)に関する情報を記憶してもよい。また、モデル情報データベース123は、所定の対象物OBJのカテゴリ(分類)に関する情報を記憶してもよい。また、モデル情報データベース123は、個人最適化された非共有対象コンテンツの特定及び隠蔽が必要となる会議(私的な会合、社内会議、社外との打ち合わせ等)に関する情報を記憶してもよい。
【0131】
(制御部130)
図5に戻り、説明を続ける。制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、サーバ装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。
図5に示す例では、制御部130は、取得部131と、判定部132と、学習部133と、提供部134とを有する。
【0132】
(取得部131)
取得部131は、利用者Uにより入力された検索クエリを取得する。例えば、取得部131は、利用者Uが検索エンジン等に検索クエリを入力してキーワード検索を行った際に、通信部110を介して、当該検索クエリを取得する。すなわち、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uにより検索エンジンやサイト又はアプリの検索窓に入力されたキーワードを取得する。
【0133】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uに関する利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)や、利用者Uの位置情報、利用者Uの属性情報等を取得する。また、取得部131は、利用者Uのユーザ登録時に、利用者Uを示す識別情報や、利用者Uの属性情報等を取得してもよい。そして、取得部131は、利用者情報を、記憶部120の利用者情報データベース121に登録する。
【0134】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、取得部131は、利用者Uの端末装置10から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者Uの行動を示す各種の履歴情報を取得する。そして、取得部131は、各種の履歴情報を、記憶部120の履歴情報データベース122に登録する。
【0135】
また、取得部131は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、利用者U(又は利用者Uのユーザ属性)と個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法との組を取得してもよい。なお、取得部131は、取得された上記情報を、記憶部120のモデル情報データベース123に登録してもよい。
【0136】
また、取得部131は、連合学習(Federated Learning)により、データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う場合、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10から、学習結果(差分データや特徴量)を取得してもよい。
【0137】
(判定部132)
判定部132は、利用者Uを示す識別情報(利用者ID等)から、利用者Uのユーザ属性(ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)を判定する。例えば、判定部132は、各種サービスに共通の利用者IDに紐づけられた各種情報(利用者情報、履歴情報等)に基づいて、利用者Uのユーザ属性を判定する。
【0138】
(学習部133)
学習部133は、利用者Uのユーザ属性と個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法との組を学習データとして機械学習を行い、利用者Uのユーザ属性を入力すると、推定結果として個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法とを出力する推定モデルを生成/更新する。そして、学習部133は、生成/更新された推定モデルを、記憶部120のモデル情報データベース123に登録する。
【0139】
なお、実際には、学習部133は、利用者Uのユーザ属性と個人最適化された非共有対象コンテンツとを入力すると、推定結果としてその個人最適化された非共有対象コンテンツの隠蔽方法を出力する推定モデルを生成/更新してもよい。すなわち、入力データと出力データの組合せについては任意である。
【0140】
また、学習部133は、連合学習により、利用者Uの端末装置10から取得した学習結果を統合し、推定モデルを生成/更新してもよい。
【0141】
(提供部134)
提供部134は、生成/更新された推定モデルを、対象となるユーザ属性を有する利用者Uに提供する。すなわち、提供部134は、通信部110を介して、ユーザ属性に応じた利用者Uの端末装置10に、生成/更新された推定モデルを配信(配布)する。
【0142】
また、提供部134は、通信部110を介して、利用者Uの端末装置10に代わり、生成/更新された推定モデルを用いて、共有対象画面から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定し、特定されたコンテンツを隠蔽した画面共有用のデータを配信先の他のユーザの端末装置10に提供してもよい。
【0143】
また、提供部134は、連合学習により、データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う場合、通信部110を介して、生成/更新された推定モデル自体に限らず、サーバ装置100側の共有モデル/統合モデルの修正点に関する情報を利用者Uの端末装置10に提供してもよい。
【0144】
〔5.処理手順〕
次に、
図9を用いて実施形態に係る端末装置10による処理手順について説明する。
図9は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30によって繰り返し実行される。
【0145】
例えば、
図9に示すように、端末装置10の設定部33Aは、入力部13(又は通信部11)を介して、利用者U(ユーザ)から、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法に関する設定を受け付ける(ステップS101)。
【0146】
あるいは、端末装置10の設定部33Aは、利用者Uの属性情報を始め、各種情報(利用者情報、履歴情報等)から、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法を推定して設定してもよい。このとき、端末装置10の設定部33Aは、サーバ装置100から提供された推定モデルに基づいて、利用者Uに個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法を推定して設定してもよい。
【0147】
続いて、端末装置10の設定部33Aは、入力部13(又は通信部11)を介して、利用者U(ユーザ)から、対象画面の共有相手(共有者となる他のユーザ)に関する設定を受け付ける(ステップS102)。
【0148】
このとき、端末装置10の設定部33Aは、非共有対象コンテンツの表示/隠蔽に関する許可ユーザ設定や、共有相手ごとの段階的な許容度/隠蔽度に関する設定を受け付ける。
【0149】
続いて、端末装置10の特定部33Bは、共有相手と対象画面を共有する際に、対象画像の中から、対象画面を提供する利用者Uに対して個人最適化されたコンテンツであり共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する(ステップS103)。
【0150】
続いて、端末装置10の表示制御部33Dは、設定に基づいて、非共有対象コンテンツの隠蔽方法を決定する(ステップS104)。
【0151】
このとき、端末装置10の判定部33Cは、設定に基づいて、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があるか否かを判定してもよい。
【0152】
例えば、表示制御部33Dは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、決定された隠蔽方法に従って、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させることを決定する。
【0153】
あるいは、表示制御部33Dは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様で表示させることを決定する。
【0154】
続いて、端末装置10の表示制御部33Dは、決定された隠蔽方法に従って、特定された非共有対象コンテンツの隠蔽処理を行う(ステップS105)。
【0155】
続いて、端末装置10の画面共有部33Eは、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツを隠蔽させた状態で、対象画面を共有相手の端末装置10に出力し、非共有対象コンテンツを隠蔽させた対象画面を共有相手と共有する(ステップS106)。
【0156】
このとき、画面共有部33Eは、送信部31を介して、ネットワーク上のサーバ装置100を経由して共有相手に対象画面のデータを送信する。
【0157】
続いて、端末装置10の送信部31は、通信部11を介して、利用者U(ユーザ属性、ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)と個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法との組に関する情報(学習データ)を、サーバ装置100に送信(提供)する(ステップS107)。
【0158】
なお、実際には、端末装置10の送信部31は、通信部11を介して、個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法との組に関する情報(学習データ)を、サーバ装置100に送信(提供)してもよい。
【0159】
続いて、端末装置10の受信部32は、通信部11を介して、サーバ装置100から、応答として、利用者U(ユーザ属性、ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)に関する情報を入力すると、推定結果として個人最適化された非共有対象コンテンツとその隠蔽方法とを出力する推定モデルを受信する(ステップS108)。
【0160】
なお、実際には、端末装置10の受信部32は、通信部11を介して、サーバ装置100から、応答として、個人最適化された非共有対象コンテンツを入力すると、推定結果としてその隠蔽方法を出力する推定モデルを受信してもよい。
【0161】
続いて、端末装置10の処理部33は、受信した推定モデルを記憶部40に記憶し、特定部33Bが推定モデルを用いて個人最適化された非共有対象コンテンツを自動的に特定し、表示制御部33Dが自動的に隠蔽方法を決定して隠蔽処理を行うことができるように反映する(ステップS109)。
【0162】
〔6.変形例〕
上述した端末装置10及びサーバ装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0163】
上記の実施形態において、サーバ装置100が実行している処理の一部又は全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、端末装置10は、オンデバイス学習で推定モデルを生成してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態におけるサーバ装置100の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置10はサーバ装置100と連携しているため、利用者Uから見れば、サーバ装置100の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、サーバ装置100を備えているともいえる。
【0164】
また、上記の実施形態において、利用者Uの端末装置10が実行している処理の一部又は全部は、実際には、サーバ装置100が実行してもよい。例えば、各利用者Uの端末装置10からサーバ装置100にデータを集約して処理してもよい。この場合、サーバ装置100に、上記の実施形態における端末装置10の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、サーバ装置100は端末装置10と連携しているため、利用者Uから見れば、端末装置10の処理をサーバ装置100が実行していても変わりはない。
【0165】
また、実施形態において、利用者Uの端末装置10は、個人最適化された非共有対象コンテンツに加えて、他のユーザに見せたくない所定の対象物を設定可能としてもよい。例えば、所定の対象物は、子供に見せたくないものであってもよいし、自社の人間以外に見せたくない社外秘の情報・機密情報であってもよい。この場合、利用者Uは、端末装置10を用いて、自分が許可したユーザ(許可ユーザ)以外の他のユーザには見せたくない所定の対象物を設定する。端末装置10は、設定に従い、共有対象画面から、所定の対象物を特定して隠蔽した上で、画面共有用のデータを出力する。また、端末装置10は、所定の対象物の設定をサーバ装置100に提供・登録してもよい。サーバ装置100は、ユーザ属性(ユーザセグメント、ユーザペルソナでも可)ごとに、当該所定の対象物の設定について学習して推定モデルを生成し、推定モデルを同じユーザ属性を持つユーザ群に提供してもよい。
【0166】
〔7.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置(端末装置10及びサーバ装置100)は、共有相手(共有者となる他のユーザ)と対象画面を共有する際に、対象画面の中から、対象画面を提供するユーザに対して個人最適化されたコンテンツであり共有相手と共有すべきではない非共有対象コンテンツを特定する特定部33Bと、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、対象画面を共有相手に出力する画面共有部33Eと、を備えることを特徴とする。
【0167】
特定部33Bは、個人最適化されたコンテンツのうち、共有相手と共有すべきではないと判定されるコンテンツを非共有対象コンテンツとして特定する。
【0168】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザの属性情報及び履歴情報に基づいて、対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定する。
【0169】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に基づいて、対象画面の中から個人最適化された非共有対象コンテンツを特定する。
【0170】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザがあらかじめ選択又は登録した種別のコンテンツを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0171】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザの所在、該ユーザの周囲の状況、該ユーザの生活様式、又は該ユーザの行動が推定される情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0172】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザを対象とした広告、記事、おすすめ商品又は特定カテゴリのランキングに関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0173】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザの検索結果又は検索履歴に関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0174】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザが利用している金融機関又はオンラインサービスのページ、ログイン画面、アカウント及びパスワードに関する情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0175】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザが利用しているアプリ、又は対象画面に表示されているアイコンを、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0176】
特定部33Bは、対象画面を提供するユーザが保有している機密情報であって共有相手には非公開の情報を、個人最適化された非共有対象コンテンツとして特定する。
【0177】
本願に係る情報処理装置は、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があるか否かを判定する判定部33Cをさらに備える。画面共有部33Eは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要があると判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させた状態で、対象画面を共有相手に出力する。また、画面共有部33Eは、共有相手に対して非共有対象コンテンツを隠す必要がないと判定された場合、対象画面に含まれる非共有対象コンテンツの表示態様を変化させずに本来の表示態様を維持した状態で、対象画面を共有相手に出力する。
【0178】
本願に係る情報処理装置は、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる表示制御部33Dをさらに備える。表示制御部33Dは、対象画面を提供するユーザによる共有相手に対するコンテンツの共有の許可又は制限に関する設定、又は共有相手の属性情報に応じて、特定された非共有対象コンテンツの表示態様を変化させる程度又は手法を変える。
【0179】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、共有対象画面から個人最適化されたコンテンツを隠して画面共有することができる。
【0180】
〔8.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10やサーバ装置100は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、サーバ装置100を例に挙げて説明する。
図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0181】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0182】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0183】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、及びプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、及びスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0184】
また、出力I/F1060及び入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010及び入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010及び入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0185】
また、出力装置1010及び入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060及び入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0186】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0187】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0188】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0189】
例えば、コンピュータ1000がサーバ装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0190】
〔9.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0191】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0192】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0193】
例えば、上述したサーバ装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0194】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0195】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0196】
1 情報処理システム
10 端末装置
33 処理部
33A 設定部
33B 特定部
33C 判定部
33D 表示制御部
33E 画面共有部
40 記憶部
40A 隠蔽情報データベース
100 サーバ装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報データベース
122 履歴情報データベース
123 モデル情報データベース
130 制御部
131 取得部
132 判定部
133 学習部
134 提供部