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特開2024-42429印刷装置、印刷方法および印刷プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042429
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】印刷装置、印刷方法および印刷プログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240321BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20240321BHJP
   B41J 29/40 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B41J29/38 202
B41J3/36 Z
B41J29/40 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147137
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松浦 和成
【テーマコード(参考)】
2C055
2C061
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055EE10
2C055HH03
2C061AQ04
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS06
2C061AS08
2C061HJ06
2C061HK06
2C061HK07
2C061HK11
2C061HK19
(57)【要約】
【課題】印刷条件情報を把握し易い印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供する。
【解決手段】印刷装置は、ロール状に巻回された被印刷媒体を装着するための装着部と、被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、複数の印刷条件情報を記憶する記憶部と、制御装置とを備え、制御装置は、印刷部を用いて、被印刷媒体の大きさに基づいて一又は複数の印刷条件情報を被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に印刷する処理を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール状に巻回された被印刷媒体を装着するための装着部と、
前記被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
複数の印刷条件情報を記憶する記憶部と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記印刷部を用いて、前記被印刷媒体の大きさに基づいて一又は複数の前記印刷条件情報を前記被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に印刷する処理、を実行する、印刷装置。
【請求項2】
前記被印刷媒体は、複数のラベルと前記複数のラベルが貼り付けられた台紙とを有するラベル紙がロール状に巻回されたロール紙を含み、
前記制御装置は、
前記ラベルの形状、前記ラベルの大きさ、並びに、前記ラベルの形状および前記ラベルの大きさ、のうち何れか一つに基づいて、前記一又は複数の印刷条件情報を前記ラベルにおける前記一行又は複数行の条件印刷領域に印刷する処理、を実行する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記一又は複数の前記印刷条件情報が一行の前記条件印刷領域に収まるか否かを判別する処理と、
前記一又は複数の前記印刷条件情報が前記一行の条件印刷領域に収まらない場合に、前記一の印刷条件情報を前記印刷部により前記一行の条件印刷領域と他行の条件印刷領域とに分けて印刷させる処理と、を実行する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記一又は複数の前記印刷条件情報が一行の前記条件印刷領域に収まるか否かを判別する処理と、
前記一又は複数の前記印刷条件情報が前記一行の条件印刷領域に収まらない場合に、前記複数の印刷条件情報のうち何れかの印刷条件情報を前記印刷部により前記一行の条件印刷領域に印刷させると共に残余の印刷条件情報を前記他行の条件印刷領域に印刷させる処理と、を実行する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記装着部に装着された前記ロール紙から引き出された前記ラベル紙を搬送する搬送部と、
前記ラベル紙の搬送ルートの途中に配置され、前記ラベル紙の前記ラベルに印刷された前記印刷条件情報を読み取る読み取り部と、をさらに備え、
前記制御装置は、
前記条件印刷領域が所定の読み取り位置に位置するよう前記搬送部に前記ラベル紙を搬送させる処理と、
前記条件印刷領域が前記読み取り位置に位置するときに、前記読み取り部に前記印刷条件情報を読み取らせる処理と、
読み取られた前記印刷条件情報に基づき印刷条件を設定する処理と、を実行する、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記印刷条件を設定する処理の後、前記条件印刷領域が前記印刷部による印刷を行う印刷位置に位置するよう前記搬送部に前記ラベル紙を搬送させる処理と、
前記条件印刷領域にさらに前記印刷部に所定の画像を印刷させる処理と、を実行する、請求項5に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記所定の画像は、前記印刷条件を設定した日時情報を含む画像である、請求項6に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記所定の画像は、前記印刷条件情報に重ねて印刷される黒塗り画像である、請求項6に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記ロール紙から引き出された前記ラベル紙を切断するカッターユニットをさらに備え、
前記制御装置は、
前記印刷条件を設定する処理の後、前記条件印刷領域が前記カッターユニットによる切断が可能な切断位置に位置するよう前記搬送部に前記ラベル紙を搬送させる処理と、
前記ラベル紙のうち前記条件印刷領域を含む部分を前記カッターユニットに切断させる処理と、を実行する、請求項5に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記ラベル紙は、前記条件印刷領域に前記印刷条件情報が印刷された前記ラベルを貼り付けるための貼り付けスペースを有している、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記被印刷媒体の交換に関する指示を受け付ける受付部をさらに備え、
前記制御装置は、前記印刷する処理において、前記被印刷媒体の交換に関する指示を受けた場合に、前記印刷条件情報を前記被印刷媒体の条件印刷領域に印刷する、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項12】
ロール状に巻回された被印刷媒体に印刷する印刷方法であって、
前記被印刷媒体の大きさに基づいて一又は複数の印刷条件情報を前記被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に印刷する、印刷方法。
【請求項13】
ロール状に巻回された被印刷媒体に印刷する印刷部を備える印刷装置におけるコンピュータに実行させる印刷プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記被印刷媒体の大きさに基づいて一又は複数の印刷条件情報を前記印刷部により前記被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に印刷させる印刷制御手段として機能させる、印刷プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェットプリンタ等の印刷装置、印刷方法および印刷プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のラベルが台紙に貼り付けられたラベル紙に印刷を行う印刷装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このようなラベル紙はロール状に形成されており、印刷を行う前に当該ロール状のラベル紙が印刷装置のロール紙収容部に収容される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-043562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ラベルの用途に応じてロール状のラベル紙を交換することが多くある。しかしながら、上記従来技術では、ロール紙収容部にラベル紙が一旦収容されると、当該ラベル紙の種を把握するのが困難となる問題があった。印刷装置においては被印刷媒体の種に応じた様々な印刷条件が設定されるため、被印刷媒体の種を誤認してしまうと印刷条件を適切に設定することができなくなる。そのため、印刷条件の再設定および印刷品質の低下等の不都合が生じてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、印刷条件情報を把握し易い印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷装置は、ロール状に巻回された被印刷媒体を装着するための装着部と、前記被印刷媒体に印刷を行う印刷部と、複数の印刷条件情報を記憶する記憶部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記印刷部を用いて、前記被印刷媒体の大きさに基づいて一又は複数の前記印刷条件情報を前記被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に印刷する処理、を実行するものである。
【0007】
本発明に従えば、被印刷媒体における一行又は複数行の条件印刷領域に一又は複数の印刷条件情報が印刷されるので、被印刷媒体の交換の際に上記印刷条件情報を読み取ることで印刷条件を容易かつ適切に設定することができる。また、印刷条件情報が、被印刷媒体の大きさに基づいて条件印刷領域に印刷される。これにより、被印刷媒体の大きさに応じることなく印刷条件情報が条件印刷領域に印刷される場合よりも、ユーザは印刷条件情報を視覚的に把握し易くなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラベル紙に応じた印刷条件が把握し易い印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る印刷装置示す断面図である。
図2図1の印刷装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
図3】被印刷媒体の一例であるロール紙の構成を示す図である。
図4】印刷条件情報を印刷するラベルにおける条件印刷領域を示す図である。
図5】複数の印刷条件情報が印刷されたラベルを示す図である。
図6図6A図5のラベルの変形例を示す図であり、図6B図5のラベルの別の変形例を示す図である。
図7】ラベル紙に設けられ、印刷条件情報が印刷されたラベルを貼り付けるための貼り付けスペースを示す図である。
図8】印刷条件情報が印刷されたラベルが貼り付けられた交換用のロール紙を示す図である。
図9】ラベルの印刷条件情報が読み取られた後に当該ラベルに印刷される黒塗り画像を示す図である。
図10】制御装置によるラベルの印刷処理を示すメインルーチンに係るフローチャートである。
図11図10のラベル印刷処理のサブルーチンに係るフローチャートである。
図12図11のレイアウト処理のサブルーチンに係るフローチャートである。
図13図12のフローチャートの変形例に係るフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る印刷装置について図面を参照して説明する。以下に説明する印刷装置は本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除および変更が可能である。
【0011】
図1は一実施形態に係る印刷装置1を示す断面図である。図2図1の印刷装置1の制御系統の構成を示すブロック図である。図3は被印刷媒体Wの一例であるロール紙37の構成を示す図である。図1において、相互に直交する方向を、第1方向Dx、第2方向Dy、および第3方向Dzとする。本実施形態では、例えば、第1方向Dxは前後方向であり、第2方向Dyは左右方向であり、第3方向Dzは上下方向である。以下の説明においては、Dxを前後方向と呼び、Dyを左右方向と呼び、Dzを上下方向と称呼する。
【0012】
図1に示すように、印刷装置1は、ラベル紙Pに画像を印刷するインクジェットプリンタである。印刷装置1は筐体30を備える。筐体30は上筐体31および下筐体32を有する。上筐体31および下筐体32は例えば直方体形状であって、卓上に載置可能である。
【0013】
筐体30の前面30Fには、左右方向Dyに延在する排出口33が設けられている。排出口33は、筐体30の内部空間30Aと外部とを連通している。筐体30の内部空間30Aにおいて画像が印刷されたラベル紙Pは排出口33を介して筐体30の外部へ排出される。
【0014】
筐体30の前面30Fには操作パネル114(図2)が設けられている。操作パネル114は例えば排出口33の上方に位置する。ユーザは、操作パネル114を用いて印刷装置1を動作させ、また各種設定をするための入力を行うことができる。
【0015】
筐体30の内部空間30Aの前方にはサブフレーム22が設けられている。サブフレーム22に囲まれた空間にタンク34が設けられる。タンク34は、例えば直方体形状の容器であって、内部にインクを貯留する。タンク34は、図略のチューブによって後記の吐出ヘッド38に対してインクを供給可能である。本実施形態では、タンク34は筐体30に対して着脱可能なカートリッジ型にすることができる。タンク34は、例えば4種類の基本色のインクをそれぞれ貯留する4つのタンクと、特色のインクを貯留する1又は複数のタンクとを含んでもよい。基本色のインクとしては、シアンのインク、イエローのインク、マゼンタのインク、ブラックのインクが例示される。一方、特色のインクは、基本色のインクとは異なる色のインクであって、レッドのインク、グリーンのインクおよびブルーのインク等が例示される。
【0016】
筐体30の内部空間30Aには、ホルダ35、テンショナ45、搬送ローラ36、排出ローラ40、例えばシリアルヘッド式の吐出ヘッド38、サイドガイド50、吸着ベルト51、押さえローラユニット60、定着ユニット39、プラテン46、読み取りセンサ(読み取り部)29、カッターユニット26、および、上述のタンク34が配置されている。
【0017】
内部空間30Aの後方には隔壁41が設けられている。隔壁41および下筐体32はロール紙収容空間30Cを区画する。ロール紙収容空間30Cは吐出ヘッド38等から隔離された空間である。ロール紙収容空間30Cには、被印刷媒体Wの一例としてのロール紙37が収容される。
【0018】
ロール紙37は、図3に示すように複数のラベルPbと複数のラベルPbが貼り付けられた帯状の台紙Paとを有するラベル紙Pがロール状に巻回されたものである。各ラベルPbはそれぞれ等間隔で台紙Paに貼り付けられている。台紙Paの表面には剥離性が付与されている。なお、台紙PaおよびラベルPbの材質は特に限定されるものではない。
【0019】
ロール紙収容空間30Cには、左右方向Dyに延在するホルダ35が設けられている。ホルダ35が装着部に相当する。ホルダ35にロール紙37が装着可能である。ホルダ35はロール紙37をその軸心回りに回転可能に支持している。ホルダ35には、左右方向Dyに互いに離間する一対のサイドガイド25が設けられている。一方のサイドガイド25と他方のサイドガイド25とは左右方向Dyにおいて互いに近づく方向および遠ざかる方向に移動可能に構成されている。ユーザは、一対のサイドガイド25を、ホルダ35に装着するロール紙37の幅(左右方向Dyにおける寸法)に応じてロール紙37の左右端それぞれに当接させる。これにより、ロール紙37がホルダ35に対して位置決めされる。
【0020】
上述の隔壁41と筐体30の後面30Rとの間、すなわち、ロール紙37の後端の上方には隙間42が形成されている。ロール紙37を構成するラベル紙Pは、搬送ローラ36と排出ローラ40が回転することで、ホルダ35に装着されたロール紙37の後端から上方に引き出され、隙間42を介してテンショナ45へと案内される。なお、搬送ローラ36が搬送部に相当する。
【0021】
テンショナ45は、内部空間30Aにおいて、ロール紙収容空間30Cの上方に配置されている。テンショナ45は隔壁41の上方に配置されている。テンショナ45は左右方向Dyに平行な軸回りに回転可能に支持されたローラである。テンショナ45は例えばバネ等の付勢部材により後方に向けて付勢されている。テンショナ45は、ロール紙37から上方に引き出されたラベル紙Pに当接し、当該ラベル紙Pを前方に向けて湾曲するように案内する。
【0022】
搬送ローラ36は、内部空間30Aにおいて、テンショナ45の前方に配置されている。搬送ローラ36は、搬送ローラ36Aおよびピンチローラ36Bを有する。搬送ローラ36Aおよびピンチローラ36Bは、左右方向Dyに平行な軸回りに回転可能に支持されている。搬送ローラ36Aは、搬送モータ131による駆動力が伝達されて回転することによって、ピンチローラ36Bとの間にラベル紙Pをニップしつつ前方へ搬送する。
【0023】
サイドガイド50は、内部空間30Aにおいて、テンショナ45よりも上方で搬送ローラ36よりも後方に配置されている。サイドガイド50は、左右方向Dyに互いに離間した一対のガイドであり、前方へ向かうラベル紙Pの左右方向Dyの両端にそれぞれ当接することで当該ラベル紙Pの左右方向Dyにおける位置決めを行う。サイドガイド50は、例えばラックアンドピニオン機構により左右方向Dyに沿って移動可能となっている。
【0024】
排出ローラ40は、内部空間30Aにおいて、搬送ローラ36の前方に配置されている。排出ローラ40は、排出ローラ40Aおよびピンチローラ40Bを有する。排出ローラ40Aおよびピンチローラ40Bは、左右方向Dyに平行な軸回りに回転可能に支持されている。排出ローラ40Aは、搬送モータ132による駆動力が伝達されて回転することによって、ピンチローラ40Bとの間にラベル紙Pをニップしつつ前方へ搬送する。
【0025】
吐出ヘッド38は、内部空間30Aにおいて、搬送ローラ36よりも前方に配置されている。吐出ヘッド38は複数のノズル38aを有する。複数のノズル38aは、搬送ローラ36よりも前方で且つ吐出ヘッド38の下方に配置された吸着ベルト51に支持されたラベル紙Pに対してインク滴を吐出する。これにより、ラベル紙PのラベルPbに後述の印刷条件情報が印刷される。なお、本実施形態において吐出ヘッド38が印刷部に相当する。
【0026】
吸着ベルト51は、前後方向Dxに互いに離間し、左右方向Dyと平行な軸回りに回転可能な2つのプーリ52,53に無端ベルト54が架けられたものである。プーリ52は図略のモータの駆動力により回転する。プーリ52の回転によって無端ベルト54が回動する。無端ベルト54には複数の貫通孔が形成されている。吸着ベルト51に備わったファン55が作動することによって、無端ベルト54の下方に負圧が生じる。これにより、ラベル紙Pは上記貫通孔を介して無端ベルト54に吸着される。このようにして、吸着ベルト51は、ラベル紙Pを吸着しつつ前方へ搬送する。
【0027】
押さえローラユニット60は、内部空間30Aにおいて、吐出ヘッド38よりも前方に配置されている。押さえローラユニット60は、吐出ヘッド38と共にヘッドフレーム24に支持されている。押さえローラユニット60は押さえローラ61を有する。ヘッドフレーム24は上下方向Dzに沿って移動可能である。ヘッドフレーム24が上下方向Dzに移動することで、吐出ヘッド38は所定の吐出位置と当該吐出位置よりも吸着ベルト51から上方に離間した離間位置との間で移動可能となっている。これに伴い、押さえローラユニット60の押さえローラ61はラベル紙Pに当接する当接位置と当該ラベル紙Pから上方に離間した離間位置との間で移動可能となっている。吐出ヘッド38が吐出位置に位置付けられるとき、押さえローラ61は当接位置に位置付けられる。
【0028】
定着ユニット39は、内部空間30Aにおいて、吐出ヘッド38および押さえローラユニット60よりも前方であって排出ローラ40よりも後方に配置されている。定着ユニット39は例えば紫外線照射器である。定着ユニット39の内部にはUVランプ47が設けられている。定着ユニット39は、UVランプ47により発生された紫外光をラベル紙PのラベルPb上のインクに照射する。紫外光が照射されたインクに含まれる樹脂が硬化することで当該インクに含まれる顔料がラベルPbに定着する。なお、定着ユニット39は紫外線照射器に限られるものではない。例えばインクが熱可塑性樹脂微粒子を含む場合には、定着ユニット39は発熱部材としてIRランプを有するヒータであってもよい。
【0029】
プラテン46は、内部空間30Aにおいて、吐出ヘッド38および吸着ベルト51よりも前方に配置されている。プラテン46の後部は定着ユニット39と対向している。プラテン46の前部は排出ローラ40Aと対向している。プラテン46は吸着ベルト51によって前方に搬送されたラベル紙Pを支持する。
【0030】
読み取りセンサ29はラベル紙Pの搬送ルートの途中に配置されている。詳しくは、読み取りセンサ29は排出ローラ40よりも前方に配置されている。読み取りセンサ29は、LED等の光源から照射されてラベル紙Pで反射された反射光が屈折率分布型レンズによりラインセンサに集光され、当該ラインセンサが受光した反射光の強度に応じた電気信号を出力するものである。このような読み取りセンサ29はラベル紙PのラベルPbに印刷された後述の印刷条件情報Ipを読み取ることができる。
【0031】
カッターユニット26は、読み取りセンサ29よりも前方に配置されている。カッターユニット26は、カッターキャリッジ27および当該カッターキャリッジ27に搭載されたカッター28を有する。カッターキャリッジ27は図略のベルト駆動機構等により左右方向Dyに移動する。カッターキャリッジ27の移動に伴って、カッター28も左右方向Dyに移動する。カッター28の移動によって、ラベル紙PのラベルPb同士の間のうち排出ローラ40と排出口33との間に位置する部分が左右方向Dyに沿って切断される。つまり、カッターユニット26は、ロール紙37から引き出されたラベル紙Pを切断する。
【0032】
図2に示すように、吐出ヘッド38は複数の駆動素子125を有する。駆動素子125は、圧電素子、発熱素子および静電式アクチュエータ等であって、吐出ヘッド38のノズル38aに対応して設けられ、当該ノズル38aからインク滴を吐出する圧力を当該インクに付与する。
【0033】
印刷装置1は、上述した構成要素の他、さらに制御装置150を備える。制御装置150はコンピュータに相当し、インターフェース151、受付部152aを有する演算部152、および、記憶部153を備える。インターフェース151は、コンピュータ、カメラ、通信ネットワーク、記録媒体、ディスプレイおよびプリンタ等を含む外部装置200から画像データなどの各種データを受信する。画像データは被印刷媒体Wに印刷される画像を示すラスタデータなどである。なお、制御装置150は、単独の装置により構成されていてもよく、或いは複数の装置が分散配置されていて、それらが協働して印刷装置1の動作を行うよう構成されていてもよい。
【0034】
記憶部153は、設定用ラベルPb1のサイズに関する情報および後で詳述する複数の印刷条件情報Ip等を記憶する。記憶部153は、演算部152からアクセス可能なメモリであって、RAMおよびROMを有する。RAMは、画像データなどの外部装置200から受信したデータおよび演算部152により変換されたデータなどの各種データを一時的に記憶する。ROMは、各種データ処理を行うための印刷プログラムおよび所定のデータなどを記憶する。なお、印刷プログラムは、記憶部153とは異なる外部の記憶媒体であって且つ演算部152からアクセス可能な記憶媒体、例えばCD-ROMなどに記憶されていてもよい。
【0035】
演算部152は、例えばCPUなどのプロセッサおよびASICなどの集積回路などの少なくとも1つの回路を含む。演算部152は、印刷プログラムを実行することにより各部を制御し、印刷動作などの各種動作を実行する。本実施形態において、演算部52がコンピュータおよび印刷制御手段に相当する。また、演算部152の受付部152aはロール紙37の交換に関する指示を受け付ける。この場合、ロール紙37の軸芯を基準とした厚みをセンサで検知し、当該検知結果を受付部152aに送信するようにしてもよいし、或いは、ラベル紙Pの合計搬送量を計算し、当該計算結果を受付部152aに送信するようにしてもよい。
【0036】
制御装置150は、搬送駆動回路133を介して搬送モータ131,132に電気的に接続され、搬送モータ131,132の駆動を制御する。これにより、搬送ローラ36および排出ローラ40によるラベル紙Pの搬送が制御される。また、制御装置150は、走査駆動回路146を介して走査モータ143に電気的に接続され、走査モータ143の駆動を制御する。これにより、吐出ヘッド38の移動が制御される。さらに、制御装置150は、吐出ヘッド駆動回路126を介して駆動素子125に電気的に接続されている。制御装置150は、駆動素子125の制御信号を吐出ヘッド駆動回路126に出力し、ヘッド駆動回路126が制御信号に基づいて駆動信号を生成して駆動素子125に出力する。駆動素子125は駆動信号に応じて駆動し、これによりノズル38aからインク滴が吐出される。
【0037】
また、制御装置150は操作パネル114からの入力情報を受け付けて所定の処理を実行すると共に定着ユニト39およびカッターユニット26の動作を制御する。さらに、制御装置150は読み取りセンサ29による読み取り結果を受信する。
【0038】
以上の構成を有する印刷装置1において、制御装置150は外部装置200から画像データを取得し、当該画像データに基づいて印刷動作を実行する。この場合、制御装置150は、印刷パスにおいて吐出ヘッド38を左右方向Dyに平行な方向に移動させながら、吐出ヘッド38からインクをラベル紙PのラベルPbに吐出させる。そして、制御装置150はラベル紙Pを前後方向Dxの前方へ搬送させる。このように、印刷装置1は印刷パスと搬送動作とを交互に繰り返す。これにより、画像データに係る画像がラベル紙PのラベルPbに印刷される。
【0039】
以下、印刷条件情報をラベル紙PのラベルPbに印刷する処理について説明する。図4は印刷条件情報を印刷するラベルPbにおける条件印刷領域Irを示す図である。図5は複数の印刷条件情報Ipが印刷されたラベルPb1を示す図である。図6A図5のラベルPb1の変形例を示す図であり、図6B図5のラベルPb1の別の変形例を示す図である。なお、印刷条件情報Ipが印刷されるラベルの符号を、通常の画像等(印刷条件情報Ipとは異なる情報)が印刷されるラベルに対して識別するためにPb1とする。以下、ラベルPb1を設定用ラベルPb1と称呼する。
【0040】
図4に示すように、設定用ラベルPb1は例えば矩形状に形成されている。設定用ラベルPb1においては、前後方向Dxに平行な方向の寸法がLxであり、左右方向Dyに平行な方向の寸法がLyである。図4の設定用ラベルPb1では、寸法Lx<寸法Lyを満たすが、これに限らず、寸法Lx>寸法Lyを満たすラベルを採用してもよい。なお、設定用ラベルPb1のサイズおよび形状はラベルPbのサイズおよび形状と同じにすることができる。
【0041】
設定用ラベルPb1には、図5に示す複数の印刷条件情報Ipを印刷するための複数の条件印刷領域Irが設けられる。各々の条件印刷領域Irは例えば左右方向Dyに平行な方向に沿って延在する。図4の設定用ラベルPb1おいては、4つの条件印刷領域Ir1~Ir4が例示されている。但し、設定用ラベルPb1に設ける条件印刷領域Irは4つに限られるものではなく、4つ未満であってもよいし、5つ以上であってもよい。
【0042】
印刷条件情報Ipは、例えば6つの印刷条件情報Ip3~Ip8を含む。設定用ラベルPb1における前後方向Dxの一端側の部位には、図5の印刷条件情報Ip1および印刷条件情報Ip2が印刷される。印刷条件情報Ip1は例えば所定の情報を含むバーコードである。詳細には、印刷条件情報Ip1は印刷条件情報Ip2~Ip8の各情報がバーコードリーダーで読み取り可能となるようにバーコード化されたものである。また、印刷条件情報Ip2は例えば各印刷条件情報Ipを設定用ラベルPb1に印刷した日付を示す情報である。これらの印刷条件情報Ip1,Ip2の設定用ラベルPb1上の印刷位置は、以下の印刷条件情報Ip3~Ip8とは異なり、設定用ラベルPb1の形状等に基づいて変化させない。一方、印刷条件情報Ip3~Ip8の各印刷位置については、設定用ラベルPb1の形状等に基づいて変化し得る。以下、詳しく説明する。
【0043】
図5において、例えば、印刷条件情報Ip3はラベル紙Pの残量(総量)を示す情報であり、印刷条件情報Ip4は印刷装置1の供給者を示す情報であり、印刷条件情報Ip5はラベルPbの紙種を示す情報である。また、例えば、印刷条件情報Ip6は印刷装置1の機種を示す情報であり、印刷条件情報Ip7はロール紙37を印刷装置1に装着して使用を開始した日付を示す情報であり、印刷条件情報Ip8は印刷装置1毎に付与される製造ID番号を示す情報である。
【0044】
制御装置150は印刷条件情報Ip3~Ip8を設定用ラベルPb1に印刷する際に記憶部153から当該印刷条件情報Ip3~Ip8を読み出す。そして、制御装置150は、設定用ラベルPb1の形状、設定用ラベルPb1のきさ、並びに、設定用ラベルPb1の形状および設定用ラベルPb1の大きさ、のうち何れか一つに基づいて、印刷条件情報Ip3~Ip8を設定用ラベルPb1における一行又は複数行の条件印刷領域Irに印刷させる。つまり、制御装置150は、吐出ヘッド38を用いて設定用ラベルPb1の大きさに基づいて印刷条件情報Ip3~Ip8を設定用ラベルPb1における一行又は複数行の条件印刷領域Irに印刷させたり、吐出ヘッド38を用いて設定用ラベルPb1の形状に基づいて印刷条件情報Ip3~Ip8を設定用ラベルPb1における一行又は複数行の条件印刷領域Irに印刷させたりする。
【0045】
詳細には、最初に、制御装置150は、一又は複数の印刷条件情報Ipが設定用ラベルPb1における一行の条件印刷領域Irに収まるか否かを判別する処理を実行する。具体的には、制御装置150は印刷条件情報Ip3と印刷条件情報Ip4とが併せて条件印刷領域Ir1に収まるか否かを判別する。この場合、制御装置150は条件印刷領域Ir1の左右方向Dyにおける一端側(図5では左端側)の位置から他端側(図5では右端側)の位置にかけて印刷条件情報Ip3および印刷条件情報Ip4をこの順で暫定的に配置する。このとき、印刷条件情報Ip3と印刷条件情報Ip4とが併せて条件印刷領域Ir1に収まる場合には、制御装置150は、図5に示すように、印刷条件情報Ip3と印刷条件情報Ip4とを併せて条件印刷領域Ir1に印刷させる処理を実行する。
【0046】
これに対して、印刷条件情報Ip3と印刷条件情報Ip4とが併せて条件印刷領域Ir1に収まらない場合には、制御装置150は、図6Aに示すように、条件印刷領域Ir1の他端側における印刷条件情報Ip4を条件印刷領域Ir1と条件印刷領域Ir2とに分けて印刷させる処理を実行する。この場合、制御装置150は印刷条件情報Ip4の一部Ip4aが条件印刷領域Ir1に収まるように当該印刷条件情報Ip4を二分化し、当該印刷条件情報Ip4の一部Ip4aを条件印刷領域Ir1に印刷させると共に、残部Ip4bを条件印刷領域Ir2に印刷させる。また、上記の場合には、印刷条件情報Ip5,Ip6は図5とは異なり条件印刷領域Ir3に印刷され、印刷条件情報Ip7,Ip8は図5とは異なり条件印刷領域Ir4に印刷される。なお、一つの印刷条件情報Ipを一行の条件印刷領域Irに印刷するか否かについての処理も上記と同様に実行される。また、印刷条件情報Ip4を一部Ip4aと残部Ip4bとに分ける分割点は任意である。また、図6Aでは、印刷条件情報Ip4の残部が条件印刷領域Ir2の左右方向Dyにおける一端側に印刷された態様を例示したが、これに限らず、当該残部が他端側に印刷されてもよい。
【0047】
ここで、複数の印刷条件情報Ipが一行の条件印刷領域Irに収まらない場合に、上記処理とは異なり、複数の印刷条件情報Ipのうち少なくとも一つの印刷条件情報Ipを他行の条件印刷領域Irに印刷してもよい。
【0048】
具体的には、図5に例示した印刷条件情報Ip8よりも情報量(つまり文字数)が長い図6Bの印刷条件情報Ip9を印刷する場合には、制御装置150は、印刷条件情報Ip9を、条件印刷領域Ir3に印刷するのではなく、次の行に係る条件印刷領域Ir4に印刷させる。なお、図6Bでは、印刷条件情報Ip9が条件印刷領域Ir4の左右方向Dyにおける一端側に印刷された態様を例示したが、これに限らず、他端側に印刷されてもよい。
【0049】
図7はラベル紙Pに設けられ、印刷条件情報Ipが印刷された設定用ラベルPb1を貼り付けるための貼り付けスペースRhを示す図である。図8は設定用ラベルPb1が貼り付けられた交換用のロール紙37を示す図である。
【0050】
上述したように印刷条件情報Ipが印刷された設定用ラベルPb1は、ユーザにより、取り替え前のラベル紙Pの台紙Paから剥離された後、取り替え用のラベル紙P(ロール紙37)に貼り付けられる。詳しくは、取り替え用のラベル紙Pの先頭部分には所定の貼り付けスペースRhが設けられている。この貼り付けスペースRhにはラベルPb(つまり未印字のラベルPb)は貼り付けられていない。ユーザは、ロール紙37の交換の際に、図8に示すように、印刷条件情報Ipが印刷済みの設定用ラベルPb1を貼り付けスペースRhに貼り付ける。そして、ユーザは、貼り付けスペースRhに設定用ラベルPb1が張り付けられたロール紙37をホルダ35に装着させる。
【0051】
設定用ラベルPb1に印刷された印刷条件情報Ipを読み取る際には、制御装置150は、条件印刷領域Irが所定の読み取り位置Rpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させる。読み取りセンサ29の光源による光の照射領域は設定用ラベルPb1における全ての印刷条件情報Ipを読み取ることが可能な範囲を有している。制御装置150は条件印刷領域Irが読み取り位置Rpに位置するときに、読み取りセンサ29に印刷条件情報Ipを読み取らせ、その読み取り結果を受信する。そして、制御装置150は読み取られた印刷条件情報Ipに基づき印刷条件を設定する。印刷条件の設定の具体例を挙げると、例えば、制御装置150はメモリである記憶部153に記憶された印刷濃度の数値を書き換え、印刷に使用する色変換テーブルにおける数値を変更する処理等が例示される。
【0052】
図9は設定用ラベルPb1の印刷条件情報Ipが読み取られた後に当該設定用ラベルPb1に印刷される黒塗り画像Gbを示す図である。
【0053】
制御装置150は、上述したように読み取り結果に基づいて印刷条件を設定する処理を実行した後、設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irが吐出ヘッド38による印刷を行う印刷位置Ppに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させる。この場合、吐出ヘッド38は読み取りセンサ29よりも後方に位置するため、制御装置150は印刷条件の設定の後搬送ローラ36にラベル紙Pを逆搬送させる。そして、制御装置150は、図9に示すように設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irを包含する領域に吐出ヘッド38により所定の画像Gpを印刷させる。これにより、ユーザは設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同を回避することができる。
【0054】
図9に示すように、所定の画像Gpは、例えば印刷条件情報Ipに重ねて印刷される黒塗り画像Gbである。所定の画像Gpは、制御装置150が印刷条件を設定した日時情報Ihを含んでもよい。
【0055】
設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同を回避すべく、所定の画像Gpを印刷する代わりに次の処理を実行してもよい。
【0056】
制御装置150は、上記の通り印刷条件を設定する処理の後、ラベル紙Pを逆搬送させることなく、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させる。この場合、カッターユニット26は読み取りセンサ29よりも前方に位置するため、制御装置150は搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送(正搬送)させる。そして、制御装置150は、切断位置Cpにおいてラベル紙Pのうち条件印刷領域Irを含む部分をカッターユニット26のカッター28に切断させる。以上の処理によっても、設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同を回避することができる。なお、ラベル紙Pから切断された設定用ラベルPb1には、所定の画像Gpが印刷されていない。
【0057】
図10は制御装置150による設定用ラベルPb1の印刷処理を示すメインルーチンに係るフローチャートである。図11図10のラベル印刷処理のサブルーチンに係るフローチャートである。図12図11のレイアウト処理のサブルーチンに係るフローチャートである。
【0058】
以下では、図8に示したように印刷条件情報Ipが印刷された設定用ラベルPb1が台紙Paに貼り付けられたロール紙37を用いたラベル印刷を行うことを前提として説明を行う。例えば、制御装置150は、印刷ジョブ等を受信することで、図10に示すフローチャートに沿って処理を実行する。図10に示すように、最初に制御装置150はセンサの検知結果に基づきラベル紙Pの存在すなわちロール紙37がホルダ35にセットされているか否かを判別する(ステップS1)。ロール紙37がホルダ35にセットされていない場合(ステップS1でNo)、制御装置150はロール紙37をホルダ35にセットすべき旨を操作パネル114に表示させる(ステップS2)。
【0059】
次に、制御装置150はセンサの検知結果に基づきユーザによりロール紙37がホルダ35にセットされたか否かを判別する(ステップS3)。ユーザによりロール紙37がホルダ35にセットされていない場合(ステップS3でNo)、制御装置150はステップS2の処理を継続する。
【0060】
一方、ユーザによりロール紙37がホルダ35にセットされた場合(ステップS3でYes)、および、ロール紙37がホルダ35にセットされている場合(ステップS1でYes)、制御装置150は搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させる(ステップS4)。この場合、制御装置150は設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irが読み取り位置Rpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させる。
【0061】
次いで、制御装置150は条件印刷領域Irが読み取り位置Rpに位置するときに読み取りセンサ29に印刷条件情報Ipを読み取らせ、その読み取り結果を受信する(ステップS5)。そして、制御装置150は受信した読み取り結果である印刷条件情報Ipに基づき印刷条件を設定する(ステップS6)。
【0062】
続いて、制御装置150は設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irが吐出ヘッド38による印刷を行う印刷位置Ppに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを逆搬送させる(ステップS7)。そして、制御装置150は設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irを包含する領域に吐出ヘッド38により所定の画像Gpを印刷させる(ステップS8)。
【0063】
次に、制御装置150は外部装置200から印刷ジョブを受信したか否かを判別する(ステップS9)。印刷ジョブを未受信の場合(ステップS9でNo)、制御装置150は印刷ジョブを受信するまで待機し、印刷ジョブを受信した場合(ステップS9でYes)、制御装置150は以下のラベル印刷処理を実行する(ステップS10)。
【0064】
ラベル印刷処理においては、制御装置150は搬送ローラ36によりラベル紙PのラベルPbを印刷位置Ppに搬送させる処理と、当該印刷位置Ppにおいて吐出ヘッド38により当該ラベルPbに印刷させる処理とを実行する(ステップS11)。次いで、制御装置150は未印刷ラベルが例えば残り1枚であるか否かを判別する(ステップS12)。例えば、受付部152aはセンサにより検出される未印刷ラベルが残り1枚であるときのロール紙37の厚みの検出結果を当該ロール紙37の交換に関する情報として受け付け、制御装置150は受付部152aにより上記情報が受け付けられた場合に後記のステップS14の処理、すなわち印刷条件情報Ipを設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irに印刷するレイアウト処理を実行する。
【0065】
未印刷ラベルが残り1枚でない場合(ステップS12でNo)、制御装置150はステップS11の処理に戻る。一方、未印刷ラベルが残り1枚である場合(ステップS12でYes)、制御装置150は、交換用のロール紙37(本フローチャートの処理で用いるロール紙37とは異なる新しいロール紙)に貼り付けるための設定用ラベルPb1に印刷すべき印刷条件情報Ipを記憶部153より読み出す(ステップS13)。その後、制御装置150は以下のレイアウト処理を実行する(ステップS14)。
【0066】
レイアウト処理においては、最初に制御装置150は設定用ラベルPb1のサイズを記憶部153より読み出す(ステップS21)。そして、制御装置150は設定用ラベルPb1の条件印刷領域Ir1に印刷条件情報Ipを暫定的に配置する(ステップS22)。制御装置150は印刷条件情報Ipがラベル幅を越えたか否か、すなわち、印刷条件情報Ipが条件印刷領域Ir1に収まっていないか否かを判別する(ステップS23)。
【0067】
印刷条件情報Ipが条件印刷領域Ir1に収まっていない場合(ステップS23でYes)、制御装置150は、印刷条件情報Ipを改行して配置、すなわち、図6Aで説明したのと同様に印刷条件情報Ipを例えば二分化して配置する(ステップS24)。
【0068】
ステップS24の処理の後および印刷条件情報Ipが条件印刷領域Ir1に収まっている場合(ステップS23でNo)、制御装置150は全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置したか否かを判別する(ステップS25)。全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置していない場合(ステップS25でNo)、制御装置150はステップS22の処理に戻り以降の処理を繰り返す。
【0069】
一方、全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置した場合(ステップS25でYes)、制御装置150は各条件印刷領域Irに配置された印刷条件情報Ipを対応の条件印刷領域Irの左右方向Dyにおける中央にそれぞれ配置する中央寄せ処理を実行する(ステップS26)。そして、制御装置150は各条件印刷領域Irに配置された印刷条件情報Ipを含む印刷データを生成する(ステップS27)。その後、制御装置150は図11のステップS15の処理、すなわち上記の印刷データに基づいて吐出ヘッド38に設定用ラベルPb1に対する印刷を実行させる。これにより、全ての処理が終了する。なお、上記の中央寄せ処理は必須な処理ではない。
【0070】
図12に示したレイアウト処理の代わりに、以下のレイアウト処理を実行してもよい。図13図12のフローチャートの変形例に係るフローチャートである。
【0071】
図13のレイアウト処理においては、最初に制御装置150は設定用ラベルPb1のサイズを記憶部153より読み出す(ステップS31)。次に、制御装置150は読みだした設定用ラベルPb1のサイズに基づいて条件印刷領域Ir1に複数の印刷条件情報Ipを配置できるか否かについて判別する(ステップS32)。条件印刷領域Ir1に複数の印刷条件情報Ipを配置できる場合(ステップS32でYes)、制御装置150は同一行である条件印刷領域Ir1に複数の印刷条件情報Ipを配置する(ステップS33)。一方、条件印刷領域Ir1に複数の印刷条件情報Ipを配置できない場合(ステップS32でNo)、制御装置150は条件印刷領域Ir1に1つの印刷条件情報Ipを配置すると共に残余の印刷条件情報Ipを他の条件印刷領域Irに配置する(ステップS34)。
【0072】
ステップS33の処理およびステップS34の処理の後、制御装置150は全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置したか否かを判別する(ステップS35)。全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置していない場合(ステップS35でNo)、制御装置150はステップS32の処理に戻り以降の処理を繰り返す。
【0073】
一方、全ての印刷条件情報Ipを条件印刷領域Irに配置した場合(ステップS35でYes)、制御装置150は各条件印刷領域Irに配置された印刷条件情報Ipを対応の条件印刷領域Irの左右方向Dyにおける中央にそれぞれ配置する中央寄せ処理を実行する(ステップS36)。そして、制御装置150は各条件印刷領域Irに配置された印刷条件情報Ipを含む印刷データを生成する(ステップS37)。その後、制御装置150は図11のステップS15の処理を実行する。これにより、全ての処理が終了する。
【0074】
以上説明したように、印刷装置1によれば、設定用ラベルPb1における一行又は複数行の条件印刷領域Irに一又は複数の印刷条件情報Ipが印刷されるので、ロール紙37の交換の際に上記印刷条件情報Ipを読み取ることで印刷条件を容易かつ適切に設定することができる。また、印刷条件情報Ipが、設定用ラベルPb1の形状、設定用ラベルPb1のきさ、並びに、設定用ラベルPb1の形状および設定用ラベルPb1の大きさ、のうち何れか一つに基づいて条件印刷領域Irに印刷される。これにより、ラベルの大きさに応じることなく印刷条件情報が条件印刷領域に印刷される場合よりも、ユーザは印刷条件情報Ipを視覚的に把握し易くなる。
【0075】
また、本実施形態では、複数の印刷条件情報Ipの各々が併せて一行の条件印刷領域Irに収まらない場合には、制御装置150は印刷条件情報Ipを二分化する。これによって、印刷条件情報Ipを二分化せずにその文字サイズを小さくして印字する場合よりも、ユーザは二分化された印刷条件情報Ipを視覚的に把握し易くなる。
【0076】
また、本実施形態では、複数の印刷条件情報Ipの各々が併せて一行の条件印刷領域Irに収まらない場合に、複数の印刷条件情報Ipのうち少なくとも一つの印刷条件情報Ipを他行の条件印刷領域Irに印刷することも可能である。これによって、印刷条件情報Ipの文字サイズを小さくして印字する場合よりも、ユーザは印刷条件情報Ipを視覚的に把握し易くなる。
【0077】
また、本実施形態では、制御装置150は条件印刷領域Irが読み取り位置Rpに位置するときに、読み取りセンサ29に印刷条件情報Ipを読み取らせ、その読み取り結果を受信する。そして、制御装置150は読み取られた印刷条件情報Ipに基づき印刷条件を設定する。これにより、ユーザが印刷条件を入力する手間が省ける。
【0078】
また、本実施形態では、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irを包含する領域に所定の画像Gpが印刷される。これにより、ユーザは設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同を回避することができる。
【0079】
また、本実施形態では、所定の画像Gpは制御装置150が印刷条件を設定した日時情報Ihを含んでもよい。これにより、ユーザは制御装置150により印刷条件が設定された日時を容易に認識することができる。
【0080】
また、本実施形態では、所定の画像Gpは印刷条件情報Ipに重ねて印刷される黒塗り画像Gbであってもよい。これにより、ユーザは設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同をより回避し易くなる。
【0081】
また、本実施形態では、切断位置Cpにおいてラベル紙Pのうち条件印刷領域Irを含む部分をカッターユニット26のカッター28に切断させてもよい。これによっても、設定用ラベルPb1と他のラベルPbとの混同を回避することができる。
【0082】
また、本実施形態では、ユーザは印刷条件情報Ipが印刷済みの設定用ラベルPb1を貼り付けスペースRhに貼り付ける。これにより、貼り付けスペースRhに設定用ラベルPb1が張り付けられたロール紙37をホルダ35に装着(つまりロール紙37の交換)させた後、当該設定用ラベルPb1の印刷条件情報Ipを読み取ることで印刷条件を設定することができる。
【0083】
さらに、本実施形態では、制御装置150は受付部152aによりロール紙37の交換の指示情報が受け付けられた場合に印刷条件情報Ipを設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irに印刷する処理を実行する。これにより、適切な印刷タイミングで印刷条件情報Ipを印刷することができる。
【0084】
(変形例)
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変形例を採用することが可能である。例えば以下の通りである。
【0085】
上記実施形態においては、被印刷媒体Wの一例として、ラベル紙Pがロール状に巻回されたロール紙37を用いたが、これに限定されるものではない。被印刷媒体Wの変形例として、台紙にラベルが貼り付けられていない、例えばレシートのようなロール紙(つまり、台紙とラベルに分かれていないロール紙)が挙げられる。
【0086】
また、上記実施形態では、設定用ラベルPb1の形状、設定用ラベルPb1のきさ、並びに、設定用ラベルPb1の形状および設定用ラベルPb1の大きさ、のうち何れか一つに基づいて、印刷条件情報Ipが条件印刷領域Irに印刷されるように構成した。しかし、これに限らず、例えばレシートのようなロール紙に対して印刷条件情報Ipを印刷するような場合には、当該ロール紙の形状は一律であることが多いため、被印刷媒体としてのロール紙の大きさ(幅等)に基づいて印刷条件情報Ipを印刷すればよい。
【0087】
また、上記実施形態では、カッターユニット26として、カッターキャリッジ27に搭載されたカッター28を有する構成を採用したが、これに限られるものではない。ラベル紙Pの幅(左右方向Dyにおける寸法)よりも長いカッターを有し、上下方向Dzに移動することでラベル紙Pを切断可能なカッターユニットを採用してもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、設定用ラベルPb1のサイズおよび形状をラベルPbのサイズおよび形状と同じにしたが、これに限定されるものではない。設定用ラベルPb1のサイズおよび形状をラベルPbのサイズおよび形状と異なるようにしてもよい。
【0089】
また、上記実施形態の図9では、所定の画像Gpとして黒塗り画像Gbを例示したが、これに限られるものではなく、印刷条件情報Ipを隠し得る画像であればよい。例えば、所定の画像Gpは、印刷条件情報Ipの上に引かれる二重線や三重線であってもよいし、印刷条件情報Ip上に重ねて印刷される所定のマーク等であってもよい。また、上記実施形態の図9では、所定の画像Gpとして黒塗り画像Gbに、制御装置150が印刷条件を設定した日時情報Ihを含んでいたが、これに限られるものではなく、所定の画像Gpとして黒塗り画像Gbを印刷せずに、制御装置150が印刷条件を設定した日時情報Ihだけを印刷してもよい。なお、日時情報Ihは、内蔵する時計から取得してもよいし、外部装置200から取得してもよい。また、外部装置200は、インターネットに接続しており、インターネット上で日時情報を取得してもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、各条件印刷領域Irにおける印刷条件情報Ipのフォントサイズをそれぞれ同じにしたが、これに限らず、フォントサイズを異ならせてもよい。
【0091】
また、上記実施形態において、印刷装置1はシリアルヘッド方式であったが、これに限らず、ラインヘッド方式であってもよい。
【0092】
さらに、上記実施形態では、印刷装置1としてインクジェットプリンタを例に挙げたが、これに限らず、印刷装置1はレーザープリンタやサーマルプリンタ等の他のプリンタであってもよい。レーザープリンタは印刷部を備える。レーザープリンタの印刷部は、感光ドラムや感光体ベルト等の像担持体と、像担持体を接触又は非接触で帯電させる帯電部と、レーザー半導体等を用いて帯電された像担持体に静電潜像を形成する(いわゆる露光)露光部と、静電潜像が形成された像担持体にトナーを供給するトナーカートリッジや現像カートリッジと、像担持体上で現像されたトナー像を直接被印刷媒体に転写する転写ローラや転写ベルト等の転写部と、被印刷媒体に転写されたトナーを熱定着させる定着ローラや定着ベルト等の定着部とを備える。上述のダイレクトタンデム方式のレーザープリンタに限らず、中間転写方式のレーザープリンタであってもよく、像担持体上で現像されたトナー像を中間転写ベルトに転写した後、転写部を用いて中間転写ベルトから被印刷媒体に転写する。また、サーマルプリンタは印刷部を備える。サーマルプリンタの印刷部は、サーマルヘッドと、インクリボンとを備える。サーマルヘッドは、インクリボンと接触しており、インクリボンのインクを被印刷媒体に転写させるときに、対応する発熱素子を発熱させることで、インクリボンのインクを被印刷媒体に転写させる。
【0093】
また、上記実施形態では、制御装置150は、印刷条件を設定する処理の後、ラベル紙Pを逆搬送させることなく、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させた。これに限らず、印刷条件を設定する処理の後、設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irが吐出ヘッド38による印刷を行う印刷位置Ppに到達しない程度にラベル紙Pを逆搬送させ、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させてもよい。また、印刷条件を設定する処理の後、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpを超えて、カッターユニット26よりも前に搬送ローラ36により搬送されてもよい。この際、設定用ラベルPb1は、排出口33から一時的に飛び出してもよい。その後、ラベル紙Pを逆搬送させて定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させてもよい。
【0094】
また、印刷条件を設定する処理の後、設定用ラベルPb1の条件印刷領域Irが吐出ヘッド38による印刷を行う印刷位置Ppまでラベル紙Pを逆搬送させ、設定用ラベルPb1に黒塗り画像Gbを印刷させた後、設定用ラベルPb1における条件印刷領域Irがカッターユニット26による切断が可能な切断位置Cpに位置するよう搬送ローラ36にラベル紙Pを搬送させてもよい。黒塗り画像Gbが印刷され、ラベル紙Pからも切断されることから、ユーザは、設定用ラベルPb1を不要なものとより認識しやすくなる。
【0095】
また、本実施形態では、受付部152aは、ロール紙37の軸芯を基準とした厚みをセンサで検知された検知結果を受信してもよいし、或いは、ラベル紙Pの合計搬送量の計算結果を受信してもよかったが、これに限られず、ユーザによるキーの押下やタッチパネルを介した入力により、ロール紙37の交換に関する指示を受け付けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 印刷装置
26 カッターユニット
29 読み取りセンサ
35 ホルダ
36 搬送ローラ
37 ロール紙
38 吐出ヘッド
150 制御装置
152a 受付部
153 記憶部
Cp 切断位置
Gb 黒塗り画像
Gp 所定の画像
Ih 日時情報
Ip 印刷条件情報
Ir 条件印刷領域
P ラベル紙
Pa 台紙
Pb ラベル
Pb1 設定用ラベル
Pp 印刷位置
Rh 貼り付けスペース
Rp 読み取り位置
W 被印刷媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13