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特開2024-42453情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042453
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240321BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147191
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】519063196
【氏名又は名称】株式会社ZENKIGEN
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直央
(72)【発明者】
【氏名】三五 和磨
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】ミーティングのフィードバックにおける利便性を向上すること。
【解決手段】オンラインの面接においてフィードバックを実施するサーバ1の面接データ取得部52は、面接の内容を示す面接データを取得する。小内容区分部531は、面接データに基づいて、面接の内容を複数の小内容に区分する。カテゴリ分類部532は、面接データに基づいて、複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類する。占有率算出部533は、複数のカテゴリの夫々について、面接の全体の中で占める割合を会話占有率として算出する。出力情報生成部55は、複数のカテゴリ及び夫々の会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインのミーティングにおいてフィードバックを実施する情報処理装置であって、
前記ミーティングの内容を示すデータを、ミーティングデータとして取得するデータ取得手段と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記ミーティングの内容を複数の小内容に区分する内容区分手段と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類するカテゴリ分類手段と、
前記複数のカテゴリの夫々について、前記ミーティングの全体の中で占める割合を会話占有率として算出する会話占有率算出手段と、
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する出力情報生成手段と、
前記出力情報を外部に出力する制御を実行する出力制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率に基づいて、前記ミーティングに関する所定内容の情報を、第2フィードバック情報として生成するフィードバック情報生成手段をさらに備え、
前記出力情報生成手段は、前記第1フィードバック情報と共に又はそれに代えて、前記第2フィードバック情報を含む前記出力情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ミーティングにおいては、N(Nは2以上の整数値)のカテゴリの話題について会話することが求められており、
前記フィードバック情報生成手段は、前記Nのカテゴリの夫々についての欠落度合と充実度合の少なくとも一部の内容に関する情報を、前記第2フィードバック情報として生成する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ミーティングは、所定団体に属することを希望する希望者と、当該所定団体に属する面接官とにより行われる面接であって、
前記複数のカテゴリは、前記面接官から前記希望者への質問を示す第1カテゴリと、前記希望者から前記面接官への質問を示す第2カテゴリを含む、
請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1カテゴリ及び前記第2カテゴリの夫々は、複数の小カテゴリに夫々区分される、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力制御手段は、前記オンラインの前記ミーティングの開催中に、参加者の少なくとも一部により操作される端末に、前記出力情報を出力する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力制御手段は、前記オンラインの前記ミーティングの開催後に、参加者又はそれ以外の者により操作される端末に、前記出力情報を出力する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
オンラインのミーティングにおいてフィードバックを実施する情報処理装置が実行する情報処理方法において、
前記ミーティングの内容を示すデータを、ミーティングデータとして取得するデータ取得ステップと、
前記ミーティングデータに基づいて、前記ミーティングの内容を複数の小内容に区分する内容区分ステップと、
前記ミーティングデータに基づいて、前記複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類するカテゴリ分類ステップと、
前記複数のカテゴリの夫々について、前記ミーティングの全体の中で占める割合を会話占有率として算出する会話占有率算出ステップと、
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する出力情報生成ステップと、
前記出力情報を外部に出力する制御を実行する出力制御ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
オンラインのミーティングにおいてフィードバックを実施するコンピュータに、
前記ミーティングの内容を示すデータを、ミーティングデータとして取得するデータ取得ステップと、
前記ミーティングデータに基づいて、前記ミーティングの内容を複数の小内容に区分する内容区分ステップと、
前記ミーティングデータに基づいて、前記複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類するカテゴリ分類ステップと、
前記複数のカテゴリの夫々について、前記ミーティングの全体の中で占める割合を会話占有率として算出する会話占有率算出ステップと、
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する出力情報生成ステップと、
前記出力情報を外部に出力する制御を実行する出力制御ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数ユーザの共同作業である会議について、会議の成果として議事録を作成する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-072784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
会議(ミーティングの一例)は、複数回、繰り返して行われることが多い。また、会議が複数回繰り返して行われる場合、一部又は全部の参加者が入れ替わっていることがある。そこで、議事録は、次回以降の会議の内容を決定するための材料となる情報となる。
しかしながら、単なる議事録は、次回以降の会議の内容を決定するために参照しての検討が必要であった。
ここで、参加人数が多い会議の場合、議長等を設定することで、参加者は会議中に議長等によるフィードバックを受けることが出来る。しかしながら、1対1といった参加人数が少ない会議においては、参加者は会議中にフィードバックを受けることができなかった。
即ち、次回のミーティングの内容として好適な内容のフィードバックや、会議中におけるミーティングの方向性(内容)等のフィードバックが求められていた。
【0005】
本発明は、ミーティングのフィードバックにおける利便性の向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、
オンラインのミーティングにおいてフィードバックを実施する情報処理装置であって、
前記ミーティングの内容を示すデータを、ミーティングデータとして取得するデータ取得手段と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記ミーティングの内容を複数の小内容に区分する内容区分手段と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類するカテゴリ分類手段と、
前記複数のカテゴリの夫々について、前記ミーティングの全体の中で占める割合を会話占有率として算出する会話占有率算出手段と、
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する出力情報生成手段と、
前記出力情報を外部に出力する制御を実行する出力制御手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、本発明の一態様の情報処理装置に対応する方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ミーティングのフィードバックにおける利便性の向上をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む情報処理システムが適用されたサービスの概要を説明する図である。
図2図1の本サービスの提供に係る情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態のサーバを含む情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図2の情報処理システムを構成する図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5図4に示す機能的構成を有するサーバにより面接官端末にフィードバックされる情報の一例を示す図である。
図6】面接官端末を介した面接官による申し送りの入力画面の一例を示す図である。
図7図4に示す機能的構成を有するサーバにより人事担当者端末にフィードバックされる情報の一例を示す図である。
図8図4に示す機能的構成を有するサーバにより人事担当者端末にフィードバックされる情報の一例を示す図であって、図7と異なる例を示す図である。
図9】面接対象者の情報を引き出す質問例の作成とリコメンドの流れを示す図である。
図10】採用要件に準拠した面接対象者回答例の学習とリコメンドの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む情報処理システムが適用されたサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要を説明する図である。
本サービスは、インターネットを介したオンラインのミーティングについて、ミーティングの参加者等にフィードバックを行うことで、より好適なミーティングやミーティングの結果を得る支援を行うものである。
以下、本サービスにおけるミーティングとして、採用面接(なお以下、適宜「面接」と略記する)が採用されている例を用いて説明する。さらに、図1の例の説明の面接とは、1次面接の後の2次面接であるものとして説明する。
【0012】
図1のステップST1に示すように、面接を行う企業側の面接官UMと当該企業の採用に応募した面接対象者UTとが参加者となる2次面接が行われる。
図1の例の2次面接は、クラウド上の本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1を介して、面接官UMに使用される面接官端末2と、面接対象者UTに使用される面接対象者端末3との間で、動画像と音声を用いた通話(いわゆるビデオ通話)により行われている。
図1のステップST1に示す面接官端末2の画面には、面接官UMと面接対象者UTとの間でビデオ通話が行われている様子が映っている。
本サービスでは、サーバ1を介してビデオ通話が行われることにより、2次面接の内容が含まれるデータ(以下、「面接データ」と呼ぶ)として、当該ビデオ通話が録画された動画像と音声のデータが当該サーバ1に取得される。
【0013】
ここで、前提として、従来の面接は、質問内容が非固定であり、得られた回答についても評価基準が明確に統一されておらず、非構造なものであった。また、構造化されている場合でも、面接はブラックボックスであり、実行状況の確認が困難であった。換言すれば、従来の面接の内容は、構造化がなされていない、または実行状況の確認が困難であり、ランダムであったともいえる。
その結果、面接官UMから面接対象者UTへの聞き漏らしや伝え漏らしが発生していた。
また、面接対象者UTが採用に至るまでには、複数の面接が行われることがある。即ち例えば、企業にとっては、面接対象者UTを採用するためには、採用を主導する人事部の他、その他複数の部署(例えば営業部等の部や課)が関与する。このため、複数回の面接毎に面接官UMが適宜入れ替わる。図1の例でも、1次面接の面接官UMと、2次面接の面接官UMとは異なる者であるとする。このような複数回の面接は、前回の面接での面接対象者UTへの聞き漏らしや伝え漏らしをカバーする機会となる。しかしながら、従来、前回の面接で聞き漏らしたことや伝え漏らしたことの引継ぎは煩雑となっていた。
【0014】
さらにまた、人事部等においては、3次面接の面接官UMに対して、1次面接及び2次面接の結果(聞き漏らしや伝え漏らしの内容を含む)を引き継ぐ必要があった。上述と同様に、このような引継ぎは煩雑となっていた。
【0015】
そこで、図1のステップST2に示すように、ステップST1において取得された面接データに基づいて、2次面接内での質問の過不足の解析が行われる。
即ち、面接(1次面接、2次面接、及びそれ以降の面接)では、複数のカテゴリの質問が求められているものとする。そこで、これら複数のカテゴリ毎に過不足の解析が行われる。ここで、カテゴリとは、ミーティング(ここでは面接)における話題の区分であって、自動的に分類された結果となるものである。
具体的には例えば、面接官UMから面接対象者UTに対する質問についての複数のカテゴリの中に「他社への応募状況」というカテゴリが存在した場合、2次面接で当該カテゴリの質問がなされていないと解析されたときには、当該カテゴリの質問が不足しているという結果が、2次面接の解析結果として得られる。
より具体的には、図5を参照して後述するが、質問の過不足の解析結果には、質問の各カテゴリ(図5の例では中分類及び小分類の各カテゴリ)の夫々について会話占有率が含まれている。会話占有率とは、ミーティング(ここでは面接)の全体の会話に対する、そのカテゴリに関する会話が占める割合である。即ち、2次面接で「他社への応募状況」というカテゴリの質問がなされていないという解析は、当該「他社への応募状況」の会話占有率が低いということを意味している。
【0016】
図1には図示していないが、2次面接における質問の過不足の解析結果は、2次面接中においてはステップST3に示すように面接官UMの面接官端末2の画面に提示され、また2次面接後においてはステップST4に示すように人事担当者UJの使用する人事担当者端末4の画面に提示される。
ここで、人事担当者UJとは、面接に関係する者である。例えば、人事部に属する面接のセッティングを行う担当者は人事担当者UJの一例である。
【0017】
さらに本サービスでは、図1のステップST3に示すように、質問の過不足の解析結果に基づいて、2次面接中のオンラインでの面接官UMへのリコメンドが行われる。
【0018】
具体的には例えば、上述のステップST2の例に示すように、2次面接における質問の過不足の解析結果として、「他社への応募状況」というカテゴリの質問が不足しているという結果が得られているものとする。
また例えば、面接官UMから面接対象者UTに対する質問についての複数のカテゴリの中に「具体的な成果」というカテゴリが存在した場合であって、前回の1次面接における質問の過不足の解析結果として、「具体的な成果」というカテゴリの質問が不足しているという結果が得られているものとする。
このような場合、図1のステップST3に示すように、「他社状況も確認しましょう」、「1次面接で具体的な成果について聞けていません」といった内容が、リコメンドとして面接官端末2の画面に提示される。
これにより、2次面接の面接官UMは、その2次面接中に「他社状況も確認しましょう」というリコメンドを確認し、面接対象者UTに対して他社への応募状況についての質問を行うことができる。このようにして、面接中の聞き漏らしを防止することが出来る。
また、面接官UMは、2次面接中に、「1次面接で具体的な成果について聞けていません」というリコメンドにより、「具体的な成果」というカテゴリの質問について1次面接で聞き漏らしている旨を把握することが出来る。このようにして、2次面接の面接官UMは、1次面接での聞き漏らしの引継ぎをすることができる。その結果、2次面接の面接官UMは、2次面接中に、面接対象者UTに対して前職等における具体的な成果について質問をすることができる。
【0019】
また、図1のステップST4に示すように、2次面接の終了後に、当該2次面接についての質問の過不足の解析結果に基づいて、人事担当者UJへのリコメンドが、人事担当者端末4の画面に提示される。
このようにして、2次面接における質問の過不足の解析結果に基づいたリコメンドが提示された人事担当者UJは、より好適な次回の面接(本例では3次面接)を設定したり、面接対象者UTに対して適切なコミュニケーション(メール等)を図ることが可能となるのである。
【0020】
このように、本サービスでは、オンラインの面接において、質問の過不足の解析結果(後述のカテゴリ毎の会話占有率等)やリコメンド等を用いたフィードバックを実施することができる。なお、面接のフィードバックとして提供される、質問の過不足の解析結果(後述のカテゴリ毎の会話占有率等)やリコメンド等の情報を、以下、「リコメンド情報」と適宜呼ぶ。
【0021】
図2は、図1の本サービスの提供に係る情報処理システム、即ち本発明の情報処理装置の一実施形態のサーバを含む情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0022】
図2に示す情報処理システムは、サーバ1と、面接官UMにより使用される面接官端末2と、面接対象者UTにより使用される面接対象者端末3と、人事担当者UJにより使用される人事担当者端末4とを含むように構成されている。
サーバ1、面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4は、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0023】
サーバ1は、本サービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ)により管理される情報処理装置である。サーバ1は、面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0024】
面接官端末2は、上述のように面接官UMにより面接のビデオ通話等において使用される情報処理装置である。面接官端末2は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
面接官端末2は、例えば面接官UMによる各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
【0025】
面接対象者端末3は、上述のように面接対象者UTにより面接のビデオ通話等において使用される情報処理装置である。面接対象者端末3は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
【0026】
人事担当者端末4は、上述のように人事担当者UJにより使用される情報処理装置である。人事担当者端末4は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
人事担当者端末4は、例えば人事担当者UJによる各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
【0027】
図3は、図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0028】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0029】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0030】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0031】
入力部16は、キーボードやマウス等各種ハードウェアで構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶ディスプレイやスピーカ等の各種ハードウェアで構成され、各種情報を出力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種情報を記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば、図1の例で言えば、面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4等)との間で行う通信を制御する。
【0032】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種情報も、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0033】
なお、図示はしないが、図2の面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4も、図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4のハードウェア構成についての説明は省略する。
ただし、面接官端末2及び面接対象者端末3は、面接のビデオ通話を行うための構成を入力部16に有している。具体的には例えば、面接官端末2及び面接対象者端末3は、面接官UMや面接対象者UTの顔などを撮像するためのカメラを有している。
【0034】
このような図3のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、フィードバック処理の実行が可能になる。その結果、上述の本サービスを提供することができる。
ここで、フィードバック処理とは、ミーティング(ここでは、面接)に関するフィードバックを行う処理である。
【0035】
以下、図2の情報処理システムのうち図3のサーバ1等の機能的構成について説明する。
図4は、図2の情報処理システムを構成する図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0036】
図4に示すように、サーバ1により面接リコメンド処理が実行される場合には、CPU11において、面接制御部51と、面接データ取得部52と、解析部53と、リコメンド情報生成部54と、出力情報生成部55と、出力制御部56とが機能する。
記憶部18の一領域には、面接データDB61と、解析結果DB62が設けられている。
【0037】
面接制御部51は、面接官UMと面接対象者UTとの間の面接のビデオ通話のため、面接官端末2と面接対象者端末3と通信しながら各種制御を実行する。
例えば、面接制御部51は、面接官端末2と面接対象者端末3と通信しながら、上述の面接データを生成し、面接データ取得部52に提供される。ここでは、面接データは、面接官UM及び面接対象者UTの面接の様子が録画された動画像のデータと、面接での面接官UM及び面接対象者UTの各発言が録音された音声のデータとから構成されている。
【0038】
面接データ取得部52は、面接データを面接制御部51から取得して、面接データDB61に記憶させる。
即ち、面接データDB61は、企業で行われた複数回の面接毎に面接データを記憶するDBである。
【0039】
解析部53は、面接データに基づいて、面接の内容について所定の解析を行う。
ここで、解析部53は、小内容区分部531と、カテゴリ分類部532と、占有率算出部533とを有している。
【0040】
小内容区分部531は、面接データに基づいて、面接の内容を複数の小内容に区分する。
例えば、小内容区分部531は、面接データのうち音声データに基づいて、面接官UMと面接対象者UTとの面接における1の質問とその回答の組を単位として、面接におけるその複数の単位の夫々を、複数の小内容の夫々として区分する。
具体的には例えば、小内容区分部531は、音声データに対して音声認識処理を施し、その処理結果に対して形態素解析や特定単語、文章検知などを行うことにより、面接の内容を複数の小内容に区分する。
【0041】
カテゴリ分類部532は、面接データに基づいて、複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類する。
なお、カテゴリの詳細については、図5の具体例を用いて後述する。
まず、カテゴリ分類部532は、複数の小内容の夫々に対して、面接官UMから面接対象者UTへの質問を示すカテゴリと、面接対象者UTから面接官UMへの質問を示すカテゴリとのうち何れかに分類する。
ここで、面接においては、面接官UMから面接対象者UTへの質問及び面接対象者UTから面接官UMへの質問として、合計N(Nは2以上の整数値)の話題について会話することが求められているとする。カテゴリ分類部532は、さらに、小内容を、このNの話題のうちいずれかのカテゴリに分類する。
【0042】
具体的には例えば、カテゴリ分類部532は、小内容に含まれる所定のキーワードに基づいて、当該小内容のカテゴリを分類する。
具体的には例えば、小内容に、面接官UMからの質問として「これまでにどのような業務をしてきたかを教えてください」という発言がされている場合、カテゴリ分類部532は、発言に含まれる「これまで」「業務」といったキーワードに基づいて、小内容を「面接対象者への質問」カテゴリ、「担当業務」カテゴリに分類する。
【0043】
占有率算出部533は、複数のカテゴリの夫々について、会話占有率を算出する。
具体的には例えば、面接が1時間かけて行われており、所定カテゴリに分類された1以上の小内容(質問と回答の組)が総計3分間であった場合、占有率算出部533は、当該所定カテゴリの会話占有率を5%と算出する。
【0044】
このように、解析部53は、所定の解析として、面接データに基づいて、面接の内容を複数の小内容に区分し、各小内容を複数のカテゴリのうち何れかに分類し、当該複数のカテゴリの夫々についての会話占有率を算出する。
解析部53は、面接についての複数のカテゴリ及び夫々の会話占有率を第1フィードバック情報として、解析結果DB62に記憶させる。
即ち、面接データDB61は、企業で行われた複数回の面接毎に第1フィードバック情報(複数のカテゴリ及び夫々の会話占有率)を記憶する。
【0045】
リコメンド情報生成部54は、面接の第1フィードバック情報(複数のカテゴリ及び夫々の会話占有率)に基づいて、面接に関する所定内容の情報を、第2フィードバック情報として生成する。
ここで、第2フィードバック情報に含まれる所定内容は、面接に関するものであれば特に限定されないが、例えば、複数のカテゴリの夫々についての欠落度合と充実度合の少なくとも一部の内容であるものとする。
ここで、欠落度合とは、各カテゴリの夫々について、所定の目標に対して会話占有率が満たされない度合いである。また、充実度合とは、各カテゴリの夫々について、所定の目標に対して会話占有率が満たされている程度である。
【0046】
出力情報生成部55は、第1フィードバック情報や第2フィードバック情報を含む出力情報を生成する。
【0047】
出力制御部56は、出力情報をオンラインの面接の開催中には、面接官端末2に(必要に応じて面接対象者端末3に)、出力する。また、出力制御部56は、出力情報をオンラインの面接の開催後には、人事担当者端末4に(必要に応じて面接官端末2に)、出力する。なお、オンラインの2次面接の開催後における出力情報が出力される対象の面接官端末2は、2次面接の面接官UMの面接官端末2であってもよく、3次面接の面接官UMの面接官端末2であってもよい。
【0048】
このように、サーバ1の各機能ブロックが機能することにより、フィードバック処理が実行される。
以下、サーバ1によりフィードバックされる各種情報の例について、図5乃至図10を用いて説明する。
【0049】
図5は、図4に示す機能的構成を有するサーバにより面接官端末にフィードバックされる情報の一例を示す図である。
まず、図5に示す面接官端末2に表示される画面には、カテゴリ毎の会話占有率が表示されている。
具体的には、図5に示す面接官端末2に表示される画面には、第1レベルのカテゴリ(大分類)として、「候補者への質問」と、「面接官への質問」のカテゴリに分類されて会話占有率が表示されている。
そして、第2レベルのカテゴリ(中分類)として、例えば、「候補者への質問」には、「スキル」、「指向性」、「選考状況」のカテゴリに分類されて会話占有率が表示されている。
さらに、第3レベルのカテゴリ(小分類)として、例えば、「スキル」には、「担当業務」、「ポジション」、「組織の体制」、「ミッション」、「抱える課題」、「具体の行動」、「結果・成果」のカテゴリ毎に、会話占有率が表示されている。
即ち、図5の例において、カテゴリは3つのレベルに分類されている。
即ち、例えば、「これまでどのような業務を行ってきましたか?」という質問とその回答がなされた場合、カテゴリ分類部532は、まず、その質問と回答を小内容として、「候補者への質問」の第1レベルのカテゴリに分類する。そして、カテゴリ分類部532は、その小内容を、「スキル」の第2レベルのカテゴリに分類する。さらに、カテゴリ分類部532は、その小内容を、「担当業務」の第3レベルのカテゴリに分類する。
このように、カテゴリ分類部532は、小内容を各カテゴリに分類する。
【0050】
そして、図5の例において、会話占有率は、第3レベルのカテゴリの夫々に対して算出されている。即ち、面接官UMは、各第3レベルのカテゴリの夫々の会話占有率を確認することが出来る。
例えば、面接官UMは、「担当業務」のカテゴリについては、会話占有率が10%であるため、充実していると判断することが出来る。
そして、面接官UMは、例えば、「ミッション」のカテゴリについては、会話占有率が0%であるため、欠落していると判断することが出来る。
このように、面接官UMは、フィードバックされた各カテゴリの夫々の会話占有率に基づいて、面接を進めることが出来るようになる。
【0051】
なお、会話占有率が所定値を上回った場合や、所定値を下回った場合、カテゴリの名称や会話占有率の表示方法が変更されると好適である。具体的には例えば、会話占有率が所定値以下(例えば3%以下)の場合、カテゴリの名称や会話占有率が強調表示されることにより、面接官UMは、そのカテゴリについて面接で話題とすることで、より好適な面接が可能となる。
【0052】
同様に、「面接官への質問」についても、カテゴリが分類されている。これにより、面接対象者UTからの会社や仕事に対する興味や熱意などが把握可能となる。また例えば、「面接官への質問」の第1階層のカテゴリに含まれる第2階層(中分類)又は第3階層(小分類)のカテゴリについて、会話占有率が低いとする。この場合、例えば採用条件や採用後の環境について、話題になっていない。そこで、面接官UMは、「面接官への質問」の第1階層のカテゴリに含まれる第2階層(中分類)又は第3階層(小分類)のカテゴリについて、話題とすることで、採用後の環境のミスマッチを防ぐ面接が可能となる。
【0053】
また、図5に示す面接官端末2に表示される画面には、「他社の状況も確認しましょう」「一次面接で具体的な成果について聞けていません」といったリコメンド(フィードバック)が表示されている。
このように、面接官UMには、上述の各カテゴリの会話占有率の他に、いずれのカテゴリについて話題とするべきかのリコメンド(フィードバック)が行われる。これにより、面接官UMは、面接中にリアルタイムにリコメンド(フィードバック)を得られるため、その面接をより良いものとすることができる。
【0054】
図6は、面接官端末を介した面接官による申し送りの入力画面の一例を示す図である。
面接官UMは、面接後、面接官端末2に表示された入力画面を参照して、合否所感(採用又は不採用の心証)や、申し送りのメモを入力することができる。
このとき、図6に示すように、小内容に区分された面接の内容が、カテゴリ毎に分類されて表示される。即ち例えば、応募者(面接対象者UT)への質問や、応募者(面接対象者UT)からの質問に分類されて小内容が表示されている。
これにより、面接官UMは、カテゴリ毎の小内容を容易に確認することができるため、合否所感(採用又は不採用の心証)や、申し送りのメモを容易に入力することができる。
【0055】
図7は、図4に示す機能的構成を有するサーバにより人事担当者端末にフィードバックされる情報の一例を示す図である。
図8は、図4に示す機能的構成を有するサーバにより人事担当者端末にフィードバックされる情報の一例を示す図であって、図7と異なる例を示す図である。
【0056】
人事担当者UJは、人事担当者端末4に表示された図7及び図8に示す画面を参照して、これまでの面接における内容を、小内容に区分されて各カテゴリに分類された状態で確認することができる。
これにより、人事担当者UJは、面接の内容について容易に把握し、容易に引きつぐことが出来るようになる。
この内容は、次の面接を行う面接官UM(例えば、2次面接後の場合、3時面接を行う面接官UM)の面接官端末2に表示されてもよい。これにより、次の面接を行う面接官UMは、その面接においてどのような質問等を行うべきかを予め容易に把握することが出来るようになる。
【0057】
図9は、面接対象者の情報を引き出す質問例の作成とリコメンドの流れを示す図である。
まず、前提として、従来の面接の質問は、採用基準の充足を確認するための有効な質問例が設定されない、または改善されないものであった。そこで、サーバ1は、有効な回答を引き出せた質問例を蓄積及び学習し、面接官へリコメンド(フィードバック)することができる。これにより、質問の質が向上され、見極め(採用又は不採用との心証の判断)のための情報の偏りや不足を解消することが出来る。
具体的には例えば、まず、面接が実施される。このとき、面接において、セールス、エンジニア、マネージャといった、面接官UM毎に、複数の選考基準が存在する。そして、面接官UM毎に、どのような質問が行われているのかの情報が収集される。
【0058】
即ち、面接実施により、面接官UM毎、選考基準毎のラベルに対する質問の蓄積が行われる。
そして、有効な質問の定義が行われる。即ち、面接対象者UTが採用された際、或いは、採用された後における評価の情報などが収集される。これにより、ラベル(面接官・選考基準)毎の有効な質問が判断され、有効な質問として定義される。
【0059】
さらに、このようなラベルごとの質問と、有効な質問により、有効な質問が学習される。
これにより、どのような質問を受けた面接対象者UTの合否の判定の精度が高いか等が、面接官UMにフィードバック(リコメンド)されることにより、より効率的な採用が可能となる。具体的には例えば、より適切な見極め(採用又は不採用との心証の判断)をするための質問が可能となる。また、サーバ1は、そのような質問そのものを、面接官UMにフィードバック(リコメンド)することが出来る。
【0060】
図10は、採用要件に準拠した面接対象者回答例の学習とリコメンドの流れを示す図である。
まず、前提として、従来の面接の評価は属人性、曖昧性が高く、ランダムな採用となっている。そこで、サーバ1は、採用基準を満たす回答例を蓄積・学習し、面接官へリコメンド(フィードバック)することが出来る。これにより、面接における見極め(採用又は不採用との心証の判断)基準を統一し、活躍する可能性の高い人の採用を可能にすることが出来る。
具体的には例えば、まず、面接が実施される。このとき、面接において、セールス、エンジニア、マネージャといった、面接対象者UT毎に、複数の選考基準が存在する。そして、面接対象者UT毎に、どのような回答例毎にどのような見極め(採用又は不採用の心証の判断)を行ったかの情報が収集される。
【0061】
即ち、面接実施により、面接対象者UT毎、選考基準毎のラベルに対する回答の蓄積が行われる。
そして、有効な回答の定義が行われる。即ち、面接対象者UTが採用された際、或いは、採用された後における評価の情報などが収集される。これにより、ラベル(面接対象者UT・選考基準)毎の有効な回答が判断され、有効な回答として定義される。
【0062】
さらに、このようなラベルごとの回答と、有効な回答(教師データ)により、回答の判断基準が学習される。
これにより、どのような回答をした面接対象者UTの評価が高いか等が、面接官UMにフィードバック(リコメンド)されることにより、より効率的な採用が可能となる。
【0063】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0064】
サーバ1は、以下に示す機能を有することが出来る。
即ち、サーバ1は、会話の分類(カテゴライズ)にまつわる内部処理として、会話カテゴリ検知機能を有する。即ち、サーバ1は、質問を検知すると、含まれるキーワードで会話カテゴリを分類することが出来る。そして、サーバ1は、質問文に続く回答をグループ化することが出来る。
【0065】
また、サーバ1は、検知結果(カテゴリ)の活用機能を有する。即ち、サーバ1は、カテゴリ毎に回答を要約する。また、サーバ1は、文章全体を要約する。また、サーバ1は、文章上から質の悪い文字起こしを自動削除して補正する。また、サーバ1は、利用シーンにおける重要なワードのみハイライトする。また、サーバ1は、情報濃度(発散度)を各カテゴリ内に登場するワード頻度から算出する。これにより、読みやすさ(見返しやすさ・引き継ぎやすさ)が向上する。
【0066】
また、サーバ1は、ユーザ(例えば、本サービスの提供を受ける会社)による任意のカテゴライズ辞書登録機能を有する。これにより、ユーザは、自分独自のルールを設定しカスタマイズすることが出来る。
【0067】
また、サーバ1は、UX表現の変更機能の例として、質問の過不足モニタリング機能を有する。
これにより図5に示したように、サーバ1は、カテゴリ・質問ごとの占有率(比率)を表示する。また、サーバ1は、面接中に、画面上にまだ話してない話題を表示する。
また、サーバ1は、これまでに触れていない質問について面接官にリコメンドすることができる。
そのほか、サーバ1は、これまでに触れていない質問についての表現方法として、羅列の他、円グラフ形式、ストラックアウト形式、ビンゴ形式等を採用することが出来る。これにより、面接官UMは、表示されているカテゴリについて質問等を行うことで、容易に話していないカテゴリについて話題とすることができる。
【0068】
また、サーバ1は、引き継ぎ入力の時短支援機能を有する。即ち例えば、申し送りメモ(自由入力)に記入された内容によって、関連カテゴリを自動で優先表示することが出来る。例えば、指定ワード(例:「いいですね」)を面接官が話した際に、その前の発言を自動で評価サマリに挿入したり、情報重要度として加重することができる。
また、サーバ1は、企業・募集単位で重要視する会話カテゴリを自動選定やリコメンドすることが出来る。
【0069】
また、サーバ1は、カテゴライズされた文章をクリップボードにコピーする際のフォーマットバリエーション変更機能を有する。
即ち、サーバ1は、所定システムや、評価・所感、クラスター化されたテキストをクリップボードにコピーすることが出来る。
また、サーバ1は、ユーザの希望により、クリップボードへのコピー項目の取捨選択をすることが出来る。
また、サーバ1は、クリップボードにコピーされるフォーマットとして、プレーンテキスト、CSV形式、HTML形式などを採用することが出来る。
【0070】
例えば、上述の実施形態において、説明の便宜上、面接官端末2、面接対象者端末3、及び人事担当者端末4は、1台ずつしか描画されていないが、特にこれに限定されない。即ち、複数の面接官UMの夫々が、複数の面接官端末2を夫々使用してもよく、複数の面接官端末2が情報処理システムに含まれていてよい。面接対象者端末3及び人事担当者端末4も同様である。
【0071】
また、上述の実施形態において、「面接」として、採用面接を例としたが特にこれに限定されず、任意の面接でよい。
【0072】
また例えば、上述の実施形態では、面接が行われ、面接データが取得されるものとして説明したが、特にこれに限定されない。
即ち例えば、本サービスの適用対象は面接に限定されず、2人以上の参加者がいる「オンラインの」ミーティングであればよい。この場合、ミーティングの内容を示す情報として、「ミーティングデータ」が取得される。即ち、面接データは、ミーティングが面接である場合のミーティングデータの一例である。
ここで、ミーティングとは、参加者により所定の話題について会話がなされる場である。
例えば、新卒面接・中途面接・派遣登録面談・人材紹介登録面談・新入社員オンボード・1on1・評価商談・キャリア相談・営業・接客・不動産販売・結婚式場・医療・家庭教師による授業は、ミーティングの一例である。
ミーティングの種類により、カテゴリ分類の手法や会話占有率の算出手法は適宜変更されるとよい。
【0073】
また例えば、上述の実施形態において、カテゴリは第1段階乃至第3段階のカテゴリに段階的に分類されていたが、特にこれに限定されない。
即ち例えば、カテゴリは任意の段階(1段階を含む)で分類されていてもよい。
また、カテゴリ分類部532は、小内容を分類する際、カテゴリを段階毎に分類して最終的なカテゴリを決定する必要はない。即ち例えば、予め所定のキーワードとカテゴリ(図5の例では小分類)とが対応付けられており、小内容に含まれるキーワードに対応付けられたカテゴリに1度の処理により1以上のカテゴリに分類するアルゴリズムがカテゴリ分類部532に採用されていてもよい。
【0074】
また例えば、上述の実施形態において、面接データ(ミーティングデータの一例)は、面接のビデオ通話がサーバ1を介して行われることにより取得されるものとしたが、特にこれに限定されない。
即ち例えば、面接官端末2において当該端末の画面及び音声がキャプチャされ、サーバ1に送信されることにより取得されてもよい。即ち、面接のためのビデオ通話は、サーバ1を介して行われる必要はない。
また例えば、図示せぬ他の情報処理システムを用いてビデオ通話がなされている場合において、サーバ1は、当該他の情報処理システムの1ユーザとしてミーティングに疑似的に参加することにより、ミーティングデータを取得してもよい。
また、例えば、本サービスは、インターネット等の所定のネットワークを介さないミーティングにも適用することができる。即ち例えば、全員が会議室に集まって行われる、ミーティングにおいて、その会議室にカメラやマイクが配置され、カメラやマイクを介して取得されたデータがミーティングデータとしてサーバ1に取得されてもよい。
【0075】
また例えば、ミーティングデータは、小内容に区分可能なデータであればたり、映像のデータを含んでいなくてもよい。
【0076】
また例えば、会話占有率の算出方法は任意の方法が採用されてもよい。即ち例えば、サーバ1は、ある小内容の会話占有率に対する寄与を、小内容の話がなされた時間の長さに基づいてもよいが、任意の手法により演算された重みに基づいてもよい。具体的には例えば、サーバ1は、ある小内容の会話占有率に対する寄与を、その小内容のそのミーティングにおける重要性による重みに基づくことができる。即ち例えば、小内容における内容の濃さ(文字起こし後の文章の長さ)や、その小内容の会話における「沈黙時間」「盛り上がり」を元に「情報の重要性」の重みをサーバ1はその小内容に付すことが出来る。
また例えば、サーバ1は、小内容におけるリアクションにより、その小内容の重みを付すことが出来る。具体的には例えば、肯定(例「素晴らしいですね!」)又は否定的(例「うーん……」)な発言により、「情報の重要性」の重みを付すことが出来る。
また例えば、サーバ1は、視覚情報、表情、表情変化(例:険しい表情から笑顔へ)、身振り、相槌の回数や大きさに基づいて、「情報の重要性」の重みを付すことが出来る。
【0077】
また、ミーティングデータには、ミーティングに関するデータとして、任意の情報源の情報をさらに含むことが出来る。例えば、ミーティングデータは、テキストとして取得したデータを含むことが出来る。
具体的には例えば、ミーティングデータは、職務経歴書、履歴書ファイルの情報を、OCRにより文字データとして構造化したものや、解析文脈についての情報(メタデータ)がふくまれてもよい。
【0078】
また、上述の実施形態では、前回の面接の内容が人事担当者MJ等に提示されるものとしたが、特にこれに限定されない。即ち例えば、データの集約単位として、面接各回、各面接対象者UT、各面接官UM、各求人ポジション(新卒/中途/営業/開発等)毎に集約されて表示されてもよい。これにより、各面接対象者UTの面接における引継ぎのみならず、全体としての面接手法の改善のための情報のフィードバックが可能となる。
【0079】
また、上述の実施形態では、出力制御部56は、出力情報をオンラインの面接の開催後には、人事担当者端末4に(必要に応じて面接官端末2に)、出力するものとしたが、出力情報をオンラインの面接の開催後に面接官端末2に出力することで以下の効果を奏する。
即ち、面接官UMは、自分自身の面接を振り返ることが可能となる。これにより、面接官UMは、より好適な次回面接への申し送り、またより好適な次回面接での質問実行が可能となる。
【0080】
また例えば、サーバ1は、面接官端末2に出力するフィードバックとして、それ以前の面接の結果のみに基づいてフィードバックすることができる。また例えば、サーバ1は、第1回から直前の回までのすべての会話結果に基づいてフィードバックすることが出来る。また例えば、サーバ1は、複数の面接官UMが存在する場合に、ある面接官UMの会話結果(1回または複数回の面接)に基づいてフィードバックすることができる。
【0081】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図4の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図4の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロックのうち少なくとも一部を他の情報処理装置等が備える構成としてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0082】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0083】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0084】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0085】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
オンラインのミーティング(例えば、面接)においてフィードバックを実施する情報処理装置(例えば、図4のサーバ1)であって、
前記ミーティングの内容を示すデータを、ミーティングデータ(例えば、面接データ)として取得するデータ取得手段(例えば、図4の面接データ取得部52)と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記ミーティングの内容を複数の小内容に区分する内容区分手段(例えば、図4の小内容区分部531)と、
前記ミーティングデータに基づいて、前記複数の小内容の夫々に対して、話題についての複数のカテゴリのうち1以上のカテゴリに分類するカテゴリ分類手段(例えば、図4のカテゴリ分類部532)と、
前記複数のカテゴリの夫々について、前記ミーティングの全体の中で占める割合を会話占有率として算出する会話占有率算出手段(例えば、図4の占有率算出部533)と、
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率を第1フィードバック情報として、当該第1フィードバック情報に基づく情報を出力情報として生成する出力情報生成手段(例えば、図4の出力情報生成部55)と、
前記出力情報を外部に出力する制御を実行する出力制御手段(例えば、図4の出力制御部56)と、
を備えれば足りる。
これにより、ミーティングのフィードバックにおける利便性を向上させることができる。
【0086】
前記複数のカテゴリ及び夫々の前記会話占有率に基づいて、前記ミーティングに関する所定内容の情報を、第2フィードバック情報として生成するフィードバック情報生成手段(例えば、図4のリコメンド情報生成部54)をさらに備え、
前記出力情報生成手段は、前記第1フィードバック情報と共に又はそれに代えて、前記第2フィードバック情報を含む前記出力情報を生成する、ことができる。
【0087】
前記ミーティングにおいては、N(Nは2以上の整数値)のカテゴリの話題について会話することが求められており、
前記フィードバック情報生成手段は、前記Nのカテゴリの夫々についての欠落度合と充実度合の少なくとも一部の内容に関する情報を、前記第2フィードバック情報として生成する、ことができる。
【0088】
前記ミーティングは、所定団体に属することを希望する希望者(例えば、図1の面接対象者UT)と、当該所定団体に属する面接官(例えば、図1の面接官UM)とにより行われる面接であって、
前記複数のカテゴリは、前記面接官から前記希望者への質問を示す第1カテゴリと、前記希望者から前記面接官への質問を示す第2カテゴリを含む、ことができる。
【0089】
前記第1カテゴリ及び前記第2カテゴリの夫々は、複数の小カテゴリに夫々区分される、ようにすることが出来る。
【0090】
前記出力制御手段は、前記オンラインの前記ミーティングの開催中に、参加者の少なくとも一部により操作される端末に、前記出力情報を出力する制御を実行する、ようにすることが出来る。
【0091】
前記出力制御手段は、前記オンラインの前記ミーティングの開催後に、参加者又はそれ以外の者により操作される端末に、前記出力情報を出力する制御を実行する、ことができる。
【符号の説明】
【0092】
1・・・サーバ、2・・・面接官端末、3・・・面接対象者端末、4・・・人事担当者端末、11・・・CPU、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、31・・・リムーバブルメディア、51・・・面接制御部、52・・・面接データ取得部、53・・・解析部、531・・・小内容区分部、532・・・カテゴリ分類部、533・・・占有率算出部、54・・・リコメンド情報生成部、55・・・出力情報生成部、56・・・出力制御部、61・・・面接データDB、62・・・解析結果DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10