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特開2024-42523画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042523
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20240321BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240321BHJP
   H04N 1/393 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
H04N1/387
H04N1/00 Z
H04N1/387 110
H04N1/393
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147301
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 慧
【テーマコード(参考)】
5C062
5C076
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB22
5C062AB40
5C062AB41
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC24
5C062AC67
5C062AE15
5C076AA13
5C076AA19
5C076AA22
5C076BB01
5C076CA10
(57)【要約】
【課題】原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】CPUが、複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、取得した原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに原稿画像を配置して出力する処理を行う。具体的には、枚数確定後の原稿画像群の中で、特定のサイズパターンの繰り返しを検出し、繰り返されている場合は、その繰り返しを1単位として、1ページに収まるように配置して出力する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、
前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を行う画像処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記原稿画像列の大きさを調整するか否かを受け付けて、前記原稿画像列の大きさを調整する場合は、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置し、前記原稿画像列の大きさを調整しない場合は、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記原稿画像列における各前記原稿画像の大きさが等しいサイズとみなせる原稿画像を1組と見なして検出対象画像列を生成し、前記検出対象画像列の原稿サイズの繰り返し周期を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記検出対象画像列における原稿画像の大きさを計算し、計算した大きさを基に、前記検出対象画像列の繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求める請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記検出対象画像列の繰り返し周期が存在する場合、繰り返しの境目を基に前記原稿画像列の1周期あたりの枚数を算出し、周期の境界がページの境界になるように配置する請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
複数の原稿を読み取って、複数の原稿画像を含む原稿画像列を生成する画像読取装置と、
請求項1に記載の画像処理装置と、
を含む画像処理システム。
【請求項9】
コンピュータに、
複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、
前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を実行させるための画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークを介して接続される画像形成装置において読み取られた画像データを受信し、画像データ記憶手段に記録する画像データ受信手段と、前記画像データ記憶手段に記録された前記画像データに含まれる複数の画像について、所定の配置領域に対するレイアウトを生成するレイアウト生成手段と、前記レイアウトが所定の条件を満たす場合に前記レイアウトに従って前記画像が配置されたレイアウト画像データを生成するレイアウト画像生成手段と、前記レイアウト画像データを前記画像形成装置に印刷させる印刷制御手段と、を有する画像処理装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-142466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の原稿画像を読み取って、読み取った原稿画像を読取り順に並べて1ページに配置可能な数を配置したのでは、利用者が期待した配置にならない場合がある。例えば、原稿の大きさに繰り返し周期があり、繰り返しの1周期を1つのまとまりとして出力したい場合に、1ページに配置可能な原稿画像を配置したのでは、期待した配置にならない。
【0005】
そこで、本開示は、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理装置、画像処理システム、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1態様に係る画像処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を行う。
【0007】
第2態様に係る画像処理装置は、第1態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する。
【0008】
第3態様に係る画像処理装置は、第1態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置する。
【0009】
第4態様に係る画像処理装置は、第3態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記原稿画像列の大きさを調整するか否かを受け付けて、前記原稿画像列の大きさを調整する場合は、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置し、前記原稿画像列の大きさを調整しない場合は、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する。
【0010】
第5態様に係る画像処理装置は、第1態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記原稿画像列における各前記原稿画像の大きさが等しいサイズとみなせる原稿画像を1組と見なして検出対象画像列を生成し、前記検出対象画像列の原稿サイズの繰り返し周期を検出する。
【0011】
第6態様に係る画像処理装置は、第5態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記検出対象画像列における原稿画像の大きさを計算し、計算した大きさを基に、前記検出対象画像列の繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求める。
【0012】
第7態様に係る画像処理装置は、第6態様に係る画像処理装置において、前記プロセッサは、前記検出対象画像列の繰り返し周期が存在する場合、繰り返しの境目を基に前記原稿画像列の1周期あたりの枚数を算出し、周期の境界がページの境界になるように配置する。
【0013】
第8態様に係る画像処理システムは、複数の原稿を読み取って、複数の原稿画像を含む原稿画像列を生成する画像読取装置と、第1態様に係る画像処理装置と、を含む。
【0014】
第9態様に係る画像処理プログラムは、コンピュータに、複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
第1態様によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理装置を提供できる。
【0016】
第2態様によれば、原稿サイズの繰り返し周期に合わせたページの境界となるように各ページに原稿画像を配置できる。
【0017】
第3態様によれば、原稿サイズの繰り返し周期の1周期に対応する原稿画像を1ページに配置できる。
【0018】
第4態様によれば、原稿サイズの繰り返し周期に合わせたページの境界となるように各ページに原稿画像を配置するか、原稿サイズの繰り返し周期に対応する原稿画像を1ページに配置するかをユーザが選択することが可能となる。
【0019】
第5態様によれば、原稿画像列から直接原稿サイズの繰り返し周期を検出する場合よりも原稿サイズの繰り返し周期を容易に検出できる。
【0020】
第6態様によれば、検出対象画像列から、原稿画像の原稿サイズの繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求めることができる。
【0021】
第7態様によれば、検出対象画像列から求めた、原稿画像の原稿サイズの繰り返しの1周期及び繰り返し回数を基に、原稿画像列の繰り返し周期に応じた配置にすることができる。
【0022】
第8態様によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理システムを提供できる。
【0023】
第9態様によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
図3】ユーザの期待配置と、読み取った原稿を1ページに最大限画像を収めるように配置した例を示す図である。
図4】本実施形態に係る画像形成装置において、複数の原稿画像の配置例を示す図である。
図5】1周期分の枚数の原稿画像が1ページに収まらない場合の配置例を示す図である。
図6】本実施形態に係る画像形成装置の制御部の機能構成を示す機能ブロック図である。
図7】検出対象画像列構築機能を説明するための図である。
図8】繰り返しパターンの検出方法を説明するための図である。
図9】繰り返し回数の検出方法を説明するための図である。
図10】本実施形態に係る画像形成装置で行われるメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】検出対象画像列を生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】検出画像列から1周期の枚数と周期の繰り返し回数を求める処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13】本実施形態に係る画像形成装置で行われるメイン処理の第1変形例の流れの一例を示すフローチャートである。
図14】本実施形態に係る画像形成装置で行われるメイン処理の第2変形例の流れの一例を示すフローチャートである。
図15】本実施形態に係る画像処理システムの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、画像形成装置を画像処理装置の一例として説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の外観を示す斜視図である。本実施形態に係る画像形成装置10は、ネットワーク等の通信回線を介して各種データを受信し、受信したデータに基づく画像形成処理を行うプリント機能を有する。また、本実施形態に係る画像形成装置10は、原稿を読み取って原稿を表す画像情報を得る読取機能、原稿に記録された画像を用紙に複写する複写機能、図示しない電話回線を介して各種データの送受信を行うファクシミリ機能、読取機能等によって読み取った画像情報等の文書情報を転送する転送機能、読み取った画像情報等の文書情報を蓄積する蓄積機能等の複数の機能を有する。
【0026】
また、本実施形態に係る画像形成装置10は、装置上部に原稿読取部52を備え、原稿読取部52の下方に画像形成部24が配置されている。原稿読取部52は、原稿カバー54内に原稿搬送部(図示省略)を備えている。原稿搬送部は、原稿カバー54に設けられている原稿給紙部54A上に載せられた原稿56を順に引き込んで図示しないプラテンガラス上に搬送して原稿56に記録された画像の読み取りを行う。また、原稿搬送部は、画像の読み取りが終了した原稿56を原稿カバー54に設けられている原稿排出部54B上に排出する。
【0027】
また、原稿読取部52には、ユーザによる各種の指示操作を受け付けるユーザインタフェース22が設けられている。このユーザインタフェース22は、ソフトウエアプログラムによって指示操作の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示されるディスプレイ22A、テンキー等のハードウエアキー22B等が設けられている。ディスプレイ22Aは、液晶パネル等の表示装置とタッチパッド等の位置入力装置を組み合わせたタッチパネル式のものが適用される。ユーザインタフェース22は、ディスプレイ22Aの表示ボタンやハードウエアキー22Bによって複写機能を用いるときの複写枚数の設定や倍率設定、ファクシミリ機能を用いるときの電話機のダイヤルキー等として用いられる。なお、ハードウエアキー22Bは省略してもよい。
【0028】
一方、画像形成部24は、画像形成用の記録媒体となる用紙が収容される給紙格納部58を備えている。画像形成部24では、給紙格納部58に収容されている用紙を、1枚ずつ取り出し、例えば、電子写真プロセスによって画像データに基づいた画像を用紙に形成する。また、画像形成部24では、画像形成を行った用紙を順に図示しない排紙部上へ排出する。
【0029】
図2は、本実施形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0030】
本実施形態に係る画像形成装置10は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)20A、ROM(Read Only Memory)20B、及びRAM(Random Access Memory)20Cを含む制御部20を備えている。CPU20Aは、画像形成装置10の全体の動作を司る。RAM20Cは、CPU20Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ROM20Bは、画像処理プログラム等の各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。そして、画像形成装置10は、制御部20の各部がシステムバス42によって電気的に接続されている。
【0031】
一方、本実施形態に係る画像形成装置10は、各種のデータやアプリケーション・プログラム等を記憶する記憶部26を備えている。また、画像形成装置10は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22のディスプレイ22Aへの各種の操作画面等の表示を制御する表示制御部28を備えている。また、画像形成装置10は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22を介して入力される操作指示を検出する操作入力検出部30を備えている。そして、画像形成装置10では、記憶部26、表示制御部28、及び操作入力検出部30がシステムバス42に電気的に接続されている。なお、記憶部26は、一例として、HDD(hard disk drive)を適用してもよいし、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部を適用してもよい。
【0032】
また、本実施形態に係る画像形成装置10は、原稿光学読取部46による光学的な画像の読み取り動作、及び原稿搬送部による原稿送り動作を制御する読取制御部32と、画像形成部24による画像形成処理、及び搬送部25による画像形成部24への用紙の搬送を制御する画像形成制御部34と、を備えている。また、画像形成装置10は、図示しない通信回線に接続され、当該通信回線に接続されたサーバ等の他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線I/F(インタフェース)部36、及び各種画像処理を行う画像処理部44を備えている。また、画像形成装置10は、図示しない電話回線に接続され、当該電話回線に接続されているファクシミリ装置とファクシミリデータの送受信を行うファクシミリI/F(インタフェース)部38を備えている。また、画像形成装置10は、ファクシミリI/F部38を介したファクシミリデータの送受信を制御する送受信制御部40を備えている。そして、画像形成装置10では、送受信制御部40、読取制御部32、画像形成制御部34、通信回線I/F部36、ファクシミリI/F部38、及び画像処理部44がシステムバス42に電気的に接続されている。
【0033】
以上の構成により、本実施形態に係る画像形成装置10は、CPU20Aにより、RAM20C、ROM20B、及び記憶部26へのアクセスを各々実行する。また、画像形成装置10は、CPU20Aにより、表示制御部28を介したユーザインタフェース22のディスプレイ22Aへの操作画面、各種のメッセージ等の情報の表示の制御を実行する。また、画像形成装置10は、CPU20Aにより、読取制御部32を介した原稿光学読取部46及び原稿搬送部の作動の制御を実行する。また、画像形成装置10は、CPU20Aにより、画像形成制御部34を介した画像形成部24及び搬送部25の作動の制御と、通信回線I/F部36を介した通信データの送受信の制御と、を各々実行する。また、画像形成装置10は、CPU20Aにより、送受信制御部40によるファクシミリI/F部38を介したファクシミリデータの送受信の制御を実行する。さらに、画像形成装置10は、CPU20Aにより、操作入力検出部30によって検出された操作情報に基づくユーザインタフェース22における操作内容の把握が行われ、この操作内容に基づく各種の制御を実行する。
【0034】
上述のように構成された本実施形態に係る画像形成装置10では、IDカードのような原稿を、表と裏の両面を1枚の用紙に並べて複写するIDカード複写機能を備えている。
【0035】
従来のIDカード複写機能では、1ジョブで複数枚のカードサイズの原稿を1回ずつ読み込み、最終原稿が確定した後に用紙への原稿の配置を決定する。このとき、従来の画像形成装置では、各原稿について順番が隣り合う原稿が同じサイズで横方向に配置可能である場合は用紙の横方向に、そうでない場合は用紙の縦方向に配置する。原稿の配置を決める際に原稿が用紙1ページに収まらない場合は、2ページ目以降に同様の規則で原稿を配置する。
【0036】
しかしながら、従来のIDカード複写機能では、1ジョブではユーザが期待した配置にならない場合があった。例えば、原稿の大きさに繰り返し周期があり、繰り返しの1周期を1つのまとまりとして出力したい場合に、1ページに配置可能な原稿画像を配置したのでは、期待した配置にならない。具体的には、図3に示すように、ユーザから2人分のカード6枚をユーザ毎に1ページずつ配置したいという期待がある場合、従来では、1ジョブで6つの原稿を1枚ずつ読み取り、図3下段に示すように、読み取った原稿を1ページに最大限画像を収めるように配置してしまう。この場合、ユーザは2回のジョブに分けて実施しなければ、図3上段に示すユーザが期待する配置を得られなかった。なお、本開示において、ジョブとは、予め定められた機能を実現するために画像形成装置10が実行する処理または処理の集まりをいう。
【0037】
そこで、本実施形態に係る画像形成装置10では、CPU20Aが、複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、取得した原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに原稿画像を配置して出力する処理を行うようになっている。
【0038】
具体的には、図4に示すように、枚数確定後の原稿画像群の中で、特定のサイズパターンの繰り返しを検出し、繰り返されている場合は、その繰り返しを1単位として、1ページに収まるように配置して出力する。また、1周期分の枚数の原稿画像が1ページに収まらない場合は、図5に示すように、引き続き2ページ以降に配置する。そして、次の周期の原稿画像は、前の周期の最終原稿画像が配置されたページの次の新しいページから配置して出力する。すなわち、1単位に含まれる原稿画像が配置されるページに、次の周期の1単位に含まれる原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する。これにより、ユーザが期待する配置が1ジョブで実現され、2ジョブに分けて実施する手間がなくなる。
【0039】
このような処理を行うために本実施形態では、制御部20のCPU20AがROM20Bに記憶されたプログラムをRAM20Cに展開して実行することにより、図6に示す機能を有する。図6は、本実施形態に係る画像形成装置10の制御部20の機能構成を示す機能ブロック図である。
【0040】
制御部20は、画像入力部60、画像切り出し部62、画像生成部64、画像出力部66、及び記憶領域68の機能を有する。なお、本実施形態では、図6の機能構成を制御部20の機能として説明するが、これに限るものではなく、例えば、画像処理部44の機能構成としてもよい。
【0041】
画像入力部60は、読取制御部32を介して原稿光学読取部46及び原稿搬送部の作動を制御して、原稿読取部52の読取領域に配置された原稿を読み取る。
【0042】
画像切り出し部62は、画像入力部60が読み取った領域から原稿部分のみを抽出して原稿画像を生成し、生成した原稿画像を記憶領域68に記憶する。
【0043】
画像生成部64が、記憶領域68に記憶された数枚の原稿画像群からレイアウトを決定し、出力画像を生成する。
【0044】
画像出力部66は、画像形成制御部34を介して画像形成部24及び搬送部25の作動を制御して、画像生成部64が生成した出力画像を用紙に形成する。
【0045】
記憶領域68は、記憶部26の予め定めた領域に、1ジョブで複数回原稿を読み取るために画像切り出し部62が生成した原稿画像を保持する
【0046】
なお、原稿画像群は、原稿画像にIDカードのような小サイズの非定型原稿が含まれ、原稿画像群は、天の向きが全て上向きであり、原稿画像が2枚以上存在し、かつ原稿画像のサイズについて周期性が存在するものとする。
【0047】
詳細には、画像生成部64は、レイアウトを決定する際に、2つの原稿画像の縦幅と横幅が同じサイズであるかを判定する検出対象画像列構築機能、及び原稿画像列の繰り返しパターンを検出する検出機能を有する。
【0048】
検出対象画像列構築機能では、原稿画像列の縦幅及び横幅から同じサイズの画像とみなせる画像を1組とし、繰り返しのパターンを検出する対象となる検出対象画像列を予め構築する。例えば、図7に示すように、原稿画像列が画像[0]~画像[3]の大きさが等しい、画像[0]~画像[4]であるとすると、画像[0]と画像[1]、及び画像[2]と画像[3]をそれぞれ1組とし、画像[0]~画像[2]の検出対象画像列を構築する。これにより画像の大きさの繰り返し周期を検出する際の対象となる画像数が削減され処理負荷が軽減される。なお、隣り合う画像の大きさが異なるまで検出対象画像列の構築を繰り返してもよい。すなわち、図7の例では、検出対象画像列の画像[0]と画像[1]の大きさが等しい場合に2つの画像を更に1組と見なして2つの画像を新たな検出対象画像列を構築してもよい。また、本実施形態では、検出対象画像列構築機能を有するものとして説明するが、検出対象画像列構築機能は省略した形態としてもよい。
【0049】
また、検出機能では、検出対象画像列について原稿画像の大きさを計算し、計算結果を基に、検出対象画像列の繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求める。
【0050】
ここで、繰り返しが求められた場合、繰り返しの境目を基に原稿画像群の1周期あたりの枚数を算出し、周期の境界がページの境界になるようにレイアウトを決める。1周期あたりの枚数を算出する際には、検出対象画像列構築機能によって1組と見なした原稿画像を考慮して1周期あたりの枚数を算出する。
【0051】
また、1周期分の原稿画像を1ページ内に収めきれない場合は2ページ目以降に配置する。このとき、次の周期の原稿画像は新しいページから配置決めを開始する。
【0052】
ここで、画像生成部64の検出機能による繰り返しパターンの検出方法について詳細に説明する。本実施形態では、フロイドの循環検出法を利用して、原稿画像列の繰り返しパターンを検出する。図8は、繰り返しパターンの検出方法を説明するための図である。
【0053】
例えば、図8に示すように、画像[0]~画像[5]の6画像からなる原稿画像列を例に挙げて説明する。
【0054】
図8の示すように、slowとfastをM枚の画像のインデックスとし、画像[0]からslowが1つ進む毎にfastを2つ進める。なお、fastがM以上(fast>=M)の場合は、fastをMで除算した余りをfast(fast=fast%M)とする。
【0055】
インデックスを進めながら画像のサイズを比較し、画像[slow]と画像[fast]が同じサイズで合った場合、画像[0]~画像[slow-1]を繰り返しの1周期Tとして繰り返し周期を求める。
【0056】
続いて、画像生成部64の検出機能による繰り返し回数の検出方法について説明する。図9は、繰り返し回数の検出方法を説明するための図である。
【0057】
図9に示すように、検出した1周期に含まれる画像[0]~画像[2]の大きさを次の周期に対応する画像[3]~画像[5]とそれぞれ比較する。
【0058】
そして、それぞれの画像の大きさが同じであれば繰り返し回数(初期値1)を加算し、次の周期に対応する画像がなくなるまで繰り返すことにより繰り返し回数を検出する。
【0059】
続いて、上述のように構成された本実施形態に係る画像形成装置10において、ユーザがIDカードコピージョブを行う場合の手順について説明する。
【0060】
まず、ユーザは原稿読取部52の読取領域に原稿1枚を天の向きが上になるように載置し、ユーザインタフェース22を操作してIDカードコピージョブを選択する。
【0061】
ユーザは、ユーザインタフェース22を操作して、ジョブの設定を実施した後、IDカードコピージョブの開始を指示する。
【0062】
画像形成装置10は、開始の指示を受け付けると、原稿を読み取り、原稿の画像部分を切り出した原稿画像を記憶領域68に保持する。
【0063】
ユーザは、次の原稿有無を選択し、次の原稿ありを選択した場合は、ユーザは次の原稿1枚を原稿読取部52に天の向きが上になるように載置して、ユーザインタフェース22を操作して次の原稿ありを選択することにより、画像形成装置10は、上述のように原稿を読み取って原稿画像を記憶領域68に保持する。
【0064】
次の原稿なしを選択、または画像形成装置10がIDカードコピージョブで予め規定されている最大枚数の原稿を読み取った場合は、以下のメイン処理を実行してレイアウトを決定し、生成した画像を出力する。
【0065】
ここで、画像形成装置10で行われるメイン処理の詳細について説明する。図10は、本実施形態に係る画像形成装置10で行われるメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図10の処理は、IDカードコピージョブが選択されて開始が指示された場合に開始する。また、図10の処理では、N枚の画像からなる原稿画像列を入力して原稿画像列の配置結果を出力する。
【0066】
ステップ100では、CPU20Aが、検出対象画像列を生成する処理を行ってステップ102へ移行する。当該処理は、画像生成部64の検出対象画像列構築機能によって、原稿画像列から同じサイズの画像とみなせる画像を1組とし、繰り返しのパターンを検出する対象となる検出対象画像列を構築する処理を行う。具体的には、図11に示す処理を行う。ここで、検出対象画像列を生成する処理について図11を参照して説明する。図11は、検出対象画像列を生成する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図11の処理では、N枚の原稿からなる原稿画像列を入力し、M枚の画像を持つ検出対象画像列を出力するものとして説明する。
【0067】
ステップ200では、CPU20Aが、i=0、M=0としてステップ202へ移行する。
【0068】
ステップ202では、CPU20Aが、i<Nであるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ204へ移行する。
【0069】
ステップ204では、CPU20Aが、i番目の原稿画像とi+1番目の原稿画像の大きさが等しいか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ206へ移行し、肯定された場合にはステップ210へ移行する。
【0070】
ステップ206では、CPU20Aが、検出画像列に、i番目の画像の大きさと、同じ大きさの画像の枚数=1を表す情報を追加してステップ208へ移行する。
【0071】
ステップ208では、CPU20Aが、iを1つ増加(i+=1)してステップ202に戻って上述の処理を繰り返す。
【0072】
一方、ステップ210では、CPU20Aが、検出画像列に、i番目の画像の大きさと、同じ大きさの画像の枚数=2を表す情報を追加してステップ212へ移行する。
【0073】
ステップ212では、CPU20Aが、iを2増加(i+=2)してステップ214へ移行する。
【0074】
ステップ214では、CPU20Aが、Mを1増加(M+=1)してステップ202に戻って上述の処理を繰り返す。
【0075】
そして、ステップ202の判定が否定された場合にはそのまま処理を終了して図10のステップ102へ移行する。
【0076】
ステップ102では、CPU20Aが、検出画像列から1周期の枚数と周期の繰り返し回数を求める処理を行ってステップ104へ移行する。当該処理は、画像生成部64の検出機能によって、検出対象画像列について原稿画像の大きさを計算し、計算結果を基に、検出対象画像列の繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求める処理を行う。具体的には、図12に示す処理を行う。ここで、検出画像列から1周期の枚数と周期の繰り返し回数を求める処理について図12を参照して説明する。図12は、検出画像列から1周期の枚数と周期の繰り返し回数を求める処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図12の処理では、M枚の画像を持つ検出対象画像列を入力し、1周期の枚数T、周期の繰り返し回数Rを出力するものとして説明する。
【0077】
ステップ300では、CPU20Aが、fast=0、slow=0としてステップ302へ移行する。
【0078】
ステップ302では、CPU20Aが、fastを2増加(fast+=2)、slowを1増加(slow+=1)してステップ304へ移行する。
【0079】
ステップ304では、CPU20Aが、slow<Mであるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ306へ移行し、肯定された場合にはステップ308へ移行する。
【0080】
ステップ306では、CPU20Aが、T=0、R=0にして当該処理を終了し、図10のステップ104へ移行する。
【0081】
一方、ステップ308では、CPU20Aが、fast<Mであるか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ310へ移行し、肯定された場合にはステップ312へ移行する。
【0082】
ステップ310では、CPU20Aが、fastをMで除算した余りをfastとして(fast=fast%M)ステップ312へ移行する。
【0083】
ステップ312では、CPU20Aが、検出対象画像列[fast]と検出対象画像列[slow]が同じ大きさ(fast=slow)であるか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ302に戻って上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合にはステップ314へ移行する。
【0084】
ステップ314では、CPU20Aが、T=slow、R=0としてステップ316へ移行する。
【0085】
ステップ316では、CPU20Aが、rbegin=slow、rend=slow+T-1としてステップ318へ移行する。
【0086】
ステップ318では、CPU20Aが、rbegin<M、かつrend<Mであるか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ320へ移行し、肯定された場合にはステップ322へ移行する。
【0087】
ステップ320では、CPU20Aが、Rを1減算(R-=1)して当該処理を終了し、図10のステップ104へ移行する。
【0088】
一方、ステップ322では、CPU20Aが、rbeginからrendまでの各大きさが画像[0]から[T]までと一致するか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ324へ移行し、否定された場合には当該処理を終了し、図10のステップ104へ移行する。
【0089】
ステップ324では、CPU20Aが、Rを1増加(R+=1)してステップ326へ移行する。
【0090】
ステップ326では、CPU20Aが、rbeginをT増加(rbegin+=T)、rendをT増加(rend+=T)してステップ318に戻って上述の処理を繰り返す。
【0091】
一方、図10に戻って、ステップ104では、CPU20Aが、1周期分の原稿画像に着目してステップ108へ移行する。
【0092】
ステップ108では、1ページに1周期分の画像が収まるか否かを判定する。該判定が肯定された場合にはステップ110へ移行し、否定された場合にはステップ112へ移行する。
【0093】
ステップ110では、CPU20Aが、1ページに1周期分に対応する原稿画像を領域に配置してステップ114へ移行する。
【0094】
ステップ112では、CPU20Aが、1周期分に対応する原稿画像を複数ページに配置し、次の周期の画像は新しいページから配置してステップ114へ移行する。
【0095】
ステップ114では、CPU20Aが、各周期の原稿画像の配置が終了したか否かを判定する。該判定が否定された場合にはステップ106に戻って次の1周期の原稿画像に着目して上述の処理を繰り返し、判定が肯定された場合には一連のメイン処理を終了する。
【0096】
なお、上記の実施形態では、1周期分の枚数の原稿画像が1ページに収まらない場合は、引き続き2ページ以降に配置するようにしたが、これに限るものではない。例えば、1ページに収まるように原稿画像の大きさを調整して配置してもよい。この場合のメイン処理は、図13に示すように、図10のステップ112の代わりにステップ113を行う。すなわち、ステップ113では、1周期に対応する原稿画像の大きさを1ページ内に納まるように調整して領域に配置してステップ114へ移行する。また、この場合、大きさの閾値を予め設定可能とし、原稿画像の大きさを調整する際に、調整した画像の大きさが予め設定した閾値以下になる場合には、画像の大きさを調整せずに、次のページに配置するようにしてよい。
【0097】
或いは、大きさを調整するか否かをユーザから受け付けて、大きさを調整する場合には1周期に対応する原稿画像の大きさを1ページ内に納まるように調整して領域に配置し、大きさを調整しない場合は、次の周期が新しいページから配置してもよい。この場合のメイン処理は、図14に示すように、図10に対してステップ111、113を追加する。すなわち、ステップ108の判定が否定された場合にはステップ111へ移行して、大きさを調整するか否かを判定する。該判定は、例えば、ユーザに問い合わせる画面を表示して選択結果を受け付けてもよいし、設定画面等で予め設定してもよい。該判定が肯定された場合には上述のステップ113へ移行し、否定された場合には上述のステップ112へ移行する。
【0098】
また、上記の実施形態では、画像形成装置10が図10~14の処理を行う例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、画像形成装置10と、クライアントコンピュータ14及びクラウドサーバ等のサーバ12の少なくとも一方と、を通信回線16に接続した画像処理システム80としてもよい。この場合、画像形成装置10を画像読取装置とし、クライアントコンピュータ14又はサーバ12を画像処理装置として、画像形成装置10が、複数の原稿を読み取って、複数の原稿画像を含む原稿画像列を生成し、図10~12の処理をクライアントコンピュータ14又はサーバ12が行う形態としてもよい。
【0099】
また、上記の実施形態において、CPUをプロセッサの一例として説明したが、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0100】
また、上記の実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0101】
また、上記の実施形態に係る画像形成装置10で行われる処理は、ソフトウエアで行われる処理としてもよいし、ハードウエアで行われる処理としてもよいし、双方を組み合わせた処理としてもよい。また、画像形成装置10で行われる処理は、プログラムとして記憶媒体に記憶して流通させるようにしてもよい。
【0102】
また、本開示は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0103】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(((1)))
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、
前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を行う画像処理装置。
【0104】
(((2)))
前記プロセッサは、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する(((1)))に記載の画像処理装置。
【0105】
(((3)))
前記プロセッサは、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置する(((1)))に記載の画像処理装置。
【0106】
(((4)))
前記プロセッサは、前記原稿画像列の大きさを調整するか否かを受け付けて、前記原稿画像列の大きさを調整する場合は、前記繰り返し周期を1単位として1ページに収まるように前記原稿画像列の大きさを調整して配置し、前記原稿画像列の大きさを調整しない場合は、前記繰り返し周期の1周期を1単位として、前記1単位に含まれる前記原稿画像が配置されるページに、次の周期の前記1単位に含まれる前記原稿画像を配置するスペースが存在しても、次の周期の前記1単位に含まれる原稿画像は、新しいページに配置する(((3)))に記載の画像処理装置。
【0107】
(((5)))
前記プロセッサは、前記原稿画像列における各前記原稿画像の大きさが等しいサイズとみなせる原稿画像を1組と見なして検出対象画像列を生成し、前記検出対象画像列の原稿サイズの繰り返し周期を検出する(((1)))~(((4)))の何れか1つに記載の画像処理装置。
【0108】
(((6)))
前記プロセッサは、前記検出対象画像列における原稿画像の大きさを計算し、計算した大きさを基に、前記検出対象画像列の繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求める(((5)))に記載の画像処理装置。
【0109】
(((7)))
前記プロセッサは、前記検出対象画像列の繰り返し周期が存在する場合、繰り返しの境目を基に前記原稿画像列の1周期あたりの枚数を算出し、周期の境界がページの境界になるように配置する(((6)))に記載の画像処理装置。
【0110】
(((8)))
複数の原稿を読み取って、複数の原稿画像を含む原稿画像列を生成する画像読取装置と、
(((1)))~(((7)))の何れか1つに記載の画像処理装置と、
を含む画像処理システム。
【0111】
(((9)))
コンピュータに、
複数の原稿を読み取って得た複数の原稿画像を含む原稿画像列を取得し、
前記原稿画像列において、原稿サイズの繰り返し周期が存在する場合、前記繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに前記原稿画像を配置して出力する処理を実行させるための画像処理プログラム。
【0112】
(((1)))によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理装置を提供できる。
【0113】
(((2)))によれば、原稿サイズの繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに原稿画像を配置できる。
【0114】
(((3)))によれば、原稿サイズの繰り返し周期に対応する原稿画像を1ページに配置できる。
【0115】
(((4)))によれば、原稿サイズの繰り返し周期に合わせたページの境界となるように、各ページに原稿画像を配置するか、原稿サイズの繰り返し周期に対応する原稿画像を1ページに配置するかをユーザが選択することが可能となる。
【0116】
(((5)))によれば、原稿画像列から直接原稿サイズの繰り返し周期を検出する場合よりも処理負荷を軽減できる。
【0117】
(((6)))によれば、検出対象画像列から、原稿画像の原稿サイズの繰り返しの1周期及び繰り返し回数を求めることができる。
【0118】
(((7)))によれば、検出対象画像列から求めた、原稿画像の原稿サイズの繰り返しの1周期及び繰り返し回数を基に、原稿画像列の繰り返し周期に応じた配置にすることができる。
【0119】
(((8)))によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理システムを提供できる。
【0120】
(((9)))によれば、原稿の大きさに繰り返し周期が存在する場合に、繰り返し周期に応じた配置で原稿画像を出力可能な画像処理プログラムを提供できる。
【符号の説明】
【0121】
10 画像形成装置
20 制御部
20A CPU
60 画像入力部
62 画像切り出し部
64 画像生成部
66 画像出力部
68 記憶領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15