IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<図1>
  • 特開-媒体処理システム 図1
  • 特開-媒体処理システム 図2
  • 特開-媒体処理システム 図3
  • 特開-媒体処理システム 図4
  • 特開-媒体処理システム 図5
  • 特開-媒体処理システム 図6
  • 特開-媒体処理システム 図7
  • 特開-媒体処理システム 図8
  • 特開-媒体処理システム 図9
  • 特開-媒体処理システム 図10
  • 特開-媒体処理システム 図11
  • 特開-媒体処理システム 図12
  • 特開-媒体処理システム 図13
  • 特開-媒体処理システム 図14
  • 特開-媒体処理システム 図15
  • 特開-媒体処理システム 図16
  • 特開-媒体処理システム 図17
  • 特開-媒体処理システム 図18
  • 特開-媒体処理システム 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042551
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】媒体処理システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/60 20060101AFI20240321BHJP
   B65H 29/58 20060101ALI20240321BHJP
   B65H 7/20 20060101ALI20240321BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240321BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240321BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B65H29/60 B
B65H29/58 C
B65H7/20
G03G15/00 460
G03G21/00 370
B41J29/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147332
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁川 禎介
(72)【発明者】
【氏名】栗田 知一
(72)【発明者】
【氏名】土井 雷太
(72)【発明者】
【氏名】田中 勝己
【テーマコード(参考)】
2C061
2H072
2H270
3F048
3F053
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CK04
2C061CK06
2H072AA16
2H072CB01
2H072JA02
2H270KA57
2H270LC17
2H270MC55
2H270MC67
2H270MC68
2H270PA40
2H270PA41
2H270PA42
2H270ZC03
2H270ZC04
3F048AA01
3F048AB01
3F048DA06
3F048EA04
3F048EB22
3F053CA06
3F053EA01
3F053EB07
3F053ED02
3F053ED19
3F053ED27
3F053LA01
3F053LA16
3F053LB03
(57)【要約】
【課題】送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、一の後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理を可能とすることである。
【解決手段】前処理装置と、前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、送出装置から第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、送出装置に設けられ、送出装置、第一後処理装置、及び第二後処理装置を制御すると共に、前処理装置と通信し、記録媒体に後処理を施している第一後処理装置に不具合が生じた場合には、送出装置に対して記録媒体を第二方向へ送り出させ、第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前処理装置と、
前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、
前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、
前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、
前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、記録媒体に後処理を施している前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、
を備える媒体処理システム。
【請求項2】
前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と同様の場合には、前記制御部は、前記第二後処理装置に対して前記第一後処理装置と同様の後処理を継続させる、
請求項1に記載の媒体処理システム。
【請求項3】
前記第一後処理装置の不具合が解消した場合には、前記制御部は、前記送出装置に対して記録媒体を前記第一方向へ送り出させ、前記第一後処理装置に対して記録媒体を後処理させる、
請求項2に記載の媒体処理システム。
【請求項4】
前記前処理装置は、前記前処理装置を制御する前処理制御部を備え、
前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と異なる場合には、前記前処理制御部は、前記前処理装置に対して前記第二後処理装置によって後処理される記録媒体を送り出させる、
請求項1に記載の媒体処理システム。
【請求項5】
前記第一後処理装置の不具合が解消した場合に、前記制御部は、前記第二後処理装置による記録媒体の後処理が全て終了するまで前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる、
請求項4に記載の媒体処理システム。
【請求項6】
前処理装置と、
前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、
前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、
前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、
前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、前記第一後処理装置と前記第二後処理装置とが交互に記録媒体に対して後処理を施しているときに前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、
を備える媒体処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、媒体シートを受け取り螺旋経路に媒体シートを導き、媒体シートを排出させる媒体シートルータが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-222461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
媒体処理システムは、前処理装置と、前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る複数の後処理装置とを備えている。
【0005】
従来、複数の後処理装置のうち、一の後処理装置で不具合が生じると、媒体処理システム全体が停止していた。
【0006】
本開示の課題は、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、一の後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係る媒体処理システムは、前処理装置と、前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、記録媒体に後処理を施している前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本開示の第2態様に係る媒体処理システムは、第1態様に記載の媒体処理システムにおいて、前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と同様の場合には、前記制御部は、前記第二後処理装置に対して前記第一後処理装置と同様の後処理を継続させることを特徴とする。
【0009】
本開示の第3態様に係る媒体処理システムは、第2態様に記載の媒体処理システムにおいて、前記第一後処理装置の不具合が解消した場合には、前記制御部は、前記送出装置に対して記録媒体を前記第一方向へ送り出させ、前記第一後処理装置に対して記録媒体を後処理させることを特徴とする。
【0010】
本開示の第4態様に係る媒体処理システムは、第1態様に記載の媒体処理システムにおいて、前記前処理装置は、前記前処理装置を制御する前処理制御部を備え、
前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と異なる場合には、前記前処理制御部は、前記前処理装置に対して前記第二後処理装置によって後処理される記録媒体を送り出させることを特徴とする。
【0011】
本開示の第5態様に係る媒体処理システムは、第4態様に記載の媒体処理システムにおいて、前記第一後処理装置の不具合が解消した場合に、前記制御部は、前記第二後処理装置による記録媒体の後処理が全て終了するまで前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させることを特徴とする。
【0012】
本開示の第6態様に係る媒体処理システムは、第1態様に記載の媒体処理システムにおいて、前処理装置と、前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、前記第一後処理装置と前記第二後処理装置とが交互に記録媒体に対して後処理を施しているときに前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本開示の第1態様に係る媒体処理システムによれば、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、第一後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理をすることができる。
【0014】
本開示の第2態様に係る媒体処理システムによれば、第一後処理装置に不具合が生じた場合に、第一後処理装置と同様の後処理を継続することができる。
【0015】
本開示の第3態様に係る媒体処理システムによれば、不具合の解消によって、当初の稼動に切り替えることができる。
【0016】
本開示の第4態様に係る媒体処理システムによれば、第一後処理装置に不具合が生じた場合に、第一後処理装置の後処理と第二後処理装置の後処理とが異なっていても媒体処理を継続せることができる。
【0017】
本開示の第5態様に係る媒体処理システムによれば、第二後処理装置による後処理を途中で中断させる場合と比して、媒体処理を効率よく完了させることができる。
【0018】
本開示の第6態様に係る媒体処理システムによれば、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数設けられている構成において、第一後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の実施形態に係る媒体処理システムを示した平面図である。
図2】本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた画像形成装置を示した概略構成図である。
図3】本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた折り機を示した概略構成図である。
図4】本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた折り機を示した概略構成図である。
図5】本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた切断機を示した概略構成図である。
図6】本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置を示した斜視図である。
図7】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置を示した側断面図、及び平断面図である。
図8】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の制御装置のハードウェア構成、及び機能構成を示したブロック図である。
図9】本開示の実施形態に係る媒体処理システムによる作業工程の流れを示したフロー図である。
図10】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
図11】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
図12】本開示の実施形態に係る媒体処理システムによる作業工程の流れを示したフロー図である。
図13】本開示の実施形態に係る媒体処理システムによる作業工程の流れを示したフロー図である。
図14】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
図15】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
図16】本開示の実施形態に係る媒体処理システムによる作業工程の流れを示したフロー図である。
図17】本開示の実施形態に係る媒体処理システムによる作業工程の流れを示したフロー図である。
図18】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
図19】(A)(B)本開示の実施形態に係る媒体処理システムに備えられた中間搬送装置の動作を示した動作図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の実施形態に係る媒体処理システムの一例を図1図19に従って説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向であって上下方向を示し、矢印Wは、水平方向であって幅方向を示し、矢印Dは、水平方向であって奥行き方向を示す。また、矢印H、矢印W、及び矢印Dは、互いに直交する。
【0021】
媒体処理システム100は、図1に示されるように、画像形成装置110と、中間搬送装置10と、折り機70と、折り機80と、切断機90とを備えている。
【0022】
画像形成装置110は、前処理装置の一例であって、中間搬送装置10は、送出装置の一例であって、折り機80、切断機90は、第一後処理装置の一例であって、折り機70、折り機80は、第二後処理装置の一例である。
【0023】
中間搬送装置10は、画像形成装置110に対して幅方向の一方側に配置されて、画像形成装置110に対して図示せぬ接続部材によって接続されている。折り機70は、中間搬送装置10に対して奥行き方向の奥側に配置されて、中間搬送装置10に対して図示せぬ接続部材によって接続されている。折り機80は、中間搬送装置10に対して幅方向の一方側に配置されて、中間搬送装置10に対して図示せぬ接続部材によって接続されている。切断機90は、中間搬送装置10に対して奥行き方向の手前側に配置されて、中間搬送装置10に対して図示せぬ接続部材によって接続されている。
【0024】
(画像形成装置110)
画像形成装置110は、図2に示されるように、記録媒体としてのシート部材Pが収容される用紙収容部112と、シート部材Pを搬送する搬送部114と、搬送されるシート部材Pに画像形成を行う画像形成部116とを備えている。さらに、画像形成装置110は、ユーザーが操作する操作画面118と、各部を制御する制御部120とを備えている。
【0025】
〔用紙収容部112〕
用紙収容部112は、図2に示されるように、シート部材Pを収容可能な収容部材122と、収容部材122に収容されたシート部材Pをシート部材Pの搬送経路130へ送り出す送出ロール126とを備えている。
【0026】
〔搬送部114〕
搬送部114は、図2に示されるように、収容部材122から搬送経路130へ送り出されたシート部材Pを搬送経路130に沿って搬送する複数の搬送ロール132を備えている。そして、画像形成装置110の筐体110aに形成された送出口128から画像が形成されたシート部材Pを外部へ送り出すようになっている。
【0027】
〔画像形成部116〕
画像形成部116は、図2に示されるように、画像形成ユニット144と、画像形成ユニット144の像保持体142に露光光Lを照射して静電潜像を形成する露光装置146と、画像形成ユニット144で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写ロール148とを備えている。さらに、画像形成部116は、シート部材Pに転写されたトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置136を備えている。
【0028】
また、画像形成ユニット144は、回転する像保持体142の外周面を帯電させる帯電器150と、露光装置146によって像保持体142上に形成された静電潜像をトナー画像に現像する現像装置154とを備えている。さらに、転写ロール148は、搬送経路130を挟んで像保持体142の反対側に配置されている。
【0029】
また、定着装置136は、図2に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、転写ロール148の下流側に配置されており、加熱ロール136aと加圧ロール136bとを備えている。これにより、シート部材Pが加熱ロール136aと加圧ロール136bとに挟まれながら搬送されることで、熱と圧力によって、シート部材Pに転写されたトナー画像がシート部材Pに定着されるようになっている。
【0030】
〔操作画面118〕
操作画面118は、所謂ユーザーインターフェース(User Interface)であって、画像形成装置110を使用するユーザーが、画像形成装置110との間で情報の受け渡しを行う画面である。具体的には、操作画面118は、ユーザーが画像形成装置110に対して画像形成動作等を指示する画面であり、かつ、画像形成装置110の稼動状態をユーザーへ知らせる画面である。
【0031】
〔制御部120〕
制御部120は、ユーザーから指示された処理指示に基づいて各部を制御する。ここで、処理指示とは、ユーザーによる一回の指示によって実行される処理動作の処理単位である。制御部120は、前処理制御部の一例である。
【0032】
以上の構成において、帯電器150は、像保持体142の表面を帯電する。続いて、画像データに基づいて露光装置146が帯電された像保持体142の表面に露光光を照射して静電潜像を形成させる。この静電潜像は、現像装置154によって現像され、トナー画像として可視化される。
【0033】
そこで、収容部材122から送出ロール126によって搬送経路130へ送り出されたシート部材Pが、転写ロール148と像保持体142とが接触する転写位置Tへ送り出される。転写位置Tでは、シート部材Pが像保持体142と転写ロール148とに挟持搬送されることで、像保持体142の表面に形成されたトナー画像がシート部材Pの表面に転写される。
【0034】
シート部材Pに転写されたトナー画像は、シート部材Pが定着装置136に備えられた加熱ロール136aと加圧ロール136bとの間を通過することでシート部材Pに定着される。そして、表面にトナー画像が定着されたシート部材Pは、搬送ロール132によって送出口128から外部へ送り出される。
【0035】
(折り機70)
折り機70は、既知の折り機であって、シート部材Pを受け取り、定められた折り加工を受け取ったシート部材Pに施すようになっている。
【0036】
折り機70は、図3に示されるように、折り機70の各部を制御する制御部76を備えており、折り機70の筐体70aには、シート部材Pを受け取る受取口72aと、折り加工を施したシート部材Pを送り出す送出口72bとが形成されている。具体的には、折り機70の操作画面74側から見て、奥行き方向の手前側に受取口72aが形成され、奥行き方向の奥側に送出口72bが形成されている。
【0037】
この構成において、折り機70は、中間搬送装置10から奥行き方向の奥側へ送り出されたシート部材Pを受け取り、折り加工を施したシート部材Pを奥行き方向の奥側へ送り出す。奥行き方向の奥側は、第二方向の一例である。
【0038】
(折り機80)
折り機80は、既知の折り機であって、シート部材Pを受け取り、定められた折り加工を受け取ったシート部材Pに施すようになっている。
【0039】
折り機80は、図4に示されるように、折り機80の各部を制御する制御部86を備えており、折り機80の筐体80aには、シート部材Pを受け取る受取口82aと、折り加工を施したシート部材Pを送り出す送出口82bとが形成されている。具体的には、折り機80の操作画面84側から見て、幅方向の他方側に受取口82aが形成され、幅方向の一方側に送出口82bが形成されている。
【0040】
この構成において、折り機80は、中間搬送装置10から幅方向の一方側へ送り出されたシート部材Pを受け取り、折り加工を施したシート部材Pを幅方向の一方側へ送り出す。幅方向の一方側は、第一方向、第二方向の一例である。
【0041】
(切断機90)
切断機90は、既知の切断機であって、シート部材Pを受け取り、定められた切断加工を受け取ったシート部材Pに施すようになっている。
【0042】
切断機90は、図5に示されるように、切断機90の各部を制御する制御部96を備えており、切断機90の筐体90aには、シート部材Pを受け取る受取口92aと、切断加工を施したシート部材Pを送り出す送出口92bとが形成されている。具体的には、切断機90の操作画面94側から見て、奥行き方向の奥側に受取口92aが形成され、奥行き方向の手前側に送出口92bが形成されている。
【0043】
この構成において、切断機90は、中間搬送装置10から奥行き方向の手前側へ送り出されたシート部材Pを受け取り、切断加工を施したシート部材Pを幅方向の一方側へ送り出す。奥行き方向の手前側は、第一方向の一例である。
【0044】
(中間搬送装置10)
中間搬送装置10は、図6に示されるように、直方体状で平面視において四角形状の筐体12を有し、筐体12の4個の側壁12aには、開口14が夫々形成されている。本実施形態では、幅方向の他方側を向いた側壁12aに形成された開口14は、シート部材Pを受け取る受取口14aである。一方、奥行き方向の奥側を向いた側壁12aに形成された開口14、幅方向の一方側を向いた側壁12aに形成された開口14、及び奥行き方向の手前側を向いた側壁12aに形成された開口14は、シート部材Pを送り出す送出口14bである。
【0045】
中間搬送装置10は、図7(A)(B)に示されるように、シート部材Pの送り出し方向を変更することができる変更部16と、筐体12に対して着脱可能とされる制御装置20とを備えている。制御装置20は、制御部の一例である。
【0046】
〔変更部16〕
変更部16は、受取口14aを通してシート部材Pを受け取る受取ロール16aと、送出口14bを通してシート部材Pを外部へ送り出す送出ロール16bと、受取ロール16aと送出ロール16bとの間に配置された中間ロール16cとを備えている。これらのロールについては、駆動部16fから図示せぬ伝達部材を介して回転力が伝達されるようになっている。なお、駆動部16fには、回転位置及び回転数が制御可能なサーボモータ等が用いられている。
【0047】
さらに、変更部16は、受け取ったシート部材Pが載せられる板状の受取台16dを備えている。この受取台16dは、上方から見て受取ロール16a及び送出ロール16bが配置される部分が切りかかれた円状とされ、受取ロール16aと送出ロール16bとの間に配置されている。また、受取台16dの中央部分には、中間ロール16cが配置される貫通孔が形成されている。
【0048】
そして、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、図示せぬブラケット等を介して互いに連結されている。
【0049】
さらに、変更部16は、受取台16dを支持すると共に受取台16d等を回転させる回転軸となる軸部16eと、軸部16eを回転させる駆動部16gとを備えている。軸部16eの軸方向は、上下方向(鉛直方向)とされ、軸部16eの上方部分が水平方向に分かれ、分かれた上端部で受取台16dの裏面と接触している。そして、駆動部16gが軸部16eを回転させることで、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dが、一体となって、円状の受取台16dの中心を回転中心として回転するようになっている。なお、駆動部16gには、回転位置及び回転数が制御可能なサーボモータ等が用いられている。
【0050】
〔制御装置20〕
制御装置20は、図1に示されるように、折り機70の制御部76、折り機80の制御部86、切断機90の制御部96、及び画像形成装置110の制御部120と通信する。そして、画像形成装置110の制御部120から受け取る処理指示に基づいて、制御装置20は、折り機70、折り機80の、及び切断機90を制御するようになっている。
【0051】
-制御装置20のハードウェア構成-
制御装置20は、図8(A)に示されるように、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、ストレージ24、及び通信インタフェース(I/F)25を有する。そして、各構成は、バス29を介して相互に通信可能に接続されている。
【0052】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22またはストレージ24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22またはストレージ24に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、例えば、ROM22またはストレージ24には、画像形成装置110の制御部120から処理指示を受け、中間搬送装置10の変更部16、折り機70、折り機80、及び切断機90等を制御する制御プログラムが格納されている。
【0053】
ROM22は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ24は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0054】
通信インタフェース25は、制御装置20が、画像形成装置110、折り機70、折り機80、及び切断機90と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。そして、通信インタフェース25は、画像形成装置110と通信するための通信ポート26a、折り機70と通信するための通信ポート26b、折り機80と通信するための通信ポート26c、及び切断機90と通信するための通信ポート26dを備えている。つまり、制御装置20には、中間搬送装置10にシート部材Pを送り出す前処理装置と、中間搬送装置10からシート部材Pを受け取る後処理装置との数だけ通信ポートが設けられている。換言すれば、制御装置20には、中間搬送装置10にシート部材Pを送り出す装置、又は中間搬送装置10からシート部材Pを受け取る装置以外と通信するための通信ポートは設けられていない。
【0055】
上記の処理プログラムを実行する際に、制御装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。制御装置20が実現する機能構成について説明する。
【0056】
-制御装置20の機能構成-
制御装置20は、図8(B)に示されるように、情報受付部32、情報伝達部34、搬送管理部36、第1管理部38、第2管理部40、第3管理部42、及び完了判定部44を有する。各機能構成は、CPU31がROM32またはストレージ24に記憶された処理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0057】
情報受付部32は、画像形成装置110の制御部120からシート部材Pに対する処理指示を受け付ける。また、情報伝達部34は、画像形成装置110の制御部120へシート部材Pに対する処理状況を伝達する。
【0058】
さらに、搬送管理部36は、処理指示に基づいて、中間搬送装置10の変更部16等を制御する。第1管理部38は、処理指示に基づいて、折り機80の制御部86との間で情報の受け渡しを行う。第2管理部40、処理指示に基づいて、折り機700の制御部76との間で情報の受け渡しを行う。第3管理部42は、処理指示に基づいて、切断機90の制御部96との間で情報の受け渡しを行う完了判定部44は、処理指示が完了したか否かを判定する。
【0059】
(媒体処理システム100の作用)
〔作用のその1〕
先ず、画像形成装置110から中間搬送装置10へシート部材Pが送り出され、中間搬送装置10から折り機80へシート部材Pが送られ、折り機80でシート部材Pに対して折り加工を施しているときに、折り機80に不具合が生じた場合について図9に示すフロー図を用いて説明する。
【0060】
なお、折り機70と折り機80とは同様の折り加工をシート部材Pに施すことができる装置である。また、中間搬送装置10の変更部16については、受取ロール16aが受取口14aと対向する初期位置に配置されている。
【0061】
シート部材Pに画像を形成し、折り機80を用いて画像が形成されたシート部材Pに折り加工を施す処理指示がユーザーによって画像形成装置110の操作画面118に入力されるとステップS100へ移行する。
【0062】
ステップS100では、制御装置20の情報受付部32が、画像形成装置110の制御部120から、処理指示を受け付ける。制御装置20は、中間搬送装置10及び折り機80を制御し、中間搬送装置10及び折り機80をシート部材Pの受入れ可能状態とする。
【0063】
ステップS200では、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pのサイズ情報を制御部120が受け取り、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図10(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機80(図1参照)へ送り出す(図10(B)参照)。
【0064】
ステップS300では、制御装置20の第1管理部38が、折り機80の制御部86に指示を出し、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、受取口82aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに折り加工を施す。
【0065】
ステップS400では、折り機80の制御部86が、折り加工が施されたシート部材Pが、送出口82bを通して送り出されたか否かを判定する。折り加工が施されたシート部材Pが、送出口82bを通して送り出されていれば、折り機80に不具合が生じておらず、折り加工が施されたシート部材Pが、送出口82bを通して送り出されていなければ、折り機80に不具合が生じていることになる。つまり、ステップS400では、折り機80の制御部86が、折り機80に不具合が生じているか否かを判定する。
【0066】
折り機80に不具合が生じている場合には、ステップS500へ移行し、不具合が生じていない場合は、ステップS510へ移行する。
【0067】
ステップS500では、制御装置20の第1管理部38が、折り機80の不具合情報を受け付け、制御装置20の搬送管理部36が、変更部16を制御し、シート部材Pの送出先を折り機80から折り機70へ変更する。また、制御装置20の第2管理部40は、折り機70の制御部76に指示を出し、図3に示す折り機70は、制御部76の制御によって、シート部材Pの受入れ可能状態となる。
【0068】
具体的には、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図11(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。
【0069】
また、図7(A)に示す駆動部16gが軸部16eを回転させる。これにより、図11(B)に示されるように、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、一体となって反時計回りに90度回転する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機70(図1参照)へ送り出す。なお、送出ロール16bがシート部材Pを送り出すと、中間搬送装置10の変更部16は、初期位置に復帰する。
【0070】
ステップS600では、制御装置20の第2管理部40が、折り機70の制御部76に指示を出し、図3に示す折り機70は、制御部76の制御によって、受取口72aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに折り加工を施す。さらに、図3に示す折り機70は、送出口72bを通して折り加工を施したシート部材Pを通して送り出す。
【0071】
ステップS700では、制御装置20の第1管理部38が、折り機80の不具合が解消されたか否かの情報を、折り機80の制御部86から受け付ける。具体的には、シート部材Pがジャムすることで折り機80に不具合が生じている場合には、ジャムしたシート部材Pが取り除かれることで、折り機80の不具合が解消される。この情報を、制御装置20の第1管理部38が、折り機80の制御部86から受け付ける。
【0072】
折り機80の不具合が解消している場合には、ステップS800へ移行し、不具合が解消されていない場合は、ステップS810へ移行する。
【0073】
ステップS800では、制御装置20の第1管理部38が、折り機80の不具合解消情報を受け付ける、制御装置20の搬送管理部36が、変更部16を制御し、シート部材Pの送出先を折り機70から折り機80へ変更する。また、制御装置20の第1管理部38は、折り機80の制御部86に指示を出し、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、シート部材Pの受入れ可能状態となる。
【0074】
具体的には、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図10(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機80(図1参照)へ送り出す(図10(B)参照)。
【0075】
ステップS900では、制御装置20の完了判定部44が、ユーザーによって指示された処理指示が完了したか否かを判定し、完了した場合は、一連の動作を終了する。一方、完了していない場合は、ステップS800へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0076】
また、ステップS400で、折り機80に不具合が生じておらず、ステップS510へ移行した場合には、ステップS510では、制御装置20の完了判定部44が、ユーザーによって指示された処理指示が完了したか否かを判定し、完了した場合は、一連の動作を終了する。一方、完了していない場合は、ステップS200へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0077】
また、ステップS700で、折り機80の不具合が解消しおらず、ステップS810へ移行した場合には、ステップS810では、制御装置20の完了判定部44が、ユーザーによって指示された処理指示が完了したか否かを判定し、完了した場合は、一連の動作を終了する。一方、完了していない場合は、ステップS500へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0078】
〔作用のその2〕
次に、画像形成装置110から中間搬送装置10へシート部材Pが送り出され、中間搬送装置10から切断機90へシート部材Pが送られ、切断機90でシート部材Pに対して切断加工を施しているときに、切断機90に不具合が生じた場合について図12図13に示すフロー図を用いて説明する。
【0079】
なお、中間搬送装置10の変更部16については、受取ロール16aが受取口14aと対向する初期位置に配置されている。
【0080】
第一処理指示と、第一処理指示が完了した後に実行される第二処理指示とが、ユーザーによって画像形成装置110の操作画面118に入力されるとステップS1100へ移行する。第一処理指示は、画像が形成されたシート部材Pに切断機90を用いて切断加工を施す媒体処理であって、第二処理指示は、画像が形成されたシート部材Pに折り機80を用いて折り加工を施す媒体処理である。
【0081】
ステップS1100では、制御装置20の情報受付部32が、画像形成装置110の制御部120から、第一処理指示を受け付ける。制御装置20の搬送管理部36及び第3管理部42は、中間搬送装置10及び切断機90を制御し、中間搬送装置10及び切断機90をシート部材Pの受入れ可能状態とする。
【0082】
ステップS1200では、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pのサイズ情報を制御部120が受け取り、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図14(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。
【0083】
また、図7(A)に示す駆動部16gが軸部16eを回転させる。これにより、図14(B)に示されるように、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、一体となって時計回りに90度回転する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを切断機90(図1参照)へ送り出す。なお、送出ロール16bがシート部材Pを送り出すと、中間搬送装置10の変更部16は、初期位置に復帰する。
【0084】
ステップS1300では、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の制御部96に指示を出し、図5に示す切断機90は、制御部96の制御によって、受取口92aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに切断加工を施す。
【0085】
ステップS1400では、切断機90の制御部96が、切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されたか否かを判定する。切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されていれば、切断機90に不具合が生じておらず、切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されていなければ、切断機90に不具合が生じていることになる。つまり、ステップS1400では、切断機90の制御部96が、切断機90に不具合が生じているか否かを判定する。
【0086】
切断機90に不具合が生じている場合には、ステップS1500へ移行し、不具合が生じていない場合は、ステップS1510へ移行する。
【0087】
ステップS1500では、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の不具合情報を受け付け、制御装置20の情報伝達部34が、切断機90の不具合情報を画像形成装置110の制御部120へ伝達する。
【0088】
ステップS1600では、画像形成装置110の制御部120が、切断機90の不具合情報を受け付け、切断機90を用いる第一処理指示から折り機80を用いる第二処理指示に変更する。
【0089】
ステップS1700では、画像形成装置110の制御部120が画像形成装置110を制御し、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。
【0090】
さらに、中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図15(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機80(図1参照)へ送り出す(図15(B)参照)。
【0091】
また、制御装置20の第1管理部38が折り機80の制御部86に指示を出し、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、シート部材Pの受入れ可能状態なる。そして、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、受取口82aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに折り加工を施し、送出口82bを通してシート部材Pを送り出す。
【0092】
ステップS1800では、制御装置20の完了判定部44が、第二処理指示が完了したか否かを判定する。完了した場合は、ステップS1900へ移行し、完了していない場合は、ステップS1700へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。このように、制御装置20は、折り機80によるシート部材Pの後処理が全て終了するまで折り機80にシート部材Pを後処理させる。換言すれば、制御装置20は、第二処理指示が全て終了するまで折り機80にシート部材Pを後処理させる。
【0093】
ステップS1900では、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の不具合が解消されたか否かの情報を、切断機90の制御部96から受け付ける。具体的には、シート部材Pがジャムすることで切断機90に不具合が生じている場合には、ジャムしたシート部材Pが取り除かれることで、切断機90の不具合が解消される。この情報を、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の制御部96から受け付ける。
【0094】
不具合が解消している場合は、ステップS2000へ移行し、不具合が解消していない場合は、一連の動作を終了する。
【0095】
ステップS2000では、画像形成装置110の制御部120が、切断機90の不具合解消情報を受け付け、完了していない第一処理指示の部分へ変更する。
【0096】
具体的には、画像形成装置110の制御部120が画像形成装置110を制御し、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。
【0097】
さらに、中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図14(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。
【0098】
また、図7(A)に示す駆動部16gが軸部16eを回転させる。これにより、図14(B)に示されるように、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、一体となって時計回りに90度回転する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを切断機90(図1参照)へ送り出す。なお、送出ロール16bがシート部材Pを送り出すと、中間搬送装置10の変更部16は、初期位置に復帰する。
【0099】
さらに、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の制御部96に指示を出し、図5に示す切断機90は、制御部96の制御によって、受取口92aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに切断加工を施す。さらに、図5に示す切断機90は、切断加工を施したシート部材Pを送出口92bから送り出す。
【0100】
ステップS2100では、制御装置20の完了判定部44が、第一処理指示が完了したか否かを判定する。完了した場合は、一連の動作を終了する。完了していない場合は、ステップS2000へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0101】
また、ステップS1400で、切断機90に不具合が生じておらず、ステップS1510へ移行した場合には、ステップS1510では、制御装置20の完了判定部44が、第一処理指示が完了したか否かを判定し、完了した場合は、一連の動作を終了し、第二処理指示が、別途実施される。一方、完了していない場合は、ステップS1200へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0102】
〔作用のその3〕
画像形成装置110から中間搬送装置10へシート部材Pが送り出され、中間搬送装置10から折り機80へシート部材Pが送られ、折り機80でシート部材Pに対して折り加工を施す折り工程が、第三処理指示によって実行される。また、画像形成装置110から中間搬送装置10へシート部材Pが送り出され、中間搬送装置10から切断機90へシート部材Pが送られ、切断機90でシート部材Pに対して切断加工を施す切断工程が、第四処理指示によって実行される。
【0103】
この折り工程と、切断工程とが交互に実行されているときに、切断機90に不具合が生じた場合について、図16図17に示すフロー図を用いて説明する。ここで、交互とは、周期的な入れ替わりを意味するものであって、1回毎に入れ替わることに限定されるものではない。つまり、交互とは、複数回ごとに入れ替わることも意味する。
【0104】
なお、中間搬送装置10の変更部16については、受取ロール16aが受取口14aと対向する初期位置に配置されている。
【0105】
そして、前述した折り工程と切断工程とが交互に実行されるように、第三処理指示と第四処理指示とがユーザーによって画像形成装置110の操作画面118に入力されるとステップS3100へ移行する。
【0106】
ステップS3100では、制御装置20の情報受付部32が、画像形成装置110の制御部120から、第三処理指示及び第四処理指示を受け付ける。制御装置20は、中間搬送装置10、折り機80、及び切断機90を制御し、中間搬送装置10、折り機80、及び切断機90をシート部材Pの受入れ可能状態とする。
【0107】
ステップS3200では、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図18(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機80(図1参照)へ送り出す(図18(B)参照)。
【0108】
また、制御装置20の第1管理部38が折り機80の制御部86に指示を出し、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、シート部材Pの受入れ可能状態なる。そして、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、受取口82aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに折り加工を施し、送出口82bを通してシート部材Pを送り出す。
【0109】
ステップS3300では、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pのサイズ情報を制御部120が受け取り、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図19(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。
【0110】
また、図7(A)に示す駆動部16gが軸部16eを回転させる。これにより、図19(B)に示されるように、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、一体となって時計回りに90度回転する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを切断機90(図1参照)へ送り出す。なお、送出ロール16bがシート部材Pを送り出すと、中間搬送装置10の変更部16は、初期位置に復帰する。
【0111】
ステップS3400では、制御装置20の第3管理部42が、図5に示す切断機90の制御部96に指示を出し、図5に示す切断機90は、制御部96の制御によって、受取口92aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに切断加工を施す。
【0112】
ステップS3500では、切断機90の制御部96が、切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されたか否かを判定する。切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されていれば、切断機90に不具合が生じておらず、切断加工が施されたシート部材Pが、送出口92bを通して送り出されていなければ、切断機90に不具合が生じていることになる。つまり、ステップS3500では、切断機90の制御部96が、切断機90に不具合が生じているか否かを判定する。
【0113】
切断機90に不具合が生じている場合には、ステップS3600へ移行し、不具合が生じていない場合は、ステップS3610へ移行する。
【0114】
ステップS3600では、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の不具合情報を受け付け、制御装置20の情報伝達部34が、切断機90の不具合情報を画像形成装置110の制御部120へ伝達する。
【0115】
ステップS3700では、画像形成装置110の制御部120が、切断機90の不具合情報を受け付け、切断機90を用いる第四処理指示を停止し、折り機80を用いる第三処理指示だけを継続させる。さらに、制御装置20の情報受付部32がこの情報を受け付ける。
【0116】
ステップS3800では、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図18(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを折り機80(図1参照)へ送り出す(図18(B)参照)。
【0117】
また、制御装置20の第1管理部38が折り機80の制御部86に指示を出し、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、シート部材Pの受入れ可能状態なる。そして、図4に示す折り機80は、制御部86の制御によって、受取口82aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに折り加工を施し、送出口82bを通してシート部材Pを送り出す。
【0118】
ステップS3900では、完了判定部44が、第三処理指示が完了したか否かを判定する。完了した場合は、ステップS4000へ移行し、完了していない場合は、ステップS3800へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0119】
ステップS4000では、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の不具合が解消されたか否かの情報を、切断機90の制御部96から受け付ける。具体的には、シート部材Pがジャムすることで切断機90に不具合が生じている場合には、ジャムしたシート部材Pが取り除かれることで、切断機90の不具合が解消される。この情報を、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の制御部96から受け付ける。
【0120】
不具合が解消している場合は、ステップS4100へ移行し、不具合が解消していない場合は、一連の動作を終了する。
【0121】
ステップS4100では、画像形成装置110の制御部120が、切断機90の不具合解消情報を受け付け、完了していない第四処理指示の部分を実行する。
【0122】
具体的には、画像形成装置110の制御部120が画像形成装置110を制御し、画像形成装置110がシート部材Pに画像を形成し、画像を形成したシート部材Pを中間搬送装置10へ送り出す。
【0123】
さらに、中間搬送装置10では、制御装置20の搬送管理部36が、シート部材Pの先端を検知する図示せぬセンサの検知タイミングに基づき各ロールの回転数を制御する。これにより、受取ロール16a、及び中間ロール16cが、図19(A)に示されるように、受け取ったシート部材Pを受取台16dの規定の位置へ搬送する。
【0124】
また、図7(A)に示す駆動部16gが軸部16eを回転させる。これにより、図19(B)に示されるように、受取ロール16a、送出ロール16b、中間ロール16c、及び受取台16dは、一体となって時計回りに90度回転する。さらに、制御装置20の搬送管理部36が、各ロールの回転数を制御し、送出ロール16bが、送出口14bを通してシート部材Pを切断機90(図1参照)へ送り出す。なお、送出ロール16bがシート部材Pを送り出すと、中間搬送装置10の変更部16は、初期位置に復帰する。
【0125】
さらに、制御装置20の第3管理部42が、切断機90の制御部96に指示を出し、切断機90は、制御部96の制御によって、受取口92aを通して中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを受け取り、受け取ったシート部材Pに切断加工を施す。さらに、切断機90は、切断加工を施したシート部材Pを送出口92bから送り出す。
【0126】
ステップS4200では、制御装置20の完了判定部44が、第四処理指示が完了したか否かを判定する。完了した場合は、一連の動作を終了する。完了していない場合は、ステップS4100へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0127】
また、ステップS3500で、切断機90に不具合が生じておらず、ステップS3610へ移行した場合には、ステップS3610では、制御装置20の完了判定部44が、第三処理指示及び第四処理指示が完了したか否かを判定し、完了した場合は、一連の動作を終了する。一方、完了していない場合は、ステップS3200へ戻り、再度前述した工程が繰り返される。
【0128】
(まとめ)
以上説明したように、媒体処理システム100においては、作用のその1で説明したように、折り機80に不具合が生じた場合に、折り機70を用いることで媒体処理が継続される。また、作用のその2に説明したように、切断機90に不具合が生じた場合に、折り機80を用いることで媒体処理が継続される。さらに、作用のその3で説明したように、切断機90に不具合が生じた場合に、折り機80だけを用いることで媒体処理が継続される。このように、中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、一の後処理装置で不具合が発生した場合に、媒体処理が継続される。ここで、直接とは、中間搬送装置10から後処理装置を介さずにシート部材Pを受け取ることである。
【0129】
また、媒体処理システム100においては、作用のその1で説明したように、折り機70の後処理が、不具合が生じた折り機80の後処理と同様の場合には、折り機80に不具合が生じても、折り機70を用いることで、シート部材Pに対して同様の後処理が継続される。
【0130】
また、媒体処理システム100においては、作用のその1で説明したように、不具合が生じた折り機80の不具合が解消すると、制御装置20は、中間搬送装置10に対してシート部材Pを折り機80へ送り出せさ、折り機80にシート部材Pを後処理させる。このように、不具合の解消によって、当初の稼動に切り替えられる。
【0131】
また、媒体処理システム100においては、作用のその2で説明したように、折り機80の後処理が、不具合が生じた切断機90の後処理と異なる場合には、制御部120は、画像形成装置110に対して折り機80によって後処理されるシート部材Pを送り出させ、制御装置20は、折り機80にシート部材Pを後処理させる。これにより、後処理を変えることで、媒体処理が継続される。
【0132】
また、媒体処理システム100においては、作用のその2で説明したように、不具合が生じた切断機90の不具合が解消しても、折り機80による後処理が継続され、第二処理指示を完了させる。これにより、折り機80による後処理を途中で中断させる場合と比して、媒体処理が効率よく完了する。
【0133】
また、媒体処理システム100においては、作用のその3で説明したように、切断機90と折り機80とが交互にシート部材Pに後処理をしているときに、切断機90に不具合が生じ、折り機80が後処理可能な場合には、制御装置20は、折り機80にシート部材Pに対して後処理させる。このように、中間搬送装置10から送り出されたシート部材Pを直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、一の後処理装置で不具合が発生した場合でも、媒体処理が継続される。
【0134】
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示は本開示の範囲にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、前処理装置として、画像形成装置110を例にとって説明したが、印刷されたシート部材Pが内部に積載された前処理スタッカー機でもよく、インクジェットの画像形成装置等であってもよい。
【0135】
また、上記実施形態では、特に記載しなかったが、画像形成装置110と中間搬送装置10との間に、シート部材Pを除電する除電装置、画像を検査する検査装置、及びシート部材Pを一時的に貯めて後段装置に送り出すバッファー装置等が設けられてもよい。このような場合には、シート部材Pの搬送方向において、中間搬送装置10に対して上流側に配置された複数の装置が1個の前処理装置となる。
【0136】
また、上記実施形態は、後処理装置として、折り機70、折り機80、切断機90を例にとって説明したが、中綴じ機、バインダー機、スリット機、プレス機、又は後処理スタッカー機等であってもよい。
【0137】
また、上記実施形態では、中間搬送装置10は、平面視で四角形状であって、各側面に受取口又は送出口が設けられていた。しかし、平面視で三角形状、五角形状、又は六角形状等の他の多角形状で、各側面に受取口又は送出口が設けられてもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、中間搬送装置10には、シート部材Pを受け取る受取口14aが1個、シート部材Pを送り出す送出口14bが3個設けられたが、受取口が2個で、送出口が2個等であってもよく、受取口が3個で、送出口が1個等であってもよい。
【0139】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、媒体処理システム100は、中間搬送装置10と画像形成装置110とを接続する接続部材、中間搬送装置10と折り機70とを接続する部材、中間搬送装置10と折り機80とを接続する部材、及び中間搬送装置10と切断機90とを接続する部材を備えている。
【0140】
(((1)))
前処理装置と、
前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、
前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、
前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、
前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、記録媒体に後処理を施している前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、
を備える媒体処理システム。
【0141】
上記構成によれば、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数備えられている構成において、第一後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理をすることができる。
【0142】
(((2)))
前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と同様の場合には、前記制御部は、前記第二後処理装置に対して前記第一後処理装置と同様の後処理を継続させる、
(((1)))に記載の媒体処理システム。
【0143】
上記構成によれば、第一後処理装置に不具合が生じた場合に、第一後処理装置と同様の後処理を継続することができる。
【0144】
(((3)))
前記第一後処理装置の不具合が解消した場合には、前記制御部は、前記送出装置に対して記録媒体を前記第一方向へ送り出させ、前記第一後処理装置に対して記録媒体を後処理させる、
(((2)))に記載の媒体処理システム。
【0145】
上記構成によれば、不具合の解消によって、当初の稼動に切り替えることができる。
【0146】
(((4)))
前記前処理装置は、前記前処理装置を制御する前処理制御部を備え、
前記第二後処理装置の後処理が、不具合が生じた前記第一後処理装置の後処理と異なる場合には、前記前処理制御部は、前記前処理装置に対して前記第二後処理装置によって後処理される記録媒体を送り出させる、
(((1)))に記載の媒体処理システム。
【0147】
上記構成によれば、第一後処理装置に不具合が生じた場合に、第一後処理装置の後処理と第二後処理装置の後処理とが異なっていても媒体処理を継続せることができる。
【0148】
(((5)))
前記第一後処理装置の不具合が解消した場合に、前記制御部は、前記第二後処理装置による記録媒体の後処理が全て終了するまで前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる、
(((4)))に記載の媒体処理システム。
【0149】
上記構成によれば、第二後処理装置による後処理を途中で中断させる場合と比して、媒体処理を効率よく完了させることができる。
【0150】
(((6)))
前処理装置と、
前記前処理装置から記録媒体を受け取り、記録媒体を複数方向へ送り出す送出装置と、
前記送出装置から第一方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第一後処理装置と、
前記送出装置から前記第一方向とは異なる第二方向へ送り出された記録媒体を受け取り、記録媒体に後処理を施す第二後処理装置と、
前記送出装置に設けられ、前記送出装置、前記第一後処理装置、及び前記第二後処理装置を制御すると共に、前記前処理装置と通信し、前記第一後処理装置と前記第二後処理装置とが交互に記録媒体に対して後処理を施しているときに前記第一後処理装置に不具合が生じた場合には、前記送出装置に対して記録媒体を前記第二方向へ送り出させ、前記第二後処理装置に記録媒体を後処理させる制御部と、
を備える媒体処理システム。
【0151】
上記構成によれば、送出装置から送り出された記録媒体を直接受け取る後処理装置が複数設けられている構成において、第一後処理装置で不具合が発生した場合に、継続して媒体処理をすることができる。
【符号の説明】
【0152】
10 中間搬送装置(送出装置の一例)
20 制御装置(制御部の一例)
70 折り機(後処理装置の一例)
80 折り機(後処理装置の一例)
90 切断機(後処理装置の一例)
110 画像形成装置(前処理装置の一例)
120 制御部(前処理制御部の一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19