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特開2024-42553医療機関患者診療記録用のデータ構造及び医療機関患者診療記録プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042553
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】医療機関患者診療記録用のデータ構造及び医療機関患者診療記録プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20240321BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147336
(22)【出願日】2022-09-15
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】516338604
【氏名又は名称】株式会社エムシス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋山 幸久
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報の管理を容易に行い、所望する診療記録情報を容易に取得する。
【解決手段】医療機関患者診療記録用データ構造は、患者の属性を取得するための患者キーに対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト又は配列と、診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列とが、患者を特定する患者識別情報により対応付けられている。診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を含む。医療機関患者診療記録システム100は、患者キー、診療区分キー及び日付キーのうちの何れか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて対応する診療記録情報を取得する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理すると共に所望する診療記録情報を取得するための医療機関患者診療記録用のデータ構造であって、
患者の属性を取得するための患者キーに対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト又は配列と、
前記診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列と、
が、患者を特定する患者識別情報によって対応付けられており、
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を含んで構成されており、
前記患者キー、前記診療区分キー及び前記日付キーのうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項2】
医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理すると共に所望する診療記録情報を取得するための医療機関患者診療記録用のデータ構造であって、
患者の属性を取得するための患者キーに対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト又は配列と、
疾患を取得するための疾患キーに対応付けられ、疾患情報を示すデータを含む疾患情報オブジェクト又は配列と、
前記診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列と、
が、患者を特定する患者識別情報によって対応付けられており、
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を含んで構成されており、
前記患者キー、前記疾患キー、前記診療区分キー及び前記日付キーのうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項3】
前記患者属性情報オブジェクト又は配列は、前記患者識別情報を含む患者の患者属性要素を取得するための患者属性要素キーに対応付けられた患者属性要素情報を示すデータを含んでおり、
前記患者属性要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
請求項1又は2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項4】
前記疾患情報オブジェクト又は配列は、疾患名を含む疾患情報要素を取得するための疾患情報要素キーに対応付けられた疾患要素情報を示すデータを含んでおり、
前記疾患情報要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
請求項2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項5】
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、管理番号を含む診療記録情報要素を取得するための診療記録情報要素キーに対応付けられた診療記録要素情報を示すデータを含んでおり、
前記診療記録情報要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
請求項1又は2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項6】
バイナリ形式で記述された診療記録情報を取得するための診療記録情報キーに対応付けられ、診療記録情報がバイナリ形式で記述されたデータを含むバイナリ診療記録情報オブジェクト又は配列、
をさらに備え、
当該バイナリ診療記録情報オブジェクト又は配列が、前記患者識別情報によって対応付けられており、
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列には、診療記録情報がテキスト形式で記述されており、
前記診療記録情報キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、
請求項1又は2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項7】
患者の属性情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記患者属性情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記患者属性情報オブジェクト又は配列の属性情報を変更又は追加する処理に用いられる、
請求項1又は2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項8】
患者の疾患情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記疾患情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記疾患情報オブジェクト又は配列の疾患情報を変更又は追加する処理に用いられる、
請求項2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項9】
患者の診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記疾診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列の診療記録情報を変更又は追加する処理に用いられる、
請求項1又は2に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項10】
診療記録を行った日付を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該日付に対応付けられた前記日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列が生成され、
当該日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列が、対応する患者の前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列に統合される処理に用いられる、
請求項9に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項11】
インタフェース情報画面上で、診療記録情報を取得する処理に用いられる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項12】
インタフェース情報画面上で、患者の属性情報を受け付ける処理に用いられる、
請求項7に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項13】
インタフェース情報画面上で、患者の疾患情報を受け付ける処理に用いられる、
請求項8に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項14】
インタフェース情報画面上で、患者の診療記録情報を受け付ける処理に用いられる、
請求項9に記載の医療機関患者診療記録用のデータ構造。
【請求項15】
患者の診療記録を行った日付を含む診療記録情報を受け付ける処理と、
前記診療記録情報を受け付けるに応じて、前記日付に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列であって、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を生成する処理と、
前記生成された日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列であって、診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列に統合する処理と、
を含む処理をコンピュータに実行させる、医療機関患者診療記録プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機関患者診療記録用のデータ構造及び医療機関患者診療記録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(再公表2019-39145号公報)には、管理対象となる複数の対象者(患者)の個々の識別情報を、身体状況(要介護度、疾患の種類、疾患のレベル、睡眠状態、臥床状態、不在状態など)とは無関係な個人の属性(年齢、居所、システムの利用年数など)に基づいて規則的に並べて属性と併せて表示部に表示させるとともに、規則的に並べて表示された個々の識別情報を、さらに身体状況について予め設定された分類によって異なる態様で表示部に表示させ、表示部に表示されたいずれかの識別情報が選択されたときに、選択された識別情報に対応する対象者の、医療、介護または看護に関する健康管理情報を所有するデータベースにアクセスして、健康管理情報を取得する態様が記載されています。また、日付入力欄に入力された日付の日に担当者が巡回する対象者の識別情報を表示部に表示させる態様も記載されている。
【0003】
特許文献2(特開2002-342491号公報)には、患者属性に関する情報が格納されている患者属性DBと、過去に行われた検査の履歴に関する情報が格納されている検査履歴DBと、過去に診療された病気の病名に関する情報が格納されている病名DBと、患者の入退院、病室移動等の情報が格納されている移動履歴DBと、過去に行われた薬の処方履歴に関する情報が格納されている処方履歴DBなどの各種DBを備え、過去に行われた診療の内容を示す診療履歴情報が、当該診療が行われた病気の病名を示す診療対象情報に関連付けられて格納されており、利用者によって選択された診療内容を示す選択診療情報の入力を受け付けると、入力された選択診療情報に示される診療内容に該当する診療履歴情報を、特定診療履歴情報として抽出し、抽出された特定診療履歴情報に関連付けられている診療対象情報を、診療対象候補情報として抽出し、抽出された診療対象候補情報に示される病名を表示させ、診療対象候補情報に関連付けられている診療履歴情報を、診療事例情報として抽出し、抽出された診療事例情報に示される診療内容を表示させる態様が記載されている。また、検査履歴情報は、「患者番号」や「実施日」などに関する情報を含む旨が記載されている。
【0004】
特許文献3(特開2003-132144号公報)には、少なくとも日付と診療区分(診療情報、診療項目)とを対応付けた表示形式で情報を表示部に表示させる態様が記載されている。
【0005】
特許文献4(特開2018-185820号公報)には、電子カルテと同じく検査画像を患者IDに関連付けて患者単位で管理し、検査画像には、患者IDの他、画像検査を実施した検査日時や画像検査の種類、日付、その他の検査画像の属性が付帯情報として関連付けられ、付帯情報を検索キーワードとして検索する態様が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】再公表2019-39145号公報
【特許文献2】特開2002-342491号公報
【特許文献3】特開2003-132144号公報
【特許文献4】特開2018-185820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術と比較して、医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報の管理を容易に行えるようにすると共に所望する診療記録情報を容易に取得できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様は、医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理すると共に所望する診療記録情報を取得するための医療機関患者診療記録用のデータ構造であって、 患者の属性を取得するための患者キーに対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト又は配列と、前記診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列と、が、患者を特定する患者識別情報によって対応付けられており、前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を含んで構成されており、前記患者キー、前記診療区分キー及び前記日付キーのうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0009】
第2の態様は、医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理すると共に所望する診療記録情報を取得するための医療機関患者診療記録用のデータ構造であって、 患者の属性を取得するための患者キーに対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト又は配列と、疾患を取得するための疾患キーに対応付けられ、疾患情報を示すデータを含む疾患情報オブジェクト又は配列と、前記診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列と、が、患者を特定する患者識別情報によって対応付けられており、
【0010】
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を含んで構成されており、前記患者キー、前記疾患キー、前記診療区分キー及び前記日付キーのうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0011】
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記患者属性情報オブジェクト又は配列は、前記患者識別情報を含む患者の患者属性要素を取得するための患者属性要素キーに対応付けられた患者属性要素情報を示すデータを含んでおり、前記患者属性要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0012】
第4の態様は、第2の態様において、前記疾患情報オブジェクト又は配列は、疾患名を含む疾患情報要素を取得するための疾患情報要素キーに対応付けられた疾患要素情報を示すデータを含んでおり、前記疾患情報要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0013】
第5の態様は、第1又は第2の態様において、前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列は、管理番号を含む診療記録情報要素を取得するための診療記録情報要素キーに対応付けられた診療記録要素情報を示すデータを含んでおり、前記診療記録情報要素キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0014】
第6の態様は、第1又は第2の態様において、バイナリ形式で記述された診療記録情報を取得するための診療記録情報キーに対応付けられ、診療記録情報がバイナリ形式で記述されたデータを含むバイナリ診療記録情報オブジェクト又は配列、をさらに備え、当該バイナリ診療記録情報オブジェクト又は配列が、前記患者識別情報によって対応付けられており、
【0015】
前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列には、診療記録情報がテキスト形式で記述されており、前記診療記録情報キーを用いて、対応する診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0016】
第7の態様は、第1又は第2の態様において、患者の属性情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記患者属性情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記患者属性情報オブジェクト又は配列の属性情報を変更又は追加する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0017】
第8の態様は、第2の態様において、患者の疾患情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記疾患情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記疾患情報オブジェクト又は配列の疾患情報を変更又は追加する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0018】
第9の態様は、第1又は第2の態様において、患者の診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該患者に対応付けられた前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を新たに追加するか又は当該患者に対応付けられた前記疾診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列の診療記録情報を変更又は追加する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0019】
第10の態様は、第9の態様において、診療記録を行った日付を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、当該日付に対応付けられた前記日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列が生成され、当該日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列が、対応する患者の前記診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列に統合される処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0020】
第11の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、インタフェース情報画面上で、診療記録情報を取得する処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0021】
第12の態様は、第7の態様において、インタフェース情報画面上で、患者の属性情報を受け付ける処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0022】
第13の態様は、第8の態様において、インタフェース情報画面上で、患者の疾患情報を受け付ける処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0023】
第14の態様は、第9の態様において、インタフェース情報画面上で、患者の診療記録情報を受け付ける処理に用いられる、医療機関患者診療記録用のデータ構造である。
【0024】
第15の態様は、患者の診療記録を行った日付を含む診療記録情報を受け付ける処理と、前記診療記録情報を受け付けるに応じて、前記日付に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列であって、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を生成する処理と、
【0025】
前記生成された日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列を、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列であって、診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列に統合する処理と、
【0026】
を含む処理をコンピュータに実行させる、医療機関患者診療記録プログラムである。
【発明の効果】
【0027】
第1の態様から第15の態様によれば、従来技術と比較して、医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報の管理を容易に行うことができる。また、第1の態様から第15の態様によれば、従来技術と比較して所望する診療記録情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、実施形態の医療機関患者診療記録システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、1又は複数のパーソナルコンピュータ端末と、サーバと、ネットワークの構成を示す図である。
図3図3は、図1に示す実施形態の機能構成を実現するためのハードウェア構成図である。
図4A図4Aは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4B図4Bは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4C図4Cは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4D図4Dは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4E図4Eは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4F図4Fは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4G図4Gは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4H図4Hは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図4I図4Iは、端末の表示装置に表示される表示画面を例示する図である。
図5A図5Aは、実施形態に適用されるデータ記述言語「JSON(JavaScript Object Notation)」を説明する図である。
図5B図5Bは、実施形態に適用されるデータ記述言語「JSON(JavaScript Object Notation)」を説明する図である。
図6A図6Aは、オブジェクトの記述例として、患者の属性情報を示す図である。
図6B図6Bは、配列の記述例として、疾患情報を示す図である。
図7A図7Aは、医療機関患者診療記録用データの構造をツリー形式で示す図である。
図7B図7Bは、図7Aに対応する図で、医療機関患者診療記録用データが格納されるフォルダ及びファイルの階層構造をツリー形式で示す図である。
図8図8は、医療機関患者診療記録用データを生成するプロセスを説明する図である。
図9図9は、患者属性情報オブジェクトを示す図である。
図10図10は、 疾患情報配列を示す図である。
図11図11は、医療機関患者診療記録プログラムの処理の手順を示すフローチャートである。
図12A図12Aは、バイナリ診療記録情報格納部に格納されるバイナリ診療記録情報オブジェクトを示す図である。
図12B図12Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列が統合された診療区分診療記録情報オブジェクトを示す図である。
図12C図12Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列を、診療区分診療記録情報オブジェクトに統合する処理を示す図である。
図13A図13Aは、所見看護コメント情報格納部に格納される所見看護コメント情報オブジェクトを示す図である。
図13B図13Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列が統合された診療区分診療記録情報オブジェクトを示す図である。
図13C図13Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列を、診療区分診療記録情報配列に統合する処理を示す図である。
図14A図14Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報のツリー図である。
図14B図14Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される診療オーダ情報のツリー図である。
図14C図14Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療オーダ情報のツリー図である。
図15A図15Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図15B図15Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図15C図15Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図16A図16Aは、既存の診療識別コードの一例を示す表である。
図16B図16Bは、診療種別番号の一例を示す表である。
図17A図17Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図17B図17Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図17C図17Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図18A図18Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図18B図18Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図18C図18Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図19A図19Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図19B図19Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図19C図19Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図20A図20Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図20B図20Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図20C図20Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図21A図21Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図21B図21Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図21C図21Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図22A図22Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図22B図22Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図22C図22Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図23A図23Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図23B図23Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図23C図23Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図24A図24Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図24B図24Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図24C図24Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図25A図25Aは、履歴レコードの診療オーダ情報格納部に格納される診療オーダ情報オブジェクトを例示する図である。
図25B図25Bは、履歴レコードの当日診療記録情報格納部に格納される当日診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図25C図25Cは、患者関連レコードの診療記録情報格納部に格納される診療区分診療記録情報オブジェクトを例示する図である。
図26A図26Aは、所見看護コメント情報格納部に格納される所見看護コメント情報オブジェクトを示す図である。
図26B図26Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列が統合された診療区分診療記録情報オブジェクトを示す図である。
図26C図26Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列を、診療区分診療記録情報配列に統合する処理を示す図である。
図27A図27Aは、看護観察記録情報格納部に格納される看護観察記録オブジェクトを示す図である。
図27B図27Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列が統合された診療区分診療記録情報オブジェクトを示す図である。
図27C図27Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列を、診療区分診療記録情報配列に統合する処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0030】
図1は、実施形態の医療機関患者診療記録システム100の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
医療機関患者診療記録システム100は、実施形態の医療機関患者診療記録用のデータ(以下、医療機関患者診療記録用データという)構造を用いて医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理すると共に所望する診療記録情報を取得する。また医療機関患者診療記録システム100は、実施形態の医療機関患者診療記録プログラムを実施することにより医療機関の診療区分で受け付けた診療記録情報を管理する。
【0032】
実施形態の医療機関患者診療記録システム100は、データベース110と、受付部120と、取得部130を含んで構成されている。
【0033】
データベース110には、医療機関患者診療記録用データ1000が格納されている。
【0034】
医療機関患者診療記録用データ1000は、患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報を示す。
【0035】
受付部120は、患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報を受け付ける。
【0036】
取得部130は、患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報を取得する。
【0037】
図1の機能は、図2に示すように、1又は複数のパーソナルコンピュータ端末60と、サーバ70と、各パーソナルコンピュータ端末60及びサーバ70を通信可能に接続するネットワーク80の組合せで実現することができる。またパーソナルコンピュータ端末60単体でも実現することができる。
【0038】
図3は、図1に示す実施形態の機能構成を実現するためのハードウェア構成図である。パーソナルコンピュータ端末60又はサーバ70のハードウェア構成を例示する。
【0039】
図3に示すように、パーソナルコンピュータ端末60又はサーバ70は、CPU(Central Processing Unit)161、ROM(Read OnlY MemorY)162、RAM(Random Access MemorY)163、ストレージ164、入力装置166、表示装置167、通信I/F168、外部記憶装置169を備え、システムバス165を介して相互に通信可能に接続されている。
【0040】
CPU161は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、システムバス165に接続される各デバイスを制御したりする。すなわち、CPU161は、ROM162又はストレージ164からプログラムを読み出し、RAM163を作業領域としてプログラムを実行する。CPU161は、ROM162又はストレージ164に記録されているプログラムにしたがって、システムバス165に接続される各デバイスの制御及び各種の演算処理を行う。ROM162又はストレージ164には、CPU161が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output SYstem)やOS(Operating SYstem)や、本実施形態を実現するためのコンピュータで読み取りが可能で実行が可能な各種プログラム及び必要な各種データを保持している。
【0041】
ROM162は、各種制御プログラム及び各種データを格納する。RAM163は、CPU161の主メモリ、ワークエリア等として機能し作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ164は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、BIOS、OSを含む各種プログラム及び各種データを格納する。
【0042】
入力装置166は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボード、スキャナなどの読み取り装置を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0043】
表示装置167は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示装置67は、タッチパネル方式を採用して、入力装置166として機能しても良い。
【0044】
通信インタフェース168は、他のサーバ70、端末60等の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。通信インタフェース168は、ネットワーク80と接続してデータの送受信の制御を行う。
【0045】
外部記憶装置169は、USBメモリなどの各種のメモリカード、HDD、SSDなどの着脱可能に接続される外部記憶媒体で構成されている。
【0046】
サーバ70には、データベース110が設けられている。
【0047】
パーソナルコンピュータ端末(以下、端末という)60は、各記診療区分“000”、“010”、“020”、“030”、“040”毎に配置された端末61、62、63、64、65からなる。
【0048】
端末61、62、63、64、65の表示装置167及び入力装置166は、受付部120と、取得部130の機能を実現する。
【0049】
図4A図4B図4C図4D図4E図4F図4G図4H図4Iはそれぞれ、端末61、62、63、64、65のいずれか1つ又は2以上の組合せの端末の表示装置167に表示される表示画面200A、200B、200C、200D、200E、200F、200G、200H、200Iを例示する。
【0050】
以下、表示画面200A、200B、200C、200D、200E、200F、200G、200H、200Iを総称して適宜、表示画面又はインターフェース情報画面200というものとする。
【0051】
表示画面200A、200B、200C、200D、200E、200F、200Gは、受付部120の機能を備えたインターフェース情報画面として構成されている。
【0052】
すなわちインタフェース情報画面200A上で、患者の属性情報が受け付けられる。またインタフェース情報画面200B上で、患者の疾患情報が受け付けられる。またインタフェース情報画面200C、200D、200E、200F、200G上で、患者の診療記録情報が受け付けられる。
【0053】
表示画面200H、200Iは、取得部130の機能を備えたインターフェース情報画面として構成されている。すなわちインタフェース情報画面200H、200I上で、患者の診療記録情報が取得される。
【0054】
クライアント端末としての端末61、62、63、64、65で患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報が受け付けられると、サーバ70のデータベース110に、受け付けられた患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報に応じたデータが格納される。
【0055】
またクライアント端末としての端末61、62、63、64、65で患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報の取得の要求がなされると、サーバ70のデータベース110から、取得要求があった患者の属性情報、患者の疾患情報、患者の診療記録情報を示すデータが取り出されて、要求元の端末61、62、63、64、65のインタフェース情報画面200に表示される。
【0056】
図5A図5Bは、実施形態に適用されるデータ記述言語「JSON(JavaScript Object Notation)」を説明する図である。JSON とは、「オブジェ クト記法を用いたデータ交換フォーマット」である。
【0057】
JSON は、オブジェクト1000Jと配列1000Rの2つの基本構造を基に構成される。
【0058】
図5Aは、オブジェクト1000Jの構造を示す。
【0059】
オブジェクト1000J は、「{(左中かっこ)」で始まり「}(右中かっこ)」で終わる構造で定義される。
【0060】
オブジェクト1000Jには、 Element(要素)が含まれる。Element(要素)は、「Key:Value」のように「:(コロン)」で連結された組み合わせである。オブジェクト1000Jには、Element(要素)が1つ以上あり、それぞれのElement(要素)は、「,(カンマ)」で 区切られる。
【0061】
Key(キー)は、主に文字列で構成され、Keyに組み合せられるValue を参照する際の牽引として用いられる。なお本明細書において、「Key(キー)を索引として用いる」ことを単に「Key(キー)を用いる」というものとする。また他にはKey(キー)を用いることによりKey の一覧を取得したり、Element(要素)の数の確認することもできる。Value には、任意の文字列、オブジェクト1000J、配列1000Rを配置することができる。
【0062】
図6Aは、オブジェクト1000Jの記述例として、患者の属性情報1100Iを示す。
【0063】
「Person」というキーに、複数の属性情報を示す要素からなるオブジェクト1000Jを対応付けることで、 特定の患者の属性情報を記述している。“Person”という患者キー(Key)を用いることによって「{"birthday" : "1998/03/29","kananame" : "トウキョウ タロウ","mf" : "男","name" : "東京 太郎","ptid" : "1“,Sex" : "1“}」というオブジェクトが取得される。このオブジェクトには要素が6つある。6つの要素の中からnameという属性(氏名)を取り出したい場合には、”Person.name”というキー(Key)を用いることにより「東京 太郎」という患者の氏名情報を取得することができる。
【0064】
"ptid"は、患者を特定する患者IDを示す。ptidという属性(患者ID)を取り出したい場合には、”Person. ptid ”というキー(Key)を用いることにより「1」という患者IDを取得することができる。
【0065】
図5Bは、配列1000Rの構造を示す。
【0066】
配列1000Rは、「[(左大かっこ)」で始まり「](右大かっこ)」で終わる構造で定義される。
【0067】
配列1000Rには、 Element(要素)が含まれる。Element(要素)は、「value」で表される。配列1000Rには、「value」が1つ以上あり、それぞれのValue は、「,(カンマ)」で区切られる。
【0068】
Valueには、任意の文字列、オブジェクト1000J、配列1000Rを配置することができる。
【0069】
図6Bは、配列1000Rの記述例として、疾患情報1200Iを示す。
【0070】
「Disase(疾患)」というキーに、複数の疾患名を示す要素からなる配列1000Rが対応付けられている。“Disase”という疾患キー(Key)を用いることによって["右肩関節周囲炎","慢性副鼻腔炎"]という配列が取得される。配列では、0から始まる連番の要素番号を指定することで対応する配列内の要素を指定して対応するデータを取得することができる。例えば”Disase[0]”のごとく要素番号0を指定することによって0番目の要素である”右肩関節周囲炎”という疾患情報を取得することができる。また”Disase[1]” のごとく要素番号1を指定することによって1番目の要素であるて”慢性副鼻腔炎” という疾患情報を取得することができる。
【0071】
図7Aは、医療機関患者診療記録用データ1000の構造をツリー形式で示す。
【0072】
医療機関患者診療記録用データ1000は、JSON形式のデータであり、第1階層に区分名1100A、1200A(文字列)に対応付けられたデータと区分番号1301A、1310A、1320A、1330A、1340A(数値列)に対応付けられたデータとを有する。
【0073】
区分名1100A、1200Aに、任意の文字列を追加してもよい。
【0074】
実施形態では、区分名1100A、1200Aはそれぞれ、“Person” (患者)、“Disase”(疾患)である。Person” (患者)は、患者キー1100K、“Disase”(疾患)は、疾患キー1200Kを示す。すなわち第1階層のデータ1100、1200はそれぞれ、患者の属性を取得するための患者キー“Person”に対応付けられ、患者の属性情報を示すデータを含む患者属性情報オブジェクト1100と、疾患を取得するための疾患キー“Disase”に対応付けられ、疾患情報を示すデータを含む疾患情報配列1200から構成されている。
【0075】
区分番号1301A、1310A、1320A、1330A、1340Aに対応付けられた第1階層のデータ1301、1310、1320、1330、1340はそれぞれ、管理番号2001A、2010A、2020A、2030A、2040Aに対応付けられた第2階層のデータ2001、2010、2020、2030、2040を含んで構成されている。
【0076】
管理番号2001A、2010A、2020A、2030A、2040Aに対応付けられたデータ2001、2010、2020、2030、2040は、JSON形式のデータである。
【0077】
区分番号1301A、1310A、1320A、1330A、1340Aに、任意の数値列を追加してよい。
【0078】
区分番号1301A、1310A、1320A、1330A、1340Aはそれぞれ、 “000”(全体共通項)、“010”(診療行為)、“020”(看護関連)、“030”(看護観察)、“040”(その他)であり、医療機関の診療区分を示す。
【0079】
“000”(全体共通項)、“010”(診療行為)、“020”(看護関連)、“030”(看護観察)、“040”(その他)は、診療区分キー1300Kに対応する。
【0080】
すなわち第1階層のデータ1301、1310、1320、1330、1340は、診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キー1300K、つまり“000”、“010”、“020”、“030”、“040”に対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340から構成されている。
【0081】
管理番号2001A、2010A、2020A、2030A、2040Aはそれぞれ、医療機関の各診療区分“000”、“010”、“020”、“030”、“040”毎に診療記録情報を管理するために付与される管理番号を示す。管理番号2001A、2010A、2020A、2030A、2040Aはそれぞれ、“88888888”といった8桁の任意の符号で表される。管理番号2001A、2010A、2020A、2030A、2040Aは、管理番号キー2000Kに対応する。管理番号キー2000K(”88888888”)は、その管理番号に対応付けられた診療記録情報を取得するためのキーである。
【0082】
診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340には、診療記録情報がテキスト形式及びバイナリ形式で記述されている。
【0083】
実施形態では、テキスト形式で記述された診療記録情報以外にバイナリ形式で記述された画像などのデータを含む診療記録情報(以下、バイナリ診療記録情報という)を、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340に含ませている。
【0084】
診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340は、当該診療区分のバイナリ診療記録情報を取得するための診療区分キー1300Kに対応付けられ、バイナリ診療記録情報が記述されたバイナリ診療記録情報オブジェクト又は配列を含んでいる。
【0085】
診療記録情報の管理番号に対応付けられた第2階層のデータ2001、2010、2020、2030、2040はそれぞれ、更に“YYYYMMDD”(日付)に対応付けられた第3階層のデータ3001、3010、3020、3030、3040を含んで構成されている。“YYYYMMDD”の「YYYYY」は4桁で西暦を示し、「MM」は2桁で月を示し、「DD」は2桁で日を示す。“YYYYMMDD”は、日付キー3000Kを示す。すなわち日付キー3000Kは、8桁の固定長で表したキーである。
【0086】
第3階層のデータ3001、3010、3020、3030、3040はそれぞれ、日付を示す日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3001、3010、3020、3030、3040から構成されている。
【0087】
すなわち診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340はそれぞれ、日付を示す日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3001、3010、3020、3030、3040を含んで構成されている。以下、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1301、1310、1320、1330、1340を総称して診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300という。また日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3001、3010、3020、3030、3040を総称して日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3000という。
【0088】
患者属性情報オブジェクト1100と、疾患情報配列1200と、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300は、患者を識別する患者識別情報によって対応付けられている。ここで患者識別情報とは、患者ID(identification)、患者の氏名、患者の暗唱番号、患者のアカウント、患者のメールアドレス等、自己と他の患者とを識別することが可能な識別情報のことである。
【0089】
このため患者キー1100K(“Person”)、疾患キー1200K(“Disase”)、診療区分キー1300K(“000”、“010”、“020”、“030”、“040”)、管理番号キー2000K(”88888888”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD”)のうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する患者の属性情報、疾患情報、診療記録情報を取得することができる。
【0090】
図7Bは、図7Aに対応する図で、医療機関患者診療記録用データ1000が格納されるフォルダ及びファイルの階層構造をツリー形式で示す。
【0091】
医療機関患者診療記録用データ1000は、患者IDなどをフォルダ名とするフォルダ1000FDに格納されている。
【0092】
医療機関患者診療記録用データ1000は、インタフェース情報画面200のトップページの情報が格納されたインデックスファイル1100FLと、テキスト形式で記述された診療記録情報が格納されたテキスト診療記録情報ファイル1200FLと、バイナリ形式で記述されたバイナリ診療記録情報が格納されたバイナリ診療記録情報フォルダ1300FDとを含む。インデックスファイル1100FLに格納されたデータは、HTML形式で記述されている。テキスト診療記録情報ファイル1200FLに格納されたデータは、JSON形式で記述されている。
【0093】
またバイナリ診療記録情報フォルダ1300FDは、画像、PDF、ワード文書、エクセルデータなど患者に関する各種バイナリ診療記録情報を格納するファイル1311FL、1312FL、1313FLを含んでいる。バイナリ診療記録情報のデータ形式は、コンピュータのメモリ上に記憶できるものあればその種類およびサイズは問わない。バイナリ診療記録情報は、テキストとして登録する事に向かない情報がそのほとんどを占める。バイナリ診療記録情報は、主に医師や看護師が疾患箇所の状態を記録した画像や文書データ、外部から持ち込まれた必要書類のスキャンデータなどが代表的な例として挙げられる。
【0094】
端末60において、ウェブブラウザが起動され、サーバ70のインタフェース情報画面200)のアドレス(URL)にアクセスされると、インデックスファイル1100FL(「index.html」)に格納されたインタフェース情報画面200のページ情報が端末60の表示装置167の表示画面上に表示される。さらに医師等のユーザが、端末60の入力装置166を操作すると、操作に応じて、テキスト診療記録情報ファイル1200FL及びバイナリ診療記録情報フォルダ1300FDに格納された医療機関患者診療記録用データ1000から、対応するデータが取り出され、表示装置167の表示画面上に、対応する患者の属性情報又は/及び患者の疾患情報又は/及び患者の診療記録情報が表示される。
【0095】
図8は、医療機関患者診療記録用データ1000を生成するプロセスを説明する図である。図8において、矢印は、データ生成の流れを示す。
【0096】
図8は、医療機関患者診療記録用データ1000が格納される患者関連レコード1000Pと、患者関連レコード1000Pに対応付けられた履歴レコード1000Rを示している。患者関連レコード1000Pは患者毎に対応付けられている。なお、患者関連レコード1000Pは、データベース110のテーブルの一患者分(一行分)に相当する。
【0097】
患者関連レコード1000Pは、患者属性情報が格納される患者属性情報格納部1100Dと、疾患情報が格納される疾患情報格納部1200Dと、診療記録情報が格納される診療記録情報格納部1300Dを含んで構成されている。
【0098】
患者属性格納部1100D、疾患情報格納部1200D、診療記録情報格納部1300Dにはそれぞれ、患者属性情報、疾患情報、診療記録情報が患者属性情報オブジェクト1100、疾患情報配列1200、診療区分診療記録情報オブジェクト1300の形式で格納される。
【0099】
履歴レコード1000Rは、患者IDが格納される患者ID情報格納部1410Dと、日付が格納される日付情報格納部1420Dと、当日診療記録情報が格納される当日診療記録情報格納部1430Dと、看護観察記録情報が格納される看護観察記録情報格納部1440Dと、診療オーダ情報が格納される診療オーダ情報格納部1450Dと、服用管理情報が格納される服用管理情報格納部1460Dと、医師所見コメント情報、看護記録情報が格納される所見看護コメント情報格納部1470Dと、バイナリ診療記録情報が格納されるバイナリ診療記録情報格納部1480Dを含んで構成されている。看護観察記録情報、診療オーダ情報、服用管理情報、所見看護コメント情報、バイナリ診療記録情報は、各診療区分000、010、020、030、040において管理番号に対応付けて取得される。
【0100】
患者関連レコード1000Pは、医療機関患者診療記録システム100に新たな患者が登録された際に、新たなレコードとして追加される。
【0101】
図9は、患者属性情報オブジェクト1100を示す。
【0102】
以下、図9図8を併せ参照して、新たな患者が受け付けられた場合の処理について説明する。
【0103】
例えば図4Aに示すインタフェース情報画面200Aの受付部201で、患者の属性情報が受け付けられる。受付部201としては、インタフェース情報画面200A上で患者の属性情報を受け付けることができるものであれば、プルダウンメニュー、ラジオボタン、テキスト入力ボックス、ファイル・フォルダ格納ボックス、確定ボタン等任意のツールで構成することができる。例えばインタフェース情報画面200A上のテキスト入力ボックスにテキストを直接入力することで患者属性情報を入力してもよく、インタフェース情報画面200A上のプルダウンメニューの選択肢の中から患者属性情報を選択することで患者属性情報を入力してもよく、インタフェース情報画面200A上のファイル・フォルダ格納ボックス内に画像等のファイル、フォルダを格納することで患者属性情報を入力してもよい。後述するインタフェース情報画面200B、200C、200D、200E、200F、200Gの受付部202、203、204,205、206についても同様である。
【0104】
インタフェース情報画面200Aの受付部201で、患者の属性情報が受け付けられると、受け付けられた患者の属性情報に応じた患者属性情報オブジェクト1100が生成される。患者属性情報オブジェクト1100は、患者個人を識別する各要素、つまり名前(name:例えば東京 太郎)、名前の読み仮名(kananame:例えばトウキョウ タロウ)、生年月日(birthday)、性別(sex/mf)および医療機関患者診療記録システム100で使用される患者ID(ptid:例えばID1)などの要素を含む。
【0105】
患者属性情報オブジェクト1100の要素の<キー(Key):値(Value)> は適宜追加したり変更することができる。
【0106】
患者属性情報オブジェクト1100におけるキー(Key)を患者属性要素キーと定義し、患者属性情報オブジェクト1100における値(Value)を患者属性要素と定義する。したがって、患者属性情報オブジェクト1100を読み出し、患者属性情報オブジェクト1100内の患者属性要素キーを指定することにより、患者属性要素キーに対応付けられた患者属性要素を取得することができる。
【0107】
患者属性情報オブジェクト1100は、図8に示すように、患者関連レコード1000Pの患者属性情報格納部1100Dに格納される。
【0108】
患者属性情報オブジェクト1100が示す患者属性情報は、診療記録情報を構成する。このため患者属性情報オブジェクト1100は、図8に矢印M101に示すように、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0109】
また、患者の属性情報が受け付けられると、患者関連レコード1000Pと履歴レコード1000Rの関連性を維持するために、患者属性情報のうち患者IDが、履歴レコード1000Rの患者ID情報格納部1410Dに格納されると共に、患者を登録した日付が、履歴レコード1000Rの日付情報格納部1420Dに格納される。
【0110】
患者属性情報オブジェクト1100で構成した場合を例示したが、本発明を実施する上でオブジェクトであるか配列であるかは問わない。患者属性情報オブジェクト1100の代わりに、疾患情報配列1100で構成してもよい。
【0111】
図10は、 疾患情報配列1200を示す。
【0112】
以下、図10図8を併せ参照して、疾患情報が新たに受け付けられた場合の処理について説明する。
【0113】
例えば図4Bに示すインタフェース情報画面200Bの受付部202で、患者の疾患情報が受け付けられる。
【0114】
インタフェース情報画面200Bの受付部202で、患者の疾患情報が受け付けられると、受け付けられた疾患情報に応じた疾患情報配列1200が生成される。
【0115】
疾患情報配列1200は、患者の疾患の履歴を示す。疾患情報配列1200には、診療記録として患者個人の疾患情報が記録されている。疾患情報配列1200は、疾患名(Disease_Name)、疾患開始日(Disease_StartDate)、主病フラグ(Disease_Category)および病名構成コード(Disease_Single_Code, Disease_Single_Name)という各要素を含んでいる。
【0116】
疾患情報配列1200の要素は適宜追加したり変更することができる。
【0117】
疾患が治癒、治療の中止および患者が死亡した場合は、疾患情報配列1200には、転帰日(Disease_EndDate)と転帰内容(Disease_OutCome)という各要素が追加される。疾患情報配列1200におけるキー(Key)を疾患情報要素キーと定義し、疾患情報配列1200における値(Value)を疾患情報要素と定義する。したがって、疾患情報配列1200を読み出し、疾患情報配列1200内の疾患情報要素キーを指定することにより、疾患情報要素キーに対応付けられた疾患情報要素を取得することができる。
【0118】
疾患情報は診療記録として、疾患履歴の確認のみならず治療内容と照らし合わせたり、診療報酬請求情報にも含めなければいけない非常に重要な情報である。
【0119】
疾患情報配列1200は、図8に示すように、患者関連レコード1000Pの疾患情報格納部1200Dに格納される。
【0120】
疾患情報配列1200が示す疾患情報は、診療記録情報を構成する。このため疾患情報配列1200は、図8に矢印M102に示すように、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0121】
疾患情報配列1200で構成した場合を例示したが、本発明を実施する上で配列であるかオブジェクトであるかは問わない。疾患情報配列1200の代わりに、疾患情報オブジェクト1200で構成してもよい。
【0122】
図11は、医療機関患者診療記録プログラムの処理の手順を示すフローチャートである。
【0123】
サーバ70のROM162又はストレージ164には、医療機関患者診療記録プログラムが格納されている。図11に示す各処理が順次実行されることで医療機関患者診療記録用データ1000が構築される。
【0124】
すなわち、まず、患者の診療記録を行った日付を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行される(S1)。
【0125】
つぎに、診療記録情報を受け付けるに応じて、日付に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3000であって、日付を示す日付キーに対応付けられた診療記録情報を示すデータを含む日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3000を生成する処理が実行される(S2)。
【0126】
つぎに、生成された日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列3000を、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300であって、診療区分の診療記録情報を取得するための診療区分キーに対応付けられ、当該診療区分の診療記録情報を示すデータを含む診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300に統合する処理が実行される(S3)。
【0127】
こうして生成された診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300に含まれる診療記録情報は、管理番号キー2000K(”88888888”)、日付キー3000K(“YYYYMMDD”)、さらには診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300内の要素<キー(Key):(Value)>におけるキー(Key)を用いて取得することができる。これらキーを診療記録情報要素キーと定義し、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300における要素の値(Value)を診療記録情報要素と定義する。したがって、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300を読み出し、診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列1300内の診療記録情報要素キー(例えば管理番号キー)を指定することにより、診療記録情報要素キーに対応付けられた診療記録情報要素を取得することができる。
【0128】
以下、患者の診療記録情報としてバイナリ診療記録情報が受け付けられた場合の処理について説明する。
【0129】
図12Aは、バイナリ診療記録情報格納部1480Dに格納されるバイナリ診療記録情報オブジェクト1480を示す。図12Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000が統合された診療区分診療記録情報オブジェクト1300を示す。
【0130】
図12Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000を、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合する処理を示す。
【0131】
以下、図12A、12B、12Cと図8を併せ参照して、バイナリ診療記録情報が新たに受け付けられた場合の処理について説明する。
【0132】
例えば図4Cに示すインタフェース情報画面200Cの受付部203で、患者のバイナリ診療記録情報が受け付けられる。バイナリ診療記録情報は、例えば画像データ203A、ワード文書データ203B、PDFデータ203Cである。画像データ203A、ワード文書データ203B、PDFデータ203Cにはそれぞれ、ファイル名が付与される。バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cには、診療区分 “000”(全体共通項)、管理番号 “00000000”が対応付けられている。バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、日付“20220411”の情報を含んでいる。
【0133】
インタフェース情報画面200Cの受付部203で、バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cが受け付けられると、受け付けられたバイナリ診療記録情報203A、203B、203Cを含むバイナリ診療記録情報オブジェクト1480が生成される。
【0134】
バイナリ診療記録情報オブジェクト1480は、履歴レコード1000Rのバイナリ診療記録情報格納部1480Dに格納される。
【0135】
バイナリ診療記録情報オブジェクト1480は、配列1480Aを要素とする。バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、配列1480Aの要素を構成する。
【0136】
バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cのうちバイナリファイルには、日付“YYYYMMDD”(“20220411”)の情報が付与されている。バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cには、診療区分 “000”、管理番号 “00000000”が対応付けられている。
【0137】
バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cにはバイナリファイル名が付与されている。バイナリファイル名に対応付けて SHA-256 などのハッシュ値が保存されており、バイナリファイルの実態との真正性を確保する。ハッシュ関数は、複数あるが、SHA-256を使った場合には、128桁のランダムに見える文字列となる。
【0138】
なお、バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、図7Bに示すファイル1311FL、1312FL、1313FLに格納される。
【0139】
バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、当日診療記録情報として取り扱われる。このためバイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、矢印M208に示すように、診療区分 “000”、管理番号 “00000000”に対応付けられて履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0140】
バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、特定の患者の診療記録情報を構成する。このためバイナリ診療記録情報203A、203B、203Cは、矢印M203に示すように、診療区分 “000”、管理番号 “00000000”、日付“YYYYMMDD”( “20220411”)に対応付けられて患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。日付“YYYYMMDD”( “20220411”)は、バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cの中から抽出される。
【0141】
すなわち、日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられ、バイナリ診療記録情報203A、203B、203Cを配列の要素として含む日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成される。日付対応診療区分診療記録情報配列3000は、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。診療区分キー1300K(“000”)、管理番号キー2000K(“00000000”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられたバイナリ診療記録情報203A、203B、203Cを含む診療区分診療記録情報オブジェクト1300が、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0142】
以下、患者の診療記録情報として医師所見コメント情報が受け付けられた場合の処理について説明する。医師所見コメント情報とは、医師の所見や医師のコメントを示す情報のことであり、診療録の一部として保存される。
【0143】
図13Aは、所見看護コメント情報格納部1470Dに格納される所見看護コメント情報オブジェクト1470を示す。図13Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000が統合された診療区分診療記録情報オブジェクト1300を示す。
【0144】
図13Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000を、診療区分診療記録情報配列1300に統合する処理を示す。
【0145】
以下、図13A、13B、13Cと図8を併せ参照して、医師所見コメント情報が新たに受け付けられた場合の処理について説明する。
【0146】
例えば図4Dに示すインタフェース情報画面200Dの受付部204で、医師所見コメント情報204Aが受け付けられる。所見看護コメント情報204Aには、診療区分 “010”(診療行為)、管理番号 “00000000”が対応付けられている。医師所見コメント情報204Aは、日付“20220411”の情報を含む。
【0147】
インタフェース情報画面200Dの受付部204で、医師所見コメント情報204Aが受け付けられると、受け付けられた医師所見コメント情報204Aを含む所見看護コメントオブジェクト1470が生成される。
【0148】
所見看護コメントオブジェクト1470は、配列1470Aを要素とする。医師所見コメント情報204Aは、配列1470Aの要素(オブジェクト)で構成されている。
【0149】
新たな医師所見コメント情報204Aが発生する毎に、医師所見コメント情報204Aは、所見看護コメントオブジェクト1470の配列1470Aのオブジェクト要素1470Eとして順次保存される。
【0150】
医師所見コメント情報204Aは、警告フラグ(alert)、作成日時(crets)、記録内容(data)、数値1(n1)、数値2(n2)、記録種類名(name)、登録時刻(setts)、単位名(tanimei)、更新日時(uppts)、記録者(user)の各要素で構成されている。コメントが任意の文字列の場合には、記録内容(data)に対応付けられて格納される。コメントが1数値型の場合には、数値1(n1)に対応付けられて格納される。コメントが2数値型の場合には、数値1(n1)と数値2(n2)に対応付けられて格納される。なお、コメントが1数値型および2数値型の場合には、コメントの数値の単位が、単位名(tanimei)に対応付けられて格納される。
【0151】
記録内容(data)には、改行や各種記号を含ませることができる。このため、記録内容(data)には、URL エンコード(パーセントエンコード)されたコメント情報を対応付けて格納することが望ましい。これにより後のデータ展開時のエラーを回避することができる。
【0152】
医師所見コメント情報204Aの要素のうち、作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(uppts)、記録者(user)に対応付けられた情報は、オブジェクト要素1470Eの内容が誰のもので経時的にどの位置に存在したかを認識するために用いられ、情報の真正性を担保する。またオブジェクト要素1470Eに、他の要素を適宜追加することで必要情報を捕捉することも可能である。
【0153】
医師所見コメント情報204Aは、当日診療記録情報として取り扱われる。このため医師所見コメント情報204Aは、矢印M207に示すように、診療区分 “010”、管理番号 “00000000”に対応付けられて履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0154】
医師所見コメント情報204Aは、特定の患者の診療記録情報を構成する。このため医師所見コメント情報204Aは、矢印M203に示すように、診療区分 “010”、管理番号 “00000000”、日付“YYYYMMDD”( “20220411”)に対応付けられて患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。日付“YYYYMMDD”( “20220411”)は、医師所見コメント情報204Aの中から抽出される。
【0155】
すなわち、日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられ、医師所見コメント情報204Aを配列のオブジェクト要素として含む日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成される。日付対応診療区分診療記録情報配列3000は、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。診療区分キー1300K(“010”)、管理番号キー2000K(“00000000”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられた医師所見コメント情報204Aを含む診療区分診療記録情報オブジェクト1300が、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0156】
診療区分診療記録情報オブジェクト1300内の要素は、適宜追加したり変更することができる。
【0157】
以下、患者の診療記録情報として診療オーダ情報が受け付けられた場合の処理について説明する。
【0158】
図14Aは、履歴レコード1000Rの診療オーダ情報格納部1450Dに格納される診療オーダ情報205Aのツリー図である。
【0159】
図14Bは、履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される診療オーダ情報205Bのツリー図である。
【0160】
図14Cは、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される診療オーダ情報205Cのツリー図である。
【0161】
図15Aは、履歴レコード1000Rの診療オーダ情報格納部1450Dに格納される診療オーダ情報オブジェクト1450を例示する図である。
【0162】
図15Bは、履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される当日診療記録情報オブジェクト1430を例示する図である。
【0163】
図15Cは、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される診療区分診療記録情報オブジェクト1300を例示する図である。
【0164】
以下、図14A、14B、14Cと図8を併せ参照して、診療オーダ情報のデータ構成について説明する。
【0165】
診療オーダ情報は、対応する患者に対してその日付に行った医療行為の情報である。
【0166】
診療オーダ情報は、診療行為の診療区分 “010”に相当する。
【0167】
図4Eに示すインタフェース情報画面200Eの受付部205で、診療オーダ情報205Aが受け付けられる。
【0168】
診療オーダ情報205Aは、例えば医師および担当オペレータが、インタフェース情報画面200Bの受付部205から対応する項目を選択して、必要事項を入力することにより登録される。
【0169】
医療行為は、診察、医学管理、薬剤処方、注射、採血、処置、検査、リハビリおよびその他の医療全般の行為である。医療行為は、診療報酬にも直接関連する。医療行為の各項目には、点数や金額またはその他捕捉情報が多数収録されている。医療行為の情報には、診療行為、薬剤情報、特定機材情報、指定コメント、フリーコメント、自費情報が含まれ、それぞれ違う特性の内容を持つ情報が混在している。これらの医療行為の情報は、複雑な構造を持ち、この特性を知っていなければ簡単に扱うことはできない。医療行為の実態はさまざまな手技や観察および利用される機器、薬剤、材料など多岐にわたる行為であり、その手法は統一することができないからである。
【0170】
実施形態では、既存の医療行為の分類情報を、医療機関患者診療記録用データ1000の階層構造に対応付けるようにしている。既存の医療行為の分類情報に規則性を与え統一した構造とした。
【0171】
医師等が図4Eに示すインタフェース情報画面200Eの受付部205で、診療オーダ情報205Aを入力する段階では、既存の分類情報が用いられる。
【0172】
既存の診療識別コード90C(例えば「11」は初診)の情報を用いて診療オーダ情報205Aのデータ入力を行うことができる。既存の診療識別コード90Cの一例を図16Aに示す。
【0173】
既存の診療識別コード90Cは、この診療識別コード90Cを拡張した3桁の診療種別番号91C(例えば「110」は初診料)に変換される。診療種別番号91Cの一例を図16Bに示す。
【0174】
診療種別番号91Cは、図14Aに示すように、診療オーダ情報205Aを含む診療オーダ情報オブジェクト1450のキー91Kとして用いられる。
【0175】
また、医療行為は複数項目の組み合わせで1つの医療行為となることが多い。例えば数種類の薬剤を一度に処方するとか、何かしらの複数の処置が必要である。また処置行為の際に薬剤や材料の使用が必要である場合には「処置行為+使った薬剤」の組合せで1つの医療行為となる。
【0176】
さらに、医療行為が短くても1日のうちに多重処理されないような工夫も診療報酬制度上の措置として必要である。例えば同日に同じ処理を何回実施しても1回とみなされることが多い。そこで、医療行為は「1つ以上の項目の組み合わせ」と定義することで医療行為の全項目を共通のデータ様式で表現できるようにした。
【0177】
そこで、1つの医療行為を、15桁の数値で構成される剤コード4000Cで表現するようにした。診療行為、薬剤情報、特定機材情報、指定コメント、フリーコメント、自費情報など診療行為として登録される全項目は9桁の数字の組み合わせの診療行為コード92Cで表される。剤コード4000Cの15桁のうち9桁の数字は診療行為コード92Cを示す。
【0178】
剤コード4000Cは、図14Aに示すように、診療オーダ情報205Aを含む診療オーダ情報配列1450Cのキー4000Kとして用いられる。
【0179】
以上のようにインタフェース情報画面200Eの受付部205で、診療オーダ情報205Aが受け付けられると、剤コードキー4000Kに対応する診療オーダ情報205Aを含む診療オーダ情報配列1450Cが生成されると共に、診療オーダ情報配列1450Cを統合し、診療種別番号キー91Kに対応する診療オーダ情報205Aを含む診療オーダ情報オブジェクト1450が生成される。診療オーダ情報オブジェクト1450は、履歴レコード1000Rの診療オーダ情報格納部1450Dに格納される。
【0180】
なお、剤コードキー4000Kは、後述するように医療機関患者診療記録用データ1000の第4階層の剤コード対応診療区分診療記録情報オブジェクト4000のキーとして用いられる。剤コードキー4000Kに診療記録情報205Cが対応付けられた剤コード対応診療区分診療記録情報オブジェクト4000の詳細については図15Cを用いて後述する。
【0181】
診療オーダ情報205Aは、当日診療記録情報として取り扱われる。このため診療オーダ情報205Aは、矢印M205に示すように、診療オーダ情報205Bに変換されて、診療区分 “010”、管理番号 “01110000”(初診料)に対応付けられて履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0182】
図14Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、当日診療記録情報オブジェクト1430に変換されて、履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0183】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000Kに対応付けられた診療オーダ情報205Bを含んで構成されている。
【0184】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、第1層の診療区分 キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01110000”(初診料))に対応付けられた診療オーダ情報205Bを含んで構成されている。
【0185】
図14Aに示す3桁の診療種別番号91C(例えば初診料「110」)は、8桁の管理番号2010A( 例えば“01110000”(初診料))に変換される。
【0186】
管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「11」は、診療種別番号91C(初診料「110」)を示している。
【0187】
図14Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの配列要素は、図14Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを構成する要素に変換される。これにより診療記録に適したデータ構成に変換される。
【0188】
診療オーダ情報205Bは、特定の患者の診療記録情報を構成する。このため診療オーダ情報205Bは、矢印M203に示すように、診療オーダ情報205Cに変換されて、診療区分 “010”、管理番号 “01110000”(初診料)、日付“YYYYMMDD”に対応付けられて患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0189】
図14Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430は、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に変換されて、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0190】
図14Cに示すように診療区分診療記録情報オブジェクト1300は、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000を統合した形式で記述されている。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、さらに剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000を統合した形式で記述されている。
【0191】
診療区分診療記録情報オブジェクト1300は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01110000”(初診料))に対応付けられた診療オーダ情報205Cを含んで構成されている。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられた診療オーダ情報205Cを含んで構成されている。さらに剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000は、剤コードキー4000Kに対応付けられた診療オーダ情報205Cを含んで構成されている。
【0192】
つぎに、図14A図14B図14Cに示すオブジェクト、配列の具体的構成例について、図15A図15B図15Cを併せ参照して説明する。
【0193】
図15Aは、初診料という診療オーダ情報205Aが受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450の構成例を示す。なお再診料という診療オーダ情報205Aが受け付けられた場合にも同様にして診療オーダ情報オブジェクト1450を構成することができる。
【0194】
なお初診、再診は、症状、疾患に対する治療、処方のため、診察を通して診断等を行う医療行為である。再診は、継続治療中の疾病に対する治療のため、同一診療科を受診した場合に記録される医療行為である。
【0195】
初診料の診療種別番号91Cは「110」である。このため初診料「110」をキー91Kとする。診療オーダ情報オブジェクト1450が生成される。診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0196】
初診料を示す剤コード4000Cは、初診料の基本項目を主項目として算定するために、主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E)の診療行為コード 92C(srycd)「111000110」を4桁目~12桁目に配置した”000111000110000” の15桁となる。
【0197】
なお、再診料の診療種別番号91Cは「120」である。このため再診料を示す剤コード4000Cは、”000112000120000”であり、診療行為コード92C (srycd)は、「112000120」となる。
【0198】
診療オーダ情報配列1450Cの要素1450Eは、オブジェクトで構成されている。オブジェクト1450Eは、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間(crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日(yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0199】
加算項目が発生した場合には、診療オーダ情報配列1450Cに、オブジェクト1450Eと同様なオブジェクトが新たな要素として追加される。追加項目が発生した場合には、診療オーダ情報オブジェクト1450に、診療オーダ情報配列1450Cと同様な配列が新たな要素として追加される。
【0200】
図15Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。すなわち、図15Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Eに含ませる処理が行われる。
【0201】
また、図15Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0202】
また図15Aに示す診療種別番号91C(初診料「110」)を、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“srysyukbn”:“110”」として加える処理が行われる。
【0203】
また図15Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0204】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000111000110000”」を、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0205】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0206】
図15Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図15Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0207】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD”)に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01110000”(初診料))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0208】
以上、診療オーダ情報として初診料が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として医学管理情報が受け付けられた場合の処理について図17A図17B図17Cを用いて説明する。以下においては、初診と同様にして図4Eに示すインタフェース情報画面200Eの受付部205で、医学管理等各種の診療オーダ情報205Aが入力されたものとして、同様の重複した説明は省略する。
【0209】
図17A図17B図17Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0210】
医学管理は、処置や投薬等の物理的な技術料と異なり、医師による患者指導や医学的管理そのものを評価する診療報酬項目として記録される。
【0211】
図16Aに示すように、医学管理を示す診療識別コード90Cは、「13」であり、図16Bに示すように、医学管理料を示す診療種別番号91Cは、「130」である。
【0212】
図17Aは、医学管理料(例えば「特定薬剤治療管理料」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、医学管理料を示す診療種別番号91C「130」をキー91Kとする。
【0213】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0214】
医学管理料(「特定薬剤治療管理料」)を示す剤コード4000Cは、医学管理料の基本項目を主項目として算定するために、”特定薬剤治療管理料1”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード 92C(srycd)「113000410」を4桁目~12桁目に配置した”000113000410000” の15桁となる。
【0215】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2、1450E3は、オブジェクトで構成されている。
【0216】
医学管理料では、主項目以外に加算項目やコメント内容が同時に発生して受け付けられる場合が多い。加算項目やコメント内容は診療報酬算定上の要件である。例えば診療オーダ情報配列1450Cに、”特定薬剤治療管理料1”という主項目に対応する要素1450E1に加えて、”特定薬剤治療管理加算(臓器移植月から3月)”という項目に対応する要素1450E2、”(イ)心疾患患者でジギタリス製剤を投与”という項目に対応する要素1450E3が追加される。
【0217】
オブジェクト1450E1、1450E2、1450E3はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0218】
図17Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図17Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300(“010”)、第2層の管理番号キー2000( “01130000”(医学管理料))に対応付けられている。
【0219】
図17Aに示す3桁の診療種別番号91C(医学管理料「130」)は、8桁の管理番号2010A( “01130000”(医学管理料))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2030Aのつぎの2桁「13」は、診療種別番号91C(医学管理料「130」)を示している。
【0220】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(”000113000410000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0221】
図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0222】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2、1430E3を含んでいる。
【0223】
図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。同様に図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。同様に図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E3(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E3に含ませる処理が行われる。
【0224】
また、図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、145E2、145E3(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0225】
また図17Aに示す診療種別番号91C(医学管理料「130」)を、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“医学管理”」、「“srysyukbn”:“130”」として加える処理が行われる。
【0226】
また図17Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、145E2、145E3(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0227】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000113000410000”」を、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0228】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0229】
図17Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図17Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0230】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” (“20220315”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01130000”(医学管理料))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0231】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220401”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220401”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220415”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220415”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0232】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として在宅医療情報が受け付けられた場合の処理について図18A図18B図18Cを用いて説明する。
【0233】
図18A図18B図18Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0234】
在宅医療とは、医師をはじめ、歯科医師、訪問看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、ケアマネジャー、ホームヘルパーなど多くの方々が連携して定期的に患者の自宅などを訪問し、チームとなって患者の治療やケアを24時間対応で行っていく医療行為である。在宅医療は、「在宅料」という診療報酬項目として記録される。
【0235】
図16Aに示すように、在宅医療を示す診療識別コード90Cは、「14」であり、図16Bに示すように、在宅料を示す診療種別番号91Cは、「140」である。
【0236】
図18Aは、「往診料」が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、在宅料を示す診療種別番号91C「140」をキー91Kとする。
【0237】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0238】
往診料を示す剤コード4000Cは、往診料の基本項目を主項目として算定するために、”往診料”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード92C (srycd)「114000110」 を4桁目~12桁目に配置した”000114000110000” の15桁となる。
【0239】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2、1450E3は、オブジェクトで構成されている。
【0240】
在宅医療では、主項目以外に加算項目やコメント内容が同時に発生して受け付けられる場合が多い。加算項目やコメント内容は診療報酬算定上の要件である。例えば、診療オーダ情報配列1450Cに、”往診料”という主項目に対応する要素1450E1に加えて、”緊急往診加算(在支診等以外)”という項目に対応する要素1450E2、”往診を行った年月日;令和4年4月25日”という項目に対応する要素1450E3が追加される。
【0241】
オブジェクト1450E1、1450E2、1450E3はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0242】
図18Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図18Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300(“010”)、第2層の管理番号キー2000( “01140000”(在宅料))に対応付けられている。
【0243】
図18Aに示す3桁の診療種別番号91C(在宅料「140」)は、8桁の管理番号2040A( “01140000”(在宅料))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2040Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2040Aのつぎの2桁「14」は、診療種別番号91C(在宅料「140」)を示している。
【0244】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(”000114000110000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0245】
図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0246】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2、1430E3を含んでいる。
【0247】
図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。同様に図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。同様に図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E3(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E3に含ませる処理が行われる。
【0248】
また、図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2、1450E3(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0249】
また図18Aに示す診療種別番号91C(在宅料「140」)を、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“在宅”」、「“srysyukbn”:“140”」として加える処理が行われる。
【0250】
また図18Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2、1450E3(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0251】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000114000110000”」を、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0252】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0253】
図18Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図18Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0254】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01140000”(在宅料))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0255】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0256】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として薬剤処方が受け付けられた場合の処理について図19A図19B図19Cを用いて説明する。
【0257】
図19A図19B図19Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0258】
薬剤処方とは、医師が患者の病状に応じて薬の調合と服用法を指示する医療行為のことである。
【0259】
図16Aに示すように、薬剤処方を示す診療識別コード90Cは、21(内服薬剤)、22(頓服薬剤)、23(外用薬剤)である。図16Bに示すように、薬剤処方を示す診療種別番号91Cは、「210」、「211」、「212」、「220」、「221」、「222」、「230」、「231」、「232」である。
【0260】
図19Aは、「薬剤処方」(例えば”メジコン錠15mg”を1日2回朝夕食後の服用で3日分)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。
【0261】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0262】
薬剤処方を示す診療種別コード90Cは、他の診療種別コード90Cとは違うデータ構造となっている。
【0263】
まず、受け付けられた「”メジコン錠15mg”を1日2回朝夕食後の服用で3日分」は、入院中の患者に対する内服薬剤の処方であるため、診療種別コード90Cは、内服薬剤(院内処方)を示す「211」となる。 このため、内服薬剤(院内処方)を示す診療種別番号91C「211」をキー91Kとする。診療オーダ情報オブジェクト1450が生成される。
【0264】
剤コード4000Cは、処方に関わる複数の薬剤を処方した場合の下記の処方ルールに従った構成となる。
【0265】
(処方ルール)
【0266】
1)同じ服用回数(日数)のものでグループ化する。
【0267】
2)同じ服用方法のものでグループ化する。
【0268】
3)同じ剤型(錠剤、散剤、顆粒剤)のものでグループ化する。
【0269】
4)用法指示は末尾に必ず記録する。
【0270】
なお、医療機関患者診療記録システム100に、このような処方ルールによるデータの出力能力を実装していることを前提とする。
【0271】
このため受け付けられた「”メジコン錠15mg”を1日2回朝夕食後の服用で3日分」に対応する剤コード4000C(”003001000206016”)を下記のように構成することができる。
【0272】
上記1)の処方日数「3日分」が剤コード4000C(”003001000206016”)の1桁目~3桁目「003」に対応する。
【0273】
上記2)の服用方法「1日2回朝夕食後」が剤コード4000C(”003001000206016”)の4桁目~12桁目「001000206」に対応する。
【0274】
上記3)の剤型「錠剤(メジコン錠15mg)」が剤コード4000C(”003001000206016”)の13桁目~15桁目「16」に対応する。
【0275】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2は、オブジェクトで構成されている。診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1は、”メジコン錠15mg”という主項目に対応する要素である。診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2は、” 1日2回朝夕食後に”という項目に対応する要素である。
【0276】
オブジェクト1450E1、1450E2はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0277】
オブジェクト1450E1は、更に剤型(tanicd)という要素を含んでいる。
【0278】
オブジェクト1450E2は、更に回数(kaisu)という要素を含んでいる。
【0279】
図19Aに矢印93Aに示すように剤コード4000C(”003001000206016”)の1桁目~3桁目「003」(3日分)は、診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2内の要素(”kaisu”: ”3”)に対応する。
【0280】
図19Aに矢印93Bに示すように剤コード4000C(”003001000206016”)の4桁目~12桁目「001000206」(1日2回朝夕食後)は、診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2内の要素(”srycd”: ”1日2回朝夕食後に”)に対応する。
【0281】
図19Aに矢印93Cに示すように剤コード4000C(”003001000206016”)の13桁目~15桁目「016」(錠剤)は、診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1内の要素(”tanicd”: ”016”)に対応する。
【0282】
JSON配列要素の場合、最初の配列番号の要素は必ず配列番号[0](ゼロ)で取得することができる。末尾の配列番号の要素は、配列要素数の配列番号で取得することができる。このため上記の処方ルールに従ったデータが得られれば、剤コードは矛盾なく実装することができる。
【0283】
また、末尾要素(要素(オブジェクト)1450E2)以外の項目については、(要素(オブジェクト)1450E1)(0~要素の合計数-1)に、薬剤の要素として、関連ジェネリックへの変更可否フラグ(genericflg)、関連ジェネリック薬剤名(genericname)、関連ジェネリック単位コード(generictanicd)、関連ジェネリック単位名(generictaniname)、単位コード(tanicd)、単位名(taniname),薬価基準コード(yakkakjncd)という各要素を含ませることができる。
【0284】
図19Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図19Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300(“010”)、第2層の管理番号キー2000( “01210000”(内服薬剤))に対応付けられている。
【0285】
図19Aに示す3桁の診療種別番号91C(内服薬剤(院内処方)「211」)は、8桁の管理番号2010A( “01210000”(内服薬剤))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「21」は、診療種別番号91C(内服薬剤(院内処方)「211」)を示している。
【0286】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(”003001000206016”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0287】
図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0288】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2を含んでいる。
【0289】
図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0290】
また図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、薬価基準収載医薬品コード( yakkaknjcd)を示す要素を抜き出して、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。なお薬価基準収載医薬品コードは、厚生労働省医政局経済課が発表する12桁のコードで、薬剤に含まれる成分や剤型などの情報を含む有用なデータである。
【0291】
同様に図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0292】
また、図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0293】
また図19Aに示す診療種別番号91C(内服薬剤(院内処方)「211」)を、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“内服院内”」、「“srysyukbn”:“211”」として加える処理が行われる。
【0294】
また図19Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0295】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:” 003001000206016”」を、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0296】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0297】
図19Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図19Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0298】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” (“20220315”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01210000”(内服薬剤))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0299】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220401”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220401”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220415”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220415”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0300】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として注射が受け付けられた場合の処理について図20A図20B図20Cを用いて説明する。
【0301】
図20A図20B図20Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0302】
注射とは、注射針を用いて直接体内に薬剤を注入する医療行為のことである。
【0303】
図16Aに示すように、薬剤処方を示す診療識別コード90Cは、31(皮下筋肉注射)、32(静脈注射)、33(点滴その他注射)である。図16Bに示すように、注射を示す診療種別番号91Cは、「310」、「320」、「330」、「340」である。
【0304】
図20Aは、「注射」(例えば点滴注射「アスコルビン酸注射液 100mg」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、点滴注射を示す診療種別番号91C「330」をキー91Kとする。
【0305】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0306】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2は、オブジェクトで構成されている。
【0307】
注射は、診療報酬算定上、1日につき手技による分類が必要となる。このため、注射を示す剤コード4000Cは、”点滴注射”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード 92C(srycd)「130003810」 を4桁目~12桁目に配置した”000130003810000” の15桁となる。
【0308】
診療オーダ情報配列1450Cの要素(オブジェクト)1450E2は、注射で利用する注射薬剤(”アスコルビン酸注射液 100mg”)に対応する要素である。
【0309】
オブジェクト1450E1、1450E2はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0310】
図20Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図20Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300(“010”)、第2層の管理番号キー2000( “01330000”(点滴注射))に対応付けられている。
【0311】
図20Aに示す3桁の診療種別番号91C(点滴注射「330」)は、8桁の管理番号2010A( “01330000”(点滴注射))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「33」は、診療種別番号91C(点滴注射「330」)を示している。
【0312】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(”000130003810000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0313】
図20Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0314】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2を含んでいる。
【0315】
図20Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0316】
同様に図20Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0317】
また、図20Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0318】
また図20Aに示す診療種別番号91C(点滴注射「330」)を、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“点滴”」、「“srysyukbn”:“330”」として加える処理が行われる。
【0319】
また図20Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0320】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000130003810000”」を、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0321】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0322】
図20Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図20Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0323】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01330000”(点滴注射))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0324】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0325】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として処置が受け付けられた場合の処理について図21A図21B図21Cを用いて説明する。
【0326】
図21A図21B図21Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0327】
処置とは、傷や病気の手当てをする医療行為のことである。
【0328】
図16Aに示すように、処置を示す診療識別コード90Cは、40である。図16Bに示すように、処置を示す診療種別番号91Cは、「400」(処置行為)である。
【0329】
図21Aは、「処置」(例えば処置「5L(リットル)の酸素吸入」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、処置を示す診療種別番号91C「400」をキー91Kとする。
【0330】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0331】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2は、オブジェクトで構成されている。
【0332】
処置は、基本項目を主項目として算定する。このため、処置を示す剤コード4000Cは、”酸素吸入”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード92C(srycd)「140005610」を4桁目~12桁目に配置した”000140005610000” の15桁となる。
【0333】
処置では、薬剤および特定材料、加算項目やコメント内容が同時に登録される場合が多い。これらは診療報酬算定上の要件である。薬剤および特定材料、加算項目やコメント内容が発生する場合には診療オーダ情報配列1450Cに要素(オブジェクト)として追加される。診療オーダ情報配列1450Cの要素(オブジェクト)1450E2は、処置で使用される特定材料(“酸素ボンベ・小型”)に対応する要素である。
【0334】
オブジェクト1450E1、1450E2はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0335】
図21Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図21Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01400000”(処置行為))に対応付けられている。
【0336】
図21Aに示す3桁の診療種別番号91C(処置行為「400」)は、8桁の管理番号2010A( “01400000”(処置行為))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「40」は、診療種別番号91C(処置行為「400」)を示している。
【0337】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(” 000140005610000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0338】
図21Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0339】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2を含んでいる。
【0340】
図21Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0341】
同様に図21Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0342】
また、図21Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0343】
また図21Aに示す診療種別番号91C(処置行為「400」)を、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“処置”」、「“srysyukbn”:“400”」として加える処理が行われる。
【0344】
また図21Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、145E2(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0345】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:” 000140005610000”」を、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0346】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0347】
図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図21Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0348】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01400000”(処置行為))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0349】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0350】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として手術・麻酔が受け付けられた場合の処理について図22A図22B図22Cを用いて説明する。
【0351】
図22A図22B図22Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0352】
手術とは、治療の目的で皮膚あるいは粘膜、その他の組織を切開して、何らかの操作を加える医療行為のことである。麻酔とは、痛みをなくし手術による身体への負担から患者を守る目的で行われる医療行為のことである。
【0353】
図16Aに示すように、手術、麻酔を示す診療識別コード90Cはそれぞれ、50、54である。図16Bに示すように、手術、麻酔を示す診療種別番号91Cはそれぞれ、「500」(手術)、「540」(麻酔)である。以下では「麻酔」に関する構成要素の符号に「´(ダッシュ)」を付与して「手術」に関する構成要素と区別するものとする。
【0354】
図22Aは、「手術・麻酔」(例えば「急性虫垂炎で、マーカイン注脊麻用0.5%等比重 4mL1管を脊椎麻酔(実施時間1時間50分)し、虫垂切除」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450(「手術」に対応するオブジェクト)、診療オーダ情報オブジェクト1450´(「麻酔」に対応するオブジェクト)を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、手術を示す診療種別番号91C「500」をキー91Kとする。診療オーダ情報オブジェクト1450´は、麻酔を示す診療種別番号91C「540」をキー91Kとする。
【0355】
「手術」に対応する診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1は、オブジェクトで構成されている。
【0356】
同様に「麻酔」に対応する診療オーダ情報オブジェクト1450´は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450C´を要素に含んでいる。診療オーダ情報配列1450C´の要素1450E1´、1450E2´は、オブジェクトで構成されている。
【0357】
手術は、基本項目を主項目として算定する。このため、手術を示す剤コード4000Cは、”虫垂切除術(虫垂周囲潰瘍を伴わないもの)”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード 92C(srycd)「150181610」を4桁目~12桁目に配置した” 000150181610000” の15桁となる。
【0358】
麻酔は、基本項目を主項目として算定する。このため、処置を示す剤コード4000Cは、”脊椎麻酔”という主項目(診療オーダ情報配列1450C´の最初の配列要素1450E1´)の診療行為コード92C (srycd)「150232910」を4桁目~12桁目に配置した” 000150232910000” の15桁となる。
【0359】
麻酔では、薬剤および特定材料、加算項目やコメント内容が同時に登録される場合が多い。これらは診療報酬算定上の要件である。薬剤および特定材料、加算項目やコメント内容が発生する場合には診療オーダ情報配列1450C´に要素(オブジェクト)として追加される。診療オーダ情報配列1450C´の要素(オブジェクト)1450E2´は、麻酔で使用される薬剤(“マーカイン注脊麻用0.5%等比重 4mL”)に対応する要素である。
【0360】
オブジェクト1450E1、1450E1´、1450E2´はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0361】
図22Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図22Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01500000”(手術)、“01540000”(麻酔)、)に対応付けられている。
【0362】
図22Aに示す3桁の診療種別番号91C(手術「500」)は、8桁の管理番号2010A( “01500000”(手術))に変換される。図22Aに示す3桁の診療種別番号91C(麻酔「540」)は、8桁の管理番号2010A( “01540000”(麻酔))に変換される。これらが当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「50」、「54」はそれぞれ、診療種別番号91C(手術「500」、麻酔「540」)を示している。
【0363】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B、1430B´を統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B、1430B´はそれぞれ、剤コードキー4000K(” 000150181610000”、”000150232910000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0364】
図22Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。同様に図22Aに示す診療オーダ情報配列1450C´は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´に変換される。
【0365】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1を含んでいる。同様に剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素は、要素1430D´、1430E´、1430F´を含んでいる。要素1430E´は、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1´、1430E2´を含んでいる。
【0366】
図22Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0367】
同様に図22Aに示す診療オーダ情報配列1450C´の要素1450E1´(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素1430E´(配列)の要素1430E1´に含ませる処理が行われる。同様に図22Aに示す診療オーダ情報配列1450C´の要素1450E2´(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素1430E´(配列)の要素1430E2´に含ませる処理が行われる。
【0368】
また、図22Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図21Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0369】
また図22Aに示す診療種別番号91C(手術「500」)を、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“手術”」、「“srysyukbn”:“500”」として加える処理が行われる。
【0370】
同様に図22Aに示す診療種別番号91C(麻酔「540」)を、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素1430D´に「“kbnname ”:“麻酔”」、「“srysyukbn”:“540”」として加える処理が行われる。
【0371】
また図22Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0372】
同様に図22Aに示す診療オーダ情報配列1450C´の要素1450E1´、1450E2´(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素1430D´にユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0373】
また「手術」に関する剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:” 000150181610000”」を、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0374】
同様に「麻酔」に関する剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:” 000150232910000”」を、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B´の要素1430F´とする。
【0375】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B、1430B´の要素として追加することができる。
【0376】
図22Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B、1430B´は、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000、4000´として図22Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000、3000´に統合される。
【0377】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430B、1430B´はそれぞれ、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”)、“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000、3000´の要素4000、4000´として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000、3000´に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000、3000´はそれぞれ、第2層の管理番号キー2000K( “01500000”(手術)、“01540000”(麻酔))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000、2000´に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000、2000´はそれぞれ、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0378】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000、3000´が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000、3000´が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000、3000´が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000、3000´が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0379】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置、手術・麻酔が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として検体検査が受け付けられた場合の処理について図23A図23B図23Cを用いて説明する。
【0380】
図23A図23B図23Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0381】
検体検査とは、患者の体から取り出した血液や尿などの試料(検体)に含まれる成分や細胞の形や数などを調べる医療行為のことである。
【0382】
図16Aに示すように、検体検査を示す診療識別コード90Cは、60(検査・病理)である。図16Bに示すように、検体検査を示す診療種別番号91Cは、「600」(検査)である。なお、病理検査も以下と同様に実施することができる。病理検査を示す診療識別コード90Cは、64で、病理検査を示す診療種別番号91Cは、「640」(病理診断)である。
【0383】
図23Aは、「検体検査」(例えば検体検査「腎機能を調べるためクレアチニン、BUN (尿窒素)、UA(尿酸)を検体(血液など)から検査した。」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、検体検査を示す診療種別番号91C「600」をキー91Kとする。
【0384】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0385】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2、1450E3は、オブジェクトで構成されている。
【0386】
検体検査は、基本項目を主項目として算定する。
【0387】
検体検査項目は下記の0-42の検査分類コード項目(knsjisgigrpkbn)がある。
【0388】
0:1から42以外の診療行為
【0389】
1:尿・糞便等検査
【0390】
2:血液学的検査
【0391】
3:生化学的検査 (1)
【0392】
4:生化学的検査(2)
【0393】
5:免疫学的検査
【0394】
6:微生物学的検査
【0395】
8:基本的検体検査
【0396】
11:呼吸機能検査
【0397】
13:脳波検査
【0398】
14:神経・筋検査
【0399】
15:ラジオアイソトープ検査
【0400】
16:眼科学的検査
【0401】
31:核医学診断 (「E101-2」から「E101-5」)
【0402】
32:核医学診断(「31:核医学診断」以外)
【0403】
33:コンピューター断層診断
【0404】
40:病理診断
【0405】
41:病理診断(組織診断)
【0406】
42:病理診断(細胞診断)
【0407】
検査分類コード項目(knsjisgigrpkbn)を11桁目、12桁目に割り当てたものが剤コード4000Cとなる。BUN (尿窒素)、クレアチニン、UA(尿酸)はいずれも検査分類コード項目(knsjisgigrpkbn)が3である。このため、検体検査を示す剤コード4000Cは、BUN (尿窒素)、クレアチニン、UA(尿酸)という各項目(診療オーダ情報配列1450Cの配列要素1450E1、1450E2、1450E3に対応)の検査分類コード項目(knsjisgigrpkbn)「03」を11桁目、12桁目に配置した”000000000003000” の15桁となる。
【0408】
オブジェクト1450E1、1450E2、1450E3はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0409】
図23Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図23Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01600000”(検体検査))に対応付けられている。
【0410】
図23Aに示す3桁の診療種別番号91C(検査「600」)は、8桁の管理番号2010A( “01600000”(検体検査))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「60」は、診療種別番号91C(検査「600」)を示している。
【0411】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(” 000000000003000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0412】
図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0413】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2、1430E3を含んでいる。
【0414】
図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0415】
同様に図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0416】
同様に図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E3(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E3に含ませる処理が行われる。
【0417】
また、図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0418】
また図23Aに示す診療種別番号91C(検査「600」)を、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“検査”」、「“srysyukbn”:“600”」として加える処理が行われる。
【0419】
また図23Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2、1450E3(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0420】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000000000003000”」を、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0421】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0422】
図23Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図23Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0423】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01600000”(検体検査))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0424】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0425】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置、手術・麻酔、検体検査が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報として画像検査が受け付けられた場合の処理について図24A図24B図24Cを用いて説明する。
【0426】
図24A図24B図24Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cあるいは図23A図23B図23Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cあるいは図23A図23B図23Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0427】
画像検査とは、画像によって病気の有無や広がり、性質を調べる医療行為のことである。画像検査には、X線検査(レントゲン検査)、CT検査、MRI(磁気共鳴画像)検査、PET検査、超音波(エコー)検査などの検査がある。
【0428】
図16Aに示すように、画像検査を示す診療識別コード90Cは、70(画像診断)である。図16Bに示すように、画像検査を示す診療種別番号91Cは、「700」(画像診断)である。
【0429】
図24Aは、「画像検査」(例えば画像検査「胸椎に対し2方向からレントゲン撮影」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、画像検査を示す診療種別番号91C「700」をキー91Kとする。
【0430】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0431】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2は、オブジェクトで構成されている。
【0432】
画像検査は、基本項目を主項目として算定する。レントゲン撮影では、撮影部位毎に撮影内容を定める。このため、画像検査を示す剤コード4000Cは、”胸椎”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード92C (srycd)「002000353」を4桁目~12桁目に配置した” 000002000353000”の15桁となる。
【0433】
画像検査では、撮影方法、加算項目、コメント内容が同時に登録される場合が多い。これらは診療報酬算定上の要件である。撮影方法、加算項目、コメント内容が発生する場合には診療オーダ情報配列1450Cに要素(オブジェクト)として追加される。診療オーダ情報配列1450Cの要素(オブジェクト)1450E2は、画像検査の撮影方法(“単純撮影(デジタル撮影)”)に対応する要素である。
【0434】
オブジェクト1450E1、1450E2はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0435】
図24Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図24Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01700000”(画像検査))に対応付けられている。
【0436】
図24Aに示す3桁の診療種別番号91C(画像診断「700」)は、8桁の管理番号2010A( “01700000”(画像検査))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000Kとなる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「70」は、診療種別番号91C(画像診断「700」)を示している。
【0437】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(”000002000353000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0438】
図24Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0439】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2を含んでいる。
【0440】
図24Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0441】
同様に図24Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0442】
また、図24Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0443】
また図24Aに示す診療種別番号91C(画像診断「700」)を、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“画像診断”」、「“srysyukbn”:“700”」として加える処理が行われる。
【0444】
また図24Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0445】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000002000353000”」を、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0446】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0447】
図24Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図24Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0448】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01700000”(画像検査))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0449】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0450】
以上、診療オーダ情報として初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置、手術・麻酔、検体検査、画像検査が受け付けられた場合の処理について説明したが、つぎに、診療オーダ情報としてリハビリテーション・他診療行為が受け付けられた場合の処理について図25A図25B図25Cを用いて説明する。
【0451】
図25A図25B図25Cはそれぞれ、図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cあるいは図23A図23B図23Cあるいは図24A図24B図24Cに対応する図である。特に断りのない限り図15A図15B図15Cあるいは図17A図17B図17Cあるいは図18A図18B図18Cあるいは図19A図19B図19Cあるいは図20A図20B図20Cあるいは図21A図21B図21Cあるいは図22A図22B図22Cあるいは図23A図23B図23Cあるいは図24A図24B図24Cと同様の符号が付けられた構成要素は同様の構成要素であるとして適宜説明を省略する。
【0452】
リハビリテーションとは、基本的動作の回復を通して、日常生活活動の自立あるいは介助の軽減を図るために、一人ひとりの患者の状態に応じて、運動療法、物理療法、日常生活
【0453】
動作練習、装具療法などを組み合わせて行う医療行為のことである。医療機関においては適切な実施計画を立て、治療の効果を定期的に評価し、計画を見直しつつリハビリテーションを実施する。
【0454】
図16Aに示すように、リハビリテーション・他診療行為を示す診療識別コード90Cは、80(その他)である。図16Bに示すように、リハビリテーション・他診療行為を示す診療種別番号91Cは、「800」(その他)である。診療種別番号91C「800」には、リハビリテーション及びリハビリテーション以外の前述した初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置、手術・麻酔、検体検査、画像検査に含まれていない医療行為の項目が含まれる。
【0455】
図25Aは、「リハビリテーション」(例えばリハビリテーション「運動器リハビリテーション」)が受け付けられた場合に生成される診療オーダ情報オブジェクト1450を示す。診療オーダ情報オブジェクト1450は、リハビリテーション・他診療行為を示す診療種別番号91C「800」をキー91Kとする。
【0456】
診療オーダ情報オブジェクト1450は、剤コード4000Cをキー4000Kとする診療オーダ情報配列1450Cを要素に含んでいる。
【0457】
診療オーダ情報配列1450Cの各要素1450E1、1450E2は、オブジェクトで構成されている。
【0458】
リハビリテーションは、基本項目を主項目として算定する。リハビリテーションを示す剤コード4000Cは、”運動器リハビリテーション料(1)”という主項目(診療オーダ情報配列1450Cの最初の配列要素1450E1)の診療行為コード92C (srycd)「180032710」を4桁目~12桁目に配置した”000180032710000”の15桁となる。
【0459】
リハビリテーションでは、加算項目、コメント内容が同時に登録される場合が多い。これらは診療報酬算定上の要件である。加算項目、コメント内容が発生する場合には診療オーダ情報配列1450Cに要素(オブジェクト)として追加される。診療オーダ情報配列1450Cの要素(オブジェクト)1450E2は、リハビリテーションの加算項目(“早期リハビリテーション加算”)に対応する要素である。
【0460】
オブジェクト1450E1、1450E2はそれぞれ、承認者(approval)、承認日時(approval_ts)、登録時間 (crets)、診療行為名称(name)、診療行為コード(srycd)、数量(suryo)、点数(ten)、更新日時(uppts)、有効開始日 (yukostymd)、有効終了日(yukoedymd)の各要素を含んでいる。
【0461】
図25Aに示す診療オーダ情報オブジェクト1450は、図25Bに示す当日診療記録情報オブジェクト1430に変換される。当日診療記録情報オブジェクト1430の要素は、第1層の診療区分 キー1300K(“010”)、第2層の管理番号キー2000K( “01800000”(リハビリテーション))に対応付けられている。
【0462】
図25Aに示す3桁の診療種別番号91C(その他「800」)は、8桁の管理番号2010A( “01800000”(リハビリテーション・他診療行為))に変換される。この管理番号が当日診療記録情報オブジェクト1430の第2層の管理番号キー2000となる。管理番号2010Aの上2桁「01」は、診療区分(“010”)を示し、管理番号2010Aのつぎの2桁「80」は、診療種別番号91C(その他「800」)を示している。
【0463】
当日診療記録情報オブジェクト1430は、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bを統合した形式で記述されている。剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、剤コードキー4000K(” 000180032710000”)に対応付けられた要素を含んで構成されている。
【0464】
図25Aに示す診療オーダ情報配列1450Cは、剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bに変換される。
【0465】
剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素は、要素1430D、1430E、1430Fを含んでいる。要素1430Eは、”zai”をキーとする配列であり、要素1430E1、1430E2を含んでいる。
【0466】
図25Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E1に含ませる処理が行われる。
【0467】
同様に図25Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E2(オブジェクト)から、診療行為コード(srycd)、診療行為名(name)、回数(kaisu)、数量(suryo)に対応する各要素を抜き出して、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430E(配列)の要素1430E2に含ませる処理が行われる。
【0468】
また、図25Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)の中から共通項目(日時関連情報)となる作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(upts)に対応する要素を抜き出して図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに含ませる処理が行われる。
【0469】
また図25Aに示す診療種別番号91C(その他「800」)を、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dに「“kbnname ”:“その他”」、「“srysyukbn”:“800”」として加える処理が行われる。
【0470】
また図25Aに示す診療オーダ情報配列1450Cの要素1450E1、1450E2(オブジェクト)から、承認者(approval)を示す要素を抜き出して、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Dにユーザ(user)を示す要素として加える処理が行われる。
【0471】
また剤コード4000Cを示す要素「“zaikey ”:”000180032710000”」を、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素1430Fとする。
【0472】
他に追加すべき要素がある場合は、適宜、図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bの要素として追加することができる。
【0473】
図25Bに示す剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第4層の剤コード対応診療記録情報オブジェクト4000として図25Cに示すように、第3層の日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。
【0474】
すなわち剤コード対応診療記録情報オブジェクト1430Bは、第3層の日付キー3000K(“YYYYMMDD”( “20220426”))に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000の要素4000として、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000に統合される。日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000は、第2層の管理番号キー2000K( “01800000”(リハビリテーション・他診療行為))に対応付けられた管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000に統合される。管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト2000は、第1層の診療区分キー1300K(“010”)対応付けられた診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0475】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0476】
つぎに、看護記録情報が受け付けられた場合の処理について説明する。看護記録とは、看護実践を行う全ての看護職があらゆる場で実践した看護実践の一連の過程を記録したものである。
【0477】
図26Aは、所見看護コメント情報格納部1470Dに格納される所見看護コメント情報オブジェクト1470を示す。図26Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000が統合された診療区分診療記録情報オブジェクト1300を示す。
【0478】
図26Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000を、診療区分診療記録情報配列1300に統合する処理を示す。
【0479】
以下、図26A、26B、26Cと図8を併せ参照して、看護記録情報が新たに受け付けられた場合の処理について説明する。
【0480】
例えば図4Fに示すインタフェース情報画面200Fの受付部204で、看護記録情報204A´が受け付けられる。看護記録情報204A´には、診療区分 “020”(看護関連)、管理番号 “12000116”が対応付けられている。管理番号 “12000116”は、例えば文献「看護実践用語標準マスター(看護編)」に準拠した番号を用いることができる。管理番号 “12000116”の上2桁“12”は、看護行為に対応し、管理番号“12000116” の下5桁“00116”は、行為項目(転倒防止ケア)に対応する。なお看護記録情報204A´がコメントの場合には、管理番号 “00000000”が対応付けられる。看護記録情報204A´は、日付“20220426”の情報を含む。
【0481】
インタフェース情報画面200Fの受付部204で、看護記録情報204A´が受け付けられると、受け付けられた看護記録情報204A´を含む所見看護コメントオブジェクト1470が生成される。
【0482】
所見看護コメントオブジェクト1470は、配列1470Aを要素とする。看護記録情報204A´は、配列1470Aの要素(オブジェクト)で構成されている。
【0483】
新たな看護記録情報204A´が発生する毎に、看護記録情報204A´は、所見看護コメントオブジェクト1470の配列1470Aのオブジェクト要素1470Eとして順次保存される。
【0484】
看護記録情報204A´は、警告フラグ(alert)、作成日時(crets)、記録内容(data)、数値1(n1)、数値2(n2)、記録種類名(name)、登録時刻(setts)、単位名(tanimei)、更新日時(uppts)、記録者(user)の各要素で構成されている。コメントが任意の文字列の場合には、記録内容(data)に対応付けられて格納される。コメントが1数値型の場合には、数値1(n1)に対応付けられて格納される。コメントが2数値型の場合には、数値1(n1)と数値2(n2)に対応付けられて格納される。なお、コメントが1数値型および2数値型の場合には、コメントの数値の単位が、単位名(tanimei)に対応付けられて格納される。
【0485】
記録内容(data)には、改行や各種記号を含ませることができる。このため、記録内容(data)には、URL エンコード(パーセントエンコード)されたコメント情報を対応付けて格納することが望ましい。これにより後のデータ展開時のエラーを回避することができる。
【0486】
看護記録情報204A´の要素のうち、作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(uppts)、記録者(user)に対応付けられた情報は、オブジェクト要素1470Eの内容が誰のもので経時的にどの位置に存在したかを認識するために用いられ、情報の真正性を担保する。またオブジェクト要素1470Eに、他の要素を適宜追加することで必要情報を捕捉することも可能である。
【0487】
看護記録情報204A´は、当日診療記録情報として取り扱われる。このため看護記録情報204A´は、矢印M207に示すように、診療区分 “020”、管理番号 “12000116”に対応付けられて履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0488】
看護記録情報204A´は、特定の患者の診療記録情報を構成する。このため看護記録情報204A´は、矢印M203に示すように、診療区分 “020”、管理番号 “12000116”、日付“YYYYMMDD”( “20220426”)に対応付けられて患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。日付“YYYYMMDD”( “20220426”)は、看護記録情報204A´の中から抽出される。
【0489】
すなわち、日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられ、看護記録情報204A´を配列のオブジェクト要素として含む日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成される。日付対応診療区分診療記録情報配列3000は、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。診療区分キー1300(“020”)、管理番号キー2000K(“12000116”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD” ( “20220426”))に対応付けられた看護記録情報204A´を含む診療区分診療記録情報オブジェクト1300が、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0490】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0491】
つぎに、看護観察記録情報が受け付けられた場合の処理について説明する。看護観察記録情報とは、医療行為に伴い患者の様態を確認するために行われる継続した任意科目の観察と観察結果の時系列的な情報のことである。
【0492】
図27Aは、看護観察記録情報格納部1440Dに格納される看護観察記録オブジェクト1440を示す。図27Bは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000が統合された診療区分診療記録情報オブジェクト1300を示す。
【0493】
図27Cは、日付対応診療区分診療記録情報配列3000を、診療区分診療記録情報配列1300に統合する処理を示す。
【0494】
以下、図27A、27B、27Cと図8を併せ参照して、看護観察記録情報が新たに受け付けられた場合の処理について説明する。
【0495】
例えば図4Gに示すインタフェース情報画面200Gの受付部206で、看護観察記録情報206Aが受け付けられる。看護観察記録情報206Aには、診療区分 “030”(看護観察)、管理番号 “31002365”が対応付けられている。管理番号 “31002365”は、例えば文献「看護実践用語標準マスター(観察編)」に準拠した番号を用いることができる。管理番号 “31002365”の上2桁“31”は、看護観察に対応し、管理番号“31002365” の下5桁“02365”は、観察項目(血圧)に対応する。なお看護観察記録情報206Aがコメントの場合には、管理番号 “00000000”が対応付けられる。看護観察記録情報206Aは、日付“20220426”の情報を含む。
【0496】
インタフェース情報画面200Gの受付部206で、看護観察記録情報206Aが受け付けられると、受け付けられた看護観察記録情報206Aを含む看護観察記録オブジェクト1440が生成される。
【0497】
看護観察記録オブジェクト1440は、配列1440Aを要素とする。看護観察記録情報206Aは、配列1440Aの要素(オブジェクト)で構成されている。
【0498】
新たな看護観察記録情報206Aが発生する毎に、看護観察記録情報206Aは、看護観察記録オブジェクト1440の配列1440Aのオブジェクト要素1440Eとして順次保存される。
【0499】
看護観察記録情報206Aは、警告フラグ(alert)、作成日時(crets)、記録内容(data)、数値1(n1)、数値2(n2)、記録種類名(name)、登録時刻(setts)、単位名(tanimei)、更新日時(uppts)、記録者(user)の各要素で構成されている。コメントが任意の文字列の場合には、記録内容(data)に対応付けられて格納される。コメントが1数値型の場合には、数値1(n1)に対応付けられて格納される。コメントが2数値型の場合には、数値1(n1)と数値2(n2)に対応付けられて格納される。なお、コメントが1数値型および2数値型の場合には、コメントの数値の単位が、単位名(tanimei)に対応付けられて格納される。
【0500】
記録内容(data)には、改行や各種記号を含ませることができる。このため、記録内容(data)には、URL エンコード(パーセントエンコード)されたコメント情報を対応付けて格納することが望ましい。これにより後のデータ展開時のエラーを回避することができる。
【0501】
看護観察記録情報206Aの要素のうち、作成日時(crets)、登録日時(setts)、更新日時(uppts)、記録者(user)に対応付けられた情報は、オブジェクト要素1440Eの内容が誰のもので経時的にどの位置に存在したかを認識するために用いられ、情報の真正性を担保する。またオブジェクト要素1440Eに、他の要素を適宜追加することで必要情報を捕捉することも可能である。
【0502】
看護観察記録情報206Aは、当日診療記録情報として取り扱われる。このため看護観察記録情報206Aは、矢印M204に示すように、診療区分 “030”、管理番号 “31002365”に対応付けられて履歴レコード1000Rの当日診療記録情報格納部1430Dに格納される。
【0503】
看護観察記録情報206Aは、特定の患者の診療記録情報を構成する。このため看護観察記録情報206Aは、矢印M203に示すように、診療区分 “030”、管理番号 “31002365”、日付“YYYYMMDD”( “20220426”)に対応付けられて患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。日付“YYYYMMDD”( “20220426”)は、看護観察記録情報206Aの中から抽出される。
【0504】
すなわち、日付キー3000K(“YYYYMMDD”(“20220426”))に対応付けられ、看護観察記録情報206Aを配列のオブジェクト要素として含む日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成される。日付対応診療区分診療記録情報配列3000は、診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。診療区分キー1300(“030”)、管理番号キー2000K(“31002365”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD” (“20220426”))に対応付けられた看護観察記録情報206Aを含む診療区分診療記録情報オブジェクト1300が、患者関連レコード1000Pの診療記録情報格納部1300Dに格納される。
【0505】
また新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220513”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220513”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。さらに新たに診療記録を行った日付( 例えば“20220526”))を含む診療記録情報を受け付ける処理が実行されるに応じて、同様にして、この日付“20220526”に対応付けられた日付対応診療区分診療記録情報配列3000が生成され、同様にして、この日付対応診療区分診療記録情報配列3000が、対応する患者の診療区分診療記録情報オブジェクト1300に統合される。
【0506】
以上各実施例では、診療区分診療記録情報オブジェクト1300、日付対応診療区分診療記録情報配列3000で構成しているが、オブジェクトであるか配列であるかは本発明を実施する上で問わない。診療区分診療記録情報配列1300、日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト3000で構成したものであってもよい。
【0507】
つぎに、図4H図4Iを参照して、インタフェース情報画面200H、200I上で、患者の診療記録情報を取得する処理について説明する。
【0508】
端末60において、ウェブブラウザが起動され、サーバ70のインタフェース情報画面200Hのアドレス(URL)にアクセスされると、インデックスファイル1100FL(「index.html」)に格納されたインタフェース情報画面200Hのページ情報が端末60の表示装置167の表示画面上に表示される。さらに医師等のユーザが、端末60の入力装置166を操作すると、操作に応じて、テキスト診療記録情報ファイル1200FL及びバイナリ診療記録情報フォルダ1300FDに格納された医療機関患者診療記録用データ1000から、対応するデータが取り出され、表示装置167の表示画面上に、対応する患者の診療記録情報が表示される。
【0509】
図4Hに示すように、インタフェース情報画面200Hには、取得要求受付部210と、取得情報表示部211が配置されている。
【0510】
取得要求受付部210としては、キーを指定することができるのあれば、プルダウンメニュー、テキスト入力ボックス、検索ボックス等任意のツールで構成することができる。例えばキーを示す文字列を直接入力することでキーを指定してもよく、キーを示す文字列を選択肢の中から選択することでキーを指定してもよく、検索語を入力することで、検索語に対応付けられたキーを指定してもよい。
【0511】
例えば端末60の入力装置166を操作して、取得要求受付部210において、「患者ID1 東京太郎」、「(看護観察記録)血圧」、「2022/4/26」を入力する操作がなされる。この入力操作に応じて、対応する患者キー1100K(ID1)、診療区分キー1300K(“030”)、管理番号キー2000K(“31002365”)、日付キー3000K(“YYYYMMDD” (“20220426”))が指定される。このため診療区分診療記録情報オブジェクト1300が読み出され、診療区分診療記録情報オブジェクト1300内の指定されたキーに対応する患者の診療記録情報206Aが取得される。すなわち、例えば患者キー1100K(ID1)、診療区分キー1300K(“030”)、管理番号キー2000K(“31002365”)及び日付キー3000K(“20220426”))に対応付けられた看護観察記録情報206Aが取得される。
【0512】
さらに日付対応診療区分診療記録情報配列3000内の要素<キー(Key):値(Value)>における診療記録情報要素キー(例えば記録内容(data))を指定して、看護観察記録情報206Aのうち、この指定された診療記録情報要素キー(例えば記録内容(data))に対応する診療記録情報要素(“120/80”)のみを取得することもできる。
【0513】
これによりインタフェース情報画面200Hの取得情報表示部211には、「患者ID1の東京太郎の2022年4月26日における血圧は、120/80である。」という内容の診療記録情報206Aが表示される。
【0514】
また図4Iに示すように、端末60の入力装置166を操作して、取得要求受付部210において、「患者ID1 東京太郎」、「(看護観察記録)血圧」、「2022/4/26~2022/5/31」を入力する操作がなされると、この入力操作に応じて、対応する患者キー1100K(ID1)、診療区分キー1300K(“030”)、管理番号キー2000K(“31002365”)、日付キー3000K(“YYYYMMDD” (“20220426” 、 “20220513” 、 “20220526”))が指定される。このため診療区分診療記録情報オブジェクト1300が読み出され、診療区分診療記録情報オブジェクト1300内の指定されたキーに対応する患者の診療記録情報206Aが取得される。すなわち、例えば患者キー1100K(ID1)、診療区分キー1300K(“030”)、管理番号キー2000K(“31002365”)及び日付キー3000K(“20220426” 、 “20220513” 、 “20220526”))に対応付けられた看護観察記録情報206A´が取得される。
【0515】
これによりインタフェース情報画面200Iの取得情報表示部211には、「患者ID1の東京太郎の2022年4月26日における血圧は、120/80である。患者ID1の東京太郎の2022年5月13日における血圧は、121/85である。患者ID1の東京太郎の2022年5月26日における血圧は、119/81である。」という内容の診療記録情報206A´が表示される。
【0516】
診療記録情報が、看護観察記録情報である場合の情報取得例を示したが、バイナリ診療記録情報203A、203B、203C、医師所見コメント情報204A、看護記録情報204A´、診療オーダ情報205A(初診料、医学管理料、在宅料、薬剤処方、注射、処置、手術・麻酔、検体検査、画像検査、リハビリテーション・他診療行為)についても同様にして、患者キー1100K、診療区分キー1300K、管理番号キー2000K及び日付キー3000Kを用いて、これらキーに対応付けられた診療記録情報を取得することができる。
【0517】
用途及び目的に応じて、患者キー1100K(“Person”)、疾患キー1200K(“Disase”)、診療区分キー1300K(“000”、“010”、“020”、“030”、“040”)、管理番号キー2000K(”88888888”)及び日付キー3000K(“YYYYMMDD”)のうちのいずれか1つ又は2以上の組合せのキーを用いて、対応する患者の属性情報又は/及び患者の疾患情報又は/及び診療記録情報を取得することができる。
【0518】
1)例えば患者キー1100K(“Person”)のみを用いて、特定の一部の患者又は全ての患者についての一部又は全ての患者属性情報を取得してもよい。
【0519】
2)また例えば疾患キー1200K(“Disase”)のみを用いて、特定の一部の疾患又は全ての疾患についての一部又は全ての疾患情報を取得してもよい。
【0520】
3)また例えば診療区分キー1300K(“000”、“010”、“020”、“030”、“040”)のみを用いて、特定の一部の診療区分又は全ての診療区分についての一部又は全ての診療記録情報を取得してもよい。
【0521】
4)また例えば管理番号キー2000K(”88888888”)のみを用いて、特定の一部の管理番号又は全ての管理番号についての一部又は全ての診療記録情報を取得してもよい。
【0522】
5)また例えば日付キー3000K(“YYYYMMDD”)のみを用いて、特定の一部の年月日又は全ての年月日についての一部又は全ての診療記録情報を取得してもよい。
【0523】
6)上記1)から5)のうちの2以上を組合せて、対応する患者の属性情報、患者の疾患情報、診療記録情報を取得してもよい。
【0524】
以上のように実施形態によれば、従来技術と比較して、医療機関の各診療区分で受け付けた診療記録情報の管理を容易に行うことができる。また、実施形態によれば、従来技術と比較して、所望する診療記録情報を容易に取得することができる。
【符号の説明】
【0525】
1000 医療機関患者診療記録用データ
1100 患者属性情報オブジェクト
1200 疾患情報配列
1300 診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列
2000 管理番号対応診療区分診療記録情報オブジェクト
3000 日付対応診療区分診療記録情報オブジェクト又は配列
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
図20C
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図22C
図23A
図23B
図23C
図24A
図24B
図24C
図25A
図25B
図25C
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図27C