(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042566
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】半導体装置および半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20240321BHJP
【FI】
H01L21/92 602K
H01L21/92 602D
H01L21/92 604A
H01L21/92 604S
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147359
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 勉
(57)【要約】
【解決手段】半導体基板と、前記半導体基板の上方に設けられた第1電極パッドと、前記第1電極パッド上に設けられた金属層と、前記第1電極パッドの上方に設けられた絶縁層と、前記金属層と前記絶縁層との間に延伸して設けられ、樹脂から成る延伸部と、を備える半導体装置を提供する。半導体基板の上方に電極パッドを設ける段階と、前記電極パッドの上方に絶縁層を設ける段階と、前記電極パッドの上面に金属層を設ける段階と、前記絶縁層と前記金属層との間に、樹脂から成る延伸部を設ける段階と、を備える半導体装置の製造方法を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板の上方に設けられた第1電極パッドと、
前記第1電極パッド上に設けられた金属層と、
前記第1電極パッドの上方に設けられた絶縁層と、
前記金属層と前記絶縁層との間に延伸して設けられ、樹脂から成る延伸部と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1電極パッドと接続された少なくとも1つの第2電極パッドを備え、
前記金属層は、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられ、
前記絶縁層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられる、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1電極パッドと離間された少なくとも1つの第2電極パッドを備え、
前記金属層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上面に設けられ、
前記絶縁層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられる、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記延伸部は、
前記第1電極パッドの上面に設けられた前記金属層と前記第1電極パッドの上方に設けられた前記絶縁層との間に延伸して設けられた、第1延伸領域と、
前記少なくとも1つの第2電極パッドの上面に設けられた前記金属層と、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられた前記絶縁層との間に延伸して設けられた、第2延伸領域と、を含む、
請求項2または3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第2延伸領域は前記第1延伸領域と接続されている、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記金属層は、前記第1電極パッド上に設けられた第1金属領域と、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられた第2金属領域と、を含み、
上面視において、前記第1金属領域と前記第2金属領域との間の液溜り領域と重複して設けられ、前記樹脂で構成された少なくとも1つの液溜り部を備える、
請求項2または3に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの液溜り部は、前記第2金属領域の第1端から前記第2金属領域の前記第1端と異なる第2端まで、前記第2金属領域を超えて設けられる、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの液溜り部は、前記第2金属領域を取り囲んで設けられる、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記延伸部は、前記第1電極パッドの上面に設けられた前記金属層と前記第1電極パッドの上方に設けられた前記絶縁層との間に延伸して設けられた、第1延伸領域を含み、
前記金属層は、前記第1電極パッド上に設けられた第1金属領域と、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられた第2金属領域と、を含み、
上面視において、前記第1金属領域と前記第2金属領域との間の液溜り領域と重複して設けられ、前記樹脂で構成された複数の液溜り部を備え、
前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部は前記第1延伸領域を介して接続され、
前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部の一方に対応する前記第2金属領域と、前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部の他方に対応する前記第2金属領域との距離は、10μm以上、100μm以下である、請求項2または3に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1金属領域は、略多角形で設けられ、
前記複数の液溜り部のうちの少なくとも1つは、前記第1金属領域の頂点に設けられる、
請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記複数の液溜り部のうちの少なくとも1つは、前記第1金属領域の辺に設けられる、請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記延伸部の幅は、0.03μm以上、0.05μm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記延伸部は、前記金属層の側面と前記絶縁層の側面との間に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記金属層は、前記絶縁層の上方に設けられ、
前記延伸部は、前記金属層の下面と前記絶縁層の上面との間に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素系樹脂、エポキシの少なくとも1つを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドの材料は、アルミニウム、アルミニウム‐シリコン合金、アルミニウム‐シリコン‐銅合金、またはアルミニウム‐ネオジム合金の少なくとも1つを含む、請求項2または3に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記金属層は、
Ni含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられ、Auを含む第2金属層と、
を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項18】
半導体基板の上方に電極パッドを設ける段階と、
前記電極パッドの上方に絶縁層を設ける段階と、
前記電極パッドの上面に金属層を設ける段階と、
前記絶縁層と前記金属層との間に、樹脂から成る延伸部を設ける段階と、
を備える半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記樹脂から成る前記延伸部を設ける前記段階は、前記樹脂を点吐出する段階を含む、請求項18に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記樹脂から成る前記延伸部を設ける前記段階の前に、前記半導体基板を加熱処理する段階を備える、請求項18または19に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「樹脂の浸透力により樹脂を充填して半導体チップを封止する」ことが記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2002-016191号公報
[特許文献2] 特開2000-012614号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の実施形態においては、半導体基板と、前記半導体基板の上方に設けられた第1電極パッドと、前記第1電極パッド上に設けられた金属層と、前記第1電極パッドの上方に設けられた絶縁層と、前記金属層と前記絶縁層との間に延伸して設けられ、樹脂から成る延伸部と、を備える半導体装置を提供する。
【0004】
前記半導体装置は、前記第1電極パッドと接続された少なくとも1つの第2電極パッドを備えてよい。前記金属層は、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられ、前記絶縁層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられてよい。
【0005】
上記いずれかの半導体装置は、前記第1電極パッドと離間された少なくとも1つの第2電極パッドを備えてよい。前記金属層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上面に設けられてよい。前記絶縁層は、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられてよい。
【0006】
上記いずれかの半導体装置において、前記延伸部は、前記第1電極パッドの上面に設けられた前記金属層と前記第1電極パッドの上方に設けられた前記絶縁層との間に延伸して設けられた、第1延伸領域と、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上面に設けられた前記金属層と、前記少なくとも1つの第2電極パッドの上方に設けられた前記絶縁層との間に延伸して設けられた、第2延伸領域と、を含んでよい。
【0007】
上記いずれかの半導体装置において、前記第2延伸領域は前記第1延伸領域と接続されていてよい。
【0008】
上記いずれかの半導体装置において、前記金属層は、前記第1電極パッド上に設けられた第1金属領域と、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられた第2金属領域と、を含んでよい。上記いずれかの半導体装置は、上面視において、前記第1金属領域と前記第2金属領域との間の液溜り領域と重複して設けられ、前記樹脂で構成された少なくとも1つの液溜り部を備えてよい。
【0009】
上記いずれかの半導体装置において、前記少なくとも1つの液溜り部は、前記第2金属領域の第1端から前記第2金属領域の前記第1端と異なる第2端まで、前記第2金属領域を超えて設けられてよい。
【0010】
上記いずれかの半導体装置において、前記少なくとも1つの液溜り部は、前記第2金属領域を取り囲んで設けられてよい。
【0011】
上記いずれかの半導体装置において、前記金属層は、前記第1電極パッド上に設けられた第1金属領域と、前記少なくとも1つの第2電極パッド上に設けられた第2金属領域と、を含んでよい。上記いずれかの半導体装置は、上面視において、前記第1金属領域と前記第2金属領域とに囲まれた領域と重複して設けられ、前記樹脂で構成された複数の液溜り部を備えてよい。前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部は前記第1延伸領域を介して接続されてよい。前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部の一方に対応する前記第2金属領域と、前記複数の液溜り部のうち互いに隣接する液溜り部の他方に対応する前記第2金属領域との距離は、10μm以上、100μm以下であってよい。
【0012】
上記いずれかの半導体装置において、前記第1電極パッドは、略多角形で設けられてよい。前記複数の液溜り部のうちの少なくとも1つは、前記第1電極パッドの頂点に設けられてよい。
【0013】
上記いずれかの半導体装置において、前記複数の液溜り部のうちの少なくとも1つは、前記第1電極パッドの辺に設けられてよい。
【0014】
上記いずれかの半導体装置において、前記延伸部の幅は、0.03μm以上、0.05μm以下であってよい。
【0015】
上記いずれかの半導体装置において、前記延伸部は、前記金属層の側面と前記絶縁層の側面との間に設けられてよい。
【0016】
上記いずれかの半導体装置において、前記金属層は、前記絶縁層の上方に設けられてよい。前記延伸部は、前記金属層の下面と前記絶縁層の上面との間に設けられてよい。
【0017】
上記いずれかの半導体装置において、前記樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素系樹脂、エポキシの少なくとも1つを含んでよい。
【0018】
上記いずれかの半導体装置において、前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドの材料は、アルミニウム、アルミニウム‐シリコン合金、アルミニウム‐シリコン‐銅合金、またはアルミニウム‐ネオジム合金の少なくとも1つを含んでよい。
【0019】
上記いずれかの半導体装置において、前記金属層は、Ni含む第1金属層と、前記第1金属層の上方に設けられ、Auを含む第2金属層と、を有してよい。
【0020】
本発明の第2の実施形態は、半導体基板の上方に電極パッドを設ける段階と、前記電極パッドの上方に絶縁層を設ける段階と、前記電極パッドの上面に金属層を設ける段階と、前記絶縁層と前記金属層との間に、樹脂から成る延伸部を設ける段階と、を備える半導体装置の製造方法を提供する。
【0021】
前記半導体装置の製造方法において、前記樹脂から前記成る延伸部を設ける前記段階は、前記樹脂を点吐出する段階を含んでよい。
【0022】
上記いずれかの半導体装置の製造方法において、前記樹脂から成る前記延伸部を設ける前記段階の前に、前記半導体基板を加熱処理する段階を備えてよい。
【0023】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図3】
図2で示した電極部20のA-A'断面図である。
【
図4】
図2で示した電極部20のB-B'断面図である。
【
図5B】
図5Aで示した電極部20の変形例のC-C'断面図である。
【
図7】半導体装置100の製造プロセスのフローチャートの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
本明細書においては、半導体基板の深さ方向と平行な方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する。基板、層またはその他の部材の2つの主面のうち、一方の面を上面、他方の面を下面と称する。「上」、「下」、「おもて」、「裏」の方向は重力方向、または、半導体装置の実装時における基板等への取り付け方向に限定されない。
【0027】
図1は、半導体装置100の上面図の一例を示す。半導体装置100は、半導体基板10と、電極部20と、絶縁層50とを備える。
【0028】
半導体基板10は、シリコン基板であってよく、炭化シリコン基板であってよく、窒化物半導体基板等であってもよい。
【0029】
電極部20は、半導体基板10の上方に設けられる。電極部20は、複数設けられてよく、数個から数十個設けられてよい。電極部20の大きさは、30μmから200μm角程度であってよい。電極部20は、半導体装置100を半導体装置100の外部と電気的に接続するために用いられてよい。電極部20は、ボンディングワイヤによって半導体装置100の外部と電気的に接続されてよい。
【0030】
絶縁層50は、半導体基板10の上方に設けられる。絶縁層50は、半導体基板10の上方において、電極部20が設けられた部分以外を覆うように設けられてよい。すなわち、半導体基板10の上方には、電極部20および/または絶縁層50が設けられてよい。絶縁層50は、窒化シリコンを含む材料で形成されてよく、SiO2を含む材料で形成されてよく、酸化膜で形成されてよい。
【0031】
半導体装置100は、車両などの排気ガスの圧力を測定する圧力センサーチップであってよい。半導体装置100は、硫酸系または硝酸系ガス雰囲気など、腐食ガス雰囲気で用いられるガスセンサであってよい。
【0032】
図2は、電極部20の上面図の一例である。本例の電極部20は、延伸部22と、第1金属領域28と、第2金属領域30と、液溜り領域36と、液溜り部38とを有する。
【0033】
延伸部22は、電極部20と絶縁層50との間に設けられる。延伸部22は、樹脂を含む材料から形成されてよい。延伸部22の材料は、ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素系樹脂、エポキシの少なくとも1つを含んでよい。延伸部22は、電極部20と絶縁層50との間を、樹脂を含む材料が延伸することにより形成されてよい。樹脂を含む材料は、毛細管現象により延伸してよい。
【0034】
延伸部22は、第1延伸領域24と、第2延伸領域26とを含む。第2延伸領域26は第1延伸領域24と接続されていてよい。
【0035】
第1延伸領域24は、第1金属領域28と絶縁層50との間に延伸して設けられる。第1延伸領域24は、第1金属領域28の周囲に設けられてよい。第1延伸領域24は、第1金属領域28の周囲であって、第1金属領域28と絶縁層50との間を、樹脂を含む材料が延伸することにより形成されてよい。樹脂を含む材料は、毛細管現象により延伸してよい。
【0036】
第2延伸領域26は、第2金属領域30と絶縁層50との間に延伸して設けられる。第2延伸領域26は、第2金属領域30の周囲に設けられてよい。第2延伸領域26は、第2金属領域30の周囲であって、第2金属領域30と絶縁層50との間を、樹脂を含む材料が延伸することにより形成されてよい。樹脂を含む材料は、毛細管現象により延伸してよい。
【0037】
第2金属領域30は、第1金属領域28の近傍に設けられてよい。第2金属領域30は、第1金属領域28の周囲から張り出すように設けられてよい。第2金属領域30は、第1金属領域28の周囲に近接して、少なくとも1つ設けられてよく、複数設けられてよい。本例において、第2金属領域30は、第1金属領域28の対角の頂点に2つ設けられている。
【0038】
液溜り領域36は、上面視において、第1金属領域28と第2金属領域30との間の領域である。液溜り領域36の数は、第2金属領域の数と同じであってよく、異なっていてもよい。液溜り領域の面積は、70μm2以上、700μm2以下であってよい。液溜り領域36は、延伸部22の材料が滴下される領域であってよい。延伸部22は、液溜り領域36に滴下された材料が、液溜り領域36から広がるように延伸して設けられてよい。
【0039】
液溜り部38は、液溜り領域36と重複して設けられる。上面視において、液溜り部38は、液溜り領域36を含んでよい。上面視において、液溜り部38は、液溜り領域36の一部を含んでよい。上面視において、液溜り部38の一部は、液溜り領域36の一部を含んでよい。
【0040】
液溜り部38は、樹脂を含む材料から形成されてよい。液溜り部38の材料は、ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素系樹脂、エポキシの少なくとも1つを含んでよい。液溜り部38の材料は、延伸部22の材料と同じであってよい。液溜り部38は、液溜り領域36に滴下された材料のうち、延伸部22の形成に用いられなかった材料から形成されてよい。
【0041】
液溜り部38は、第1金属領域28の周囲において、少なくとも1つ設けられてよく、複数設けられてよい。液溜り部38の数は、液溜り領域36の数と同じであってよく、液溜り領域36の数より少なくてもよい。すなわち、延伸部22を形成するための材料は、複数の液溜り領域36のすべてに滴下されてもよく、複数の液溜り領域36のうち、一部の液溜り領域36に滴下されてもよい。
【0042】
図3は、
図2で示した電極部20のA-A'断面図である。電極部20は、第1電極パッド40を有する。
【0043】
第1電極パッド40は、半導体基板10の上方に設けられる。第1電極パッド40の材料は、アルミニウム、アルミニウム‐シリコン合金、アルミニウム‐シリコン‐銅合金、またはアルミニウム‐ネオジム合金の少なくとも1つを含んでよい。第1電極パッド40の材料は、アルミニウムを主成分として、シリコンや銅が数%程度含有させてあってよい。一例として、シリコンが3%、銅が1%含有させてあってよい。
【0044】
第1金属領域28は、第1電極パッド40上に設けられる。第1金属領域28は、第1電極パッド40の上面に形成されるが、第1金属領域28のすべてが第1電極パッド40の上面と接していなくてよい。すなわち、
図3に示されるように、第1金属領域28の一部は第1電極パッド40の上方に形成され、第1金属領域28と第1電極パッド40との間に、絶縁層50が設けられてよい。第1金属領域28は、第1金属層32と、第2金属層34とを含んでよい。
【0045】
第1金属層32は、第1電極パッド40上に設けられる。第1金属層32の材料は、ニッケルを含んでよい。第1金属層32の材料は、第1電極パッド40の材料および第2金属層34の材料との接合が形成されやすい材料であってよい。
【0046】
第2金属層34は、第1金属層32の上方に設けられる。第2金属層34の材料は、金を含んでよい。第2金属層34の材料は、第1金属層32の材料との接合が形成されやすい材料であってよい。
【0047】
第1金属層32と第2金属層34との間に、異なる金属層が設けられても良く、金属層の材料は、パラジウムを含んでよい。この場合、当該金属層の材料は、第1金属層32および第2金属層34との接合が形成されやすい材料であってよい。
【0048】
第1延伸領域24は、第1金属層32および第2金属層34と絶縁層50との間に延伸して設けられる。第1延伸領域24は、第1金属層32および第2金属層34の側面と絶縁層50の側面との間に設けられてよい。第1延伸領域24は、液溜り領域36に滴下された第1延伸領域24の材料が、絶縁層50の上面から、第1金属層32および第2金属層34の側面と絶縁層50の側面との間に侵入することによって形成されてよい。
【0049】
第1金属層32および/または第2金属層34は、絶縁層50の上方に設けられてよい。この場合、第1延伸領域24は、第1金属層32および/または第2金属層34の下面と絶縁層50の上面との間に設けられてよい。第1延伸領域24は、液溜り領域36に滴下された第1延伸領域24の材料が、絶縁層50の上面から、第1金属層32および/または第2金属層34の下面と絶縁層50の上面との間に侵入することによって形成されてよい。
【0050】
第1金属領域28と絶縁層50との間に挟まれた、第1延伸領域24の幅は0.03μm以上、0.05μm以下であってよい。第1金属領域28と絶縁層50との間に挟まれた、第1延伸領域24の幅は、第1延伸領域24が形成される際に、毛細管現象が生じる幅であってよい。第1延伸領域24が形成される、第1金属領域28と絶縁層50との間の隙間は、製造工程において発生したものであってよい。すなわち、第1金属領域28と絶縁層50との間の隙間は、第1金属領域28と絶縁層50との間に物理的な相互作用が働かないことに起因して発生する隙間であってよい。
【0051】
第1延伸領域24によって、第1金属領域28と絶縁層50との間が充填されることで、腐食ガス雰囲気において、腐食ガスが第1金属領域28と絶縁層50との隙間から侵入し、第1電極パッド40が腐食されるのを防ぐことができ、半導体装置100の信頼性を向上することができる。
【0052】
図4は、
図2で示した電極部20のB-B'断面図である。実施例1に係る電極部20は、第2電極パッド42を有する。
【0053】
第2電極パッド42は、少なくとも1つ設けられてよく、複数設けられてよい。第2電極パッド42は、第1電極パッド40と接続されて設けられてよい。第2電極パッド42は、第1電極パッド40と離間されて設けられてよい。実施例1に係る電極部20においては、2つの第2電極パッド42が、第1電極パッド40と接続されて設けられている。
【0054】
第2電極パッド42は、半導体基板10の上方に設けられる。第2電極パッド42の材料は、アルミニウム、アルミニウム‐シリコン合金、アルミニウム‐シリコン‐銅合金、またはアルミニウム‐ネオジム合金の少なくとも1つを含んでよい。第2電極パッド42の材料は、アルミニウムを主成分として、シリコンや銅が数%程度含有させてあってよい。一例として、シリコンが3%、銅が1%含有させてあってよい。
【0055】
第2金属領域30は、第2電極パッド42上に設けられる。第2金属領域30は、第2電極パッド42の上面に形成されるが、第2金属領域30のすべてが第2電極パッド42の上面と接していなくてよい。すなわち、
図4に示されるように、第2金属領域30の一部は第2電極パッド42の上方に形成され、第2金属領域30と第2電極パッド42との間に、絶縁層50が設けられてよい。第2金属領域30は、第1金属層32と、第2金属層34とを含んでよい。
【0056】
第2延伸領域26は、第1金属層32および第2金属層34と絶縁層50との間に延伸して設けられる。第2延伸領域26は、第1金属層32および第2金属層34の側面と絶縁層50の側面との間に設けられてよい。第2延伸領域26は、液溜り領域36に滴下された第2延伸領域26の材料が、絶縁層50の上面から、第1金属層32および第2金属層34の側面と絶縁層50の側面との間に侵入することによって形成されてよい。
【0057】
第1金属層32および/または第2金属層34は、絶縁層50の上方に設けられてよい。この場合、第2延伸領域26は、第1金属層32および/または第2金属層34の下面と絶縁層50の上面との間に設けられてよい。第2延伸領域26は、液溜り領域36に滴下された第2延伸領域26の材料が、絶縁層50の上面から、第1金属層32および/または第2金属層34の下面と絶縁層50の上面との間に侵入することによって形成されてよい。
【0058】
第2金属領域30と絶縁層50との間に挟まれた、第2延伸領域26の幅は0.03μm以上、0.05μm以下であってよい。第2金属領域30と絶縁層50との間に挟まれた、第2延伸領域26の幅は、第2延伸領域26が形成される際に、毛細管現象が生じる幅であってよい。第2延伸領域26が形成される、第2金属領域30と絶縁層50との間の隙間は、製造工程において自然に発生したものであってよい。すなわち、第2金属領域30と絶縁層50との間の隙間は、第2金属領域30と絶縁層50との間に物理的な相互作用が働かないことに起因して発生する隙間であってよい。
【0059】
第2延伸領域26によって、第2金属領域30と絶縁層50との間が充填されることで、腐食ガス雰囲気において、腐食ガスが第2金属領域30と絶縁層50との隙間から侵入し、第2電極パッド42が腐食されるのを防ぐことができ、半導体装置100の信頼性を向上することができる。
【0060】
液溜り部38は、第2金属領域30の第1端から第2金属領域30の第1端と異なる第2端まで、第2金属領域30を超えて設けられてよい。液溜り部38は、第2金属領域30を取り囲んで設けられてよい。上面視において、第2金属領域30は、液溜り部38に覆われており、第2金属領域30が表面に露出していなくてもよい。
【0061】
図5Aは、電極部20の上面図の変形例である。本例においては、第1金属領域28は略四角形で設けられており、4つの第2金属領域30が、第1金属領域28と離間されて、第1金属領域の4つの頂点に対応する位置に設けられている。4つの第2金属領域30の形状は、点対称であってよい。それぞれの第2金属領域30を取り囲むように、液溜り部38が設けられている。
【0062】
図5Bは、
図5Aで示した電極部20の変形例のC-C'断面図である。断面図において、第1電極パッド40と第2電極パッド42とは、離間されて設けられている。第1電極パッド40と第2電極パッド42とは、離間距離Lだけ離間されて設けられてよい。第1電極パッド40と第2電極パッド42との離間距離L1は、20μm以下であってよい。第1電極パッド40と第2電極パッド42との離間距離L1は、液溜り領域36に滴下された材料が、第1電極パッド40と第2電極パッド42との離間スペースから流出しない長さに定められてよい。離間距離L1が、20μm以下で形成されることによって、液溜り領域36に滴下された材料が、第1電極パッド40と第2電極パッド42との離間スペースから流出せず、液溜り領域36に滴下された材料が保持され、保持された材料が延伸することによって、延伸部22が形成されてよい。
【0063】
図6は、電極部20の上面図の変形例である。本例においては、第1金属領域28は略四角形で設けられており、8つの第2金属領域30が、第1金属領域28と離間されて設けられている。8つの第2金属領域30のうち4つの第2金属領域30aは、第1金属領域の4つの頂点に対応する位置に設けられ、他の4つの第2金属領域30bは、第1金属領域の4つの辺に対応する位置に設けられている。4つの第2金属領域30aの形状は点対称であってよく、4つの第2金属領域30bの形状は点対称であってよい。それぞれの第2金属領域30を取り囲むように、液溜り部38が設けられている。
【0064】
複数の液溜り部38のうち互いに隣接する液溜り部38は、第1延伸領域24を介して接続されてよい。複数の液溜り部38のうち互いに隣接する液溜り部38の一方に対応する第2金属領域30と、複数の液溜り部38のうち互いに隣接する液溜り部38の他方に対応する第2金属領域30との距離は、10μm以上、100μm以下であってよい。当該距離は、液溜り部38aと液溜り部38bとを接続する第1延伸領域24が、毛細管現象により延伸して接続されるように定められてよい。
【0065】
本例において、複数の液溜り部38のうち互いに隣接する液溜り部38は、第1金属領域28の頂点に設けられた液溜り部38aと第1金属領域28の辺に設けられた液溜り部38bである。液溜り部38aに対応する第2金属領域30aと、液溜り部38bに対応する第2金属領域30bとの距離L2が、10μm以上、100μm以下であってよい。
【0066】
図2、
図5A、
図6の各例に示されるように、第1金属領域28は、略多角形で設けられてよい。液溜り部38のうちの少なくとも1つは、第1金属領域28の頂点に設けられてよい。液溜り部38のうちの少なくとも1つは、第1金属領域28の辺に設けられてよい。
【0067】
図7は、半導体装置100の製造プロセスのフローチャートの一例を示す。本例では、半導体装置100の製造プロセスのフローチャートの一例を示しており、これに限定されない。
【0068】
半導体基板10の上方に電極パッドを設ける(S100)。半導体基板10の上方に電極パッドを設ける方法は、特に限定されない。一例において、半導体基板10の上方に電極パッドを設ける段階は、半導体基板10の上方に第1電極パッド40を設ける段階と、半導体基板10の上方に第2電極パッド42を設ける段階とを含む。
【0069】
電極パッドの上方に絶縁層50を設ける(S102)。電極パッドの上方に絶縁層50を設ける方法は、特に限定されない。一例において、電極パッドの上方に絶縁層50を設ける段階は、第1電極パッド40の上方に絶縁層50を設ける段階と、第2電極パッド42の上方に絶縁層50を設ける段階とを含む。絶縁層50は、第1電極パッド40および第2電極パッド42の上方に設けられるほか、半導体基板10のうち、第1電極パッド40および第2電極パッド42が設けられていない部分の上方に設けられる。
【0070】
次に、電極パッドの上面に金属層を設ける(S104)。電極パッドの上面に金属層を設ける方法は、無電解めっき法であってよいが、これに限定されない。一例において、電極パッドの上面に金属層を設ける段階は、第1電極パッド40および第2電極パッド42の上面に第1金属層32を設ける段階と、第1金属層32の上方に第2金属層34を設ける段階と、を含む。第1金属層32と第2金属層34との間に、異なる金属層を設ける段階を含んでよい。
【0071】
無電解めっき法を用いる場合、ジンケート工程を含んでよい。ジンケート工程では、電極パッド表面のアルミニウムと、亜鉛イオンを含む溶液との酸化還元反応により、亜鉛イオンを還元して亜鉛金属を電極パッド上に成長させる。ジンケート工程の後、ニッケルイオンを含む溶液を用いて、電極パッド表面の亜鉛金属と反応させ、酸化還元反応により、ニッケルイオンをニッケル金属として成長させる。その後、金イオンを含む溶液を用いて、電極パッド表面のニッケル金属と反応させ、酸化還元反応により、金イオンを金として成膜する。
【0072】
無電解めっき法を用いる場合、蒸着やスパッタ方式を用いて金属層を設ける場合と比較して、エッチング工程が不要であり、製造工程が短くなるとともに、少ない薬品類で、低コストで生産することができる。
【0073】
段階S104で電極パッドの上面に金属層を設ける際、電極パッド上に設けられた金属層と絶縁層50の間には物理的な相互作用が働かないため、接着性が悪く、金属層と絶縁層50の間にはわずかな隙間ができる。
【0074】
絶縁層50と金属層との間に、樹脂から成る延伸部22を設ける(S108)。樹脂から成る延伸部22を設ける段階は、樹脂を液溜り領域36の近傍に点吐出する段階を含んでよい。樹脂を液溜り領域36の近傍に点吐出することで、液溜り部38が形成されるとともに、延伸部22が形成される。絶縁層50は、樹脂に対して濡れ性が良いため、樹脂が広がりやすく、金属層と絶縁層50の間の隙間はわずかであるため、液溜り領域36に点吐出された樹脂は、毛細管現象により延伸部22に延伸してよい。一例として、金属層と絶縁層50の間の隙間が0.04μmである場合、樹脂は毛細管現象により、数cm延伸してよい。延伸部22を形成するのに用いられなかった残りの樹脂は、液溜り部38を形成してよい。
【0075】
樹脂の流動性を向上するため、有機溶剤で希釈してもよい。また、樹脂を吐出する前に、金属層と絶縁層50の間の隙間にあらかじめ有機溶剤を塗布してもよい。有機溶剤の塗布は、半導体工程において用いられるスピン方式を用いてよいが、これに限定されない。
【0076】
樹脂を点吐出する位置は、液溜り領域36の近傍であって、第1金属領域28の外側の位置であることが好ましいが、これに限定されない。第1金属領域28の外側の位置に樹脂を点吐出することによって、第1金属領域28の上面に樹脂が広がることを抑制し、端子との接触不良およびワイヤボンディング剥がれを抑制することができる。
【0077】
吐出される樹脂の量は、第1延伸領域24を充填できるように定められてよい。吐出される樹脂の量は、あらかじめ実験に基づく最適化によって定められてよい。一例として、吐出される樹脂の重量は、液溜り領域36の面積、絶縁層50の上面から第2金属層34の上面までの高さ、および、吐出される樹脂の比重に基づいて定められる。
【0078】
液溜り部38の数は、第1延伸領域24の周囲の長さによって定められてよく、複数の液溜り部38のうち互いに隣接する液溜り部38の間隔は、第1延伸領域24の周囲の長さによって定められてよい。すなわち、互いに隣接する液溜り部38を接続する第1延伸領域24が、毛細管現象により延伸して接続されるように定められてよい。これにより、パッドサイズの小さいものから相対的に大きいものまで、確実に樹脂を充填することができる。一例として、
図5Aに示す変形例は、パッドサイズが比較的小さい場合に用いられてよい。パットサイズが小さい場合、第1延伸領域24の周囲の長さが短いため、第1金属領域28の頂点にのみ液溜り部38を設けることで、第1延伸領域24を十分に充填することができる。別の例として、
図6に示す変形例は、パッドサイズが比較的大きい場合に用いられて良い。パットサイズが大きい場合、第1延伸領域24の周囲の長さが長いため、互いに隣接する液溜り部38の間隔が十分に短くなるように、第1金属領域28の辺にも液溜り部38を設けることで、第1延伸領域24を十分に充填することができる。
【0079】
図1に示す半導体装置100のように、多数の電極部20が設けられている場合であっても、各電極部20において、樹脂を点吐出するのみで延伸部22を形成することができるため、効率的に金属層と絶縁層50の間の隙間を充填することができ、半導体装置100の信頼性を向上することができる。樹脂を液溜り領域36の近傍に点吐出するのみで延伸部22を形成することができるため、樹脂を塗布するための高いノズル位置精度および安定的な連続吐出も不要となる。さらに、液溜り領域36は、第1電極パッド40の縁部に設けられているため、塗布された樹脂が第1電極パッド40の上方に設けられて第1金属領域28の上面に広がることを抑制することができ、端子との接触不良や、ワイヤボンディング剥がれを抑制することができる。また、樹脂を点吐出するのみで延伸部22を形成することができるため、複数の生産装置が不要となり、運転費やフットプリントの狭小化につながり、薬品費も抑制することができることから、より安価に生産することができる。
【0080】
絶縁層50と金属層との間に、樹脂から成る延伸部22を設ける段階(S108)は、樹脂を希釈した有機溶剤や、樹脂を塗布する前に塗布した有機溶剤を蒸発させるため、半導体基板を加熱する段階を含んでよい。加熱する温度は、有機溶剤の沸点および/または蒸気圧に基づいて定められてよい。有機溶剤を十分に蒸発させることで、延伸部22に気泡が生じるのを防ぐことができる。
【0081】
有機溶剤を蒸発させるための加熱処理の後、樹脂を固化させるために半導体基板を加熱する段階をさらに含んでよい。樹脂の固化によって、延伸部22の形成が完了する。樹脂を固化させるための加熱処理は、有機溶剤を蒸発させるための加熱処理よりも、高温で行われてよい。
【0082】
絶縁層50と金属層との間に、樹脂から成る延伸部22を設ける段階(S108)の前に、半導体基板10を加熱処理してもよい(S106)。段階S108で樹脂を硬化させるための加熱処理において、金属層の結晶性変化が起こり、樹脂と金属層との接着性が低下するのを防ぐためである。
【0083】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0084】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0085】
10 半導体基板、20 電極部、22 延伸部、24 第1延伸領域、26 第2延伸領域、28 第1金属領域、30 第2金属領域、32 第1金属層、34 第2金属層、36 液溜り領域、38 液溜り部、40 第1電極パッド、42 第2電極パッド、50 絶縁層、100 半導体装置