(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042574
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240321BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147368
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】合田 寛都
(72)【発明者】
【氏名】香田 夏輝
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、推定部とを有する。取得部は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する。推定部は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザが所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、前記第1コンテンツが前記評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する取得部と、
前記対象ユーザの行動情報に基づいて、前記対象ユーザが前記所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で前記評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、前記処理の時点よりも後に前記評価条件を満たすかを推定する推定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
コンテンツに関するイノベーターに決定された前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記イノベーターである前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツが前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
複数の作品群に分割されて提供される前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
複数の作品群に分割されて提供される前記第2コンテンツが前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
複数の巻が提供される漫画である前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
複数の巻が提供される漫画である前記第2コンテンツが前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
コンテンツに関する賞に関する前記評価条件を満たす前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツが前記賞に関する前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
コンテンツに関する賞を受賞した前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツが前記賞を将来受賞するかを推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、
売上げに関する前記評価条件を満たす前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツが前記売上げに関する前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
所定値以上の売上げに到達した前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツの前記売上げが前記所定値に将来到達するかを推定する
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、
インターネットにおけるユーザの投稿に関する前記評価条件を満たす前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツが前記ユーザの投稿に関する前記評価条件を将来満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、
所定回数以上の前記ユーザの投稿が行われた前記第1コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの前記行動情報を取得し、
前記推定部は、
前記対象ユーザが前記所定の行動を行った前記第2コンテンツに関する前記ユーザの投稿が前記所定回数に将来到達するかを推定する
ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記推定部は、
前記第2コンテンツに対して前記所定の行動を行った前記対象ユーザの数に基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記対象ユーザの行動情報に基づいて、前記対象ユーザの信頼度を決定する決定部、
をさらに備え、
前記推定部は、
前記対象ユーザの前記信頼度に基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記決定部は、
前記対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す前記信頼度を決定し、
前記推定部は、
前記対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す前記信頼度に基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記推定部は、
前記対象ユーザの前記信頼度に基づいて前記第2コンテンツの前記評価に関するスコアを算出し、前記第2コンテンツの前記スコアに基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記推定部は、
前記対象ユーザの前記信頼度が高い程、前記第2コンテンツの前記スコアを高く算出し、前記第2コンテンツの前記スコアに基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記推定部は、
前記第2コンテンツの前記スコアと前記評価に関する閾値との比較に基づいて、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすかを推定する
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記推定部は、
前記第2コンテンツの前記スコアが前記閾値以上である場合、前記第2コンテンツが前記評価条件を満たすと推定する
ことを特徴とする請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記推定部による推定結果を用いたサービスを提供する提供部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、前記第1コンテンツが前記評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する取得工程と、
前記対象ユーザの行動情報に基づいて、前記対象ユーザが前記所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で前記評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、前記処理の時点よりも後に前記評価条件を満たすかを推定する推定工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項20】
コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、前記第1コンテンツが前記評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する取得手順と、
前記対象ユーザの行動情報に基づいて、前記対象ユーザが前記所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で前記評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、前記処理の時点よりも後に前記評価条件を満たすかを推定する推定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツ等の様々な提供物が将来的にどのような評価を受けるかを推定する技術が提供されている。例えば、新商品のヒット予測を行うマーケティングリサーチ方法を実現する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術には、改善の余地がある。上記の従来技術には、新商品がヒットするか否かを予測しており、新商品以外の商品に適用することが難しく、例えば、漫画やドラマのように、複数の作品群に分割されて順次提供されるようなコンテンツに適用することが難しい。そのため、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することが望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定する情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、前記第1コンテンツが前記評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する取得部と、前記対象ユーザの行動情報に基づいて、前記対象ユーザが前記所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で前記評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、前記処理の時点よりも後に前記評価条件を満たすかを推定する推定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る行動履歴情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るイノベーター度情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、情報処理装置100が複数のユーザのうち、所定の行動を行ったユーザをイノベーターとして抽出し、イノベーターとして抽出したユーザの行動を基にコンテンツが評価に関する条件を満たすかを推定する場合を一例として示す。なお、以下では、漫画をコンテンツの一例として説明するが、ドラマなどの映像コンテンツであってもよい。すなわち、コンテンツは、処理が適用可能なコンテンツであれば、どのような種別のコンテンツであってもよい。例えば、情報処理装置100は、複数の巻に分割されて提供される漫画(コミックス)や、複数の話(エピソード)に分割されて提供されるドラマ等、複数の作品群に分割されて提供されるコンテンツを対象として以下の処理を実行する。
【0011】
〔1-1.情報処理システムの構成〕
まず、情報処理例の説明の前に、
図2を参照して情報処理システム1の装置構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置100と、サービス提供装置20と、ユーザ端末10とが含まれる。例えば、情報処理システム1は、ユーザの数に対応する数のユーザ端末10を含む。例えば、情報処理システム1は、ユーザ数が1万である場合、1万のユーザ端末10を含んでもよい。各ユーザ端末10と、サービス提供装置20と、情報処理装置100とは所定のネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した情報処理システム1には、複数のサービス提供装置20や、複数の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0012】
情報処理装置100は、ユーザの行動を基にコンテンツの将来性を推定するコンピュータである。情報処理装置100は、コンテンツの評価に関する条件(「評価条件」ともいう)を満たすコンテンツ(「第1コンテンツ」ともいう)に対するユーザの行動情報を用いて処理を実行する。以下では、コンテンツに関する賞を受賞していることを評価条件の一例として説明するが、評価条件は、賞の受領に限らず、任意の条件が設定可能である。例えば、評価条件は、所定値以上の売上げに到達すること等の売上げに関する条件であってもよいし、ユーザの投稿が所定回数以上行われること等のユーザの投稿に関する条件であってもよい。
【0013】
情報処理装置100は、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザ(「対象ユーザ」ともいう)をイノベーターとして、イノベーターであるユーザの行動情報を用いて処理を実行する。以下では、そのコンテンツを購入したことを所定の行動の一例として説明するが、所定の行動は、コンテンツの購入に限らず、ユーザの任意の行動であってもよい。例えば、所定の行動は、ユーザがコンテンツを高評価していることを示す投稿、ユーザによるコンテンツの視聴、ユーザによるコンテンツのレンタル等であってもよい。また、ここでいうユーザによるコンテンツの購入は、コンテンツが印刷された本(書籍)、コンテンツが記憶された記憶媒体(DVD等)の物理的な実体の購入であってもよいし、コンテンツの電子データ(電子ファイル)等、コンテンツの情報(データ)の購入等の任意の態様であってもよい。
【0014】
情報処理装置100は、イノベーターであるユーザの行動情報を用いて、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツ(「第2コンテンツ」ともいう)が、その処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する。情報処理装置100は、ユーザ端末10から各種情報を受信する。情報処理装置100は、ユーザ端末10からユーザの行動情報等を取得する。例えば、情報処理装置100は、所定のタイミングでユーザの行動情報を取得する。情報処理装置100は、コンテンツに関するユーザの行動履歴をユーザ端末10から取得する。情報処理装置100は、コンテンツの購入履歴を含むユーザの行動履歴をユーザ端末10から取得する。なお、情報処理装置100は、コンテンツに関するユーザの行動履歴をサービス提供装置20から取得してもよい。
【0015】
情報処理装置100は、サービス提供装置20から各種情報を受信する。情報処理装置100は、コンテンツ提供サービスによりサービス提供装置20が収集した情報をサービス提供装置20から取得する。例えば、情報処理装置100は、サービス提供装置20へ情報を要求し、要求した情報をサービス提供装置20から受信する。
【0016】
なお、情報処理装置100は、ユーザが利用したコンテンツ提供サービスに関する情報をユーザ端末10から取得してもよい。また、
図2では、コンテンツ提供サービスを提供するサービス提供装置20と、情報処理装置100とが別体である場合を示したが、情報処理装置100とサービス提供装置20とは一体であってもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザにコンテンツ提供サービスを提供する。
【0017】
ユーザ端末10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ端末10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、以下では、ユーザ端末10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをユーザ端末10と読み替えることもできる。
【0018】
ユーザ端末10は、ユーザの操作に応じて各種の処理を行うコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末10を操作することにより、各種コンテンツを購入したり、各種コンテンツを視聴したりするための各種の行動を行う。ユーザ端末10は、表示アプリ等により、各種情報を表示する。例えば、ユーザ端末10は、コンテンツを表示する。例えば、ユーザ端末10は、情報処理装置100が提供するコンテンツを表示する。ユーザ端末10は、ショッピングアプリ等により所望のコンテンツをユーザが購入するための処理を実行する。
【0019】
また、ユーザ端末10は、情報処理装置100に種々の情報を送信する。例えば、ユーザ端末10は、情報処理装置100に行動情報等を送信する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが行ったコンテンツに関する各種の情報を含む行動履歴を情報処理装置100に送信する。
【0020】
〔1-2.情報処理例〕
ここから、
図1に示す情報処理例について説明する。
図1では、ユーザU1~U5等の複数のユーザを含むユーザ群UG1を対象として情報処理装置100が処理を行う場合を一例として説明する。上述したように、
図1の例では、コンテンツの購入を所定の行動の一例として説明する。
【0021】
まず、情報処理装置100は、複数のユーザのうち、評価条件を満たす第1コンテンツを、その第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で、第1コンテンツを購入しているユーザをイノベーターとして抽出する(ステップS11)。
図1では、情報処理装置100は、ユーザ群UG1に含まれるユーザU1~U5等の複数のユーザの各々の行動情報(行動履歴)を用いて、ユーザ群UG1からイノベーターに該当するユーザを抽出する。例えば、情報処理装置100は、複数のコンテンツのうち、第1コンテンツに該当することを示すタグが付与されたコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。
【0022】
情報処理装置100は、ユーザU1~U5等の複数のユーザを含むユーザ群UG1のうち、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点でその第1コンテンツを購入していることを条件とするイノベーター条件CD1を満たすユーザをイノベーターとして抽出する。コンテンツが評価条件を満たす前の時点は、例えば、そのコンテンツが発売開始から30日以内の時点であってもよい。例えば、情報処理装置100は、第1コンテンツであるコンテンツCT31(漫画B2)が賞を受賞した時点TM1よりも前に漫画B2を購入していたユーザを、イノベーター条件CD1を満たすイノベーターとして抽出する。この場合、情報処理装置100は、ユーザ群UG1に含まれる各ユーザの行動履歴を用いて、漫画B2が賞を受賞した時点TM1よりも前に漫画B2を購入していたユーザを、ユーザ群UG1からイノベーターとして抽出する。
【0023】
また、情報処理装置100は、第1コンテンツであるコンテンツCT51(漫画B5)が賞を受賞した時点TM2よりも前に漫画B5を購入していたユーザを、イノベーター条件CD1を満たすイノベーターとして抽出する。この場合、情報処理装置100は、ユーザ群UG1に含まれる各ユーザの行動履歴を用いて、漫画B5が賞を受賞した時点TM2よりも前に漫画B5を購入していたユーザを、ユーザ群UG1からイノベーターとして抽出する。また、情報処理装置100は、コンテンツCT31、CT51以外の他の第1コンテンツについても同様に、ユーザ群UG1からイノベーターとして抽出する。
図1では、情報処理装置100は、ユーザ群UG1からユーザU1、U3、U5等を含むイノベーター群UG1を、イノベーター条件CD1を満たすイノベーターとして抽出する。なお、
図1では説明のため、評価条件を満たす前に第1コンテンツを1つでも購入していたユーザをイノベーターとして抽出する場合を示したが、情報処理装置100は、評価条件を満たす前に第1コンテンツを所定数(例えば2つや5つ等)以上購入していたユーザをイノベーターとして抽出してもよい。
【0024】
そして、情報処理装置100は、イノベーター群UG1に含まれる各ユーザについて、イノベーターとしてのパワーの度合いを示す信頼度(「イノベーター度」ともいう)を算出する(ステップS12)。まず、情報処理装置100は、イノベーター群UG1に含まれる各ユーザの順位を決定する。情報処理装置100は、イノベーター群UG1に含まれる各ユーザについて、評価条件を満たす前に購入していた第1コンテンツが多い程、高い順位を割り当てる。
図1では、情報処理装置100は、イノベーター情報一覧IV1に示すように、ユーザU5を第1位、ユーザU1を第2位、ユーザU3を第3位に決定する。なお、上述した順位の決定は一例に過ぎず、情報処理装置100は、任意の情報を用いて各ユーザの順位を決定してもよい。例えば、情報処理装置100は、第1コンテンツに対して所定の行動を行った時点が早い程、高い順位を割り当ててもよい。
【0025】
そして、情報処理装置100は、イノベーター群UG1に含まれる各ユーザについて決定した順位を基に、各ユーザのイノベーター度を算出する。
図1では、情報処理装置100は、イノベーター情報一覧IV1に示すように、ユーザU5のイノベーター度を「SC5」、ユーザU1のイノベーター度を「SC1」、ユーザU3のイノベーター度を「SC3」と算出する。例えば、情報処理装置100は、各ユーザの順位の逆数をそのユーザのイノベーター度として算出する。この場合、情報処理装置100は、ユーザU5のイノベーター度を「1(=1/1)」、ユーザU1のイノベーター度を「0.5(=1/2)」、ユーザU3のイノベーター度を「0.33…(=1/3)」と算出する。なお、上述した順位の決定は一例に過ぎず、情報処理装置100は、任意の情報を用いて各ユーザのイノベーター度を算出してもよい。
【0026】
そして、情報処理装置100は、その時点で評価条件を満たしていない第2コンテンツを対象として評価に関するスコアを算出する(ステップS13)。例えば、情報処理装置100は、その時点で評価条件を満たしておらず、かつその時点で提供(販売)されている最新巻がn巻(例えば10巻)以内であるコンテンツを、第2コンテンツをして抽出してもよい。そして、情報処理装置100は、抽出した第2コンテンツを対象として、スコアを算出する。
図1では、情報処理装置100は、第2コンテンツ群SG1に含まれるコンテンツCT11(漫画B1)、コンテンツCT91(漫画B9)等を対象として評価に関するスコアを算出する。
【0027】
図1では、情報処理装置100は、第2コンテンツ情報一覧RS1に示すように、第2コンテンツである漫画B1のスコアを「VL11」、第2コンテンツである漫画B9のスコアを「VL91」と算出する。例えば、情報処理装置100は、各第2コンテンツについて、その第2コンテンツに対して所定の行動を行っていたイノベーターのイノベーター度に基づいて、各第2コンテンツのスコアを算出する。例えば、情報処理装置100は、各第2コンテンツについて、その第2コンテンツに対して所定の行動を行っていたイノベーターのイノベーター度を合算することにより、各第2コンテンツのスコアを算出する。この場合、情報処理装置100は、処理の時点で漫画B1を購入していたイノベーターのイノベーター度の合計値を漫画B1のスコアとして算出する。なお、上述したスコアの算出は一例に過ぎず、情報処理装置100は、任意の情報を用いて各コンテンツのスコアを算出してもよい。
【0028】
そして、情報処理装置100は、第2コンテンツが処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する(ステップS14)。情報処理装置100は、第2コンテンツのスコアと評価に関する閾値との比較に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。例えば、情報処理装置100は、第2コンテンツのスコアが閾値以上である場合、第2コンテンツが将来的に賞を受賞する可能性が高いと推定する。
【0029】
図1では、情報処理装置100は、第2コンテンツ情報一覧RS1に示すように、漫画B1が評価条件を満たすかを推定する。情報処理装置100は、漫画B1のスコア「VL11」が閾値以上であるため、漫画B1が評価条件を将来満たすと推定する。すなわち、情報処理装置100は、漫画B1のスコア「VL11」が閾値以上であるため、漫画B1が将来的に賞を受賞する可能性が高いと推定する。また、情報処理装置100は、漫画B9が評価条件を満たすかを推定する。情報処理装置100は、漫画B9のスコア「VL91」が閾値未満であるため、漫画B9が評価条件を将来満たさないと推定する。すなわち、情報処理装置100は、漫画B9のスコア「VL91」が閾値未満であるため、漫画B9が将来的に賞を受賞する可能性が低いと推定する。
【0030】
また、情報処理装置100は、第2コンテンツをスコアが高い方から順に順番を決定してもよい。
図1では、情報処理装置100は、漫画B1のスコア「VL11」が最も高い場合、漫画B1の順位を1位に決定してもよい。この場合、情報処理装置100は、上位から所定数(例えば10個)の第2コンテンツが評価条件を満たすと推定してもよい。
【0031】
また、情報処理装置100は、第2コンテンツをスコアが高い方から順に並び替えた第2コンテンツリストを生成してもよい。情報処理装置100は、生成した第2コンテンツリストを提供してもよい。例えば、情報処理装置100は、生成した第2コンテンツリストを出版社、配給会社等のコンテンツを提供する主体(「提供元」ともいう)に提供してもよい。情報処理装置100は、生成した第2コンテンツリストを提供元が利用するPCやスマートフォン等のデバイス(提供元装置)に送信してもよい。また、情報処理装置100は、第2コンテンツリストのうち、評価条件を満たすと推定したコンテンツのみを抽出したコンテンツリスト(「有望コンテンツリスト」ともいう)を、将来性が高いコンテンツを示す一覧として提供元に提供してもよい。情報処理装置100は、有望コンテンツリストを提供元が利用するPCやスマートフォン等のデバイス(提供元装置)に送信してもよい。なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いて処理を行ってもよい。
【0032】
上記のように、情報処理装置100は、ユーザ群のうちイノベーターの情報を基にコンテンツの将来的な評価を推定することで、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。このように、情報処理装置100は、条件に合致した第1コンテンツである条件合致コンテンツに対して、条件合致前に所定の行動を行ったユーザをイノベーターとして抽出する。そして、情報処理装置100は、抽出したイノベーターが所定の行動を行ったコンテンツを第2コンテンツとして抽出し、イノベーターによる行動を基に、第2コンテンツが将来的に条件合致コンテンツになり得るかを推定する。
【0033】
例えば、情報処理装置100は、継続して複数の作品群が提供される漫画(コミックス)やドラマのようなコンテンツを対象として処理を実行する。例えば、情報処理装置100は、賞を受賞したり、売上げが所定値を超えたり、SNS(Social Networking Service)等での投稿数が所定回数を超えたりする(バズる)等を評価条件として処理を実行する。ここでいうSNSは、ユーザが入力情報を投稿可能であれば、どのようなSNSであってもよく、例えば、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、Instagram(登録商標)等の任意のSNSであってもよい。
【0034】
例えば、情報処理装置100は、条件合致前に購入していたユーザをイノベーターとして抽出し、イノベーターの購入履歴から、条件合致前に購入したコンテンツの数が多い程、そのイノベーターの信頼度(イノベーター度)が高いと推定する。なお、コンテンツのカテゴリごとに、イノベーターを抽出し、カテゴリごとに抽出したイノベーターを対象として、カテゴリごとのイノベーター度を算出してもよい。また、情報処理装置100は、そのコンテンツを購入しているイノベーターの数が所定人数以上であり、かつその処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツを抽出してもよい。情報処理装置100は、抽出したコンテンツを、将来条件合致する可能性が高いコンテンツとして情報提供してもよい。
【0035】
〔1-2-1.イノベーターパワー〕
なお、上述したイノベーターパワーを示す信頼度(イノベーター度)は一例に過ぎず、情報処理装置100は、様々な情報を用いてイノベーターパワー(イノベーター度)を算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、いつの時点で何のアクション(行動)をどんな人(ユーザ)が行なったかを基に、イノベーター度を算出してもよい。例えば、情報処理装置100は、いつの時点に対応する時間軸、該当タイトルに対するアクション、及びその人がどんな人であるか(人の信頼性)を基にイノベーター度を算出してもよい。
【0036】
例えば、情報処理装置100は、時間軸でユーザ(イノベーター)を抽出し、アクション(行動)及び信頼性を基に、イノベーター度を算出してもよい。例えば、時間軸は、マンガ大賞等の賞受賞前、所定のロジックで付されるヒットラベルが示すヒット前、SNSや検索等でバズる前、メディア化発表前等が含まれる。
【0037】
また、該当タイトルに対するアクションは、複数購入、1巻、2巻等といった継続購入、レビュー、レビューの有無、レビューにおける良い(ポジティブ)評価、レビューにおける良い(ポジティブ)コメント、レビューの継続、SNSにおける発信等が含まれる。
【0038】
また、その人の信頼性は、知識、これまで読んできた漫画の量、これまで読んできたジャンル、他者評価、フォロワーの数、レビューに対するいいね等の良い評価の多さ、鮮度、より早い段階でアクション、量、より多くのアクション等が含まれる。
【0039】
また、情報処理装置100は、カテゴリ毎にイノベーターパワーの係数を変化させてよい。例えば、情報処理装置100は、少年漫画が強いイノベーターには、少年漫画に対応するイノベーターパワーの係数を高くしてもよい。また、情報処理装置100は、人が今まで読んでいる漫画の量が多い程(造詣の深い程)、イノベーターパワーの係数を高くしてもよい。また、情報処理装置100は、より早く買っていた人に鮮度が良いとしてイノベーターパワーの係数を高くしてもよい。また、情報処理装置100は、その人のSNSのフォロワー数が多い程、発信力の高く、他者からの信頼性が高いとして、イノベーターパワーの係数を高くしてもよい。例えば、情報処理装置100は、レビューを投稿した人のフォロワー数、レビューに対するいいね(良い評価)の多さに応じて、イノベーターパワーの係数を高くしてもよい。
【0040】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0041】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワーク(例えば
図2中のネットワークN)と有線または無線で接続され、ユーザ端末10との間で情報の送受信を行う。
【0042】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、コンテンツ情報記憶部122と、行動履歴情報記憶部123と、イノベーター度情報記憶部124とを有する。なお、記憶部120には、上記以外にも様々な情報が記憶される。記憶部120は、閾値等、処理に用いる各種の情報を記憶する。
【0043】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報やユーザの行動に関する各種情報を記憶する。
図4は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「自宅」、「勤務地」、「種別」といった項目が含まれる。
【0044】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0045】
また、「自宅」は、ユーザIDにより識別されるユーザの自宅の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「自宅」は、「LC1-1」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報であってもよい。また、例えば、「自宅」は、地域名や住所であってもよい。
【0046】
また、「勤務地」は、ユーザIDにより識別されるユーザの勤務地の位置情報を示す。なお、
図4に示す例では、「勤務地」は、「LC1-2」といった抽象的な符号を図示するが、緯度や経度を示す情報であってもよい。また、例えば、「勤務地」は、地域名や住所であってもよい。
【0047】
また、「種別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの種別を示す。例えば、「種別」は、ユーザIDにより識別されるユーザがイノベーターに該当するか否かを示す。なお、
図4に示す例では、「種別」については、イノベーター(ユーザ)と一般(ユーザ)の2つの種別のみの分類を行う場合を図示するが、種別は3つ以上であってもよい。例えば、「種別」は、イノベーター理論に基づき、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガードの5つの種別であってもよい。
【0048】
例えば、
図4の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、自宅が「LC1-1」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、勤務地が「LC1-2」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、種別「イノベーター」に該当することを示す。
【0049】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、他のデモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入、興味関心、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。また、ユーザ情報記憶部121は、ユーザが利用するユーザ端末10を識別する情報(端末ID)を記憶してもよい。
【0050】
(コンテンツ情報記憶部122)
実施形態に係るコンテンツ情報記憶部122は、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るコンテンツ情報記憶部の一例を示す図である。
図5に示すコンテンツ情報記憶部122は、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「カテゴリ」、「投稿情報」といった項目を有する。「投稿情報」には、「コメント」、「ユーザ」、「良い」、「悪い」といった項目を有する。
【0051】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。「コンテンツ」は、コンテンツIDにより識別されるコンテンツの名称を示す。「コンテンツ」は、複数の作品群に分割されて提供されるコンテンツを示す。
図5では「コンテンツ」を「漫画B1」等のように抽出的に示すが、コンテンツのタイトル等の具体的な名称であるものとする。また、「カテゴリ」は、コンテンツの内容に基づく分類情報を示す。
【0052】
「最新数」は、そのコンテンツについて最後に提供開始された最新の番号を示す。例えば、コンテンツのカテゴリが「漫画」である場合、最新数は、その漫画について、最後に提供開始された巻数(最新巻数)を示す。また、コンテンツのカテゴリが「ドラマ」である場合、最新数は、そのドラマについて、最後に提供開始された話(エピソード)数(最新話数)を示す。
【0053】
「条件達成」は、そのコンテンツがその時点において評価に関する条件を達成しているか否かを示す。また、「スコア」は、そのコンテンツについて算出された評価に関するスコアを示す。なお、
図6の例では、スコアを「VL1」等と抽象的に示すが、スコアは、具体的な数値である。また、スコアが「-」(ハイフン)である場合、そのコンテンツのスコアが未算出であることを示す。例えば、評価に関する条件を達成済みのコンテンツについては、スコアの算出対象外であってもよい。
【0054】
また、「コメント」は、対応する投稿において投稿されたコメント(ユーザの入力情報)を示す。また、「ユーザ」は、対応するコメントを投稿したユーザを示す。例えば、「ユーザ」には、対応するコメントを投稿したユーザの識別情報(ユーザID)が記憶される。また、「良い」は、対応するコメントに対して良い(肯定的な)評価が投稿された回数を示す。また、「悪い」は、対応するコメントに対して悪い(否定的な)評価が投稿された回数を示す。
【0055】
図5の例では、コンテンツID「CT11」により識別される漫画B1(コンテンツCT11)は、カテゴリ「漫画」のコンテンツであることを示す。漫画B1は、10巻まで提供されていることを示す。また、漫画B1は、その時点で評価に関する条件を未達成であることを示す。また、漫画B1は、評価に関するスコアが「VL1」であることを示す。
【0056】
また、コンテンツCT11について、コメントCM1が投稿されたことを示す。また、例えば、コメントCM1を投稿したユーザは、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)であることを示す。例えば、コメントCM1は、ユーザU1が投稿した漫画B1に言及した文字情報である。また、コメントCM1については、「良い」と評価された回数が「200」回であり、「悪い」と評価された回数が「10」回であることを示す。
【0057】
また、
図5の例では、コンテンツID「CT21」により識別されるテレビドラマD1(コンテンツCT21)は、カテゴリ「テレビドラマ」のコンテンツであることを示す。テレビドラマD1は、5話(エピソード)まで提供されていることを示す。また、テレビドラマD1は、その時点で評価に関する条件を達成済みであることを示す。また、テレビドラマD1は、評価に関する条件を達成済みであり、スコアの算出対象外であるため、評価に関するスコアについては未算出であることを示す。
【0058】
なお、コンテンツ情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツを取得した日時やコンテンツが作成された日時に関する情報を記憶してもよい。コンテンツ情報記憶部122は、各提供元の評価値に関する情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部122は、コンテンツの提供元を識別するための識別情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部122は、各コメントについて「良い」や「悪い」の評価を投稿したユーザを識別する情報を記憶してもよい。また、コンテンツ情報記憶部122は、第1コンテンツに該当するコンテンツに対して、第1コンテンツに該当することを示すタグを付与してもよい。
【0059】
(行動履歴情報記憶部123)
実施形態に係る行動履歴情報記憶部123は、ユーザの行動に関する各種情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る行動履歴情報記憶部の一例を示す図である。
図6に示す行動履歴情報記憶部123は、「ユーザID」、「行動ID」、「日時」、「種別」、「内容」といった項目が含まれる。
【0060】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザU1に対応する。また、「行動ID」は、ユーザの行動を識別する情報を示す。「日時」は、対応するユーザの行動が行われた日時を示す。なお、
図6の例では、「dt11」等で図示するが、「日時」には、「2022年9月8日17時07分48秒」等の具体的な日時が記憶されてもよい。また、「種別」は、対応するユーザの行動の種別に関する情報を示す。また、「内容」は、対応するユーザの行動において対象となった内容を示す。
【0061】
図6の例では、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)は、行動ID「AC11」により識別される行動(行動AC11)を行ったことを示す。例えば、
図6に示す例においてユーザU1は、日時dt11において、漫画B1の第1巻である漫画B1-1の購入(行動AC11)を行ったことを示す。また、ユーザU1は、行動ID「AC12」により識別される行動(行動AC12)を行ったことを示す。例えば、
図6に示す例においてユーザU1は、日時dt12において、漫画B1が面白いというコメントCM1の投稿入(行動AC12)を行ったことを示す。
【0062】
また、ユーザID「U3」により識別されるユーザ(ユーザU3)は、行動ID「AC21」により識別される行動(行動AC21)を行ったことを示す。例えば、
図6に示す例においてユーザU3は、日時dt21において、漫画B1の第3巻である漫画B1-3の購入(行動AC21)を行ったことを示す。
【0063】
なお、行動履歴情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、
図6では、ユーザIDごとに行動情報が行動履歴情報記憶部123に記憶される場合を示したが、行動情報は、ユーザIDごとに限らず、例えば時刻順に記憶されてもよい。
【0064】
(イノベーター度情報記憶部124)
実施形態に係るイノベーター度情報記憶部124は、ユーザの他のユーザへの影響の度合いを示すイノベーター度に関する各種情報を記憶する。
図7は、実施形態に係るイノベーター度情報記憶部の一例を示す図である。
図7に示すイノベーター度情報記憶部124は、「ユーザID」、「イノベーター度」、「カテゴリ」といった項目が含まれる。
【0065】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「イノベーター度」は、ユーザについて推定されるイノベーター度を示す。なお、
図6の例では、イノベーター度を「SC1」等と抽象的に示すが、イノベーター度は、具体的な数値である。
【0066】
「カテゴリ」は、対応するユーザのイノベーター度がどのカテゴリについてであるかを示す。なお、
図6の例では、カテゴリを「CG1」等と抽象的に示すが、例えば「書籍」、「スポーツ」等の具体的なカテゴリを示すものである。また、「カテゴリ」が「-(ハイフン)」である場合、そのイノベーター度はカテゴリを限定しないそのユーザのイノベーター度を示す。
【0067】
例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザ(ユーザU1)について、グループGP1でのカテゴリ「CG1」に関するイノベーター度は、「SC1」であることを示す。例えば、カテゴリ「CG1」は、漫画に関するカテゴリである。なお、カテゴリは、漫画、ドラマ等のカテゴリに限らず、少年漫画、少女漫画、刑事ドラマ、恋愛ドラマ等、より詳細なカテゴリであってもよい。
【0068】
なお、イノベーター度情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、イノベーター度情報記憶部124は、イノベーター度の推定を行った日時を示す情報を、イノベーター度に対応付けて記憶してもよい。
【0069】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0070】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、推定部133と、提供部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0071】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ情報記憶部121やコンテンツ情報記憶部122や行動履歴情報記憶部123やイノベーター度情報記憶部124等の記憶部120から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ端末10等の外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部131は、ユーザの行動履歴を示す履歴情報を取得する。
【0072】
取得部131は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、コンテンツに関するイノベーターに決定された対象ユーザの行動情報を取得する。
【0073】
取得部131は、複数の作品群に分割されて提供される第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、複数の巻が提供される漫画である第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、コンテンツに関する賞に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、コンテンツに関する賞を受賞した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。
【0074】
取得部131は、売上げに関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、所定値以上の売上げに到達した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、インターネットにおけるユーザの投稿に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。取得部131は、所定回数以上のユーザの投稿が行われた第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。
【0075】
取得部131は、各種情報を抽出する。取得部131は、各種情報から対象(ターゲット)の情報を抽出する。例えば、取得部131は、ユーザ情報記憶部121やコンテンツ情報記憶部122や行動履歴情報記憶部123やイノベーター度情報記憶部124等の記憶部120から各種情報を抽出する。
【0076】
取得部131は、複数のコンテンツのうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数の作品群に分割されて提供される複数のコンテンツのうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、各々が複数の巻が提供される複数の漫画である複数のコンテンツのうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。
【0077】
取得部131は、複数のコンテンツのうち、コンテンツに関する賞に関する評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、コンテンツに関する賞を受賞したコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、売上げに関する評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、所定値以上の売上げに到達したコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、インターネットにおけるユーザの投稿に関する評価条件を満たすコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、所定回数以上のユーザの投稿が行われたコンテンツを第1コンテンツとして抽出する。
【0078】
取得部131は、複数のコンテンツのうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たさないコンテンツを第2コンテンツとして抽出する。取得部131は、複数のコンテンツのうち、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツを第2コンテンツとして抽出する。
【0079】
取得部131は、複数のユーザを含むユーザ群のうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザを対象ユーザとして抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、コンテンツに関するイノベーターに決定された対象ユーザの行動情報を抽出する。
【0080】
取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、複数の作品群に分割されて提供される第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数の巻が提供される漫画である第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、コンテンツに関する賞に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、コンテンツに関する賞を受賞した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。
【0081】
取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、売上げに関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、所定値以上の売上げに到達した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、インターネットにおけるユーザの投稿に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。取得部131は、複数のユーザの行動情報群のうち、所定回数以上のユーザの投稿が行われた第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を抽出する。
【0082】
(決定部132)
決定部132は、各種情報を決定する決定処理を実行する。決定部132は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、種々の情報を決定する。決定部132は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、種々の情報を決定する。
【0083】
決定部132は、ユーザに関する各種の情報を決定する。決定部132は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザの信頼度を決定する。決定部132は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度を決定する。
【0084】
例えば、決定部132は、形態素解析等の自然言語処理技術を適宜用いて、ユーザにより投稿されたコメント等の入力情報に含まれる文字情報を解析する処理を実行する。決定部132は、メッセージの文字情報に対する意味解析により、コメントの内容を特定(決定)する。決定部132は、意味解析を適宜用いて文字情報を解析することにより、文字情報の内容を特定(決定)する。例えば、決定部132は、文字情報を構文解析等の種々の従来技術を適宜用いて解析することにより、文字情報の内容を決定する。
【0085】
また、決定部132は、ユーザにより投稿された入力情報に画像情報が含まれる場合、画像解析等の技術を適宜用いて入力情報に含まれる画像情報を解析する処理を実行する。また、決定部132は、入力情報に音声情報が含まれる場合、自動音声認識(ASR:Automatic Speech Recognition)等の技術を適宜用いて入力情報に含まれる音声情報を解析する処理を実行する。例えば、決定部132は、入力情報に含まれる音声情報をテキスト化し、テキスト化した情報(文字情報)を用いて、音声情報の内容を特定(決定)する。
【0086】
決定部132は、各種情報を算出する算出処理を実行する。決定部132は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、種々の情報を算出する。決定部132は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、種々の情報を算出する。決定部132は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザの信頼度を算出する。決定部132は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度を算出する。
【0087】
(推定部133)
推定部133は、種々の情報を推定する。推定部133は、種々の情報を推定する。例えば、推定部133は、ユーザ端末10やサービス提供装置20等の外部の情報処理装置から取得された各種情報に基づいて推定を行う。例えば、推定部133は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて推定を行う。例えば、推定部133は、決定部132により決定される情報に基づいて、推定を行う。
【0088】
推定部133は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザが所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する。推定部133は、イノベーターである対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。
【0089】
推定部133は、複数の作品群に分割されて提供される第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。推定部133は、複数の巻が提供される漫画である第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞に関する評価条件を将来満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞を将来受賞するかを推定する。
【0090】
推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが売上げに関する評価条件を将来満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツの売上げが所定値に将来到達するかを推定する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツがユーザの投稿に関する評価条件を将来満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツに関するユーザの投稿が所定回数に将来到達するかを推定する。
【0091】
推定部133は、第2コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの数に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザの信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0092】
推定部133は、対象ユーザの信頼度に基づいて第2コンテンツの評価に関するスコアを算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。推定部133は、対象ユーザの信頼度が高い程、第2コンテンツのスコアを高く算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0093】
推定部133は、第2コンテンツのスコアと評価に関する閾値との比較に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。推定部133は、第2コンテンツのスコアが閾値以上である場合、第2コンテンツが評価条件を満たすと推定する。
【0094】
推定部133は、各種情報を算出する算出処理を実行する。推定部133は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、種々の情報を算出する。推定部133は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、種々の情報を算出する。
【0095】
推定部133は、対象ユーザの信頼度に基づいて第2コンテンツの評価に関するスコアを算出する。推定部133は、対象ユーザの信頼度が高い程、第2コンテンツのスコアを高く算出する。
【0096】
推定部133は、各種情報を生成する生成処理を実行する。推定部133は、記憶部120に記憶された各種情報に基づいて、種々の情報を生成する。例えば、推定部133は、各種情報を生成する生成部としても機能する。推定部133は、各種情報を生成する。例えば、推定部133は、ユーザ情報記憶部121やコンテンツ情報記憶部122や行動履歴情報記憶部123やイノベーター度情報記憶部124等に記憶された情報から種々の情報を生成する。
【0097】
推定部133は、提供部134により提供する各種情報を生成する。推定部133は、コンテンツXのスコアが閾値以上である場合、「コンテンツXが将来評価に関する条件を満たすと推定されます」といった推定結果を示す提供用情報を生成する。
【0098】
(提供部134)
提供部134は、各種情報を提供する。提供部134は、外部の情報処理装置へ各種情報を提供する。例えば、提供部134は、ユーザ端末10やサービス提供装置20に各種情報を提供する。提供部134は、ユーザ端末10やサービス提供装置20に各種情報を送信する。提供部134は、取得部131により取得された各種情報に基づいて、種々の情報を提供する。提供部134は、決定部132による決定に応じて、種々の情報を提供する。提供部134は、推定部133による推定に応じて、種々の情報を提供する。
【0099】
提供部134は、推定部133による推定結果を用いたサービスを提供する。提供部134は、推定部133により生成された提供用情報を、情報提供先が利用するデバイスへ提供する。提供部134は、「コンテンツXが将来評価に関する条件を満たすと推定されます」といった推定結果を示す提供用情報を、コンテンツXの提供元(出版社、配給会社等)が利用する提供元装置へ送信する。
【0100】
〔3.情報処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0101】
図8に示すように、情報処理装置100は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する(ステップS101)。例えば、情報処理装置100は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する。
【0102】
また、情報処理装置100は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザが所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザが所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する。
【0103】
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、推定部133とを有する。取得部131は、コンテンツの評価に関する条件である評価条件を満たす第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行ったユーザである対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザが所定の行動を行ったコンテンツであって、処理の時点で評価条件を満たしていないコンテンツである第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定する。
【0104】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、第1コンテンツに対して、第1コンテンツが評価条件を満たす前の時点で所定の行動を行った対象ユーザの行動情報に基づいて、第2コンテンツが、処理の時点よりも後に評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0105】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、コンテンツに関するイノベーターに決定された対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、イノベーターである対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。
【0106】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、イノベーターである対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0107】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、複数の作品群に分割されて提供される第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、複数の作品群に分割されて提供される第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。
【0108】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の作品群に分割されて提供される第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0109】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、複数の巻が提供される漫画である第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、複数の巻が提供される漫画である第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定する。
【0110】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、複数の巻が提供される漫画である第2コンテンツが評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0111】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、コンテンツに関する賞に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞に関する評価条件を将来満たすかを推定する。
【0112】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞に関する評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0113】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、コンテンツに関する賞を受賞した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞を将来受賞するかを推定する。
【0114】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが賞を将来受賞するかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0115】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、売上げに関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが売上げに関する評価条件を将来満たすかを推定する。
【0116】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツが売上げに関する評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0117】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、所定値以上の売上げに到達した第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツの売上げが所定値に将来到達するかを推定する。
【0118】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツの売上げが所定値に将来到達するかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0119】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、インターネットにおけるユーザの投稿に関する評価条件を満たす第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツがユーザの投稿に関する評価条件を将来満たすかを推定する。
【0120】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツがユーザの投稿に関する評価条件を将来満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0121】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、所定回数以上のユーザの投稿が行われた第1コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの行動情報を取得する。推定部133は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツに関するユーザの投稿が所定回数に将来到達するかを推定する。
【0122】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザが所定の行動を行った第2コンテンツに関するユーザの投稿が所定回数に将来到達するかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0123】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部133は、第2コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの数に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0124】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、第2コンテンツに対して所定の行動を行った対象ユーザの数に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0125】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、決定部132を有する。決定部132は、対象ユーザの行動情報に基づいて、対象ユーザの信頼度を決定する。推定部133は、対象ユーザの信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0126】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザの信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0127】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部132は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度を決定する。推定部133は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0128】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザのイノベーターとしての力の度合いを示す信頼度に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0129】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部133は、対象ユーザの信頼度に基づいて第2コンテンツの評価に関するスコアを算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0130】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザの信頼度に基づいて第2コンテンツの評価に関するスコアを算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0131】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部133は、対象ユーザの信頼度が高い程、第2コンテンツのスコアを高く算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0132】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、対象ユーザの信頼度が高い程、第2コンテンツのスコアを高く算出し、第2コンテンツのスコアに基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0133】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部133は、第2コンテンツのスコアと評価に関する閾値との比較に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定する。
【0134】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、第2コンテンツのスコアと評価に関する閾値との比較に基づいて、第2コンテンツが評価条件を満たすかを推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0135】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、推定部133は、第2コンテンツのスコアが閾値以上である場合、第2コンテンツが評価条件を満たすと推定する。
【0136】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、第2コンテンツのスコアが閾値以上である場合、第2コンテンツが評価条件を満たすと推定することにより、コンテンツが評価に関する条件を満たすかを適切に推定することができる。
【0137】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、提供部134を有する。提供部134は、推定部133による推定結果を用いたサービスを提供する。
【0138】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推定結果を用いたサービスを提供することができる。
【0139】
〔5.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0140】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0141】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0142】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0143】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0144】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0145】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0146】
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0147】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0148】
また、上述してきた各実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0149】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0150】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
121 ユーザ情報記憶部
122 コンテンツ情報記憶部
123 行動履歴情報記憶部
124 イノベーター度情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 決定部
133 推定部
134 提供部
10 ユーザ端末
20 サービス提供装置
N ネットワーク