(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042589
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20240321BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/1335 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147401
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】曽我部 光史
【テーマコード(参考)】
2H092
2H291
【Fターム(参考)】
2H092GA13
2H092GA25
2H092GA26
2H092GA29
2H092GA30
2H092HA04
2H092JA25
2H092JA28
2H092JA34
2H092JA37
2H092JA41
2H092JA46
2H092JB13
2H092JB32
2H092JB38
2H092JB42
2H092KA12
2H092KA13
2H092KA18
2H092NA01
2H092QA05
2H092RA10
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291HA15
2H291LA21
(57)【要約】
【課題】画面に表示された画像を、レンズを通して拡大して表示する際に、画質の低下を抑制する。
【解決手段】液晶表示装置は、第1方向に延在する走査信号線と、走査信号線と交差するデータ信号線と、画素電極及び画素電極に対向する共通電極と液晶層とを含む画素とを有する。共通電極は画素電極と重なる領域にスリットが設けられ、スリットは第1方向に対し第1の角度を成して直線状に延在するスリット中央部を含み、データ信号線はスリット中央部に隣接する部分が第1方向に対して第2の角度を成しており、第1の角度と第2の角度とが異なっている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延在する走査信号線と、
前記走査信号線と交差するデータ信号線と、
画素電極及び前記画素電極に対向する共通電極と、液晶層と、を含む画素と、
を有し、
前記共通電極は、前記画素電極と重なる領域にスリットが設けられ、
前記スリットは、前記第1方向に対し第1の角度を成して直線状に延在するスリット中央部を含み、
前記データ信号線は、前記スリット中央部に隣接する部分が、前記第1方向に対して第2の角度を成しており、
前記第1の角度と前記第2の角度とが異なっていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記スリットは、前記スリット中央部の少なくとも一端から連続するスリット端部を有し、
前記スリット端部は、前記スリット中央部の一端から前記データ信号線の方向に傾いて延在する、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記走査信号線及び前記データ信号線と重なり、前記画素電極及び前記スリットの少なくとも一部と重なる開口部が設けられた遮光層を有し、
前記開口部の前記データ信号線に沿った一辺が前記第1方向と成す角度が、前記第2の角度と同じである、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記走査信号線は、第1走査信号線と、前記第1走査信号線に離隔して配置される第2走査信号線と、を含み、
前記データ信号線は、前記第1走査信号線と前記第2走査信号線との間に2つの屈曲部を有し、
前記データ信号線は、前記2つの屈曲部の間の直線部分が前記第1方向と成す角度が前記第2の角度と同じである、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
第1方向に延在する走査信号線と、
前記走査信号線と交差するデータ信号線と、
帯状に延びる画素電極及び前記画素電極に対向する共通電極と、液晶層と、を含む画素と、
を有し、
前記画素電極は、前記第1方向に対し第1の角度を成して直線状に延在する画素電極中央部を含み、
前記データ信号線は、前記画素電極中央部に隣接する部分が、前記第1方向に対して第2の角度を成しており、
前記第1の角度と前記第2の角度とが異なっていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
前記画素電極は、前記画素電極中央部の一端から連続する画素電極端部を有し、
前記画素電極端部は、前記画素電極中央部の一端から前記データ信号線の方向に傾いて延在する、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記走査信号線及び前記データ信号線と重なり、前記画素電極の少なくとも一部と重なる開口部が設けられた遮光層を有し、
前記開口部の前記データ信号線に沿った一辺が前記第1方向と成す角度が、前記第2の角度と同じである、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
第1偏光軸を有する第1偏光板と、第1偏光軸に直交する第2偏光軸を有する第2偏光板とをさらに有し、
前記第1の角度及び前記第2の角度は、前記第1偏光軸及び前記第2偏光軸と交差する、請求項1又は5に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明一実施形態は、液晶表示装置の画素の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
VR(Virtual Reality:仮想現実)ゴーグルは、3次元のオブジェクトを立体表示し、視点移動に伴って立体画像の表示を変更することにより、利用者に仮想現実感を生じさせる。例えば、利用者に対し、2枚のレンズを通してディスプレイスクリーン上で分割スクリーン画像を視認させるレンズアセンブリを備えたVRゴーグルが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
VRゴーグルを使用するユーザは、レンズを介して液晶表示装置の画面に表示される画像を拡大して視認するため、レンズを介さない通常の使用態様では視認されない微妙な画質不良等が視認されてしまうことがある。
【0005】
本発明は、液晶表示装置の画面に表示される画像の画質不良を抑制することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、第1方向に延在する走査信号線と、走査信号線と交差するデータ信号線と、画素電極及び画素電極に対向する共通電極と液晶層とを含む画素とを有する。共通電極は画素電極と重なる領域にスリットが設けられ、スリットは第1方向に対し第1の角度を成して直線状に延在するスリット中央部を含み、データ信号線はスリット中央部に隣接する部分が第1方向に対して第2の角度を成しており、第1の角度と第2の角度とが異なっている。
【0007】
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、第1方向に延在する走査信号線と、走査信号線と交差するデータ信号線と、帯状に延びる画素電極及び画素電極に対向する共通電極と液晶層とを含む画素とを有する。画素電極は第1方向に対し第1の角度を成して直線状に延在する第1電極部分を含み、データ信号線は第1電極部分に隣接する部分が第1方向に対して第2の角度を成しており、第1の角度と第2の角度とが異なっている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の第1基板側の構成を示す断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素の構成を示す断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部の構成を示す平面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部に設けられる遮光層及び半導体層の構成を示す平面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部に設けられる走査信号線及びデータ信号線の構成を示す平面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部に設けられる接続電極及び画素電極の構成を示す平面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部に設けられる共通補助電極の構成を示す平面図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素部に設けられる共通電極の構成を示す平面図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素の詳細な構成を説明する平面図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の第1基板側の構成を示す断面図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の画素の詳細な構成を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号(又は数字の後にa、bなどを付した符号)を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有しない。
【0010】
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域よりも上方(又は下方)に位置することを意味する。
【0011】
本発明の各実施の形態において、基板上に第1導電層、第1絶縁層、半導体層がこの順に積層される場合、第1導電層から半導体層へ向かう方向を上又は上方という。逆に、半導体層から第1導電層へ向かう方向を下又は下方という。以下の説明で、例えば、基板上の半導体層という表現は、上記のように基板と半導体層との上下関係を説明しているに過ぎず、基板と半導体層との間に第1導電層及び第1絶縁層のような他の層が配置されていてもよい。上方又は下方は、複数の層が積層された構造における積層順を意味するものであり、トランジスタの上方の画素電極と表現する場合、特段の限定がない限り、平面視でトランジスタと画素電極とが重ならない位置関係であってもよい。
【0012】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の構成を
図1乃至
図10を参照して説明する。本実施形態に係る液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層が設けられた構造を有する。
【0013】
1.液晶表示装置の構成
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置100Aを構成する一方の基板である第1基板SUB1の断面図を示す。第1基板SUB1には、第1トランジスタTr1、第2トランジスタTr2、データ信号線DL、第1配線W1、第2配線W2、接続電極ZTCO、画素電極PTCO、共通補助電極CMTL、及び共通電極CTCOが設けられる。第1トランジスタTr1は画素PXに含まれる素子であり、第2トランジスタTr2は駆動回路に含まれる素子である。駆動回路は画素PXを駆動する回路である。
【0014】
接続電極ZTCO、画素電極PTCO、共通電極CTCOには、「TCO」という記号が含まれる。TCOという記号に特段の意味はないが、ITO、ZnO、IZO等の透明導電性酸化物(Transparent Conductive Oxide)又はこれに類似するものを示すときに用いられることがある。
【0015】
1-1.第1トランジスタTr1
第1トランジスタTr1は、半導体層OS、ゲート絶縁層GI1、及びゲート電極GL1を含む。半導体層OSは、例えば、酸化物半導体層又は多結晶シリコン層である。ゲート電極GL1は半導体層OSに対向する。ゲート絶縁層GI1は半導体層OSとゲート電極GL1との間に設けられる。
図1は、ゲート電極GL1より基板SUB側に半導体層OSが設けられたトップゲート型の構造を例示する。第1トランジスタTr1は、また、ゲート電極GL1と半導体層OSとの位置関係が逆であるボトムゲート型トランジスタであってもよい。
【0016】
半導体層OSは、第1半導体領域OS1及び第2半導体領域OS2を含む。第1半導体領域OS1は、半導体層OSがゲート電極GL1と重なる領域であり、第1トランジスタTr1の中でチャネルと呼ばれる領域に相当する。第2半導体領域OS2はソース領域及びドレイン領域に該当する。第1トランジスタTr1は、ゲート電極GL1に印加されるゲート電圧に応じてオン状態とオフ状態とが制御される。
【0017】
ゲート電極GL1の上に第2絶縁層IL2が設けられる。第2絶縁層IL2の上にデータ信号線DLが設けられる。データ信号線DLは、第2絶縁層IL2及びゲート絶縁層GI1に設けられたコンタクトホールWCONを介して第2半導体領域OS2と接続される。データ信号線DLは、画像の階調に関連するデータ信号を伝送する配線である。第2絶縁層IL2及びデータ信号線DLの上に第3絶縁層IL3が設けられる。第3絶縁層IL3の上に接続電極ZTCOが設けられる。接続電極ZTCOは、第3絶縁層IL3、第2絶縁層IL2、及びゲート絶縁層GI1に設けられるコンタクトホールZCONを介して第2半導体領域OS2と接続される。接続電極ZTCOは透明導電膜で形成される。
【0018】
接続電極ZTCOの上に第4絶縁層IL4が設けられる。第4絶縁層IL4は平坦化層とも呼ばれる絶縁層である。第4絶縁層IL4は、下層に設けられた半導体層OS、ゲート電極GL1等によって形成される凹凸を埋め込み平坦な表面を提供する。第4絶縁層IL4の上に画素電極PTCOが設けられる。画素電極PTCOは第4絶縁層IL4に設けられたコンタクトホールPCONにおいて接続電極ZTCOと接続される。画素電極PTCOは、透明導電膜で形成される。
【0019】
画素電極PTCOの上に第5絶縁層IL5が設けられる。第5絶縁層IL5の上に共通補助電極CMTL及び共通電極CTCOが設けられる。断面視において共通補助電極CMTLと共通電極CTCOとは接触するが、平面視においては異なるパターンを有する。共通補助電極CMTLは金属層である。共通電極CTCOは透明導電層である。共通補助電極CMTLの電気抵抗は共通電極CTCOの電気抵抗よりも低い。共通補助電極CMTLは遮光層としても機能する。例えば、共通補助電極CMTLは、第5絶縁層IL5を介して第4絶縁層IL4のコンタクトホールPCONに設けられ、この部分を遮光する。また。共通補助電極CMTLは、例えば、隣接する画素からの光を遮光し、混色の発生を抑制する。
【0020】
コンタクトホールPCONの位置にスペーサSPが設けられる。スペーサSPは、共通電極CTCOの上に設けられる。スペーサSPは全ての画素に対応して設けられる構成も可能であるし、一部の画素のコンタクトホールPCONにのみ設けられる構成も採用可能である。
【0021】
第1基板SUB1に第1遮光層LS1が設けられる。第1遮光層LS1は画素PXの領域に設けられる。
図1は、第1遮光層LS1として、第1遮光層LS1a、LS1bを示す。ただし、第1遮光層LS1は第1遮光層LS1aのみ又は第1遮光層LS1bのみで形成されていてもよい。第1遮光層LS1は、少なくともゲート電極GL1と半導体層OSとが重なる領域に設けられる。第1遮光層LS1は、第1基板SUB1側から入射した光が第1半導体領域OS1に到達することを抑制する。第1遮光層LS1が導電性の膜で形成される場合、第1遮光層LS1に電圧が印加されてもよい。第1遮光層LS1に電圧が印加される場合、第1遮光層LS1とゲート電極GL1とは電気的に接続されてもよい。
【0022】
1-2.第2トランジスタTr2
駆動回路は第2トランジスタTr2(pチャネル型トランジスタTr2-1及びnチャネル型トランジスタTr2-2)を含む。pチャネル型トランジスタTr2-1及びnチャネル型トランジスタTr2-2は、いずれもゲート電極GL2、ゲート絶縁層GI2、半導体層Sを含む。半導体層Sは、第1半導体領域S1、第2半導体領域S2、第3半導体領域S3を含む(第3半導体領域S3はnチャネル型トランジスタTr2-2の半導体層Sにのみ設けられる)。半導体層Sにおいて、第1半導体領域S1はチャネルを形成する領域に該当し、第2半導体領域S2はソース領域及びドレイン領域を形成する領域に該当し、第3半導体領域S3は低濃度ドレイン(LDD)を形成する領域に該当する。ゲート電極GL2は第1半導体領域S1に重なる領域を含む。ゲート絶縁層GI2は半導体層Sとゲート電極GL2との間に設けられる。
【0023】
図1は、第2トランジスタTr2において、ゲート電極GL2が半導体層Sの第1基板SUB1側に設けられたボトムゲート型トランジスタを例示する。第2トランジスタTr2は、半導体層Sとゲート電極GL2との位置関係が逆であるトップゲート型トランジスタであってもよい。
【0024】
半導体層Sの上に第1絶縁層IL1及びゲート絶縁層GI1が設けられる。pチャネル型トランジスタTr2-1、nチャネル型トランジスタTr2-2に対しゲート絶縁層GI1は層間膜として機能する。これらの絶縁層の上に第2配線W2が設けられる。第2配線W2は、第1絶縁層IL1及びゲート絶縁層GI1に設けられた開口を介して第2半導体領域S2と接続される。第2配線W2の上に第2絶縁層IL2が設けられる。第2絶縁層IL2の上に第1配線W1が設けられる。第1配線W1は、第2絶縁層IL2に設けられた開口を介して第2配線W2と接続される。
【0025】
ゲート電極GL2と第1遮光層LS1bとは同一層である。第2配線W2とゲート電極GL1とは同一層である。ここで、同一層とは、複数の部材が、1つの層がパターニングされることによって形成されたものであることを意味する。
【0026】
2.画素の部分的な断面構造
図2は、画素PXの部分的な断面構造の一例を示す。画素PXは、第1基板SUB1、第2基板SUB2、及び第1基板SUB1と第2基板SUB2との間の液晶層LCを含む。
図1を参照して説明したように、第1基板SUB1は、第1遮光層LS1、第1トランジスタTr1、接続電極ZTCO、画素電極PTCO、共通補助電極CMTL、共通電極CTCOを含む。第2基板SUB2は、第2遮光層BM、カラーフィルタ層(第1カラーフィルタ層CF1、第2カラーフィルタ層CF2)、オーバーコート層OCを含む。第1基板SUB1と第2基板SUB2の間隔(セルギャップ)はスペーサSPによって一定の間隔となるように保持される。
【0027】
第2遮光層BMは、例えば、黒色の顔料を含む有機樹脂材料で形成される。第2遮光層BMは、画素PXの境界領域に設けられる。また、第2遮光層BMは、第1カラーフィルタ層CF1と第2カラーフィルタ層CF2の境界領域に設けられる。第1カラーフィルタ層CF1と第2カラーフィルタ層CF2は所定の色に着色され透光性を有する層であり、それぞれ異なる色相に着色されている。第1カラーフィルタ層CF1及び第2カラーフィルタ層CF2の上にはオーバーコート層OCが設けられる。なお、
図2は、液晶層LCの初期配向状態を規定する配向膜を省略して示している。
【0028】
第1基板SUB1側に第1偏光板PL1、第2基板SUB2側に第2偏光板PL2が設けられる。第1偏光板PL1及び第2偏光板PL2は直線偏光板であり、偏光軸を直交させた状態(クロスニコル)に配置される。
【0029】
図2に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置100Aは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に液晶層LCが設けられ、画素電極PTCOと共通電極CTCOで液晶層LCの配向状態を制御する透過型の液晶表示装置である。液晶の駆動方式は、次節で示されるように、共通電極CTCOにはスリットが設けられたFFS(Fringe Field Switching)方式が適用される。
【0030】
3.画素の平面レイアウト
図3は、画素部102の部分的な平面図であり、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3を示す。例えば、第1画素PX1は青色に対応する画素であり、第2画素PX2は緑色に対応する画素であり、第3画素PX3は赤色に対応する画素である。
【0031】
なお、
図3は、説明のためX軸及びY軸を示し、X軸に平行な方向をX軸に沿った方向又はX軸方向と説明し、Y軸に平行な方向をY軸に沿った方向又はY軸方向と呼ぶものとする。また、X軸方向を第1方向、Y軸方向を第1方向に交差する第2方向と読み替えることもできるものとする。
【0032】
図3は、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3が、X軸に沿った方向に沿って配列する態様を示す。画素部102は、第1乃至第3の画素を一組とした構成が、X軸に沿った方向及びY軸に沿った方向に配列される。
【0033】
第1画素PX1は、第1半導体層OSa、第1接続電極ZTCO1、及び第1画素電極PTCO1を含み、第2画素PX2は、第2半導体層OSb、第2接続電極ZTCO2、及び第2画素電極PTCO2を含み、第3画素PX3は、第3半導体層OSc、第3接続電極ZTCO3、及び第3画素電極PTCO3を含む。また、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3は、共通電極CTCOを含む。共通電極CTCOは、第1画素電極PTCO1、第2画素電極PTCP2、第3画素電極PTCO3に平面視で重なっている。共通電極CTCOは、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3に共有される電極であり、画素部102の全体に亘って広がる大きさを有する。
【0034】
第1画素電極PTCO1は矩形ではなく屈曲した形状を有するが、Y軸方向に沿った長さPYLが、X軸方向に沿った長さPXLに比べて長い形状を有する。第2画素電極PTCO2、第3画素電極PTCO3についても同様である。
【0035】
共通電極CTCOは、第1スリットSL1、第2スリットSL2、第3スリットSL3を有する。第1スリットSL1は第1画素電極PTCO1と重なり、第2スリットSL2は第2画素電極PTCO2と重なり、第3スリットSL3は第3画素電極PTCO3と重なる。別言すれば、第1スリットSL1は、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2との間に設けられ、第2スリットSL2は、第2データ信号線DL2と第3データ信号線DL3との間に設けられ、第3スリットSL3は、第3データ信号線DL3と第4データ信号線DL4との間に設けられる。
【0036】
液晶表示装置100AはFFSモードで駆動される。FFSモードの場合、画素電極PTCOと共通電極CTCOとの間に生じるフリンジ電界により液晶層LCの液晶分子の配向方向が制御される。
図1、
図2には示されないが、液晶表示装置100Aはバックライトを含み、液晶層LCの配向状態によってバックライトからの光を制御して画像が表示される。
【0037】
画素部102は、X軸方向に延びる走査信号線SCL(第1走査信号線SCL1、第2走査信号線SCL2)と、Y軸方向に延びるデータ信号線DL(第1データ信号線DL1、第2データ信号線DL2、第3データ信号線DL3、第4データ信号線DL4)が配設される。
【0038】
4.画素部を構成する各層の詳細なレイアウト
以下に、画素部102を構成する各層のレイアウトの詳細を示す。
【0039】
4-1.第1遮光層及び半導体層
図4は、第1遮光層LS1、及び第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、第3半導体層OScを示す。第1遮光層LS1、はX軸方向に延在するパターンを有する。第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、第3半導体層OScは、鉤形に屈曲しY軸方向に延在する島状のパターンを有する。第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、第3半導体層OScは、第1遮光層LS1と交差する部分を有し、X軸方向に配列される。第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScは、第1遮光層LS1の上層側に配置される。
【0040】
4-2.走査信号線、データ信号線
図5は走査信号線SCL(第1走査信号線SCL1、第2走査信号線SCL2)及びデータ信号線DL(第1データ信号線DL1、第2データ信号線DL2、第3データ信号線DL3、第4データ信号線DL4)を示す。第1走査信号線SCL1は、第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScと交差するようにX軸方向に延在する。なお、本実施形態においては第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScは第1走査信号線SCL1と斜め方向で交差しているが、これらが直交する構成も採用可能である。第2走査信号線SCL2は、第1走査信号線SCL1からY軸方向に1画素分だけ離れた位置に設けられる。第1走査信号線SCL1が第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScと交差する部分はゲート電極(
図1に示す「GL1」に相当)として機能する。第1走査信号線SCL1(ゲート電極GL1)は第1遮光層LS1のパターンの内側に設けられており、長さ方向に亘って第1遮光層に重畳している。
【0041】
第1データ信号線DL1、第2データ信号線DL2、第3データ信号線DL3、及び第4データ信号線DL4は、Y軸方向に延在し、第1走査信号線SCL1、第2走査信号線SCL2と交差する。
図1に示すように、第1走査信号線SCL1とデータ信号線DLとの間には、ゲート絶縁層GI1及び第2絶縁層IL2が設けられる。コンタクトホールWCON1、WCON2、WCON3は、それぞれ第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScの島状パターンの一方の端部の付近において、第1データ信号線DL1、第2データ信号線DL2、第3データ信号線DL3と重なる領域に設けられる。第1半導体層OSaの主たる部分は第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2との間に配置され、Y軸方向に延びている。第1半導体層OSaの一方の端部は、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2に挟まれた部分からコンタクトホールWCON1の方向に向かって屈曲するパターンを有する。第1半導体層OSaは、コンタクトホールWCON1において第1データ信号線DL1と接続される。第2半導体層OSb及び第3半導体層OScについても同様である。
【0042】
4-3.接続電極及び画素電極
図6に示すように、コンタクトホールZCON1、ZCON2、ZCON3は、それぞれ第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScの島状パターンと重なる。コンタクトホールWCON1、WCON2、WCON3が第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScの一方の端部の側に設けられるのに対し、コンタクトホールZCON1、ZCON2、ZCON3は第1半導体層OSa、第2半導体層OSb、及び第3半導体層OScの他方の端部の側に設けられる。
【0043】
第1接続電極ZTCO1は、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2との間に配置され、第1半導体層OSaと重なる。第1接続電極ZTCO1は、コンタクトホールZCON1において第1半導体層OSaと接続される。第1接続電極ZTCO1は、Y軸方向に延在し、第1走査信号線SCL1を越える領域まで延伸している。同様に、第2半導体層OSbは第2接続電極ZTCO2と、第3半導体層OScは第3接続電極ZTCO3と接続される。
【0044】
図6に示すように、第1画素電極PTCO1はコンタクトホールPCON1により第1接続電極ZTCO1と接続される。コンタクトホールPCON1は、コンタクトホールZCON1から第1データ信号線DL1側にやや離間した位置であって、当該第1走査信号線SCL1(ゲート電極GL1)のパターンと重なる領域に設けられる。第2画素電極PTCO2と第2接続電極ZTCO2とを接続するコンタクトホールPCON2及び第3画素電極PTCO3と第3接続電極ZTCO3とを接続するコンタクトホールPCON3についても同様である。
【0045】
第1画素電極PTCO1は、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2との間においてく字状に屈曲した形状を呈し、走査信号線SCL(ゲート電極GL1)、半導体層OS1a、及び第1接続電極ZTCO1と重なり、Y軸方向に延在している。具体的には、第1画素電極PTCO1は、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の屈曲部DLB2に隣接する位置で屈曲し、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2に挟まれてY軸方向に沿って延在する。第1画素電極PTCO1は、屈曲部DLB2を超えてY軸のプラス方向(Y(+)方向)に延在し、コンタクトホールPCON1と重なる領域を有する。第1画素電極PTCO1の一方の端縁Px1は、コンタクトホールPCON1を超えた位置にある。また、第1画素電極PTCO1は、屈曲部DLB2からY軸のマイナス方向(Y(-)方向)に沿って延在し、その他方の端縁Px2が第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の第2屈曲部DLB3に隣接して又はその近傍に位置している。第2画素電極PTCO2及び第3画素電極PTCO3についても同様である。
【0046】
4-4.共通補助電極
図7は共通補助電極CMTLを示す。共通補助電極CMTLは、第1開口部OP1、第2開口部OP2、第3開口部OP3を含む。第1開口部OP1は、第1画素電極PTCO1と一部が重なり、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2とに挟まれた領域に配置される。第1開口部OP1のY軸方向に延在する開口端縁Oy1、Oy2は、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2に沿って設けられる。第1開口部OP1のY軸方向に延在する開口端縁Oy1、Oy2は、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の端部と重なっていてもよいし、当該端部より内側又は外側に位置していてもよい。第1開口部OP1は、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2に沿ってY軸方向に延在し、くの字状に屈曲した形状を有する。具体的には、第1開口部OP1は、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の屈曲部DLB3で屈曲し、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2に挟まれてY軸方向に沿って延在する。第1開口部OP1は、屈曲部DLB3を超えてY軸のプラス方向(Y(+)方向)に沿って延在し、その一方の開口端縁Ox1は第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の屈曲部DLB2に隣接して又はその近傍に位置する。第1開口部OP1の一方の開口端縁Ox1は、コンタクトホールPCON1の手前に位置しており、第1開口部OP1はコンタクトホールPCON1とは重ならない。また、第1開口部OP1は、第2屈曲部Be2からY軸のマイナス方向(Y(-)方向)に沿って延在し、その他方の開口端縁Ox2は第1画素電極PTCO1の他方の端縁より外側に位置している。第2画素電極PTCO2に対応して配置される第2開口部OP2、第3画素電極PTCO3に対応して配置される第3開口部OP3についても同様である。
【0047】
このように、第1画素電極PTCO1と第1開口部OP1とは全部が重ならず、Y軸方向の沿った端縁が相互にずれるように配置されている。別言すれば、第1開口部OP1は、第1画素電極PTCO1がコンタクトホールPCON1と重なる領域とは重ならないように配置されており、コンタクトホールの段差によって形成される液晶の配向乱れの影響が出ないようにされている。第2画素電極PTCO2と第2開口部OP2、第3画素電極PTCO3と第3開口部OP3との関係についても同様である。
【0048】
共通補助電極CMTLは金属膜で形成され、画素部102の全体に広がる大きさを有する。したがって、開口部OP(
図7に示すような、第1開口部OP1、第2開口部OP2、第3開口部OP3)が設けられた領域が画素部102の透過領域となり、それ以外の領域は非透過領域となる。したがって、共通補助電極CMTLは、遮光層としての機能を有する。また、共通補助電極CMTLは、この上に透明導電膜で画素部102の略全面に形成される共通電極CTCOの抵抗を低減する補助電極として用いられる。
【0049】
上記の構成によれば、共通補助電極CMTLの第1開口部OP1、第2開口部OP2、第3開口部OP3の大きさを調整することで、第1画素PX1、第2画素PX2、及び第3画素PX3から出射される光量が調整される。
【0050】
4-5.共通電極
図8は共通電極CTCOを示す。共通電極CTCOは複数の画素に対して共通に設けられ、第1画素電極PTCO1、第2画素電極PTCO2及び第3画素電極PTCO3と重畳している。共通電極CTCOには、平面視で第1画素電極PTCO1と重なる領域に第1スリットSL1が設けられる。第1スリットSL1は、また、第1開口部OP1と重なるように設けられる。共通電極CTCOは透明導電膜で形成され、第1スリットSL1は透明導電膜が除去されることにより形成される。第2画素電極PTCO2及び第3画素電極PTCO3に対しても、同様に第2スリットSL2、第3スリットSL3が設けられる。
【0051】
4-6.画素を構成する各部材の材質
第1基板SUB1及び第2基板SUB2として、ガラス基板、石英基板、およびサファイア基板など、透光性を有し、可撓性を有しない剛性基板を用いることができる。一方、第1基板SUB1及び第2基板SUB2が可撓性を有する基板が用いられてもよい。可撓性基板の基板材料としては、ポリイミド基板、アクリル基板、シロキサン基板、またはフッ素樹脂基板などが用いられる。第1基板SUB1及び第2基板SUB2の耐熱性を向上させるために、上記の樹脂に不純物を導入してもよい。
【0052】
走査信号線SCL(ゲート電極GL1)、ゲート電極GL2、データ信号線DL、第1配線W1、第2配線W2、第1遮光層LS1、及び共通補助電極CMTLとして、金属材料を用いることができる。例えば、これらの部材として、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、及びこれらの合金又は化合物が用いられる。上記の部材として、上記の材料が単層で用いられてもよく、積層で用いられてもよい。
【0053】
ゲート絶縁層GI1、GI2及び第1絶縁層IL1、第2絶縁層IL2、第3絶縁層IL3、第4絶縁層IL4、第5絶縁層IL5として、絶縁層性材料を用いることができる。例えば、第1絶縁層IL1、第2絶縁層IL2、第3絶縁層IL3、第5絶縁層IL5として、として、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiOxNy)、窒化シリコン(SixNy)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化窒化アルミニウム(AlOxNy)、窒化アルミニウム(AlNx)などの無機絶縁層を用いることができる。これらの絶縁層として、欠陥が少ない絶縁層を用いることができる。第4絶縁層IL4として、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、又はシロキサン樹脂などの有機絶縁材料を用いることができる。なお、ゲート絶縁層GI1、GI2及び第1絶縁層IL1、第2絶縁層IL2、第3絶縁層IL3、第5絶縁層IL5として、上記の有機絶縁材料が用いられてもよい。上記の部材として、上記の材料が単層で用いられてもよく、積層で用いられてもよい。
【0054】
なお、絶縁層の一例として、ゲート絶縁層GI1として厚さが100nmのSiOxが用いられる。また、第1絶縁層IL1として総厚さが600nm~700nmのSiOx/SixNy/SiOxが用いられる。ゲート絶縁層GI2として総厚さが60~100nmのSiOx/SixNyが用いられる。第2絶縁層IL2として総厚さが300nm~500nmのSiOx/SixNy/SiOxが用いられる。第3絶縁層IL3として総厚さが200nm~500nmのSiOx(単層)、SixNy(単層)、又はこれらの積層が用いられる。第4絶縁層IL4として厚さが2μm~4μmの有機層が用いられる。第5絶縁層IL5として厚さが50nm~150nmのSixNy(単層)が用いられる。
【0055】
半導体層OSとして、半導体の特性を有する酸化金属(酸化物半導体)を用いることができる。半導体層OSは透光性を有する。例えば、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、及び酸素(O)を含む酸化物半導体を用いることができる。特に、In:Ga:Zn:O=1:1:1:4の組成比を有する酸化物半導体を用いることができる。ただし、本実施形態で使用されるIn、Ga、Zn、及びOを含む酸化物半導体は上記の組成に限定されるものではなく、上記とは異なる組成の酸化物半導体を用いることもできる。例えば、移動度を向上させるためにInの比率を上記より大きくしてもよい。また、バンドギャップを大きくし、光照射による影響を小さくするためにGaの比率を上記より大きくしてもよい。
【0056】
In、Ga、Zn、及びOを含む酸化物半導体に他の元素が添加されていてもよい。例えば、当該酸化物半導体にAl、Snなどの金属元素が添加されていてもよい。上記の酸化物半導体以外にもIn及びGaを含む酸化物半導体(IGO)、In及びZnを含む酸化物半導体(IZO)、In、Sn及びZnを含む酸化物半導体(ITZO)、並びにIn及びWを含む酸化物半導体などが半導体層OSとして用いられてもよい。半導体層OSはアモルファスであってもよく、結晶性であってもよい。半導体層OSはアモルファスと結晶の混相であってもよい。
【0057】
接続電極ZTCO、画素電極PTCO(第1画素電極PTCO1、第2画素電極PTCO2、及び第3画素電極PTCO3)、及び共通電極CTCOとして、透明導電層が用いられる。当該透明導電層として、酸化インジウム及び酸化スズの混合物(ITO)及び酸化インジウム及び酸化亜鉛の混合物(IZO)を用いることができる。当該透明導電層として、上記以外の材料が用いられてもよい。
【0058】
5.画素の詳細な構造
図9は、第1画素PX1の平面図を示す。第1データ信号線DL1は、X軸のプラス方向とマイナス方向に屈曲しながらY軸方向に延在する。第1データ信号線DL1をY軸のプラス方向からマイナス方向にみていくと、当該第1データ信号線DL1は、第1半導体層OSaと交差した後、屈曲部DLB1でX軸のプラス方向に屈曲し、第1走査信号線SCL1に対して斜めに交差する。第1データ信号線DL1は、第1走査信号線SCL1に交差した後、屈曲部DLB2でX軸のマイナス方向に屈曲してY軸方向に延在し、第4半導体層OSdと交差する。そして、第1データ信号線DL1は、屈曲部DLB3でX軸のプラス方向に再び屈曲し、第2走査信号線SCL2に対して斜めに交差する。第1データ信号線DL1は、このような周期的な屈曲パターンを有してY軸方向に延在する。このような屈曲する配線パターンは、第2データ信号線DL2及びそれ以外のデータ信号線DLについても同様である。
【0059】
第1画素電極PTCO1は、第1走査信号線SCL1と重なる領域からY軸方向に延在するように設けられる。第1画素電極PTCO1のY軸方向に延在する辺Py1、Py2は第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の屈曲パターンに合わせて屈曲している。第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2は金属膜で形成され遮光性を有する。第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2は、信号を伝達する配線としての機能に加え、第1画素電極PTCO1に対する遮光膜としての機能を有する。
【0060】
共通補助電極CMTLは、コンタクトホールPCONが形成される領域を遮光する。第1開口部OP1は光を透過する領域であり、第1画素電極PTCO1のコンタクト領域以外の領域と重なるように配置される。第1開口部OP1は、また、第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2の屈曲パターンに合わせて屈曲する形状を有する。このように、共通補助電極CMTLは、共通電極CTCOの低抵抗化を図るための補助電極としての機能に加え、第1画素電極PTCO1に対する遮光膜としての機能を有する。
【0061】
共通電極CTCOに設けられる第1スリットSL1は、第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2との間に配置される。第1スリットSL1は、共通電極CTCOを形成する透明導電膜が細長く除去された領域である。
図9は、第1スリットSL1の形状を説明するため、複数の部分に分割して各部に符号を付して示している。具体的に、
図9は、第1スリットSL1を、スリット中央部SLMと、その両側に位置するスリット端部SLE1、SLE2とに分けて示す。スリット中央部SLMは、第1スリットSL1の主要な部分である。スリット中央部SLMは、第1画素電極PTCO1及び第1開口部OP1と重なっている。スリット端部SLE1は、スリット中央部SLMから連続する第1走査信号線SCL1側の部位であり、スリット端部SLE2は、スリット中央部SLMから連続する第2走査信号線SCL2側の部位である。
【0062】
スリット中央部SLMは、細長い矩形状のパターンがY軸方向に延在するが、Y軸方向に平行ではなくX軸方向に傾いている。別言すれば、スリット中央部SLMは、第1データ信号線DL1の傾きに対応して傾いている。ここで、X軸に対するスリット中央部SLMの傾き角度と、第1データ信号線DL1が傾く角度は異なっている。例えば、スリット中央部SLMの一辺をL1とし、これに隣接する第1データ信号線DL1の一辺をL2とした場合、X軸に対する辺L1が成す第1の角度θa1と、X軸に対する辺L2が成す第2の角度θa2とは異なっている。具体的に、第1の角度θa1と第2の角度θa2とは、1度以上5度以下、好ましくは1度以上3度以下の範囲で異なっている。
図9は、第1の角度θa1が第2の角度θa2より上記の範囲で小さい場合を示すが、第1の角度θa1が第2の角度θa2より上記の範囲で大きくてもよい。
【0063】
このように、Y軸方向に延在する第1データ信号線DL1や第1開口部OP1の開口端部に対してスリットを傾けることにより、当該データ信号線や開口部とスリットとのX軸方向の距離がY軸方向に亘って変化することとなる。より具体的には、
図9で見た場合に、第1データ信号線DL1の第2屈曲部DLB2から第3屈曲部DLB3に向かうにつれて、第1データ信号線DL1又は第1開口部OP1の開口端部とスリットとの間隔が徐々に小さくなっていく。
【0064】
第1の角度θa1と第2の角度θa2とを1度以上5度以下、好ましくは1度以上3度以下の範囲で異ならせることで、液晶表示装置100Aの画面に画像を表示する際に画素レベルで周期的な濃淡(縞模様)が発生することが抑制される。第1の角度θa1と第2の角度θa2の差が5度を超えると、表示される画像の色を正確に表現できなくなる可能性も生じるため好ましくない。また、角度差が1度より小さいと、上記に述べる効果を十分に得ることができなくなる可能性があるため好ましくない。
【0065】
また、第1スリットSL1のスリット端部SLE1、SLE2は、スリット中央部SLMと異なる角度で傾いている。例えば、
図9に示すように、スリット端部SLE2の一辺をL4としたとき、この一辺L4がX軸と成す角度はθa4として表される。第4の角度θa4は、第1の角度θa1より小さくなっている。第1の角度θa1と第4の角度θa4との関係から明らかなように、スリット端部SLE2は、スリット中央部SLMから第1データ信号線DL1の方向に傾いている。スリット端部SLE1は、スリット端部SLE1を反転させた形状であり、第2データ信号線DL2の方向に傾いている。
【0066】
また、スリット中央部SLMが傾斜する第1の角度θa1は、偏光板の偏光軸と異なるように設定される。偏光板の偏光軸がX軸と交差する角度をθa3とすると、第1の角度θa1及び第2の角度θa2と偏光軸の角度θa3は異なる角度を有することが好ましい。偏光軸に対して、スリット中央部SLMの第1の角度θa1は、10±5度の範囲で傾いていることが好ましい。このような配置によっても、液晶表示装置100Aの画面に表示される画像を、レンズを通して拡大して表示する際に、周期的な濃淡(縞模様)が視認されないようにすることができる。
【0067】
また、共通補助電極CMTLの第1開口部OP1の第1データ信号線DL11に沿った一辺は、X軸に対して第2の角度θa2と同じ角度で傾斜している。第1開口部OP1は遮光膜としての機能を有するので、第1開口部OP1の当該一辺の角度を第1データ信号線DL1の第2の角度θa2に置き換えて、上記と同様の説明をすることができる。
【0068】
図9は、第1画素PX1ついて示すが、スリットSLの角度θa1とデータ信号線DLの第2の角度θa2との関係は画素部102における他の画素も同様である。
【0069】
本実施形態で示すように、画素に設けられるスリットの角度に対して、遮光膜となるデータ信号線の角度を異ならせることで、表示装置100Aの画面に表示された画像を、レンズを通して拡大して表示する際に、周期的な濃淡(縞模様)が視認されることを防ぐことができる。
【0070】
6.液晶表示装置の構成
図10は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置100Aの構成を示す。液晶表示装置100Aは、第1基板SUB1、第2基板SUB2、ドライバIC110、及びフレキシブルプリント回路基板112を含む。第1基板SUB1と第2基板SUB2との間には図示されないシール材が設けられる。第1基板SUB1と第2基板SUB2とはシール材で張り合わされる。
【0071】
第1基板SUB1は、複数の画素PXが配列される画素部102と、画素部102の外側の領域に設けられる走査信号線駆動回路104、データ信号線選択回路106、及びフレキシブルプリント回路基板112と接続を形成する端子部108を含む。フレキシブルプリント回路基板112にはドライバIC110が実装される。画素部102は、第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3を含む。走査信号線SCLは走査信号線駆動回路104と接続され、第1データ信号線DL1、第2データ信号線DL2、第3データ信号線DL3はデータ信号線選択回路106に接続される。
【0072】
図1に示す第1トランジスタTr1は第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3に設けられる。第2トランジスタTr2は走査信号線駆動回路104、データ信号線選択回路106に適用される。また、
図3に示す第1画素PX1、第2画素PX2、第3画素PX3によって画素部102が形成される。
【0073】
本実施形態によれば、データ信号線DLやデータ信号線DLに沿う開口部OPの辺に対してスリットSLを傾けることで、スリットSLとデータ信号線DLや開口部OPの辺との距離がY軸方向に沿って徐々に変化することとなり、これが共通電極CTCOと画素電極PTCOの間に電位差を設けた場合における電界の分布や液晶分子の配向状態に微妙な変化を与えることになる。この結果、液晶表示装置100Aの画面に表示された画像において、画素PXごとに生じる可能性がある周期的な濃淡(縞模様)の発生が抑制され、例えユーザがレンズ等を通して当該表示画面を見たとしても、当該縞模様が視認されないようにすることができる。これにより、VRゴーグルなどの用途において、高精細化を実現すると共に、画質の向上を図ることができる。
【0074】
[第2実施形態]
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の構成を
図11乃至
図12を参照して説明する。本実施形態に係る液晶表示装置は、画素電極及び共通電極の構成が第1実施形態と異なる。以下、本実施形態に係る液晶表示装置の構成を、第1実施形態と相違する部分を中心に説明する。
【0075】
図11は、本実施形態に係る液晶表示装置100Bの構成する一方の基板である第1基板SUB1の断面図を示す。
図11に示す液晶表示装置100Bは、第4絶縁層IL4より下層側の構造が同じであるが、画素電極PTCO及び共通電極CTCOの構成が相違する。
【0076】
図11に示すように、共通補助電極CMTL及び共通電極CTCOが設けられる。共通補助電極CMTL及び共通電極CTCOの上に第5絶縁層IL5が設けられる。画素電極PTCOは、第5絶縁層IL5の上に設けられる。画素電極PTCOは、第4絶縁層IL4及び第5絶縁層TL5を貫通するコンタクトホールPCONにおいて接続電極ZTCOと接続される。コンタクトホールPCONの領域にはスペーサSPが設けられてもよい。
【0077】
本実施形態に係る液晶表示装置100Bは、共通電極CTCOの上に絶縁層を挟んで画素電極PTCOが設けられた構造を有する。次に、
図12を参照して、液晶表示装置100Bにおける第1画素PX1Bの構造を説明する。
【0078】
図12は、第1画素PX1Bの平面図を示す。第1画素PX1Bは、第1トランジスタTr1、第1画素電極PTCO1、共通電極CTCOを含む。なお、共通電極CTCOは、複数の画素に共有される電極であり、第1画素PX1の全体を占める大きさを有するので、
図12ではその形状についての表示が省略されている。
【0079】
第1トランジスタTr1は半導体層OSによって形成される。半導体層OSは、鉤形に屈曲したパターンを有し、走査信号線SCLと2回交差するように配置される。走査信号線SCLが半導体層OSと交差する領域がゲート電極として機能するので、第1トランジスタTr1は2つのチャネル領域を有する。第1トランジスタTr1は、コンタクトホールWCONで第1データ信号線DL1と接続され、コンタクトホールZCONで接続電極ZTCOと接続される。画素電極PTCOは第1データ信号線DL1と第2データ信号線DL2とに挟まれて配置され、コンタクトホールPCONにおいて接続電極ZTCOと接続される。このような屈曲する配線パターンは、第2データ信号線DL2についても同様である。
【0080】
画素電極PTCOは、一端が接続電極ZTCOと接続され、Y軸方向に延在する他端が容量電極CSEと接続される。容量電極CSEは、X軸方向に延在する容量線CSLと重なるように配置される。
【0081】
図12に示すように、走査信号線SCLはX軸方向に延在し、第1データ信号線DL1はY軸方向に延在する。第1データ信号線DL1は、走査信号線SCLと直交し、画素電極PTCOに隣接する領域で複数回に亘って屈曲するパターンを有する。例えば、第1データ信号線DL1は、屈曲部DLB1においてX軸に対してθb5(θb5≠90度)の角度で屈曲し、屈曲部DLB2においてX軸に対してθb2(θb2>θb5)の角度で屈曲する。第1データ信号線DL1は、屈曲部DLB3において、再びX軸に対してθb5の角度で屈曲し、屈曲部DLB4においてX軸に対して直角となるように屈曲し、容量線CSLと直交する。
【0082】
画素電極PTCOは、走査信号線SCL及び容量線CSL、並びに第1データ信号線DL1及び第2データ信号線DL2に囲まれた領域でデータ信号線と同様に屈曲するパターンを有する。
図12は、説明のため、画素電極PTCOを、画素電極中央部PEMと、画素電極端部PE1、PE2とに分けて示す。画素電極PTCOの画素電極中央部PEMは、画素電極の主要な部分である。画素電極PTCOの画素電極端部PE1は、半導体層OSに接続する側の部分であり、画素電極端部PE2は容量電極CSEに接続する側の部分である。
【0083】
画素電極PTCOの画素電極中央部PEMは、Y軸方向に延在する帯状のパターンを有するが、Y軸に平行ではなくX軸方向に傾いている。別言すれば、画素電極PTCOの画素電極中央部PEMは、第1データ信号線DL1の傾きに対応して傾いている。ここで、画素電極PTCOの画素電極中央部PEMの傾斜角と、第1データ信号線DL1の傾斜角とは異なっている。例えば、画素電極中央部PEMの一辺をLb1とし、第1データ信号線DL1の屈曲部DLB2と屈曲部DLB3の間の一辺をLb2とした場合、X軸に対する辺Lb1が成す第1の角度θb1と、X軸に対する辺Lb2が成す第2の角度θb2とは異なっている。具体的に、第1の角度θb1と第2の角度θb2とは、1度以上5度以下、好ましくは1度以上3度以下の範囲で異なっている。
図12は、第1の角度θb1が第2の角度θb2より上記の範囲で小さい場合を示すが、第1の角度θb1が第2の角度θb2より上記の範囲で大きくてもよい。
【0084】
また、画素電極PTCOの画素電極端部PE1、PE2は、画素電極中央部PEMと異なる角度で傾いている。例えば、
図12に示すように、画素電極PTCOの画素電極端部PE2の一辺をLb4としたとき、この一辺Lb4がX軸と成す角度はθb4として表される。第4の角度θb4は、第1の角度θb1より小さくなっている(θb4<θb1)。第1の角度θb1と第4の角度θb4との関係から明らかなように、画素電極PTCOの画素電極端部PE2は、画素電極中央部PEMから第1データ信号線DL1の方向に傾いている。画素電極PTCOの画素電極端部PE1は、画素電極端部PE2を反転させた形状であり、第2データ信号線DL2の方向に傾いている。このように、画素電極PTCOの帯状に延びる部分は2つの屈曲部を有し、画素電極の主要な構成部分である画素電極中央部PEMの両側にある画素電極端部PE1、PE2がデータ信号線DLの方向に傾いている。さらには、当該第4の角度θb4と第1の角度θb1、第2の角度θb2とはそれぞれ異なる角度を有している構成も採用可能であるし、いずれか2つの角度乃至3つの角度が同じ構成も採用可能である。
【0085】
図12には示されないが、画素電極PTCOの上には配向膜が設けられる。配向膜には配向処理(例えば、ラビング処理、光配向処理)が施される。配向膜に対する配向処理の方向は、偏光板の偏光軸の方向と同じ方向になるように形成される。偏光軸がX軸方向に対して成す第3の角度θb3は、例えば、90度である。この偏光軸に対して、第1データ信号線DL1の第2の角度θb2は、10±2度の範囲で傾いていることが好ましい。
【0086】
また、共通補助電極CMTLの開口部OPの第1データ信号線DL11に沿った一辺は、X軸に対して第2の角度θb2と同じ角度で傾斜している。開口部OPは遮光膜としての機能を有するので、開口部OPの当該一辺の角度を第1データ信号線DL1の第2の角度θb2に置き換えて、上記と同様の説明をすることができる。
【0087】
本実施形態に係る液晶表示装置100Bは、第2画素電極PTCP2と共通電極CTCOの積層順が異なるが、画素電極PTCOの帯状パターンの角度をデータ信号線DLが延在する方向の角度を所定の範囲で異ならせることで、表示装置100Bの画面に表示される画像を、レンズを通して拡大して表示する際に、周期的な濃淡(縞模様)が視認されないようにすることができる。
【0088】
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の液晶表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0089】
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0090】
100:液晶表示装置、102:画素部、104:走査信号線駆動回路、106:データ信号線選択回路、108:端子部、110:ドライバIC、112:フレキシブルプリント回路基板、CF1:第1カラーフィルタ層、CF2:第2カラーフィルタ層、CMTL:共通補助電極、CSL:容量線、CTCO:共通電極、DL:データ信号線、DL1:第1データ信号線、DL2:第2データ信号線、DL3:第3データ信号線、DLB1、DLB2、DLB3、DLB4:屈曲部、GI1:ゲート絶縁層、GI2:ゲート絶縁層、GL1:ゲート電極、GL2:ゲート電極、IL1:第1絶縁層、IL2:第2絶縁層、IL3:第3絶縁層、IL4:第4絶縁層、IL5:第5絶縁層、LC:液晶層、LS1:第1遮光層、OS:半導体層、OS1:第1半導体領域、OS2:第2半導体領域、OSa:第1半導体層、OSb:第2半導体層、OSc:第3半導体層、OSd:第4半導体層、PCON:コンタクトホール、PEM:画素電極中央部、PE1、PE2:画素電極端部、PL1:第1偏光板、PL2:第2偏光板、PTCO:画素電極、PTCO1:第1画素電極、PTCO2:第2画素電極、PTCO3:第3画素電極、S:半導体層、S1:第1半導体領域、S2:第2半導体領域、S3:第3半導体領域、SCL:走査信号線、SCL1:第1走査信号線、SCL2:第2走査信号線、SL:スリット、SL1:第1スリット、SL2:第2スリット、SL3:第3スリット、SLM:スリット中央部、SLE1、SLE2:スリット端部、SUB1:第1基板、SP:スペーサ、PX1:第1画素、PX2:第2画素、PX3:第3画素、Tr1:第1トランジスタ、Tr2:第2トランジスタ、W1:第1配線、W2:第2配線、WCON:コンタクトホール、WCON1、WCON2、WCON3:コンタクトホール、ZCON:コンタクトホール、ZTCO:接続電極、ZTCO1:第1接続電極、ZTCO2:第2接続電極、ZTCO3:第3接続電極