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特開2024-4263情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024004263
(43)【公開日】2024-01-16
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240109BHJP
【FI】
G06Q10/10 322
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022103847
(22)【出願日】2022-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】515226515
【氏名又は名称】むすび株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】深澤 了
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】ユーザが採用に関する方針を容易に作成可能な技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、次の各ステップを実行するように構成される。受付ステップでは、組織の強み又は弱みに関する、複数の特徴情報をユーザから受け付ける。生成ステップでは、特徴情報の内容の類似度に応じて、複数の特徴情報を分類分けしたクラスタを生成する。第1の出力制御ステップでは、クラスタから抽出された概念と、概念の重要度に関する第1の参照情報とに基づいて、組織の採用に関する方針情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
受付ステップでは、組織の強み又は弱みに関する、複数の特徴情報をユーザから受け付け、
生成ステップでは、前記特徴情報の内容の類似度に応じて、複数の前記特徴情報を分類分けしたクラスタを生成し、
第1の出力制御ステップでは、前記クラスタから抽出された概念と、前記概念の重要度に関する第1の参照情報とに基づいて、前記組織の採用に関する方針情報を出力する、もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記受付ステップでは、複数の前記ユーザそれぞれから前記特徴情報を受け付ける、もの。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記特徴情報は、前記ユーザによって入力された、前記強み又は前記弱みを示す文である、もの。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、変換ステップでは、前記弱みに関する特徴情報と、言い換え表現の対を関連付けた第2の参照情報とを突合させて、前記弱みに関する特徴情報を前記強みに関する特徴情報に変換し、ここで
前記言い換え表現とは、前記文と、前記文の意味に矛盾しないように他の表現を用いて言い換えた別の文との関係である、もの。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理システムにおいて、
前記方針情報は、複数の前記概念に基づいて生成された文章である、採用コンセプトを含む、もの。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記方針情報は、前記採用コンセプトを一文又は二文で表現した、採用スローガンを含む、もの。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記方針情報は、前記ユーザに推奨される、前記採用の一連の工程である採用フローを含む、もの。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、第2の出力制御ステップでは、前記特徴情報又は前記クラスタの数と、採用人数の実績値とを関連付けた第3の参照情報にさらに基づいて、前記採用に関する予測値を出力する、もの。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2の出力制御ステップでは、前記予測値と、前記組織以外の他の組織の予測値との比較によって算出された、採用偏差値をさらに出力する、もの。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、表示制御ステップでは、前記クラスタ又は前記概念の少なくとも一部を、前記重要度に関する指標とともに、前記ユーザが視認可能な態様で表示させる、もの。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理システムにおいて、
前記表示制御ステップでは、前記クラスタ又は前記概念の少なくとも一部を、前記重要度が高い順に表示させる、もの。
【請求項12】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項11の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【請求項13】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項11の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組織の採用活動を支援する情報処理システムが知られている。例えば、特許文献1には、求人票の作成を容易にさせる方法等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-051726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、組織の採用に関する方針が曖昧な状態で採用活動が実施されることにより、採用活動の効率及び質が低下する可能性があった。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、ユーザが採用に関する方針を容易に作成可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、次の各ステップを実行するように構成される。受付ステップでは、組織の強み又は弱みに関する、複数の特徴情報をユーザから受け付ける。生成ステップでは、特徴情報の内容の類似度に応じて、複数の特徴情報を分類分けしたクラスタを生成する。第1の出力制御ステップでは、クラスタから抽出された概念と、概念の重要度に関する第1の参照情報とに基づいて、組織の採用に関する方針情報を出力する。
【0007】
本発明によれば、ユーザが、採用に関する方針を容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
図2】情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。
図5】情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
図6】ユーザ端末3の表示部34に表示される特徴情報入力画面4の一例を示す。
図7】ユーザ端末3の表示部34に表示される強み決定画面5の一例を示す。
図8】ユーザ端末3の表示部34に表示されるレポート表示画面6の一例を示す。
図9】ユーザ端末3の表示部34に表示される分析画面7の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成について説明する。図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【0014】
1.1.情報処理システム1
情報処理システム1は、情報処理装置2と、ユーザ端末3とを備え、これらがネットワーク(電気通信回線)を通じて通信可能に構成される。一態様において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。仮に例えば、情報処理装置2のみからなる場合であれば、情報処理システム1は情報処理装置2となり、ユーザ端末3のみからなる場合であれば、情報処理システム1はユーザ端末3となりうる。以下、これらの各構成要素についてさらに説明する。
【0015】
1.2.情報処理装置2
図2は、情報処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備え、これらの構成要素が情報処理装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。
【0016】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0017】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0018】
制御部23は、情報処理装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
1.3.ユーザ端末3
ユーザ端末3は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0020】
図3は、ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを備え、これらの構成要素がユーザ端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及び制御部33の説明は、情報処理装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0021】
表示部34は、ユーザ端末3筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、ユーザ端末3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部34は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものとして説明する。
【0022】
入力部35は、ユーザ端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介して制御部33に転送され、制御部33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0023】
2.機能構成
本実施形態の機能構成について説明する。図4は、情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、制御部23)によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。換言すると、情報処理システム1は、プログラムにおける各機能部を備える。
【0024】
具体的には、制御部23は、各機能部として、受付部230と、生成部231と、出力制御部232と、変換部233と、表示制御部234と、抽出部235と、学習部236とを備える。なお、一例において、変換部233と、表示制御部234と、抽出部235と、学習部236とは、省略可能である。
【0025】
受付部230は、受付ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、受付部230は、通信部21又は記憶部22を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部230は、ユーザ端末3の入力部35を介した、ユーザによる種々の入力を受け付ける。また、受付部230は、情報処理装置2からネットワーク及び通信部21を介して種々の情報を受け付ける。本実施形態では、受付部230が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。
【0026】
生成部231は、生成ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、生成部231は、受付部230が受け付けた複数の情報をグルーピングしたクラスタCLを生成可能に構成される。
【0027】
出力制御部232は、第1の出力制御ステップ及び第2の出力制御ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、出力制御部232は、種々の情報を、文書、画像、音声、動画ファイル等として出力可能に構成される。出力されたファイルは、記憶部22に記憶されてもよく、通信部21及びネットワークを介して、ユーザ端末3に送信されてもよい。また、ユーザ端末3に送信されたファイルは、例えば通信部31を介してプリンタ、スピーカ等の外部機器から出力されてもよい。
【0028】
変換部233は、変換ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、受付部230が受け付けた情報と、参照情報とを突合させて、受け付けた情報を別の情報に変換可能に構成される。
【0029】
表示制御部234は、表示制御ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、表示制御部234は、情報処理装置2から受信した若しくは記憶部32に記憶された種々の情報、又はこれらを含む画面、画像等を、ユーザ端末3で視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部234は、画面、静止画又は動画を含む画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、ユーザ端末3の表示部34に表示させるように制御する。表示制御部234は、視覚情報をユーザ端末3に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0030】
抽出部235は、受付部230が受け付けた情報又は出力制御部232が出力した情報から、別の情報を抽出可能に構成される。具体的には例えば、抽出部235は、各クラスタCLにおいて共通する概念CNをそれぞれ抽出可能に構成される。
【0031】
学習部236は、学習ステップを実行可能に構成される。具体的には例えば、学習部236は、受付部230が受け付けた種々の情報を、少なくとも1以上の学習器に入力し、機械学習の手法を用いて学習済みモデルを生成可能に構成される。機械学習の手法は特に限定されず、既知の機械学習のアルゴリズムが使用されてよい。具体的には例えば、線形回帰、サポートベクターマシン(SVM)、ロジスティック回帰、決定木、ランダムフォレスト、ブースティング、ニューラルネットワーク、異種混合学習、これらの組み合わせ等が適宜採用されればよい。以下において、参照情報が学習済みモデルである場合には、「特定のデータと参照情報とを突合させる」という表現は、特定のデータを学習済みモデルに入力することを指すものであってよい。学習済みモデルは、少なくとも1つの入力x1に基づいて、少なくとも1つの出力y1を生成するものであってよい。入力x1は、説明変数とも言われる。また、出力y1は、評価関数とも言われる。
【0032】
3.情報処理の詳細
本節では、図を参照しながら、情報処理システム1により実行される情報処理方法について説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、その全ての処理を実行しなくてもよい。
【0033】
3.1.情報処理の概要
図5は、情報処理システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。一例として、企業の採用活動に関わる従業員である複数のユーザが、採用活動の方針を検討する場面を用いて説明をする。
【0034】
まず、受付部230は、受付ステップとして、組織の強み又は弱みに関する、複数の特徴情報FTをユーザから受け付ける(アクティビティA001)。具体的には例えば、受付部230は、入力部35及び通信部31を介して、特徴情報FTの入力をユーザから受け付ける。特徴情報FTとは、組織の特徴を表す情報であり、ポジティブな意味を持つ強みに関するものと、ネガティブな意味を持つ弱みに関するものに分類される。ここでのポジティブ又はネガティブな意味は、ユーザの主観によるものであってよい。受付部230は、予め記憶された複数の特徴情報FTの中から1つ以上を選択するユーザからの入力を受け付けてもよく、ユーザの自由記入によって特徴情報FTを受け付けてもよい。
【0035】
好ましくは、特徴情報FTは、ユーザによって入力された、組織の強み又は弱みを示す文である。以下では、特徴情報FTが文であるものとして説明をする。組織の強みを示す文の一例として、「面倒見の良い人が多い」、「事業の将来性がある」、「誕生日を祝い合う文化がある」等が挙げられる。一方で、組織の弱みを示す文の一例として、「残業が多い」、「数年おきに転勤がある」、「体力が必要な仕事が多い」等が挙げられる。このような態様により、ユーザから自由に意見を募ることが可能となり、より多様な意見を採用活動の方針に反映させることができる。
【0036】
また、好ましくは、受付部230は、複数のユーザそれぞれから特徴情報FTを受け付ける。具体的には、例えば、受付部230は、複数のユーザそれぞれのユーザ端末3における入力部35を介して、複数の特徴情報FTを受け付ける。このような態様により、複数のユーザが、自分の都合の良いタイミングで、実際に集まることなく、採用活動の方針の検討に参加することができ、よりユーザフレンドリーである。
【0037】
次に、変換部233は、変換ステップとして、弱みに関する文と、言い換え表現の対を関連付けた第2の参照情報RF2とを突合させて、弱みに関する文を強みに関する文に変換する(アクティビティA002)。具体的には例えば、変換部233は、記憶部22から読み出した、弱みに関する文と、第2の参照情報RF2とを突合させ、変換された文を記憶部22に記憶する。ここで言い換え表現とは、文と、当該文の意味に矛盾しないように他の表現を用いて言い換えた別の文との関係である。
【0038】
第2の参照情報RF2は、好ましくは、言い換えの関係にある文の対を学習させた、学習済みモデルであってよい。言い換えの関係とは、例えば、「残業が多い」と「仕事熱心な人が多い」との関係、「転勤が多い」と「様々な場所で働く機会が多い」との関係等であってよい。
【0039】
例えば、アクティビティA002は、以下の処理を含んでも良い。まず、変換部233が、弱みに関する文を形態素解析によって分割する。続いて、変換部233が、分割されたテキストデータを学習済みモデルに入力することで、元の単語との類似度が高く、かつ、強みとの関連度が高い単語が選択される。最後に、選択された単語が並び替えられ、変換された文が出力される。
【0040】
このような態様により、弱みとして考えられていた特徴を、採用対象者にアピールできる強みとして活用することが可能となる。これにより、さらに多様な観点から、採用活動の方針を検討することができる。
【0041】
次に、生成部231は、生成ステップとして、強みに関する文の内容の類似度に応じて、複数の文を分類分けしたクラスタCLを生成する(アクティビティA003)。具体的には、生成部231は、記憶部22から読み出した、複数の強みに関する文を分析し、類似した意味を持つ文をグルーピングした1又は複数のクラスタCLを生成する。分析方法は、例えば、自然言語処理と、任意の教師なし学習による手法(例えば、階層的又は非階層的クラスタリング等)とによるものであってよい。
【0042】
次に、抽出部235が、各クラスタCLにおいて共通する概念CNをそれぞれ抽出する(アクティビティA004)。具体的には例えば、抽出部235は、クラスタCLに含まれる複数の文の意味解析によって、複数の文に共通する概念CNを表す文、名詞句、単語等を抽出する。または、複数のユーザが、オンライン会議等での対話により、各クラスタCLから抽出する概念CNを決定してもよい。例えば、複数のユーザのうちの1人である代表ユーザにより、各クラスタCLの概念CNを表す文、名詞句、単語等が、入力部35を介してそれぞれ入力されてよい。
【0043】
アクティビティA004で抽出された概念CNは、複数のユーザの意見を集約して得られた「組織の強み」の候補として、以下の処理において、方針情報PLの生成に使用される。好ましくは、方針情報PLは、複数の概念に基づいて生成された文章である、採用コンセプトを含む。また、好ましくは、方針情報PLは、採用コンセプトを一文又は二文で表現した、採用スローガンを含む。また、好ましくは、方針情報PLは、ユーザに推奨される、採用の一連の工程である採用フローを含む。このような態様により、ユーザが、採用に関するより具体的な方針を容易に作成することができる。
【0044】
次に、出力制御部232は、アクティビティA004で抽出された概念CNと、記憶部22から読み出した第1の参照情報RF1とを突合する(アクティビティA005)。第1の参照情報RF1とは、予め複数の概念CNとその重要度の関係を学習させた学習済みモデルであってよい。例えば、「給与が高い」、「福利厚生が手厚い」等に共通する概念CNである「待遇が良い」は、重要度が低くなるように重み付けが設定されてよい。
【0045】
次に、表示制御部234は、クラスタCL又は概念CNの少なくとも一部を、概念CNの重要度に関する指標とともに、ユーザが視認可能な態様で表示させる(アクティビティA006)。好ましくは、表示制御部234は、クラスタCL又は概念CNの少なくとも一部を、重要度が高い順に表示させる(アクティビティA006)。具体的には例えば、表示制御部234は、複数のユーザのユーザ端末3における表示部34に、後述する強み決定画面5を表示させる。このような態様により、ユーザに概念CNの重要度を認識させることが可能となる。さらに、どれが重要度の高いクラスタCL又は概念CNなのかをユーザに容易に認識させることが可能となる。
【0046】
次に、受付部230は、概念CNを選択する入力を、代表ユーザから受け付ける(アクティビティA007)。具体的には例えば、受付部230は、入力部35を介して、2以上の概念CNを選択する入力を、代表ユーザから受け付ける。別の態様として、受付部230は、2以上のクラスタCLを選択する入力を、代表ユーザから受け付けてもよい。
【0047】
好ましくは、受け付けるクラスタCL又は概念CNの数は、2以上6以下であり、より好ましくは、2以上5以下であり、さらに好ましくは、2以上3以下である。これにより、他の組織との強みの差別化を図ることができ、採用対象者に強みを伝えることが容易となる。
【0048】
次に、出力制御部232は、アクティビティA007で受け付けた複数の概念CNに基づいて採用コンセプトを生成する(アクティビティA008)。具体的には例えば、出力制御部232は、複数の概念CNを、記憶部22から読み出した学習済みモデル(以下、採用コンセプト生成モデルという)に入力し、1以上の文章(すなわち、採用コンセプト)の案を生成する。採用コンセプト生成モデルは、例えば、複数の概念CNと、概念CNに基づいて手動で生成された採用コンセプトとを、学習させたモデルであってよい。文章を生成する処理は、アクティビティA002における処理と同様であってよい。ここで、「概念CNに基づいて文章を生成する」とは、クラスタCLに含まれる複数の文に基づいて文章を生成することを含んでよい。また、単に、文に含まれる単語を並び替えて文章を生成するだけでなく、解析された文又は単語の意味に類似する別の単語によって文章が生成されてよい。
【0049】
次に、出力制御部232は、アクティビティA008で生成された複数の採用コンセプトの案を出力し、記憶部22に記憶する(アクティビティA009)。続いて、表示制御部234は、複数のユーザのユーザ端末3における表示部34に、出力された複数の採用コンセプトの案を表示させる。
【0050】
次に、受付部230は、採用コンセプトを確定させる入力を、代表ユーザから受け付ける(アクティビティA010)。具体的には例えば、受付部230は、入力部35を介して、複数の採用コンセプトの案の中から何れかの採用コンセプトを選択する入力を、代表ユーザから受け付ける。別の態様として、受付部230は、テキストの自由記入によって、採用コンセプトを代表ユーザから受け付けてもよい。
【0051】
次に、出力制御部232は、アクティビティA010で確定された採用コンセプトに基づいて、採用スローガンの案を生成し、出力する(アクティビティA011)。ここで採用スローガンとは、採用活動のスローガンであってよい。具体的には例えば、出力制御部232は、採用コンセプトを、記憶部22から読み出した学習済みモデル(以下、採用スローガン生成モデルという)に入力し、1以上の採用スローガンの案を生成し、記憶部22に記憶する。採用スローガン生成モデルは、採用コンセプトと、採用コンセプトに基づいて手動で生成された採用スローガンとを、学習させたモデルであってよい。文章を生成する処理は、アクティビティA002における処理と同様であってよい。続いて、表示制御部234は、複数のユーザのユーザ端末3における表示部34に、出力された複数の採用スローガンの案を表示させる。
【0052】
次に、受付部230は、採用スローガンを確定させる入力を、代表ユーザから受け付ける(アクティビティA012)。具体的には例えば、受付部230は、入力部35を介して、複数の採用スローガンの案の中から何れかの採用スローガンを選択する入力を、代表ユーザから受け付ける。別の態様として、受付部230は、テキストの自由記入によって、採用スローガンを代表ユーザから受け付けてもよい。
【0053】
一例として、アクティビティA007において、「仲間を大切にする文化」、「挑戦できる環境」、「独創的な製品群」という3つの概念CNを受け付けた場合を想定して説明する。例えば、アクティビティA009において、出力制御部232は、採用コンセプトの案として、「決して一人で悩まない、仲間を絶対に見捨てない、そんな環境で挑戦できる世界がここにあります。私達と一緒に、世界を変えるものづくりをしませんか。」という文章を出力してよい。さらに、アクティビティA011において、出力制御部232は、この採用コンセプトに基づいて生成され採用スローガンの案として、「仲間と一緒に、未知への挑戦。」、「チーム一丸、世界に驚きを。」等を出力してよい。
【0054】
次に、出力制御部232は、アクティビティA010で確定された採用コンセプトに基づいて、採用フローの案を生成し、出力する(アクティビティA013)。具体的には例えば、出力制御部232は、採用コンセプトを、記憶部22から読み出した学習済みモデル(以下、採用フロー生成モデルという)に入力し、1以上の採用フローの案を生成し、記憶部22に記憶する。採用フロー生成モデルは、採用コンセプトと、採用コンセプトに基づいて手動で生成された採用フローとを、学習させたモデルであってよい。続いて、表示制御部234は、複数のユーザのユーザ端末3における表示部34に、出力された複数の採用スローガンの案を表示させる。
【0055】
採用フローは、例えば、採用対象者に企業を認知させる工程、採用対象者に会う工程、採用対象者を選考する工程、採用対象者に内定を出した後から内定式までの工程等を含む。採用フローの案とは、これらの各工程における、ユーザに推奨される複数の手段を含んでよい。例えば、新卒採用において採用対象者に会う工程では、大学で説明会を開催する、事業所の見学会を開催する、インターンを実施する等の選択肢がある。例えば、採用コンセプトにおいて「仲間を絶対に見捨てない」というフレーズがある場合には、仲間を大切にする文化を学生に伝える目的として、学生にチームの一員としての業務を体験させるインターンの実施が推奨されてよい。また、例えば、選考の工程において、協調性があるかどうかの資質を重視することが推奨されてもよい。
【0056】
次に、受付部230は、採用フローを確定させる入力を、代表ユーザから受け付ける(アクティビティA014)。具体的には例えば、受付部230は、入力部35を介して、採用フローにおける各工程で実施する内容を選択する入力を、代表ユーザから受け付ける。別の態様として、受付部230は、代表ユーザによって入力されたテキストを受け付けてもよい。
【0057】
次に、出力制御部232は、レポート及び採用フローの工程表を出力し、記憶部22に記憶する(アクティビティA015)。レポートには、各クラスタCLに含まれる複数の文、各クラスタCLの概念CN、選択された概念CN、採用コンセプト、採用スローガン、採用フロー等が記載されていてよい。採用フローの工程表とは、採用フローを管理するための表であってよい。例えば、工程表は、ガントチャート式工程表、バーチャート式工程表、ネットワーク式工程表等であってよい。また、工程表は、各工程における採用対象者の人数の推移を管理するための表であってもよい。例えば、工程表は、説明会に参加した人の人数、エントリーをした人の人数、各選考段階の通過人数、内定者の人数等を管理できる表であってよい。
【0058】
3.2 情報処理の詳細
前述した情報処理の詳細について、図6図8を参照しながら説明する。
【0059】
図6は、ユーザ端末3の表示部34に表示される特徴情報入力画面4の一例を示す。例えば、図5のアクティビティA001において、受付部230は、特徴情報入力画面4を介して、複数のユーザから強み又は弱みに関する特徴情報FTを受け付けてよい。特徴情報入力画面4は、工程表示タブ41と、入力ボックス42と、操作ボタン43と、操作ボタン44とを含む。
【0060】
工程表示タブ41は、採用に関する方針を作成する一連の工程を示すタブである。工程表示タブ41は、工程ボタン411と現在位置表示412とを含む。ユーザによって任意の工程ボタン411が選択されることで、各工程に対応する画面が表示されてよい。現在位置表示412は、現在の工程をユーザが認識可能な態様で(例えば、色を付して)表示されてよい。後述する工程表示タブ51及び工程表示タブ61の説明は、工程表示タブ41と同様のため省略する。
【0061】
入力ボックス42は、強み又は弱みに関する特徴情報FTの一例である、強み又は弱みに関する文が入力されてよい。入力ボックス42の代わりに、特徴情報FTを示す複数の選択肢が表示されてもよい。
【0062】
操作ボタン43及び操作ボタン44は、入力部35を介したユーザの入力に応じて、種々の操作を受け付ける。例えば、入力ボックス42の追加、入力内容の一時保存、入力を完了し次の工程へ進む、入力内容を保存し作業を終了する、ホーム画面に戻る等の操作が可能であってもよい。後述する操作ボタン55及び操作ボタン73の説明は、操作ボタン43及び操作ボタン44の説明と同様のため省略する。
【0063】
図7は、ユーザ端末3の表示部34に表示される強み決定画面5の一例を示す。強み決定画面5は、工程表示タブ51と、選択ボックス52と、選択ボックス53と、クラスタ表示エリア54と、操作ボタン55とを含む。
【0064】
例えば、ユーザが選択ボックス52及び選択ボックス53を介して、任意のクラスタCLを選択してよい。図7の例では、受付部230は、3つのクラスタCLと、重要度の順序とを、選択ボックス52等を介して受け付ける。選択ボックス52は、既にユーザによって入力がされており、選択ボックス53は、まだ入力がされていない状態を示している。
【0065】
例えば、クラスタ表示エリア54には、生成部231によって生成されたクラスタCLが表示される。クラスタ表示エリア54は、概念541(CN)と、重要度指標542と、特徴情報543(FT)とを含む。ここで、特徴情報543(FT)は、特徴情報入力画面4において入力された、強みを示す文又は弱みを示す文から変換された文であってよい。例えば、重要度指標542は、概念541(CN)の重要度を表す指標であってよい。指標は、例えば、数字、文字、記号、グラフ等で表されるものであってよい。
【0066】
図8は、ユーザ端末3の表示部34に表示されるレポート表示画面6の一例を示す。例えば、図5のアクティビティA015において、出力されるレポートの一例として、レポート表示画面6が表示されてもよい。レポート表示画面6は、工程表示タブ61と、強み表示エリア62と、採用コンセプト表示エリア63と、採用スローガン表示エリア64と、採用フロー表示エリア65とを含む。
【0067】
例えば、強み表示エリア62には、強み決定画面5で決定された組織の強みが表示されてよい。強み表示エリア62は、概念621(CN)と、特徴情報622(FT)とを含む。特徴情報622(FT)は、強み決定画面5において表示された特徴情報543(FT)の代表例を示すものであってよい。
【0068】
例えば、採用コンセプト表示エリア63には、図5におけるアクティビティA010で確定された採用コンセプトが表示されてよい。例えば、採用スローガン表示エリア64には、アクティビティA012で確定された採用スローガンが表示されてよい。例えば、採用フロー表示エリア65には、アクティビティA014で確定された採用フローが表示されてよい。例えば、採用フロー表示エリア65は、複数の手段651を含む。手段651は、採用フローの各工程において、ユーザが実行する採用活動の手段を具体的に示すものであってよい。
【0069】
4.変形例
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0070】
一態様として、ユーザが、弱みに関する文を、強みとして言い換えた文に変換してもよい。弱みに関する文は、例えば、ポジティブな意味をもつ内容を表す文、弱みである組織の問題点を解決するために取り組んでいる内容を表す文等に変換されてよい。
【0071】
一態様として、各アクティビティにおいて、以降の処理の中断が可能であってよい。その場合、当該アクティビティまでに受け付けた情報又は出力された情報が記憶される。ユーザは、中断した箇所から、又は中断した箇所より前の任意の処理から再開させることが可能であってよい。例えば、アクティビティA001で記憶された、強み又は弱みに関する文は、一度出力された方針情報PLとは別の方針情報PLを作成する際に再利用されてもよい。
【0072】
一態様として、アクティビティA006~アクティビティA008は、省略されてもよい。出力制御部232は、第1の出力制御ステップとして、クラスタCLから抽出された概念CNと、概念CNの重要度に関する第1の参照情報RF1とに基づいて、組織の採用に関する方針情報PL(具体的には、採用コンセプト、採用スローガン、採用フロー等)を出力してよい。出力制御部232は、ユーザからの概念CNの選択入力によらずに、第1の出力制御ステップを実行してよい。別の態様として、出力制御部232は、採用コンセプト、採用スローガン及び採用フローの少なくとも1以上を出力してよい。
【0073】
一態様において、出力制御部232は、第2の出力制御ステップとして、特徴情報FT又はクラスタCLの数と、採用人数の実績値とを関連付けた第3の参照情報RF3にさらに基づいて、採用に関する予測値を出力する。具体的には例えば、出力制御部232は、特徴情報FTを、記憶部22から読み出した学習済みモデル(以下、採用予測モデルという)に入力し、出力した予測結果を記憶部22に記憶する。採用採用予測モデルは、特徴情報FT又はクラスタCLの数と、採用人数の実績値とを、学習させたモデルであってよい。好ましくは、出力制御部232は、予測値と、組織以外の他の組織の予測値との比較によって算出された、採用偏差値をさらに出力する。
【0074】
図9は、ユーザ端末3の表示部34に表示される分析画面7の一例を示す。例えば、分析画面7は、予測結果表示エリア71と、アドバイス表示エリア72と、操作ボタン73とを含む。予測結果表示エリア71には、例えば、採用人数の予測結果、採用成功確率、採用偏差値等が表示されてよい。採用人数は、例えば、説明会に参加する人、エントリーする人、内定者、内定辞退者等の人数であってよい。例えば、予測結果は、数値(人数、偏差値、割合、点数等)、評価(文字、記号等)、又は画像(グラフ、アイコン等)によって示されてよい。アドバイス表示エリア72には、例えば、予測結果の講評、予測結果を向上させるためのアドバイス等が表示されてよい。
【0075】
一態様として、第1の参照情報RF1、第2の参照情報RF2及び第3の参照情報RF3は、学習済みモデルでなくてもよく、例えば、複数の情報の対応関係を規定したルックアップテーブル又はデータベース、複数の情報を数学的に関係づけた数理モデル等であってよい。
【0076】
本実施形態では、受付部230、生成部231、出力制御部232、変換部233、表示制御部234、抽出部235、及び学習部236を、情報処理装置2の制御部23によって実現される機能部として説明しているが、この少なくとも一部を、ユーザ端末3の制御部33によって実現される機能部として実施してもよい。
【0077】
実施形態の一態様は、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、情報処理システム1における各ステップを備える。また、実施形態の別の一態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータであるユーザ端末3に、情報処理システム1における各ステップを実行させる。
【0078】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0079】
(1)情報処理システムであって、制御部を備え、前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、受付ステップでは、組織の強み又は弱みに関する、複数の特徴情報をユーザから受け付け、生成ステップでは、前記特徴情報の内容の類似度に応じて、複数の前記特徴情報を分類分けしたクラスタを生成し、第1の出力制御ステップでは、前記クラスタから抽出された概念と、前記概念の重要度に関する第1の参照情報とに基づいて、前記組織の採用に関する方針情報を出力する、もの。
【0080】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記受付ステップでは、複数の前記ユーザそれぞれから前記特徴情報を受け付ける、もの。
【0081】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記特徴情報は、前記ユーザによって入力された、前記強み又は前記弱みを示す文である、もの。
【0082】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、さらに、変換ステップでは、前記弱みに関する特徴情報と、言い換え表現の対を関連付けた第2の参照情報とを突合させて、前記弱みに関する特徴情報を前記強みに関する特徴情報に変換し、ここで前記言い換え表現とは、前記文と、前記文の意味に矛盾しないように他の表現を用いて言い換えた別の文との関係である、もの。
【0083】
(5)上記(3)又は(4)に記載の情報処理システムにおいて、前記方針情報は、複数の前記概念に基づいて生成された文章である、採用コンセプトを含む、もの。
【0084】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記方針情報は、前記採用コンセプトを一文又は二文で表現した、採用スローガンを含む、もの。
【0085】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記方針情報は、前記ユーザに推奨される、前記採用の一連の工程である採用フローを含む、もの。
【0086】
(8)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、第2の出力制御ステップでは、前記特徴情報又は前記クラスタの数と、採用人数の実績値とを関連付けた第3の参照情報にさらに基づいて、前記採用に関する予測値を出力する、もの。
【0087】
(9)上記(8)に記載の情報処理システムにおいて、前記第2の出力制御ステップでは、前記予測値と、前記組織以外の他の組織の予測値との比較によって算出された、採用偏差値をさらに出力する、もの。
【0088】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、表示制御ステップでは、前記クラスタ又は前記概念の少なくとも一部を、前記重要度に関する指標とともに、前記ユーザが視認可能な態様で表示させる、もの。
【0089】
(11)上記(10)に記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御ステップでは、前記クラスタ又は前記概念の少なくとも一部を、前記重要度が高い順に表示させる、もの。
【0090】
(12)情報処理方法であって、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【0091】
(13)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、もの。
もちろん、この限りではない。なお、上記(1)~(13)は、互いに任意に組合せることができる。例えば、(1)、(2)及び(3)という組合せが実施されてもよい。
【0092】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0093】
1 :情報処理システム
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
230 :受付部
231 :生成部
232 :出力制御部
233 :変換部
234 :表示制御部
235 :抽出部
236 :学習部
3 :ユーザ端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34 :表示部
35 :入力部
4 :特徴情報入力画面
41 :工程表示タブ
411 :工程ボタン
412 :現在位置表示
42 :入力ボックス
43 :操作ボタン
44 :操作ボタン
5 :強み決定画面
51 :工程表示タブ
511 :工程ボタン
512 :現在位置表示
52 :選択ボックス
53 :選択ボックス
54 :クラスタ表示エリア
541 :概念
542 :重要度指標
543 :特徴情報
55 :操作ボタン
6 :レポート表示画面
61 :工程表示タブ
611 :工程ボタン
612 :現在位置表示
62 :強み表示エリア
621 :概念
622 :特徴情報
63 :採用コンセプト表示エリア
64 :採用スローガン表示エリア
65 :採用フロー表示エリア
651 :手段
7 :分析画面
71 :予測結果表示エリア
72 :アドバイス表示エリア
73 :操作ボタン
CL :クラスタ
CN :概念
FT :特徴情報
PL :方針情報
RF1 :第1の参照情報
RF2 :第2の参照情報
RF3 :第3の参照情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9