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特開2024-42632残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042632
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 3/28 20060101AFI20240321BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20240321BHJP
   A22C 17/02 20060101ALI20240321BHJP
   A22C 17/00 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B26D3/28 610E
B26D7/06 D
A22C17/02
A22C17/00
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022190331
(22)【出願日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】10-2022-0116490
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522466485
【氏名又は名称】イレ コリア インダストリー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カン,ソク ジュ
【テーマコード(参考)】
3C021
4B011
【Fターム(参考)】
3C021DB07
4B011EA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置を提供する。
【解決手段】直線往復運動手段21の作動により切断手段との距離を調節して、切断される肉の厚みを調節する厚み調節板22と、厚み調節板の下端に設けられ、切断された肉が下端に落下することを防止しつつ、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトへ位置を移動させる落下物防止板とを備える。肉の下端を固定する下端固定部32とを備える床板手段30;床板手段に固設されて側面固定手段50を移動させる第1シリンダー手段60;第1シリンダー手段の両端に設置されたガイド支え台を貫通して水平に設置された案内棒42からなり、側面固定手段の揺れを防止するガイド手段40;案内棒の端部と第1シリンダー手段のピストンロッドとに連結されて水平に作動する移動板51には複数個の固定ピン55が設置される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置であって、
直線往復運動手段の作動により切断手段との距離を調節して、切断される肉の厚みを調節する厚み調節板と、前記厚み調節板の下端に設けられ、切断された肉が下端に落下することを防止しつつ、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトへ位置を移動させる落下物防止板とを備える厚み調節手段;
切断装置の筐体に固定される固定プレートと、前記固定プレートの一端に設けられ、上部に折り曲げられて凸部と凹溝とが繰り返される歯車状であり、肉の下端を固定する下端固定部とを備える床板手段;
前記床板手段に固設されて側面固定手段を移動させる第1シリンダー手段;
前記第1シリンダー手段の両端に設置されたガイド支え台を貫通して水平に設置された案内棒からなり、前記側面固定手段の揺れを防止するガイド手段;
前記案内棒の端部と前記第1シリンダー手段のピストンロッドとに連結されて水平に作動する移動板には複数個の固定ピンが設置され、前記固定ピンは、案内長孔の形成されたスライド板が一体に補助板の通孔を貫通するように設置される側面固定手段;
前記固定プレートに枢動可能に設置される回転プレートと、前記回転プレートの端部に設けられ、肉を固定するフォーク部とを備え、前記回転プレートは連結バーによって連結されてなるフォーク手段;及び
前記フォーク部を回転作動させる第2シリンダー手段;
を含んでなることを特徴とする残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。
【請求項2】
前記直線往復運動手段は、シリンダー、ねじ、ギアのいずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。
【請求項3】
前記厚み調節板には、切断された肉がコンベヤーベルトに移動し易くなるように摩擦力を減少させるコーティング層がさらに含まれてなることを特徴とする、請求項1に記載の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置に関し、より詳しくは、フォーク部材で肉を突き刺して固定した後一定の厚みに肉を切ると、切断作業完了後にフォーク部材によって肉を突き刺していた箇所は、作業者が手で直接切らなければならないという不具合があるが、前述したフォーク部材を除去してからも残存する肉も切断し得るようにした、残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来も塊状の冷凍肉を自動で連続切断する肉カッター、いわゆる肉切り機が知られており、前述した肉カッターの場合、切断肉の安定した押圧移送が何よりも肝心である。しかし、従来知られている肉カッターの場合、定形化されていない塊状の切断肉を効率よく均一に押圧することが困難になるという問題があった。また、切断肉の押圧構造が複雑になって設置体積を多く占めるようになり、それによる製造コストの上昇が回避できなかった。
【0003】
前述した従来の問題点に鑑み、図1aに示すように、被加工肉固定装置A1は、前面には被加工肉が突き刺されるように複数のニードル140が固着され、ニードル140の上部には複数個の通孔122が形成された前面カバー104が前面に設置され、両側に側壁102が形成されており、後方が開口された本体100の内部に対して前記通孔122を介して出没動作する多数のフォーク部材200が設置される。
【0004】
前記フォーク部材200は、回転軸180に枢設され、複数個のフォーク部材200は、連結バー340によって互いに連結された構造であり、シリンダー300の作動によって前記フォーク部材200が回転軸180を中心に回転しながら肉を突き刺して固定及び解除するように構成されている構造である。
【0005】
前述した従来の被加工肉固定装置A1は、図1bに示されているように、肉を切断する時の過程は、第一、前面カバー104に形成されたニードル140及びフォーク部材200を利用して肉を固定させ、第二、移動自在の厚み調節板と固設された切断手段との距離Sを調節すると、前記距離Sは、切断される肉の厚みとなり、このように肉の厚み調節を済ませると、第三、前面カバー104に密着した肉を、厚み調節板が位置する方向の右側から左側の方向へ、すなわち(1)方向に移動させた後に(2)方向に移動させれば肉が一定の厚みに切られ、これらを繰り返す。
【0006】
前記切断手段と前面カバー104との間に位置する肉は、一定の厚みに切断され、肉を突き刺して固定したフォーク部材200と切断手段との距離Sが残存肉の厚みになり、前記残存肉は、フォーク部材200と切断手段とが衝突して切断手段が破損する恐れがあるから、フォーク部材200によって肉を突き刺した箇所は、作業者の手で直接切らなければならないという不具合がある。
【0007】
このような従来の問題点を解消するために、韓国特許登録第0926297号の肉切り機の切断肉フォーク装置A2は、一定の厚みに肉を切断するために、カバー21aに形成された押圧用ピン22を用いて側面を固定し、フォーク部材27を用いて上部で肉を固定してから切断した後、切断後に残った肉は後面押圧用のピン孔23aの形成された押し込み板23がシリンダー25によって押されて前進しながら肉を分離させるか、または刃物部側に移動させて残りの(残存する)肉を切断する。
【0008】
しかし、前記残存肉を押し込み板23で押して移動させて切断する際に、肉を取っている外力がなくて残存肉が遊動するため切断しにくく、かつ前記切断しようとする肉をしっかりと固定させることができず、ひどい場合、残存肉が地に落ちてしまうという問題がいる。前述した問題点のために切断後に残余分の肉を作業者が直接刀で切断しているから煩わしさが常存している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国公開特許第2016-0144054号公報
【特許文献2】韓国特許登録第0926297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述した従来の問題点を解消するために案出されたもので、その目的は、フォーク部材で固定していた肉からフォーク部材を除去することで、肉切断時のフォーク部材と切断手段との衝突を防止して切断手段の破損を防止しつつ切断手段の破損による安全事故を未然に防ぐことにより安全性を確保でき、肉が遊動しないように複数個の固定ピンが形成されている移動板を切断手段の奥側に移動させた後、固定ピンが取り付けられている移動板を初期位置に後退させると、補助板及び厚み調節板が肉の側面を把持して歯車状の下端固定部及び落下物防止板によって肉の下部を支えるようにして残存肉を更に切断することで、残存する肉の量を極めて減少させることができるようにした、残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置を提供することである。
【0011】
また本発明の更なる目的は、切断手段によって一定の厚みに切断された肉が、切断手段と、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトとの間に落下して地に落ちることを、落下物防止板を形成させることで防止することができる効果を有する、残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した本発明の目的を達成するために、本発明の一態様による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置は、直線往復運動手段の作動により切断手段との距離を調節して、切断される肉の厚みを調節する厚み調節板と、前記厚み調節板の下端に設けられ、切断された肉が下端に落下することを防止しつつ、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトへ位置を移動させる落下物防止板とを備える厚み調節手段;切断装置の筐体に固定される固定プレートと、前記固定プレートの一端に設けられ、上部に折り曲げられて凸部と凹溝とが繰り返される歯車状であり、肉の下端を固定する下端固定部とを備える床板手段;前記床板手段に固設されて側面固定手段を移動させる第1シリンダー手段;前記第1シリンダー手段の両端に設置されたガイド支え台を貫通して水平に設置された案内棒からなり、前記側面固定手段の揺れを防止するガイド手段;前記案内棒の端部と第1シリンダー手段のピストンロッドとに連結されて水平に作動する移動板には複数個の固定ピンが設置され、前記固定ピンは、案内長孔の形成されたスライド板が一体に補助板の通孔を貫通するように設置される側面固定手段;前記固定プレートに枢動可能に設置される回転プレートと、前記回転プレートの端部に設けられ、肉を固定するフォーク部とを備え、前記回転プレートは連結バーによって連結されてなるフォーク手段;及び前記フォーク部材を回転作動させる第2シリンダー手段;を含んでなることを特徴とする。
【0013】
前記直線往復運動手段は、シリンダー、ねじ、ギアのいずれか一つであることを特徴とする。
【0014】
前記厚み調節板には、切断された肉がコンベヤーベルトに移動し易くなるように摩擦力を減少させるコーティング層がさらに含まれてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フォーク部材で固定していた肉からフォーク部材を除去することで、肉切断時のフォーク部材と切断手段との衝突を防止して切断手段の破損を防止しつつ切断手段の破損による安全事故を未然に防ぐことにより安全性を確保でき、肉が遊動しないように複数個の固定ピンが形成されている移動板を切断手段の奥側に移動させて残存肉をさらに切断させることで、残存肉の量を極めて減少させることができるという効果があり、また、前記切断手段によって一定の厚みに切断された肉が、切断手段と切断された肉を移送させるコンベヤーベルトとの間に落下して地に落ちることを、落下物防止板を形成させることで防止することができる効果などがある有効な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1a】従来の被加工肉固定装置の構造を示す断面図である。
図1b】従来の被加工肉固定装置を用いて肉を切断する時の過程を示す平面例示図である。
図2】従来の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の構造を示す断面図である。
図3】本発明による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の構造を示す斜視図である。
図4】本発明による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の構造を示す正面図である。
図5】本発明の技術的要旨である複数個の固定ピンが具備された側面固定手段の構造を示す一部抜粋斜視図である。
図6】本発明の技術的要旨である複数個の固定ピンが具備された側面固定手段の構造を示す断面図である。
図7】本発明である残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の作動状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、添付図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。
【0018】
図3は、本発明による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の構造を示す斜視図であり、図4は、本発明による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置の構造を示す正面図であって、本発明による残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置1の構造は、肉を固定するフォーク手段10と、切断する肉の厚みを調節する厚み調節手段20と、切断装置に固定された床板手段30と、前記肉を固定するニードルが具備された側面固定手段50と、前記側面固定手段50の垂れや遊動を防止するガイド手段40とに大きく分けられて構成されている。
【0019】
前記フォーク手段10は、前記床板手段30に枢動可能に設置される回転プレート11と、前記回転プレート11の端部に形成された、肉を固定するフォーク部12とを含み、前記回転プレート11は、連結バー13によって連結されてなる構造である。
【0020】
ここで、前記回転プレート11は、3つを一定間隔で設置し、各回転プレート11は連結バー13によって連結されており、このとき、前記回転プレート11同士間を連結する連結バー13には、第2シリンダー手段80をそれぞれ設置する。
【0021】
前記第2シリンダー手段80を、回転プレート11同士間を連結する連結バー13にそれぞれ設置する理由は、第2シリンダー手段80を小型化しつつ肉を固定するトルク(力)を極大化させるためである。
【0022】
図3及び図4に示したように、前記厚み調節手段20は、直線往復運動手段21の作動により切断手段との距離を調節して、切断される肉の厚みを調節する厚み調節板22と、前記厚み調節板22の下端に設けられ、切断された肉が下端に落下することを防止しつつ、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトへ位置を移動させる落下物防止板24とを含んでなる構造である。
【0023】
本発明では、厚み調節手段20が回転力を伝達受けて前記回転力を減速機によって減速してねじを回転させることにより、厚み調節板22と切断手段との距離を調節して切断される肉の厚みを調節するようになる。この時、前記ねじ、すなわち、前記直線往復運動手段21は、シリンダー、ラックギア、ねじのいずれか一つを使うことができ、前記直線往復運動手段21を中心に遊動を防止する案内ガイド25が設置されてなる構造である。
【0024】
前記厚み調節板22には、切断された肉がコンベヤーベルトへ移送され易くなるように摩擦力を減少させるコーティング層をさらに形成させて使用してもよい。これは、切断された肉を、厚み調節板22の表面にくっつかないで容易に取り外すためである。また、凹溝を一定間隔で形成させて前記凹溝に空気が入り込んで密着することを防止することもできる。
【0025】
前記床板手段30は、切断装置の筐体に固定される固定プレート31と、前記固定プレート31の一端に、上部に折り曲げられて凸部と凹溝、例えば歯車状に形成されて肉の下端を固定する下端固定部32とを含んでなる構造である。前記床板手段30の上面には、係止爪が係合される係合孔33が形成されている。前記係止爪は側面固定手段50に具備された案内長孔に係合されて設置される。
【0026】
前記床板手段30には、側面固定手段50を移動させる第1シリンダー手段60が固設され、前記第1シリンダー手段60の両端に設置されたガイド支え台41を貫通して水平に設置された案内棒42からなるガイド手段40が設置される。
【0027】
前記側面固定手段50の構造は、前記案内棒42の端部と第1シリンダー手段60のピストンロッドとに連結されて水平に作動する移動板51には複数個の固定ピン55が設置され、前記固定ピン55は、案内長孔53aの形成されたスライド板53が通孔52aを貫通するように設置される構造である。
【0028】
前記移動板51が第1シリンダー手段60によって一側方向に移動されれば補助板52も一緒に押し出されて移動するが、第1シリンダー手段60が元の位置に戻ると、移動板51のみが戻り、補助板52は戻らない。
【0029】
したがって、一定した厚みを有する肉の切断が1次行われた後、フォーク手段10によって固定された肉、つまり、切断後に残存する肉をフォーク手段10の除去後に2次切断が行われるようにすることができるものである。
【0030】
前記フォーク手段10の構造は、固定プレート31に枢動可能に設置される回転プレート11の端部には、肉を固定するフォーク部12を形成し、回転プレート11は、連結バー13によって連結されてなる構造であり、前記フォーク手段10を回転作動させる第2シリンダー手段80を含んでなる構造である。
【0031】
前述のように構成されている本発明の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置1の作動は、図7(A)に示されているように、まず、第2シリンダー手段80を作動させて第2シリンダー手段80を折り畳むとピストンロッドが引っ張られながら固定プレート31に枢動可能に設置された回転プレート11を反時計回り方向に引っ張られてフォーク部12を持ち上げて肉を固定ピン55が設置された移動板51に密着させることができるようになる。
【0032】
前記切断すべき肉と移動板51との間には、補助板52が位置しており、前記補助板52は、固定プレート31に摺動自在に設置されている。前記のようにフォーク手段10が回転して移動すると、肉を側面で固定する固定ピン55が設置された移動板51に肉を密着させて肉の中に固定ピン55が埋め込まれて固定され、第2シリンダー手段80を作動させて回転プレート11を時計回り方向に回転させると、移動板51に係止されている肉を上部から押し付けて固定させ、それによりフォーク部12も肉の中に埋め込まれるようになる。
【0033】
この時、前記フォーク手段10が肉を上部から押圧すると、下部に形成された歯車状に形成されて肉の下端を固定する下端固定部32と一緒に肉を固定するようになる。前記のように、切断すべき肉の固定を済ませると、厚み調節手段20を作動させて切断すべき肉の厚みを調節する。
【0034】
前記厚み調節手段20の作動は、図4に示されているように、直線往復運動手段21を作動させて切断手段との距離を調節するようになる。厚み調節手段20の作動、すなわち、切断すべき肉の厚み調節は、回転力を伝達受けて前記回転力を減速機によって減速し、ねじを回転させることで、厚み調節板22と切断手段との距離を調節することにより切断される肉の厚みを調節するようになる。
【0035】
この際、前記ねじ、すなわち、前記直線往復運動手段21は、不図示のシリンダー、ラックギア、ボールねじなどのうちのいずれか一つを使うことができ、前記直線往復運動手段21を中心に遊動を防止する案内ガイド25が設置されて水平移動時の揺れが防止されて安定的に移動される。
【0036】
前述のように肉の固定と切断すべき肉の厚み調節が完了すれば、フォーク手段10に突き刺されて肉を、図面における右側から左側に移動させて肉が厚み調節板22に密着すると、この時、フォーク手段10に突き刺されている肉を、切断手段が位置する正面側から背面側に移動させる。
【0037】
前記肉が正面の前方から背面側へ移動されながら肉が切断されるようになるが、この時、切断された肉はフォーク手段10の反対側に設置されたコンベヤーベルトの上に落ちて移動する。
【0038】
ところが、前記フォーク手段10とコンベヤーベルトとの間には所定の隙間が存在するが、前記隙間によって切られた肉が地面に落下するから、飛び石の役割をする落下物防止板24によって、切断された肉が安全にコンベヤーベルトに移動される。
【0039】
これに併せて、前記厚み調節板22には、切断された肉がコンベヤーベルトに移動し易くなるように摩擦力を減少させるコーティング層を形成させて使うことが好ましい。前記コーティング層を形成させる理由は、切断された肉が厚み調節板にくっつかないで容易に取り外されるようにするためである。
【0040】
本発明では、コーティング層を形成させることと説明しているが、表面にくっつくことを防止するために、ナーリングを形成させて使用してもよく、凹溝を一定間隔で形成させて使用してもよい。
【0041】
前記のように肉の切断が行われた状態で、フォーク手段10が肉をしっかりと固定しているため、前記フォーク手段10が突き刺している箇所は切断できないが、本発明では、図7(B)に示したように、残存する肉をさらに切断するために、前記肉を固定するフォーク部12を回転させて固定力を解除させる。
【0042】
前記フォーク部12を元の位置に戻す理由は、切断手段との衝突を防止するためであり、前述の如くフォーク部12の固定力が解除されれば、第1シリンダー手段60を作動させて移動板51を厚み調節板22側にさらに移動させる。
【0043】
前記のように厚み調節板22側に移動板51が移動されれば、固定ピン55が厚み調節板22と接触するまで、肉が一定した大きさに切断され、前記厚み調節板22と固定ピン55とが接触すると、図7(C)に示されているように、第1シリンダー手段60が後方に移動する。
【0044】
前記第1シリンダー手段60が後方に移動されてピストンロッドが折り畳まれると、端部に設置された移動板51と、移動板51に具備された固定ピン55とが補助板52から分離されながら移動する。
【0045】
前記補助板52は、肉を支える効果があるから、補助板52と厚み調節板22との間に固定ピン55に固定されていた肉が切断されるが、この場合、案内長孔53aに係止爪が係合されているため、左右に揺れることなく直線に移動するようになると同時に、第1シリンダー手段60が伸張される際に、ストッパーの役割もして、固定ピン55と切断手段との衝突を防ぐ効果も有する。なお、前記床板手段の上面において、密着しながら摺動するように折り曲げられるスライド板53によって安全性を確保することができる効果も得られる。
【0046】
前記残存肉が切断される時、歯車状の下端固定部32が形成されていることから、フォーク部材で肉を取っていなくても切断中の肉が遊動されないで固定状態を保つようになる。
【0047】
このような本発明は、フォーク部材で固定していた肉でフォーク部材を除去することで、肉切断時のフォーク部材と切断手段との衝突を防止して切断手段の破損を防止しつつ、切断手段の破損による安全事故を未然に防ぐことにより安全性を確保することができ、肉が遊動されないように複数個の固定ピンが形成された移動板を切断手段の奥側に移動させて残存肉をさらに切断させることで、残存する肉の量を極めて減少させることができる効果があり、また、前記切断手段によって一定の厚みに切断された肉が切断手段と切断された肉を移送させるコンベヤーベルトとの間に落下して地に落ちることを、落下物防止板を形成させて防止する効果などがある有効な発明である。
【符号の説明】
【0048】
1 フォーク装置
10 フォーク手段
11 回転プレート
13 連結バー
20 厚み調節手段
25 案内ガイド
21 直線往復運動手段
22 厚み調節板
30 床板手段
32 下端固定部
33 係合孔
40 ガイド手段
41 ガイド支え台
42 案内棒
50 側面固定手段
51 移動板
52 補助板
52a 通孔
53a 案内長孔
55 固定ピン
60 第1シリンダー手段
80 第2シリンダー手段
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置であって、
直線往復運動手段の作動により切断手段との距離を調節して、切断される肉の厚みを調節する厚み調節板と、前記厚み調節板の下端に設けられ、切断された肉が下端に落下することを防止しつつ、切断された肉を移送させるコンベヤーベルトへ位置を移動させる落下物防止板とを備える厚み調節手段;
切断装置の筐体に固定される固定プレートの一端が上部に折曲形成され、折曲された部分が、肉を押し付けて固定するために歯車状に形成された、下段固定部を備えた床板手段;
前記床板手段に固設されて側面固定手段を移動させる第1シリンダー手段;
前記第1シリンダー手段の両端に設置されたガイド支え台を貫通して水平に設置された案内棒からなり、前記側面固定手段の揺れを防止するガイド手段;
前記案内棒の端部と前記第1シリンダー手段のピストンロッドとに連結されて水平に作動する移動板には複数個の固定ピンが設置され、前記固定ピンは、案内長孔の形成されたスライド板が一体に補助板の通孔を貫通するように設置される側面固定手段;
前記固定プレートに枢動可能に設置される回転プレートと、前記回転プレートの端部に設けられ、肉を固定するフォーク部とを備え、前記回転プレートは連結バーによって連結されてなるフォーク手段;及び
前記フォーク部を回転作動させる第2シリンダー手段;
を含んでなることを特徴とする残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。
【請求項2】
前記直線往復運動手段は、シリンダー、ねじ、ギアのいずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。
【請求項3】
前記厚み調節板には、切断された肉がコンベヤーベルトに移動し易くなるように摩擦力を減少させるコーティング層がさらに含まれてなることを特徴とする、請求項1に記載の残存肉の切断が可能な切断肉フォーク装置。