(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042661
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】プラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240321BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240321BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20240321BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/302 101B
H01L21/31 C
C23C16/44 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023142069
(22)【出願日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0116697
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0015153
(32)【優先日】2023-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】高 亨植
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030FA01
4K030KA05
4K030KA30
4K030KA45
4K030KA46
5F004BA04
5F004BB13
5F004BB18
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5F004BB23
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5F045EJ02
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5F131DA22
5F131DA42
5F131HA28
(57)【要約】
【課題】プラズマシャッターを正確に整列して工程空間を密閉することができるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置を提供する。
【解決手段】工程チャンバーと、前記工程チャンバーを密閉するプラズマシャッターと、前記工程チャンバーに結合される上部ライナー(liner)と、を含む基板処理装置が提供される。前記工程チャンバーは、基板に対する工程が進行される工程空間と、及び前記工程空間から外側に延長されて、前記工程空間を外部に連結させる挿入通路と、を提供し、前記上部ライナーは、延長ライナーを含み、前記延長ライナーは、前記挿入通路を定義する通路天井(ceiling)の内側一端から上に延長される連結内側面に対向し、前記プラズマシャッターが上昇して前記工程空間が密閉された状態で、前記プラズマシャッターの上端(upper end)は、前記連結内側面と前記延長ライナーとの間に挿入される。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程チャンバーと、
前記工程チャンバーを密閉するプラズマシャッターと、
前記工程チャンバーに結合される上部ライナー(liner)と、を含む基板処理装置であって、
前記工程チャンバーは、
基板に対する工程が進行される工程空間と、
前記工程空間から外側に延長されて、前記工程空間を外部に連結させる挿入通路と、を提供し、
前記上部ライナーは、延長ライナーを含み、
前記延長ライナーは、前記挿入通路を定義する通路天井の内側の一端から上に延長される連結内側面に対向し、
前記プラズマシャッターが上昇して前記工程空間が密閉された状態で、前記プラズマシャッターの上端(upper end)は、前記連結内側面と前記延長ライナーとの間に挿入される、基板処理装置。
【請求項2】
前記延長ライナーの下面のレベルは、前記通路天井のレベルより低い、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記延長ライナーは、前記連結内側面から内側に1mm乃至15mm離隔されている、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記上部ライナーは、前記工程チャンバー上の上部ライナー本体をさらに含み、
前記延長ライナーは、前記上部ライナー本体から下に延長される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記上部ライナーは、前記上部ライナー本体から下に延長される内側ライナーを含み、
前記内側ライナーは、前記挿入通路の底より下にさらに延長され、
前記内側ライナーは、前記挿入通路と前記工程空間を連結するように前記内側ライナーを貫通するライナー挿入ホールを提供し、
前記延長ライナーは、前記内側ライナーの中で前記ライナー挿入ホールの上に位置する部分を意味し、
前記延長ライナーの下面は、前記ライナー挿入ホールを定義する、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
遮断ドアと、
前記遮断ドアの後ろに結合される連結ブロックと、を含むプラズマシャッターであって、
前記遮断ドアは、
プラズマ遮断面を有する遮断部材と、
前記プラズマ遮断面の反対側で前記遮断部材に結合される支持部材と、を含み、
前記プラズマ遮断面は、平面視において曲線を描くように前記連結ブロックに向かって凸に曲げられ、
前記遮断部材の上面のレベルは、前記支持部材の上面のレベルより高い、プラズマシャッター。
【請求項7】
前記プラズマ遮断面は、Y2O3を含む、請求項6に記載のプラズマシャッター。
【請求項8】
前記支持部材に結合されるガスケットをさらに含み、
前記支持部材の前記上面は、ガスケットグルーブを提供し、
前記ガスケットは、前記ガスケットグルーブに挿入される、請求項6に記載のプラズマシャッター。
【請求項9】
遮断ドアと、
前記遮断ドアの後ろに結合される連結ブロックと、
ガスケット(gasket)と、を含むプラズマシャッターであって、
前記遮断ドアは、
プラズマ遮断面を有する遮断部材と、
前記プラズマ遮断面の反対側で前記遮断部材に結合される支持部材と、を含み、
前記遮断部材の上面のレベルは、前記支持部材の上面のレベルより高く、
前記支持部材の前記上面は、前記ガスケットを収容するガスケットグルーブを提供し、
前記ガスケットは、ニッケル(Ni)合金を含む、プラズマシャッター。
【請求項10】
前記ガスケットの直径は、3.0mm乃至6.0mmである、請求項9に記載のプラズマシャッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置に関し、より詳細には、正確な整列が可能であるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子は、様々な工程を経て製造することができる。例えば、半導体素子は、シリコン等のウエハに対するフォト工程、蝕刻工程、蒸着工程等を経て製造することができる。このような工程で、様々な流体を使用することができる。例えば、蝕刻工程及び/又は蒸着工程でプラズマを使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
韓国特許第10-1332219 B1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、プラズマシャッターを正確に整列して工程空間を密閉することができるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、パーティクル発生を減少させ得るプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、プラズマ散布を改善することができるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、基板に対する工程収率を向上させることができるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置を提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないその他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の解決しようとする課題を達成するために、本発明の一実施形態による基板処理装置は、工程チャンバーと、前記工程チャンバーを密閉するプラズマシャッターと、前記工程チャンバーに結合される上部ライナー(liner)と、を含み、前記工程チャンバーは、基板に対する工程が進行される工程空間と、及び前記工程空間から外側に延長されて、前記工程空間を外部に連結させる挿入通路と、を提供し、前記上部ライナーは延長ライナーを含み、前記延長ライナーは、前記挿入通路を定義する通路天井(ceiling)の内側一端から上に延長される連結内側面に対向し、前記プラズマシャッターが上昇して前記工程空間が密閉された状態で、前記プラズマシャッターの上端(upper end)は、前記連結内側面と前記延長ライナーとの間に挿入することができる。
【0010】
上述の解決しようとする課題を達成するために、本発明の一実施形態によるプラズマシャッターは、遮断ドアと、及び前記遮断ドアの後ろに結合される連結ブロックと、を含み、前記遮断ドアは、プラズマ遮断面を有する遮断部材と、前記プラズマ遮断面の反対側で前記遮断部材に結合される支持部材と、を含み、前記プラズマ遮断面は、平面視において曲線を描くように前記連結ブロックに向かって凸に曲げられ、前記遮断部材の上面のレベルは、前記支持部材の上面のレベルより高くするができる。
【0011】
上述の解決しようとする課題を達成するために、本発明の一実施形態によるプラズマシャッターは、遮断ドアと、前記遮断ドアの後ろに結合される連結ブロックと、ガスケットと、を含み、前記遮断ドアは、プラズマ遮断面を有する遮断部材と、前記プラズマ遮断面の反対側で前記遮断部材に結合される支持部材と、を含み、前記遮断部材の上面のレベルは、前記支持部材の上面のレベルより高く、前記支持部材の前記上面は、前記ガスケットを収容するガスケットグルーブを提供し、前記ガスケットはニッケル(Ni)合金を含むことができる。
【0012】
その他の実施形態の具体的な事項は、以下の詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0013】
本発明のプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置によれば、プラズマシャッターを正確に整列して工程空間を密閉することができる。
【0014】
本発明のプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置によれば、パーティクル発生を減少させることができる。
【0015】
本発明のプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置によれば、プラズマ散布を改善することができる。
【0016】
本発明のプラズマシャッター及びこれを含む基板処理装置によれば、基板に対する工程収率を向上させることができる。
【0017】
本発明の効果は以上で言及したことに制限されず、言及されていないその他の効果は、以下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態による基板処理装置を示した断面図である。
【
図2】
図1のX領域を拡大して示した断面図である。
【
図3】
図1のY領域を拡大して示した断面図である。
【
図4】
図1のY領域を拡大して示した断面図である。
【
図5】本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した平面図である。
【
図6】本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した部分拡大斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態による上部ライナーを示した斜視図である。
【
図9】本発明の実施形態による基板処理方法を示した順序図である。
【
図10】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【
図11】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【
図12】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【
図13】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【
図14】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【
図15】
図9の順序図にしたがう基板処理方法を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態に対して説明する。本明細書の全文に亘って同一な参照符号は、同一な構成要素を指すことができる。
【0020】
図1は、本発明の実施形態による基板処理装置を示した断面図である。
【0021】
以下では、D1を第1方向、第1方向D1に交差されるD2を第2方向、第1方向D1及び第2方向D2の各々に交差されるD3を第3方向と称することができる。また、第3方向D3は垂直方向と称されることもある。第1方向D1及び第2方向D2の各々は水平方向と称されることもある。
【0022】
図1を参照すれば、基板処理装置Aを提供することができる。基板処理装置Aは、基板に対する蝕刻工程及び/又は蒸着工程等を遂行することができる。本明細書で使用する基板という用語は、シリコン(Si)ウエハを意味することがあるが、これに限定されない。基板処理装置Aは、プラズマを利用して基板を処理することができる。このために、基板処理装置Aは、様々な方法でプラズマを生成することができる。例えば、基板処理装置Aは、CCP(capacitively coupled plasmas)及び/又はICP(inductively coupled plasmas)装備であり得る。しかし、以下では便宜上CCPを基準に図示する。基板処理装置Aは、工程チャンバー1、ステージ7、シャワーヘッド8、プラズマシャッター3、シャッター駆動装置6、上部ライナー5、DCパワー発生装置2、RFパワー発生装置4、真空ポンプVP、及びガス供給装置GSを含むことができる。
【0023】
工程チャンバー1は、工程空間11hを提供することができる。工程空間11hで基板に対する工程が進行され得る。工程空間11hは、外部空間から分離され得る。基板に対する工程が進行される途中に、工程空間11hは、実質的な真空状態になることができる。工程チャンバー1は、円筒形状を有し得るが、これに限定されない。
【0024】
工程チャンバー1は、挿入通路13hをさらに提供することができる。挿入通路13hは、工程空間11hに連結され得る。例えば、挿入通路13hは、工程空間11hから外側に延長され得る。挿入通路13hは、工程空間11hを外部に連結することができる。基板は、挿入通路13hを通じて工程空間11hに入ることができる。これに対する詳細な内容は後述する。
【0025】
ステージ7は、工程チャンバー1内に位置することができる。即ち、ステージ7は、工程空間11h内に位置することができる。ステージ7は、基板を支持及び/又は固定することができる。基板がステージ7上に安着された状態で、基板に対する工程が進行され得る。ステージ7に対するより詳細な内容は後述する。
【0026】
シャワーヘッド8は、工程チャンバー1内に位置することができる。即ち、シャワーヘッド8は、工程空間11h内に位置することができる。シャワーヘッド8は、ステージ7から上に離隔配置され得る。シャワーヘッド8は、ガスホール8h(
図3参照)を提供することができる。ガス供給装置GSから供給されたガスは、シャワーヘッド8を通じて工程空間11h内に均一に噴射され得る。シャワーヘッド8は、上部ライナー5によって支持され得る。これに対する詳細な内容は後述する。
【0027】
プラズマシャッター3は、工程チャンバー1を密閉することができる。プラズマシャッター3が閉じられれば、工程空間11hと挿入通路13hが分離され得る。プラズマシャッター3が閉じられれば、工程空間11hは、外部から隔離され得る。プラズマシャッター3に対する詳細な内容は後述する。
【0028】
シャッター駆動装置6は、プラズマシャッター3を駆動することができる。より具体的に、シャッター駆動装置6は、プラズマシャッター3が工程チャンバー1を密閉するか、或いは開放するようにプラズマシャッター3を上昇及び下降させることができる。このために、シャッター駆動装置6は、油圧装置、モーター等のアクチュエータを含むことができる。シャッター駆動装置6は、挿入通路13hの下に位置することができるが、これに限定されない。ガイドボールBAに対する詳細な内容は後述する。
【0029】
上部ライナー5は、工程チャンバー1に結合され得る。ガイドボールBAに対する詳細な内容は後述する。
【0030】
DCパワー発生装置2は、ステージ7にDCパワーを印加することができる。DCパワー発生装置2が印加するDCパワーによって、基板をステージ7上の一定位置に固定されることができる。
【0031】
RFパワー発生装置4は、ステージ7にRFパワーを供給することができる。これによって、工程空間11h内のプラズマを制御することができる。これに対する詳細な内容は後述する。
【0032】
真空ポンプVPは、工程空間11hに連結され得る。真空ポンプVPによって、基板に対する工程が進行する途中に工程空間11hに真空圧が印加され得る。
【0033】
ガス供給装置GSは、工程空間11hにガスを供給することができる。このために、ガス供給装置GSは、ガスタンク、圧縮器、及びバルブ等を含むことができる。ガス供給装置GSによって工程空間11hに供給されたガスの一部はプラズマになり得る。
【0034】
図2は、
図1のX領域を拡大して示した断面図である。
【0035】
図2を参照すれば、ステージ7は、チャック71及び冷却プレート73を含むことができる。
【0036】
チャック71上に基板が配置され得る。チャック71は、基板を一定位置に固定することができる。このために、チャック71は、チャックボディー711、プラズマ電極713、チャック電極715、及びヒーター717を含むことができる。
【0037】
チャックボディー711は、円筒形状を有することができる。チャックボディー711は、セラミック等を含むことができるが、これに限定されない。チャックボディー711の上面上に基板が配置され得る。フォーカスリングFR及び/又はエッジリングERがチャックボディー711を囲むことができる。
【0038】
プラズマ電極713は、チャックボディー711内に位置することができる。プラズマ電極713は、アルミニウム(Al)等を含むことができる。プラズマ電極713は、円板形状を有することができるが、これに限定されない。プラズマ電極713にRFパワーが印加され得る。より具体的に、RFパワー発生装置4がプラズマ電極713にRFパワーを印加することができる。プラズマ電極713に印加されたRFパワーによって、工程空間11h(
図1参照)内のプラズマが制御され得る。
【0039】
チャック電極715は、チャックボディー711内に位置することができる。チャック電極715は、プラズマ電極713より上に位置することができる。チャック電極715にDCパワーが印加され得る。より具体的に、DCパワー発生装置2がチャック電極715にDCパワーを印加することができる。チャック電極715に印加されたDCパワーによって、チャックボディー711上の基板が一定位置に固定され得る。チャック電極715は、アルミニウム(Al)等を含むことができるが、これに限定されない。
【0040】
ヒーター717は、チャックボディー711内に位置することができる。ヒーター717は、チャック電極715とプラズマ電極713との間に位置することができる。ヒーター717は、熱線を含むことができる。例えば、ヒーター717は、同心円を描く熱線を含むことができる。ヒーター717は、周囲に熱を放出することができる。したがって、チャックボディー711等の温度を上昇させることができる。
【0041】
冷却プレート73は、チャック71下に位置することができる。即ち、チャック71は、冷却プレート73上に位置することができる。冷却プレート73は、冷却孔73hを提供することができる。冷却孔73hに冷却水が流れ得る。冷却孔73h内の冷却水は、冷却プレート73から熱を吸収することができる。
【0042】
図3及び
図4は、
図1のY領域を拡大して示した断面図であり、
図5は、本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した平面図であり、
図6は、本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した斜視図であり、
図7は、本発明の実施形態によるプラズマシャッターを示した部分拡大斜視図であり、
図8は、本発明の実施形態による上部ライナーを示した斜視図である。
【0043】
図3及び
図4を参照すれば、基板処理装置A(
図1参照)は、中間ライナー91及び下部ライナー93をさらに含むことができる。中間ライナー91は、上部ライナー5の下に位置することができる。中間ライナー91の一端は、工程チャンバー1に連結され得る。中間ライナー91の他端は、ステージ7(
図1参照)に連結され得る。中間ライナー91は、スリット(符号なし)を提供することができる。即ち、中間ライナー91は、バッフル(baffle)であり得る。下部ライナー93は、中間ライナー91の下に位置することができる。下部ライナー93は、工程チャンバー1の内側面及び/又はステージ7に結合され得る。実施形態で、中間ライナー91及び下部ライナー93の各々は、アルミニウム(Al)を含むことができるが、これに限定されない。
【0044】
挿入通路13hは、水平方向に延長され得る。挿入通路13hは、工程チャンバー1によって定義され得る。より具体的に、工程チャンバー1の通路天井13c及び通路底13bによって挿入通路13hが定義され得る。通路天井13cは、通路底13bと対向することができる。通路天井13cは、通路底13bから上に離隔され得る。通路天井13cと通路底13bとの間に挿入通路13hが定義され得る。工程チャンバー1は、連結内側面13iを含むことができる。連結内側面13iは、通路天井13cの内側一端から上に延長され得る。
【0045】
図3、
図4、及び
図8を参照すれば、上部ライナー5は、工程チャンバー1に結合され得る。より具体的に、上部ライナー5の少なくとも一部は、工程チャンバー1の内側面に結合され得る。上部ライナー5は、上部ライナー本体51及び内側ライナー53を含むことができる。
【0046】
上部ライナー本体51は、工程チャンバー1の上に位置することができる。上部ライナー本体51は、リング形状を有することができる。上部ライナー本体51は、シャワーヘッド8を支持することができる。即ち、シャワーヘッド8は、上部ライナー本体51の上に配置され得る。上部ライナー本体51は、例えばアルミニウム(Al)を含むことができる。
【0047】
内側ライナー53は、上部ライナー本体51から下に延長され得る。内側ライナー53は、挿入通路13hの底である通路底13bより下に延長され得る。内側ライナー53は、例えばアルミニウム(Al)を含むことができる。内側ライナー53は、中空の円筒形状を有することができる。内側ライナー53は、ライナー挿入ホール53hを提供することができる。ライナー挿入ホール53hは、内側ライナー53の一側を貫通することができる。ライナー挿入ホール53hは、挿入通路13hと工程空間11hとの間に位置することができる。挿入通路13hと工程空間11hは、ライナー挿入ホール53hによって連結され得る。
図4に図示されるように、内側ライナー53の中でライナー挿入ホール53h上に位置した部分を延長ライナー533と称することがある。内側ライナー53の中で延長ライナー533を除いた部分を内側ライナー本体531と称することがある。内側ライナー本体531の下端のレベルは、通路底13bのレベルより低くすることができる。内側ライナー本体531の下端は、中間ライナー91に接することができるが、これに限定されない。
【0048】
延長ライナー533は、連結内側面13iから内側に離隔され得る。したがって、延長ライナー533と連結内側面13iとの間にギャップGPが形成され得る。連結内側面13iは、延長ライナー533に対向することができる。より具体的に、延長ライナー533の外側面(符号なし)が連結内側面13iに対向することができる。ギャップGPの幅は、第1距離DS1と称することがある。第1距離DS1は、例えば約1mm乃至約15mmであり得る。より具体的に、第1距離DS1は、約1mm乃至約10mmであり得る。しかし、これに限定されない。
【0049】
延長ライナー533の下面533bがライナー挿入ホール53hを定義することができる。即ち、延長ライナー533の下面533bのレベルは、通路天井13cのレベルより低くなり得る。延長ライナー533の下面533bのレベルと通路天井13cのレベルの差を第2距離DS2と称することがある。第2距離DS2は、例えば6mm乃至10mmであり得る。
図3、
図4、
図5、
図6、及び
図7を参照すれば、プラズマシャッター3は、遮断ドア31、連結ブロック33、及びガスケット35を含むことができる。
図3に図示されたように、プラズマシャッター3の一部は、延長ライナー533と連結内側面13iとの間に挿入され得る。より具体的に、プラズマシャッター3が閉鎖された状態で、遮断ドア31の上端が延長ライナー533と連結内側面13iとの間に形成されるギャップGPに挿入され得る。
【0050】
遮断ドア31は、遮断部材311及び支持部材313を含むことができる。
【0051】
遮断部材311は、プラズマ遮断面311pを有することができる。プラズマ遮断面311pは、遮断部材311の前面であり得る。プラズマ遮断面311pは、工程空間11hに露出される得る。より具体的に、プラズマ遮断面311pは、ライナー挿入ホール53hを通じて工程空間11hに露出され得る。プラズマ遮断面311pは、内側ライナー53より外側に位置することができる。プラズマ遮断面311pは、内側ライナー53の外面に接することができるが、これに限定されない。プラズマ遮断面311pは、Y
2O
3を含むことができる。例えば、プラズマ遮断面311pにY
2O
3がコーティングされていてもよい。遮断部材311の中で、プラズマ遮断面311p以外の部分は、アルミニウム(Al)を含むことができる。プラズマ遮断面311pは、
図5に図示されたように、平面視において弧(arc)形状を有することができる。プラズマ遮断面311pは、平面視において曲線を描くように連結ブロック33に向かって凸に曲がることができる。プラズマ遮断面311pの曲率中心は、工程空間11h内に位置することができる。プラズマ遮断面311pの曲率半径を第1半径R1と称することがある。第1半径R1は、例えば約270mm乃至約295mmであるが、これに限定されない。
【0052】
支持部材313は、遮断部材311の背面上に位置することができる。支持部材313は、プラズマ遮断面311pの反対側で遮断部材311に結合され得る。
図4に図示されたように、支持部材313の上面313uは、遮断部材311の上面311uより下に位置することができる。即ち、遮断部材311の上面311uのレベルは、支持部材313の上面313uのレベルより高くなり得る。遮断部材311の上面311uのレベルと支持部材313の上面313uのレベルとの間の差を第3距離DS3と称することがある。第3距離DS3は、例えば4mm乃至8mmであり得る。支持部材313は、アルミニウム(Al)を含むことができるが、これに限定されない。
【0053】
プラズマシャッター3の上端は、遮断部材311の上面311uを意味することがある。プラズマシャッター3が上昇して閉鎖されれば、遮断部材311の一部がギャップGPに挿入され得る。即ち、プラズマシャッター3が上昇して閉鎖されれば、遮断部材311の上面311uが延長ライナー533と連結内側面13iとの間に挿入され得る。また、プラズマシャッター3が上昇して工程空間11hが密閉された状態で、支持部材313の上面313uは、通路天井13cに接することができる。
【0054】
支持部材313の上面313uは、ガスケットグルーブ313hを提供することができる。ガスケットグルーブ313hは、支持部材313の上面313uで下に一定深さ陥入された孔であり得る。ガスケットグルーブ313hは、支持部材313の延長方向に沿って延長され得る。ガスケットグルーブ313hの幅は、約3.0mm乃至約7.0mmであり得る。
【0055】
連結ブロック33は、遮断ドア31の後ろに結合され得る。連結ブロック33は、直方体形状を有することができるが、これに限定されない。連結ブロック33は、遮断ドア31とシャッター駆動装置6を連結することができる。
【0056】
ガスケット35は、ガスケットグルーブ313hに挿入され得る。ガスケット35は、ニッケル(Ni)合金を含むことができる。例えば、ガスケット35は、ハステロイ(Hastelloy)を含むことができる。ガスケット35は。スパイラルガスケットを含むことができる。即ち、
図7には図示しなかったが、ガスケット35は、螺旋形状を有することができる。ガスケット35の直径は、約3.0mm乃至約6.0mmであり得る。
【0057】
再び
図3及び
図4を参照すれば、シャッター駆動装置6は、プラズマシャッター3に結合され得る。より具体的に、シャッター駆動装置6は、連結ブロック33の下面上に結合され得る。シャッター駆動装置6は、プラズマシャッター3を上昇及び下降させることができる。このために、シャッター駆動装置6は、多様な種類のアクチュエータを含むことができる。例えば、シャッター駆動装置6は、モーター、油圧シリンダー等を含むことができる。シャッター駆動装置6は、挿入通路13hの下に位置することができるが、これに限定されない。
【0058】
図9は、本発明の実施形態による基板処理方法を示した順序図である。
【0059】
図9を参照すれば、基板処理方法(S)を提供することができる。基板処理方法(S)は、
図1乃至
図8を参照して説明した基板処理装置A(
図1参照)を利用して基板を処理する方法であり得る。基板処理方法(S)は、基板処理装置内に基板をローディングすること(S1)、基板処理装置内にガスを供給すること(S2)、及び基板処理装置内にプラズマを形成すること(S3)を含むことができる。
【0060】
基板処理装置内に基板をローディングすること(S1)は、プラズマシャッターを開放すること(S11)、基板を挿入すること(S12)、及びプラズマシャッターを閉鎖すること(S13)を含むことができる。
【0061】
以下では、
図10乃至
図15を参照して、
図9の基板処理方法(S)を詳細に説明する。
【0062】
【0063】
図10及び
図9を参照すれば、プラズマシャッターを開放すること(S11)はシャッター駆動装置6がプラズマシャッター3を下降させることを含むことができる。プラズマシャッター3が下降すれば、工程空間11hと挿入通路13hがライナー挿入ホール53h(
図4参照)によって連結され得る。
【0064】
基板を挿入すること(S12)は、基板Wが挿入通路13h及びライナー挿入ホール53hを順に通過して工程空間11h内に入ることを含むことができる。基板Wはロボットアーム(図示せず)等によって工程空間11h内に入ることができる。
【0065】
図11、
図12、及び
図9を参照すれば、基板Wは、ステージ7上に配置され得る。DCパワー発生装置2によってチャック電極715にDCパワーが印加されれば、基板Wは、ステージ7上の一定位置に固定され得る。
【0066】
図13及び
図9を参照すれば、基板処理装置内にガスを供給すること(S2)は、ガス供給装置GSが工程空間11hにガスGを供給することを含むことができる。ガスGは、シャワーヘッド8を経て基板W上に分配され得る。
【0067】
図14及び
図9を参照すれば、基板処理装置内にプラズマを形成すること(S3)は、RFパワー発生装置4がプラズマ電極713にRFパワーを印加することを含むことができる。プラズマ電極713にRFパワーが印加されれば、工程空間11h内のガスの一部がプラズマPLに変換され得る。
【0068】
図15を参照すれば、遮断ドア31の上端一部が延長ライナー533と工程チャンバー1との間に挿入され得る。遮断ドア31の上端付近の隙間が存在しないことがあり得る。したがって、プラズマPLが挿入通路13h等に漏洩されることを防止することができる。また、工程チャンバー1とプラズマPLの接触を遮断することができる。
【0069】
本発明の例示的な実施形態によるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理方法によれば、プラズマシャッターの一部が上部ライナーと工程チャンバーとの間に挿入され得る。したがって、プラズマシャッターを正確な位置に配置することができる。したがって、プラズマシャッターの誤整列が防止され得る。即ち、工程空間が正確に密閉され得る。
【0070】
本発明の例示的な実施形態によるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理方法によれば、プラズマシャッターが上部ライナーと工程チャンバーとの間に挿入されるので、工程中にプラズマと工程チャンバーとの間の接触を遮断することができる。したがって、工程中に工程チャンバー等からパーティクルが発生することを防止することができる。したがって、工程チャンバー内で基板等がパーティクルによって汚染されることを防ぐことがきる。
【0071】
本発明の例示的な実施形態によるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理方法によれば、プラズマがプラズマシャッターの上端付近の隙間を通じて漏洩されることを防止することができる。したがって、プラズマの散布が改善され得る。したがって、基板に対する工程収率が向上され得る。
【0072】
本発明の例示的な実施形態によるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理方法によれば、ガスケットをニッケル合金で形成することができる。したがって、工程進行に応じてガスケットが破損されることを防止することができる。より具体的に、工程進行に応じてガスケットの電気抵抗が上昇することを抑制することができる。したがって、ガスケットの寿命が長くなって、より長く使用することができる。また、ガスケットの直径を増加させることができる。したがって、接地(ground)効果が向上され得る。
【0073】
本発明の例示的な実施形態によるプラズマシャッター及びこれを含む基板処理方法によれば、工程チャンバー及び/又は上部ライナー等がパーティクルによって汚染されることを防止することができる。したがって、各部品の寿命が増加され得る。
【0074】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくとも他の具体的な形態で実施され得ることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり、限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0075】
A 基板処理装置
1 工程チャンバー
11h 工程空間
13h 挿入通路
3 プラズマシャッター
31 遮断ドア
311 遮断部材
313 支持部材
33 連結ブロック
35 ガスケット
5 上部ライナー
51 上部ライナー本体
53 内側ライナー
531 内側ライナー本体
533 延長ライナー
53h ライナー挿入ホール
6 シャッター駆動装置
7 ステージ
2 DCパワー発生装置
4 RFパワー発生装置