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特開2024-42669情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042669
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240321BHJP
   G06Q 40/00 20230101ALI20240321BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q40/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023146454
(22)【出願日】2023-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2022147161
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】箕浦 克彦
(72)【発明者】
【氏名】堀田 基貴
(72)【発明者】
【氏名】森谷 武司
(72)【発明者】
【氏名】堀田 千種
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L055BB00
(57)【要約】
【課題】書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、制御部を備え、制御部は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を表示画面の第2表示領域に出力し、複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を表示画面の第3表示領域に出力し、審査に関連する設問を表示画面の第4表示領域に出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、
前記制御部は、
複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、
前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、
前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、
前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、
審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記設問に関連する参考情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第4表示領域に出力される第1の設問の登録を受け付け、
前記第1の設問に対する条件分岐の有無の設定を受け付け、
前記条件分岐がある場合、第2の設問の登録を受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1の設問に対する回答を受け付け、
受け付けた回答に応じて前記第2の設問を出力する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第2表示領域に出力された審査対象書類の画像に対してコメントの挿入及び所定符号の挿入の少なくとも一つを受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第3表示領域に出力された審査結果に対する編集操作を受け付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第3表示領域に出力された審査項目に関する審査結果に応じて、前記審査項目の出力態様を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記審査項目毎に、前記複数の審査対象書類のうち比較対象の審査対象書類を特定する特定情報及び前記審査項目の審査条件を含む審査規則情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記審査規則情報に基づいて、審査対象種類の審査項目を審査する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、
基幹システムを含む外部システムから前記審査項目に関する真値を取得し、
取得した真値を用いて、審査対象種類の審査項目を審査する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータに、
複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、
前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、
前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、
前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、
審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する、
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項11】
複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、
前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、
前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、
前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、
審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関の業務や行政機関の手続には、様々な種類の書類の内容を審査する業務が行われている。特許文献1には、契約書、徴求書類、稟議書、連絡票などの様々な書類を電子データ化して、事務処理の作業時間を短縮するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-146842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、書類を審査するには、一方の書類の内容と他方の書類の内容とを対比する1対1の関係だけでなく、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを対比しなければならない場合もあり、大量の書類を審査する事務処理の効率化が望まれていた。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、書類の審査業務を効率化できる情報処理装置、コンピュータプログラム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、書類の審査業務を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。
図3】審査項目の比較の一例を示す図である。
図4】申請一覧の一例を示す図である。
図5】申請詳細の一例を示す図である。
図6】申請種別としての保育施設の利用申込書の一例を示す図である。
図7】審査画面の第1例を示す図である。
図8】審査画面の第2例を示す図である。
図9】第3表示領域に表示される審査結果の一例を示す図である。
図10】設問の表示の第1例を示す図である。
図11】設問の表示の第2例を示す図である。
図12】参考情報の一例を示す図である。
図13】審査画面の第2例を示す図である。
図14】審査画面の第3例を示す図である。
図15】添付書類に対するコメントの挿入及び所定符号の挿入の一例を示す図である。
図16】設問設定画面の一例を示す図である。
図17】審査ルール設定画面の一例を示す図である。
図18】情報処理装置による処理手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システムは、情報処理装置50、及び通信ネットワーク1を介して情報処理装置50に接続される端末装置10を備える。情報処理システムは、例えば、行政機関などの基幹システム、関連する機関や業界で使用されているシステムなどの外部システムとしての行政の基幹システム80を備えていてもよい。行政の基幹システム80は、「行政システム」とも称し、1又は複数のサーバで構成してもよい。行政の基幹システム80は、通信ネットワーク1を介して情報処理装置50に接続される。情報処理装置50は、設問DB61、及び審査ルールDB62にアクセスできる。なお、設問DB61、及び審査ルールDB62を情報処理装置50内(例えば、記憶部55)に組み込んでもよい。端末装置10は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成することができ、書類の審査を担当するユーザが使用する。ユーザには、例えば、行政機関(例えば、市役所など)の職員や関係者が含まれる。本明細書において、ユーザは審査を担当する担当者とする。
【0010】
情報処理装置50は、装置全体を制御する制御部51、通信部52、メモリ53、インタフェース部54、及び記憶部55を備える。記憶部55は、例えば、ハードディスク又は半導体メモリ等で構成することができ、コンピュータプログラム56(プログラム製品)、及び所要の情報を記憶する。コンピュータプログラム56は、通信部52を介して、外部の装置からダウンロードして記憶部55に記憶してもよい。また、記録媒体(例えば、CD-ROM等の光学可読ディスク記憶媒体)に記録されたコンピュータプログラム56を記録媒体読取部で読み取って記憶部55に記憶してもよい。情報処理装置50は、複数の情報処理装置で機能を分担する構成してもよい。
【0011】
制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等が所要数組み込まれて構成されている。制御部51は、コンピュータプログラム56で定められた処理を実行することができる。すなわち、制御部51による処理は、コンピュータプログラム56による処理でもある。コンピュータプログラム56は、審査項目特定処理、審査ルール適用処理、表示制御処理(出力制御処理)などの処理を実行できる。
【0012】
コンピュータプログラム56は、単一のコンピュータ上で、または通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
【0013】
通信部52は、通信モジュールを備え、通信ネットワーク1を介して、端末装置10及び行政の基幹システム80との間で所要の情報の授受を行うことができる。
【0014】
メモリ53は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリで構成することができる。コンピュータプログラム56をメモリ53に展開して、制御部51がコンピュータプログラム56を実行することができる。
【0015】
インタフェース部54は、設問DB61、及び審査ルールDB62との間のインタフェース機能を実現する。
【0016】
情報処理装置50は、通信部52を介して端末装置10から複数の審査対象書類を取得する。複数の審査対象書類は、審査案件毎に区分され、一つの審査案件において審査対象となる複数の書類が纏められる。自治体などの行政機関における業務では、審査対象書類は、自治体で取り扱われる子育て関係、介護関係、被災者支援関係、自動車保有関係などの手続に必要な書類であり、主に申請書と複数の添付書類などが含まれる。情報処理装置50は、取得した審査対象書類に対して所定の処理を行って、審査結果を出力する。審査結果は、例えば、端末装置10に出力してもよい。
【0017】
行政機関の手続においては、書類を審査する際に、一つの書類の内容と他の複数の書類の内容とを比較して審査する必要がある。例えば、手続きの申請書と、申請書とともに提出される複数の添付書類が挙げられる。手続きの申請書には、例えば、パソコン上で申請可能な電子申請書(テキスト化されたデータ)と、手書きの申請書の2つのパターンがある。手書きの申請書は、各自治体の窓口に用意されており、申請者が手書きで記入して申請するものである。また、手書きの申請書は、各自治体から郵送で送られる申請書に申請者が手書きで記入して申請するものも含む。手書きの申請書は、OCR処理されてテキスト化されたデータとして扱われる。添付書類は、例えば、写真、委任状、領収書、見積書などを含む。また、添付書類には、運転免許証や健康保険証のコピー、住民票の写しなどの書類も含まれる。以下では、書類の審査における比較対象について説明する。
【0018】
図2は複数の審査対象書類の比較対象の一例を示す図である。本明細書では、複数の審査対象書類として、申請書と申請書に添付される添付書類を例に挙げて説明する。申請書は、電子申請書及び手書きの申請書のいずれもテキスト化されたデータとして扱われる。添付書類は、OCR等で読み取った画像データとして扱われる。情報処理装置は、取得した申請書のテキスト化されたデータと、当該申請書と紐付けされた添付書類の画像データとに基づいて、申請書と添付書類とを対比して審査処理を行う。図2の例では、申請書には、審査項目ID:001~ID:006の6つの審査項目が存在するとする。審査項目ID:001については、添付書類A1と比較して審査項目を審査する。審査項目ID:002については、添付書類A2、A3と比較して審査項目を審査する。審査項目ID:003については、添付書類A3、A4と比較して審査項目を審査する。審査項目ID:004については、添付書類A4、A5と比較して審査項目を審査する。審査項目ID:005については、行政の基幹システムからの情報(真値)と比較して審査項目を審査する。審査項目ID:006については、添付書類A1と比較して審査項目を審査する。審査項目は、ユーザが予めこの指定領域(枠)は何処から何の情報を読み取って比較するかを設定する。例えば、申請書に生年月日が入力されている場合、行政の基幹システムから申請者の個人情報を参照して申請書が正しいかどうかを審査する。審査項目の審査は、予めユーザが設定した審査項目の内容を、添付書類を用いて比較することにより行われ、後述のように審査項目に関する審査結果が表示される(図7参照)。なお、図2に示す比較対象は一例であって、一つの申請書と複数の添付書類又は行政の基幹システムの情報とを対比して審査を行う必要があることを模式的に表すものである。
【0019】
図3は審査項目の比較の一例を示す図である。図3では、申請書と添付書類A1とを比較する場合に、どの審査項目同士を比較すればよいかを示すものである。図3の例では、申請書の審査項目ID:001及びID:006が添付書類A1の対応する審査項目と比較される。審査項目は、申請書及び添付書類の中で審査したい審査対象エリアを特定できる。審査対象エリアは、例えば、矩形状の枠で設定され、枠の左上の位置(座標)、及び縦横の寸法によって特定できる。審査項目は、申請書及びその添付書類毎に特定できる。すなわち、申請書及び添付書類が異なれば、審査項目も異なる。
【0020】
審査項目は、例えば、被保険者番号、被保険者の個人番号、氏名、性別、生年月日などの情報が記載されているが、例えば、氏名は、申請書が異なれば記載されている箇所も異なる。すなわち、同じ内容が記載されているとしても、そのレイアウトが申請書毎に異なる。そこで、図2又は図3に示すように、申請書と複数の添付書類のうちのどの添付書類、及び当該添付書類のどの箇所とを比較すべきかを設定する必要がある。図2及び図3のような比較の対応関係を予め申請書毎に設定しておき、記憶部55に記憶しておくことができる。
【0021】
次に、情報処理装置50(制御部51)による審査のための端末装置10の表示画面での表示(表示画面への出力)について説明する。審査のための表示画面は、端末装置10の表示パネル等に表示され、ユーザが審査対象書類を審査する際に表示される。
【0022】
図4は申請一覧の一例を示す図である。図4に示す申請一覧は、ユーザがID及びパスワードを入力してログインすることにより、表示される。図4に示すように、申請一覧には、申請番号、申請種別、申請名、申請日時、電子審査実行日時、ステータス、及び申請書ファイル名の各情報が対応付けて表示される。例えば、申請種別は保育施設等の利用申込、申請名は保育施設等の利用申込_2023XXXX-01、申請日時は2023年6月1日、電子審査実行日時は2023年6月15日、ステータスは「審査中」、申請書ファイル名は、申請書のファイル名である。申請一覧が一画面に表示できない数がある場合には、ページタブが表示され、所要のページ数のタブを選択することで申請一覧を切り替えて表示することができる。所望の申請番号を選択することで、後述の図5に示す申請詳細を表示することができる。
【0023】
図5は申請詳細の一例を示す図である。申請詳細には、申請番号、申請種別、申請名、申請日時、電子審査実行日時、ステータス、及び申請書ファイル名それぞれについての詳細が表示される。電子審査実行日時には、情報処理装置50による審査が行われた日時が表示される。未審査の申請番号については、日時は表示されない。ステータスは、例えば、審査待ち、審査済などの審査状況が表示される。「審査」アイコンを操作すると、後述の図6に例示する審査画面が表示される。「回覧」アイコンを操作すると、審査済の申請詳細が、承認者に回覧され、承認者の承認が得られる審査完了となる。承認者は、行政サービス等の申請書を担当者が審査すると、その審査結果に対して承認を実行する人である。
【0024】
図6は申請種別としての保育施設の利用申込書の一例を示す図である。図6に示すように、申請名は「保育施設等の利用申込_2023XXXX-01」、申請日時は2023年6月1日である。保育施設の利用申込書には、例えば、保護者の住所、氏名、電話、保育を希望する期間と時間、申請に係る子供及び世帯構成員の氏名、性別、年齢、生年月日、保育が必要な理由などが記載されている。この場合、保護者の住所、氏名、電話、申請に係る子供の氏名、性別、年齢、生年月日、保育が必要な理由などを審査項目として設定することができる。
【0025】
図7は審査画面の第1例を示す図である。審査画面は、第1表示領域101、第2表示領域102、第3表示領域103、第4表示領域104、及び第5表示領域105の5つの表示領域に区分できる。各表示領域の位置やサイズは一例であり、適宜決定できる。制御部51は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得すると、テキストデータに基づいて各書類のサムネイルを生成する。サムネイルは、審査対象書類(申請書及び添付書類)の縮小画像である。ここでは、既にテキストデータに変換されたものを取得してもよく、あるいは画像データを取得した後にOCR処理で文字認識を行ってテキストデータに変換してもよい。制御部51は、複数の審査対象書類のサムネイルの一覧を第1表示領域101に表示する。図7の例では、申請書のサムネイルD1及びD2と、添付書類のサムネイルA1、A2及びA3とが表示位置を分けて表示されている。これにより、申請書と添付書類との識別が容易になる。申請書のサムネイルD1、D2は、例えば、申請書が2頁で構成されているからである。
【0026】
ユーザが、一のサムネイル(図7では、サムネイルD1)を選択したとする。制御部51は、サムネイルの選択を受け付けた場合、選択されたサムネイルに対応する審査対象書類の画像を第2表示領域102に表示する。図7の例では、サムネイルD1に対応する申請書D1の画像が表示されている。なお、第2表示領域102には、申請書D1、D2の画像だけでなく、添付書類A1、A2、A3の画像も表示することができる。すなわち、選択された申請書や添付書類のサムネイルの画像を表示できる。
【0027】
図2及び図3に例示したように、制御部51は、複数の審査対象書類の審査項目を比較して審査を行い、審査結果を第3表示領域103に表示する。第3表示領域103には、「申請書」タブ113、「チェック」タブ123、「指摘」タブ133が表示される。図7の例は、「申請書」タブ113が選択されている。図7の例の場合には、制御部51は、申請書と添付書類A1、A2、A3との間で予め設定されている審査項目同士を比較し、所定の審査ルールで規定された審査条件に合致するか否かを判定する。制御部51は、審査項目に関する審査結果を第3表示領域103に表示する。この場合、第3表示領域103には、「画像表示」アイコン1131が表示される。
【0028】
図8は審査画面の第2例を示す図である。図7に示す審査画面の第1例において、ユーザが、「画像表示」アイコン1131を操作すると、図8に示す審査画面に切り替わる。第2例の審査画面では、第3表示領域103に申請書D1、D2の縮小版が表示される。ユーザが、申請書D1の縮小版を選択すると、選択された申請書D1の画像が左の領域に拡大画像として表示される。第3表示領域103に表示された「テキスト表示」アイコン1132をユーザが操作すると、図7に示す審査画面が再度表示される。
【0029】
図9は第3表示領域103に表示される審査結果の一例を示す図である。図9に示すように、審査結果は、審査項目(項目欄)、値欄(真値:正しい文字、数字など)、判定欄(OK又はNG)、指摘欄、及びコメント欄の各欄で構成される。図9の例では、申請書と添付書類とを比較して審査した結果、「被保険者番号」は「〇〇〇〇」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなり、「保険者番号」は「××××」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなり、「個人番号」は「△△△△」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなり、「氏名(漢字)」は「〇×〇×」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなり、「氏名(フリガナ)」は「××△△」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなり、「性別」は「〇〇」で審査条件をクリアしたので判定はOKとなっている。一方、「生年月日」は「〇〇年〇〇月××日」で審査条件をクリアしない(一致しない)ので判定はNGとなるっている。また、判定がNGとなった理由(図の例では、「基幹システムの情報と異なっています」)が指摘欄に表示される。また、判定がNGとなった項目に対しては、「NG」の文字枠を太くする、「NG」の文字を太くする、背景を強調表示する等、異なる表示態様で表示(異なる出力態様で出力)することで、申請書、添付書類の不備の項目を容易に識別できる。コメント欄には、ユーザが所望のコメントを挿入できる。
【0030】
上述の構成により、申請書と添付書類とが一覧で表示されるので、審査に必要な審査対象書類を容易に把握できる。また、審査対象書類のサムネイルの一覧から所要のサムネイルを選択するだけで、選択されたサムネイルに対応する元の審査対象種類の画像が表示されるので、紙媒体の複数の書類の中から所要の書類を探し出すような手間が不要となり、業務効率を向上させることができる。また、審査対象書類の審査結果が審査対象書類とともに表示されるので、審査項目のチェック作業や複数の書類(添付書類)との照合作業がデジタル化され、業務効率を向上させることができ、書類の審査業務を効率化できる。
【0031】
制御部51は、第3表示領域103に表示された審査結果に対する編集操作を受け付ける。例えば、図9において、判定欄で「OK」と表示された結果に対して「NG」のように修正してもよく、判定欄で「NG」と表示された結果に対して「OK」のように修正してもよい。これにより、必要に応じて審査結果に対する例外的な判断を加えることができる。
【0032】
また、上述のように、制御部51は、第3表示領域103に表示された審査項目に関する審査結果に応じて、審査項目の表示態様(出力態様)を異ならせてもよい。これにより、申請書、添付書類の不備の項目を容易に識別できる。
【0033】
図7に示すように、制御部51は、審査に関連する設問を第4表示領域104に表示する。設問は、審査ポイントを注意喚起するような設問であればよく、審査する際のチェックリストに相当する機能を有する。ユーザは、設問を順番に判定することで審査対象書類の審査ポイントを審査することができ、全ての設問を判定することで、確認漏れを防止できる。
【0034】
図10は設問の表示の第1例を示す図である。図10に示す第1例では、設問1欄、回答欄、及び判定欄が表示されている。例えば、設問1のNO.1の設問は、「×××は×××の×××と一致しているか」であり、回答欄には記載がないので、ユーザは判定欄の「OK」又は「NG」アイコンを操作することで設問の内容について判定できる。設問1のNO.2、NO.3も同様である。
【0035】
設問1のNO.4の設問は、「×××に誤りはないか」であり、ユーザが回答欄で「はい」「いいえ」のうち「いいえ」を選択すると、設問2欄には追加の設問が表示されない。ユーザは判定欄の「OK」又は「NG」アイコンを操作することで設問の内容について判定できる。設問1のNO.5も同様である。
【0036】
設問1のNO.6の設問は、「×××に×××があるか」であり、ユーザが回答欄で「はい」「いいえ」のうち「はい」を選択すると、後述の図11に示すように、設問2欄には追加の設問が表示される。
【0037】
図11は設問の表示の第2例を示す図である。図11に示す第2例では、前述のとおり、設問1のNO.4及び5について回答欄の「いいえ」が選択されている。一方、設問1のNO.6について回答欄の「はい」が選択されているため、設問2欄に追加の設問(設問NO.6-1、及び6-2)が表示されている。ユーザは、設問NO.6-1、及び6-2それぞれについて判定できる。例えば、図11の例では、設問1が「申請者本人の年齢は18歳以上ですか」であり、設問1の回答が「はい」の場合、設問2として「本人確認書類でも18歳以上であることを確認してください」の如く表示され、設問1の回答が「いいえ」の場合、設問2として「保護者の同意書が添付されていることを確認してください」の如く表示される。
【0038】
上述のように、制御部51は、第1の設問(設問1)に対する回答を受け付け、受け付けた回答に応じて第2の設問(設問2)を表示してよい。これにより、ユーザは、表示されている設問に集中して「OK」「NG」の判定をすればよく、また回答欄に「はい」「いいえ」が表示されている場合には、「はい」「いいえ」のいずれかに回答するだけでよい。そして回答に応じて追加の設問2が表示された場合には、追加で表示された設問2に対して「OK」「NG」の判定をすればよく、設問の表示に応じて判定することで審査ポイントを漏れなく、かつ容易に確認できる。なお、後述のように、設問はユーザが予め登録又は変更できる。
【0039】
また、図7に示すように、制御部51は、第5表示領域105に設問に関連する参考情報を表示する。制御部51は、自治体で取り扱われる子育て関係、介護関係、被災者支援関係、自動車保有関係などの各手続それぞれに対応付けた参考情報を記憶部55に記憶しておき、審査対象書類の手続に対応する参考情報を記憶部55から読み出しして表示すればよい。
【0040】
図12は参考情報の一例を示す図である。参考情報は、審査対象書類がどのような手続きに関するものであるかに応じて異なる。図12に示すように、参考情報は、例えば、「×××××:あり」、「×××××:なし」、「×××××:×××××円」などの如くである。参考情報は、ユーザが審査対象書類を審査する際に、基幹システムにログインして検索しなければならない情報や、行政機関でファイルされている台帳などを調べる必要がある情報を確認できるように纏めたものである。これにより、ユーザは、基幹システムや台帳を個別に調べる手間が不要となり、業務効率を向上させることができ、書類の審査業務を効率化できる。
【0041】
また、制御部51は、第2表示領域102に表示された審査対象書類の画像に対して所定符号の挿入及びコメントの挿入の少なくとも一つを受け付けてもよい。以下、所定符号の挿入及びコメントの挿入の方法について説明する。
【0042】
図13は審査画面の第2例を示す図である。ユーザが、図14の添付書類に相当するサムネイルA3を選択したとする。制御部51は、サムネイルの選択を受け付けた場合、選択されたサムネイルに対応する審査対象書類の画像を第2表示領域102に表示する。図13の例では、サムネイルA3に対応する添付書類A3の画像が表示されている。第2例の審査画面では、第3表示領域103の「チェック」タブ123が選択されている。第3表示領域103には、「チェックを入れる」アイコン1231が表示されている。ユーザが、第2表示領域102に表示された貼付書類A3を見ながら、「チェックを入れる」アイコン1231を操作すると、添付書類A3にチェック(所定符号)が挿入される。
【0043】
図14は審査画面の第3例を示す図である。第3例の審査画面では、第3表示領域103の「指摘」タブ133が選択されている。第3表示領域103には、「指摘を入力する」アイコン1331が表示され、指摘(コメント)の入力欄1332が表示されている。ユーザが、第2表示領域102に表示された貼付書類A3を見ながら、「指摘を入力する」アイコン1331を操作し、入力欄1332にコメントを入力すると、添付書類A3にコメントが挿入される。
【0044】
図15は添付書類に対するコメントの挿入及び所定符号の挿入の一例を示す図である。図15の例では、レ点が3か所に付されている。例えば、ユーザが審査対象書類を審査する途中で、審査済みの審査項目に対してレ点を付すことで、審査済みの箇所を明確にすることができ、同じ審査項目を重複して確認するような無駄な作業を防止できる。また、図15の例では、コメントが特定の審査項目に対して付されている。コメントを付すことで、該当の審査甲項目に対して、例えば、どのような記載不備があるかの説明を記載することができ、ユーザが審査対象書類を申請者に差し戻す際や承認者が審査対象書類をユーザに差し戻す際の有効な情報となり、記載不備を効率良く修正することが可能となる。図15に示すレ点(チェック)は、添付書類の目視確認によるチェックに相当する。添付書類については、自動判定機能が用意されていないので、手動確認時のチェック履歴として作成することができ、例えば、承認者による審査段階で添付書類がユーザによって確認されたことを伝える情報として利用できる。
【0045】
前述のように、第3表示領域103に表示された審査結果に対する編集操作を受け付けた場合、あるいは図15に示すように、レ点が付され、コメントが入力された場合、制御部51は、それらの編集結果や入力結果を、不図示の「記憶」アイコンが操作されることで記憶(保存)する。
【0046】
次に、第4表示領域104に表示する設問の設定(登録)について説明する。設問は、ユーザが審査ポイントを設問として設定し、確認漏れを防止するものである。
【0047】
制御部51は、第4表示領域104に表示される設問(第1の設問)の登録を受け付け、当該設問に対する条件分岐の有無の設定を受け付け、条件分岐がある場合、設問2(第2の設問)の登録を受け付けてもよい。
【0048】
図16は設問設定画面の一例を示す図である。設問設定画面では、申請種別(例えば、子育て関係、介護関係、被災者支援関係、自動車保有関係などの各手続)毎に、設問1の各設問、設問1に対する条件分岐(「なし」「あり」)、条件分岐が「あり」の場合の設問1に対する回答(「はい」「いいえ」)、回答に応じて必要な設問2の設問などを設定して登録できる。「-」アイコンを操作することで設問を削除できる。「+」アイコンを操作することで条件分岐又は設問を追加できる。具体的には、例えば、条件分岐なしの設問1は「申請書の記載漏れがないことを確認してください」や「本人確認書類が添付されていることを確認してください」の如くである。また、条件分岐ありの設問1が「申請者本人の年齢は18歳以上ですか」の如くである場合には、設問1の回答が「はい」のときは、設問2を「本人確認書類でも18歳以上であることを確認してください」の如くすることができ、設問1の回答が「いいえ」のときは、設問2を「保護者の同意書が添付されていることを確認してください」の如くすることができる。制御部51は、図16に示すような設問の設定情報を設問DB61に登録できる。
【0049】
次に、審査ルールの設定について説明する。審査ルールは、自動チェックする審査項目の設定であり、自動審査の対象となるのは、前述の第3表示領域103となる。
【0050】
図17は審査ルール設定画面の一例を示す図である。審査ルール設定画面では、申請種別(例えば、子育て関係、介護関係、被災者支援関係、自動車保有関係などの各手続)毎に、審査ルールを設定できる。審査ルールは、例えば、申請書の審査に必要な添付書類又は行政の基幹システム、審査項目、審査種別、及び審査条件の各欄によって設定できる。添付書類又は行政の基幹システムの欄では、例えば、添付書類A1、添付書類A2、XXシステムのOO情報の如く審査に必要な書類や情報を設定できる。審査項目は、例えば、氏名、年令、個人番号などのように、審査すべき内容を設定する。審査種別は、例えば、申請書と一致しているか否かをチェックする、あるいは条件合致するか否かをチェックする等を設定できる。審査種別で条件合致を設定した場合、当該条件を設定できる。「-」アイコンを操作することでルールを削除できる。「+」アイコンを操作することで審査条件又はルールを追加できる。制御部51は、図17に示すような審査ルールの設定情報を審査ルールDB62に登録できる。審査ルール設定画面は、自由設計できる。すなわち、審査ルール設定画面は、手続き毎にユーザ(例えば、市役所の担当者など)が自由に定義することができる。また、審査ルールを業務に提供して審査結果などの履歴情報を蓄積し、必要に応じて審査ルールを更新すること、あるいは一部の審査ルールを削除すること、新たな審査ルールを追加することもできる。
【0051】
上述のように、審査項目毎に、複数の審査対象書類のうち比較対象の審査対象書類を特定する特定情報(図17の例では、添付書類又は行政の基幹システムの欄に設定される情報)及び審査項目の審査条件を含む審査ルール(審査規則情報)を審査ルールDB62に記憶してもよい。制御部51は、審査ルールDB62に基づいて、審査対象種類の審査項目を審査することができる。
【0052】
また、制御部51は、基幹システムを含む行政の基幹システム80から審査項目に関する真値を取得し、取得した真値を用いて、審査対象種類の審査項目を審査してもよい。真値は、例えば、手続の申請者の個人情報(例えば、運転免許証、健康保険証、介護保険被保険者証、住民票、戸籍謄本、印鑑証明書などに記載された情報など)を含む。
【0053】
図18は情報処理装置50による処理手順の一例を示す図である。便宜上、以下では処理の主体を制御部51として説明する。制御部51は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得する(S11)。ここでは、既にテキストデータに変換されたものを取得してもよく、あるいは画像データを取得した後にOCR処理で文字認識を行ってテキストデータに変換してもよい。制御部51は、審査対象書類の種別に応じた審査ルールを審査ルールDB62から読み出す(S12)。審査対象書類の種別は、例えば、申請書の所定の箇所に記載され「XXX申請」等の文字を認識すればよい。
【0054】
制御部51は、審査対象書類の審査項目を特定する(S13)。審査項目は、図2又は図3を参照。審査項目は、審査項目が記載された審査対象エリアの位置と当該審査対象エリア内の記載(文字列)を含む。制御部51は、特定した審査項目に応じて、行政の基幹システム80から所要の情報(例えば、真値)を取得する(S14)。
【0055】
制御部51は、審査項目毎に審査ルールを適用して審査対象書類の審査処理を行う(S15)。制御部51は、審査対象書類のサムネイルの一覧を第1表示領域101に表示し(S16)、サムネイルが選択された場合、選択されたサムネイルに対応する審査対象書類の画像を第2表示領域102に表示する(S17)。
【0056】
制御部51は、審査対象書類の審査項目に関する審査結果を第3表示領域103に表示し(S18)、審査に関する設問を第4表示領域104に表示する(S19)。制御部51は、第4表示領域104に表示された設問に対する判定を受け付け(S20)、審査結果を及び判定結果を記憶部55に記録し(S21)、処理を終了する。
【0057】
上述のように、制御部51は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、複数の審査対象書類の情報(例えば、サムネイルなど)の一覧を表示画面の第1表示領域101に出力し、当該情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を当該表示画面の第2表示領域102に出力し、複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を当該表示画面の第3表示領域103に出力し、審査に関連する設問を当該表示画面の第4表示領域に出力する。
【0058】
これにより、ユーザは、1つの表示画面上で、第1表示領域101、第2表示領域102、第3表示領域103、及び第4表示領域104それぞれに集約して表示された情報を同時に確認することができるので、必要な情報を表示させるために画面表示を切り替えるような操作が不要であり、ユーザの業務を効果的、効率的に実施することができる。
【0059】
上述の実施形態では、主に行政機関における審査対象書類について説明したが、本実施形態は、行政機関に限定されるものではない。本実施形態は、大量の審査対象書類について、1対多、あるいは多対多の比較をして審査を行う必要がある分野、例えば、金融機関出版業界など様々な分野に適用できる。
【0060】
上述の実施形態では、情報処理装置50が審査結果等を端末装置10の表示画面に表示(出力)する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、情報処理装置50の機能を端末装置10に組み込んで、端末装置10で審査項目特定処理、審査ルール適用処理、表示制御処理(出力制御処理)などの処理を実行させてもよい。
【0061】
(付記1)情報処理装置は、制御部を備え、前記制御部は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する。
(付記2)情報処理装置は、付記1において、前記制御部は、前記設問に関連する参考情報を出力する。
(付記3)情報処理装置は、付記1又は付記2において、前記制御部は、前記第4表示領域に出力される第1の設問の登録を受け付け、前記第1の設問に対する条件分岐の有無の設定を受け付け、前記条件分岐がある場合、第2の設問の登録を受け付ける。
(付記4)情報処理装置は、付記1から付記3のいずれか一つにおいて、前記制御部は、前記第1の設問に対する回答を受け付け、受け付けた回答に応じて前記第2の設問を出力する。
(付記5)情報処理装置は、付記1から付記4のいずれか一つにおいて、前記制御部は、前記第2表示領域に出力された審査対象書類の画像に対してコメントの挿入及び所定符号の挿入の少なくとも一つを受け付ける。
(付記6)情報処理装置は、付記1から付記5のいずれか一つにおいて、前記制御部は、前記第3表示領域に出力された審査結果に対する編集操作を受け付ける。
(付記7)情報処理装置は、付記1から付記6のいずれか一つにおいて、前記制御部は、前記第3表示領域に出力された審査項目に関する審査結果に応じて、前記審査項目の出力態様を異ならせる。
(付記8)情報処理装置は、付記1から付記7のいずれか一つにおいて、前記審査項目毎に、前記複数の審査対象書類のうち比較対象の審査対象書類を特定する特定情報及び前記審査項目の審査条件を含む審査規則情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記審査規則情報に基づいて、審査対象種類の審査項目を審査する。
(付記9)情報処理装置は、付記1から付記8のいずれか一つにおいて、前記制御部は、基幹システムを含む外部システムから前記審査項目に関する真値を取得し、取得した真値を用いて、審査対象種類の審査項目を審査する。
(付記10)コンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する、処理を実行させる。
(付記11)情報処理方法は、複数の審査対象書類のテキストデータを取得し、前記複数の審査対象書類の情報の一覧を表示画面の第1表示領域に出力し、前記情報の選択を受け付けた場合、選択された情報に対応する審査対象書類の画像を前記表示画面の第2表示領域に出力し、前記複数の審査対象書類の審査項目に関する審査結果を前記表示画面の第3表示領域に出力し、審査に関連する設問を前記表示画面の第4表示領域に出力する。
【0062】
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 通信ネットワーク
10 端末装置
50 情報処理装置
51 制御部
52 通信部
53 メモリ
54 インタフェース部
55 記憶部
56 コンピュータプログラム
61 設問DB
62 審査ルールDB
80 行政システム
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