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特開2024-42672小エリアの商圏における推計データ表示システム及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042672
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】小エリアの商圏における推計データ表示システム及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240321BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240321BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147087
(22)【出願日】2023-09-11
(31)【優先権主張番号】P 2022147035
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】597062650
【氏名又は名称】技研商事インターナショナル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】井上 哲仁
(72)【発明者】
【氏名】西田 典央
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA28
5E555AA33
5E555AA75
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC04
5E555BD01
5E555DB56
5E555FA00
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】公開された統計データから小エリアの集計データを推計し、推計した集計データを小エリア内で指定された商圏に応じて分かりやすく表示する小エリアの商圏における推計データ表示システム及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】推計データ表示システムにおいて、推計データ表示処理サーバ1は、公開された国勢調査等の統計データからIPF(Iterative Proportional Fitting)法又はIPU(Iterative Proportional Updating)法を用いて小エリアの集計データを事前に推計して記憶し、表示端末4a、4bから地図上の特定の位置が指定されると、指定された位置が含まれる小エリアの推計された集計データ(小エリアの推計データ)から、指定された位置が含まれる商圏について空間演算を行い、商圏に対する推計データを取得して、表示端末4a、4bにマトリクス表示させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバを有する推計データ表示システムであって、
前記推計データ表示処理サーバは、統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、前記表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させることを特徴とする推計データ表示システム。
【請求項2】
商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバを有する推計データ表示システムであって、
前記推計データ表示処理サーバは、統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、前記表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させることを特徴とする推計データ表示システム。
【請求項3】
推計データ表示処理サーバは、小エリアの面積に対する商圏エリアの面積の割合を算出し、小エリアの推計データに当該割合を乗算して商圏エリアの推計データを算出することを特徴とする請求項1又は2記載の推計データ表示システム。
【請求項4】
推計データ表示処理サーバは、商圏エリアの推計データを表示する場合に、第1の表示項目を縦軸に、第2の表示項目を横軸に、前記第1の表示項目と前記第2の表示項目の条件を満たす数量を円の大きさでグラフ表示させることを特徴とする請求項1又は2記載の推計データ表示システム。
【請求項5】
商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバで動作するプログラムであって、
前記推計データ表示処理サーバを、統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶させ、前記表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行わせ、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させるよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバで動作するプログラムであって、
前記推計データ表示処理サーバを、統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶させ、前記表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行わせ、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させるよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
推計データ表示処理サーバを、小エリアの面積に対する商圏エリアの面積の割合を算出させ、小エリアの推計データに当該割合を乗算して商圏エリアの推計データを算出させることを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【請求項8】
推計データ表示処理サーバを、商圏エリアの推計データを表示させる場合に、第1の表示項目を縦軸に、第2の表示項目を横軸に、前記第1の表示項目と前記第2の表示項目の条件を満たす数量を円の大きさでグラフ表示させることを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小エリアの商圏における特徴を表示するシステムに係り、特に、国勢調査等の統計データから小エリアの統計データを推計し、更に当該小エリアの商圏における推計データを表示する推計データ表示システム及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来、国勢調査等の統計データからIPF(Iterative Proportional Fitting)法を用いて小地域クロスデータを作成し、その小地域クロスデータを用いて小地域単位に特定のデータを推計するシステムがある。
【0003】
[関連技術]
尚、関連する先行技術文献として、特開2013-097491号公報「自動タグ付け装置、自動タグ付け方法、およびプログラム」(特許文献1)、特許第6317940号公報「高精度小地域シミュレーションシステム及びそのプログラム」(特許文献2)、特許第6830014号「データ推計装置及びデータ推計方法並びにデータ推計プログラム」(特許文献3)がある。
【0004】
特許文献1には、国勢調査、POI(Point Of Interest)、Web等からエリア情報を抽出し、任意のメッシュエリアについてエリア情報に対応するタグ付けを行う装置が示されている。
【0005】
特許文献2には、統計データからIPF法を用いて小地域クロスデータを作成し、それと個票データに基づいて小地域単位での嗜好性の高い推計データを得るシミュレーションシステムが示されている。
【0006】
特許文献3には、広域単位のデータから小地域単位のデータを推計する際にIPF法を用いた推計処理を実行し、特に年齢階級別世帯貯蓄の推計データを得るデータ推計装置が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013-097491号公報
【特許文献2】特許第6317940号公報
【特許文献3】特許第6830014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のシステムでは、統計データから小エリアの統計データを推計するものではあるが、推計結果を特定の商圏に応じて更に演算し直して分かりやすく表示するものとはなっていないという問題点があった。
【0009】
尚、特許文献1~3には、統計データから小エリアの集計データを推計し、更に当該小エリア内の指定された商圏に応じて集計データを空間演算して分かりやすく表示する構成が記載されていない。
【0010】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、公開された統計データから小エリアの集計データを推計し、推計した集計データを小エリア内で指定された商圏に応じて分かりやすく表示する小エリアの商圏における推計データ表示システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバを有する推計データ表示システムであって、推計データ表示処理サーバが、統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを表示端末に表示させることを特徴とする。
【0012】
本発明は、商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバを有する推計データ表示システムであって、推計データ表示処理サーバが、統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを表示端末に表示させることを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記推計データ表示システムにおいて、推計データ表示処理サーバが、小エリアの面積に対する商圏エリアの面積の割合を算出し、小エリアの推計データに当該割合を乗算して商圏エリアの推計データを算出することを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記推計データ表示システムにおいて、推計データ表示処理サーバが、商圏エリアの推計データを表示する場合に、第1の表示項目を縦軸に、第2の表示項目を横軸に、第1の表示項目と第2の表示項目の条件を満たす数量を円の大きさでグラフ表示させることを特徴とする。
【0015】
本発明は、商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバで動作するプログラムであって、推計データ表示処理サーバを、統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶させ、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行わせ、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させるよう機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明は、商圏エリアにおける推計データを表示端末に表示させる推計データ表示処理サーバで動作するプログラムであって、推計データ表示処理サーバを、統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶させ、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行わせ、当該商圏エリアに対する推計データを表示端末に表示させるよう機能させることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記プログラムにおいて、推計データ表示処理サーバを、小エリアの面積に対する商圏エリアの面積の割合を算出させ、小エリアの推計データに当該割合を乗算して商圏エリアの推計データを算出させることを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記プログラムにおいて、推計データ表示処理サーバを、商圏エリアの推計データを表示させる場合に、第1の表示項目を縦軸に、第2の表示項目を横軸に、第1の表示項目と前記第2の表示項目の条件を満たす数量を円の大きさでグラフ表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、推計データ表示処理サーバが、統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させる推計データ表示システムとしているので、ユーザが予め定義する商圏での推計データを認識できる効果がある。
【0020】
本発明によれば、推計データ表示処理サーバが、統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計して小エリアの推計データとして記憶しておき、表示端末から地図上の特定の位置が指定されると、当該指定された位置が含まれる小エリアの推計データから、指定された位置が含まれる商圏エリアについて推計データの演算を行い、当該商圏エリアに対する推計データを前記表示端末に表示させる推計データ表示システムとしているので、ユーザが予め定義する商圏での推計データを認識できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本システムの構成概略図である。
図2】IPF法による商圏データの推計を示す概略図である。
図3】商圏エリアが小エリア内に含まれる場合の説明図である。
図4】商圏エリアが複数の小エリアにまたがる場合の説明図である。
図5】推計データ表示処理サーバでの処理を示すフロー図である。
図6】小エリアAにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図である。
図7】小エリアBにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図である。
図8】小エリアCにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図である。
図9】IPU法による商圏データの推計(1)を示す概略図である。
図10】IPU法による商圏データの推計(2)を示す概略図である。
図11】IPU法による商圏データの推計(3)を示す概略図である。
図12】IPU法による商圏データの推計(4)を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る推計データ表示システム(本システム)は、公開された国勢調査等の統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計しておき、地図上の特定の位置が指定されると、指定された位置が含まれる小エリアの推計された集計データ(推計データ)から、指定された位置が含まれる商圏について空間演算を行い、商圏に対する推計データを表示するものであり、ユーザが予め定義する商圏での推計データを認識できるものである。
【0023】
また、本システムにおける表示方法としては、縦軸に第1の表示項目を、横軸に第2の表示項目を用いたマトリクスで、数量の多さ(ボリューム)を円の大きさ又は円の高さ(ふくらみ)でグラフ表示するものであり、例えば、家族構成と年代のマトリクス、住宅の所有形態と年代のマトリクス、住宅の建て方と年代のマトリクス、住宅の所有形態と住宅の建て方のマトリクスで、数量を円の大きさで示すグラフを表示し、これにより、小エリアの商圏で推計データをマトリクスでの分布で認識しやすく表示できるものである。
【0024】
[本システム:図1
本システムについて図1を参照しながら説明する。図1は、本システムの構成概略図である。
本システムは、図1に示すように、推計データ表示処理サーバ1と、統計データ記憶部21と、小エリア推計データ記憶部22と、地図データ記憶部23と、ネットワーク3と、表示端末4a,4bとから構成されている。
【0025】
[推計データ表示処理サーバ1]
推計データ表示処理サーバ1は、本発明の特徴的な小エリアにおける集計データを表示端末4a,4bにマトリクス表示させる処理を行うもので、制御部11と、記憶部12と、インタフェース部13とを備えている。
尚、小エリアとしては、地図上のメッシュ、行政単位の町丁目、郵便番号で特定されるエリア、更にユーザが任意に設定できる小地域が想定される。
【0026】
制御部11は、記憶部12に記憶された処理プログラムを実行し、統計データ記憶部21から公開された国勢調査等の統計データを読み込み、IPF法を用いて小エリアにおける集計データを推計し、当該推計された集計データを推計データ(小エリアの推計データ)として小エリア推計データ記憶部22に記憶する。推計する集計データについては図2を用いて後述する。
【0027】
また、制御部11は、表示端末4a,4bから地図データ記憶部23に記憶された地図データにおいて特定地点が指定されると、当該特定地点が含まれる小エリアにおける推計データを小エリア推計データ記憶部22から読み込み、当該特定地点において予め設定された商圏に絞り込む空間演算を行い、表示端末4a,4bに当該商圏におけるマトリクスにて表示出力する。
【0028】
商圏は、記憶部12に予めユーザによって設定されており、後述するように、マトリクス表示を行わせるユーザのビジネス形態によって定義され、ユーザのビジネスの適合した商圏における推計データを表示させるものである。
尚、商圏を予め設定しておくのではなく、推計データを表示する際に、例えば、予め用意した半径500m、徒歩10分等の商圏を選択させるようにしてもよく、選択ではなく表示の際に商圏の条件を任意に指定できるようにしてもよい。
【0029】
推計データの表示は、表形式の表示であってもマトリクス表示であってもよく、表形式とマトリクスの表示を切り替え可能としてもよい。
具体的なマトリクス表示処理は後述する。
【0030】
[統計データ記憶部21]
統計データ記憶部21は、国勢調査等の公開された統計データを記憶する。
【0031】
[小エリア推計データ記憶部22]
小エリア推計データ記憶部22は、小エリアの推計された集計データを推計データとして小エリアに対応付けて記憶する。
【0032】
[地図データ記憶部23]
地図データ記憶部23は、地図データを記憶する。地図データは、最小単位としてメッシュ単位、町丁目単位、郵便番号単位又はユーザ設定の小エリアで管理されている。
【0033】
[ネットワーク3]
ネットワーク3は、推計データ表示処理サーバ1と表示端末4a,4bとを接続するネットワークであり、インターネットを想定している。
【0034】
[表示端末4a,4b]
表示端末4a,4bは、地図データ記憶部23の地図データを表示し、表示端末4a,4bのユーザが特定の地点を指定すると、当該地点が含まれる小エリアの商圏における集計データが表形式又はマトリクス形式で表示されるものである。尚、表示端末4a,4bを単に「表示端末4」と表記することがある。
【0035】
[処理内容: 図2
[IPF法による商圏データの推計:図2
IPF法による商圏データの推計について図2を参照しながら説明する。図2は、IPF法による商圏データの推計を示す概略図である。
IPF法による商圏データの推計は、図2に示すように、X区全体(a)では、持家、借家の「住宅の所有形態」と、一戸建、共同住宅の「住宅の建て方」との割合(%)データは公開されているが、X区Y1丁目(b)については住宅の所有形態と住宅の建て方の割合の内訳(世帯数)は示されていない。但し、持家の総数、借家の総数、一戸建の総数、共同住宅の総数は開示されている。
【0036】
そこで、IPF法により、X区Y1丁目(c)の内訳データ(集計データ)を推計する。IPF法は、マイクロシミュレーションの計算方法の一つで、その方法は既に知られている。
ここで、例えば、「住宅の所有形態」と「住宅の建て方」がマトリクス表示の表示項目となり、数値(数量)は世帯数である。
【0037】
[ユーザによる商圏の定義]
マトリクス表示させるユーザは、予め希望の商圏を定義しておく。
例えば、商圏を指定した位置を中心に半径500mのエリア、徒歩10分以内のエリア、または、車で10分以内のエリア等と定義しておく。尚、ユーザが設定する商圏では、競合店の存在も加味して定義することができる。
このように、定義された商圏は、推計データを表示する際に、小エリアの推計データを更に商圏エリアの範囲に按分する演算(空間演算)を行って、商圏での推計データを加工するものである。
【0038】
[商圏エリアの空間演算:図3,4]
商圏エリアの空間演算について図3,4を参照しながら説明する。図3は、商圏エリアが小エリア内に含まれる場合の説明図であり、図4は、商圏エリアが複数の小エリアにまたがる場合の説明図である。
【0039】
[商圏エリアが小エリア内に含まれる場合:図3
商圏エリアQが小エリアP1内に含まれる場合は、図3に示すように、小エリアP1の面積に対する商圏エリアQの面積の割合を演算し、小エリアにおける推計データに当該割合を掛け合わせる演算(空間演算)を行い、推計データを面積按分する。当該面積按分において、例えば、商圏エリアの中心と最寄り駅との距離によって重荷付け演算(距離が短いほど重み付け係数を大きくする)を行うようにしてもよい。
これにより、小エリア内の商圏エリアにおける推計データを求めることができる。
【0040】
[商圏エリアが複数の小エリアにまたがる場合:図4
商圏エリアQが複数の小エリアP1、P2にまたがる場合は、図4に示すように、小エリアP1における商圏エリアQ1について推計データの面積按分を行い、小エリアP2における商圏エリアQ2について推計データの面積按分を行い、各推計データを合計したものが、商圏エリアQの推計データとして求められる。
【0041】
[処理フロー:図5
次に、本システムの推計データ表示処理サーバ1での処理について図5を参照しながら説明する。図5は、推計データ表示処理サーバでの処理を示すフロー図である。
推計データ表示処理サーバ1の制御部11は、記憶部12に記憶された処理プログラムを実行して、以下の処理を実現している。
【0042】
制御部11は、図5に示すように、統計データ記憶部21から表示項目の統計データを読み込み、IPF法を用いてメッシュ単位、郵便番号単位又は丁町目単位の小エリアでの集計データを推計し、小エリア推計データ記憶部22に記憶する(S1)。小エリア毎の推計データを準備しておく。
【0043】
次に、表示端末4からの地図の表示要求を推計データ表示処理サーバ1の制御部11が受信すると、地図データ記憶部23から要求された地域の地図データを読み込み、表示端末4に表示出力させる(S2)。
【0044】
表示端末4から表示された地図データで特定の位置が指定されると、制御部11は、指定された位置が含まれる商圏エリアを特定し、小エリアの推計データを商圏エリアの面積按分で空間演算する行い、商圏エリアの推計データを取得する(S3)。
【0045】
そして、制御部11は、商圏エリアの推計データをマトリクス形式で表示端末4に表示させる(S4)。このようにして商圏エリアにおける推計データの表示処理が為される。
【0046】
[家族構成と年代のマトリクス:図6~8]
次に、小エリアにおける商圏での家族構成と年代の関係について図6~8を参照しながら説明する。図6は、小エリアAにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図であり、図7は、小エリアBにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図であり、図8は、小エリアCにおける商圏での家族構成と年代のマトリクス表示例を示す概略図である。
【0047】
本システムでは、マトリクス表示として、縦軸に家族構成(第1の表示項目)、横軸に年代(第2の表示項目)を示し、年代における数量(人数)の多さ(ボリューム)を円の大きさで表している。つまり、第1の表示項目と第2の表示項目の条件を満たす人数が円の大きさで表示されるものである。横軸が年代の場合は、該当する世帯の構成員の年齢まで推計し、マトリクス上で該当する年代に各構成員の数を配分して表示するものとなる。
【0048】
具体的には、縦軸は下から上に「ひとり世帯」、「夫婦のみ世帯」、「夫婦と子供の世帯」、「3世代の世帯」の家族構成(世帯形態)を示し、横軸は年齢「0歳」~「90歳」の年代を示している。
尚、円の中に、人数の数を表示してもよい。また、円の大きさではなく、円の濃淡(濃い方は数値が大きく、薄い方は数値が小さく)で表現してもよい。更に、x,y,z軸の3次元表示として、円の山の高さで人数の多さを表してもよい。
【0049】
[小エリアAの商圏:図6
図6に示すように、小エリアAの商圏では、夫婦と子供の世帯で、0~9歳、30代、40代の円が大きく、夫婦のみの世帯で、30代、40代の円が大きいので、ニューファミリー層が多い小エリアであると容易に認識できる。
【0050】
[小エリアBの商圏:図7
図7に示すように、小エリアBの商圏では、ひとり世帯で、20代、30代の円が大きいので、学生、新社会人が多い小エリアであると容易に認識できる。
【0051】
[小エリアCの商圏:図8
図8に示すように、小エリアCの商圏では、夫婦のみの世帯、ひとり人世帯で、60代、70代の円が大きく、夫婦と子供の世帯で、0~9歳、30代、40代の円も大きく、ひとり世帯で、20代、30代の円が大きいので、シニア層も多いが、ファミリー層、若者単身者層も多い小エリアであると容易に認識できる。
【0052】
以上、図6~8は、家族構成と年代のマトリクスで表示した例を示したが、例えば、住宅の所有形態と年代のマトリクス、住宅の建て方と年代のマトリクス、住宅の所有形態と住宅の建て方のマトリクスで表示するようにしてもよい。この場合、マトリクス上で表示される数量は、世帯数となる。
【0053】
マトリクス表示において年代は、年齢の順序があるので、年齢を横軸にする意味があるが、住宅の所有形態と住宅の建て方では順序かないため、縦軸又は横軸に配置する項目の順番に意味がない。
そこで、横軸には一つの項目を取り上げ、その項目の5年毎の変遷を、年代を追って表示するようにしてもよい。
【0054】
以上、説明したように、推計データの表示のためには、制御部11は、事前に小エリアにおける集計データをIPF法で推計して、小エリア推計データ記憶部22に記憶しておく。
そして、制御部11は、マトリクス表示の際に、指定された位置が含まれる商圏(ユーザ定義の商圏)の範囲内で上記推計したデータを空間演算する。
【0055】
また、上記マトリクス表示は、x,y軸による2次元の表示としたが、x,y,z軸による3次元表示とすることも可能である。
3つの表示事項を表示する場合に、3次元ではなく、横軸に対して、左右の異なる表示事項の縦軸を設けて表示するようにしてもよい。
【0056】
[応用例]
本システムでは、IPF法を用いて小エリアの集計データを推計したが、応用例(応用例のシステム)として、IPF法の代わりにIPU(Iterative Proportional Updating)法を用いて小エリアの集計データを推計してもよい。
【0057】
IPU法は、公的調査等の世帯サンプルを基に、IPF法と同様に、国勢調査小地域集計と世帯サンプルの周辺度数との比を用いて、繰り返し拡大係数を更新していくことで、両者を一致させる手法である。
【0058】
IPF法は、世帯と世帯員レベルの集計表を同時に制約条件として考慮することができず、世帯サンプルを用いないために、個々の世帯に属する個人の属性までは把握できないものである。そこで、この課題を解決し、個々の世帯に属する個人の属性を把握するためにIPU法を採用するものである。
【0059】
IPU法は、アンケートやカード会社等の個票データを利用することで、その個票が持つ属性を推計する手法の一つであり、周辺分布の集計表がなくても推計が可能であるため、推計できるデータの項目が増え、かつ、ライフステージを反映した高精度なデータを推計できるものである。
【0060】
[IPU法による商圏データの推計:図9~12]
IPU法による商圏データの推計について図9を参照しながら説明する。図9は、IPU法による商圏データの推計(1)を示す概略図であり、図10は、IPU法による商圏データの推計(2)を示す概略図であり、図11は、IPU法による商圏データの推計(3)を示す概略図であり、図12は、IPU法による商圏データの推計(4)を示す概略図である。
尚、IPU法による商圏データの推計の始まりの演算処理が図9,10であり、IPU法による商圏データの推計の終わりの演算処理が図11,12である。
【0061】
[世帯人員における40代未満と40代以上の拡大推計倍率演算:図9
IPU法による商圏データの推計は、図9に示すように、国勢調査小地域集計(国勢調査(正解データ))とアンケート等のサンプルデータ(個票データ)を用いて、サンプルデータを表の縦方向の項目を加味して拡大して正解データに近づけるものである。
小地域集計は、全市区町村について、市区町村よりも小さい単位である町丁・字等の別に人口や世帯数等を集計したものである。
【0062】
図9を具体的に説明すると、特定の小地域におけるサンプルデータが5つ取得されており、その小地域の国勢調査小地域集計から正解データが取得されている前提で、世帯人員について40歳代(40代)未満と40歳代(40代)以上で各々人数が得られて、また、世帯人員について単身と2人以上で各々人数が得られている状態となっている。
ここで、世帯人員における40代未満、40代以上、単身、2人以上が、項目又は条件である。
【0063】
図9(a)では、サンプル1~5で、40代未満の人数が、2,1,1,0,2で、正解データの人数が、40となっている。また、40代未満のサンプルデータの合計人数が、6と示されている。
図9(a)では、40代未満の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「40」を合計人数「6」で割った値「6.67」が、40代未満の拡大推計倍率として設定される。
【0064】
そして、図9(b)では、各サンプルの人員の人数に40代未満の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。但し、サンプル4では、40代未満の人数が「0」であるため、その行には40代未満の拡大推計倍率を適用せず「1」を乗算する。
【0065】
図9(b)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「40.0」、40代以上で「16.3」、単身で「6.7」、2人以上で「21.0」となる。この拡大推計倍率加算が、図9(c)の合計に設定される。
【0066】
次に、図9(c)では、40代以上の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「70」を合計「16.3」で割った値「4.29」が、40代以上の拡大推計倍率として設定される。
【0067】
そして、図9(d)では、各サンプルの人員の人数に40代未満の拡大推計倍率と40代以上の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。但し、サンプル1,3では、40代以上の人数が「0」であるため、その行には40代以上の拡大推計倍率を適用せず「1」を乗算する。尚、図9(d)ではその「1」の記載を省略している。
図9(d)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「105.7」、40代以上で「70.0」、単身で「6.7」、2人以上で「68.1」となる。
【0068】
[世帯人員における単身と2人代以上の拡大推計倍率演算:図10
次に、図10(a)では、世帯人員の単身の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「20」を合計「6.7」で割った値「3.00」が、単身の拡大推計倍率として設定される。
【0069】
そして、図10(b)では、各サンプルの人員の人数に40代未満の拡大推計倍率と40代以上の拡大推計倍率と単身の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。但し、サンプル1,2,4,5では、単身の人数が「0」であるため、その行には単身の拡大推計倍率を適用せず「1」を乗算する。尚、図10(b)ではその「1」の記載を省略している。
図10(b)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「3,064.2」、40代以上で「70.0」、単身で「20.0」、2人以上で「61.4」となる。
【0070】
次に、図10(c)では、世帯人員の2人以上の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「30」を合計「61.4」で割った値「0.49」が、2人以上の拡大推計倍率として設定される。
【0071】
そして、図10(d)では、各サンプルの人員の人数に40代未満の拡大推計倍率と40代以上の拡大推計倍率と単身の拡大推計倍率と2人以上の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。但し、サンプル3では、2人以上の人数が「0」であるため、その行には2人以上の拡大推計倍率を適用せず「1」を乗算する。尚、図10(d)ではその「1」の記載を省略している。
図10(d)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「61.9」、40代以上で「34.2」、単身で「20.0」、2人以上で「30.0」となる。
【0072】
図10(d)を基にして、再度、世帯人員の40代未満、40代以上、単身、2人以上の項目について、順次拡大推計倍率を算出して、サンプルの人員の人数に乗算して、各列の拡大推計倍率加算を演算し、合計に設定する処理を繰り返し、正解データと拡大推計倍率加算との差がなくなって収束するまで、当該演算が行われる。図11,12は、収束する場合の演算が示されている。
【0073】
[世帯人員における40代未満と40代以上の拡大推計倍率演算:図11
図9,10の演算処理を繰り返して、正解データと拡大推計倍率加算との差がなくなって収束する場合について、図11,12を参照しながら説明する。
図11(a)では、40代未満の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「40」を合計「40.2」で割った値「1.00」が、40代未満の拡大推計倍率として設定される。
【0074】
そして、図11(b)では、各サンプルの人員の人数にこれまで40代未満の拡大推計倍率と40代以上の拡大推計倍率と単身の拡大推計倍率と2人以上の拡大推計倍率を乗算した拡大推計倍率(累積拡大推計倍率)に当該40代未満の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。尚、40代未満の人数が「0」である行には40代未満の拡大推計倍率を適用しない。
図11(b)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「40.0」、40代以上で「63.0」、単身で「19.9」、2人以上で「29.9」となる。この拡大推計倍率加算が、図11(c)の合計に設定される。
【0075】
次に、図11(c)では、40代以上の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「70」を合計「63.0」で割った値「1.11」が、40代以上の拡大推計倍率として設定される。
【0076】
そして、図11(d)では、各サンプルの人員の人数に累積拡大推計倍率に当該40代以上の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。尚、40代以上の人数が「0」である行には40代以上の拡大推計倍率を適用しない。
図11(d)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「42.2」、40代以上で「70.0」、単身で「19.9」、2人以上で「33.2」となる。
【0077】
[世帯人員における単身と2人代以上の拡大推計倍率演算:図12
次に、図12(a)では、世帯人員の単身の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「20」を合計「19.9」で割った値「1.00」が、単身の拡大推計倍率として設定される。
【0078】
そして、図12(b)では、各サンプルの人員の人数に累積拡大推計倍率と当該単身の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。尚、単身の人数が「0」である行には単身の拡大推計倍率を適用しない。
図12(b)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「42.3」、40代以上で「70.0」、単身で「20.0」、2人以上で「33.2」となる。
【0079】
次に、図12(c)では、世帯人員の2人以上の拡大推計倍率を計算しており、正解データ「30」を合計「33.2」で割った値「0.90」が、2人以上の拡大推計倍率として設定される。
【0080】
そして、図12(d)では、各サンプルの人員の人数に累積拡大推計倍率と当該2人以上の拡大推計倍率を乗算して、各項目の列で(縦方向に)加算し、拡大推計倍率加算として設定する。尚、2人以上の人数が「0」である行には2人以上の拡大推計倍率を適用しない。
図12(d)では、拡大推計倍率加算が、40代未満で「40.1」、40代以上で「63.2」、単身で「20.0」、2人以上で「30.0」となる。
【0081】
図12(d)で、累積した拡大推計倍率を乗じて項目毎の合計(拡大推計倍率加算)と国勢調査(正解データ)との差がなくなって収束したものになるため、当該演算が終了し、各サンプルの拡大推計倍率が確定する。
【0082】
このIPU法によれば、個票データを用いて、世帯人員の40代未満、40代以上の条件、世帯人員の単身、2人以上の条件を、同時に制約条件として推計しているので、それらの条件を関連付けた小エリアの推計データを得ることができ、複雑なライフステージを反映させることができる。
また、個票データの属性としてサンプルの購入金額等を利用して小エリア単位に購入金額等を推計することも可能である。
【0083】
[実施の形態の効果]
本システムによれば、推計データ表示処理サーバ1が、公開された国勢調査等の統計データからIPF法を用いて小エリアの集計データを推計しておき、表示端末4a,4bから地図上の特定の位置が指定されると、指定された位置が含まれる小エリアの推計された集計データ(小エリアの推計データ)から、指定された位置が含まれる商圏について空間演算を行い、商圏に対する推計データを表示端末4a,4bに表示させるようにしているので、ユーザが予め定義する商圏での推計データを認識できる効果がある。
【0084】
応用例のシステムによれば、推計データ表示処理サーバ1が、公開された国勢調査等の統計データ及びサンプルデータからIPU法を用いて小エリアの集計データを推計しておき、表示端末4a,4bから地図上の特定の位置が指定されると、指定された位置が含まれる小エリアの推計された集計データ(小エリアの推計データ)から、指定された位置が含まれる商圏について空間演算を行い、商圏に対する推計データを表示端末4a,4bに表示させるようにしているので、ユーザが予め定義する商圏での推計データを認識できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、公開された統計データから小エリアの集計データを推計し、推計した集計データを小エリア内で指定された商圏に応じて分かりやすく表示する小エリアの商圏における推計データ表示システム及びそのプログラムに好適である。
【符号の説明】
【0086】
1…推計データ表示処理サーバ、 3…ネットワーク、 4,4a,4b…表示端末、 11…制御部、 12…記憶部、 13…インタフェース部、 21…統計データ記憶部、 22…小エリア推計データ記憶部、 23…地図データ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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