(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042679
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20240321BHJP
【FI】
H01L21/52 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023148655
(22)【出願日】2023-09-13
(31)【優先権主張番号】22195765.7
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517438583
【氏名又は名称】ネクスペリア ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】デ ロエスト アルネ
(72)【発明者】
【氏名】ハネグラーフ ローランド
(72)【発明者】
【氏名】ホウベン パトリック
【テーマコード(参考)】
5F047
【Fターム(参考)】
5F047AA11
5F047FA07
5F047FA31
5F047FA51
5F047FA90
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ及びこのような冷却ステージを含むピックアンドプレース装置並びに複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する方法を提供する。
【解決手段】ピックアンドプレース装置において、冷却ステージでは、支持部材を用いて、加熱されたキャリアを放熱器から離間させ、加熱されたキャリアと放熱器との間の熱対流に頼ることにより、公知の冷却ステージに比べて、冷却ステージの使用されるキャリアの種類への依存が低下する。例えば、キャリアの種類が異なる場合、通常、例えば高さの異なる支持部材及び/又は温度の異なる放熱器を使用すれば十分である。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ(130)であって、
放熱器(131)と、
前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端までの経路に沿って前記加熱されたキャリアを搬送する搬送ユニット(160)と、
前記放熱器の温度を制御する冷却ユニット(154)と、
前記加熱されたキャリアを支持し、前記放熱器と前記加熱されたキャリアとを離間させて維持するように構成された複数の支持部材(133)と、を含み、
前記冷却ステージは、第1の区間(141)と、前記第1の区間の下流に配置された第2の区間(142)とを含み、
前記搬送ユニットは、第1の冷却ステップにおいて前記加熱されたキャリアを前記第1の区間に配置し、第2の冷却ステップにおいて前記加熱されたキャリアを前記第2の区間に配置するように構成され、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の平均距離は、前記第1の冷却ステップにおいて前記第2の冷却ステップの場合よりも大きく、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端への第1の方向(F)に減少し、
前記複数の支持部材は、前記放熱器に固定的に接続され、前記第1の方向に垂直な第2の方向における前記複数の支持部材の前記第1の区間における高さは、前記経路に沿って減少し、前記放熱器は、上面を有し、該上面により、前記支持部材に接続され、該上面は、前記加熱されたキャリアに対して傾斜して、前記支持部材の減少する高さを補償する、冷却ステージ。
【請求項2】
前記搬送ユニットは、前記加熱されたキャリアを間欠的に搬送するように構成される、請求項1に記載の冷却ステージ。
【請求項3】
前記搬送ユニットは、前記加熱されたキャリアを前記第1の区間から前記第2の区間に搬送する際に、次の加熱されたキャリアを受け取り、以前に配置された加熱されたキャリアを前記第2の区間に出力するように構成される、請求項1又は2に記載の冷却ステージ。
【請求項4】
複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ(130)であって、
放熱器(131)と、
前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端までの経路に沿って前記加熱されたキャリアを搬送する搬送ユニット(160)と、
前記放熱器の温度を制御する冷却ユニット(154)と、
前記加熱されたキャリアを支持し、前記放熱器と前記加熱されたキャリアとを離間させて維持するように構成された複数の支持部材(133)と、を含み、
前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の平均距離は、第1の冷却ステップにおいて後続の第2の冷却ステップの場合よりも大きく、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端への第1の方向(F)に減少し、
前記放熱器は、前記支持部材に対して可動である複数の放熱器部品(1311)を含み、
前記冷却ステージは、
前記放熱器を前記支持部材に対して移動させる駆動部(170)と、
前記放熱器部品を個別に移動させるように前記駆動部を制御するように構成されたコントローラ(171)であって、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアに対して前記放熱器を第1の位置及び第1の配向に配置し、前記第2の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアに対して前記放熱器を第2の位置及び第2の配向に配置するように前記駆動部を制御するように構成されたコントローラ(171)と、を更に含む、冷却ステージ。
【請求項5】
前記複数の支持部材は、前記搬送ユニットに固定的に接続される、請求項4に記載の冷却ステージ。
【請求項6】
前記コントローラは、前記放熱器を平行移動させるように前記駆動部を制御するように構成され、前記コントローラは、回転軸を中心として前記放熱器を回転するように前記駆動部を制御するように更に構成される、請求項4又は5に記載の冷却ステージ。
【請求項7】
前記搬送ユニットは、前記第1の冷却ステップ及び前記第2の冷却ステップにおける前記加熱されたキャリアの同じ位置を維持するように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項8】
前記放熱器は、溝(135)を含み、前記支持部材は、該溝(135)を通じて延在する、請求項4~7のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項9】
前記第2の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記第1の方向に実質的に一定のままである、請求項1~8のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項10】
前記複数の支持部材の熱伝導率、前記放熱器の熱伝導率、前記放熱器の温度、及び前記放熱器と前記加熱されたキャリアとの間の間隔は、動作中に前記加熱されたキャリアの冷却が主に前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項11】
前記放熱器は、プレート部材を含み、前記冷却ユニットは、前記プレート部材を冷却する冷却剤を輸送する1つ以上のダクト(151、152)を含み、前記1つ以上のダクトは、前記プレート部材に少なくとも部分的に一体化されるか又は接続される、請求項1~10のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項12】
前記加熱されたキャリアは、加熱されたリードフレームを含み、及び/又は、
前記複数の電気部品は、複数のベア若しくはパッケージ化半導体ダイを含み、及び/又は、前記冷却ステージにより冷却される前の前記加熱されたキャリアの温度は、150~450℃の範囲にある、請求項1~11のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項13】
動作中に前記放熱器の温度は、実質的に一定であり、前記実質的に一定である温度は、好ましくは、18~35℃の範囲にある、請求項1~12のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項14】
前記冷却ステージは、前記加熱されたキャリアの前記放熱器の反対側に配置された更なる放熱器を含み、前記冷却ステージは、好ましくは、前記更なる放熱器と前記加熱されたキャリアとの間に延在する更なる支持部材を含み、前記更なる放熱器及び/又は更なる支持部材は、それぞれ、請求項1~13のいずれか一項に記載された放熱器及び支持部材のように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項15】
キャリアを加熱する加熱ステージ(110)と、
電気部品をピックし、ピックした電気部品を加熱されたキャリア上に置くピックアンドプレースユニット(120)と、
前記加熱されたキャリアを冷却する、請求項1~14のいずれか一項に記載の冷却ステージ(130)と、を含む、ピックアンドプレース装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージに関する。本開示の更なる態様は、このような冷却ステージを含むピックアンドプレース装置、及び複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ダイを実装する公知の装置は、以下、ピックアンドプレース装置と呼ばれる。これらの装置は、リードフレームなどのキャリアを加熱する加熱ステージと、半導体ダイなどの電気部品をピックし、ピックした電気部品を加熱されたキャリア上に置くピックアンドプレースユニットとを含む。公知のピックアンドプレース装置は、電気部品が加熱されたキャリア上に配置された後、加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージを更に含む。
【0003】
半導体ダイをリードフレームに実装する大量チップボンディングはんだ付けプロセスでは、装置の処理量が高いという要件と、ダイの亀裂を防止するために冷却速度が低いという要件との間に固有の矛盾が存在する。冷却速度が急すぎると、半導体チップと金属リードフレームとの熱膨張係数(CTE)の不一致による機械的応力により、ダイの亀裂が発生する。冷却速度が低いという要件は、キャリア材料、及び製品ピッチなどのキャリア設計パラメータに依存する。これは、望まれる短いキャリアインデックスタイム及びシンプルかつ低コストな加熱ステージ構造と矛盾する。
【0004】
現在のダイボンディング用の加熱ステージの概念では、リードフレームの温度は、周囲温度から半導体チップをボンディングするダイボンディングプロセス温度まで上昇する。ボンディング後、冷却ステージにおいて、予め定義された温度経時変化曲線に従ってリードフレームを再び周囲温度まで冷却する必要がある。製品ピッチ及び処理量は、加熱ステージの温度と組み合わせて冷却速度を決める。
【0005】
例えば、410~450℃で行われる共晶シリコンチップボンディングプロセスでは、線形冷却速度は、全銅リードフレームの場合、25℃/秒未満であり、ニッケル鉄合金リードフレームの場合、50℃/秒未満と決められる。
【0006】
公知の冷却ステージにおいて、冷却ゾーンは、所定の線形冷却速度に近づくように異なる温度で制御される。熱は、熱伝導によって機械的構造を通って、その後に(自由)空気対流によって環境に流れる。この接触加熱の概念では、冷却速度は、リードフレームの材料とインデックス速度に依存するため、製品固有である。したがって、製品ごとに設定温度を調整し、関連するプロセスプログラムに記憶する必要がある。
【0007】
より高い装置処理量が望まれるため、各種類のリードフレームの冷却には異なる冷却速度が必要であり、これは通常、ピックアンドプレース装置の冷却ステージが比較的に長くなければならないことを意味する。
【0008】
米国特許出願公開第2018019226号明細書には、第1の基板及び第2の基板をボンディング装置に搬送するように構成された基板搬送装置と、第1の基板を上面側から保持するように構成された第1の保持プレートと、第1の保持プレートの下方に配置されるとともに、第2の基板を第1の基板に対向させて下面側から保持するように構成された第2の保持プレートと、を含むボンディングシステムが開示されている。基板搬送装置は、第1の基板を上面側から保持可能な第1の保持部と、第1の保持部の下方に配置され、第2の基板を下面側から保持可能な第2の保持部とを含む。第1の保持部及び第2の保持部は、第1の保持プレート及び第2の保持プレートから第1の基板及び第2の基板を同じ時に受け取って保持するように構成される。
【0009】
米国特許出願公開第2005229855号明細書には、半導体基板を、操作前に冷却する方法及び装置が開示されている。一実施形態では、基板と支持構造の組み合わせは、高温処理後に、熱処理チャンバの、ヒートシンクとして機能するコールドウォールまで持ち上げられる。基板からヒートシンクまでの狭い隙間を渡る伝導性のある熱伝達により、(例えば、ロボットによる)ウェハの操作前にウェハの冷却が加速される。別の実施形態では、処理中に別個のプレートの冷却がポケット内で維持され、処理後に、該プレートは、基板及び支持体の近くに移動される。更に別の実施形態では、処理チャンバと保管カセットとの間の冷却ステーションは、2つの可動冷却プレートを含み、該可動冷却プレートは、ウェハのいずれかの側において、間隔を置いて近接した位置まで可動である。
【0010】
米国特許出願公開第2011287560号明細書には、フリップチップ半導体パッケージの製造方法が開示されている。この方法は、半導体チップなどの半導体素子を処理するステップと、基板などの素子キャリアを処理するステップと、を含む。半導体素子は、その表面に形成されたバンプ構造を含む。基板は、その表面に形成されたボンディングパッドを含む。半導体チップの処理により、半導体チップがチップ処理温度まで加熱される。チップ処理温度では、バンプ構造のはんだ付け部が溶ける。基板の処理により、基板が基板処理温度まで加熱される。この方法は、基板に対して半導体チップを空間的に位置合わせすることにより、それに応じてバンプパッドに対してバンプ構造を位置合わせするステップを含む。その後に、半導体チップのバンプ構造を基板のボンディングパッドに当接させてそれらの間にボンディングを形成するために、半導体チップを基板の方向へ移動する。また、上記方法を実行するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018019226号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005229855号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2011287560号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の態様は、使用されるキャリアの種類への依存がより限定された、複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージに関する。より具体的には、本開示の態様は、プロセス設定、温度プロファイル及び機械部品が可能な限り同じままである冷却ステージに関する。
【0013】
この目的のために、放熱器と、放熱器の温度を制御する冷却ユニットと、加熱されたキャリアを支持し、放熱器と加熱されたキャリアとを離間させて維持するように構成された複数の支持部材と、を含む冷却ステージを提供する。
【0014】
複数の支持部材の熱伝導率、放熱器の熱伝導率、放熱器の温度、及び放熱器と加熱されたキャリアとの間の間隔は、動作中に加熱されたキャリアの冷却が主に加熱されたキャリアと放熱器との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される。
【0015】
加熱されたキャリアと放熱器との間の熱対流に頼ることにより、公知の冷却ステージに比べて、冷却ステージの使用されるキャリアの種類への依存が低下する。例えば、キャリアの種類が異なる場合、通常、例えば高さの異なる支持部材を使用し、及び/又は温度の異なる放熱器を使用すれば十分である。
【0016】
冷却ステージは、冷却ステージの先端から冷却ステージの末端までの経路に沿って加熱されたキャリアを搬送する搬送ユニットを更に含んでもよく、搬送ユニットは、好ましくは、加熱されたキャリアを間欠的に搬送するように構成される。いくつかの実施形態では、搬送ユニットは、キャリアが冷却ステージを通過するときにのみキャリアをガイドするという意味で受動ユニットであってもよい。他の実施形態では、搬送ユニットは、駆動部を含み、キャリアは、該駆動部により冷却ステージを通過する。
【0017】
冷却ステージは、第1の冷却ステップ及び第1の冷却ステップに続く第2の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアを冷却するように構成されてもよく、加熱されたキャリアと放熱器との間の平均距離は、第1の冷却ステップにおいて第2の冷却ステップの場合よりも大きい。本開示は、2つの冷却ステップに限定されず、必要に応じてより多くの冷却ステップを使用してもよい。平均距離が長くなるほど、加熱されたキャリアと放熱器との間の実効熱抵抗が大きくなるため、第1の冷却ステップにおいて冷却速度を限定する。加熱されたキャリアが既に冷却された第2の冷却ステップにおいて、より短い平均距離を使用できるため、より低い熱抵抗を使用できるが、冷却速度が依然として限度内であることを保証する。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアと放熱器との間の距離は、冷却ステージの先端から冷却ステージの末端への第1の方向に減少してもよく、第2の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアと放熱器との間の距離は、好ましくは、前記第1の方向に実質的に一定のままである。第1の冷却ステージにおける距離を変化させることにより、加熱されたキャリアが冷却ステージにより冷却される前に存在し得る、加熱されたキャリア上の温度勾配を補償することができる。例えば、冷却ステージに最も近い加熱されたキャリアの第1の端部は、冷却ステージにより冷却される前に、加熱されたキャリアの反対側の第2の端部よりも低い温度を有してもよい。第1の端部と第2の端部との間の同様の冷却速度を確保するために、加熱されたキャリアと放熱器との間の距離を、第1の端部において第2の端部よりも小さくすることができる。
【0019】
冷却ステージは、第1の区間と、第1の区間の下流に配置された第2の区間とを含んでもよく、搬送ユニットは、第1の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアを第1の区間に配置し、第2の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアを第2の区間に配置するように構成される。
【0020】
搬送ユニットは、加熱されたキャリアを第1の区間から第2の区間に搬送する際に、次の加熱されたキャリアを受け取り、以前に配置された加熱されたキャリアを第2の区間に出力するように構成されてもよい。このようにして、加熱されたキャリアの連続フローを操作することができる。第1の区間と第2の区間のそれぞれにおいて、加熱されたキャリアは、通常、適切な冷却を可能にするために一定時間静止する。対応する冷却ステップが終了すると、第1の区間における加熱されたキャリアは、第2の区間に輸送され、第2の区間における加熱されたキャリアが出力され、次の加熱されたキャリアが第1の区間に配置される。
【0021】
複数の支持部材は、放熱器に固定的に接続されてもよい。更に、好ましくは、前記第1の方向に垂直な第2の方向における複数の支持部材の第1の区間における高さは、経路に沿って減少し、それと同時に、放熱器はその上面により支持部材に接続され、この放熱器の上面は、加熱されたキャリアに対して傾斜して、支持部材の減少する高さを補償する。
【0022】
或いは、放熱器は、支持部材に対して可動であってもよい。例えば、複数の支持部材は、搬送ユニットの搬送動作が支持部材を介して、加熱されたキャリアに与えられるように、搬送ユニットに固定的に接続されてもよい。他の実施形態では、支持部材は静止しており、放熱器は移動してもよい。例えば、冷却ステージは、放熱器を支持部材に対して移動させる駆動部を更に含んでもよい。この場合、冷却ステージは、好ましくは、駆動部を制御するコントローラを更に含む。このコントローラは、放熱器を平行移動させるように駆動部を制御するように構成されてもよく、コントローラは、好ましくは、回転軸を中心として放熱器を回転するように駆動部を制御するように更に構成される。放熱器を支持部材に対して移動させて、したがって、放熱器を支持部材によって支持された加熱されたキャリアに対して移動させることにより、加熱されたキャリアを移動させることなく加熱されたキャリアと放熱器との間の距離を変化させることができる。したがって、これらの実施形態では、第1の冷却ステップと第2の冷却ステップとの間で加熱されたキャリアを搬送する必要はない。したがって、搬送ユニットは、第1の冷却ステップ及び第2の冷却ステップにおける加熱されたキャリアの同じ位置を維持するように構成されてもよいが、本開示は、これに限定されない。更に、コントローラは、好ましくは、第1の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアに対して放熱器を第1の位置及び第1の配向に配置し、第2の冷却ステップにおいて、加熱されたキャリアに対して放熱器を第2の位置及び第2の配向に配置するように駆動部を制御するように構成されてもよい。例えば、第1の位置は、第2の位置の場合よりも大きい加熱されたキャリアと放熱器との間の距離に対応する。更に、第1の配向は、放熱器の加熱されたキャリアに対する傾斜位置に対応してもよく、第2の配向は、放熱器の加熱されたキャリアに対する平行位置に対応する。加熱されたキャリアは、通常、平らな構造体であることに留意されたい。
【0023】
放熱器は、溝を含んでもよく、支持部材は、該溝を通じて延在する。放熱器は、複数の放熱器部品を含んでもよく、適用可能である限りにおいて、コントローラは、放熱器部品を個別に移動させるように駆動部を制御するように構成される。例えば、冷却ステージは、上述した第1の区間及び第2の区間を含んでもよい。2つの可動放熱器部品を区間ごとに1つずつ用いることにより、加熱されたキャリアの異なる位置と配向により、加熱されたキャリアの種類の変更に対応することができる。したがって、異なる種類の加熱されたキャリアを操作する際に、支持部材を変更する必要はほとんどない。
【0024】
放熱器は、プレート部材を含んでもよく、冷却ユニットは、プレート部材を冷却する冷却剤を輸送する1つ以上のダクトを含んでもよい。1つ以上のダクトは、プレート部材に少なくとも部分的に一体化されるか又は接続されてもよい。冷却ユニットは、放熱器の温度を所定の範囲内に制御するように構成されてもよい。例えば、1つ以上の温度センサーは、放熱器に実装されてもよく、冷却ユニットは、1つ以上の温度センサーによって測定された温度に基づいて放熱器の温度を制御するように構成されてもよい。
【0025】
加熱されたキャリアは、加熱されたリードフレームを含んでもよいが、プリント基板、PCB、基板、ポリエチレンテレフタレート箔又は金属ストラップなどの他のキャリアを排除しない。複数の電気部品は、複数のベア又はパッケージ化半導体ダイを含んでもよいが、表面実装型デバイスなどの他の電気部品を排除しない。冷却ステージにより冷却される前の加熱されたキャリアの温度は、150~450℃の範囲にあってもよく、及び/又は、動作中に放熱器の温度は、実質的に一定であってもよく、前記実質的に一定である温度は、好ましくは、18~35℃の範囲にある。
【0026】
冷却ステージは、加熱されたキャリアの放熱器の反対側に配置された更なる放熱器を含んでもよく、冷却ステージは、好ましくは、更なる放熱器と加熱されたキャリアとの間に延在する更なる支持部材を含む。典型的には、放熱器は、加熱されたキャリアの下方に配置される。したがって、また、追加の放熱器、即ち、上記更なる放熱器を加熱されたキャリアの上方に配置することができる。任意選択に、更なる支持部材が、この更なる放熱器と加熱されたキャリアとの間に延在してもよい。更なる放熱器及び/又は更なる支持部材は、それぞれ、上に定義された放熱器及び支持部材のように構成されてもよいことに留意されたい。
【0027】
本開示の更なる態様によれば、キャリアを加熱する加熱ステージと、電気部品をピックし、ピックした電気部品を加熱されたキャリア上に置くピックアンドプレースユニットと、加熱されたキャリアを冷却する、上述した冷却ステージと、を含む、ピックアンドプレース装置が提供される。上述した冷却ステージは、硬化ステーションなどの他の装置又はシステムでも同様に使用できることに留意されたい。
【0028】
本開示のまた更なる態様によれば、複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する方法が提供される。この方法は、放熱器を提供し、放熱器の温度を制御するステップと、複数の支持部材を用いて、加熱されたキャリアを放熱器から離間して配置するステップと、を含む。動作中に、複数の支持部材の熱伝導率、放熱器の熱伝導率、放熱器の温度、及び放熱器と加熱されたキャリアとの間の間隔は、加熱されたキャリアの冷却が主に加熱されたキャリアと放熱器との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本開示の特徴を詳細に理解できるように、実施形態を参照してより具体的な説明が行われ、実施形態のいくつかは添付図面に示されている。しかしながら、添付図面は典型的な実施形態を示しているに過ぎないため、本開示の範囲を限定するとみなされるべきではないことに留意されたい。図面は、本開示の理解を容易にするためのものであるため、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。請求される主題の利点は、同様の要素を示すために同様の参照符号が用いられる添付図面と併せてこの説明を読むことにより、当業者に明らかになる。
【0030】
【
図1A】
図1Aは、本開示の一態様に係るピックアンドプレース装置を示す。
【
図1B】
図1Bは、本開示の一態様に係る、リードフレームに半導体ダイを配置する方法を示す。
【
図2】本開示に係る冷却ステージの様々な図を示す。
【
図3】本開示の一態様に係る、冷却ステージに用いられる放熱器の更なる実施形態を示す。
【
図4】本開示の一態様に係る、冷却ステージの更なる実施形態の様々な図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1Aは、本発明の一態様に係るピックアンドプレース装置100の一実施形態を示す。装置100は、キャリアを加熱する加熱ステージ110と、電気部品をピックし、ピックした電気部品を加熱されたキャリアに置くピックアンドプレースユニット120と、加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ130と、を含む。冷却ステージ130のいくつかの実施形態について、
図2~4を参照して説明する。
【0032】
図1Bは、リードフレームに半導体ダイを配置する方法を示す。第1のステップS1において、リードフレームをダイボンディング温度まで加熱する。次のステップS2において、複数の半導体ダイをリードフレームにダイボンディングする。その後、加熱されたキャリアを冷却ステージで冷却する。加熱されたキャリアを冷却する方法は、放熱器を提供し、放熱器の温度を制御するステップS31と、複数の支持部材を用いて、加熱されたキャリアを放熱器から離間して配置するステップS32と、加熱されたキャリアを冷却するステップS33と、を含む。動作中に、複数の支持部材の熱伝導率、放熱器の熱伝導率、放熱器の温度、及び放熱器と加熱されたキャリアとの間の間隔は、加熱されたキャリアの冷却が主に加熱されたキャリアと放熱器との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される。
【0033】
図2の上部は、本開示に係る冷却ステージ130の一実施形態の断面図を示す。ここで、冷却ステージ130は、第1の放熱器131、第2の放熱器132及び複数の支持部材133を含む。支持部材133は、2つの加熱されたリードフレーム200A、200Bを支持し、矢印Fで示されるリードフレーム200A、200Bの輸送方向に伸びている。冷却ステージ130は、第1の区間141及び第2の区間142を含む。支持部材133は、矢印Fの方向に伸びており、リブ状、スラット状又はプレート状である。
【0034】
図2の左下は、冷却ステージ130の輸送方向に垂直な断面図を示す。放熱器131は、冷却ユニット154によって冷却剤が供給されるダクト151を含む。放熱器132は、同様のダクト152を有する。放熱器131、132は、それぞれ、温度センサー153を含む。冷却ユニット154は、これらの温度センサーからの測定データに基づいて放熱器131、132の温度を制御するように構成される。
【0035】
示すように、支持部材133は、キャリア200A、200Bを放熱器131、132から離間して維持する。この間隔は、参照符号s、s1、s2で示される。更に、
図1の上部に示すように、間隔s1は、矢印Fに対応する方向に減少する。更に、第2の区間142において、第1の区間141の場合よりも小さい間隔が適用され、この間隔は、第2の区間においてより一定である。
【0036】
図2の右下は、冷却ステージ130の熱挙動を示す。示すように、加熱されたキャリア200A、200Bは、熱抵抗器Rad1及びRrad2で表される放熱を介して熱を失い、ここで、数字は、失われた熱が到達する第1の放熱器又は第2の放熱器を示す。また、加熱されたキャリア200A、200Bは、空気又は他のガスを介して放熱器131、132への、熱抵抗器Rconv1及びRconv2で表される熱対流によって熱を失う。また、加熱されたキャリア200A、200Bは、支持部材133を介してRcond1及びRcond2で表される熱伝導によって熱を失う。本開示の一態様において、Rcond1>>Rconv1、Rcond2>>Rconv2、Rrad1>>Rconv1かつRrad2>>Rconv2である。したがって、複数の支持部材133の熱伝導率、放熱器131、132の熱伝導率、放熱器131、132の温度、及び放熱器131、132と加熱されたキャリア200A、200Bとの間の間隔sは、動作中に加熱されたキャリア200A、200Bの冷却が主に加熱されたキャリア200A、200Bと放熱器131、132との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される。
【0037】
第2の放熱器132、及び第2の放熱器132と加熱されたキャリア200A、200Bとの間の支持部材133は、任意選択であってもよいことに留意されたい。或いは、
図1において一定である、加熱されたキャリア200A、200Bと第2の放熱器132との間の間隔は、矢印Fで示される方向に沿って、加熱されたキャリア200A、200Bと第1の放熱器131との間の間隔と同じ挙動を示してもよい。
【0038】
冷却ステージ130は、加熱されたキャリア200A、200Bに矢印Fで示される方向の経路をたどらせるか、又は該経路をたどるように加熱されたキャリア200A、200Bをガイドする搬送ユニット160を含む。搬送ユニット160は、加熱されたキャリア200A、200Bを上記経路に沿って能動的に搬送するという意味で能動的なものであってもよい。他の実施形態では、搬送ユニット160は、受動タイプであり、加熱されたキャリア200A、200Bを、例えば、係合を容易にする孔などの構造を有してもよい、加熱されたキャリア200A、200Bの側面と係合することにより、ガイドする。
【0039】
図2において、加熱されたキャリア200Aは、第1の冷却ステップにおいて第1の区間141内で加熱される。このステップは、部品の置きに続き得る。例えば、複数の半導体ダイが、加熱されたキャリア200A、200Bにダイボンディングされていてもよい。ダイボンディングの直後に、加熱されたキャリア200A、200Bの温度は、比較的に高い。したがって、過剰な熱エネルギーの流れを防止するために、加熱されたキャリア200A、200Bと放熱器131、132との間の間隔は、比較的に大きい。
【0040】
加熱されたキャリア200A、200Bは、第1の区間141及び第2の区間142に間欠的に輸送される。加熱されたキャリア200Aが第1の区間141に到着するとき、その前端の温度は、その後端の温度よりも低くてもよい。したがって、前端を冷却する場合の間隔に対して、後端を冷却する場合の間隔よりも低い値を選択することができる。
図2において、これは、第1の区間141の経路に沿って支持部材133の高さを変化させることによって達成される。支持部材133の端部が同一の平面に位置するようにするために、放熱器131は、傾斜した形状にされる。
図2の実施形態では、支持部材133は、放熱器131、132に固定的に接続されることに留意されたい。
【0041】
図3の左部は、異なる実施形態の放熱器131及び支持部材133の上面図を示し、
図3の右部は、矢印Fで示される方向に垂直な対応する断面図を示す。この実施形態では、放熱器131は、溝135又は他の種類の開口部を含み、支持部材133が溝135を通じて延在する。放熱器131と支持部材133の両方は、基板(base)部材136に接続されてもよく、好ましくは、取り外し可能に接続されてもよい。
【0042】
図2及び
図3において、放熱器131は、単一のプレート部材を含む。他の実施形態では、放熱器131及び/又は放熱器132は、複数の放熱器部品を含んでもよい。
図4の左部は、放熱器131が8つの放熱器部品1311を含む例を示す。支持部材133は、放熱器部品1311の間の間隔において延在する。
【0043】
更に、
図2及び
図3において、放熱器131、132及び支持部材133は、互いに対して静止している。
図4の右部に示される実施形態では、放熱器部品1311は、支持部材133及び加熱されたキャリア200A、200Bに対して可動である。この目的のために、矢印Fで示される経路に沿って異なる位置に油圧(hydraulic)シリンダ170が配置される。油圧シリンダ170は、放熱器部品1311を移動させる駆動部として機能する。コントローラ171を用いてシリンダ170を制御することにより、接続された放熱器部品1311を平行移動させて矢印Mで示されるように回転させることができる。このようにして、放熱器部品1311を、加熱されたキャリア200Aに対して傾斜した位置にすることができる。したがって、
図2の実施形態では、支持部材133と放熱器131の両方は、加熱されたキャリア200Aと放熱器131との間の間隔を変化させることができるように適合させる必要がある。
図4の右部の実施形態では、同様の変化する間隔は、同じ支持部材133を維持しながら、放熱器部品1311を能動的に(actively)配置することによって達成することができる。
【0044】
上記実施形態では、油圧シリンダは、放熱器又は放熱器部品を平行移動させて回転させる駆動部の例として使用される。しかしながら、本発明は、放熱器又は放熱器部品を駆動する他の手段を排除するものではない。例えば、電気モータ又は空気圧シリンダを使用して作動を実現することもできる。
【0045】
矢印Fで示される方向に垂直な断面図に示すように、支持部材133は、経路に沿って基板部材136に対して同じ高さを有してもよい。
【0046】
放熱器131を支持部材133に対して移動可能に実装することにより、第2の区間142を省略することができる。例えば、第2の冷却ステップは、支持部材133及び加熱されたキャリア200A、200Bに対して放熱器131又は放熱器部品1311を再配置することによって達成することができる。第1の冷却ステップにおいて、放熱器131又は放熱器部品1311は、加熱されたキャリア200Aに対して傾斜した位置を有してもよく、第2の冷却ステップにおいて、放熱器131又は放熱器部品1311は、加熱されたキャリア200Bに対して実質的に平行で、加熱されたキャリア200Bにより近く配置されてもよい。
【0047】
本開示の範囲には、請求された発明に関連するか否か、又は本発明によって対処される課題のいずれか若しくは全てを軽減するか否かにかかわらず、明示的若しくは暗示的に開示された任意の新規な特徴若しくは特徴の組み合わせ、又はそれらの任意の一般化概念が含まれる。本出願人は、これによって、本願又は本願から派生する任意の更なる出願の手続き中に、このような特徴に対して新しい請求項が案出されてもよいことを通知する。特に、添付の特許請求の範囲を参照すると、従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴と組み合わされてもよく、それぞれの独立請求項の特徴は、請求項に列挙された特定の組み合わせだけでなく、任意の適切な方法で組み合わされてもよい。
【0048】
別個の実施形態に記載される特徴は、単一の実施形態で組み合わせて提供されてもよい。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態に記載される様々な特徴は、別々に、又は任意の適切なサブ組み合わせで提供されてもよい。
【0049】
「含む」という用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、「1つの(a)」又は「1つの(an)」という用語は、複数を排除するものではない。請求項における参照符号は、請求項の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0050】
100 ピックアンドプレース装置
110 加熱ステージ
120 ピックアンドプレースユニット
130 冷却ステージ
131 第1の放熱器
1311 放熱器部品
132 第2の放熱器
133 支持部材
135 溝
136 基板部材
141 第1の区間
142 第2の区間
151、152 ダクト
153 温度センサー
154 冷却ユニット
160 搬送ユニット
170 油圧シリンダ
171 コントローラ
200A、200B リードフレーム(キャリア)
Rad1、Rrad2、Rconv1、Rconv2 熱抵抗器
Rcond1、Rcond2 熱伝導
s、s1、s2 間隔
【手続補正書】
【提出日】2023-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ(130)であって、
放熱器(131)と、
前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端までの経路に沿って前記加熱されたキャリアを搬送する搬送ユニット(160)と、
前記放熱器の温度を制御する冷却ユニット(154)と、
前記加熱されたキャリアを支持し、前記放熱器と前記加熱されたキャリアとを離間させて維持するように構成された複数の支持部材(133)と、を含み、
前記冷却ステージは、第1の区間(141)と、前記第1の区間の下流に配置された第2の区間(142)とを含み、
前記搬送ユニットは、第1の冷却ステップにおいて前記加熱されたキャリアを前記第1の区間に配置し、第2の冷却ステップにおいて前記加熱されたキャリアを前記第2の区間に配置するように構成され、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の平均距離は、前記第1の冷却ステップにおいて前記第2の冷却ステップの場合よりも大きく、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端への第1の方向(F)に減少し、
前記複数の支持部材は、前記放熱器に固定的に接続され、前記第1の方向に垂直な第2の方向における前記複数の支持部材の前記第1の区間における高さは、前記経路に沿って減少し、前記放熱器は、上面を有し、該上面により、前記支持部材に接続され、該上面は、前記加熱されたキャリアに対して傾斜して、前記支持部材の減少する高さを補償する、冷却ステージ。
【請求項2】
前記搬送ユニットは、前記加熱されたキャリアを間欠的に搬送するように構成される、請求項1に記載の冷却ステージ。
【請求項3】
前記搬送ユニットは、前記加熱されたキャリアを前記第1の区間から前記第2の区間に搬送する際に、次の加熱されたキャリアを受け取り、以前に配置された加熱されたキャリアを前記第2の区間に出力するように構成される、請求項1又は2に記載の冷却ステージ。
【請求項4】
複数の部品が実装された加熱されたキャリアを冷却する冷却ステージ(130)であって、
放熱器(131)と、
前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端までの経路に沿って前記加熱されたキャリアを搬送する搬送ユニット(160)と、
前記放熱器の温度を制御する冷却ユニット(154)と、
前記加熱されたキャリアを支持し、前記放熱器と前記加熱されたキャリアとを離間させて維持するように構成された複数の支持部材(133)と、を含み、
前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の平均距離は、第1の冷却ステップにおいて後続の第2の冷却ステップの場合よりも大きく、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記冷却ステージの先端から前記冷却ステージの末端への第1の方向(F)に減少し、
前記放熱器は、前記支持部材に対して可動である複数の放熱器部品(1311)を含み、
前記冷却ステージは、
前記放熱器を前記支持部材に対して移動させる駆動部(170)と、
前記放熱器部品を個別に移動させるように前記駆動部を制御するように構成されたコントローラ(171)であって、前記第1の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアに対して前記放熱器を第1の位置及び第1の配向に配置し、前記第2の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアに対して前記放熱器を第2の位置及び第2の配向に配置するように前記駆動部を制御するように構成されたコントローラ(171)と、を更に含む、冷却ステージ。
【請求項5】
前記複数の支持部材は、前記搬送ユニットに固定的に接続される、請求項4に記載の冷却ステージ。
【請求項6】
前記コントローラは、前記放熱器を平行移動させるように前記駆動部を制御するように構成され、前記コントローラは、回転軸を中心として前記放熱器を回転するように前記駆動部を制御するように更に構成される、請求項4に記載の冷却ステージ。
【請求項7】
前記搬送ユニットは、前記第1の冷却ステップ及び前記第2の冷却ステップにおける前記加熱されたキャリアの同じ位置を維持するように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項8】
前記放熱器は、溝(135)を含み、前記支持部材は、該溝(135)を通じて延在する、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項9】
前記第2の冷却ステップにおいて、前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の距離は、前記第1の方向に実質的に一定のままである、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項10】
前記複数の支持部材の熱伝導率、前記放熱器の熱伝導率、前記放熱器の温度、及び前記放熱器と前記加熱されたキャリアとの間の間隔は、動作中に前記加熱されたキャリアの冷却が主に前記加熱されたキャリアと前記放熱器との間の熱対流によって得られることを保証するように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項11】
前記放熱器は、プレート部材を含み、前記冷却ユニットは、前記プレート部材を冷却する冷却剤を輸送する1つ以上のダクト(151、152)を含み、前記1つ以上のダクトは、前記プレート部材に少なくとも部分的に一体化されるか又は接続される、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項12】
前記加熱されたキャリアは、加熱されたリードフレームを含み、及び/又は、
前記複数の電気部品は、複数のベア若しくはパッケージ化半導体ダイを含み、及び/又は、前記冷却ステージにより冷却される前の前記加熱されたキャリアの温度は、150~450℃の範囲にある、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項13】
動作中に前記放熱器の温度は、実質的に一定であり、前記実質的に一定である温度は、好ましくは、18~35℃の範囲にある、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項14】
前記冷却ステージは、前記加熱されたキャリアの前記放熱器の反対側に配置された更なる放熱器を含み、前記冷却ステージは、好ましくは、前記更なる放熱器と前記加熱されたキャリアとの間に延在する更なる支持部材を含み、前記更なる放熱器及び/又は更なる支持部材は、それぞれ、請求項4~6のいずれか一項に記載された放熱器及び支持部材のように構成される、請求項4~6のいずれか一項に記載の冷却ステージ。
【請求項15】
キャリアを加熱する加熱ステージ(110)と、
電気部品をピックし、ピックした電気部品を加熱されたキャリア上に置くピックアンドプレースユニット(120)と、
前記加熱されたキャリアを冷却する、請求項1又は4に記載の冷却ステージ(130)と、を含む、ピックアンドプレース装置(100)。
【外国語明細書】