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▶ メリッサ・アンド・ダグ・エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042685
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】圧力作動ステッカーディスペンサ
(51)【国際特許分類】
   B65H 41/00 20060101AFI20240321BHJP
   B65H 3/00 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B65H41/00 B
B65H3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023149221
(22)【出願日】2023-09-14
(31)【優先権主張番号】63/406,950
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/527,716
(32)【優先日】2023-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/234,980
(32)【優先日】2023-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523351933
【氏名又は名称】メリッサ・アンド・ダグ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミカ・クルーゼル
(72)【発明者】
【氏名】ジェフ・バトラー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ロハス-エッジ
(72)【発明者】
【氏名】グラハム・ウィルソン
【テーマコード(参考)】
3F108
3F343
【Fターム(参考)】
3F108JA02
3F343FA09
3F343FC30
3F343GA01
3F343GB02
3F343GC04
3F343GD04
3F343HA21
3F343KB03
3F343KB04
3F343KB17
(57)【要約】
【課題】使用が安全かつ容易であるステッカー吐出装置を提供すること。
【解決手段】本開示は、ディスペンサ本体を含むステッカーディスペンサの実施形態を提供する。ディスペンサ本体は、長手軸に沿って配置された内側空洞を画定する。プッシャ部材が空洞内に配置され、長手軸に沿って延在する。ステッカーカートリッジがディスペンサ本体内で長手軸に沿って移動可能であり、カートリッジの外側表面が内側空洞内へ嵌まるように成形されている。複数のステッカーがスタック内に配置され、カートリッジ内に配置されている。各ステッカーは粘着性表面および非粘着性表面を含む。最底部のステッカーがカートリッジの遠位端に配置され、最頂部のステッカーが最底部のステッカーの近位でカートリッジ内に配置されている。
【選択図】図10B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手軸に沿って配置された内側空洞を画定するディスペンサ本体と、
前記空洞内に配置され、前記長手軸に沿って延在するプッシャ部材と、
前記ディスペンサ本体内で前記長手軸に沿って移動可能なステッカーカートリッジであって、カートリッジの外側表面が前記内側空洞内へ嵌まるように成形されている、ステッカーカートリッジと、
スタック内に配置され、前記カートリッジ内に配置された複数のステッカーであって、各ステッカーは粘着性表面および非粘着性表面を含み、最底部のステッカーが前記カートリッジの遠位端に配置され、最頂部のステッカーが前記最底部のステッカーの近位で前記カートリッジ内に配置されている、複数のステッカーと
を含む、ステッカーディスペンサ。
【請求項2】
前記ディスペンサ本体は前記空洞の内側表面上に配置された1つまたは複数の隆起部をさらに含み、前記カートリッジが前記空洞に挿入されるとき、前記隆起部は前記カートリッジの外側表面と係合して、前記カートリッジを前記空洞内に除去可能かつ摺動可能に固定する締まり嵌めを創出する、請求項1に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項3】
前記カートリッジは前記カートリッジの遠位端で前記カートリッジの内側表面に沿って減少半径部分をさらに含み、前記減少半径部分は、前記カートリッジの前記遠位端から内向きに延在する1つまたは複数のタブを含み、前記複数のステッカーは前記1つまたは複数のタブの近位に配置され、前記減少半径部分の直径が前記複数のステッカーのそれぞれの直径よりも小さい、請求項1に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項4】
前記減少半径部分は、前記1つまたは複数のタブのそれぞれのものから遠位に延在する1つまたは複数の先細りリブをさらに含む、請求項3に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項5】
前記カートリッジが前記空洞に挿入されるとき、前記プッシャが前記カートリッジ内へ延在し、前記複数のステッカーの最頂部のステッカーに接触する、請求項1に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項6】
前記1つまたは複数の隆起部を支持する可撓性部分をさらに含み、前記カートリッジが前記空洞に挿入されるとき、前記可撓性部分は前記空洞から外向きに曲がり、前記可撓性部分の弾性が、前記カートリッジとの確実かつ摺動可能な係合を提供するように選択される、請求項2に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項7】
前記ディスペンサ本体は装飾的な外側表面をさらに含む、請求項1に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項8】
前記装飾的表面は造形形状を含む、請求項6に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項9】
長手軸に沿って配置された内側空洞を画定するディスペンサ本体と、
前記内側空洞内に配置され、前記長手軸に沿って延在するプッシャ部材と、
前記内側空洞内で前記長手軸に沿って移動可能な交換可能ステッカーカートリッジであって、スタック内に配置された複数のステッカーを含み、前記ディスペンサ本体の内側表面に向かって延在して、前記カートリッジを前記空洞内で除去可能かつ摺動可能に固定する締まり嵌めを創出する1つまたは複数の隆起部をさらに含む、交換可能ステッカーカートリッジと
を含む、ステッカーディスペンサ。
【請求項10】
前記1つまたは複数の隆起部は前記交換可能ステッカーカートリッジの外側表面に沿って固定されている、請求項9に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項11】
前記1つまたは複数の隆起部は、前記交換可能ステッカーカートリッジに取り付けられて前記ディスペンサ本体の前記内側表面に向かって延在する可撓性隆起部を含む、請求項9に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項12】
前記交換可能ステッカーカートリッジは減少半径遠位端部分をさらに含む、請求項9に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項13】
前記減少半径部分は、前記交換可能ステッカーカートリッジの内向きに延在する1つまたは複数のタブを含む、請求項12に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項14】
前記減少半径部分は1つまたは複数の先細りリブを含む、請求項12に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項15】
前記複数のステッカーは前記減少半径部分の近位に配置され、前記減少半径部分の直径が前記複数のステッカーのそれぞれの直径よりも小さい、請求項12に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項16】
前記プッシャは前記カートリッジ内へ延在し、前記複数のステッカーの最頂部のステッカーに接触する、請求項9に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項17】
前記1つまたは複数の隆起部を支持する可撓性部分をさらに含み、前記カートリッジが前記空洞に挿入されるとき、前記可撓性部分は前記空洞から外向きに曲がり、前記可撓性部分の弾性が、前記カートリッジとの確実かつ摺動可能な係合を提供するように選択される、請求項9に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項18】
前記ディスペンサ本体は装飾的な外側表面をさらに含む、請求項8に記載のステッカーディスペンサ。
【請求項19】
前記装飾的表面は造形形状を含む、請求項15に記載のステッカーディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本開示は、PRESSURE ACTUATED STICKER DISPENSERという名称の2022年9月15日付けの米国仮出願第63/406,950号およびMODIFIED PRESSURE ACTUATED STICKER DISPENSERという名称の2023年7月19日付けの米国仮出願第63/527,716号に基づき、そしてこれらに対する優先権を主張するものであり、これらのそれぞれの内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示はステッカーディスペンサおよび、特に、圧力作動ステッカーディスペンサに関する。特に、本開示は、交換可能カートリッジに多数のステッカーを保持し、表面に対して押しつけられるときに一度に1枚ステッカーを吐出する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ステッカーを吐出するためのさまざまなタイプの装置が存在する。これらの装置の多くが、ばね、回転アームおよびギアなどを利用する機械的機構を利用する。このようなシステムは複数のピンチポイントまたは他の危険があり、大人による使用にのみ適し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、使用が安全かつ容易であるステッカー吐出装置の必要性が存在する。特に、ステッカー吐出装置は最小の可動部およびピンチポイントを設けるべきであり、子供が単独でまたは大人の監督下で安全に使用することが可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、ディスペンサ本体を含むステッカーディスペンサの実施形態を提供する。ディスペンサ本体は、長手軸に沿って配置された内側空洞を画定する。プッシャ部材が空洞内に配置され、長手軸に沿って延在する。ステッカーカートリッジがディスペンサ本体内で長手軸に沿って移動可能であり、カートリッジの外側表面が内側空洞内へ嵌まるように成形されている。複数のステッカーがスタック内に配置され、カートリッジ内に配置されている。各ステッカーが粘着性表面および非粘着性表面を含む。最底部のステッカーがカートリッジの遠位端に配置され、最頂部のステッカーが最底部のステッカーの近位でカートリッジ内に配置されている。
【0006】
別の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサは、長手軸に沿って配置された内側空洞を画定するディスペンサ本体を含む。プッシャ部材が内側空洞内に配置され、長手軸に沿って延在する。交換可能ステッカーカートリッジが内側空洞内で長手軸に沿って移動可能である。交換可能ステッカーカートリッジは、スタック内に配置された複数のステッカーを含む。交換可能ステッカーカートリッジは、ディスペンサ本体の内側表面に向かって延在して、カートリッジを空洞内で除去可能かつ摺動可能に固定する締まり嵌めを創出する1つまたは複数の隆起部をさらに含む。
【0007】
図面は例示のみの目的で実施形態を描写する。本明細書に記載された原理から逸脱することなく、本明細書に例示された構造の代替実施形態を使用することができるということを、当業者は次の詳細な説明から容易に認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーカートリッジがディスペンサ本体から除去されているステッカーディスペンサの斜視図である。
図1B】本開示の例示的な一実施形態による図1Aに示すステッカーディスペンサの断面図である。
図1C】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーカートリッジがディスペンサ本体に挿入されているステッカーディスペンサの斜視図である。
図1D】本開示の例示的な一実施形態による図1Cに示すステッカーディスペンサの断面図である。
図2】本開示の例示的な一実施形態による図1Dに示すステッカーディスペンサの一部の拡大断面図である。
図3】本開示の例示的な一実施形態による図1Dに示すステッカーディスペンサの一部の拡大断面図である。
図4】本開示の例示的な一実施形態によるディスペンサ本体の底端斜視図である。
図5A】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図1Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図5B】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図1Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図5C】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図1Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図5D】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図1Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図6A】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーカートリッジがディスペンサ本体から除去されているステッカーディスペンサの斜視図である。
図6B】本開示の例示的な一実施形態による図6Aに示すステッカーディスペンサの断面図である。
図6C】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーカートリッジがディスペンサ本体に挿入されているステッカーディスペンサの斜視図である。
図6D】本開示の例示的な一実施形態による図6Cに示すステッカーディスペンサの断面図である。
図7】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーカートリッジの斜視図である。
図8】本開示の例示的な一実施形態による図7に示すステッカーカートリッジの断面図である。
図9】本開示の例示的な一実施形態によるディスペンサ本体の底端斜視図である。
図10A】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図6Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図10B】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図6Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図10C】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図6Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図10D】本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサの動作を説明するための図6Cに示すステッカーディスペンサの一部の断面図である。
図11】本開示の例示的な一実施形態によるフィギュアを含むステッカーディスペンサの斜視図である。
図12】本開示の実施形態によるステッカーディスペンサで使用するためのステッカーの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、感圧ステッカーまたはデカールを表面に適用するためのステッカーディスペンサの実施形態を提供する。例示的な一実施形態によれば、この装置は交換可能カートリッジに多数のステッカーを保持し、装置が表面に対して押しつけられるときに一度に1枚ステッカーを吐出する。開示されたステッカー吐出装置は子供による使用が安全かつ容易である。
【0010】
本開示の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサが図1A図5Dに示され、本明細書でステッカーディスペンサまたは単にディスペンサ100と呼ばれる。ステッカーディスペンサ100はディスペンサ本体12およびカートリッジ10を含む。カートリッジ10は複数の感圧接着性ステッカー14を保持することができる。カートリッジ10は除去可能かつ交換可能である。図1Aおよび図1Bは、ディスペンサ本体12に挿入される前のカートリッジ10を示す。図1Cおよび図1Dは、ディスペンサ本体12に挿入されたカートリッジ10を示す。
【0011】
この例示的な実施形態によれば、カートリッジ10は中空のチューブとして形成され、カートリッジ10の少なくとも外側部分は断面が実質的に丸い。しかしながら、カートリッジ10は所望されるような任意の他の適切な断面形状を有することができるということが本開示によって考えられる。図1Bに描写されるように、ステッカー14のスタックがカートリッジ10の遠位端10a内に位置づけられる。このスタックは通常三百枚までのステッカー14またはより多くを含むことができる。ディスペンサ本体12は中空であり、空洞18を有する。空洞18の断面形状はカートリッジ10の外側部分の断面形状に対応し、本実施形態において、これも断面が実質的に丸い。カートリッジ10の外径はディスペンサ本体12の内径よりもわずかに小さい。図1Dに示すように、カートリッジ10はディスペンサ本体12の内側の空洞18に挿入される。プッシャ16がディスペンサ本体12の近位内側端部表面13と接続され、空洞18内でディスペンサ本体12の長手軸に沿って少なくともディスペンサ本体12の長さの一部にわたって延在する。プッシャ16は、熱または化学的溶接、グルーまたは任意の他の適切なタイプの機械的接続によって、ディスペンサ本体12の近位内側端部表面13に機械的に接合することができる。あるいは、プッシャ16は、ディスペンサ本体12の製造中、近位内側端部表面13とともにその場で形成することができる。図4に描写されたディスペンサ本体12の端面図に示すように、プッシャ16はディスペンサ本体12の近位内側端部表面13から延在し、内側部分16bおよび外側部分16aを含む一対の同心円部分を含む。カートリッジ10がディスペンサ本体12の空洞18に挿入されるとき、プッシャ16の遠位端は、後で以下に説明するように、カートリッジ10内へ延在し、最頂部のステッカー14aに接触する。最底部のステッカー14bはしたがってカートリッジ10の開放遠位端10aにまたがって位置づけられる。
【0012】
ディスペンサ本体12および/またはカートリッジ10は、プラスチック、金属、木材、またはダンボールから形成することができる。本開示の一実施形態によれば、ディスペンサ本体12およびカートリッジ10は成形ポリマーから形成される。この例示的な実施形態によれば、ディスペンサ本体12およびカートリッジ10はポリプロピレンから形成される。別の一実施形態によれば、ディスペンサ本体12および/またはカートリッジ10はABSプラスチックから形成される。カートリッジ10は約1.5mmの壁厚および約22.5mmの内径を有することができる。ディスペンサ本体12は通常その長さのほとんどをより厚くすることができ、その遠位端12bでより薄い壁を有することができ、これは厚さを約1.5mmとすることができる。
【0013】
本開示の一実施形態によれば、同じまたは異なるステッカーをそれぞれ含む多数のカートリッジ10を単一のディスペンサ本体12とともにユーザに提供することができる。ステッカー14のすべてが吐出されたとき、またはユーザがステッカーを変更したいとき、カートリッジ10をディスペンサ本体12から除去することができる。ユーザは、単にディスペンサ本体12からカートリッジ10を引き出し、異なるステッカーを有する異なるカートリッジ10を挿入することによって、容易にカートリッジ10を変更して異なるいくつかのアートワークに異なる種類のステッカーを提供することができる。カートリッジ10内のステッカーは異なるが同じ具体的なテーマ(海洋生物、鳥、車、神話上の生物など)に基づくことができる。カートリッジ10内の各ステッカー14は同じであってもランダムに異なっていてもよい。所望されれば、ステッカー14を特定の順序に積み重ねることができる。たとえば、ステッカー14は、「X」および「O」を有するステッカーを交互に積み重ね、三目並べのゲームをしている間、子供たちを互いにかかわらせることができる。
【0014】
ステッカー14は、遠位方向に面する粘着側と、近位方向に面する非粘着側と、を有する。結果として、最底部のステッカー14bの露出表面は粘着性表面である(たとえば、図1B参照)。プッシャ16は最頂部のステッカー14aの非粘着性表面と接触している。ステッカー14が吐出されるにつれて、以下で説明するように、カートリッジ10はさらにディスペンサ本体12の空洞18内へ近位方向に移動する。プッシャ16は最頂部のステッカーと接触したままである。一実施形態によれば、カートリッジ10にその遠位端にわたって除去可能シール(図示せず)を設けて最底部のステッカーの粘着性表面14bを保護することができる。シールは使用前に除去される。ステッカーは紙またはポリマーのような可撓性材料から形成される。一実施形態によれば、ステッカー14はビニルから形成される。
【0015】
ステッカー14に塗布された粘着剤を塗布してステッカーの遠位向き表面全体を覆うことができる。別の一実施形態によれば、粘着剤がステッカーの遠位向き表面の一部に塗布される。さらなる一実施形態によれば、ステッカー上の同心リングに粘着剤が塗布され、リング間には実質的に粘着剤がないスペースがある。別の一実施形態によれば、粘着剤がドットのパターンで塗布される。図12は、本開示の一実施形態によるステッカー14に塗布された粘着剤14cのドットを示す。
【0016】
図2は、図1Dからとられたカートリッジ10およびディスペンサ12の一部の断面の詳細図を示す。ディスペンサ本体12の遠位端12bで、内向きに空洞18の内向きに向かって延在する1つまたは複数の隆起部20が設けられる。隆起部20の大きさは、カートリッジ10の外側表面との締まり嵌めが達成されるように選択される。隆起部20を支持するディスペンサ本体12の部分が、カートリッジ10の外側表面との所望の量の摩擦を創出する所定の弾性で外向きに曲がることができる。本開示の例示的な一実施形態によれば、ディスペンサ本体12の遠位端は1つまたは複数の切り欠き部分または指開口15を含むことができる(たとえば、図1C参照)。この実施形態によればディスペンサ本体12の遠位端部分12bにおいて180度離れて2つの開口15が設けられている。ディスペンサ本体12から除去するときにカートリッジ10をつかむのに便利なアクセスポイントを提供することに加えて、これらの開口は隆起部20を分離し、隆起部20を有するディスペンサ本体12のこれらの部分が長手軸から離れて曲がることを可能にし、依然として十分な締まり嵌めを提供しながらカートリッジ10をディスペンサ本体12に挿入することをさらにより容易にしている。締まり嵌めは、カートリッジ10をディスペンサ本体12に確実に保持するように、そしてプッシャ16を最頂部のステッカー14aと接触させ続けながら、ステッカー14が吐出されるにつれてカートリッジが容易に空洞18内へ摺動することも可能になるように、そして新たなカートリッジ10が挿入されるべきときカートリッジをディスペンサ本体12から容易に引き出すことが可能になるように、選択される。一実施形態によれば、隆起部20の大きさおよび形状ならびに可撓性部分の弾性は、たとえば、製作公差のために起こり得るカートリッジ10の外径のばらつきを収容するように選択することができる。2つの隆起部20を本実施形態に示すが、本開示は2つの隆起部に限定されない。たとえば、1つ、2つまたは3つ以上の隆起部20を設けることができる。また、隆起部20の代わりに、またはこれに加えて、空洞18内および/またはカートリッジ10の外部表面上に延在してカートリッジ10との締まり嵌めを形成する1つまたは複数の環状リングをディスペンサ本体12の内部表面に沿って設けることができる。代わりに、または隆起部20および/または環状リングに加えて、カートリッジ10の外側表面および/またはディスペンサ本体12の内側表面上に、シリコンゴム表面のような高摩擦表面を設けて、カートリッジ10とディスペンサ本体12との間に確実であるが摺動可能な係合を創出することができる。
【0017】
図3は、図1Dからとられたカートリッジ10の遠位端部分10aの詳細断面図を示す。カートリッジ10の遠位端部分10aの内側表面を形成している壁は、遠位端部分10aでの開口の少なくとも一部の周囲に減少半径部分11を提供するように内向きに先細りしている。減少半径部分11の直径はステッカー14の直径よりも小さい。図5A図5Dに描写されるように、ステッカー14はカートリッジ10の内側の減少半径部分11の近位に位置づけられ、最底部のステッカー14bの粘着性表面の縁部が減少半径部分11に隣接している。一実施形態によれば、減少半径部分はカートリッジ10の内径の残りよりも約0.5mm少ない半径を有して、約20mmの直径を有するステッカーを吐出することができる開口を提供する。
【0018】
動作中、図5Aに示すように、カートリッジ10の内側で減少直径部分11の近位に多数のステッカー14が配置される。一実施形態によれば、三百枚までのステッカー14またはより多くをカートリッジ10に提供することができる。上記のように、ステッカー14は、表面14aおよび反対表面上の粘着性表面上に印刷されたさまざまな色、パターン、またはデザインを有することができる。最頂部のステッカー14aの頂部の、非粘着性表面がプッシャ16と接触するように、カートリッジ10の近位端がディスペンサ本体12の空洞18に挿入される。図2に関して上述したように、ディスペンサ本体12上を内向きに延在する隆起部20とカートリッジ10の外側表面との間の係合により、カートリッジ10がディスペンサ本体12に固定される。ステッカー14を吐出するため、ユーザはディスペンサ本体12をつかみ、そして図5Bに描写されるように、ステッカー14が置かれるべき、一片のアートワーク2のような表面に対して方向「X」にカートリッジ10の遠位端10aを押しつける。最底部のステッカー14bの粘着性表面とアートワーク2の表面との間の接触により、ステッカー14bの粘着性表面の中心部分がアートワークに付着する。カートリッジ10の遠位端での減少半径部分11はステッカー14bの縁部を表面2から離して保持し、ステッカー14bがわずかに曲がるようになっている。ユーザは次いで、図5Cに描写されるように、ディスペンサ本体12およびカートリッジ10を方向「-X」にアートワーク2から離れるように持ち上げる。ステッカー14bの中心部分とアートワーク2との間の粘着性により、ディスペンサ10内の隣接するステッカー14の粘着性表面から離れるようにステッカー14bが引っ張られ、最底部のステッカー14bがアートワーク2に保持される。ステッカー14bの縁部がまだアートワーク2の表面と接触していないため、ステッカー14bは曲がり、ステッカー14bの縁部はカートリッジ10の内側表面から離れて軸方向に移動し、ステッカー14bの縁部が減少半径部分11に嵌まって図5Dに描写されるようにアートワーク2に付着することが可能になる。スタック内の隣接するステッカー14はカートリッジ10に残り、次の最底部のステッカー14bになる。
【0019】
ユーザが別のステッカー14を吐出する準備をするとき、プロセスが繰り返される。すなわち、ユーザは再びカートリッジ10の遠位端をアートワーク2に対して方向「X」に押しつける。近位方向におけるディスペンサ本体12に対する圧力により、カートリッジ10が空洞18内へ押しやられ、カートリッジ10の外側表面と接触している隆起部20によって引き起こされる摩擦に打ち勝ち、プッシャ16が再び最頂部のステッカー14aの非粘着性表面14aに対して押しつけられるようになる。ユーザがディスペンサ本体12をアートワークに向かって押すと、これにより最底部のステッカー14bの粘着性表面がアートワーク2に対して押しつけられる。ディスペンサ12が引き離されるとき、このステッカー14bはアートワーク2に付着したままになる。
【0020】
プロセスは繰り返され、各ステッカー14が吐出されるにつれて、カートリッジ10はディスペンサ本体12内へ近位に移動する。ステッカー14のすべてが吐出され、またはユーザがステッカーを変更することを所望するとき、カートリッジ10は、図1Dに示すように、方向「-Y」に引っ張ることによって、および/またはディスペンサ本体12を方向「Y」に引っ張ることによって除去される。新たな一組のステッカー14を備えた新たなカートリッジ10を次いでディスペンサ本体12の空洞18に挿入することができる。
【0021】
本開示の別の例示的な一実施形態によるステッカーディスペンサが図6A図10Dに示され、本明細書でステッカーディスペンサまたは単にディスペンサ200と呼ばれる。ステッカーディスペンサ200はディスペンサ本体112および除去可能かつ交換可能ステッカー保持カートリッジ110を含む。カートリッジ110は複数の感圧接着性ステッカー114を保持することができる。図6Aおよび図6Bは、ディスペンサ本体112に挿入される前のカートリッジ110を示す。図6Cおよび図6Dは、ディスペンサ本体112に挿入されたカートリッジ110を示す。
【0022】
この例示的な実施形態によれば、カートリッジ110は中空のチューブとして形成され、カートリッジ110の少なくとも外側部分は断面が実質的に丸い。しかしながら、カートリッジ110は所望されるような任意の他の適切な断面形状を有することができるということが本開示によって考えられる。図6Bに描写されるように、ステッカー114のスタックがカートリッジ110の遠位端110b内に位置づけられる。このスタックは三百枚までのステッカー114またはより多くを含むことができる。ディスペンサ本体112は中空であり、内側空洞118を有する。内側空洞118の断面形状はカートリッジ110の外側部分の断面形状に対応し、本実施形態において、これも断面が実質的に丸い。カートリッジ110の外径はディスペンサ本体112の内径よりもわずかに小さい。図6Dに示すように、カートリッジ110はディスペンサ本体112の内側の空洞118に挿入される。プッシャ116がディスペンサ本体112の近位内側端部表面113と接続され、空洞118内で長手軸に沿って少なくともディスペンサ本体112の長さの一部にわたって延在する。この例示的な実施形態によれば、他の断面形状も考えられるが、プッシャ116は、実質的に丸い断面形状を有する先細りの中空体である。プッシャ116は開放近位端116aおよび閉鎖平坦遠位プッシュ端116bを有する。ディスペンサ本体112の近位内側端部表面113は、空洞118内へ延在する柱または支柱113bを含むことができる。支柱113bは、ディスペンサ本体112の製造中、その場で形成することができる。プッシャ116の開放近位端116aは、熱または化学的溶接、グルーまたは任意の他の適切なタイプの機械的接続によって、ディスペンサ本体112の近位内側端部表面113および/または支柱113bに機械的に接合することができる。あるいは、プッシャ116は、ディスペンサ本体112の製造中、近位内側端部表面113とともにその場で形成することができる。カートリッジ110がディスペンサ本体112の空洞118に挿入されるとき、プッシャ116の遠位端116bはカートリッジ110内へ延在し、最頂部のステッカー114aに接触する。最底部のステッカー114bはカートリッジ110の開放遠位端110bにまたがって位置づけられる。
【0023】
ディスペンサ本体112および/またはカートリッジ110は、プラスチック、金属、木材、またはダンボールから形成することができる。この例示的な実施形態によれば、ディスペンサ本体112およびカートリッジ110は成形ポリマーから形成される。本開示の好ましい一実施形態によれば、ディスペンサ本体112およびカートリッジ110はポリプロピレンから形成することができる。カートリッジ110は約1.5mmの壁厚および約22.5mmの内径を有することができる。ディスペンサ本体112は通常その長さのほとんどをより厚くすることができ、その遠位端112bでより薄い壁を有することができ、これは厚さを約1.5mmとすることができる。
【0024】
本開示の例示的な一実施形態によれば、同じまたは異なるステッカー114をそれぞれ含む多数のカートリッジ110を単一のディスペンサ本体112とともにユーザに提供することができる。ステッカー114のすべてが吐出された、またはユーザがステッカーを変更することを所望するとき、カートリッジ110をディスペンサ本体112から除去することができる。ユーザは、単にディスペンサ本体112からカートリッジ110を引き出し、異なるステッカー114を有する異なるカートリッジ110を挿入することによって、容易にカートリッジ110を変更して異なるいくつかのアートワークに異なる種類のステッカー114を提供することができる。カートリッジ110内のステッカー114は異なるが同じ具体的なテーマ(海洋生物、鳥、車、神話上の生物など)に基づくことができる。ステッカー114は、これらに印刷されたさまざまな色、パターン、またはデザインを有することができる。カートリッジ110内の各ステッカー114は同じであってもランダムに異なっていてもよい。所望されれば、ステッカー114を特定の順序に積み重ねることができる。たとえば、ステッカー114は、「X」および「O」を有するステッカーを交互に積み重ね、三目並べのゲームをしている間、子供たちを互いにかかわらせることができる。
【0025】
ステッカー114は、遠位方向に面する粘着側と、近位方向に面する非粘着側と、を有する。結果として、最底部のステッカー114bの露出表面は粘着性表面である(たとえば、図6D参照)。プッシャ116は最頂部のステッカー114aの非粘着性表面と接触している。ステッカー114が吐出されるにつれて、以下で説明するように、カートリッジ110はさらにディスペンサ本体112の空洞118内へ近位方向に移動する。プッシャ116は最頂部のステッカー114aと接触したままである。
【0026】
図7および図8に示すように、カートリッジ110の近位端部分110aで、複数の均等に離間した隆起部121aがカートリッジ110の外側表面上に設けられている。加えて、複数の可撓性タブ121bが、カートリッジ110に設けられた開口110d内から外向きに延在する。可撓性タブ121bはカートリッジ110の周囲で均等に離間させることができる。たとえば、この例示的な実施形態によれば、4つの可撓性タブ121bがカートリッジ110の周囲で90度離間している。可撓性タブ121bは通常、ディスペンサ本体112の内側表面との所望の量の摩擦を創出する所定の弾性で外向きに延在し、カートリッジ110がディスペンサ本体112に挿入されるときに内向きに曲がる。この例示的な実施形態によれば、隆起部121aの大きさおよび形状ならびに可撓性タブ121bの弾性は、たとえば、製作公差による、カートリッジ110の外径およびディスペンサ本体112の内径のばらつきを収容する。隆起部121aおよび可撓性タブ121bの大きさは、ディスペンサ本体112の内側表面との締まり嵌めを提供するように選択される。締まり嵌めによりカートリッジ110がディスペンサ本体112に保持される。締まり嵌めは、カートリッジ110をディスペンサ本体112に確実に保持するように、そしてプッシャ116を最頂部のステッカー114aと接触させ続けながら、カートリッジ110を、ステッカー114が吐出されるにつれて空洞118内へ容易に摺動させること、そして交換カートリッジ110が挿入されるべきときにディスペンサ本体112から容易に引き出すことも可能になるように選択される。ディスペンサ本体112とカートリッジ110との間にさらなる締まり嵌めが所望されれば、遠位端部分112bは、図1A図5Dに描写された実施形態に関して上述した隆起部20と同様の隆起部120を含むことができる(図9に示すように)。同様に、これも上述したように、隆起部120を支持するディスペンサ本体112の部分が、カートリッジ110の外側表面との所望の量の摩擦を創出する所定の弾性で外向きに曲がることができる。
【0027】
カートリッジ110の内部遠位端部分110bに沿って複数の長手方向先細りリブ123が設けられている。各先細りリブ123は、図7および図8に示すように、カートリッジ110の遠位端110bでの開口で内向きに延在するタブ123aを含むことができる。長手方向先細りリブ123およびタブ123aはカートリッジ110の遠位端110bで減少半径部分111を形成する。減少半径部分111の直径はステッカー114の直径よりも小さい。ステッカー114はカートリッジ110の内側の減少半径部分111に位置づけられ、最底部のステッカー114bの粘着性表面の縁部が減少半径部分111に隣接している。一実施形態によれば、減少半径部分はカートリッジ110の内径の残りよりも約0.5mm少ない半径を有して、約20mmのステッカーが吐出される開口を提供する。ステッカー114は、吐出されているときカートリッジに沿って遠位方向に移動し、先細りリブ123に沿って摺動したとき曲がる。最底部のステッカー114bはタブ123aによって外向きに曲げられた構成でカートリッジ110に保持され、表面に対して押しつけられるときに吐出される準備をする。さらなる一実施形態によれば、減少半径部分111はタブ123aを有さない。代わりに、最底部のステッカー114bの縁部がリブ123の遠位端を通るときにステッカー114が吐出される。別の一実施形態によれば、タブ123aはリブ123間のスペースにおける減少半径部分111の遠位端に配置され、リブ123およびタブ123aがカートリッジ110の内周の周りで交互になるようになっている。
【0028】
動作中、図6Dおよび図10Aに示すように、カートリッジ110の内側で減少半径部分111の近位に多数のステッカー114が配置される。本開示の一実施形態によれば、三百枚までのステッカー114またはより多くをカートリッジ110に提供することができる。最頂部のステッカー114の頂部の、非粘着性表面114aがプッシャ116の遠位端表面116bと接触するように、カートリッジ110の近位端110aがディスペンサ本体112の空洞118に挿入される。図10A図10Dを参照すると、ステッカー114を吐出するため、ユーザはディスペンサ本体112をつかみ、そして図10Bに描写されるように、ステッカーが置かれるべき、一片のアートワーク2のような表面に対して方向「X」にカートリッジ110の遠位端110bを押しつける。最底部のステッカー114bの粘着性表面とアートワーク2の表面との間の接触により、ステッカー114bの粘着性表面の中心部分がアートワークに付着する。カートリッジ110の遠位端でリブ123および/またはタブ123aで構成された減少半径部分111はステッカー114bの縁部を表面2から離して保持し、ステッカー114bがわずかに曲がるようになっている。ユーザは次いで、図10Cに描写されるように、ディスペンサ112およびカートリッジ110を方向「-X」にアートワーク2から離れるように持ち上げる。ステッカー114bの中心部分とアートワーク2との間の粘着性により、カートリッジ110内の隣接するステッカーの粘着性表面から離れるようにステッカー114bが引っ張られ、ステッカー114bがアートワーク2に保持される。ステッカー114bの縁部がまだアートワーク2の表面と接触していないため、ステッカー114bは曲がり、ステッカーの縁部はカートリッジ110の内側表面から離れて軸方向に移動し、ステッカーの縁部が減少半径部分111に嵌まることが可能になる。隣接するステッカー(ステッカー114bの近位)はカートリッジ110に残り、次の最底部のステッカー114bになる(たとえば、図10D参照)。
【0029】
ユーザが別のステッカー114を吐出する準備をするとき、プロセスが繰り返される。すなわち、ユーザは再びカートリッジ110の遠位端110bをアートワーク2に対して方向「X」に押しつける。近位方向におけるディスペンサ本体112に対する圧力により、カートリッジ110が空洞118内へ押しやられ、ディスペンサ本体112の内側表面と接触している隆起部121aおよび可撓性タブ121bによって引き起こされる摩擦に打ち勝ち、プッシャ116が最頂部のステッカー114aの非粘着性表面に対して押しつけられるようになる。ユーザがディスペンサ本体112をアートワーク2に向かって押すと、これにより最底部のステッカーの粘着性表面がアートワーク2に対して押しつけられる。ディスペンサ200が引き離されるとき、ステッカーはアートワーク2に付着したままになる。
【0030】
プロセスは繰り返され、各ステッカー114が吐出されるにつれて、カートリッジ110はディスペンサ112内へ近位に移動する。ステッカー114のすべてが吐出され、またはユーザがステッカーを変更することを所望するとき、カートリッジ110は、図6Dに示すように、遠位方向(たとえば、方向「-Y」)に引っ張ることによって、および/またはディスペンサ112を方向「Y」に引っ張ることによって除去される。新たな一組のステッカー114を備えた新たなカートリッジ110が次いでディスペンサ112の空洞118に挿入される。1つまたは複数の指開口115をディスペンサ本体112の遠位端部分115に沿って設けることができる。この例示的な実施形態によれば、2つの指開口115が180度離れて設けられ、これによりユーザは、ディスペンサ本体112からカートリッジ110を除去するとき、これへの容易なアクセスが可能になっている。カートリッジ110の遠位端110bの外縁の周りに溝117を設けて、カートリッジ110を容易に把持してディスペンサ本体112から引き出すことが可能になるフィンガーグリップを提供することができる。
【0031】
本開示の実施形態によれば、図11に示すように、ディスペンサ本体12、112は、宇宙飛行士のフィギュア150または他の造形形状のようなフィギュアを含むことができる。フィギュア150または他の造形形状は、ディスペンサ本体12または112から分離して形成し、次いでディスペンサ本体12または112に取り付けることができる。あるいは、フィギュア150は、ディスペンサ本体12または112の形成中、その場で形成することができる。フィギュア150は、たとえば、宇宙飛行士に相当する、ロケット船、星、惑星などの画像が印刷されているかもしれないステッカー14、114上に印刷された画像に対応するように選択することができる。一実施形態によれば、フィギュア150は、ディスペンサ本体12とは異なる材料から形成され、ディスペンサ本体12にオーバーモールドされる。さらなる一実施形態によれば、フィギュア150は、ディスペンサ本体12の硬度未満の硬度のエラストマから形成されて、ステッカーを吐出するために力が加えられるとき、ユーザの手にクッション性を提供する。
【0032】
説明および理解を容易にするために本開示においていくつかの用語を使用することができる。例は次の用語またはそのバリエーション、すなわち、頂部、底部、上、上向き、上方内側、外側、外向き、下、下向き、上方、下方、垂直、水平などを含む。これらの用語は、参照されている図面内の方向を指し、必ずしも使用時の構造の任意の実際の構成ではなく、したがって、必ずしも限定的であることを意味しない。
【0033】
図面全体を通して示すように、同様の参照番号は同様または類似の対応する部分を指す。本開示の例示的な実施形態を上に説明および例示してきたが、これらは開示の例示であり、限定的であると見なされるべきでないことが理解されるべきである。記載された実施形態のさまざまな部分を特定の用途に応じて混合および適合することができる。本開示の精神または範囲から逸脱することなく、追加、削除、置換および他の修正を行うことができる。したがって、本開示は、前述の説明によって限定されると見なされるべきではない。
【符号の説明】
【0034】
2 アートワーク
10 カートリッジ
10a 遠位端
11 減少半径部分
12 ディスペンサ本体
12b 遠位端
13 近位内側端部表面
14 ステッカー
14a 最頂部のステッカー
14b 最底部のステッカー
14c 粘着剤
15 開口
16 プッシャ
16a 外側部分
16b 内側部分
18 空洞
20 隆起部
100 ディスペンサ
110 カートリッジ
110a 近位端
110b 遠位端
110d 開口
111 減少半径部分
112 ディスペンサ本体
112b 遠位端
113 近位内側端部表面
113b 支柱
114 ステッカー
114a 最頂部のステッカー
114b 最底部のステッカー
115 開口
116 プッシャ
116a 近位端
116b 遠位端
117 溝
118 空洞
120 隆起部
121a 隆起部
121b 可撓性タブ
123 リブ
123a タブ
150 フィギュア
200 ディスペンサ
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
【外国語明細書】