(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042846
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】マイクロプラスチック回収装置
(51)【国際特許分類】
B63B 35/32 20060101AFI20240322BHJP
B01D 61/02 20060101ALI20240322BHJP
B01D 61/04 20060101ALI20240322BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20240322BHJP
B01D 36/00 20060101ALI20240322BHJP
B01D 36/02 20060101ALI20240322BHJP
C02F 1/44 20230101ALI20240322BHJP
【FI】
B63B35/32 Z
B01D61/02 500
B01D61/04
B01D29/10 510D
B01D29/10 530A
B01D29/12 D
B01D36/00
B01D36/02
C02F1/44 G
B63B35/32 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147754
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】522369452
【氏名又は名称】山陽オイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161300
【弁理士】
【氏名又は名称】川角 栄二
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍明
【テーマコード(参考)】
4D006
4D116
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006KA02
4D006KB14
4D006PA01
4D006PB03
4D116BB01
4D116BC17
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116DD05
4D116DD06
4D116EE03
4D116EE06
4D116FF12B
4D116FF17B
4D116GG02
4D116KK04
4D116KK06
4D116QA56E
4D116QA56G
4D116QC04A
4D116QC04B
4D116QC50
4D116RR02
4D116TT02
4D116TT07
4D116UU20
4D116VV10
4D116VV16
(57)【要約】
【課題】 船舶に搭載され海上において任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチックを回収することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 船舶90に搭載され海水中のマイクロプラスチックを回収するマイクロプラスチック回収装置1であって、船外から海水を導入する海水導入路10と、導入された海水を濾過する濾過手段20と、濾過された海水を、清水を造る造水装置60に供給する海水供給路40とを備えることを特徴とする。濾過手段20は、海水導入路10を通過した海水を濾すストレーナ30、ストレーナ30を通過した海水を濾す第一フィルタ装置31、第一フィルタ装置31を通過した海水を濾す第二フィルタ装置32を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶に搭載され海水中のマイクロプラスチックを回収するマイクロプラスチック回収装置であって、
船外から海水を導入する海水導入路と、
導入された海水を濾過する濾過手段と、
濾過された海水を、清水を造る造水装置に供給する海水供給路とを備える
ことを特徴とするマイクロプラスチック回収装置。
【請求項2】
前記濾過手段が、前記海水導入路を通過した海水を濾すストレーナを有し、
前記ストレーナが、海水を濾す筒状の金網と、前記金網を覆う筒状の透明な外筒とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロプラスチック回収装置。
【請求項3】
前記濾過手段が、前記ストレーナを通過した海水を濾す第一フィルタ装置をさらに有し、
前記第一フィルタ装置が、海水を濾す、袋状に形成されたバッグフィルタを有する
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロプラスチック回収装置。
【請求項4】
前記濾過手段が、前記第一フィルタ装置を通過した海水を濾す第二フィルタ装置をさらに有し、
前記第二フィルタ装置が、
海水を濾す多孔質のフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントの通過前後の差圧が所定の値以上となった場合に警報を発令する警報装置とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載のマイクロプラスチック回収装置。
【請求項5】
前記造水装置が逆浸透膜脱塩装置であり、
前記第二フィルタ装置を通過した海水が前記海水供給路を経て前記造水装置に供給される
ことを特徴とする請求項4に記載のマイクロプラスチック回収装置。
【請求項6】
海水を吸い上げ送水するポンプが前記ストレーナと前記第一フィルタとの間に配置されている
ことを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載のマイクロプラスチック回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶に搭載され海水中のマイクロプラスチックを回収するマイクロプラスチック回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
海洋の汚染は生態系を含めた海洋環境の悪化や海岸機能の低下、海洋資源への悪影響など様々な問題を引き起こしている。特に近年はマイクロプラスチック(5mm以下の微細なプラスチック類)による海洋生態系への影響が懸念されており、世界的な問題となっている。マイクロプラスチックは汚染物質が表面に吸着し、化学汚染物質が海洋生態系に取り込まれる可能性があり、そして海洋生物の体内に取り込まれることによって海洋生物が害を受け、食物連鎖でつながる生態系に悪影響を及ぼすことが指摘されている。
【0003】
そのためマイクロプラスチックの削減は世界的な課題となっており、その解決手段の一つとして、海水中のマイクロプラスチックを回収することが挙げられる。海水中のマイクロプラスチックを回収する技術として、船舶のバラスト水を無害化処理する装置を利用して、バラスト水を排水する際にその中に含まれるマイクロプラスチックを回収する方法が知られている(非特許文献1参照)。
【0004】
しかしこの技術は、バラスト水の処理が求められる船舶、すなわち外航船には適用できるものの、一般に内航船にはバラスト水無害化処理装置が搭載されていないため適用できない。また、マイクロプラスチックの回収を実施できるのがバラスト水の取水・排水のタイミングに限られ、任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチックを回収することができないという問題がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】”マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集(日本語版) 環境省”、[online]、[令和4年8月31日検索]、インターネット<URL:https://www.env.go.jp/content/900539105.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記問題点を鑑みて、本発明は、船舶に搭載され海上において任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチックを回収することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を鑑みて、本発明は、船舶に搭載され海水中のマイクロプラスチックを回収するマイクロプラスチック回収装置であって、船外から海水を導入する海水導入路と、導入された海水を濾過する濾過手段と、濾過された海水を、清水を造る造水装置に供給する海水供給路とを備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、海上において任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチックを回収することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【0009】
また本発明は、前記濾過手段が、前記海水導入路を通過した海水を濾すストレーナを有し、前記ストレーナが、海水を濾す筒状の金網と、前記金網を覆う筒状の透明な外筒とを有することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、捕集されたマイクロプラスチックを目視で確認することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【0011】
また本発明は、前記濾過手段が、前記ストレーナを通過した海水を濾す第一フィルタ装置をさらに有し、前記第一フィルタ装置が、海水を濾す、袋状に形成されたバッグフィルタを有することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、マイクロプラスチックをバッグフィルタで捕集することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【0013】
また本発明は、前記濾過手段が、前記第一フィルタ装置を通過した海水を濾す第二フィルタ装置をさらに有し、前記第二フィルタ装置が、海水を濾す多孔質のフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントの通過前後の差圧が所定の値以上となった場合に警報を発令する警報装置とを有することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、警報によってフィルタの目詰まりを認識することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【0015】
また本発明は、前記造水装置が逆浸透膜脱塩装置であり、前記第二フィルタ装置を通過した海水が前記海水供給路を経て前記造水装置に供給されることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、清水を造る逆浸透膜脱塩装置にマイクロプラスチックが侵入するのが防止されるマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【0017】
また本発明は、海水を吸い上げ送水するポンプが前記ストレーナと前記第一フィルタとの間に配置されていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、海上においてポンプに大径のマイクロプラスチックが入ることを防ぐとともに加圧した海水を第一フィルタ装置に供給することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチックを回収することが可能なマイクロプラスチック回収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置を模式的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置のストレーナの縦断面を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置の第一フィルタ装置の縦断面を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明を適用したマイクロプラスチック回収装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置について、
図1~3に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置を模式的に示す図であり、
図2は、本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置のストレーナの縦断面を模式的に示す図であり、
図3は、本発明の実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置の第一フィルタ装置の縦断面を模式的に示す図である。
【0023】
本実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置1は、船舶90に搭載されており、船舶90は海水から清水を造る造水装置60を有している。マイクロプラスチック回収装置1は主たる構成要素として、船外から海水を導入する海水導入路10、導入された海水を濾過する濾過手段20、濾過された海水を造水装置60に供給する海水供給路40を備える。以下の説明では、マイクロプラスチック回収装置1を作動させた際の各構成要素の作用を、海水が移動する経路に沿って説明する。
【0024】
海水導入路10は、船舶90の船底に設けられた船底弁(図示省略)を介して、船外の海水を船内に導入するよう設けられている。
【0025】
濾過手段20は、海水導入路10を通過した海水を濾すストレーナ30、ストレーナ30を通過した海水を濾す第一フィルタ装置31及び第一フィルタ装置31を通過した海水を濾す第二フィルタ装置32を有する。第二フィルタ装置32で濾された海水は海水供給路40を介して造水装置60に供給される。なお、船底弁(図示省略)から海水を吸い上げ送水するポンプ50は、ストレーナ30と第一フィルタ装置31との間に配置されている。
【0026】
次に濾過手段20の各構成要素について説明する。ストレーナ30は、ポンプ50により吸い上げられ海水導入路10を通リ導入された海水を最初に濾す要素である。ストレーナ30は、
図2に示すように、海水を濾す金網30aと、金網30aを外から覆う透明な外筒30bを有する。金網30a及び外筒30bはいずれも筒状に形成されており、同心に配置された二重筒構造となっている。ストレーナ30に流入する海水は、
図3の矢印で示す経路を移動し、入口30cから金網30aと外筒30bとの間の空間に入り、金網30aを通過してその内側の空間に移動し、出口30dを介してストレーナ30の外に出る。海水が金網30aを通過する際に海水中のマイクロプラスチックが捕集される。捕集されるマイクロプラスチックの大きさは金網30aのメッシュサイズにより決まる。本実施形態では、メッシュの孔径を1.5mmとしているため、1.5mm以上の大きさのマイクロプラスチックがここで捕集される。
【0027】
捕集されたマイクロプラスチックは金網30aの表面に付着し、また外筒30bは透明であるため、マイクロプラスチックがどれだけ捕集されたかを、ストレーナ30を分解することなく目視で確認することができる。マイクロプラスチックが十分に捕集されている場合には、ストレーナ30から金網30aを取り出し、その表面からマイクロプラスチックを取り除くことで、マイクロプラスチックを回収することができる。
【0028】
なお、ストレーナ30は、金網30aと外筒30bのセットを複数接続した構成とすることができる。これにより、マイクロプラスチックの捕集状況に応じて、使用するセットを適宜切り替えることで、途切れることなくマイクロプラスチックを捕集することができる。
【0029】
ストレーナ30から出た海水は、
図1に示すようにポンプ50で吸引され、第一フィルタ装置31に加圧して供給される。第一フィルタ装置31は、
図3に示すように、円筒状のハウジング31bの内部に、袋状に形成されたバッグフィルタ31aが保持されて構成されている。第一フィルタ装置31に流入する海水は、入口31cから袋状のバッグフィルタ31aの内部空間に入り、バッグフィルタ31aの生地を通過して出口31dを介して第一フィルタ装置31の外に出る。海水がバッグフィルタ31aの生地を通過する際に海水中のマイクロプラスチックが捕集される。捕集されるマイクロプラスチックの大きさはバッグフィルタ31aの生地の目に応じて決まる。本実施形態では、バッグフィルタ31aにより50μm以上の大きさのマイクロプラスチックが捕集される。バッグフィルタ31aにマイクロプラスチックが十分に捕集された場合には、第一フィルタ装置31からバッグフィルタ31aを取り出し、その内部を洗浄することでマイクロプラスチックを回収することができる。洗浄後のバッグフィルタ31aは再使用することができる。
【0030】
なお、第一フィルタ装置31は、バッグフィルタ31aとハウジング31bのセットを複数並列に接続した構成で使用することも可能であり、これにより濾過する流量を増やしてマイクロプラスチック捕集の効率を上げることができる。
【0031】
第一フィルタ装置31から出た海水は、
図1に示すように、第二フィルタ装置32に供給される。第二フィルタ装置32は、内部に多孔質のフィルタエレメントが設けられており、流入する海水はフィルタエレメントにより濾される。本実施形態では、第二フィルタ装置32は二種類の目の異なるフィルタエレメントを有しており、50μm以上のマイクロプラスチックを捕集する第一フィルタエレメント32aと、1μm以上のマイクロプラスチックを捕集する第二フィルタエレメント32bを有する。第二フィルタ装置32を通過する海水は、第一フィルタエレメント32a、第二フィルタエレメント32bの二段階で濾されマイクロプラスチックが捕集される。
【0032】
また第二フィルタ装置32には、複数の圧力バルブ(図示省略)が設けられており、第二フィルタ装置32の入口と出口との間の差圧で作動する圧力スイッチ32cが設けられている。圧力スイッチ32cは所定の値以上でONになるよう設定されている。圧力スイッチ32cは制御盤(図示省略)に接続されており、圧力スイッチ32cがONになると警報が発令されるよう構成されている。すなわち、第二フィルタ装置32は、フィルタエレメントの通過前後の差圧が一定の値以上となった場合に警報を発令する警報装置を有することになる。フィルタエレメントがマイクロプラスチックにより目詰まりすると、通過前後の差圧が大きくなる。そのため、警報の発令はフィルタエレメントの目詰まりを意味し、フィルタエレメントの交換を促すことになる。なお圧力スイッチ32cがONとなる値はフィルタエレメントに応じて任意に設定することができる。
【0033】
第二フィルタ装置32から取り外された第一フィルタエレメント32a、第二フィルタエレメント32bは、薬液などで洗浄することでマイクロプラスチックを回収することができる。洗浄後の第一フィルタエレメント32a、第二フィルタエレメント32bは再使用することができる。
【0034】
第二フィルタ装置32から出た海水は、
図1に示すように、造水装置60に供給される。本実施形態における造水装置60は、逆浸透の原理で脱塩する逆浸透膜脱塩装置が適用されている。造水装置60により造られた清水は清水タンク70に送られそこで貯蔵される。清水は風呂、シャワーなどの船内の清水需要に用いられ、またバラスト水としても使用可能である。造水装置60により塩分が濃縮された海水は排出路80を介して船外に排出される。なお、造水装置として蒸発方式を適用することも可能である。
【0035】
以上のように、本実施形態に係るマイクロプラスチック回収装置1を作動させると、海水中のマイクロプラスチックが回収されるとともに、清水が造水されることになる。そのため、海上において任意のタイミング及び場所でマイクロプラスチック回収装置1を作動させることが可能である。回収されたマイクロプラスチックは陸揚げ時に処分することができ、清水は船内で使用することができる。
【0036】
〔変形例〕
本実施形態ではポンプ50をストレーナ30と第一フィルタ装置31との間に配置しており、これによりポンプ50に大径のマイクロプラスチックが侵入しないようにしていたが、ポンプ50は任意の場所に配置することができる。また本実施形態の濾過手段20は、ストレーナ30、第一フィルタ装置31、第二フィルタ装置32の三段階で海水を濾過しているが、段階の数は任意に設定することができる。またストレーナ30の金網30aのメッシュサイズ、第一フィルタ装置31のバッグフィルタ31aの目の大きさ、第二フィルタ装置32の各フィルタエレメントの目の大きさも、任意に設定することができる。また本実施形態では第二フィルタ装置32に警報装置を設けていたが、第一フィルタ装置31に設けることも可能である。また第二フィルタ装置32の警報装置は第二フィルタ装置32の入口と出口との差圧をモニターするよう構成されていたが、各フィルタエレメントの通過前後など、任意の箇所の差圧をモニターするよう構成することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 マイクロプラスチック回収装置
10 海水導入路
20 濾過手段
30 ストレーナ
30a 金網
30b 外筒
30c 入口
30d 出口
31 第一フィルタ装置
31a バッグフィルタ
31b ハウジング
31d 入口
31d 出口
32 第二フィルタ装置
32a 第一段フィルタエレメント(フィルタエレメント)
32b 第二段フィルタエレメント(フィルタエレメント)
32c 圧力スイッチ
40 海水供給路
50 ポンプ
60 造水装置
70 清水タンク
80 排出路
90 船舶