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特開2024-42919光センシングシステム、光センシング装置、及び、光センシング方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042919
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】光センシングシステム、光センシング装置、及び、光センシング方法
(51)【国際特許分類】
G01S 7/484 20060101AFI20240322BHJP
G01S 17/88 20060101ALI20240322BHJP
【ＦＩ】
G01S7/484
G01S17/88
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022147844
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小野 貴寛
【テーマコード（参考）】
5J084
【Ｆターム（参考）】
5J084AA05
5J084AA13
5J084AB17
5J084AB20
5J084AD01
5J084AD03
5J084BA04
5J084BA12
5J084BA14
5J084BA35
5J084BA50
5J084BB01
5J084BB02
5J084BB04
5J084BB24
5J084BB26
5J084BB28
5J084CA03
5J084CA08
5J084CA23
5J084CA49
(57)【要約】
【課題】走査中における距離の長短に起因した反射光の輝度の変化を抑える。
【解決手段】光センシングシステム１００は、測距手段１０１と強度決定手段１０２を含む。測距手段１０１は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する。強度決定手段１０２は、測距手段１０１による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する。以上の構成によれば、前記測距手段１０１による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化を抑えることができる。
【選択図】図１
【解決手段】光センシングシステム１００は、測距手段１０１と強度決定手段１０２を含む。測距手段１０１は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する。強度決定手段１０２は、測距手段１０１による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する。以上の構成によれば、前記測距手段１０１による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化を抑えることができる。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシングシステム。
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシングシステム。
【請求項2】
請求項１に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記レーザ光の強度を決定する、
光センシングシステム。
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記レーザ光の強度を決定する、
光センシングシステム。
【請求項3】
請求項２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシングシステム。
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシングシステム。
【請求項4】
請求項２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシングシステム。
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシングシステム。
【請求項5】
請求項２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシングシステム。
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシングシステム。
【請求項6】
請求項１から５までの何れか１項に記載の光センシングシステムであって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシングシステム。
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシングシステム。
【請求項7】
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシング装置。
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシング装置。
【請求項8】
請求項７に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング装置。
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング装置。
【請求項9】
請求項８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング装置。
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング装置。
【請求項10】
請求項８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング装置。
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング装置。
【請求項11】
請求項８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング装置。
前記強度決定手段は、前記距離と前記レーザ光の強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング装置。
【請求項12】
請求項７から１１までの何れか１項に記載の光センシング装置であって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシング装置。
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシング装置。
【請求項13】
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップと、
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を含む、
光センシング方法。
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を含む、
光センシング方法。
【請求項14】
請求項１３に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
【請求項15】
請求項１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
【請求項16】
請求項１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング方法。
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記レーザ光の強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記レーザ光の強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング方法。
【請求項17】
請求項１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記レーザ光の強度を決定する、
光センシング方法。
【請求項18】
請求項１３から１７までの何れか１項に記載の光センシング方法であって、
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
光センシング方法。
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
光センシング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光センシングシステム、光センシング装置、及び、光センシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献１は、測定対象にレーザ光を走査してその反射光に基づいて測定対象までの距離を測定し、測定結果に基づいて点群データを生成するLidarスキャナ（Light Detection and Ranging）を開示している。点群データは、典型的には、XYZ座標値から成る点データの集合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第２０２１／０２０５７０号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LiDARスキャナによって得られたXYZ座標値及び輝度値から成る点データの集合である点群データに基づいて測定対象の欠陥を検出する技術がある。例えば、建造物の壁面にクラックが生じている場合、当該クラックからの反射光の輝度は、当該クラックに隣接する領域からの反射光の輝度より低い。従って、この特性を利用すれば、建造物の壁面のクラックなど、測定対象の欠陥を検出することができる。
【0005】
一般に、Lidarスキャナから遠い測定地点からの反射光の輝度は、Lidarスキャナに近い測定地点からの反射光の輝度に対し相対的に低い。したがって、例えば測定対象に凹部がある場合、凹部での反射光の輝度は凹部周辺での反射光の輝度より低くなる。そのため、凹部とその周辺で反射光の輝度差が生じ、測定対象に欠陥があると誤検出をしてしまう恐れがある。
【0006】
そこで、本開示の目的は、走査中における距離の長短（換言すると、測定対象の形状）に起因した反射光の輝度の変化を抑える技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
光センシングシステムが提供される。
光センシングシステムは、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段を含む。
光センシングシステムは、前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段を含む。
光センシングシステムは、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段を含む。
光センシングシステムは、前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段を含む。
【0008】
光センシング装置が提供される。
光センシング装置は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段を含む。
光センシング装置は、前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段を含む。
光センシング装置は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段を含む。
光センシング装置は、前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段を含む。
【0009】
光センシング方法が提供される。
光センシング方法は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップを含む。
光センシング方法は、走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップを含む。
光センシング方法は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップを含む。
光センシング方法は、走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップを含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、走査中における距離の長短に起因した反射光の輝度の変化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】光センシングシステムの機能ブロック図である。（本開示の概略）
【図2】光センシングシステムの機能ブロック図である。（第１実施形態）
【図3】三次元Lidarスキャナの動作フローである。（第１実施形態）
【図4】光センシングシステムの機能ブロック図である。（第２実施形態）
【発明を実施するための形態】
【0012】
【0013】
図１に示すように、光センシングシステム１００は、測距手段１０１と強度決定手段１０２を含む。
【0014】
測距手段１０１は、測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する。
【0015】
強度決定手段１０２は、測距手段１０１による走査中における前記距離の長短（測定対象の形状）に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する。
【0016】
以上の構成によれば、前記測距手段１０１による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化を抑えることができる。
【0017】
【0018】
【0019】
三次元Lidarスキャナ２は、測定対象の一具体例である建造物４の点群データを生成する。欠陥検出装置３は、三次元Lidarスキャナ２が生成した点群データに基づいて、建造物４の表面に生じ得るクラックなどの欠陥を検出する。本実施形態において測定対象は、静止した物体を想定している。静止した物体とは、例えば建造物などの可動部を有さない物体と、例えば可動橋などの可動部を有する物体であって静止した状態にあるものと、を含む。
【0020】
三次元Lidarスキャナ２は、出射部５、光学機構系６、計測部７、点群データ生成部８を含む。
【0021】
出射部５は、強度決定部１０、制御部１１、発振器１２、光源ドライバ１３、光源１４、スキャンドライバ１５を含む。
【0022】
光学機構系６は、照射光学系６ａと受光光学系６ｂを含む。照射光学系６ａは、レンズ２０、第１光学素子２１、レンズ２２、ミラー２３を含む。受光光学系６ｂは、第２光学素子２４とミラー２３を含む。即ち、照射光学系６ａと受光光学系６ｂは、ミラー２３を共有している。
【0023】
計測部７は、光検出器３０、センサ３１、レンズ３２、増幅器３３、信号生成部３４、データ生成部３５、データ出力部３６を含む。
【0024】
強度決定部１０は、光源１４が出射するレーザ光Ｌ１の強度を決定し、決定した強度を示す強度信号を制御部１１に出力する。
【0025】
制御部１１は、強度決定部１０から入力された強度信号に基づいて、発振器１２を制御する。光源ドライバ１３は、発振器１２が生成したパルス信号に基づいて光源１４を駆動する。光源１４は、例えばレーザダイオードなどのレーザ光源である。光源１４は、光源ドライバ１３により駆動されることにより、レーザ光Ｌ１を間欠的に出射する。
【0026】
照射光学系６ａの光軸Ｏ１上には、光源１４、レンズ２０、第１光学素子２１、第２光学素子２４、ミラー２３がこの記載順に配置されている。光軸Ｏ１とは、レンズ２０の中心位置を通過するレンズ２０の焦点軸として定義し得る。
【0027】
レンズ２０は、光源１４から間欠的に出射されるレーザ光Ｌ１をコリメートして第１光学素子２１に導光する。
【0028】
第１光学素子２１は、典型的には、ビームスプリッタである。レーザ光Ｌ１は、第１光学素子２１を透過すると共に第１光学素子２１で反射して光軸Ｏ３に沿って進み、光検出器３０に入射する。
【0029】
第２光学素子２４は、典型的には、ハーフミラーである。レーザ光Ｌ１は、第２光学素子２４を透過してミラー２３に入射する。
【0030】
ミラー２３は、光源１４から間欠的に出射されるレーザ光Ｌ１を反射する反射面２３ａを有する。反射面２３ａは、例えば、互いに交差する２つの回動軸線を中心として回動可能となっている。これにより、ミラー２３は、レーザ光Ｌ１の照射方向を周期的に変更する。ミラー２３は、典型的には、モータにより駆動されるポリゴンミラーである。しかし、これに代えて、MEMSを採用してもよい。
【0031】
制御部１１は、ミラー２３の反射面２３ａの傾斜確度が周期的に変化するように、スキャンドライバ１５に駆動信号を出力する。スキャンドライバ１５は、制御部１１から入力された駆動信号に基づいて、ミラー２３を駆動する。即ち、制御部１１は、スキャンドライバ１５を駆動することにより、レーザ光Ｌ１の照射方向を制御する。
【0032】
図２には、走査方式としてラスタスキャン方式を例示している。しかし、これに代えて、コニカルスキャン方式を採用してもよい。
【0033】
受光光学系６ｂの光軸Ｏ２上には、反射光Ｌ２が入射する順に、ミラー２３の反射面２３ａ、第２光学素子２４、レンズ３２、センサ３１が配置されている。光軸Ｏ２とは、レンズ３２の中心位置を通過するレンズ３２の焦点軸として定義し得る。
【0034】
反射面２３ａは、建造物４で散乱された散乱光のうち光軸Ｏ２に沿って進む反射光Ｌ２を第２光学素子２４に入射させる。第２光学素子２４は、反射面２３ａで反射された反射光Ｌ２を反射することにより、光軸Ｏ２に沿って計測部７のレンズ３２に入射させる。レンズ３２は、光軸Ｏ２に沿って入射した反射光Ｌ２をセンサ３１に集光させる。
【0035】
なお、図２では、明確化のためにレーザ光Ｌ１の光路と反射光Ｌ２の光路が離れている。しかし、実際にはこれらは重なっていてもよい。また、レーザ光Ｌ１の光束の中心の光路を光軸Ｏ１として図示している。同様に、反射光Ｌ２の光束の中心の光路を光軸Ｏ２として図示している。
【0036】
センサ３１は、典型的には、フォトマルチプライヤである。センサ３１は、受光光学系６ｂを介して受光した反射光Ｌ２の輝度を電気信号に変換する。
【0037】
計測部７は、反射光Ｌ２を信号化した電気信号をアナログデジタル変換した時系列輝度信号に基づいて三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を計測する。具体的には、以下の通りである。
【0038】
信号生成部３４は、センサ３１が出力する電気信号を所定のサンプリング間隔で時系列輝度信号に変換する。時系列輝度信号は、反射光Ｌ２の輝度の時間的変化を所定のサンプリング間隔でサンプリングして得た輝度値の系列である。
【0039】
データ生成部３５は、時系列輝度信号に基づいて、光検出器３０がレーザ光Ｌ１を検出するタイミングと、センサ３１が反射光Ｌ２を検出するタイミングとの時間差に基づき、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を計測して距離データを生成する。また、データ生成部３５は、時系列輝度信号に基づいて、センサ３１が検出した反射光Ｌ２の輝度を示す輝度データを生成する。データ生成部３５は、距離データを強度決定部１０に出力すると共に、距離データと輝度データをデータ出力部３６に出力する。
【0040】
データ出力部３６は、距離データと輝度データを点群データ生成部８に出力する。
【0041】
点群データ生成部８は、データ出力部３６から入力された距離データと輝度データに基づいて、点群データを生成する。点群データは、典型的には、座標データと輝度データを有する点データの集合である。
【0042】
次に、強度決定部１０を詳細に説明する。強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化が抑えられるように、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。強度決定部１０は、上記の変化が抑えられるように、データ生成部３５から入力された距離データに基づいてレーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。即ち、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離と、レーザ光Ｌ１の強度と、が正の相関関係となるように、レーザ光Ｌ１の強度を決定する。換言すれば、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離が相対的に長いとき、レーザ光Ｌ１の強度を相対的に高くし、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離が相対的に短いとき、レーザ光Ｌ１の強度を相対的に低くする。
【0043】
本実施形態において、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を二乗した値に基づいて、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。具体的には、強度決定部１０は、下記の式（１）に従って、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。三次元Lidarスキャナ２は、前述した通り、レーザ光Ｌ１の走査と反射光Ｌ２の受光を繰り返すことで三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の計測を繰り返し行う。下記式（１）において、Pnは、ｎ番目の計測のために光源１４が出射するレーザ光Ｌ１の強度である。Ｐ０及びＡは、定数である。ｒｎ－１は、（ｎ－１）番目の計測によって得られた距離データである。
【0044】
【数1】
【0045】
上記式（１）によれば、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中において三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離が増加したことに伴う反射光Ｌ２の輝度の低下を防止することができる。換言すれば、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中において三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の変動に伴う反射光Ｌ２の輝度の変動を防止することができる。
【0046】
即ち、例えば、図２に示すように、建造物４の計測対象面が部分的に窪んでいることで、建造物４が三次元Lidarスキャナ２に対して相対的に近い面４ａと、三次元Lidarスキャナ２に対して相対的に遠い面４ｂと、を有しているものとする。また、三次元Lidarスキャナ２から面４ａまでの距離を測定する際に三次元Lidarスキャナ２から出射するレーザ光Ｌ１の強度と、三次元Lidarスキャナ２から面４ｂまでの距離を測定する際に三次元Lidarスキャナ２から出射するレーザ光Ｌ１の強度と、が等しいものとする。この場合、三次元Lidarスキャナ２が面４ｂから受光する反射光Ｌ２の輝度は、三次元Lidarスキャナ２が面４ａから受光する反射光Ｌ２の輝度よりも低下する。一般に、反射光Ｌ２の輝度は、三次元Lidarスキャナ２から測定対象までの距離の二乗に反比例するとされている。従って、上記式（１）によれば、三次元Lidarスキャナ２が建造物４をスキャンしている間に、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離が増加したことに伴う反射光Ｌ２の輝度の低下を防止することができる。
【0047】
【0048】
図３に示すように、制御部１１は、（ｎ－１）番目の測距を実行する（Ｓ１００）。次に、強度決定部１０は、（ｎ－１）番目の計測によって得られた距離データを上記式（１）に代入することにより、ｎ番目の測距におけるレーザ光Ｌ１の強度を決定する（Ｓ１１０）。次に、制御部１１は、予め定められた走査範囲における走査が完了したか判定する。走査が完了したと判定した場合（Ｓ１２０：ＹＥＳ）、制御部１１は、処理をＳ１３０に進める。一方、走査が完了していないと判定した場合（Ｓ１２０：ＮＯ）、制御部１１は、処理をＳ１００に戻し、ｎ番目の測距を実行する。Ｓ１３０において、点群データ生成部８は、データ出力部３６から出力されたデータに基づいて点群データを生成する（Ｓ１３０）。そして、欠陥検出装置３は、点群データ生成部８が生成した点群データに基づいて、建造物４の欠陥を検出する（Ｓ１４０）。建造物４の欠陥とは、典型的には、建造物４の表面に生じ得るクラックである。本実施形態の点群データ生成部８が生成した点群データにおける各点の輝度データには、測距された距離の長短に起因したノイズが予め除去されている。従って、欠陥検出装置３は、点群データ生成部８が生成した点群データに基づいて、建造物４の欠陥を高い確度で検出することができる。
【0049】
以上に、第１実施形態を説明したが、上記第１実施形態は以下の特徴を有している。
【0050】
光センシングシステム１は、三次元Lidarスキャナ２（測距手段）と、強度決定部１０（強度決定手段）と、を含む。三次元Lidarスキャナ２は、建造物４（測定対象）に対してレーザ光Ｌ１を走査してその反射光Ｌ２を受光することにより、建造物４までの距離を示す距離データと、反射光Ｌ２の輝度を示す輝度データと、を生成する。強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２による走査中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化が抑えられるように、距離データに基づいてレーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。換言すれば、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２による走査中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４上での測距点までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化が抑えられるように、距離データに基づいてレーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。建造物４上での測距点とは、建造物４においてレーザ光Ｌ１が照射される部位である。建造物４上での測距点とは、典型的には、建造物４の壁面においてレーザ光Ｌ１が照射される部位である。例えば、建造物４の壁面に局所的な凹みがあれば、強度決定部１０は、当該凹みの外側に照射するレーザ光Ｌ１の強度よりも、当該凹みの内側に照射するレーザ光Ｌ１の強度が高くなるように、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定するとは、三次元Lidarスキャナ２による走査中にレーザ光Ｌ１の強度をリアルタイムに決定することを意味する。以上の構成によれば、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を抑えることができる。
【0051】
また、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離とレーザ光Ｌ１の強度が正の相関関係となるように、レーザ光Ｌ１の強度を決定する。以上の構成によれば、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を効果的に抑えることができる。
【0052】
また、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を二乗した値に基づいて強度を決定する。以上の構成によれば、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を更に効果的に抑えることができる。
【0053】
なお、三次元Lidarスキャナ２による走査中において三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離がステップ状に変化した場合、ステップ状に変化した直後の反射光Ｌ２の輝度の低下は免れないだろう。従って、例えば、ｎ番目の距離データと（ｎ＋１）番目の距離データの差分が所定値を上回る場合、（ｎ＋１）番目の距離データ及び輝度データを破棄してもよい。
【0054】
また、上記第１実施形態において、三次元Lidarスキャナ２は、強度決定部１０及び点群データ生成部８を含んでいる。即ち、三次元Lidarスキャナ２と強度決定部１０、点群データ生成部８が単一の装置によって実現されている。しかしながら、三次元Lidarスキャナ２と強度決定部１０、点群データ生成部８は、複数の装置による分散処理によって実現してもよい。例えば、三次元Lidarスキャナ２と双方向通信可能なコンピュータが強度決定部１０及び点群データ生成部８として機能してもよく、このコンピュータはクラウドコンピュータであってもよい。
【0055】
（変形例）
次に、上記第１実施形態の変形例を説明する。
次に、上記第１実施形態の変形例を説明する。
【0056】
上記第１実施形態において強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を二乗した値に基づいて、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定した。
【0057】
しかし、これに代えて、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離を所定値と比較した比較結果に基づいて、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定してもよい。具体的には、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離が所定値よりも長いとき、レーザ光Ｌ１の強度を第１の強度とし、当該距離が所定値よりも短いとき、レーザ光Ｌ１の強度を第１の強度よりも低い第２の強度とする。以上の構成によれば、極めて簡素な演算で、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を抑えることができる。
【0058】
【0059】
図４に示すように、本実施形態において強度決定部１０は、強度決定テーブル１０ａを有している。強度決定テーブル１０ａは、距離と強度の対応関係を示すテーブルである。強度決定テーブル１０ａにおいて距離と強度は正の相関関係を有する。そして、強度決定部１０は、強度決定テーブル１０ａを参照することにより、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。以上の構成によれば、特別な演算を要することなく、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を抑えることができる。
【0060】
以上に、本開示の第１実施形態及び第２実施形態を説明した。
【0061】
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0062】
例えば、上記各実施形態において、三次元Lidarスキャナ２の測距方式はdToF方式（direct Time Of Flight）とした。しかし、これに代えて、FMCW方式（Frequency Modulated Continuous Wave）を採用してもよい。
【0063】
上記各実施形態では、三次元Lidarスキャナ２による測定対象として１つの建造物、即ち建造物４を例示した。しかし、三次元Lidarスキャナ２による測定対象は複数の建造物を含んでもよい。複数の建造物としては、例えば、三次元Lidarスキャナ２からの距離が異なる複数の鉄塔、三次元Lidarスキャナ２からの距離が異なる複数の橋脚（pier：いわゆる橋梁の下部構造）が挙げられる。このように三次元Lidarスキャナ２による測定対象が複数の建造物を含む場合であっても、走査中における各建造物までの距離の長短に起因した反射光の輝度の差分を抑えることができる。
【0064】
また、例えば、強度決定部１０は、三次元Lidarスキャナ２によるスキャン中における三次元Lidarスキャナ２から建造物４までの距離の長短に起因した反射光Ｌ２の輝度の変化を抑えるように学習された学習済みモデルを用いてもよい。強度決定部１０は、学習済みモデルを用いて、レーザ光Ｌ１の強度を動的に決定する。学習済みモデルは、典型的には、距離を入力するとレーザ光Ｌ１の強度を出力するニューラルネットワークである。
【0065】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体（non-transitory computer readable medium）を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体（tangible storage medium）を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体（例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ）、光磁気記録媒体（例えば光磁気ディスク）を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、更に、ＣＤ－ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＣＤ－Ｒ、ＣＤ－Ｒ／Ｗ、半導体メモリ（例えば、マスクＲＯＭを含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、更に、ＰＲＯＭ（Programmable ROM）、ＥＰＲＯＭ（Erasable PROM）、フラッシュＲＯＭ、ＲＡＭ（random access memory））を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体（transitory computer readable medium）によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0066】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0067】
（付記１）
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシングシステム。
（付記２）
付記１に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記３）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記４）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシングシステム。
（付記５）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記６）
付記１から５までの何れか１項に記載の光センシングシステムであって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシングシステム。
（付記７）
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシング装置。
（付記８）
付記７に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記９）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記１０）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング装置。
（付記１１）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記１２）
付記７から１１までの何れか１項に記載の光センシング装置であって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシング装置。
（付記１３）
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップと、
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を含む、
光センシング方法。
（付記１４）
付記１３に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１５）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１６）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング方法。
（付記１７）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１８）
付記１３から１７までの何れか１項に記載の光センシング方法であって、
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
光センシング方法。
（付記１９）
コンピュータに、
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップと、
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を実行させるプログラム。
（付記２０）
付記１９に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２１）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２２）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
プログラム。
（付記２３）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２４）
付記１９から２３までの何れか１項に記載のプログラムであって、
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
プログラム。
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシングシステム。
（付記２）
付記１に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記３）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記４）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシングシステム。
（付記５）
付記２に記載の光センシングシステムであって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシングシステム。
（付記６）
付記１から５までの何れか１項に記載の光センシングシステムであって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシングシステム。
（付記７）
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距手段と、
前記測距手段による走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定手段と、
を含む、
光センシング装置。
（付記８）
付記７に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記９）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記１０）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング装置。
（付記１１）
付記８に記載の光センシング装置であって、
前記強度決定手段は、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング装置。
（付記１２）
付記７から１１までの何れか１項に記載の光センシング装置であって、
前記測距手段が生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成手段を更に含む、
光センシング装置。
（付記１３）
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップと、
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を含む、
光センシング方法。
（付記１４）
付記１３に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１５）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１６）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
光センシング方法。
（付記１７）
付記１４に記載の光センシング方法であって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
光センシング方法。
（付記１８）
付記１３から１７までの何れか１項に記載の光センシング方法であって、
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
光センシング方法。
（付記１９）
コンピュータに、
測定対象に対してレーザ光を走査してその反射光を受光することにより、前記測定対象までの距離を示す距離データと、前記反射光の輝度を示す輝度データと、を生成する測距ステップと、
走査中における前記距離の長短に起因した前記反射光の輝度の変化が抑えられるように、前記距離データに基づいて前記レーザ光の強度を動的に決定する、強度決定ステップと、
を実行させるプログラム。
（付記２０）
付記１９に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度が正の相関関係となるように前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２１）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離を二乗した値に基づいて前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２２）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、
前記距離が所定値よりも長いとき、前記強度を第１の強度に決定し、
前記距離が所定値よりも短いとき、前記強度を前記第１の強度よりも低い第２の強度に決定する、
プログラム。
（付記２３）
付記２０に記載のプログラムであって、
前記強度決定ステップでは、前記距離と前記強度の対応関係を示す強度決定テーブルを参照することにより前記強度を決定する、
プログラム。
（付記２４）
付記１９から２３までの何れか１項に記載のプログラムであって、
前記測距ステップで生成した前記距離データ及び前記輝度データに基づいて点群データを生成する点群データ生成ステップを更に含む、
プログラム。
【符号の説明】
【0068】
１ 光センシングシステム
２ 三次元Lidarスキャナ
３ 欠陥検出装置
４ 建造物
４ａ 面
４ｂ 面
５ 出射部
６ 光学機構系
６ａ 照射光学系
６ｂ 受光光学系
７ 計測部
８ 点群データ生成部
１０ 強度決定部
１０ａ 強度決定テーブル
１１ 制御部
１２ 発振器
１３ 光源ドライバ
１４ 光源
１５ スキャンドライバ
２０ レンズ
２１ 第１光学素子
２２ レンズ
２３ ミラー
２３ａ 反射面
２４ 第２光学素子
３０ 光検出器
３１ センサ
３２ レンズ
３３ 増幅器
３４ 信号生成部
３５ データ生成部
３６ データ出力部
Ｌ１ レーザ光
Ｏ１ 光軸
Ｏ３ 光軸
Ｏ２ 光軸
Ｌ２ 反射光
２ 三次元Lidarスキャナ
３ 欠陥検出装置
４ 建造物
４ａ 面
４ｂ 面
５ 出射部
６ 光学機構系
６ａ 照射光学系
６ｂ 受光光学系
７ 計測部
８ 点群データ生成部
１０ 強度決定部
１０ａ 強度決定テーブル
１１ 制御部
１２ 発振器
１３ 光源ドライバ
１４ 光源
１５ スキャンドライバ
２０ レンズ
２１ 第１光学素子
２２ レンズ
２３ ミラー
２３ａ 反射面
２４ 第２光学素子
３０ 光検出器
３１ センサ
３２ レンズ
３３ 増幅器
３４ 信号生成部
３５ データ生成部
３６ データ出力部
Ｌ１ レーザ光
Ｏ１ 光軸
Ｏ３ 光軸
Ｏ２ 光軸
Ｌ２ 反射光
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】