(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042984
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】作業者管理システム及びコンピュータ・プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240322BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147945
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】518056405
【氏名又は名称】株式会社繕
(74)【代理人】
【識別番号】110000420
【氏名又は名称】弁理士法人MIP
(72)【発明者】
【氏名】葭葉 恒謙
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】
【課題】 作業者管理システム及びコンピュータ・プログラムを提供すること。
【解決手段】現場における作業者を管理するための作業者管理システム100は、端末装置120から位置情報、加速度情報、ジャイロ情報を受領し端末装置120から送付された情報に基づいて、端末装置120が存在する現場を特定するための現場情報識別モジュール203と、端末装置120の情報を取得する端末情報取得モジュール204と、端末装置120の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を検索する端末位置照合モジュール205と、端末装置120の進行方向に存在する危険位置における危険性を検索する危険性判断モジュール206と、危険性を端末装置120に送信する危険性通知モジュール207とを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場における作業者を管理するための作業者管理システムであって、
ネットワークを介して位置情報、加速度情報、ジャイロ情報を送付する端末装置と、
前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報を受領して時系列的に登録するサーバと
を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から送付された情報に基づいて、前記端末装置が存在する現場を特定するための現場情報識別モジュールと、
前記端末装置の情報を取得する端末情報取得モジュールと、
前記端末装置の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を検索する端末位置照合モジュールと、
前記端末装置の進行方向に存在する危険位置における危険性を検索する危険性判断モジュールと、
前記危険性を前記端末装置に送信する危険性通知モジュールと
を含む、作業者管理システム。
【請求項2】
前記作業者管理システムは、前記端末装置の時系列的な位置情報を格納する移動ログを含み、前記移動ログを使用して潜在的な危険位置を特定する、請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項3】
前記作業者管理システムは、前記危険位置を、前記前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報に基づいて取得された移動履歴を使用して検索する、請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項4】
前記作業者管理システムは、前記端末装置からビーコンの情報を受領した場合には、GPS情報に変えて前記ビーコンの位置情報を使用して危険位置を検索する、請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項5】
コンピュータを現場における作業者を管理するための作業者管理システムとして機能させるためのコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに対して、
ネットワークを介して端末装置からの位置情報、加速度情報、ジャイロ情報を受領すること、
前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報を受領して時系列的に登録すること
前記端末装置から送付された情報に基づいて、前記端末装置が存在する現場を特定すること、
前記端末装置の情報を取得すること、
前記端末装置の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を検索すること、
前記端末装置の進行方向に存在する危険位置における危険性を検索すること、及び
前記危険性を前記端末装置に送信すること
を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記端末装置の時系列的な位置情報を格納する移動ログを使用して、潜在的な危険位置を特定すること
を含む、
請求項5に記載のコンピュータ・プログラム。
【請求項7】
前記コンピュータ・プログラムは、前記危険位置を、前記前記端末装置からの前記位置情報又はビーコンからの位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報に基づいて取得された移動履歴を使用して検索すること
を含む、請求項5に記載のコンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場で作業する作業者を管理するためのシステム及びコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
土木・建設又は建物の修繕などの作業現場においては、現場の構造や設置物などが配置され、高所作業その他の作業が行われる。管理者は、作業者の安全管理の点から作業マニュアルなどを作成し、作業者が不意の事故などを避けるように配慮している。
【0003】
作業者や管理者の労力にもかかわらず、各種現場では、各種の事故などが発生する。例えば、国際公開WO2019/159267パンフレット(特許文献1)においては、事故などがハインリッヒの法則に従って発生することを前提として、事故に至らなかった事案を使用して対象エリアのマップ上に要注意位置を示すマークを表示する要注意位置マップ情報を作成する。
【0004】
また、特開2013-080304号公報(特許文献2)においても労働災害の発生を防止するために、危険予知管理サーバを設け、作業の作業場所を含む作業内容と、前記危険のポイントと、その危険度と、その対策とを関連付けた危険予知情報を使用して、作業者がヒヤリハットボタンを押してヒヤリハット情報を入力しない場合には、作業者に対する教育を行うために作業者の携帯端末に注意喚起情報を送付する技術が記載されている。
【0005】
ヒヤリハット事例を使用して現場管理を行う技術は種々知られているが、近年のIoT技術の進歩により、作業者が保有するスマートホンといった携帯端末から作業者が存在する位置、加速度情報、ジャイロ情報などを収集することが可能とされてきている。また、人工知能(AI)や機械学習などのインフラ基盤も容易に使用できる環境となっており、これらの情報を使用することにより、作業員の動態管理を行うことで、より細かな作業管理・安全管理が可能となるものと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開WO2019/159267パンフレット
【特許文献2】特開2013-080304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたものであり、作業者が所有する携帯端末からの位置情報、加速度情報、ジャイロ情報などを使用して、作業者の現場における位置を、危険予知のために使用すると共に、作業者の現場における現在状況を確認すること、すなわち動態管理を可能とする、作業者管理システム及びコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1実施形態によれば、現場における作業者を管理するための作業者管理システムであって、
ネットワークを介して位置情報、加速度情報、ジャイロ情報を送付する端末装置と、
前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報を受領して時系列的に登録するサーバと
を備え、
前記サーバは、
前記端末装置から送付された情報に基づいて、前記端末装置が存在する現場を特定するための現場情報識別モジュールと、
前記端末装置の情報を取得する端末情報取得モジュールと、
前記端末装置の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を検索する端末位置照合モジュールと、
前記端末装置の進行方向に存在する危険位置における危険性を検索する危険性判断モジュールと、
前記危険性を前記端末装置に送信する危険性通知モジュールと
を含む、作業者管理システムが提供される。
【0009】
前記作業者管理システムは、さらに前記端末装置の時系列的な位置情報を格納する移動ログを含み、前記移動ログを使用して潜在的な危険位置を特定する。
【0010】
前記作業者管理システムは、さらに前記危険位置を、前記前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報に基づいて取得された移動履歴を使用して検索する。
【0011】
前記作業者管理システムは、さらに、前記端末装置からビーコンの情報を受領した場合には、GPS情報に変えて前記ビーコンの位置情報を使用して危険位置を検索する。
【0012】
本実施形態の別の実施形態によれば、コンピュータを現場における作業者を管理するための作業者管理システムとして機能させるためのコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータに対して、
ネットワークを介して端末装置からの位置情報、加速度情報、ジャイロ情報を受領すること、
前記端末装置からの前記位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報を受領して時系列的に登録すること
前記端末装置から送付された情報に基づいて、前記端末装置が存在する現場を特定すること、
前記端末装置の情報を取得すること、
前記端末装置の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を検索すること、
前記端末装置の進行方向に存在する危険位置における危険性を検索すること、及び
前記危険性を前記端末装置に送信すること
を実行させる、コンピュータ・プログラムが提供される。
【0013】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに、前記端末装置の時系列的な位置情報を格納する移動ログを使用して、潜在的な危険位置を特定することを含む。
【0014】
前記コンピュータ・プログラムは、さらに前記危険位置を、前記前記端末装置からの前記位置情報又はビーコンからの位置情報、前記加速度情報、前記ジャイロ情報に基づいて取得された移動履歴を使用して検索することを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、作業者が所有する携帯端末からの位置情報、加速度情報、ジャイロ情報などを使用して、作業者の現場における位置を、危険予知のために使用すると共に、作業者の現場における現在状況を確認することを可能とする作業者管理システム及びコンピュータ・プログラムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、例示的な実施形態に係る作業者管理システム100の概略図。
【
図2】
図2は、1つの本実施形態における作業者管理システム100の機能ブロック200を示す。
【
図3】
図3は、1つの実施形態による端末情報テーブル300を示す。
【
図4】
図4は、1つの実施形態による建物情報デーブル400を示す。
【
図5】
図5は、作業者管理システム100が使用する1つの実施形態による危険性情報テーブル500を示す。
【
図6】
図6は、本実施形態において、建物610にビーコンを設置する実施形態600を示す。
【
図7】
図7は、1つの実施形態において作業者管理システム100が実行する作業者管理方法のフロー図。
【
図8】
図8は、本実施形態において、GPS情報を使用して端末装置120の危険性を予測する概略的な方法800の1つの実施形態を示す。
【
図9】
図9は、別の実施形態において、GPS情報が信頼できず、ビーコン650aを使用する場合の実施形態を示す。
【
図10】
図10は、本実施形態のサーバ110のハードウェア構成1000を示す図。
【符号の説明】
【0017】
100 :作業者管理システム
101 :ネットワーク
110 :サーバ
120 :端末装置
203 :現場情報識別モジュール
204 :端末情報取得モジュール
205 :端末位置照合モジュール
206 :危険性判断モジュール
207 :危険性通知モジュール
212 :移動ログ
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明につき、実施形態を使用して説明するが本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。
図1は、例示的な実施形態に係る作業者管理システム100の概略図である。本実施形態の例示的な作業者管理システム100は、クラウドシステムとして構成することができる。作業者管理システム100は、情報処理装置102、スマートホン103やタブレット端末104といった端末装置(以下、スマートホン103、タブレット端末、スマートウォッチ、スマートグラス105などの携帯端末を総合して、端末装置120という)と通信し、各種情報の提供および管理を可能とする。
【0019】
本実施形態において、「クラウドシステム」とは、クラウド・コンピューティングを提供するコンピュータ・システムを意味し、具体的には、例えばJISX9401に準拠するクラウド・コンピューティング環境で実装することができる。すなわち、本発明の作業者管理システム100は、「ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどの構成可能なコンピューティングリソースの共用プールに対して、便利かつオンデマンドにアクセスでき、最小の管理労力又はサービスプロバイダ間の相互動作によって迅速に提供され利用できるという、モデルのひとつである。
【0020】
このクラウドモデルは可用性を促進し、5つの基本特性と、3つのサービスモデルと、4つの配置モデルによって構成されるシステム」を意味する。また、本実施形態の作業者管理システム100は、所謂SaaSとして実装することができる。なお、別の実施形態においては、ソフトウェア・アズ・ア・サービスとして提供することができる限り、システムは、クラウドシステム以外のコンシューマ/サーバ・システムを使用することができることは言うまでも無い。
【0021】
作業者管理システム100は、より具体的にはローカルエリア・ネットワーク(LAN)、無線通信ネットワーク、及びInternet又はこれらの組み合わせといったネットワーク101と、ネットワーク101に接続された情報処理装置102、スマートホン103、タブレット端末104、スマートグラス105などの端末装置120およびサーバ110とを含んでいる。サーバ110は、端末装置120から送付される要求を処理し、作業者管理のために使用するデータを生成し、データベース106に検索可能に格納する。
【0022】
情報処理装置102は、CPU、メモリ、SSD、HDDといった持続性の記憶装置を含み、Windows(登録商標)、iOS(登録商標)、CHROME(登録商標)、ANDROID(登録商標)などのオペレーティングシステムの下で、アプリケーション・プログラムを実行する。
【0023】
また、スマートホン、タブレット端末、スマートウォッチ、スマートグラスなどの端末装置120は、情報処理装置のうち、作業者が現場に携行することができる携帯端末として機能する情報処理装置を意味し、端末装置120は、アプリケーション・プログラムを実行することができる限り、特に限定はない。また、端末装置120は、ウェブ・ブラウザを搭載し、Java(登録商標)Scriptなどの言語を処理して、表示、データ取得又は警告などの送付を受領することができる。
【0024】
端末装置120は、他の実施形態において、位置検出精度を向上させるために、建物にビーコンを設置する場合には、例えばBluetooth(登録商標)、BLEビーコン(商標)又はiビーコン(登録商標)などの通信基盤を使用してビーコンからの情報を端末装置120が受信する。当該ビーコンからの情報は、サーバ110に送付されて、端末装置120の位置情報をビーコンの位置情報として通知する。端末装置120はビーコンを検出すると、検出された端末装置120の端末情報及び時間などの情報と共にビーコンの識別値又は位置情報又はそれらの組み合わせをサーバ110に対して送付して、端末装置120の位置情報をサーバ110に利用可能とする。
【0025】
情報処理装置102および端末装置120は、サーバ110に対して情報を提供し、また処理結果を受領して表示などの処理をするためのアプリケーション・プログラムを実装し、サーバ110との間で分散処理を可能としている。なお、情報処理装置102及びび端末装置120にインストールされて機能するプログラムを、総じて本実施形態では用語、「アプリ」として参照する。用語「アプリ」は、情報処理装置102、端末装置120を、専らサーバ110にアクセスし、処理を依頼するためのインタフェース機能を提供するアプリケーション・プログラムの種類のものであり、インストールされて動作するハードウェア資源の種類に限定はない。
【0026】
サーバ110は、特に限定されることは無く、ウェブ・サーバの機能を提供可能な例えばワークステーション、ブレードサーバといったサーバ専用の情報処理装置とすることができ、必要に応じて複数のサーバのAPIを介した相互通信により、
図1のサーバ110の機能を提供することができる。
【0027】
例えば
図1に示した情報処理装置102は、ユーザ(管理者)サイトに配置されていて、特定の現場の位置情報、設計図又は見取り図などの構造情報を入力することが可能とされている。また、構造情報に対して例えば建物の位置情報を指定するビーコンなどを使用する場合、建物の構造と、ビーコンの位置情報、識別値を対応づける操作を行い、建物内で、グローバル・ポジショニング(GPS)システムにより位置情報が取得できないか、又は不正確な場合に、ビーコンの検出に基づいて端末装置120の位置を提供するために使用される。これらの構造情報は、イメージに対して各種の埋め込みを可能とする、PDF(Portable Document Format)とすることができる。例えば構造情報の画像データ上に、ビーコン位置に対応する危険位置をマークすることにより、サーバ110の処理を効率化することができる。
【0028】
また、例えば、情報処理装置102は、特許第6795866号明細書に記載された施工支援クラウドシステムが保有する現場の構造情報を適切なAPIを介して取得又は取得又はそれらの両方をすることができる。指定又は取得された構造情報は、本実施形態の作業者管理システム100の構造情報として設定又は老得することができる。この実施形態の場合、特許第6795866号において管理される、作業者情報、現場情報、施工スケジュール情報などを、クラウドシステムを介して共有することができる。
【0029】
ビーコンを使用又は併用する場合、作業者の位置は、最後に検出されたビーコンの位置から加速度センサの情報及びジャイロセンサの情報のほか、時間情報を使用して、作業者の最新の位置を取得することができる。
【0030】
端末装置120は、サーバ110に対してGPS情報(存在する場合にはビーコンの識別値など)、加速度情報、ジャイロ情報などを定期的、例えば1秒、5秒、10秒、20秒、30秒の間隔で送付することができる。サーバ110は受領した各端末装置120からの情報を使用して、端末装置120、すなわち作業者の位置及び直近の加速度情報及びジャイロ情報を取得する。サーバ110は、受領した端末装置120の位置情報及び加速度情報・ジャイロ情報を使用して、転倒・転落・落下物などの危険を予知して端末装置120に通知する。
【0031】
また、建物107内で、GPS情報が電波の反射などにより不正確な場合には、ビーコンの位置座標及び携帯端末の加速度情報及びジャイロ情報を使用して、危険場所までの接近を判断する。なお、ビーコンを使用して、位置情報を識別する実施形態においては、現場のランドマークを基準としてビーコン位置及び危険位置を、設計図面からの計算又は三角法による実測などにより、世界座標(GPS情報などにより提供される緯度・経度情報)と、ローカル座標(現場のランドマークからの距離、角度、高度情報)に対応づけることができる。
【0032】
さらに、サーバ110は、現場おける作業者の安全性を評価するための情報を格納したデータベース106を管理する。データベース1067は、端末装置120、現場、危険場所及び危険場所への接近などの判断を可能としている。
【0033】
図2は、1つの本実施形態における作業者管理システム100の機能ブロック200を示す図である。
図2では、作業者管理システム100の各モジュールは、単一のサーバ110に格納されているものとして記載されているが、サーバ110の能力、他のサーバの利用可能性などを考慮して、複数のサーバ110又は情報処理装置に機能を分散させることができる。
【0034】
以下に説明する本実施形態におけるモジュールは、コンピュータがコンピュータ実行可能なプログラムをそのプロセッサにより実行させることにより、コンピュータ又はコンピュータ・システム上に実現される機能手段を意味する。作業者管理システム100は、ネットワークI/F201と、端末情報識別モジュール202とを含んでいる。ネットワークI/Fは、有線又は無線通信を介して端末装置120との間の通信を可能としており、TCP/IP、UDPなどの通信プロトコルを使用して、Wi-Fi、4G、5G、LTE、IEEE801.11xxなどの通信方式の下で、端末装置120との間の通信を可能とする。
【0035】
端末情報識別モジュール202は、端末装置120から送付されたデータを解析して、送信元の端末情報を識別する。この際の識別には、データ通信に含まれる電話番号、メールアドレス、SNSアカウント名などを使用することができる。識別された端末装置120の情報は、作業者(すなわち端末装置120)がどの現場にいるのかの識別を可能とすると共に、端末装置120を、現場の危険な場所に紐付けることを可能とする。
【0036】
さらに作業者管理システム100は、現場情報識別モジュール203と、端末情報取得モジュール204とを含む、現場情報識別モジュール203は、上述したように、受領した端末装置120がどこの現場にいるのかを識別すると共に、その現場における危険位置を参照することを可能とする。
【0037】
端末情報取得モジュール204は、端末装置120から受領したデータ通信を解析して、端末装置120を固有に識別するための電話番号などの情報を取得し、端末装置120とその端末装置120を保有する作業屋の紐付けを可能とする。また、端末情報取得モジュール204は、端末装置120から受領したデータから、位置情報、加速度情報、ジャイロ情報などを受領して、端末装置120の位置情報及び進行方向を取得する機能を実装する。
【0038】
また、他の実施形態において、GPSによる位置情報が現場の外を示している場合や、時系列的に一貫していない場合などであって、GPS情報に信頼性がない場合には、端末装置120を直近に検出したビーコンを特定し、直近に検出したビーコンを起点として現在までの端末装置120の軌跡を、加速度情報及びジャイロ情報を使用してシミュレーションし、端末装置120の位置情報及び進行方向を取得する。なお、ビーコンを使用して危険予知を行う場合の具体的な態様は、
図9を使用して詳細に説明する。
【0039】
さらに作業者管理システム100は、端末位置照合モジュール205と、危険性判断モジュール206と、危険性通知モジュール207とを含む。端末位置照合モジュール205は、端末装置120の現在の位置又はシミュレーションされた位置、及び進行方向から進行方向に存在する危険位置を、データベース106を参照して検索する機能を提供する。進行方向に沿って複数の危険位置が検出された場合には、進行方向を直線的に外挿して最も近い危険位置を、危険性判断を行う最初の位置として設定する。
【0040】
危険性判断モジュール206は、決定された危険位置に紐付けられた危険性、例えば、転落、転倒、高所作業(建物610に設置された足場660上での作業)、落下物、重量物作業(足場660の集積及び搬送箇所)、上階からの落下物の可能性などを抽出し、危険の内容に対応した警告を端末装置120に送付することにより、予め作業者に危険性を通知することを可能とする。
【0041】
危険性通知モジュール207は、危険性判断モジュール206の判断に応答して、端末装置120に宛てて適切な態様で、危険を予報する。例えば、危険性通知モジュール207は、単純なテキスト・メッセージはまたスチル・イメージ又は動画又はそれらの組みあわせの形式で、メッセージ、SNS、電子メールなどの形式で危険性を端末装置120に宛てて送付することができる。表示されたテキスト・メッセージは、スマートホン103の表示画面に表示させることもできるし、例えばスマートウォッチ又はスマートグラス105により表示させることができる。スマートグラス105に表示させる場合には、作業者が端末装置120を都度確認するという手間を省くことができる。
【0042】
さらに、作業者管理システム100は、データベース・アクセスモジュール208を備える。データベース・アクセスモジュール208は、現場情報識別モジュール203、端末情報取得モジュール204、端末位置照合モジュール205及び危険性判断モジュール206からのデータベース検索要求を受領して、データベース106の検索を行い、検索された結果を、要求元に返し、それぞれの処理を可能とする。
【0043】
データベース106は、端末情報データ209と、建物情報210と、危険性情報211と、移動ログ212とを管理する。端末情報データ209は、端末情報と作業者とを紐付けるデータである。建物情報210は、建物と、危険位置とGPS情報に基づく位置情報、又は危険位置と最も近いビーコンの位置情報とを格納する。危険性情報211は、建物の危険位置において想定される危険の内容、具体的には転落、転倒、落下物又は重量物作業に伴う腰痛発生、その他の危険性を危険位置に紐付けて管理する。さらに移動ログ212は、GPS情報(存在する場合には、ビーコンからの位置情報)、加速度情報及びジャイロ情報などから所定の端末装置120の移動履歴を格納し、後の分析に基づいてその建物における新たな危険位置の発見を可能とする。
【0044】
図3は、1つの実施形態による端末情報テーブル300を示す。端末情報テーブル300は、例えば端末装置120の電話番号など、通信データに必然的に含まれる電話番号その他の固有識別情報である。作業者情報は、その端末装置120を保持する作業者の姓名、作業者識別値といった情報である。現場情報は、その端末装置120の作業者が作業を行う建物といった現場を識別する情報である。
【0045】
図3に示した端末情報テーブル300は、施工管理システムといった他のシステムが利用可能である場合、施工管理システムからデータを抽出するか、又は施工管理システムの1つのデータとして構成され、作業者管理システムからAPIなどによって呼び出されて使用することができる。
【0046】
図4は、1つの実施形態による建物情報テーブル400を示す。建物情報テーブルは、建物識別値と、その建物の危険位置と、危険位置の位置情報、例えば緯度、経度、高度(世界座標系)、又は最も近いビーコンの識別値又は位置情報(ローカル座標系)又はそれらの両方を含むことができる。これらのデータを利用することにより、端末装置120の位置情報と、危険位置との紐付けが可能とされる。
【0047】
作業者管理システム100は、端末装置120からの通信を受領すると、受領したデータから少なくとも建物情報及び危険位置の位置情報を取得して、端末装置120の位置情報などを使用した危険予知機能を提供することができる。
【0048】
図5は、作業者管理システム100が使用する1つの実施形態による危険性情報テーブル500を示す。危険性情報テーブル500は、建物の危険位置と、危険の内容、及び危険の内容に対応した加速度情報又は位置情報又はそれらの両方の閾値を基準情報として格納する。危険性情報テーブル500に格納された危険の内容は、端末装置120が当該危険位置に接近していると判断されると、作業者管理システム100の危険性判断モジュール206によって検索され、検索結果が危険性通知モジュール207を通して端末装置120へと送付される。
【0049】
また、危険性の内容に対応した加速度情報、位置情報(高度情報を含む)は、その位置で、危険性の内容に対応した事態が発生したか否かを判断するために使用されると共に、移動ログ212の事後的な解析により、俗に言う「ヒヤリハット」を、作業者の報告の待たずに解析することを可能とする。
【0050】
図6は、本実施形態において、建物610にビーコンを設置する実施形態600を示す。建物の立地条件又は施工内容に応じて、GPS電波の反射などの影響によりGPS情報の位置精度が低下する場合がある。また特に建築現場などにおいては、建物内外の出入りが頻繁に発生する。でこのため、どちらの環境で作業者管理を行うことができる必要がある。すなわち、屋外作業ではGPS情報が使用できても屋内作業では、端末装置120から送付される位置情報は正確に危険性を判断するためには十分ではないため、位置情報が特定されたビーコンを基準として、端末装置120の位置情報をシミュレーションする必要がある。
【0051】
例えば設置されたビーコンの位置は、建物610の例えば特定のフロアの角部を構成する柱、梁その他をランドマークとして、そこからの距離及び角度を使用して設計図面から又は三角法により測定で定義することができる。同様に予め想定されている危険位置についても同一のランドマークからの設計図面上での測定又は実測により、ランドマークからの角度、距離で指定することができる。ビーコンを使用する危険予測の場合には、これらのローカル座標を使用した位置測定が使用される。作業者管理システム100は、GPS情報の精度を判断して、特定の作業者ごとに世界座標系又はローカル座標系を使用した危険予測を切り替えて処理を行う。
【0052】
図6に示されるように、ビーコン650は、例えば、建物610の天井、壁、また、作業に邪魔にならない場合には床、又は床下などに一定の配置で設置することができる。また、別の実施形態においては、予め危険が予測される危険位置付近だけにビーコンを設置することもできるが、把握し切れていない危険位置を発見する目的では、ビーコンは一定の間隔で複数配置されることが好ましい。なお、
図6には、作業者620の転落、作業者630の転倒、及び作業者640が重量物作業をするか又は上階からの落下物の可能性のある作業者が例示的に示されている。なお、本実施形態では、使用するビーコンは、iビーコン(登録商標)BLEビーコン(商標)又はこれらの組み合わせを使用することができるが、これらに限定されることはない。
【0053】
図7は、1つの実施形態において作業者管理システム100が実行する作業者管理方法のフロー図である。作業者管理方法700は、S700で開始し、S701で、端末装置120又はビーコンからの情報を取得する。S702で、作業者管理方法700は、端末情報から作業者が担当する建物を取得する。S703で、作業者管理方法700は、建物の危険位置を抽出し、S704で、端末装置120の位置をGPS情報がそのまま使用できる場合には、GPS情報から取得し、GPS情報と共にビーコン情報が受領された場合には、GPS情報の信頼性が低いとして、ビーコンからの情報を使用して計算する。
【0054】
S705では、計算された位置情報の時間シーケンス及び加速度情報、ジャイロ情報から、端末装置120の進行方向を計算し、端末装置120が危険位置に接近するか否かを判断する。端末装置120が危険位置の近くに存在しても、例えば異なる方向に進行している場合には、危険位置を通過しない可能性が高いためである。
【0055】
もしも端末装置120が危険位置に接近していると判断された場合(S706でYes)、S706で端末情報に対して接近中の危険位置に紐付けられた危険情報を端末装置120に送付し、作業者に注意喚起を促す。一方、端末装置が危険位置に接近していない場合(S706でNo)、処理をS704に戻して位置取得を繰り返す。
【0056】
S708で、作業者管理方法700は、位置情報又は加速度情報又はそれらの両方に異常、すなわちその危険位置に紐付けられた異常値の閾値を超えたか否かを判断する。危険位置に紐付けられた異常値の閾値を超えた値が検出された場合には、通知にもかかわらず、転落、転倒などの事態は発生した可能性があるものとして、S709で現場に通知して状況の確認を指示する。
【0057】
S708で、位置情報・加速度情報共に異常が無いと判断された場合、処理は、S710に分岐し、危険位置以外での位置情報・加速度情報の検出を実行する。その後、S711で、危険位置として識別されていない位置において位置情報・加速度情報に変化があったか否かを判断する。この判断は、
図5に示した基本情報のいずれか1つを超えたか、又は設定された範囲にまで近づいたかを使用して判断することができる。
【0058】
この場合、S712で、現場管理者などに状況を確認するように指令を発効し、その位置を新たな危険位置として登録することができる。また、事故に至らないまでも、同一の位置で、同様な位置情報及び加速度情報の変化が繰り返される場合、その回数を積算し、所定の回数に達した場合に、危険位置として、作業者管理システム100に学習させることができる。
【0059】
学習としては、ヒヤリハット事例を教師データとし、現場において危険位置として認識されていないにもかかわらず、繰り返し位置情報、加速度情報の大きな変化が発生する箇所の状況(段差、障害物の存在、梁の存在、位置・加速度変化、現場写真)などを追加データとして教師あり学習させることができる。学習の結果は、例えば情報処理装置102により将来の危険位置を設定するために使用することができる。
【0060】
機械学習方法としはレグレッション・ニューラル・ネットワーク、画像解析を伴う場合には、畳み込みニューラル・ネットワークなどを併用することができる。レグレッション・ニューラル・ネットワーク及び畳み込みニューラル・ネットワークを使用することにより、現場のグラフィカルな配置を使用して危険性を分類し、作業者に通知することができる。これらに限定されることは無いが、例えば機械学習を可能とするオープンソースの機械学習システムは、MATHLAB(登録商標)、Apache Matout、Compose、Core ML Tools、Cortex、Oryx、Mathlib、AWS、Wekaなどを使用することができる。また移動履歴解析のために必要な場合には、長短期記憶TSTM)を使用して作業者の進行方向の予測を行うこともできる。
【0061】
図8は、本実施形態において、GPS情報を使用して端末装置120の危険性を予測する概略的な方法800の1つの実施形態を示す。
図8に示された実施形態の場合、作業者620の有する端末装置120は、サーバに対してGPS情報、加速度情報、及びジャイロ情報を送付することができる。端末装置120からの位置情報などの送付は、1~30秒程度の間隔で進行方向を必要十分に判断することができる間隔とすることができる。
【0062】
この実施形態では、ビーコン情報が検出された場合、当該ビーコンの位置を起点としてそれまでに受領した加速度情報及びジャイロ情報から端末装置120の進行方向を推定する。具体的には、ビーコンが検出された時点より前及びビーコンが検出された後に使用できるデータを使用し、ビーコン650aの位置座標を基準として、加速度情報及びジャイロ情報から進行方向をシミュレーションする。
【0063】
サーバ110は端末装置120から送付される位置情報を時系列的に解析して端末装置120の進行方向を判断する。
図8に示す実施形態では、作業者620は、矢線Aの方向にほぼ直線的に移動している。サーバ110は、進行方向の解析により、進行方向に最も近い危険位置810に紐付けられた危険情報を取得して、端末装置120に送付するその後、サーバ110は、端末装置120の移動履歴をさらにモニタしながら、危険位置で問題が無いかどうかを監視することができる。
【0064】
また、例えば、
図8において、作業者620が、矢線Bの方向に進行方向を変えた場合、サーバ110はその変化を検出し、新たに危険位置820を危険予知して、端末装置120に新たなメッセージ“その先約○○mに△△の危険のある位置があります。注意して作業をしてください。”などのメッセージを送付する。メッセージの送付は、該当する現場のイメージ・データ(スチール写真・動画など)と共に端末装置120に送付することができる。
【0065】
図9は、別の実施形態において、GPS情報が信頼できず、ビーコン650aを使用する場合の実施形態を示す。ビーコン650aと、作業者620の保有する端末装置120とは、例えばBluetooth(登録商標)や適切なビーコン・プロコトルを使用する通信により通信可能とすることができる。例えば、端末装置120が作業者620の移動につれてビーコンの通信範囲650bに入ると、端末装置120は、ビーコン650aからの信号を受信し、サーバ110に対してビーコン650aの検出を端末情報と共に、GPS情報、加速度情報及びジャイロ情報などをサーバ110に通知する。
【0066】
図9には、ビーコン650aの位置及び危険位置810のそれぞれの位置を取得するための三角法により位置座標取得の実施形態を示す。ランドマークとしては例えば建物の対角線を規定する耐震柱670及び耐震柱680を使用することができる。耐震柱670、680の間の基線長は既知なので、三角法により(θ1、θ2)の座標としてローカル座標が指定される。
【0067】
また、ビーコン650aの位置についても同様にして決定することができる。さらに、ローカル座標は、上述した三角法による測定結果を、例えば耐震柱670の位置を(0,0)として(x、y)座標として登録することができる。又ビーコン650aと危険位置810との間の距離は、ユークリッド距離やマンハッタン距離を使用して決定することができる。また、作業者が、足場上や、キャットウォーク上、又は現場内に規定された通路といった所定の経路を通ることが前提とされている場合、所定の経路に沿ったユークリッド距離やマンハッタン距離などを使用して規定することができる。
【0068】
一方、端末装置120は、GPS情報の精度にかかわらず、サーバ110に対して一定の間隔で、その情報を送付するのでサーバ110は、端末装置120の軌跡を追跡することができる。この実施形態では、ビーコン情報が検出された場合、当該ビーコンの位置を起点としてそれまでに受領した加速度情報及びジャイロ情報から端末装置120の進行方向を推定する。
【0069】
図9の実施形態では、ビーコンが検出された時点より前及びビーコンが検出された後の使用できるデータ(矢線Cで示される軌跡を与える)を使用し、ビーコン650aへと接近してきた履歴と、ビーコン650aの位置座標を基準として、加速度情報及びジャイロ情報から進行方向をシミュレーションする(矢線Dで示される軌跡)。
【0070】
シミュレーションの結果、危険位置810の方向に端末装置120が接近していると判断された場合には、サーバ110から作業者620の保有する端末装置120へと危険を知らせる通知、例えば、“そのまま進むとその先約○○mに△△の危険のある位置があります。注意して作業をしてください。”が送付される。なお、サーバ110は
図9の実施形態においてもビーコン650aから危険位置810までの移動履歴をモニタするので、作業者620の進行方向の変化を検出した場合、新たな危険位置の検索及び通知を行うことが可能となる。
【0071】
以上の処理によって、建物610の内モジュールなどでGPS情報が十分な制度を有しない場合にでも、作業者に対して危険性を予報することが可能となり、現場における事故などの発生の可能性を低下することができる。また、本実施形態においては、作業者の移動ログを生成することができるため、作業者の動態管理が可能となる。さらに動態管理の他、加速度情報、ジャイロ情報など情報も対応づけて管理でき、潜在的な危険位置の発見し、特定することも可能となり、作業者において危険予知の事前学習を最低限としながら危険予知を行うと共に現場に強く依存する性質の危険位置を日々の施工から抽出し、安全管理につなげることが可能となる。
【0072】
図10は、本実施形態のサーバ110のハードウェア構成1000を示す図である。本発明のサーバ110は、中央処理装置(CPU)1001とCPU1001の処理を可能とするRAM、DRAMなどの固体メモリ素子から形成されるメモリ1002とを備える。CUP1001およびメモリ1002は、システム・バス1010を介して、サーバ110の他のデバイス又はドライバ、例えば、グラフィックス・ドライバ1003およびネットワーク・デバイス(NIC)1005へと接続されている。グラフィックス・ドライバ1003は、適切なバスを介してディスプレイ1004に接続されて、CPU1001による処理結果をディスプレイ画面上に表示させている。
【0073】
また、ネットワーク・デバイス1005は、トランスポート層レベルおよび物理層レベルでサーな110をネットワークへと接続して、ユーザ端末との間のセッションを確立させている。
【0074】
システム・バス1010には、さらにI/Oバス・ブリッジ1006が接続されている。I/Oバス・ブリッジ1006の下流側には、PCIなどのI/Oバス1009を介して、IDE、ATA、ATAPI、シリアルATA、SCSI、USBなどにより、ハードディスクなどの記憶装置1007が接続されている。また、I/Oバス1009には、USBなどのバスを介して、キーボードおよびマウスなどのポインティング・デバイスなどの入力装置1008が接続され、システム管理者などのオペレータによる入力および指令を受付けている。
【0075】
サーバ110が使用するCPU1001としては、より具体的には、例えば、PENTIUM(登録商標)~PENTIUM IV(登録商標)、PENTIUM(登録商標)互換CPU、CORE2DUO(登録商標)、COREi3~i9(登録商標)、POWER PC(登録商標)、XEON(登録商標)などを挙げることができる。
【0076】
また、使用するオペレーティング・システム(OS)としては、MacOS(商標)、Windows(登録商標)、Windows(登録商標)20XX Server、UNIX(登録商標)、AIX(登録商標)、LINUX(登録商標)又はそれ以外の適切なOSを挙げることができる。さらに、サーバ110は、上述したOS上で動作する、C++、Visual C++、VisualBasic、Java(登録商標)、Perl、Ruby、PHP、AJAXなどのオブジェクト指向のプログラミング言語により記述されたアプリケーション・プログラムを格納し、実行することができる。
【0077】
本実施形態の上記機能は、C++、Java(登録商標)、Java(登録商標)Beans、Java(登録商標)Applet、Java(登録商標)Script、Perl、Ruby、PHP、AJAXなどのオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、装置可読な記録媒体に格納して頒布することができる。
【0078】
これまで本発明を、実施形態をもって説明してきたが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。