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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043329
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】情報表示装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20240322BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20240322BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240322BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240322BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
G07G1/00 301D
G07G1/12 321Z
G06Q30/06 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148455
(22)【出願日】2022-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 光
(72)【発明者】
【氏名】中原 可南子
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA13
3E142CA17
3E142DA08
3E142EA19
3E142GA16
3E142GA41
3E142JA01
5L049BB58
5L049BB66
5L055AA64
(57)【要約】
【課題】 複数の取引に互いに異なる種別の端末装置が混在して利用されている状況における各取引の実施状況の確認作業の簡略化を図る。
【解決手段】 実施形態の情報表示装置は、それぞれが第1の端末種別又は第2の端末種別のいずれかに属する複数の端末装置をそれぞれ用いて複数の取引を並列的に処理する取引処理システムで用いられるものであって、受付手段、絞込手段及び表示手段を備える。受付手段は、第1の端末種別及び第2の端末種別の少なくとも一方の指定を受け付ける。絞込手段は、取引処理システムで処理されている複数の取引のうちから、受付手段により受け付けられた指定の対象となる端末種別に属する端末装置を用いて処理される取引を絞り込む。表示手段は、絞込手段により絞り込まれた取引に関する情報を表示デバイスに表示させる。
【選択図】 図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが第1の端末種別又は第2の端末種別のいずれかに属する複数の端末装置をそれぞれ用いて複数の取引を並列的に処理する取引処理システムで用いられ、
前記第1の端末種別及び前記第2の端末種別の少なくとも一方の指定を受け付ける受付手段と、
前記取引処理システムで処理されている複数の取引のうちから、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となる端末種別に属する前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む絞込手段と、
前記絞込手段により絞り込まれた取引に関する情報を表示デバイスに表示させる表示手段と、
を具備する情報表示装置。
【請求項2】
キーを取得する取得手段、
をさらに備え、
前記絞込手段は、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となる端末種別に属する前記端末装置のうちで、その識別子が、予め定められた条件が前記取得手段により取得されたキーに関して予め定められた関係にある前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む、
請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記絞込手段は、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となるのが前記第1の端末種別である場合は、前記第1の端末種別に属する前記端末装置のうちで、その識別子の一部が前記取得手段により取得されたキーと一致する前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む、請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記絞込手段は、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となるのが前記第2の端末種別である場合は、前記第2の端末種別に属する前記端末装置のうちで、その識別子の全てが前記取得手段により取得されたキーと一致する前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む、
請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記絞込手段は、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となるのが前記第1の端末種別及び前記第2の端末種別の双方である場合は、前記第1の端末種別に属する前記端末装置及び前記第2の端末種別に属する前記端末装置のうちで、その識別子の一部が前記取得手段により取得されたキーと一致する前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む、
請求項2に記載の情報表示装置。
【請求項6】
それぞれが第1の端末種別又は第2の端末種別のいずれかに属する複数の端末装置をそれぞれ用いて複数の取引を並列的に処理する取引処理システムで用いられる情報表示装置に備えられたコンピュータを、
前記第1の端末種別及び前記第2の端末種別の少なくとも一方の指定を受け付ける受付手段と、
前記取引処理システムで処理されている複数の取引のうちから、前記受付手段により受け付けられた指定の対象となる端末種別に属する前記端末装置を用いて処理される取引を絞り込む絞込手段と、
前記絞込手段により絞り込まれた取引に関する情報を表示デバイスに表示させる表示手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなどのような利用者としての客が所有する情報通信端末、あるいは利用者に店舗等から貸し出される情報通信端末をユーザインタフェース端末として用いて取引処理を行うPOS(point-of-sale)サービスは、「スマホPOSサービス」などと称されて知られている。あるいは、店舗に備えられたショッピングカートに取り付けられた情報通信端末をユーザインタフェース端末として用いて取引処理を行うPOSサービスは、「カートPOSサービス」などと称されて知られている。
【0003】
これらスマホPOSサービス及びカートPOSサービスは、利用者、つまり店舗の客がユーザインタフェース端末の操作者となるために、何らかのトラブルに際して利用者を適切にサポートするべく、サービスの利用状況を店員などが確認することがある。しかしながら、スマホPOSサービス及びカートPOSサービスの双方を同一の店舗で利用可能としている場合は、当該店舗で行われている複数の取引に、異なる種別の端末装置を用いて処理される取引が混在することになり、各取引の実施状況の確認作業が繁雑となる。
このような事情から、複数の取引に互いに異なる種別の端末装置が混在して利用されている状況における各取引の実施状況の確認作業の簡略化を図ることができることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-153074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、複数の取引に互いに異なる種別の端末装置が混在して利用されている状況における各取引の実施状況の確認作業の簡略化を図ることができる情報表示装置及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報表示装置は、それぞれが第1の端末種別又は第2の端末種別のいずれかに属する複数の端末装置をそれぞれ用いて複数の取引を並列的に処理する取引処理システムで用いられるものであって、受付手段、絞込手段及び表示手段を備える。受付手段は、第1の端末種別及び第2の端末種別の少なくとも一方の指定を受け付ける。絞込手段は、取引処理システムで処理されている複数の取引のうちから、受付手段により受け付けられた指定の対象となる端末種別に属する端末装置を用いて処理される取引を絞り込む。表示手段は、絞込手段により絞り込まれた取引に関する情報を表示デバイスに表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る取引処理システムの概略構成を表すブロック図。
図2図1中の取引処理装置の要部回路構成を表すブロック図。
図3図2中の店舗データベースに含まれる1つのデータレコードの構成を模式的に表す図。
図4図2中の取引データの構成を模式的に表す図。
図5図1中のアテンダント端末の要部回路構成を表すブロック図。
図6図1中のユーザ端末の要部回路構成を表すブロック図。
図7図1中のカート端末の要部回路構成を表すブロック図。
図8】スマホPOS処理のフローチャート。
図9】スマホPOS処理のフローチャート。
図10】スマホPOS処理のフローチャート。
図11】利用不可画面を表す図。
図12】登録画面を表す図。
図13】商品スキャン画面を表す図。
図14】登録確認画面を表す図。
図15】第1の選択画面を表す図。
図16】許可コードスキャン画面を表す図。
図17】カートPOS処理のフローチャート。
図18】第1の要求画面を表す図。
図19】第2の要求画面を表す図。
図20】引継画面を表す図。
図21】確認支援処理のフローチャート。
図22】ステータス確認画面を表す図。
図23】ステータス確認画面を表す図。
図24】ステータス確認画面を表す図。
図25】ステータス確認画面を表す図。
図26】ステータス確認画面を表す図。
図27】ステータス確認画面を表す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る取引処理システム1の概略構成を表すブロック図である。
取引処理システム1は、取引処理装置100、会計機200、アテンダント端末300、ユーザ端末400、カート端末500及び電子レシートサーバ600を、通信ネットワーク2を介して通信可能として構成されている。
通信ネットワーク2は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク2としては、一例として、インターネット及び移動体通信網が組み合わせて用いられる。
なお、取引処理装置100、会計機200、アテンダント端末300、ユーザ端末400及びカート端末500は、それぞれ任意の数が取引処理システム1に含まれてよいが、図1では1台ずつのみを表している。
【0009】
取引処理装置100は、会計機200、ユーザ端末400及びカート端末500をユーザインタフェース端末として用いて店舗にて利用者により行われる操作に従って、当該利用者と店舗とでの商品の売買取引を処理する取引処理サービスを提供するための情報処理を行う情報処理装置である。つまり典型的には、店舗で商品を購入する客が、取引処理サービスの利用者となる。取引処理装置100は、例えばクラウドサーバとして実現され、複数の店舗で取引処理サービスを提供する。取引処理装置100は、例えばローカルサーバとして実現され、1つの店舗のみで取引処理サービスを提供するのでもよい。また取引処理装置100は、取引の実施状況の確認作業のための画面表示をアテンダント端末300で行わせるための情報表示装置としての機能を備える。
【0010】
会計機200は、店舗に設置され、取引処理装置100により処理される取引の会計に関わる会計処理を実行する。会計機200は、会計処理に際して、操作者による操作を受ける。つまり会計機200は、会計に関わる利用者の操作を受け付ける端末装置である。会計機200の操作者は、主として利用者である。店員が会計機200の操作者となる場合もある。
【0011】
アテンダント端末300は、店員により操作される情報処理端末である。アテンダント端末300は、取引処理システム1により処理される取引に関する店員の作業をサポートするための情報処理に関するユーザインタフェースのための端末装置である。
【0012】
ユーザ端末400は、利用者により所持される情報処理端末である。ユーザ端末400は、典型的には利用者により所有されていて、利用者によって店舗へと持ち込まれて使用される。ユーザ端末400は、取引処理装置100での取引処理のための利用者による操作を受ける端末装置である。
【0013】
カート端末500は、店舗に備え付けのショッピングカートに取り付けられる情報処理端末である。カート端末500は、ショッピングカートとともに利用者に貸し出される。カート端末500は、取引処理装置100での取引処理のための利用者による操作を受ける端末装置である。カート端末500には、利用者に店舗から貸し出され、利用者により持ち運ばれて利用される情報通信端末が含まれてもよい。
【0014】
電子レシートサーバ600は、利用者に対して電子レシートサービスを提供するための情報処理を行う情報処理装置である。電子レシートサーバ600は、例えばクラウドサーバとして実現され、複数の店舗での取引を電子的に閲覧可能とする電子レシートサービスを提供する。取引処理装置100は、例えばローカルサーバとして実現され、1つの店舗のみにおける取引を電子的に閲覧可能とする電子レシートサービスを提供するのでもよい。
【0015】
図2は取引処理装置100の要部回路構成を表すブロック図である。
取引処理装置100は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103、通信ユニット104及び伝送路105等を備える。プロセッサ101と、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び通信ユニット104とは、伝送路105を介して通信可能とされている。
【0016】
プロセッサ101、メイン記憶ユニット102及び補助記憶ユニット103を伝送路105で接続することによって、取引処理装置100を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなどの情報処理プログラムに従って、取引処理装置100としての各種の機能を実現するべく各部を制御するための情報処理を実行する。
【0017】
メイン記憶ユニット102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメイン記憶ユニット102は、プロセッサ101が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メイン記憶ユニット102は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ101によるワークエリアとして使用する。
【0018】
補助記憶ユニット103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット103は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶ユニット103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ101での処理によって生成されたデータとを記憶する。補助記憶ユニット103は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット103は、本実施形態では、情報処理プログラムの1つである取引処理プログラムPRAを記憶する。取引処理プログラムPRAは、後述する取引処理の手順について記述されたアプリケーションプログラムである。補助記憶ユニット103の記憶領域の一部は、店舗データベースDBA及び取引データDAAを記憶する領域として利用される。店舗データベースDBAは、取引処理装置100による取引処理サービスを提供する店舗を管理するためのデータベースである。取引データDAAは、一取引の内容を表すデータである。
【0019】
通信ユニット104は、通信ネットワーク2を介したデータ通信を行うための通信処理を実行する。通信ユニット104としては、例えばインターネット用の既存の有線通信デバイスを用いることができる。なお、通信ユニット104としては、有線通信デバイスに代えて、あるいは加えて、通信ネットワーク2に無線通信により接続される無線通信デバイスが用いられてもよい。
伝送路105は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0020】
図3は店舗データベースDBAに含まれる1つのデータレコードREAの構成を模式的に表す図である。
店舗データベースDBAは、取引処理装置100による取引処理サービスを提供する店舗のそれぞれに関連付けられるデータレコードREAの集合である。
【0021】
データレコードREAは、フィールドFAA,FAB,FACを含む。フィールドFAAには、関連付けられた店舗を識別するための識別子としての店舗コードがセットされる。フィールドFABには、関連付けられた店舗で取引処理サービスを提供するに当たって必要となる各種の店舗情報がセットされる。店舗情報には、例えば店舗で取引処理サービスの利用を許容する時間帯(以下、利用可能時間帯と称する)を表す情報を含む。フィールドFACには、関連付けられた店舗で取引処理サービスにより処理される取引の代金をオンライン決済サービスを利用して決済する場合に利用を許容する決済方法を表した決済方法情報がセットされる。
【0022】
図4は取引データDAAの構成を模式的に表す図である。
取引データDAAは、取引処理装置100にて処理中の取引のそれぞれに関して生成されて補助記憶ユニット103に記憶される。かくして取引データDAAは、補助記憶ユニット103に1つも記憶されない場合もあれば、複数の取引データDAAは、補助記憶ユニット103に同時に記憶される場合もある。
【0023】
取引データDAAは、フィールドFBA,FBB,FBC,FBDを含む。取引データDAAは、フィールドFBE以降に任意の数のフィールドを含み得る。フィールドFBAには、該当の取引の識別子としての取引コードがセットされる。フィールドFBBには、該当の取引を行う利用者が利用するユーザ端末400又はカート端末500の識別子としての端末コードがセットされる。フィールドFBCには、該当の取引を行う利用者の識別子としての利用者コードがセットされる。フィールドFBDには、該当の取引を管理するための種々のデータを含んだ管理データがセットされる。管理データには、例えば、開始時刻、直前操作時刻、ステータス、会計機コード、会計処理コード、中止フラグなどが含まれる。開始時刻は、該当の取引が開始された時刻を表す。直前操作時刻は、該当の取引に関してユーザ端末400又はカート端末500で直前に操作が行われた時刻を表す。ステータスは、該当の取引の進捗状況を複数に区切って表す。ステータスとしては、例えば「入店」「買物中」「会計中」「退店」「中止」が含まれる。会計機コードは、該当の取引に関する決済のために用いられている会計機200、あるいは用いられた会計機200の識別子である。会計処理コードは、該当の取引に関する会計処理を会計機200で識別するための識別子である。中止フラグは、該当の取引に関する処理が一時的な中止状態にあることを表す。
該当の取引の対象として登録済みの商品(以下、取引商品と称する)がある場合には、取引商品のそれぞれに関連付けたフィールドFBE,FBF,…が取引データDAAに追加される。フィールドFBE,FBF,…には、それぞれ別々の取引商品に関する商品データがセットされる。商品データには、該当の取引商品の識別子としての商品コード及び数量が含まれる。商品データには、例えば商品名、単価、割引情報などの別の様々な情報が含まれていてもよい。
【0024】
さて、取引処理装置100のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置を用いることができる。そして取引処理装置100の譲渡は一般に、補助記憶ユニット103に取引処理プログラムPRAが記憶され、店舗データベースDBA及び取引データDAAが記憶されない状態にて行われる。しかし、取引処理プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶されない状態、あるいは同種の別バージョンのアプリケーションプログラムが補助記憶ユニット103に記憶された状態のハードウェアと、取引処理プログラムPRAとが個別に譲渡されてもよい。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット103に取引処理プログラムPRAが書き込まれることによって、取引処理装置100が構成されてもよい。取引処理プログラムPRAの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。
【0025】
図5はアテンダント端末300の要部回路構成を表すブロック図である。
アテンダント端末300は、プロセッサ301、メイン記憶ユニット302、補助記憶ユニット303、タッチパネル304、カメラ305、無線通信ユニット306及び伝送路307等を備える。
【0026】
プロセッサ301、メイン記憶ユニット302、補助記憶ユニット303及び伝送路307の機能の概略は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び伝送路105と同等であるので、その説明は省略する。ただし補助記憶ユニット303は、取引処理プログラムPRAに代えて、アテンダント端末プログラムPRCを記憶する。アテンダント端末プログラムPRCは、アテンダント端末300を、取引処理装置100により処理され取引のサポートする店員のためのユーザインタフェースとして動作させるためのプロセッサ301の情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。
【0027】
タッチパネル304は、操作者に対する情報提示のための画面を表示する。またタッチパネル304は、操作者による画面へのタッチ操作による指示を入力する。
カメラ305は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
【0028】
無線通信ユニット306は、通信ネットワーク2を介したデータ通信を行うための通信処理を実行する。無線通信ユニット306としては、例えば無線LAN用の既存の無線通信デバイスを用いることができる。なお、無線通信ユニット306に代えて、あるいは加えて、通信ネットワーク2に有線接続される通信ユニットが用いられてもよい。
【0029】
アテンダント端末300のハードウェアとしては、例えばタブレット型の情報処理装置、あるいはスマートフォンなどの携帯型の情報処理装置を用いることができる。アテンダント端末300のハードウェアとしては、据え置き型のコンピュータ装置が用いられてもよい。
【0030】
図6はユーザ端末400の要部回路構成を表すブロック図である。
ユーザ端末400は、プロセッサ401、メイン記憶ユニット402、補助記憶ユニット403、タッチパネル404、カメラ405、無線通信ユニット406及び伝送路407等を備える。
【0031】
プロセッサ401、メイン記憶ユニット402、補助記憶ユニット403及び伝送路407の機能の概略は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び伝送路105と同等である。またタッチパネル404、カメラ405及び無線通信ユニット406の機能の概略は、タッチパネル304、カメラ305及び無線通信ユニット306と同等である。
ただし補助記憶ユニット403は、取引処理プログラムPRAに代えて、ユーザ端末プログラムPRDを記憶する。ユーザ端末プログラムPRDは、ユーザ端末400を、取引処理装置100による取引処理のためのユーザインタフェースとして動作させるためのプロセッサ401の情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。また補助記憶ユニット403は、ブラウザプログラムPREを記憶する。ブラウザプログラムPREは、通信ネットワーク2を介したウェブブラウジングのための情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。ブラウザプログラムPREとしては、例えばスマートフォンなどが標準で備える汎用のブラウザアプリケーションをそのまま用いることができる。また補助記憶ユニット403は、ユーザ端末400用の端末コードCOAを記憶する。端末コードCOAは、ユーザ端末400及びカート端末500の個々を識別するための識別子である。端末コードCOAとしては例えば、ユーザ端末プログラムPRDのインストールに際して、ユーザ端末400のOS(operating system)により決定される識別子を用いることができる。端末コードCOAは、例えば英数字混在の32桁である。
また無線通信ユニット406には、典型的には、移動体通信網を介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスが含まれる。ただし、無線通信ユニット406には、上記の通信デバイスに代えて、あるいは加えて、無線LAN用の既存の無線通信デバイスが含まれてもよい。
ユーザ端末400の基本ハードウェアとしては、例えばスマートフォンのハードウェアを用いることが想定される。
【0032】
図7はカート端末500の要部回路構成を表すブロック図である。
カート端末500は、プロセッサ501、メイン記憶ユニット502、補助記憶ユニット503、タッチパネル504、スキャナ505、無線通信ユニット506及び伝送路507等を備える。
【0033】
プロセッサ501、メイン記憶ユニット502、補助記憶ユニット503及び伝送路507の機能の概略は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103及び伝送路105と同等である。またタッチパネル504及び無線通信ユニット506の機能の概略は、タッチパネル304及び無線通信ユニット306と同等である。
ただし補助記憶ユニット503は、取引処理プログラムPRAに代えて、カート端末プログラムPRFを記憶する。カート端末プログラムPRFは、カート端末500を、取引処理装置100による取引処理のためのユーザインタフェースとして動作させるためのプロセッサ501の情報処理の手順を記述したアプリケーションプログラムである。また補助記憶ユニット503は、カート端末500用の端末コードCOBを記憶する。端末コードCOBは、ユーザ端末400及びカート端末500の個々を識別するための識別子である。端末コードCOBは、同じ店舗で利用される複数のカート端末500の個々を識別可能なように、かつユーザ端末400の端末コードとは重複しないように、メンテナンス作業者などによってカート端末500の個々に対して予め付与され、補助記憶ユニット503に書き込まれる。端末コードCOBとしては例えば、「1」~「999」の数値を用いる。
また無線通信ユニット506には、典型的には、無線LAN用の既存の無線通信デバイスが含まれる。ただし、無線通信ユニット506には、上記の通信デバイスに代えて、あるいは加えて、移動体通信網を介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスが含まれてもよい。
【0034】
スキャナ505は、1次元バーコード及び2次元バーコードなどを光学的にスキャンする。
カート端末500の基本ハードウェアとしては、例えばタブレット型の情報処理装置のハードウェアを用いることが想定される。そしてスキャナ505としては、情報処理装置とは別ユニットとして構成されたものを情報処理装置に外付けする構成が想定される。しかしながらカート端末500は、情報処理装置が内蔵しているカメラをスキャナ505の撮影デバイスとして用いて構成されてもよい。
【0035】
次に以上のように構成された取引処理システム1の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理については記載を省略している。
【0036】
以下の説明のように取引処理システム1により利用者に提供されるサービスは、利用者がユーザ端末400を用いる場合にスマホPOSサービスと称され、利用者がカート端末500を用いる場合にカートPOSサービスと称される。
利用者は、スマホPOSサービスを利用するためには、利用者自らが所有するスマートフォンなどの情報処理装置にユーザ端末プログラムPRDをインストールしてユーザ端末400として利用可能としておく、そして利用者は、ユーザ端末プログラムPRDに従ってのユーザ端末処理をプロセッサ401に実行させた状態のユーザ端末400を持って、スマホPOSサービスの提供対象となっている店舗へと入る。
【0037】
スマホPOSサービスの提供対象となっている店舗には、チェックインデータを表したチェックインコードを店舗の入口、あるいは店舗内などに掲出しておく。チェックインコードは、例えば2次元バーコードである。チェックインデータは、少なくとも店舗コードを含む。従ってチェックインコードは、店舗毎に異なる。
【0038】
利用者は、ユーザ端末400を操作して、利用する店舗に掲出されているチェックインコードをユーザ端末400のカメラ405に撮影させる。これに応じてユーザ端末400にてプロセッサ401は、カメラ405により撮影されたチェックインコードが表すチェックインデータを、ユーザ端末400の端末コードCOAとともに、取引処理装置100に宛てて無線通信ユニット406から通信ネットワーク2へと送出する。
【0039】
一方、利用者は、電子レシートサーバ600により提供される電子レシートサービスを利用するためには、利用登録を行って、利用者コードの発行を受けておく。そして利用者は、スマホPOSサービスを利用した取引に関する決済にオンライン決済サービスを利用したい場合には、ユーザ端末プログラムPRDの利用設定として、電子レシートサービスの利用者コードの連携を行っておく。この連携により、ユーザ端末400には、ユーザ端末処理にてプロセッサ401がアクセス可能な状態で、メイン記憶ユニット402又は補助記憶ユニット403に利用者コードが記憶される。そしてプロセッサ401は、上記のようにチェックインデータを取引処理装置100に宛てて送出する場合、利用者コードが上述のように記憶されているならば、当該の利用者コードも併せて送出する。
【0040】
チェックインデータが通信ネットワーク2により取引処理装置100へと伝送されると、取引処理装置100では当該のチェックインデータを通信ユニット104が受信し、メイン記憶ユニット102又は補助記憶ユニット103に一時保存する。
このようにして、ユーザ端末400から送出されたチェックインデータが取引処理装置100により受信されると、プロセッサ101は、スマホPOSサービス向けの取引処理(以下、スマホPOS処理と称する)を取引処理プログラムPRAに従って開始する。
【0041】
ただし、このようなチェックインの手順は、あくまでも一例であって、種々の変更が可能である。例えば、ユーザ端末400のプロセッサ401が、ユーザ端末プログラムPRDの起動後に、GPS(global positioning system)又はその他の位置測位センサ等を用いて取得された位置情報を含むチェックインデータを取引処理装置100へ送信するのでもよい。そして取引処理装置100は例えば、上記の位置情報を受信すると、位置情報と関連付けて店舗情報を表したデータベースから、位置情報を送信したユーザ端末400が位置している店舗の店舗情報を取得し、この店舗情報に従ってチェックイン処理を行うのでもよい。
【0042】
プロセッサ101は、異なる利用者に関する取引を対象としたスマホPOS処理を既に実行しているならば、そのスマホPOS処理とは別スレッドの処理として新たなスマホPOS処理を開始する。つまりプロセッサ101は、複数のスマホPOS処理を並列して実行することもある。そしてこの場合、取引処理装置100がユーザインタフェース端末として用いるユーザ端末400が同時に複数存在することになる。しかしながら以下の説明は、一の利用者に関する取引の処理に関してのみ着目する。かくして以下の説明における「ユーザ端末400」は、着目しているスマホPOS処理のために利用者により利用されている一のユーザ端末400を指す。また以下の説明における「取引」は、着目している処理の対象となっている取引を指す。
【0043】
図8図9及び図10はスマホPOS処理のフローチャートである。以下は、ユーザ端末400によりチェックインコードの読み取りが行われる場合であって、かつ当該チェックインコードが表すチェックインデータに店舗コードが含まれる場合を例として説明する。
図8中のACT11としてプロセッサ101は、現時点が、利用可能時間帯内であるか否かを確認する。つまりプロセッサ101は例えば、受信されたチェックインデータに含まれる店舗コードがフィールドFAAにセットされているデータレコードREAを店舗データベースDBAから探し出し、当該のデータレコードREAのフィールドFABにセットされている店舗情報に含まれる情報が表す利用可能時間帯を判定する。そしてプロセッサ101は例えば、ここで判定した利用可能時間帯に現在時刻が含まれないならばNOと判定してACT12へと進む。なお、利用可能時間帯は、店舗毎に適宜に定められてよい。
【0044】
ACT12としてプロセッサ101は、利用不可画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。利用不可画面は、スマホPOSサービスを利用することができないことを利用者に認識させるための画面である。プロセッサ101は例えば、利用可能画面の表示を行うようにユーザ端末400に対して指示するための指示データを、通信ユニット104からユーザ端末400に宛てて通信ネットワーク2に送出する。そしてプロセッサ101はこののち、スマホPOS処理を終了する。
【0045】
画面表示の指示のための指示データが通信ネットワーク2によりユーザ端末400に伝送されると、ユーザ端末400では無線通信ユニット406が当該の指示データを受信する。無線通信ユニット406は、指示データを受信すると、その旨をプロセッサ401に通知する。プロセッサ401は、画面表示の指示のための指示データが受信されたならば、ユーザ端末処理により、その指示データに応じた画面をタッチパネル404に表示させる。
【0046】
画面表示の指示のための指示データは、当該の指示データに応じて表示すべき画面を表す画面データを含んでもよいし、このような画面データは含まず、表示すべき画面をユーザ端末400にて特定可能とするためのデータを含んでもよい。前者の場合にプロセッサ101は例えば、ユーザ端末400にて表示させる画面を表した画面データを生成した上で、当該の画面データを指示データに含める。また、後者の場合にプロセッサ101は例えば、ユーザ端末400にて表示させる画面を識別するものとして予め定められた画面識別子、あるいは画面表示の契機となる通知を識別する通知識別子を指示データに含める。通知識別子は例えば、例えば「利用可能時間帯外である」という通知を識別するべく予め定められた情報である。
【0047】
ユーザ端末400にてプロセッサ401は、受信された指示データに画面データが含まれるならば、その画面データが表す画面をそのままタッチパネル404に表示させる。プロセッサ401は、受信された指示データに画面識別子が含まれるならば、その画面識別子により識別される画面を生成してタッチパネル404に表示させる。プロセッサ401は、受信された指示データに通知識別子が含まれるならば、その通知識別子で識別される通知に応じて表示すべき画面を判定し、該当の画面を生成してタッチパネル404に表示させる。
なお、以降に説明する各種の画面の表示指示の授受は、表示の対象となる画面の内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0048】
図11は利用不可画面SCAを表す図である。
利用不可画面SCAは、チェックインコードのスキャンを行う状態においてタッチパネル404に表示されている画面にポップアップウィンドウWAAを重ねて表した画面である。ポップアップウィンドウWAAは、利用可能時間外であることを利用者に案内するための文字メッセージと、ボタンBAAとを表す。ボタンBAAは、利用不可画面SCAでの案内を確認したことの利用者による表明を受けるためのソフトキーである。
【0049】
利用者は、利用不可画面SCAでの案内を確認したならば、ボタンBAAにタップする。このような操作がタッチパネル404にて検出されると、プロセッサ401は利用不可画面SCAの表示を終了し、タッチパネル404の表示画面を、例えばチェックインコードのスキャンを行うための画面に戻す。
【0050】
一方でプロセッサ101は、利用可能時間帯に現在時刻が含まれるならば、ACT11にてYESと判定してACT13へと進む。
ACT13としてプロセッサ101は、新たな取引データを生成する。つまりプロセッサ101は例えば、他の取引を識別するための取引コードとは異なる新たな取引コードを予め定められたルールに従って決定し、この取引コードをフィールドFBAにセットするとともに、チェックインデータとともに受信された端末コードをフィールドFBBにセットした新たな取引データDAAを生成し、補助記憶ユニット103に記憶させる。なおプロセッサ101は、チェックインデータとともに利用者コードが受信されているならば、当該の利用者コードを上記の新たに生成する取引データDAAのフィールドFBCにセットする。プロセッサ101は、チェックインデータとともに利用者コードが受信されていないならば、上記の新たに生成する取引データDAAのフィールドFBCは、例えばnull状態としておく。プロセッサ101は、管理データを生成し、上記の新たに生成する取引データDAAのフィールドFBDにセットする。プロセッサ101は、管理データには、現在時刻を開始時刻として含める。プロセッサ101は、管理データには、ステータスとして「入店」を含める。プロセッサ101は、管理データに含める中止フラグはリセット状態としておく。プロセッサ101は、他の様々なデータを管理データに含める場合もある。管理データにどのようなデータを含めるかは、例えば取引処理プログラムPRAの作成者などにより適宜に定められてよい。
【0051】
図8中のACT14としてプロセッサ101は、登録画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。登録画面は、取引商品として登録済みの商品の一覧などを含み、取引商品の登録状況を利用者に認識させるための画面である。プロセッサ101は例えば、取引商品の登録状況を反映した登録画面を表す画面データを生成し、当該画面データを、画面表示を行うようにユーザ端末400に対して指示するための指示データに含める。プロセッサ101は、前述のように、当該の指示データには画面データを含めずに、登録画面の画面識別子、又は「チェックインの確認完了」という通知を識別する通知識別子を含めるのでもよい。そして登録画面の生成は、ユーザ端末400にてプロセッサ401が行ってもよい。
【0052】
図12は登録画面SCBを表す図である。
登録画面SCBは、表示エリアABAに、登録状況を表す画像が配置される。登録画面SCBは、ボタンBBA,BBBを表す。表示エリアABAに配置される画像は、図12の例では、「AAAAA」「BBBBB」及び「CCCCC」なる商品名で、単価がそれぞれ300円、400円及び700円である商品が1つずつ、合計3点が登録済みであり、その参考価格が1400円である状態を表している。なお、参考価格とは、全ての取引商品の単価の総和からクーポンサービスなどの各種サービスによる値引額を差し引いて求まる金額である。取引商品及び適用するサービスが変更されないままに取引を決済するならば、この参考価格が決済額となる。なお、表示エリアABAに配置される画像は、取引商品の登録状況に応じて逐次変化する。プロセッサ101が図8中のACT14を最初に実行する際には、取引商品はまだ登録されていない。従って、プロセッサ101が図8中のACT13を最初に実行することでユーザ端末400に送られる画面データが表す登録画面SCBでは、表示エリアABAに配置される画像は、各商品の情報を表さず、合計0点、参考価格0円であることを表す画像である。
【0053】
ボタンBBAは、新たな商品をスキャンする状態への移行指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBBBは、会計開始の指定を受けるためのソフトキーである。なお、登録画面SCB及び後述する各種の画面は、主要な表示オブジェクトを図示しており、一部の表示オブジェクトの図示を省略している場合がある。例えば、利用者が行うべき操作を利用者にイメージさせるための画像が画面に含められる場合がある。また登録画面SCB及び後述する各種の画面は一例であって、例えば取引処理プログラムPRAの作成者などによって適宜に定められてよい。
【0054】
プロセッサ401は、登録画面SCBをタッチパネル404に表示させた状態で、利用者による何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ401は、利用者による何らかの操作がタッチパネル404により検出されたならば、その操作内容を通知するための通知データを、無線通信ユニット406から取引処理装置100に宛てて通信ネットワーク2へと送出する。なお、取引処理装置100からの指示に応じての各種の画面の表示及び各画面に基づく操作内容の通知は、後述する処理も含めいずれもユーザ端末処理にて実行される。
【0055】
操作内容を通知するための通知データが通信ネットワーク2により取引処理装置100に伝送されると、取引処理装置100では通信ユニット104が当該の通知データを受信する。通信ユニット104は、通知データを受信すると、その旨をプロセッサ101に通知する。
なお、以降に説明する各種の画面に関する操作内容の通知の授受は、操作の内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。また図示は省略しているが、プロセッサ101は、操作内容の通知を受けると、取引データDAAを、フィールドFBDにセットされている管理データに含まれる直前操作時刻が現在時刻を表すように更新する。
【0056】
図8中のACT15としてプロセッサ101は、ユーザ端末400で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上記のように操作内容を通知するための通知データを受信したことが通信ユニット104から通知されたならばYESと判定し、ACT16へと進む。
ACT16としてプロセッサ101は、行われた操作が、スキャンの開始を指定する操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT17へと進む。
【0057】
ACT17としてプロセッサ101は、行われた操作が、会計の開始を指定する操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、取引中止を指定する操作がなされたことを確認し、取引を中止するための処理を実行後に登録処理を終了する。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0058】
利用者は、店舗内で取引の対象とする商品を探す。そして利用者は、商品を新たに取引商品として登録する場合は、例えば登録画面SCB上のボタンBBAをタップするなどの、スキャン開始を指定するための予め定められた操作を行う。そしてこの操作がユーザ端末400から取引処理装置100に通知されたならば、プロセッサ101はACT16にてYESと判定し、図9中のACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ101は、商品スキャン画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。商品スキャン画面は、商品コードを表したバーコードをスキャンするための画面である。
【0059】
図13は商品スキャン画面SCCを表す図である。
商品スキャン画面SCCは、表示エリアACA及びボタンBCAを含む。表示エリアACAは、カメラ405で得られた画像を表示するためのエリアである。ボタンBCAは、商品コードのスキャンを中止することを利用者が宣言するためのソフトキーである。
【0060】
ユーザ端末400にてプロセッサ401は、商品スキャン画面SCCを表示するに当たっては、カメラ405を起動し、これによりカメラ405で得られた画像を表示エリアACA内に重畳表示する。なお、プロセッサ401は、スキャン開始を指定するための予め定められた操作が行われた場合には、その操作を取引処理装置100に通知することなしに、商品スキャン画面を生成し、タッチパネル404に表示させてもよい。この場合、取引処理装置100にてプロセッサ101は、ACT16として後述するACT23の処理を行い、ACT16にてYESと判定した場合には後述するACT21~ACT23を行わずに後述するACT24へと進むようにする。プロセッサ401は、商品スキャン画面SCCの表示中に何らかの操作が利用者により行われたならば、その操作の内容を後述するように取引処理装置100に通知する。
【0061】
利用者は、商品スキャン画面SCCがタッチパネル404に表示されたならば、取引商品として登録しようとする商品に表示されたバーコードが表示エリアACA内に映り込むようにユーザ端末400を操作する。プロセッサ401は、カメラ405で得られる画像を解析し、バーコードの読み取りを試みる。そしてプロセッサ401は、バーコードが読み取れたならば、読み取ったバーコードが表すデータ(以下、バーコードデータと称する)の通知を伴って、スキャン操作が行われたことを取引処理装置100に通知する(商品スキャン通知)。
また利用者は例えば、取引商品の登録を一旦取り止めて、取引商品の登録状況を確認しようとする場合は、ボタンBCAをタップするなどのスキャン中止を指定するための予め定められた操作を行う。
【0062】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、図9中のACT21として商品スキャン画面の表示を指示し終えたならば、ACT22へと進む。
ACT22としてプロセッサ101は、ユーザ端末400で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末400から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT23へと進む。
【0063】
ACT23としてプロセッサ101は、行われた操作が、商品を指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBCAをタップするなどのスキャン中止を指定する操作が行われたことを確認し、図8中のACT14へと戻り、ユーザ端末400でのタッチパネル404の表示画面を登録画面SCBに戻す。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0064】
プロセッサ101は、上述のようにバーコードデータが通知され、当該バーコードデータが商品コードを表すものであるならば、商品を指定するための操作が行われたとしてACT23にてYESと判定し、ACT24へと進む。
ACT24としてプロセッサ101は、通知されたバーコードデータに基づいて、取引商品とすべき商品を判定する。つまりプロセッサ101は例えば、バーコードデータに含まれる商品コードを抽出し、その商品コードで識別される商品を取引商品とすべき商品(以下、候補商品と称する)として判定する。なお、プロセッサ101は、例えばタッチパネル404に表示させたプリセットボタンをタップする操作がなされたことのユーザ端末400からの通知を受けて、該当のプリセットボタンに割り当てられた商品を候補商品として判定するようにしてもよい。またプロセッサ101は、例えば数値列としてタッチパネル404にて直接入力された商品コードのユーザ端末400からの通知を受けて、その商品コードで識別される商品を候補商品として判定するようにしてもよい。
ACT25としてプロセッサ101は、登録確認画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。登録確認画面は、候補商品を取引商品として登録するか否かを確認するための画面である。プロセッサ101は、登録確認画面の表示指示のための指示データに登録確認画面を表す画面データを含めてもよいし、候補商品のデータを含めて、登録確認画面の生成はユーザ端末400にてプロセッサ401により行わせてもよい。
【0065】
図14は登録確認画面SCDを表す図である。
登録確認画面SCDは、候補商品が、「DDDDD」なる商品名で、単価が250円である商品の場合の例である。登録確認画面SCDは、表示エリアADA及びボタンBDA,BDB,BDC,BDDを表す。表示エリアADAは、内部に数量を表す。ボタンBDAは、数量減少の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBDBは、数量増加の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBDCは、取引商品として登録しない旨の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBDDは、取引商品としての登録の指定を受けるためのソフトキーである。
【0066】
図9中のACT26としてプロセッサ101は、ユーザ端末400で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末400から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT27へと進む。
ACT27としてプロセッサ101は、数量の変更が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT28へと進む。
【0067】
ACT28としてプロセッサ101は、候補商品を取引商品として登録することの指定がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBDCをタップするなどの登録を取り止める旨の指定のための予め定められた操作が行われたことを確認し、ACT21へと戻る。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0068】
利用者は、数量を変更したいならば、ボタンBDA又はボタンBDBをタップするなどの予め定められた操作により数量変更を指定する。このような操作がユーザ端末400から通知されると、プロセッサ101はACT27にてYESと判定してACT29へと進む。
ACT29としてプロセッサ101は、指定に応じて数量を変更するように取引データDAAを更新する。そしてプロセッサ101はこののち、図8中のACT14へと戻り、上述のようにして更新された取引データに応じた登録画面SCBの表示をユーザ端末400に指示した上で、ACT15の待ち受け状態に戻る。
【0069】
利用者は、登録確認画面SCDに表された候補商品を、表示エリアADAに表された数量、取引商品として登録することを決定したならば、例えばボタンBDDをタップするなどの予め定められた操作により登録を指定する。このような操作がユーザ端末400から通知されると、プロセッサ101はACT28にてYESと判定し、ACT30へと進む。
ACT30としてプロセッサ101は、候補商品を、表示エリアADAに表している数量、取引商品として登録する。プロセッサ101は例えば、候補商品の商品コードと、表示エリアADAに表している数量とをそれぞれ表した商品データを含むように取引データDAAを更新する。プロセッサ101は、ACT30を初めて実行した際には、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスを「買物中」に変更する。そしてプロセッサ101はこののち、図8中のACT14へと戻り、上述のようにして更新された取引データに応じた登録画面SCBの表示をユーザ端末400に指示した上で、ACT15の待ち受け状態に戻る。
【0070】
利用者は、今回の取引に関する取引商品の全てを登録し終えたならば、例えば登録画面SCB中のボタンBBBをタップするなどの予め定められた操作により会計開始を指定する。このような操作がユーザ端末400から通知されると、プロセッサ101は図8中のACT17にてYESと判定し、図10中のACT41へと進む。なお、図示は省略しているが、プロセッサ101はこのとき、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスを「会計中」に変更する。
ACT41としてプロセッサ101は、利用者コードを取得済みであるか否かを確認する。そしてプロセッサ101は例えば、取引に関する取引データDAAのフィールドFBCに利用者コードがセットされていることを確認できたならば、取得済みであるとしてYESと判定し、ACT42へと進む。
ACT42としてプロセッサ101は、第1の選択画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。第1の選択画面は、スマホ決済及び会計機決済のいずれを行うかを利用者に指定させるための画面である。なお、第1の選択画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、スマホ決済及び会計機決済のいずれを行うかの通知を要求する旨の通知、あるいは利用者コードを取得済みであることの通知とすることが想定される。
【0071】
図15は第1の選択画面SCEを表す図である。
第1の選択画面SCEは、適用される値引きの合計額、取引商品の合計点数、決済金額、さらには利用者コードを文字列により表すとともに、ボタンBEA,BEBを表す。ボタンBEAは、スマホ決済の指定を受けるためのソフトキーである。ボタンBEBは、会計機決済の指定を受けるためのソフトキーである。
【0072】
一方でプロセッサ101は例えば、取引に関する取引データDAAのフィールドFBCがnull状態であることを確認したならば、利用者コードを取得済みではないとして、ACT41にてNOと判定し、ACT43へと進む。
ACT43としてプロセッサ101は、第2の選択画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。第2の選択画面は、会計機決済を利用者に指定させるための画面である。第2の選択画面は例えば、第1の選択画面SCEを、ボタンBEAを表さないか、あるいはボタンBEAをグレーアウト表示とするなどのように、ボタンBEAを無効化するように変更した画面とする。なお、第2の選択画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、会計機決済の実行指示を要求する旨の通知、あるいは利用者コードを取得済みでないことの通知とすることが想定される。
【0073】
ユーザ端末400にてプロセッサ401は、会計開始を指定する操作が行われた場合には、上記のACT41~ACT43の処理をプロセッサ101に代わって実行してもよい。この場合に取引処理装置100にてプロセッサ101は例えば、図8中のACT17にてYESと判定したら、図10中のACT44へと進む。
【0074】
利用者は、ユーザ端末400を操作してオンライン決済サービスを利用した決済を行う場合には、例えば第1の選択画面SCEに表されているボタンBEAをタップするなどの、スマホ決済を指定するための予め定められた操作を行う。また利用者は、会計機200を用いて決済を行う場合には、例えば第1の選択画面SCE又は第2の選択画面に表されているボタンBEBをタップするなどの、会計機決済を指定するための予め定められた操作を行う。
【0075】
プロセッサ101は、ACT42又はACT43での表示指示を終えると、いずれの場合もACT44へと進む。
ACT44としてプロセッサ101は、ユーザ端末400で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のような操作がユーザ端末400から取引処理装置100に通知されたならばYESと判定し、ACT45へと進む。
【0076】
ACT45としてプロセッサ101は、スマホ決済が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は、会計機決済が指定されたことを確認し、処理中の取引の代金の決済処理を会計機200に行わせるための処理を実行する。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0077】
決済処理を会計機200に行わせるための処理は、一例として以下の通りである。
プロセッサ101は、会計用画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。会計用画面は、取引に関する会計処理を会計機200に引き継ぐための画面である。会計用画面には、該当の取引に関する問い合わせを会計機200が取引処理装置100に対して行うための情報を表したバーコードが表される。
利用者は、店舗に会計機200が複数台設置されているならば、それらのうちから使用されていない会計機200を任意に選択し、その会計機200が備えるバーコードスキャナに、会計用画面に表されたバーコードを読み取らせる。これに応じて会計機200は、バーコードスキャナにより読み取られたバーコードが表す情報に基づいて取引処理装置100に会計データを要求する。
【0078】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、会計データの要求を受けると、要求された取引の決済を会計機200に行わせるための会計データを要求元の会計機200に対して送信する。このときプロセッサ101は、要求元の会計機200の会計機コードを含むように、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データを更新する。またプロセッサ101は、要求元の会計機200から通知される会計処理コードを含むように、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データを更新する。
このように取引処理装置100から送信された会計データに応じて会計機200は、適宜に画面を表示しながら、会計に関する利用者の操作を受けつつ、会計データに基づいて取引を会計するための処理を実行する。この会計機200の処理は、例えば既存のPOSシステムの会計機で行われている処理と同様な処理であってよい。
【0079】
さて、取引処理装置100にてプロセッサ101は、第1の選択画面SCEを表示している状態のユーザ端末400にて前述のようにスマホ決済を指定する操作がなされたことに応じて、図10中のACT44からACT45へと進んだ場合には、ACT45にてYESと判定してACT46へと進む。なおプロセッサ101は、利用者コードが取得されていないためにACT43にて第2の選択画面の表示を指示している場合には、スマホ決済が指定されることはなく、ACT46へと進むことはない。
ACT46としてプロセッサ101は、許可コードスキャン画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。許可コードスキャン画面は、許可コードを表したバーコードをスキャンするための画面である。なお、許可コードスキャン画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、許可コードの入力を要求する旨の通知を識別するものとすることが想定される。
【0080】
図16は許可コードスキャン画面SCFを表す図である。
許可コードスキャン画面SCFは、表示エリアAFA及びボタンBFAを含む。表示エリアAFAは、カメラ405で得られた画像を表示するためのエリアである。ボタンBFAは、スマホ決済を中止することを利用者が宣言するためのソフトキーである。
ユーザ端末400にてプロセッサ401は、許可コードスキャン画面SCFを表示するに当たっては、カメラ405を起動し、これによりカメラ405で得られた画像を表示エリアAFA内に重畳表示する。
【0081】
店舗内の一部のエリアとして予め定められた会計エリア内には、予め定められたスマホ決済を許可するための許可コードを表した2次元バーコードを掲出しておく。2次元バーコードの掲出は、看板の設置又は印刷物の掲示などにより行うことができる。会計エリアは、オンライン決済サービスを利用した決済を行うことを許容するエリアである。会計エリアは、店舗毎に、当該店舗の運営者などによって適宜に定められてよい。許可コードは、店舗毎に別々でも、複数の店舗で共通でも構わない。許可コードを表した1次元バーコードが、上記の2次元バーコードに代えて掲出されてもよい。
【0082】
利用者は、会計エリアまで移動した上で、上記のように掲出されている2次元バーコードが表示エリアAFA内に映り込むようにユーザ端末400を操作する。プロセッサ401は、カメラ405で得られる画像を解析し、2次元バーコードの読み取りを試みる。そしてプロセッサ401は、2次元バーコードが読み取れたならば、読み取った2次元バーコードが表すバーコードデータの通知を伴って、スキャン操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。かくして、2次元バーコードの掲出のための上記の看板又は印刷物などは、ユーザ端末400による許可コードの取得元となる媒体に該当する。
【0083】
プロセッサ101は、ACT46での表示指示を終えると、ACT47へと進む。
ACT47としてプロセッサ101は、ユーザ端末400で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、ユーザ端末400から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT48へと進む。
【0084】
ACT48としてプロセッサ101は、許可コードのスキャンがなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBFAをタップするなどのスマホ決済の中止を指定する操作が行われたことを確認し、ACT42へと戻り、ユーザ端末400のタッチパネル404の表示画面を第1の選択画面SCEに戻す。また他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、許可コードを表さないバーコードのスキャン操作が行われたことを確認し、エラー表示を行った後にACT46へと戻り、ユーザ端末400でのタッチパネル404の表示画面を許可コードスキャン画面SCFに戻す。エラー表示は、例えば許可コードをスキャンしなければスマホ決済を行うことができない旨を操作者に通知するための画面表示である。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0085】
プロセッサ101は、許可コードを表したバーコードデータの通知を伴う操作通知がなされたならば、許可コードがスキャンされたとしてACT48にてYESと判定し、ACT49へと進む。
【0086】
ACT49としてプロセッサ101は、オンライン決済サービスに対してウェブアクセスして、取引の決済を行わせるための決済用URL(uniform resource locator)をユーザ端末400に通知する。プロセッサ101は、決済用URLには例えば、オンライン決済サービスを提供するウェブサーバ(以下、決済サーバと称する)にアクセスするためのアドレスと、取引に関する決済データと、を含める。プロセッサ101は例えば、取引に関する決済額と取引コードとを決済データから判定可能とする。プロセッサ101は例えば、取引が行われる店舗が属するオンライン決済サービスの加盟店の識別子を決済データから判定可能とする。プロセッサ101は例えば、決済サーバにて取引処理装置100を識別するための識別子を決済データから判定可能とする。なお、プロセッサ101が、決済データからどのような情報を判定可能とするかは、オンライン決済サービスの仕様に準じる。また、決済データに含める情報の一部は、決済データに含めることなしに、別途の通信によって、ユーザ端末400又は取引処理装置100から決済サーバへと送られてもよい。
【0087】
ユーザ端末400にてプロセッサ401はユーザ端末処理にて、決済用URLの通知を受けると、ユーザ端末400が備えるブラウザプログラムPREに従ってのブラウザ処理を起動し、取引処理装置100から通知された決済用URLをこのブラウザ処理に受け渡す。
【0088】
プロセッサ401は、ブラウザ処理にて、ユーザ端末処理から受け渡された決済用URLに基づいて決済サーバにアクセスする。そしてこののちにプロセッサ401は、ブラウザ処理にて、決済サーバからの指示と、利用者による操作とに応じて、オンライン決済サービスを利用しての決済を行う。なお、オンライン決済サービスを利用しての決済の手順は、例えば既存のオンライン決済サービスにおいて知られたものであってよく、ここではその説明は省略する。
決済サーバは、決済を完了すると、例えばアクセスに用いられた決済用URLに含まれる決済データから判定される識別子で識別される取引処理装置100に対して、同決済用URLから判定される取引識別子の通知を伴って、決済の完了を通知する。
【0089】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、図10中のACT49として決済用URLの通知を行ったのちには、ACT50へと進む。
ACT50としてプロセッサ101は、完了通知を待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のように決済サーバから決済の完了が通知されたならばYESと判定し、ACT51へと進む。
ACT51としてプロセッサ101は、完了画面の表示をユーザ端末400に対して指示する。完了画面は、取引が完了したことを利用者に認識させるための画面である。完了画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、決済が完了した旨の通知を識別するものとすることが想定される。図示は省略しているが、プロセッサ101はこのとき、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスを「退店」に変更する。
【0090】
ACT52としてプロセッサ101は、電子レシート登録処理を行う。つまりプロセッサ101は、今回の取引の内容を電子レシートサービスで閲覧可能とするために、利用者コード、取引商品のリスト及び決済の結果などの各種のデータを電子レシートサーバ600に送る。そうすると電子レシートサーバ600は、取得したデータを取引データベースに保存し、取引の内容を電子レシートサービスにより閲覧可能とする。この電子レシート登録処理は、例えば既存の電子レシートサービスで行われている処理と同様であってよく、ここではその詳細の説明は省略する。したがって、プロセッサ101が電子レシートサーバ600に送るデータは、電子レシートサービスの仕様に準じる。
そしてプロセッサ101はこののち、スマホPOS処理を終了する。
【0091】
さて利用者は、カートPOSサービスを利用するためには、未使用状態となっているカート端末500で、利用開始のための予め定められた操作を行う。利用者は、利用開始のための操作の一環として、利用者コードをカート端末500に入力するための操作を行うこともできる。このような操作を受けたカート端末500にてプロセッサ501は、チェックインデータを、カート端末500の端末コードCOBとともに、取引処理装置100に宛てて無線通信ユニット506から通信ネットワーク2へと送出する。プロセッサ501は、利用者コードの入力が行われている場合には、入力された利用者コードも、チェックインデータとともに送出する。チェックインデータは、例えばチェックインコードに表されるのと同じものが、予め補助記憶ユニット503に書き込まれる。ただし補助記憶ユニット503に書き込まれるチェックインデータは、チェックインコードに表されるチェックインデータと一部異なっていても構わない。
【0092】
チェックインデータが通信ネットワーク2により取引処理装置100へと伝送されると、取引処理装置100では当該のチェックインデータを通信ユニット104が受信し、メイン記憶ユニット102又は補助記憶ユニット103に一時保存する。
このようにして、カート端末500から送出されたチェックインデータが取引処理装置100により受信されると、プロセッサ101は、カートPOSサービス向けの取引処理(以下、カートPOS処理と称する)を取引処理プログラムPRAに従って開始する。なお、スマホPOS処理とカートPOS処理とは、それぞれ別々のアプリケーションプログラムに記述されてもよい。
【0093】
プロセッサ101は、異なる利用者に関する取引を対象としたカートPOS処理を既に実行しているならば、そのカートPOS処理とは別スレッドの処理として新たなカートPOS処理を開始する。またプロセッサ101は、前述したスマホPOS処理を既に実行しているならば、そのスマホPOS処理とは別スレッドの処理としてカートPOS処理を開始する。つまりプロセッサ101は、スマホPOS処理及びカートPOS処理を、複数並列して実行することもある。しかしながら以下の説明は、一の利用者に関する取引の処理に関してのみ着目する。かくして以下の説明における「カート端末500」は、着目しているカートPOS処理のために利用者により利用されている一のカート端末500を指す。また以下の説明における「取引」は、着目している処理の対象となっている取引を指す。
【0094】
図17はカートPOS処理のフローチャートである。
プロセッサ101は、カートPOS処理においても、スマホPOS処理における図8及び図9に表される各処理に関しては、同様に行う。ただし、ユーザインタフェースとして用いる端末は、カートPOS処理においてはカート端末500である。またカート端末500のタッチパネル504で表示させる各種の画面は、カート端末500向けに変更されてもよい。例えば、カート端末500が、タッチパネル504が横長となる状態でショッピングカートに取り付けられているならば、前述した縦長の各種画面を、横長に適応するように変更する。また例えば、タッチパネル504の画面サイズがタッチパネル404の画面サイズよりも大きいならば、前述した各種画面よりも多くの情報を1画面中に表す様に変更する。ただし、各種画面について前述した機能は変更しない。
【0095】
プロセッサ101は、会計開始を指示するための操作が行われたことがカート端末500から通知されたことに応じて、図17中のACT61へと進む。
ACT61としてプロセッサ101は、選択画面の表示をカート端末500に対して指示する。選択画面は、第1の選択画面と同様に、スマホ決済及び会計機決済のいずれを行うかを利用者に指定させるための画面である。
【0096】
カート端末500にてプロセッサ501は、選択画面の表示指示のための指示データが無線通信ユニット506により受信されると、選択画面をタッチパネル504に表示させる。ただしプロセッサ401は、プロセッサ101からの表示指示を受けること無しに選択画面をタッチパネル404に表示させてもよい。この場合にプロセッサ101は例えば、ACT61を省略してACT62へと進む。
【0097】
利用者は、オンライン決済サービスを利用した決済を行う場合には、例えば選択画面にスマホ決済の指定のために表されているボタンをタップするなどの、スマホ決済を指定するための予め定められた操作を行う。また利用者は、会計機200を用いて決済を行う場合には、例えば選択画面に決済機決済の指定のために表されているボタンをタップするなどの、会計機決済を指定するための予め定められた操作を行う。
【0098】
ACT62としてプロセッサ101は、カート端末500で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のような操作がカート端末500から取引処理装置100に通知されたならばYESと判定し、ACT63へと進む。
ACT63としてプロセッサ101は、スマホ決済が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は、会計機決済が指定されたことを確認し、処理中の取引の代金の決済処理を会計機200に行わせるための処理を実行する。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0099】
さて、取引処理装置100にてプロセッサ101は、カート端末500にて前述のようにスマホ決済を指定する操作がなされたことに応じて、ACT62からACT63へと進んだ場合には、ACT63にてYESと判定してACT64へと進む。
ACT64としてプロセッサ101は、第1の要求画面の表示をカート端末500に対して指示する。第1の要求画面は、許可コードをカート端末500にスキャンさせるように利用者に要求するための画面である。第1の要求画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、許可コードの入力を要求する旨の通知を識別するものとすることが想定される。
【0100】
なお、カート端末500にてプロセッサ501は、選択画面にてスマホ決済を指定する操作がなされた場合には、取引処理装置100からの表示指示を受けること無しに第1の要求画面をタッチパネル504に表示させてもよい。この場合に取引処理装置100にてプロセッサ101は、ACT64を実行しない。
【0101】
図18は第1の要求画面SCGを表す図である。
第1の要求画面SCGは、許可コードをカート端末500にスキャンさせるように利用者に要求するための文字メッセージを表す。また第1の要求画面SCGは、ボタンBGAを表す。ボタンBGAは、スマホ決済を中止する指示を受けるためのソフトキーである。
【0102】
利用者は、会計エリアに掲出されている許可コードをスキャナ505により読み取らせるようにカート端末500を操作する。プロセッサ501は、スキャナ505により2次元バーコードが読み取られたならば、その2次元バーコードが表すバーコードデータの通知を伴って、スキャン操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0103】
プロセッサ101は、図17中のACT64での表示指示を終えると、ACT65へと進む。
ACT65としてプロセッサ101は、カート端末500で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、カート端末500から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT66へと進む。
【0104】
ACT66としてプロセッサ101は、許可コードのスキャンがなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBGAをタップするなどのスマホ決済の中止を指定する操作が行われたことを確認し、ACT61へと戻り、カート端末500のタッチパネル504の表示画面を選択画面に戻す。また他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、許可コードを表さないバーコードのスキャン操作が行われたことを確認し、エラー表示を行った後にACT64へと戻り、カート端末500でのタッチパネル504の表示画面を第1の要求画面SCGに戻す。エラー表示は、例えば許可コードをスキャンしなければスマホ決済を行うことができない旨を操作者に通知するための画面表示である。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0105】
プロセッサ101は、許可コードを表したバーコードデータの通知を伴う操作通知がなされたならば、許可コードがスキャンされたとしてACT66にてYESと判定し、ACT68へと進む。
ACT67としてプロセッサ101は、利用者コードを取得済みであるか否かを確認する。プロセッサ101は、カート端末500の利用開始のための操作の一環として、利用者コードがカート端末500に入力されず、カート端末500からチェックインデータとともに利用者コードが送出されていないためにチェックインデータを取得できていないならばNOと判定し、ACT68へと進む。
ACT68としてプロセッサ101は、第2の要求画面の表示をカート端末500に対して指示する。第2の要求画面は、利用者コードをカート端末500にスキャンさせるように利用者に要求するための画面である。第2の要求画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、利用者コードの入力を要求する旨の通知を識別するものとすることが想定される。
【0106】
図19は第2の要求画面SCHを表す図である。
第2の要求画面SCHは、利用者コードをカート端末500にスキャンさせるように利用者に要求するための文字メッセージを表す。なお、当該の文字メッセージでは、利用者コードのことを「会員コード」と表している。また第2の要求画面SCHは、ボタンBHAを表す。ボタンBHAは、スマホ決済を中止する指示を受けるためのソフトキーである。
【0107】
利用者は、例えば当該利用者が所有するスマートフォン等の情報通信端末の画面に、利用者コードを表したバーコードを表示させて、このバーコードをカート端末500のスキャナ505にスキャンさせる。プロセッサ501は、スキャナ505によりバーコードが読み取られたならば、そのバーコードが表すバーコードデータの通知を伴って、スキャン操作が行われたことを取引処理装置100に通知する。
【0108】
プロセッサ101は、図17中のACT68での表示指示を終えると、ACT69へと進む。
ACT69としてプロセッサ101は、カート端末500で操作が行われるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、カート端末500から操作内容が通知されたならばYESと判定し、ACT70へと進む。
【0109】
ACT70としてプロセッサ101は、利用者コードのスキャンがなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ボタンBHAをタップするなどのスマホ決済の中止を指定する操作が行われたことを確認し、ACT61へと戻り、カート端末500のタッチパネル504の表示画面を選択画面に戻す。また他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、利用者コードを表さないバーコードのスキャン操作が行われたことを確認し、スキャンしたバーコードが誤っていることを通知するためのエラー表示を行った後にACT68へと戻り、カート端末500でのタッチパネル504の表示画面を第2の要求画面SCHに戻す。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
【0110】
プロセッサ101は、利用者コードを表したバーコードデータの通知を伴う操作通知がなされたならば、利用者コードがスキャンされたとしてACT70にてYESと判定し、ACT71へと進む。なおプロセッサ101は、利用者コードを取得済みであることを確認してACT67にてYESと判定した場合は、ACT68~ACT70を行うことなしにACT71へと進む。
ACT71としてプロセッサ101は、引継画面の表示をカート端末500に対して指示する。引継画面は、オンライン決済サービスを利用した決済を別の情報通信端末に引き継ぐための画面である。当該別の情報通信端末としては、典型的にはスマートフォンが利用される。
【0111】
図20は引継画面SCIを表す図である。
引継画面SCIは、適用される値引きの合計額、取引商品の合計点数、決済金額、さらには利用者コードを文字列により表すとともに、2次元バーコードCIA及びボタンBIAを表す。また引継画面SCIは、2次元バーコードCIAを、決済に用いる情報通信端末に読み取らせるように利用者に要求するための文字メッセージを表す。2次元バーコードCIAは、決済用URLを含むとともに、当該決済用URLを用いたウェブアクセスを実行するように要求するコマンドを含んだ引継データを表す。ボタンBIAは、スマホ決済を中止する指示を受けるためのソフトキーである。プロセッサ101は例えば、決済用URLは、図10中のACT49にてユーザ端末400へと通知する決済用URLと同様に生成する。
【0112】
利用者は、例えば当該利用者が所有するスマートフォン等の情報通信端末のバーコードリーダ機能を用いて、2次元バーコードCIAを情報通信端末に読み取らせる。これに応じて情報通信端末は、ブラウザ機能により2次元バーコードCIAが表す引継データに含まれる決済用URLに基づいて決済サーバにアクセスする。そしてこののちに情報通信端末は、ブラウザ機能にて、決済サーバからの指示と、利用者による操作とに応じて、オンライン決済サービスを利用しての決済を行う。なお、オンライン決済サービスを利用しての決済の手順は、例えば既存のオンライン決済サービスにおいて知られたものであってよく、ここではその説明は省略する。
【0113】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、図17中のACT71として表示指示を行ったのちには、ACT72へと進む。
ACT72としてプロセッサ101は、完了通知を待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のような決済の完了が決済サーバから通知されたならばYESと判定し、ACT73へと進む。
【0114】
ACT73としてプロセッサ101は、完了画面の表示をカート端末500に対して指示する。完了画面は、取引が完了したことを利用者に認識させるための画面である。完了画面の表示指示のための指示データに通知識別子を含める場合、当該の通知識別子は例えば、決済が完了した旨の通知を識別するものとすることが想定される。図示は省略しているが、プロセッサ101はこのとき、取引データDAAのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスを「退店」に変更する。
ACT74としてプロセッサ101は、電子レシート登録処理を、図10中のACT52と同様に行う。
そしてプロセッサ101はこののち、カートPOS処理を終了する。
【0115】
次に、以上の取引処理により処理される各取引の実施状況の確認作業をアテンダント端末300にて行うことを可能とするための動作について説明する。
プロセッサ101は、上述のスマホPOS処理及びカートPOS処理とは別スレッドの処理として、確認支援処理を取引処理プログラムPRAに従って開始する。なお、確認支援処理は、取引処理プログラムPRAとは別のアプリケーションプログラムに記述されてもよい。
【0116】
図21は確認支援処理のフローチャートである。
ACT81としてプロセッサ101は、後述するステータス確認画面での提示対象とする取引に関する取引データ(以下、対象取引データと称する)を、補助記憶ユニット103に保存されている取引データのうちから抽出する。
プロセッサ101は、確認支援処理を開始後、最初にACT81を実行する際には、デフォルトの抽出条件に従って対象取引データを抽出する。本実施形態では、抽出条件は以下の通りとする。ただし、抽出条件は、例えば取引処理プログラムPRAの作成者などにより適宜に定められてよい。
【0117】
抽出条件の設定項目として、「件数」「ステータス」「端末種別」及び「端末ID」を含む。「件数」なる設定項目については、「全件」「10分前」「30分前」を選択的に対象として設定可能とし、「全件」を対象とする設定をデフォルトとする。「ステータス」なる設定項目については、「入店」「買物中」「会計中」「退店」「中止」のうちの少なくとも1つを対象して設定可能とし、「入店」「買物中」「会計中」「退店」「中止」のすべてを対象とする設定をデフォルトとする。「端末種別」なる設定項目については、「スマホ」及び「タブレット」のうちの少なくとも1つを対象として設定可能とし、「スマホ」及び「タブレット」の双方を対象とする設定をデフォルトとする。「端末ID」なる設定項目については、端末コードのうちの少なくとも一部分に相当する任意の文字列をキーとして設定可能とし、当該キーが未設定である状態をデフォルトとする。
【0118】
ACT82としてプロセッサ101は、ステータス確認画面の表示をアテンダント端末300に対して指示する。ステータス確認画面は、取引の実施状況を、アテンダント端末300を利用している店員に確認させるための画面である。プロセッサ101は例えば、ステータス確認画面を表す画面データを生成し、この画面データに基づく画面表示を行うように指示するための指示データを、通信ユニット104からアテンダント端末300に宛てて通信ネットワーク2に送出する。
【0119】
画面表示の指示のための指示データが通信ネットワーク2によりアテンダント端末300に伝送されると、アテンダント端末300では無線通信ユニット306が当該の指示データを受信する。無線通信ユニット306は、指示データを受信すると、その旨をプロセッサ301に通知する。プロセッサ301は、画面表示の指示のための指示データが受信されたならば、アテンダント端末プログラムPRCに従ってのアテンダント端末処理により、その指示データに応じた画面をタッチパネル304に表示させる。
なお、以降に説明する各種の画面の表示指示の授受は、画面データの内容が異なるものの、上記と同様な手順で行われる。
【0120】
図22は一例としてのステータス確認画面SCJを表す図である。
ステータス確認画面SCJは、表示エリアAJA,AJB及びボタンBJAを表す。表示エリアAJAは、抽出条件の設定状況を表す。表示エリアAJBは、図21中のACT81にてプロセッサ101により抽出された対象取引データに関する取引の実施状況を表す。ボタンBJAは、絞り込みの条件の更新指示を受けるためのソフトキーである。
【0121】
ステータス確認画面SCJにおける表示エリアAJAは、全ての設定項目の全ての設定が上述のデフォルトである場合である。つまり、「件数」なる設定項目に関して表された3つのラジオボタンのうち、「全件」が関連付けられたラジオボタンをオン状態とするとともに、「10分前」「30分前」がそれぞれ関連付けられたラジオボタンをオフ状態とすることにより、「件数」なる設定項目に関して「全件」を対象とする設定であることを表している。「ステータス」なる設定項目については、「入店」「買物中」「会計中」「退店」「中止」にそれぞれ関連付けられた5つのチェックボックスの全てにチェックマークを表していることにより、「入店」「買物中」「会計中」「退店」「中止」のすべてを対象とする設定であることを表している。「端末種別」なる設定項目については、「スマホ」及び「タブレット」にそれぞれ関連付けられた2つのチェックボックスの双方にチェックマークを表していることにより、「スマホ」及び「タブレット」の双方を対象とする設定であることを表している。「端末ID」なる設定項目については、関連付けられた入力欄をブランク状態としていることにより、キーが設定されていないことを表している。
【0122】
表示エリアAJBは、対象取引データのそれぞれに対応する取引の実施状況のリストを表す。表示エリアAJBに表されるリストは、一行が1つの取引に関し、「端末ID」「取引No.」「回遊時間」「直前操作時間」「登録点数」「ステータス」「会計機No.」「会計取引No.」「中止フラグ」なる各項目に関する情報を表す。「端末ID」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBBにセットされている端末コードを表す。なお、対象取引データのフィールドFBCに利用者コードがセットされている場合には、その旨を表すマークを端末コードの左横に表す。「取引No.」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBAにセットされている取引コードを表す。「回遊時間」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれる開始時刻から現在時刻までの経過時間を表す。「直前操作時間」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれる直前操作時刻を表す。「登録点数」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBE以降の各フィールドにセットされている商品データのそれぞれに含まれる数量の総和を表す。「ステータス」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データにステータスとして含まれる情報を表す。「会計機No.」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データに会計機コードが含まれる場合に、当該の会計機コードを表す。「会計取引No.」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データに会計処理コードが含まれる場合に、当該の会計処理コードを表す。「中止フラグ」なる項目の情報としては、対象取引データのフィールドFBDにセットされている管理データに含まれる中止フラグの状態を表す。
なお、図22の例では、「端末ID」なる項目に関する表示可能桁数が7桁に制限されていることから、32桁の端末コードの全てを表示することができず、プロセッサ301は上位7桁のみの表示としている。プロセッサ301は、表示エリアAJB中の「端末ID」なる項目に表された情報の1つが、例えばタップなどの予め定められた操作により指定されると、該当の情報が端末コードの一部のみを表しているならば、該当の端末コードの全てを表示させる。
【0123】
ACT83としてプロセッサ101は、ステータス確認画面の更新タイミングとなったか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT84へと進む。
ACT84としてプロセッサ101は、アテンダント端末300から抽出条件の通知がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT85へと進む。
ACT85としてプロセッサ101は、抽出条件の変更のための操作とは別の操作がアテンダント端末300で行われたか否か確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT83へと戻る。
かくしてプロセッサ101は、ACT83~ACT85としては、更新タイミングとなるか、抽出条件の通知がなされるか、他の操作がおこなわれるのを待ち受ける。
【0124】
プロセッサ101は、更新タイミングとして予め定められたタイミングとなったならば、ACT83にてYESと判定し、ACT81以降を繰り返す。このとき、新たにACT81にて対象取引データとして抽出する取引データは、前回にACT81にて抽出した取引データと変わらないが、取引の進捗により対象取引データの内容が変更されていれば、ACT82として表示させるステータス確認画面における表示エリアAJBに表される情報が更新される。なお、更新タイミングとしては例えば、ACT82を前回に実行してからの経過時間が予め定められた時間を越えた時とすることが想定される。更新タイミングとしては例えば、ACT82を前回に実行した際に対象取引データとして抽出した取引データが更新されたことが確認できた時とすることが想定される。ただし更新タイミングは、取引処理プログラムPRAの作成者などにより適宜に定められてよい。
【0125】
店員は、ステータス確認画面に表される取引に関する抽出条件を変更したいならば、その変更を指示するための予め定められた操作を行う。アテンダント端末300にてプロセッサ301は、操作に応じて、表示エリアAJAでの表示を変更する。
第1の具体例:例えば店員は、図22のステータス確認画面SCJが表示されているときに、「表示件数」なる設定項目に関して「10分前」に変更したいならば、「10分前」が関連付けられたラジオボタンをタップする。この操作に応じてプロセッサ301は、タップされたラジオボタンを有効状態とし、他のラジオボタンを無効状態とする。
第2の具体例:例えば店員は、図22のステータス確認画面SCJが表示されているときに、「ステータス」なる設定項目に関して「退店」「中止」の2つを対象から外したいならば「退店」「中止」に関連付けられたチェックボックスをそれぞれタップする。この操作に応じてプロセッサ301は、「退店」「中止」に関連付けられたチェックボックス内のチェックマークを非表示とする。なおプロセッサ301は、チェックマークが非表示となっているチェックボックスがタップされたならば、そのチェックボックス内にチェックマークを表示する。
第3の具体例:例えば店員は、図22のステータス確認画面SCJが表示されているときに、表示エリアAJBに表される取引をスマホPOS処理の対象である取引に絞り込みたいならば、「タブレット」なる設定に関するチェックボックスをタップする。この操作に応じてプロセッサ301は、「タブレット」なる設定に関連付けられたチェックボックス内のチェックマークを非表示とする。
第4の具体例:例えば店員は、図22のステータス確認画面SCJが表示されているときに、表示エリアAJBに表される取引をカートPOS処理の対象である取引に絞り込みたいならば、「スマホ」なる設定に関するチェックボックスをタップする。この操作に応じてプロセッサ301は、「スマホ」なる設定に関連付けられたチェックボックス内のチェックマークを非表示とする。
第5の具体例:例えば店員は、図22のステータス確認画面SCJが表示されているときに、表示エリアAJBに表される取引を、端末コードの1桁目が「3」である端末が用いられている取引に絞り込みたいならば、「端末ID」なる設定に関する入力欄に「3」を入力する。この操作に応じてプロセッサ301は、該当の入力欄に「3」を表す。
【0126】
そして店員は、表示エリアAJAの表示が所望の条件と合致している状態にて、ボタンBJAをタップする等の予め定められた操作により条件更新を指示する。この操作に応じてプロセッサ301は、その時点で表示エリアAJBに表されている設定を通知するための通知データを、無線通信ユニット306から取引処理装置100に宛てて通信ネットワーク2へと送出する。
【0127】
取引処理装置100にてプロセッサ101は、上記のように設定を通知するためにアテンダント端末300から送出された通知データを受信したことが通信ユニット104から通知されたならば、図21中のACT84にてYESと判定し、ACT86へと進む。
ACT86としてプロセッサ101は、通知に応じて対象取引データの抽出条件を変更する。そしてプロセッサ101はACT81以降を前述と同様に繰り返す。このときプロセッサ101は、変更後の抽出条件で対象取引データの抽出をやり直した上で、改めて抽出された対象取引データに基づく新たなステータス確認画面の表示をアテンダント端末300に指示する。
【0128】
ここで、通知データに含まれる「端末ID」なる設定項目に関する設定は、第1の端末種別としての「スマホ」と第2の端末種別としての「タブレット」の少なくとも一方の指定の内容を表したものである。かくしてプロセッサ101は、通知データに基づいて抽出条件を変更するに際して、上記の指定を受け付けていることになる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは受付手段として機能する。
また、通知データにキーが含まれる場合には、プロセッサ101は、通知データに基づいて抽出条件を変更するに際して、キーを取得していることになる。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは取得手段として機能する。
【0129】
図23は一例としてのステータス確認画面SCKを表す図である。
ステータス確認画面SCKは、上記の第2の具体例及び第3の具体例による抽出条件の変更後の一例である。
プロセッサ101は、第2の具体例による変更により、図22のステータス確認画面SCJの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスが「退店」又は「中止」である取引データは対象取引データから除外している。つまりプロセッサ101は、取引コードが「11」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCJにおいては対象取引データとしているが、「ステータス」が「退店」であり、かつ端末コードが1桁であるために、ステータス確認画面SCKにおいては対象取引データとしない。
【0130】
またプロセッサ101は、第3の具体例による変更により、図22のステータス確認画面SCJの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBBにセットされている端末コードがカート端末500を識別するものである取引データは対象取引データから除外している。なおプロセッサ101は、フィールドFBBに32桁の端末コードがセットされている取引データを対象取引データとして抽出する。本実施形態では、ユーザ端末400の端末コードが32桁であり、カート端末500の端末コードが3桁以下であるから、プロセッサ101は例えば、フィールドFBBにセットされた端末コードが4桁以上である場合に32桁の端末コードがセットされていると判断すればよい。つまりプロセッサ101は、取引コードが「14」及び「15」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCJにおいては対象取引データとしているが、端末コードが4桁以上ではないために、ステータス確認画面SCKにおいては対象取引データとしない。
【0131】
図24は一例としてのステータス確認画面SCLを表す図である。
ステータス確認画面SCLは、上記の第2の具体例及び第4の具体例による抽出条件の変更後の一例である。
プロセッサ101は、第2の具体例による変更により、図22のステータス確認画面SCJの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBDにセットされている管理データに含まれるステータスが「退店」又は「中止」である取引データは対象取引データから除外している。つまりプロセッサ101は、取引コードが「11」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCJにおいては対象取引データとしているが、「ステータス」が「退店」であり、かつ端末コードが1桁であるために、ステータス確認画面SCLにおいては対象取引データとしない。
【0132】
またプロセッサ101は、第4の具体例による変更により、図22のステータス確認画面SCJの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBBにセットされている端末コードがユーザ端末400を識別するものである取引データは対象取引データから除外している。なおプロセッサ101は、フィールドFBBに1桁~3桁の端末コードがセットされている取引データを対象取引データとして抽出する。本実施形態では、プロセッサ101は例えば、フィールドFBBにセットされた端末コードが3桁以下である場合に1桁~3桁の端末コードがセットされていると判断すればよい。つまりプロセッサ101は、取引コードが「10」「12」及び「13」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCJにおいては対象取引データとしているが、端末コードが3桁以下ではないために、ステータス確認画面SCLにおいては対象取引データとしない。
【0133】
図25は一例としてのステータス確認画面SCMを表す図である。
ステータス確認画面SCMは、上記の第5の具体例による抽出条件の変更後の一例である。
プロセッサ101は、第5の具体例による変更により、図22のステータス確認画面SCJの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBBにセットされている端末コードの上位1桁が「3」ではない取引データは対象取引データから除外している。つまりプロセッサ101は、取引コードが「12」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCJにおいては対象取引データとしているが、端末コードの上位1桁が「3」ではないために、ステータス確認画面SCMにおいては対象取引データとしない。
プロセッサ101はこのように、「端末種別」なる設定項目に関して「スマホ」及び「タブレット」の双方を対象とする設定である場合には、このように端末コードに関しての前方一致による絞り込みを行う。
【0134】
図26は一例としてのステータス確認画面SCNを表す図である。
ステータス確認画面SCNは、図23のステータス確認画面SCKにて、さらに「端末ID」なる設定項目に関するキーを「31918」とするように抽出条件を変更した後の一例である。
プロセッサ101は、図23のステータス確認画面SCKの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBBにセットされている端末コードの上位5桁が「31918」ではない取引データは対象取引データから除外している。つまりプロセッサ101は、取引コードが「16」及び「19」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCKにおいては対象取引データとしているが、端末コードの上位5桁が「31918」ではないために、ステータス確認画面SCNにおいては対象取引データとしない。
プロセッサ101はこのように、「端末種別」なる設定項目に関して「スマホ」のみを対象とする設定である場合には、このように端末コードに関しての前方一致による絞り込みを行う。
【0135】
図27は一例としてのステータス確認画面SCOを表す図である。
ステータス確認画面SCOは、図24のステータス確認画面SCLにて、さらに「端末ID」なる設定項目に関するキーを「3」とするように抽出条件を変更した後の一例である。
プロセッサ101は、図24のステータス確認画面SCLの表示に際して対象取引データとして抽出した取引データのうち、フィールドFBBにセットされている端末コードが「3」ではない取引データは対象取引データから除外している。つまりプロセッサ101は、取引コードが「14」及び「18」である取引に関する取引データは、ステータス確認画面SCLにおいては対象取引データとしているが、端末コードが「3」ではないために、ステータス確認画面SCOにおいては対象取引データとしない。
プロセッサ101はこのように、「端末種別」なる設定項目に関して「タブレット」のみを対象とする設定である場合には、このように端末コードに関しての全件一致による絞り込みを行う。なお、全件一致は、完全一致又は全桁一致とも称される。
【0136】
以上のような各買い物ステータス画面は、取引処理により処理されている複数の取引のうちから、指定された端末種別に属する端末装置を用いて処理される取引を絞り込み、その絞り込んだ取引に関する情報を、取引処理装置100のプロセッサ101による指示の下に、アテンダント端末300にて表示デバイスとしてのタッチパネル304にて表示させたものである。かくして取引処理プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは絞込手段及び表示手段として機能する。
【0137】
プロセッサ301は、ステータス確認画面をタッチパネル304に表示させた状態で、抽出条件の変更のため以外の何らかの操作がなされると、その操作内容を通知するための通知データを、無線通信ユニット306から取引処理装置100に宛てて通信ネットワーク2へと送出する。
【0138】
操作内容を通知するために上記のようにアテンダント端末300から送出された通知データが通信ネットワーク2により取引処理装置100に伝送されると、取引処理装置100では通信ユニット104が当該の通知データを受信する。通信ユニット104は、通知データを受信すると、その旨をプロセッサ101に通知する。
プロセッサ101は、上記の通知を受けると、ACT85にてYESと判定し、操作の内容を確認し、それに応じた処理を行うための他処理へと進む。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ステータス確認画面に表された取引の1つを指定する操作に応じて、その取引に関する取引商品の一覧などの取引の内容を表した画面の表示をアテンダント端末300に指示する。他処理の1つとしてプロセッサ101は例えば、ステータス確認画面の表示エリアAJBにて見出しを表している欄を指定する操作に応じて、表示エリアAJBでの各取引の表示順序に関して、指定された欄に表される見出しに相当する項目に関する値の比較による並べ替えを行うべくステータス確認画面を更新する。他処理としては、別の処理、あるいは複数の処理が選択的に行われる場合もあるが、その詳細の説明はここでは省略する。
なお、上記の並べ替えのためのステータス確認画面の更新は、プロセッサ301による処理により行われてもよい。
【0139】
以上のように取引処理装置100は、ユーザ端末400をユーザインタフェースとして用いて行われるスマホPOSサービスとカート端末500をユーザインタフェースとして用いて行われるカートPOSサービスとを並列的に提供している。そして取引処理装置100は、図23に表すステータス確認画面SCKのように、スマホPOSサービスによる取引に絞り込んで、取引の実施状況をアテンダント端末300にて表示させることができる。また取引処理装置100は、図24に表すステータス確認画面SCLのように、カートPOSサービスによる取引に絞り込んで、取引の実施状況をアテンダント端末300にて表示させることができる。これにより、複数の取引に、ユーザ端末400及びカート端末500といった互いに異なる種別の端末装置が混在して利用されている状況における各取引の実施状況の確認作業の簡略化を図ることができる。
【0140】
取引処理装置100は、スマホPOSサービスの対象となる取引のみに関するステータス確認画面をアテンダント端末300で表示させる場合で、キーが設定されている場合には、端末コードとキーとの前方一致により絞り込んだ取引に絞り込んで、図26に表すステータス確認画面SCNのように表示させる。これにより、利用者は、例えば32桁と長い端末コードの全てを入力しなくとも、ステータス確認画面での表示対象とする取引を絞り込むことが可能となる。
【0141】
取引処理装置100は、カートPOSサービスの対象となる取引のみに関するステータス確認画面をアテンダント端末300に表示させる場合で、キーが設定されている場合には、端末コードとキーとの全件一致により絞り込んだ取引に絞り込んで、図27に表すステータス確認画面SCOのように表示させる。例えば、30台のカート端末500に対して「1」~「30」の端末コードが設定されている場合、キー「1」に対して前方一致にて絞り込みを行うと、「1」「10」~「19」なる端末コードに絞り込まれることになり、総数30台のうちの11台までしか絞り込むことができないが、全件一致とすることにより1台に絞り込むことが可能である。これにより利用者は、容易に所望とするカート端末500を用いての取引の実施状況を確認可能となる。
【0142】
取引処理装置100は、スマホPOSサービスの対象となる取引と、カートPOSサービスの対象となる取引との双方に関するステータス確認画面をアテンダント端末300で表示させる場合で、キーが設定されている場合には、端末コードとキーとの前方一致により絞り込んだ取引に絞り込んで、図25に表すステータス確認画面SCMのように表示させる。これにより、利用者は、例えば32桁と長い端末コードの全てを入力しなくとも、ステータス確認画面での表示対象とする取引を絞り込むことが可能となる。
【0143】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
上記の実施形態では、取引処理装置100が、取引の実施状況の確認作業のための画面表示をアテンダント端末300で行わせるための各種処理を実行するとして説明したがこれに限定されるものではない。例えば、取引データDAAの管理は上記の実施形態と同様に取引処理装置100で行うが、図21中のACT81~ACT86の各処理のうちの一部又は全部をアテンダント端末300にて実行してもよい。
【0144】
ユーザ端末400及びカート端末500のいずれか一方に代えて、あるいはそれらに加えて、利用者が持ち運ぶタイプの端末装置をユーザインタフェース端末として店舗から利用者に貸し出すのでもよい。この場合にプロセッサ101は、当該の貸し出される端末装置は、ユーザ端末400及びカート端末500のいずれか一方と同種別であるとしてもよいし、ユーザ端末400及びカート端末500のいずれとも別種別であるとしてもよい。
【0145】
ステータス確認画面での表示対象とする取引のキーに基づく絞り込みに際して一部の一致による絞り込みは、前方一致以外の一部一致による絞り込みを適用してもよい。また「端末種別」なる設定項目についての設定状況毎での絞り込み方法の適用形態は、任意に変更が可能である。
【0146】
取引処理装置100にてプロセッサ101が行っている処理の一部を、ユーザ端末400又はカート端末500にてプロセッサ401,501が実行してもよい。例えば取引データは、補助記憶ユニット403,503に保存し、その更新はプロセッサ401,501が行ってもよい。
【0147】
情報処理によりプロセッサ101が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0148】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0149】
1…取引処理システム、2…通信ネットワーク、100…取引処理装置、200…会計機、300…アテンダント端末、400…ユーザ端末、500…カート端末、600…電子レシートサーバ、101,301,401,501…プロセッサ、102,302,402,502…メイン記憶ユニット、103,303,403,503…補助記憶ユニット、104…通信ユニット、304,404,504…タッチパネル、305,405…カメラ、306,406,506…無線通信ユニット、505…スキャナ。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10
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