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特開2024-43356容器ホルダ、スパウト、スパウト付袋容器および複合容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024043356
(43)【公開日】2024-03-29
(54)【発明の名称】容器ホルダ、スパウト、スパウト付袋容器および複合容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/02 20060101AFI20240322BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20240322BHJP
   B65D 33/38 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
B65D33/02
B65D77/04 B
B65D33/38
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148500
(22)【出願日】2022-09-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】505045300
【氏名又は名称】アンファー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】弁理士法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝目 祥二
【テーマコード(参考)】
3E064
3E067
【Fターム(参考)】
3E064AB23
3E064BA21
3E064HF02
3E064HG03
3E064HM01
3E064HN05
3E064HS04
3E064HS07
3E067BA12B
3E067BA20C
3E067BB14B
3E067BB14C
3E067BB16C
3E067EA32
3E067EB32
3E067EE40
3E067EE56
3E067EE59
3E067FA04
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】下方に押す力に強い自立可能な容器ホルダ、スパウト、容器ホルダに支持されるスパウト付袋容器、および、容器ホルダとスパウト付袋容器とを組み合わせた複合容器を提供する。
【解決手段】スパウト付袋容器2用の容器ホルダ5は、可撓性を有する第1のシート部50と第2のシート部70とを有する。第1のシート部50および第2のシート部70が、左辺と右辺と上辺と下辺とを有する。第1のシート部50の左辺と第2のシート部70の左辺とが接続される。第1のシート部50の右辺と前記第2のシート部70の右辺とが接続される。第1のシート部50の上辺と第2のシート部70の上辺とが、互いの中央部が接続されていない。第1のシート部50の下辺と第2のシート部70の下辺とが、接続されていない。第1のシート部50および第2のシート部70には、上辺の中央部から下方に延びる折り目溝が設けられている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられていることを特徴とする容器ホルダ。
【請求項2】
前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺から離れている、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項3】
前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺に接している、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項4】
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続される、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項5】
前記第1のシート部の上辺の左端部と前記第2のシート部の上辺の左端部とが接続され、
前記第1のシート部の上辺の右端部と前記第2のシート部の上辺の右端部とが接続されている、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項6】
前記第1のシート部の左上辺と前記第2のシート部の左上辺とが接続されておらず、
前記第1のシート部の右上辺と前記第2のシート部の右上辺とが接続されていない、請求項5に記載の容器ホルダ。
【請求項7】
前記第1のシート部の左上辺および右上辺が、外側に凸の円弧形状であり、
前記第2のシート部の左上辺および右上辺が、内側に凸の円弧形状または内側に凸のL字形状である、請求項6に記載の容器ホルダ。
【請求項8】
前記第1のシート部および前記第2のシート部が、それぞれを平らにして互いの内面を当接可能に形成されており、
前記第1のシート部および前記第2のシート部を平らにした状態において、前記第1のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなりかつ前記第2のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなる、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項9】
前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(以下、「下辺切り欠き」という。)が設けられ、
前記折り目溝を延長した線が、前記下辺切り欠きの中心を通る、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項10】
前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の下辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の下辺右部分と、を有し、
当該シート部を平らにした状態において、前記下辺左部分と前記下辺右部分とが鈍角をなす、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項11】
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれの上辺の中央部には、矩形状の切り欠きが設けられている、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項12】
前記折り目溝が設けられた前記シート部の上辺の中央部が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の上辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の上辺右部分と、を有し、
当該シート部を平らにした状態において、前記上辺左部分と前記上辺右部分とが鈍角をなす、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項13】
前記第1のシート部の左辺には、当該左辺に沿って延びる帯形状の左辺溶着代が一体的に接続され、前記左辺溶着代が当該左辺を折り目として折り曲げられており、
前記第1のシート部の右辺には、当該右辺に沿って延びる帯形状の右辺溶着代が一体的に接続され、前記右辺溶着代が当該右辺を折り目として折り曲げられており、
前記第2のシート部が、前記左辺溶着代と、前記右辺溶着代と、シート部分と、を有し、
前記シート部分の左縁部と前記左辺溶着代とが超音波溶着され、
前記シート部分の右縁部と前記右辺溶着代とが超音波溶着され、
前記第2のシート部の左辺が、前記左辺溶着代における前記第1のシート部の左辺と接続された辺であり、
前記第2のシート部の右辺が、前記右辺溶着代における前記第1のシート部の右辺と接続された辺であり、
前記第2のシート部の上辺が、前記シート部分の上辺であり、
前記第2のシート部の下辺が、前記シート部分の下辺である、請求項1に記載の容器ホルダ。
【請求項14】
前記シート部分の左縁部における複数の箇所(以下、「左縁部溶着箇所」という。)が前記左辺溶着代と超音波溶着され、
前記シート部分の右縁部における複数の箇所(以下、「右縁部溶着箇所」という。)が前記右辺溶着代と超音波溶着され、
複数の前記左縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の左辺に沿って間隔をあけて並んでおり、
複数の前記右縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の右辺に沿って間隔をあけて並んでおり、
前記左縁部溶着箇所および前記右縁部溶着箇所のそれぞれの形状が、左右方向に延びる直線形状である、請求項13に記載の容器ホルダ。
【請求項15】
袋体に取り付けられるスパウトであって、
前記袋体に端部が取り付けられる筒形状の基部と、
前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有することを特徴とするスパウト。
【請求項16】
前記第1の支持部および前記第2の支持部が、前記基部の外周面にある部分のうちの径方向外方に最も突出した部分である、請求項15に記載のスパウト。
【請求項17】
前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部から前記袋体に取り付けられる前記端部側に突出する突部と、を有する、請求項15に記載のスパウト。
【請求項18】
前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部に接続され、前記袋体に取り付けられる前記端部側に向けられた溝を有する爪部と、を有する、請求項15に記載のスパウト。
【請求項19】
前記基部には、ポンプ付蓋部材が取付可能であり、
前記ポンプ付蓋部材が、下方に押されることで前記袋体の内容物を吐出する押下ヘッドを有する、請求項15に記載のスパウト。
【請求項20】
スパウトと袋体とを有するスパウト付袋容器であって、
前記スパウトが、
前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有することを特徴とするスパウト付袋容器。
【請求項21】
スパウト付袋容器と容器ホルダとを有する複合容器であって、
前記容器ホルダが、可撓性を有する第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられており、
前記スパウト付袋容器が、スパウトと袋体とを有し、
前記スパウトが、
前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有し、
前記袋体が、前記容器ホルダの内側に配置され、
前記基部と前記第1の支持部と前記第2の支持部とが、前記第1のシート部の上辺の中央部と前記第2のシート部の上辺の中央部との間を挿通され、前記容器ホルダの外側に配置され、
前記第1の支持部が、前記第1のシート部の上辺の中央部に接し、
前記第2の支持部が、前記第2のシート部の上辺の中央部に接する、ことを特徴とする複合容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器ホルダ、スパウト、容器ホルダに支持されるスパウト付袋容器、および、容器ホルダとスパウト付袋容器とを組み合わせた複合容器に関する。
【背景技術】
【0002】
硬質プラスチック製の注出具(「スパウト」ともいう。)を備えたパウチ容器は、ボトル容器に内容物を補充するための詰め替え用容器として広く使用されている。パウチ容器入りの製品は、ボトル容器入りの製品と比べて低価格で提供できるという利点を有している。しかしながら、パウチ容器から再利用するボトル容器に内容物を移す際に、雑菌が混入し、ボトル容器内で雑菌が繁殖するおそれがあり、衛生面で問題があった。
【0003】
パウチ容器を、詰め替え用ではなくそのまま使用する場合、使用当初は自立可能であるものの、内容物の減少とともに袋体が屈曲して自立できなくなる。そこで、パウチ容器を直立させるための容器ホルダ(支持具)が、特許文献1~3に開示されている。
【0004】
特許文献1および特許文献2に記載されている容器ホルダは、2枚の縦長の長方形状のシートを有している。各シートの左辺が互いに接続され、右辺が互いに接続され、上辺の一部が互いに接続されている。容器ホルダの上端部には、注出具が挿通される開口が設けられている。容器ホルダは、下端部が開く袋様の形状を有している。そして、容器ホルダの内側にパウチ容器の袋体を配置すると、横断面が外側に凸の円弧形状となるように各シートが変形する。各シートの下辺も円弧形状になり、容器ホルダの下端部の形状が楕円形状(略楕円形状を含む)になる。これにより、袋体を直立に支持しつつ容器ホルダが自立する。
【0005】
特許文献3に記載されている容器ホルダは、縦長長方形状のシートである正面部と背面部とを有している。正面部と背面部との上辺は、頂部を介して互いに接続されている。頂部には、袋容器の注出具が挿通される孔が設けられている。正面部と背面部との下辺は、底部を介して互いに接続されている。正面部と背面部との間隔は、上端部側から下端部側に向かうにしたがって徐々に大きくなる。容器ホルダは、全体的に上端部がとがったくさび形状を有している。容器ホルダの内側に袋体が配置される。これにより、袋体を直立に支持しつつ容器ホルダが自立する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-136951公報
【特許文献2】特開2009-227331公報
【特許文献3】特開2005-329955公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1および特許文献2に記載されている容器ホルダは、その内側に袋体を配置すると、横断面が外側に凸の円弧形状となるように各シートが変形する。しかしながら、この容器ホルダは、下方に押す力に弱く、例えば、ポンプ付蓋部材が注出具に装着されたパウチ容器を支持した場合に押下ヘッドが下方に押されると、容器ホルダが折れ曲がってしまうおそれがある。また、容器ホルダは、袋体の内容物が減少すると、各シートの膨らみが小さくなる。これにより、各シートの下辺の円弧形状の曲率が小さくなり、容器ホルダの下端部の楕円形状(短径)が小さくなる。そのため、使用しているうちにホルダが自立しにくくなる。
【0008】
また、特許文献3に記載されている容器ホルダも、同様に、下方に押す力に弱く、ポンプ付蓋部材が注出具に装着されたパウチ容器を支持した場合に容器ホルダが折れ曲がってしまうおそれがある。
【0009】
また、特許文献1~3に記載されている容器ホルダは、ポンプ付蓋部材が注出具に装着されたパウチ容器を支持する箇所が小さい。そのため、ポンプ付蓋部材の押下ヘッドが下方に押されるときの振動でパウチ容器が移動した場合に、パウチ容器が容器ホルダから外れてしまうおそれがある。
【0010】
そこで、本発明は、下方に押す力に強い自立可能な容器ホルダ、スパウト、容器ホルダに支持されるスパウト付袋容器、および、容器ホルダとスパウト付袋容器とを組み合わせた複合容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る容器ホルダは、スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明において、前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺から離れている、ことが好ましい。
【0013】
本発明において、前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺に接している、ことが好ましい。
【0014】
本発明において、前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続され、前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続される、ことが好ましい。
【0015】
本発明において、前記第1のシート部の上辺の左端部と前記第2のシート部の上辺の左端部とが接続され、前記第1のシート部の上辺の右端部と前記第2のシート部の上辺の右端部とが接続されている、ことが好ましい。
【0016】
本発明において、前記第1のシート部の左上辺と前記第2のシート部の左上辺とが接続されておらず、前記第1のシート部の右上辺と前記第2のシート部の右上辺とが接続されていない、ことが好ましい。
【0017】
本発明において、前記第1のシート部の左上辺および右上辺が、外側に凸の円弧形状であり、前記第2のシート部の左上辺および右上辺が、内側に凸の円弧形状または内側に凸のL字形状である、ことが好ましい。
【0018】
本発明において、前記第1のシート部および前記第2のシート部が、それぞれを平らにして互いの内面を当接可能に形成されており、前記第1のシート部および前記第2のシート部を平らにした状態において、前記第1のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなりかつ前記第2のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなる、ことが好ましい。
【0019】
本発明において、前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(以下、「下辺切り欠き」という。)が設けられ、前記折り目溝を延長した線が、前記下辺切り欠きの中心を通る、ことが好ましい。
【0020】
本発明において、前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の下辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の下辺右部分と、を有し、当該シート部を平らにした状態において、前記下辺左部分と前記下辺右部分とが鈍角をなす、ことが好ましい。
【0021】
本発明において、前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれの上辺の中央部には、矩形状の切り欠きが設けられている、ことが好ましい。
【0022】
本発明において、前記折り目溝が設けられた前記シート部の上辺の中央部が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の上辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の上辺右部分と、を有し、当該シート部を平らにした状態において、前記上辺左部分と前記上辺右部分とが鈍角をなす、ことが好ましい。
【0023】
本発明において、前記第1のシート部の左辺には、当該左辺に沿って延びる帯形状の左辺溶着代が一体的に接続され、前記左辺溶着代が当該左辺を折り目として折り曲げられており、前記第1のシート部の右辺には、当該右辺に沿って延びる帯形状の右辺溶着代が一体的に接続され、前記右辺溶着代が当該右辺を折り目として折り曲げられており、前記第2のシート部が、前記左辺溶着代と、前記右辺溶着代と、シート部分と、を有し、前記シート部分の左縁部と前記左辺溶着代とが超音波溶着され、前記シート部分の右縁部と前記右辺溶着代とが超音波溶着され、前記第2のシート部の左辺が、前記左辺溶着代における前記第1のシート部の左辺と接続された辺であり、前記第2のシート部の右辺が、前記右辺溶着代における前記第1のシート部の右辺と接続された辺であり、前記第2のシート部の上辺が、前記シート部分の上辺であり、前記第2のシート部の下辺が、前記シート部分の下辺である、ことが好ましい。
【0024】
本発明において、前記シート部分の左縁部における複数の箇所(以下、「左縁部溶着箇所」という。)が前記左辺溶着代と超音波溶着され、前記シート部分の右縁部における複数の箇所(以下、「右縁部溶着箇所」という。)が前記右辺溶着代と超音波溶着され、複数の前記左縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の左辺に沿って間隔をあけて並んでおり、複数の前記右縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の右辺に沿って間隔をあけて並んでおり、前記左縁部溶着箇所および前記右縁部溶着箇所のそれぞれの形状が、左右方向に延びる直線形状である、ことが好ましい。
【0025】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係るスパウトは、袋体に取り付けられるスパウトであって、前記袋体に端部が取り付けられる筒形状の基部と、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有することを特徴とする。
【0026】
本発明において、前記第1の支持部および前記第2の支持部が、前記基部の外周面にある部分のうちの径方向外方に最も突出した部分である、ことが好ましい。
【0027】
本発明において、前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部から前記袋体に取り付けられる前記端部側に突出する突部と、を有する、ことが好ましい。
【0028】
本発明において、前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部に接続され、前記袋体に取り付けられる前記端部側に向けられた溝を有する爪部と、を有する、ことが好ましい。
【0029】
本発明において、前記基部には、ポンプ付蓋部材が取付可能であり、前記ポンプ付蓋部材が、下方に押されることで前記袋体の内容物を吐出する押下ヘッドを有する、ことが好ましい。
【0030】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係るスパウト付袋容器は、スパウトと袋体とを有するスパウト付袋容器であって、前記スパウトが、前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有することを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するために、本発明の他の一態様に係る複合容器は、スパウト付袋容器と容器ホルダとを有する複合容器であって、前記容器ホルダが、可撓性を有する第1のシート部と第2のシート部とを有し、前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられており、前記スパウト付袋容器が、スパウトと袋体とを有し、前記スパウトが、前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有し、前記袋体が、前記容器ホルダの内側に配置され、前記基部と前記第1の支持部と前記第2の支持部とが、前記第1のシート部の上辺の中央部と前記第2のシート部の上辺の中央部との間を挿通され、前記容器ホルダの外側に配置され、前記第1の支持部が、前記第1のシート部の上辺の中央部に接し、前記第2の支持部が、前記第2のシート部の上辺の中央部に接する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
容器ホルダは、可撓性を有する第1のシート部と第2のシート部とを有している。そして、第1のシート部および第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、当該シート部の上辺の中央部から下方に向かって直線状に延びる折り目溝が設けられている。このようにしたことから、折り目溝が設けられたシート部における当該折り目溝の部分の厚さが、折り目溝以外の部分の厚さより小さい。これにより、スパウト付袋容器の袋体が容器ホルダの内側に配置されると、折り目溝が設けられたシート部が、外側に突出するように当該折り目溝に沿って折れ曲がる。これにより、折り目溝が設けられたシート部において上辺の中央部から下方に延びる角部が形成され、角部がシート部の剛性を高める構造となる。そのため、スパウト付袋容器の袋体が容器ホルダの内側に配置され、スパウトが容器ホルダの外側に配置されるとともに第1のシート部の上辺の中央部と第2のシート部の上辺の中央部とによって支持された場合に、スパウトに下方に押す力が加わっても、容器ホルダが当該力を受け止めることができる。また、シート部は折り目溝に沿って折り曲げぐせがつきやすい。そのため、袋体の内容物が減少してもシート部の角部が維持される。そのため、容器ホルダの下端部の形状が小さくなることを抑制できる。したがって、容器ホルダは、下方に押す力に強く、自立できる。
【0033】
また、スパウトは、袋体に端部が取り付けられる筒形状の基部と、基部の外周面から突出する第1の支持部と、基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有する。このようにしたことから、袋体が容器ホルダの内側に配置され、スパウトが容器ホルダの外側に配置されるとともに第1の支持部および第2の支持部が第1のシート部の上辺の中央部および第2のシート部の上辺の中央部に支持された場合に、スパウトに下方に押す力が加わっても、容器ホルダが当該力を受け止めることができる。また、スパウトに振動が加わって移動しても、スパウトが容器ホルダから外れにくい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施例に係る複合容器の正面上方から見た斜視図である。
図2図1の複合容器の背面上方から見た斜視図である。
図3図1の複合容器の正面下方から見た斜視図である。
図4図1の複合容器の正面図である。
図5図1の複合容器の右側面図である。
図6図1の複合容器の左側面図である。
図7図1の複合容器の背面図である。
図8図1の複合容器の平面図である。
図9図1の複合容器の底面図である。
図10図1の複合容器において、容器ホルダを透視した状態の正面図である。
図11図1の複合容器において、容器ホルダを透視した状態の右側面図である。
図12図1の複合容器が有するスパウトの上方から見た斜視図である。
図13図12のスパウトの下方から見た斜視図である。
図14図12のスパウトの正面図である。
図15図12のスパウトの右側面図である。
図16図12のスパウトの左側面図である。
図17図12のスパウトの背面図である。
図18図12のスパウトの平面図である。
図19図12のスパウトの底面図である。
図20図12のスパウトが有する第1の支持部の右側面図である。
図21図1の複合容器が有する容器ホルダの正面上方から見た斜視図である。
図22図21の容器ホルダの正面図である。
図23図21の容器ホルダの右側面図である。
図24図21の容器ホルダの左側面図である。
図25図21の容器ホルダの背面図である。
図26図21の容器ホルダの平面図である。
図27図21の容器ホルダの底面図である。
図28図21の容器ホルダの正面図である(平らな状態)。
図29図21の容器ホルダの背面図である(平らな状態)。
図30図21の容器ホルダの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の一実施例に係る複合容器について、図1図30を参照して説明する。
【0036】
図1図3は、本発明の一実施例に係る複合容器の斜視図である。図1は、複合容器を正面上方から見た図であり、図2は、複合容器を背面上方から見た図であり、図3は、複合容器を正面下方から見た図である。図4図9は、図1の複合容器の正面図、右側面図、左側面図、背面図、平面図および底面図である。図10図11は、図1の複合容器において、容器ホルダを透視した状態の正面図および右側面図である。図12図13は、図1の複合容器が有するスパウトの斜視図である。図12は、スパウトを上方から見た図であり、図13は、スパウトの下方から見た図である。図14図19は、図12のスパウトの正面図、右側面図、左側面図、背面図、平面図および底面図である。図20は、図12のスパウトが有する第1の支持部の右側面図である。図21は、図1の複合容器が有する容器ホルダの正面上方から見た斜視図である。図22図27は、図21の容器ホルダの正面図、右側面図、左側面図、背面図、平面図および底面図である。図28図29は、図21の容器ホルダの正面図および背面図である。図28図29は、平らな状態の容器ホルダを示す。図30は、図21の容器ホルダの展開図である。図30において、折り目を破線で示している。
【0037】
図1図11に示すように、本実施例に係る複合容器1は、スパウト付袋容器2と、容器ホルダ5と、を有している。
【0038】
スパウト付袋容器2は、袋体20と、スパウト30と、ポンプ付蓋部材40と、を有している。
【0039】
袋体20は、パウチ袋である。袋体20は、縦長長方形状の袋形状を有している。袋体20の下端部20aには、マチが設けられている。袋体20は、柔軟性を有している。袋体20の上端部20bには、スパウト30が取り付けられている。
【0040】
スパウト30は、柔軟性を有する袋体20に取り付けられるものであり、ポンプ付キャップ(蓋部材)や開閉可能な蓋部を有するヒンジキャップ、液栓キャップを装着することが可能である。スパウト30に取付可能な部材は、特に限定されない。図12図19に示すように、スパウト30は、基部31と、下フランジ32と、上フランジ33と、第1の支持部34と、第2の支持部35と、雄ねじ36と、第1の突片部37と、第2の突片部38と、を一体的に有している。
【0041】
基部31は、筒形状を有している。基部31の下端部31aは袋体20の上端部20bの内側に配置されており、下端部31aと上端部20bとが接合されている。下端部31aと上端部20bとは、内容物が漏れないように密着している。基部31における下端部31a以外の部分は、袋体20の上端部20bから突出しており、袋体20の外側に配置されている。基部31は、袋体20の外側と内側とを連通する。基部31の外周面には、下端部31a側から上端部31b側に向けて順に、下フランジ32、第1の支持部34、第2の支持部35、第1の突片部37および第2の突片部38、上フランジ33、ならびに、雄ねじ36が配置されている。
【0042】
下フランジ32は、外形が八角形の環形状を有しており、その内縁部が基部31の外周面に接続されている。上フランジ33は、外形が円形の環形状を有しており、その内縁部が基部31の外周面に接続されている。下フランジ32の下面は、袋体20の上端部20bに接している。上フランジ33の外形は、下フランジ32の外形より大きい。また、上フランジ33の外径は、第1の突片部37の先端と第2の突片部38の先端との間の距離より大きい。そのため、図18に示すように、スパウト30を上方から見たとき、下フランジ32、第1の突片部37および第2の突片部38が上フランジ33に隠れる。上フランジ33は、上端部31bから液だれした内容物を受け止める。下フランジ32、第1の突片部37および第2の突片部38は、例えば、スパウト付袋容器2に内容物を充填する工程において、スパウト付袋容器2を保持するために用いられる。なお、スパウト30は、下フランジ32、上フランジ33、第1の突片部37および第2の突片部38を有していなくてもよい。
【0043】
第1の支持部34は、基部31の外周面から突出している。第1の支持部34は、平板部34aと、突部34bと、を一体的に有している。平板部34aは、矩形平板形状を有している。平板部34aの一端部34a1は、基部31の外周面における下フランジ32と上フランジ33との間の部分に接続されている。平板部34aは、基部31の外周面から径方向外方(正面方向)に延びている。径方向外方は、基部31の軸と直交する方向である。突部34bは、平板部34aの他端部34a2に配置されている。突部34bは、平板部34aから下方(袋体20に取り付けられる下端部31a側)に突出している。
【0044】
第2の支持部35は、基部31の外周面から突出している。第2の支持部35は、平板部35aと、突部35bと、を一体的に有している。平板部35aは、矩形平板形状を有している。平板部35aの一端部35a1は、基部31の外周面における下フランジ32と上フランジ33との間の部分に接続されている。平板部35aは、基部31の外周面から径方向外方でかつ第1の支持部34の平板部34aと反対方向(背面方向)に延びている。突部35bは、平板部35aの他端部35a2に配置されている。突部35bは、平板部35aから下方(袋体20に取り付けられる下端部31a側)に突出している。
【0045】
第1の支持部34と第2の支持部35との間に基部31が配置されている。換言すると、基部31は、第1の支持部34と第2の支持部35とに径方向に挟まれている。スパウト30(具体的にはスパウト30における雄ねじ36以外の部分)の形状は、基部31の軸について2回対称である。第1の支持部34の形状と第2の支持部35の形状とは、同一である。
【0046】
本実施例において、図20Aに示すように、第1の支持部34は、平板部34aと、平板部34aの先端(他端部34a2)から基部31の下端部31a側(下方)に突出する突部34bと、を一体的に有している。第1の支持部34の形状は、この形状に限定されない。第1の支持部34は、例えば、図20Bに示すように、平板部34aと、平板部34aの先端に接続された、当該平板部34aの幅方向(左右方向)に延びる角樋形状の爪部34bbと、を一体的に有していてもよい。爪部34bbの内側の溝34cは、幅方向に延び、下端部31a側に向けられている。または、第1の支持部34は、図20Cに示すように、平板部34aと、平板部34aの先端に接続された、当該平板部34aの幅方向に延びる丸樋形状の爪部34bcと、を一体的に有していてもよい。爪部34bcの内側の溝34cは、幅方向に延び、下端部31a側に向けられている。または、第1の支持部34は、図20Dに示すように、平板部34aのみ有し、平板部34aが基部31から離れるにしたがって下端部31a側に向かうように傾斜した形状でもよい。または、第1の支持部は、側方から見たときに図20A図20Dのいずれかに示す形状を有する棒形状であってもよい。図20A図20Dに示す構成において、第2の支持部35は、第1の支持部34と同一の形状を有しており、基部31の外周面から第1の支持部34と反対方向(概ね反対方向を含む)に突出している。
【0047】
図15図16図18図19に示すように、第1の支持部34および第2の支持部35は、上フランジ33よりも径方向外方まで延びている。すなわち、スパウト30を上方から見たとき、第1の支持部34の他端部34a2および第2の支持部35の他端部35a2が視認可能である。また、スパウト30を下方から見たとき、第1の支持部34の突部34bおよび平板部34aの下面、ならびに、第2の支持部35の突部35bおよび平板部35aの下面、が視認可能である。第1の支持部34および第2の支持部35は、基部31の外周面にある部分のうちの径方向外方に最も突出した部分である。
【0048】
第1の突片部37は、基部31の外周面から突出している。第1の突片部37は、平板形状を有している。第1の突片部37の一端部が基部31の外周面における下フランジ32と上フランジ33との間の部分に接続されている。第1の突片部37は、基部31の外周面から径方向外方でかつ第1の支持部34の平板部34aと直交する方向(右方向)に延びている。
【0049】
第2の突片部38は、基部31の外周面から突出している。第2の突片部38は、平板形状を有している。第2の突片部38の一端部が基部31の外周面における下フランジ32と上フランジ33との間の部分に接続されている。第2の突片部38は、基部31の外周面から径方向外方でかつ第1の突片部37と反対方向(左方向)に延びている。
【0050】
基部31の外周面における第1の支持部34(平板部34a)、第2の支持部35(平板部35a)、第1の突片部37および第2の突片部38が接続された箇所の軸方向の位置は同じである。第1の支持部34、第2の支持部35、第1の突片部37および第2の突片部38は、環状に接続されてフランジを構成していてもよいが、第1の支持部34および第2の支持部35が、当該フランジの他の部分よりも径方向外方に最も突出している必要がある。
【0051】
ポンプ付蓋部材40は、蓋部41と、シリンダ部42と、押下ヘッド43と、を有している。
【0052】
蓋部41は、平面視円形のキャップ形状を有している。蓋部41の内周面には、スパウト30の雄ねじ36に螺合される雌ねじ(図示なし)が設けられている。
【0053】
シリンダ部42は、円筒形状を有している。シリンダ部42は、蓋部41に取り付けられている。シリンダ部42は、蓋部41に対して軸周りに相対的に回転可能である。シリンダ部42は、袋体20の内側まで延びている。
【0054】
押下ヘッド43は、ピストンロッド(図示なし)と、ヘッド部45と、吐出ノズル46と、を有している。ピストンロッドは、円筒形状を有している。ピストンロッドは、シリンダ部42と同軸に配置され、シリンダ部42に軸方向に移動可能に支持されている。ヘッド部45は、平面視円形のキャップ形状を有している。ヘッド部45は、ピストンロッドの上端部に同軸に取り付けられている。吐出ノズル46は、ヘッド部45に一体的に接続されている。ピストンロッドおよび吐出ノズル46は、袋体20の内容物が流れる流路を構成する。
【0055】
スパウト30の雄ねじ36に蓋部41の雌ねじが螺合されると、ポンプ付蓋部材40がスパウト30に取り付けられる。このとき、スパウト30(基部31)とポンプ付蓋部材40(蓋部41、シリンダ部42、ピストンロッド、ヘッド部45)が同軸に配置される。そして、押下ヘッド43が下方に押されてシリンダ部42に対して軸方向に移動すると、袋体20の内側の圧力が高まり、ピストンロッドおよび吐出ノズル46によって構成される流路を通じて袋体20の内容物が吐出される。
【0056】
容器ホルダ5は、スパウト付袋容器2を直立姿勢となるように支持するものである。図21図29に示すように、容器ホルダ5は、シート形状の第1のシート部50と、シート形状の第2のシート部70と、を有している。第1のシート部50および第2のシート部70は、可撓性を有する合成樹脂製である。
【0057】
図28に示すように、第1のシート部50は、概ね縦長長方形状を有している。第1のシート部50は、正面側に配置される。
【0058】
第1のシート部50は、左辺51と、右辺52と、上辺53と、下辺54と、左上辺58と、右上辺59と、を有している。
【0059】
左辺51および右辺52は、直線形状である。第1のシート部50を平らにした状態において、左辺51と右辺52との間隔が上辺53側から下辺54側に向かうにしたがって徐々に大きくなる。
【0060】
上辺53の左右方向の中央部には矩形状の切り欠き(以下、「上辺切り欠き55」という。)が設けられている。上辺切り欠き55は、上辺53における縦辺53a、53bおよび横辺53cによって画定される。上辺切り欠き55の幅は、スパウト30の第1の支持部34の平板部34aの幅より少し大きい。下辺54の左右方向の中央部には頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(以下、「下辺切り欠き56」という。)が設けられている。
【0061】
第1のシート部50の外面には、折り目溝57が設けられている。折り目溝57は、上辺53の中央部(具体的には横辺53cの中央部)から下方に直線状に延びている。折り目溝57の下端部57aは、下辺54の近傍に配置されている。下端部57aは下辺54に接していない。本実施例において、下端部57aは、下辺54から3~10mm程度離れている。下辺切り欠き56は、折り目溝57を下方に延長した線が当該下辺切り欠き56の中心を通るように配置されている。
【0062】
第1のシート部50の上辺53の中央部(横辺53c)は、折り目溝57に対して左側にある直線状の上辺左部分53caと、折り目溝57に対して右側にある直線状の上辺右部分53cbと、を有している。上辺左部分53caは、左辺51側から折り目溝57側に向かうにしたがって徐々に下辺54に近づく。上辺右部分53cbは、右辺52側から折り目溝57側に向かうにしたがって徐々に下辺54に近づく。第1のシート部50を平らにした状態において、上辺左部分53caと上辺右部分53cbとが鈍角をなす。
【0063】
第1のシート部50の下辺54は、折り目溝57に対して左側にある直線状の下辺左部分54aと、折り目溝57に対して右側にある直線状の下辺右部分54bと、を有している。下辺左部分54aは、左辺51側から折り目溝57側に向かうにしたがって徐々に上辺53から離れる。下辺右部分54bは、右辺52側から折り目溝57側に向かうにしたがって徐々に上辺53から離れる。第1のシート部50を平らにした状態において、下辺左部分54aと下辺右部分54bとが鈍角をなす。
【0064】
第1のシート部50の左上辺58は、外側に凸の円弧形状を有している。第1のシート部50の右上辺59は、外側に凸の円弧形状を有している。第1のシート部50は、折り目溝57(対称軸)に対して線対称である。
【0065】
図29に示すように、第2のシート部70は、概ね縦長長方形状を有している。第2のシート部70は、背面側に配置される。
【0066】
第2のシート部70は、左辺溶着代81と、右辺溶着代82と、シート部分83と、を有している(図30)。
【0067】
左辺溶着代81は、第1のシート部50の左辺51に沿って延びる帯形状を有している。左辺溶着代81は、左辺51に一体的に接続されている。左辺溶着代81は、左辺51を折り目として内側に折り曲げられる。
【0068】
右辺溶着代82は、第1のシート部50の右辺52に沿って延びる帯形状を有している。右辺溶着代82は、右辺52に一体的に接続されている。右辺溶着代82は、右辺52を折り目として内側に折り曲げられる。
【0069】
シート部分83は、左上辺および右上辺を除いて第1のシート部50と同一(実質的に同一を含む)の縦長長方形状を有している。
【0070】
第2のシート部70は、左辺71と、右辺72と、上辺73と、下辺74と、左上辺78と、右上辺79と、を有している。
【0071】
左辺71は、左辺溶着代81における第1のシート部50の左辺51と接続された辺である。右辺72は、右辺溶着代82における第1のシート部50の右辺52と接続された辺である。上辺73は、シート部分83の上辺である。下辺74は、シート部分83の下辺である。左上辺78は、シート部分83の左上辺である。右上辺79は、シート部分83の右上辺である。図9図27において、左辺溶着代81および右辺溶着代82の記載を省略している。
【0072】
左辺71および右辺72は、直線形状である。第2のシート部70を平らにした状態において、左辺71と右辺72との間隔が上辺73側から下辺74側に向かうにしたがって徐々に大きくなる。
【0073】
上辺73の左右方向の中央部には矩形状の切り欠き(以下、「上辺切り欠き75」という。)が設けられている。上辺切り欠き75は、上辺73における縦辺73a、73bおよび横辺73cによって画定される。上辺切り欠き75の幅は、スパウト30の第2の支持部35の平板部35aの幅より少し大きい。下辺74の左右方向の中央部には頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(以下、「下辺切り欠き76」という。)が設けられている。
【0074】
第2のシート部70の外面には、折り目溝77が設けられている。折り目溝77は、上辺73の中央部(具体的には横辺73cの中央部)から下方に直線状に延びている。折り目溝77の下端部77aは、下辺74の近傍に配置されている。下端部77aは下辺74に接していない。本実施例において、下端部77aは、下辺74から3~10mm程度離れている。下辺切り欠き76は、折り目溝77を下方に延長した線が当該下辺切り欠き76の中心を通るように配置されている。
【0075】
第2のシート部70の上辺73の中央部(横辺73c)は、折り目溝77に対して左側にある直線状の上辺左部分73caと、折り目溝77に対して右側にある直線状の上辺右部分73cbと、を有している。上辺左部分73caは、左辺71側から折り目溝77側に向かうにしたがって徐々に下辺74に近づく。上辺右部分73cbは、右辺72側から折り目溝77側に向かうにしたがって徐々に下辺74に近づく。第2のシート部70を平らにした状態において、上辺左部分73caと上辺右部分73cbとが鈍角をなす。
【0076】
第2のシート部70の下辺74は、折り目溝77に対して左側にある直線状の下辺左部分74aと、折り目溝77に対して右側にある直線状の下辺右部分74bと、を有している。下辺左部分74aは、左辺71側から折り目溝77側に向かうにしたがって徐々に上辺73から離れる。下辺右部分74bは、右辺72側から折り目溝77側に向かうにしたがって徐々に上辺73から離れる。第2のシート部70を平らにした状態において、下辺左部分74aと下辺右部分74bとが鈍角をなす。
【0077】
第2のシート部70の左上辺78は、内側に凸のL字形状を有している。第2のシート部70の右上辺79は、内側に凸のL字形状を有している。第2のシート部70は、折り目溝77(対称軸)に対して線対称である。
【0078】
第1のシート部50の左辺51と第2のシート部70の左辺71とが接続されている。左辺51と左辺71との接続箇所は、上下方向に延びる左角部5dを形成する。左角部5dの下端部には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の左切り欠き5hが設けられている。第1のシート部50の右辺52と第2のシート部70の右辺72とが接続されている。右辺52と右辺72との接続箇所は、上下方向の延びる右角部5eを形成する。右角部5eの下端部には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の右切り欠き5jが設けられている。第1のシート部50の上辺53の左端部53dと第2のシート部70の上辺73の左端部73dとが接続されている。第1のシート部50の上辺53の右端部53eと第2のシート部70の上辺73の右端部73eとが接続されている。第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部とが接続されていない。第1のシート部50の下辺54と第2のシート部70の下辺74とが接続されていない。第1のシート部50の左上辺58と第2のシート部70の左上辺78とが接続されていない。第1のシート部50の右上辺59と第2のシート部70の右上辺79とが接続されていない。第1のシート部50と第2のシート部70とは、左上辺および右上辺を除いて同一(実質的に同一を含む)の形状を有している。第1のシート部50および第2のシート部70を平らな状態にすると、左辺51と左辺71とが整合し、右辺52と右辺72とが整合し、上辺53と上辺73とが整合し、下辺54と下辺74とが整合する。
【0079】
容器ホルダ5は、下端部5aが開く袋様の形状を有している。容器ホルダ5は、横断面が菱形状となる四角錐台形状を有しているともいえる。容器ホルダ5の上端部5bの中央部にはスパウト30が挿通される開口5cが設けられている。開口5cは、第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部との間の空間である。開口5cは、ポンプ付蓋部材40が吐出ノズル46を左方または右方に向けた状態で当該開口5cを挿通可能な大きさに形成されている。
【0080】
次に、容器ホルダ5の作製方法を説明する。
【0081】
平板状の合成樹脂製(例えば、ポリプロピレン製またはポリエチレンテレフタレート製)のシート材を、第1のシート部50、左辺溶着代81、右辺溶着代82およびシート部分83を一体とした形状にプレス機で打ち抜く(図30)。また、プレス機によって、打ち抜きと同時に折り目溝57および折り目溝77を形成する。プレス機によって、第1のシート部50と左辺溶着代81とを区切る左折り目溝85と、第1のシート部50と右辺溶着代82とを区切る右折り目溝86とを形成する。プレス機によって、第1のシート部50とシート部分83を区切る折り目溝87および折り目溝88を形成する。折り目溝57、折り目溝77、左折り目溝85、右折り目溝86、折り目溝87および折り目溝88は、シート材の表面(図30において紙面正面側を向く面)に形成されてもよく、シート材の裏面(図30において紙面背面側を向く面)に形成されてもよい。左折り目溝85は、第1のシート部50の左辺51に対応する。右折り目溝86は、第1のシート部50の右辺52に対応する。左折り目溝85の下端部85aは、下辺54の近傍に配置されている。下端部85aは下辺54に接していない。右折り目溝86の下端部86aは、下辺54の近傍に配置されている。下端部86aは下辺54に接していない。折り目溝87は、第1のシート部50の上辺53の左端部53dおよび第2のシート部70の上辺73の左端部73dに対応する。折り目溝87の両端部は、第1のシート部50とシート部分83との左側接続部分の両端部より内側に配置されている。折り目溝88は、第1のシート部50の上辺53の右端部53eおよび第2のシート部70の上辺73の右端部73eに対応する。折り目溝88の両端部は、第1のシート部50とシート部分83との右側接続部分の両端部より内側に配置されている。
【0082】
左辺溶着代81を、第1のシート部50の左辺51(左折り目溝85)を折り目として内側に折り曲げる。右辺溶着代82を、第1のシート部50の右辺52(右折り目溝86)を折り目として内側に折り曲げる。図30において、各部分における紙面正面側を向く面が「外面」であり、各部分における紙面背面側を向く面が「内面」であり、そして、「内側に折り曲げる」とは、内面同士が向き合うように折り曲げることをいう。シート部分83を、第1のシート部50の上辺53の左端部53d(折り目溝87)および右端部53e(折り目溝88)を折り目として、第1のシート部50の内面とシート部分83の内面とが向かい合うように折り曲げる。シート部分83の左縁部83aの内面と左辺溶着代81の外面とを重ね、シート部分83の右縁部83bの内面と右辺溶着代82の外面とを重ねる。シート部分83の左縁部83aにおける複数の箇所(以下、「左縁部溶着箇所83d」という。)を左辺溶着代81と超音波溶着する。シート部分83の右縁部83bにおける複数の箇所(以下、「右縁部溶着箇所83e」という。)を右辺溶着代82と超音波溶着する。これにより、容器ホルダ5が完成する。
【0083】
本実施例において、複数の左縁部溶着箇所83dは、第1のシート部50の左辺51に沿って間隔をあけて並ぶ。複数の右縁部溶着箇所83eは、第1のシート部50の右辺52に沿って間隔をあけて並ぶ。左縁部溶着箇所83dおよび右縁部溶着箇所83eのそれぞれの形状が、左右方向に延びる短い直線形状である。
【0084】
次に、複合容器1の組立方法を説明する。
【0085】
容器ホルダ5の下端部5aを開き、ポンプ付蓋部材40が取り付けられたスパウト30を先頭にして、容器ホルダ5の下端部5aにスパウト付袋容器2を挿入する。スパウト30を開口5cに挿通させて容器ホルダ5の外側に突出させ、袋体20を容器ホルダ5の内側に配置する。これにより、第1のシート部50が折り目溝57に沿って折れ曲がり、第2のシート部70が折り目溝77に沿って折れ曲がり、容器ホルダ5が、全体的に断面菱形状の四角錐台形状になる。下方から見たときの容器ホルダ5の下端部5aの形状が、菱形状になる。そして、スパウト30の第1の支持部34(平板部34aの下面)を第1のシート部50の上辺53の横辺53cに当接させ、スパウト30の第2の支持部35(平板部35aの下面)を第2のシート部70の上辺73の横辺73cに当接させる。第1の支持部34が第1のシート部50の上辺53の中央部に引っかかり、第2の支持部35が第2のシート部70の上辺73の中央部に引っかかる。第1の支持部34および第2の支持部35は、容器ホルダ5の上辺53および上辺73によって支持可能な程度に基部31の外周面から突出している。これにより、スパウト付袋容器2が、容器ホルダ5につり下がるように支持され、複合容器1が完成する。
【0086】
本実施例の複合容器1は、スパウト付袋容器2と、容器ホルダ5と、を有している。容器ホルダ5は、スパウト付袋容器2用のものである。容器ホルダ5は、可撓性を有する第1のシート部50と第2のシート部70とを有する。第1のシート部50は、左辺51と右辺52と上辺53と下辺54とを有する。第2のシート部70は、左辺71と右辺72と上辺73と下辺74とを有する。第1のシート部50の左辺51と第2のシート部70の左辺71とが接続される。第1のシート部50の右辺52と第2のシート部70の右辺72とが接続される。第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部とが、接続されていない。第1のシート部50の下辺54と第2のシート部70の下辺74とが、接続されていない。第1のシート部50の外面には、上辺53の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝57が設けられている。第2のシート部70の外面には、上辺73の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝77が設けられている。
【0087】
このようにしたことから、第1のシート部50における折り目溝57の部分の厚さが、折り目溝57以外の部分の厚さより小さい。第2のシート部70における折り目溝77の部分の厚さが、折り目溝77以外の部分の厚さより小さい。スパウト付袋容器2の袋体20が容器ホルダ5の内側に配置されると、第1のシート部50が、外側に突出するように折り目溝57に沿って折れ曲がり、第2のシート部70が、外側に突出するように折り目溝77に沿って折れ曲がる。これにより、第1のシート部50において上辺53の中央部から下方に延びる正面角部5fが形成され、第2のシート部70において上辺73の中央部から下方に延びる背面角部5gが形成されて、正面角部5fが第1のシート部50の剛性を高める構造となり、背面角部5gが第2のシート部70の剛性を高める構造となる。そのため、スパウト付袋容器2の袋体20が容器ホルダ5の内側に配置され、スパウト30が容器ホルダ5の外側に配置されるとともに第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部とによって支持された場合に、スパウト30に下方に押す力が加わっても、容器ホルダ5が当該力を受け止めることができる。また、第1のシート部50は折り目溝57に沿って折り曲げぐせがつきやすく、第2のシート部70は折り目溝77に沿って折り曲げぐせがつきやすい。そのため、袋体20の内容物が減少しても正面角部5fおよび背面角部5gが維持される。そのため、容器ホルダ5の下端部5aの形状が小さくなることを抑制できる。したがって、容器ホルダ5は、下方に押す力に強く、自立できる。
【0088】
なお、折り目溝57は、第1のシート部50の内面に設けられていてもよく、折り目溝77は、第2のシート部70の内面に設けられていてもよい。また、少なくとも第1のシート部50および第2のシート部70の一方のシート部に折り目溝が設けられていればよい。第1のシート部50には、複数の折り目溝が設けられていてもよい。第2のシート部70には、複数の折り目溝が設けられていてもよい。
【0089】
また、本発明において、第1のシート部50の折り目溝57の下端部57aが、下辺54から離れている。第2のシート部70の折り目溝77の下端部77aが、下辺74から離れている。このようにすることで、例えば、容器ホルダ5が落下して衝撃が加わった場合に、第1のシート部50が折り目溝57に沿って裂けてしまうことを抑制でき、第2のシート部70が折り目溝77に沿って裂けてしまうことを抑制できる。
【0090】
なお、第1のシート部50の折り目溝57の下端部57aが、下辺54に接していてもよい。この場合、折り目溝57の下端部57aの深さが、折り目溝57の下端部57a以外の部分の深さより小さいことが好ましい。第2のシート部70の折り目溝77の下端部77aが、下辺74に接していてもよい。この場合、折り目溝77の下端部77aの深さが、折り目溝77の下端部77a以外の部分の深さより小さいことが好ましい。このようにしても、例えば、容器ホルダ5が落下して衝撃が加わった場合に、第1のシート部50が折り目溝57に沿って裂けてしまうことを抑制でき、第2のシート部70が折り目溝77に沿って裂けてしまうことを抑制できる。
【0091】
また、第1のシート部50の左辺51と第2のシート部70の左辺71とが、容器ホルダ5の下端部5aが開いたとき(下辺54と下辺74との間隔があいたとき)に左角部5dを形成可能に接続される。第1のシート部50の右辺52と第2のシート部70の右辺72とが、容器ホルダ5の下端部5aが開いたときに右角部5eを形成可能に接続される。このようにすることで、スパウト付袋容器2の袋体20が容器ホルダ5の内側に配置された場合に、容器ホルダ5に上下方向に延びる左角部5dと右角部5eとが形成される。左角部5dと右角部5eとは、第1のシート部50および第2のシート部70の剛性を高める構造となる。そのため、スパウト30に下方に押す力が加わっても、容器ホルダ5が当該力を受け止めることができる。
【0092】
また、第1のシート部50の左辺51と第2のシート部70の左辺71との接続箇所には、左折り目溝85が設けられている。左折り目溝85は、下辺54から離れている。第1のシート部50の右辺52と第2のシート部70の右辺72との接続箇所には、右折り目溝86が設けられている。右折り目溝86は、下辺54から離れている。このようにすることで、容器ホルダ5を作製する際に、第1のシート部50に対して左辺溶着代81および右辺溶着代82が折れ曲がりやすくなる。また、例えば、容器ホルダ5が落下して衝撃が加わった場合に、第1のシート部50と第2のシート部70(左辺溶着代81)とが左折り目溝85に沿って裂けてしまうことを抑制でき、第2のシート部70と第2のシート部70(右辺溶着代82)とが右折り目溝86に沿って裂けてしまうことを抑制できる。
【0093】
また、第1のシート部50の上辺53の左端部53dと第2のシート部70の上辺73の左端部73dとが接続され、第1のシート部50の上辺53の右端部53eと第2のシート部70の上辺73の右端部73eとが接続されている。このようにすることで、容器ホルダ5の剛性をより高めることができる。なお、上辺53と上辺73とは、いずれの部分も接続されていなくてもよい。
【0094】
また、第1のシート部50の左上辺58と第2のシート部70の左上辺78とが接続されておらず、第1のシート部50の右上辺59と第2のシート部70の右上辺79とが接続されていない。これにより、容器ホルダ5の左肩および右肩の箇所に開口が設けられる。そのため、例えば、複合容器1をシャンプー容器として浴槽で使用した場合などに、容器ホルダ5の内側に湿気がこもることを抑制できる。なお、左上辺58と左上辺78とが接続され、右上辺59と右上辺79とが接続されていてもよい。
【0095】
また、第1のシート部50の左上辺58および右上辺59が、外側に凸の円弧形状であり、第2のシート部70の左上辺78および右上辺79が、内側に凸のL字形状である。このようにすることで、比較的簡易な構成で容器ホルダ5の左肩および右肩の箇所に開口が設けることができる。なお、第2のシート部70の左上辺78および右上辺79が、内側に凸の円弧形状であってもよい。
【0096】
また、第1のシート部50および第2のシート部70が、それぞれを平らにして互いの内面を当接可能に形成されている。そして、第1のシート部50および第2のシート部70を平らにした状態において、第1のシート部50の左辺51と右辺52との間隔が上辺53側から下辺54側に向かうにしたがって徐々に大きくなりかつ第2のシート部70の左辺71と右辺72との間隔が上辺73側から下辺74側に向かうにしたがって徐々に大きくなる。このようにすることで、第1のシート部50および第2のシート部70を平らにした状態において、容器ホルダ5の外形が台形状になる。そのため、容器ホルダ5の下端部5aが開いたときに、第1のシート部50の左辺51と第2のシート部70の左辺71との接続箇所である左角部5dおよび第1のシート部50の右辺52と第2のシート部70の右辺72との接続箇所である右角部5eが容器ホルダ5の設置場所に対して垂直になり、容器ホルダ5がより安定して自立できる。
【0097】
また、第1のシート部50の下辺54には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(下辺切り欠き56)が設けられており、折り目溝57を延長した線が、下辺切り欠き56の中心を通る。第2のシート部70の下辺74には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(下辺切り欠き76)が設けられており、折り目溝77を延長した線が、下辺切り欠き76の中心を通る。このようにすることで、容器ホルダ5の内側に袋体20を配置したときに、第1のシート部50が折り目溝57に沿って折れ曲がりやすくなり、第2のシート部70が折り目溝77に沿って折れ曲がりやすくなる。また、例えば、複合容器1をシャンプー容器として浴槽で使用した場合などに、容器ホルダ5の内側に進入した水が下辺切り欠き56および下辺切り欠き76を通じて外部に排出され、容器ホルダ5の内側に湿気がこもることを抑制できる。
【0098】
また、第1のシート部50の下辺54が、折り目溝57に対して左側にある直線状の下辺左部分54aと、折り目溝57に対して右側にある直線状の下辺右部分54bと、を有する。第1のシート部50を平らにした状態において、下辺左部分54aと下辺右部分54bとが鈍角をなす。第2のシート部70の下辺74が、折り目溝77に対して左側にある直線状の下辺左部分74aと、折り目溝77に対して右側にある直線状の下辺右部分74bと、を有する。第2のシート部70を平らにした状態において、下辺左部分74aと下辺右部分74bとが鈍角をなす。このようにすることで、容器ホルダ5の下端部5aが開いたときに、下辺左部分54a、下辺右部分54b、下辺左部分74aおよび下辺右部分74bを一平面上に配置することができる。そのため、容器ホルダ5がより安定して自立できる。
【0099】
また、第1のシート部50の上辺53の中央部には、矩形状の切り欠き(上辺切り欠き55)が設けられている。第2のシート部70の上辺73の中央部には、矩形状の切り欠き(上辺切り欠き75)が設けられている。このようにすることで、上辺53および上辺73が左右方向に延びる直線形状の場合に比べて、スパウト30の第1の支持部34および第2の支持部35が左右方向に移動してしまうことを抑制できる。また、上辺切り欠き55および上辺切り欠き75の幅が、第1の支持部34および第2の支持部35の幅と同一(実質的に同一を含む)であれば、スパウト30の第1の支持部34および第2の支持部35が左右方向に移動してしまうことをより効果的に抑制できる。
【0100】
また、第1のシート部50の上辺53の中央部(横辺53c)が、折り目溝57に対して左側にある直線状の上辺左部分53caと、折り目溝57に対して右側にある直線状の上辺右部分53cbと、を有する。第1のシート部50を平らにした状態において、上辺左部分53caと上辺右部分53cbとが鈍角をなす。第2のシート部70の上辺73の中央部(横辺73c)が、折り目溝77に対して左側にある直線状の上辺左部分73caと、折り目溝77に対して右側にある直線状の上辺右部分73cbと、を有する。第2のシート部70を平らにした状態において、上辺左部分73caと上辺右部分73cbとが鈍角をなす。このようにすることで、第1のシート部50と第2のシート部70との形状が同一(実質的に同一を含む)であることから、容器ホルダ5の下端部5aが開いたときに、上辺左部分53ca、上辺右部分53cb、上辺左部分73caおよび上辺右部分73cbを一平面上に配置することができる。そのため、容器ホルダ5がより安定して自立できる。
【0101】
また、第1のシート部50の左辺51には、左辺51に沿って延びる帯形状の左辺溶着代81が一体的に接続される。左辺溶着代81が左辺51を折り目として内側に折り曲げられている。第1のシート部50の右辺52には、右辺52に沿って延びる帯形状の右辺溶着代82が一体的に接続される。右辺溶着代82が右辺52を折り目として内側に折り曲げられている。第2のシート部70が、左辺溶着代81と、右辺溶着代82と、シート部分83と、を有する。シート部分83の左縁部83aと左辺溶着代81とが超音波溶着される。シート部分83の右縁部83bと右辺溶着代82とが超音波溶着される。第2のシート部70の左辺71が、左辺溶着代81における第1のシート部50の左辺51と接続された辺である。第2のシート部70の右辺72が、右辺溶着代82における第1のシート部50の右辺52と接続された辺である。第2のシート部70の上辺73が、シート部分83の上辺である。第2のシート部70の下辺74が、シート部分83の下辺である。このようにすることで、1枚のシート材から容器ホルダ5を比較的容易に作製できる。なお、超音波溶着に代えて、熱による溶着であってもよく、接着剤による接合であってもよい。また、容器ホルダ5は、例えば、射出成形によって第1のシート部50と第2のシート部70とを一体的に形成してもよい。
【0102】
また、シート部分83の左縁部83aにおける複数の箇所(左縁部溶着箇所83d)が左辺溶着代81と超音波溶着される。シート部分83の右縁部83bにおける複数の箇所(右縁部溶着箇所83e)が右辺溶着代82と超音波溶着される。複数の左縁部溶着箇所83dが、第1のシート部50の左辺51に沿って間隔をあけて並んでいる。複数の右縁部溶着箇所83eが、第1のシート部50の右辺52に沿って間隔をあけて並んでいる。左縁部溶着箇所83dおよび右縁部溶着箇所83eのそれぞれの形状が、左右方向に延びる短い直線形状である。このようにすることで、シート部分83と左辺溶着代81および右辺溶着代82との接合強度を効果的に高めることができる。
【0103】
また、スパウト付袋容器2は、スパウト30と、袋体20と、を有する。スパウト30が、袋体20に下端部31aが取り付けられた筒形状の基部31と、袋体20の外側に配置され、基部31の外周面から突出する第1の支持部34と、袋体20の外側に配置され、基部31の外周面から第1の支持部34と反対方向に突出する第2の支持部35と、を有する。このようにすることで、袋体20が容器ホルダ5の内側に配置され、スパウト30が容器ホルダ5の外側に配置され、第1の支持部34が第1のシート部50の上辺53の中央部に支持され、第2の支持部35が第2のシート部70の上辺73の中央部に支持された場合に、スパウト30に下方に押す力が加わっても、容器ホルダ5が当該力を受け止めることができる。また、スパウト30に振動が加わっても、スパウト30が容器ホルダ5から外れにくい。
【0104】
また、第1の支持部34および第2の支持部35が、基部31の外周面にある部分のうちの径方向外方に最も突出した部分である。このようにすることで、第1の支持部34および第2の支持部35が、第1のシート部50の上辺53および第2のシート部70の上辺73に当接させやすい。
【0105】
また、第1の支持部34が、基部31に一端部34a1が接続された平板部34aと、平板部34aの他端部34a2から下端部31a側に突出する突部34bと、を有する。第2の支持部35が、基部31に一端部35a1が接続された平板部35aと、平板部35aの他端部35a2から下端部31a側に突出する突部35bと、を有する。このようにすることで、第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部とが互いに離れるように容器ホルダ5が変形した場合に、第1のシート部50が第1の支持部34の突部34bに突き当たり、第2のシート部70が第2の支持部35の突部35bに突き当たる。これにより、容器ホルダ5の変形が抑制されて、第1の支持部34および第2の支持部35が容器ホルダ5から脱落してしまうことを抑制できる。また、スパウト30に振動が加わっても、スパウト30の移動が規制され、スパウト30が容器ホルダ5からより外れにくい。
【0106】
または、第1の支持部34が、基部31に一端部34a1が接続された平板部34aと、平板部34aの他端部34a2に接続され、下端部31a側に向けられた溝34cを有する爪部34bb(または爪部34bc)と、を有していてもよい。第2の支持部35も、第1の支持部34と同一の構成にする。第1の支持部34の溝34cを第1のシート部50の上辺53に引っかける。第2の支持部35も、第1の支持部34と同じく、第2のシート部70の上辺73に引っかける。このようにすることで、容器ホルダ5の変形がより抑制されて、第1の支持部34が容器ホルダ5から脱落してしまうことをさらに抑制できる。
【0107】
また、基部31には、ポンプ付蓋部材40が取付可能である。ポンプ付蓋部材40が、下方に押されることで袋体20の内容物を吐出する押下ヘッド43を有する。このようにすることで、押下ヘッド43が下方に押されて、スパウト30に下方に押す力が加わっても、容器ホルダ5が当該力を受け止めることができる。
【0108】
また、複合容器1は、スパウト付袋容器2と容器ホルダ5とを有する。袋体20が、容器ホルダ5の内側に配置される。基部31と第1の支持部34と第2の支持部35とが、開口5c(第1のシート部50の上辺53の中央部と第2のシート部70の上辺73の中央部との間)を挿通され、容器ホルダ5の外側に配置される。第1の支持部34が、第1のシート部50の上辺53の中央部に接し、第2の支持部35が、第2のシート部70の上辺73の中央部に接する。このようにすることで、スパウト30に下方に押す力が加わっても、容器ホルダ5が当該力を受け止めることができる。
【0109】
容器ホルダ5は、第1のシート部50が正面側に配置され、第2のシート部70が背面側に配置されるものであるが、第1のシート部50が背面側に配置され、第2のシート部70が正面側に配置されてもよい。また、第1の支持部34が、第2のシート部70の上辺73の中央部に接し、第2の支持部35が、第1のシート部50の上辺53の中央部に接してもよい。
【0110】
本明細書において、「円筒」や「円柱」等の形状を示す各用語は、実質的にその用語の形状を有する部材や部材の部分にも用いられている。例えば、「円筒形状の部材」は、円筒形状の部材と実質的に円筒形状の部材とを含む。
【0111】
上記に本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。前述の実施例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0112】
1…複合容器、2…スパウト付袋容器、5…容器ホルダ、5a…下端部、5b…上端部、5c…開口、5d…左角部、5e…右角部、5f…正面角部、5g…背面角部、5h…左切り欠き、5j…右切り欠き、20…袋体、20a…下端部、20b…上端部、30…スパウト、31…基部、31a…下端部、31b…上端部、32…下フランジ、33…上フランジ、34…第1の支持部、34a…平板部、34a1…一端部、34a2…他端部、34b…突部、34bb…爪部、34bc…爪部、35…第2の支持部、35a…平板部、35a1…一端部、35a2…他端部、35b…突部、36…雄ねじ、37…第1の突片部、38…第2の突片部、40…ポンプ付蓋部材、41…蓋部、42…シリンダ部、43…押下ヘッド、45…ヘッド部、46…吐出ノズル、50…第1のシート部、51…左辺、52…右辺、53…上辺、53a…縦辺、53b…縦辺、53c…横辺、53ca…上辺左部分、53cb…上辺右部分、53d…左端部、53e…右端部、54…下辺、54a…下辺左部分、54b…下辺右部分、55…上辺切り欠き、56…下辺切り欠き、57…折り目溝、57a…下端部、58…左上辺、59…右上辺、70…第2のシート部、71…左辺、72…右辺、73…上辺、73a…縦辺、73b…縦辺、73c…横辺、73ca…上辺左部分、73cb…上辺右部分、73d…左端部、73e…右端部、74…下辺、74a…下辺左部分、74b…下辺右部分、75…上辺切り欠き、76…下辺切り欠き、77…折り目溝、77a…下端部、78…左上辺、79…右上辺、81…左辺溶着代、82…右辺溶着代、83…シート部分、83a…左縁部、83b…右縁部、83d…左縁部溶着箇所、83e…右縁部溶着箇所、85…左折り目溝、86…右折り目溝、87…折り目溝、88…折り目溝

図1
図2
図3
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図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
【手続補正書】
【提出日】2023-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパウト付袋容器と容器ホルダとを有する複合容器であって、
前記容器ホルダが、可撓性を有する第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられており、
前記スパウト付袋容器が、スパウトと袋体とを有し、
前記スパウトが、
前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有し、
前記袋体が、前記容器ホルダの内側に配置され、
前記基部と前記第1の支持部と前記第2の支持部とが、前記第1のシート部の上辺の中央部と前記第2のシート部の上辺の中央部との間を挿通され、前記容器ホルダの外側に配置され、
前記第1の支持部が、前記第1のシート部の上辺の中央部に接し、
前記第2の支持部が、前記第2のシート部の上辺の中央部に接する、ことを特徴とする複合容器。
【請求項2】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記第1のシート部の上辺の左端部と前記第2のシート部の上辺の左端部とが接続され、
前記第1のシート部の上辺の右端部と前記第2のシート部の上辺の右端部とが接続され、
前記第1のシート部の左上辺と前記第2のシート部の左上辺とが接続されておらず、
前記第1のシート部の右上辺と前記第2のシート部の右上辺とが接続されていない、容器ホルダ。
【請求項3】
前記第1のシート部の左上辺および右上辺が、外側に凸の円弧形状であり、
前記第2のシート部の左上辺および右上辺が、内側に凸の円弧形状または内側に凸のL字形状である、請求項に記載の容器ホルダ。
【請求項4】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺には、頂角が上方を向く二等辺三角形状の切り欠き(以下、「下辺切り欠き」という。)が設けられ、
前記折り目溝を延長した線が、前記下辺切り欠きの中心を通る、容器ホルダ。
【請求項5】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記折り目溝が設けられた前記シート部の下辺が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の下辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の下辺右部分と、を有し、
当該シート部を平らにした状態において、前記下辺左部分と前記下辺右部分とが鈍角をなす、容器ホルダ。
【請求項6】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれの上辺の中央部には、矩形状の切り欠きが設けられている、容器ホルダ。
【請求項7】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記折り目溝が設けられた前記シート部の上辺の中央部が、当該折り目溝に対して左側にある直線状の上辺左部分と、当該折り目溝に対して右側にある直線状の上辺右部分と、を有し、
当該シート部を平らにした状態において、前記上辺左部分と前記上辺右部分とが鈍角をなす、容器ホルダ。
【請求項8】
スパウト付袋容器用の容器ホルダであって、
可撓性を有するシート形状の第1のシート部と第2のシート部とを有し、
前記第1のシート部および前記第2のシート部のそれぞれが、左辺と右辺と上辺と下辺とを有し、
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが接続され、
前記第1のシート部の上辺と前記第2のシート部の上辺とが、少なくとも互いの中央部が接続されておらず、
前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺とが、接続されておらず、
前記第1のシート部および前記第2のシート部の少なくとも一方のシート部には、前記上辺の中央部から下方に直線状に延びる折り目溝が設けられ、
前記第1のシート部の左辺には、当該左辺に沿って延びる帯形状の左辺溶着代が一体的に接続され、前記左辺溶着代が当該左辺を折り目として折り曲げられており、
前記第1のシート部の右辺には、当該右辺に沿って延びる帯形状の右辺溶着代が一体的に接続され、前記右辺溶着代が当該右辺を折り目として折り曲げられており、
前記第2のシート部が、前記左辺溶着代と、前記右辺溶着代と、シート部分と、を有し、
前記シート部分の左縁部と前記左辺溶着代とが超音波溶着され、
前記シート部分の右縁部と前記右辺溶着代とが超音波溶着され、
前記第2のシート部の左辺が、前記左辺溶着代における前記第1のシート部の左辺と接続された辺であり、
前記第2のシート部の右辺が、前記右辺溶着代における前記第1のシート部の右辺と接続された辺であり、
前記第2のシート部の上辺が、前記シート部分の上辺であり、
前記第2のシート部の下辺が、前記シート部分の下辺である、容器ホルダ。
【請求項9】
前記シート部分の左縁部における複数の箇所(以下、「左縁部溶着箇所」という。)が前記左辺溶着代と超音波溶着され、
前記シート部分の右縁部における複数の箇所(以下、「右縁部溶着箇所」という。)が前記右辺溶着代と超音波溶着され、
複数の前記左縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の左辺に沿って間隔をあけて並んでおり、
複数の前記右縁部溶着箇所が、前記第1のシート部の右辺に沿って間隔をあけて並んでおり、
前記左縁部溶着箇所および前記右縁部溶着箇所のそれぞれの形状が、左右方向に延びる直線形状である、請求項に記載の容器ホルダ。
【請求項10】
前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺から離れている、請求項2~9のいずれか一項に記載の容器ホルダ。
【請求項11】
前記折り目溝の下端部が、当該折り目溝が設けられた前記シート部の下辺に接している、請求項2~9のいずれか一項に記載の容器ホルダ。
【請求項12】
前記第1のシート部の左辺と前記第2のシート部の左辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続され、
前記第1のシート部の右辺と前記第2のシート部の右辺とが、前記第1のシート部の下辺と前記第2のシート部の下辺との間隔があいたときに角部を形成可能に接続される、請求項2~9のいずれか一項に記載の容器ホルダ。
【請求項13】
前記第1のシート部および前記第2のシート部が、それぞれを平らにして互いの内面を当接可能に形成されており、
前記第1のシート部および前記第2のシート部を平らにした状態において、前記第1のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなりかつ前記第2のシート部の左辺と右辺との間隔が上辺側から下辺側に向かうにしたがって徐々に大きくなる、請求項2~9のいずれか一項に記載の容器ホルダ。
【請求項14】
袋体に取り付けられるスパウトであって、
前記袋体に端部が取り付けられる筒形状の基部と、
前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有し、
前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部に接続され、前記袋体に取り付けられる前記端部側に向けられた溝を有する爪部と、を有する、スパウト。
【請求項15】
前記第1の支持部および前記第2の支持部が、前記基部の外周面にある部分のうちの径方向外方に最も突出した部分である、請求項14に記載のスパウト。
【請求項16】
前記基部には、ポンプ付蓋部材が取付可能であり、
前記ポンプ付蓋部材が、下方に押されることで前記袋体の内容物を吐出する押下ヘッドを有する、請求項14に記載のスパウト。
【請求項17】
スパウトと袋体とを有するスパウト付袋容器であって、
前記スパウトが、
前記袋体に端部が取り付けられた筒形状の基部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から突出する第1の支持部と、
前記袋体の外側に配置され、前記基部の外周面から前記第1の支持部と反対方向に突出する第2の支持部と、を有し、
前記第1の支持部および前記第2の支持部のそれぞれが、前記基部に一端部が接続された平板部と、前記平板部の他端部に接続され、前記袋体に取り付けられる前記端部側に向けられた溝を有する爪部と、を有する、スパウト付袋容器。